JP2007166925A - 蒸気調理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力移行工程時において、所期の圧力制御で被調理物の蒸気調理を行うことで、被調理物の蒸気調理品質を向上させて、良好な食感を得ることを目的としている。
【解決手段】 被調理物を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する蒸煮工程と、前記蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第二圧力移行工程とを含み、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し、この設定の基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行特性線を演算し、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方を行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、調理槽内へ被調理物を収容し、この調理槽内へ飽和蒸気を供給して被調理物を調理する蒸気調理装置に適用する蒸気調理方法に関するものである。
従来の蒸気調理方法として、特許文献1に記載されるような調理技術が知られている。特許文献1に記載の技術は、調理温度および調理時間を設定し、被調理物の蒸気調理を行うものである。
特開2000−4804号公報
この出願の発明者等は、蒸気調理の研究を重ねた結果、被調理物の良好な調理を行うためには、所定の調理圧力(温度)に上昇または下降させたりする圧力移行工程時の圧力制御を如何に行うかが重要であるという知見を得た。また、この出願の発明者等は、前記圧力移行工程時、調理槽内に空気が存在していると、所期の時間−被調理物温度特性に沿った調理温度の制御が難しいという知見を得た。さらに、この出願の発明者等は、前記調理槽内の蒸気を排出して大気圧まで復圧する圧力移行工程時、所期の圧力制御を行わなければ、被調理物の吹きこぼれや煮崩れが起きるという知見を得た。
この発明は、圧力移行工程時において、所期の圧力制御で被調理物の蒸気調理を行うことで、被調理物の蒸気調理品質を向上させて、良好な食感を得ることを目的としている。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被調理物を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する蒸煮工程と、前記蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第二圧力移行工程とを含み、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し、この設定の基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行特性線を演算し、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方を行うことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、調理槽内の空気を排除した後に、第一圧力移行工程にて演算した圧力移行特性線に基づいて調理槽内へ蒸気供給を行うことで、被調理物に対する加熱ダメージを軽減でき、または第二圧力移行工程にて前記調理槽内の蒸気排出を行うことで、被調理物の吹きこぼれや煮崩れが起きることを防止でき、蒸煮調理後の被調理物として良好な食感を得ることができる。
さらに、請求項2に記載の発明は、被調理物を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する第一蒸煮工程と、前記第一蒸煮工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給または前記調理槽内の蒸気を排出する第二圧力移行工程と、前記第二圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を
調理する第二蒸煮工程と、前記第二蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第三圧力移行工程とを含み、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち少なくとも一工程の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し、この設定に基づいて、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち少なくとも一工程の圧力移行特性線を演算し、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち一工程または複数工程を行うことを特徴としている。
請求項2の発明によれば、調理槽内の空気を排除した後に、第一圧力移行工程にて演算した圧力移行特性線に基づいて調理槽内へ蒸気供給,第二圧力移行工程にて演算した圧力移行特性線に基づいて前記調理槽内へ蒸気供給または前記調理槽内の蒸気排出を行うことで、被調理物に対する加熱ダメージを軽減でき、または第三圧力移行工程にて前記調理槽内の蒸気排出を行うことで、被調理物の吹きこぼれや煮崩れが起きることを防止でき、蒸煮調理後の被調理物として良好な食感を得ることができる。また、第一蒸煮工程および第二蒸煮工程にて前記調理槽内の圧力を段階的に変化させて被調理物の蒸煮を行うことで、蒸煮調理後の被調理物の品質を向上することができる。
この発明によれば、演算した圧力移行特性線に基づいて調理槽内へ蒸気供給または前記調理槽内の蒸気排出を行うことで、所期の時間−被調理物温度特性に沿った調理ができ、調理後の被調理物の品質を向上することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この蒸気調理方法は、蒸煮装置に適用される。この蒸煮装置は、食材を飽和蒸気(以下、単に「蒸気」と云う。)で蒸したり、煮たりする調理装置であって、調理後の食材を真空冷却する真空冷却機能,凍結した食材を真空下にて蒸気により解凍する真空解凍機能を必要に応じて付加することができる。
(実施の形態1)
この実施の形態1は、被調理物(以下、「食材」と云う。)を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して食材を調理する蒸煮工程と、前記蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第二圧力移行工程とを含み、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し(設定工程)、この設定に基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行特性線を演算し(演算工程)、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方を行うことを特徴とする蒸気調理方法である。
この実施の形態1においては、前記調理槽内を減圧して空気を排除した後、設定した圧力および時間から演算した第一圧力移行特性線に基づいて前記調理槽内を加圧する場合には、食材は空気の影響を受けることなく、前記第一圧力移行工程における所期の圧力または温度制御が可能になる。また、第二圧力移行特性線に基づいて大気圧まで復圧する場合には、前記第二圧力移行工程における所期の圧力制御が可能になる。
各工程における処理について説明する。前記設定工程は、前記第一および/または第二圧力移行工程における圧力移行特性線を演算するための情報を設定する工程である。すなわち、この設定工程は、前記圧力移行特性線に基づいて圧力移行工程を行う場合のみに設定すれば良く、前記第一および第二圧力移行工程のうち、一方もしくは両方を選択して設定することができる。この設定工程は、前記第一および/または第二圧力移行工程における圧力移行特性線を演算するために必要な情報,すなわち前記第一および/または第二圧
力移行工程開始圧力と、前記第一および/または第二圧力移行工程終了圧力と、前記第一および/または第二圧力移行工程時間とを設定する工程で、使用者の任意で設定することができる。使用者は、前記第一および/または第二圧力移行工程開始圧力と前記第一および/または第二圧力移行工程終了圧力において、大気圧,大気圧より低い圧力(以下、「負圧」と云う。)もしくは大気圧より高い圧力(以下、「正圧」と云う。)に設定することができる。また、使用者は、前記第一および/または第二圧力移行工程開始圧力の設定の際、圧力値ではなく、圧力換算した温度値を設定しても良い。これにより、使用者は、煩わしい圧力値を入力せず、目標温度値を入力することができる。また、前記第一圧力移行工程開始圧力および/または前記第二圧力移行工程終了圧力は、前記設定工程ではなく、あらかじめ初期設定しておくことができる。さらに、この設定工程では、前記蒸煮工程を行う時間を使用者の任意で設定することができる。
前記演算工程は、前記設定工程の設定に基づいて、前記第一および/または第二圧力移行工程における圧力移行特性線を演算する工程である。すなわち、この演算工程は、前記設定工程と同様に、前記圧力移行特性線に基づいて圧力移行工程を行う場合のみに演算すれば良く、前記第一および第二圧力移行工程のうち、一方もしくは両方を選択して演算することができる。ここで云う圧力移行特性線は、圧力移行工程時間−調理槽内圧力特性または圧力移行工程時間−食材温度特性を表す線であって、前記設定工程にて設定された圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間から求める所定の勾配を有する直線とするが、曲線とすることができる。また、この演算工程は、前記設定工程の中に含ませることができる。
前記空気排除工程は、調理槽内を減圧して空気を排除する工程であるが、前記調理槽内の減圧と前記調理槽内への蒸気の供給を同時または交互に行うことで、空気を排除するように構成することができる。
前記第一圧力移行工程は、前記空気排除工程終了後、前記調理槽内へ蒸気を供給して加圧する工程である。ここで云う前記第一圧力移行工程は、第一温度移行工程と言い換えることができる。この第一圧力移行工程は、前記調理槽内を前記第一圧力移行工程時間に前記第一圧力移行工程開始圧力から前記第一圧力移行工程終了圧力まで加圧する。前記調理槽内は、前記空気排除工程後に、この調理槽内に備え付けた圧力センサまたは温度センサにて検出された圧力または温度が前記圧力移行特性線に基づく圧力または温度となる制御,いわゆるフィードバック制御によって加圧される。前記空気排除工程後に、この第一圧力移行工程を行うことにより、所期の圧力または温度制御が可能になる。この第一圧力移行工程は、前記圧力移行特性線に基づいて行うことが望ましいが、食材によっては前記圧力移行特性線に基づいて行わない,すなわち、圧力および時間を設定してもフィードバック制御を行わないように構成することができる。
前記蒸煮工程は、一定の設定温度を維持して蒸煮を行う工程であるが、前記調理槽内を大気圧,負圧もしくは正圧の蒸気で蒸煮することができる。前記蒸煮工程は、前記調理槽内の圧力状態に応じて、蒸気の供給量を調整することで、蒸煮の温度調整を行っている。これにより、食材の低温調理から高温調理まで可能になる。
前記第二圧力移行工程は、前記蒸煮工程終了後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する工程である。ここで云う前記第二圧力移行工程は、前記蒸煮工程にて正圧状態で蒸煮する場合のみ、前記第二温度移行工程と言い換えることができる。この第二圧力移行工程は、前記調理槽内を前記第二圧力移行工程時間に前記第二圧力移行工程開始圧力から前記第二圧力移行工程終了圧力まで復圧する。ここで云う前記第二圧力移行工程終了圧力は、大気圧(約1013hPa)であるため、前述したようにあらかじめ初期設定しておくことが望ましい。前記調理槽内は、前記第一圧力移行工程と同様に、この調理槽内に備え付けた圧力
センサにて検出された圧力が前記圧力移行特性線に基づく圧力となる制御,いわゆるフィードバック制御によって復圧される。この第二圧力移行工程を行うことにより、所期の圧力制御が可能になる。この第二圧力移行工程は、前記圧力移行特性線に基づいて行わない,すなわち、圧力および時間を設定してもフィードバック制御を行わないように構成することができる。
この実施の形態1によれば、前記調理槽内の空気を排除した後に、演算して定めた圧力移行特性線に基づいて蒸気供給による前記調理槽内の加圧する場合は、前記第一圧力移行工程における所期の圧力または温度制御が実現でき、食材の品質を低下することなく蒸気調理が可能となる。また、演算して定めた圧力移行特性線に基づいて前記調理槽内を大気圧まで復圧する場合は、前記第二圧力移行工程における所期の圧力制御が実現でき、食材の吹きこぼれや煮崩れをすることなく蒸気調理をすることができる。
この発明は、前記の実施の形態1に限定されるものではなく、つぎの実施の形態2を含む。
(実施の形態2)
実施の形態2は、被調理物を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する第一蒸煮工程と、前記第一蒸煮工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給または前記調理槽内の蒸気を排出する第二圧力移行工程と、前記第二圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する第二蒸煮工程と、前記第二蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第三圧力移行工程とを含み、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち少なくとも一工程の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し(設定工程)、この設定に基づいて、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち少なくとも一工程の圧力移行特性線を演算し(演算工程)、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち一工程または複数工程を行うことを特徴とする蒸気調理方法である。
前記実施の形態1は、蒸煮工程を一段階とした形態であったのに対して、この実施の形態2は、蒸煮工程を二段階もしくは三段階以上として、蒸煮調理温度を変化させて食材を蒸煮調理する。以下、蒸煮工程を二段階とした実施の形態2について説明する。
この実施の形態2においては、前記調理槽内を減圧して空気を排除した後、設定した圧力および時間から演算した第一圧力移行特性線に基づいて前記調理槽内を加圧する場合には、食材は空気の影響を受けることなく、前記第一圧力移行工程における所期の圧力または温度制御が可能になる。そして、前記第一蒸煮工程を行った後、設定した圧力および時間から演算した第二圧力移行特性線に基づいて前記調理槽内を加圧または減圧する場合には、前記第二圧力移行工程における所期の圧力または温度制御が可能になる。そして、前記第二蒸煮工程を行った後、第三圧力移行特性線に基づいて大気圧まで復圧する場合には、前記第三圧力移行工程における所期の圧力制御が可能になる。このように、実施の形態2では、温度を段階的に設定して前記調理槽内の食材の蒸煮を行う。
各工程における処理について説明する。前記設定工程は、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程における圧力移行特性線を演算するための情報を設定する工程である。すなわち、この設定工程は、前記圧力移行特性線に基づいて圧力移行工程を行う場合のみに設定すれば良く、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち、一工程もしくは複数工程を選択して設定することができる。この設定工程は、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程における圧力移行特性線を演算するために必要な情報,すなわち前記第一,第二および/または第三圧力移行工程開始圧力と、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程終了圧力と、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程時間とを設定する工程で、使用者の任意で設定することができる。使用者は、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程開始圧力と前記第一,第二および/または第三圧力移行工程終了圧力において、大気圧,負圧もしくは正圧に設定することができる。また、使用者は、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程開始圧力の設定の際、圧力値ではなく、圧力換算した温度値を設定しても良い。これにより、使用者は、煩わしい圧力値を入力せず、目標温度値を入力することができる。また、前記第一圧力移行工程開始圧力および/または前記第三圧力移行工程終了圧力は、前記設定工程ではなく、あらかじめ初期設定しておくことができる。さらに、この設定工程では、前記第一および第二蒸煮工程を行う時間を使用者の任意で設定することができる。
前記演算工程は、前記設定工程の設定に基づいて、前記第一,第二および/または第三圧力移行工程における圧力移行特性線を演算する工程である。すなわち、この演算工程は、前記設定工程と同様に、前記圧力移行特性線に基づいて圧力移行工程を行う場合のみに演算すれば良く、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち、一工程もしくは複数工程を選択して演算することができる。
前記第一,第二および第三圧力移行工程は、全ての工程を前記圧力移行特性線に基づいて行うことが望ましいが、食材によっては前記圧力移行特性線に基づいて行わない,すなわち、圧力および時間を設定してもフィードバック制御を行わないように構成することができる。前記圧力移行特性線に基づいて行う前記圧力移行工程としては、つぎのいづれかとすることができる。すなわち、前記第一圧力移行工程のみ,前記第二圧力移行工程のみ,前記第三圧力移行工程のみ,前記第一および第二圧力移行工程のみ,前記第一および第三圧力移行工程のみ,前記第二および第三圧力移行工程のみとすることができる。
この実施の形態2においては、前記空気排除工程は前記実施の形態1の空気排除工程,前記第一圧力移行工程は前記実施の形態1の第一圧力移行工程,前記第三圧力移行工程は前記実施の形態1の第二圧力移行工程と、そして前記第一および第二蒸煮工程は前記実施の形態1の蒸煮工程と同様であるので、その説明は省略する。
前記第二圧力移行工程は、前記第一圧力移行工程終了後、前記調理槽内へ蒸気を供給して加圧または前記調理槽内の蒸気を排出して減圧する工程である。ここで云う前記第二圧力移行工程は、第二温度移行工程と言い換えることができる。この第二圧力移行工程は、前記調理槽内を前記第二圧力移行工程時間に前記第二圧力移行工程開始圧力から前記第二圧力移行工程終了圧力まで加圧または減圧する。前記調理槽内は、この調理槽内に備え付けた圧力センサまたは温度センサにて検出された圧力または温度が前記圧力移行特性線に基づく圧力または温度となる制御,いわゆるフィードバック制御によって加圧または減圧される。これにより、この第二圧力移行工程における所期の圧力または温度制御が可能になる。この第二圧力移行工程は、前記圧力移行特性線に基づいて行うことが望ましいが、食材によっては前記圧力移行特性線に基づいて行わない,すなわち、圧力および時間を設定してもフィードバック制御を行わないように構成することができる。
この実施の形態2によれば、蒸煮工程を二段階もしくは三段階以上として、蒸煮調理温度を低温から高温へ上昇変化させたり、高温から低温へ下降変化させたりして食材に応じた蒸煮調理を行うことができる。
以下、この発明の具体的実施例1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の方法を実施した調理装置の概略構成の説明図である。図2は、実施例1および2の処理
手順を示すフローチャート図である。図3は、実施例1の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。
図1に示す調理装置は、飽和蒸気(以下、単に「蒸気」と云う。)を用いて被調理物(以下、「食材」と云う。)を加熱調理する蒸気調理装置,すなわち蒸煮装置である。
この実施例1の蒸気調理方法を説明する前に、図1に基づいて前記蒸煮装置について説明する。この蒸煮装置1は、食材2を収容する調理槽3と、前記調理槽3内へ蒸気を供給して食材2を加熱する加熱手段としての給蒸手段4と、前記調理槽3内の蒸気を排出する排蒸手段5と、前記調理槽3内に溜まったドレンを排出するドレン排出手段6と、前記調理槽3内を吸引排気する減圧手段7と、減圧された前記調理槽3へ外気を導入する外気導入手段8と、前記調理槽3内の圧力を検出する圧力センサ9と、前記圧力センサ9の信号を入力してメモリに記憶した制御手順に基づき前記調理槽3内の蒸気による食材2の調理を制御する制御器10とを主要部として備えている。
前記調理槽3は、食材2の出し入れのための扉(符号省略)を備え、内部を大気圧より低い圧力(以下、「負圧」と云う。)から大気圧より高い圧力(以下、「正圧」と云う。)の蒸気で加熱するために、耐圧性の圧力容器として形成している。また、前記調理槽3の外側には、所望の調理温度(圧力)と調理時間を任意で入力する設定部11を設ける。
前記給蒸手段4は、一端を前記調理槽3に接続し、リボイラからなる蒸気発生源(図示省略)からの清浄蒸気を前記調理槽3内へ供給するための給蒸ライン(配管)12,蒸気の供給を制御する給蒸制御弁13,前記給蒸ライン12に設けられ前記調理槽3内へ蒸気を噴出する蒸気ノズル14を含んで構成される。この蒸気ノズル14は、省略可能である。
前記排蒸手段5は、蒸煮中または蒸煮終了後、蒸気を前記調理槽3外へ排出するとともに、正圧の前記調理槽3内を復圧するもので、一端を前記調理槽3と接続し、前記調理槽3内の蒸気を槽外へ排出する排蒸ライン15、排蒸を制御する排蒸制御弁16を含んで構成されている。前記ドレン排出手段6は、前記調理槽3内に溜まったドレンを排出するとともに、前記排蒸手段5と同様に正圧の前記調理槽3内を復圧するもので、一端を前記調理槽3に接続し前記調理槽3内底部に溜まったドレンを槽外へ排出するドレンライン17、ドレンが溜まったのを検知して開くドレントラップ18、ドレンの排出を制御するドレン制御弁19を含んで構成されている。
前記減圧手段7は、負圧に前記調理槽3内を減圧するもので、真空吸引用の減圧ライン20と、減圧度を制御する減圧制御弁21、前記減圧ライン20に設けるエゼクタ,熱交換器,真空ポンプ(いずれも図示省略)の一つまたは複数を組み合わせて構成される減圧器22を含んで構成される。前記エゼクタ(図示省略)は、蒸気エゼクタまたは水エゼクタのどちらでも適用できる。前記外気導入手段8は、負圧の前記調理槽内を復圧するもので、一端を前記調理槽3と接続した外気導入ライン23、このライン中に設ける外気導入制御弁24、空気清浄用フィルタ25および逆止弁26を含んで構成されている。
前記制御器10は、前記圧力センサ9からの信号を入力し、所定の処理手順(調理プログラム)にしたがい、前記各制御弁13,16,19,21,24および前記減圧器22を制御するように構成されている。前記制御器10には、前記設定部11にて入力された調理温度(圧力)と調理時間から前記調理槽3内の圧力移行特性線を演算する演算部(図示省略)、前記圧力センサ9にて検出した前記調理槽3内の圧力から温度への換算および前記設定部11から入力された温度から圧力への換算を行う換算部(図示省略)を前記調理プログラムの一部として備える。前記各制御弁13,16,19,21,24は、開度
調整可能な電磁弁,モータバルブまたは比例制御弁とすることができる。
この実施例1の調理プログラムの全体的な流れを図2にしたがい説明する。以下、次の工程を順次実行する。すなわち、蒸気調理を行う際の所期の温度(圧力)と時間を設定する設定工程(ステップS1),前記設定工程(ステップS1)の設定に基づいて、圧力移行特性線を定める演算工程(ステップS2),前記調理槽3内の空気を排除する空気排除工程(ステップS3),空気排除した後に前記調理槽3内へ蒸気を供給して設定した温度(圧力)に達するまで加圧する第一圧力移行工程(ステップS4),前記調理槽3内へ蒸気を供給して設定した温度(圧力)に制御しながら加熱調理する蒸煮工程(ステップS5),蒸煮工程(ステップS5)終了後に前記調理槽3内を大気圧まで復圧する第二圧力移行工程(ステップS6)を順次実行する。
(設定工程:ステップS1)
以下に実施例1の前記各工程における動作を図1および図3にしたがい説明する。まず、前記調理槽3内へ食材2を収容し、扉(図示省略)を閉めて密閉状態にする。そして、使用者は、前記設定部11にて所望の温度と時間を設定する。この設定工程(ステップS1)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第二設定温度t2、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T1,蒸煮工程時間T2,第二圧力移行工程時間T3を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第一および第二設定温度t1,t2について詳しく説明する。この実施例1において、前記第一設定温度t1は、第一圧力移行工程開始温度であって、使用者が前記蒸煮装置1の使用前に初期設定してもよいが、あらかじめ前記調理プログラムに初期設定しておく。これにより使用者の煩雑さを軽減することができる。前記第二設定温度t2は、第一圧力移行工程終了温度,蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。この第二設定温度t2は、前記蒸煮工程(ステップS5)における負圧蒸煮時の設定温度であって、前記第一設定温度t1より高く、かつ大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より低く設定する。この第一および第二設定温度t1,t2は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第一および第二設定圧力p1,p2になる。すなわち、前記第一設定圧力p1は、第一圧力移行工程開始圧力であって、前記第二設定圧力p2は、第一圧力移行工程終了圧力,蒸煮工程圧力および第二圧力移行工程開始圧力である。
(演算工程:ステップS2)
前記制御器10は、前記第一および第二設定圧力p1,p2と、前記各工程時間T1〜3とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS4)および前記第二圧力移行工程(ステップS6)における図3の各圧力移行特性線A,Bを演算する。図3の各圧力移行特性線A,Bは、破線で表されている時間−調理槽内圧力特性線であって、前記調理槽3内の圧力をフィードバック制御するための基準となる特性線である。また、図3の実線は、時間−調理槽内温度特性線(以下、「温度特性線」と云う。)を表している。演算終了後、使用者は、運転スイッチ(図示省略)をオンにし、前記空気排除工程(ステップS3)を開始する。
(空気排除工程:ステップS3)
この空気排除工程(ステップS3)では、まず、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13,前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19,前記外気導入制御弁24を閉じ、前記減圧器22を作動させるとともに、前記減圧制御弁21を開く。これにより、前記調理槽3内の空気が前記減圧ライン20を通って槽外へ排出される。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内の前記圧力センサ9による検出圧力が、前記第一設定圧力p1に達すると、前記減圧手段7を停止させる。この空気排除工程(ステップS3)により、前記調理槽3内の温度(圧力)制御の妨げとなる空気が排出される。このとき、この空気排除工程(ステップS3)では、空気排除を目的とした前記調理槽3内の減圧であるため、図3の温度特性線のように温度変化は起こらない。そして、前記制御器10は、前記減圧器22を停止させるとともに、前記減圧制御弁21を閉じ、この空気排除工程(ステップS3)を終了し、前記第一圧力移行工程(ステップS4)へ移行する。
(第一圧力移行工程:ステップS4)
つぎに、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T1にて、前記圧力移行特性線Aに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第二設定圧力p2,すなわち前記第二設定温度t2まで前記調理槽3内を加圧する。この第一圧力移行工程(ステップS4)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS4)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線A上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS3)後に、この第一圧力移行工程(ステップS4)を行うことにより、前記圧力移行特性線Aに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第二設定温度t2に到達したことを検知し、前記蒸煮工程(ステップS5)へ移行する。
(蒸煮工程:ステップS5)
つぎに、前記蒸煮工程(ステップS5)について説明する。前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS4)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第二設定圧力p2,すなわち前記第二設定温度t2を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。この負圧蒸煮時(以下の負圧蒸煮時も同様)は、前記給蒸制御弁13の開度を調整して制御しても、前記調理槽3内の圧力が設定圧力値より上昇する場合がある。この場合、前記制御器8は、所定値上昇すると前記減圧器22を作動させるとともに、前記減圧調整弁21の開度を調整することで設定圧力値を維持する制御をすることができる。前記蒸煮工程時間T2経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記蒸煮工程(ステップS5)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS6)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS6)
この第二圧力移行工程(ステップS6)では、前記制御器10が前記第二圧力移行工程時間T3にて、前記圧力移行特性線Bに基づいて前記第二設定圧力p2,すなわち前記第二設定温度t2から大気圧(約1013hPa)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例1では、前記第二圧力移行工程(ステップS6)開始時、前記調理槽3内が負圧状態であるため、前記外気導入制御弁24の開度を調整しながら開いて外気導入することで復圧する。この第二圧力移行工程(ステップS6)では、負圧状態からの復圧であるため、図3の温度特性線のように温度変化は起こらない。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記外気導入制御弁24を閉じ、第二圧力移行工程(ステップS6)終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
前記実施例1は、食材2を負圧で蒸煮し、低温でじっくり調理する調理プログラムである。これに対して実施例2は、食材2を正圧で蒸煮し、高温でじっくりまたはすばやく調理する調理プログラムである。
この発明の具体的実施例2を図面に基づいて詳細に説明する。図4は、実施例2の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。この実施例2の全体的処理手順は、前記実施例1と同様であるため、その説明は省略する。以下、実施例2の前記各工程に
おける動作を前記実施例1と異なる構成のみ、図1および図4にしたがい説明する。
(設定工程:ステップS1)
この設定工程(ステップS1)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第三設定温度t3、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T1,蒸煮工程時間T2,第二圧力移行工程時間T3を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第三設定温度t3について詳しく説明する。この実施例2において、前記第三設定温度t3は、前記第二設定温度t2と同様、第一圧力移行工程終了温度,蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。この第三設定温度t3は、前記蒸煮工程(ステップS5)における正圧蒸煮時の設定温度であって、前記第一設定温度t1より高く、かつ大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より高く設定する。この第三設定温度t3は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第三設定圧力p3になる。すなわち、前記第三設定圧力p3は、前記第二設定圧力p2と同様に、第一圧力移行工程終了圧力,蒸煮工程圧力および第二圧力移行工程開始圧力である。
(演算工程:ステップS2)
前記制御器10は、前記第一および第三設定圧力p1,p3と、前記各工程時間T1〜3とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS4)および前記第二圧力移行工程(ステップS6)における図4の各圧力移行特性線C,Dを演算する。演算終了後、前記空気排除工程(ステップS3)を開始する。
(空気排除工程:ステップS3)
前記空気排除工程(ステップS3)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS4)
前記空気排除工程(ステップS3)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T1にて、前記圧力移行特性線Cに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第三設定圧力p3,すなわち前記第三設定温度t3まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS4)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS4)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線C上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS3)後に、この第一圧力移行工程(ステップS4)を行うことにより、前記圧力移行特性線Cに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第三設定温度t3に到達したことを検知し、前記蒸煮工程(ステップS5)へ移行する。
(蒸煮工程:ステップS5)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS4)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第三設定圧力p3,すなわち前記第三設定温度t3を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記蒸煮工程時間T2経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記蒸煮工程(ステップS5)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS6)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS6)
前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T3にて、前記圧力移行特性線Dに基づいて前記第三設定圧力p3,すなわち前記第三設定温度t3から大気圧(約1013hPa
)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例2では、前記第二圧力移行工程(ステップS6)開始時、前記調理槽3内が正圧状態であるため、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19の開度を調整して、前記調理槽3内のドレンを排出するとともに前記調理槽3内を復圧(減圧)する。この第二圧力移行工程(ステップS6)では、正圧状態から大気圧(約1013hPa)までの復圧に伴って、図4の温度特性線に沿って温度が低下する。そして、大気圧(約1013hPa)まで復圧後の前記調理槽3内の温度は、大気圧(約1013hPa)の換算温度である100℃になる。この第二圧力移行工程(ステップS6)では、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線D上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Dに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19を閉じ、前記第二圧力移行工程(ステップS6)を終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
前記実施例1および2は、食材2を一段階で蒸煮する調理プログラムである。これに対して実施例3は、負圧状態において蒸煮温度を低温から高温に段階的変化させる調理プログラムである。
この発明の具体的実施例3を図面に基づいて詳細に説明する。図5は、実施例3〜8の処理手順を示すフローチャート図である。図6は、実施例3の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。以下、実施例3の前記各工程における動作を前記実施例1と異なる構成のみ、図1および図6にしたがい説明する。
この実施例3の調理プログラムの全体的な流れを図5にしたがい説明する。以下、次の工程を順次実行する。すなわち、蒸気調理を行う際の所期の温度(圧力)と時間を設定する設定工程(ステップS7),前記設定工程(ステップS7)の設定に基づいて、圧力移行特性線を定める演算工程(ステップS8),前記調理槽3内の空気を排除する空気排除工程(ステップS9),空気排除した後に前記調理槽3内へ蒸気を供給して設定した温度(圧力)に達するまで加圧する第一圧力移行工程(ステップS10),前記調理槽3内へ蒸気を供給して設定した温度(圧力)に制御しながら加熱調理する第一蒸煮工程(ステップS11),さらに前記調理槽3内へ蒸気を供給し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)の設定温度(圧力)より高い設定温度(圧力)に達するまで加圧する第二圧力移行工程(ステップS12),前記調理槽3内へ蒸気を供給して前記第一蒸煮工程(ステップS11)の設定温度(圧力)より高い設定温度(圧力)に制御しながら加熱調理する第二蒸煮工程(ステップS13),前記調理槽3内を大気圧(約1013hPa)まで復圧する第三圧力移行工程(ステップS14)を順次実行する。
(設定工程:ステップS7)
この設定工程(ステップS7)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第四設定温度t4,第五設定温度t5、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T4,第一蒸煮工程時間T5,第二圧力移行工程時間T6,第二蒸煮工程時間T7,第三圧力移行工程時間T8を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第四および第五設定温度t4,t5について詳しく説明する。この実施例3において、前記第四設定温度t4は、第一圧力移行工程終了温度,第一蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。また、前記第五設定温度t5は、第二圧力移行工程終了温度,第二蒸煮工程温度および第三圧力移行工程開始温度である。この第四および第五設定温度t4,t5は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)および前記第二蒸煮工程(ステップS13)における負圧蒸煮時の設定温度である。前記第四設定温度t4は、
前記第一設定温度t1より高く、かつ前記第五設定温度t5より低く設定する。また、前記第五設定温度t5は、前記第四設定温度t4より高く、かつ大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より低く設定する。この第四および第五設定温度t4,t5は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第四および第五設定圧力p4,p5になる。すなわち、前記第四設定圧力p4は、第一圧力移行工程終了圧力,第一蒸煮工程圧力および第二圧力移行工程開始圧力であって、前記第五設定圧力p5は、第二圧力移行工程終了圧力,第二蒸煮工程圧力および第三圧力移行工程開始圧力である。
(演算工程:ステップS8)
前記制御器10は、前記第四および第五設定圧力p4,p5と、前記各工程時間T4〜8とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS10),前記第二圧力移行工程(ステップS12)および前記第三圧力移行工程(ステップS14)における図6の各圧力移行特性線E,F,Gを演算する。演算終了後、前記空気排除工程(ステップS9)を開始する。
(空気排除工程:ステップS9)
前記空気排除工程(ステップS9)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS10)
前記空気排除工程(ステップS9)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T4にて、前記圧力移行特性線Eに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第四設定圧力p4,すなわち前記第四設定温度t4まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS10)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS10)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線E上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS9)後に、この第一圧力移行工程(ステップS10)を行うことにより、前記圧力移行特性線Eに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第四設定温度t4に到達したことを検知し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)へ移行する。
(第一蒸煮工程:ステップS11)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS10)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第四設定圧力p4,すなわち前記第四設定温度t4を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第一蒸煮工程時間T5経過した後、前記制御器10は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS12)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS12)
前記制御器10は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)に続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、蒸気の供給による前記調理槽3内の加圧を行う。前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T6にて、前記圧力移行特性線Fに基づいて前記第四設定圧力p4,前記第四設定温度t4から第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5まで前記調理槽3内の加圧をする。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、前記第一圧力移行工程(ステップS10)と同様、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線F上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Fに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第五設定温度t5に到達したことを検知し
、前記第二蒸煮工程(ステップS13)へ移行する。
(第二蒸煮工程:ステップS13)
前記制御器10は、前記第二圧力移行工程(ステップS12)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第二蒸煮工程時間T7経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記第二蒸煮工程(ステップS13)を終了し、前記第三圧力移行工程(ステップS14)へ移行する。
(第三圧力移行工程:ステップS14)
前記制御器10は、前記第三圧力移行工程時間T8にて、前記圧力移行特性線Gに基づいて前記第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5から大気圧(約1013hPa)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例3では、前記第三圧力移行工程(ステップS14)開始時、前記調理槽3内が負圧状態であるため、前記外気導入制御弁24の開度を調整しながら開いて外気導入することで復圧する。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、負圧状態からの復圧であるため、図6の温度特性線のように温度変化は起こらない。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記外気導入制御弁24を閉じ、第三圧力移行工程(ステップS14)終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
つぎに、実施例4は、負圧状態において蒸煮温度を高温から低温に段階的変化させる調理プログラムである。
この発明の具体的実施例4を図面に基づいて詳細に説明する。図7は、実施例3の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。この実施例4の全体的処理手順は、図5に示され、前記実施例3と同様であるため、その説明は省略する。以下、実施例4の各工程における動作を前記実施例3と異なる構成のみ、図1および図7にしたがい説明する。
(設定工程:ステップS7)
この設定工程(ステップS7)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第五設定温度t5,第四設定温度t4、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T4,第一蒸煮工程時間T5,第二圧力移行工程時間T6,第二蒸煮工程時間T7,第三圧力移行工程時間T8を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第五および第四設定温度t5,t4について詳しく説明する。この実施例4において、前記第五設定温度t5は、第一圧力移行工程終了温度,第一蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。また、前記第四設定温度t4は、第二圧力移行工程終了温度,第二蒸煮工程温度および第三圧力移行工程開始温度である。この第五および第四設定温度t5,t4は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)および前記第二蒸煮工程(ステップS13)における負圧蒸煮時の設定温度である。前記第五設定温度t5は、前記第四設定温度t4より高く、かつ大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より低く設定する。また、前記第四設定温度t4は、前記第一設定温度t1より高く、かつ前記第五設定温度t5より低く設定する。この第五および第四設定温度t5,t4は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第五および第四設定圧力p5,p4になる。
(演算工程:ステップS8)
前記制御器10は、前記第五および第四設定圧力p5,p4と、前記各工程時間T4〜8とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS10),前記第二圧力移行工程(ステップS12)および前記第三圧力移行工程(ステップS14)における図7の各圧力移行特性線H,J,Kを演算する。演算終了後、前記空気排除工程(ステップS9)を開始する。
(空気排除工程:ステップS9)
前記空気排除工程(ステップS9)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS10)
前記空気排除工程(ステップS9)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T4にて、前記圧力移行特性線Hに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS10)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS10)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線H上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS9)後に、この第一圧力移行工程(ステップS10)を行うことにより、前記圧力移行特性線Hに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第五設定温度t5に到達したことを検知し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)へ移行する。
(第一蒸煮工程:ステップS11)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS10)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第一蒸煮工程時間T5経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記第一蒸煮工程(ステップS11)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS12)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS12)
前記制御器10は、前記減圧器22を作動させるとともに、前記減圧制御弁21の開度を調整して、前記調理槽3内の減圧を行う。前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T6にて、前記圧力移行特性線Jに基づいて前記第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5から前記第四設定圧力p4,すなわち前記第四設定温度t4まで前記調理槽3内の減圧をする。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、前記第一圧力移行工程(ステップS10)と同様、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線J上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Jに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第四設定温度t4に到達したことを検知すると、前記減圧器22を停止させるとともに、前記減圧制御弁21を閉じ、第二圧力移行工程(ステップS12)を終了し、前記第二蒸煮工程(ステップS13)へ移行する。
(第二蒸煮工程:ステップS13)
前記制御器10は、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第四設定圧力p4,すなわち前記第四設定温度t4を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第二蒸煮工程時間T7経過した後、前記制御器10は、前記第二蒸煮工程(ステップS13)を終了し、前記第三圧力移行工程(ステップS14)へ移行する。
(第三圧力移行工程:ステップS14)
前記制御器10は、前記第三圧力移行工程時間T8にて、前記圧力移行特性線Kに基づいて前記第四設定圧力p4,すなわち前記第四設定温度t4から大気圧(約1013hPa)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例4では、前記第三圧力移行工程(ステップS14)開始時、前記調理槽3内が負圧状態であるため、前記外気導入制御弁24の開度を調整しながら開いて外気導入することで復圧する。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、負圧状態からの復圧であるため、図7の温度特性線のように温度変化は起こらない。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記外気導入制御弁24を閉じ、第三圧力移行工程(ステップS14)終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
前記実施例3および4は、負圧状態において蒸煮温度を段階的変化させる調理プログラムである。これに対して実施例5および6は、正圧状態において蒸煮温度を段階的変化させる調理プログラムである。まず、実施例5は、正圧状態において蒸煮温度を低温から高温に段階的変化させる調理プログラムである。
この発明の具体的実施例5を図面に基づいて詳細に説明する。図8は、実施例5の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。この実施例5の全体的処理手順は、図5に示され、前記実施例3と同様であるため、その説明は省略する。以下、実施例5の各工程における動作を前記実施例3と異なる構成のみ、図1および図8にしたがい説明する。
(設定工程:ステップS7)
この設定工程(ステップS7)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第六設定温度t6,第七設定温度t7、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T4,第一蒸煮工程時間T5,第二圧力移行工程時間T6,第二蒸煮工程時間T7,第三圧力移行工程時間T8を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第六および第七設定温度t6,t7について詳しく説明する。この実施例5において、前記第六設定温度t6は、第一圧力移行工程終了温度,第一蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。また、前記第七設定温度t7は、第二圧力移行工程終了温度,第二蒸煮工程温度および第三圧力移行工程開始温度である。この第六および第七設定温度t6,t7は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)および前記第二蒸煮工程(ステップS13)における正圧蒸煮時の設定温度である。前記第六設定温度t6は、大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より高く、かつ前記第七設定温度t7より低く設定する。また、前記第七設定温度t7は、前記第六設定温度t6より高く設定する。この第六および第七設定温度t6,t7は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第六および第七設定圧力p6,p7になる。すなわち、前記第六設定圧力p6は、第一圧力移行工程終了圧力,第一蒸煮工程圧力および第二圧力移行工程開始圧力であって、前記第七設定圧力p7は、第二圧力移行工程終了圧力,第二蒸煮工程圧力および第三圧力移行工程開始圧力である。
(演算工程:ステップS8)
前記制御器10は、前記第六および第七設定圧力p6,p7と、前記各工程時間T4〜8とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS10),前記第二圧力移行工程(ステップS12)および前記第三圧力移行工程(ステップS14)における図8の各圧力移行特性線L,M,Nを演算する。演算終了後、前記空気排除
工程(ステップS9)を開始する。
(空気排除工程:ステップS9)
前記空気排除工程(ステップS9)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS10)
前記空気排除工程(ステップS9)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T4にて、前記圧力移行特性線Lに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS10)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS10)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線L上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS9)後に、この第一圧力移行工程(ステップS10)を行うことにより、前記圧力移行特性線Lに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第六設定温度t6に到達したことを検知し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)へ移行する。
(第一蒸煮工程:ステップS11)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS10)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第一蒸煮工程時間T5経過した後、前記制御器10は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS12)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS12)
前記制御器10は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)に続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、蒸気の供給による前記調理槽3内の加圧を行う。前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T6にて、前記圧力移行特性線Mに基づいて前記第六設定圧力p6,前記第六設定温度t6から第七設定圧力p7,すなわち前記第七設定温度t7まで前記調理槽3内の加圧をする。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、前記第一圧力移行工程(ステップS10)と同様、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線M上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Mに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第七設定温度t7に到達したことを検知し、前記第二蒸煮工程(ステップS13)へ移行する。
(第二蒸煮工程:ステップS13)
前記制御器10は、前記第二圧力移行工程(ステップS12)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第七設定圧力p7,すなわち前記第七設定温度t7を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第二蒸煮工程時間T7経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記第二蒸煮工程(ステップS13)を終了し、前記第三圧力移行工程(ステップS14)へ移行する。
(第三圧力移行工程:ステップS14)
前記制御器10は、前記第三圧力移行工程時間T8にて、前記圧力移行特性線Nに基づいて前記第七設定圧力p7,すなわち前記第七設定温度t7から大気圧(約1013hPa
)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例5では、前記第三圧力移行工程(ステップS14)開始時、前記調理槽3内が正圧状態であるため、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19の開度を調整しながら、前記調理槽3内のドレンを排出するとともに前記調理槽3内を復圧(減圧)する。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、正圧状態から大気圧(約1013hPa)までの復圧に伴って、図8の温度特性線に沿って温度が低下する。そして、大気圧(約1013hPa)まで復圧後の前記調理槽3内の温度は、大気圧(約1013hPa)の換算温度である100℃になる。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線N上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Nに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19を閉じ、前記第三圧力移行工程(ステップS14)を終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
つぎに、実施例6は、正圧状態において蒸煮温度を高温から低温に段階的変化させる調理プログラムである。
この発明の具体的実施例6を図面に基づいて詳細に説明する。図9は、実施例6の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。この実施例6の全体的処理手順は、図5に示され、前記実施例3と同様であるため、その説明は省略する。以下、実施例6の各工程における動作を前記実施例3と異なる構成のみ、図1および図9にしたがい説明する。
(設定工程:ステップS7)
この設定工程(ステップS7)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第七設定温度t7,第六設定温度t6、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T4,第一蒸煮工程時間T5,第二圧力移行工程時間T6,第二蒸煮工程時間T7,第三圧力移行工程時間T8を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第七および第六設定温度t7,t6について詳しく説明する。この実施例6において、前記第七設定温度t7は、第一圧力移行工程終了温度,第一蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。また、前記第六設定温度t6は、第二圧力移行工程終了温度,第二蒸煮工程温度および第三圧力移行工程開始温度である。この第七および第六設定温度t7,t6は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)および前記第二蒸煮工程(ステップS13)における正圧蒸煮時の設定温度である。前記第七設定温度t7は、前記第六設定温度t6より高く設定する。また、前記第六設定温度t6は、大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より高く、かつ前記第七設定温度t7より低く設定する。この第七および第六設定温度t7,t6は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第七および第六設定圧力p7,p6になる。
(演算工程:ステップS8)
前記制御器10は、前記第七および第六設定圧力p7,p6と、前記各工程時間T4〜8とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS10),前記第二圧力移行工程(ステップS12)および前記第三圧力移行工程(ステップS14)における図9の各圧力移行特性線Q,R,Sを演算する。演算終了後、前記空気排除工程(ステップS9)を開始する。
(空気排除工程:ステップS9)
前記空気排除工程(ステップS9)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)
と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS10)
前記空気排除工程(ステップS9)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T4にて、前記圧力移行特性線Qに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第七設定圧力p7,すなわち前記第七設定温度t7まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS10)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS10)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線Q上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS9)後に、この第一圧力移行工程(ステップS10)を行うことにより、前記圧力移行特性線Qに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第七設定温度t7に到達したことを検知し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)へ移行する。
(第一蒸煮工程:ステップS11)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS10)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第七設定圧力p7,すなわち前記第七設定温度t7を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第一蒸煮工程時間T5経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記第一蒸煮工程(ステップS11)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS12)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS12)
前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T6にて、前記圧力移行特性線Rに基づいて前記第七設定圧力p7,すなわち前記第七設定温度t7から前記第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6まで前記調理槽3内の減圧をする。この実施例6では、前記第二圧力移行工程(ステップS12)開始時、前記調理槽3内が正圧状態であるため、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19の開度を調整しながら、前記調理槽3内のドレンを排出するとともに前記調理槽3内を減圧する。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、正圧状態から前記第六設定圧力p6までの減圧に伴って、図9の温度特性線に沿って温度が低下する。そして、前記第六設定圧力p6まで減圧後の前記調理槽3内の温度は、前記第六設定温度t6になる。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、前記第一圧力移行工程(ステップS10)と同様、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線R上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Rに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が前記第六設定温度t6に到達したことを検知すると、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19を閉じ、第二圧力移行工程(ステップS12)を終了し、前記第二蒸煮工程(ステップS13)へ移行する。
(第二蒸煮工程:ステップS13)
前記制御器10は、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第二蒸煮工程時間T7経過した後、前記制御器10は、前記第二蒸煮工程(ステップS13)を終了し、前記第三圧力移行工程(ステップS14)へ移行する。
(第三圧力移行工程:ステップS14)
前記制御器10は、前記第三圧力移行工程時間T8にて、前記圧力移行特性線Sに基づ
いて前記第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6から大気圧(約1013hPa)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例6では、前記第三圧力移行工程(ステップS14)開始時、前記調理槽3内が正圧状態であるため、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19の開度を調整しながら、前記調理槽3内のドレンを排出するとともに前記調理槽3内を復圧(減圧)する。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、正圧状態から大気圧(約1013hPa)までの復圧に伴って、図9の温度特性線に沿って温度が低下する。そして、大気圧(約1013hPa)まで復圧後の前記調理槽3内の温度は、大気圧(約1013hPa)の換算温度である100℃になる。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線S上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Sに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19を閉じ、前記第三圧力移行工程(ステップS14)を終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
前記実施例3〜6は、負圧もしくは正圧状態において蒸煮温度を段階的変化させる調理プログラムである。これに対して実施例7および8は、負圧状態−正圧状態間で圧力移行させて蒸煮温度を段階的変化させる調理プログラムである。まず、実施例7は、負圧状態から正圧状態に圧力移行させて蒸煮温度を低温から高温に段階的変化させる調理プログラムである。
この発明の具体的実施例7を図面に基づいて詳細に説明する。図10は、実施例7の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。この実施例7の全体的処理手順は、図5に示され、前記実施例3と同様であるため、その説明は省略する。以下、実施例7の各工程における動作を前記実施例3と異なる構成のみ、図1および図10にしたがい説明する。
(設定工程:ステップS7)
この設定工程(ステップS7)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第五設定温度t5,第六設定温度t6、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T4,第一蒸煮工程時間T5,第二圧力移行工程時間T6,第二蒸煮工程時間T7,第三圧力移行工程時間T8を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第五および第六設定温度t5,t6について詳しく説明する。この実施例7において、前記第五設定温度t5は、第一圧力移行工程終了温度,第一蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。また、前記第六設定温度t6は、第二圧力移行工程終了温度,第二蒸煮工程温度および第三圧力移行工程開始温度である。前記第五設定温度t5は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)における負圧蒸煮時の設定温度であり、前記第六設定温度t6は、前記第二蒸煮工程(ステップS13)における正圧蒸煮時の設定温度である。すなわち、前記第五設定温度t5は、前記第一設定温度t1より高く、かつ大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より低く設定する。また、前記第六設定温度t6は、大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より高く設定する。この第五および第六設定温度t5,t6は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第五および第六設定圧力p5,p6になる。すなわち、前記第五設定圧力p5は、第一圧力移行工程終了圧力,第一蒸煮工程圧力および第二圧力移行工程開始圧力であって、前記第六設定圧力p6は、第二圧力移行工程終了圧力,第二蒸煮工程圧力および第三圧力移行工程開始圧力である。
(演算工程:ステップS8)
前記制御器10は、前記第五および第六設定圧力p5,p6と、前記各工程時間T4〜8とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS10),前記第二圧力移行工程(ステップS12)および前記第三圧力移行工程(ステップS14)における図10の各圧力移行特性線U,V,Wを演算する。演算終了後、前記空気排除工程(ステップS9)を開始する。
(空気排除工程:ステップS9)
前記空気排除工程(ステップS9)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS10)
前記空気排除工程(ステップS9)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T4にて、前記圧力移行特性線Uに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS10)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS10)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線U上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS9)後に、この第一圧力移行工程(ステップS10)を行うことにより、前記圧力移行特性線Uに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第五設定温度t5に到達したことを検知し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)へ移行する。
(第一蒸煮工程:ステップS11)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS10)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第一蒸煮工程時間T5経過した後、前記制御器10は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS12)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS12)
前記制御器10は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)に続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、蒸気の供給による前記調理槽3内の加圧を行う。前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T6にて、前記圧力移行特性線Vに基づいて前記第五設定圧力p5,前記第五設定温度t5から第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6まで前記調理槽3内の加圧をする。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、前記第一圧力移行工程(ステップS10)と同様、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線V上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Vに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第六設定温度t6に到達したことを検知し、前記第二蒸煮工程(ステップS13)へ移行する。
(第二蒸煮工程:ステップS13)
前記制御器10は、前記第二圧力移行工程(ステップS12)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第二蒸煮工程時間T7経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記第二蒸煮工程(ステップS13)を終了し、前記第三圧力移行工程(ステップS14)へ移行する。
(第三圧力移行工程:ステップS14)
前記制御器10は、前記第三圧力移行工程時間T8にて、前記圧力移行特性線Wに基づいて前記第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6から大気圧(約1013hPa)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例7では、前記第三圧力移行工程(ステップS14)開始時、前記調理槽3内が正圧状態であるため、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19の開度を調整しながら、前記調理槽3内のドレンを排出するとともに前記調理槽3内を復圧(減圧)する。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、正圧状態から大気圧(約1013hPa)までの復圧に伴って、図10の温度特性線に沿って温度が低下する。そして、大気圧(約1013hPa)まで復圧後の前記調理槽3内の温度は、大気圧(約1013hPa)の換算温度である100℃になる。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線W上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Wに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19を閉じ、前記第三圧力移行工程(ステップS14)を終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
つぎに、実施例8は、正圧状態から負圧状態に圧力移行させて蒸煮温度を高温から低温に段階的変化させる調理プログラムである。
この発明の具体的実施例8を図面に基づいて詳細に説明する。図11は、実施例8の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。この実施例8の全体的処理手順は、図5に示され、前記実施例3と同様であるため、その説明は省略する。以下、実施例8の各工程における動作を前記実施例3と異なる構成のみ、図1および図11にしたがい説明する。
(設定工程:ステップS7)
この設定工程(ステップS7)においては、各工程の温度制御を行うための第一設定温度t1,第六設定温度t6,第五設定温度t5、各工程の時間制御を行うための第一圧力移行工程時間T4,第一蒸煮工程時間T5,第二圧力移行工程時間T6,第二蒸煮工程時間T7,第三圧力移行工程時間T8を使用者によって任意に設定する。
ここで、前記第六および第五設定温度t6,t5について詳しく説明する。この実施例8において、前記第六設定温度t6は、第一圧力移行工程終了温度,第一蒸煮工程温度および第二圧力移行工程開始温度である。また、前記第五設定温度t5は、第二圧力移行工程終了温度,第二蒸煮工程温度および第三圧力移行工程開始温度である。前記第六設定温度t6は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)における正圧蒸煮時の設定温度であり、前記第五設定温度t5は、前記第二蒸煮工程(ステップS13)における負圧蒸煮時の設定温度である。すなわち、前記第六設定温度t6は、大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より高く設定する。前記第五設定温度t5は、前記第一設定温度t1より高く、かつ大気圧(約1013hPa)の換算温度100℃より低く設定する。この第六および第五設定温度t6,t5は、前記換算部(図示省略)で圧力換算されて、第六および第五設定圧力p6,p5になる。すなわち、前記第六設定圧力p6は、第一圧力移行工程終了圧力,第一蒸煮工程圧力および第二圧力移行工程開始圧力であって、前記第五設定圧力p5は、第二圧力移行工程終了圧力,第二蒸煮工程圧力および第三圧力移行工程開始圧力である。
(演算工程:ステップS8)
前記制御器10は、前記第六および第五設定圧力p6,p5と、前記各工程時間T4〜8とに基づいて、前記演算部(図示省略)にて前記第一圧力移行工程(ステップS10),前記第二圧力移行工程(ステップS12)および前記第三圧力移行工程(ステップS14)における図11の各圧力移行特性線X,Y,Zを演算する。演算終了後、前記空気排除工程(ステップS9)を開始する。
(空気排除工程:ステップS9)
前記空気排除工程(ステップS9)は、前記実施例1の空気排除工程(ステップS3)と同様であるので、その説明は省略する。
(第一圧力移行工程:ステップS10)
前記空気排除工程(ステップS9)を行った後、前記制御器10は、前記第一圧力移行工程時間T4にて、前記圧力移行特性線Xに基づいて前記第一設定圧力p1,すわなち前記第一設定温度t1から第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6まで前記調理槽3内の加圧をする。この第一圧力移行工程(ステップS10)では、前記給蒸制御弁13の開度を調整して前記蒸気ノズル14から蒸気を前記調理槽3内へ連続的に蒸気供給する。このとき前記給蒸制御弁13以外の制御弁16,19,21,24は閉じている。この第一圧力移行工程(ステップS10)において、前記制御器10は、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線X上に乗るようにフィードバック制御する。そして、前記空気排除工程(ステップS9)後に、この第一圧力移行工程(ステップS10)を行うことにより、前記圧力移行特性線Xに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第六設定温度t6に到達したことを検知し、前記第一蒸煮工程(ステップS11)へ移行する。
(第一蒸煮工程:ステップS11)
前記制御器10は、前記第一圧力移行工程(ステップS10)に引き続いて、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第一蒸煮工程時間T5経過した後、前記制御器10は、前記給蒸制御弁13を閉じ、前記第一蒸煮工程(ステップS11)を終了し、前記第二圧力移行工程(ステップS12)へ移行する。
(第二圧力移行工程:ステップS12)
前記制御器10は、前記第二圧力移行工程時間T6にて、前記圧力移行特性線Yに基づいて前記第六設定圧力p6,すなわち前記第六設定温度t6から前記第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5まで前記調理槽3内の減圧をする。前記制御器10は、第六設定温度t6から大気圧(約1013hPa)までにおいて、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19の開度を調整しながら、前記調理槽3内のドレンを排出するとともに前記調理槽3内を復圧(減圧)する。大気圧(約1013hPa)まで減圧した後、前記制御器10は、前記排蒸制御弁16,前記ドレン制御弁19を閉じ、大気圧(約1013hPa)から前記第五設定温度t5までにおいて、前記減圧器22を作動させるとともに、前記減圧制御弁21の開度を調整しながら、前記調理槽3内の減圧を行う。この第二圧力移行工程(ステップS12)では、前記第一圧力移行工程(ステップS10)と同様、前記調理槽3内の温度を前記圧力移行特性線Y上に乗るようにフィードバック制御,すなわち前記圧力移行特性線Yに沿った温度制御が行われる。そして、前記制御器10は、前記第五設定温度t5に到達したことを検知すると、前記減圧器22を停止させるとともに、前記減圧制御弁21を閉じ、第二圧力移行工程(ステップS12)を終了し、前記第二蒸煮工程(ステップS13)へ移行する。
(第二蒸煮工程:ステップS13)
前記制御器10は、前記給蒸制御弁13の開度を調整して、前記圧力センサ9にて圧力を検出しながら第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5を一定に維持するように前記調理槽3内へ蒸気を供給し、食材2の蒸煮を行う。前記第二蒸煮工程時間T7経過した後、前記制御器10は、前記第二蒸煮工程(ステップS13)を終了し、前記第三圧力移行工程(ステップS14)へ移行する。
(第三圧力移行工程:ステップS14)
前記制御器10は、前記第三圧力移行工程時間T8にて、前記圧力移行特性線Zに基づいて前記第五設定圧力p5,すなわち前記第五設定温度t5から大気圧(約1013hPa)までフィードバック制御により前記調理槽3内を復圧する。この実施例8では、前記第三圧力移行工程(ステップS14)開始時、前記調理槽3内が負圧状態であるため、前記外気導入制御弁24の開度を調整しながら開いて外気導入することで復圧する。この第三圧力移行工程(ステップS14)では、負圧状態からの復圧であるため、図11の温度特性線のように温度変化は起こらない。そして、前記制御器10は、前記調理槽3内が大気圧(約1013hPa)まで復圧された後、前記外気導入制御弁24を閉じ、第三圧力移行工程(ステップS14)終了する。使用者は、前記扉(図示省略)を開いて前記調理槽3内から食材2を取り出して、一連の処理を完了する。
実施例3〜8によれば、高温で蒸煮調理した後に低温で蒸らしたい食材,たとえば煮魚などの煮物や、低温から高温にじっくり蒸煮調理したい食材,たとえば茶碗蒸しなどの蒸し物を良好な食感にする調理を行うことができ、調理後の食材の品質を向上することができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものではない。前記実施例1および2は、前記蒸煮工程(ステップS5)において、負圧もしくは正圧蒸煮を行っているが、設定圧力を大気圧として蒸煮を行うこともできる。また、前記実施例3〜8は、前記第一蒸煮工程(ステップS11)および前記第二蒸煮工程(ステップS13)において、負圧もしくは正圧蒸煮を行っているが、どちらか一方の工程の設定圧力を大気圧として蒸煮を行うこともできる。
この発明の方法を実施した調理装置の概略構成の説明図である。 実施例1および2の処理手順を示すフローチャート図である。 実施例1の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例2の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例3〜8の処理手順を示すフローチャート図である。 実施例3の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例4の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例5の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例6の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例7の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。 実施例8の調理槽内温度/圧力の概略的時間変化を示す特性図である。
符号の説明
2 食材(被調理物)
3 調理槽

Claims (2)

  1. 被調理物を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する蒸煮工程と、前記蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第二圧力移行工程とを含み、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し、この設定に基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方の圧力移行特性線を演算し、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一および第二圧力移行工程のうち一方または両方を行うことを特徴とする蒸気調理方法。
  2. 被調理物を収容した調理槽内を減圧する空気排除工程と、前記空気排除工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給する第一圧力移行工程と、前記第一圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する第一蒸煮工程と、前記第一蒸煮工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給または前記調理槽内の蒸気を排出する第二圧力移行工程と、前記第二圧力移行工程後、前記調理槽内へ蒸気を供給して被調理物を調理する第二蒸煮工程と、前記第二蒸煮工程後、前記調理槽内を大気圧まで復圧する第三圧力移行工程とを含み、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち少なくとも一工程の圧力移行工程開始圧力,圧力移行工程終了圧力および圧力移行工程時間を設定し、この設定に基づいて、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち少なくとも一工程の圧力移行特性線を演算し、この圧力移行特性線に基づいて、前記第一,第二および第三圧力移行工程のうち一工程または複数工程を行うことを特徴とする蒸気調理方法。
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