JP2007197519A - 水溶性重合体組成物の製造方法及び製造装置 - Google Patents

水溶性重合体組成物の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アクリル酸単量体成分を含む単量体をラジカル重合して得た重合体を、水酸化アルカリ水溶液で中和して水溶性重合体組成物を製造する場合において、該重合体の着色を低減できる製造方法及び製造装置を提供。
【解決手段】少なくともアクリル酸を含む単量体を水性媒体で重合させた後、水酸化アルカリ水溶液で中和する際に、原子吸光分析による鉄分が純分換算で8.0ppm以下の水酸化アルカリを使用することにより、該組成物中の鉄分が4.0重量ppm以下である水溶性重合体組成物を製造する。該アルカリ水溶液はステンレスや置換基を有してよいオレフィン系ポリマー製の送液配管を使用することにより鉄分の増加を防ぐ。これによって、重合体の着色を低減することが可能となり、該組成部を使用した分散剤、洗剤ビルダー等の着色防止ができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル酸と必要により他の水溶性不飽和単量体からなる単量体成分を水溶液重合させ、次いで水酸化アルカリ水溶液で中和することによって得られるアクリル酸系の水溶性重合体組成物の製造方法及び製造装置に関する。
アクリル酸に代表される不飽和カルボン酸の重合体は、分散剤、洗剤ビルダー、染色助剤、スケールコントロール剤として有用である。近年、上記用途の品質向上が求められ、特に着色の少ない重合体の提供が望まれている。
該不飽和カルボン酸系重合体の製造には、一般に、不飽和カルボン酸のアルカリ中和物を水溶液重合する方法、不飽和カルボン酸を予め重合後にアルカリ中和する方法が採用されている。
ところで、不飽和カルボン酸系単量体の重合においては、微量の金属イオンを添加する例が知られている。
例えば、特開平2−209908(特許文献1)には、単量体成分に対し鉄イオン、バナジウム原子含有イオン、銅イオンからなる群から選択される1種以上の金属イオンを0.5〜500ppm存在させて水溶液重合することにより、低分子量で分子量分布が狭い酸型マレイン酸系重合体を製造する方法が開示されている。
特開2001−64310(特許文献2)には、単量体に対し多価金属イオンを0.01〜50ppm配合し水溶液重合することで、未反応の残留単量体の少ない水溶性重合体を製造する方法が開示されている。
特開2005−68279(特許文献3)には、水溶性アクリルモノマーに対し遷移金属イオンを0.1〜50ppm混合し水溶液重合することで、生産性のよいアクリル系樹脂を製造する方法が開示されている。
これらの文献から示されるように、不飽和カルボン酸系単量体を水溶液重合させる段階においては、微量の金属イオンの存在は有効な場合がある。
特開平2−209908号公報 特開2001−64310号公報 特開2005−68279号公報
しかし、アクリル酸単量体成分を含む重合体を中和して得た水溶性重合体組成物の場合、該組成物に含まれる鉄分の量が一定以上になると、該重合体が酷く着色してしまうという現象は報告されていなかった。
特に、重合反応が完結した後に鉄分が混入した場合は、鉄分の増加に伴い、アクリル酸系重合体が着色してしまう。このように、重合反応が完結した後の鉄分の混入は、アクリル酸系重合体の着色を避けるために重要な課題である。
ラボスケールの場合は、重合完結後に鉄分が混入することを避けるのは、比較的容易である。ところが、大型プラントにおいては、水酸化ナトリウム水溶液より鉄分が混入してしまい、結果として着色したアクリル酸系重合体しか得られないのが現状であった。このような理由から、大型プラントに応用できるような、鉄分の混入が少ないアクリル酸系重合体の製造方法及び製造装置が求められていた。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、該水溶性重合体の着色の原因となる鉄分には鉄イオンのみならず鉄粉も含まれること、該重合体組成物の鉄分を一定値以下に抑えれば着色を防止できること、そのためには重合体を中和する際に使用する水酸化アルカリ水溶液の鉄分を制御することが重要であることを見出し、その調製及び送液に使用する装置の材質および送液条件を確立し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕少なくともアクリル酸を含む単量体を水性媒体で重合させた後、水酸化アルカリ水溶液で中和することを特徴とする、鉄分が4.0重量ppm以下である水溶性重合体組成物の製造方法。
〔2〕単量体の合計量を100質量%とした場合に、アクリル酸が50重量%以上である〔1〕記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
〔3〕水溶性重合体組成物のpHが6〜9である〔1〕又は〔2〕記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
〔4〕水酸化アルカリ水溶液の鉄分が水酸化アルカリの純分換算で8.0質量ppm以下である〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
〔5〕水酸化アルカリ水溶液の濃度が31〜49質量%である〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
〔6〕水酸化アルカリが水酸化ナトリウムである〔1〕乃至〔5〕のいずれかに記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
〔7〕少なくともアクリル酸を含む単量体を水性媒体で重合させた後、水酸化アルカリ水溶液で中和することを特徴とする、鉄分が4.0重量ppm以下である水溶性重合体組成物を製造する場合であって、水酸化アルカリ水溶液を調製する槽及び水酸化アルカリ水溶液を送液する配管の少なくとも一方が、ステンレス及び/又は置換基を有してよいオレフィン系ポリマー製である水溶性重合体組成物の製造装置。
〔8〕水酸化アルカリ水溶液を送液する配管が30〜70℃に保温されたものである〔7〕の製造装置。
本発明の製造方法及び製造装置によれば、着色の発生が少ない水溶性重合体組成物が得られる。したがって、該組成物を、分散剤、洗剤ビルダー、染色助剤、スケールコントロール剤等の用途に使用する場合に着色の悪化の恐れがないという効果がある。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の製造方法においては、第一に、少なくともアクリル酸を含む単量体を水性媒体で重合させる工程(重合工程)を行い、第二に、水酸化アルカリ水溶液で中和する工程(中和工程)をおこなう。
本発明に使用する単量体としては、少なくともアクリル酸を必須とする。全単量体の合計量を100質量%とした場合に、アクリル酸の割合は50質量%以上が好ましい。50質量%未満では水溶液が得難くなる。好ましくは80質量%以上であり、100%であってもよい。
アクリル酸と共重合可能な不飽和単量体は、1種でもよく、2種以上の混合物であっても構わない。該不飽和単量体としては、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びその塩、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和酸無水物、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチルアクリレート、アリルスルホン酸等の不飽和スルホン酸及びその塩、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド、ポリアルキレンオキシド骨格をエステルに含む(メタ)アクリル酸エステル等(アクリルとメタクリルを併せて(メタ)アクリルという)が例示される。これら単量体の中では水性媒体への溶解性が高い点から不飽和カルボン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はアクリル酸アルキルエステルが好ましい。該単量体の割合は、水溶液の安定性や最終製品の諸物性から50質量%未満が好ましく、20質量%未満がより好ましい。
本発明において、単量体は水性媒体中でラジカル重合法により重合する。該重合に使用する重合開始剤は、公知の過酸化物やアゾ系化合物を使用することができる。
過酸化物としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の無機過酸化物、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル等の有機過酸化物が例示される。アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等が例示される。前記重合開始剤の使用量は、種類や重合条件等で異なるが、単量体の総量100質量部に対し0.1〜5質量部が好ましい。
本発明の重合において、連鎖移動剤を併用して、分子量を調整することができる。連鎖移動剤としては、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸塩、重亜硫酸ナトリウム等の重亜硫酸塩、メルカプトエタノール等のチオール化合物が例示される。前記連鎖移動剤の使用量は、種類や重合条件等で異なるが、単量体の総量100質量部に対し1〜50質量部が好ましい。
本発明の重合において、水性媒体の使用量は、単量体の総量100質量部に対し10〜1000質量部が好ましく、50〜200質量部がより好ましい。
水性媒体の種類としては、水単独や、水とアルコール等の混合物が例示される。危険物でない点から水単独が好ましい。
本発明の重合において、その重合温度は60〜100℃の範囲で進められる。重合温度が低いと重合率が上がりにくく、高いと制御が困難になる。
該重合方法は、特に限定されないが、例えば、(1)予め重合装置に単量体と水性媒体を仕込み、所定の温度に設定後、重合開始剤を添加する方法、(2)予め重合装置に水性媒体のみ仕込み、所定の温度に設定後、単量体と重合開始剤を添加する方法、(3)予め重合装置に水性媒体と一部の単量体を仕込み、所定の温度に設定後、残りの単量体と重合開始剤を添加する方法、等が採用できる。
本発明によって得られる重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリアクリル酸ナトリウムを標準物質とする測定において、1000〜100000が好ましく、3000〜30000がより好ましい。
本発明の水溶性組成物は、上記重合工程により作製した重合体を水酸化アルカリ水溶液で中和することにより製造される。
該中和工程では、重合体に存在する酸基を部分または完全中和する。ここで部分中和とは、酸基の25%〜99%を中和することをいい、完全中和とは100%中和することを言う。
通常、該中和は、水溶性重合体組成物のpHをpH試験紙やpHメータで測定しながら行う。組成物の安定性や最終製品の物性の観点から、pHは6〜9が好ましい。
本発明で使用する水酸化アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が例示されるが、コストと組成物の安定性の観点から水酸化ナトリウムが好ましい。
水酸化アルカリ水溶液の濃度は、水溶液を100質量%とした場合に、31〜49質量%が好ましい。31質量%未満では、重合体の固形分濃度が低くなってしまい、濃縮工程が別途必要になる。49質量%を超える場合では、水酸化アルカリの析出が起きやすくなる。
本発明における中和工程は、単量体の重合後に、同じ重合装置に水酸化アルカリ水溶液を添加しておこなっても良いし、重合液を中和槽に移送後、該中和槽でおこなって良い。重合装置でおこなう場合は、中和温度が高いと装置の材質よっては、鉄分が溶出する可能性があるため、40〜70℃でおこなうのが好ましい。
本発明においては、アクリル酸系水溶性重合体の着色を防ぐためには、組成物に含まれる鉄分を4.0質量ppm以下にすることが必要である。着色を防ぐ観点から、好ましくは3.0質量ppm以下である。
また、該重合体の着色を防ぐためには、アクリル酸アルカリ水溶液に含まれる鉄分を水酸化アルカリの純分換算で8.0質量ppm以下にすることが好ましく、6.0質量ppm以下にすることがより好ましい。
ここで鉄分とは鉄イオン、水に可溶または不溶の鉄化合物をいう。該鉄分は原子吸光分析によりその総和として求めることができる。
本発明のアクリル系水溶性重合体の白色度は色差計による測定で60以上が好ましい。かかる場合に最終製品の着色を抑えることができる。好ましくは70以上、さらに好ましくは80以上である。
本発明の水溶性重合体組成物を製造する装置は、鉄分の溶出や混入を防ぐことができる材質が好ましい。具体的には、重合装置においては、鉄分の溶出や混入が少ない重合条件であれば、どのような材質も使用できるが、重合工程においては、アクリル酸等の酸基含有単量体を使用するため、ガラス、グラスライニング、フッ素樹脂ライニング、ステンレスやハステロイが好ましく、コストと保守のし易さの観点からガラス、グラスライニングやステンレスがより好ましい。
ガラスやグラスライニングを使用する場合であって、該重合槽が中和槽も兼ねる場合は、水酸化アルカリ水溶液をゆっくり添加して、高濃度のアルカリに触れないように注意する必要がある。
前記重合体を中和する中和槽、水酸化アルカリを水に溶解する槽(調製槽)や該調製槽と中和槽を結ぶ送液配管は、高濃度のアルカリによる腐食及び鉄分の溶出に対し注意が必要である。その材質においては、フッ素樹脂ライニングやハステロイは高価であり、グラスライニングは水酸化アルカリ水溶液に腐食し、SGPは鉄分の溶出があるため、ステンレスや置換基を有してよいオレフィン系ポリマーが好ましい。
ステンレスにおいては、SUS304、SUS316又はSUS316Lが好ましく、SUS316又はSUS316Lが特に好ましい。
置換基を有してよいオレフィン系ポリマーにおいては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、塩化ビニル、PTFE等の置換ポリオレフィン、EPDM、ポリイソブチレンのようなオレフィンゴムが例示される。コストと加工のし易さ点からポリプロピレンや硬質塩化ビニルが好ましい。該ポリマーはそのままパイプにして用いることもできるし、金属製やFRP製の配管にライニングして用いることもできる。
ステンレスと置換基を有してよいオレフィン系ポリマーの比較では、耐久性の点でステンレスが好ましく、SUS316又はSUS316Lが最も好ましい。
水酸化アルカリ水溶液の配管は、温水を通した保温用配管と並べて設置し、両配管を纏めて断熱するのが好ましい。保温する温度は、30〜70℃であり、より好ましくは40〜60℃である。この温度を超えると、配管から水酸化アルカリ水溶液への鉄分の溶出量が増加する恐れがある。逆に温度が低いと、冬期に配管内で水酸化アルカリ水溶液が凍結する恐れがある。断熱材としては、グラスウール、パーライトが例示される。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の各例において、「部」、「%」及び「ppm」は、特に断らない限り、「質量部」、「質量%」及び「質量ppm」を指す。
<測定条件>
1.重量平均分子量(Mw)
製造した重合体の重量平均分子量(Mw)の測定条件を以下に示す。
装置 東ソー社「HLC8020システム」
検出器 RI
検出器温度 40℃
カラム温度 40℃
カラム 東ソー社製「TSK−GEL G−4000PWxl+G−3000P Wxl+G−2500PWxl」
標準 ポリアクリル酸ナトリウム
溶離液 0.1M−リン酸バッファー+0.1M−NaCl水溶液
流量 0.8ml/分
2.鉄分
鉄分の測定は、偏光ゼーマン原子吸光光度計Z−2000(日立ハイテク製)を使い、フレームレス法により行った。ここで基準液は、市販の鉄1000ppmの液を、超純水と硝酸で鉄40ppbに希釈したものを使用した。試料は、サンプルを超純水で100倍希釈したものを使用した。なお、測定波長は302.1nmを使用した。
3.白色度
白色度は、色差計Σ80(日本電色製)により測定した。
<実施例1>
イオン交換樹脂にて脱イオンした水1000部を仕込み70℃に昇温したグラスライニング製槽型重合反応器に、アクリル酸1000部、30%亜硫酸水素ナトリウム水溶液167部、及び30%過硫酸ナトリウム水溶液100部を4時間かけて供給した。滴下終了後、さらに30分間反応液を70℃に保持し重合を完結させた。得られた重合体のMwは10000であった。
次いで、48%水酸化ナトリウム水溶液1150部を供給して中和した。このようにして、固形分濃度が41質量%、pHが7のポリアクリル酸の水溶性重合体組成物を得た。その一部をサンプリングして鉄分を測定したところ1.9ppmであった。
該水溶性重合体組成物をシャーレに入れ、100℃で水分を蒸発させ粉末を得た。その白色度を測定したところ87であった。
結果を表1に纏めて示す。
なお、水酸化ナトリウム水溶液は、SUS316製の調製槽で作製し、該調製槽を40℃に保温した状態で、SUS316L製の配管を通して中和槽を兼ねた上記の重合反応器へ送液した。該配管は、温水を通した保温用配管と並べて設置し、両配管を纏めてグラスウールで断熱することで、50℃に保った。反応器供給口から水酸化ナトリウム水溶液を採取し、これに含まれる鉄分を測定すると、水酸化ナトリウムの純分換算で3.0ppmであった。
<実施例2>
アクリル酸を800部、アクリル酸メチルを200部使用する以外、実施例1と同様の方法によりMwが11000の重合体を得た。
次いで、該重合体をそのままSUS316製の中和槽に移送し、そこに予めSUS316製の調製槽で作製した35%水酸化ナトリウム水溶液1270部を実施例1と同様の配管で供給して中和し、固形分濃度が38質量%、PHが7のアクリル酸/アクリル酸メチルの水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において、水酸化ナトリウムの送液配管の温度を40℃にした以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1において、水酸化ナトリウムの送液配管の温度を60℃にした以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例1において、水酸化ナトリウムの送液配管を、FRP製配管の内面を硬質塩化ビニルでライニングしたものに変更して、その温度を40℃にした以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
<実施例6>
実施例1において、水酸化ナトリウムの送液配管の温度を80℃にした以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
<実施例7>
実施例2において、水酸化ナトリウムの送液配管をSUS304にして、その温度を40℃にした以外は、実施例2と同様にして水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
<比較例>
水酸化ナトリウムの送液配管を鉄にして、その温度を40℃にした以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体組成物を得た。結果を表1に示す。
Figure 2007197519
本発明の製造方法及び製造装置で作製した水溶性重合体は鉄分が少ないので、着色が少ないアクリル酸系重合体が得られ、分散剤、洗剤ビルダー、染色助剤、スケールコントロール剤として有用である。

Claims (8)

  1. 少なくともアクリル酸を含む単量体を水性媒体で重合させた後、水酸化アルカリ水溶液で中和することを特徴とする、鉄分が4.0重量ppm以下である水溶性重合体組成物の製造方法。
  2. 単量体の合計量を100質量%とした場合に、アクリル酸が50重量%以上である請求項1記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
  3. 水溶性重合体組成物のpHが6〜9である請求項1又は2記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
  4. 水酸化アルカリ水溶液の鉄分が水酸化アルカリの純分換算で8.0質量ppm以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
  5. 水酸化アルカリ水溶液の濃度が31〜49質量%である請求項1乃至4のいずれかに記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
  6. 水酸化アルカリが水酸化ナトリウムである請求項1乃至5のいずれかに記載の水溶性重合体組成物の製造方法。
  7. 少なくともアクリル酸を含む単量体を水性媒体で重合させた後、水酸化アルカリ水溶液で中和することを特徴とする、鉄分が4.0重量ppm以下である水溶性重合体組成物を製造する場合であって、水酸化アルカリ水溶液を調製する槽及び水酸化アルカリ水溶液を送液する配管の少なくとも一方が、ステンレス及び/又は置換基を有しても良いオレフィン系ポリマーである水溶性重合体組成物の製造装置。
  8. 水酸化アルカリ水溶液を送液する配管が30〜70℃に保温されたものである請求項7の製造装置。
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