JP4644479B2 - ミシンの上送り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ミシンの上送り装置に関する。
従来、パイピング縫い等を行うミシンには、被縫製物を送り方向に送る上送り脚と、被縫製物を針板に押さえつける押さえ脚が備えられており、これらは互いに逆位相で上下方向に往復移動するように上下駆動機構に連結されている。また、縫い針が取り付けられた針棒と上送り脚は被縫製物の送り方向に揺動させる揺動機構に連結されている。そして、ミシンベッドに設けられた送り歯と上送り脚により被縫製物を挟持し、縫い針を被縫製物に突き刺した状態で揺動機構による針棒及び上送り脚の動作と送り歯の動作とを協働させて被縫製物を送り方向に送るようになっている。この送り過程において、被縫製物の送り時には押さえ脚は被縫製物から浮いており、被縫製物の送りが終わって上送り脚が被縫製物を送る前の位置に戻る際には押さえ脚が被縫製物を押さえるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、図5及び図7に示すように、上下駆動機構100,200には、上送り脚101,201と押さえ脚102,202を逆位相で上下動させるために、上軸105,205に連結された揺動機構104,204から伝達される駆動力を、上送り脚101,201及び押さえ脚102,202に伝達する連結部材103,203が備えられている。
連結部材としては、図5に示すように、略L字状に形成され、揺動機構104との連結部103aから押さえ脚102との連結部103bまでの距離と、揺動機構104との連結部103aから上送り脚101との連結部103cまでの距離が異なるものがある。図6は、略L字状の連結部材103を用いたときの上送り脚101の各上昇量に対する軌跡を示す図であり、軌跡がX軸に接している間(Y軸の値が0の間)が被縫製物を送ることができる距離L1となる。このように、図5に示す連結部材103を用いると、図6に示すように、上送り脚101を急激に上昇させることができるので、被縫製物の厚さの変化に柔軟に対応することができる反面、揺動機構104との連結部103aから上送り脚101との連結部103cまでの距離が揺動機構104との連結部103aから押さえ脚102との連結部103bまでの距離よりも長いため、上送り脚101に伝達される力が弱くなってしまう。
また、他の連結部材としては、図7に示すように、略二等辺三角形状に形成され、揺動機構204との連結部203aから押さえ脚202との連結部203bまでの距離と、揺動機構204との連結部203aから上送り脚201との連結部203cまでの距離がほぼ等しいものがある。図8は、略二等辺三角形状の連結部材203を用いたときの上送り脚201の各上昇量に対する軌跡を示す図であり、軌跡がX軸に接している間(Y軸の値が0の間)が被縫製物を送ることができる距離L2となる。このように、図7に示す連結部材203を用いると、図8に示すように、揺動機構204との連結部203aから上送り脚201との連結部203cまでの距離と揺動機構204との連結部203aから押さえ脚202との連結部203bまでの距離がほぼ等しいため、上送り脚201との連結部203aに伝達される力は押さえ脚202との連結部203bにかかる力とほぼ等しくなり、上送り脚201に十分な力を伝達することができる反面、上送り脚201を急激に上昇させることができず、被縫製物の厚さの変化に十分に対応することができない。
よって、従来は、一方の連結部材を有する上送り装置を用いるか、連結部材を被縫製物に応じて適宜交換するかのどちらかであった。
特開平7−136363号公報
しかし、一方の連結部材を有する上送り装置を用いるだけでは、その上送り装置に適用可能な被縫製物の種類が限定されてしまうという問題があった。また、連結部材を被縫製物に応じて適宜交換する場合には、その交換作業時に揺動機構等の連結位置の調節が困難であるため、交換作業に手間がかかるという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、連結部材の交換作業を不要としつつ、多種多様な被縫製物に適用可能なミシンの上送り装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、針板上の被縫製物に対して上方から接した状態で所定方向に移動して前記被縫製物を送る上送り脚と、前記被縫製物を針板に向けて上方から押さえる押さえ脚と、前記上送り脚及び前記押さえ脚に対して互いに逆位相となる上下方向の往復動作をさせる第1の動作機構と、前記上送り脚に対して所定方向の往復動作をさせる第2の動作機構と、を備え、前記第1の動作機構が、第1の連結位置で上軸に連結された揺動機構に連結され、第2の連結位置で前記上送り脚に連結され、第3の連結位置で前記押さえ脚に連結される連結部材を有するミシンの上送り装置において、前記連結部材を、前記第2の連結位置及び前記第3の連結位置に対する前記第1の連結位置を調整可能に構成し、前記連結部材は、前記第1の連結位置として前記揺動機構に択一的に連結される複数の連結部を有し、前記複数の連結部のうち、第1の連結部を、当該第1の連結部から前記第2の連結位置までの距離と、前記第1の連結部から前記第3の連結位置までの距離とがほぼ等しくなる位置に設け、第2の連結部を、当該第2の連結部と前記第の連結位置を結ぶ直線と、前記第2の連結位置と前記第3の連結位置を結ぶ直線とがほぼ直角をなす位置に設け、前記揺動機構は、前記第1の連結部に連結可能な第1の連結孔と、前記第2の連結部に連結可能な第2の連結孔と、が形成された揺動部材を有し、前記揺動部材と前記連結部材を連結した状態で、前記上送り脚及び前記押さえ脚を同一平面上に接地させた場合に、前記第1の連結孔と前記第1の連結部が一致するとともに、前記第2の連結孔と前記第2の連結部が一致することを特徴とする。
ここで、上軸とは、ミシンモータに連結された回転軸であり、縫い針が取り付けられた針棒を上下方向に駆動させるものである。
また、所定方向とは、縫製時に被縫製物が送られる方向をいう。
請求項1に記載の発明によれば、連結部材は、第2の連結位置及び第3の連結位置に対する第1の連結位置が調整可能であるため、第1の連結位置を変えて、第1の連結位置と第2の連結位置と第3の連結位置を結ぶ直線を略直角三角形状にすると、上送り脚を急激に上昇させることができるので、被縫製物の厚さの変化に柔軟に対応することができる。
また、第1の連結位置の位置を変えて、第1の連結位置から第2の連結位置までの距離と第1の連結位置から第3の連結位置までの距離とをほぼ等しくして、第1の連結位置と第2の連結位置と第3の連結位置を結ぶ直線を略二等辺三角形状にすると、上送り脚に伝達される力は押さえ脚に伝達される力とほぼ等しくなるので、上送り脚に十分な力を伝達することができる。
よって、連結部材は第1の連結位置の位置を調整するだけで従来の各連結部材の長所を有することとなるため、従来のように連結部材の交換作業を必要とせず、多種多様な被縫製物に適用することができる。
また、連結部材が複数の連結部を有することにより、揺動機構との連結位置を被縫製物の種類に応じて変えることができるので、従来のように連結部材の交換作業を必要とせず、多種多様な被縫製物に適用することができる。
また、第1の連結部を、当該第1の連結部から第2の連結位置までの距離と、第1の連結部から第3の連結位置までの距離とがほぼ等しくなる位置に設けることにより、上送り脚に伝達される力は押さえ脚に伝達される力とほぼ等しくなるので、上送り脚に十分な力を伝達することができる。
また、第2の連結部を、当該第2の連結部と第2の連結位置を結ぶ直線と、第2の連結位置と第3の連結位置を結ぶ直線とがほぼ直角をなす位置に設けることにより、上送り脚を急激に上昇させることができるので、被縫製物の厚さの変化に柔軟に対応することができる。
また、揺動部材と連結部材を連結した状態で、上送り脚及び押さえ脚を同一平面上に接地させた場合に、揺動部材の第1の連結孔と連結部材の第1の連結部が一致するとともに、揺動部材の第2の連結孔と連結部材の第2の連結部が一致するので、連結位置を変えても上送り脚と押さえ脚の上下動の位相がずれることがない。これにより、連結位置を変えても位相の調整を行う必要がなく、連結位置の調整作業を容易にすることができる。
請求項1に記載の発明によれば、連結部材は第1の連結位置の位置を調整するだけで従来の連結部材の各長所を有することとなるため、従来のように連結部材の交換作業を必要とせず、多種多様な被縫製物に適用することができる。
また、従来のように連結部材の交換作業を必要とせず、多種多様な被縫製物に適用することができる。
また、上送り脚と押さえ脚と揺動機構とを、被縫製物の厚さの変化に柔軟に対応できるように連結することができる。また、上送り脚と押さえ脚と揺動機構とを、上送り脚に十分な力を伝達することができるように連結することができる。
また、連結位置を変えても位相の調整を行う必要がなく、連結位置の調整作業を容易にすることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの上送り装置の最良の形態について詳細に説明する。
<ミシンの上送り装置の構成>
図1〜図3に示すように、ミシンの上送り装置1(以下、上送り装置1という。)には、針板2上の被縫製物に対して上方から接した状態で所定方向、いわゆる被縫製物の送り方向に移動して被縫製物を送る上送り脚3と、被縫製物を針板2に向けて上方から押さえる押さえ脚4と、上送り脚3及び押さえ脚4に対して互いに逆位相となる上下方向の往復動作をさせる第1の動作機構5と、上送り脚3に対して被縫製物の送り方向の往復動作をさせる第2の動作機構9(図3参照)と、が備えられている。
上送り脚3は、縫い針16が下端に設けられた針棒17の長手方向に沿うように上下方向に延びて形成された支持棒31を備えており、この支持棒31の下端には、針板2上に載置された被縫製物を上方から押さえると共に、針板2の下方から所定のタイミングで針板2上に突出する送り歯70(図4参照)とで被縫製物を挟持して被縫製物を送り方向に送る挟持部材32が取り付けられている。挟持部材32の先端、すなわち、上送り脚3の下端部は上下方向から針板2の面方向に延びるように湾曲形成されており、被縫製物を針板2に押さえる部分の下面は、送り歯とで被縫製物を挟持するために鋸歯状に形成されている。また、挟持部材32には、縫い針16を挿通させるための挿通孔32aが形成されている。
ここで、縫い針16及び針棒17について説明すると、針棒17は上軸18の先端に設けられた偏心カム19にリンク20を介して連結されており、上軸18の軸回りの回転に伴い、上下方向に動作するようになっている。この針棒17は、その長手方向が上下方向に沿うように取り付けられ、上送り脚3に対してほぼ平行に配置されている。針棒17の下端には、糸が通される縫い針16が取り付けられており、針棒17が上下方向に動作することにより、縫い針16の先端が挟持部材32に形成された挿通孔32aを通って被縫製物に突き刺さるようになっている。
押さえ脚4は、上送り脚3に対して被縫製物の送り方向に並んで設けられ、上送り脚3の長手方向に沿うように上下方向に延びて形成された支持棒41を備えており、この支持棒41の下端には、針板2上に載置された被縫製物を上方から押さえる押さえ部材42が取り付けられている。押さえ部材42の先端、すなわち、押さえ脚4の下端部は上下方向から針板2の面方向に延びるように湾曲形成されており、被縫製物を針板2に押さえる部分は二股に分かれて形成されている。
第1の動作機構5は、揺動機構8に連結された連結部材6を備えている。図2に示すように、連結部材6は、四角形状に形成されており、そのうち二つの頂点を含む第1の連結位置11で揺動機構8に回動自在に連結されている。また、連結部材6は、他の二つの頂点のうち一方の頂点を含む第2の連結位置12で上送り脚3に回動自在に連結されている。また、連結部材6は、他の二つの頂点のうち他方の頂点を含む第3の連結位置13で押さえ脚4に回動自在に連結されている。また、連結部材6は、直接的又は間接的にバネ等の付勢部材(図示略)により下方へ付勢されている。
第1の連結位置11は、二つの頂点のうちの一方で連結される第1の連結部21と、二つの頂点のうちの他方で連結される第2の連結部22とからなる二つの連結部を有しており、揺動機構8に択一的に連結されるようになっている。これにより、連結部材6は、第2の連結位置12及び第3の連結位置13に対する第1の連結位置11が調整可能となる。
第1の連結部21は、当該第1の連結部21から第2の連結位置12までの距離と、第1の連結部21から第3の連結位置13までの距離とがほぼ等しくなる位置に設けられている。これにより、連結部材6を、第1の連結部21で揺動機構8と連結した場合には、連結部材6が二等辺三角形のリンク部材として機能する。
第2の連結部22は、当該第2の連結部22と第の連結位置1を結ぶ直線と、第2の連結位置12と第3の連結位置13を結ぶ直線とがほぼ直角をなす位置に設けられている。これにより、連結部材6を、第2の連結部22で揺動機構8と連結した場合には、連結部材6が直角三角形のリンク部材として機能する。
揺動機構8は、ミシンモータの駆動を出力する上軸18に連結されており、ミシンモータの駆動を上軸18から第1の動作機構5に伝達するものである。
揺動機構8は、上軸18に偏心カム(図示略)を介して連結された揺動軸81と、この揺動軸81の一端に連結された伝達リンク82と、一端が伝達リンク82の一端に連結されると共に他端が第1の連結部21又は第2の連結部22のいずれかに連結された揺動部材としての揺動リンク83と、を備えている。
伝達リンク82は、その長手方向が上送り脚3の上下方向に沿うように連結され、揺動リンク83は、その長手方向が伝達リンク82にほぼ直交するように連結されている。
揺動リンク83の他端部には、連結部材6の第1の連結部21に連結可能な第1の連結孔85が形成されていると共に、連結部材6の第2の連結部22に連結可能な第2の連結孔86が形成されている。また、揺動リンク83は、連結部材6と連結した状態で、上送り脚3及び押さえ脚4を針板2上のような同一平面上に接地させた場合に、第1の連結孔85と第1の連結部21が一致するとともに、第2の連結孔86と第2の連結部22が一致するように連結されている。
第2の動作機構9は、図3に示すように、上送り脚3及び針棒17に対して被縫製物の送り方向の往復動作をさせるものであり、上軸18に偏心カム(図示略)を介して連結された伝達部材91と、この伝達部材91に回動自在に連結された第1のレバー92と、この第1のレバー92に回動自在に連結された第2のレバー93と、この第2のレバー93に回動自在に連結された引張部材94と、この引張部材94に回動自在に連結された揺動枠95と、を備えている。
揺動枠95には、引張部材94との連結部近傍に上送り脚3及び針棒17を支持する支持部95aが設けられており、他端部はミシンのヘッド等に回動自在に取り付けられている。
<上送り脚、押さえ脚、針棒の上下動作>
次に、上送り脚3、押さえ脚4、針棒17の上下動作について説明する。
ミシンモータを駆動させて上軸18を軸回りに回転させると、上軸18に偏心カムを介して連結された揺動軸81は軸回りに揺動する。揺動軸81が揺動すると、伝達リンク82の一端が揺動し、伝達リンク82の揺動に伴って、揺動リンク83は被縫製物の送り方向に沿って揺動する。
ここで、揺動リンク83が、図3における右方に押し出されるとすると、押さえ脚4が下降して被縫製物上に着地する。
この状態から、揺動リンク83がさらに右方に押し出されると、押さえ脚4が着地していてこれ以上下降することができないので、連結部材6は、第3の連結位置13を支点として時計回りに回動することになり、上送り脚3が下降し、今度は上送り脚3が被縫製物上に着地する。
この状態から、揺動リンク83がさらに右方に押し出されると、上送り脚3が着地していてこれ以上下降することができないので、連結部材6は、第2の連結位置12を支点として時計回りに回動することになり、押さえ脚4が上昇する。
次いで、揺動軸81の揺動方向が反転し、揺動リンク83が図3における左方に引き戻されると、連結部材6は、第2の連結位置12を支点として反時計回りに回動することになり、押さえ脚4が下降し、押さえ脚4が被縫製物上に着地する。
この状態から、揺動リンク83がさらに左方に引き戻されると、押さえ脚4が着地していてこれ以上下降することができないので、連結部材6は、第3の連結位置13を支点として反時計回りに回動することになり、上送り脚3が上昇する。
そして、この状態から揺動リンク83がさらに左方に引き戻されると、元の状態に戻り、これら動作が繰り返し行われる。すなわち、上送り脚3と押さえ脚4は、ほぼ逆位相で上下動し、交互に着地して被縫製物を押さえられるようになっている。なお、針棒17は上送り脚3とほぼ同期して上下動するようになっている。
<上送り脚、針棒の揺動動作>
次に、上送り脚3、針棒17の被縫製物の送り方向への揺動動作について説明する。
上軸18が回転することにより、その駆動が伝達部材91、第1のレバー92、第2のレバー93の順に伝達され、引張部材94は、被縫製物の送り方向(図3における左右方向)に揺動する。引張部材94の揺動により、揺動枠95はその他端部を支点に揺動するため、支持部95aに支持された上送り脚3及び針棒17も揺動枠95の揺動に同期して揺動する。上送り脚3及び針棒17の揺動は、上述した上送り脚3、押さえ脚4、針棒17の上下動と所定のタイミングで行われ、被縫製物を送り方向に送りつつ、縫製を行うことができるようになっている。
<上送り装置の動作>
次に、図4を参照にして、上記の動作を合成した上送り装置1の動作について説明する。
図4(a)に示すように、縫い針16が下降して被縫製物Cを突き刺し、これと同時に上送り脚3が下降する。この時、上送り脚3の挟持部材32と楕円揺動して上昇してきた送り歯70との間に被縫製物Cが挟持される。
次いで、図4(b)に示すように、挟持部材32が被縫製物Cを押さえると同時に、押さえ脚4の押さえ部材42が被縫製物Cから離れ始める。この時、揺動機構8により、針棒17の揺動が開始され、縫い針16及び挟持部材32が図4における左方向へ揺動する。従って、被縫製物Cは縫い針16に突き刺された状態で、挟持部材32と送り歯70との協働により図4における左側に送られる。また、揺動機構8により、押さえ部材42の揺動も開始され、押さえ部材42は被縫製物Cから離れながら挟持部材32とは逆方向、すなわち図4における右方向に揺動する。
次いで、図4(c)に示すように、挟持部材32と送り歯70との協働による被縫製物Cの送り運動が終了すると、縫い針16が被縫製物Cから抜け始める。この時、押さえ部材42が下降してきて被縫製物Cを押さえる。
次いで、図4(d)に示すように、押さえ部材42が被縫製物Cを押さえると同時に、挟持部材32及び送り歯70が被縫製物Cから離れ始め、これと同時に押さえ部材42及び針棒17の揺動がそれぞれ反転する。従って、押さえ部材42の図4における左方向への揺動により、被縫製物Cのみが図4における左側に送られるようになり、この間、縫い針16及び挟持部材32並びに送り歯70は、被縫製物Cから離れながら揺動し、図4(a)に示す初期位置に戻る。そして、これら動作が引き続き繰り返される。
<実施形態の作用効果>
実施形態における上送り装置1によれば、連結部材6は、第2の連結位置12及び第3の連結位置13に対する第1の連結位置11の位置が調整可能であるため、第1の連結位置11の位置を変えて、第1の連結位置11(第2の連結部22)と第2の連結位置12と第3の連結位置13を結ぶ直線を略直角三角形状にすると、上送り脚3を急激に上昇させることができるので、被縫製物の厚さの変化に柔軟に対応することができる。
また、第1の連結位置11の位置を変えて、第1の連結位置11(第1の連結部21)から第2の連結位置12までの距離と第1の連結位置11から第3の連結位置13までの距離とをほぼ等しくして、第1の連結位置11と第2の連結位置12と第3の連結位置13を結ぶ直線を略二等辺三角形状にすると、上送り脚3に伝達される力は押さえ脚4に伝達される力とほぼ等しくなるので、上送り脚3に十分な力を伝達することができる。
よって、連結部材6は第1の連結位置11の位置を調整するだけで従来の連結部材の各長所を有することとなるため、従来のように連結部材の交換作業を必要とせず、多種多様な被縫製物に適用することができる。
また、実施形態における上送り装置1によれば、第1の連結位置11が第1の連結部21と第2の連結部22を有することにより、揺動機構8との連結位置を被縫製物の種類に応じて変えることができるので、従来のように連結部材の交換作業を必要とせず、多種多様な被縫製物に適用することができる。
また、実施形態における上送り装置1によれば、上送り脚3及び押さえ脚4を針板2上のような同一平面上に接地させた場合に、揺動リンク83の第1の連結孔85と連結部材6の第1の連結部21が一致するとともに、揺動リンク83の第2の連結孔86と連結部材6の第2の連結部22が一致するので、連結位置を変えても上送り脚3と押さえ脚4の上下動の位相がずれることがない。これにより、連結位置を変えても位相の調整を行う必要がなく、連結位置の調整作業を容易にすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、連結部材は、第1の連結位置として二つの連結部を有するものに限らず、三つ以上の連結部を有するものであってもよい。また、実施形態では、上送り脚を内側に配置し、押さえ脚を外側に配置しているが、上送り脚を外側に配置し、押さえ脚を内側に配置してもよい。また、上送り脚と針棒は必ずしも同期させて駆動させる必要はなく、それぞれ別個に駆動させるようにしてもよい。また、上送り脚と押さえ脚が共に揺動可能な構成に限らず、押さえ脚が上下動のみを行い送り方向への揺動をしない構成にしてもよい。
本発明に係るミシンの上送り装置の斜視図である。 本発明に係るミシンの上送り装置の分解斜視図である。 本発明に係るミシンの上送り装置の正面図である。 本発明に係るミシンの上送り装置の動作を示す要部拡大図である。 従来技術における略L字状の連結部材を用いたミシンの上送り装置の斜視図である。 図5における上送り脚の軌跡を示す図である。 従来技術における略二等辺三角形状の連結部材を用いたミシンの上送り装置の斜視図である。 図7における上送り脚の軌跡を示す図である。
符号の説明
1 上送り装置
2 針板
3 上送り脚
4 押さえ脚
5 第1の動作機構
6 連結部材
8 揺動機構
9 第2の動作機構
11 第1の連結位置
12 第2の連結位置
13 第3の連結位置
21 第1の連結部
22 第2の連結部
83 揺動リンク(揺動部材)
85 第1の連結孔
86 第2の連結孔

Claims (1)

  1. 針板上の被縫製物に対して上方から接した状態で所定方向に移動して前記被縫製物を送る上送り脚と、
    前記被縫製物を針板に向けて上方から押さえる押さえ脚と、
    前記上送り脚及び前記押さえ脚に対して互いに逆位相となる上下方向の往復動作をさせる第1の動作機構と、
    前記上送り脚に対して所定方向の往復動作をさせる第2の動作機構と、を備え、
    前記第1の動作機構が、
    第1の連結位置で上軸に連結された揺動機構に連結され、第2の連結位置で前記上送り脚に連結され、第3の連結位置で前記押さえ脚に連結される連結部材を有するミシンの上送り装置において、
    前記連結部材を、前記第2の連結位置及び前記第3の連結位置に対する前記第1の連結位置を調整可能に構成し、
    前記連結部材は、
    前記第1の連結位置として前記揺動機構に択一的に連結される複数の連結部を有し、
    前記複数の連結部のうち、
    第1の連結部を、当該第1の連結部から前記第2の連結位置までの距離と、前記第1の連結部から前記第3の連結位置までの距離とがほぼ等しくなる位置に設け、
    第2の連結部を、当該第2の連結部と前記第の連結位置を結ぶ直線と、前記第2の連結位置と前記第3の連結位置を結ぶ直線とがほぼ直角をなす位置に設け、
    前記揺動機構は、
    前記第1の連結部に連結可能な第1の連結孔と、前記第2の連結部に連結可能な第2の連結孔と、が形成された揺動部材を有し、
    前記揺動部材と前記連結部材を連結した状態で、前記上送り脚及び前記押さえ脚を同一平面上に接地させた場合に、前記第1の連結孔と前記第1の連結部が一致するとともに、前記第2の連結孔と前記第2の連結部が一致することを特徴とするミシンの上送り装置。
JP2004361583A 2004-12-14 2004-12-14 ミシンの上送り装置 Expired - Fee Related JP4644479B2 (ja)

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