JP4573437B2 - アデノ随伴ウイルス血清型1核酸配列、ベクターおよび同一物を含有する宿主細胞 - Google Patents
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Description
本研究は、国立保健研究所(the National Institute of Health)の補助金No.P30 DK47757−06およびPO1 HD32649−04によって援助された。米国政府は、本発明におけるある種の権利を有する。
【0002】
発明の分野
本発明は、一般に、ウイルスベクター、そしてより特別には、遺伝子送達のために有用な組み換えウイルスベクターに関する。
【0003】
発明の背景
アデノ随伴ウイルスは、小さい一本鎖DNAウイルスであり、有効な複製を可能にするためにヘルパーウイルスを必要とする[K.I.Berns,Parvoviridae:the viruses and their replication,p.1007−1041,in F.N.Fields et al.,Fundamental virology,3rd ed.,vol.2,(Lippencott−Raven Publishers,Philadelphia,PA)(1995)]。AAVの4.7kbゲノムは、2つの逆方向末端反復(ITR)、およびそれぞれRepタンパク質およびCapタンパク質をコードしている2つの読み枠を特徴とする。Rep読み枠は、分子量78kD,68kD,52kDおよび40kDの4種のタンパク質をコードしている。これらのタンパク質は、主として、AAV複製および宿主細胞染色体へのAAVの組み込みの調節において機能している。Cap読み枠は、分子量85kD(VP1),72kD(VP2)および61kD(VP3)の3種の構造タンパク質をコードしている[Berns、前出]。AAVビリオンにおける全タンパク質の80%以上がVP3である。2つのITRは、AAV複製、パッケージングおよび組み込みのために必須のcis要素のみである。AAV ITRには「フリップ」および「フロップ」と呼ばれる2つのコンホメーションが存在する。コンホメーションにおけるこれらの違いは、ITRを使用して複製を開始および再開始するアデノ随伴ウイルスの複製モデルから生じる[R.O.Snyder et al.,J.Virol.,67:6096−6104(1993);K.I.Berns,Microbiological Reviews,54:316−329(1990)]。
【0004】
AAVは、霊長類、イヌ、鳥類およびヒトを含む、多くの動物種において発見された[F.A.Murphy et al.,”The Classification and Nomenclature of Viruses:Sixth Report of the International Committee on Taxonomy of Viruses”,Archives of Virology,(Springer−Verlag,Vienna(1995)]。5種の既知霊長類AAV(AAV−1〜AAV−5)に加えて、また、AAV−6、AAV−1およびAAV−2に密接に関連するその他の血清型が単離された[E.A.Rutledge et al.,J.Virol.,72:309−319(1998)]。すべての既知AAV血清型の中で、AAV−2は、その感染性クローンが最初に作られたので、多分、最もよく特徴付けられた血清型である[R.J.Samulski et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79:2077−2081(1982)]。続いて、また、AAV−3A、AAV−3B、AAV−4およびAAV−6が決定された[Rutledge,前出;J.A.Chiorini et al.,J.Virol.,71:6823−6833(1997);S.Muramatsu et al.,Virol.,221:208−217(1996)]。一般に、すべてのAAVは、ヌクレオチド配列において80%以上の相同性を共有している。
【0005】
多数のユニークな性質が、AAVをしてヒト遺伝子治療のための有望なベクターにさせる[Muzyczka,Current Topics in Microbiology and Immunology,158:97−129(1992)]。他のウイルスベクターとは異なり、AAVは、いかなる既知のヒトの病気にも関連していないことが分かっており、そして一般に、病原性ではないと考えられる。野生型AAVは、部位特異的様式で宿主染色体中に組み込むことができる[R.M.Kotin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87:2211−2215(1990)−R.J.Samulski,EMBO J.,10(12):3941−3950(1991)]。repタンパク質がtransにおいて供給される場合は、組み換えAAVベクターは、染色体19において組織培養細胞中に組み込むことができる[C.Balague et al.,J.Virol.,71:3299−3306(1997);R.T.Surosky et al.,J.Virol.,71:7951−7959(1997)]。AAVの組み込まれたゲノムは、筋肉、肝臓および脳を含む多くの組織において長期の遺伝子発現を可能にすることが分かった[K.J.Fisher,Nature Med.,3(3):306−312(1997);R.O.Snyder et al.,Nature Genetics,16:270−276(1997);X.Xiao et al.,Experimental Neurology,144:113−124(1997);Xiao、J.Virol.,70(11):8098−−8108(1996)]。
【0006】
AAV−2は、ヒト集団の約80−90%において存在することが分かっている。より早期の研究は、AAV−2に対する中和抗体が伝播していることを示した[W.P.Parks et al.,J.Virol.,2:716−722(1970)]。そのような抗体の存在は、その他のメリットにもかかわらず、AAV−2に基づくAAVベクターの有用性を有意に減少するであろう。当該技術分野において必要とされるものは、中和抗体の存在を含む不利益なしに、上記のことを含むAAV−2の利点を特徴とするベクターである。
【0007】
発明の概要
1つの態様では、本発明は、配列番号:1、配列番号:1に相補的な鎖、ならびに配列番号:1およびその相補鎖に相補的なcDNAおよびRNAの中から選ばれる単離されたAAV−1核酸分子を提供する。
【0008】
その他の態様では、本発明は、5’ITR配列、配列番号:1のnt1〜143;3’ITR配列、配列番号:1のnt4576〜4718、およびそれらのフラグメントを含む、AAV ITR配列を提供する。
【0009】
なおその他の態様では、本発明は、AAV−1ITRおよび選ばれた導入遺伝子(transgene)を含んでなる組み換えベクターを提供する。好ましくは、ベクターは、両5’および3’AAV−1ITRを含有し、これらの間に選ばれた導入遺伝子が位置する。
【0010】
なおその他の態様では、本発明は、配列番号:1のnt236〜299の配列もしくはその機能性フラグメントをもつAAV−1P5プロモーターを含んでなる組み換えベクターを提供する。
【0011】
さらなる態様では、本発明は、AAV−1repコーディング領域およびAAV−1capコーディング領域をコードしている核酸分子を提供する。
【0012】
なおその他の態様では、本発明は、本発明の組み換えウイルスベクターにより形質導入された宿主細胞を提供する。さらに、本発明は、本発明のAAV−1P5プロモーターにより安定に形質導入された宿主細胞を提供する。
【0013】
なおさらなる態様では、本発明は、キャリヤーおよび本発明のベクターを含んでなる製薬組成物を提供する。
【0014】
なおその他の態様では、本発明は、その発現を指図する配列の制御下に選ばれた導入遺伝子およびアデノ随伴ウイルス1(AAV−1)ビリオンを含んでなる組み換えウイルスベクターを選ばれた宿主に送達する段階を伴う、宿主への導入遺伝子のAAVに媒介される送達方法を提供する。
【0015】
その他の態様では、本発明は、本発明のベクターを用いる選ばれた遺伝子産物のイン・ビトロでの生産方法を提供する。
【0016】
本発明の他の態様および利点は、本発明の詳細な記述より当業者には容易に明らかになるであろう。
【0017】
図面の簡単な説明
図1A−1Cは、AAV−1[配列番号:1]、AAV−2[配列番号:18]およびAAV−6[配列番号:19]のヌクレオチドの整列を示す。整列は、Mac Vector6.0を用いて実施された。AAV−1の完全配列は、上の列に示される。AAV−1と同一なAAV−2およびAAV−6におけるヌクレオチドは、「・」の記号で表され、そしてギャップは、「−」で表される。AAV−1およびAAV−6の3’ITRは、異なる方向で示されることに注目。
【0018】
図2は、AAV−1 ITRの予想される2次構造を示す。AAV−2およびAAV−6におけるヌクレオチドは、それぞれイタリックおよび太字で示される。
【0019】
図3Aは、AAV−6が、AAV−1およびAAV−2間の相同的組み換えからいかにして生じるの仮説を示す。AAV−1の主要素は、グラフにおいて指示される。AAV−1、AAV−2およびAAV−6の間で共有される領域は、波線による四角で示される。
【0020】
図3Bは、AAV−1、AAV−2およびAAV−6中の71bp相同領域の詳細な図示である。これらの血清型において異なるヌクレオチドは矢印によって指示される。
【0021】
図4Aは、組み換えAAV−1および組み換えAAV−2ウイルスを介するhAATの送達に続く、血清中のヒトα1抗トリプシン(α1AT)の発現レベルを示すバーチャートである。
【0022】
図4Bは、組み換えAAV−1および組み換えAAV−2ウイルスを介するエリトロポイエチン(epo)遺伝子の送達に続く、血清中のepoの発現レベルを示すバーチャートである。
【0023】
図5Aは、実施例7に記述されるようにα1ATの送達に続く、肝臓中のα1ATの発現レベルを示すバーチャートである。
【0024】
図5Bは、実施例7に記述されるようにepoの送達に続く、肝臓中のepoの発現レベルを示すバーチャートである。
【0025】
図5Cは、実施例7に記述されるように肝臓へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−1に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【0026】
図5Dは、実施例7に記述されるように肝臓へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−2に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【0027】
図6Aは、実施例7に記述されるようにα1ATの送達に続く、筋肉中のα1ATの発現レベルを示すバーチャートである。
【0028】
図6Bは、実施例7に記述されるようにepoの送達に続く、筋肉中のepoの発現レベルを示すバーチャートである。
【0029】
図6Cは、実施例7に記述されるように筋肉へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−1に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【0030】
図6Dは、実施例7に記述されるように筋肉へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−2に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【0031】
発明の詳細な記述
本発明は、血清型1のアデノ随伴ウイルス(AAV−1)についての新規な核酸配列を提供する。また、これらのAAV−1配列のフラグメントが提供される。中でも特に望ましいAAV−1フラグメントは、逆方向末端反復配列(ITR)、repおよびcapである。これらのフラグメントの各々は、種々のベクター系および宿主細胞において、例えばカセットとして容易に利用することができる。そのようなフラグメントは、それのみで、他のAAV−1配列もしくはフラグメントと組み合わせて、または他のAAVもしくは非AAVウイルス配列からの要素と組み合わせて使用することができる。1つの特定の望ましい実施態様では、カセットは、選ばれた導入遺伝子に隣接する本発明のAAV−1 ITRを含有してもよい。その他の望ましい実施態様では、カセットは、例えば、組み換え(rAAV)ウイルスの作成における使用のために、AAV−1repおよび/またはcapタンパク質を含有してもよい。
【0032】
かくして、AAV−1配列およびそのフラグメントは、rAAVの作成において有用であり、そしてまたアンチセンス送達ベクター、遺伝子治療ベクターもしくはワクチンベクターとして有用である。さらに、本発明は、核酸分子、遺伝子送達ベクター、および本発明のAAV−1配列を含有する宿主細胞を提供する。また、AAVベクターを用いる遺伝子送達の新規方法が提供される。
【0033】
本明細書に記述されるように、本発明のAAV−1キャプシドタンパク質を含有する本発明のベクターは、中和抗体が、他のAAV血清型に基づくベクター、ならびに他のウイルスベクターの有効性を減少させる場合の応用における使用のために、特に良好に適合される。本発明のrAAVベクターは、rAAV再投与および反復遺伝子治療において特に有利である。
【0034】
本発明のこれらおよび他の実施態様および利点は、より詳細に以下に記述される。本明細書および請求項を通して使用されるように、用語「含有する」は、他の成分、要素、完全体、段階およびそれに類するものを含めている。
【0035】
1.AAV−1核酸およびタンパク質配列
本発明のAAV−1核酸配列は、配列番号:1のDNA配列(図1A−1C)を含み、これは4718ヌクレオチドからなる。さらに、本発明のAAV−1核酸配列は、配列番号:1に相補的である鎖、ならびに配列番号:1およびその相補鎖に対応するRNAおよびcDNA配列を包含する。また、本発明の核酸配列には、配列番号:1およびその相補鎖の天然の変異体および工学的改変体も含まれる。そのような改変は、例えば、当該技術分野において既知である標識、メチル化、および1個以上の天然に存在するヌクレオチドの類似体による置換を含む。
【0036】
さらに、本発明には、配列番号:1に85%超、好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約95%、もっとも好ましくは少なくとも約98−99%同一性もしくは相同性である核酸配列が含まれる。核酸配列の文脈中、用語「パーセント配列同一性」もしくは[同一性の」は、最大の対応のために整列された場合に、同じである2配列における残基を指す。配列同一性比較の長さは、全長配列、または少なくとも約9ヌクレオチド、通常は少なくとも約20−24ヌクレオチド、少なくとも約28−32ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約36以上のヌクレオチドにおけるフラグメントにわたっていてもよい。ヌクレオチド配列同一性を測定するために使用できる、当該技術分野において既知の多数の異なる計算法が存在する。例えば、ポリヌクレオチド配列は、Fasta,GCG Version6.1を用いて比較することができる。Fastaは、疑問および検索配列間において最良のオーバーラップ領域の整列およびパーセント配列同一性を提供する(本明細書に引用によって組み入れられている、Person,1990)。例えば、核酸配列間のパーセント配列同一性は、Fastaを用いて、引用によって本明細書に組み入れられている、GCG Version6.1において提供されるようなそのデフォルトパラメーター(ワードサイズ6およびスコアマトリックスのためのNOPAMファクター)によって決定することができる。
【0037】
核酸もしくはそのフラグメントに言及する場合、用語「実質的相同性」もしくは「実質的類似性」は、適当なヌクレオチド挿入もしくは欠失に関してその他の核酸(もしくはその相補鎖)と最適に整列された場合、配列の少なくとも約95−99%においてヌクレオチド配列同一性が存在することを示す。
【0038】
また、配列番号:1のフラグメント、その相補鎖、それに相補的なcDNAおよびRNAが、本発明内に含まれる。適当なフラグメントは、長さ少なくとも15ヌクレオチドであり、そして生物学的な興味のある機能性フラグメントを包含する。これらのフラグメントあるものは、図1A−1Cを参照して同定することができる。特に望ましい機能性フラグメントの例は、本発明のAAV−1逆方向末端反復(ITR)配列を含む。AAV−2、AAV−3およびAAV−4の145ntITRに対して、AAV−1ITRは、143ヌクレオチドのみからなることが分かっていて、なお有利には、AAV−2ITRの、部位特異的組み込み指図する能力に関与すると考えられているT型ヘアピン構造を特徴とする。さらに、AAV−1は、5’および3’ITRが同一であるという点で、他のAAV血清型の中でもユニークである。AAV−1の全長5’ITR配列は、配列番号:1のヌクレオチド1〜143(図1A)において提供され、そしてAAV−1の全長3’ITR配列は、配列番号:1のnt4576〜4718(図1C)において提供される。当業者は、全長未満の5’および/または3’ITR配列を種々の目的のために容易に利用することができ、そして例えばSamulski et al.,Cell,33:135−143(1983)においてAAV−2ITRについて記述されているように、慣用の技術を用いて改変ITRを構築することができる。
【0039】
AAV−1ゲノムのその他の望ましい機能性フラグメントは、決定的な調節要素および機能を維持しながら、AAV P5プロモーター中にユニークな配列をもつAAV−1のP5プロモーターである。このプロモーターは、配列番号:1のnt236〜299(図1A)内に位置している。興味ある機能性フラグメントの他の例は、rep/capの結合(junction)における配列、例えば、nt2306−2223にわたる配列、ならびにこの結合のいずれかの側に50ヌクレオチドを含有してもよいこの結合を包含するより大きいフラグメントを含む。なお他の機能性フラグメントの例は、repタンパク質をコードしている配列を含む。Rep78は、配列番号:1のnt334−2306の領域に位置し;Rep68は、nt334−2272の領域に位置し、そして配列番号:1のnt1924−2220にわたるイントロンを含有する。Rep52は、配列番号:1のnt1007−2304の領域に位置し;rep40は、nt1007−2272の領域に位置し、そして配列番号:1のnt1924−2246にわたるイントロンを含有する。また、キャプシドタンパク質、VP1[配列番号:1のnt2223−4431]、VP2[配列番号:1のnt2634−4432]およびVP3[配列番号:1のnt2829−4432]をコードしている配列も興味深い。興味ある他のフラグメントは、AAV−1P19配列、AAV−1P40配列、rep結合部位、および末端分離(resolute)部位(TRS)を含んでもよい。
【0040】
さらに、本発明は、本発明のAAV−1核酸によってコードされているタンパク質およびそのフラグメントを提供する。特に望ましいタンパク質は、repおよびcapタンパク質であって、これらは先に特定されたヌクレオチド配列によってコードされている。これらのタンパク質は、rep78[配列番号:5]、rep68[配列番号:7]、rep52[配列番号:9]、rep40[配列番号:11]、vp1[配列番号:13]、vp2[配列番号:15]およびvp3[配列番号:17]、およびそれらの機能性フラグメントを含み、一方、repおよびcapタンパク質の配列は、AAV−6のそれらと密接に関係していることが分かっているが、アミノ酸配列における差異(下記表1参照)、ならびに免疫系によるこれらのタンパク質の認識における差異が存在する。しかしながら、当業者は、生物学的興味のある他の適当なタンパク質もしくはタンパク質フラグメントを容易に選択するであろう。適当には、そのようなフラグメントは、長さ少なくとも8アミノ酸である。しかしながら、他の所望の長さのフラグメントも、容易に利用できる。そのようなフラグメントは、組み換え的に、または他の適当な手段、例えば化学合成によって作成されてもよい。
【0041】
本発明の配列、タンパク質およびフラグメントは、組み換え体作成、化学合成もしくは他の合成手段を含む、いかなる適当な手段によって作成されてもよい。そのような作成方法は、当業者の知識内に存在し、そして本発明を限定するものではない。
【0042】
II.ウイルスベクター
その他の態様では、本発明は、標的細胞への異種遺伝子もしくは他の核酸配列の送達のための、フラグメントを含む本発明のAAV−1配列を利用するベクターを提供する。適当には、これらの異種配列(すなわち導入遺伝子)は、標的細胞において発現されることが可能であるタンパク質もしくは遺伝子産物をコードしている。そのような導入遺伝子は、「ミニジーン(minigene)」の形態で構築されてもよい。そのような「ミニジーン」は、宿主細胞においてその遺伝子を転写し、そして遺伝子産物を発現するのに必要な選ばれた異種配列および他の調節要素を含む。かくして、遺伝子配列は、それらの転写を許す様式で調節成分に操作可能に結合される。そのような成分は、ウイルスベクターを含有する細胞において導入遺伝子の発現を推進するのに必要な通常の調節要素を含む。また、ミニジーンは、導入遺伝子に結合され、そして他の調節要素とともに、組み換えベクターの選ばれたウイルス配列内に位置する選ばれたプロモーターを含有してもよい。
【0043】
プロモーターの選択は、日常的な問題であり、そして本発明を限定するものではない。有用なプロモーターは、構成的プロモーターもしくは調節される(誘導性)プロモーターであってもよく、これは、発現されるべき導入遺伝子の時期および量の制御を可能にする。例えば、望ましいプロモーターは、サイトメガロウイルス(CMV)即時型プロモーター[例えば、Boshart et al,Cell,41:521−530(1985)参照]、ラウス肉腫ウイルスLTRプロモーター/エンハンサー、およびニワトリ細胞質β−アクチンプロモーター[T.A.kost et al,Nucl.Acids Res.,11(23):8287(1983)]を含む。なお他の望ましいプロモーターは、アルブミンプロモーターおよびAAV P5プロモーターである。場合によっては、選ばれたプロモーターは、異種のエンハンサーとの結合において使用される、例えば、β−アクチンプロモーターが、CMVエンハンサーと結合されて使用されてもよい。まだ他の適当なまたは望ましいプロモーターおよびエンハンサーは、当業者によって選択することができる。
【0044】
また、ミニジーンは、好ましくは、転写物の有効なポリアデニル化(ポリAもしくはpA)のために要求されるシグナルならびに機能的スプライスドナーおよびアクセプター部位をもつイントロンを提供する配列を含む、ウイルスベクター配列に対して異種の核酸配列を含有してもよい。本発明の代表的なベクターにおいて使用される共通のポリA配列は、パポーバウイルスSV−40由来のものである。ポリA配列は、一般に、導入遺伝子配列の下流でウイルスベクター配列の上流のミニジーン中に挿入される。また、共通のイントロン配列は、SV−40から得られ、そしてSV40Tイントロン配列として言及される。また、本発明のミニジーンは、望ましくは、プロモーター/エンハンサー配列と導入遺伝子間に位置するようなイントロンを含有してもよい。これらおよび他の共通のベクター要素の選択は慣例的であり[例えば、Sambrook et al,”Molecular Cloning.A Laboratory Manual”,2d edit.,Cold Spring Harbor Laboratory,New York(1989)および本明細書に引用される文献、参照]、そして多くのそのような配列が、商業的および工業的起源ならびにGenebankから得ることができる。
【0045】
導入遺伝子の選択は、本発明を限定するものではない。適当な導入遺伝子は、望ましいリポーター遺伝子、治療遺伝子、および場合によっては、免疫原性ポリペプチドをコードしている遺伝子の中から容易に選ぶことができる。適当なリポーター遺伝子の例は、β−ガラクトシダーゼ(β−gal)、アルカリホスファターゼ遺伝子、および緑色蛍光タンパク質(GFP)を含む。治療遺伝子の例は、なかんずくサイトカイン、成長因子、ホルモンおよび分化因子を含む。導入遺伝子は、当業者によって容易に選択することができる。例えば、他の適当な導入遺伝子を特定しているWO98/09657を参照。
【0046】
適当には、本発明のベクターは、最小でも、AAV−1配列のフラグメントおよびタンパク質からなるカセットを含有する。1つの実施態様では、本発明のベクターは、少なくとも1つが本発明のAAV−1ITRである、5’ITRおよび3’ITRによって隣接される選ばれた導入遺伝子を含有する。適当には、本発明のベクターは、本発明のAAV−1P5プロモーターを含有してもよい。なおその他の実施態様では、本発明のプラスミドもしくはベクターは、AAV−1rep配列を含有する。なおその他の実施態様では、本発明のプラスミドもしくはベクターは、本発明の少なくとも1つのAAV−1capタンパク質を含有する。もっとも適当には、これらのAAV−1由来のベクターは、本明細書に記述されるように、ウイルスベクター中に組み立てられる。
【0047】
A.AAVウイルスベクター
1つの態様では、本発明は、本発明のAAV−1キャプシドタンパク質を用いて作成される組み換えAAV−1ウイルスベクターを提供する。本発明のパッケージされたrAAV−1ビリオンは、選ばれたミニジーンに加えて、他のAAV−1配列を含有してもよく、または他のAAV血清型からの配列を含有してもよい。
【0048】
rAAVビリオンを生成する方法は周知であり、そして適当な方法の選択は、本発明を限定するものではない。例えば、K.Fisher et al,J.Viol.,70:520−532(1993)および米国特許第5,478,745号、参照。1つの適当な方法では、選ばれた宿主細胞は、repタンパク質をコードしているAAV配列、AAVcapタンパク質をコードしている遺伝子、およびパッケージングとそれに続く送達のための配列を与えられる。望ましくは、その方法は、本発明のAAV−1repおよび/またはcapタンパク質をコードしている配列を利用する。
【0049】
1つの実施態様では、rep/cap遺伝子および送達のための配列は、これらの遺伝子および配列を担持しているベクターのコ・トランスフェクションによって与えられる。1つの現在好適な実施態様では、cis(ベクター)プラスミド、repおよびcap遺伝子を含有しているtransプラスミド、およびアデノウイルスヘルパー遺伝子を含有しているプラスミドが、適当な細胞系、例えば293中にコ・トランスフェクションされる。あるいはまた、これらの機能の1つ以上が、別々のベクターを介してtransで供給されてもよく、または適当に工作されたパッケージング細胞系において見いだされてもよい。
【0050】
代表的なcisプラスミドは、5’から3’の順で、AAV5’ITR、選ばれた導入遺伝子およびAAV3’ITRを含有できる。1つの望ましい実施態様では、少なくとも1つのAAVITRは143ntAAV−1ITRである。しかしながら、他のAAV血清型ITRも容易に選択することができる。適当には、全長ITRが利用される。しかしながら、当業者は、慣用の技術を用いて改変されたAAVITRを容易に作成することができる。同様に、そのようなプラスミドの構築方法も当業者には周知である。
【0051】
rAAV−1ビリオン粒子の作成における使用のためのtransプラスミドは、既知の技術にしたがって作成されてもよい。1つの望ましい実施態様では、このプラスミドは、AAV−1のrepおよびcapタンパク質、またはその機能性フラグメントを含有する。あるいはまた、rep配列は、その他の選ばれたAAV血清型由来であってもよい。
【0052】
次に、cisおよびtransプラスミドは、野生型ヘルパーウイルス(例えば、Ad2,Ad5もしくはヘルペスウイルス)か、またはより望ましくは、複製能欠損アデノウイルスとともに、選ばれた宿主細胞中にコ・トランスフェクションされてもよい。あるいはまた、cisおよびtransプラスミドは、必要なヘルパー機能を備えているトランスフェクションされるプラスミドと一緒に、選ばれた宿主細胞中にコ・トランスフェクションされてもよい。適当な宿主細胞の選択は、当業者には周知であり、そしてなかんずく、293細胞、Hela細胞のような哺乳類細胞を含む。
【0053】
あるいはまた、cisプラスミドおよび場合によってはtransプラスミドは、本発明の所望のAAV−1配列を含有しているrAAVの産生に必要な残留ヘルパー機能を備えているパッケージング細胞系中にトランスフェクションされてもよい。適当なパッケージング細胞系の例は、AAV−2キャプシドが所望される場合は、相同P5プロモーターの調節下でAAV−2repおよびcap遺伝子を安定に発現するB−50である。この細胞系は、コンカテマー(concatomer)形態におけるP5−rep−cap遺伝子カセットの多数コピー(少なくとも5コピー)の細胞染色体中への組み込みを特徴とする。このB−50細胞系は、ブダペスト条約の約定に従って、寄託番号CRL−12401の下、1997年9月18日に、アメリカン タイプ カルチャー コレクション、10801 ユニバーシティ ブールバード、マナサス、バージニア 20110−2209(American Type Culture Collection,10801 University Boulevard,Manassas,Virginia 20110−2209)に寄託された。しかしながら、本発明は、パッケージング細胞系の選択に関して限定されるものではない。
【0054】
AAV−1キャプシドタンパク質に基づく代表的な導入ベクターは、実施例4においてより詳細に記述されるように、両イン・ビボおよびイン・ビトロで試験された。これらの研究では、AAV−1ビリオンをもつ組み換えAAVベクターが、両マウス肝臓および筋肉に導入できることが例証された。多数のヒト集団において存在しているAAV−1の中和抗体は、他のAAV血清型とは異なるパターンを示し、したがってAAV−1ビリオンを中和しないので、当業者によって作成できるこれら、および他のAAV−1に基づく遺伝子治療ベクターは、選ばれた宿主細胞および遺伝子治療患者への遺伝子送達のために有益である。当業者は、当業者には既知の種々の技術を用いて、ここに提供されるAAV−1キャプシドタンパク質を含有している他のrAAVウイルスベクターを容易に作成することができる。なお、AAV−1配列およびその他の血清型のAAVキャプシドを含有する他のrAAVウイルスベクターも、同様に作成することができる。
【0055】
B.他のウイルスベクター
当業者は、本発明のAAV−1配列が、イン・ビトロ、エクス・ビボもしくはイン・ビボ遺伝子送達のためのこれらおよび他のウイルスベクター系における使用のために容易に適用できることを、容易に理解できる。AAV−1ITR配列、AAV−1rep、AAV−1capおよびAAV−1P5プロモーター配列は、そのようなウイルスベクター系における使用のために特によく適している。
【0056】
例えば、1つの望ましい実施態様では、本発明のAAV−1ITR配列は、AAV−15’ITR、興味ある非AAVDNA配列(例えばミニジーン)および3’ITRを含み、そして機能性rep/capを欠いている発現カセットにおいて使用されてもよい。そのようなAAV−1ITRを含有するカセットは、所望の宿主細胞へのその後のトランスフェクションのためのプラスミド、例えば前記cisプラスミド上に位置してもよい。さらに、この発現カセットは、細胞の感染を許すために選ばれた血清型のAAVキャプシドを提供されてもよく、またはrAAVビリオンのパッケージングのために所望の宿主細胞中へ安定にトランスフェクションされてもよい。そのような発現カセットは、アデノウイルス系およびレンチウイルス系を含む他のウイルス系における使用のために容易に適合できる。Ad/AAVベクターを作成する方法は当業者には周知である。1つの望ましい方法は、PCT/US95/14018に記述されている。しかしながら、本発明は、いかなる特定の方法にも限定されるものではない。
【0057】
本発明のその他の態様は、配列番号:1のnt236−299にわたる領域に位置する新規なAAV−1P5プロモーターである。このプロモーターは、所望の導入遺伝子の発現を推進するために種々のウイルスベクターにおいて有用である。
【0058】
同様に、当業者は、種々のベクター系における使用のための本発明のAAV−1ゲノムの他のフラグメントを容易に選択することができる。そのようなベクター系は、例えば、なかんずくレンチウイルス、レトロウイルス、ポックスウイルス、ワクシニアウイルスおよびアデノウイルス系を含んでもよい。これらのベクター系の選択は、本発明の限定するものではない。
【0059】
C.宿主細胞およびパッケージング細胞系
なおその他の態様では、本発明は、所望の導入遺伝子の発現またはrAAV粒子の産生を可能にするために、本発明のAAV−1核酸配列により、一過性にトランスフェクションされてもよい宿主細胞を提供する。例えば、選ばれた宿主細胞は、慣用の技術を用いてAAV−1P5プロモーター配列および/またはAAV−15’ITR配列によりトランスフェクションされてもよい。本発明のトランスフェクションされた細胞系に対するAAVヘルパー機能の供与は、感染性rAAV粒子としてのrAAVのパッケージングをもたらす。そのような細胞系は、本発明のAAV−1配列を使用して、既知技術[例えば米国特許第5,658,785号、参照]にしたがって作成することができる。
【0060】
あるいはまた、本発明の宿主細胞は、本発明のrAAV発現カセット、およびAAV−1repおよびcap遺伝子のコピーを用いて、安定にトランスフェクションされてもよい。適当な親細胞系は、哺乳類細胞系を含み、そして非サル哺乳類細胞由来の宿主細胞を選択することが望ましい。適当な親細胞系の例は、限定されるものではないが、Hela[ATCC CCL2]、A549[ATCC寄託番号CCL185],KB[CCL17]、Detroit[例えばDetroit510,CCL72]およびWI−38[CCL75]細胞を含む。これらの細胞系は、アメリカン タイプ カルチャー コレクション、10801 ユニバーシティ ブールバード、マナサス、バージニア 20110−2209 USAからすべて得ることができる。他の適当な親細胞系が、他の起源から得られてもよく、そして本発明のP5および/またはAAVrepおよびcap配列を含有する安定な細胞系を構築するために使用されてもよい。
【0061】
上記のように生成された組み換えベクターは、興味あるDNAの細胞への送達のために有用である。
【0062】
III.AAV−1由来のベクターを介して遺伝子を送達する方法
その他の態様では、本発明は、本発明のAAV−1配列(もしくはその機能性フラグメント)を用いて生成された組み換えウイルスベクターにより、選ばれた宿主細胞をトランスフェクションするか、または感染させることを伴う宿主への導入遺伝子の送達方法を提供する。送達方法は、当業者には周知であり、そして本発明を限定するものではない。
【0063】
1つの望ましい実施態様では、本発明は、宿主への導入遺伝子のAAVに媒介される送達方法を提供する。この方法は、導入遺伝子およびAAV−1キャプシドタンパク質の発現を指図する配列の制御下に選ばれた導入遺伝子を含有する組み換えウイルスベクターにより、選ばれた宿主細胞をトランスフェクションするか、または感染させることを必要とする。
【0064】
場合によっては、宿主からのサンプルが、最初に、選ばれたAAV血清型に対する抗体の存在についてアッセイされる。中和抗体を検出するための種々のアッセイ型式が、当業者には周知である。そのようなアッセイの選択は、本発明を限定されるものではない。例えば、Fisher et al,Nature Med.,3(3):306−312(March 1997)およびW.C.Manning et al,Human Gene Therapy,9:477−485(March 1,1998)、参照。このアッセイの結果は、例えばそのキャプシド血清型に特異的な中和抗体の不在によって、特定の血清型のキャプシドタンパク質を含有するAAVベクターが、送達のために好適であるかを決定するするために使用できる。
【0065】
この方法の1つの態様では、AAV−1キャプシドタンパク質をもつベクターの送達は、異なる血清型AAVキャプシドタンパク質をもつベクターを介する遺伝子の送達に先行しても、または後に続いてもよい。かくして、rAAVベクターを介する遺伝子送達は、選ばれた宿主細胞への反復遺伝子送達のために使用できる。望ましくは、後に投与されるrAAVベクターは、最初のrAAVベクターと同じ導入遺伝子を担持しているが、後に投与されるベクターは、最初のベクターとは異なる血清型のキャプシドタンパク質を含有している。例えば、最初のベクターがAAV−2キャプシドタンパク質をもつ場合は、後に投与されるベクターは、AAV−1、AAV−3A、AAV−3B、AAV−4およびAAV−6を含む、他の血清型の中から選ばれるキャプシドタンパク質を有してもよい。
【0066】
かくして、本発明のrAAV−1由来組み換えウイルスベクターは、生物が、1種以上のAAV血清型に対する中和抗体をもつ場合でさえも、イン・ビボもしくはエクス・ビボで選ばれた宿主細胞に選ばれた導入遺伝子を送達できる有効な遺伝子伝達を提供する。これらの組成物は、特に、治療目的のための遺伝子送達に良好に適合される。しかしながら、本発明の組成物は、また、免疫化において有用である。さらに、また、本発明の組成物は、イン・ビトロにおいて所望の遺伝子産物の生産のために使用されてもよい。
【0067】
上記組み換えベクターは、公表された方法にしたがって宿主細胞へ送達されてもよい。選ばれた導入遺伝子を担持しているAAVウイルスベクターは、好ましくは生物学的に適合しうる溶液もしくは製薬的に許容しうる送達媒質中に懸濁されて、患者に投与されてもよい。適当な媒質は、無菌生理食塩水を含む。製薬的に許容しうるキャリヤーであることが既知で、そして当業者には周知の他の水性および非水性等張無菌注射液ならびに水性および非水性無菌懸濁液が、この目的のために使用されてもよい。
【0068】
ウイルスベクターは、細胞をトランスフェクションし、そして十分なレベルの遺伝子伝達と発現を提供するのに十分な量において投与されて、当該医学分野における熟達者によって決定できる過度の副作用なしに、または薬物学的に許容しうる生理的効果をもつ、治療利益を提供する。慣用の製薬的に許容しうる投与経路は、限定されるものではないが、肝臓への直接送達、経口、静脈内、筋肉内、皮下、皮内および他の非経口投与経路を含む。投与経路は、所望であれば、組み合わされてもよい。
【0069】
ウイルスベクターの用量は、第1には、治療されている症状、患者の年令、体重および健康のようなファクターに依存し、したがって患者によって変わるであろう。例えば、ウイルスベクターの治療的に有効なヒト用量は、一般に、濃度約1x109〜1x1016ゲノムウイルスベクターを含有する溶液約1ml〜約100mlの範囲内である。好適なヒト用量は、約1x1013〜1x1016AAVゲノムであってもよい。用量は、あらゆる副作用に対して治療利益をバランスさせるように調整でき、そしてそのような用量は、組み換えベクターが使用される治療適用に応じて変わるであろう。導入遺伝子の発現レベルが、ウイルスベクター、好ましくはミニジーンを含有しているAAVベクターをもたらす用量の頻度を決定するためにモニターすることができる。場合によっては、治療目的のために記述された処方に類似する用量処方が、本発明の組成物を用いる免疫化のために利用されてもよい。イン・ビトロの生産では、所望のタンパク質は、所望のタンパク質をコードしている遺伝子を含有するrAAVにより宿主細胞をトランスフェクションし、そして発現を可能にする条件下で細胞培養液を培養した後、所望の培養液から得ることができる。次いで、発現されたタンパク質は、所望のように精製され、単離することができる。トランスフェクション、細胞培養、精製および単離のための適当な技術は、当業者には既知である。
【0070】
次の実施例は、本発明のいくつかの態様および実施態様を具体的に説明するものである。
【0071】
実施例1−AAV−1の感染性クローンの作成
AAV−1の複製型DNAは、AAV−1および野生型アデノウイルス5型によって感染された293細胞から抽出された。
【0072】
A.細胞培養およびウイルス
AAV−1不含293細胞および84−31細胞は、ペンシルバニア大学のヒト応用研究室によって提供された。これらの細胞は、10%胎児ウシ血清(Hyclone)、ペニシリン(100U/ml)およびストレプトマイシンを補足されたDulbeccco’s Modified Eagle Mediumuにおいて、5%CO2を供給された湿潤環境中37℃で培養された。84−31細胞系は、アデノウイルス遺伝子E1a,E1b,E4/ORF6を構成的に発現し、そして既に記述されている[K.J.Fisher,J.Virol.,70:520−532(1996)]。AAV−1(ATCC VR−645)種保存株は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC,Manassas,VA)から購入された。AAVウイルスは、ヘルパーウイルスとしての野生型Ad5とともに293細胞において増殖された。
【0073】
B.組み換えAAV作成
組み換えAAVウイルスは、アデノウイルス不含の方法を用いるトランスフェクションによって作成された。簡単には、cisプラスミド(AAV ITRをもつ)、transプラスミド(AAVrep遺伝子およびcap遺伝子をもつ)およびヘルパープラスミド(pF△13、アデノウイルスゲノム由来の必須領域をもつ)が、同時に、1:1:2の比でリン酸カルシウム沈殿によって293細胞中にコ・トランスフェクションされた。pF△13ヘルパープラスミドは、アデノウイルスE2B領域に8kb欠失をもち、そしてほとんどの後期遺伝子における欠失を有する。このヘルパープラスミドは、pFG140(Microbix,Canada)からRsrIIフラグメントを欠失させることによって作成された。典型的には、DNA(cis:trans:pF△13、それぞれ1:1:2比で)50μgが、15cm組織培養皿上にトランスフェクションされた。細胞は、感染96時間後に収穫され、音波処理され、そして0.5%デオキシコール酸ナトリウムにより処理された。細胞溶解液は、次に、2ラウンドのCsCl濃度勾配にかけられた。AAVベクターを含有するピーク画分が回収され、プールされ、そして動物への注射前にPBSに対して透析された。AAV−1ビリオンをもつrAAVウイルスを作成するために、pAV1Hもしくはp5E18(2/1)が、transプラスミドとして使用されてrepおよびcap機能を与えた。
【0074】
AAV−2に基づくrAAVの作成のためには、p5E18が、一般に、rAAV収率を改善するので、それがtransプラスミドとして使用された。このプラスミド、p5E18(2/2)は、AAV−2RepおよびCapを発現し、そしてCap遺伝子に対して位置3’に再び置かれたP5プロモーターを含有し、それによってRep78およびRep68の発現を最小化する。その戦略は、Li et al,J.Virol.,71:5236−5243(1997)によって最初に記述された。p5E18(2/2)は、次の方法において構築された。既に記述されたpMMTV−transベクター(すなわち、AAV−2に基づくベクターにおいてP5プロモーターについて置換されたマウス乳癌ウイルスプロモーター)が、SmaIおよびClaIにより消化され、クレノウ酵素により充填され、次いでDNAリガーゼにより再環化された。得られる構築物は、XbaIで消化され、充填され、そして次の方法で構築されたpCR−p5からの平滑末端BamHI−XbaIフラグメントに連結された。AAVのP5プロモーターが、PCRによって増幅され、そして増幅されたフラグメントが、続いて、pCR2.1(Invitrogen)中にクローン化されてpCR−P5を得た、ヘルパープラスミドpAV1Hは、pAAV−2のBfaIフラグメントを、BcorVおよびSmaI部位においてpBluescriptII−SK(+)中にクローニングすることによって構築された。p5E18(2/2)からの3.0−kbXbaI−KpnIフラグメント、pAV1Hからの2.3−kbXbaI−KpnIフラグメント、およびp5E18(2/2)からの1.7−kbKpnIフラグメントは、AAV−2Rep、AAV−1Cap、およびCap遺伝子に対して3’に位置するAAV−2P5プロモーターを含有する別々のプラスミドp5E18(2/1)中に組み入れられた。プラスミドp5E18(2/1)は、pAV1Hよりも10〜20倍高い量のベクターを生じた(すなわち、1012ゲノム/50 15−cm2プレート)。
【0075】
C.DNA技術
HirtDNA抽出は、少し改変されて当該技術分野に記述されているように実施された[R.J.Samulski et al.,Cell,33:135−143(1983)]。より特別には、SDS不含のHirt液が、SDSを含有する元のHirt液を使用する代わりに使用された。元のHirt液に存在するSDS量は、細胞が完全に懸濁された後添加された。AAV−1感染性クローンを構築するために、AAV−1感染293細胞からのHirtDNAが、クレノウ酵素(New England Biolabs)を用いて修復されて、末端が平滑であることを確定した。次いで、処理されたAAV−1HirtDNAは、BamHIにより消化され、そしてそれぞれ3ベクター中にクローン化された。内部BamHIが、BamHIにより切断されたpBlueScriptII−SK+中にクローン化されてpAV1−BMを得た。左右のフラグメントが、BamHI+EcoRVにより切断されたpBlueScriptII−SK+中にクローン化されてそれぞれpAV1−BLおよびpAV1−BRを得た。これらの3種のプラスミドにおけるAAV配列が、続いて、同じベクター中に組み立てられて、AAV−1感染性クローンpAAV−1を得た。組み換えAAV−1ウイルス作成のためのヘルパープラスミドは、EcoRV部位においてpBlueScriptII−SK+中に、pAAV−1のBfaIフラグメントをクローニングすることによって構築された。
【0076】
HirtDNAの分析は、3種のバンド、9.4kbにおけるダイマー、4.7kbにおけるモノマーおよび1.7kbにおける一本鎖DNAを現し、AAV−1の異なる複製形態に相関していた。モノマーバンドが、ゲルから切り出され、次いでBamHIにより消化された。これは、3個のフラグメント、1.1kb,0.8kbおよび2.8kbをもたらした。このパターンは、Bantel−schaalおよびzur Hausen,Virol.,134(1):52−63(1984)による記述と一致している。1.1kbおよび2.8kbBamHIフラグメントは、BamHIおよびEcoRV部位においてpBlueScript−SK(+)中にクローン化された。中間の0.8kbフラグメントは、pBlueScript−SK(+)のBamHI部位中にクローン化された。
【0077】
これら3種のフラグメントは、次いで、同じ構築物中にサブクローン化されて、AAV−1の全配列を含有するプラスミド(pAAV−1)を得た。次いで、pAAV−1が、プラスミドバックボーンおよびパッケージから感染性ウイルスをレスキューするその能力について試験された。次いで、pAAV−1は、293細胞にトランスフェクションされ、そしてMOI 10においてヘルパーとしてのアデノウイルスを供給された。ウイルス上澄液が293細胞を再感染するために使用された。
【0078】
サザンブロット解析では、HirtDNAが、DpnIにより消化されて細菌生まれのプラスミドが除去され、AAV−1の内部BamHIフラグメントとプローブされた。メンブランは、次いで、高いストリンジェント条件で洗浄されたが、この条件は、65℃で2XSSC,0.1%SDSにより30分2回および65℃で0.1XSSC,0.1%SDSにより30分2回:を含む。次いで、メンブランは、両リン光体画像およびX線オートラジオグラフィーによって解析された。結果は、pAAV−1が、実際に、AAV血清型1の感染性クローンであることを確認した。
【0079】
実施例2−AAV−1の配列解析
次いで、完全AAV−1ゲノムが、自動配列決定によって決定され、そして長さ4718ヌクレオチドであることがわかった(図1A〜1C)。配列決定では、ABI373自動シーケンサーが、FS染料化学を用いてこの研究に関連するすべてのプラスミドおよびPCRフラグメントの配列決定するために使用された。すべての配列が、両プラスおよびマイナス鎖を配列決定することによって確認された。また、これらの配列は、pAV−BMの2つの独立したクローン、pAV−BLおよびpAV−BRを配列決定することによって確認された。AAV−1DNAの複製形態が、配列決定のための鋳型として使用されたので、また、これらの配列は、鋳型として元のAAV−1種保存株を用いる一連のPCR産物を配列決定することによって確認された。
【0080】
AAV−1の長さは、他の血清型:AAV−3(4726ヌクレオチド)、AAV−4(4774ヌクレオチド)、AAV−2(4681ヌクレオチド)、およびAAV−6(4683ヌクレオチド)の範囲内であることが見い出された。
【0081】
AAV−1ゲノムは、アデノ随伴ウイルスの他の血清型との類似性を示した。全般に、それは、デフォルトセッティング(default setting)を用いるコンピュータープログラムMegalign[DNASTAR,Madison,WI]によって決定されるように、他の既知AAVウイルスと80%以上の同一性を共有している。また、AAV−2における重要な特徴は、AAV−1においても見い出すことができる。第1に、AAV−1は、ヌクレオチドレベルにおける違いにもかかわらず、T型ヘアピン構造を形成できる同型の逆方向末端反復を有する(図2および3)。AAV−1の右ITRと左ITRの配列は同一である。AAV TR配列は、A,A’,B,B’,C,C’,DおよびD’に細分される[Bern,前出]。
【0082】
これらのAAV ITR配列は、また、事実、AAV−6右ITRに見いだされる配列と同じであり、AおよびA’配列の各々、およびD配列の最後のヌクレオチドにおいて1つのヌクレオチド差異が存在する。第2に、AAV−2rep結合モティーフ[GCTCGCTCGCTCGCTG(配列番号:20)]は、良好に保存されている。また、そのようなモティーフは、ヒト染色体19AAV−2プレ・インテグレーション領域において見い出すことができる。最後に、非構造および構造コーディング領域、および他のAAV血清型のものと類似の調節要素が、またAAV−1ゲノムにおいて存在する。
【0083】
AAV末端反復の全般的特徴は、非常によく保存されているけれども、AAV末端反復の全長は相違を示す。AAV−1の末端反復は、143ヌクレオチドからなり、一方、AAV−2、AAV−3およびAAV−4のそれは約145もしくは146ヌクレオチドである。AAV−1 ITRのループ領域は、それが、また、AAV−2およびAAV−3において見い出されるTTTの代わりにTCTを使用するという点で、AAV−4のそれと非常に密接に類似している。配列決定の誤りの可能性は、これらの3ヌクレオチドが、SacI部位の一部である(gagctc;配列番号:1のnt69−74)ので、制限酵素消化を用いて除去される。AAV−1のp5プロモーター領域は、他のAAV血清型とヌクレオチド配列において一層の変化を示す。しかしながら、それは、決定的な調節要素をなお維持している。YY1[図1A〜1C、参照]部位の2コピーは、すべてのAAV血清型において保存されているようであり、これらは、AAV遺伝子発現を調節することに関与していることが分かっている。AAV−4には、YY1とE−box/USF部位間に挿入された56個のさらなるヌクレオチドが存在するが、一方、AAV−1では、E−box/USF部位前に挿入された26個のさらなるヌクレオチドが存在する。また、p19プロモーター、p40プロモーターおよびポリAは、高度にまた保存されている既知のAAV血清型に対する相似性によってAAV−1ゲノムから特定することができる。
【0084】
かくして、種々の血清型のAAV末端反復の解析は、AおよびA’配列が非常によく保存されていることを示した。その理由の1つは、Rep結合モティーフ(GCTC)3GCTG[配列番号:20]であるかもしれない。これらの配列は、AAV DNA複製および部位特異的組み込みには必須であるようである。また、同じ配列が、サルのゲノムにおいても保存されていることが分かっている[Samulski,私信]。また、D配列の最初の8ヌクレオチドは、すべての既知AAV血清型において同一である。これは、最初の10ヌクレオチドのみが、AAVパッケージングにとって必須であるというSrivastavaグループの観察と一致している[X.S.Wang et al.,J.Virol.,71:3077−3082(1997);X.S.Wang et al.,J.Virol.,71:1140−1146(1997)]。残りのD配列の機能は、まだ不明のままである。それらは、それらの組織特異性にいくらか関係しているかもしれない。また、BおよびC配列におけるヌクレオチドの違いは、ITRの2次構造が、その生物学的機能にとってより決定的であることを示唆しているかも知れず、このことは、多くの従来の出版物において例証されている。
【0085】
実施例3−AAV−1配列の比較
上記のように得られたAAV−1のヌクレオチド配列が、DNA Star Megalignを用いて、AAV−2、AAV−4およびAAV−6を含む既知のAAV配列と比較された。この比較は、AAV−1、AAV−2およびAAV−6によって共有される一続きの71個の同一ヌクレオチドを明らかにした。図1A〜1C、参照。
【0086】
この比較は、AAV−6が、AAV−1およびAAV−2の相同組み換えによって形成されたハイブリッドであることを、さらに示唆した。図3Aおよび3B、参照。これらのヌクレオチドは、AAV−6ゲノムを2つの領域に分ける。522ヌクレオチドをもつAAV−6の5’側半分は、2位置における以外はAAV−2のそれと同一である。多くのrep遺伝子、完全cap遺伝子および3’ITRを含むAAV−6の3’側半分は、AAV−1に98%同一である。
【0087】
生物学的に、そのような組み換えは、ヒト集団をとおして伝達する能力をAAV−1に獲得させるであろう。また、AAV−6のITRが、1つのAAV−1ITRおよび1つのAAV−2ITRを含有することに注目することは興味ある。欠陥パルボウイルスの複製モデルは、この特定の配置を維持することができる。AAV組み込みに関する研究は、多数のAAV組み込み体が、末端反復の少なくとも1つにおける欠失を担持していることを示した。これらの欠失は、鋳型として他のインタクト末端反復を用いて、遺伝子保存をとおして修復することができることが示された。したがって、AAV−6の組み込まれたコピーがヘルパーウイルス感染により宿主細胞からレスキューされる場合には、同種集団としてAAV−6を維持することは、非常に困難であろう。2つの同一AAV−2ITRもしくは2つの同一AAV−1ITRをもつAAV−6は、有力な変異体であろう。2つのAAV−1ITRをもつAAV−6は、Russellグループによって観察された[Rutledge、前出(1998)]。今まででは、2つのAAV−2ITRをもつAAV−6に関する報告は存在しない。AAV−6によるAAV−2P5プロモーターの獲得は、AAV−6が、ヒト起源から単離されたのに対して同じビリオンをもつAAV−1は単離されなかったということを説明できる。AAVの異なる種の間のP5プロモーターの調節は、イン・ビボでは異なるであろう。この観察は、AAVのキャプシドタンパク質が、組織特異性についての唯一の決定要素ではないことを示唆する。
【0088】
AAV−6が、AAV−1とAAV−2のハイブリッドであることは明らかであるけれども、AAV−6は、既に、AAV−1もしくはAAV−2いずれとも違うことを表した。AAV−6とAAV−2の間ではそれらの最初の450ヌクレオチドにおいて2ヌクレオチドの差異が存在する。ヌクレオチド522から3’末端までにヌクレオチドレベルにおいてAAV−6とAAV−1間に約1%の差異が存在する。また、AAV−6とAAV−1間には全く違う領域(ヌクレオチド4486−4593)が存在する(図1A−1C)。この領域は、AAVに関するいかなる既知タンパク質もコードしていない。これらのヌクレオチド配列における差異は、AAV−6およびAAV−1が、ある進化をとおして、組み換えが起きた結果生じたことを示唆するであろう。その他の可能な説明は、まだ同定されていないAAV−1のその他の変異体が存在するということである。今まででは、いずれの可能性も除外する証拠はない。他のハイブリッド(AAV−2対AAV−4など)が天然に存在するかどうかは、まだ未知である。
【0089】
AAV−1のコーディング領域は、他の既知AAV血清型との比較によって推定された。表1は、AAV−1とAAV−6間のコーディング領域差異を具体的に説明している。アミノ酸残基は、AAV−2にしたがって推定される。
【0090】
AAV−1のアミノ酸位置に関して、表1は、AAV−6の対応するアミノ酸に変換されたAAV−1のアミノ酸を挙げる。AAV−1のアミノ酸は、矢印の左に示される。照合は、AAV−1Rep78のアミノ酸配列の配列番号:5に対して、そしてAAV−1VP1のアミノ酸配列についての配列番号:13に対して行うことができる。
【0091】
【表1】
【0092】
AAV−1コーディング領域の配列が、位置452からコーディング領域の末端までのAAV−6のそれとほとんど同一(99%)であることが分かったのは驚くべきことであった。AAV−6の最初の508ヌクレオチドは、AAV−2のそれらと同一であることが示されている[Rutledge、前出(1998)]。AAV−6ゲノムの成分が、AAV−2左ITR−AAV−2p5プロモーター−AAV−1コーディング領域−AAV−1右ITRであると思われるので、AAV−6は、AAV−1およびAAV−2間に天然に生じたハイブリッドであると結論された。
【0093】
実施例4−AAV−1に基づく遺伝子治療ベクター
AAV−1ウイルスに基づく組み換え遺伝子伝達ベクターは、実施例1に記載の方法によって構築された。AAV−1ビリオンおよびAAV−2ITRをもつハイブリッド組み換えウイルスを作成するために、AAV−1transプラスミド(pAV1H)およびAAV−2cis−lacZプラスミド(AAV−2ITRをもつ)が使用された。AAV−2ITRは、部位特異的組み込みを指図するその既知の能力にかんがみて、このベクターにおいて使用された。また、transプラスミドとしてpAV1Hを用いて、CMVの即時型プロモーターの制御下に緑色蛍光タンパク質(GFP)マーカー遺伝子を担持するAAV−1ベクターが、この実験における使用のために構築された。
【0094】
A.イン・ビトロでのrAAV−1ウイルスによる宿主細胞のトランスフェクション
84−31細胞、安定にE4/ORF5を発現する293細胞(アデノウイルスE1a、E1bを発現する)のサブクローンが、rAAV−1GFPもしくはrAAV−lacZにより感染された。GFPおよびlacZの高レベルの発現は、培養84−31細胞において検出された。これは、rAAV−1に基づくベクターが、感染能と発現レベルにおいてAAV−2に基づくベクターに非常に類似していることを示唆する。
【0095】
B.イン・ビボでのrAAV−1ウイルスによる細胞のトランスフェクション また、AAV−1に基づくベクターの性能が、イン・ビボにおいて試験された。rAAV−1CMV−α1ATウイルスが、次のように構築された。ヒトα1−抗トリプシン(α1AT)cDNAフラグメントを含有しているpAT85(ATCC)のEcoRIフラグメントが末端を平滑にされ、そしてSmaI部位においてPCR(Promega)中にクローン化されてPCR−α1ATを得た。CMVプロモーターは、XbaI部位においてPCR−α1AT中にクローン化された。Alb−α1AT発現カセットは、XhoIおよびClaIによって切り取られ、そしてXbaI部位においてpAV1H中にクローン化された。このベクタープラスミドが、下記の実験において使用されるAAV−1−CMV−α1ATウイルスを作成するために使用された。
【0096】
AAVに対するヒト抗体をスクリーニングするために、精製AAVウイルスが、Ripaバッファー(10mMTrispH8.2、1%TritonX−100、1%SDS、0.15MNaCl)により溶解され、そして10%SDS−PAGEゲルにおいて分離された。熱不活性化されたヒト血清が、このアッセイにおいて1〜1000倍希釈において使用された。rAAV−1CMV−α1ATウイルスは、種々の用量において尾静脈注射によってRag−1マウス中に注射された。マウス血清中のヒトα1−抗トリプシンの濃度がELISAを用いて測定された。コーティング抗体は、ウサギ抗ヒト・ヒトα1−抗トリプシン(Sigma)である。ヒツジ抗ヒトα1−抗トリプシン(Sigma)が、最初の検出抗体として使用された。このアッセイの感度は約0.3ng/ml〜30ng/mlである。マウス血液中のヒトα−抗トリプシンの発現は、非常に励みになるレベルにおいて検出することができる。この結果は表2に示される。
【0097】
【表2】
【0098】
rAAV−1CMV−lacZウイルスが、また、C57BL6マウスの筋肉内に注射され、そして類似の結果が得られた。まとめれば、これらの結果は、AAV−1に基づくベクターは、肝および筋両方の遺伝子送達のために適当であろうことを示唆した。
【0099】
実施例5−AAV−1に対する中和抗体
AAV−1およびAAV−2に対する中和抗体(NAB)の単純な定量的アッセイが、組み換えベクターを用いて開発された。総数33の赤毛サルおよび77の正常ヒト被験者がスクリーニングされた。
【0100】
A.非ヒト霊長類
野生で捕獲された幼少サルは、Convance(Alice,Tex.)およびLABS of Virginia(Yemassee,SC)から購入され、そして完全検疫下に維持された。サルは、体重約3〜4kgであった。Institute for Human Gene Therapyの研究プログラムにおいて使用された非ヒト霊長類は、米国において特定病原体フリーの閉鎖コロニーにおいて意図的に飼育される。すべての販売者は、US Department of Agriculture A級ディーラーである。したがって、赤毛サルは、結核因子、多数のサル・レンチウイルス(サル・免疫不全ウイルスおよびサル・レトロウイルス)およびサル科のヘルペスウイルスを含む、重要なサルの病原体で感染されていない。また、動物は、内部および外部寄生虫をもっていない。これらのプレミアム動物の優れた健康状態は、外部の変数についての可能性を最小にした。この研究では、血清が、すべてのプロトコールの開始前にサルから得られた。
【0101】
NABタイターは、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するレポーターウイルス(AAV1−GFPもしくはAAV2−GFP)の84−31細胞への導入を阻害する血清抗体の能力を調査することによって分析された。37℃で1時間レポーターウイルスとともにプレインキュベートされた種々の希釈の抗体が、90%集密細胞培養物に添加された。細胞は、48時間インキュベートされ、そして緑色血清タンパク質の発現が、FluoroImaging(Molecular Dynamics)によって測定された。NABタイターは、50%の細胞が緑色に染色されたもっとも高い希釈として計算された。
【0102】
赤毛サルにおけるNABの分析は、試験された動物の61%がAAV−1についてポジティブであり;少数(24%)がAAV−2に対するNABを有した。3分の1以上の動物が、AAV−1に対する抗体を有したが、AAV−2に対してはもたなかった(すなわち、AAV−1に対して単一特異的であった)が、一方、動物は、AAV−1に反応することなくAAV−2についてもポジティブではなかった。これらのデータは、AAV−1が赤毛サルにおいて地方流行であるという仮説を支持する。AAV−2に対するAAV−1応答の交差中和活性が除外できないので、この群の非ヒト霊長類における真のAAV−2感染の存在は、ほとんど明らかではない。両方をもつ動物におけるAAV−2NABとAAV−1NAB間に直線的関係が存在することは興味深い。
【0103】
B.ヒト
これらの中和抗体アッセイでは、ヒト血清サンプルが、補体を不活性化するために56℃で30分間インキュベートされ、次いで、DMEMにおいて希釈された。ウイルス(lacZもしくはGFPいずれかをもつrAAVもしくはrAd)が、次に、各血清希釈液(20X,400X,2000X,4000Xなど)と混合され、そして37℃で1時間インキュベートされ、その後96穴プレートにおいて84−31細胞(AAVのために)もしくはHela細胞(アデノウイルスのために)の90%集密培養に適用された。培養条件下でインキュベーション60分後、20%FCSを含有するさらなる培地100μlが添加されて、10%FCSを含有する最終培養培地を作成した。
【0104】
結果は、表3において総括される。
【0105】
【表3】
【0106】
AAVに対する中和抗体の存在が、アデノウイルスに対する抗体についての指示にならないので、これらの3種のウイルスに対するヒト中和抗体は、無関係であるように見える。しかしながら、AAVは、ヘルパーウイルスとしてアデノウイルスを必要とし、ほとんどの場合において、AAVに対する中和抗体は、アデノウイルスに対する中和抗体の存在とは相関しなかった。スクリーニングされた77ヒト血清サンプル中、41%のサンプルは、Ad5に基づく組み換えアデノウイルスの感染力を中和できる。血清サンプルの15/77(19%)は、rAAV−1の導入を中和できるが、一方、サンプルの20/77(20%)は、1対80希釈以上においてrAAV−2導入を阻害する。AAV−1に対する中和抗体においてポジティブであるすべての血清サンプルは、また、AAV−2についてもポジティブである。しかしながら、rAAV−1を中和することができない5つ(6%)のrAAV−2ポジティブサンプルが存在する。また、中和抗体についてポジティブであるサンプルにおいて、抗体のタイターは、ポジティブなものの中で変化した。AAVに対する抗体についてヒト血清をスクリーニングすることから得た結果は、AAV−1中和性ヒト血清が、AAV−2の感染力もまた低下できるので、AAV−1は、AAV−2のそれと同じ抗原決定基を提示して細胞レポーターと相互作用するという結論を支持した。しかしながら、これらのAAVについての中和抗体のプロフィルは同一ではなく、各AAV血清型に対するさらなる特異的受容体が存在する。
【0107】
実施例6−組み換えAAVウイルスは組織屈性(tropism)を示す
本発明の組み換えAAV−1ベクターおよび組み換えAAV−2ベクター[ヒトα1−抗トリプシン(a1AT)またはサイトメガロウイルスで増強されたβ−アクチンプロモーター(CB)からのマウス・エリトロポイエチン(Epo)]が、同じベクター遺伝子を含有しているAAV−2ベクターの当量コピーとの直接比較において評価された。
【0108】
AAV−1キャプシドをもつ組み換えウイルスが、実施例1における技術を用いて構築された。AAV−1ビリオンをもつrAAVを作成するためには、pAV1Hもしくはp5E18(2/1)が、transプラスミドとして使用されて、RepおよびCap機能が提供された。AAV−2に基づくrAAVの作成では、p5E18(2/2)が、rAAV収量を大きく改善するので、それがtransプラスミドとして使用された。[早期実験は、pAV1Hおよびp5E19(2/1)を用いて作成されたAAV−1ベクターの類似するイン・ビボ性能を示した。すべてのその後の研究は、収率を増大するので、p5E18(2/1)由来のAAV−1ベクターを使用した。]
当量のAAV−1およびAAV−2ベクターの保存物が、免疫不全マウス中に、筋肉内(5x1010ゲノム)もしくは門脈循環を通して肝臓に(1x1011ゲノム)注射され、そして動物(4群)は、導入遺伝子の発現について30日目に分析された。図4Aおよび4B、参照。
【0109】
AAV−2ベクターは、筋肉に較べて肝臓に注射された場合、10〜50倍以上の血清エリトロポイエチンもしくはα1−抗トリプシンを一貫して生産した。(しかしながら、AAV−1で送達された遺伝子は、肝臓において許容しうる発現レベルを達成しなかった。)この結果は、AAV−1ベクターについての結果とは非常に異なっていて、これによる筋肉発現は、肝臓発現と同等か、またはそれを超えていた。事実、AAV−1は、ゲノムに基づいて当量タイターが投与された場合、筋肉においてAAV−2以上の働きをした。
【0110】
実施例7−rAAV−1を介する遺伝子送達
C57BL/6マウス(6〜8週令オス、Jackson Laboratories)が、ベクターの脾臓内注射後、肝臓へのAAVに媒介される遺伝子伝達について解析された(すなわち、肝臓へのターゲティング)。rAAV−1もしくはrAAV−2ベクターの全1011ゲノム当量が、バッファー生理食塩水100μlにおいて循環中に注射された。最初のベクターは、いずれかAAV−1キャプシドもしくはAAV−2キャプシドを含有し、そしてニワトリβ−アクチン(CB)プロモーターの制御下でα1ATを発現した。28日目の血清が、AAV−1もしくはAAV−2に対する抗体について分析され、そして血清α1ATレベルがチェックされた。次いで、動物は、エリトロポイエチン(Epo、またCBプロモーターの制御下)を発現するAAV−1もしくはAAV−2構築物を注射された。1カ月後の血清が、Epoの血清レベルについて分析された。次のグループが分析された(図5A−5D)。
【0111】
グループ1では、ベクター1は、α1ATを発現するAAV−2であり、そしてベクター2は、Epoを発現するAAV−2であった。動物は、最初のベクター投与後にAAV−2に対する抗体を生成し、AAV−2に基づくベクターの再投与を妨げた。AAV−1に対する抗体を交差中和する証拠はなかった。
【0112】
グループ2では、ベクター1は、α1ATを発現するAAV−1であり、一方、ベクター2は、Epoを発現するAAV−1であった。最初のベクター投与は、1カ月目において、AAV−1に対する中和抗体に対する抗体に関連する有意なα1AT発現をもたらさなかった。動物は、AAV−1Epo発現性構築物により成功裏に再投与されなかった。
【0113】
グループ3では、ナイーブ動物に注射されたEpoを発現するAAV−2ベクターの効力が測定された。動物は、PBSを注射され、そして28日目にAAV−2Epoベクターを注射され、そして1カ月後にEpo発現について分析された。中和抗体が28日目に評価されたが、動物は、最初のベクター含むPBS注射を受けたので、期待したように何も見いだされなかった。このことは、ナイーブ動物では、AAV−2は、1カ月後の高レベルの血清Epoによって例証されるように、Epo遺伝子の伝達には非常に有効であることを示している。
【0114】
グループ4は、グループ3に類似する実験であって、ここでは、動物は、最初にベクター1についてのPBSを受け、次いで、28日後にEpoを発現するAAV−1構築物を受けた。ベクター注射時点では、いずれかAAV−1もしくはAAV−2に対する抗体は、明らかに存在しなかった。AAV−1に基づくベクターは、1カ月後に測定したときには、有意なEpoの発現を生じることができた。
【0115】
グループ5は、最初のベクターが、α1ATを発現するAAV−2であり、その後にEpoを発現するAAV−1構築物が続く場合の交差実験である。期待されたように、動物は、28日目における血液中の高レベルのタンパク質によって示されるように,α1ATを発現するAAV−2ベクターにより有効に感染された。これは、AAV−2に対する有意な中和抗体に関係している。重要なことは、第2のベクター投与に続く28日目の血清中のEpoの存在によって分かるように、動物は、AAV−2ベクターに続いて成功裏にAAV−1を投与された。このベクター投与の時点では、高レベルAAV−2中和抗体が存在し、そしてAAV−1に対する交差反応は非常に低かった。Epoのレベルは、少量の交差反応性のためにおそらく若干減少された。グループ6は、最初のベクターはAAV−1に基づき、一方、第2の実験は、AAV−2に基づいた逆の交差実験であった。AAV−1ベクターは、α1ATの有意な遺伝子発現をもたらし、これがまた、高レベルAAV−1中和抗体をもたらした。動物は、高レベルEpoによって証明されるように、最初のAAV−1ベクターに続いて、非常に効率的にAAV−2を投与された。
【0116】
実質的に同じ実験が、筋肉において実施され、5x1010ゲノムが、筋肉に対向される遺伝子治療のモデルとして、C57BL/6マウスの前脛骨筋中に注射された。結果は図6A−6Dに示され、そして本質的に肝臓についてと同じである。
【0117】
総括すれば、この実験は、予め存在するAAV−2に対する抗体を有するか、または最初にAAV−2ベクターを受け、そして再投与を要する患者におけるAAV−1ベクターを使用することの効用を例証している。
【0118】
実施例8−AAV−1ITRを含有する組み換えウイルスの構築
この実験は、本発明のAAV−1ITRを含有する組み換えAAVベクターの構築を具体的に説明する。
【0119】
AAV−1cisプラスミドは、次のように構築される。AAV−15’ITRを含有する160bpXho−NruIAAV−1フラグメントが、pAV1−BLから得られた。pAV1−BLは、実施例1記載のように作成された。Xho−NruIフラグメントは、次に、XbaI部位において第2のpAV1−BLプラスミド中にクローン化されて、2つのAAV−1ITRをもつプラスミドが提供される。次いで、所望の導入遺伝子が、NruIとBamHI部位において改変pAV1−BL中にクローン化され、AAV−1ITR配列の間に位置する。得られるAAV−1cisプラスミドは、導入遺伝子に隣接するAAV−1ITRを含有し、そして機能性AAV−1repおよびcapを欠如する。
【0120】
組み換えAAVは、293細胞中に3種のプラスミドを同時にトランスフェクションすることによって作成される。これらは、上記AAV−1cisプラスミド;AAVrep/cap機能を与え、そしてAAVITRを欠如するtransプラスミド;およびアデノウイルスヘルパー機能を与えるプラスミドを含む。repおよび/またはcap機能は、意図されるレシピエントの免疫プロフィルに応じて、AAV−1もしくはその他のAAV血清型によってtransにおいて提供されてもよい。あるいはまた、repまたはcap機能は、再び患者の免疫プロフィルに応じて、AAV−1もしくはその他の血清型によってcisにおいて提供されてもよい。
【0121】
典型的なコ・トランスフェクションでは、DNA(1:1:2の比におけるcis:trans:ヘルパー)50μgが、15cm組織培養皿上にトランスフェクションされる。細胞が、トランスフェクション後96時間に収穫され、音波処理され、そして0.5%デオキシコール酸ナトリウムで処理(37℃10分間)される。次いで、細胞溶解液が、セシウム濃度勾配の2〜3回の超遠心にかけられる。rAAVを含有するピーク画分が回収され、プールされ、そしてPBSに対して透析される。典型的な収量は、1x1013ゲノム。/109細胞である。
【0122】
この方法を用いて、AAV−1キャプシドをもつ、導入遺伝子に隣接するAAV−1ITRを含有する1種の組み換えウイルス構築物が調製される。そAAV−2キャプシドをもつ、導入遺伝子に隣接するAAV−1ITRを含有するその他の組み換えウイルス構築物が調製される。
【0123】
本明細書に引用されたすべての公表物は、引用によって本明細書に組み入れられている。本発明は、特に好適な実施態様に関して記述されたけれども、本発明の精神から逸脱することなく、改変が作成できることは理解されるであろう。そのような改変は、本特許請求の範囲内にはいることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【図1A−1C】 AAV−1[配列番号:1]、AAV−2[配列番号:18]およびAAV−6[配列番号:19]のヌクレオチドの整列を示す。
【図2】 AAV−1 ITRの予想される2次構造を示す。
【図3A】 AAV−6が、AAV−1およびAAV−2間の相同的組み換えからいかにして生じるの仮説を示す。
【図3B】 AAV−1、AAV−2およびAAV−6中の71bp相同領域の詳細な図示である。
【図4A】 組み換えAAV−1および組み換えAAV−2ウイルスを介するhAATの送達に続く、血清中のヒトα1抗トリプシン(α1AT)の発現レベルを示すバーチャートである。
【図4B】 組み換えAAV−1および組み換えAAV−2ウイルスを介するエリトロポイエチン(epo)遺伝子の送達に続く、血清中のepoの発現レベルを示すバーチャートである。
【図5A】 実施例7に記述されるようにα1ATの送達に続く、肝臓中のα1ATの発現レベルを示すバーチャートである。
【図5B】 実施例7に記述されるようにepoの送達に続く、肝臓中のepoの発現レベルを示すバーチャートである。
【図5C】 実施例7に記述されるように肝臓へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−1に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【図5D】 実施例7に記述されるように肝臓へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−2に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【図6A】 実施例7に記述されるようにα1ATの送達に続く、筋肉中のα1ATの発現レベルを示すバーチャートである。
【図6B】 実施例7に記述されるようにepoの送達に続く、筋肉中のepoの発現レベルを示すバーチャートである。
【図6C】 実施例7に記述されるように筋肉へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−1に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【図6D】 実施例7に記述されるように筋肉へのα1ATもしくはepoの送達に続く、AAV−2に対向される中和抗体(NAB)を示すバーチャートである。
【配列表】
Claims (23)
- 組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)であって、配列番号:13のアミノ酸配列をもつAAV−1 vp1、配列番号:15のアミノ酸配列をもつAAV−1 vp2および配列番号:17のアミノ酸配列をもつAAV−1 vp3の中から選ばれるAAV−1タンパク質を含むAAV−1キャプシドと、AAV5’逆方向末端反復配列(ITR)、導入遺伝子およびAAV3’ITRを含む核酸分子をもつ、上記組換えアデノ随伴ウイルス。
- AAV−1タンパク質vp1が配列番号:1のヌクレオチド2223〜4431に少なくとも99%の同一性をもつ核酸によりコードされている、請求項1記載の組換えアデノ随伴ウイルス。
- AAV−1タンパク質vp2が配列番号:1のヌクレオチド2634〜4432に少なくとも99%の同一性をもつ核酸によりコードされている、請求項1または2記載の組換えアデノ随伴ウイルス。
- AAV−1タンパク質vp3が配列番号:1のヌクレオチド2829〜4431に少なくとも99%の同一性をもつ核酸によりコードされている、請求項1〜3のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルス。
- AAV5’ITRおよびAAV3’ITRがAAV血清型2のものである、請求項1〜4のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルス。
- 導入遺伝子の発現を指図する調節性プロモーターをさらに含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルス。
- 導入遺伝子がα1アンチトリプシンまたはエリトロポイエチンをコードする、請求項1〜4のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルス。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルスおよび製薬学的に許容されるキャリヤーを含む製薬学的組成物。
- 有効成分として請求項1〜7のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルスを含む筋肉細胞に形質導入するための製剤。
- 筋肉内投与用として調製された請求項9記載の製剤。
- 有効成分として請求項1〜7のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルスを含む肝細胞に形質導入するための製剤。
- 筋肉内投与用として調製された請求項11記載の製剤。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の組換えアデノ随伴ウイルスを含む組換え宿主細胞。
- 配列番号:5のアミノ酸配列をもつrep78、配列番号:7のアミノ酸配列をもつrep68、配列番号:9のアミノ酸配列をもつrep52および配列番号:11のアミノ酸配列をもつrep40の中から選ばれる1種以上のAAV−1repタンパク質を発現する核酸分子で形質転換された組換え宿主細胞。
- 配列番号:13のアミノ酸配列をもつvp1、配列番号:15のアミノ酸配列をもつvp2および配列番号:17のアミノ酸配列をもつvp3の中から選ばれる1種以上のAAV−1capタンパク質を発現する核酸分子で形質転換された組換え宿主細胞。
- 請求項13〜15のいずれかに記載の組換え宿主細胞であって、
(a)配列番号:1のヌクレオチド1〜143の核酸配列をもつ5’ITR、
(b)配列番号:1のヌクレオチド4576〜4718の核酸配列をもつ3’ITRおよび
(c)(a)および(b)に相補的核酸配列
からなる群より選ばれるAAV−1逆方向末端反復配列(ITR)を含む、上記宿主細胞。 - 3’AAV−1 ITRおよび5’AAV−1 ITRをベクターに含む、請求項16記載の組換え宿主細胞。
- アデノウイルスヘルパー配列をさらにベクターに含む、請求項16または17記載の組換え宿主細胞。
- AAV repコード領域およびAAV capコード領域を含んでなる、AAV−1ヘルパー機能をコードするベクターであって、該capコード領域が、
(a)配列番号:1のヌクレオチド2223〜4431の核酸配列をもつvp1、
(b)配列番号:1のヌクレオチド2634〜4432の核酸配列をもつvp2、および
(c)配列番号:1のヌクレオチド2829〜4432の核酸配列をもつvp3
からなる群より選ばれる少なくとも1つのメンバーを含む、上記ベクター。 - AAV repコード領域およびAAV capコード領域を含んでなる、AAV−1ヘルパー機能をコードするベクターであって、該repコード領域が、
(a)配列番号:1のヌクレオチド335〜2304の核酸配列をもつrep78、
(b)配列番号:1のヌクレオチド335〜2272の核酸配列をもつrep68またはそれに対応するcDNA、
(c)配列番号:1のヌクレオチド1007〜2304の核酸配列をもつrep52、および
(d)配列番号:1のヌクレオチド1007〜2272の核酸配列をもつrep40またはそれに対応するcDNA
からなる群より選ばれる少なくとも1つのメンバーを含んでなるAAV repコード領域を含む、上記ベクター。 - 請求項19または20記載のベクターにより形質導入された宿主細胞。
- 配列番号:1のヌクレオチド236〜299の配列をもつAAV−1 P5プロモーターにより安定に形質導入された請求項13〜17または21記載の宿主細胞。
- 宿主へ導入遺伝子を送達するための製剤であって、
(a)配列番号:1のヌクレオチド2223〜4431に少なくとも99%同一性もつAAV−1 cap遺伝子によりコードされた少なくとも1つのキャプシドタンパク質を含むキャプシド、および
(b)導入遺伝の発現を指図する調節配列の制御下に該導入遺伝子を含むDNA
を含むAAVビリオンを有効成分として含んでなる、上記製剤。
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