JPH08275970A - 起立椅子 - Google Patents

起立椅子

Info

Publication number
JPH08275970A
JPH08275970A JP7079133A JP7913395A JPH08275970A JP H08275970 A JPH08275970 A JP H08275970A JP 7079133 A JP7079133 A JP 7079133A JP 7913395 A JP7913395 A JP 7913395A JP H08275970 A JPH08275970 A JP H08275970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
seat
standing
posture
backrest
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7079133A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruji Nakamura
治司 中村
Yasuo Enomoto
康男 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7079133A priority Critical patent/JPH08275970A/ja
Publication of JPH08275970A publication Critical patent/JPH08275970A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chairs Characterized By Structure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者の姿勢変化に沿う屈伸動作で着座、起
立状態の変化ができ、介助、姿勢保持、操作、安全確
保、アクチュエータの容量低減に有利なものとする。 【構成】 平行リンク機構5の座部1と脚受け部3とを
屈伸させる回動中心12を使用者11の膝の関節位置1
3の近傍に位置させ、平行リンク機構5の座部1と背も
たれ部3とを屈伸させる回動中心14を使用者11の脚
の付け根の関節位置15の近傍に位置させ、アクチュエ
ータ6の固定側作用点31をフレーム4の座部1の前部
近傍下の部分に連結し、可動側作用点32を平行リンク
5の座部1の後部近傍下の部分に連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は起立椅子に関し、詳しく
は、座部、この座部の後部で立ち上がる背もたれ部、お
よび座部の前部で立ち下がる脚受け部が、この屈曲した
着座状態と、これらがほぼ一直線状に上方に延びた起立
状態とに屈伸できるようにした起立椅子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の起立椅子は図4に示すように、キ
ャスタ型の前車輪aと走行車輪bとを持ったフレームc
に、座部d、この座部dの後部で立ち上がる背もたれ部
e、および座部dの前部で立ち下がる脚受け部fが図4
に示す互いに屈曲した着座状態と、これらがほぼ一直線
状に上方に延びた図6に示すような起立状態とに屈伸で
きるように平行リンク機構gで支持している。そして、
フレームcと平行リンク機構gとの間に突っ張り状態で
働き前記屈伸を行うようアクチュエータhを備えてい
る。アクチュエータhは例えばガスシリンダである。
【0003】アクチュエータhが伸長すると、図4に示
す屈曲した着座状態から、図5に示す中間状態を経て図
6に示す伸長した起立状態に変化し、図4の状態で着座
している使用者jがこれに応じて着座姿勢から起立姿勢
に姿勢変化するのを椅子の状態変化によって介助され
る。逆に図6の伸長した起立状態にてアクチュエータh
が収縮されると、図5に示す中間状態を経て図4に示す
屈曲した着座状態に変化し、図6の起立している使用者
jがこれに応じて起立姿勢から着座姿勢に姿勢変化する
のを介助する。
【0004】したがって、車椅子を使用者jが着座した
り起立したり姿勢を変えることが容易となり自立性を高
めるし、介助者の作業軽減を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
構造であると、平行リンク機構gの座部dと脚受け部f
とを屈伸させる回動中心kが、使用者jの膝の関節位置
mから下方に大きく位置ずれしている。また、平行リン
ク機構gの座部dと背もたれ部eとを屈伸させる回動中
心nが使用者jの脚の付け根の関節位置pから斜め後方
下に大きく外れている。
【0006】このため、椅子が図4に示す着座状態と、
図6に示す起立状態との間で屈伸するときの動作と、こ
れに伴い使用者jが屈伸する動作との屈伸角度に差が生
じるので、これを吸収するのに使用者jの側が膝の関節
位置mが矢印qのように、脚の付け根の関節位置pが矢
印rのように変位し、使用者jの上体が矢印sのように
変位する。したがって、図5に示す中間状態にて使用者
jの体は座部dや背もたれ部e、および脚受け部fから
浮くので、使用者jの着座姿勢と起立姿勢との姿勢変化
を椅子の着座状態と起立状態との屈伸動作による介助機
能は低く、使用者の自立性が低下するとともに介助者の
作業負担が大きいものとなる。また、双方の動きの差に
よる違和感や窮屈感を使用者jに与え快適に使用できな
い。しかも、姿勢変化の過程で使用者jの膝の部分や上
体の部分が脚受け部fや背もたれ部eから離れるのを防
止する姿勢保持ベルトtを設ける場合でも、使用者jと
座部d、背もたれ部e、および脚受け部fとの動作の差
によって、図5に示すように姿勢保持ベルトtに過剰な
引っ張り力uが働くので、これを姿勢保持ベルトtの伸
縮性によって対応するにも使用者jに圧迫を及ぼし使い
心地の悪いものとなる。
【0007】また、肘掛けwは椅子と使用者jとの屈伸
動作の差のために、背もたれ部eに固定して設けられ
ず、フレームcに起伏できるようヒンジxにて連結し、
着座位置と起立位置とで肘高さが違うのを、肘掛けwを
図4、図6に示すように起伏させることにより対応して
いる。このため、図5に示すような中間状態では肘掛け
wの姿勢を変えないと手は肘掛けwに届かない時期があ
るので、使用者jが着座姿勢から起立姿勢に姿勢変化す
るときの体重の移動を自身の手で補助できないときがあ
り、この面でも使用者j自身での姿勢変化は困難であ
る。したがって、使用者jの自立性はさらに低く第三者
による介助の必要度がなお大きい。しかも、アクチュエ
ータhの操作部yを肘掛けwに設けるにも、前記起伏に
よって図4と図6に示すように設置位置および向きが大
きく変わるので、どちらかの状態で操作しにくくなり不
便である。
【0008】さらに、アクチュエータhは、フレームc
の座部dの後部近傍下部分と、平行リンク機構gの座部
dの前部近傍下部分との間で突っ張るように働かされて
いて、アクチュエータhの突っ張り力が平行リンク機構
gの座部dを脚受け部fとの間で屈伸させる回動中心近
くに働くので、座部dに働く使用者jの荷重を受けるに
は効率の悪い位置であるし、アクチュエータhの平行リ
ンク機構gとの連結点である可動側作用点zを頂点とし
て、フレームc側であるアクチュエータhの固定作用点
o、座部dと脚受け部fとの屈伸の回動中心kとがなす
角度が座部dに使用者jの体重が最大に働く図4の着座
状態で鈍角となり、使用者jの体重がほとんど働かない
図6に起立状態で鋭角となる場合に比し、座部dに働く
使用者jの荷重を受けにくくなっているので、これら体
重を受け難い分だけアクチュエータhの駆動容量を大き
くしなければならないので、装置の大型化やコスト上昇
の原因になる。
【0009】また、脚受けfはこれに受ける膝下脚より
も後方に位置しているため、走行中に前方から外力vが
働くとこれが膝や脛等に直に働くので、危険である。
【0010】本発明は、これらの問題を解消することを
課題とするものであり、使用者の姿勢変化に沿った屈伸
動作にて着座状態と起立状態とに変化し、介助、姿勢や
膝下脚の保持、および操作に有利で、しかもアクチュエ
ータの必要駆動容量が小さくなる起立椅子を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような目
的を達成するために、座部、この座部の後部で立ち上が
る背もたれ部、および座部の前部で立ち下がる脚受け部
が、この屈曲した着座状態と、これらがほぼ一直線状に
上方に延びた起立状態とに屈伸できるようにフレームへ
平行リンク機構で支持し、フレームと平行リンク機構と
の間に突っ張り状態で働き前記屈伸を行うアクチュエー
タを備えた起立椅子であって、平行リンク機構の座部と
脚受け部とを屈伸させる回動中心を使用者の膝の関節位
置近傍に位置させ、平行リンク機構の座部と背もたれ部
とを屈伸させる回動中心を使用者の脚の付け根の関節位
置近傍に位置させたことを主たる特徴とするものであ
る。
【0012】脚受け部の使用者の膝に対応する部分、お
よび背もたれ部の使用者の上体に対応する部分に、膝部
および上体をこれらに対応する脚受け部および背もたれ
部に沿う位置に保持する姿勢保持部材を設けると好適で
ある。
【0013】背もたれ部の側部に肘掛けを設けると好適
であるし、肘掛けにアクチュエータの操作部を設けると
さらに好適である。
【0014】脚受け部は前記屈伸動作に伴ってほぼ垂直
姿勢を保った状態で上下動するように支持されているの
が好適である。
【0015】脚受け部のステップ支持フレームがこれに
受ける膝下脚部の全面とほぼ面一かこれよりも前方に張
り出したガード部を有しているのが好適である。
【0016】座部と背もたれ部とが可撓シートで連結さ
れているのが好適である。
【0017】アクチュエータの固定側作用点をフレーム
の座部の前部近傍下部分に連結し、可動側作用点を平行
リンクの座部の後部近傍下部分に連結したものとするの
が好適である。
【0018】
【作用】本発明の主たる特徴の上記構成では、アクチュ
エータの伸縮によって、平行リンク機構を介し、座部、
この座部の後部で立ち上がる背もたれ部、および座部の
前部で立ち下がる脚受け部が、この屈曲した着座状態
と、これらがほぼ一直線状に上方に延びた起立状態とに
切換えられ、着座している使用者が着座姿勢と起立姿勢
とに姿勢変化するのに対応しこれを介助する。
【0019】このとき、平行リンク機構の座部と脚受け
部とを屈伸させる回動中心が使用者の膝の関節位置近傍
に位置し、フレームの座部と背もたれ部とを屈伸させる
回動中心が使用者の脚の付け根の関節位置近傍に位置し
ていることにより、椅子が着座状態と起立状態との間で
屈伸するときの動作と、これに伴い使用者が屈伸する動
作との屈伸位置および屈伸角度に差がなく、使用者の体
は椅子の座部や背もたれ部および脚受け部から離れた
り、位置ずれしたりしないので、使用者の着座姿勢と起
立姿勢との姿勢変化を椅子の着座状態と起立状態との屈
伸動作によってよく介助でき、使用者の自立性を向上し
その分第三者の介助作業を軽減できるし、快適に使用す
ることができる。
【0020】脚受け部の使用者の膝に対応する部分、お
よび背もたれ部の使用者の上体に対応する部分に、膝部
および上体をこれらに対応する脚受け部および背もたれ
部に沿う位置に保持する姿勢保持部材を設ける構成で
は、使用者と座部、背もたれ部、および脚受け部との動
作に差がないことから、姿勢保持部材に過剰な引っ張り
力が働くようなことはなく、使用者に圧迫を及ぼして使
い心地が悪くなるようなことを回避し、使用の安全を図
ることができる。
【0021】背もたれ部の側部に肘掛けを設ける構成で
は、使用者と背もたれ部との動作にも差がないことか
ら、背もたれ部に設けた肘掛けは使用者と常に同じ最適
な位置関係にあって、使用者の着座姿勢と起立姿勢との
間の姿勢変化のどの時点でも使用者は同じ条件にて肘掛
けを用いて常に好都合に体重を支えることができるの
で、第三者の介助の必要性をさらに軽減することができ
る。
【0022】したがって、この肘掛けにアクチュエータ
の操作部を設ける構成では、使用者がどのような姿勢の
ときでも同じ最適な位置関係にて容易に操作できるの
で、使用しやすいものとなる。
【0023】脚受け部は前記屈伸動作に伴ってほぼ垂直
姿勢を保った状態で上下動するように支持されている構
成では、脚受け部の座部から前方への張出量が常に小さ
くなるので、椅子全体の小型化と小回り性を向上し、他
と干渉しにくい使用しやすいものとなる。
【0024】脚受け部のステップ支持フレームがこれに
受ける膝下脚部の前面とほぼ面一かこれよりも前方に張
り出したガード部を有して構成では、走行中に前方から
外力が働いても、これを脚受け部のガード部で受止め、
膝や脛等に直に働くのを防止することができ、これによ
っても使用の安全が図れる。
【0025】しかも、脚受け部の座部からの張出量が小
さくなる構成のものに適用すると、椅子の大型化なしに
実現する。
【0026】座部と背もたれ部とが可撓シートで連結さ
れている構成では、可撓シートは椅子の着座状態と起立
状態との間の屈伸動作に伴う座部と背もたれ部との離接
に対し、自身の可撓性によってよく対応しながら、座部
および背もたれ部間に使用者の臀部が落ち込むような不
都合を防止することができる。
【0027】アクチュエータの固定側支点および可動側
支点の一方を、座部の前部近傍下部分に連結し、他方を
平行リンクの座部の後部近傍下部分に連結した構成で
は、アクチュエータの突っ張り力が平行リンク機構の座
部を脚受け部との間で屈伸させる回動中心から遠くに働
いて、座部に働く使用者の荷重を受けるには効率の良い
位置関係となるし、アクチュエータの平行リンク機構と
連結される可動支点を頂点として、アクチュータの固定
支点と、座部および脚受け部の屈伸回動中心とがなす角
度が常に鋭角になるので、使用者の体重が座部に大きく
働く着座状態でもこれを受けやすいので、アクチュエー
タの必要駆動容量を小さくして装置の小型化やコスト低
下を図ることができる。
【0028】
【実施例】本発明の起立椅子の一実施例につき、図面1
〜図3を参照しながら以下具体的に説明する。
【0029】本実施例の起立椅子は図1に示すように、
従来同様キャスタ型の小径な前車輪7と大径の走行車輪
8とを持ったフレーム4を有し、座部1、この座部1の
後部で立ち上がる背もたれ部2、および座部1の前部で
立ち下がる脚受け部3が、この屈曲した図1に示すよう
な着座状態と、これらがほぼ一直線状に上方に延びた図
3に示すような起立状態とに屈伸できるように、フレー
ム4へ平行リンク機構5で支持し、フレーム4と平行リ
ンク機構5との間に突っ張り状態で働き前記屈伸を行う
アクチュエータ6を備えている。
【0030】これによって、アクチュエータ6が伸長す
ると、図1に示す屈曲した着座状態から、図2に示す中
間状態を経て図3に示す伸長した起立状態に変化し、図
1の状態で着座している使用者11がこれに応じて着座
姿勢から起立姿勢に姿勢変化するのを椅子の状態変化に
よって介助される。逆に図3の伸長した起立状態にてア
クチュエータ6が収縮されると、図2に示す中間状態を
経て図1に示す屈曲した着座状態に変化し、図3の起立
している使用者11がこれに応じて起立姿勢から着座姿
勢に姿勢変化するのを介助する。
【0031】本実施例では特に、平行リンク機構5の座
部1と脚受け部3とを屈伸させる回動中心12を使用者
11の膝の関節位置13の近傍に位置させ、フレーム4
の座部1と背もたれ部2とを屈伸させる回動中心14を
使用者の脚の付け根の関節位置15の近傍に位置させて
ある。
【0032】これによって、椅子が図1に示す着座状態
と図3に示す起立状態との間で、図2に示す中間状態を
経て屈伸するときの動作と、これに伴い使用者11が屈
伸する動作との屈伸位置および屈伸角度に大きな差がな
く、使用者11の体は椅子の座部1や背もたれ部2およ
び脚受け部3に、図1〜図3に示すように定常状態で沿
ったままで、座部1、背もたれ部2、および脚受け部3
から離れたり、位置ずれしたりしなくなる。
【0033】したがって、使用者11の着座姿勢と起立
姿勢との姿勢変化を椅子の着座状態と起立状態との屈伸
動作によってよく介助でき、使用者の自立性を向上しそ
の分第三者の介助作業を軽減できるし、快適に使用する
ことができる。
【0034】これらの特長は、椅子の座部1と脚受け部
3との屈伸の回動中心12および使用者11の膝の関節
位置13、椅子の座部1と背もたれ部2の屈伸の回動中
心位置14および使用者11の脚の付け根の関節位置1
5のそれぞれは一致しているのがもっとも好適である。
しかし、厳密に一致している必要はなくデザイン的な面
やその他の面から種々に設定することができる。もっと
も、これらの位置関係は側面上から見たものであり、一
応の目安としては各回動中心12、14が、対応する関
節位置13、15を中心に使用者の体の外形から外れな
い最大半径範囲内位であれば許容できる。
【0035】また本実施例では、脚受け部3の使用者1
1の膝に対応する部分、および背もたれ部2の使用者1
1の上体に対応する部分に、膝部および上体をこれらに
対応する脚受け部3および背もたれ部2に沿う位置に保
持する姿勢保持部材21を設けてある。この姿勢保持部
材21は具体的に図示しないが、使用者の体の大きさに
合わせた長さとしたり、適時に姿勢保持状態にしたりこ
れを解いたりできるようにするのに、長さ調節できる尾
錠付きのものが好適である。しかし、これに限らず従来
から用いられている種々のものを採用することができる
し、他のものとすることもできる。本実施例では脛に対
する同様な姿勢保持部材21も設けてある。
【0036】本実施例では前記したように、使用者11
の着座姿勢と起立姿勢との間の姿勢変化、および椅子の
着座状態と起立状態との状態変化における屈伸動作にお
いて、使用者11と座部1、背もたれ部2、および脚受
け部3との動作に差がないことから、各姿勢保持部材2
1に過剰な引っ張り力が働くようなことはなく、使用者
に圧迫を及ぼして使い心地が悪くなるようなことを回避
し、使用の安全を図ることができる。しかも、姿勢保持
部材21に伸縮性のない材料を採用することもでき、こ
れによって姿勢保持部材21の不用意な伸長による姿勢
保持不良が生じるようなことを解消することができ、さ
らなる安全を確保することができる。
【0037】また本実施例では、前記背もたれ部2の側
部に肘掛け22を設けてあるが、使用者11と背もたれ
部2との動作に差がないことから、背もたれ部2に設け
た肘掛け22は、図1に示す着座状態、図2に示す中間
状態、および図3に示す起立状態のいずれにあっても使
用者11と常に同じ最適な位置関係にあって、使用者1
1の着座姿勢と起立姿勢との間の姿勢変化のどの時点で
も使用者11は同じ条件にて肘掛けを用いて常に好都合
に体重を支えることができる。したがって、使用者の自
立性をさらに向上し、その分だけ第三者の介助の必要性
をさらに軽減することができる。
【0038】また、このような肘掛け22にアクチュエ
ータ6を働かせるスイッチ等の操作部23を設けてある
ので、使用者11がどのような姿勢のときでも同じ最適
な位置関係にて容易に操作できるので、使用しやすいも
のとなる。
【0039】さらに、上記脚受け部3は前記屈伸動作に
伴ってほぼ垂直姿勢を保った状態で上下動するように支
持してある。これによって、脚受け部3の座部1から前
方への張出量が図1〜図3に示すように常に小さくなる
ので、椅子全体の小型化と小回り性を向上し、他と干渉
しにくい使用しやすいものとなる。
【0040】また脚受け部3のステップ3cを支持する
ステップ支持フレーム3aがこれに受ける膝下脚部の前
面とほぼ面一になるガード部3bを有している。なお、
このガード部3bは膝下脚部の前面よりも前方に張り出
したものとすることもできる。いずれにしてもこのよう
にすると、走行中に前方から外力Fが働いても、これを
脚受け部3のガード部3bで受止め、膝や脛等に外力F
が直に働くのを防止することができ、これによっても使
用の安全が図れる。しかも、脚受け部3の座部1からの
張出量が小さくなるようにした本実施例では、椅子の大
型化なしにこのような使用の安全を図ることが実現す
る。ステップ支持フレーム3aの下端には起立状態にて
脚受け部3を設置させるスタンド部3dが設けられてい
る。
【0041】座部1と背もたれ部2とを可撓シート24
で連結している。この可撓シート24は合成樹脂シート
やクロス、その他どのようなシートでもよく、可撓性と
適度な耐久性を満足するものであればよい。必要に応じ
て装飾生地を用いたり、座部1や背もたれ部2の表生地
と同質材料のものを採用すると好適である。
【0042】このような可撓シート24は、椅子の着座
状態と起立状態との間の屈伸動作に伴う座部1と背もた
れ部2との離接に対し、自身の可撓性によってよく対応
しながら、座部1および背もたれ部2間に使用者11の
臀部が落ち込むような不都合を防止することができる。
【0043】しかも本実施例では、アクチュエータ6の
固定側作用点31をフレーム4の座部1の前部近傍下部
分に連結し、可動作用点32を平行リンク機構5の座部
1の後部近傍下部分に連結してある。
【0044】このようにすると、アクチュエータ6の突
っ張り力が平行リンク機構5の座部1を脚受け部3との
間で屈伸させる回動中心12から遠くに働くので、座部
1に働く使用者の荷重を受けるには効率の良い位置関係
となるし、アクチュエータ6の平行リンク機構5と連結
される可動作用点を頂点として、アクチュータの固定作
用点と、座部1および脚受け部3の屈伸回動中心12と
がなす角度が常に鋭角になるので、使用者11の体重が
座部1に大きく働く着座状態でもこれを受けやすいの
で、アクチュエータ6の必要駆動容量を小さくして装置
の小型化やコスト低下を図ることができる。
【0045】なお、本実施例ではアクチュエータ6等に
給電するためのバッテリボックス41を、図に示すよう
にフレーム4のバックパイプ4aの下部に設置してあ
り、起立状態では図3に示すようにバッテリボックス4
1は上方および後方に開放されたフレーム4の後端部に
位置するので、必要があれば使用者一人でも容易に交換
することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の主たる特徴によれば、アクチュ
エータの伸縮によって、座部、この座部の後部で立ち上
がる背もたれ部、および座部の前部で立ち下がる脚受け
部を、この屈曲した着座状態と、これらがほぼ一直線状
に上方に延びた起立状態とに切換えて、使用者が着座姿
勢と起立姿勢とに姿勢変化するのに対応しこれを介助す
るのに、椅子が着座状態と起立状態との間で屈伸すると
きの動作と、これに伴い使用者が屈伸する動作との屈伸
位置および屈伸角度に差がなく、使用者の体は椅子の座
部や背もたれ部および脚受け部から離れたり、位置ずれ
したりしないので、使用者の着座姿勢と起立姿勢との姿
勢変化を椅子の着座状態と起立状態との屈伸動作によっ
てよく介助し、使用者の自立性を向上してその分第三者
の介助作業を軽減できるし、快適に使用することができ
る。
【0047】脚受け部の使用者の膝に対応する部分、お
よび背もたれ部の使用者の上体に対応する部分に、膝部
および上体をこれらに対応する脚受け部および背もたれ
部に沿う位置に保持する姿勢保持部材を設ける構成のも
のによれば、使用者と椅子の屈伸動作に差がないことか
ら、姿勢保持部材に過剰な引っ張り力が働くようなこと
はなく、使用者に圧迫を及ぼして使い心地が悪くなるよ
うなことを回避し、使用の安全を図ることができる。
【0048】背もたれ部の側部に肘掛けを設ける構成の
ものによれば、使用者と背もたれ部の屈伸動作にも差が
ないことから、肘掛けは使用者と常に同じ最適な位置関
係にあり、使用者の着座姿勢と起立姿勢との姿勢変化の
どの時点でも使用者は同じ条件にて肘掛けを用いて常に
好都合に体重を支えられて、使用者の自立性をさらに向
上し第三者の介助の必要性をさらに軽減することができ
る。
【0049】したがって、この肘掛けにアクチュエータ
の操作部を設ける構成のものによれば、使用者がどのよ
うな姿勢のときでも同じ最適な位置関係にて容易に操作
できるので、使用しやすいものとなる。
【0050】脚受け部は前記屈伸動作に伴ってほぼ垂直
姿勢を保った状態で上下動するように支持されている構
成のものによれば、脚受け部の座部から前方への張出量
が常に小さくなるので、椅子全体の小型化と小回り性を
向上し、他と干渉しにくい使用しやすいものとなる。
【0051】脚受け部のステップ支持フレームがこれに
受ける膝下脚部の前面とほぼ面一かこれよりも前方に張
り出したガード部を有して構成のものによれば、走行中
に前方から外力が働いても、これを脚受け部のガード部
で受止め、膝や脛等に直に働くのを防止することがで
き、これによっても使用の安全が図れる。
【0052】しかも、脚受け部の座部からの張出量が小
さくなる構成のものに適用すると、椅子の大型化なしに
実現する。
【0053】座部と背もたれ部とが可撓シートで連結さ
れている構成のものによれば、可撓シートは椅子の着座
状態と起立状態との間の屈伸動作に伴う座部と背もたれ
部との離接に対し、自身の可撓性によってよく対応しな
がら、座部および背もたれ部間に使用者の臀部が落ち込
むような不都合を防止することができる。
【0054】アクチュエータの固定側支点および可動側
支点の一方を、座部の前部近傍下部分に連結し、他方を
平行リンクの座部の後部近傍下部分に連結した構成のも
のによれば、アクチュエータの突っ張り力が平行リンク
機構の座部を脚受け部との間で屈伸させる回動中心から
遠くに働いて、座部に働く使用者の荷重を受けるには効
率の良い位置関係となるし、アクチュエータの平行リン
ク機構と連結される可動支点を頂点として、アクチュー
タの固定支点と、座部および脚受け部の屈伸回動中心と
がなす角度が常に鋭角になるので、使用者の体重が座部
に大きく働く着座状態でもこれを受けやすいので、アク
チュエータの必要駆動容量を小さくして装置の小型化や
コスト低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての起立椅子の全体構成
を着座状態で示す側面図である。
【図2】図1の椅子の着座状態と起立状態との中間状態
を示す側面図である。
【図3】図1の椅子の起立状態を示す側面図である。
【図4】従来の起立椅子の全体構成を着座状態で示す側
面図である。
【図5】図4の椅子の着座状態と起立状態との中間状態
を示す側面図である。
【図6】図4の椅子の起立状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 座部 2 背もたれ部 3 脚受け部 4 フレーム 5 平行リンク機構 6 アクチュエータ 12、14 回動中心 13 膝の関節位置 15 脚の付け根の関節位置 21 姿勢保持部材 22 肘掛け 23 操作部 24 可撓シート 31 固定側作用点 32 可動側作用点

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座部、この座部の後部で立ち上がる背も
    たれ部、および座部の前部で立ち下がる脚受け部が、こ
    の屈曲した着座状態と、これらがほぼ一直線状に上方に
    延びた起立状態とに屈伸できるようにフレームへ平行リ
    ンク機構で支持し、フレームと平行リンク機構との間に
    突っ張り状態で働き前記屈伸を行うアクチュエータを備
    えた起立椅子であって、 平行リンク機構の座部と脚受け部とを屈伸させる回動中
    心を使用者の膝の関節位置近傍に位置させ、平行リンク
    機構の座部と背もたれ部とを屈伸させる回動中心を使用
    者の脚の付け根の関節位置近傍に位置させたことを特徴
    とする起立椅子。
  2. 【請求項2】 脚受け部の使用者の膝に対応する部分、
    および背もたれ部の使用者の上体に対応する部分に、膝
    部および上体をこれらに対応する脚受け部および背もた
    れ部に沿う位置に保持する姿勢保持部材を設けた請求項
    1に記載の起立椅子。
  3. 【請求項3】 背もたれ部の側部に肘掛けを設けた請求
    項1、2のいずれかに記載の起立椅子。
  4. 【請求項4】 肘掛けにアクチュエータの操作部を設け
    た請求項3に記載の起立椅子。
  5. 【請求項5】 脚受け部は前記屈伸動作に伴ってほぼ垂
    直姿勢を保った状態で上下動するように支持されている
    請求項1〜4のいずれかに記載の起立椅子。
  6. 【請求項6】 脚受け部のステップ支持フレームがこれ
    に受ける膝下脚部の前面とほぼ面一かこれよりも前方に
    張り出したガード部を有している請求項1〜5のいずれ
    かに記載の起立椅子。
  7. 【請求項7】 座部と背もたれ部とが可撓シートで連結
    されている請求項1〜6のいずれかに記載の起立椅子。
  8. 【請求項8】 アクチュエータの固定側作用点をフレー
    ムの座部の前部近傍下部分に連結し、可動側作用点を平
    行リンクの座部の後部近傍下部分に連結した請求項1〜
    7のいずれかに記載の起立椅子。
JP7079133A 1995-04-04 1995-04-04 起立椅子 Pending JPH08275970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7079133A JPH08275970A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 起立椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7079133A JPH08275970A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 起立椅子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08275970A true JPH08275970A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13681463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7079133A Pending JPH08275970A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 起立椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08275970A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002034193A1 (fr) * 2000-10-24 2002-05-02 Tsukasako, Kikunori Fauteuil roulant
JP2007209687A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Suzuki Motor Corp 電動車椅子
JP2021062015A (ja) * 2019-10-14 2021-04-22 株式会社モリトー トイレ介助用昇降装置及びトイレ介助方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002034193A1 (fr) * 2000-10-24 2002-05-02 Tsukasako, Kikunori Fauteuil roulant
JP2007209687A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Suzuki Motor Corp 電動車椅子
JP2021062015A (ja) * 2019-10-14 2021-04-22 株式会社モリトー トイレ介助用昇降装置及びトイレ介助方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4607882A (en) Chair with saddle shaped seat and members externally transversely therefrom
US4380352A (en) Reclining chair
CN103237478A (zh) 人体工程学可调座椅机构
JP6714766B2 (ja) 介助装置
JPH0315411A (ja) 椅子
CA2087981A1 (en) Work chair, more particularly an office chair
JP2008253539A (ja) 下肢パワー増幅装置の脚部屈伸動作駆動リンク機構
JPH08275970A (ja) 起立椅子
JP2017055793A (ja) 腿上げサポート装置
JP2706280B2 (ja) 調節可能な椅子
JP2606353Y2 (ja) リフトアップチェア
JP6524385B2 (ja) 起立補助椅子
JPWO2018179431A1 (ja) 介助装置
JP7213999B2 (ja) 介助装置
CN114652548A (zh) 一种微变人体姿势的移乘装置
JP5294408B2 (ja) 移乗支援器具
JP3133989B2 (ja) 椅 子
JP6920156B2 (ja) 椅子
JP6942592B2 (ja) 椅子
JP6218001B2 (ja) 運動補助装置
JP5244774B2 (ja) 着座シートおよび歩行補助装置
JPWO2018179294A1 (ja) 介助装置
JP2004160055A (ja) 身体障害者用椅子
CN220988179U (zh) 椅子
JP3601707B2 (ja) 折畳み機能を有する椅子装置