JP2007209687A - 電動車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量且つコンパクトな構造で複数の形態に座位を変換可能な電動車椅子を提供する。
【解決手段】シートフレーム15と、シートバックフレーム16と、フットレストフレーム17とから椅子装置3を構成し、メインフレーム2の前部にサブフレーム23を傾動自在に支持し、この後部にシートバックフレーム16を略鉛直にし、更にこの下部にシートフレーム15を略水平にそれぞれ支持する一方、メインフレーム2の前部とサブフレーム23の略中間部とを連結する着座シート傾動用アクチュエータ31と、サブフレーム23の後部とシートバックフレーム16の上部とを連結する背もたれ部傾動用アクチュエータ34と、両アクチュエータ31,34を独立して制御する座位変換コントローラ35とを備え、椅子装置3を通常の椅子形態から少なくともリクライニング形態、ティルティング形態、スタンドアップ形態およびリフトアップ形態の四形態に変形可能に構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動車椅子に関する。
例えば電動によってリクライニング形態やティルティング形態など座位を変換可能な車椅子があり、これらの形態の変換はアクチュエータを用いて行うことが一般的である。(例えば特許文献1参照)。
特開2004−275486号公報
近年、リクライニング形態やティルティング形態など座位のほかに、スタンドアップ形態やリフトアップ形態が追加されることにより、使用者の行動の自由度が増加している。しかしながら、上記従来例にも示すように、各形態に応じてアクチュエータを別個に用いれば、重量やコストが増加すると共に、制御も複雑になる。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、軽量且つコンパクトな構造で複数の形態に座位を変換可能な電動車椅子を提供することを目的とする。
本発明に係る電動車椅子は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、メインフレーム内に駆動輪駆動用の電動モータを備えた電動駆動ユニットを備え、その上方に椅子装置を配置した電動車椅子において、着座シートを支持するシートフレームと、背もたれ部を支持するシートバックフレームと、フットレストを支持するフットレストフレームとから上記椅子装置を構成すると共に、上記メインフレームの前部にサブフレームを傾動自在に支持し、このサブフレームの後部に上記シートバックフレームを略鉛直に、このシートバックフレームの下部に上記シートフレームを略水平にそれぞれ支持する一方、上記メインフレームの前部と上記サブフレームの略中間部とを連結する着座シート傾動用アクチュエータと、上記サブフレームの後部と上記シートバックフレームの上部とを連結する背もたれ部傾動用アクチュエータと、これらの二つのアクチュエータを制御する座位変換コントローラとを備え、上記二つのアクチュエータを独立して制御することにより、上記椅子装置を通常の椅子形態から少なくともリクライニング形態、ティルティング形態、スタンドアップ形態およびリフトアップ形態の四形態に変形可能に構成したものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記フットレストフレームと上記シートバックフレームとをリクライニングリンクロッドによって連結して上記シートバックフレームの傾動に連動して上記フットレストフレームも傾動可能に構成し、上記背もたれ部傾動用アクチュエータを作動させることにより上記椅子装置をフルフラットなリクライニング形態に変形可能としたものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記フットレストフレームと上記シートバックフレームとをリクライニングリンクロッドによって連結して上記シートバックフレームの傾動に連動して上記フットレストフレームも傾動可能に構成し、上記着座シート傾動用アクチュエータと背もたれ部傾動用アクチュエータとを作動させることにより上記椅子装置をスタンドアップ形態に変形可能としたものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記背もたれ部を上記シートバックフレームに沿ってスライド可能に支持すると共に、上記背もたれ部をスライドさせるシートバックスライド用アクチュエータを設け、上記椅子装置のスタンドアップ形態またはリクライニング形態への変形に合わせて上記背もたれ部をスライドさせるように構成したものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記シートバックフレームと上記シートフレームとの支持部に両フレーム間の相対角度を保持するロック手段を設け、上記両フレーム間の相対角度をロックした状態で上記背もたれ部傾動用アクチュエータを作動させることにより上記椅子装置をチルトアップ形態に変形させたものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記シートバックフレームと上記シートフレームとの支持部に両フレーム間の相対角度を保持するロック手段を設け、上記両フレーム間の相対角度をロックした状態で上記着座シート傾動用アクチュエータと背もたれ部傾動用アクチュエータとを作動させることにより上記椅子装置をリフトアップ形態に変形させたものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、上記ロック手段は、上記シートフレームの後端部に設けられたロッキングプレートを上記サブフレームと上記シートバックフレームの支持部材との間に介在させると共に、上記サブフレームに遊動自在に軸着されるクランプレバーを締め込むことにより上記シートバックフレームと上記シートフレームとの間の相対角度を固定するように構成したものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項8に記載したように、チルトアップ形態の上記着座シートを通常の椅子形態の位置に戻す際に上記シートフレームが上記サブフレームに当接した後も上記背もたれ部傾動用アクチュエータが上記シートフレームを上記サブフレームに押し付けて荷重が作用した場合に、上記背もたれ部傾動用アクチュエータの作動を自動的に停止させるリミットスイッチを上記シートフレームに設けたものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項9に記載したように、着座シートを支持するシートフレームとサブフレームとの間に緩衝装置を介装したものである。
本発明に係る電動車椅子によれば、軽量且つコンパクトな構造、さらには快適性の高い多機能電動車椅子を提供することができる。
また、シートバックフレームをリクライニングさせた状態からでも椅子装置をチルトアップできると共に、変形時に車体にダメージを与えにくい。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る電動車椅子の左側面図である。また、図2はこの電動車椅子の後面(背面)図である。図1および図2に示すように、この電動車椅子1は例えば鋼管やアルミニウム管等を組み合わせたメインフレーム2を備え、このメインフレーム2上に椅子装置3が搭載される。椅子装置3は、通常の椅子形態の他に、例えば少なくともリクライニング形態、スタンドアップ形態、チルトアップ形態およびリフトアップ形態の座位に変換が可能に構成される。
図1および図2は通常の椅子形態における電動車椅子1を示すものであり、図3はリクライニング形態における電動車椅子1の左側面図、図4はリクライニング形態における電動車椅子1を左前方から眺めた斜視図である。また、図5はスタンドアップ形態における電動車椅子1の左側面図である。さらに、図6はチルトアップ形態における電動車椅子1の左側面図、図7はチルトアップ形態における電動車椅子1の左前からの斜視図である。さらにまた、図8はチルトアップ形態における電動車椅子1の右上方からの斜視図であり、図9チルトアップ形態における電動車椅子1の左後からの斜視図である。そして、図10はリフトアップ形態における電動車椅子1の左側面図である。
図1〜図10に示すように、メインフレーム2の略中央部には椅子装置3を構成する座席4が設けられる。座席4は、使用者の臀部および大腿部を支える着座シート5と、この着座シート5の後方に設けられて使用者の背部を支える背もたれ部6と、着座シート5の前方に設けられて使用者の足部を支える折り畳み可能な左右一対のフットレスト7とから構成される。さらに、背もたれ部6の略下部からは前方に向かって左右一対のアームレスト8が設けられる。
メインフレーム2の後下部には左右一対の後輪9が駆動輪として回動自在に軸着される。一方、メインフレーム2の前下部には左右一対の前輪10が操舵輪として設けられる。また、メインフレーム2内の、左右の後輪9の内側には後輪9駆動用の電動モータ(図示せず)を内装した電動駆動ユニット11がそれぞれの後輪9に装着される。さらに、着座シート5の下方、電動駆動ユニット11の前方には電動モータ駆動用のバッテリ12が配置される。
一方、例えば右側のアームレスト8前端にはコントローラケース13が取り付けられる。このコントローラケース13の上面には使用者が電動車椅子1の進行方向および進行速度を制御可能な例えばジョイスティックレバー14が直立状態で設けられると共に、バッテリ12の残量や走行可能時間等を表示する図示しない表示部も設けられる。
椅子装置3を構成する座席4は主に着座シート5を支持する、例えば略水平に配置された左右一対のパイプ状部材から成るシートフレーム15と、背もたれ部6を図1における上下方向にスライド可能に支持する、例えば略鉛直に配置された左右一対のコの字状断面の部材から成るシートバックフレーム16と、フットレスト7を支持する、例えば左右一対のパイプ状部材から成るフットレストフレーム17とを有し、シートバックフレーム16は、その下部に設けられた板状の支持部材18がシートフレーム15後部に支軸19によって前後方向に傾動自在に軸支される。また、フットレストフレーム17は、その後上端に設けられた板状の支持部材20の後上部がシートフレーム15前部に設けられたステー21に支軸22によって前後方向に傾動自在に軸支される。
左右のシートフレーム15の外側には、例えば左右一対の板状部材から成るサブフレーム23が配置される。サブフレーム23はその最前端が、メインフレーム2の前端から前上方に向かって延びる左右一対のステー24の先端に支軸25によって上下方向に傾動自在に軸支される。また、サブフレーム23の後部にはシートバックフレーム16の下部が、シートフレーム15後部への軸支部(支軸19)より上方で支軸26によって前後方向に傾動自在に軸支される。そして、シートバックフレーム16の下部とシートフレーム15後部との支持部である支軸26には両フレーム15,16間の相対角度を保持するロック手段27(後述)が設けられる。
さらに、シートバックフレーム16の、シートフレーム15後部への軸支部(支軸19)より下方の部分と、フットレストフレーム17の、シートフレーム15前部への軸支部(支軸22)より下方の部分とがリクライニングリンクロッド28によって連結される。
さらにまた、メインフレーム2の前端に設けられた左右のステー24間には前部クロスメンバ29が、左右のサブフレーム23の略中間部間には中央部クロスメンバ30がそれぞれ架設され、前部クロスメンバ29と中央部クロスメンバ30との間には、上記バッテリ12あるいは家庭用電源の電力の少なくとも一方によって駆動される電動の着座シート傾動用アクチュエータ31が架設される。また、左右のサブフレーム23の後端部間には後部クロスメンバ32が、左右のシートバックフレーム16の上端部間には上部クロスメンバ33がそれぞれ架設され、後部クロスメンバ32と上部クロスメンバ33との間には、上記同様電動の背もたれ部傾動用アクチュエータ34が架設される。
そして、例えば背もたれ部6の背面に、これらの二つのアクチュエータ31,34を制御する座位変換コントローラ35が設けられる。なお、座位変換コントローラ35は、例えばアームレスト8前部に設けられた立位スイッチ36によって制御される。そして、これらの二つのアクチュエータ31,34を独立して制御することにより、椅子装置3は通常の椅子形態からリクライニング形態、ティルティング形態、スタンドアップ形態およびリフトアップ形態に変形可能となる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
例えば背もたれ部傾動用アクチュエータ34を縮む方向に作動させると、シートバックフレーム16がその下端部を支持する支軸19を中心に後方へ向かって傾動する。同時に、リクライニングリンクロッド28がフットレストフレーム17を前方に向かって押して、フットレストフレーム17が支軸22を中心に前上方に向かって傾動し、背もたれ部6と連動してフットレスト7が動き、図3および図4に示すように、椅子装置3はフルフラットなリクライニング形態となる。なお、背もたれ部6およびフットレスト7は通常の椅子形態とフルフラットなリクライニング形態との間で任意の位置で停止させることが可能である。
また、フルフラットなリクライニング形態の状態で着座シート傾動用アクチュエータ31を伸びる方向に作動させると、シートフレーム15、シートバックフレーム16およびフットレストフレーム17が取り付けられたサブフレーム23がその前端部を支持する支軸25を中心に前上方に向かって傾動し、図5に示すように、椅子装置3は略直立したスタンドアップ形態となる。そして、これらの二つのアクチュエータ31,34を元の状態に戻せば、椅子装置3は通常の椅子形態に戻る。なお、上述した実施形態では背もたれ部傾動用アクチュエータ34を作動させてリクライニング形態とした状態で着座シート傾動用アクチュエータ31を作動させてスタンドアップ形態とした例を示したが、両方のアクチュエータ31,34は同時に作動させてもよい。このとき、各アクチュエータ31,34の伸縮タイミングやスピードは適宜設定される。
一方、シートバックフレーム16とシートフレーム15との間の相対角度を前記ロック手段27でロック(固定)した状態で背もたれ部傾動用アクチュエータ34を縮ませると、シートバックフレーム16とシートフレーム15とがこれらを支持する支軸19を中心に後方へ向かって傾動し、図6〜図9に示すように、椅子装置3はチルトアップ形態となる。
また、この状態で着座シート傾動用アクチュエータ31を伸ばすと、シートフレーム15、シートバックフレーム16およびフットレストフレーム17が取り付けられたサブフレーム23がその前端部を支持する支軸25を中心に前上方に向かって傾動し、図10に示すように、椅子装置3は通常の椅子形態のまま上方に向かって移動するリフトアップ形態となる。そして、これらの二つのアクチュエータ31,34を元の状態に戻せば、椅子装置3は通常の椅子形態に戻る。なお、上述した実施形態では背もたれ部傾動用アクチュエータ34を作動させてチルトアップ形態とした状態で着座シート傾動用アクチュエータ31を作動させてリフトアップ形態とした例を示したが、両方のアクチュエータ31,34は同時に作動させてもよい。このとき、各アクチュエータ31,34の伸縮タイミングやスピードは適宜設定される。
ところで、図11に示すように、使用者が通常の椅子形態で使用中の椅子装置3を、図12に示すようにスタンドアップ形態(または図示しないがリクライニング形態)に変形させた場合、使用者の体格や座り方の違いによる骨格回転中心のずれのため、使用者の背中と座席4の背もたれ部6とがずれる虞がある。そこで、この電動車椅子1は例えばシートバックフレーム16の背面に、このシートバックフレーム16に沿ってスライド可能に支持される背もたれ部6をスライドさせるシートバックスライド用アクチュエータ37が設けられ、図13に示すようにスタンドアップ形態(または図示しないがリクライニング形態)への変形に合わせて背もたれ部6をスライドさせるように構成される。
次に、前述したシートバックフレーム16とシートフレーム15との間の相対角度をロック(固定)するロック手段27の説明を行う。図14は、図1のXIV−XIV線に沿う断面図である。また、図15は通常の椅子形態における電動車椅子1の主要部の拡大左側面図であり、図16は同部を左前方から眺めた斜視図である。一方、図17はチルトアップ形態における電動車椅子1の主要部の拡大左側面図であり、図18は同部を左前方から眺めた斜視図である。さらに図19は図16の要部をさらに拡大した斜視図である。
図14〜図19に示すように、シートフレーム15の後端部には板状のロッキングプレート38が前記支軸19によって回動可能に取り付けられる。ロッキングプレート38の前部には上下方向に延びる長穴39が形成され、この長穴39にシートフレーム15の側部に外方に向かって突設された係合ピン40が係合される。
係合ピン40の下方には、シートフレーム15の下面から一旦下方に延びた後、ロッキングプレート38の方向に向かって水平に延びる台座41が形成されると共に、ロッキングプレート38の長穴39下部はシートフレーム15の方向に向かって水平に折り曲げられて折り曲げ部42が形成され、この折り曲げ部42と上記台座41との間にスプリング43が弾装されてロッキングプレート38の長穴39を常時上方に向かって付勢する。
そして、このロッキングプレート38はシートバックフレーム16の下部に設けられた板状の支持部材18とサブフレーム23との間に介在される。前記サブフレーム23の後部とシートバックフレーム16の下部とを支持する支軸26はシートバックフレーム16下部の支持部材18に固定されて外方に向かって突出し、この支軸19の突出部にロッキングプレート38が外方からヒンジワッシャ44を介して回動自在に軸着される。さらに、このロッキングプレート38の外方から支軸26の突出部にサブフレーム23がブッシュ45およびヒンジカラー46を介して遊動自在に軸着され、支軸26の突出端にクランプレバー47の基端部が取り付けられる。
クランプレバー47を回動操作して締め込むことによりヒンジカラー46が締め込まれてロッキングプレート38とシートバックフレーム16の支持部材18とが一体化し、シートバックフレーム16とシートフレーム15との間の相対角度が固定される。なお、サブフレーム23とヒンジカラー46との間にはブッシュ45が介在するため、クランプレバー47が締め込まれてもサブフレーム23がシートバックフレーム16やシートフレーム15に固定されることはない。
シートバックフレーム16とシートフレーム15との間の相対角度を前記ロック手段27でロック(固定)した状態で背もたれ部傾動用アクチュエータ34を縮ませると、シートバックフレーム16が支軸19を中心に後方へ向かって傾動する。このとき、ロッキングプレート38の前部は支軸19を中心に上方に向かって持ち上がり、長穴39の下縁部が係合ピン40に当接してシートフレーム15を持ち上げる。
チルトアップ形態への変更は、リクライニング形態への変更後、クランプレバー47を締め込むことにより任意の角度で変更可能である。また、チルトアップ形態時にクランプレバー47を緩めれば着座シート5をリクライニング形態に戻すことができるが、場合によっては着座シート5が元の位置に急激に戻る虞がある。そこで、図8に示すように、着座シート5を支持するシートフレーム15とサブフレーム23との間には例えばダンパー48のような緩衝装置が介装され、着座シート5の戻りを緩やかにする。
チルトアップ形態から、通常の椅子形態に戻る際、シートフレーム15の側部前寄りに設けられたシートフレームベアリング49がサブフレーム23の内側に設けられたベアリング受け部50に当接することによりシートフレーム15の位置が規制される。
ところで、背もたれ部6を後ろに傾けたリクライニング状態でクランプレバー47を締めてチルトアップ形態としたままで着座シート5を通常の椅子形態の位置に戻そうとすると、シートフレームベアリング49がサブフレーム23のベアリング受け部50に当接した後も背もたれ部傾動用アクチュエータ34は背もたれ部6を元の位置に戻そうとして伸び続け、シートフレーム15をサブフレーム23に押し付けようとする荷重が作用し、好ましくない。
そこで、このような状態が発生したときに背もたれ部傾動用アクチュエータ34の作動を自動的に停止させるためのリミットスイッチ51が設けられる。リミットスイッチ51はシートフレーム15の上記ロッキングプレート38の長穴39近傍に配置され、シートフレームベアリング49がサブフレーム23のベアリング受け部50に当接した後もシートフレーム15をサブフレーム23に押し付けようとする荷重が作用し、ロッキングプレート38の長穴39部分がスプリング43の付勢力に抗して長穴39の距離分押し下げられてロッキングプレート38の長穴39下部の折り曲げ部42がリミットスイッチ51を作動させるよう、その位置が設定される。なお、着座シート5を通常の椅子形態の位置に戻そうとする際にこのリミットスイッチ51が作動して背もたれ部6が停止した場合、クランプレバー47を緩めることにより着座シート5の戻り操作は継続される。
ところで、上述した実施形態においては、シートバックフレーム16とシートフレーム15との間の相対角度をロック(固定)するロック手段27として、クランプレバー47を用いた手動式のロック構造について説明したが、クランプレバー47の代わりに電子的に作動するアクチュエータ(例えば図示しないソレノイド等)を用いた電子式のロック構造としてもよい。詳細には図示しないが、具体例として例えばフレームに設けられた鍵穴状の切欠部にピンが挿通されることによりシートバックフレームとシートフレームとの間の相対角度がロックされるように構成し、このピンのスライド操作を例えばソレノイドで行うようにしたものが考えられる。この場合、例えばチルト用のスイッチをON操作することによりソレノイドが連動してフレームをロックする一方、上記リミットスイッチが作動した場合それに連動してロックが解除されるように設定される。
上述した本願の電動車椅子1の構造によれば、二本のアクチュエータ、すなわち着座シート傾動用アクチュエータ31および背もたれ部傾動用アクチュエータ34のみを用いることによって四つの異なる形態の変形が可能となる。その結果、軽量且つコンパクトな構造の多機能電動車椅子1を提供することができる。
また、シートバックフレーム16に沿ってスライド可能に支持される背もたれ部6をスライドさせるシートバックスライド用アクチュエータ37を備えたことにより、椅子装置3の変形に伴って使用者の背中と座席4の背もたれ部6とがずれるのを防止でき、快適性が向上する。
さらに、簡単な構造のロック手段27をシートバックフレーム16とシートフレーム15との接合部に設けたことにより、車体の幅方向をコンパクトにできると共に、操作性も向上する。また、シートバックフレーム16をリクライニングさせた状態からでも椅子装置3をチルトアップでき、更なる形態の変更が可能となる。
さらにまた、シートフレーム15に背もたれ部傾動用アクチュエータ34の作動を自動的に停止させるためのリミットスイッチ51を設けたことにより、背もたれ部6を後ろに傾けたリクライニング状態でクランプレバー47を締めてチルトアップ形態としたままで着座シート5を通常の椅子形態の位置に戻しても、シートフレーム15やサブフレーム23、背もたれ部傾動用アクチュエータ34、ロック手段27等にダメージを与えない。
そして、着座シート5を支持するシートフレーム15とサブフレーム23との間に緩衝装置を介装したことにより、チルトアップ形態からロック手段27を解除して着座シート5をリクライニング形態に戻しても、着座シート5は緩やかに戻るので、使用者に衝撃や不快感を与えることがない。
本発明に係る電動車椅子の左側面図。 図1に示す電動車椅子の後面(背面)図。 リクライニング形態における電動車椅子の左側面図。 リクライニング形態における電動車椅子を左前方から眺めた斜視図。 スタンドアップ形態における電動車椅子の左側面図。 チルトアップ形態における電動車椅子の左側面図。 チルトアップ形態における電動車椅子の左前からの斜視図。 チルトアップ形態における電動車椅子の右上方からの斜視図。 チルトアップ形態における電動車椅子の左後からの斜視図。 リフトアップ形態における電動車椅子の左側面図。 使用者が通常の椅子形態で使用中の椅子装置を示す左側面図。 使用者が通常のスタンドアップ形態で使用中の椅子装置を示す左側面図(従来)。 使用者が通常のスタンドアップ形態で使用中の椅子装置を示す左側面図(本願)。 図1のXIV−XIV線に沿う断面図。 通常の椅子形態における電動車椅子の主要部の拡大左側面図。 通常の椅子形態における電動車椅子の主要部を左前方から眺めた斜視図。 チルトアップ形態における電動車椅子の主要部の拡大左側面図。 チルトアップ形態における電動車椅子の主要部を左前方から眺めた斜視図。 図16の要部をさらに拡大した斜視図。
符号の説明
1 電動車椅子
2 メインフレーム
3 椅子装置
5 着座シート
6 背もたれ部
7 フットレスト
11 電動駆動ユニット
15 シートフレーム
16 シートバックフレーム
17 フットレストフレーム
18 シートバックフレームの支持部材
23 サブフレーム
27 ロック手段
28 リクライニングリンクロッド
31 着座シート傾動用アクチュエータ
34 背もたれ部傾動用アクチュエータ
35 座位変換コントローラ
37 シートバックスライド用アクチュエータ
38 ロッキングプレート
47 クランプレバー
48 ダンパー(緩衝装置)
51 リミットスイッチ

Claims (9)

  1. メインフレーム内に駆動輪駆動用の電動モータを備えた電動駆動ユニットを備え、その上方に椅子装置を配置した電動車椅子において、着座シートを支持するシートフレームと、背もたれ部を支持するシートバックフレームと、フットレストを支持するフットレストフレームとから上記椅子装置を構成すると共に、上記メインフレームの前部にサブフレームを傾動自在に支持し、このサブフレームの後部に上記シートバックフレームを略鉛直に、このシートバックフレームの下部に上記シートフレームを略水平にそれぞれ支持する一方、上記メインフレームの前部と上記サブフレームの略中間部とを連結する着座シート傾動用アクチュエータと、上記サブフレームの後部と上記シートバックフレームの上部とを連結する背もたれ部傾動用アクチュエータと、これらの二つのアクチュエータを制御する座位変換コントローラとを備え、上記二つのアクチュエータを独立して制御することにより、上記椅子装置を通常の椅子形態から少なくともリクライニング形態、ティルティング形態、スタンドアップ形態およびリフトアップ形態の四形態に変形可能に構成したことを特徴とする電動車椅子。
  2. 上記フットレストフレームと上記シートバックフレームとをリクライニングリンクロッドによって連結して上記シートバックフレームの傾動に連動して上記フットレストフレームも傾動可能に構成し、上記背もたれ部傾動用アクチュエータを作動させることにより上記椅子装置をフルフラットなリクライニング形態に変形可能とした請求項1記載の電動車椅子。
  3. 上記フットレストフレームと上記シートバックフレームとをリクライニングリンクロッドによって連結して上記シートバックフレームの傾動に連動して上記フットレストフレームも傾動可能に構成し、上記着座シート傾動用アクチュエータと背もたれ部傾動用アクチュエータとを作動させることにより上記椅子装置をスタンドアップ形態に変形可能とした請求項1記載の電動車椅子。
  4. 上記背もたれ部を上記シートバックフレームに沿ってスライド可能に支持すると共に、上記背もたれ部をスライドさせるシートバックスライド用アクチュエータを設け、上記椅子装置のスタンドアップ形態またはリクライニング形態への変形に合わせて上記背もたれ部をスライドさせるように構成した請求項2または3記載の電動車椅子。
  5. 上記シートバックフレームと上記シートフレームとの支持部に両フレーム間の相対角度を保持するロック手段を設け、上記両フレーム間の相対角度をロックした状態で上記背もたれ部傾動用アクチュエータを作動させることにより上記椅子装置をチルトアップ形態に変形させた請求項1記載の電動車椅子。
  6. 上記シートバックフレームと上記シートフレームとの支持部に両フレーム間の相対角度を保持するロック手段を設け、上記両フレーム間の相対角度をロックした状態で上記着座シート傾動用アクチュエータと背もたれ部傾動用アクチュエータとを作動させることにより上記椅子装置をリフトアップ形態に変形させた請求項1記載の電動車椅子。
  7. 上記ロック手段は、上記シートフレームの後端部に設けられたロッキングプレートを上記サブフレームと上記シートバックフレームの支持部材との間に介在させると共に、上記サブフレームに遊動自在に軸着されるクランプレバーを締め込むことにより上記シートバックフレームと上記シートフレームとの間の相対角度を固定するように構成した請求項5または6記載の電動車椅子。
  8. チルトアップ形態の上記着座シートを通常の椅子形態の位置に戻す際に上記シートフレームが上記サブフレームに当接した後も上記背もたれ部傾動用アクチュエータが上記シートフレームを上記サブフレームに押し付けて荷重が作用した場合に、上記背もたれ部傾動用アクチュエータの作動を自動的に停止させるリミットスイッチを上記シートフレームに設けた請求項5〜7のいずれかに記載の電動車椅子。
  9. 着座シートを支持するシートフレームとサブフレームとの間に緩衝装置を介装した請求項5〜8のいずれかに記載の電動車椅子。
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