JP2007198697A - 加熱調理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多段階の加熱工程により行う加熱調理方法において、被調理物の種類に応じて多様な加熱調理を可能とすることである。
【解決手段】 加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室2内温度を変化させる室温制御により被調理物を加熱する加熱調理方法であって、前記加熱工程について前記室温制御か、被調理物温度による品温制御かを選択可能としたことを特徴とする。また、前記調理パターンが複数の加熱工程を含み、各加熱工程毎に室温制御か、品温制御かを選択可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室2内温度を変化させる室温制御により被調理物を加熱する加熱調理方法であって、前記加熱工程について前記室温制御か、被調理物温度による品温制御かを選択可能としたことを特徴とする。また、前記調理パターンが複数の加熱工程を含み、各加熱工程毎に室温制御か、品温制御かを選択可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、調理用の食品(被調理物)を蒸気などにより加熱する加熱調理方法に関する。
従来、調理室内へ蒸気を供給して被調理物を加熱調理する加熱調理方法として、加熱調理の際、調理室内の温度(室温)を検出してその検出温度が予め定めた調理パターンとなるように制御する方法が知られている(特許文献1)。
この出願の発明者等は、より木目の細かい加熱制御を行うために、加熱調理を多段階の加熱工程により行う調理装置の開発を進める過程において、被調理物の種類によっては,特に煮汁の多い食材の加熱調理や被調理物温度の上昇時間の予想がつかない食材の加熱調理においては、室温による加熱制御だけでは所期の調理を実現できないという知見を得た。
この発明が解決しようとする課題は、加熱調理方法において、被調理物の種類に応じて多様な加熱調理を可能とすることである。
この発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室内温度を変化させる室温制御により被調理物を加熱する加熱調理方法であって前記加熱工程について、前記室温制御か、被調理物温度による品温制御かを選択可能としたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記加熱工程に対して、室温制御か品温制御かを選択することにより、多彩な加熱調理を実現することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記調理パターンが複数の加熱工程を含み、前記各加熱工程毎に室温制御か、品温制御かを選択可能としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記各加熱工程毎に室温制御か品温制御かを選択することにより、多彩な加熱調理を実現することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2において、前記加熱設定温度について室温設定温度と品温設定温度とを設定し、前記品温制御が選択された加熱工程については、当該加熱工程の前に実行される移行工程を含めて前記品温設定温度に基づく品温制御を前記室温設定温度に基づく室温制御よりも優先して行うことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、品温制御が選択された加熱工程前の移行工程において、当該加熱工程の品温制御に対する品温設定温度となると、当該加熱工程の加熱設定時間の計時を開始し、当該移行工程または当該加熱工程においてこの加熱設定時間の計時を終了すると、当該加熱工程を終了または当該加熱工程を飛ばして、つぎの工程
へ移行することを特徴としている。
へ移行することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4において、前記調理室への給蒸手段を制御することにより被調理物を加熱することを特徴としている。
この発明によれば、被調理物の種類に応じて多様な加熱調理を行うことができる。
(方法の実施の形態)
つぎに、この発明の加熱調理方法の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、蒸気による加熱、温風による加熱を行う調理装置などに適用される。
つぎに、この発明の加熱調理方法の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、蒸気による加熱、温風による加熱を行う調理装置などに適用される。
この発明の実施の形態を具体的に説明する。この実施の形態は、加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室内温度(以下、室温という。)を変化させる室温制御により被調理物を加熱する加熱調理方法であって、前記各加熱工程毎に前記室温制御か、被調理物温度(以下、品温という。)による品温制御かを選択可能としたことを特徴としている。
この実施の形態においては、前記調理パターンは、好ましくは、多段階,すなわち加熱設定温度を異ならせた複数の加熱工程を含んでいる。調理を行う者(以下、調理者という。)は、被調理物の種類などに応じて、前記各加熱工程毎に室温制御か、品温制御かを選択する。加熱制御は、室温制御が選択された加熱工程については、室温制御がなされ、品温制御が選択された加熱工程については、品温制御が行われる。こうして、多様な調理を実現することができる。
この実施の形態においては、好ましくは、前記加熱設定温度について前記室温設定温度と前記品温設定温度とを設定し、前記品温制御が選択された加熱工程については、当該加熱工程の前に実行される移行工程を含めて前記品温設定温度に基づく品温制御を前記室温設定温度に基づく室温制御よりも優先して行うように構成する。
前記品温制御が選択された加熱工程では、その前の移行工程の移行設定時間と加熱工程の室温設定温度と品温設定温度と品温制御による加熱設定時間の設定がなされる。「品温制御を前記室温設定温度に基づく室温制御よりも優先して行う」とは、室温は、前記移行設定時間と加熱工程の室温設定温度とに基づいて制御されるが、前記品温設定温度と前記加熱設定時間との制御により加熱工程の終了が支配されることを意味する。この加熱工程の終了とは、加熱工程を途中で終わらせることおよび加熱工程を飛ばすことを含む。
さらに、この実施の形態においては、好ましくは、品温制御が選択された加熱工程前の移行工程において、当該加熱工程の品温制御に対する品温設定温度となると、当該加熱工程の加熱設定時間の計時を開始し、当該移行工程または当該加熱工程においてこの加熱設定時間の計時を終了すると当該加熱工程を終了または当該加熱工程を飛ばして、つぎの工程へ移行するように構成する。
この実施の形態において、「品温設定温度になる」とは、温度が上昇する場合は前記品温設定温度以上になる(たとえば、冷たい食材を投入し、加熱工程を品温制御にして前記室温設定温度が120℃で、前記品温設定温度が80℃の場合は、品温が80℃以上になる)ことを意味し、温度が下降する場合は前記品温設定温度以下になる(たとえば第一加熱工程で品温が120℃になっている状態で、第二加熱工程を品温制御にして前記室温設定温度60℃で前記品温設定温度を80℃にした場合は、品温が80℃以下になる)こと
を意味する。
を意味する。
ここで、この実施の形態の各構成要素について説明する。前記被調理物は、解凍した肉など種々の調理用の食材(食品と称することもできる。)を含む。前記調理室は、被調理物を入れて加熱調理する容器であり,槽または区画等と称することができる。この調理室は、内部に被調理物を収容する空間と被調理物を出し入れするための扉付き開口を備えている。
前記被調理物の加熱は、加熱手段により行われる。前記加熱手段は、好ましくは、前記調理室内へ加熱用の蒸気を供給する給蒸手段とするが、これに限定されるものではなく、前記調理室内へ熱風を供給する熱風供給手段とすることもできる。
この実施の形態においては、前記加熱手段を給蒸手段とする場合、前記調理室内の温度(飽和蒸気温度)と飽和蒸気圧力とが所定の関係にあるので、この明細書における以下の説明においては、前記調理室内の温度(以下、室温という。)は、前記調理室内の圧力を含むものとする。
前記調理パターンは、加熱設定温度を異ならせた複数の加熱工程を含むとともに、各加熱工程の前に移行工程を含む。この移行工程とは、室温を移行工程前の状態から加熱工程まで移行させるための加熱工程である。また、この調理パターンは、最初の移行工程の前に前記調理室内の空気を排除する空気排除工程を含む。この調理パターンは、マイクロコンピュータなどの制御手段により制御されるので、調理プログラムと称することができる。
前記制御手段による処理手順において、加熱開始となる前記空気排除工程の前には、加熱設定温度などの設定工程が含まれる。この設定工程においては、前記のように、室温制御か、品温制御かの選択を含む。そして、この選択に対応して、室温制御に対しては、移行工程時間と、加熱設定温度としての室温設定温度と、加熱設定時間を設定し、品温制御に対しては、移行工程時間と、室温設定温度と、加熱設定温度としての品温設定温度と加熱設定時間とを設定する。
また、給蒸加熱を行う場合には、前記各加熱工程における前記室温設定温度は、大気圧に相当する100℃を越える温度だけでなく、大気圧より低い温度が設定可能である。大気圧を越える場合は正圧蒸煮と称し、大気圧より低い場合は負圧蒸煮と称する。
前記調理パターンの各加熱工程は、室温がそれぞれ前記室温設定温度となるように前記加熱手段をフィードバック制御して行われる。また、移行工程は、室温が、移行工程開始時の室温と加熱工程の室温設定温度と移行設定時間とから求められる移行特性線(時間−室温特性)の温度となるようにフィードバック制御して行われる。なわち、室温は、室温制御,品温制御のいずれの場合でも、前記室温設定温度が制御目標値となる。
室温を前記室温設定温度に制御するには、前記調理室内の温度を検出する第一検出手段が用いられる。この前記第一検出手段は、前記加熱手段として給蒸手段を用いる場合は、前記調理室内の温度を検出する温度センサまたは前記調理室内の圧力を検出する圧力センサとすることができる。前記熱風供給手段を用いる場合は、前記調理室内の温度を検出する温度センサとすることができる。
また、品温を前記品温設定温度に制御するには、前記被調理物内の温度を検出する第二検出手段が用いられる。前記第二検出手段は、前記被調理物内へ検出部を差し込んで温度(品温)を検出する。この品温は、好ましくは、前記被調理物の中心温度とするが、前記
被調理物の中心温度と表層温度との関係が所定の関係を有している場合は、表層温度により中心温度を推定できるので表層温度とすることもできる。
被調理物の中心温度と表層温度との関係が所定の関係を有している場合は、表層温度により中心温度を推定できるので表層温度とすることもできる。
以上、この発明の方法の実施の形態を説明したが、この発明は、つぎの装置の実施の形態1〜4を含む。
(装置の実施の形態1)
この装置の実施の形態1は、被加熱物を収容する調理室と、前記調理室内を加熱する加熱手段と、それぞれ加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な複数の加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室内温度を変化させる室温制御により被調理物を加熱する制御手段とを備える加熱調理装置であって、前記制御手段は、前記各加熱工程毎に前記室温制御か、被調理物温度による品温制御かを選択可能としたことを特徴とする加熱調理装置である。
この装置の実施の形態1は、被加熱物を収容する調理室と、前記調理室内を加熱する加熱手段と、それぞれ加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な複数の加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室内温度を変化させる室温制御により被調理物を加熱する制御手段とを備える加熱調理装置であって、前記制御手段は、前記各加熱工程毎に前記室温制御か、被調理物温度による品温制御かを選択可能としたことを特徴とする加熱調理装置である。
この装置の実施の形態1によれば、前記各加熱工程毎に室温制御か品温制御かを選択することにより、多彩な加熱調理を実現することができる。
(装置の実施の形態2)
この装置の実施の形態2は、前記装置の実施の形態1において、前記制御手段は、前記加熱温度について設定された室温設定温度と品温設定温度とに基づき、前記品温制御が選択された加熱工程については、当該加熱工程の前に実行される移行工程を含めて前記品温設定温度に基づく品温制御を前記室温設定温度に基づく室温制御よりも優先して行うことを特徴とする加熱調理装置である。
この装置の実施の形態2は、前記装置の実施の形態1において、前記制御手段は、前記加熱温度について設定された室温設定温度と品温設定温度とに基づき、前記品温制御が選択された加熱工程については、当該加熱工程の前に実行される移行工程を含めて前記品温設定温度に基づく品温制御を前記室温設定温度に基づく室温制御よりも優先して行うことを特徴とする加熱調理装置である。
この装置の実施の形態2によれば、前記各加熱工程毎に室温制御か品温制御かを選択し、設定された室温設定温度と品温設定温度とにより加熱制御を行うことにより、多彩な加熱調理を実現することができる。
(装置の実施の形態3)
この装置の実施の形態3は、前記装置の実施の形態2において、前記制御手段は、品温制御が選択された加熱工程前の移行工程において、当該加熱工程の品温制御に対する品温設定温度となると、当該加熱工程の加熱設定時間の計時を開始し、この加熱設定時間の計時を終了すると当該加熱工程を終了または当該加熱工程を飛ばして(パスして)、つぎの工程へ移行することを特徴とする加熱調理装置である。
この装置の実施の形態3は、前記装置の実施の形態2において、前記制御手段は、品温制御が選択された加熱工程前の移行工程において、当該加熱工程の品温制御に対する品温設定温度となると、当該加熱工程の加熱設定時間の計時を開始し、この加熱設定時間の計時を終了すると当該加熱工程を終了または当該加熱工程を飛ばして(パスして)、つぎの工程へ移行することを特徴とする加熱調理装置である。
(装置の実施の形態4)
この装置の実施の形態4は、前記装置の実施の形態1〜3において、前記制御手段は、前記調理室への給蒸手段を制御することにより被調理物を加熱することを特徴とする加熱調理装置である。
この装置の実施の形態4は、前記装置の実施の形態1〜3において、前記制御手段は、前記調理室への給蒸手段を制御することにより被調理物を加熱することを特徴とする加熱調理装置である。
以下、この発明の調理装置の運転制御方法の具体的実施例1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、実施例1を実施した蒸気調理装置の概略構成図であり、図2は、同実施例1の処理手順を説明するフローチャート図である。以下の説明において、手段は装置と称することもできる。
前記実施例1の蒸気調理装置は、飽和蒸気を用いて被調理物を加熱調理する蒸煮装置である。前記蒸煮装置とは、被調理物を蒸気で蒸したり、煮たりする装置であるが、調理後の被調理物を真空冷却する真空冷却機能,解凍物を真空下にて蒸気により解凍する真空解凍機能を付加することができる。
前記蒸気調理装置の主たる構成要素は、被調理物1を入れる調理室2、前記調理室2内へ蒸気を供給して被調理物1を加熱する加熱手段としての給蒸手段3、前記調理室2内の蒸気を排出する排蒸手段4、前記調理室2内を吸引排気する減圧手段5、減圧された前記調理室2へ外気を導入することにより復圧する復圧手段6である。
そして、前記調理室2内に溜まったドレンを排出するドレン排出手段7、前記調理室2内温度(以下、室温という。)を圧力により検出する圧力センサからなる第一検出器8、被調理物1内へ検出部を差し込むことで前記被調理物1内のほぼ中心部の温度である品温を検出する温度センサからなる第二検出器9を備えている。
前記調理室2は、被調理物1の出し入れのための扉(図示省略)を備え、内部を大気圧以上で蒸気加熱するために、耐圧性の圧力容器として形成している。
前記給蒸手段3は、一端を前記調理室2と接続し、ボイラからなる蒸気発生源(図示省略)からの蒸気を前記調理室2内へ供給するための給蒸用の第一配管10,蒸気の供給を制御する第一弁11,前記第一配管10に設けられ前記調理室2内へ蒸気を噴出するノズル12を含んで構成されている。
前記排蒸手段4は、一端を前記調理室2と接続し、前記調理室2内の蒸気を室外へ排出する排蒸用の第二配管13、排蒸を制御する第二弁14を含んで構成されている。前記ドレン排出手段7は、一端を前記調理室2と接続し前記調理室2内底部に溜まったドレンを室外へ排出する第三配管15、所定温度以下を検出して開くドレントラップ16、ドレンの排出を制御する第三弁17を含んで構成されている。
前記減圧手段5は、真空吸引用の第四配管18とこれに設ける蒸気エゼクタ,熱交換器,真空ポンプまたは水エゼクタ(いずれも図示省略)の一つまたは複数を組み合わせて構成される減圧器19を含んで構成されている。前記復圧手段6は、一端を前記調理室2に接続した外気導入用の第五配管20、第五配管20中に設ける外気導入の制御用の第四弁21,前記第五配管22の他端に設けたフィルタ22を含んで構成されている。
前記第一弁11〜第四弁21,前記減圧手段5および前記第一検出器8,前記第二検出器9は、制御器23と接続されている。前記制御器22は、前記第一検出器8,前記第二検出器9からの信号を入力し、所定の処理手順(プログラム)に従い、前記第一弁11〜第四弁21,前記減圧手段5を制御するように構成されている。
前記処理手順は、加熱設定温度および加熱設定時間を設定する設定工程と、この設定工程により設定された調理パターンに基づいて加熱調理を行う加熱調理工程とを含んで構成され、一例として図2に示すように構成されている。前記調理パターンは、典型的には、空気排除工程,複数の加熱工程,各加熱工程前の移行工程および復圧工程を含むものである。前記各加熱工程はこの実施例1では蒸煮工程と称することができる。
以下に、この実施例1の動作を図1および図2に基づき以下に説明する。
<調理例1>
まず、被調理物を煮汁の多い食材とし、素早く煮汁の温度を上げながら、一定温度以上にはしたくない調理について説明する。たとえば、煮汁の温度を95℃までできるだけ素早く上昇させて、その後100℃で20分間加熱したい場合である。この場合は、空気排除工程,第一移行工程,第一加熱工程,第二移行工程,第二加熱工程および復圧工程からなる調理パターンにより調理を行う。
まず、被調理物を煮汁の多い食材とし、素早く煮汁の温度を上げながら、一定温度以上にはしたくない調理について説明する。たとえば、煮汁の温度を95℃までできるだけ素早く上昇させて、その後100℃で20分間加熱したい場合である。この場合は、空気排除工程,第一移行工程,第一加熱工程,第二移行工程,第二加熱工程および復圧工程からなる調理パターンにより調理を行う。
(加熱温度などの設定)
図2を参照して、処理ステップS1(処理ステップSNは、以下単にSNという。)において、前記設定工程が行われる。この設定工程では、調理者は、前記各加熱工程毎につぎの設定を行う。すなわち、室温制御か、品温制御かの選択を行うとともに、室温設定温度と品温設定温度とを設定し、加熱設定時間と前記各移行工程の移行設定時間を設定する。この調理例1では、前記第一加熱工程については、品温制御を選択し、前記室温設定温度を120℃とし、前記品温設定温度を95℃とし,加熱設定時間を0分とする。また、前記第二加熱工程については、室温制御を選択し、前記室温設定温度を100℃とし、加熱設定時間を20分とする。この設定工程を終えると、空気排除工程を行う。
図2を参照して、処理ステップS1(処理ステップSNは、以下単にSNという。)において、前記設定工程が行われる。この設定工程では、調理者は、前記各加熱工程毎につぎの設定を行う。すなわち、室温制御か、品温制御かの選択を行うとともに、室温設定温度と品温設定温度とを設定し、加熱設定時間と前記各移行工程の移行設定時間を設定する。この調理例1では、前記第一加熱工程については、品温制御を選択し、前記室温設定温度を120℃とし、前記品温設定温度を95℃とし,加熱設定時間を0分とする。また、前記第二加熱工程については、室温制御を選択し、前記室温設定温度を100℃とし、加熱設定時間を20分とする。この設定工程を終えると、空気排除工程を行う。
(空気排除工程)
被調理物1を前記調理室2内へ入れて、前記扉を閉じ、調理開始スイッチ(図示省略)を操作して加熱調理を開始する。まず、空気排除工程S2を行う。この空気排除工程S2において、前記制御器23は、前記第一弁11〜前記第四弁21を閉じ、前記減圧手段5を作動させる。これにより前記調理室2内の空気が室外へ排出される。この空気排除工程は、必要に応じて省略することができる。
被調理物1を前記調理室2内へ入れて、前記扉を閉じ、調理開始スイッチ(図示省略)を操作して加熱調理を開始する。まず、空気排除工程S2を行う。この空気排除工程S2において、前記制御器23は、前記第一弁11〜前記第四弁21を閉じ、前記減圧手段5を作動させる。これにより前記調理室2内の空気が室外へ排出される。この空気排除工程は、必要に応じて省略することができる。
(第一移行工程)
この空気排除工程S2の後、S3へ移行して、前記第一加熱工程が室温制御か、品温制御かを判定する。今の場合、品温制御であるので、S4へ移行して、第一移行工程を開始する。この第一移行工程S4においては、前記制御器23は、空気排除工程終了時の室温と前記第一加熱工程の室温設定温度と移行設定時間とから移行特性線(時間−室温特性)を演算して、室温がこの演算された移行特性線の温度となるようにフィードバック制御により、前記第一弁11を制御することで、加熱を制御する。
この空気排除工程S2の後、S3へ移行して、前記第一加熱工程が室温制御か、品温制御かを判定する。今の場合、品温制御であるので、S4へ移行して、第一移行工程を開始する。この第一移行工程S4においては、前記制御器23は、空気排除工程終了時の室温と前記第一加熱工程の室温設定温度と移行設定時間とから移行特性線(時間−室温特性)を演算して、室温がこの演算された移行特性線の温度となるようにフィードバック制御により、前記第一弁11を制御することで、加熱を制御する。
この第一移行工程中、S5,S6およびS8の判定が行われる。S5においては、前記移行設定時間が経過したかどうかを判定し、S6においては、品温が前記品温設定温度に到達したかどうか(越えたかどうかの判定でも良い。)を判定するする。この調理例1では、品温の上昇が早いので、S5にてNOが判定され、S6でYESが判定されることになる。S6でNOが判定されると、S4に戻り、前記第一移行工程を継続する。
(第一加熱工程)
S6にてYESが判定されると、前記制御器23は、前記加熱設定時間の計時を開始してS8へ移行して、前記加熱設定時間が経過したかどうかを判定する。S8でNOが判定されるとS5に戻り、前記移行設定時間が経過して、S5でYESが判定されると、第一移行工程を終了して、S9の第一加熱工程を開始する。
S6にてYESが判定されると、前記制御器23は、前記加熱設定時間の計時を開始してS8へ移行して、前記加熱設定時間が経過したかどうかを判定する。S8でNOが判定されるとS5に戻り、前記移行設定時間が経過して、S5でYESが判定されると、第一移行工程を終了して、S9の第一加熱工程を開始する。
この第一加熱工程では、前記制御器23は、フィードバック制御により室温が前記室温設定温度を維持するように前記第一弁11の開閉を制御することにより、被調理物の加熱調理が行われる。第一加熱工程が正圧蒸煮の場合は、前記第二弁14を閉じ、前記減圧手段5の作動を停止している。前記第三弁17は、前記調理室2内の圧力が大気圧より設定値高くなると開くように構成されている。
この調理例1では、S5の判定において、S5でYESが判定される前に、S6でYESが判定される。そして、前記第一加熱工程の加熱設定時間が0分であるので、S6にてYESが判定されると同時に、S8にてYESが判定され、前記第一加熱工程を飛ばしてS11へ移行,すなわちつぎの工程へ移行する。この調理例1では、前記第二加熱工程が有るので、S11で、YESが判定され、S3へ移行する。
(第二移行工程)
S3では、前記第二加熱工程が室温制御であるので、S13へ移行して、前記第一移行工程と同様にして前記第二移行工程が行われる。この調理例1では、前記制御器23は、S5にてYESが判定された時の室温と、前記第二加熱工程の室温設定温度である100℃と、前記第二移行工程の移行設定時間とから移行特性線(時間−室温特性)を演算して、室温がこの演算された移行特性線の温度となるようにフィードバック制御により、前記第一弁11を制御することで、加熱を制御する。この第二移行工程は、前記移行設定時間だけ行われて、終了し、S14へ移行する。
S3では、前記第二加熱工程が室温制御であるので、S13へ移行して、前記第一移行工程と同様にして前記第二移行工程が行われる。この調理例1では、前記制御器23は、S5にてYESが判定された時の室温と、前記第二加熱工程の室温設定温度である100℃と、前記第二移行工程の移行設定時間とから移行特性線(時間−室温特性)を演算して、室温がこの演算された移行特性線の温度となるようにフィードバック制御により、前記第一弁11を制御することで、加熱を制御する。この第二移行工程は、前記移行設定時間だけ行われて、終了し、S14へ移行する。
(第二加熱工程)
S14では、前記第一加熱工程S9と同様な制御により被調理物を加熱する第二加熱工程が行われる。この調理例1で、室温が100℃となるようにフィードバック制御により加熱が制御され、この第二加熱工程の加熱設定時間20分が経過すると、第二加熱工程が終了され、S11へ移行する。この調理例1では、前記第二加熱工程の後に加熱工程が無いので、S11にてNOが判定され、S12へ移行する。
S14では、前記第一加熱工程S9と同様な制御により被調理物を加熱する第二加熱工程が行われる。この調理例1で、室温が100℃となるようにフィードバック制御により加熱が制御され、この第二加熱工程の加熱設定時間20分が経過すると、第二加熱工程が終了され、S11へ移行する。この調理例1では、前記第二加熱工程の後に加熱工程が無いので、S11にてNOが判定され、S12へ移行する。
(復圧工程)
S12では、復圧工程が行われる。この復圧工程は、前記復圧手段6を作動させて、前記調理室2内を大気圧に戻す復圧を行う。この復圧工程終了後そして、被調理物1を取り出し、全調理行程を終了する。
S12では、復圧工程が行われる。この復圧工程は、前記復圧手段6を作動させて、前記調理室2内を大気圧に戻す復圧を行う。この復圧工程終了後そして、被調理物1を取り出し、全調理行程を終了する。
以上の説明では、前記第一移行工程中にS8が判定される,すなわち前記第一移行工程中に前記品温設定温度を検出する例について説明した。したが、前記加熱設定温度のカウントを終了できなかった場合は、前記第一加熱工程中に前記加熱設定温度のカウントを終了した時点で、前記第一加熱工程を終了し、つぎの工程へ移行する。具体的には、処理は、S6→S7→S8→S5→S9→S10→S11の順に行われる。
以上のように、この実施例1によれば、前記第一加熱工程の全てまたは一部を省略して、前記第二加熱工程を行うことができ、素早く煮汁の温度を上げながら、一定温度以上にはしたくない調理を実現することができる。また、室温制御だけで移行工程および加熱工程を行うものと比較して、被調理物1を加熱温度および時間において必要以上に加熱することを防止できる。
この実施例1は、前記調理例1だけではなく、たとえば、品温の上昇時間の予想がつかない食材を一定温度まで加熱する調理例2にも適用される。この調理例2としては、大型の食材を表面温度95℃で中心温度を85℃まで加熱したい場合である。この調理例2では、加熱工程は第一加熱工程のみとし、この第一加熱工程については、品温制御を選択し、前記室温設定温度を95℃とし、前記品温設定温度を85℃とし,加熱設定時間を0分とする。この制御の場合、前記第二検出器9は、被調理物に差し込んで中心温度を検出して、加熱制御を行う。
1 被調理物
2 調理室
3 給蒸手段(加熱手段)
23 制御器
2 調理室
3 給蒸手段(加熱手段)
23 制御器
Claims (5)
- 加熱設定温度および加熱設定時間が設定可能な加熱工程を含む調理パターンに沿って調理室内温度を変化させる室温制御により被調理物を加熱する加熱調理方法であって、
前記加熱工程について、前記室温制御か、被調理物温度による品温制御かを選択可能としたことを特徴とする加熱調理方法。 - 前記調理パターンが複数の加熱工程を含み、各加熱工程毎に室温制御か、品温制御かを選択可能としたことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理方法。
- 前記加熱設定温度について室温設定温度と品温設定温度とを設定し、
前記品温制御が選択された加熱工程については、当該加熱工程の前に実行される移行工程を含めて前記品温設定温度に基づく品温制御を、前記室温設定温度に基づく室温制御よりも優先して行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱調理方法。 - 品温制御が選択された加熱工程前の移行工程において、当該加熱工程の品温制御に対する品温設定温度となると、前記加熱設定時間の計時を開始し、当該移行工程または当該加熱工程においてこの加熱設定時間の計時を終了すると、当該加熱工程を終了または当該加熱工程を飛ばして、つぎの工程へ移行することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理方法。
- 前記調理室への給蒸手段を制御することにより被調理物を加熱することを特徴とする請求項1〜請求項4に記載の加熱調理方法。
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