JP2007191374A - フェライト磁性材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】コストの低い乾式成形法により製造され、La−Co含有M型フェライトの磁気特性を向上させることを目的とする。
【解決手段】元素AはSr、Ba及びPbから選択される少なくとも1種、元素Rは希土類元素及びBiから選択される少なくとも1種で、Laを必ず含み、元素MはCo、Mn、Mg、Ni、Cu及びZnから選択される少なくとも1種で、Coを必ず含み、金属元素総計の構成比率が、組成式:A1−x(Fe12−y、0<x≦0.30、0<y<0.18、1.01≦z≦1.08、0<yz<0.18で示され、六方晶M型フェライトの原料粉末の全部又は一部と、Si成分の総量の10〜80%を含む原料組成物を所定温度で加熱保持して仮焼体を作製し、得られた仮焼体を粉砕し、粉砕粉を乾式にて成形し、成形体を焼成するフェライト磁性材料の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェライト磁性材料の製造方法に関し、特にLa及びCoを含有するM型のフェライト磁性材料を所謂乾式成形により製造する方法に関するものである。
酸化物永久磁石材料としては、一般に六方晶系のマグネトプランバイト型(M型)Srフェライト又はBaフェライトが主に用いられている。これらのM型フェライト磁性材料は、比較的安価で高い磁気特性を有するという特徴から、焼結磁石やボンディッド磁石の磁性粒子として利用され、例えば家電製品や自動車等に搭載されるモータなどに応用されている。
近年、電子部品の小型化、高性能化への要求が高まっており、それに伴ってフェライト焼結磁石への小型化、高性能化が強く要求されている。例えば、特開平11−154604号公報(特許文献1)、特開平11−195516号公報(特許文献2)、特開2000−195715号公報(特許文献3)には、従来のM型フェライト焼結磁石では達成不可能であった高い残留磁束密度と高い保磁力とを有する、フェライト焼結磁石が提案されている。このM型フェライト焼結磁石は、少なくともSr、La及びCoを含有し、六方晶M型フェライトの主成分を有するものである。このフェライトを、La−Co含有M型フェライトと称することがある。
特開平11−154604号公報 特開平11−195516号公報 特開2000−195715号公報
La−Co含有M型フェライトを主相とするフェライト焼結磁石は、従来のM型フェライト焼結磁石を凌駕する磁気特性を有しているが、さらなる磁気特性の向上が常に要求されている。
フェライト焼結磁石は、フェライト磁性粒子を成形した後に焼成することにより製造される。このフェライト磁性粒子の粒径を小さくすると、得られる焼結体の結晶粒径が小さくなって保磁力(HcJ)が向上する。しかし、フェライト磁性粒子の粒径を小さくすると、磁場中成形の際の粒子の配向度が低下するため、残留磁束密度(Br)が低下するという問題がある。
磁気特性向上の要求がある一方で、電子部品の低コスト化の要求も後を絶たない。したがって、フェライト焼結磁石においても、コスト低減が常に要求される。
M型フェライト焼結磁石は、磁場中で成形した後焼結して製造される。その際の成形方法は乾式成形法と湿式成形法に大別される。
湿式成形法では成形対象である磁性粒子が回転しやすいため配向性が良好となり高特性が得られるが、加圧成形中に分散媒を成形空間外に排出する必要があるため、生産性は低くなる。また、金型構造が複雑になって装置がおおがかりとなる。
一方、乾式成形法では、乾燥している磁性粒子を成形空間に充填し、磁場中で成形する。乾式成形法は配向性が湿式成形法に劣るが、生産性が高く装置の構成も単純なので、コストが低くてすむという利点がある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、コストの低い乾式成形法により製造され、La−Co含有M型フェライトの磁気特性を向上させることを目的とする。
フェライト焼結磁石の製造において、焼結性の改善、磁気特性の制御及び焼結体の結晶粒径の調整等を目的に、添加物として例えばSi成分としてのSiO、Ca成分としてのCaCO等が副成分として使用される。これらの添加物は、通常、六方晶M型フェライトの主成分を構成する原料粉末を混合し、仮焼して得られた仮焼体、もしくは仮焼体を粉砕して得られた粉砕粉末に添加される。
特許文献1〜3においても、仮焼後の粉砕時にSiO及びCaCOを添加することを開示している。さらに、その一部を仮焼前に添加してもよいことを開示している。
本発明者らは、乾式成形法によりLa−Co含有M型フェライト磁性材料を製造する際のSiOの添加時期について検討を行ったところ、Co量を低い値に規制し、かつ所定量のSiOを仮焼前に添加することにより磁気特性を向上できることを知見した。
以上の知見に基づく本発明は、Fe、元素A、元素R、元素Mを主成分とする六方晶M型フェライトと、副成分として少なくともSi成分とを含むフェライト磁性材料の製造方法であって、六方晶M型フェライトの原料粉末の全部又は一部と、Si成分の総量の10〜80%を含む原料組成物を所定温度で加熱保持して仮焼体を得る工程(a)と、工程(a)で得られた仮焼体を粉砕する工程(b)と、工程(b)で得られた粉砕粉を乾式にて成形する工程(c)と、工程(c)で得られた成形体を焼成する工程(d)と、を備えることを特徴とする。ここで、元素Aは、Sr、Ba及びPbから選択される、少なくとも1種の元素である。また、元素Rは、希土類元素及びBiから選択される、少なくとも1種で、Laを必ず含むものであり、かつ元素Mは、Co、Mn、Mg、Ni、Cu及びZnから選択される、少なくとも1種で、Coを必ず含むものである。また、上記金属元素の総計の構成比率が、組成式:A1−x(Fe12−y、ただし、x、y及びzは、0<x≦0.30、0<y<0.18、1.01≦z≦1.08、0<yz<0.18で示される。
本発明のフェライト磁性材料の製造方法において、添加されるSi成分の総量をSiO換算で0.15〜1.35wt%とすることが好ましい。一方で、本発明は副成分としてCa成分を含むことが好ましい。この場合、Ca成分は、Ca成分のモル量とSi成分のモル量の比率Ca/Siが1.35〜1.6となるように添加することが好ましい。通常、これらの副成分は粒界に存在するが、場合によっては粒内に固溶する。副成分が粒内に固溶する形態を本発明は排除するものではない。
Ca成分は、その一部又は全部を、工程(a)以降工程(c)以前に添加することが磁気特性向上にとって好ましい。そして、工程(a)以降工程(c)以前に添加する量は、Ca成分の総量の50%以上であることが好ましい。なお、本発明において、工程(a)以降とは工程(a)を含まず、また工程(c)以前とは工程(c)を含まないこととする。
本発明が対象とするフェライト磁性材料は、元素R及び元素Mを含む。この元素Rは原料組成物においてその一部又は全部含むことが、また元素Mはその一部又は全部が工程(a)以降工程(c)以前に添加されることが磁気特性向上にとって好ましい。
本発明のフェライト磁性材料の製造方法において、元素RとしてLa、元素MとしてCo、元素AとしてSrを選択した場合に、高い磁気特性を得る上で好ましい。
また、フェライト磁性材料の主成分としては、金属元素の総計の構成比率が、組成式:A1−x(Fe12−yで示される。なお、x、y及びzは0<x≦0.30、0<y<0.18、1.01≦z≦1.08、0<yz<0.18である。
すなわち本発明によれば、Si成分(SiO)の添加時期を調整するというコスト上昇を伴わない手法により磁気特性の向上を図ることができる。このことは、La−Co含有M型フェライトのコスト低減を実現できることを示唆している。ところで、La−Co含有M型フェライトにおいて、高価な元素であるCoの含有量を低減することによりコストを低減することができるが、Coの低減は磁気特性、特に保磁力(HcJ)の低下を招く。そのため、これまで磁気特性の低下を許容する場合以外にCo含有量を低減することはなかった。しかし、本発明によれば、Co含有量を低減しても、Co含有量を低減しない場合と同等以上の磁気特性を得ることができるので、磁気特性の低下を招くことなくコスト低減を実現することができる。
本発明によれば、La−Co含有M型フェライトを磁性相とするフェライト磁性材料を乾式成形を経て製造するに際し、Co量を低く規制し、かつ所定量のSi成分を仮焼前に添加することで、磁気特性を向上することができる。したがって、本発明によれば、コスト上昇を招くことなくLa−Co含有M型フェライトの磁気特性を向上できる製造方法が提供される。
本発明で得られたフェライト磁性材料は、種々の形態で実用に供することができる。具体的には、フェライト磁石粉末やフェライト焼結磁石に適用することができる。フェライト磁石粉末は、ボンディッド磁石に使用することができる。すなわち、本発明で得られるフェライト磁性材料は、樹脂中に分散されるフェライト磁石粉末として、ボンディッド磁石を構成することができる。また、フェライト磁性材料は、膜状の磁性相として、磁気記録媒体を構成することができる。
以下、実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
上述の通り、本発明は六方晶M型フェライトの原料粉末の配合時に所定量のSi成分を添加することを特徴とするが、はじめに本発明のフェライト磁性材料の組成、磁気特性ならびに用途について、順次説明する。
<材料組成及び磁気特性>
本発明のフェライト磁性材料は、Fe、元素A、元素R、元素Mを含有する六方晶M型フェライトを主成分とする。この主成分は、金属元素の総計の構成比率が、下記の組成式で表されることが磁気特性にとって好ましい。ただし元素Aは、Sr、Ba及びPbから選択される少なくとも1種の元素である。元素Rは、希土類元素及びBiから選択される少なくとも1種で、Laを必ず含む。元素Mは、Co、Mn、Mg、Ni、Cu及びZnから選択される少なくとも1種で、Coを必ず含む。
組成式I:A1−x(Fe12−y
ただし、x、y、zは、以下の通りである。
0<x≦0.30、
0<y<0.18、
1.01≦z≦1.08、
0<yz<0.18
元素A:
本発明によるフェライト焼結磁石の飽和磁化及び保磁力を高くするためには、元素AとしてSr及びBaの少なくとも1種を用いることが好ましく、特にSrを用いることが好ましい。元素A中においてSr+Baの占める割合、特にSrの占める割合は、好ましくは51原子%以上、より好ましくは70原子%以上、さらに好ましくは100原子%である。元素A中のSrの比率が低すぎると、飽和磁化と保磁力とを共に高くすることが難しくなる。
元素R:
組成式Iにおいて、元素Rの量を示すxが小さすぎると、つまり元素Rの量が少なすぎると、六方晶M型フェライトに対する元素Mの固溶量を多くできなくなってきて、飽和磁化向上効果及び/又は異方性磁場向上効果が不充分となってくる。xが大きすぎると、六方晶M型フェライト中に元素Rが置換固溶できなくなってきて、例えば元素Rを含むオルソフェライト等の異相が生成するため、磁気特性が低下する。したがって本発明におけるxは、0<x≦0.30とすることが好ましい。より好ましくは0.04≦x≦0.25である。0.04≦x≦0.25の範囲では、SiO前添加による残留磁束密度(Br)の向上効果が顕著となる。
元素Rとして用いる希土類元素は、Y、Sc及びランタノイドである。元素Rとしては、Laを必ず用いる。そのほかの元素を用いる場合には、好ましくはランタノイドの少なくとも1種を用いる。より好ましくはNd及びPrの少なくとも1種を用いる。
元素R中においてLaの占める割合は、好ましくは40原子%以上、より好ましくは70原子%以上である。六方晶M型フェライトに対する固溶限界量を比較すると、Laが最も多い。したがって、元素R中のLaの割合が低すぎると元素Rの固溶量を多くすることができず、その結果、元素Mの固溶量も多くすることができなくなり、磁気特性向上効果が小さくなってしまう。なお、Biを併用すれば、仮焼温度及び焼結温度を低くすることができるので、生産上有利である。
元素M:
組成式Iにおいて、元素Mの量を示すyが小さすぎると飽和磁化向上効果及び/又は異方性磁場向上効果が不充分となってくる。yが大きすぎると、六方晶M型フェライト中に元素Mが置換固溶できなくなってくる。また、元素Mが置換固溶できる範囲であっても、異方性定数(K1)や異方性磁場(Ha)の劣化が大きくなってくる。したがって本発明におけるyは、0<y<0.18とすることが好ましい。より好ましくは0.01≦y≦0.10である。0.01≦y≦0.10の範囲ではSiO前添加による残留磁束密度(Br)の向上効果が顕著となる。0.02≦y≦0.15の範囲では、高価なCoの量を低減しつつ、3850G以上の残留磁束密度(Br)及び3000Oe以上の保磁力(HcJ)を兼備しうる。
元素M中においてCoの占める割合は、好ましくは20原子%以上、より好ましくは50原子%以上、さらに好ましくは100原子%である。元素M中におけるCoの割合が低すぎると、保磁力向上が不充分となる。
z:
組成式Iにおいて、zが小さすぎるとSrや元素Rを含む異相が増加するため、またzが大きすぎるとα−Feや元素Mを含むスピネルフェライト相等の異相が増加するため、磁気特性が低下する。したがって本発明におけるzは、1.01≦z≦1.08とすることが好ましい。より好ましいzは1.02≦z≦1.06、さらに好ましいzは1.025≦z≦1.055である。
yz:
本発明は、Coの含有量を低く規制することにより、SiO前添加による残留磁束密度(Br)の向上効果が顕著となる。つまり、Coの含有量が多くなると、SiO前添加による残留磁束密度(Br)の向上効果を得ることができない。ただし、Coの含有量が低すぎると、飽和磁化向上効果及び/又は異方性磁場向上効果が不充分であるので、0<yz<0.18とする。好ましいyzは0.01≦yz≦0.10である。
上記組成式は、A、La、R、Fe及びCoそれぞれの金属元素の総計の構成比率を示したものであるが、酸素Oも含めた場合には、A1−x(Fe12−y19で表すことができる。本発明では、上記組成式で示される六方晶M型フェライト相(M相)主成分とし、この主成分の比率が95%以上であるフェライト磁性材料を得ることができる。ここで、酸素Oの原子数は19となっているが、これは、Coが2価、Fe、La及びRが3価であって、かつx=y、z=1のときの、酸素Oの化学量論組成比を示したものである。x、y、z及びmの値によって、酸素Oの原子数は異なってくる。また、例えば焼成雰囲気が還元性雰囲気の場合は、酸素Oの欠損(ベイカンシー)ができる可能性がある。さらに、FeはM型フェライト相においては通常3価で存在するが、これが2価などに変化する可能性もある。また、Coも価数が変化する可能性があり、さらにRにおいても3価以外の価数をとる可能性があり、これらにより金属元素に対する酸素Oの比率は変化する。以上では、また後述する実施例において、x、y、zの値によらず酸素Oの原子数を19と表示してあるが、実際の酸素Oの原子数は、これから多少偏倚した値を示すことがあり、そのような場合をも本願発明は包含することはいうまでもない。
本発明によるフェライト磁性材料の組成は、蛍光X線定量分析などにより測定することができるが、主成分及び副成分以外の成分の含有を排除するものではない。また、上記主相の存在は、X線回折や電子線回折などにより確認できる。
本発明によるフェライト磁性材料には、Si成分、さらにはCa成分を含有する。Si成分及びCa成分は、六方晶M型フェライトの焼結性の改善、磁気特性の制御、及び焼結体の結晶粒径の調整等を目的として添加される。Si成分としてはSiOを、Ca成分としてはCaCOを、それぞれを使用するのが好ましいが、この例に限定されるものではなく、本発明の効果を達成しうる化合物を適宜使用することができる。
添加する時期については、Si成分はSiO換算で添加する総量の10〜80%を仮焼前に添加(前添加)する。好ましくは20〜70%以上、さらに好ましくは30〜60%を前添加することである。また、Ca成分については、総量の50%以上を仮焼後であって成形の前に添加(後添加)するのが好ましく、より好ましくは80%以上、最も好ましくは100%を後添加する。
Si成分の量は、好ましくはSiO換算で0.15〜1.35wt%で、かつCa成分のモル量とSi成分のモル量の比Ca/Siが1.35〜1.6である。より好ましくはSiO換算で0.30〜0.90wt%で、Ca/Siが1.40〜1.55、さらに好ましくは0.45〜0.90wt%で、Ca/Siが1.15〜1.55である。
なお、Si成分、Ca成分は意図的に添加せずとも、フェライト磁性材料に不純物として若干含まれうる。この不純物の量に拘わらず、フェライト磁性材料中のSi成分の量、ならびにCa成分の量が上記範囲内であれば、本発明の範囲内に含まれる。
本発明のフェライト磁性材料には、副成分としてAl及び/又はCrが含有されていてもよい。Al及びCrは、保磁力を向上させるが残留磁束密度を低下させる。したがって、AlとCrとの合計含有量は、残留磁束密度の低下を抑えるために好ましくは3wt%以下とする。なお、Al及び/又はCr添加の効果を充分に発揮させるためには、AlとCrとの合計含有量を0.1wt%以上とすることが好ましい。
本発明のフェライト磁性材料には、副成分としてBが含まれていてもよい。Bを含むことにより仮焼温度及び焼結温度を低くすることができるので、生産上有利である。Bの含有量は、フェライト磁性材料全体の0.5wt%以下であることが好ましい。B含有量が多すぎると、飽和磁化が低くなってしまう。
本発明のフェライト磁性材料には、Na、K、Rb等のアルカリ金属元素は含まれないことが好ましいが、不純物として含有されていてもよい。これらをNaO、KO、RbO等の酸化物に換算して含有量を求めたとき、これらの含有量の合計は、フェライト磁性材料全体の1wt%以下であることが好ましい。これらの含有量が多すぎると、飽和磁化が低くなってしまう。
また、これらのほか、本発明のフェライト磁性材料には、例えばGa、In、Li、Ti、Zr、Ge、Sn、V、Nb、Ta、Sb、As、W、Mo等が酸化物として含有されていてもよい。これらの含有量は、化学量論組成の酸化物に換算して、それぞれ酸化ガリウム5wt%以下、酸化インジウム3wt%以下、酸化リチウム1wt%以下、酸化チタン3wt%以下、酸化ジルコニウム3wt%以下、酸化ゲルマニウム3wt%以下、酸化スズ3wt%以下、酸化バナジウム3wt%以下、酸化ニオブ3wt%以下、酸化タンタル3wt%以下、酸化アンチモン3wt%以下、酸化砒素3wt%以下、酸化タングステン3wt%以下、酸化モリブデン3wt%以下であることが好ましい。
本発明をフェライト焼結磁石に適用する場合、その平均結晶粒径は、好ましくは2.0μm以下、より好ましくは1.5μm以下、さらに好ましくは1.0〜1.5μmである。結晶粒径は走査型電子顕微鏡によって測定することができる。
本発明のフェライト焼結磁石は、六方晶M型フェライトを磁性相として含む。そして、後述する本発明の製造方法を適用することで、3000Oe以上の保磁力(HcJ)及び3750G以上の残留磁束密度(Br)を兼備するフェライト焼結磁石を得ることができる。
<用 途>
本発明のフェライト磁性材料は、前述のように、フェライト焼結磁石、フェライト磁石粉末、樹脂中に分散されるフェライト磁石粉末としてボンディッド磁石、及び膜状の磁性相として磁気記録媒体などを構成することができる。
本発明によるフェライト焼結磁石、及びボンディッド磁石は所定の形状に加工され、以下に示すような幅広い用途に使用される。例えば、フューエルポンプ用、パワーウィンドウ用、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)用、ファン用、ワイパ用、パワーステアリング用、アクティブサスペンション用、スタータ用、ドアロック用、電動ミラー用等の自動車用モータとして使用することができる。また、FDDスピンドル用、VTRキャプスタン用、VTR回転ヘッド用、VTRリール用、VTRローディング用、VTRカメラキャプスタン用、VTRカメラ回転ヘッド用、VTRカメラズーム用、VTRカメラフォーカス用、ラジカセ等キャプスタン用、CD/DVD/MDスピンドル用、CD/DVD/MDローディング用、CD/DVD光ピックアップ用等のOA/AV機器用モータとして使用することができる。さらに、エアコンコンプレッサー用、冷凍庫コンプレッサー用、電動工具駆動用、ドライヤーファン用、シェーバー駆動用、電動歯ブラシ用等の家電機器用モータとしても使用することができる。さらにまた、ロボット軸、関節駆動用、ロボット主駆動用、工作機器テーブル駆動用、工作機器ベルト駆動用等のFA機器用モータとしても使用することが可能である。その他の用途としては、オートバイ用発電器、スピーカ・ヘッドホン用マグネット、マグネトロン管、MRI用磁場発生装置、CD−ROM用クランパ、ディストリビュータ用センサ、ABS用センサ、燃料・オイルレベルセンサ、マグネトラッチ、アイソレータ等に、好適に使用される。
本発明のフェライト磁石粉末をボンディッド磁石に用いる場合には、その平均粒径を0.1〜5.0μmとすることが望ましい。ボンディッド磁石用粉末のより望ましい平均粒径は0.1〜2.0μm、さらに望ましい平均粒径は0.1〜1.0μmである。ボンディッド磁石を製造する際には、フェライト磁石粉末を樹脂、金属、ゴム等の各種バインダと混練し、磁場中又は無磁場中で成形する。バインダとしては、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、塩素化ポリエチレン、ポリアミド樹脂などが好ましい。成形後、硬化を行ってボンディッド磁石とする。
本発明のフェライト磁性材料を用いて、磁性層を有する磁気記録媒体を作製することができる。この磁性層は、前述したM型フェライト相を含む。磁性層の形成には、例えば蒸着法、スパッタ法などを用いることができる。スパッタ法で磁性層を形成する場合には、本発明によるフェライト焼結磁石をターゲットとして使用することもできる。なお、磁気記録媒体としては、ハードディスク、フレキシブルディスク、磁気テープ等が挙げられる。
<製造方法>
次に、本発明のフェライト焼結磁石の好適な製造方法について説明する。本発明のフェライト焼結磁石の製造方法は、配合工程、仮焼工程、粗粉砕工程、微粉砕工程、磁場中成形工程及び焼成工程を含み、磁場中成形工程は乾式にて行われる。また、磁場中成形工程の前に、乾燥工程、解砕工程及びバインダ混合工程を備える。
<配合工程>
配合工程は、原料粉末を所定の割合となるように秤量後、湿式アトライタ、ボールミル等で1〜20時間程度混合、粉砕処理する。出発原料としては、フェライト構成元素(Fe、元素A、元素R、元素M等)の1種を含有する化合物、又はこれらの2種以上を含有する化合物を用いればよい。化合物としては酸化物、又は焼成により酸化物となる化合物、例えば炭酸塩、水酸化物、硝酸塩等を用いる。出発原料の平均粒径は特に限定されないが、通常、0.1〜2.0μm程度とすることが好ましい。出発原料は、仮焼前の本工程ですべてを混合する必要はなく、各化合物の一部又は全部を後添加とする構成にしても良い。例えば、Co等の元素M成分は、一部又は全部を後添加とする方が好ましい。なお、本願明細書において、仮焼工程の前に添加する行為を前添加といい、仮焼工程の後に添加する行為を後添加ということにする。
本発明では、配合工程において、添加物としてのSi成分を総添加量の10〜80%添加することを特徴とする。Si成分は、例えばSiO粉末として添加することができる。配合時におけるSi成分の添加(前添加)量は、六方晶M型フェライトの構成成分からなる主成分に対して、SiO換算で総量の10〜80%添加する。Si成分の前添加量をこの範囲とすることで、磁気特性向上が図られる。
この他、配合工程において、Ca成分を添加(前添加)してもよい。Ca成分はSi成分と同様、六方晶M型フェライトの焼結性の改善、磁気特性の制御、及び焼結体の結晶粒径の調整等を目的として添加される。Ca成分としては、例えばCaCO、CaO等を使用することができる。Ca成分の添加量は、本工程ですべてを混合する必要はなく、一部、好ましくは全部を後述する後添加とすることが好ましい。
<仮焼工程>
配合工程で得られた原料組成物を仮焼する。仮焼は、通常、空気中等の酸化性雰囲気中で行われる。仮焼条件は特に限定されないが、通常、安定温度は1100〜1400℃、安定時間は1秒間〜10時間とすればよい。仮焼体は、実質的にマグネトプランバイト(M)型のフェライト構造を有し、その一次粒子径は、好ましくは0.1〜5.0μm、より好ましくは0.5〜3.0μmである。
本発明では、配合工程において、Si成分を所定量添加しているが、このことにより、Si成分を前添加しない場合と比較して仮焼温度を低温化することが期待できる。仮焼温度の低下により、製造コストの削減を図ることができる。
<粉砕工程>
仮焼体は、一般に顆粒状、塊状等になっており、そのままでは所望の形状に成形ができないため、粉砕する。また、所望の最終組成に調整するための原料粉末、及び添加物等を混合するために、粉砕工程が必要である。本工程で原料粉末等を添加することが後添加である。粉砕工程は、粗粉砕工程と微粉砕工程に分かれる。
粉砕工程では、Ca成分を添加することが好ましい。Ca成分の添加は、前述のように前添加することも可能であるが、本工程で添加することが磁気特性にとってより好ましい。また本発明では、Si成分の所定量を前添加しているが、残りのSi成分は本工程で添加することが好ましい。
<粗粉砕工程>
前述のように、仮焼体は一般に顆粒状、塊状等であるので、これを粗粉砕することが好ましい。粗粉砕工程では、振動ミル等を使用し、平均粒径が0.5〜10μmになるまで処理される。なお、ここで得られた粉末を粗粉砕粉と呼ぶことにする。
<微粉砕工程>
粗粉砕粉を湿式アトライタ、ボールミル、ジェットミル等によって粉砕し、平均粒径0.08〜3.0μm、好ましくは0.1〜2.0μm、より好ましくは0.2〜1.5μm程度に粉砕する。微粉砕工程は、粗粉砕粉をなくすこと、後添加物を充分に混合すること、及び磁気特性向上のために焼結体の結晶粒子を微細化すること等を目的として行われる。得られた微粉砕粉の比表面積(BET法により求められる)としては、5〜10m/g程度とすることが好ましい。粉砕時間は、粉砕方法にもよるが、例えば湿式アトライタでは30分間〜10時間、ボールミルによる湿式粉砕では10〜40時間程度、処理すればよい。なお、本発明においては前述のように、後添加物は微粉砕工程で添加することが好ましい。
<乾燥工程>
微粉砕工程を湿式で行った場合には、微粉砕工程で得られたスラリを乾燥する。乾燥方法はロータリーキルン、スプレードライヤ、恒温槽等を用いる。乾燥温度は80〜400℃程度で行うことが好ましい。乾燥温度が高すぎると微粉砕した磁性粉末がネックグロースをおこし、成形時の磁場配向を阻害する傾向が見られる。また、乾燥が不十分だと、後工程の解砕時に装置に目詰まりが発生する等の問題が生じる。
<解砕工程>
スラリ乾燥の際に微粉砕粒子同士が強力に凝集してしまう。凝集した粒子を一次粒子に近い状態にまで解砕する。解砕方法としてアトマイザを用いる。解砕処理が十分に行われていないと、磁場中成形時の磁場配向を阻害するため、十分な残留磁束密度(Br)が得られなくなる。
<バインダ混合工程>
解砕終了後の原料粉末にバインダを加え混合する。
乾式成形法を行う上で、接着剤(バインダを用いる。バインダの理想としては、接着作用に優れ、かつ粒子が磁気的に容易軸方向に整列することを阻害しない事が望まれている。従来からパラフィンワックス、ステアリン酸、樟脳等、種々のものが利用されている。
バインダの添加量は0.2〜1.5wt%程度が好ましい。添加量が少なすぎると、バインダとしての効果は発揮されず、保型力が弱くなってしまう。また、添加量が多すぎると、粒子が磁気的に容易軸方向に整列することを阻害され、残留磁束密度(Br)等の磁気特性が劣化してしまう。また、焼結時の有機物の炭化により、焼結体にクラックが発生し、あるいは焼結体の密度低下による残留磁束密度(Br)等の磁気特性が劣化してしまう。
また、バインダが用いられるとともに、ステアリン酸等の成形助剤を添加することが好ましい。成形助剤の添加量は、0.02〜0.5wt%程度が好ましい。添加量が少なすぎると、成形助剤としての効果が発揮されず、成形体にクラックが発生する等の問題が生じる。また、添加量が多すぎると、残留する有機物が焼結時に炭化することにより、焼結体にクラックが発生し、あるいは焼結体の密度低下による残留磁束密度(Br)等の磁気特性が劣化してしまう。
成形助剤の添加方法としては、バインダと磁性粉末を混合した後に添加することが望ましい。バインダと磁性粉末のまわりに成形助剤が存在することにより、成形助剤の役割である摩擦の低減、流動性の向上、成形性の向上等の効果が顕著にあらわれる。ただし、バインダ添加前、あるいは同時に添加を行うこともできる。
原料粉末とバインダ、成形助剤を混合する際、液体状あるいは固体状で混合する方法がとられる。液体状のバインダを用いた場合、凝集が生じやすく原料粉末の配高度が低下する傾向が見られる。また、固体状のバインダを用いた場合には、均一に混合しにくいという問題が見られる。混合の際には、ヘンシェルミキサ、ブレンダ等の混合機を用いてバインダを十分に攪拌する。攪拌する際には、温度を加えても良い。
<磁場中成形工程>
バインダを混合した材料は金型に入れられ、印加磁界中でプレスされる。これにより、原料粉末(磁性粉末粒子)の容易磁化方向をそろえ、磁気特性を向上させることができる。磁場中成形工程には湿式成形と乾式成形工程があるが、上記原料粉末は乾式成形により作製する。
磁場中乾式工程における、印加磁界は3〜12kOe(239〜955kA/m)程度、成形圧力は0.1〜5ton/cm程度とされる。この様に形成された成形物は通常、次工程の焼成工程により焼成される。
<焼成工程>
得られた成形体を焼成し、焼結体とする。焼成は、通常、空気中等の酸化性雰囲気中で行われる。焼成条件は特に限定されないが、通常、例えば5℃/分程度で昇温し、安定温度は1100〜1300℃、より好ましくは1150〜1250℃で、安定時間は0.5〜3時間程度とすれば良い。
また、バインダ、成形助剤等を添加した場合、100〜500℃程度の範囲で、例えば2.5℃/分程度の昇温速度とすることで脱脂処理を行い、バインダ、成形助剤を充分に除去することが好ましい。
出発原料として酸化鉄(Fe)、炭酸ストロンチウム(SrCO)及び水酸化ランタン(La(OH))を用意した。これらの主成分を構成する出発原料を、焼成後の主成分がSr0.88La0.12Co0.08Fe12.3219となるように秤量(ただし、Coは除く)した後、主成分に対して0.3wt%となるように酸化ケイ素(SiO)を添加した(前添加)。この混合原料を湿式アトライタで1時間混合、粉砕してスラリ状の原料組成物を得た。このスラリを乾燥後、大気中1300℃で2.5時間保持する仮焼を行った。
得られた仮焼粉を小型ロッド振動ミルで15分間粗粉砕した。得られた粗粉砕粉に対して、前述の焼成後の主成分になるような酸化コバルト(Co)を秤量して加えた(後添加)後、前述の焼成後の主成分に対して0.3wt%の酸化ケイ素(SiO)及び1.5wt%の炭酸カルシウム(CaCO)(後添加)を添加し、湿式ボールミルにて25時間微粉砕した。次いで、得られた微粉砕スラリを恒温槽において100℃、16時間保持して乾燥して原料粉末を得た。得られた原料粉末にバインダであるカンファを0.7wt%、成形助剤であるステアリン酸カルシウムを0.05wt%添加し、アトマイザとミキサを使用し、解砕、混合を行って成形用組成物を得た。次いで、この成形用組成物を7.5kOeの磁場中で乾式成形した。成形圧力は1.0ton/cmとした。得られた成形体を1230℃、1240℃で1時間焼成し、直径26mm×高さ10mmの円柱状試料を得た。
得られた焼結体の密度を測定した。また、焼結体の上下面を加工した後、最大印加磁場25kOeのB−Hトレーサを使用して磁気特性を測定した。
比較例として、酸化ケイ素(SiO)を、配合時に全量添加(100%前添加)する例と、前述の粗粉砕粉時に全量添加(0%前添加)する例についても評価を行った。
以上の測定結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2007191374
焼結体密度及び磁気特性評価結果を図1及び図2に示す。酸化ケイ素(SiO)の添加時期を変えることにより、磁気特性が変動し、酸化ケイ素(SiO)を前添加する量が50%を中心に高い磁気特性が得られることがわかる。
組成式Iにおけるx、yの範囲を確認するため、検討を行った。
焼成後の主成分におけるLa及びCoの量が表2に示す値となるように出発原料をそれぞれ秤量した以外は、実施例1(ただし、SiOは50%前添加)と同様に焼結体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その評価結果を表2、図3〜図6に示す。
図3及び図4に示すように、xの範囲が0<x≦0.30である場合において、Si成分の所定量を前添加すると、保磁力(HcJ)を低下することなく残留磁束密度(Br)を向上することができた。同様に、図5及び図6に示すように、yの範囲が0<y<0.18である場合において、Si成分の所定量を前添加すると、保磁力(HcJ)を低下することなく残留磁束密度(Br)を向上することができた。
Figure 2007191374
組成式Iにおけるzの範囲を確認するため、検討を行った。
組成式Iにおけるzの値が表3に示す値となるように出発原料をそれぞれ秤量した以外は、実施例1(ただし、SiOは50%前添加)と同様に焼結体を作製し、焼結密度(ρs)、保磁力(HcJ)及び残留磁束密度(Br)を測定した。その評価結果を表3、図7及び図8に示す。
図7に示すように、高い残留磁束密度(Br)を得るためのzにはピークが存在する。また、図8に示すように、zが大きくなるほど保磁力(HcJ)は高い値を示す。zの範囲が1.01≦z≦1.08である場合に、高い残留磁束密度(Br)及び保磁力(HcJ)を兼備することができる。
Figure 2007191374
Si成分の所定量の前添加による磁気特性向上効果とCo量(yz)の関係を確認するため、検討を行った。
Coの値が表4に示す値となるように出発原料をそれぞれ秤量した以外は、実施例1と同様に焼結体を作製し、焼結密度(ρs)、保磁力(HcJ)及び残留磁束密度(Br)を測定した。その評価結果を表4、図9及び図10に示す。
図9及び図10に示すように、Co量が少ないほどSi成分の所定量の前添加による磁気特性向上効果が大きいことがわかる。
Figure 2007191374
実施例5として、Ca/Si(モル比)によって、Si成分の所定量の前添加による磁気特性向上効果が変化するかどうか、検討を行った。
表5に示すように、SiO及びCaCOの添加量を調整することによりCa/Siを変動させた以外は、実施例1と同様に焼結体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表5、図11及び図12に示す。
図11及び図12に示すように、SiOの総添加量が0.4wt%、0.6wt%、0.8wt%のいずれにおいても、Ca/Si比が大きくなるにつれて、残留磁束密度(Br)は高くなる。一方、保磁力(HcJ)については逆で、Ca/Si比が大きくなるにつれ低くなる。SiOの総添加量が0.4wt%、0.6wt%、0.8wt%のいずれにおいても、Ca/Si比が1.35〜1.60の範囲で3850G以上と高い残留磁束密度(Br)と3000Oe以上の保磁力(HcJ)が得られる。
Figure 2007191374
実施例1で作製した焼結体の酸化ケイ素(SiO)の前添加量と残留磁束密度(Br)の関係を示すグラフである。 実施例1で作製した焼結体の酸化ケイ素(SiO)の前添加量と保磁力(HcJ)の関係を示すグラフである。 実施例2で作製した焼結体のxと残留磁束密度(Br)の関係を示すグラフである。 実施例2で作製した焼結体のxと保磁力(HcJ)の関係を示すグラフである。 実施例2で作製した焼結体のyと残留磁束密度(Br)の関係を示すグラフである。 実施例2で作製した焼結体のyと保磁力(HcJ)の関係を示すグラフである。 実施例3で作製した焼結体のzと残留磁束密度(Br)の関係を示すグラフである。 実施例3で作製した焼結体のzと保磁力(HcJ)の関係を示すグラフである。 実施例4で作製した焼結体のCo量(yz)と残留磁束密度(Br)の関係を示すグラフである。 実施例4で作製した焼結体のCo量(yz)と保磁力(HcJ)の関係を示すグラフである。 実施例5で作製した焼結体のCa/Siと残留磁束密度(Br)の関係を示すグラフである。 実施例5で作製した焼結体のCa/Siと保磁力(HcJ)の関係を示すグラフである。

Claims (2)

  1. Fe、元素A、元素R、元素Mを主成分とする六方晶M型フェライトと、副成分として少なくともSi成分とを含むフェライト磁性材料の製造方法であって、
    前記元素Aは、Sr、Ba及びPbから選択される、少なくとも1種の元素であり、
    前記元素Rは、希土類元素及びBiから選択される、少なくとも1種で、Laを必ず含むものであり、
    前記元素Mは、Co、Mn、Mg、Ni、Cu及びZnから選択される、少なくとも1種で、Coを必ず含むものであり、
    金属元素の総計の構成比率が、組成式:A1−x(Fe12−y
    ただし、x、y及びzは、
    0<x≦0.30、
    0<y<0.18、
    1.01≦z≦1.08、
    0<yz<0.18で示され、
    前記六方晶M型フェライトの原料粉末の全部又は一部と、前記Si成分の総量の10〜80%を含む原料組成物を所定温度で加熱保持して仮焼体を得る工程(a)と、
    前記工程(a)で得られた仮焼体を粉砕する工程(b)と、
    前記工程(b)で得られた粉砕粉を乾式にて成形する工程(c)と、
    前記工程(c)で得られた成形体を焼成する工程(d)と、
    を備えることを特徴とするフェライト磁性材料の製造方法。
  2. 前記金属元素の総計の構成比率が、組成式:A1−x(Fe12−y
    ただし、x、y及びzは、
    0.04≦x≦0.25、
    0.01≦y≦0.10、
    1.02≦z≦1.06、
    0.01≦yz≦0.10で示されことを特徴とする請求項1に記載のフェライト磁性材料の製造方法。
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