JP2007126624A - 導電性薄膜、アクチュエータ素子及びその製造方法 - Google Patents

導電性薄膜、アクチュエータ素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】親水性のイオン液体を用いてアクチュエータ素子を製造する際に、カーボンナノチューブが非常に良く分散し、優れたアクチュエータ素子を容易に製造できる方法を提供する。
【解決手段】アスペクト比が10以上のカーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子ゲルから構成される導電性薄膜。
【選択図】図10

Description

本発明は、導電性薄膜、導電性薄膜を有する積層体及びアクチュエータ素子並びにアクチュエータ素子の製造方法に関する。ここで、アクチュエータ素子は、電気化学反応や電気二重層の充放電などの電気化学プロセスを駆動力とするアクチュエータ素子である。
近年、医療機器や介護ロボットを始め、少子高齢化社会の到来の中、どこでも、いつでも、誰でもが安全に、かつ簡単に使えるユビキタス家電や健康補助具等の分野において従来の金属やセラミクス等の無機材料からなるモーターやポンプに代わり、軽量で小型化が可能、さらに、安全で柔軟性に優れた高分子アクチュエータの必要性が高まっている。この様な中、種々の高分子材料を用いたアクチュエータが開発されて来たが、人体あるいは人間の生活環境に近いところでの使用という安全性の観点から、低電圧で応答性良く動くアクチュエータ材料としてはポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子を利用した電子伝導性高分子アクチュエータとイオン交換膜と接合電極からなるイオン導電性アクチュエータの2つが利用可能な主候補として挙げられる。しかし、一般的にこの2つのアクチュエータは、いずれも、その動作のために電解質が必要なことから、主に電解質水溶液中で使用されてきた。イオン導電性高分子アクチュエータは、イオン交換樹脂が水で膨潤した状態でないと十分なイオン伝導性を示さないため、基本的には水中で使用する。空中でこのアクチュエータを使用するためには、水の蒸発を防ぐ必要がある。そのため、樹脂コーティングの方法が報告されているが、この方法では、完全にコーティングするのが困難なこと、また、電極反応によるわずかな気体発生によってもコーティングが破れること、さらに、コーティング自身が変形応答の抵抗となることから、実用化されていない。また、水の代わりに、プロピレンカーボネートなどの高沸点有機溶媒なども使用されているが、これについても同様の問題があり、しかも、水ほどイオン導電性が大きくなく、応答性が劣る点でも問題がある。また、電極表面での酸化・還元反応の為、耐久性に問題がある。
この様に、従来型のアクチュエータは、主に電解質溶液中という限られた環境でのみ駆動するため、用途が極めて限られていた。従って、空中で駆動するアクチュエータ素子の開発は、小型アクチュエータの幅広い用途への実用化のために不可欠である。
上記問題を解決するために、カーボンナノチューブとイオン液体とのゲルを、導電性と伸縮性のある活性層として用いることにより、空気中、または真空中でも作動可能なアクチュエータ素子が提案されている(非特許文献1参照)。
このアクチュエータ素子は、(カーボンナノチューブ、イオン液体およびポリマーからなるゲル状組成物)、ならびに、(イオン液体およびポリマーからなるゲル状組成物)、それぞれを溶媒で分散し、その分散液を、キャスト、塗布、印刷、押し出し、または射出により積層することにより、製造することができる。
しかしながら、従来の方法では、カーボンナノチューブとポリマーとイオン液体の均質混合が困難であり、アクチュエータの性能低下の原因となっていた。
福島孝典、他3名,「カーボンナノチューブ・イオン性液体ゲルからなる空中作動型アクチュエータの開発」,ポリマー プレプリンツ ジャパン(Polymer Preprints, Japan),2004年,第53巻,第2号,p.4816−4817
本発明の課題は、アクチュエータに有用な導電性薄膜及び積層体並びにアクチュエータ素子及びその製造法を提供することにある。
また、本発明の課題は、導電体である炭素材料を工夫して表面積、強度、構造体の構造制御を行うことにより、さらに応答性能の高いアクチュエータを提供することにある。
このような背景の中、本発明者は空中で作動し、低電圧で繰り返し使えるアクチュエータとしてカーボンナノチューブをイオン液体とともに電極材に用いたアクチュエータを開発した。このアクチュエータは低電圧で応答速度が速く、電極反応を伴わないため繰り返し使用に対する耐久性も高い。また、カーボンナノチューブ(以後、CNTとも言う)自身
が本来持つ機械的特性からGPaオーダーの高い発生応力が期待できる。
本発明は、以下の導電性薄膜、導電性薄膜を有する積層体及びアクチュエータ素子並びにアクチュエータ素子の製造方法を提供するものである。
1. アスペクト比が103以上のカーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む
高分子ゲルから構成される導電性薄膜。
2. 長さが50μm以上のカーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子
ゲルから構成される導電性薄膜。
3. カーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子ゲルから構成され、カーボンナノチューブとポリマーの複合体の平均幅が50nm以下であることを特徴とする導電性薄膜。
4. 項1〜3のいずれかに記載の導電性薄膜層とイオン伝導層を有する積層体。
5. 項4の積層体を含むアクチュエータ素子。
6. イオン伝導層の表面に、項1〜3のいずれかに記載の導電性薄膜を電極とする導電性薄膜層が互いに絶縁状態で少なくとも2個形成され、当該導電性薄膜層に電位差を与えることにより変形可能に構成されている項5に記載のアクチュエータ素子。
7. 以下の工程を含むことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法:
工程1:カーボンナノチューブ、イオン液体、ポリマーおよび溶媒を含む分散液を調製する工程;
工程2:ポリマーおよび溶媒、必要に応じてさらにイオン液体を含む溶液を調製する工程;
工程3:工程1の分散液を用いる導電性薄膜層の形成と工程2の溶液を用いるイオン伝導層の形成を同時に或いは順次行い、導電性薄膜層とイオン伝導層の積層体を形成する工程(導電性薄膜層とイオン伝導層の形成は、塗布、印刷、押し出し、キャストまたは射出により行う)
ここで、前記溶媒は親水性溶媒および疎水性溶媒の混合溶媒である。
8. 前記カーボンナノチューブが、アスペクト比が10以上のカーボンナノチューブである、項7に記載の方法。
本発明によれば、電圧印加に伴い、従来品より大きく屈曲し、変形するアクチュエータ素子が見出された。本発明により、空中作動で、より低電圧でしなやかに大きく動くアクチュエータが開発可能である。また、カーボンナノチューブとイオン液体を用いた導電性薄膜は、電池分野における良いキャパシタとしても利用可能である。
特に、カーボンナノチューブとしてアスペクト比が大きく、長さの長いカーボンナノチューブを使用した場合には、優れたアクチュエータ素子を得ることができる。
本発明に用いられるイオン液体(ionic liquid)とは、常温溶融塩または単に溶融塩などとも称されるものであり、常温(室温)を含む幅広い温度域で溶融状態を呈する塩であり、例えば0℃、好ましくは−20℃、さらに好ましくは−40℃で溶融状態を呈する塩である。また、本発明で使用するイオン液体はイオン導電性が高いものが好ましい。
本発明においては、各種公知のイオン液体を使用することができるが、常温(室温)または常温に近い温度において液体状態を呈する安定なものが好ましい。本発明において用いられる好適なイオン液体としては、下記の一般式(I)〜(IV)で表わされるカチオン(好ましくは、イミダゾリウムイオン、第4級アンモニウムイオン)と、アニオン(X)より成るものが挙げられる。
Figure 2007126624
[NR4−x (III)
[PR4−x (IV)
上記の式(I)〜(IV)において、Rは炭素数1〜12の直鎖又は分枝を有するアルキル基またはエーテル結合を含み炭素と酸素の合計数が3〜12の直鎖又は分枝を有するアルキル基を示し、式(I)においてRは炭素数1〜4の直鎖又は分枝を有するアルキル基または水素原子を示す。式(I)において、RとRは同一ではないことが好ましい。式(III)および(IV)において、xはそれぞれ1〜4の整数である。
炭素数1〜12の直鎖又は分枝を有するアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどの基が挙げられる。炭素数は好ましくは1〜8,より好ましくは1〜6である。
炭素数1〜4の直鎖又は分枝を有するアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルが挙げられる。
エーテル結合を含み炭素と酸素の合計数が3〜12の直鎖又は分枝を有するアルキル基としては、CH2OCH3、(CH2)p(OCH2CH2)qOR2(ここで、pは1〜4の整数、qは1〜4の整数、R2はCH3又はC2H5を表す)が挙げられる。
アニオン(X)としては、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 -)、BF3CF3 -、BF3C2F5
-、BF3C3F7 -、BF3C4F9 -、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)、ビス(トリフルオロメ
タンスルホニル)イミド酸イオン((CF3SO22N-)、過塩素酸イオン(ClO4 -)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)炭素酸イオン(CF3SO2)3C-)、トリフルオロメタンスル
ホン酸イオン(CF3SO3 -)、ジシアンアミドイオン((CN)2N-)、トリフルオロ酢酸イオン(CF3COO-)、有機カルボン酸イオンおよびハロゲンイオンが例示できる。
これらのうち、イオン液体としては、例えば、カチオンが1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、[N(CH)(CH)(C)(COCOCH)]、アニオンがハロゲンイオン、テトラフルオロホウ酸イオンのものが、具体的に例示できる。なお、カチオン及び/又はアニオンを2種以上使用し、融点をさらに下げることも可能である。
ただし、これらの組み合わせに限らず、イオン液体であって、導電率が0.1Sm−1以上のものであれば、使用可能である。
本発明に用いられるカーボンナノチューブは、グラフェンシートが筒形に巻いた形状から成る炭素系材料であり、その周壁の構成数から単層ナノチューブ(SWNT)と多層ナノチューブ(MWNT)とに大別され、また、グラフェンシートの構造の違いからカイラル(らせん)型、ジグザグ型、およびアームチェア型に分けられるなど、各種のものが知られている。本発明には、このような所謂カーボンナノチューブと称されるものであれば、いずれのタイプのカーボンナノチューブも用いることができる。一般的には、アスペクト比が大きい、すなわち、細くて長い単層ナノチューブがゲルを形成し易い。例えば、アスペクト比が10以上、好ましくは10以上のカーボンナノチューブが挙げられる。カーボンナノチューブの長さは、通常1μm以上、好ましくは50μm以上、さらに好ましくは500μm以上である。カーボンナノチューブの長さの上限は、特に限定されないが
、例えば30mm程度である。
従って、本発明においては、SWNTからゲル状組成物を得るのが好ましい。実用に供されるカーボンナノチューブの好適な例として、一酸化炭素を原料として比較的量産が可能なHiPco(カーボン・ナノテクノロジー・インコーポレーテッド社製)が挙げられるが、勿論、これに限定されるものではない。
本発明に用いられるポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体[PVDF(HFP)]などの水素原子を有するフッ素化オレフィンとパーフッ素化オレフィンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの水素原子を有するフッ素化オレフィンのホモポリマー、パーフルオロスルホン酸(Nafion,ナフィオン)、ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート(poly-HEMA)、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)などのポリ(メタ)アクリレート類、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)などが挙げられる。
本発明では、カーボンナノチューブとイオン液体、必要に応じてさらにポリマーを含む導電性薄膜層の調製において、各成分を均質に混合するのが重要である。各成分が均質混合された分散液を調製するためには、溶媒を用いるのが好ましく、例えば疎水性溶媒と親水性溶媒の混合溶媒を使用するのが特に好ましい。
親水性溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどのカーボネート類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メタノール、エタノールなどの炭素数1〜3の低級アルコール、アセトニトリル等が挙げられる。疎水性溶媒としては、4−メチルペンタン−2−オンなどの炭素数5
〜10のケトン類、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素類、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素類が挙げられる。
本発明の導電性薄膜を製造するための分散液は、イオン液体とカーボンナノチューブを混練してゲル化させ、その後ポリマーと溶剤(例えば、イオン性液体が親水性の場合には
、親水性溶媒と疎水性溶媒の混合溶媒、イオン性液体が疎水性の場合には、疎水性溶媒)
を加えて分散液を調製してもよく、カーボンナノチューブ、イオン性液体、ポリマー及び必要に応じて溶剤(例えば、イオン性液体が親水性の場合には、親水性溶媒と疎水性溶媒
の混合溶媒、イオン液体が疎水性の場合には、疎水性溶媒)を加え、ゲル化のプロセスな
しに分散液を調製してもよい。
いったんゲル化させた後に分散液を調製する場合、混合溶媒の割合としては、親水性溶媒:疎水性溶媒(重量比)=20:1〜1:10であるのが好ましく、2:1〜1:5であるのがより好ましい。
また、ゲル化のプロセスなしに分散液を調製する場合、親水性溶媒(PC)/疎水性溶媒
(MP)=1/100〜20/100が好ましく、より好ましくは3/100〜15/100である。
導電性薄膜層は、カーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子ゲルから構成される。
導電性薄膜層中のこれらの成分の配合割合は:
カーボンナノチューブ1〜40重量%、好ましくは5〜20重量%;
イオン液体20〜80重量%、好ましくは35〜70重量%;
ポリマー5〜70重量%、好ましくは20〜60重量%;
である。
導電性薄膜層中の(カーボンナノチューブ+イオン液体)と(ポリマー)の配合比(重量比)は、(カーボンナノチューブ+イオン液体):(ポリマー)=1:2〜4:1であるのが好ましく、(カーボンナノチューブ+イオン液体):(ポリマー)=1:1〜2:1であるのがより好ましい。この配合の際には、親水性溶媒と疎水性溶媒との混合溶媒を用いる。カーボンナノチューブとイオン液体を混合して予めゲルを形成し、このゲルにポリマーと溶媒(好ましくは疎水性溶媒)を混合して導電性薄膜調製用の分散液を得ることもできる。この場合、(カーボンナノチューブ+イオン液体):(ポリマー)は、より好ましくは1:1〜3:1である。
なお、導電性薄膜層には溶媒(疎水性溶媒と親水性溶媒)が若干含まれていてもよいが、通常の乾燥条件において除去可能な溶媒はできるだけ除去しておくのが好ましい。
イオン伝導層を構成するゲル状組成物は、ポリマーとイオン液体から構成される。好ましいイオン伝導層は、このゲル状組成物を得る際の親水性イオン性液体とポリマーの配合比(重量比)が、親水性イオン性液体:ポリマー=1:4〜4:1であるのが好ましく、親水性イオン性液体:ポリマー=1:2〜2:1であるのがより好ましい。この配合の際にも、上記と同様に、親水性溶媒と疎水性溶媒とを任意の割合で混合した溶媒を用いるのが好ましい。
2つ以上の導電性薄膜層を分離するセパレーターの役割を果たすイオン伝導層は、ポリマーを溶媒に溶解し、塗布、印刷、押し出し、キャスト、射出などの常法に従い形成することができる。イオン伝導層は、実質的にポリマーのみで形成してもよく、イオン液体を
ポリマーに加えて形成してもよい。
導電性薄膜層とイオン伝導層に使用するポリマーは同一であっても異なっていてもよいが、両者は同一であるか、性質の類似したポリマーであるのが、導電性薄膜層とイオン伝導層の密着性を向上させるのに好ましい。
導電性薄膜層の調製用の均質分散液は、カーボンナノチューブ(アスペクト比104以上
のカーボンナノチューブが好ましい)、ポリマー、イオン液体及び溶媒を加えて混合しても調製でき、或いはポリマーとイオン液体の種類によっては、カーボンナノチューブとポリマー及び疎水性溶媒を混合してゲル状の分散体を得、ここにイオン液体と親水性溶媒をさらに加えて混合することで、調製してもよい。
本発明の導電性薄膜の構造は、例えば図13のSEM写真に示されている。図13において、
カーボンナノチューブの表面に凹凸は存在しないと考えられるので、図13の像から該薄膜は、カーボンナノチューブの周りにポリマー/イオン液体のゲルが巻いている構造を取っていると考えられる。アクチュエーター素子が電圧を印加した際に変形するためには、このナノチューブを取り巻くポリマーゲル中をイオンが移動し電気二重層がカーボンナノチューブとの界面に形成されることに起因するので、電極材と接しているポリマーゲルの量が多いほど導電性薄膜の変形性能が向上すると考えられる。電極材と接しているポリマーゲルの量を多くするためには、カーボンナノチューブの分散性を向上させ、表面積を大きくすることが有効である。また、ナノチューブ/ポリマー複合体の分散性が向上すると、
電極層の導電性の向上にも有利である。理想的にはカーボンナノチューブが完全に分散し、その周りを適当な量のイオン液体ゲルが覆った複合体が密集した構造が、電極として適当である。図13では、ナノチューブ/ポリマー複合体の径が適当な大きさであり、さらに
これらが互いに密集している。
ナノチューブ/ポリマー複合体の分散性は、導電性薄膜を適当な画像ソフトを用いて解
析し、ポリマーと複合体を形成しているカーボンナノチューブの面積と長さを計算し、面積÷長さ=平均幅(nm)を求めることができる。この平均幅は通常75nm以下、好ましくは5
〜50nm、より好ましくは10〜35nmである。
本発明の方法で製造するアクチュエータ素子としては、例えば、イオン伝導層1を、その両側から、カーボンナノチューブとイオン液体とポリマーを含む導電性薄膜層(導電性薄膜層)2で挟んだ3層構造のものが挙げられる(図1A)また、電極の表面伝導性を増すために、導電性薄膜層2,2の外側にさらに導電層3,3が形成された5層構造のアクチュエータ素子であってもよい(図1B)。
導電性薄膜層は、カーボンナノチューブとイオン液体とポリマーから構成される。カーボンナノチューブとイオン液体によりカーボンナノチューブゲルを得て、このゲルに、機械的な強度を保つためにポリマーを配合して均一混合された分散物を得ることもでき、これらと溶媒を混合して均一分散物を得ることもできる。各成分の添加の順序は問わない。
イオン伝導層の表面に、導電性薄膜層を形成して、アクチュエータ素子を得るには、例えば、カーボンナノチューブ、イオン液体、ポリマーおよび混合溶媒からなる分散液(導電性薄膜層形成用)、ならびに、イオン液体、ポリマーおよび混合溶媒からなる溶液(イオン伝導層形成用)を、順次、キャスト法により製膜し、溶媒を蒸発、乾燥させれば良い。
イオン伝導層1の厚さ、および導電性薄膜層2の厚さは、それぞれ、10〜500μmであるのが好ましく、50〜200μmであるのがより好ましい。また、各層の製膜にあ
たっては、スピンコート法、印刷法、スプレー法等も用いることができる。さらに、押し出し法、射出法等も用いることができる。
導電層3の厚さは、10〜50nmであるのが好ましい。
このようにして得られたアクチュエータ素子は、電極間(電極は導電性薄膜層に接続されている)に0.5〜3Vの直流電圧を加えると、数秒以内に素子長の0.5〜1倍程度の変位を得ることができる。また、このアクチュエータ素子は、空気中あるいは真空中で、柔軟に作動することができる。
このようなアクチュエータ素子の作動原理は、図2に示すように、イオン伝導層1の表面に相互に絶縁状態で形成された導電性薄膜層2,2に電位差がかかると、導電性薄膜層2,2内のカーボンナノチューブ相とイオン液体相の界面に電気二重層が形成され、それによる界面応力によって、導電性薄膜層2,2が伸縮するためである。図2に示すように、プラス極側に曲がるのは、量子化学的効果により、カーボンナノチューブがマイナス極側でより大きくのびる効果があることと、現在よく用いられるイオン液体では、カチオン4のイオン半径が大きく、その立体効果によりマイナス極側がより大きくのびるからであると考えられる。図2において、4はイオン液体のカチオンを示し、5はイオン液体のアニオンを示す。
上記の方法で得ることのできるアクチュエータ素子によれば、カーボンナノチューブとイオン液体とのゲルの界面有効面積が極めて大きくなることから、界面電気二重層におけるインピーダンスが小さくなり、カーボンナノチューブの電気伸縮効果が有効に利用される効果に寄与する。また、機械的には、界面の接合の密着性が良好となり、素子の耐久性が大きくなる。その結果、空気中、真空中で、応答性がよく変位量の大きい、且つ耐久性のある素子を得ることができる。しかも、構造が簡単で、小型化が容易であり、小電力で作動することができる。
本発明のアクチュエータ素子は、空気中、真空中で耐久性良く作動し、しかも低電圧で柔軟に作動することから、安全性が必要な人と接するロボットのアクチュエータ(例えば、ホームロボット、ペットロボット、アミューズメントロボットなどのパーソナルロボットのアクチュエータ)、また、宇宙環境用、真空チェンバー内用、レスキュー用などの特殊環境下で働くロボット、また、手術デバイスやマッスルスーツなどの医療、福祉用ロボット、さらにはマイクロマシーンなどのためのアクチュエータとして最適である。
特に、真空環境下、超クリーンな環境下での材料製造において、純度の高い製品を得るために、試料の運搬や位置決め等のためのアクチュエータの要求が高まっており、全く蒸発しないイオン液体を用いた本発明のアクチュエータ素子は、汚染の心配のないアクチュエータとして、真空環境下でのプロセス用アクチュエータとして有効に用いることができる。
なお、イオン伝導層表面への導電性薄膜層の形成は少なくとも2層必要であるが、図3に示すように、平面状のイオン伝導層1の表面に多数の導電性薄膜層2を配置することにより、複雑な動きをさせることも可能である。このような素子により、蠕動運動による運搬や、マイクロマニピュレータなどを実現可能である。また、本発明のアクチュエータ素子の形状は、平面状とは限らず、任意の形状の素子が容易に製造可能である。例えば、図4に示すものは、径が1mm程度のイオン伝導層1のロッドの周囲に4本の導電性薄膜層2を形成したものである。この素子により、細管内に挿入できるようなアクチュエータが実現可能である。
次に、実施例および比較例によって本発明をより詳細に説明する。
実施例および比較例で用いたイオン液体(IL)は、エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF)、ブチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(BMIBF)、4級アンモニウムカチオン・テトラフルオロボレート塩(広栄化学社製、A−3)、4級アンモニウムカチオン・(トリフルオロメタンスルホニル)イミド[(CFSO)]塩(広栄化学社製、A−4)である。ここで、A−3、A−4のカチオンの構造は、[N(CH)(CH)(C)(COCOCH)]である。
実施例および比較例で用いたカーボンナノチューブは、高純度単層カーボンナノチューブ(カーボン・ナノテクノロジー・インコーポレーテッド社製「HiPco」)(以下、SWNTともいう)である。
実施例および比較例で用いたアスペクト比10以上(平均6×105)のカーボンナノチューブは、独立行政法人産業技術総合研究所ナノカーボン研究センターで作製された、平均長約600μmの単層カーボンナノチューブ(LSWNT)である。
実施例および比較例で用いたポリマーは、下記式で表されるポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体[PVDF(HFP)]である:
Figure 2007126624
実施例および比較例で用いた疎水性溶媒は4−メチルペンタン−2−オン(以下、MPともいう)であり、親水性溶媒はプロピレンカーボネート(以下、PCともいう)である。
調製例1
[導電性薄膜層形成用分散液の調製]
カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(IL)を混合し、乳鉢を用いて練り合わせることにより、ゲル化(SWNTゲル)させる。次いで、ILが疎水性の場合(比較例では、BMIBF)には疎水性溶媒(MP)のみに、あるいは、ILが親水性の場合(実施例では、EMIBFおよびA−3)には疎水性溶媒(MP)および親水性溶媒(PC)の混合溶媒に、ポリマー[粉末状PVDF(HFP)]とともにSWNTゲルを分散させて、導電性薄膜層形成用分散液を調製する。
ILが親水性の場合、疎水性溶媒のみを用いると、SWNTゲルに含まれる親水性ILが、溶媒と分離して2層に分かれてしまうことがある(目視により判別が可能)。疎水性溶媒および親水性溶媒の混合溶媒を用いることにより、親水性SWNTゲルとポリマーを溶媒中に均一分散させることができる。
[イオン伝導層形成用溶液の調製]
イオン液体(IL)とポリマー[粉末状PVDF(HFP)]を、上記導電性薄膜層形成用分散液の調製と同様にして、溶媒に溶解させることにより、イオン伝導層形成用溶液を調製する。
[アクチュエータ素子の製造]
導電性薄膜層、イオン伝導層、導電性薄膜層の順に、キャストを行い、室温で一昼夜溶媒を乾燥させ、次いで、真空乾燥を行い、アクチュエータ素子を得る。
[アクチュエータ素子の評価方法]
製造したアクチュエータ素子の変位応答性の評価は、図5に示した装置を用いて行った。アクチュエータ素子を、幅1mm×長さ15mmの短冊状に切断し、図5に示すように、端3mmの部分を電極付きホルダーでつかんで、空気中で電圧を加え、レーザー変位計を用いて、固定端から10mmの位置での変位を測定して行った。
実施例1
(1)単層カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(EMIBF)のSWNTゲルの調製:
SWNT(174mg)とEMIBF(780mg)とを練り合わせると、イオン液体とカーボンナノチューブがゲル化され、SWNTを18重量%含むSWNTゲルを得た。
(2)イオン液体(EMIBF)のPVDF(HFP)ゲルをSWNTゲルで挟んだ3層構造のアクチュエータ素子の製造:
上記(1)で調製したSWNTゲル(39mg)およびポリマー[粉末状PVDF(HFP)](90mg)を、MPおよびPCの混合溶媒(2ml)(重量比:PC/MP=1.4)中に分散させて、1層目(導電性薄膜層)と3層目(導電性薄膜層)を形成するための導電性薄膜層形成用分散液を調製した。1層目と3層目の間に挟む2層目(イオン伝導層)を形成するためのイオン伝導層形成用溶液は、EMIBF(102mg)およびPVDF(HFP)(113mg)を、上記と同じ重量比のMPおよびPCの混合溶媒(1.5ml)中に溶解させて調製した。アクチュエータ素子の製造は、まず、導電性薄膜層形成用分散液を基板に流し込み、スペーサーをガイドとして平坦にならし、数分間乾燥させた後に、もう1枚のスペーサーを重ねて、1層目の導電性薄膜層の上にイオン伝導層形成用溶液を流し込んでならし、乾燥させた。さらにスペーサーを重ねて、2層目のイオン伝導層の上に導電性薄膜層形成用分散液を流し込み、一昼夜自然乾燥した後に真空乾燥して、導電性薄膜層−イオン伝導層−導電性薄膜層からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
比較例1
(1)疎水性イオン液体(BMIBF)のPVDF(HFP)ゲルをSWNTゲルで挟んだ3層構造のアクチュエータ素子の製造:
実施例1の(1)と同様の方法で調製したSWNTゲル(SWNT(63mg)+BMIBF(245mg))(160mg)およびポリマー[PVDF(HFP)](80mg)を、室温でMP(1.5ml)中に分散させて、1層目(導電性薄膜層)と3層目(導電性薄膜層)を形成するための導電性薄膜層形成用分散液を調製した。1層目と3層目の間に挟む2層目(イオン伝導層)を形成するためのイオン伝導層形成用溶液は、BMIBF(163mg)およびPVDF(HFP)(82mg)を、MP(0.6ml)中に溶解させて調製した。このようにして調製した導電性薄膜層形成用分散液およびイオン伝導層形成用溶液を用いて、実施例1の(2)と同様の方法で、導電性薄膜層−イオン伝導層−導電性薄膜層からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
実施例1および比較例1で得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法により行った。得られた結果を、図6、図7および図8に示す。
図6は、EMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(実施例1)およびBMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(比較例1)に、0.1Hz、±2.5Vの矩形波を加えた時の変位応答を示す図である。図7は、EMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(実施例1)およびBMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(比較例1)に、1Hz、±3Vの矩形波を加えた時の変位応答を示す図である。図8は、EMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(実施例1)およびBMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(比較例1)に、0.1Hz、±0.5〜3.0Vの矩形波を加えた時の電圧と変位量を示す図である。
図6、図7および図8から、EMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(実施例1)の方が、BMIBFを用いて製造したアクチュエータ素子(比較例1)よりも、応答速度、応答性(変位量)の点で優れていることがわかる。
実施例2
イオン液体としてEMIBFを用いて、イオン伝導層形成用溶液中のEMIBFとポリマー[PVDF(HFP)]の組成比(重量比)を以下のように変えて、アクチュエータ素子を製造した。
EMIBF:ポリマー(poly)=1:3、1:2、1:1、2:1、3:1
その他の組成および製造方法は、実施例1と同様にした。
得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法により行った。得られた結果を、図9に示す。図9は、EMIBF:ポリマー(poly)比を変えて製造した各アクチュエータ素子に、0.1Hz、±0.5〜3.0Vの電圧の矩形波を加えた時の電圧と変位量を示す図である。
図9から明らかなように、イオン伝導層形成用溶液中のEMIBFとポリマー[PVDF(HFP)]の組成比がEMIBF:poly=1:1であるアクチュエータ素子の応答性能(変位量)が、最も大きかった。ポリマーに対するイオン液体の割合を多くすると、イオン伝導性はイオン液体に依存して高くなるが、応答性はEMIBF:poly=1:1でピークとなる。これは、これ以上イオン液体の割合を多くすると、イオン伝導層(電解質ゲル)内にイオン液体の液泡ができ、導電性薄膜層とイオン伝導層の界面でイオン移動の障害となる等の問題が生じるためである。均一な電解質ゲルのうち、最もイオン伝導性が良いのが、EMIBF:poly=1:1程度の組成である。
実施例3
イオン伝導層形成用溶液の調製に用いる混合溶媒の組成(PC/MP重量比)を以下のように変えて、アクチュエータ素子を製造した。
PC/MP=0.3(□)、1.4(△)、PCのみ(○)
イオン伝導層形成用溶液中のEMIBFとポリマー[PVDF(HFP)]の組成比をEMIBF:poly=1:1とし、その他の組成および製造方法は、実施例1と同様にした。
得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法により行った。得られた結果を、図10に示す。図10は、混合溶媒のPC/MP重量比を変えて製造した各アクチュエータ素子に、0.1Hz、±0.5〜3.0Vの電圧の矩形波を加えた時の電圧と変位量を示す図である。
得られたイオン伝導層(電解質ゲル)について、交流インピーダンス法によりイオン伝導率を測定した。また、得られたアクチュエータ素子について、引張試験を行ってヤング
率を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2007126624
表1から、イオン伝導層形成用溶液の調製に用いた混合溶媒のうち、PC/MP=1.4の混合溶媒を用いて製造したアクチュエータ素子のヤング率が最も小さいことがわかる。このことと、図10において、PC/MP=1.4の混合溶媒を用いて製造したアクチュエータ素子の応答性(変位)が最も大きかったことから、アクチュエータ素子のヤング率が変位に影響を及ぼしていることがわかり、最もヤング率が小さくて、変位が大きかったPC/MP=1.4が最適な混合溶媒の混合比である。
実施例4
イオン液体として4級アンモニウムカチオン・テトラフルオロボレート塩(広栄化学社製、A−3)を用いて、以下のようにしてアクチュエータ素子を製造した。
すなわち、実施例1の(1)と同様の方法でSWNT(230mg)およびA−3(900mg)から調製したSWNTゲル(104mg)ならびにポリマー[粉末状PVDF(HFP)](47mg)を、MPおよびPCの混合溶媒(2ml)(重量比:PC/MP=1.4)中に分散させて、導電性薄膜層形成用分散液を調製した。また、A−3(203mg)およびPVDF(HFP)(97mg)を、上記と同じ重量比のMPおよびPCの混合溶媒(1.5ml)中に溶解させて、イオン伝導層形成用溶液を調製した。このようにして調製した導電性薄膜層形成用分散液およびイオン伝導層形成用溶液を用いて、実施例1の(2)と同様の方法で、導電性薄膜層−イオン伝導層−導電性薄膜層からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法により行ったところ、電圧に対する優れた変位応答性が確認された。
実施例5
(1)平均長600μmの単層カーボンナノチューブ(LSWNT)とイオン液体を含む高分子ゲルからなる導電性薄膜作成用の分散液の調製
LSWNT(5.5mg)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF(HFP))(13.5mg)に4-メチルペンタン-2-オン(MP)(1.0mL)を加え、室温で撹拌した。この混
合溶液を6〜10時間撹拌後、1.0mLのMPを追加し、室温で撹拌を続けた。その後、2日
間室温で撹拌を続け、トータル3日間溶液を撹拌した。撹拌の結果得られる高粘度混合液にプロピレンカーボネート(PC)(62mg)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF4)(26.4mg)を加え、更に室温で3日間撹拌し導電性薄膜作成のための分散液を得た。
(2)セパレータ溶液の調製
PVDF(HFP)(200.3mg)をMP(6.0ml)/PC(0.6mL)の混合溶液に分散した。
(3)アクチュエータ素子の作成
上記(1)、(2)の分散液を砂浴中75℃で5、6時間加熱撹拌し(1)→(2)→(1)の順で分散液を型に流し込んで3層構造のキャストフィルムを得た。得られたキャストフィルムを室温で2日乾燥した後、次いで45℃で真空乾燥することによりフィルム状のアクチェータ素子を得た。
(4)アクチュエータ特性
(3)で得られるアクチュエータ素子の評価を上述したアクチュエータ素子の評価方法により行った。その結果の一例を図11に示す。
(5)上記(3)で得られたアクチュエータ素子の電圧と変位変化を以下の表2に示す(
周波数0.1Hz)。
Figure 2007126624
(7)同サンプルの変位-周波数変化を測定した結果、50Hzまで変位応答することが明ら
かになった。また、その時の変位は0.018mm(50Hz)であった。
なお、データは示さないが、本発明者は100〜120Hzまで変位応答可能であることを確認している。

実施例6
(1)EMIBF4を2倍量用いて実施例5と同様に導電性薄膜作成の為の分散液を調製し、3層構造のアクチュエータ素子を得た。その時の、発生電流および変位変化を図12に示す。

(2)実施例6、(1)で得られたアクチュエータ素子の電圧と変位変化を以下の表3に示す(周波数0.1Hz)。
Figure 2007126624
以下の実施例7〜9において、EMIBFを「IL」と略記する。
実施例7
SWNT、IL、ポリマーを重量比にして、SWNT:IL:ポリマー=2:8:5、SWNT 10mgに対してMP/PC混合溶媒(MP:PC=15:1)を約10mlを用いた分散液を超音波で1時間分散後、さらに数十倍のMPで希釈して分散液を作製し、この分散液をP型シリコン基板上にキャストし、一昼
夜真空乾燥させて、Osを10秒間蒸着し、SEM用サンプルを得た。
実施例8
縞瑪瑙製の乳鉢を用いてSWNT:IL=1:4の重量比で混合、練り合わせて作製したカーボ
ンナノチューブゲル(CNTgel)を、CNTgel:ポリマー=2:1の重量比で混合した。CNTgel150mgにつき約10mlのMP/PC混合溶媒(MP:PC=15:1)を用いて、上記CNTgelとポリマーをMP中に分散させ、この分散液を30分間撹拌した。この分散液を数十倍のMPで希釈し、P型シリコン
基板上にキャストし、一昼夜真空乾燥させて、Osを10秒間蒸着し、SEM用サンプルを得た

実施例9
SWNT、IL、ポリマーを重量比にして、SWNT:IL:ポリマー=2:8:5、SWNT 10mgに対してMP/PC混合溶媒(MP:PC=8:5)を約10ml用いた分散液を超音波で1時間分散後、さらに数十倍
のMPで希釈して分散液を作製し、この分散液をP型シリコン基板上にキャストし、一昼夜
真空乾燥させて、Osを10秒間蒸着し、SEM用サンプルを得た。
実施例10
<素子の作製>
実施例7〜9で得られたMPで数十倍に希釈された電極層作製用の分散液をP型シリコン
基板にキャストし、常温大気中で乾燥させた後、MP中にポリマーを溶解させた電解質用溶液(ポリマー100mgに対しMP 10〜12ml)をキャストし、常温大気中で乾燥させた後、再び電極層作製用の分散液をキャストし、常温大気中で乾燥させて、厚さ約0.1mmのバイモルフ
構造のフィルムを形成した。このフィルムについて、真空乾燥機を用いて完全に溶媒を蒸発させることによりアクチュエーター素子を作製した。
<FE-SEM観察方法>
上記で得られたOsコーティングした3つのシリコン基板を真空中で走査型電子顕微鏡FE-SEM(Hitachi S-5000)を用いて観察した。加速電圧は15kVに設定した。得られた顕微鏡像
を図13、図14、図15に示す。
<曲げ応答変位測定>
上記で作製したフィルム状のアクチュエーターから1mm、15mmの短冊を切り出し、上端
に3mmの長さにわたり電極(金製)を取り付け、方形波電圧を加えて、電極端から10mm下方
の位置における変位(曲げ変位)の大きさを、レーザー変位計を用いて測定した。結果を図16に示す。
<FE-SEM画像解析>
図13〜15の画像ファイルをピットマップイメージに変換し、画像編集ソフト(Adobe Photoshop(登録商標)5.5 For Windows(登録商標))を用いてノイズ除去、レベル、コントラストの補正を行い、さらに「A像くん」(For Windows(登録商標) Ver2.20 旭化成エンジニアリング(株))で顕微鏡像中のスケールバーからスケールを設定し、粒子抽出操作により対
象とする物体(ひも状のカーボンナノチューブ)を抽出2値画像に変換し、ナノチューブの
部分を適宜長方形となるように切断し、面積と長さを求め、(面積)÷(長さ)を計算して平均幅(nm)を求めた。なお、抽出2値画像は、画像中の物体を抽出するために、ある一定の
明るさを閾値として設定し、閾値よりも明るければ白色、暗ければ黒色の2色のみの画像
に変換することにより、対象物と背景(基板表面)を分離、抽出したものである。
結果を表4に示す。
Figure 2007126624
カーボンナノチューブ/ポリマー/IL構造体は、細くなるにつれて分散性がよくなると考えられる。
この分散性の結果と曲げ応答変位測定との結果には相関関係が見られ、分散性がよいものほど応答性能もよいことが明らかになった。
図1(A)は、本発明のアクチュエータ素子(3層構造)の一例の構成の概略を示す図であり、図1(B)は、本発明のアクチュエータ素子(5層構造)の一例の構成の概略を示す図である。 本発明のアクチュエータ素子の作動原理を示す図である。 本発明のアクチュエータ素子の他の例の概略を示す図である。 本発明のアクチュエータ素子の他の例の概略を示す図である。 変位測定装置の概略を示す図である。 実施例1および比較例1で得られたアクチュエータ素子の応答性を示す図である。 実施例1および比較例1で得られたアクチュエータ素子の応答性を示す図である。 実施例1および比較例1で得られたアクチュエータ素子の応答性を示す図である。 実施例2で得られたアクチュエータ素子の応答性を示す図である。 実施例3で得られたアクチュエータ素子の応答性を示す図である。 アクチュエータ特性評価(±3.0V印加時)(実施例5) アクチュエータ特性評価(±2.5V印加時)(実施例6) 実施例7のアクチュエータ素子のSEM写真を示す。 実施例8のアクチュエータ素子のSEM写真を示す。 実施例9のアクチュエータ素子のSEM写真を示す。 実施例10の曲げ応答変位測定の結果を示す。図16中、 □:実施例7(PC/MP=1/15)超音波; ◇:実施例8(PC/MP=1/15)撹拌; △:実施例9(PC/MP=5/8)撹拌; ■:参考(PC:MP=1:7)撹拌。
符号の説明
1 イオン伝導層
2 導電性薄膜層
3 導電層
4 イオン性液体のカチオン
5 イオン性液体のアニオン

Claims (8)

  1. アスペクト比が103以上のカーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子
    ゲルから構成される導電性薄膜。
  2. 長さが50μm以上のカーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子ゲルか
    ら構成される導電性薄膜。
  3. カーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子ゲルから構成され、カーボンナノチューブとポリマーの複合体の平均幅が50nm以下であることを特徴とする導電性薄膜。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の導電性薄膜層とイオン伝導層を有する積層体。
  5. 請求項4の積層体を含むアクチュエータ素子。
  6. イオン伝導層の表面に、請求項1〜3のいずれかに記載の導電性薄膜を電極とする導電性薄膜層が互いに絶縁状態で少なくとも2個形成され、当該導電性薄膜層に電位差を与えることにより変形可能に構成されている請求項5に記載のアクチュエータ素子。
  7. 以下の工程を含むことを特徴とするアクチュエータ素子の製造方法:
    工程1:カーボンナノチューブ、イオン液体、ポリマーおよび溶媒を含む分散液を調製する工程;
    工程2:ポリマーおよび溶媒、必要に応じてさらにイオン液体を含む溶液を調製する工程;
    工程3:工程1の分散液を用いる導電性薄膜層の形成と工程2の溶液を用いるイオン伝導層の形成を同時に或いは順次行い、導電性薄膜層とイオン伝導層の積層体を形成する工程(導電性薄膜層とイオン伝導層の形成は、塗布、印刷、押し出し、キャストまたは射出により行う)
    ここで、前記溶媒は親水性溶媒および疎水性溶媒の混合溶媒である。
  8. 前記カーボンナノチューブが、アスペクト比が10以上のカーボンナノチューブである、請求項7に記載の方法。
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