JP2007209347A - Aav5ベクターおよびその使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、アデノ随伴ウイルス5(AAV5)ウイルスならびに、それに由来するベクターおよび粒子を提供する。
【解決手段】単離されたAAV5キャプシドタンパク質及びそれに特異的に結合する抗体を提供する。
【選択図】なし

Description

本願は、1998年5月28日出願の米国仮出願第60/087029号に対する優先権を主張する。この第60/087029号仮特許出願は、その全文が参考として本明細書中に援用される。
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、アデノ随伴ウイルス5(AAV5)およびそれに由来するベクターを提供する。従って、本発明は、被験体の細胞に核酸を送達するためのAAV5ベクターおよび被験体の細胞に核酸を送達する方法に関する。
(背景技術)
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、パルボウイルス科の小型の非病原性ウイルスである(概説については28を参照のこと)。AAVは、複製についてのそのヘルパーウイルス依存性によって、この科の他のメンバーと異なる。ヘルパーウイルスが存在しない場合、AAVは、遺伝子座特異的な様式で、第19染色体のqアームへと組み込むことが示されている(21)。AAVの約5kbのゲノムは、+または−いずれかの極性の一本鎖DNAの1つのセグメントからなる。物理的には、パルボウイルスビリオンは、エンベロープで包まれず、そしてその正二十面体キャプシドは、直径約20〜25nmである。
今日までに、血清学的に異なる8つのAAVが同定されている。そして6つがヒトまたは霊長類から単離され、かつAAV1〜6型と呼ばれている(1)。これらの単離体のうち最も広範に研究されたのは、AAV2型(AAV2)である。AAV2のゲノムは、長さ4680ヌクレオチドであり、そして2つのオープンリーディングフレーム(ORF)(右のORFおよび左のORF)を含む。左のORFは、非構造的Repタンパク質である、Rep40、Rep52、Rep68およびRep78をコードし、これらは複製および転写の調節、さらに一本鎖子孫ゲノムの生成に関与する(5〜8、11、12、15、17、19、21〜23、25、34、37〜40)。さらに、Repタンパク質のうちの2つが、ヒト第19染色体のqアームの領域へのAAVゲノムの優先的組み込みに関係している。Rep68/78もまた、NTP結合活性ならびにDNAヘリカーゼ活性およびRNAヘリカーゼ活性を保有することが示されている。Repタンパク質は、核局在化シグナルならびにいくつかの潜在的リン酸化部位を保有する。これらのキナーゼ部位のうちの1つの変異は、複製活性の損失を生じた。
ゲノムの末端は、短い逆方向末端反復であり、この反復は、T型ヘアピン構造へと折り畳まれ、ウイルスDNA複製の起点として作用する能力を有する。このITR(逆方向末端反復)領域内において、ITRの機能に重要である2つのエレメント(GAGC反復モチーフおよび末端解離部位(TRS))が記載されている。この反復モチーフは、ITRが直線またはヘアピンいずれかの立体構造である場合に、Repと結合することが示されている(7、8、26)。
この結合は、切断のためにRep68/78をTRSに配置するように作用し、部位特異的かつ鎖特異的様式で生じる。複製におけるその役割に加えて、これら2つのエレメントは、ウイルス組み込みに対して重要であるようである。第19染色体組み込み遺伝子座に含まれるのは、隣接するTRSを伴うRep結合部位である。これらのエレメントは、遺伝子座特異的組み込みにとって機能的かつ必要であることが示されている。
AAV2ビリオンは、エンベロープでつつまれない、正二十面体粒子(直径約20〜25nm)である。そのキャプシドは、3つの関連タンパク質(VP1、2、および3と呼ばれる)から構成され、これらは右のORFにコードされている。これらのタンパク質は、それぞれ1:1:10の比であることが見出されている。このキャプシドタンパク質は、選択的スプライシングおよび珍しい開始コドンの使用により、互いに異なる。欠失分析により、選択的にスプライシングされたメッセージから翻訳されたAAV2 VP1の除去または変化は、感染生粒子の産生量の減少を生じることが、示された(15、16、38)。VP3コード領域内での変異は、いかなる一本鎖子孫DNAも感染性粒子も生成できなくする(15、16、38)。
特徴付けられたAAVの以下の特徴により、AAVは遺伝子移入のための魅力的なベクターとなっている(16)。AAVベクターは、インビトロで細胞のゲノムに安定に組み込まれ;広い宿主域を有し;インビトロおよびインビボで、分裂中の細胞および分裂中でない細胞両方に形質導入(13、20、30、32)して高レベルの形質導入遺伝子の発現を維持する(41)ことが示されている。ウイルス粒子は、熱安定性であり、溶媒、界面活性剤、pH変化、温度変化に耐性であり、そしてCsCl勾配により濃縮され得る(1、2)。AAVプロウイルスの組み込みは、細胞増殖または細胞分化に対するいかなる長期の負の効果とも関連がない(3、42)。ITRは、複製、パッケージングおよび組み込みに必要とされる唯一のシスエレメントであり(35)、そしていくつかのプロモーター活性を含み得る(14)ことが示されている。
AAV2は、適切なヘルパーウイルスが存在する条件で、霊長類細胞型および非霊長類細胞型に感染すると、元来考えられていた。しかし、AAV2が特定の細胞型に感染できないことは、AAV2ウイルスにより提示される特定の細胞親和性(tropism)に帰因することが現在知られている。最近の研究により、いくつかの細胞株が、AAV2によって非常に乏しくしか形質導入されないということが示された(30)。結合研究により、硫酸ヘパリンプロテオグリカンが、AAV2を用いる高効率の形質導入に必要であることが示された。AAV5は、パルボウイルスの独特のメンバーである。本発明のDNAハイブリダイゼーションデータは、公開されたAAV1〜4配列(31)との低レベルの相同性を示す。本発明は、AAV2と異なり、AAV5形質導入は、AAV2形質導入がヘパリンによってもたらされるようには、ヘパリンによりもたらされないこと、従って、AAV2と同じ細胞型に対して拘束されないことを示す。
本発明は、AAV5ウイルスを含むベクター、またはこのウイルスのサブパート(subpart)を含むベクター、ならびにAAV5ウイルス粒子を提供する。AAV5は、AAV2と類似しているが、この2つのウイルスは、物理的および遺伝学的に異なることが、本明細書中で見出される。これらの差異は、AAV5にいくつかの独特の特性および利点を付与し、これらによりAAV5は、遺伝子治療のためのベクターとしてより適する。例えば、AAV2を遺伝子治療のためのベクターとして使用することの制限的特徴の1つは、大量のウイルスの生成である。標準的生成技術を使用して、AAV5は、AAV2と比較して10〜50倍高いレベルで生成される。その独特のTRS部位およびrepタンパク質が原因で、AAV5はまた、AAV2と比較して異なる組み込み遺伝子座を有するはずである。
さらに、本明細書中に示されるように、AAV5キャプシドタンパク質は、また驚くべきことに、AAV2キャプシドタンパク質と異なり、そして異なる組織親和性を提示し、これによりAAV5キャプシド含有粒子は、AAV2が適しないかまたは十分には適していない細胞型に形質導入するのに適切である。AAV2およびAAV5は、血清学的に異なることが示されており、従って、遺伝子治療適用において、AAV5、およびAAV5由来のベクターにより、すでにAAV2に対する中和抗体を保有する患者(天然の免疫学的防御の結果としてかまたは以前のAAV2ベクターへの曝露からかのいずれか)の形質導入が可能である。AAV5の別の利点は、AAV5は、他の血清型によりレスキューされ得ないことである。AAV5のみが、組み込まれたAAV5ゲノムをレスキューし得、そして複製をもたらし得、それにより他のAAV血清型により生じるAAV5の意図されない複製を避け得る。従って、本発明は、これらの新規な組換えベクターおよびAAV5に基く粒子を提供することにより、新規かつ非常に有用な一連のベクターを提供する。
(発明の要旨)
本発明は、一対のアデノ随伴ウイルス5(AAV5)逆方向末端反復およびその逆方向末端反復間のプロモーターを含む核酸ベクターを提供する。
本発明は、一対のAAV2逆方向末端反復を含むベクターを含むAAV5粒子をさらに提供する。
さらに、本発明は、配列番号1(AAV5ゲノム)に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸を提供する。さらに、本発明は、本質的に配列番号1(AAV5ゲノム)に示されるヌクレオチド配列からなる単離された核酸を提供する。
本発明は、AAV5Repタンパク質をコードする単離された核酸(例えば、配列番号10に示される核酸)を提供する。さらに、単離された全長AAV5Repタンパク質またはその独特のフラグメントが、提供される。さらに、配列番号12に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5Rep40タンパク質、またはその独特のフラグメントが、提供される。さらに、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5Rep52タンパク質、またはその独特のフラグメントが、提供される。さらに、配列番号14に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5Rep68タンパク質、またはその独特のフラグメントが、提供される。さらに、配列番号3に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5Rep78タンパク質、またはその独特のフラグメントが、提供される。これらのタンパク質の配列は、以下の配列表およびタンパク質が記載される本出願の他の部分において提供される。
本発明は、配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5キャプシドタンパク質(VP1)、またはその独特のフラグメントをさらに提供する。さらに、配列番号5に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5キャプシドタンパク質(VP2)、またはその独特のフラグメントが、提供される。また、配列番号6に示されるアミノ酸配列を有する単離されたAAV5キャプシドタンパク質(VP3)、またはその独特のフラグメントが、提供される。
本発明は、AAV5キャプシドタンパク質をコードする単離された核酸(例えば、配列番号7に示される核酸)、またはその独特のフラグメントをさらに提供する。
本発明は、本質的に配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるキャプシドタンパク質を含むAAV5粒子、またはその独特のフラグメントをさらに提供する。
さらに、本発明によって、配列番号18に示される核酸配列を有するAAV5p5プロモーターを含む単離された核酸、またはその独特のフラグメントが、提供される。
本発明は、細胞をAAV5による感染性についてスクリーニングする方法を提供する。この方法は、この細胞とAAV5とを接触する工程およびこの細胞中のAAV5の存在を検出する工程を包含する。
本発明は、核酸を細胞に送達する方法をさらに提供する。この方法は、一対のAAV逆方向末端反復間に挿入された核酸を含むベクターを含むベクターを含むAAV5粒子をこの細胞に投与し、それによってこの核酸をこの細胞に送達する工程を包含する。
本発明はまた、核酸を被験体に送達する方法を提供する。この方法は、一対のAAV逆方向末端反復間に挿入された核酸を含むAAV5粒子をこの被験体由来の細胞に投与し、そしてこの細胞をこの被験体に戻し、それによってこの核酸をこの被験体に送達する工程を包含する。
本発明はまた、核酸を被験体中の細胞に送達する方法を提供する。この方法は、一対のAAV逆方向末端反復間に挿入された核酸を含むAAV5粒子をこの被験体に投与し、それによってこの核酸をこの被験体中の細胞に送達する工程を包含する。
本発明は、核酸をAAV2に対する抗体を有する被験体中の細胞に送達する方法をさらに提供する。この方法は、核酸を含むAAV5粒子をこの被験体に投与し、それによってこの核酸をこの被験体中の細胞に送達する工程を包含する。
(発明の詳細な説明)
明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「a」は、使用される状況に依存して、1またはそれ以上を意味し得る。用語「有する」および「含む(comprising)」は、本明細書中で交換可能に使用され、そして開放端の意味を示す。
本出願は、組換えアデノ随伴ウイルス5(AAV5)を提供する。このウイルスは、以下に記載される1つ以上の特徴を有する。本発明の組成物は、野生型AAV5を含まない。本発明の方法は、野生型AAV5かまたは組換えAAV5ベースの送達のいずれかを使用し得る。
本発明は、AAV5粒子、組換えAAV5ベクター、組換えAAV5ビリオンおよび新規なAAV5核酸ならびにポリペプチドを提供する。AAV5粒子は、AAV5キャプシドタンパク質を含むウイルス粒子である。組換えAAV5ベクターは、AAV5の少なくとも1つの独特の核酸を含む核酸構築物である。組換えAAV5ビリオンは、組換えAAV5ベクターを含む粒子である。ここで、この粒子は、本明細書中で記載されるようなAAV5粒子か、または非AAV5粒子のいずれかであり得る。あるいは、組換えAAV5ビリオンは、組換えベクターを含むAAV5粒子である。ここで、このベクターは、本明細書中で記載されるようなAAV5ベクターか、または非AAV5ベクターのいずれかであり得る。これらのベクター、粒子、ビリオン、核酸およびポリペプチドは、以下で記載される。
本発明は、AAV5ゲノムのヌクレオチド配列ならびにそれら由来のベクターおよび粒子を提供する。詳細には、本発明は、一対のAAV5逆方向末端反復(ITR)を含む核酸ベクターおよび逆方向末端反復間のプロモーターを提供する。AAV2およびAAV5のrepタンパク質が2型ITRまたは5型ITRのいずれかに結合する一方、効率的なゲノム複製は、2型Repが2型ITRを複製し、そして5型Repが5型ITRを複製する場合にのみ生じる。この特異性は、複製に必要である2つのRepのDNA切断特異性の差異から生じる。AAV5Repは、CGGT^GTGA(配列番号21)で切断し、そしてAAV2Repは、CGGT^TGAG(配列番号22)で切断する(Chioriniら、1999、J.Virol.73(5)4293〜4298)。AAV5ITR末端分解部位(TRS)のマッピングは、この別個の切断部位、CGGT^GTGAを同定し、これは、他のAAV血清型のITRにはない。従って、AAV5とAAV2とを区別するために必要な最小の配列は、TRS部位であり、ここでRepは、ウイルスを複製するために切断する。5型ITRの例は、配列番号19および配列番号20(それぞれ、AAV5ITR「フリップ」およびAAV5「フロップ」)において示される。いずれかの配向のITRにおける少数の改変が企図され、そしてこれは、本明細書中に記載されそして当該分野で公知のAAV5ITRによって形成されるヘアピン構造を妨害しない。さらに、用語「AAV5ITR」において考慮されるように、このヌクレオチド配列は、AAV5ITRと他の血清型のITRとを区別する、本明細書中に記載される1つ以上の特徴を保持しなければならない。例えば、これは、本明細書中に記載されるRep結合部位を保持しなければならない。
AAV5ITRのD−領域(配列番号23)(ITRの一本鎖領域、TRS部位のインボード)は、そのリン酸化状態が、一本鎖ゲノムからウイルスDNAの発現を可能にする転写的に活性形態へのAAVの変換に相関することに依存する因子に結合することが示されている。この領域は、AAV2、AAV3、AAV4、およびAAV6の間で保存されているが、AAV5では異なる。D+領域は、D−領域の逆方向相補物である。
プロモーターは、公知の考慮(例えば、プロモーターに機能的に連結される核酸の発現レベルおよびベクターが使用される細胞型)によって選択される、任意の所望のプロモーターであり得る。すなわち、プロモーターは、組織/細胞特異的であり得る。プロモーターは、原核生物、真核生物、真菌、核、ミトコンドリア、ウイルスまたは植物プロモーターであり得る。プロモーターは、ベクターによって形質導入される細胞型に対して外因性であり得るか、または内因性であり得る。プロモーターとしては、例えば、細菌プロモーター、公知の強力なプロモーター(例えば、SV40もしくは誘導性のメタロチオネインプロモーター)、またはAAVプロモーター(例えば、AAVp5プロモーター)が挙げられ得る。さらに、標的された遺伝子発現のためのキメラ調節プロモーターが利用され得る。これらの調節系の例(当該分野で公知である)は、tetトランスアクチベータータンパク質(tTA)を利用するテトラサイクリンベースの調節系、Escherichia coliのtetレプレッサに融合されるVP16活性化ドメインを含むキメラタンパク質、IPTGベースの調節系、CIDベースの調節系、およびEcdysoneベースの調節系が挙げられる(44)。他のプロモーターとしては、アクチン遺伝子由来のプロモーター、免疫グロブリン遺伝子、サイトメガロウイルス(CMV)、アデノウイルス、ウシパピローマウイルス、アデノウイルスプロモーター(例えば、アデノウイルス主要後期プロモーター、誘導性熱ショックプロモーター、RSウイルス、Rous肉腫ウイルス(RSV)など)が挙げられる。詳細には、プロモーターは、AAV2p5プロモーターまたはAAV5p5プロモーターであり得る。より詳細には、対応するAAV2の公開された配列におけるAAV2p5プロモーターのように、AAV5p5プロモーターは、配列番号1においてほぼ同じ位置であり得る。さらに、p5プロモーターは、配列番号1のヌクレオチド1〜130によって増強され得る。さらに、プロモーター活性を保持するp5プロモーターのより小さなフラグメントは、標準的手順(例えば、p5プロモーターにおける一連の欠失の構築、レポーター遺伝子への欠失の結合、およびレポーター遺伝子が発現される(すなわち、転写および/または翻訳される)か否かの決定)によって容易に決定され得る。プロモーターは、任意のAAV血清型のプロモーターであり得、そしてp19プロモーター(配列番号16)、または配列番号17として配列表に示されるp40プロモーターであり得る。
本明細書中で開示される任意のヌクレオチド配列における任意の誤差が、例えば、記載される配列由来の種々のプローブを用いて、以下に記載されるハイブリダイゼーション手順を使用することによって補正され得、その結果、そのコード配列が、再び単離され得、そして再配列決定され得ることは、認識されるべきである。点変異のための迅速なスクリーニングもまた、ポリメラーゼ鎖反応−一本鎖コンホメーション多型性(PCR−SSCP)の使用によって達成され得る(43)。次いで、対応するアミノ酸配列は、結果的に補正され得る。
本発明のAAV5由来のベクターは、プロモーターに機能的に連結される異種核酸をさらに含み得る。「異種核酸」とは、任意の異種核酸または外因性核酸(すなわち、野生型AAV5において通常見出されない)が、細胞、組織または生物への移入のためにベクターへ挿入され得ることを意味する。「機能的に連結される」とは、プロモーターが、当該分野で公知である異種核酸の発現を促進し得、そして異種核酸に対してプロモーターの適切な配向を含み得ることを意味する。さらに、異種核酸は、好ましくは、核酸の発現のために、全ての適切な配列を有する。核酸は、例えば、エンハンサーのような発現制御配列、および必要な情報をプロセシングする部位(例えば、リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、および転写終結配列)を含み得る。
異種核酸は、ベクターが移入される細胞または被験体によって必要とされる欠失タンパク質または欠損タンパク質に置換する有益なタンパク質またはポリペプチドをコードし得るか、または例えば、癌細胞もしくは他の細胞(その死が被験体に有益である)に指向され得る細胞傷害性ポリペプチドをコードし得る。異種核酸はまた、被験体によって作製される有害なタンパク質をコードするmRNAに結合し得、そしてそれによって不活化するアンチセンスRNAをコードし得る。異種核酸はまた、mRNAの切断による遺伝子発現の配列特異的阻害をもたらし得るリボザイムをコードし得る。1つの実施態様において、アンチセンスポリヌクレオチドは、AAV5ベクター構築物において異種発現カセットから産生され得る。ここで、発現カセットは、細胞特異的発現を促進する配列を含む(Wirakら、EMBO 10:289(1991))。アンチセンスポリヌクレオチドに関する一般的方法については、Antisense RNA and DNA、D.A.Melton編、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、NY(1988)を参照のこと。
本発明のAAV5ベクターの一部として細胞または被験体に投与され得る異種核酸の例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:分泌タンパク質および非分泌タンパク質をコードする核酸、治療用薬剤をコードする核酸(例えば、腫瘍壊死因子(TNF)(例えば、TNF−α);インターフェロン(例えば、インターフェロン−α、インターフェロン−β、およびインターフェロン−γ);インターロイキン(例えば、IL−1、IL−1β、およびIL−2〜IL−14);GM−CSF;アデノシンデアミナーゼ;細胞性増殖因子(例えば、リンホカイン);可溶性CD4;第VIII因子;第IX因子;T細胞レセプター;LDLレセプター;ApoE;ApoC;α−1アンチトリプシン;オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC);嚢胞性線維症膜貫通レセプター(CFTR);インスリン;抗体の抗原結合ドメインに対するFcレセプター(例えば、免疫グロブリン);抗HIVデコイtar(decoy tar)エレメント;およびウイルス複製を阻害するアンチセンス配列(例えば、B型肝炎ウイルスまたは非A型肝炎ウイルス、非B型肝炎ウイルスの複製を阻害する))。核酸は、いくつかの因子(トランスフェクトされるべき細胞を含む)を考慮して選択される。標的細胞が血球である場合、例えば、使用のために特に有用な核酸は、血球が治療的効果を及ぼすことを可能にする核酸(例えば、血友病の処置における使用のための、凝固因子をコードする遺伝子)である。別の標的細胞は肺気道細胞であり、これは、核酸(例えば、線維症膜貫通レセプターをコードする核酸)を投与するために使用され得る。これは、嚢胞性線維症の遺伝子治療的処置を提供し得る。他の標的細胞は、筋肉細胞を含み、ここで有用な核酸(例えば、サイトカインおよび増殖因子をコードする核酸)が形質導入され、そしてこの核酸がコードするタンパク質は、他の細胞、組織および器官(例えば、肝臓)に対して効果を及ぼすために発現および分泌され得る。さらに、核酸は、1つ以上の遺伝子産物をコードし得、核酸がパッケージされ得る核酸のサイズによって、キャプシドにパッケージされるべきである場合のみ限定される。
さらに、適切な核酸は、初代(primary)細胞(例えば、血球)へ移入された場合、移入された細胞がその細胞の存在が有益である身体中の部位を標的にするようにする核酸を含み得る。例えば、TIL細胞のような血球は、例えば、細胞へのモノクローナル抗体のFab部分の移入によって改変されて、選択された抗原を認識し得る。別の例は、腫瘍細胞へ治療的血球を標的する核酸を導入することである。癌細胞を治療することにおいて有用な核酸としては、特定の部位で炎症応答を生じ、それによって治療的効果を有する、化学走性因子をコードする核酸が挙げられる。
細胞、特にそれらへ移入されるこのような核酸を有する血球、筋肉細胞、気道上皮細胞、脳細胞および内皮細胞は、種々の疾患、症候群および状態において有用である。例えば、適切な核酸としては、可溶性CD4(AIDSの処置において使用される)およびα−アンチトリプシン(α−アンチトリプシン欠損によって生じる気腫の処置において使用される)をコードする核酸が挙げられる。このような細胞が有用であり得る他の疾患、症候群および状態としては、例えば、アデノシンデアミナーゼ欠損、鎌状赤血球欠損、脳障害(例えば、アルツハイマー病)、サラセミア、血友病、糖尿病、フェニルケトン尿症、増殖障害および心臓疾患(例えば、コレステロール代謝における変化によって生じる疾患)、および免疫系の欠損が挙げられ得る。
別の例として、肝細胞は、肝臓疾患を処置するために有用な核酸を有する本発明のベクターを用いてトランスフェクトされ得る。例えば、OTCをコードする核酸を使用して肝細胞をトランスフェクトして(エキソビボで、そして肝臓に戻されるか、またはインビボで)、先天性高アンモニア血症(OTCにおける遺伝した欠損によって生じる)を処置し得る。別の例は、エキソビボまたはインビボで肝細胞を標的して、遺伝したLDLレセプター疾患を処置するために、LDLをコードする核酸を使用することである。このようなトランスフェクトされた肝細胞はまた、後天性の感染疾患(例えば、ウイルス感染から生じる疾患)を処置するために使用され得る。例えば、形質導入された肝細胞前駆体は、例えば、ウイルス複製を阻害するアンチセンスRNAをコードする核酸を用いて肝細胞前駆体を形質導入することによって、ウイルス肝炎(例えば、B型肝炎および非A型肝炎、非B型肝炎)処置するために使用され得る。別の例としては、肝炎ウイルスに対する耐性を付与し得るα−インターフェロンのようなタンパク質をコードする核酸を有する本発明のベクターを移入することが挙げられる。
トランスフェクトした肝細胞または肝細胞前駆体を使用する手順のために、本発明のベクターを移入されて有する肝細胞前駆体が、組織培養容器から取り出された組織培養物中で増殖され、そして例えば、外科的方法によって体内に導入され得る。この実施例において、その組織は、移植組織または移植片として、その肝臓へ直接か、または肝臓の近くの体腔へと配置される。あるいは、その細胞は、肝臓へと、門脈循環系へと、または脾臓へと単に直接注入され得、そこから、その細胞が肝臓へと循環系を介して移送され得る。さらに、その細胞が、マイクロキャリアビーズのような支持体に結合され得、次いでそれは腹腔へと注射などによって導入され得る。一旦、その細胞が、どんな手段によってであれ、肝臓に存在するようになると、次いで、その細胞は、核酸を発現し、そして/またはその核酸を発現し得る成熟肝細胞へと分化し得る。
AAV5由来のベクターは、ITRおよびプロモーターに加えて、任意の通常に存在するAAV5配列を含み得る。ベクター構築物の例を、以下に提供する。
本発明のベクターまたはAAV5粒子または組換えAAV5ビリオンは、これらの本発明のAAV5核酸の任意の独特のフラグメント(配列番号1および7〜11、13、15、16、17、および18に示されるAAV5核酸を含む)を利用し得る。独特であるためには、そのフラグメントは、それを他の公知の配列から区別するために(任意の核酸フラグメントを、GenBankのようなコンピュータデータべースにおける核酸のヌクレオチド配列と比較することによって最も容易に決定される)十分なサイズでなければならない。このような比較検索は、当該分野で標準的である。代表的には、プライマーまたはプローブとして有用な独特のフラグメントは、その配列の特定のヌクレオチド含有量に依存して、少なくとも約8または10、好ましくは、少なくとも20または25ヌクレオチド長である。さらに、例えば、フラグメントは、少なくとも約30、40、50、75、100、200、または500ヌクレオチド長であり得、そしてポリペプチドをコードし得るかもしくはプローブであり得る。その核酸は、それが意図される目的に依存して、1本鎖または2本鎖であり得る。所望であれば、その核酸は、RNAであり得る。
本発明はさらに、そのベクターを含むためのAAV5キャプシドタンパク質を提供する。特に、本発明は、3つ全てのAAV5コートタンパク質(すなわち、VP1、VP2、およびVP3)を含むポリペプチドのみでなく、各AAV5コートタンパク質(それぞれ配列番号4、5、および6)を個々に含むポリペプチドもまた提供する。従って、AAV5キャプシドタンパク質を含むAAV5粒子は、少なくとも1つのAAV5タンパク質VP1、VP2、またはVP3を含む。AAV5キャプシドタンパク質を含むAAV5粒子は、核酸ベクターを、細胞、組織、または被験体に送達するために利用され得る。例えば、本明細書に記載されるAAV5ベクターは、AAV5キャプシド由来粒子中にキャプシド化され得、そして遺伝子送達方法において利用され得る。さらに、他のウイルス核酸が、AAV5粒子中にキャプシド化され得、そしてそのような送達方法において利用され得る。例えば、AAV1、2、3、4、または6ベクター(例えば、AAV1、2、3、4、または6ITRおよび目的の核酸)は、AAV5粒子中にキャプシド化され、そして投与され得る。さらに、AAV2キャプシド配列およびAAV5キャプシド配列の両方を組み込んだAAV5キメラキャプシドは、標準的なクローニング方法によって、所望のように各タンパク質の公知の配列からの領域を選択して、生成され得る。例えば、AAV2キャプシドタンパク質の特に抗原性の領域は、AAV5キャプシドタンパク質の対応する領域と置換され得る。AAV2キャプシド配列を組み込んだキメラキャプシドに加えて、AAV1、3、4、または6、およびAAV5キャプシド配列を組み込んだキメラキャプシドは、標準的なクローニング法により、所望のように各タンパク質の公知の配列からの領域を選択して、生成され得る。
そのキャプシドはまた、細胞表面レセプターに対する特定のリガンドをコードするようにキャプシドを遺伝的に改変することによって、それらの特定の親和性を変更するために改変され得る。あるいは、そのキャプシドは、リガンドを細胞表面レセプターに結合体化することによって、化学的に改変され得る。遺伝的にまたは化学的に、そのキャプシドを改変することによって、その親和性が、特定の細胞または細胞の集団にAAV5を向かわせるように改変され得る。キャプシドはまた、そのキャプシドを、標的の細胞または細胞の集団上の特定のタンパク質を認識する抗体に結合させることによって免疫学的に改変され得る。
キャプシドはまた、哺乳動物、細菌、真菌、または昆虫細胞における発現によって、空の粒子へとアセンブリされ得る。例えば、AAV2粒子は、バキュロウイルス中のVP3およびVP2キャプシドタンパク質から作製されることが公知である。その同じ基本プロトコルは、AAV5キャプシドタンパク質を含む空のAAV5粒子を産生し得る。
本明細書中に記載される組換えAAV5由来ベクターは、AAV粒子中にキャプシド化され得る。特に、AAV1粒子、AAV2粒子、AAV3粒子、AAV4粒子、AAV5粒子、またはAAV6粒子、これらの任意のキャプシドの部分、または上記のキメラキャプシド粒子中に、キャプシド化プロセスにおいて適切なキャプシドタンパク質を使用する標準的な方法によって、その核酸ベクターが使用されるその粒子のサイズ制限内に適合する限り、キャプシド化され得る。そのキャプシド化プロセス自体は、当該分野において標準的である。AAV5複製機構(すなわち、repイニシエータータンパク質および複製に必要とされる他の機能)は、AAV1、2、3、4、5、または6キャプシド中にパッケージングされ得るAAV5ゲノムを産生するために使用され得る。
ベクターを含有する組換えAAV5ビリオンはまた、複数のプラスミドを使用する組換え法によって産生され得る。1つの例において、AAV5 rep核酸は、1つのプラスミドにクローニングされ、AAV5 ITR核酸は、別のプラスミドにクローニングされ、そしてAAV1、2、3、4、5または6キャプシド核酸は別のプラスミド上にクローニングされる。次いで、これらのプラスミドは、細胞に導入される。3つ全てのプラスミドによって効率的に形質導入されたその細胞は、特定の組み込み、ならびにAAV5組換えウイルスを産生する能力を示す。さらに、2つのプラスミドは、AAV5 rep核酸が、1つのプラスミドにクローニングされ、そしてAAV5 ITRおよびAAV5キャプシドが、別のプラスミドにクローニングされる場合に、使用され得る。次いで、これらのプラスミドは、細胞に導入される。両方のプラスミドによって効率的に形質導入されたその細胞は、特定の組み込み、ならびにAAV5組換えウイルスを産生する能力を示す。
VP1、VP2、およびVP3ポリペプチド全体をコードするAAV5キャプシドポリペプチドは、図4および5に示される配列番号7、8、および9のヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を有するポリペプチドに対して、全体として、56%よりも大きい相同性を有し得る。そのキャプシドタンパク質は、配列番号7、8、または9に示されるヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を有するタンパク質に対して、約70%の相同性、約75%の相同性、80%の相同性、85%の相同性、90%の相同性、95%の相同性、98%の相同性、99%の相同性、またはさらに100%の相同性を有し得る。本明細書におけるタンパク質を同定するためのその相同性パーセントは、ヌクレオチドごとの比較に基づき得る。または、より好ましくは、本明細書に記載されるコンピュータアルゴリズムに基づく。AAV5キャプシドタンパク質のアミノ酸配列における変異は、その結果得られるAAV5キャプシドタンパク質を含む粒子が、抗原的にまたは免疫学的に、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、またはAAV6キャプシドとは異なったままである限り(標準的な方法によって慣用的に決定され得る)、本明細書中で意図される。具体的には、例えば、ELISAおよびウエスタンブロットが、ウイルス粒子が抗原的にまたは免疫学的にAAV2またはその他の血清型から区別されるか否かを決定するために使用され得る。さらに、AAV5粒子は、好ましくは、AAV2とは区別される組織親和性(例えば、本明細書の実施例で例示されるようなもの)を保持する。少なくとも1つのAAV5コートタンパク質を含むAAV5キメラ粒子は、AAV5コートタンパク質のみからなるAAV5粒子の組織特異性とは異なる組織親和性を有し得るが、しかし、なおAAV2粒子の親和性とは区別される。
本発明はさらに、一対のAAV5逆方向末端反復を含むベクターを含有(すなわち、キャプシド化)するAAV5粒子を含む組換えAAV5ビリオンを提供する。組換えベクターは、AAV5 Repコード核酸をさらに含み得る。その粒子にキャプシド化されたベクターは、その逆方向末端反復の間に挿入された外因性核酸をさらに含み得る。AAV5 Repは、標的化された組み込みおよび効率的な複製、従って、AAV5 Repを含む組換えAAV5の産生を与え、組換えAAV2の産生よりも多くの粒子を生じる。AAV5は、そのゲノムの複製およびパッケージングにおいてより効率的であるので、挿入された、または本発明のAAV5キャプシド中の、逆方向末端反復間のその外因性核酸は、AAV1、2、3、4、または6キャプシドにパッケージングされ、そのキャプシドタンパク質によって与えられる特異的な組織親和性を達成し得る。
本発明はさらに、そのRepタンパク質によって認識されるrep結合部位およびTRS部位を含有するキメラ組換えITRを意図する。「Repタンパク質」は、4つ全てのRepタンパク質、Rep40、Rep78、Rep52、Rep68を意味する。あるいは、「Repタンパク質」は、本明細書に記載される1つ以上のRepタンパク質であり得る。キメラITRの1つの例は、AAV5 D領域(配列番号23)、AAV5 TRS部位(配列番号21)、AAV2ヘアピン、およびAAV2結合部位からなる。別の例は、AAV5 D領域、AAV5 TRS部位、AAV3ヘアピン、およびAAV3結合部位である。これらのキメラITRにおいて、D領域は、AAV1、2、3、4、5、または6由来であり得る。そのヘアピンは、AAV1、2、3、4、5、6由来であり得る。その結合部位は、AAV1、2、3、4、5、または6のいずれかに由来し得る。好ましくは、D領域およびTRSは、同じ血清型由来である。
そのキメラITRは、AAV5 Repタンパク質および任意のAAV血清型キャプシドと組み合わされ得、組換えビリオンを得る。例えば、組換えビリオンは、AAV5 D領域、AAV5 TRS部位、AAV2ヘアピン、AAV2結合部位、AAV5 Repタンパク質、およびAAV1キャプシドによって産生され得る。この組換えビリオンは、AAV1キャプシドタンパク質によって付与された細胞親和性を保持し、そしてAAV5 Repによって付与された効率的な複製を保持する。
組換えウイルスを産生するITR、Repタンパク質、およびキャプシドの他の例は、以下のリストに提供される:
Figure 2007209347
本明細書に記載される任意の構築物において、プロモーターを含むことは好ましい。本明細書の構築物において使用されるように、特に断らない限り、Cap(キャプシド)は、本明細書に記載される、AAV5 VP1、AAV5 VP2、AAV5 VP3のいずれか、これらの組み合わせ、VP1、VP2、もしくはVP3のいずれかの機能的フラグメント、またはキメラキャプシドのいずれかをいう。本明細書に記載される構築物のITRは、本出願の他のところに記載されるキメラ組換えITRであり得る。
組換えまたは野生型AAV5ビリオンと核酸またはタンパク質との結合体は、細胞へこれらの分子を送達するために使用され得る。例えば、精製AAV5は、ウイルスの外側に結合したDNAを送達するためのビヒクルとして使用され得る。この実施例は、ポリ−L−リジンまたは他の荷電分子を使用する架橋によって、DNAをビリオンに結合させることである。細胞にDNAを導入するための、AAV5構造タンパク質(AAV5キャプシドタンパク質)、脂質(例えば、DOTAP)、および荷電相互作用を介して複合体化された核酸を含むビロゾームもまた、意図される。
AAV5キャプシドまたはAAV5キャプシドタンパク質の独特の領域(例えば、VP1、VP2、もしくはVP3、またはこれらの組み合わせ)を利用してDNAを細胞に導入する結合体もまた、本発明によって提供される。例えば、5型VP3タンパク質もしくはそのフラグメントは、脂質に結合体化されたプラスミド上のDNAに結合体化され得る。細胞は、AAV5に特異的な所望の組織親和性を達成するために、VP3キャプシドタンパク質の標的化能力を使用して感染され得る。5型VP1およびVP2タンパク質はまた、DNAまたは他の分子を細胞に導入するために利用され得る。Repタンパク質およびAAV TRSをDNA含有結合体にさらに組み込むことによって、細胞は、形質導入され得、そして標的化された組み込みが達成され得る。例えば、AAV5特異的標的化組み込みが所望される場合、AAV5 VP3キャプシド、AAV5 repもしくはAAV5 repのフラグメント、AAV5 TRS、rep結合部位、目的の異種DNA、および脂質から構成される結合体が、ゲノム中でAAV5特異的親和性およびAAV5特異的標的化組み込みを達成するために利用され得る。
本発明により、キメラウイルスがさらに提供される。ここで、AAV5は、別のウイルスと関連する所望の親和性を達成するために、ヘルペスウイルス、バキュロウイルス、もしくは他のウイルスと組み合わせられ得る。例えば、AAV5 ITRは、ヘルペスウイルスに挿入され得、そして細胞が感染され得る。感染後、AAV5のITRは、その系においてまたはAAV5をゲノムからレスキューするための別のビヒクルにおいて提供されるAAV5 repによって作用され得る。従って、単純ヘルペスウイルスのその細胞親和性は、AAV5 rep媒介標的化組み込みと組み合わされ得る。キメラウイルスを構築するために利用され得る他のウイルスには、レンチウイルスベクター、レトロウイルスベクター、偽型レトロウイルスベクター、およびアデノウイルスベクターが含まれる。
本発明は、AAV5の単離された核酸をさらに提供する。例えば、配列番号1に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸(AAV5ゲノム)が提供される。この核酸またはその一部は、プラスミド、酵母人工染色体、または他のウイルスベクター(粒子)のようなベクターに、所望であれば、標準的なクローニング法によって、挿入され得る。本発明はまた、配列番号1に示されるヌクレオチド配列から本質的になる単離された核酸を提供する。配列番号1のヌクレオチドは、マイナーな改変を有し得、そしてそれでもなお本発明によって意図される。例えば、任意の所定のコドン(例えば、コドンの3番目の「ゆらぎ(wobble)」位置の改変によるもの)によってコードされるアミノ酸を変更しない改変が、容易に作製され得、そしてこのような変更は、当該分野で公知である。さらに、類似のアミノ酸の結果としての中性(保存された)アミノ酸置換を引き起こす改変は、ゲノムのコード領域において作製され得る。さらに、AAV5成分(例えば、ITR、p5プロモーターなど)について本明細書に記載されるような改変は、本発明において意図される。さらに、ITR、TRS Rep結合部位およびヘアピン以外の配列番号1の領域に対する改変は、組換えベクターとしてのその核酸の機能に対して重大な影響なしに、許容されるようである。
本明細書で使用される場合、用語「単離された」は、天然に存在する生物の少なくともいくつかのその他の成分(例えば、ウイルスおよび/または他の核酸の環境において、一般に、核酸と関連して見出される細胞構造成分またはウイルス成分)から分離されているか、またはそれらを顕著に含まない核酸をいう。天然の核酸の単離は、例えば、細胞溶解、次いでフェノールおよびクロロホルム抽出、次いで核酸のエタノール沈殿のような技術によって、達成され得る。本発明の核酸は、当該分野で周知の任意の多くの方法に従って細胞から単離され得る。
本明細書において使用される場合、用語「核酸」は、DNAもしくはRNA、またはそれらの任意の組み合わせ(それらの核酸に対する改変を含む)であり得る単一および複数の鎖化された分子をいう。核酸は、コーディング鎖もしくはその相補鎖、またはこれらの任意の組み合わせを表し得る。核酸は、本明細書において考察される任意の新規の遺伝子についての天然に存在する配列に、その配列が同一であり得るか、または本明細書において提供されるものと同一のアミノ酸をコードする代替のコドン(天然に存在する配列において見出されるものを含む)を含み得る。これらの核酸はまた、その代表的な構造から改変され得る。このような改変には、メチル化核酸、リン酸残基上の非架橋酸素の、イオウ(ホスホロチオエートデオキシヌクレオチドを生じる)、セレニウム(ホスホロセレノエートデオキシヌクレオチドを生じる)、またはメチル基(メチルホスホネートデオキシヌクレオチドを生じる)のいずれかでの置換が含まれるが、これらに限定されない。
本発明はさらに、本明細書に開示される任意の核酸(全AAV5ゲノムおよびその任意の独特のフラグメント(Repおよびキャプシドコード配列を含む)(例えば、配列番号1、7、8、9、10、11、13、15、16、17、18、19、20、21、22、および23)を含む)と選択的にハイブリダイズする単離された核酸を提供する。具体的には、その核酸は、配列番号1(AAV5ゲノム)に示されるヌクレオチド配列からなる単離された核酸と選択的にまたは特異的にハイブリダイズし得る。本発明はさらに、配列番号1(AAV5ゲノム)に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸と選択的にまたは特異的にハイブリダイズする単離された核酸を提供する。本発明において使用される場合、「選択的にハイブリダイズする」は、十分にストリンジェントな条件下で、無関係なタンパク質をコードする核酸と有意にハイブリダイズせずに、そして特に、AAV2の核酸に検出可能にハイブリダイズしないで、開示された核酸の1つにハイブリダイズする核酸を意味する。従って、本発明の核酸と選択的にハイブリダイズする核酸は、ストリンジェントな条件下で、異なるタンパク質またはそのウイルスの異なる血清型由来の対応するタンパク質をコードする核酸と選択的にハイブリダイズしない。そしてその逆も同じである。「特異的にハイブリダイズする」核酸は、ストリンジェント条件下で、AAV5に見出される核酸のみにハイブリダイズするものである。従って、例えば、標的核酸を検出または増幅するためのプライマーおよびプローブとしての使用のための核酸は、本明細書において意図される。任意の所定の核酸に選択的にハイブリダイズする核酸フラグメントは、例えば、プライマーおよびプローブとして、さらなるハイブリダイゼーションまたは増幅法(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR))のために使用され得る。さらに、例えば、AAV5およびAAV5ベクター内に担持された目的の遺伝子(すなわち、キメラ核酸)の両方と選択的にハイブリダイズするプライマーまたはプローブが、設計され得る。
ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、ハイブリダイゼーション工程および洗浄工程のいずれかまたは両方の温度および塩濃度の両方によって制御される。代表的には、選択的ハイブリダイゼーションを達成するためのそのハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、Tm(分子の半分がそのハイブリダイゼーションパートナーから解離する融解温度)より約12〜25℃低い温度で、高イオン強度溶液(6×SSCもしくは6×SSPE)中でのハイブリダイゼーション、次いで、その洗浄温度がTmより約5℃〜20℃低い温度であるように選択された温度および塩濃度の組み合わせでの洗浄を含む。その温度および塩濃度は、フィルター上に固定された参照DNAのサンプルが、目的の標識された核酸にハイブリダイズされ、次いで、異なるストリンジェンシーの条件下で洗浄される予備実験において経験的に容易に決定される。ハイブリダイゼーション温度は、代表的には、DNA−RNAおよびRNA−RNAハイブリダイゼーションについてより高い。洗浄温度は、当該分野で公知のように、選択されたストリンジェンシーを達成するために上記のように使用され得る。(Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,第2版、Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,1989;Kunkelら、Methods Enzymol.1987:154:367,1987)。DNA:DNAハイブリダイゼーションのための好ましいストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、6×SSCもしくは6×SSPEにおいて約68℃(水溶液中)、続いて、68℃での洗浄であり得る。ハイブリダイゼーションおよび洗浄のストリンジェンシーは、所望であれば、所望の相補性の程度が減少されるに従って、そしてさらに、多様性が検索される場合、任意の領域のG−CまたはA−Tリッチ度に依存して、減少され得る。同様に、ハイブリダイゼーションおよび洗浄のストリンジェンシーは、所望であれば、所望の相同性が減少するに従って、そしてさらに、高い相同性が所望である場合、任意の領域のG−CまたはA−Tリッチ度に依存して、増大され得る。これらは全て当該分野で公知である。
AAV5ゲノムの任意の部分に選択的にハイブリダイズする核酸は、本明細書で意図される。それゆえ、AAV5に選択的にハイブリダイズする核酸は、AAV5ゲノムよりも長い長さであり得、それは、AAV5ゲノムとほぼ同じ長さであり得るか、またはAAV5ゲノムよりも短いものであり得る。その核酸の長さは、AAV5に対するハイブリダイゼーションについてのその特異性によってのみ、サイズ範囲のより短い端に限定される。すなわち、一旦それが短すぎる場合、代表的には約5〜7ヌクレオチド長よりも短い場合、それは、AAV5にはもはや特異的に結合しないが、むしろ、多数のバックグランド核酸とハイブリダイズする。さらに、本発明によって意図されるのは、AAV5に特異的にハイブリダイズする部分およびAAV5内に挿入された目的の遺伝子と特異的にハイブリダイズする部分を有する核酸である。
本発明はさらに、アデノ随伴ウイルス5Repタンパク質をコードする単離された核酸を提供する。AAV5 Repタンパク質は、AAV5ゲノムのオープンリーディングフレーム(ORF)1によってコードされる。AAV5 Rep遺伝子の例は、配列番号1に示される核酸に示され、そして本質的に配列番号10(Rep52)、11(Rep78)、13(Rep40)、および15(Rep68)に示されるヌクレオチド配列からなる核酸、ならびに配列番号10、11、13、および15に示されるヌクレオチド配列を含む核酸を含む。しかし、本発明は、Rep核酸が、4つのRepタンパク質の任意の1つ、2つ、3つ、または4つを、任意の順番で、このような核酸中に含み得ることを意図する。さらに、マイナーな改変(例えば、コード配列におけるサイレント変異、およびコードされたアミノ酸配列中に天然のまたは保存された変化をつくる変異、ならびにその遺伝子の発現を破壊しない調節領域における変異)が、その核酸において意図される。その他のマイナーな改変の例は、当該分野で公知である。さらなる改変は、例えば、1つ以上のRepタンパク質の発現を破壊または変更するために、例えば、そのような破壊の効果を決定するために;1つ以上のRepタンパク質を変異して、その得られる効果を決定するなどのために、核酸においてなされ得る。しかし、一般に、Repタンパク質をコードする改変された核酸は、本明細書に記載されるRep核酸配列(例えば、配列番号10、11、13、および15)に対して、少なくとも約85%、約90%、約93%、約95%、約98%、または100%の相同性を有し、そしてそこでコードされるRepポリペプチドは、全体として、本明細書に記載されるアミノ酸配列(例えば、配列番号2、3、12、および14)と、約93%、約95%、約98%、約99%、または100%の相同性を有する。相同性%は、本明細書に記載される技術によって決定される。
本発明はまた、配列番号10、11、13および15に示されるヌクレオチド配列から本質的になる核酸と選択的にまたは特異的にハイブリダイズする単離された核酸、ならびに配列番号10、11、13および15に示されるヌクレオチド配列を含む核酸と選択的にハイブリダイズする単離された核酸を提供する。「選択的にハイブリダイズする」および「ハイブリダイゼーションのストリンジェンシー」は、本明細書中の他の場所で定義される。
上記のように、本発明は、Rep 40タンパク質をコードする核酸、ならびに特に配列番号13に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸、配列番号13に示されるヌクレオチド配列から本質的になる単離された核酸、および配列番号12に示されるアミノ酸配列を有するアデノ随伴ウイルス5タンパク質をコードする核酸を提供する。本発明はまた、Rep 52タンパク質をコードする核酸、ならびに特に配列番号10に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸、配列番号10に示されるヌクレオチド配列から本質的になる単離された核酸、および配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するアデノ随伴ウイルス5Repタンパク質をコードする核酸を提供する。本発明は、Rep 68タンパク質をコードする核酸、ならびに特に配列番号15に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸、配列番号15に示されるヌクレオチド配列から本質的になる単離された核酸、および配列番号14に示されるアミノ酸配列を有するアデノ随伴ウイルス5タンパク質をコードする核酸をさらに提供する。そしてさらに、本発明は、Rep78タンパク質をコードする核酸、ならびに特に配列番号11に示されるヌクレオチド配列を含む単離された核酸、配列番号11に示されるヌクレオチド配列から本質的になる単離された核酸、および配列番号3に示されるアミノ酸配列を有するアデノ随伴ウイルス5Repタンパク質をコードする核酸を提供する。本明細書中の他の場所に記載されるように、これらの核酸は、少々の改変(サイレントなヌクレオチド置換、コードされた配列中の保存的アミノ酸置換をもたらす変異、ならびにコードされたアミノ酸配列に影響しないかまたは最小限の影響を与える制御領域における変異を含む)を有し得る。
本発明は、AAV5キャプシドポリペプチド全体をコードする核酸をさらに提供する。さらに、本発明は、3つのAAV5コートタンパク質、VP1、VP2およびVP3のそれぞれをコードする核酸を提供する。従って、本発明は、AAV5 VP1をコードする核酸、AAV5 VP2をコードする核酸、およびAAV5 VP3をコードする核酸を提供する。従って、本発明は、配列番号4に示されるアミノ酸配列(VP1)をコードする核酸;配列番号5に示されるアミノ酸配列(VP2)をコードする核酸、および配列番号6に示されるアミノ酸配列(VP3)をコードする核酸を提供する。本発明はまた、配列番号7を含む核酸(VP1遺伝子);配列番号8を含む核酸(VP2遺伝子);および配列番号9を含む核酸(VP3遺伝子)を特に提供する。本発明はまた、本質的に配列番号7からなる核酸(VP1遺伝子)、本質的に配列番号8からなる核酸(VP2遺伝子)、および本質的に配列番号9からなる核酸(VP3遺伝子)を特に提供する。キャプシドタンパク質またはコートタンパク質をコードするヌクレオチド配列中の少々の改変は、上記のように他のAAV5核酸について意図される。しかし、概して、キャプシドタンパク質をコードする、改変された核酸は、本明細書中に記載されるキャプシド核配列(例えば、配列番号7、8、および9)に対して、少なくとも約85%、約90%、約93%、約95%、約98%または100%の相同性を有し、そして本明細書中でコードされるキャプシドポリペプチドは、本明細書中に記載されるアミノ酸配列(例えば、配列番号4、5、および6)と、全体的に約93%、約95%、約98%、約99%または100%の相同性を有する。上記の条件下で、配列番号7、8および9の核酸と選択的にハイブリダイズする核酸もまた提供される。
本発明はまた、1つ以上の、本明細書中に記載の核酸(例えば、AAV5ゲノム、AAV5 ORF1およびORF2、各AAV5 Repタンパク質遺伝子、または各AAV5キャプシドタンパク質遺伝子)を含む細胞を提供する。このような細胞は、任意の所望の細胞であり得、そして意図される使用に基づいて選択され得る。例えば、細胞としては、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、ヒトHeLa細胞およびシミアンCos細胞、ならびに他のヒト細胞および哺乳動物細胞およびヒト細胞株および哺乳動物細胞株が挙げられ得る。初代培養物ならびに樹立された培養物および細胞株が、使用され得る。本発明の核酸は、任意の選択された手段によって、特に標的細胞に依存して、細胞中に送達され得る。多くの送達手段が当該分野において周知である、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、マイクロインジェクション、カチオン性またはアニオン性リポソーム、および核への送達のための核局所化シグナルペプチドと組み合せたリポソームが、当該分野で公知として利用され得る。さらに、核酸がウイルス粒子中に存在する場合、細胞は、AAV形質導入についての当該分野で公知の標準的手段によって、ビリオンで簡単に形質導入され得る。少量の組換えAAV5ウイルスは、細胞に感染し、そしてより多くのそれ自体が産生するようになされ得る。
本発明は、精製されたAAV5ポリペプチドを提供する。本明細書中で使用される場合、用語「ポリペプチド」とは、アミノ酸のポリマーをいい、そして全長タンパク質およびそのフラグメントを含む。従って、「タンパク質」、「ポリペプチド」および「ペプチド」は、本明細書中でしばしば互換的に使用される。置換は、中立であるように公知のパラメータによって選択され得る(例えば、Robinson WE JrおよびMitchell WM.、AIDS 4:S151〜S162(1990)を参照のこと)。当業者によって理解されるように、本発明はまた、アミノ酸配列または他の特性におけるわずかなバリエーションを有するポリプチドを含む。そのような改変は、対立遺伝子のバリエーション(例えば、遺伝的多型に起因する)として天然に生じ得るか、または点変異体、欠失変異体、挿入変異体および置換変異体の誘導のようなヒトの介入により(例えば、クローニングしたDNA配列の変異誘発により)、生成され得る。アミノ酸配列中の少々の変化(例えば、保存的アミノ酸置換、小さな内部欠失または内部挿入、および分子の末端での付加または欠失)が、一般的に好ましい。置換は、例えば、Dayhoffら(Atlas of Protein Sequence and Structure 1978,Nat’l Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.)のモデルに基づいて設計され得る。これらの改変は、アミノ酸配列において変化を生じ得るか、サイレントな改変を提供し得るか、制限部位を改変し得るか、または他の特定の変異を提供し得る。ポリペプチドに対する任意の改変の位置は、しばしば、機能に対するその影響力を決定する。特に、タンパク質の機能において必須でない領域における変更は、機能に対するより小さな効果で許容される。AAV5タンパク質の適用領域の他の場所は、置換、付加または欠失が、改変体の機能を妨害する可能性を最小にし得るような指針を提供するように記載される。
本発明のポリペプチドは、任意のいくつかの手段によって容易に得られ得る。例えば、目的のポリペプチドは、標準的方法により化学的に合成され得る。さらに、その遺伝子のコード領域は、組換え的に発現され得、そして標準的方法により単離されたポリぺプチドを生じ得る。さらに、得られたポリペプチドに対して特異的な抗体は、標準的方法により惹起され得(例えば、HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、New York、1988を参照のこと)、そしてタンパク質は、その抗体と選択的にハイブリダイズすることにより、そのポリペプチドをコードする核酸を発現する細胞から単離され得る。このタンパク質は、タンパク質精製の標準的な方法により、所望の程度まで精製され得る(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、New York、1989を参照のこと)。
代表的には、本発明の独特のポリペプチドフラグメントは、少なくとも約5アミノ酸の長さである:しかし、独特のフラグメントは、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100以上のアミノ酸の長さであり得る。独特のポリペプチドは、代表的には、そのような独特のフラグメントを含む;しかし、独特のポリペプチドはまた、その全体的な相同性により決定され得る。独特のポリペプチドは、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100以上のアミノ酸の長さであり得る。ポリペプチドフラグメントの独特性(Uniqueness)は、当該分野で公知の標準的方法によって(例えば、公知のペプチド配列または核酸配列のコンピューターデータベースの検索、あるいは、タンパク質をコードする核酸またはそのタンパク質自体に対するハイブリダイゼーション研究によって)容易に決定され得る。ポリペプチドフラグメントの独特性はまた、免疫学的および機能的に決定され得る。独特性は、ポリペプチドのアミノ酸ごとの比較において簡単に決定され得る。
本発明の抗原性フラグメントまたは免疫反応性フラグメントは、代表的には、少なくとも約5つの連続したアミノ酸のアミノ酸配列であり、そしてそれはAAV5ポリペプチドアミノ酸配列由来であり得る。抗原性AAV5フラグメントは、本明細書中に記載されるように、標準的な方法により、AAV5特異的抗体が惹起され得るAAV5タンパク質に対して独特な任意のフラグメントである。従って、得られた抗体−抗原反応は、AAV5に対して特異的であるべきである。
本発明は、単離されたAAV5 Repタンパク質を提供する。AAV5 Repポリペプチドは、AAV5のORF1によりコードされる。本発明はまた、それぞれの個々のAAV5 Repタンパク質を提供する。従って、本発明は、AAV5 Rep40(例えば、配列番号12)またはその独特のフラグメントを提供する。本発明は、AAV5 Rep52(例えば、配列番号2)またはその独特のフラグメントを提供する。本発明は、AAV5 Rep68(例えば、配列番号14)またはその独特のフラグメントを提供する。本発明は、AAV5 Rep78(例えば、配列番号3)の例またはその独特のフラグメントを提供する。「その独特のフラグメント」とは、Repポリペプチド中にのみ見出されるのに十分な長さである、AAV5 rep遺伝子によりコードされる、より小さい任意のポリペプチドフラグメントを意味する。アミノ酸配列の置換および改変は、上記のようになされ得、そしてさらにポリぺプチドに対するタンパク質のプロセシング修飾(例えば、グリコシル化)を含み得る。
本発明はさらに、AAV5キャプシドポリペプチドまたはその独特のフラグメントを提供する。AAV5キャプシドポリペプチドは、AAV5のORF2によりコードされる。本発明はさらに、個々のAAV5キャプシドタンパク質、VP1、VP2およびVP3、またはそれらの独特のフラグメントを提供する。従って、本発明は、配列番号4に示されるアミノ酸配列(VP1)を有する単離されたポリペプチドを提供する。本発明はさらに、配列番号5に示されるアミノ酸配列(VP2)を有する単離されたポリペプチドを提供する。本発明はまた、配列番号6に示されるアミノ酸配列(VP3)を有する単離されたポリペプチドを提供する。「その独特のフラグメント」とは、AAV5キャプシドタンパク質中にのみ見出されるのに十分な長さである、任意のAAV5キャプシド遺伝子によりコードされる、任意のより小さなポリペプチドフラグメントを意味する。アミノ酸配列の置換および改変は、上記の様になされ得、そしてさらにそのポリペプチドに対するタンパク質のプロセシング修飾(例えば、グリコシル化)を含み得る。しかし、3つ全てのコートタンパク質を含むAAV5キャプシドポリペプチドは、配列番号4、5、または6に示されるヌクレオチドによりコードされるポリペプチドに対して、全体的に約56%より大きい相同性を有する。タンパク質は、配列番号4、5または6に示されるヌクレオチドによりコードされるアミノ酸配列に対して、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、93%、95%、97%またはさらに100%の相同性を有し得る。AAV5 VP1ポリペプチドは、配列番号4に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも約58%、約60%、約70%、約80%、約90%、93%、95%、97%または約100%の相同性を有し得る。AAV5 VP2ポリペプチドは、配列番号5に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも約58%、約60%、約70%、約80%、約90%、93%、95%、97%または約100%の相同性を有し得る。AAV5 VP3ポリペプチドは、配列番号6に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも約60%、約70%、約80%、約90%、93%、95%、97%または約100%の相同性を有し得る。
本発明はさらに、AAV5 Repタンパク質またはその独特のエピトープを特異的に結合する、単離された抗体を提供する。それぞれ、配列番号2、配列番号12、配列番号14および配列番号3に示されるアミノ酸配列を有する、AAV5 Rep52タンパク質、AAV5 Rep40タンパク質、AAV5 Rep68タンパク質およびAAV5 Rep78タンパク質を特異的に結合するか、またはそれらの独特のフラグメントを特異的に結合する、単離された抗体もまた提供される。明らかに、任意の所定の抗体は、ポリペプチド中に存在する多くの可能性のあるエピトープのうちの1つを認識し得、そして結合し得る;従って、ポリペプチドの独特の一部(エピトープを有する)のみが、抗体がポリペプチドを特異的に結合するか否かを決定するアッセイにおいて存在することを必要とし得る。
本発明はさらに、任意のアデノ随伴ウイルス5キャプシドタンパク質(VP1、VP2、またはVP3)、それらの独特のエピトープ、または3つ全てのAAV5コートタンパク質を含むポリペプチドを特異的に結合する、単離された抗体を提供する。配列番号4に示されるアミノ酸配列(VP1)を有するAAV5キャプシドタンパク質を特異的に結合するか、またはその独特のフラグメントを特異的に結合する、単離された抗体もまた提供される。本発明はさらに、配列番号5に示されるアミノ酸配列(VP2)を有するAAV5キャプシドタンパク質を特異的に結合するか、またはその独特のフラグメントを特異的に結合する、単離された抗体を提供する。本発明はさらに、配列番号6に示されるアミノ酸配列(VP3)を有するAAV5キャプシドタンパク質を特異的に結合するか、またはその独特のフラグメントを特異的に結合する、単離された抗体を提供する。再び、任意の所定の抗体は、ポリペプチド中に存在する可能性のある多くのエピトープのうちの1つを認識し得、そして結合し得る;従って、ポリペプチドの独特の一部(そのエピトープを有する)のみが、抗体がそのポリペプチドを特異的に結合するか否かを決定するアッセイにおいて存在することを必要とし得る。
抗体は、AAV5タンパク質を特異的に結合する抗体を含む組成物の成分であり得る。この組成物はさらに、例えば、血清、血清を含まない培地、または生理学的生理食塩水のような薬学的に受容可能なキャリアなどを含み得る。
AAV5ポリペプチドまたはタンパク質を「特異的に結合する抗体」とは、抗体が有意なバックグラウンドなしで対応するAAV5ポリペプチドに特異的に結合するような、AAV5ペプチドの任意の一部分においてエピトープと選択的に結合する抗体を意味する。抗体による特異的な結合はさらに、抗体がポリペプチドを含むサンプルから標的ポリペプチドを選択的に取り出すために使用され得、そしてラジオイムノアッセイ(RIA)、バイオアッセイ、または酵素結合免疫吸着(ELISA)技術により容易に決定され得ることを意味する。特異的抗体−抗原結合の検出に有効なELISA法は、例えば、以下のようであり得る:(1)基質に抗体を結合させる;(2)結合した抗体を、抗原を含むサンプルと接触させる;(3)上記のものを、検出可能な部分(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素またはアルカリホスファターゼ酵素)に結合した二次抗体と接触させる;(4)上記のものをその酵素の基質と接触させる;(5)上記のものを呈色試薬と接触させる;(6)その色の変化を観察する。
抗体は、Fabフラグメントのような、結合活性を保持する抗体フラグメントを含み得る。抗体は、例えば、HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor、Laboratory、Cold Spring Harbor、New York(1988)中に記載されるように生成され得る。簡単に言うと、精製された抗原は、免疫応答を誘発するのに十分な量および間隔で動物に注射され得る。抗体が、直接的に精製され得るか、または脾細胞が、動物から得られ得るかのいずれかであり得る。次いで、細胞は不死化細胞株と融合され、そして抗体分泌についてスクリーニングされる。個々のハイブリドーマは、次いで、特定のモノクローナル抗体についての供給源として供する個々のクローンとして増殖する。
本発明はさらに、AAV5による感染性について細胞をスクリーニングする方法を提供し、この方法は、細胞をAAV5と接触させる工程、およびその細胞中でAAV5の存在を検出する工程を包含する。AAV5粒子は、任意の標準的な物理的方法または生化学的方法を使用して検出され得る。例えば、この検出のために使用され得る物理的方法としては、1)ウイルスDNAまたはRNAについてのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、あるいは2)標識されたプローブとの直接的なハイブリダイゼーションのようなDNAに基づく方法、および3)ウイルス構造タンパク質または非構造タンパク質に対する抗体によるような免疫学的方法が挙げられる。ウイルス検出の触媒的方法としては、Repタンパク質の部位および鎖特異的DNAニッキング活性、またはAAV起点含有基質の複製の検出が挙げられるが、これらに限定されない。レポーター遺伝子はまた、AAV−5が形質導入された細胞を検出するために利用され得る。例えば、β−gal、グリーン蛍光タンパク質またはルシフェラーゼが、組換えAAV−5中に挿入され得る。次いで、細胞は、組換えAAV−5とインビトロまたはインビボのいずれかで接触され得、そして比色定量アッセイにより、細胞中のAAV−5の形質導入を示す細胞における色の変化を検出する。さらなる検出方法がFields、Virology、Raven Press、New York、 New York、1996中に要約される。
AAV5による感染性について細胞をスクリーニングするために(ここで細胞中のAAV5の存在は、核酸ハイブリダイゼーション方法により決定される)、このような検出のための核酸プローブは、例えば、本明細書中に提供されるAAV5核酸の任意の独特のフラグメントを含み得る。任意の核酸プローブの独特性は、本明細書中に記載されるように容易に決定され得る。さらに、細胞におけるAAV5の存在は、蛍光、遺伝子産物に対する抗体、焦点形成(focus forming)アッセイ、プラークリフト、ウェスタンブロットおよび色素形成アッセイにより決定され得る。核酸は、例えば、そのヌクレオチド配列が、配列番号1、7、8、9、10、11、13、15、16、17、18、19、20、21、22、23またはそれらの独特のフラグメントにおいて示される核酸である。
本発明は、被験体への投与のための、AAV5ベクターの適合性を決定する方法を含み、その方法は、被験体由来の抗体を含むサンプルに、単離されたAAV5 Repタンパク質またはキャプシドタンパク質の抗原性フラグメントを投与する工程、ならびにサンプル中の中和抗体−抗原反応を検出する工程であって、中和反応の存在は、AAV5ベクターが被験体における使用について不適切であり得ることを示す、工程、を包含する。被験体への投与のための、AAV5ベクターの適合性を決定する本発明の方法は、被験体由来の抗体を含むサンプルを、AAV5 Repタンパク質(例えば、Rep 40、Rep 52、Rep 68、Rep 78)の独特の抗原性フラグメントまたは免疫原性フラグメントと接触させる工程、およびサンプル中で抗体−抗原反応を検出する工程であって、反応の存在は、AAV5ベクターが被験体における使用に不適切であることを示す、工程、を包含し得る。AAV5 Repタンパク質は、本明細書中に提供され、そしてそれらの抗原性フラグメントは、慣用的に決定される。AAV5キャプシドタンパク質は、例えば、配列番号4に示されるアミノ酸配列(VP1)、配列番号5に示されるアミノ酸配列(VP2)、または配列番号6に示されるアミノ酸配列(VP3)からの抗原性フラグメントまたは免疫原性フラグメントを選択するために使用され得る。あるいは、またはさらに、単離されたAAV5 Repタンパク質の抗原性フラグメントまたは免疫原性フラグメントは、この決定方法において利用され得る。抗原性フラグメントが選択されるAAV5 Repタンパク質は、配列番号1に示される核酸によりコードされるアミノ酸配列、配列番号2に示されるアミノ酸配列、または配列番号3に示されるアミノ酸配列、配列番号12に示されるアミノ酸配列、または配列番号14に示されるアミノ酸配列を有し得る。
AAV5ポリペプチドフラグメントは、その抗原性、免疫原性および/または特異性を決定するために分析され得る。簡単に言うと、種々の濃度の推定免疫原性特異的フラグメントが調製され、そして被験体に投与され、そして各濃度に対する動物の免疫学的応答(例えば、抗体の産生または細胞媒介免疫)が決定される。投与される抗原の量は、被験体(例えば、ヒト、ウサギ、またはモルモット)、被験体の状態、被験体の大きさなどに依存する。その後、そのように抗原を接種された動物は、特異的免疫原性フラグメントの免疫反応性または抗原性を試験するために、AAV5ウイルス粒子またはAAV5タンパク質に曝露され得る。推定抗原性フラグメントまたは推定免疫原性フラグメントの特異性は、接種した動物由来の血清、他の体液またはリンパ球を、他の密接に関連したウイルス(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4およびAAV5)との交差反応性について試験することによって確認され得る。
血球凝集アッセイはまた、AAV5ウイルス粒子を迅速に同定および検出するために使用され得る。血球凝集活性の検出は、感染性と相関し、そしてウイルスを力価測定(titer)するために使用される。このアッセイはまた、ウイルスと相互作用し得る、患者の血清中の抗体を同定するために使用され得る。血球凝集は、感染性と相関することを示しており、従って、血球凝集は、AAV5についての細胞レセプターを同定するための有用なアッセイであり得る。
「被験体への投与に対するAAV5ベクターの適合性」とは、AAV5ベクターが特定の被験体への投与の際、中和免疫反応を誘発するか否かの決定を意味する。有意な免疫応答を誘発しないベクターは、潜在的に適切なベクターであり、一方、有意な中和免疫応答(例えば、少なくとも90%)を誘発するベクターは、従って、その被験体における使用に適切でないようである。任意の検出可能な免疫応答の有意性は、当業者により理解される標準的パラメータである。例えば、当業者は、ウイルスと被験体の血清をインキュベートし、次いで、ウイルスが培養物中で細胞に形質導入するその能力を保持するか否かを決定し得る。そのようなウイルスが、培養物中で細胞に形質導入し得ない場合、ベクターは、有意な免疫応答を誘発したようである。
あるいは、またはさらに、当業者は、AAV5投与が被験体の特定の細胞型について適切であるか否かを決定し得る。例えば、当業者は、インビトロで筋細胞を培養し得、そして被験体の血清の存在下または非存在下で、その細胞にAAV5を形質導入し得た。形質導入の効率において減少が存在する場合、これは、中和抗体または形質導入を阻害し得る他の因子の存在を示し得た。通常、90%より大きい阻害が、ベクターとしてのAAV−5の使用を除外するために、観察されなければならない。しかし、この制限は、形質導入を阻害する因子をブロックし得る免疫抑制薬で被験体を処置することによって克服され得た。
当業者により認識されるように、多くの型のイムノアッセイは、抗体と本発明のAAV5ポリペプチドとの間の結合を検出するために、本発明における使用のために利用可能である。例えば、直接的および間接的な結合アッセイ、競合アッセイ、サンドイッチアッセイなどは、一般的に、例えば米国特許第4,642,285号;同第4,376,110号;同第4,016,043号;同第3,879,262号;同第3,852,157号;同第3,850,752号;同第3,839,153号;同第3,791,932号;ならびにHarlowおよびLane、Antibodies、A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Publications、N.Y.(1988)において記載される。例えば、免疫蛍光アッセイ(IFA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)およびイムノブロッティングのような酵素イムノアッセイが、容易に適用されて抗体の検出を達成し得る。抗原に結合した抗体の検出について有効なELISA法は、例えば、以下のようであり得る:(1)抗原を基質に結合させる;(2)結合した抗原を、抗体を含む体液または組織サンプルと接触させる;(3)上記のものを、その抗原に特異的、かつ検出可能な部分(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素またはアルカリホスファターゼ酵素)に結合した二次抗体と接触させる;(4)上記のものをその酵素の基質と接触させる;(5)上記ものを呈色試薬に接触させる;(6)色の変化を観察する。
この方法の抗体を含有するサンプルは、抗体または抗体を含有する細胞(例えば、血液、血漿、血清、骨髄、唾液および尿)を含む任意の生物学的サンプルを含み得る。
本発明はまた、ウイルスをコードする核酸で細胞を形質導入することによりAAV5ウイルスを産生する方法を提供する。
本発明の方法は、さらに、AAV逆方向末端反復の対の間に挿入された核酸を含有するベクターを含むAAV5粒子を細胞に投与する工程、それにより細胞に核酸を送達する工程を包含する、細胞への外来(異種の)核酸を送達する方法を提供する。
本明細書中に記載される送達方法のためのベクターにおけるAAV ITRは、AAV5 ITR(SEQ ID NO:19および20)であり得る。さらに、本明細書中に記載される核酸送達方法についてのベクターにおけるAAV ITRはまた、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4またはAAV6の逆方向末端反復を含み得る。
本発明はまた、異種核酸を被験体に送達する方法であって、AAVの逆方向末端反復の対の間に挿入された核酸を含むベクターを含むAAV5粒子を被験体由来の細胞に投与し、そしてその細胞を被験体に戻し、それにより被験体に核酸を送達する工程を包含する。このAAV ITRは、任意のAAV ITRであり得、これは、AAV5 ITRおよびAAV2 ITRを含む。例えば、エキソビボ投与において、細胞は、その細胞型に従って標準的な手段により被験体から単離され、そして再び、細胞型に従って適切な培養培地に配置される(例えば、ATCCカタログを参照のこと)。次いで、ウイルス粒子は、上記の細胞と接触され、そしてウイルスを、その細胞に導入することが可能である。次いで、細胞は、再びその細胞型および組織について標準的な手段により被験体の身体に移植して戻され得る(例えば、一般的には、米国特許第5、399、346号;神経細胞については、Dunnett,S.B.およびBjoerklund,A.編、Transplantation:Neural Transplantation−A Practical Approach、Oxford University Press、Oxford(1992))。所望であれば、移植の前に、細胞は、公知の検出手段により、および本明細書中に記載されるように、ウイルスによる形質導入の程度を研究され得る。エキソビボでの形質導入に続いて被験体に移植される細胞は、上記に挙げた細胞から選択され得るか、または任意の他の選択された細胞であり得る。好ましくは、選択された細胞型は、AAV5によりトランスフェクトされるその能力について試験される。好ましくは、選択される細胞は、AAV5粒子で容易に形質導入される細胞である;しかし、この適用に依存して、比較的低い形質導入効率を有する細胞でさえも有用であり得、特に、細胞が組織または器官に由来する場合、ベクターにコードされるタンパク質またはアンチセンスRNAがたとえ低い産生量でも、被験体に有利である。
本発明はさらに、被験体の細胞に核酸を送達する方法を提供する。これは、AAV逆方向末端反復の対の間に挿入された核酸を含むベクターを含むAAV5粒子を被験体に投与し、それにより被験体の細胞に核酸を送達する工程を包含する。投与は、被験体から取り出した細胞(例えば、上記で列挙した任意の細胞)へ直接的にエキソビボで投与され、続いてその細胞は被験体に戻され得るか、または投与は、被験体の細胞へのインビボ投与であり得る。エキソビボ投与のために、細胞は、細胞型に従った標準的な手段により被験体から単離され、そして再び細胞型に従って適切な培養培地に配置される(例えばATCCカタログを参照のこと)。次いで、ウイルス粒子は、上記のように細胞と接触され、そしてウイルスは、細胞にトランスフェクトされる。次いで、細胞は、再びその細胞型および組織に標準的な手段により被験体の身体に移植して戻され得る(例えば、神経細胞については、Dunnett,S.B.およびBjoerklund,A.編、Transplantation:Neural Tlansplantation−A Practical Approach、Oxford University Press、Oxford(1992))。所望であれば、移植の前に、細胞は、公知の検出手段によりおよび本明細書中に記載されるように、ウイルスによるトランスフェクションの程度を研究され得る。
本発明は、さらに、AAV2に対する中和抗体を有する被験体の細胞に核酸を送達する方法を提供する。これは、核酸を含むベクターを含むAAV5粒子を被験体を投与し、これにより、被験体の細胞に核酸を送達する工程を包含する。AAV2に対する中和抗体を有する被験体は、任意のいくつかの公知の手段(例えば、AAV2タンパク質を、被験体からの抗体を含有するサンプル(例えば、血液)と接触させ、そしてサンプル中の抗原抗体反応を検出すること)により容易に決定され得る。AAV5粒子の送達は、本明細書に記載されるようにエキソビボまたはインビボのいずれかでの投与による送達であり得る。従って、AAV2ウイルス粒子中で投与されるベクターに対する有害な免疫原性反応を有し得る被験体は、AAV5粒子を使用して送達される所望の核酸を有し得る。この送達系は、過去にAAV2粒子を利用する治療を受けた被験体およびAAV2に対する抗体を発達させた被験体に特に有用であり得る。AAV5レジメは、現在、所望の核酸を送達するために代用され得る。
本明細書中に記載される細胞または被験体に異種核酸を送達する任意の方法において、本明細書中に記載されるAAV5結合体化核酸またはAAV5粒子結合体化核酸が使用され得る。
ヒト被験体または動物モデルに対するインビボ投与は、標的の器官、組織または細胞に依存して、ウイルスを投与するための任意の多くの標準的な手段により得る。ウイルス粒子は、経口的に、非経口的(例えば、静脈内)に、筋肉注射により、組織または器官への直接注入により、腹腔内注射により、局所的に、経皮的に、エアロゾル送達を介して、粘膜を介してなどにより投与され得る。ウイルス核酸(非キャプシド化)はまた、例えば、カチオン性リポソームとの複合体として投与され得るか、またはアニオン性リポソーム中にカプセル化され得る。本組成物は、薬学的に受容可能なキャリアとの組み合わせにおける種々の量の選択されたウイルス粒子または非キャプシド化ウイルス核酸を含み得、さらに所望であれば、他の医薬剤、薬剤、キャリア、アジュバント、希釈剤などを含み得る。使用する場合、非経口投与は、一般的に注射により特徴づけられる。注射可能なものは、液体溶液または懸濁液、注射の前に液体中に溶解または懸濁するために適切な固体形態、あるいはエマルジョンのいずれかとして、簡便な形態に調製され得る。投薬量は、投与の様式、処置される疾患または状態、および個々の被験体の状態に依存するが、他のAAVベクター(例えば、AAV2ベクター)の投与について代表的であり、そしてそれに使用される投薬量である。しばしば単回用量が、十分であり得る;しかし、所望される場合、この用量は、反復され得る。
投与方法が使用されて、脳の障害(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、および脱髄疾患)を処置し得る。これらの方法により処置され得る他の疾患は、代謝障害(例えば、筋骨格(muscoloskeletal)疾患、心臓血管疾患、癌および自己免疫障害)を含む。
細胞へのこの組換えAAV5ビリオンの投与は、任意の手段により達成され得る。これには、単に細胞と粒子(必要に応じて、組織培養培地のような所望の液体または緩衝化生理食塩水溶液に含まれる)とを接触させることを含む。ビリオンは、任意の所望される長さの時間で細胞と接触したまま維持され得、そして代表的に、ビリオンは投与されてそして無期限に維持される。そのようなインビトロ方法について、ビリオンは、当該分野で公知でありかつ本明細書中で例示される、標準的なウイルス形質導入方法により細胞に投与され得る。投与のためのウイルスの力価は、特に細胞型に依存して変化し得るが、一般的に当該分野で周知であるAAV形質導入について使用されるのに代表的なものである。さらに、本実施例において特定の細胞を形質導入するために使用される力価が利用され得る。
本発明の組換えAAV5ビリオンにより形質導入され得る細胞は、任意の所望の細胞を含み得、それは例えば、以下の細胞および以下の組織由来の細胞を含み得る:ヒトおよびヒト以外の哺乳動物組織、例えば、霊長類、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、イヌ、ラット、およびマウス:脂肪細胞(Adipocyte)、腺分泌細胞、副腎皮質、羊膜、大動脈、腹水、星状細胞、膀胱、骨、骨髄、脳、乳房、気管支、心筋、盲腸、頸、絨毛膜、結腸、結膜、結合組織、角膜、真皮、十二指腸、子宮内膜、内皮、内皮細胞、上皮組織、上皮細胞、表皮、食道、目、筋膜、線維芽細胞、包皮、胃(Gastric)、グリア細胞、神経膠芽細胞、性腺、肝細胞、組織球、回腸、腸、小腸、空腸、ケラチノサイト、腎臓、喉頭、白血球、脂肪細胞(Lipocyte)、肝臓、肺、リンパ節、リンパ芽球、リンパ球、マクロファージ、胸部肺胞小節(Mammary alveolar nodule)、乳腺、肥満細胞、上顎骨、メラノサイト、間葉(Mesenchymal)、単球、口、ミエリン、筋芽細胞、神経組織、神経芽細胞、ニューロン、神経膠、骨芽細胞、骨形成原細胞、卵巣、口蓋、膵臓、乳頭腫、腹膜、下垂体細胞、咽頭、胎盤、プラスマ細胞、胸膜、前立腺、直腸、唾液腺、骨格筋、皮膚、平滑筋、体細胞(Somatic)、脾臓、扁平上皮細胞(Squamous)、胃(Stomach)、顎下腺(Submandibular gland)、顎下腺(Submaxillary gland)、滑膜細胞(Synoviocyte)、精巣、胸腺、甲状腺、小柱、気管、鼻甲介、臍帯、尿管、および子宮。
(有用性の記載)
本発明は、AAV5に基づく組換えベクターを提供する。このようなベクターは、赤血球系前駆体細胞またはAAV2に基づくベクターでは非常に非効率的であるヘパリン硫酸プロテオグリカンを欠く細胞の形質導入に有用であり得る。これらのベクターはまた、目的の核酸の遺伝子産物と相互作用する因子をスクリーニングするために使用され得る細胞株の産生のために、目的の核酸を用いて細胞を形質導入するために有用であり得る。他の細胞型の形質導入に加えて、赤血球系細胞の形質導入は、適合ドナーを使用する骨髄移植により補正され得るガンおよび遺伝子疾患の処置に有用である。処置のこの型のいくつかの例には、以下が挙げられるがそれらに限定されない:治療遺伝子(例えば、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、アデノシンデアミナーゼ、細胞増殖因子(例えば、リンホカイン)、血液凝固因子(例えば、第VIII因子、および第IV因子)、EpoEレセプターおよびLDLレセプターのようなタンパク質取り込みおよびタンパク質輸送するコレステロール代謝物、ならびにウイルス(例えば、肝炎またはHIV)の複製を阻害するアンチセンス配列をコードする遺伝子)の形質導入。
本発明は、AAV5ウイルスおよびAAV5ウイルス粒子を含むベクターを提供する。AAV5は、AAV2に類似しているが、この2つのウイルスは、本明細書中で物理的および遺伝的な差異が存在することが見出される。これらの差異は、遺伝子治療のためのベクターとしてより適合させるいくつかの独特の利点をAAV5に与える。
さらに本明細書中に示されるように、AAV5キャプシドタンパク質は、AAV2キャプシドタンパク質と異なり、そして異なる組織親和性(tropism)を示す。AAV2およびAAV5は、異なる細胞性レセプターを利用するようである。AAV2およびAAV5は、血清学的に異なり、従って、遺伝子治療適用において、AAV5は、天然の免疫学的防御、または以前のAAV2ベクターに対する曝露の結果としてのいずれかにより、すでにAAV2に対する中和抗体を保有する患者の形質導入を可能にする。
本発明は、より詳細に以下の実施例に記載され、これらの多くの変更および改変が当業者に明らかであるので、これは、例示としてのみ意図される。
(実施例)
AAV5ウイルスの性質を理解するためおよび遺伝子輸送のためのベクターとしてのその有用性を決定するために、AAV5をクローニングおよび配列決定した。
(細胞培養およびウイルス増殖)
CosおよびHeLa細胞をD10培地(10%ウシ胎仔血清、100μg/mlペニシリン、100単位/mlストレプトマイシンおよびIX Fungizoneを、製造者が推奨するように含むダルベッコ改変イーグル培地)中の単層培養で維持した;(GIBCO、Gaithersburg、MD、USA)。全ての他の細胞型は、以前に報告された標準的な条件下で培養した。
ウイルスを、βガラクトシダーゼベクタープラスミドならびにAAV5 Rep遺伝子およびCap遺伝子を含むヘルパープラスミドを用いて、AAV2について以前に記載されたように(9)産生した。このヘルパープラスミドを、ヘルパープラスミドとベクタープラスミドとの間の任意の相同な配列を最小化するような方法で構築した。この工程を、相同組換えにより野生型(wt)の粒子形成能力を最小化するために取り入れた。
(DNAのクローニングおよび配列決定ならびに分析)
AAV5のゲノムをクローニングするために、感染細胞溶解物を接着性cos細胞に展開し、次いで得られるウイルス粒子を有する懸濁HeLa細胞を、CsCl等密度勾配遠心分離により単離した。勾配画分のアリコートのDNAドットブロットは、ウイルスゲノムの最も高い濃度が、約1.372の屈折率を有する画分に含まれることを示した。ウイルスの最初の記載は、粒子の密度を決定しなかったが、この値は、AAV2のものと類似する。これらの画分から得られるアニールしたDNA由来のビリオンの分析は、4.6kb長の主要な種を示した。これは、制限分析により、以前に報告されたそれらのバンドと類似したサイズのバンドを与えた。さらなる制限マッピングは、ウイルスゲノムの片方の末端で独特のBssHII部位を示した。この部位を使用して、ウイルスゲノムの主要なフラグメントをクローニングした。さらに重複しているクローンを単離し、そして配列を決定した。2つの異なるオープンリーディングフレーム(ORF)を同定した。コンピューター分析は、ORFの左側が、AAV2のRep遺伝子のORFと約60%類似性であることを示した。報告されたAAV血清型の他の4つ全ては、このORFにおいて90%より高い類似性を有する。ウイルスキャプシドタンパク質の右側のORFはまた、AAV2のキャプシドORFに対して約60%相同性である。報告された他のAAV血清型についてと同様に、AAV5とAAV2との間の相違を、複数のブロックに分類した。イヌパルボウイルスの報告された3次元構造および配列比較を助けるコンピューターを用いることにより、これらの多くの相違領域がウイルスの外側に存在することが示され、従って、変更された組織親和性を示唆した。
p5プロモーター内で多くのコア転写エレメントが、tataaボックスおよび転写開始部位の周囲のYY1部位のように保存される。しかし、−60部位でのYY1部位およびその上流のE−Boxエレメントは、検出可能ではなく、このことは、調節または活性化の代替的な方法を示唆する。
ウイルスの逆方向末端配列(ITR)を、ゲノムの右端由来のフラグメントとしてクローニングした。得られたフラグメントが、AAV2と比較して多くの配列変化を含有することを見出した。しかし、これらの変化は、相補的であることが見出され、そしてヘアピン構造中におりたたまれるこの領域の能力に影響しなかった。ヘアピンの基部領域内の2つの配列エレメントは、ウイルス複製の起源としてのITRの機能に重要であることが見出されている。Repの認識部位として働くGAGC/Tの反復モチーフおよびRep部位および鎖特異的切断反応の位置であるRep結合部位の下流であるGGTTGAG配列。この配列は、AAV5と他のクローニングされたAAVとの間で保存されない。このことは、AAV5のITRタンパク質およびRepタンパク質が、他の公知のAAVを補完し得ないことを示唆する。
AAV2 ITRを含むゲノムおよびAAV5 ITRを含むゲノムの交叉相補性を試験するために、組換え粒子を、以前に記載したように2型のRepおよびCapまたは5型のRepおよびCapを発現するプラスミドのいずれかを用いてパッケージングした。図2に示すように、それぞれの発現プラスミドを使用して同族のITRをパッケージングした場合にのみ、ウイルス粒子を産生した。この結果は、パッケージングにおいて交叉相補性を示したAAVの他の血清型の結果と異なる。
AAV5 ITRについてのAAV5 Repのこの特異性を、Repタンパク質により切断された1つのITR内の部位を同定し得る末端分解アッセイ(terminal resolution assay)を使用して確認した。2型のITRをともなう5型のRepタンパク質のインキュベーションは、切断産物を全く生成しない。対照的に、2型Repの添加は、予想された部位でDNAを切断した。しかし、AAV5 Repは、5型のITRとともにインキュベートした場合に、切断産物を生成しなかった。AAV2のTRSと類似するRep結合モチーフ由来の21塩基の領域でこの部位をマッピングした。AAV2のこの部位は、CGGT TGAG(SEQ ID NO:22)であるが、5型ITRのこの部位は、CGGT GTGA(SEQ ID NO:21)である。AAV5 Repの異なる部位(しかし、同様に配置される部位)で切断する能力は、AAV2と比較して異なる染色体位置で、AAV5の組み込みを生じ得る。
AAV5 RepおよびCapを使用して生成された組換えウイルスを、2型よりもより大きな力価で得た。例えば、比較研究において、ウイルスを、CsClバンド形成により8×107のCOS細胞から単離し、そして勾配を横切るβガラクトシダーゼゲノムの分布を、勾配画分のアリコートのDNAドットブロットにより決定した。DNAドットブロットの力価は、AAV5粒子を、AAV2のレベルより10〜50倍高いレベルで産生したことを示した。
このキャプシドタンパク質のORFにおける配列の相違は、AAV2およびAAV5の組織親和性が異なることを意味する。AAV5およびAAV2の形質導入効率を研究するために、種々の細胞型が、核に局在したβガラクトシダーゼ活性についての遺伝子を発現する精製されたウイルスの段階希釈を用いて形質導入された。約2×104の細胞を48〜60時間の間、培地を含有する1mlの血清中でウイルスに曝露した。この時間の後、細胞を固定し、そしてβガラクトシダーゼ活性について5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−b−D−ガラクトピラノシド(Xgal)(ICN Biochemicals)を用いて染色した。生物学的力価を、目盛りつき顕微鏡接眼レンズ(calibrated microscope ocular)を用いて、異なる希釈で陽性細胞の数を数え、次いで、ウェルの領域まで増やすことにより決定した。力価は、最小の10視野/ウェルにおける細胞数の平均により決定した。類似した数の粒子を有するcos細胞、HeLa細胞および293細胞ならびにIB3細胞の形質導入は、AAV2の力価と比較してAAV5の力価の約10倍の減少を示した。対照的に、MCF7細胞は、形質導入効率の50〜100倍の相違を示した。さらに、両方のベクターは、比較的貧弱にNIH3T3細胞に形質導入した。
最近の発表は、細胞の表面上のヘパリンプロテオグリカンが、ウイルスの形質導入に関与することを報告した。可溶性ヘパリンの添加は、ウイルス結合をブロックすることにより形質導入を阻害することが示されている。この形質導入のデータは、AAV5およびAAV2についての組織親和性の差異を示唆するので、ヘパリンへのAAV5形質導入の感受性を決定した。100のMOIにおいて20μg/mlのヘパリンの添加は、AAV5の形質導入に対して効果を有さなかった。対照的に、このヘパリンの量は、AAV2の形質導入の90%を阻害した。1000のMOIにおいてさえ、AAV5形質導入の阻害が、検出されなかった。これらのデータは、この組織親和性の研究結果を支持する。すなわち、AAV2およびAAV5は、異なる細胞表面分子を利用し得、それゆえ、この取り込みの機構は、同様に異なり得る。
AAV5は、配列分析、組織親和性、およびヘパリンに対する感受性に基づいて、デペンドウイルスファミリーとは異なるウイルスである。P5プロモーターのエレメントは、AAV2〜6の間で保持されるが、いくつかのエレメントは、AAV5において欠失している。このことは、代替の調節機構を示唆する。ITRおよびRepのORFは、以前に同定されたORFと異なり、そしてAAV2に基づくゲノムのパッケージングを補完することができない。AAV5のITRは、AAVの他の血清型と比較して異なるTRSを含み、これは、ITRの相補性の欠如の原因となり得る。この独特のTRSはまた、AAV2の組み込み部位と比較して、AAV5について異なる組み込み部位を生じるはずである。さらに、標準的なパッケージング系を用いる組換えAAV5粒子の産生は、AAV2よりも約10〜50倍優れている。キャプシドタンパクにおける主要な差異は、パルボウイルスの表面の外側に存在すると提唱されている領域に存在する。これらの変化は、交叉反応性抗体の欠如およびAAV2と比較した組織親和性の変化の原因であるように最も思われる。
AAV2のRep ORFに由来する4つのタンパク質を産生する;p5プロモーター(SEQ ID NO:18)は、rep68(スプライスされた部位変異体)およびrep78を産生し、そしてp19プロモーター(SEQ ID NO:16)はrep40(スプライスされた部位変異体)およびrep52を産生する。これらの領域は、AAV5のRep ORF内で十分には保存されていないが、いくつかのスプライスアクセプターおよびドナー部位が、AAV2の部位とほぼ同じ領域に存在する。これらの部位は、標準的なコンピューター分析プログラム(例えば、PCGENEプログラムにおけるシグナル)を用いて同定され得る。従って、Repタンパク質の配列を、他のAAVの血清型のように慣用的に同定し得る。
(血球凝集アッセイ)
血球凝集活性を基本的に以前に記載されたようにして測定した(Chioriniら、1997、J.Viol.第71巻 6823−6833)。手短に言えば、ウイルスのEDTA−緩衝化生理食塩水での2倍の段階希釈を、プラスチックのU底96ウェルプレートにおいて0.4%の赤血球を等溶量と混合した。反応を、8℃での2時間のインキュベーション後に完了した。血球凝集アッセイへの精製されたAAV5の添加は、血球凝集活性を生じた。
(気道上皮細胞の形質導入)
初代気道上皮細胞を培養し、そして以前に記載されたようにプレーティングした(Fasbenderら、J.Clin Invest.1998年7月1日;102(1):184−93)。細胞を50ウイルス粒子/細胞(MOI50)を有する核局在化β−galトランスジーンを含む等価な数のrAAV2またはrAAV5粒子で形質導入し、そして10日間培養を継続した。β−gal活性を、(Chioriniら、1995 HGT 第6巻:1531−1541)の手順に従って決定し、そして相対的な形質導入効率を比較した。図7に示すように、AAV5は、これらの細胞にAAV2よりも50倍より効率的に形質導入された。これは、先端細胞(apical cell)または外気にさらされた細胞が遺伝子治療因子により感染されることを示した最初である。
(横紋筋の形質導入)
ニワトリ筋芽細胞を培養し、そして以前に記載されたようにプレーティングした(RhodesおよびYamada 1995 NAR 第23巻(12)2305−13)。細胞を融合させ、次いで、5日間の培養後に、先に上記したように核に局在したβ−galトランスジーンを含む同じ様な粒子数のrAAV2またはrAAV5で形質導入した。細胞を(Chioriniら、1995 HGT 第6巻:1531−1541)の手順に従ってβ−gal活性について染色し、そして相対的な形質導入効率を比較した。図8に示したように、AAV5は、これらの細胞にAAV2よりも約16倍より効率的に形質導入された。
(ラットの脳の外植片の形質導入)
初代のラット新生児の脳外植片を以前に記載されたように調製した(Scortegagnaら、Neurotoxicology.1997;18(2):331−9)。培養の7日後、細胞を以前に上記したように核に局在したβ−galトランスジーンを含む同様な粒子数のrAAV5で形質導入した。培養の5日後、細胞を(Chioriniら、1995 HGT 第6巻:1531−1541)の手順に従ってβ−gal活性について染色した。図9に示したように、形質導入を、種々の細胞型(星状細胞、神経細胞およびグリア細胞を含む)において検出した。
(ヒト臍静脈内皮細胞の形質導入)
ヒト臍静脈内皮細胞を以前に記載されたように(Gnantenkoら、J Investig Med.1997年2月;45(2):87−98)培養し、そしてプレーティングした。細胞を、最少培地において、10ウイルス粒子/細胞(MOI 5)を用いて核に局在したβ−galトランスジーンを含むrAAV2またはrAAV5で形質導入し、次いで完全培地に戻した。培養の24時間後、細胞をChioriniら(1995 HGT 第6巻:1531−1541)の手順に従ってβ−gal活性について染色し、そして相対的な形質導入効率を比較した。図10に示すように、AAV5は、これらの細胞にAAV2よりも5〜10倍より効率的に形質導入された。
本願を通して、種々の刊行物が参照された。その全体においてそれらの刊行物の開示は、本発明が属する技術水準をより十分に記載するために、本願において本明細書中に参照として援用される。
本発明のプロセスは、その特定の実施態様の詳細を参照して記載されるが、そのような詳細が、添付の特許請求の範囲に含まれる範囲を除いて本発明の範囲を制限するとみなされることが意図されない。
Figure 2007209347
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図1は、ヘパリン阻害の結果を示す。Cos細胞を、12ウェル皿中に1ウェルあたり5×104個の細胞でプレートした。以前に記載されるように生成および精製し、そして5×105粒子のwtアデノウイルスを補充したAAV2またはAAV5の連続希釈物を、20μg/mlヘパリン(sigma)の存在下で、室温にて1時間インキュベートした。このインキュベーションの後、このウイルスを、400μlの培地中の細胞に1時間添加し、その後この培地を除去し、この細胞をリンスし、そして新鮮な培地を添加した。24時間後、このプレートをBgal活性のために染色した。 図2は、AAV2およびAAV5ベクターならびにヘルパー相補性を示す。組換えAAV粒子を、グラフの下部に示されるような種々のベクターおよびヘルパープラスミドを使用して、以前に記載されるように生成した。ベクタープラスミドは、Bgal遺伝子、およびAAV2 ITR(2ITR)またはAAV5 ITR(5ITR)のいずれかに隣接したRSVプロモーターを含んでいた。試験されるヘルパープラスミドは、変化する量(1)または(.5)あるいは空のベクター(pUC)においてAAV2rep遺伝子(2rep)のみのSV40プロモーター(それぞれ、5repcapAおよび5repcapb)を有するか、または有さないかのいずれかで、AAV2Repおよびcap遺伝子(2repcap)AAV5repおよびcap遺伝子を含んだ。次いで、得られたAAV粒子を、cos細胞上に滴定した。同じ血清型のITRおよびRepが存在した場合、AAV粒子を生成するのみであった。 図3は、AAV2およびAAV5の組織親和性を示す。種々の細胞型の形質導入は、異なる効率を有するAAV2形質導入細胞およびAAV5形質導入細胞を示した。同じ数のAAV2またはAAV5のいずれかの粒子を使用して、種々の細胞型を形質導入し、そしてbgal陽性細胞の数を報告した。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2ゲノムおよびAAV5ゲノムの配列の比較である。 AAV2 VP1キャプシドタンパク質およびAAV5 VP1キャプシドタンパク質の配列の比較である。 AAV2 VP1キャプシドタンパク質およびAAV5 VP1キャプシドタンパク質の配列の比較である。 AAV2rep78タンパク質およびAAV5rep78タンパク質の配列の比較である。 AAV2rep78タンパク質およびAAV5rep78タンパク質の配列の比較である。 図7は、AAV5による気道上皮細胞の形質導入を示す。初代気道上皮細胞を、培養およびプレートした。細胞を、50個の粒子のウイルス/細胞(MOI50)を用いて、核局在したβ−galトランスジーンを含む等価な数のrAAV2粒子またはrAAV5粒子を用いて形質導入し、そして10日間培養を続けた。β−gal活性を決定し、そして相対的形質導入効率を比較した。AAV5は、AAV2よりも50倍効率的にこれらの細胞を形質導入した。これは、先端細胞または空気に曝された細胞が遺伝子治療薬剤によって感染されたことを示した最初の例である。 図8は、AAV5による横紋筋の形質導入を示す。ニワトリ筋芽細胞を培養し、そしてプレートした。細胞を融合させ、次いで、培養の5日後に、核局在したβ−galトランスジーンを含む類似の数のrAAV2粒子またはrAAV5粒子を用いて形質導入した。この細胞を、β−gal活性のために染色し、そして相対的な形質導入効率を比較した。AAV5は、これらの細胞をAAV2よりも約16倍効率的に形質導入する。 図9は、AAV5によるラット脳外植片の形質導入を示す。初代新生児ラット脳外植片を調製した。培養の7日後、細胞を、核局在したβ−galトランスジーンを含む類似の数のrAAV5粒子を用いて形質導入した。培養の5日後、この細胞をβ−gal活性のために染色した。形質導入を、種々の細胞型(星状細胞、ニューロン細胞およびグリア細胞を含む)において検出した。 図10は、AAV5によるヒト臍静脈内皮細胞の形質導入を示す。ヒト臍静脈内皮細胞を、培養およびプレートした。細胞を、最小培地中の10個の粒子のウイルス/細胞(MOI5)を用いて、核局在したβ−galトランスジーンを含むrAAV2粒子またはrAAV5粒子を用いて形質導入し、次いで、完全培地に戻した。培養の24時間後、この細胞をβ−gal活性のために染色し、そして相対的な形質導入効率を比較した。AAV5において示されるように、これらの細胞をAAV2よりも5〜10倍効率的に形質導入した。

Claims (15)

  1. 単離されたAAV5キャプシドタンパク質。
  2. 配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の単離されたAAV5キャプシドタンパク質。
  3. 請求項2に記載のタンパク質に特異的に結合する、単離された抗体。
  4. 配列番号5に示されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の単離されたAAV5キャプシドタンパク質。
  5. 請求項4に記載のタンパク質に特異的に結合する、単離された抗体。
  6. 配列番号6に示されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の単離されたAAV5キャプシドタンパク質。
  7. 請求項6に記載のタンパク質に特異的に結合する、単離された抗体。
  8. 請求項1に記載のタンパク質をコードする、単離された核酸。
  9. 配列番号7に示される核酸配列を有する、請求項8に記載の核酸。
  10. 配列番号8に示される核酸配列を有する、請求項8に記載の核酸。
  11. 配列番号9に示される核酸配列を有する、請求項8に記載の核酸。
  12. 請求項8に記載の核酸に選択的にハイブリダイズする、単離された核酸。
  13. 配列番号6に示されるアミノ酸配列から本質的になるキャプシドタンパク質を含む、AAV5粒子。
  14. サンプル中のAAV5に対する中和抗体を検出するための方法であって、抗体含有サンプルを請求項1に記載のタンパク質の抗原性フラグメントに接触させる工程および該サンプル中の抗体−抗原反応を検出する工程を含む前記方法。
  15. サンプル中のAAV5特異的抗体を検出するための方法であって、抗体含有サンプルを請求項1に記載のタンパク質の抗原性フラグメントに接触させる工程および該サンプル中の抗体−抗原反応を検出する工程を含む前記方法。
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