JP2007182114A - 作業機械のフロアマット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】作業機械の運転室の床面8に敷設されるフロアマット7において、床面8の上を水平に覆う表皮部材1と、表皮部材1の床面8側に格子状に形成されて表皮部材1を補強するリブ部材2とを備え、リブ部材2として表皮部材1の裏面1bから床面8へ向けて柱状に立設する柱状リブ3と、柱状リブ3に対し着脱自在に支持される面状リブ4,5とを設ける。
【選択図】図1
Description
また、このようなキャブ床面の吸振性や防音性に加え、運転者がフロアマットを踏んだときの足当たりの感触(踏み心地)を向上させることを目的とした技術も提案されている。例えば、特許文献1には、裏面に格子状のリブ壁を設け、格子目の部分に箱状の空間を形成したフロアマットが開示されている。このような工夫により、フロアマットの上方からの荷重に対して、リブ壁によって囲まれる箱状の空間部分の上面を弾性的に下方へ撓ませることができるようになり、足当たりの感触を高めることができる。
しかし、このような方法では、配線材や配管材が通るルートが異なれば、切除するリブ壁の位置も異なるため、車種や仕様の相違から配線,配管ルートが異なる作業機械間においては、共通のフロアマットを使用することは容易でない。つまり、フロアマットの規格化が困難であり、設計変更や仕様の相違に対する柔軟な対応ができないことになる。したがって、例えば裏面全面にリブ壁を備えたフロアマットを製造した後に、配線,配管ルート形状に応じて手作業でリブ壁の切除を行うといった手法を採用するほかなく、工数や製作時間が大きくかかってしまう。
また、該柱状リブが、格子の交点をなすように複数立設されているとともに、該面状リブが、該複数の柱状リブ間を連結する壁体をなすように配設されていることが好ましい(請求項2)。
また、該柱状リブが、該面状リブを支持するべく該柱状リブの立設方向に延びるように形成された凹溝を有するとともに、該面状リブが、該面状リブの端面に沿って形成され該凹溝と嵌合する凸条を有することが好ましい(請求項4)。
図1〜図4は本発明の一実施形態にかかる作業機械のフロアマットを説明するものであり、図1は本フロアマットの構成を示す斜視図、図2は本フロアマットの敷設状態を示す縦断面図、図3は敷設状態にある本フロアマットの裏面を示す斜視図、図4は本フロアマットが敷設されているキャブ内を透視した斜視図である。
〔1.全体構成〕
本フロアマット(以下、単にマットと呼ぶ)7は、建設機械や農耕用トラクタ等、作業機械の運転室の足下における振動を吸収する敷物であり、ここでは図4に示すように、作業機械のキャブ10内に敷設されたものを例示する。
また、キャブ床面8の上を面状に略水平に覆うように、可撓性のマット本体(表皮部材)1が敷設されている。このマット本体1の表面1aには滑り止めとしての成形加工が施されている。一方、マット本体1の裏面には、格子状に形成された可撓性素材からなるリブ(リブ部材)2が形成されている。
柱状リブ3は、碁盤目状の格子の各交点となる位置に立設して、マット本体1と一体形成された棒材である。この柱状リブ3には、図1に示すように、その立設方向(鉛直方向)に延びるように形成された凹溝3aが設けられている。この凹溝3aは、柱状リブ3の四方に一つずつ、合計四本形成されている。なお、ここでいう碁盤目状の格子とは、互いに直行する直線を等間隔に並べたグリッド形状をなす格子のことをいい、図3に示すように、隣り合う柱状リブ3間の間隔が等しくなるように各柱状リブ3が配置されている。
本実施形態の作業機械のフロアマットは、上述のように構成されて、以下のように作用する。
〔1.製造,組立時〕
まず、マット7の製造工程において、表面1aに滑り止めの凹凸形状を有するとともに柱状リブ3を裏面1bに一体形成されたマット本体1が製造される。その際、図3に示すように、隣り合う柱状リブ3間の間隔が等しくなるように各柱状リブ3が配置される。
一方、マット本体1とは別体に、面状リブ4,5が製造される。その際、面状リブ4,5は開口部5bの有無を除いて全て同一形状に形成される。
このとき、図3に示すように、マット7の裏面に配設される油圧配管材9の配管経路に対応する位置には、開口リブ5が取り付けられ、それ以外の位置には壁体リブ4が取り付けられる。これにより、マット本体1の裏面1bには、格子状に仕切られた多数の格子室6が形成されるとともに、開口部5bによって連通された格子室6が配管経路に沿って並び、通路が形成されることになる。こうして、組み立てられたマット7は、キャブ床面8上に敷設される。
図2に示すように、開口リブ5の開口部5bの大きさが油圧配管材9の断面形状よりも大きく設定されているため、開口部5bの内周面が油圧配管材9に接触することなく、マット7がキャブ床面8上に敷設される。このとき、柱状リブ3及び面状リブ4,5の高さは全て同一となっているため、全ての柱状リブ3及び面状リブ4,5の下端部がキャブ床面8に接触した状態となる。これにより、マット本体1の裏面1bの空間が碁盤目状に複数の格子室6に区画される。
なお逆に、キャブ10下方から振動が伝達された場合、その振動は柱状リブ3及び面状リブ4,5によって減衰され、吸収される。これにより、キャブ床面8の吸振性,防音性が高められる。
本実施形態の作業機械のフロアマットは、上記作用により以下のような効果を奏する。
〔1.製造,組立時〕
まず、マット7の製造工程において、面状リブ4,5は開口部5bの有無を除いて全て同一形状に形成されるため、製品の規格化が容易である。
また、凹溝3aと凸条4a,5aとを嵌合させることによって面状リブ4,5が柱状リブ3に支持されるため、面状リブ4,5の取り付け,取り外しが容易である。
まず、凹溝3a及び凸条4a,5aは柱状リブ3の立設方向、すなわち、鉛直方向に形成されているため、一旦碁盤目状の格子形状を形成すれば、面状リブ4,5を故意に取り外そうとしない限りこれらの嵌合は外れない。したがって、例えばマット1の上方からの荷重が作用したとしても、面状リブ4,5が容易に脱離することがなく、格子形状を保持することができる。
なお、従来のフロアマットでは、油圧配管材9の通路を形成するためにリブ壁を切除していたため、フロアマット上からの荷重が直接、その下部の配線材や配管材に作用するおそれがあり、油圧配管材9自体の強度を高くしておく必要があったが、本実施形態のマット7ではそのような必要がなく、油圧配管材9のコストを低減させることができるという利点もある。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では、本マット7が作業機械のキャブ10内に敷設されたものを例示したが、農耕用トラクタやクレーン車両等、様々な作業機械の運転室に敷設するフロアマットとして適用することが可能である。
なお、上述の実施形態では、油圧配管材9がキャブ床面8上に配置されているが、油圧配管材9だけでなく、電子機器13や空調装置に接続される配線ケーブル等の配線材等がキャブ床面8上に配置されている場合においても本発明は適用可能である。
また、上述の実施形態では、柱状リブ3が碁盤目状の格子の各交点となる位置に立設しているが、例えば、隣接する交点同士の中点に柱状リブ3を立設してもよい。この場合、面状リブ4,5が二枚の板材を交差させたような形状のものとなる。
また、本発明のフロアマットの構造を、敷設するフロアマット全体に適用してもよいし、部分的に適用してもよい。
1a 表面
1b 裏面
2 リブ(リブ部材)
3 柱状リブ
3a 凹溝
4 壁体リブ(面状リブの一つ)
4a,5a 凸条
5 開口リブ(面状リブの一つ)
5b 開口部
6 格子室
7 フロアマット(マット)
8 キャブ床面
9 油圧配管材
10 キャブ
11 着座シート
12 操作レバー
13 電子機器
Claims (4)
- 作業機械の運転室の床面に敷設されるフロアマットであって、
該床面の上を水平に覆う表皮部材と、
該表皮部材の該床面側に格子状に形成されて該表皮部材を補強するリブ部材とを備え、
該リブ部材が、該表皮部材の該床面側から該床面へ向けて柱状に立設する柱状リブと、該柱状リブに対し着脱自在に支持される面状リブとを有する
ことを特徴とする、作業機械のフロアマット。 - 該柱状リブが、格子の交点をなすように複数立設されているとともに、
該面状リブが、該複数の柱状リブ間を連結する壁体をなすように配設されている
ことを特徴とする、請求項1記載の作業機械のフロアマット。 - 該面状リブが、少なくとも該床面側にその一辺を開放するアーチ状の開口を有している
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械のフロアマット。 - 該柱状リブが、該面状リブを支持するべく該柱状リブの立設方向に延びるように形成された凹溝を有するとともに、
該面状リブが、該面状リブの端面に沿って形成され該凹溝と嵌合する凸条を有する
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の作業機械のフロアマット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006000476A JP2007182114A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | 作業機械のフロアマット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006000476A JP2007182114A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | 作業機械のフロアマット |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2007182114A true JP2007182114A (ja) | 2007-07-19 |
Family
ID=38338560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006000476A Pending JP2007182114A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | 作業機械のフロアマット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007182114A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010052676A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Yanmar Co Ltd | フロアマット |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62320A (ja) * | 1985-06-27 | 1987-01-06 | 佐久間 幸二 | 床敷用マツト |
JPH11223007A (ja) * | 1997-12-03 | 1999-08-17 | Sekisui Chem Co Ltd | 床化粧材及びその敷設構造 |
JP2003104114A (ja) * | 2001-09-27 | 2003-04-09 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 防振用フロアマット |
-
2006
- 2006-01-05 JP JP2006000476A patent/JP2007182114A/ja active Pending
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