JP2004275486A - 電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ及びそのパワーシリンダを用いた電動車椅子 - Google Patents

電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ及びそのパワーシリンダを用いた電動車椅子 Download PDF

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Abstract

【課題】多様な姿勢モードを所望の姿勢に自動設定可能にするように、安価で、かつスペース的に組込みを容易にする電動車椅子用パワーシリンダの位置センサを提供する。。
【解決手段】位置センサ80は、車椅子の姿勢を制御するように、電動車椅子に設けられたパワーシリンダ10,20,30、40のシリンダ本体12,22,32,42に進退可能にガイドされたシリンダロッド11,21,31,41の進退位置を検知する。先端部が互いに回転自在に連結された2本のリンクアームの一方の基端部に固定されたシャフトをシリンダ本体12〜42に枢着し、他方の基端部をシリンダロッド11〜41に枢着させ、またシャフトに回転式ポテンショメータのメータ回転軸を連結させることにより、シリンダロッド11〜41の進退に連動してメータ回転軸を回転させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車椅子の姿勢を制御するように、電動車椅子に設けられたパワーシリンダのシリンダ本体に進退可能にガイドされたシリンダロッドの進退位置を検知するための電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ及びそのパワーシリンダを用いた電動車椅子
【0002】
【従来の技術】
コンピュータを内蔵した車椅子もしくはその関連装置として、対物センサの検知信号に応答して安全に動力を制御する電動車椅子(特許文献1)、車輪の車速センサに応答して左右いずれかの車輪がロックされると速やかに双方の車輪を停車させる電動車椅子(特許文献2)、被介護者の胸部を把持する把持機の把持力を仰臥状態から起立状態を経て車椅子へ移乗する際に、把持力を適正に調整する介護支援機(特許文献3)等が提案されている。
【0003】
一方、着座部、シートバック及びフットレスト等の種々の姿勢の組合せにより規定される複数種類の姿勢モードが、コンピュータの自動設定に依ることなく、所属のパワーシリンダのシリンダロッドをボタン操作で進退駆動し、所望の進退位置でその操作を解除することにより設定されるようになった電動車椅子は周知である。
【0004】
【特許文献1】
特開平08−66431号公報
【特許文献2】
特開平09−28737号公報
【特許文献3】
特開2002−102297号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、着座部の昇降及びチルト、フットレストアームのスイング、フットレストアーム、着座部及びシートバックフレームを直線状に揃えて起立させるスタンドアップ、これらを水平方向に揃えるフルフラット等の姿勢モードをコンピュータを利用して自動設定もしくはさらに乗車者の体型に応じて自動設定するような電動車椅子は存在していない。また、このような自動制御に際してはパワーシリンダのシリンダロッドの進退位置を検知する位置センサが必要になる。しかしながら、このような位置センサとして考えられるのは、パワーシリンダのモータ機構に付属させるロータリエンコーダの採用であり、したがって大きさが概略決まっている着座部の裏側に多数のパワーシリンダを組込む場合、スペース的に制約され、また高価にもなる。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて、安価で、かつスペース的に組込みを容易にする電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ及びこの位置センサを用いて多様な姿勢モードを所望の姿勢に自動設定可能にする電動車椅子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、車椅子の姿勢を制御するように、電動車椅子に設けられたパワーシリンダのシリンダ本体に進退可能にガイドされたシリンダロッドの進退位置を検知するための電動車椅子用パワーシリンダの位置センサであって、先端部が互いに回転自在に連結された2本のリンクアームの一方の基端部に固定されたシャフトをシリンダ本体に枢着し、他方の基端部をシリンダロッドに枢着させ、またシャフトに回転式ポテンショメータのメータ回転軸を連結させることにより、シリンダロッドの進退に連動してメータ回転軸を回転させることを特徴とする。
【0008】
シリンダロッドが進退駆動されると、2本のリンクアームが互いに離接するように回動すると共に、連動してメータ回転軸が回転し、進退位置に相当する検知信号が抵抗値として出力される。
【0009】
このような位置センサを用いた電動車椅子としては、請求項3により、モータ駆動される後輪を支持する本体フレームに、先端に前輪を備えた前輪支持フレームの基端部と、着座部とが枢着されると共に、この着座部の前後端部にフットレストアーム及びシートバックの基端部がそれぞれ枢着され、また後輪及び前輪を互いに離接駆動して着座部を昇降させるパワーシリンダと、着座部を水平位置から傾倒させるパワーシリンダと、シートバックを後倒させるパワーシリンダと、フットレストを略垂直の下向き位置から前方へスイングさせるパワーシリンダとにより、ホイールベース、着座部、シートバック及びフットレストの種々の姿勢の組合せにより規定される複数種類の姿勢モードが選択制御されるようになった電動車椅子において、車椅子の姿勢モードを選択する姿勢選択用操作手段と、姿勢モードを所望の姿勢に制御するシリンダロッドの進退位置に対応する回転式ポテンショメータの位置データが格納されたデータ格納手段と、姿勢選択用操作手段により選択された姿勢モードについて、位置データを目標値として回転式ポテンショメータの検知信号に応答して所属のパワーシリンダを平衡制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
姿勢選択用操作手段で選択された姿勢モードについて、制御手段が、選択された姿勢モードに制御するパワーシリンダを、所属の回転式ポテンショメータに対する位置データを目標値としてその検知信号に応答して平衡制御することにより、シリンダロッドの進退位置が所望の姿勢に対応した位置に自動設定される。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1乃至図5を基に本発明の実施の形態の一例による電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ及びこの位置センサ付パワーシリンダを用いた電動車椅子を説明する。電動車椅子は、図1及び図2に示すように、直交方向へ回転可能な半紡錘形状の回転体を周囲に配列された前輪2を支持する前輪アーム2aの基端部が、モーター駆動の後輪1を備えた本体フレーム1aに取付けられると共に、その先端部に着座部5の着座部フレーム5aがピン5bにより枢着されている。着座部フレーム5aの先端部には、フットレスト本体6aを備えたフットレストアーム6の基端部がシャフト63で枢着されている。着座部フレーム5aの後端部には、先端部にヘッドレスト8を備え、シートバック本体7a及びシートバックフレーム7bで構成されたシートバック7の基端部がピン7cで枢着されている。シートバックフレーム7bには、アームレスト9が昇降可能に支持されている。
【0012】
これらの姿勢の制御対象になる各部には、モーター機構を内蔵したパワーシリンダ10〜40が付設されると共に、シリンダロッド11〜41の進退位置を検知する図3に説明するような位置センサ80が付属している。即ち、パワーシリンダ10について説明すると、その位置センサは、先端部が互いにピン84で回転自在に連結された2本のリンクアーム81、82及び回転位置を抵抗値の変化として検知する回転式のポテンショメータ89とより構成されている。シリンダ本体12のモーター機構収納部12aには、シリンダロッド11を進退可能にガイドする筒状ガイド部12bが突設されると共に、このモーター機構収納部12aよりも外径が相対的に小さくなってガイド部12bに取付けられたブラケット83に、リンクアーム81の基端部に固定されたシャフト86が回転自在に支持されている。リンクアーム82の基端部は、シリンダロッド11の先端部に取付けられたブラケット87にピン88で枢着されている。ブラケット83にはポテンショメータ89が設けられると共に、そのメータ回転軸がシャフト86に連結され、連動して回転駆動されるようになっている。このような回転式ポテンショメータ自体は周知である。
【0013】
これにより、リンクアーム81、82が互いに折畳まれたシリンダロッド11の原位置(図3B)から前進すると、連動してリンクアーム81、82が互いの角度を拡げてシリンダロッド11に接近する方向へ回動し(図3A)、その際ポテンショメータ89のメータ回転軸がその前進量に応じて連動回転する。パワーシリンダ20〜40にも同様な構成の位置センサ80がそれぞれ付属している。
【0014】
昇降用パワーシリンダ10は、そのシリンダ本体12の基端部が本体フレーム1aにリンクアーム12cを介して枢着され、そのシリンダロッド11の先端部が前輪アーム2aに取付けられたブラケット(図示せず)にピン11aで枢着されることにより、シリンダロッド11の進退で前輪2及び後輪1間のホイールベースの間隔が調整され、本体フレーム1aが前輪アーム2aとの角度を可変して昇降させられる。この昇降用パワーシリンダ10は、最も外側に一対設けられる。
【0015】
着座部5を傾倒させるチルト用パワーシリンダ20は、そのシリンダ本体22の基端部が着座部フレーム5aに枢着され、シリンダロッド21の先端部がフレーム本体1aに取付けられたブラケット(図示せず)にピン21aで枢着されることにより、本体フレーム1aに対して着座部5が傾倒させられる。このチルト用パワーシリンダ20は、外側から2番目として一対設けられる。
【0016】
フットレストアーム6は、図2に示すように、基端部が着座部フレーム5aにシャフト63で回転自在に支持されたガイドアーム61と、このスライドアームが挿入されることによりスライド可能にガイドされるパイプ状のスライドアーム62とで構成されると共に、このスライドアームには、脚に巻回されてその固定を行うベルト65を備えたパッド64が取付けられている。この外側から3番目の1個のフットレストスイング用パワーシリンダ30は、図4に示すように、そのシリンダ本体32の基端部が着座部フレーム5aに取り付けられたブラケット5cにリンクアーム34を介して枢着されている。シリンダロッド31の先端部及びスライドアーム62間には、このスライドアームにピン36aで基端部が枢着されたリンクアーム36及びシリンダロッド31に枢着された押出しブラケット35の先端部同士がピン35aで互いに回転可能に連結されたリンク機構が介在している。フットレスト本体6aは、その基部6bをスライドアーム62に挿入してねじ6cで固定することにより、脚の長さに応じてスライドアーム62の実質長を調整し得る。
【0017】
ピン35aの支持位置を頂点部とする三角形状の押出しブラケット35の底辺部の上側コーナー部は、ピン31aでシリンダロッド31の先端部に枢着され、下側コーナー部には基端部がシャフト63に固定されたスイングアーム37の先端部がピン37aで枢着されている。これにより、シリンダロッド31の前進に伴って回動するスイングアーム37でシャフト63が回転駆動され、したがってスライドアーム62は図示の実線位置から上方へスイング駆動されると共に、ブラケット35及びリンクアーム36によるリンク機構を介して前方へ前進駆動され、2点鎖線で示すように、フットレストアーム6は前方へ伸びながら水平位置へスイングする。
【0018】
4番目に内側の1個のリクライニング用パワーシリンダ40は、そのシリンダ本体42の基端部が着座部フレーム5aにピン42aで枢着され、シリンダロッド41の先端部がシートバック7のブラケット7dにピン41aで枢着されることにより、シリンダロッド41の後退でシートバック7が後倒させられる。
【0019】
図1に示すように、これらのパワーシリンダ10〜40には、着座部5の裏側の本体フレーム1aに収納される回路装置が付属している。この回路装置は、パワーシリンダ10〜40を作動させる指令信号発生部79からの動作指令信号を供給する動作スイッチ77と、姿勢制御を自動又は手動で行わせるように、指令信号発生部79からの自動指令信号又は手動指令信号を切換操作により供給する動作モード切換スイッチ78と、自動又は手動の動作モードでの姿勢モード又は調整対象の個別姿勢を選択する姿勢選択スイッチ75と、そのタッチ操作が行われるごとに、自動動作モードでは順に複数種類の姿勢モード選択信号を発生し、かつ手動動作モードでは調整対象の個別姿勢選択信号を発生する選択信号発生部75aと、その選択内容を文字表示する表示器76と、自動動作モード又は手動動作モードでの姿勢制御に必要なシリンダロッド21〜41の進退位置に連動回転したポテンショメータ89の検知信号に対応する位置データが予め格納されるデータ格納手段71と、前述のスイッチ75,77,78の操作状態に応じて、パワーシリンダ10〜40に対する制御信号を発生する制御手段70と、この制御信号による駆動入力を所属のパワーシリンダ10〜40に出力する駆動回路72等を備えている。
【0020】
これらのうち、表示器76及びスイッチ75,77,78は、着座者が操作できるように、アームレスト9の周辺に設けられる。また、本発明の姿勢選択用操作手段は、姿勢選択スイッチ75及びその操作に応答する選択信号発生部75aとより構成される。指令信号発生部79と動作モード切換スイッチ78とで動作モード切換手段、姿勢選択スイッチ75とで姿勢選択手段を構成する。
【0021】
選択信号発生部75aは、動作モード切換スイッチ78が自動動作モードに設定されると、姿勢選択スイッチ75がタッチ操作されるごとに、図2の「標準モード」を基準にして、フットレストアーム6を略垂直の下向き状態へスイングさせると共に、着座部5を上昇させる「アップモード」(図5A)と、フットレストアーム6を着座部5に揃えて下降させる「ダウンモード」(同図B)と、着座部5を上向きに傾倒させる「チルトモード」(同図C)と、フットレスト6、着座部5及びシートバック7を僅かに後倒した直線状に揃えて立てる「スタンドアップモード」(同図D)と、同様に直線状で水平位置にセットする「フルフラットモード」(同図E)とを順に選択する姿勢モード選択信号を出力する。
【0022】
さらに、動作モード切換スイッチ78で手動動作モードに設定されると、姿勢選択スイッチ75がタッチ操作されるごとに、着座部5の高さ位置を調整可能にする「座高」と、シートバック7の角度を調整可能にする「リクライニング」と、着座部5の角度を調整可能にする「チルト」と、フットレスト6のスイング角度を調整可能にする「フットレスト角度」との個別姿勢選択信号を順に出力する。
【0023】
制御手段70は、CPU、プログラムが格納されたメモリ、データ格納手段71となるメモリ等で構成されることにより、自動動作モードでは、データ格納手段71に格納された位置データを目標値として、所属の位置センサ80のポテンショメータ89の検知信号に応答して所属のシリンダロッド21〜41の進退位置を平衡制御する。目標値となる位置データは、各姿勢モードの姿勢を制御するパワーシリンダ10〜40のシリンダロッド21〜41の着座者の体型に適合した進退位置に対応してプリセットされる。例えば「アップモード」で上昇度に応じて着座部5が連動して傾倒するような場合には、昇降用位置センサ80の体型に応じた位置データに対して、着座部5を常時水平位置に保持するようにプログラムされた連動用の位置データも格納される。「標準モード」に対しては、図2に示す姿勢にパワーシリンダ10〜40を制御する位置データがあらゆる着座者に共通のデータとして格納されており、この共通データを目標値として全てのパワーシリンダ10〜40を平衡制御する。尚、ポテンショメータ89の抵抗値信号である検知信号は、制御手段70でA/D変換されて処理される。
【0024】
「アップモード」では、昇降用パワーシリンダ10に付属の位置センサ80の体型に応じて予めプリセットされている位置データと、この上昇度に応じて着座部5を水平位置に戻すようにプログラムされているチルト用パワーシリンダ20の位置センサ80の連動用位置データと、フットレストスイング用パワーシリンダ30の位置センサ80の垂直位置にスイングさせる位置データとを目標値として平衡制御が行われる。
【0025】
「ダウンモード」では、昇降用パワーシリンダ10の位置センサ80のホイールベースを広げて所定量下降させる位置データと、フットレストスイング用パワーシリンダ30の着座部5に揃える位置データと、チルト用パワーシリンダ20の位置センサ80の下降量に応じて着座部5を略水平に傾倒させる連動用位置データとを目標値として平衡制御が行われる。
【0026】
「チルトモード」では、昇降用パワーシリンダ10の位置センサ80のホイールベースを狭くして所定量上昇させる位置データと、この上昇度及び体型に応じて応じて着座部5を後倒させるようにプログラムされているチルト用パワーシリンダ20の位置センサ80の位置データと、フットレストスイング用パワーシリンダ30の位置センサ80の垂直位置にスイングさせる位置データとを目標値として平衡制御される。
【0027】
「スタンドアップモード」では、フットレストスイング用パワーシリンダ30の着座部5に直線状に揃える位置データと、この直線状に揃えた状態で僅かに後倒したスタンドアップ状態に前倒させるように体型に応じてプリセットされているチルト用パワーシリンダ20の位置データと、リクライニング用パワーシリンダ40の着座部5に直線状に揃える位置データと、昇降用パワーシリンダ10の着座部5の後倒角度に応じてホイールベースを体型に応じて調整するようにプログラムされた連動用位置データとを目標値とする。
【0028】
「フルフラットモード」では、昇降用パワーシリンダ10の所定量上昇させる位置データと、フットレストスイング用パワーシリンダ30の着座部5に直線状に揃える位置データと、チルト用パワーシリンダ20の水平にする位置データと、リクライニング用パワーシリンダ40の着座部5に直線状にシートバック7を揃える位置データとを目標値とする。
【0029】
「手動モード」では、制御手段70は、動作スイッチ77が操作されている間、選択された姿勢を制御するパワーシリンダ10〜40の位置センサ80の検知信号に応答して、データ格納手段71に格納された最大前進位置及び原位置を規定する位置データと平衡するのを折返し時点として所属のシリンダロッド21〜41を繰り返し往復作動させ、動作スイッチ77の解放時点で制御を停止して進退位置を設定する。
【0030】
これにより、表示器76に、「座高」が表示された状態では、昇降用パワーシリンダ10が昇降作動を行うと共に、チルト用パワーシリンダ20はその昇降度合に応じてプログラムされている連動用位置データに応じて着座部5が常時水平に保持するように傾倒角度を制御し、動作スイッチ77の解放時点の座高に設定される。
【0031】
「リクライニング」が表示された状態では、リクライニング用パワーシリンダ40は、付属の位置センサ80の検知信号が最大後倒位置及び原位置の位置データに一致するのに応答して繰返し往復傾倒させ、「チルト」が表示された状態ではチルト用パワーシリンダ20が、付属の位置センサ80の検知信号が最大後倒位置及び原位置の位置データに一致するのに応答して繰返し往復傾倒させ、「フットレスト角度」が表示された状態ではフットレストスイング用パワーシリンダ30が、付属の位置センサ80の検知信号が略垂直位置及び着座部5に揃う位置の位置データに一致するのに応答して往復スイングさせられ、それぞれ動作スイッチ77の解放時点の姿勢に設定される。
【0032】
このように構成された電動車椅子の動作は次の通りである。電動車椅子は、購入時点で、各姿勢モードの姿勢を設定する位置センサ80の平衡制御の目標値となる位置データが、着座者の体型に応じてデータ格納手段71にプリセットされている。
【0033】
着座に際して、姿勢モードを自動選択する場合、動作モード切換スイッチ78を自動に設定した状態で、姿勢選択スイッチ75のタッチ操作を繰り返し、その都度表示器76に表示される姿勢モードを確認して、「アップモード」、「ダウンモード」、「チルトモード」、「スタンドアップモード」、「フルフラットモード」、「標準モード」のいずれかの姿勢モードを選択する。次いで、動作スイッチ77をタッチ操作すると、その姿勢モードを制御するパワーシリンダ10〜40に駆動回路72を通して駆動入力が供給され、所属の位置データと位置センサ80の検知信号との偏差に応じて所属のシリンダロッド11〜41が前進又は後退するように平衡制御され、選択された姿勢モードについて乗車者の体型に適合した姿勢に自動的に設定される。
【0034】
このような動作に際して、位置センサ80のリンクアーム81、82は、車幅方向へ順に並置された状態でシリンダ本体のモーター機構収納部、例えばシリンダ本体12のモーター機構収納部12aよりも側方へ突出することなく、上下方向へ起伏回動するために、互いに干渉することはない。「ダウンモード」、「スタンドアップモード」、「フルフラットモード」が選択されてフットレストアーム6の角度が調整される際には、ベルト65がフットレスト本体6aと共に伸縮するために、フットレストアーム6が伸びる場合に脚が引張られたり、縮む場合に先方に押されることがなくなる。因みに、従来は基端側のスライドしないガイドアームにベルトが取付けられていたことにより、フットレストアーム6が伸縮する場合に脚に負荷が加わっていた。
【0035】
このように自動的に姿勢モードを設定した状態で、個別姿勢を手動で調整する場合、動作モード切換スイッチ78を手動に切換えると共に姿勢選択スイッチ75のタッチ操作で表示器76の表示を確認して、「座高」、「リクライニング」、「チルト」、「フットレスト角度」のいずれかの調整対象となる個別姿勢を選択する。
【0036】
例えば、「フルフラット」(図5E)の状態で、ベッドに高さを揃えて移乗させる場合、「座高」を表示させた状態で、動作スイッチ77をタッチ操作すると、水平位置を保持した状態で昇降し、所望の座高でスイッチ77のタッチ操作を解除することにより、座高が手動設定される。同様にして「リクライニング」を選択して、シートバック7を所望の後倒位置へ調整することができる。「チルト」を選択することにより、着座部5を任意に後倒させ得る。「フットレスト角度」を選択することにより、スライドアーム62を伸縮させつつフットレストアーム6のスイング角度が手動設定される。
【0037】
尚、前述の実施の形態に代えて、姿勢モードの姿勢を自動設定するための位置データのプリセットは、着座者が手動動作モードで各シリンダロッドを前述のようにスイッチ操作で進退駆動させると共に、スイッチ操作を解除した時点の位置センサの検知信号をデータ格納手段に目標値として格納するように構成することも考えられる。これにより、購入後に姿勢モードの姿勢を任意に調整することができる
【0038】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、回転式ポテンショメータを連動回転させるリンクアームをパワーシリンダに並設して設けることにより、モーター機構を収納するシリンダ本体の容積を大きくする必要の無い電動車椅子用パワーシリンダの位置センサが実現される。その際、請求項2の発明によれば、一方のリンクアームが相対的に外径を小さくするパイプ状の進退スライド用ガイド部に枢着することにより、占有面積の拡大が一層確実に抑制される。
【0039】
請求項3の発明によれば、着座部の標準的な形状を前提に、多数のパワーシリンダを組込むことにより、多種類の姿勢モードの姿勢を体型等に応じて所定の姿勢に自動設定できる電動車椅子が実現される。請求項4の発明によれば、フットレストアームの脚固定用ベルトを取付けられたスライドアームが、フットレスト本体と共に伸縮することにより、従来その基端側のガイド部分に固定されていたのに対して、ベルト固定の脚に無理な力が加わることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電動車椅子のパワーシリンダの配列構成を概略的に説明する図である。
【図2】同電動車椅子の標準姿勢モードの側面図である。
【図3】同パワーシリンダに付属の位置センサを示すもので、同図Aはシリンダロッドが最大に前進した状態、同図Bは原位置に復帰した状態の側面図である。
【図4】同電動車椅子のフットレストアームの構成を説明する側面図である。
【図5】同電動車椅子の姿勢モードを説明する図である。
【符号の説明】
1a 本体フレーム
2 前輪
2a 前輪アーム
5 着座部
5a 着座部フレーム
6 フットレストアーム
6a フットレスト本体
7 シートバック
10,20,30、40 パワーシリンダ
11,21,31,41 シリンダロッド
12,22,32,42 シリンダ本体
12a モーター機構収納部
12b ガイド部
34,81,82 リンクアーム
35 ブラケット
37 スイングアーム
61 ガイドアーム
62 スライドアーム
65 ベルト
75 姿勢選択スイッチ
77 動作スイッチ
78 動作モード切換スイッチ
80 位置センサ
86 シャフト
89 ポテンショメータ

Claims (4)

  1. 車椅子の姿勢を制御するように、電動車椅子に設けられたパワーシリンダのシリンダ本体に進退可能にガイドされたシリンダロッドの進退位置を検知するための電動車椅子用パワーシリンダの位置センサであって、
    先端部が互いに回転自在に連結された2本のリンクアームの一方の基端部に固定されたシャフトを前記シリンダ本体に枢着し、他方の基端部を前記シリンダロッドに枢着させ、また前記シャフトに回転式ポテンショメータのメータ回転軸を連結させることにより、前記シリンダロッドの進退に連動して前記メータ回転軸を回転させることを特徴とする電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ。
  2. シャフトが、シリンダ本体のモータ機構が収納されたモータ機構収納部に突設されて、シリンダロッドの進退スライドをガイドする筒状ガイド部に回転自在に支持されたことを特徴とする請求項1記載の電動車椅子用パワーシリンダの位置センサ。
  3. モータ駆動される後輪を支持する本体フレームに、先端に前輪を備えた前輪支持フレームの基端部と、着座部とが枢着されると共に、この着座部の前後端部にフットレストアーム及びシートバックの基端部がそれぞれ枢着され、また後輪及び前輪を互いに離接駆動して着座部を昇降させるパワーシリンダと、着座部を水平位置から傾倒させるパワーシリンダと、シートバックを後倒させるパワーシリンダと、フットレストを略垂直の下向き位置から前方へスイングさせるパワーシリンダとにより、ホイールベース、着座部、シートバック及びフットレストの種々の姿勢の組合せにより規定される複数種類の姿勢モードが選択制御されるようになった電動車椅子において、請求項1又は請求項2に記載の電動車椅子用パワーシリンダの位置センサを用いた電動車椅子であって、
    車椅子の前記姿勢モードを選択する姿勢選択用操作手段と、前記姿勢モードを所望の姿勢に制御するシリンダロッドの進退位置に対応する回転式ポテンショメータの位置データが格納されたデータ格納手段と、前記姿勢選択用操作手段により選択された前記姿勢モードについて、前記位置データを目標値として前記回転式ポテンショメータの検知信号に応答して所属の前記パワーシリンダを平衡制御する制御手段とを備えたことを特徴とする電動車椅子。
  4. フットレストアームが、着座部に基端部が枢着されたガイドアームと、このガイドアームにスライド可能にガイドされ、かつ先端部にフットレスト本体が取付けられたスライドアームとを備え、
    このスライドアームに、着座者の脚を固定するように巻回されるベルトが取付けられると共に、所属のパワーシリンダのシリンダロッドの先端部が、前記スライドアームをスイングさせつつスライドさせるリンク機構を介して前記スライドアームに枢着されたことを特徴とする請求項3記載の電動車椅子。
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