JP2007144990A - 発熱抵抗素子、サーマルヘッド、プリンタ、及び発熱抵抗素子の製造方法 - Google Patents

発熱抵抗素子、サーマルヘッド、プリンタ、及び発熱抵抗素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発熱抵抗体の発熱効率を向上して消費電力の低減を図り、発熱抵抗体下部の基板の強度を向上しつつ、簡易にかつ安価に製造することができる発熱抵抗素子、これを用いたサーマルヘッド、プリンタ、及び発熱抵抗素子の製造方法を提供する。
【解決手段】サーマルヘッド4を、基板11と、基板11の一面に形成されるガラス製の蓄熱層12と、蓄熱層12上に設けられた発熱抵抗体13とを有する構成とする。蓄熱層12の発熱抵抗体13に対向する領域には、発熱抵抗体13が形成される面から離間した位置に、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって空洞部26を複数形成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、発熱抵抗素子、これを用いたサーマルヘッド、プリンタ、及び発熱抵抗素子の製造方法に関するものである。
発熱抵抗素子は、例えばサーマルプリンタのサーマルヘッド等に用いられるものであって、一般的に、アルミナセラミクスなどからなる基板上にガラスなどからなる蓄熱層を敷設し、その上に複数の発熱抵抗体を設けた構成とされている。
ここで、サーマルプリンタとは、サーマルヘッドによってインクを加熱溶融させて印刷対象に転写する熱転写型プリンタや、サーマルヘッドによって感熱紙を直接感熱させる直接感熱型プリンタ等の総称である。
サーマルプリンタは、サーマルヘッドの各発熱抵抗体に選択的に熱を発生させて、インクリボンや感熱紙等の加熱対象の所望の位置に熱を加えることで、インクを溶融させて所望のパターンで印刷対象に転写したり、感熱紙を所望のパターンで感熱させている。
このような発熱抵抗素子を使用する機器において、近年、小型軽量型の携帯用途を中心とした、電池による駆動が可能な省電力型の製品が普及しつつある。また、昨今、環境配慮という観点等によるエネルギ事情から、電池を使用しない据え置き型の電子機器においても、待機電力のゼロ化を目指すなど、省電力化の動きが活発で、エネルギ効率をアップするということが必要不可欠になってきている。
従来の発熱抵抗素子では、発熱抵抗体が発生させた熱の大半は、印刷等の目的の加熱処理には寄与せずに、発熱抵抗素子を構成する材料や蓄熱層を通して基板側へ伝達されてしまっているといわれている。
このため、発熱抵抗体が発生させた熱を極力基板に伝達させずに印刷等の加熱処理に有効利用することで(すなわち発熱効率を高めることで)、発熱抵抗素子の省電力化を図ることが考えられている。
また、サーマルヘッドは、連続して印刷出力を行うと、基板に継続的に熱が伝達されるために基板の放熱が間に合わなくなり、サーマルヘッド全体がかなり高温になってしまう。この温度上昇は、印刷品位を落とす原因となるため、高品位な連続印刷を実現するためには、サーマルヘッドの発熱効率を高める必要がある。
発熱効率を高めたサーマルヘッドとしては、例えば、後記の特許文献1に示される構造のものが考案されている。このサーマルヘッドは、絶縁基板本体と、該絶縁基板本体の表面に形成されたアンダーグレーズ層とからなる絶縁基板の表面に、間隔をあけて複数の発熱抵抗体を配置するとともに、これらの発熱抵抗体に電力を供給する配線を敷設した構造を有している。アンダーグレーズ層の厚さ方向の中間位置に、発熱抵抗体の配列方向に沿って延びる帯状の空洞部を備えることにより、該帯状の空洞部を熱伝導率の低い断熱層として機能させ、発熱抵抗体から絶縁基板側に流れる熱量を低減することで、発熱効率を向上することが考えられている。
帯状の空洞部は、アンダーグレーズ層を形成する際に、帯状のセルロース系樹脂を埋め込んでおき、焼成処理の際にこのセルロース系樹脂を蒸発させることで、アンダーグレーズ層の中に形成されている。
特開平6−166197号公報
しかしながら、特許文献1のサーマルヘッドには以下の課題がある。
第1に、発熱抵抗体の下に空洞部を設けることで、絶縁基板本体方向への断熱効果はあるものの、厚さ方向の中間位置に空洞部を形成するためにアンダーグレーズ層自体が比較的厚く形成される必要がある。このため、アンダーグレーズ層に伝達された熱量がアンダーグレーズ層内に蓄積されることとなり、発熱抵抗体の表面側への熱量の伝達量が少ないので、発熱効率が低い。
第2に、空洞部を形成するために蒸発させる樹脂材料の寸法精度は低く、精密な形状の空洞部を形成することができない。このため、空洞部は、複数の発熱抵抗体の配列方向に沿って複数の発熱抵抗体に跨るように帯状に形成されるので、発熱抵抗体の位置におけるアンダーグレーズ層の強度が低く、印字の際に発熱抵抗体にかかる圧力によって、空洞部が潰れ易い。特に、発熱抵抗体との間に印刷用紙を挟むドラムは、発熱抵抗体の配列方向に沿って配されるため、アンダーグレーズ層が発熱抵抗体の配列方向に沿って割れる虞がある。
第3に、アンダーグレーズ層の厚さ方向の中間位置に空洞部を設ける従来の方法は、アンダーグレーズ下層の表面に、セルロース系樹脂からなる蒸発成分層を帯状に印刷して乾燥させ、その後、アンダーグレーズ下層と同一の絶縁材料からなるアンダーグレーズ表層形成ペーストを表面に形成して乾燥させる。さらに、このようにして積層された絶縁材料を約1300℃の温度で焼成することにより、蒸発成分層を蒸発させるものである。したがって、発熱抵抗体の下方に空洞部を設けるために複雑な工程が必要であり、製造に時間を要してしまう。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、発熱抵抗体の発熱効率を向上して消費電力の低減を図り、発熱抵抗体下部の基板の強度を向上しつつ、簡易にかつ安価に製造することができる発熱抵抗素子、これを用いたサーマルヘッド、プリンタ、及び発熱抵抗素子の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の第一の態様は、基板と、該基板の一面に形成されるガラス製の蓄熱層と、該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有し、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域には、前記発熱抵抗体が形成される面から離間した位置に、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって複数の空洞部、もしくは蛇行した線状の空洞部が形成されている発熱抵抗素子を提供する。
このように構成される発熱抵抗素子では、蓄熱層において発熱抵抗体に対向する領域に空洞部が形成されているので、この空洞部が、発熱抵抗体から基板への熱の流入を規制する断熱層として機能する。
この空洞部は、蓄熱層に対してフェムト秒レーザーを用いたレーザー加工を施すことによって形成される。
このため、本発明の発熱抵抗素子では、従来の空隙を有する発熱抵抗素子に比べて製造工程が単純となり、製造コストが低くて済む。
また、蓄熱層において複数の空洞部間、もしくは蛇行する空洞部間に残された部分は、蓄熱層において空洞部の上下部分を支持する支柱として機能するので、空洞部近傍においても蓄熱層の強度が十分に確保されている。
ここで、フェムト秒レーザーによるレーザー加工は、光電離加工によって加工を行うものである。すなわち、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工では、レーザー光線によってダイレクトに加工部が分解されるので、一般的なレーザー加工とは異なり、ワークに熱やプラズマによる損傷が生じない。
また、フェムト秒レーザーによるレーザー加工は、ワークがガラス等のレーザー光に対して透明な材質である場合には、ワーク内部にレーザー光を集光させることで、ワークの表面に損傷を与えることなく、ワーク内部を加工することができる。
また、フェムト秒レーザーによってガラスを加工した場合、加工部位が蒸発して、加工部位に空洞が形成される。このとき、加工部位を構成していたガラスは、加工部位の周辺に押しやられることになるので、ワークにおいて加工部位の周辺部分の材料密度が高まる。
このため、本発明の発熱抵抗素子では、ガラス製の蓄熱層には、その表面に損傷を与えずに空洞部が形成されており、さらに蓄熱層において空洞部の周囲の密度が高くなっているので、空洞部近傍においても蓄熱層の強度が十分に確保されている。
さらに、フェムト秒レーザーはパルス幅が極めて短いレーザー光であるので、レーザー光を直径1μm程度まで集光させることができる。そして、光電離加工は強度依存プロセスであるので、フェムト秒レーザーによるレーザー加工では、レーザー光の集光点における光束径以下の範囲を加工することができる。
このため、本発明の発熱抵抗素子では、蓄熱層における空洞部の形状及び位置を高精度に制御することができるので、空洞部を発熱抵抗体に対向する位置に正確にかつ所望の形状に正確に形成することができ、発熱抵抗体から基板への熱の流入を効果的に規制することができる。
ここで、蓄熱層の発熱抵抗体が形成される面から空洞部までの距離が1μmよりも小さいと、空洞部と発熱抵抗体との間の領域における蓄熱層の厚みが小さすぎて、強度を確保することが困難となる。また、蓄熱層の発熱抵抗体が形成される面から空洞部までの距離が30μmよりも大きいと、発熱抵抗体から蓄熱層に伝達された熱が空洞部の周囲を伝わって基板に伝達されてしまうので、発熱抵抗体と基板との間の断熱性能が低下する。
このため、蓄熱層の発熱抵抗体が形成される面から空洞部までの距離は、1μm以上30μm以下に設定することが好ましい。
ここで、基板がセラミックス製である場合には、基板表面に微細な凹凸が形成されているので、基板上に形成される蓄熱層の表面を完全な平坦面とすることは困難である。
蓄熱層はガラス製であって透明なため、そのままでは表面形状を把握することは困難である。
そこで、蓄熱層の表面から離間した位置に、この表面に沿った反射層を設けることで、反射層の表面形状に基づいて蓄熱層の表面形状を予測することができ、蓄熱層の表面が平坦でない場合にも、蓄熱層の表面に沿って空洞部を形成することができる。
このように蓄熱層の各部において表面から空洞部までの距離を一定とすることで、蓄熱層の各部における強度や断熱性能を一定に保つことができ、品質が安定する。
ここで、反射層は、金属層や有機層、有色ガラス層等によって構成することができる。
例えば、蓄熱層をCVD(化学気相成長法)等の積層法を用いて作成すれば、上記のような反射層を有する蓄熱層は、積層過程の途中で積層済みのガラス層上に反射層を形成し、この反射層の上にさらにガラス層を形成することによって、容易に作成することができる。
この発熱抵抗素子において、前記空洞部は、前記蓄熱層の厚み方向の寸法が前記蓄熱層の表面に沿った方向の寸法よりも大きいことが好ましい。
この場合には、蓄熱層において空洞部間に残される部位の、蓄熱層の表面に沿った断面積が小さくなるので、この部分を通じた熱伝導が少なくなり、発熱抵抗体から基板への熱の流入を効果的に規制することができる。
本発明の第二の態様は、基板と、該基板上に設けられた蓄熱層と、該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有し、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を有し、前記蓄熱層の前記空洞部の近傍は前記蓄熱層の他の部分より比重が大きく設定されている発熱抵抗素子を提供する。
この発熱抵抗素子では、蓄熱層において、空洞部の近傍が、他の部分よりも比重が大きい(すなわち密度が高い)ので、空洞部近傍においても蓄熱層の強度が十分に確保されている。
本発明の第二の態様において、前記蓄熱層の前記空洞部の近傍は前記蓄熱層の他の部分より硬いことが好ましい。
この発熱抵抗素子では、空洞部近傍においても蓄熱層の強度が十分に確保されているので、蓄熱層に空洞部が設けられた構成としながら、蓄熱層全体としての強度を確保することができる。
本発明の第二の態様において、前記蓄熱層の表面の前記空洞部に対向する部分が凸状に形成されていることが好ましい。
このように、蓄熱層において発熱抵抗体に対向する部位の、発熱抵抗体側の表面が、他の領域よりも盛り上がっていることで、蓄熱層からの発熱抵抗体の突出量がより大きくなる。このため、このような発熱抵抗素子をサーマルヘッドとして用いた場合には、印刷時に印刷対象に対する発熱抵抗体の押し圧力が高まるので、印刷効率が向上する。
本発明の第二の態様において、前記空洞部はレーザー加工によって形成されることが好ましい。また、本発明の第二の態様において、空洞部は、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって形成されることがより好ましい。
このように、空洞部をレーザー加工によって形成することで、上記のように、発熱抵抗素子を、蓄熱層の表面に損傷を与えずに、蓄熱層において空洞部の近傍の密度や硬度が向上した構成とすることができる。
本発明の第一または第二の態様において、前記蓄熱層は、前記発熱抵抗体が形成される面に近くなるにつれて前記空洞部の密度が低減されていることが好ましい。
この場合には、蓄熱層において、蓄熱層を支持する基板から離間するにつれて蓄熱層の密度が高められているので、蓄熱層を空洞部が形成された構成としつつ、強度を確保することができる。
本発明の第二の態様において、前記蓄熱層には、前記発熱抵抗体が形成される面に近い部位ほど低い出力の前記フェムト秒レーザーを用いた前記レーザー加工によって前記空洞部が形成されていることが好ましい。
蓄熱層に形成される空洞部の大きさは、蓄熱層のレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーの出力が大きいほど大きくなり、出力が小さいほど小さくなる。
このため、上記のように蓄熱層のレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーの出力を、蓄熱層の発熱抵抗体が形成される面に近い部位ほど小さくすることで、発熱抵抗体が形成される面に近づくにつれて、蓄熱層に形成される空洞部の大きさが低減される。
これにより、蓄熱層において、蓄熱層を支持する基板から離間するにつれて蓄熱層の密度が高められるので、蓄熱層を空洞部が形成された構成としつつ、強度を確保することができる。
本発明の第一または第二の態様において、前記基板と前記蓄熱層とは、互いの間に設けられた接着層によって貼り合わせられており、前記接着層には、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される領域に対向する部位に凹部または開口部が形成されており、前記蓄熱層には、前記基板との貼り合わせ処理後に前記レーザー加工が行われることによって前記空洞部が形成されていることが好ましい。
この場合には、蓄熱層において発熱抵抗体が形成される領域に対向する部位と基板との間には、接着層の凹部または開口部が位置している。すなわち、蓄熱層においてレーザー加工が行われる領域の基板側には、接着層の凹部または開口部が位置している。
このため、レーザー加工によってガラス製の蓄熱層に空洞部を形成する際に、レーザー加工部位の周囲のガラスが接着層の凹部内または開口部内に逃げることができるので、空洞部の形成が確実に行われることとなり、歩留まりが向上する。
また、本発明の第三の態様は、上記本発明に係る発熱抵抗素子のいずれかを備えたサーマルヘッドを提供する。
このサーマルヘッドによれば、発熱効率が高く製造コストの低い発熱抵抗素子を用いているので、低消費電力を実現しながら低コストである。
また、発熱抵抗素子の蓄熱層に対して、所定量以上の高出力のフェムト秒レーザーを用いてレーザー加工を行うと、蓄熱層に空洞部が形成されるとともに、この空洞部の周囲にあるガラスが押しのけられる。このため、蓄熱層において、空洞部が形成される領域(すなわち発熱抵抗体に対向する部位)の発熱抵抗体側の表面が、他の領域よりも盛り上がる。これにより、蓄熱層からの発熱抵抗体の突出量がより大きくなる。このように発熱抵抗体の突出量が増大した発熱抵抗素子を用いたサーマルヘッドでは、印刷時に印刷対象に対する発熱抵抗体の押し圧力が高まるので、印刷効率が向上する。
また、本発明の第四の態様は、上記本発明に係るサーマルヘッドを用いたプリンタを提供する。
このプリンタによれば、発熱効率が高く製造コストの低いサーマルヘッドを用いているので、低消費電力を実現しながら低コストである。
また、本発明の第五の態様は、基板と、該基板上に形成されるガラス製の蓄熱層と、該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有する発熱抵抗素子の製造方法であって、フェムト秒レーザーによるレーザー加工によって、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を形成する発熱抵抗素子の製造方法を提供する。
この発熱抵抗素子の製造方法では、空洞部は、蓄熱層に対してフェムト秒レーザーを用いたレーザー加工を施すことによって形成されるので、従来の空隙を有する発熱抵抗素子に比べて製造工程が単純となり、製造コストが低くて済む。
この発熱抵抗素子の製造方法において、前記蓄熱層には、前記発熱抵抗体が形成される面に近くなるにつれて前記空洞部の密度が低くなるように前記空洞部を形成することが好ましい。
この場合には、蓄熱層において、蓄熱層を支持する基板から離間するにつれて蓄熱層の密度が高められているので、蓄熱層を空洞部が形成された構成としつつ、強度を確保することができる。
この発熱抵抗素子の製造方法において、前記レーザー加工時には、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される面に近い部位ほど低い出力の前記フェムト秒レーザーを用いて前記空洞部を形成することが好ましい。
蓄熱層に形成される空洞部の大きさは、蓄熱層のレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーの出力が大きいほど大きくなり、出力が小さいほど小さくなる。
このため、上記のように蓄熱層のレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーの出力を、蓄熱層の発熱抵抗体が形成される面に近い部位ほど小さくすることで、発熱抵抗体が形成される面に近づくにつれて、蓄熱層に形成される空洞部の大きさが低減される。
これにより、蓄熱層において、蓄熱層を支持する基板から離間するにつれて蓄熱層の密度が高められるので、蓄熱層を空洞部が形成された構成としつつ、強度を確保することができる。
本発明の第六の態様は、基板と、該基板上に形成される蓄熱層と、該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有する発熱抵抗素子の製造方法であって、レーザー加工によって、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を形成する発熱抵抗素子の製造方法を提供する。
この発熱抵抗素子の製造方法では、空洞部は、蓄熱層に対してレーザー加工を施すことによって形成されるので、従来の空隙を有する発熱抵抗素子に比べて製造工程が単純となり、製造コストが低くて済む。
本発明の第六の態様において、前記レーザー加工によって、前記蓄熱層の前記空洞部の近傍を前記蓄熱層の他の部分より比重を大きく加工することが好ましい。
この場合には、空洞部近傍においても蓄熱層の強度を十分に確保することができるので、蓄熱層に空洞部が設けられた構成としながら、蓄熱層全体としての強度が確保された発熱抵抗素子を製造することができる。
本発明の第六の態様において、前記レーザー加工によって、前記蓄熱層の前記空洞部の近傍を前記蓄熱層の他の部分より硬く加工することが好ましい。
この場合には、空洞部近傍においても蓄熱層の強度が十分に確保されるので、蓄熱層に空洞部が設けられた構成としながら、蓄熱層全体としての強度が確保された発熱抵抗素子を製造することができる。
本発明の第六の態様において、前記レーザー加工によって、前記蓄熱層の表面の前記空洞部に対向する部分を凸状に形成することが好ましい。
このように、蓄熱層において発熱抵抗体に対向する部位の、発熱抵抗体側の表面を、他の領域よりも盛り上げることで、蓄熱層からの発熱抵抗体の突出量がより大きくなる。このため、サーマルヘッドとして用いた場合に、印刷時に印刷対象に対する発熱抵抗体の押し圧力が高く、印刷効率が向上した発熱抵抗素子を製造することができる。
本発明の第二の態様において、前記空洞部はレーザー加工によって形成されることが好ましい。また、本発明の第二の態様において、空洞部は、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって形成されることがより好ましい。
このように、空洞部をレーザー加工によって形成することで、上記のように、蓄熱層の表面に損傷を与えずに、蓄熱層において空洞部の近傍の密度や硬度が向上した発熱抵抗素子を製造することができる。
上記本発明の第五または第六の態様において、前記基板と前記蓄熱層とを、互いの間に設けられた接着層によって貼り合わせるとともに、前記接着層を、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される領域に対向する部位に凹部または開口部が形成された構成とし、前記基板と前記蓄熱層との貼り合わせ処理後に前記レーザー加工によって前記蓄熱層に前記空洞部を形成することが好ましい。
この場合には、蓄熱層において発熱抵抗体が形成される領域に対向する部位と基板との間には、接着層の凹部または開口部が位置している。すなわち、蓄熱層においてレーザー加工が行われる領域の基板側には、接着層の凹部または開口部が位置している。
このため、レーザー加工によってガラス製の蓄熱層に空洞部を形成する際に、レーザー加工部位の周囲のガラスが接着層の凹部内または開口部内に逃げることができるので、空洞部の形成が確実に行われることとなり、歩留まりが向上する。
上記本発明の第五または第六の態様において、前記蓄熱層を、前記発熱抵抗体が形成される表面から離間した位置に、該表面に沿った反射層が設けられた構成とし、該反射層を加工位置の目印として、フェムト秒レーザーによるレーザー加工によって、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を形成するようにしてもよい。
この場合には、蓄熱層の表面から離間した位置に設けられる反射層を加工位置の目印として蓄熱層に対してフェムト秒レーザーによるレーザー加工を行って、空洞部を形成するので、蓄熱層の表面が平坦でない場合にも、蓄熱層の表面に沿って空洞部を形成することができる。
このように蓄熱層の各部において表面から空洞部までの距離が一定となった発熱抵抗素子では、蓄熱層の各部における強度や断熱性能が一定に保たれるので、品質が安定する。
本発明に係る発熱抵抗素子、サーマルヘッド、及びプリンタによれば、低消費電力を実現しながら、製造コストが低くて済む。また、発熱抵抗素子の強度も向上することができる。
また、本発明に係る発熱抵抗素子の製造方法によれば、低消費電力の発熱抵抗素子を低コストで製造することができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
本実施形態では、本発明を、サーマルプリンタに適用した例を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、本体フレーム2と、水平配置されるプラテンローラ3と、プラテンローラ3の外周面に対向配置されるサーマルヘッド4(発熱抵抗素子)と、プラテンローラ3とサーマルヘッド4との間に感熱紙5を送り出す紙送り機構6と、サーマルヘッド4を感熱紙5に対して所定の押圧力で押し付ける加圧機構7とを備えている。
サーマルヘッド4は、図2の平面図に示すように板状をなしており、図3の断面図(図2のα−α矢視断面図)に示すように、基板11と、基板の一面側に形成される例えばガラス製の蓄熱層12と、蓄熱層12上に設けられた発熱抵抗体13と、蓄熱層12及び発熱抵抗体13を覆って磨耗や腐食から保護する保護膜層14とを有している。
本実施形態では、発熱抵抗体13は、サーマルヘッド4においてプラテンローラ3の長手方向に沿って複数配列されている。
このサーマルヘッド4では、一般的なサーマルヘッドと同様に、基板11として、ガラス基板やシリコン基板、アルミナセラミクス基板等の絶縁性基板が用いられている。ガラス基板としては、二酸化珪素の含有量が50%から80%のものが用いられる。また、アルミナセラミクス基板としては、酸化アルミニウム含有量は95%から99.5%のものが用いられる。本実施形態では、基板11として、シリコン基板が用いられている。
ここで、後述するように、蓄熱層12がガラスによって構成されているので、基板11として蓄熱層12の材質に性質の近いシリコン基板を用いた場合には、サーマルヘッド4が熱膨張した際に生じる歪みが少なくて済む。
また、アルミナセラミクス基板は、サーマルヘッドの基板として一般的に用いられるものであって、ガラスやシリコン基板よりもヤング率が大きく、機械的強度が高いので、後述するように発熱抵抗体13となる各種の薄膜を形成した際に、膜応力による歪みが生じにくい。
蓄熱層12は、例えばCVD等の積層法によって作成されるガラス層である。本実施形態では、蓄熱層12は、厚さ5μm以上、好ましくは厚さ40μmから100μm程度のガラス層によって構成されていて、十分な機械的強度を有している。
発熱抵抗体13は、蓄熱層12上に所定パターンで形成される発熱抵抗体層21と、蓄熱層12上に発熱抵抗体層21と接して設けられる個別電極22及び共通電極23とを有している。
図3に示すように、蓄熱層12において、発熱抵抗体13の発熱抵抗体層21に対向する領域には、発熱抵抗体13が形成される面から離間した位置に、空洞部26が複数形成されている。この空洞部26は、蓄熱層12上の発熱抵抗体13から基板11への熱の流入を規制する断熱層として機能するものである。
ここで、蓄熱層12において、平面視における空洞部26の設置領域は、発熱抵抗体層21の寸法に近ければ、発熱抵抗体層21が形成される領域よりも小さくてもよく、また大きくてもよい。
空洞部26の設置領域の大きさを発熱抵抗体13の発熱有効面積よりも大きくした場合には、発熱抵抗体13と基板11との間の断熱性能が大きくなる。一方、空洞部26の設置領域の大きさを発熱抵抗体13の発熱有効面積よりも小さくした場合には、シリコン基板11の機械的強度を向上することができる。
本実施形態では、図3及び図4の平断面図に示すように、蓄熱層12において、発熱抵抗体13が形成される領域よりも広い範囲に空洞部26が設けられている。
また、本実施形態では、図4に示すように、空洞部26は、隣接する空洞部26との間隔が極力少なくなるように千鳥状に配置されており、これによって、蓄熱層12は、発熱抵抗体13の発熱有効面積全体に対して、ほぼ均一な断熱性能を有している。
本実施形態では、空洞部26は、直径1μmから10μm程度の球状をなしている。すなわち、このサーマルヘッド4では、空洞部26の高さが最大10μm程度と十分に確保されていて、この空洞部26による断熱効果が高い。また、空洞部26の高さが最大で10μm以下とされているので、サーマルヘッド4の厚みが抑えられる。
次に、上記本実施形態に係るサーマルヘッド4の製造方法について説明する。
まず、基板11(シリコンウェハ)の一面に、CVD等の積層法によって蓄熱層12を形成する。
このようにして形成された蓄熱層12に対して、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって空洞部26を形成する。
ここで、フェムト秒レーザーとしては、出力が1×10Wから1×1010W、パルス長が1×10−14secから1×10−12secの超高強度の超極短パルスレーザーが用いられる。
また、このレーザー加工は、例えば焦点位置を予め設定した領域に自動的に移動させて、複数箇所の加工を連続的に行う構成のレーザー加工装置を用いることで、自動化することができる。
その後、蓄熱層12上に、発熱抵抗体層21、個別電極22、共通電極23、保護膜層14を順次形成する。なお、発熱抵抗体層21、個別電極22、及び共通電極23を形成する順序は任意である。また、個別電極22と共通電極23は同一工程内で同時に形成してもよい。
これら発熱抵抗体層21、個別電極22、共通電極23、保護膜層14は、従来のサーマルヘッドにおけるこれら部材の製造方法を用いて作成することができる。
具体的には、スパッタリングやCVD、蒸着等の薄膜形成法を用いて蓄熱層12上にTa系やシリサイド系等の発熱抵抗体材料の薄膜を成膜し、この発熱抵抗体材料の薄膜をリフトオフ法やエッチング法等を用いて成形することにより所望の形状の発熱抵抗体13を形成する。
同様に、蓄熱層12上にAl、Al−Si、Au、Ag、Cu、Pt等の配線材料をスパッタリングや蒸着法等により成膜してこの膜をリフトオフ法もしくはエッチング法を用いて成形したり、配線材料をスクリーン印刷した後に焼成するなどして、所望の形状の個別電極22及び共通電極23を形成する。
本実施の形態では、一つの発熱抵抗体13に対して二つの独立した個別電極22を設け、共通電極23を一方の個別電極22上にかぶせて設けることで、共通電極23の配線抵抗値の低減を図っている。
このように発熱抵抗体層21、個別電極22、及び共通電極23を形成したのち、蓄熱層12上にSiO、Ta、SiAlON、Si、ダイヤモンドライクカーボン等の保護膜材料をスパッタリング、イオンプレーティング、CVD法等により成膜して、保護膜層14を形成する。
これにより、図1に示されるサーマルヘッド4が製造される。
このように構成されるサーマルヘッド4では、蓄熱層12において発熱抵抗体13に対向する領域に空洞部26が形成されているので、この空洞部26が、発熱抵抗体13から基板11への熱の流入を規制する断熱層として機能する。
ここで、蓄熱層12において発熱抵抗体13が形成される面から空洞部26までの距離が1μmよりも小さいと、空洞部26と発熱抵抗体13との間の領域における蓄熱層12の厚みが小さすぎて、強度を確保することが困難となる。また、蓄熱層12において発熱抵抗体13が形成される面から空洞部26までの距離が30μmよりも大きいと、発熱抵抗体13から蓄熱層12に伝達された熱が空洞部26の周囲を伝わって基板11に伝達されてしまうので、発熱抵抗体13と基板11との間の断熱性能が低下する。
このため、蓄熱層12の発熱抵抗体13が形成される面から空洞部26までの距離は、1μm以上30μm以下に設定することが好ましく、1μm以上10μm以下に設定することがより好ましい。
この空洞部26は、蓄熱層12に対してフェムト秒レーザーを用いたレーザー加工を施すことによって形成される。
このため、このサーマルヘッド4は、従来の空隙を有する発熱抵抗素子を用いたサーマルヘッドに比べて製造工程が単純となり、製造コストが低くて済む。
また、蓄熱層12において複数の空洞部26間に残された部分は、蓄熱層12において空洞部26の上下部分を支持する支柱として機能するので、空洞部26近傍においても蓄熱層12の強度が十分に確保されている。
ここで、フェムト秒レーザーによるレーザー加工は、光電離加工によって加工を行うものである。すなわち、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工では、レーザー光線によってダイレクトに加工部が分解されるので、一般的なレーザー加工とは異なり、ワークに熱やプラズマによる損傷が生じない。
また、フェムト秒レーザーによるレーザー加工は、ワークがガラス等のレーザー光に対して透明な材質である場合には、ワーク内部にレーザー光を集光させることで、ワークの表面に損傷を与えることなく、ワーク内部を加工することができる。
また、フェムト秒レーザーによってガラスを加工した場合、加工部位が蒸発して、加工部位に空洞が形成される。このとき、加工部位を構成していたガラスは、加工部位の周辺に押しやられることになるので、ワークにおいて加工部位の周辺部分の材料密度が高まる。
すなわち、本実施形態に示すサーマルヘッド4では、ガラス製の蓄熱層12には、その表面に損傷を与えずに空洞部26が形成されており、さらに蓄熱層12において空洞部26の周囲の密度が高くなっているので、空洞部26近傍においても蓄熱層12の強度が十分に確保されている。
さらに、フェムト秒レーザーはパルス幅が極めて短いレーザー光であるので、レーザー光を直径1μm程度まで集光させることができる。そして、光電離加工は強度依存プロセスであるので、フェムト秒レーザーによるレーザー加工では、レーザー光の集光点における光束径以下の範囲を加工することができる。
このため、本実施形態に示すサーマルヘッド4では、蓄熱層12における空洞部26の形状及び位置を高精度に制御することができるので、空洞部26を発熱抵抗体13に対向する位置に正確にかつ所望の形状に正確に形成することができ、発熱抵抗体13から基板11への熱の流入を効果的に規制することができる。
以上述べたように、本実施形態に示すサーマルヘッド4では、発熱抵抗体13が発生させた熱を印刷に有効利用することができるので、発熱抵抗体13の発熱効率が高い。
また、このように発熱抵抗体13が発生させた熱が基板11に伝わりにくいので、連続して印刷出力を行ってもサーマルヘッド4全体の温度が上昇しにくい。このため、本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、高品位な連続印刷が可能である。
このように、このサーマルヘッド4は、発熱効率が高く製造コストが低い。
このため、このサーマルヘッド4を用いるサーマルプリンタ1は、低消費電力を実現しながら低コストである。
ここで、本実施形態では、空洞部26を球状とした例を示したが、これに限られることなく、図5に示すように、空洞部26を、蓄熱層12の厚み方向の寸法が蓄熱層12の表面に沿った方向の寸法よりも大きくしてもよい。
この場合には、空洞部26をより密に配置することができ、蓄熱層12において空洞部26間に残される部位の、蓄熱層12の表面に沿った断面積が小さくなるので、この部分を通じた熱伝導が少なくなり、発熱抵抗体から基板への熱の流入を効果的に規制することができる。
また、空洞部26の、蓄熱層12の表面に沿った方向の断面形状は任意であって、例えば空洞部26の断面を略六角形として、平面視においてハニカム形状となるように配置することで、空洞部26をより密に配置することができる。
ここで、サーマルヘッド4の蓄熱層12に対して、所定量以上の高出力のフェムト秒レーザーを用いてレーザー加工を行うと、蓄熱層12に空洞部26が形成されるとともに、この空洞部26の周囲にあるガラスが押しのけられる。このため、図6に示すように、蓄熱層12において、空洞部26が形成される領域(すなわち発熱抵抗体13に対向する部位)の発熱抵抗体13側の表面が、他の領域よりも盛り上がる。これにより、蓄熱層12からの発熱抵抗体13の突出量がより大きくなる。このように発熱抵抗体13の突出量が増大したサーマルヘッド4では、印刷時に印刷対象に対する発熱抵抗体13の押し圧力が高まるので、印刷効率が向上する。
[第二実施形態]
以下、本発明の第二実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態に示すサーマルプリンタは、第一実施形態に示したサーマルプリンタ1において、サーマルヘッド4の代わりに、サーマルヘッド31を用いたものである。
以下、第一実施形態で示すサーマルヘッド4と同様または同一の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
サーマルヘッド31は、サーマルヘッド4において、蓄熱層12の代わりに、蓄熱層32を設けたものである。
蓄熱層32は、蓄熱層12において、発熱抵抗体13が形成される表面から離間した位置に、この表面に沿った反射層33を設けたものである。
ここで、反射層33は、金属層や有機層、有色ガラス層等によって構成することができる。
このような蓄熱層32は、積層法によって作成する過程で、積層過程の途中で積層済みのガラス層32a上に反射層33を形成し、この反射層33の上にさらにガラス層32bを形成することによって、容易に作成することができる。
反射層33は、例えば、積層済みのガラス層32a上に、積層法によって形成されていてもよく、積層済みのガラス層32a上に反射材料を貼りつけることによって形成されていてもよい。また、反射層33は、積層済みのガラス層32aの表面に着色を施して、この着色部分によって構成してもよい。
このように構成されるサーマルヘッド31では、蓄熱層32が、その表面から離間した位置に、この表面に沿った反射層33を有しているので、反射層33の表面形状に基づいて蓄熱層32の表面形状を予測することができる。
このため、この反射層33を加工位置の目印として、フェムト秒レーザーによるレーザー加工によって、蓄熱層32の表面に沿って空洞部26を形成することができる。
このため、このサーマルヘッド31では、基板11がセラミックス製である場合など、基板11上に形成される蓄熱層32の表面を完全な平坦面とすることが困難な場合にも、蓄熱層32の各部において表面から空洞部26までの距離を一定とすることができる。
このように蓄熱層32の各部において表面から空洞部26までの距離を一定とすることで、蓄熱層32の各部における強度や断熱性能を一定に保つことができ、品質が安定する。
空洞部26を形成するにあたって、レーザー加工機は、反射層33上に焦点位置を設定してもよく、また、反射層33の位置を検出して、この位置よりも上方に空洞部26を形成してもよい。図7では、レーザー加工機の焦点位置を反射層33上に設定して空洞部26を形成した場合について示している。
[第三実施形態]
以下、本発明の第三実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態に示すサーマルプリンタは、第一実施形態に示したサーマルプリンタ1において、サーマルヘッド4の代わりに、サーマルヘッド51を用いたものである。
以下、第一実施形態で示すサーマルヘッド4と同様または同一の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
サーマルヘッド51は、サーマルヘッド4において、蓄熱層12の代わりに、蓄熱層52を設けたものである。
蓄熱層52は、蓄熱層12において、空洞部26を、蓄熱層12の厚み方向にも分布させたものである。具体的には、蓄熱層52では、発熱抵抗体13が形成される面に近くなるにつれて空洞部26の密度が低減されている。図8では、蓄熱層52の面に沿って配列された空洞部26の組を、それぞれ密度を変えて、蓄熱層52の厚み方向に沿って三組設けた例を示している。
このような蓄熱層52は、空洞部26をレーザー加工によって形成する際に、蓄熱層52におけるレーザー加工部位を、蓄熱層52の厚み方向にも移動させるとともに、蓄熱層52において発熱抵抗体が形成される面に近づくほど、蓄熱層52の面に沿った方向におけるレーザー加工部位の間隔を大きく確保することで形成される。
このように構成されるサーマルヘッド51では、蓄熱層52において、蓄熱層52を支持する基板11から離間するにつれて蓄熱層52の密度が高められているので、蓄熱層52を空洞部26が形成された構成としつつ、蓄熱層52の強度を確保することができる。
このため、このサーマルヘッド51を用いるサーマルプリンタは、耐久性に優れている。
[第四実施形態]
以下、本発明の第四実施形態について、図9を用いて説明する。
本実施形態に示すサーマルプリンタは、第一実施形態に示したサーマルプリンタ1において、サーマルヘッド4の代わりに、サーマルヘッド61を用いたものである。
以下、第一実施形態で示すサーマルヘッド4と同様または同一の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
サーマルヘッド61は、サーマルヘッド4において、蓄熱層12の代わりに、蓄熱層62を設けたものである。
蓄熱層62は、蓄熱層12において、空洞部26を、蓄熱層12の厚み方向にも分布させたものである。具体的には、蓄熱層62では、発熱抵抗体13が形成される面に近い部位ほど低い出力のフェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって空洞部26が形成されている。
蓄熱層62に形成される空洞部26の大きさは、蓄熱層62のレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーの出力が大きいほど大きくなり、出力が小さいほど小さくなる。
このため、上記のように蓄熱層62のレーザー加工に用いるフェムト秒レーザーの出力を、蓄熱層62の発熱抵抗体13が形成される面に近い部位ほど小さくすることで、発熱抵抗体13が形成される面に近づくにつれて、蓄熱層62に形成される空洞部26の大きさが低減される。
図9では、蓄熱層62の面に沿って配列された空洞部26の組を、それぞれ空洞部26の大きさを変えて、蓄熱層62の厚み方向に沿って三組設けた例を示している。図9では、これら空洞部26の組を構成する空洞部26のうち、最も基板11側に位置する組を構成する空洞部を空洞部26Lとし、最も発熱抵抗体13側に位置する組を構成する空洞部を空洞部26Sとし、これらの組の間に位置する組を構成する空洞部を空洞部26Mとしている。なお、図9に示す例では、各空洞部26の組において空洞部26間の間隔(空洞部26の中心同士の間隔)は一定としているが、これに限られることなく、空洞部26間の間隔は任意とすることができる。
このように構成されるサーマルヘッド61では、蓄熱層62において、蓄熱層62を支持する基板11から離間するにつれて蓄熱層62の密度が高められるので、蓄熱層62を空洞部が形成された構成としつつ、強度を確保することができる。
このため、このサーマルヘッド61を用いるサーマルプリンタは、耐久性に優れている。
[第五実施形態]
以下、本発明の第五実施形態について、図10及び図11を用いて説明する。ここで、図10は、本実施形態に係るサーマルヘッド71の製造過程を示す縦断面図であり、図11は、本実施形態に係るサーマルヘッド71の完成品の構成を示す縦断面図である。
本実施形態に示すサーマルプリンタは、第一実施形態に示したサーマルプリンタ1において、サーマルヘッド4の代わりに、サーマルヘッド71を用いたものである。
以下、第一実施形態で示すサーマルヘッド4と同様または同一の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
サーマルヘッド71は、サーマルヘッド4において、蓄熱層12の代わりに、蓄熱層72を設けたものである。蓄熱層72は、基板11上に積層法によって形成されたものではなく、基板11に対して、接着層73を介して貼り合わせられたガラス板によって構成されている。言い換えると、サーマルヘッド71では、基板11と蓄熱層72とは、互いの間に設けられた接着層73によって貼り合わせられている。
接着層73には、蓄熱層72の発熱抵抗体13が形成される領域に対向する部位に凹部または開口部が形成されている。本実施形態では、接着層73には、蓄熱層72の発熱抵抗体13が形成される領域に対向する部位に、基板11まで通じる開口部74が形成されている。
さらに、蓄熱層72には、図10に示すように基板11との貼り合わせ処理を終えた後に、レーザー加工が行われることによって、図11に示すように、空洞部26が形成されている。
このように構成されるサーマルヘッド71では、上記のように、蓄熱層72においてレーザー加工が行われる領域の基板11側には、接着層73の開口部74が位置している。
このため、レーザー加工によってガラス製の蓄熱層72に空洞部26を形成する際に、レーザー加工部位の周囲のガラス72aが接着層73の開口部74内に逃げることができるので、空洞部26の形成が確実に行われることとなり、歩留まりが向上する。
このため、このサーマルヘッド71を用いるサーマルプリンタは、製造コストを低減することができる。
ここで、本実施形態では、蓄熱層32に設けられた反射層33を目印として空洞部26を形成する例を示したが、これに限られることなく、例えば、基板11と蓄熱層12との境界面を目印として、空洞部26を形成してもよい。
なお、上記各実施形態では、サーマルヘッドの発熱抵抗体層21、個別電極22、及び共通電極23が、薄膜プロセスによって作成される例を示したが、これに限られることなく、発熱抵抗体層21、個別電極22、及び共通電極23を、それぞれレジネート金や酸化ルテニウム等を使用する厚膜プロセスによって作成されてもよい。
また、上記各実施形態では、蓄熱層12(または蓄熱層32)において、発熱抵抗体13の発熱抵抗体層21に対向する領域に、複数の空洞部26を設けた例を示したが、これに限られることなく、例えば図12に示すように、蓄熱層12(または蓄熱層32)において、発熱抵抗体13の発熱抵抗体層21に対向する領域の、発熱抵抗体13が形成される面から離間した位置に、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって蛇行した線状の空洞部26aが形成されていてもよい。
この場合にも、空洞部26aが、発熱抵抗体13から基板11への熱の流入を規制する断熱層として機能する。また、蓄熱層12(または蓄熱層32)において蛇行する空洞部26a間に残された部分(空洞部26aに挟まれた領域)は、蓄熱層12(または蓄熱層32)において空洞部26aの上下部分を支持する支柱として機能するので、空洞部26a近傍においても蓄熱層12(または蓄熱層32)の強度が十分に確保される。
なお、この場合の蛇行には、縦横に整然と幾何学的に屈曲する形態も含まれるものとする。
また、本発明は、全面グレーズ型や部分グレーズ型、ニアエッジ型などの構造によらず、全ての形式のサーマルヘッドに適用することができる。
また、本発明は、直接感熱型と言われる感熱紙を用いるものや、溶融型や昇華型の熱転写リボンを用いたものや、最近では、いったんフィルム状の媒体に印字後、硬質の媒体に再転写するものなど、全ての形式のサーマルプリンタに適用することができる。
また、本発明は、上記各実施形態に示したサーマルヘッド4,31の他に、これらサーマルヘッド4,31とほぼ同様の構造である熱消去ヘッドや、熱定着を必要とするプリンタなどの定着ヒータ、光導波路型光部品の薄膜発熱抵抗素子等、他の膜状の発熱抵抗素子を保有する電子部品に適用することができる。また、サーマル式とバブル式のインクジェットヘッドにも応用できる可能性がある。
本発明の第一実施形態に係るサーマルプリンタの構成を示す縦断面図である。 本発明の第一実施形態に係るサーマルヘッドの構成を示す平面図である。 図2のα−α矢視断面図である。 本発明の第一実施形態に係るサーマルヘッドの構成を示す平断面図である。 本発明の第一実施形態に係るサーマルヘッドの他の形態例を示す縦断面図である。 本発明の第一実施形態に係るサーマルヘッドの他の形態例を示す縦断面図である。 本発明の第二実施形態に係るサーマルヘッドの構成を示す縦断面図である。 本発明の第三実施形態に係るサーマルヘッドの構成を示す縦断面図である。 本発明の第四実施形態に係るサーマルヘッドの構成を示す縦断面図である。 本発明の第五実施形態に係るサーマルヘッドの製造過程を示す縦断面図である。 本発明の第五実施形態に係るサーマルヘッドの構成を示す縦断面図である。 本発明に係るサーマルヘッドの他の形態例を示す平断面図である。
符号の説明
1 サーマルプリンタ
4,31,51,61,71,81 サーマルヘッド(発熱抵抗素子)
11 基板
12,32,52,62,72,82 蓄熱層
13 発熱抵抗体
26,26a 空洞部
33 反射層
73 接着層
74 開口部

Claims (23)

  1. 基板と、
    該基板の一面に形成されるガラス製の蓄熱層と、
    該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有し、
    前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域には、前記発熱抵抗体が形成される面から離間した位置に、フェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって複数の空洞部、もしくは蛇行した線状の空洞部が形成されている発熱抵抗素子。
  2. 前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される面から前記空洞部までの距離が、1μm以上30μm以下に設定されている請求項1記載の発熱抵抗素子。
  3. 前記蓄熱層には、前記発熱抵抗体が形成される表面から離間した位置に、該表面に沿った反射層が設けられている請求項1または2に記載の発熱抵抗素子。
  4. 前記空洞部は、前記蓄熱層の厚み方向の寸法が前記蓄熱層の表面に沿った方向の寸法よりも大きい請求項1から3のいずれかに記載の発熱抵抗素子。
  5. 基板と、
    該基板上に設けられた蓄熱層と、
    該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有し、
    前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を有し、
    前記蓄熱層の前記空洞部の近傍は前記蓄熱層の他の部分より比重が大きく設定されている発熱抵抗素子。
  6. 前記蓄熱層の前記空洞部の近傍は前記蓄熱層の他の部分より硬くされている請求項5に記載の発熱抵抗素子。
  7. 前記蓄熱層の表面の前記空洞部に対向する部分が凸状に形成されている請求項5または6に記載の発熱抵抗素子。
  8. 前記空洞部はレーザー加工によって形成されている請求項5から請求項7のいずれかに記載の発熱抵抗素子。
  9. 前記空洞部はフェムト秒レーザーを用いたレーザー加工によって形成されている請求項5から請求項7のいずれかに記載の発熱抵抗素子。
  10. 前記蓄熱層は、前記発熱抵抗体が形成される面に近くなるにつれて前記空洞部の密度が低減されている請求項1から9のいずれかに記載の発熱抵抗素子。
  11. 前記蓄熱層には、前記発熱抵抗体が形成される面に近い部位ほど低い出力の前記フェムト秒レーザーを用いた前記レーザー加工によって前記空洞部が形成されている請求項1から5、または請求項9のいずれかに記載の発熱抵抗素子。
  12. 前記基板と前記蓄熱層とは、互いの間に設けられた接着層によって貼り合わせられており、
    前記接着層には、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される領域に対向する部位に凹部または開口部が形成されており、
    前記蓄熱層には、前記基板との貼り合わせ処理後に前記レーザー加工が行われることによって前記空洞部が形成されている請求項11に記載の発熱抵抗素子。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の発熱抵抗素子を備えたサーマルヘッド。
  14. 請求項13記載のサーマルヘッドを用いたプリンタ。
  15. 基板と、該基板上に形成されるガラス製の蓄熱層と、該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有する発熱抵抗素子の製造方法であって、
    フェムト秒レーザーによるレーザー加工によって、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を形成する発熱抵抗素子の製造方法。
  16. 前記蓄熱層には、前記発熱抵抗体が形成される面に近くなるにつれて前記空洞部の密度が低くなるように前記空洞部を形成する請求項15に記載の発熱抵抗素子の製造方法。
  17. 前記レーザー加工時には、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される面に近い部位ほど低い出力の前記フェムト秒レーザーを用いて前記空洞部を形成する請求項15または16に記載の発熱抵抗素子の製造方法。
  18. 基板と、該基板上に形成される蓄熱層と、該蓄熱層上に設けられた発熱抵抗体とを有する発熱抵抗素子の製造方法であって、
    レーザー加工によって、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を形成する発熱抵抗素子の製造方法。
  19. 前記レーザー加工によって、前記蓄熱層の前記空洞部の近傍を前記蓄熱層の他の部分より比重を大きく加工する請求項18に記載の発熱抵抗素子の製造方法。
  20. 前記レーザー加工によって、前記蓄熱層の前記空洞部の近傍を前記蓄熱層の他の部分より硬く加工する請求項18に記載の発熱抵抗素子の製造方法。
  21. 前記レーザー加工によって、前記蓄熱層の表面の前記空洞部に対向する部分を凸状に形成する請求項18から20のいずれかに記載の発熱抵抗素子の製造方法。
  22. 前記基板と前記蓄熱層とを、互いの間に設けられた接着層によって貼り合わせるとともに、
    前記接着層を、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体が形成される領域に対向する部位に凹部または開口部が形成された構成とし、
    前記基板と前記蓄熱層との貼り合わせ処理後に前記レーザー加工によって前記蓄熱層に前記空洞部を形成する請求項15から21のいずれかに記載の発熱抵抗素子。
  23. 前記蓄熱層を、前記発熱抵抗体が形成される表面から離間した位置に、該表面に沿った反射層が設けられた構成とし、
    該反射層を加工位置の目印として、フェムト秒レーザーによるレーザー加工によって、前記蓄熱層の前記発熱抵抗体に対向する領域に空洞部を形成する請求項15から22のいずれかに記載の発熱抵抗素子の製造方法。
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