JP2007143432A - 油中水型乳化油脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記Aのアミノ酸と下記Bのアミノ酸とを、モル比で、下記Aのアミノ酸:下記Bのアミノ酸=1:1〜1:7で含有し、且つ、水相のpHが2〜6であることを特徴とする油中水型乳化油脂組成物。
A:遊離アミノ酸の形態であるスレオニン、アラニン、グリシン、セリンのうちの1種又は2種以上。
B:遊離アミノ酸の形態であるリジン及び/又はプロリン。
【選択図】なし
Description
なかでも発酵バターを含有する油中水型乳化油脂組成物は、焼菓子類やパン類に特有の風味を付与することが可能な点で多く使用されるようになってきている。しかし、この発酵バターは、酸味が強すぎる点などから日本人の嗜好に合ったものとは言えず、また、乳の産地や、収穫時期、飼料、さらに乳酸発酵時のスターターや発酵条件による品質のばらつきが大きく、風味が一定しないものであった。さらに、その発酵バターを使用した油中水型乳化油脂組成物では、殺菌の際、あるいはベーカリー食品に使用した際の、焦げつきや揮発性成分の蒸散などの風味劣化、さらには、イースト含有ベーカリー食品に使用した際には発酵を促進したり、逆に抑制するなど、発酵の不安定化の問題もあった。
しかし、これらのマーガリンや油脂加工食品は、油中水型のバターを乳酸発酵させる代わりに水中油型の乳やクリーム等を乳酸発酵させることで製造の容易化を図るものであるため、独特の発酵バター風味を有するものではなく、また、風味を強める為に発酵バターミルクや発酵乳を油脂組成物中に多く添加すると、マーガリンが軟化し、十分な可塑性が得られないため、製菓・製パン・調理用油脂として、練り込み用途、折り込み用途、サンド・フィリング用途、スプレッド用途に優れた物性を付与させることが困難であった。
しかし、この方法では、発酵バターの風味の酸味のみが強調されるため、ベーカリー食品の種類によっては良好なコク味が得られないという点で問題があった。
しかし、これらの方法は飲食品が元来有している乳風味を増強したり、雑味を除去したりする方法に関する発明であり、発酵バター風味に関する記載はなく、また、乳製品のコク味を増強する発明でもなかった。
A:遊離アミノ酸の形態であるスレオニン、アラニン、グリシン、セリンのうちの1種又は2種以上。
B:遊離アミノ酸の形態であるリジン及び/又はプロリン。
また、本発明の油中水型乳化油脂組成物を使用した、本発明のベーカリー食品は良好なコクのある発酵バター風味を有する。
A:遊離アミノ酸の形態であるスレオニン、アラニン、グリシン、セリンのうちの1種又は2種以上。
B:遊離アミノ酸の形態であるリジン及び/又はプロリン。
上記増粘安定剤の含有量は、特に制限はないが、本発明の油中水型乳化油脂組成物中、好ましくは0〜10質量%、さらに好ましくは0〜5質量%である。また本発明の油中水型乳化油脂組成物において、上記増粘安定剤が必要でなければ、増粘安定剤を用いなくてもよい。
先ず、油相と、pHが2〜6である水相とを準備する。そして、遊離アミノ酸の形態であるスレオニン、グリシン、アラニン、セリンの合計量と、遊離アミノ酸の形態であるリジンとプロリンの合計量とのモル比が1:1〜1:7となるように、遊離アミノ酸を水相及び/又は油相に溶解又は分散させる。そして、この油相と水相を乳化する。乳化後、必要により均質化処理を行なう。こうして得られた乳化物は、次に殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法はタンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
本発明のベーカリー食品は、上記油中水型乳化油脂組成物を使用して得られる、小麦粉、米粉、ライ麦粉などの穀粉類を主体としたベーカリー生地を焼成して得られる食品のことであり、食パン、菓子パン、デニッシュ、パイ、シュー、ドーナツ、バターケーキ、スポンジケーキ、クッキー、ハードビスケット、ワッフル、スコーン等の良好な発酵バター風味を有するベーカリー食品である。得られたベーカリー食品は、さらにトーストや電子レンジ加熱などの再加熱操作を行なっても、また冷凍保存しても、良好な発酵バター風味を呈する。
〔実施例1〕
スレオニン、アラニン、グリシン、セリン(以上、上記Aのアミノ酸)、及びリジン、プロリン(以上、上記Bのアミノ酸)を、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=1:1:1:1:4:4のモル比で混合したアミノ酸混合物0.15g、及び食塩1gを、0.02%クエン酸水溶液10gに溶解した水相と、パームステアリン、パームオレインのエステル交換油、大豆液状油を25:50:35の重量比で混合した配合油87.84g、ステアリン酸モノグリセリド0.5g及びレシチン0.5gを混合溶解した油相とを、定法に従い予備乳化し、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化後、5℃で1週間調温し、油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物において、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=3:3:1:1:8:8のモル比に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物において、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=3:3:1:1:4:12のモル比に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物において、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=1:1:1:1:2:6のモル比に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物において、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=3:3:1:1:20:20のモル比に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例2におけるアミノ酸混合物の添加量を1.5g、配合油を86.49gに変更した以外は実施例2と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例2におけるアミノ酸混合物の添加量を0.015g、配合油を87.975gに変更した以外は実施例2と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物を無添加とし、配合油を87.99gに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物において、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=54:54:27:27:12:12のモル比に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1におけるアミノ酸混合物において、(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=3:3:1:1:36:36のモル比に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1における0.02%クエン酸水溶液10gを水道水10gに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた油中水型乳化油脂組成物を、下記評価基準に従って発酵バター様呈味を4段階、及び、コク味を4段階で評価し、結果を下記表2に示した。
◎:良好な発酵バター様呈味を感じる。
○:発酵バター様呈味を感じる。
△:発酵バター様呈味が弱い。
×:発酵バター様呈味が全く感じられない。
◎:良好なコク味を感じる。
○:コク味を感じる。
△:コク味が弱い。
×:コク味が感じられない。
これに対し、遊離アミノ酸を含まない比較例1の油中水型乳化油脂組成物や、水相のpHが本発明の範囲外である比較例4の油中水型乳化油脂組成物は、発酵バター様呈味がまったくなく、特に比較例1の油中水型乳化油脂組成物はコク味も感じられないものであった。遊離アミノ酸を含有するものの、その比率(A:Bのモル比)が本発明の範囲外である比較例2、3の油中水型乳化油脂組成物は発酵バターの風味が弱いものであった。
(スレオニン:アラニン:グリシン:セリン:リジン:プロリン)=3:3:1:1:8:8のモル比で混合したアミノ酸混合物0.15g、及び食塩1gを0.02%クエン酸水溶液4.9gに溶解した水相と、パームステアリン:パームオレインのエステル交換油:大豆液状油を25:50:35の重量比で混合した配合油62.94g、ステアリン酸モノグリセリド0.5g及びレシチン0.5g、無塩バター30g(水分含量17質量%)を混合溶解した油相とを、定法に従い予備乳化し、急冷可塑化して、実施例1の油中水型乳化油脂組成物を得た。
尚、無塩バター中の6種の遊離アミノ酸(スレオニン、アラニン、グリシン、セリン、リジン、プロリン)、及び、これら6種以外のその他の遊離アミノ酸の含量(μmol/油脂組成物100g)、無塩バター100g中の上記Aのアミノ酸と上記Bのアミノ酸とを合わせた含有量(g/油脂組成物100g)については、下記の方法で試料調製をおこない、HPLCで測定し、その結果を下記表3に記載した。
実施例8で使用した無塩バターに代えて、発酵バターAを使用した以外は、実施例8と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
尚、発酵バターA中の6種の遊離アミノ酸(スレオニン、アラニン、グリシン、セリン、リジン、プロリン)、及び、これら6種以外のその他の遊離アミノ酸の含量(μmol/油脂組成物100g)、無塩バター100g中の上記Aのアミノ酸と上記Bのアミノ酸とを合わせた含有量(g/油脂組成物100g)については、下記の方法で試料調製をおこない、HPLCで測定し、その結果を下記表3に記載した。
実施例8で使用した無塩バターに代えて、発酵バターBを使用した以外は、実施例8と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
尚、発酵バターB中の6種の遊離アミノ酸(スレオニン、アラニン、グリシン、セリン、リジン、プロリン)、及び、これら6種以外のその他の遊離アミノ酸の含量(μmol/油脂組成物100g)、無塩バター100g中の上記Aのアミノ酸と上記Bのアミノ酸とを合わせた含有量(g/油脂組成物100g)については、下記の方法で試料調製をおこない、HPLCで測定し、その結果を下記表3に記載した。
実施例8におけるアミノ酸混合物の添加量を0.015g、配合油を63.075gに変更した以外は実施例8と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例9におけるアミノ酸混合物の添加量を0.015g、配合油を63.075gに変更した以外は実施例9と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例10におけるアミノ酸混合物の添加量を0.015g、配合油を63.075gに変更した以外は実施例10と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例8におけるアミノ酸混合物を無添加とし、配合油を63.09gに変更した以外は実施例8と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例9におけるアミノ酸混合物を無添加とし、配合油を63.09gに変更した以外は実施例9と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
実施例10におけるアミノ酸混合物を無添加とし、配合油を63.09gに変更した以外は実施例10と同様の配合・製法で油中水型乳化油脂組成物を得た。
1.試料約10gを100ml容三角フラスコに採取。
2.エタノール80mlを添加する。
3.冷却管を付け、80℃水浴上で20分還流抽出した。
4.上記1〜3を3回繰り返し、全ての抽出液を集め、75%エタノールで100ml定容とし、試料溶液とした。
5.試料溶液の一部をナスフラスコに採取し、50℃以下で減圧乾固した。
6.pH2.2の緩衝液に溶解し、ろ紙で濾過後、さらに0.45μmのミクロフィルターで濾過した。
7.濾液1mlに対し10%トリクロロ酢酸6mlを添加、よく混合した。
8.3000rpm 15分間遠心分離し、上澄み液をロータリーエバポレ−ターで減圧乾固した。
9.イオン交換水でトリクロロ酢酸を洗浄した。
10.pH2.2の緩衝液に溶解し、0.45μmのミクロフィルターで濾過した。
11.濾液100μlに、エタノール:水:トリエチルアミン=2:2:1の混合液20μlを加え、蒸発乾固させた。
12.エタノール:水:トリエチルアミン:フェニルイソチオシアネート=7:1:1:1の混合液50μlを加え、室温で20分間反応させた。
13.減圧乾燥で過量の試料を除去し、pH6.5の酢酸アンモニウム緩衝液:アセトニトリル=95:5の混合液に溶解し、HPLCの試料溶液とした。
実施例8〜13及び比較例5〜7で得られた油中水型乳化油脂組成物を、下記評価基準に従って発酵バター様呈味を4段階、発酵バターの香りを4段階、及び、コク味を4段階で評価し、結果を下記表5に示した。
◎:優れた発酵バター風味を感じる。
○:良好な発酵バター風味を感じる。
△:発酵バター風味が弱い。
×:発酵バター風味が全く感じられない。
◎:優れた発酵バターの香りを感じる。
○:良好な発酵バターの香りを感じる。
△:発酵バターの香りが弱い。
×:発酵バターの香りが全く感じられない。
◎:良好なコク味を感じる。
○:コク味を感じる。
△:コク味が弱い。
×:コク味が感じられない。
これに対し、遊離アミノ酸の比率(A:Bのモル比)は本発明の範囲内であるが、発酵バターを含有せず、水相のpHが本発明の範囲外である比較例5の油中水型乳化油脂組成物は、発酵バター様呈味がまったくなく、コク味も弱いものであった。
また、発酵バターを含有するが、遊離アミノ酸の比率(A:Bのモル比)が本発明の範囲外である比較例6、7の油中水型乳化油脂組成物は、発酵バター風味(発酵バター様呈味と発酵バターの香り)は良好であるが、コク味が弱いものであった。
上記実施例1〜13及び比較例1〜7で得られた油中水型乳化油脂組成物は、更に、下記のベーカリー試験I(クッキー製造試験)に供した。尚、実施例1〜13及び比較例1
〜7で得られた油中水型乳化油脂組成物の一部については、5℃で1週間調温後、厚さ10mm、長さ300mm、幅200mmのシート状に成形し、下記のベーカリー試験II(パイ製造試験)に供した。
実施例1〜13及び比較例1〜7で得られた油中水型乳化油脂組成物を用いて、下記に示す配合及び製法によりクッキー(ガレット)を製造し、得られたクッキーについて、下記評価基準に従って発酵バター風味を6段階、及び、コク味を4段階で評価し、結果を下記表6に示した。
薄力粉 100 質量部
食塩 1 質量部
粉糖 60 質量部
卵黄 10 質量部
ベーキングパウダー 1 質量部
油中水型乳化油脂組成物 100 質量部
油中水型乳化油脂組成物と粉糖を竪型ミキサーにて低速2分及び中速3分高速3分ミキシングした後、卵黄と食塩を添加してさらに低速2分中速2分混合した。ここに、予め混合して篩っておいた薄力粉とバーキングパウダーを添加、低速2分中速1分混合し、クッキー生地を得た。このクッキー生地を5℃の冷蔵庫内で生地を一晩リタードした。この生地を厚さ10mmに圧延後、打ちぬき成型(直径40mm×厚さ10mm)し、フォークで表面に筋をつけた後、焼成した。
◎+:優れた発酵バターの風味を強く感じる。
◎:優れた発酵バターの風味を感じる。
○+:良好な発酵バターの風味を強く感じる。
○:良好な発酵バターの風味を感じる。
△:発酵バターの風味が弱い。
×:発酵バターの風味が全く感じられない。
◎:良好なコク味を感じる。
○:コク味を感じる。
△:ややコク味が弱い。
×:コク味が感じられない。
実施例1〜13及び比較例1〜7で得られたシート状の油中水型乳化油脂組成物(ロールイン用油脂組成物)を用いて、下記に示す配合及び製法により焼成品(パイ)を製造し、得られたパイについて、下記評価基準に従って発酵バター風味を6段階、及び、コク味を4段階で評価し、結果を下記表6に示した。
強力粉 70 質量部
薄力粉 30 質量部
食塩 1.3質量部
砂糖 2 質量部
脱脂粉乳 3 質量部
練り込み油脂(マーガリン) 5 質量部
水 54 質量部
ロールイン用油脂組成物 80 質量部
ロールイン用油脂組成物以外の原料を竪型ミキサーにて低速2分及び中速3分ミキシングした後、5℃の冷蔵庫内で生地を一晩リタードした。この生地にロールイン用油脂組成物をのせ、定法によりロールイン(4つ折4回)、成型(縦100mm×横100mm×厚さ3mm)し、ピケローラーでピケをうった後、焼成した。
◎+:優れた発酵バターの風味を強く感じる。
◎:優れた発酵バターの風味を感じる。
○+:良好な発酵バターの風味を強く感じる。
○:良好な発酵バターの風味を感じる。
△:発酵バターの風味が弱い。
×:発酵バターの風味が全く感じられない。
◎:良好なコク味を感じる。
○:コク味を感じる。
△:ややコク味が弱い。
×:コク味が感じられない。
これに対し、遊離アミノ酸を含まない比較例1の油中水型乳化油脂組成物や、水相のpHが本発明の範囲外である比較例4の油中水型乳化油脂組成物を用いて得られたベーカリー製品は、発酵バターの風味はまったくなく、コク味も感じられないものであった。
また、遊離アミノ酸の比率(A:Bのモル比)が本発明の範囲外である比較例2、3の油中水型乳化油脂組成物を用いて得られたベーカリー製品は、発酵バターの風味が弱いものであった。
また、発酵バターを含有するが、遊離アミノ酸の比率(A:Bのモル比)が本発明の範囲外である比較例6、7の油中水型乳化油脂組成物を用いて得られたベーカリー製品は、使用する発酵バターによりその風味が揃ったものとならず、また、コク味が弱いものであった。
Claims (4)
- 下記Aのアミノ酸と下記Bのアミノ酸とを、モル比で、下記Aのアミノ酸:下記Bのアミノ酸=1:1〜1:7で含有し、且つ、水相のpHが2〜6であることを特徴とする油中水型乳化油脂組成物。
A:遊離アミノ酸の形態であるスレオニン、アラニン、グリシン、セリンのうちの1種又は2種以上。
B:遊離アミノ酸の形態であるリジン及び/又はプロリン。 - 上記油中水型乳化油脂組成物100質量部中における、上記Aのアミノ酸と上記Bのアミノ酸との合計含有量が、0.001〜3質量部であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化油脂組成物
- 発酵バターを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の油中水型乳化油脂組成物。
- 請求項1〜3記載のいずれかの油中水型乳化油脂組成物を使用したことを特徴とするベーカリー食品。
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