JP2007245668A - サーマルヘッド及びプリンタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス層を保護する。
【解決手段】内側に溝部27が形成されたガラス層21と、ガラス層21の外側に設けられ、ガラス層21を保護するガラス保護層22と、ガラス保護層22上に設けられる発熱抵抗体23と、発熱抵抗体23の両側に設けられる一対の電極24a,24bと、少なくとも発熱抵抗体23上に設けられ、発熱抵抗体23を保護する抵抗体保護層25とを設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクリボンの色材を印刷媒体に熱転写するサーマルヘッド及びプリンタ装置に関する。
印刷媒体に画像や文字を印刷するプリンタ装置としては、インクリボンの一方の面に設けられたインク層を形成する色材を昇華させ、印刷媒体に色材を熱転写させてカラー画像や文字を印刷する熱転写型のプリンタ装置(以下、単にプリンタ装置という。)がある。このプリンタ装置は、インクリボンの色材を印刷媒体に熱転写させるサーマルヘッドと、このサーマルヘッドと対向する位置に設けられ、インクリボン及び印刷媒体を支持するプラテンとを備える。
このプリンタ装置は、インクリボンがサーマルヘッド側となり、印刷媒体がプラテン側となるように、インクリボンと印刷媒体とを重ね合わせ、プラテンでインクリボンと印刷媒体とをサーマルヘッドに押圧しながらサーマルヘッドとプラテンとの間にインクリボンと印刷媒体とを走行させる。この際に、プリンタ装置では、サーマルヘッドとプラテンとの間を走行するインクリボンに対して、インクリボンの裏面側からインク層にサーマルヘッドで熱エネルギを印加し、その熱エネルギで色材を昇華させ、色材を印刷媒体に熱転写させることで、カラー画像や文字を印刷する。
この熱転写型のプリンタ装置では、高速で印刷するとき、サーマルヘッドを加熱して直ちに高温にする必要があるため、消費電力が大きくなる。このため、特に家庭用のプリンタ装置では、省電力化を図りつつ、印刷速度を上げることが困難である。家庭用の熱転写型のプリンタ装置で高速印刷を実現するには、サーマルヘッドの熱効率を良くし、消費電力を下げる必要がある。
従来用いられている熱転写型のプリンタ装置のサーマルヘッドとしては、例えば図13に示すようなサーマルヘッド100がある。このサーマルヘッド100は、セラミック基板101上に、ガラス層102が設けられ、このガラス層102上に発熱抵抗体103、この発熱抵抗体103を発熱させる一対の電極104a,104b、発熱抵抗体103及び電極104a,104bを保護する保護層105が順次設けられている。サーマルヘッド100では、発熱抵抗体103の一対の電極104a,104b間から露出した部分が発熱する発熱部103aとなる。ガラス層102は、発熱部103aをインクリボン及び印刷媒体に対向させるために、略円弧状に形成されている。
このサーマルヘッド100では、熱伝導率の高いセラミック基板101を用いているため、発熱部103aから発生した熱エネルギがガラス層102からセラミック基板101を介して放熱され、直ちに温度が下がることから、応答性が良好となる。しかしながら、このサーマルヘッド100では、発熱部103aの熱エネルギがセラミック基板101側に放熱され、温度が下がりやすいため、昇華温度まで上げる際の消費電力が大きくなり、熱効率が悪くなる。このサーマルヘッド100では、応答性は良くなるが、熱効率が悪くなるため、所望の濃度を出すために、長時間、発熱部103aを加熱しなければならず、消費電力が大きくなり、省電力化を図りつつ、印刷速度を向上させることが困難である。
このような問題を解決するために、本発明者らは、図14に示すようなサーマルヘッド110を発明した。これを本発明の関連技術として説明すると、サーマルヘッド110は、印刷媒体に色材を熱転写する際の熱エネルギが基板側に逃げないようにするため、セラミック基板を用いず、熱伝導率がセラミック基板よりも低いガラス層111を用いている。このサーマルヘッド110は、略円弧状の突部111aを有するガラス層111上に、発熱抵抗体112、一対の電極113a,113b、保護層114が順次設けられている。ガラス層111の突部111aは、一対の電極113a,113b間から露出し、発熱する発熱抵抗体112の発熱部112aをインクリボン及び印刷媒体と対向させるために略円弧状に形成されている。
このサーマルヘッド110は、セラミック基板101よりも熱伝導率の低いガラス層111がセラミック基板101の役割をすることで、発熱部112aから発生した熱エネルギがガラス層111側に放熱されにくくなる。これにより、このサーマルヘッド110では、インクリボン側への熱量を多くすることができ、印刷媒体に色材を熱転写する際に、直ちに温度を上げることができるため、色材の昇華温度まで上げる際の消費電力を小さくでき、熱効率を良好にすることができる。しかしながら、このサーマルヘッド110は、ガラス層111に蓄熱された熱エネルギが放熱されにくくなり、ガラス層111に蓄熱された熱エネルギによって温度が直ちに下がらず、サーマルヘッド100とは逆に応答性が悪くなる。これにより、このサーマルヘッド110では、熱効率が良くなっても、応答性が悪くなるため、印刷速度を向上させることが困難である。
熱転写型のプリンタ装置において、消費電力を抑えて、高品位な画像や文字を高速印刷するには、サーマルヘッド100の欠点である熱効率と、サーマルヘッド110の欠点である応答性とを共に良くする必要があり、本発明者らは、更に図15に示すようなサーマルヘッド120を発明した。これを本発明の更なる関連技術として説明すると、サーマルヘッド120は、上述したサーマルヘッド110と同様に、一対の電極123a,123b間から露出した発熱抵抗体122の発熱部122aをインクリボン及び印刷媒体に対向させるための略円弧状の突部121aを有するガラス層121上に、発熱抵抗体122、一対の電極123a,123b、保護層124が順次設けられ、ガラス層121の内側には空気で満たされた溝部125が設けられている。
このサーマルヘッド120では、ガラス層121に溝部125を設けることによって、ガラスよりも熱伝導率が低い空気の特性により、溝部125の熱伝導率が低くなり、ガラス層121全体に放熱されにくくなり、熱エネルギが発熱抵抗体122と溝部125との間のガラス層121の蓄熱部121bに蓄熱されるようになる。
このサーマルヘッド120では、溝部125を設けることによって、ガラス層121の蓄熱部121bの厚みが薄くなり、蓄熱部121bの両端の厚みも薄くなるため、熱エネルギが蓄熱部121bからガラス層121全体に向かって放熱されにくくなる。これにより、このサーマルヘッド120では、インクリボン側への熱量が多くなり、色材を熱転写する際に、色材の昇華温度まで上げる際の消費電力を少なくできるため、上述したセラミック基板101を用いたサーマルヘッド100よりも熱効率を向上させることができる。また、このサーマルヘッド120では、溝部125を設けることによって、ガラス層121の蓄熱部121bの厚みが薄くなり、蓄熱量が少なくなるため、蓄熱された熱は外部へ放熱されやすくなり、上述したガラス層111に溝部が形成されていない図14に示すサーマルヘッド110よりも応答性が良好にすることができる。これらのことから、サーマルヘッド120では、ガラス層121に溝部125を設けることによって、熱効率及び応答性を共に良好にすることができる。すなわち、サーマルヘッド120では、上述したサーマルヘッド100及びサーマルヘッド110の欠点を同時に解決することができる。
しかしながら、このサーマルヘッド120では、発熱抵抗体122と溝部125との間のガラス層121の蓄熱部121bの厚みが薄くなるので、発熱部122aの熱エネルギによって、ガラス層121、特に厚みの薄い突部121aが溶解したり、変形してしまう。サーマルヘッド120では、複数の発熱部122aが印刷媒体の幅方向に、印刷媒体の幅よりも大きい範囲で設けられているため、例えば縁なしの画像を印刷する場合、印刷媒体の幅よりも広い範囲を加熱することになる。このため、サーマルヘッド120では、印刷媒体と対向していない発熱部122aも加熱することになり、インクリボンや印刷媒体と対向せず、色材を熱転写させない両端の発熱部122aの熱はインクリボンや印刷媒体に放熱されず、発熱部122a及び発熱部122aの近傍はガラス層121の軟化点近くまで高温になることがある。サーマルヘッド120では、発熱部122a及び発熱部122aの近傍が高温になると、ガラス層121、特に厚みの薄い突部121aがさらに変形、溶解しやすくなる。サーマルヘッド120では、ガラス層121、特に厚みの薄い突部121aが変形や溶解すると、両端で発熱部122aから発生した熱エネルギがインクリボンに適切に印加できなくなる。これにより、サーマルヘッド120では、印刷媒体の端部で所望の色や濃度を出せず、画像や文字の品位を低下させてしまう。
特開平8−216443号公報
そこで、本発明は、熱エネルギによるガラス層の変形や溶解を防止することができるサーマルヘッド及びプリンタ装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明に係るサーマルヘッドは、内側に溝部が形成されたガラス層と、ガラス層の外側に設けられ、ガラス層を保護するガラス保護層と、ガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも発熱抵抗体上に設けられ、発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層とを備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成する本発明に係るプリンタ装置は、内側に溝部が形成されたガラス層と、上記ガラス層の外側に設けられ、上記ガラス層を保護するガラス保護層と、上記ガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層とを有するサーマルヘッドを備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成する本発明に係るサーマルヘッドは、内側に溝部が形成されたガラス層と、ガラス層の外側に設けられる発熱抵抗体と、発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも発熱抵抗体上に設けられ、発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、溝部の内面に設けられ、ガラス層を保護するガラス保護層とを備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成する本発明に係るプリンタ装置は、内側に溝部が形成されたガラス層と、上記ガラス層の外側に設けられる発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、上記ガラス層の上記溝部側の内面に設けられ、上記ガラス層を保護するガラス保護層とを有するサーマルヘッドを備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成する本発明に係るサーマルヘッドは、内側に溝部が形成されたガラス層と、ガラス層の外側に設けられ、ガラス層を保護する第1のガラス保護層と、第1のガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも発熱抵抗体上に設けられ、発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、ガラス層の溝部側の内面に設けられ、ガラス層を保護する第2のガラス保護層とを備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成する本発明に係るプリンタ装置は、内側に溝部が形成されたガラス層と、上記ガラス層の外側に設けられ、上記ガラス層を保護する第1のガラス保護層と、上記第1のガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、上記ガラス層の上記溝部側の内面に設けられ、上記ガラス層を保護する第2のガラス保護層とを有するサーマルヘッドを備えることを特徴とする。

本発明では、ガラス層と発熱抵抗体との間、ガラス層の溝部の内面、又はガラス層と発熱抵抗体との間及びガラス層の溝部の内面の両方に、ガラス層を保護するガラス保護層を設けることによって、発熱抵抗体から発生した熱エネルギによりガラス層が変形したり、溶解することを防止できる。これにより、本発明では、熱エネルギをインクリボンに適切に印加でき、高品位な画像や文字を印刷することができる。
以下、本発明を適用したサーマルヘッドが用いられる熱転写型のプリンタ装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す熱転写型のプリンタ装置1(以下、プリンタ装置1という。)は、インクリボンの色材を昇華させて印刷媒体に熱転写する昇華型のプリンタであり、記録ヘッドに本発明を適用したサーマルヘッド2を用いる。このプリンタ装置1は、サーマルヘッド2で発生した熱エネルギをインクリボン3に印加することによって、インクリボン3の色材を昇華させて印刷媒体4に熱転写し、カラー画像や文字を印刷する。このプリンタ装置1は、家庭用のプリンタ装置であり、印刷媒体4として例えばポストカードサイズのものを印刷することができる。
ここで用いるインクリボン3は、長尺状の樹脂フィルムからなり、熱転写前のインクリボン3が供給側スプール3aに巻回され、熱転写後のインクリボン3が巻取側スプール3bに巻回された状態でインクカートリッジに収納されている。このインクリボン3は、長尺状の樹脂フィルムの一方の面に、イエローの色材で形成されたインク層と、マゼンタの色材で形成されたインク層と、シアンの色材で形成されたインク層と、印刷媒体4上に印刷された画像や文字の保存性を向上させるために、印刷媒体4上に熱転写させるラミネートフィルムからなるラミネート層とから構成される転写層3cが繰り返し並設されている。
このような構成のプリンタ装置1では、図1に示すように、プラテン5をサーマルヘッド2に押圧しながら、サーマルヘッド2とプラテン5との間に、巻取側スプール3bを巻取方向に回転させることでインクリボン3を巻取方向に走行させ、ピンチローラ7aとキャプスタンローラ7bとで印刷媒体4を挟み込み、キャプスタンローラ7b及び排紙ローラ8を排紙方向(図1中矢印A方向)に回転させることで排紙方向に印刷媒体4を走行させる。印刷する際には、先ずサーマルヘッド2からインクリボン3のイエローのインク層に対して熱エネルギを印加し、イエローの色材をインクリボン3と重なり合って走行している印刷媒体4に熱転写する。イエローの色材を熱転写した後、イエローの色材が熱転写された画像や文字を形成する画像形成部にマゼンタの色材を熱転写するため、搬送ローラ9をサーマルヘッド2側(図1中矢印B方向)に回転させて印刷媒体4をサーマルヘッド2側に逆走させ、画像形成部の始端をサーマルヘッド2と対向させ、インクリボン3のマゼンタのインク層をサーマルヘッド2と対向させる。そして、イエローのインク層を熱転写する場合と同様に、マゼンタのインク層に対しても熱エネルギを印加して、マゼンタの色材を印刷媒体4の画像形成部に熱転写させる。シアンの色材及びラミネートフィルムについても、マゼンタを熱転写する場合と同様に画像形成部に熱転写し、印刷媒体4にシアン、ラミネートフィルムを順次熱転写して、カラー画像や文字を印刷する。
このようなプリンタ装置1に用いられるサーマルヘッド2は、印刷媒体4の走行方向に対して直交方向、即ち印刷媒体4の幅方向の両端に余白を設けた縁ありの画像を印刷できる他、余白を無くした縁なしの画像を印刷することができる。サーマルヘッド2は、印刷媒体4の幅方向の両端まで色材を熱転写できるように、図2中矢印L方向に示す長さが印刷媒体4の幅よりも長くなっている。
このサーマルヘッド2は、図2に示すように、インクリボン3に対して熱エネルギを印加するヘッド部11と、ヘッド部11の熱を放熱する放熱部材12と、ヘッド部11の駆動を制御する制御回路が設けられたリジット基板13と、ヘッド部11とリジット基板13とを電気的に接続する電源用フレキシブル基板14及び信号用フレキシブル基板15とを備える。
このサーマルヘッド2は、図2に示すように、ヘッド部11と、ヘッド部11を放熱する放熱部材12と、ヘッド部11の駆動を制御する制御回路が設けられたリジット基板13と、ヘッド部11とリジット基板13とを電気的に接続する電源用フレキシブル基板14及び信号用フレキシブル基板15とを備える。
ヘッド部11は、図3及び図4に示すように、ガラス層21と、このガラス層21を保護するガラス保護層22と、ガラス保護層22上に設けられる発熱抵抗体23と、この発熱抵抗体23の両側に設けられる一対の電極24a,24bと、発熱抵抗体23上及び発熱抵抗体23の周囲に設けられる抵抗体保護層25とを備える。このサーマルヘッド2は、一対の電極24a,24b間から露出している発熱抵抗体23が発熱部23aとなる。ガラス層21は、上面に、ガラス保護層22、発熱抵抗体23、一対の電極24a,24b、抵抗体保護層25が形成されるものであり、ヘッド部11のベース層となる。
ガラス層21は、図4に示すように、インクリボン3と対向する外側の面に突部26を有し、内側の面に溝部27を有する。このガラス層21は、例えば軟化点が500℃程度のガラスで形成されている。ガラス層21は、インクリボン3と対向する面に突部26を設けることによって、サーマルヘッド2がインクリボン3を加熱する際にインクリボン3との当たりを良くする。これにより、サーマルヘッド2では、発熱抵抗体23の熱エネルギを突部26によってインクリボン3に適切に印加できるようになる。
溝部27は、ガラス層21の内側の面の突部26と対向する位置に設けられ、発熱部23aが設けられている側に向かって凹状に形成されている。この溝部27は、サーマルヘッド2の長さ方向(図2中L方向)に形成されている。
以上のような構成のガラス層21は、溝部27を設けることによって、ガラスよりも熱伝導率が低いという空気の特性により、全体に熱が伝わらず、発熱部23aから発生した熱エネルギの放熱を抑えることができる。また、ガラス層21では、蓄熱された熱エネルギにより、印刷媒体4に色材を熱転写する際に、小さい電力で直ちに色材を昇華温度まで上げることができる。これらのことから、このガラス層21では、発熱部23aから発生した熱エネルギの放熱を抑え、省電力で直ちに色材を昇華温度まで上げることができるため、サーマルヘッド2の熱効率を向上させることができる。また、ガラス層21は、溝部27を設けることによって、厚みが薄くなり、蓄熱量が少なくなるため、放熱しやすくなり、発熱部23aを発熱させないときには、直ちに温度を下げることができ、サーマルヘッド2の応答性を良好にすることができる。これらのことから、このガラス層21は、溝部27を設けることによって、サーマルヘッド2の熱効率及び応答性を共に良好にすることができる。これにより、サーマルヘッド2では、応答性が良好であることから画像がぼけたりといった不具合が生じることなく、省電力で高速に高品位な画像や文字を印刷することができる。
ガラス層21上に設けられるガラス保護層22は、ガラス層21の突部26が形成されている面に設けられ、溝部27を設けたことによって、厚みが薄くなっているガラス層21を保護するものである。このガラス保護層22は、発熱部23aから発生した熱エネルギによってガラス層21が変形、溶解しないように、またサーマルヘッド2がインクリボン3を押圧した際の圧力によってガラス層21が変形、割れないようにガラス層21を保護する。このガラス保護層22は、軟化点が高く、高硬度の無機材料で形成され、例えば軟化点がガラス層21よりも高い700℃程度有し、高温下で高強度、耐摩耗性等の機械的特性及び耐熱性、耐熱衝撃性、熱伝導性等の熱的特性に優れたサイアロン(SIALON)で形成されている。ガラス保護層22は、ガラス層21上に例えばスパッタ等の薄膜形成技術により膜状に形成されている。ガラス保護層22は、軟化点が高いことから、発熱部23aで発生した熱エネルギによって変形したり、溶解したりしないため、覆っているガラス層21を保護することができる。また、ガラス保護層22は、機械的強度が高いため、サーマルヘッド2がインクリボン3を押圧した際の圧力により、変形したり、割れたりしないため、インクリボン3を押圧した際の圧力からガラス層21を保護することができる。
なお、このガラス層21は、ガラスに代表される所定の表面性や熱特性等を有する材質であればよく、ここでいうガラスの概念には、人工水晶や人造ルビー、人造サファイヤ等の合成宝石や人造石、又は高密度セラミック等を含むものである。
ガラス保護層22をサイアロン等の熱伝導性の良い無機材料で形成した場合には、熱エネルギを放熱しやすくなるため、発熱部23aで発生した熱エネルギが放熱されやすくなり、サーマルヘッド2の応答性をさらに良好にすることができる。
また、ガラス保護層22は、材料の熱伝導率や厚みにより、放熱量を調整することができるため、ガラス層21を保護する他に、サーマルヘッド2の応答性や熱効率を調整することができる。
発熱抵抗体23は、図4に示すように、ガラス保護層22上に形成されている。この発熱抵抗体23は、例えばTa−NやTa−SiO等の高抵抗で耐熱性の材料で形成されている。発熱抵抗体23は、一対の電極24a,24b間から露出した発熱部23aが発熱する。この発熱部23aは、図3に示すように、サーマルヘッド2の長さ方向(図3中L方向)に、直線的に複数並設されている。発熱抵抗体22は、ガラス層21上にフォトリソグラフィ技術でパターン形成される。
各発熱部23aの両側に設けられた一対の電極24a,24bは、図3に示すように、発熱部23aを隔てて、互いに隔離して設けられている。一対の電極24a,24bは、図3に示すように、すべての発熱部23aと電気的に接続された共通電極24aと、各発熱部23aと個別に電気的に接続される個別電極24bとからなる。
共通電極24aには、電源用フレキシブル基板14を介して図示しない電源と発熱部23aの全部とを電気的に接続し、電源から発熱部23aに電流を供給する。
個別電極24bは、発熱部23a毎に設けられ、信号用フレキシブル基板15を介して、発熱部23aの駆動を制御する制御回路が設けられたリジット基板13と電気的に接続されている。
なお、ヘッド部11では、ガラス層21上の全面に発熱抵抗体23を必ずしも設ける必要はなく、突部26上の一部に発熱抵抗体23を設け、共通電極24a及び個別電極24bの端部を発熱抵抗体23上に形成するようにしてもよい。
サーマルヘッド2の最も外側に設けられる抵抗体保護層25は、発熱部23a及び発熱部23aの周囲を覆い、サーマルヘッド2とインクリボン3とが接した際に生じる摩擦等から発熱部23a及び発熱部23aの周囲の電極24a,24bを保護する。この抵抗体保護層25は、無機材料で形成されている。抵抗体保護膜25としては、例えばガラス保護層22と同様に、高温下で高強度、耐摩耗性等の機械的特性及び耐熱性、耐熱衝撃性、熱伝導性等の熱的特性に優れたサイアロン(SIALON)で形成されている。
以上のような構成のヘッド部11は、以下のようにして製造される。ヘッド部11の製造方法について説明すると、先ず、図5に示すように、ガラス層21の原材料となるガラス31を用意し、次いで、図6に示すように、熱プレス、エッチング又は切削等で、ガラス31を上面に突部26を有するガラス層21に成型する。
次に、図7に示すように、ガラス層21の突部26が形成された上面の全面にスパッタ等の薄膜形成技術を用いて、例えばサイアロンからなるガラス保護層22を所定の厚みとなるように形成する。
次に、詳細を図示しないが、ガラス保護層22の上面の全面にスパッタ等の薄膜形成技術を用いて、発熱抵抗体23となる抵抗体膜を高抵抗で耐熱性を有する材料で形成し、一対の電極24a,24bとなる導体膜をアルミニウム等の電気伝導性の良い材料で所定の厚みに形成する。
次に、図8に示すように、例えばフォトリソグラフィ、エッチングで、発熱抵抗体23及び一対の電極24a,24bをパターン形成し、一対の電極24a,24b間に発熱部23aを形成する。
次に、図9に示すように、スパッタ等の薄膜形成技術を用いて、発熱抵抗体23及び一対の電極24a,24b上に、例えばサイアロンからなる抵抗体保護層25を所定の厚みで形成する。なお、この際に、個別電極24bのフレキシブル基板15と電気的に接続される部分が露出するように、抵抗体保護層25を形成する。
次に、図10に示すように、ガラス層21の突部26が形成された面とは反対側の面、即ちサーマルヘッド2の内側となる面に、エッチングや切削等で凹状の溝部27を形成し、ヘッド部11を製造する。
なお、溝部27を切削して形成した後には、溝部27の内面についた傷を除去するため、溝部27の内面にフッ酸処理を施してもよい。また、溝部27は、切削等の機械加工で形成する他、エッチングや熱プレス等で形成してもよい。
以上のようにして製造されたヘッド部11には、図2に示すように、放熱部材12が貼り合わされる。放熱部材12は、例えばアルミニウム等の高い熱伝導性を有する材料からなる。ヘッド部11では、ガラス層21の溝部27が設けられた面に熱伝導性の接着剤等で放熱部材12が貼り合わされる。
リジット基板13は、複数の電子部品が設けられており、ヘッド部11の発熱部23aの駆動を制御する制御回路、及び図示しない電源と電気的に接続された配線とが設けられている。リジット基板13は、電源と電気的に接続された配線が電源用フレキシブル基板14を介して、ヘッド部11の共通電極24aと電気的に接続されている。これにより、ヘッド部11は、共通電極24aによって、電源からすべての発熱部23aに電流が供給される。また、リジット基板13は、発熱部23aの駆動を制御する制御回路が信号用フレキシブル基板15を介して、ヘッド部11の個別電極24bと電気的に接続されている。これにより、ヘッド部11は、発熱部23aがリジット基板13の制御回路により制御される。
リジット基板13は、電源用フレキシブル基板14及び信号用フレキシブル基板15を放熱部材12側に湾曲させて、放熱部材12の側面に配置し、ネジ等の固定部材16で固定される。リジット基板13は、フレキシブル基板12を放熱部材12側に湾曲させて、放熱部材12の側面に配置することで、サーマルヘッド2を小型化することができる。
以上のようなヘッド部11は、印刷する際、画像や文字データに基づいて、所望の色及び濃度を出すことができるように、リジット基板13の制御回路より一対の電極24a,24bに印加される電流及び電流の印加時間が制御され、電流が印加された一対の電極24a,24bにより発熱部23aを所定時間発熱させ、インクリボン3の色材を印刷媒体4に熱転写して、印刷する。
このヘッド部11を用いたサーマルヘッド2では、ガラス層21と発熱抵抗体23との間に軟化点が高く、高硬度の無機材料からなるガラス保護層22が設けられているため、色材を熱転写する際に発生した発熱部23aの熱エネルギが直接ガラス層21に伝わらず、熱エネルギによってガラス層21、特に厚みの薄い突部26が変形したり、溶解することを防止できる。また、サーマルヘッド2では、ガラス層21と発熱抵抗体23との間にガラス保護層22が設けられているため、インクリボン3を押圧する際の圧力により、ガラス層21、特に厚みの薄い突部26が割れたりすることも防止できる。これにより、このサーマルヘッド2では、熱エネルギによるガラス層21の変形や溶解を防止でき、インクリボン3を押圧する際の圧力によるガラス層21の変形や破損、及び印刷を速度を上げた際にインクリボン3との摩擦力が高くなってもガラス層21の変形や破損を防止できるため、突部26の形状を維持できる。これにより、このサーマルヘッド2では、突部26の形状を維持できるため、インクリボン3に熱エネルギを適切に印加することができ、所望の色及び濃度を出すことができ、高品位な画像や文字を高速で印刷することができる。
また、このサーマルヘッド2では、縁なしの画像を印刷する際に、印刷媒体4と対向していない両端の発熱部23aが高温になりやすいが、高温になっても、ガラス層21と発熱抵抗体23との間にガラス保護層22が設けられていることによって、その熱エネルギにより両端及び両端近傍のガラス層21が変形したり、溶解することを防止できる。これにより、このサーマルヘッド2では、縁なしの画像を印刷する際に、印刷媒体4の端部まで所望の色及び濃度を出すことができ、印刷媒体4の端部まで高品位な画像や文字を高速で印刷することができる。
また、上述したサーマルヘッド2では、ガラス層21と発熱抵抗体23との間にガラス保護層22を設けたヘッド部11に代えて、図11に示すようなヘッド部40を備えていてもよい。ヘッド部40は、ガラス層41の突部42上に、発熱抵抗体43、一対の電極44a,44b及び抵抗体保護層45が設けられ、ガラス層41の溝部46側の内面にガラス層41を保護するガラス保護層47が設けられていることを特徴とする。なお、ヘッド部40のガラス層41、発熱抵抗体43、一対の電極44a,44b、抵抗体保護層45は、上述したサーマルヘッド2のガラス層21、発熱抵抗体23、一対の電極24a,24b、抵抗体保護層25と同一のものであり、詳細な説明を省略する。このヘッド部40では、発熱抵抗体43の一対の電極44a,44b間から露出している部分が発熱する発熱部43aとなる。ガラス層41は、上面に、発熱抵抗体43、一対の電極44a,44b、抵抗体保護層45が形成されるものであり、ヘッド部40のベース層となる。
このヘッド部40は、ガラス層41の溝部46側の内面にガラス保護層47が設けられている。このガラス保護層47は、上述したヘッド部11のガラス保護層22と同様に、ガラス層41よりも軟化点が高く、高硬度の無機材料で形成され、例えば高温下で高強度、耐摩耗性等の機械的特性及び耐熱性、耐熱衝撃性、熱伝導性等の熱的特性に優れたサイアロン(SIALON)で形成されている。したがって、ガラス保護層47は、ヘッド部40の最も外側に設けられた抵抗体保護層45と同じ材料で形成されるため、抵抗体保護層45と線膨張係数が同じになる。
このヘッド部40では、ガラス層41の溝部46側の内面に設けたガラス保護層47と、最も外側の面に設けた抵抗体保護層45とを同じ材料で形成し、ガラス層41を抵抗体保護層45とガラス保護層47とで挟んでいる。ヘッド部40では、同じ材料で抵抗体保護層45とガラス保護層47とを形成することで抵抗体保護層45とガラス保護層47との線膨張が同じになるため、抵抗体保護層45とガラス保護層47とでガラス層41を挟むことによって、ガラス層41と抵抗体保護層45の線膨張係数が異なっていても、熱エネルギによりガラス層41が抵抗体保護層45側に反ることを防止できる。
このようなヘッド部40を製造する際には、先ず、上述したヘッド部11の製造工程において、ガラス保護層22を設ける工程を除き、ガラス層21に溝部27を形成する工程まで同様の方法で行い、ガラス層41に溝部46を設ける。続いて、図11に示すように、ガラス層41の溝部27側の内面にスパッタ等の薄膜形成技術を用いて、ガラス層41を保護するガラス保護層47を所定の厚みとなるように形成し、ヘッド部40を製造する。
ヘッド部40では、抵抗体保護層45とガラス保護層47とを同じ材料で形成することによって、線膨張が同じになるため、ガラス層41をガラス保護層47と抵抗体保護層45とで挟むことによって、ガラス層41と抵抗体保護層45の線膨張係数が異なっていても、ガラス層41が抵抗体保護層45側に反ることを防止することができる。これにより、このヘッド部40を備えるサーマルヘッド2では、ガラス層41の変形による発熱抵抗体43の変形やひび割れを防止できるため、インクリボン3に熱エネルギを適切に印加でき、高品位な画像や文字を高速で印刷することができる。
また、このヘッド部40を用いたサーマルヘッド2では、縁なしの画像を印刷する際に、両端の発熱部43aが高温となっても、同じ材料で形成された抵抗体保護層45とガラス保護層47とでガラス層41を挟むことによって、ガラス層41の反りを防止できる。これにより、このサーマルヘッド2では、印刷媒体4の端部まで高品位な画像や文字を高速で印刷することができる。
また、このヘッド部40は、ガラス保護層47をサイアロン等の熱伝導性の良い無機材料で形成することによって、上述したヘッド部11と同様にサーマルヘッド2の応答性をさらに良好にすることができる。また、このヘッド部40は、ガラス保護層47を形成する材料の熱伝導率やガラス保護保護層47の厚みを調整することによって、上述したヘッド部11と同様に、サーマルヘッド2の応答性や熱効率を調整することができる。
また、上述したサーマルヘッド2では、ヘッド部11に代えて、図12に示すヘッド部50を備えていてもよい。ヘッド部50は、ガラス層51の突部52側の面に第1のガラス保護層53、発熱抵抗体54、一対の電極55a,55b及び抵抗体保護層56を順次設け、ガラス層51の溝部57側の内面に第2のガラス層58が設けられていることを特徴とする。なお、このヘッド部50において、ガラス層51、発熱抵抗体54、一対の電極55a,55b、抵抗体保護層56は、上述したヘッド部11のガラス層21、発熱抵抗体23、一対の電極24a,24b、抵抗体保護層25と同一であり、詳細な説明を省略する。このヘッド部50では、発熱抵抗体54の一対の電極55a,55b間から露出した部分が発熱する発熱部54aとなる。ガラス層51は、上面に、第1のガラス層53、発熱抵抗体54、一対の電極55a,55b、抵抗体保護層56が形成されるものであり、ヘッド部50のベース層となる。
第1のガラス保護層53及び第2のガラス保護層58は、上述したヘッド部11のガラス保護層22と同様に、ガラス層51よりも軟化点が高く、高硬度の無機材料で形成され、例えば高温下で高強度、耐摩耗性等の機械的特性及び耐熱性、耐熱衝撃性、熱伝導性等の熱的特性に優れたサイアロン(SIALON)で形成されている。
このヘッド部50を製造する際には、上述したヘッド部11の製造方法と同様の方法で、ガラス層51上に第1のガラス保護層53、発熱抵抗体54、一対の電極55a,55b、抵抗体保護層56を形成し、ガラス層51に溝部57を形成する。そして、ガラス層51の溝部57の内面に、第2のガラス保護層58をスパッタ等の薄膜形成技術により所定の厚みとなるように形成し、ヘッド部50を製造する。
このヘッド部50では、ガラス層51と発熱抵抗体54との間に第1のガラス保護層53を設けることによって、発熱部54aから発生した熱エネルギが直接ガラス層51に伝わらないため、熱エネルギによりガラス層51、特に厚みの薄い突部52が変形したり、溶解することを防止でき、且つガラス層51の溝部57側の内面に第2のガラス保護層58を設け、第2のガラス保護層58と同じ材料で形成された抵抗体保護層56でガラス層51を挟むことによって、ガラス層51と抵抗体保護層56の線膨張係数が異なっていても、熱エネルギによってガラス層51が抵抗体保護層56側に反ることを防止でき、ガラス層51、特に厚みの薄い突部52の変形による発熱抵抗体43の変形やひび割れを防止できる。これにより、このヘッド部50では、上述したヘッド部11やヘッド部40よりも、ガラス層51全体の変形や溶解を防止でき、ガラス層51の突部52や発熱抵抗体54の形状を維持できるため、インクリボン3に熱エネルギを適切に印加できる。これにより、ヘッド部50を備えたサーマルヘッド2では、高品位な画像や文字を高速印刷することができる。
また、このヘッド部50では、ガラス層51の表面に設けた第1のガラス保護層53によって、上述したヘッド部11のように、インクリボン3を押圧する際の圧力によるガラス層51の変形や破損、及び印刷を速度を上げた際にインクリボン3との摩擦力が高くなっても変形や破損することを防止できる。
また、ヘッド部50は、ガラス層51の突部52側の表面及び溝部57側の内面の両方に、ガラス層21を保護する第1のガラス保護層56及び第2のガラス保護層58が設けられているため、図4に示すように突部26側の表面のみにガラス保護層25を設けたヘッド部11や図11に示すように溝部26側の内面にのみにガラス保護層47を設けたヘッド部40よりも、発熱抵抗体54の変形やひび割れをより防止できる。したがって、このヘッド部50を備えるサーマルヘッド2では、ヘッド部11やヘッド部40を用いた場合よりも、より高品位な画像や文字を高速で印刷することができ、縁なしの画像を印刷する場合にも、端部まで高品位な画像や文字を印刷することができる。
また、ヘッド部50では、第1のガラス層53及び第2のガラス保護層58の材料や厚みを調整することにより、上述したヘッド部11と同様にサーマルヘッド2の応答性や熱効率を調整することができる。
なお、サーマルヘッド2は、上述では家庭用のプリンタ装置1でポストカードを印刷する場合を例に挙げて説明したが、家庭用のプリンタ装置1に限定されず、業務用にプリンタ装置にも適用でき、ポストカードの他に、Lサイズのフォト用紙や普通紙等にも適用でき、大きさは特に限定されず、高速印刷することができる。
本発明を適用したサーマルヘッドが設けられたプリンタ装置を示す概略図である。 同サーマルヘッドの斜視図である。 同サーマルヘッドを示す平面図である。 図3中における線分X−Xにおける断面図である。 ガラス層の原材料となるガラスを示す断面図である。 ガラス層を示す断面図である。 ガラス層上にガラス保護層を設けた状態を示す断面図である。 ガラス保護層上に発熱抵抗体及び一対の電極を設けた状態を示す断面図である。 発熱抵抗体及び一対の電極上に抵抗体保護層を設けた状態を示す断面図である。 ガラス層の溝部を設けた状態を示す断面図である。 本発明を適用したサーマルヘッドの他の例を示す断面図である。 本発明を適用したサーマルヘッドの他の例を示す断面図である。 従来のサーマルヘッドを示す断面図である。 本発明の関連技術として説明するサーマルヘッドの断面図である。 本発明の関連技術として説明するサーマルヘッドの断面図である。
符号の説明
1 プリンタ装置、2 サーマルヘッド、3 インクリボン、4 印刷媒体、5 プラテン、11 ヘッド部、12 放熱部材、13 リジット基板、14 電源用フレキシブル基板、15 信号用フレキシブル基板、21 ガラス層、22 ガラス保護層、23 発熱抵抗体、24a,24b 電極、25 抵抗体保護層、26 突部、27 溝部

Claims (9)

  1. 内側に溝部が形成されたガラス層と、
    上記ガラス層の外側に設けられ、上記ガラス層を保護するガラス保護層と、
    上記ガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、
    上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、
    少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層とを備えることを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 上記ガラス保護層は、上記ガラス層の軟化点よりも高い軟化点を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
  3. 内側に溝部が形成されたガラス層と、上記ガラス層の外側に設けられ、上記ガラス層を保護するガラス保護層と、上記ガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層とを有するサーマルヘッドを備えることを特徴とするプリンタ装置。
  4. 内側に溝部が形成されたガラス層と、
    上記ガラス層の外側に設けられる発熱抵抗体と、
    上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、
    少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、
    上記ガラス層の上記溝部側の内面に設けられ、上記ガラス層を保護するガラス保護層とを備えることを特徴とするサーマルヘッド。
  5. 上記ガラス保護層は、上記ガラス層の軟化点よりも高い軟化点を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項4記載のサーマルヘッド。
  6. 内側に溝部が形成されたガラス層と、上記ガラス層の外側に設けられる発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、上記ガラス層の上記溝部側の内面に設けられ、上記ガラス層を保護するガラス保護層とを有するサーマルヘッドを備えることを特徴とするプリンタ装置。
  7. 内側に溝部が形成されたガラス層と、
    上記ガラス層の外側に設けられ、上記ガラス層を保護する第1のガラス保護層と、
    上記第1のガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、
    上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、
    少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、
    上記ガラス層の上記溝部側の内面に設けられ、上記ガラス層を保護する第2のガラス保護層とを備えることを特徴とするサーマルヘッド。
  8. 上記第1のガラス保護層及び上記第2のガラス保護層は、上記ガラス層の軟化点よりも高い軟化点を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項7記載のサーマルヘッド。
  9. 内側に溝部が形成されたガラス層と、上記ガラス層の外側に設けられ、上記ガラス層を保護する第1のガラス保護層と、上記第1のガラス保護層上に設けられる発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に設けられる一対の電極と、少なくとも上記発熱抵抗体上に設けられ、上記発熱抵抗体を保護する抵抗体保護層と、上記ガラス層の上記溝部側の内面に設けられ、上記ガラス層を保護する第2のガラス保護層とを有するサーマルヘッドを備えることを特徴とするプリンタ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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