JP2007097651A - ミシンの糸調子装置 - Google Patents

ミシンの糸調子装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007097651A
JP2007097651A JP2005288256A JP2005288256A JP2007097651A JP 2007097651 A JP2007097651 A JP 2007097651A JP 2005288256 A JP2005288256 A JP 2005288256A JP 2005288256 A JP2005288256 A JP 2005288256A JP 2007097651 A JP2007097651 A JP 2007097651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solenoid
thread tension
link
link member
thread
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005288256A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Yamagishi
正則 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP2005288256A priority Critical patent/JP2007097651A/ja
Publication of JP2007097651A publication Critical patent/JP2007097651A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

【課題】厚物用の糸張力と薄物用の糸張力の切り替えを容易に行うことができるミシンの糸調子装置を実現する。
【解決手段】ソレノイド1が発生させた推力を糸調子器2に伝達するリンク機構3を有するミシンの糸調子装置100において、リンク機構3における連結リンク部材33が第2リンク部材32に連結する位置を、厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sに切り替えてリンク機構3のリンク比を変更する際に、ソレノイド1のプランジャ11がその軸方向にずれて移動してしまった配置に応じて、ソレノイド1をミシンフレームFの長穴Nに沿って移動し、その配置位置を変更することによって、プランジャ11がソレノイド1に対して所定の配置となることを可能にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンの糸調子装置に関する。
従来から、電気的な制御により糸の張力を変更可能なミシンの糸調子装置として、糸調子器とこの糸調子器に駆動力を作用させるソレノイドを備えたミシンの糸調子装置が知られている。
このようなミシンの糸調子装置としては、例えば、ソレノイドと糸調子器を複数のリンク部材からなるリンク機構によって連結したものがある。そして、その糸調子装置のソレノイドを電気的に制御することによりソレノイドを駆動させ、そのソレノイドが出力する駆動力(推力)をリンク機構を介して糸調子器に伝達することによって、糸調子器に備えられた糸調子皿間の押圧力を強弱させて、糸に付与する張力を連続的に変化させることができる(例えば、特許文献1参照。)。
そして、図5に示すように、ソレノイドと糸調子器をリンク機構によって連結したミシンの糸調子装置として、その軸方向に往復運動可能なプランジャ11を有するソレノイド1と、そのプランジャ11の先端部11aに一端部が連結されて支点P2を中心に回動する第2リンク部材52と、第2リンク部材52の他端側にその他端部が取り付けられる連結リンク部材53と、連結リンク部材53の一端部にその他端部が連結されて支点P1を中心に回動する第1リンク部材51とを有するリンク機構55と、を備えるミシンの糸調子装置200が知られている。なお、第1リンク部材51の一端部51dに糸調子器(図示省略)が連結されるようになっている。
この糸調子装置200は、連結リンク部材53の他端部を、第2リンク部材52の他端部における厚物用連結部52Hに取り付けることと、第2リンク部材52の他端部における薄物用連結部52Sに取り付けることとを選択することによって、リンク機構55におけるリンク比を異ならせて、糸調子装置200が糸に付与する張力の値を変化させることが可能になっている。
例えば、ソレノイド1から出力される推力が一定の条件において、図5(a)に示すように、連結リンク部材53の他端部を、第2リンク部材52の支点P2に近い厚物用連結部52Hに取り付けた場合、リンク機構55を介して糸調子器に作用するモーメントは大きくなるので、糸調子器の糸調子皿に挟まれる糸にはより大きな張力(厚物用の糸張力)がかかる。
一方、図5(b)に示すように、連結リンク部材53の他端部を、第2リンク部材52の支点P2から遠い薄物用連結部52Sに取り付けた場合、リンク機構55を介して糸調子器に作用するモーメントは小さくなるので、糸調子器の糸調子皿に挟まれる糸にはより小さな張力(薄物用の糸張力)がかかる。
特開2003−225488号公報
しかしながら、上記図5(a)、(b)に示す従来技術の場合、ソレノイド1はミシンのフレームFに固定されているため、連結リンク部材53の他端部を、厚物用連結部52Hに取り付けた場合と、薄物用連結部52Sに取り付けた場合とで、第2リンク部材52の配置角度が異なることに伴って、ソレノイド1におけるプランジャ11の配置がずれてしまうという問題があった。
例えば、図5(a)に示すように、連結リンク部材53の他端部を厚物用連結部52Hに取り付けた場合、プランジャ11は第2リンク部材52側に移動し、プランジャ11の先端部11aがソレノイド1の本体から離れた位置(Lh)となる。また、図5(b)に示すように、連結リンク部材53の他端部を薄物用連結部52Sに取り付けた場合、プランジャ11は第2リンク部材52の反対側に移動し、プランジャ11の先端部11aがソレノイド1の本体に近付く位置(Ls)となる。
つまり、連結リンク部材53の他端部が厚物用連結部52Hに取り付けられている場合と、薄物用連結部52Sに取り付けられている場合とでは、ソレノイド1が駆動して、プランジャ11の先端部11aをソレノイド1の本体側に引き付ける際のストローク長が異なることとなる。
そして、ソレノイド1がプランジャ11を引き付けるストローク長が異なると、図6に示すように、ソレノイドが出力する推力が変化してしまう。
例えば、図5(a)に示す糸調子装置200(ソレノイド1)において、プランジャ11の先端部11aの初期位置(初期ストローク長;Lh)が6mmであるとすると、ソレノイド1は、初期推力500gから最大推力2400gまでの推力を出力することが可能となり、また、図5(b)に示す糸調子装置200(ソレノイド1)において、プランジャ11の先端部11aの初期位置(初期ストローク長;Ls)が2mmであるとすると、ソレノイド1は、初期推力1500gから最大推力2400gまでの推力を出力することが可能となる(図6参照)。
このように、リンク機構55のリンク比毎にソレノイド1が出力する推力が異なることは、糸調子装置200が糸に付与する張力にも影響してしまうので好ましくない。
また、図7(a)に示すように、連結リンク部材533の他端部を厚物用連結部52Hに取り付けた際に連結リンク部材533の長さを長くし、図7(b)に示すように、連結リンク部材533の他端部を薄物用連結部52Sに取り付けた際に連結リンク部材533の長さを短くすることによって、第2リンク部材52の配置角度や、ソレノイド1におけるプランジャ11の配置(Lc)を一定にするミシンの糸調子装置300(リンク機構555)も知られているが、ミシンのフレームF内に配設されている糸調子装置300の連結リンク部材533の長さを調整する作業は困難であるという問題があった。
本発明の目的は、厚物用の糸張力と薄物用の糸張力の切り替えを容易に行うことができるミシンの糸調子装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、所定の軸部材をその軸方向に往復運動させて推力を発生させるソレノイドと、糸調子皿を閉じさせて糸に張力を付与する糸調子器と、軸部材と糸調子器を接続し、ソレノイドが発生させた推力を糸調子器に伝達する複数のリンク部材が連結されてなるリンク機構と、を有するミシンの糸調子装置において、リンク機構のリンク比を変更するようにリンク部材の連結位置を切り替えた際に、その軸方向に移動する軸部材の配置に応じて、ソレノイドの配設位置が変更可能に構成されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ソレノイドが発生させた推力を糸調子器に伝達するリンク機構を有するミシンの糸調子装置において、リンク部材の連結位置を切り替えてリンク機構のリンク比を変更する際に、ソレノイドの軸部材がその軸方向にずれて移動してしまった配置に応じて、ソレノイドの配設位置を変更することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のミシンの糸調子装置において、ソレノイドは、軸部材の軸方向に沿う長穴に沿って、その配設位置が変更可能に構成されることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、ソレノイドは、軸部材の軸方向に沿う長穴に沿って、その配設位置を変更することができる。
請求項1記載の発明によれば、ソレノイドが発生させた推力を糸調子器に伝達するリンク機構を有するミシンの糸調子装置において、リンク部材の連結位置を切り替えてリンク機構のリンク比を変更する際に、ソレノイドの軸部材がその軸方向にずれて移動してしまった配置に応じて、ソレノイドの配設位置を変更することができる。
つまり、リンク機構のリンク比を変更するために、リンク部材の連結位置を切り替えたことによって、リンク部材の配置がずれて移動することがある。そして、リンク部材の配置が移動したことに伴い、リンク部材に接続されているソレノイドの軸部材がその軸方向にずれて移動してしまった場合に、その軸部材の配置に応じて、ソレノイドの配設位置を変更することができる。
具体的には、ソレノイドにおける軸部材の配置は、ソレノイドが出力する推力を所定の値とするためには一定であることが好ましい。そこで、リンク機構のリンク比を変更したことに伴い、軸部材の配置がその軸方向に移動してしまうことに対応して、ソレノイドを相対的に軸部材の軸方向に沿って移動させることによって、軸部材がソレノイドに対して所定の配置となるようにすることができるので、ソレノイドから出力される推力がリンク比によって変動してしまうことなく、所定の推力に安定させることができる。
よって、この糸調子装置は、リンク機構のリンク比を変更することによって、リンク機構を介して糸調子器に作用させるモーメントの大小を切り替えて、糸に付与する張力の大小を容易に切り替えることができる。従って、糸調子装置は、厚物用の強い糸張力と薄物用の弱い糸張力の切り替えを容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、ソレノイドは、軸部材の軸方向に沿う長穴に沿って、その配設位置を変更することができる。
つまり、リンク機構のリンク比を変更するために、リンク部材の連結位置を切り替えたことによって、リンク部材の配置が移動したことに伴い、リンク部材に接続されているソレノイドの軸部材がその軸方向にずれて移動してしまった場合に、ソレノイドの配置を長穴に沿って移動させることによって、容易にソレノイドの配設位置を軸部材の軸方向に変更することができ、軸部材がソレノイドに対して所定の配置となるようにすることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの糸調子装置の実施形態について詳細に説明する。
<糸調子装置の構成>
糸調子装置100は、図1から図3に示すように、通電される電流量に応じて推力を発生させるソレノイド1と、このソレノイド1が出力する推力を変化させるソレノイド制御装置(図示省略)と、糸調子皿21を閉じさせて糸に張力を付与する糸調子器2と、ソレノイド1の推力をリンク比に応じて糸調子器2に伝達するリンク機構3と、を備えている。なお、糸調子器2は、リンク機構3によりソレノイド1から離れた位置に設けられている。
ソレノイド1は、その軸方向に往復運動可能な軸部材としてのプランジャ11を有している。
プランジャ11の先端部11aには、リンク機構3と連結するために用いられるピン部材12が設けられており、このピン部材12を介してプランジャ11はリンク機構3に連結されている。これにより、プランジャ11の軸方向の動作に伴ってリンク機構3も動作するようになっている。
また、ソレノイド1は、図示しないソレノイド制御装置に電気的に接続されており、この制御装置によってソレノイド1に通電される電流量が制御され、すなわち、ソレノイド1に通電される電流量に応じてプランジャ11の往復運動が制御されて、ソレノイド1が発生させる推力が制御される。また、ソレノイド制御装置は、ソレノイド1を制御することによって糸調子器2が糸に付与する張力に関し、少なくとも張力及び張力を付与するタイミングを設定に応じて制御することができるようになっており、張力の変更は縫製の最中でもその進行に従って変更することも可能である。
また、ソレノイド1は、図2に示すように、雌ネジ部13aが形成された配設板13を有しており、ミシンフレームF側から配設板13の雌ネジ部13aに締結されるボルトBによってミシンフレームFに固定されている。
ここで、ミシンフレームFにはプランジャ11の軸方向に沿った長穴Nが形成されている。長穴Nの幅はボルトBの太さより少し広くなっており、ボルトBは長穴Nに沿って、図中左右方向に移動可能になっている。つまり、ボルトBをやや緩めた状態で、ソレノイド1を長穴Nに沿って、プランジャ11の軸方向に移動させることができる。
そして、ソレノイド1をプランジャ11の軸方向に沿って移動させて、ソレノイド1の配設位置をリンク機構3や糸調子器2側に近付ける方向や、リンク機構3や糸調子器2側から遠ざける方向に変更可能となっている。なお、ソレノイド1の配設位置を長穴Nに沿って変更した後に、ボルトBを締めることによって、その配置にソレノイド1を固定することができる。
糸調子器2は、図3に示すように、相互間で糸を挟持する一対の糸調子皿21,21と、一対の糸調子皿21,21の中心孔に同時に挿通される糸調子棒22と、糸調子棒22を保持する筒状枠23と、一方の糸調子皿21に隣接してその中心孔に糸調子棒22が挿通されて保持される解除部材24と、解除部材24を介して一対の糸調子皿21,21を押圧する押圧バネ25と、押圧バネ25の押圧力を調節する調節ネジ26と、を備えている。
糸調子棒22は、その一端部が筒状枠23に挿入されている。
筒状枠23は、糸調子棒22が挿入される開口部と逆側の内底面に小貫通孔が形成されており、糸調子棒22の一端部の端面が外部に覗いている。そして、糸調子棒22の一端部の外周面に形成されている雄ネジ部分に止めネジ(調節ネジ26)が取り付けられて、糸調子棒22が筒状枠23に固定される。
一対の糸調子皿21,21は、その中心に円形の中心孔が形成され、その中心孔に糸調子棒22が筒状枠23を介して挿入されており、その糸調子棒22によって支持されている。
解除部材24は、中空筒状に形成され、糸調子皿21に隣接して糸調子棒22に支持されており、一端部が糸調子皿21に当接するように設けられている。
押圧バネ25は、解除部材24の内側に位置し、一端部が解除部材24の他端部内面に当接するとともに、他端部が筒状枠23を取り付けるための取付部材28に当接するように設けられている。ここで、解除部材24の他端部内面から取付部材28までの距離は押圧バネ25の自然長よりも短くなるように配置されており、押圧バネ25の弾性力により、解除部材24は常に糸調子皿21から離れる方向に付勢された状態となっている。
調節ネジ26は、その内側には雌ネジが形成され、糸調子棒22の雄ネジが螺合する。従って、調節ネジ26を回転操作することで、調節ネジ26を糸調子棒22の軸線方向に移動させることができ、これにより、押圧バネ25の押圧力を調節することができる。
リンク機構3は、図1に示すように、糸調子器2に連結された第1リンク機構31と、ソレノイド1に連結された第2リンク機構32と、第1リンク機構31と第2リンク機構32とを連結する連結リンク部材33と、を備えている。
第1リンク機構31は、ミシンフレームFに固定された支持部材31aと、この支持部材31aに連結された第1リンク部材31bと、を備えている。
支持部材31aは、その中央付近で湾曲形成された板状の部材であり、一端部がミシンフレームFに固定され、他端部がピン部材31cを介して第1リンク部材31bに連結されている。
第1リンク部材31bは、その一端部近傍で湾曲形成された板状の部材であり、一端部31dが糸調子器2の糸調子棒22に連結され、一端部近傍の湾曲部でピン部材31cを介して支持部材31aに回動自在に連結されている。
また、第1リンク部材31bの他端部は、ピン部材31xを介して連結リンク部材33の一端部33aに連結されている。
第2リンク機構32は、一端部がピン部材12によりソレノイド1のプランジャ11に連結された第2リンク部材32bを備えている。
第2リンク部材32bは、支点部32zがピン部材32cを介してソレノイド1の取付部14に回動自在に連結された板状の部材であり、第2リンク部材32bの一端部がピン部材12を介してソレノイド1のプランジャ11の先端部11aに連結されている。この支点部32z(ピン部材32c)が第2リンク部材32bの回動支点となる。
また、第2リンク部材32bの他端部には、支点部32zに比較的近い位置の厚物用連結部32Hと、支点部32zから比較的遠い位置の薄物用連結部32Sが形成されており、厚物用連結部32Hと薄物用連結部32Sのいずれかに、連結部材32yを介して連結リンク部材33の他端部33bが連結されている。
そして、連結リンク部材33の他端部33bを厚物用連結部32Hに連結することと、薄物用連結部32Sに連結することを選択し、切り替えることによって、リンク機構3のリンク比を変更することができるようになっている。
なお、図1においては、連結リンク部材33の他端部33bが、厚物用連結部32Hに連結されている状態を示している。
連結リンク部材33は、棒状に形成された連結棒の両端部に第1リンク機構31及び第2リンク機構32を連結している。
連結リンク部材33の一端部33aには、ピン部材31xを挿通させるための締結孔(図示省略)が形成されており、この締結孔にピン部材31xが挿通されて、第1リンク機構31の第1リンク部材31bと連結されている。
また、連結リンク部材33の他端部33bには、厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sを挿入させるための締結孔(図示省略)が形成されており、この締結孔に厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sを挿入させて、連結部材32yを取り付けることによって、第2リンク機構32の第2リンク部材32bと連結されている。
<糸調子装置の動作説明>
次に、上記構成からなる糸調子装置100についての動作を説明する。
まず、連結リンク部材33の他端部33bを、第2リンク部材32bの厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sに連結する。
そして、図4(a)に示すように、連結リンク部材33の他端部33bを厚物用連結部32Hに連結すると、リンク機構3のリンク比が変更されたことに伴い、第2リンク部材32bは支点部32z(ピン部材32c)を中心に回動し、第2リンク部材32bの配置が糸調子器2側に近付く方向(ソレノイド1から遠ざかる方向)に移動する。この第2リンク部材32bの移動に伴い、ソレノイド1のプランジャ11もリンク機構3や糸調子器2側に近付く方向であって、プランジャ11の軸方向に移動する。このプランジャ11が移動した配置に応じて、プランジャ11のストローク長が所定のストローク長L(例えば、4mm)となるように、ソレノイド1をミシンフレームFの長穴Nに沿って移動させ、ソレノイド1の配設位置を第2リンク部材32b側に変更する。
また、図4(b)に示すように、連結リンク部材33の他端部33bを薄物用連結部32Sに連結すると、リンク機構3のリンク比が変更されたことに伴い、第2リンク部材32bは支点部32z(ピン部材32c)を中心に回動し、第2リンク部材32bの配置が糸調子器2側から遠ざかる方向(ソレノイド1に近付く方向)に移動する。この第2リンク部材32bの移動に伴い、ソレノイド1のプランジャ11もリンク機構3や糸調子器2側から遠ざかる方向であって、プランジャ11の軸方向に移動する。このプランジャ11が移動した配置に応じて、プランジャ11のストローク長が所定のストローク長L(例えば、4mm)となるように、ソレノイド1をミシンフレームFの長穴Nに沿って移動させ、ソレノイド1の配設位置を第2リンク部材32b側に変更する。
次いで、ソレノイド制御装置(図示省略)によりソレノイド1に所望の電流を流し、ソレノイド1を駆動させる。ソレノイド1が駆動することにより、プランジャ11はソレノイド本体側に牽引され、ピン部材12を介して連結されている第2リンク部材32bの一端部もソレノイド本体側に牽引される。第2リンク部材32bの一端部がソレノイド本体側に牽引されることにより、第2リンク部材32bはピン部材32cを中心として図中時計回りに回動するため、第2リンク部材32bの他端部(厚物用連結部32H、薄物用連結部32S)に連結された連結リンク部材33の他端部33bは、図中右方向(A方向)に移動する。連結リンク部材33が図中右方向(A方向)に移動すると、連結リンク部材33の一端部33aに連結された第1リンク部材31bの他端部も図中右方向(A方向)に牽引されるため、第1リンク部材31bはピン部材31cを中心として時計回りに回動し、第1リンク部材31bの一端部31dは、糸調子棒22を上方に引き上げる。
糸調子棒22が上方に引き上げられることにより、解除部材24が糸調子皿21側に引かれ、糸調子器2の片側の糸調子皿21は他方の糸調子皿21に向けて移動し、糸を挟み込んで糸に張力を与える。
<実施形態の作用効果>
このように本実施形態におけるミシンの糸調子装置100によれば、ソレノイド1がプランジャ11を往復運動させて発生させた推力は、第2リンク部材32b、連結リンク部材33、第1リンク部材31bを介して糸調子器2に伝達される。
ここで、連結リンク部材33の他端部33bを第2リンク部材32bに連結する位置は、第2リンク部材32bの他端部に形成された厚物用連結部32Hと薄物用連結部32Sとを選択して変更することができるので、その連結位置(厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32S)によって、リンク機構3におけるリンク比を変更することができる。
具体的には、ソレノイド1から出力される推力が一定の場合、連結リンク部材33の他端部を、第2リンク部材32bの回動支点となる支点部32z(ピン部材32c)により近い位置である厚物用連結部32Hに連結した場合、第2リンク部材32bの支点部32z(ピン部材32c)を中心として作用するモーメントはより大きくなるので、連結リンク部材33を介して第1リンク部材31bの他端部31dが糸調子棒22を上方に引く力も大きくなる。これにより、糸調子皿21,21に挟まれる糸にはより大きな張力がかかる。
一方、連結リンク部材33の他端部を、第2リンク部材32bの回動支点となる支点部32z(ピン部材32c)からより離れた位置である薄物用連結部32Sに連結した場合、第2リンク部材32bの支点部32z(ピン部材32c)を中心として作用するモーメントはより小さくなるので、連結リンク部材33を介して第1リンク部材31bの他端部31dが糸調子棒22を上方に引く力も小さくなる。これにより、糸調子皿21,21に挟まれる糸にはより小さな張力がかかる。
このように、糸調子装置100において、連結リンク部材33の他端部を第2リンク部材32bに連結する位置を、厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sに切り替えることによって、リンク機構3のリンク比を変更することができ、ソレノイド1から伝達された推力をそのリンク比に応じて増減させて糸調子器2に伝達することができる。
特に、連結リンク部材33の他端部を第2リンク部材32bに連結する位置を、厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sに切り替えてリンク機構3のリンク比を変更したことに伴い、プランジャ11の配置が移動してしまうことに対応して、ソレノイド1をミシンフレームFの長穴Nに沿って移動させて、プランジャ11のストローク長が所定のストローク長L(例えば、4mm)となるように、ソレノイド1に対するプランジャ1の配置が所定の位置となるようにすることができるので、ソレノイド1から出力される推力がリンク比によって変動してしまうことなく、所定の推力に安定させることができる。
これにより、ソレノイド制御装置によるソレノイド1の推力の調節をしない状態であっても、連結リンク部材33と第2リンク部材32bの連結位置を変更し、リンク比を変更することによって糸調子器2に伝達すべき推力を調節することができるので、ソレノイド制御装置による推力の調整と併用すれば、糸調子器2が糸に付与する張力の範囲をより広げることができる。
具体的には、ソレノイド1から出力される推力が一定の条件において、連結リンク部材33の他端部を第2リンク部材32bの厚物用連結部32Hに連結することによって、糸調子器2が糸に付与する張力をより大きくすることができ、連結リンク部材33の他端部を第2リンク部材32bの薄物用連結部32Sに連結することによって、糸調子器2が糸に付与する張力をより小さくすることができるので、ミシンの糸調子装置100は、厚物用の糸張力と薄物用の糸張力の切り替えを容易に行うことができる糸調子装置であるといえる。
また、リンク機構3のリンク比を変更する際には、連結リンク部材33の他端部を第2リンク部材32bに連結する位置を、厚物用連結部32Hまたは薄物用連結部32Sに付け替えることで容易に変更することができ、また、リンク比の変更に伴ってずれてしまったプランジャ11の配置は、ソレノイド1をミシンフレームFの長穴Nに沿って移動させることによって、容易にプランジャ11のストローク長が所定のストローク長Lとなるように、ソレノイド1に対するプランジャ1の配置を所定の位置にすることができる。
よって、連結リンク部材33の付け替えや、ソレノイド1の移動に関する作業にかかる手間を減らすことができ、容易にリンク比を変更することができる。
なお、以上の実施の形態においては、ミシンフレームFに形成された長穴Nに沿って、ソレノイド1をプランジャ11の軸方向に移動させることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の構造や機構等によって、ソレノイド1をプランジャ11に対して相対的に移動させるようにしてもよい。
また、以上の実施の形態においては、厚物用連結部32Hと薄物用連結部32Sの2箇所に、連結リンク部材33を付け替える場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3箇所以上の連結部に対して連結リンク部材33を付け替えて、3種類以上のリンク比に変更するようにしてもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明に係るミシンの糸調子装置の一部を断面視した側面図である。 本発明に係るミシンの糸調子装置におけるソレノイドがミシンフレームに固定される状態を示す説明図である。 本発明に係るミシンの糸調子装置における糸調子器の断面図である。 本発明に係るミシンの糸調子装置におけるリンク機構のリンク比変更に関する説明図であり、連結リンク部材が厚物用連結部に連結された場合(a)と、連結リンク部材が薄物用連結部に連結された場合(b)を示している。 従来のミシンの糸調子装置におけるリンク機構のリンク比変更に関する説明図であり、連結リンク部材が厚物用連結部に連結された場合(a)と、連結リンク部材が薄物用連結部に連結された場合(b)を示している。 ソレノイドの推力特性を示すグラフであり、ソレノイドのストローク長と、ソレノイドが出力する推力の相関を示している。 従来のミシンの糸調子装置におけるリンク機構のリンク比変更に関する説明図であり、連結リンク部材が厚物用連結部に連結された場合(a)と、連結リンク部材が薄物用連結部に連結された場合(b)を示している。
符号の説明
1 ソレノイド
11 プランジャ(軸部材)
2 糸調子器
21 糸調子皿
22 糸調子棒
3 リンク機構
31 第1リンク機構
31b 第1リンク部材(リンク部材)
32 第2リンク機構
32b 第2リンク部材(リンク部材)
32c ピン部材
32z 支点部
32H 厚物用連結部(連結位置)
32S 薄物用連結部(連結位置)
33 連結リンク部材(リンク部材)
33a 一端部
33b 他端部
100 ミシンの糸調子装置
F ミシンフレーム
N 長穴
L 所定のストローク長

Claims (2)

  1. 所定の軸部材をその軸方向に往復運動させて推力を発生させるソレノイドと、
    糸調子皿を閉じさせて糸に張力を付与する糸調子器と、
    前記軸部材と前記糸調子器を接続し、前記ソレノイドが発生させた推力を前記糸調子器に伝達する複数のリンク部材が連結されてなるリンク機構と、を有するミシンの糸調子装置において、
    前記リンク機構のリンク比を変更するように前記リンク部材の連結位置を切り替えた際に、その軸方向に移動する前記軸部材の配置に応じて、前記ソレノイドの配設位置が変更可能に構成されることを特徴とするミシンの糸調子装置。
  2. 前記ソレノイドは、前記軸部材の軸方向に沿う長穴に沿って、その配設位置が変更可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のミシンの糸調子装置。
JP2005288256A 2005-09-30 2005-09-30 ミシンの糸調子装置 Pending JP2007097651A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005288256A JP2007097651A (ja) 2005-09-30 2005-09-30 ミシンの糸調子装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005288256A JP2007097651A (ja) 2005-09-30 2005-09-30 ミシンの糸調子装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007097651A true JP2007097651A (ja) 2007-04-19

Family

ID=38025192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005288256A Pending JP2007097651A (ja) 2005-09-30 2005-09-30 ミシンの糸調子装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007097651A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008123613A1 (ja) 2007-04-03 2008-10-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 内燃機関の制御装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0310872A (ja) * 1989-06-08 1991-01-18 Nec Corp ワイヤロープテンションおよびソレノイドギャップ調整機構
JPH09253365A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 Juki Corp 自動縫いミシンの中押え装置
JP2003225488A (ja) * 2002-02-04 2003-08-12 Juki Corp ミシンの糸調子装置
JP2005222870A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 直流リレー

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0310872A (ja) * 1989-06-08 1991-01-18 Nec Corp ワイヤロープテンションおよびソレノイドギャップ調整機構
JPH09253365A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 Juki Corp 自動縫いミシンの中押え装置
JP2003225488A (ja) * 2002-02-04 2003-08-12 Juki Corp ミシンの糸調子装置
JP2005222870A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 直流リレー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008123613A1 (ja) 2007-04-03 2008-10-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 内燃機関の制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7661621B2 (en) Thread tensioner
KR20060048770A (ko) 재봉기의 실 장력조절장치
JP5219630B2 (ja) ミシンの糸調子装置
JP4364916B2 (ja) 自動製氷装置
JP2007097651A (ja) ミシンの糸調子装置
JPS63159161A (ja) 押圧力の調整可能なワイパ装置
JP5253980B2 (ja) 下糸張力制御装置
CZ20001414A3 (cs) Zařízení na seřizování napětí nitě, využívající elektromagnetický solenoid
JP2002130404A (ja) ベルト張り装置
KR102393164B1 (ko) 실 장력조정장치
KR101565618B1 (ko) 재봉틀의 작동 중에 직물을 공급하기 위한 피이더
KR100929759B1 (ko) 재봉틀의 실 인장 장치
TWI711734B (zh) 具備上送布停止機構的縫紉機
JP2007075250A (ja) ミシン
TW200523423A (en) Sewing-machine thread-tightening arrangement
JP5160356B2 (ja) ミシン
JP2006230465A (ja) 穴かがりミシン
JP2010115358A (ja) ミシンの布送り制御装置
JPH11290568A (ja) ミシンの糸緩め装置
JPH028375U (ja)
JP2008029378A (ja) ミシンの自動糸調子装置
JP4142158B2 (ja) 積層シート材の切断装置
JP4644479B2 (ja) ミシンの上送り装置
JP2006087539A (ja) オーバーロックミシンの糸調子装置
JP2006204513A (ja) ミシンの押え装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080926

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110607

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120814

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02