JP2007216377A - ダイシング装置及びダイシング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ダイシングの際に発生するコンタミを効率よく除去し、ワークに再付着させない高品質なダイシングを行うダイシング装置及びダイシング方法を提供すること。
【解決手段】
加工点近傍に、ブレード10の回転方向に対向し、加工点に向かって吸引口が設けられたバキュームユニット12を備えたことにより、回転方向へ向かって飛散する切削液が強制的に装置外へ排出され、コンタミがワークWへの再付着することの無い高品質なダイシングが行える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置や電子部品が形成されたウェーハ等のワークを個々のチップに分割するダイシング装置及びダイシング方法に関するものである。
半導体装置や電子部品が形成されたウェーハ等のワークに対して切断や溝入れ加工を施すダイシング装置は、少なくともスピンドルによって高速に回転されるブレードと、ワークを保持するワークテーブルと、ワークテーブルとブレードとの相対的位置を変化させるX、Y、Z、θの各移動軸とが設けられている。ワークを加工する際には、冷却や潤滑用の切削液が、回転するブレード、またはワークとブレードとが接触する加工点へノズルより供給され、各移動軸の動作によって切断や溝入れ加工がワークに施される。そして、この加工においてはワークから研削屑等の汚染物(コンタミ又はコンタミネーションと呼ばれる)が発生し、ワーク上に残留したコンタミは半導体装置や電子部品の品質を下げる大きな問題となる。
通常ダイシング装置には、ワークへ付着したコンタミを除去する為に、各種の洗浄液噴射ノズル、または洗浄装置が備えられている。しかし、発生したコンタミの一部は、ブレードの回転により切削液とともに飛散し霧状となって装置内を浮遊、またはコンタミを含んだ切削液がブレードと共に移動してワークに再び接触することにより、ワークを汚染する原因となっていた。
このような問題に対し、霧状になったコンタミを除去する排気ダクトへ使用済みの高圧エアーを送ることにより吸引力を高め、効率的に霧状のコンタミを排気する排気ダクトが備えられたダイシング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−308366号公報
しかし、許文献1に記載されたダイシング装置では、排気ダクトの吸引口がダイシング装置正面から見て、ダイシングが行われる加工部の後部側に正面を向けて開口しているため、吸引力を増して霧状のコンタミを吸引する量が増えたとしても、回転するブレードから飛散するコンタミを含んだ切削液を吸引することは困難であった。このため、壁等に当たり霧状にならず直接跳ね返ったコンタミがワークに付着し、ワークを再び汚染する問題が発生していた。
また、吸引口付近にない霧状のコンタミは吸引されるまでに時間がかかり、吸引前にワーク上に落下し、再びワークを汚染する問題がある。更に、ブレードは高速に回転しているため、回転方向へ飛散するコンタミばかりでなく、コンタミが含まれる切削液がブレードとともに回転し、再びブレードに激しく当たりワークを汚染する問題もあった。
本発明はこのような問題に対して成されたものであり、ダイシングの際に発生するコンタミを効率よく除去し、ワークに再付着させない高品質なダイシングを行うダイシング装置及びダイシング方法を提供することを目的としている。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1の発明は、円盤状のブレードと、前記ブレードを回転させるスピンドルと、前記スピンドルに設けられ、前記ブレードを覆うカバーと、前記ブレードにより切削加工されるワークを保持するワークテーブルと、前記ワークテーブルと前記ブレードとを相対的に移動させる移動軸と、前記ワークと前記ブレードとが接触する加工点付近へ切削液を噴射するノズルと、前記ブレードの回転方向に対向し、且つ前記加工点に向かって開口した吸引口が前記加工点近傍に設けられた吸引手段とを備えたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、ワークテーブルに保持された半導体装置や電子部品が形成されたウェーハ等のワークと、スピンドルにより高速に回転するブレードとをX、Y、Z、θの各移動軸により相対的に移動させ、ノズルにより切削液を供給しながらワークを切断、または溝入れ加工を行なう。このとき、ブレードはホイールカバーに設けられたカバーに覆われ、ワークとブレードが接触する加工点の近傍には、ブレードの回転方向に対向し、加工点に向かって吸引口が設けられた吸引手段が設けられている。
これにより、ブレードにより回転方向へ向かって飛散するコンタミを含んだ切削液が、吸引手段の吸引口に向かって飛び、吸引手段により強制的に装置外へ排出される。よって、装置内に飛散するコンタミが無くなり、コンタミのワークへの再付着が無い高品質なダイシングが行える。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ダイシング装置には、該ブレードの厚みよりも広いスリットが形成された板状の遮蔽版が、前記スリット内を該ブレードが通過するように設けられていることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、ダイシング装置には、ワークとブレードが接触する加工点よりもブレードの回転方向手前側付近に、ブレードの厚みよりも僅かに広いスリットが形成された遮蔽版が、スリット内をブレードが通過するように設けられている。
これにより、ブレードとともに回転するコンタミを含む切削液を、ワークに再び接触する前にブレード上から除去することが可能となり、ワークへのコンタミ付着を防止する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記吸引手段は、圧縮された空気を流入することにより吸引力が発生するエジェクタであることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、吸引手段として、圧縮された空気を一方の口より流入させて他方の口より排出することにより、残りのもう一つの口に負圧を生じさせて流体を吸引するエジェクタが取り付けられている。
これにより、ダイシング装置内で通常使用される圧縮空気を流入させるだけで吸引口よりコンタミを含む切削液を吸引することが可能となり、新たに大型の真空発生装置やファンなどを設ける必要がなくなる。
請求項4の発明は、請求項1、2または請求項3のいずれか1項の発明において、前記カバーには、前記ワークに対して斜め上方より、前記ブレードの回転方向へ向けて前記ワークを洗浄する液体と、気体とが混合された流体を噴射するノズルが設けられていることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、ワークの洗浄等に使う純水等の液体に対し、圧縮空気等の気体を混合することによって高圧で液体を噴射する2流体噴射ノズルがカバーに設けられている。ワークの加工中には、ワークに対し、ワークの斜め上方よりブレードの回転方向に向かって広範囲に洗浄液が噴射される。
これにより、ワーク上のコンタミを含む切削液が吸引口側へ流されるとともに、吸引されずにワーク上に残留した切削液もワーク外へ排除され、ワークへのコンタミ付着が防止される。
請求項5の発明は、請求項1、2、3または請求項4のいずれか1項の発明において、前記カバーには、該カバーが前記スピンドルに取り付けられている面とは反対側の面に対し、前記ブレードと平行にプレートが設けられていることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、ブレードの回転により巻き上げられたコンタミを含む切削液が、カバーから周辺に飛散することなく、加工中のブレードとワークとの接触点近傍のワーク上に留まる。
これにより、コンタミを含む切削水は、カバーから周囲に飛散することなく切削点付近に留まるので、吸引口に吸引されやすくなり、2流体噴射ノズルにより除去され、ワークへのコンタミ付着が防止される。
請求項6の発明は、回転する円盤状のブレードにより切削加工されるワークの加工点近傍に、前記ブレードの回転方向に対向し、前記加工点に向かって吸引口が設けられた吸引手段を設け、ワーク切削中に飛散する切削粉を含んだ切削水を前記吸引手段で吸引しながらワークの切削加工を行なうことを特徴としている。
請求項3の発明によれば、ワークテーブルに保持されたワークの加工点近傍に、ブレードの回転方向に対向し、加工点に向かって吸引口が設けられた吸引手段が設けられ、ブレードの回転により回転方向へ飛散するコンタミを含んだ切削液を吸引手段で吸引しながらダイシングが行われる。
これにより、コンタミを含んだ切削液が、吸引手段の吸引口に向かって飛び、吸引された切削液が強制的に装置外へ排出される。よって、装置内に飛散するコンタミが無くなり、コンタミのワークへの再付着が無い高品質なダイシングが行える。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記吸引手段は、圧縮された空気を流入することにより吸引力が発生するエジェクタであって、ダイシング装置内で使用される空気を流入させることにより前記切削水を前記吸引口より吸引することを特徴としている。
請求項7の発明によれば、ダイシング装置に使用される圧縮空気を利用した小型で単純な構造によりコンタミを含む切削液を吸引することが可能となり、新たな大型の装置を備える必要が無くなる。
請求項8の発明は、請求項6または請求項7の発明において、前記ブレードを回転させるスピンドルの先端部には、該ブレードを覆うカバーが設けられ、前記カバーには、該カバーが前記スピンドルに取り付けられている面とは反対側の面に対し、前記ブレードと平行にプレートが設けられるとともに、前記ワークに対して斜め上方より、前記ブレードの回転方向へ向けて前記ワークを洗浄する液体と、気体とが混合された流体を噴射するノズルを設けることにより、前記切削水を切削加工中の前記ブレードと前記ワークとの接触点近傍へ留めるとともに、前記ノズルより噴射される流体により前記切削液を前記吸引口へ流入させることを特徴としている。
請求項8の発明によれば、コンタミを含む切削水が、カバーから周囲に飛散せず、2流体ノズルにより吸引口へ流入されるとともに、ワーク上から除去され、ワークへのコンタミ付着が防止される。
以上説明したように、本発明のダイシング装置及びダイシング方法によれば、ダイシングの際に発生するコンタミを効率よく除去し、ワークに再付着させない高品質なダイシングを行うことが可能となる。
以下添付図面に従って本発明に係るダイシング装置及びダイシング方法の好ましい実施の形態について詳説する。
はじめに、本発明に係るダイシング装置について説明する。図1は、ダイシング装置の外観を示す斜視図、図2はホイールカバーの構成を示す正面図、図3は図2におけるホイールカバーの下視図である。である。
ダイシング装置1は、複数のワークWが収納されたカセットを外部装置との間で受け渡すロードポート51と、吸着部54を有しワークWを装置各部に搬送する搬送手段53と、ワークWを載置するワークテーブル23と、ワークWの加工が行なわれる加工部20と、加工後のワークWを洗浄し、乾燥させるスピンナ52とを備えている。ダイシング装置1の各部の動作は制御手段としてのコントローラ90により制御される。
加工部20には、近傍にワークWの表面を撮像する撮像手段81が備えられ、内部には互いに対向配置され、先端に薄い円盤状のブレード10と、ブレード10を覆うカバーとしてのホイールカバー11が取付けられた高周波モータ内蔵型のスピンドル22、22が設けられている。
スピンドル22はどちらも30,000rpm〜80,000rpmで高速回転されるとともに、不図示の移動軸により互いに独立して図のY方向のインデックス送りとZ方向の切込み送りとがなされる。更に、ワークWを吸着載置するワークテーブル23が、不図示の移動軸によって図のX方向に研削送りされるように構成されており、これらの動作により高速に回転するブレード10の加工点Bが、ワークWへ接触し、ワークWがX、Y方向にダイシングされる。
ブレード10は、ダイヤモンド砥粒やCBN砥粒をニッケルで電着した電着ブレードや、金属粉末を混入した樹脂で結合したメタルレジンボンドのブレード等が用いられる。また、ブレード10の寸法は、加工内容によって種々選択されるが、通常の半導体ウェーハをワークとしてダイシングする場合は、直径50mm、厚さ30μm前後のものが用いられる。
ホイールカバー11は、図2に示すように、フランジ36に挟み込まれフランジ36とともにスピンドル22の回転軸37へ固定されたブレード10を覆うようにスピンドル22へ取り付けられている。
ホイールカバー11は、カバー本体38、カバーブロック31により構成され、カバーブロック31にはブロック32、ブロック33、ノズル40及び遮蔽版16が取付けられ、カバー本体38には吸引手段であるバキュームユニット12、切削水飛散防止のためのプレート44が取り付けられている。
ブロック32には、カットノズル34が取付けられ、主に洗浄用を目的とした切削水が供給される。ブロック33には、図3に示すように、ブレードノズル35とブレードノズル39とで構成される一対の噴射部材が取付けられており、主にブレードの冷却を目的とした切削水が供給されている。カットノズル34、ブレードノズル35、及びブレードノズル39によりブレード10に向けて切削水を供給する。
ブレードノズル35とブレードノズル39にはそれぞれ図3に示すブレード10の加工点Bにおける回転方向Aと同方向へ向かうように斜め方向へ、切削水噴射口35A、35A・・・、切削水噴射口39A、39A・・・が複数設けられている。通常噴射口の数は3または4個程度で、更に多数設けられている場合もある。本実施形態の場合3個となっている。
カットノズル34は先端がブレード10の接線方向C(図2における矢印C方向)に合わせて斜めに形成されており、ブレード10を含む面内で、ブレード10の外周部に対して接近するように、且つ加工点Bの近傍に設けられている。
また、カットノズル34が取付けられているブロック32には、位置調整用固定ネジ32Aと長穴32Bが設けられている。同様にブレードノズル35、及びブレードノズル39が取付けられているブロック33には、位置調整用固定ネジ33Aと長穴33Bが設けられている。
これにより、カットノズル34、ブレードノズル35、及びブレードノズル39は上下方向に位置調整が可能となり、ブレード10、フランジ36、またはワークW等のサイズに合わせて位置調整することができる。
更に、ブロック32には、ブラケット41により、ノズル40が取り付けられている。ノズル40は、チューブ43から送られる圧縮された清浄度の高い空気と、チューブ42より供給されるワークWの洗浄を行なう洗浄水とを混合し、高圧で洗浄水をブレード10の回転方向Aへ向けてワークWの斜め上方より噴射する。ノズル40の先端に取り付けられてノズルチップ45は、噴射される洗浄水を扇状に広げ、ワークW上面の広範囲に洗浄水を高圧で噴射可能にする。
遮蔽版16は、金属、または樹脂製の板状部材であり、図3に示すように、ブレード10よりも幅の広いスリットSが設けられている。遮蔽版16は、図2に示すように、水平、またはブレード10の回転方向Aと逆方向へ向かうように傾斜してカバーブロック31に対して取り付けられ、スリットSの間をブレード10が通過する。
これにより、ワークWのダイシング中にブレード10とともに回転するコンタミを含んだ切削水は、遮蔽版16に当たり、ワークWに強く叩きつけられることなくワーク上に落ちるため、ワークWにコンタミが付着することがない。
バキュームユニット12は、吸引口であるダクトカバー13、ダクトホース14、及びダイシング装置1の内部に設けられた吸引手段であるエジェクタ46により構成される。
ダクトカバー13は、金属、または樹脂性の筒型形状を成し、一方の開口部がブレード10の加工点Bにおける回転方向Aに対向するように、カバー本体38へブラケット15により取り付けられている。ダクトカバー13のもう一方の開口部には、ダクトホース14がとりつけられ、ダクトホース14はエジェクタ46の接続口Vに接続されている。
エジェクタ46は、接続口Iよりダイシング装置1で使用されている圧縮空気を流入させ、接続口Oより排出することにより、接続口Vに負圧が生じ、ダクトカバー13、及びダクトホース14内の切削液等を吸引する。吸引された切削液は接続口Oより排出され、ダイシング装置1の外部へ排出される。
これにより、ワークWのダイシング中に加工点Bより回転方向Aに向かって飛散するコンタミを含んだ切削水は、ダクトカバー13の開口部よりバキュームユニット12へ取り込まれ、エジェクタ46によりダイシング装置1の外部へ排出されていく。
次に本発明に係わるダイシング方法について説明する。ダイシング装置1では、まず複数のワークWが収納されたカセットが、不図示の搬送装置、または手動でロードポート51に載置される。載置されたカセットからはワークWが取り出され、搬送手段53によりワークテーブル23上に載置される。
ワークテーブル23上に載置されたワークWは、撮像手段81により表面が撮像され、ワークW上のダイシングされるラインの位置とブレード10との位置が、不図示のX,Y、θの各移動軸によりワークテーブル23を調整して合わせられる。
位置合わせが終了し、ダイシングが開始されると、スピンドル22が回転を始め、ブレード10が高速に回転するとともに、カットノズル34、ブレードノズル35、及びブレードノズル39より切削液が供給されるとともに、ノズル40より洗浄液が噴射される。この状態でワークWは、ワークテーブル23とともに不図示の移動軸によって、図1に示すX方向へ加工送りされるとともに、スピンドル22が所定の高さまでZ方向へ下がりダイシングが行われる。
ダイシングの際には切削屑等のコンタミが発生し、発生したコンタミは切削水と混ざり、一部がワークW上から流れ落ちる。残りのコンタミを含む切削水は、図2に示すブレード10の回転方向Aに向かって飛散する、またはブレード10とともに回転する。
このとき、ブレード10の回転方向Aに向かって飛散するコンタミを含んだ切削水は、バキュームユニット12のダクトカバー13へ飛び込み、エジェクタ46によって吸引され、ダクトホース14を通ってダイシング装置1の外部へ排出されていく。
ブレード10とともに回転するコンタミを含んだ切削水は、カバー本体38に取り付けられたプレート44によりホイールカバー11外に飛散せずにワーク上に落ちる、またはカバーブロック31に取り付けられた遮蔽版16によりブレード10から除去され、ワークWへ強く叩きつけられることなく、ワークW上へ落ちる。
また、ワークW上に落ちたコンタミを含んだ切削水は、ノズル40より噴射される圧縮空気により加速された高圧の洗浄水により、ダクトカバー13へ向かい移動する、またはワークW外へ押し流される。
これらにより、ダイシングによって発生し切削水と混ざったコンタミは、加工部20内へ飛散して霧状となり漂うことがなく、ワークWへ再び強く叩きつけられずにワークW外へ押し流されるので、ワークWに再付着することがない。
以上説明したように、本発明に係るダイシング装置及びダイシング方法によれば、ブレード10により回転方向へ向かって飛散するコンタミを含んだ切削液が、飛散する方向に対向するように設けられた吸引手段により強制的に装置外へ排出され、ブレード10とともに回転するコンタミを含む切削液が、ワークに再び接触する前にブレード上から除去される。これにより、コンタミが効率よく除去され、装置内に飛散するコンタミが無くなり、コンタミがワークへ再付着することが無い高品質なダイシングが行える。
なお、本実施の形態では対向した二つのスピンドルを持つダイシング装置について説明したが、本発明はそれに限らず、スピンドルが並列に並べられたもの、または1つのスピンドルのみのダイシング装置においても好適に利用可能である。
また、本実施の形態では、バキュームユニット12は、ホイールカバー11に取り付けられているが、本発明はこれに限らず、ダクトカバー13の開口部が、ブレード10の回転により飛散するコンタミを含んだ切削液の方向に対して対向するように設けてあれば、いずれの場所に取り付けられていても好適に使用可能である。
本発明に係わるダイシング装置の外観を示す斜視図。 ホイールカバーの構成を示す正面図。 ホイールカバーの下視図。
符号の説明
1…ダイシング装置,10…ブレード,11…ホイールカバー,12…バキュームユニット(吸引手段),13…ダクトカバー,14…ダクトホース,15…ブラケット,16…遮蔽版,20…加工部,22…スピンドル,23…ワークテーブル,31…カバーブロック,32、33…ブロック,34…カットノズル,35、39…ブレードノズル,36…フランジ,37…回転軸,38…カバー本体,40…ノズル,44…プレート,46…エジェクタ,51…ロードポート,52…スピンナ,53…搬送手段,54…吸着部,81…撮像手段,90…コントローラ,W…ワーク

Claims (8)

  1. 円盤状のブレードと、
    前記ブレードを回転させるスピンドルと、
    前記スピンドルに設けられ、前記ブレードを覆うカバーと、
    前記ブレードにより切削加工されるワークを保持するワークテーブルと、
    前記ワークテーブルと前記ブレードとを相対的に移動させる移動軸と、
    前記ワークと前記ブレードとが接触する加工点付近へ切削液を噴射するノズルと、
    前記ブレードの回転方向に対向し、且つ前記加工点に向かって開口した吸引口が前記加工点近傍に設けられた吸引手段とを備えたことを特徴とするダイシング装置。
  2. 前記ダイシング装置には、該ブレードの厚みよりも広いスリットが形成された板状の遮蔽版が、前記スリット内を該ブレードが通過するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のダイシング装置。
  3. 前記吸引手段は、圧縮された空気を流入することにより吸引力が発生するエジェクタであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダイシング装置。
  4. 前記カバーには、前記ワークに対して斜め上方より、前記ブレードの回転方向へ向けて前記ワークを洗浄する液体と、気体とが混合された流体を噴射するノズルが設けられていることを特徴とする請求項1、2または請求項3のいずれか1項に記載のダイシング装置。
  5. 前記カバーには、該カバーが前記スピンドルに取り付けられている面とは反対側の面に対し、前記ブレードと平行にプレートが設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載のダイシング装置。
  6. 回転する円盤状のブレードにより切削加工されるワークの加工点近傍に、前記ブレードの回転方向に対向し、前記加工点に向かって吸引口が設けられた吸引手段を設け、ワーク切削中に飛散する切削粉を含んだ切削水を前記吸引手段で吸引しながらワークの切削加工を行なうことを特徴とするダイシング方法。
  7. 前記吸引手段は、圧縮された空気を流入することにより吸引力が発生するエジェクタであって、ダイシング装置内で使用される空気を流入させることにより前記切削水を前記吸引口より吸引することを特徴とする請求項6に記載のダイシング方法。
  8. 前記ブレードを回転させるスピンドルの先端部には、該ブレードを覆うカバーが設けられ、前記カバーには、該カバーが前記スピンドルに取り付けられている面とは反対側の面に対し、前記ブレードと平行にプレートが設けられるとともに、前記ワークに対して斜め上方より、前記ブレードの回転方向へ向けて前記ワークを洗浄する液体と、気体とが混合された流体を噴射するノズルを設けることにより、前記切削水を切削加工中の前記ブレードと前記ワークとの接触点近傍へ留めるとともに、前記ノズルより噴射される流体により前記切削液を前記吸引口へ流入させることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のダイシング方法。
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