JP2000262779A - 千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン - Google Patents

千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン

Info

Publication number
JP2000262779A
JP2000262779A JP11074518A JP7451899A JP2000262779A JP 2000262779 A JP2000262779 A JP 2000262779A JP 11074518 A JP11074518 A JP 11074518A JP 7451899 A JP7451899 A JP 7451899A JP 2000262779 A JP2000262779 A JP 2000262779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sewing
needle
sewing machine
stitch
staggered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11074518A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Ogawa
達矢 小川
Yoshihiko Kubota
義彦 窪田
Yoshikatsu Hattori
好克 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP11074518A priority Critical patent/JP2000262779A/ja
Publication of JP2000262779A publication Critical patent/JP2000262779A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、形成可能な縫目形状のバ
リエーションが豊富で、例えば金具付き布片の縫着処理
を1連の縫製処理で可能な千鳥縫いミシン、および、金
具付き布片の縫着を確実に簡単にできる千鳥縫いミシン
の縫製方法を提供することである。 【解決手段】 針振り方向にミシン針を振ると共に該針
振り方向の交差方向に被縫製物を送ることで千鳥縫いを
行なう千鳥縫いミシン1の縫製方法において、被縫製物
に重ねられた金具付き布片の所定の縫製箇所に千鳥縫い
をして被縫製物に金具付き布片を縫着すべく、前記縫製
箇所の一端側においてミシン針の振り幅を大きくして縫
目を形成する第1工程〔V1〕と、前記縫製箇所の中央
側においてミシン針の振り幅を小さくして縫目を形成す
る第2工程〔V2〕と、前記縫製箇所の他端側において
ミシン針の振り幅を大きくして縫目を形成する第3工程
〔V3〕とを有し、第1〜第3工程を糸の切断なく行な
うことで一連の縫目を形成する千鳥縫いミシンの縫製方
法とした

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、針振り方向にミ
シン針を振ると共に該針振り方向の交差方向に被縫製物
を送ることで千鳥縫いを行なう千鳥縫いミシンおよびそ
の縫製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】布送り方向に対して直交する方向(針振
り方向)にミシン針を振ることで、被縫製物に千鳥縫い
を行なっていく千鳥縫いミシンは公知の技術である。従
来の千鳥縫いミシンの針振り機構は、図12に示すよう
に、ミシンの主軸に連動して回転する回転カムP11、
ロッドP36、針振り揺動体P28、針振り軸P20、
および、振り幅変更レバーP24等から構成される。針
振り軸P20は、左右方向のみ移動可能に支持された軸
で、針棒を上下駆動可能に支える支持部材に連結されて
いる。すなわち、この針振り軸P20を左右に移動させ
ることで針振りが行なわれる。
【0003】針振り揺動体P28は、先端を針振り軸P
20に支点P32を中心に回動可能に連結され、後端を
振り幅変更レバーP24に支点P27を中心に回動可能
に連結され、中間部でロッドP36に支点P35を中心
に回動可能に連結されている。振り幅変更レバーP24
は支点P22を中心に回動自在に支持された部材であ
り、且つ、この支点P22の位置を矢印S方向に移動調
整可能に構成されている。
【0004】上記の針振り機構によれば、回転カムP1
1の回転に伴いロッドP36下端に固着されたコロP3
7が案内部材P15の案内溝P14に沿って上下動し、
この上下動をロッドP36を介して針振り揺動体P28
に伝達する。針振り揺動体P28は、その後端の支点P
27が支点P22を中心とした回動経路R1を移動可能
に束縛されている一方、その先端の支点P32が針振り
軸P20の揺動方向に移動可能に束縛されている。その
ため、ロッドP36から伝達された運動は、針振り揺動
体P28の支点P27が回動経路R1に沿った揺動運動
となり、回動経路R1の左右方向成分が主に支点P32
を介して針振り軸P20を揺動させる。
【0005】また、振り幅変更レバーP24を矢印S方
向に移動させることで、支点P27の移動可能な経路が
例えば回動経路R1から回動経路R2へと変更し、経路
の左右方向の成分が増減することから、ロッドP36か
ら針振り軸P20に伝達される運動の伝達比を変化させ
る。つまり、振り幅変更レバーP24を動かすことで針
振り幅を大小変更することが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の千鳥縫いミシンでは、針振り幅の調整はミシンが稼
動してない状態でしか行なうことが出来ず縫製中に変更
することが出来ないため、一連の縫目を形成する場合に
針振り幅は一定のものしか出来ないという課題があっ
た。そのため、従来の千鳥縫いミシンで縫製可能な縫目
は、図13(A)〜(D),(A’),(B’)に示す
ような縫目しか出来なかった。これらの縫目は、図14
の図表に示す針振り幅、送り量および千鳥模様にそれぞ
れ設定した場合のものである。
【0007】例えば、図13(A)の縫目は、針振り幅
を「10mm」に、被縫製物の送りピッチを「1mm」
に回転カムP11のカム溝P10の形状を4点千鳥模様
のものに設定した場合のものである。また、図13
(B’)の縫目は、針振り幅を「10mm」に、被縫製
物の送りピッチを縫い始めと縫い終わり時に「−0.2
mm(マイナスは逆送りを示す)」に、中盤の送りピッ
チを「2mm」に、回転カムP11のカム溝P10の形
状を2点千鳥模様のものに設定した場合のものである。
【0008】ところで、図15に示すように、例えばブ
ラジャーのホック部分の縫製に、ホック(金具)K…の
ついた金具付き布片M2をブラジャーの身生地M1に縫
着するといったものがあり、この箇所の縫製に千鳥縫い
ミシンが使用されている。身生地M1に金具付き布片M
2を縫着するには、縦長の1経路からなる縫製箇所Hの
上端から下端に掛けて千鳥縫いミシンで千鳥縫いの縫目
N1を行ない(図15(a))、その後、閂止めミシン
により縫製箇所Hの上端部と下端部に補強のための閂止
めの縫目N2,N2を形成していた。
【0009】上述のように、従来の千鳥縫いミシンで
は、1連の縫製により形成できる縫目形状が限られてい
たため、例えばブラジャーのホック部分の縫製を1連の
縫製処理で行なうことが出来ず、他のミシン(閂止めミ
シン)に被縫製物を移動して閂止め縫いを行なうと云っ
た煩雑で処理効率を低下させる処理が必要になるなどの
課題を生じさせている。
【0010】この発明の目的は、上記実状に鑑み、縫製
中に針振り幅の変更が可能であり、形成可能な縫目形状
のバリエーションが豊富で、例えば金具付き布片の縫着
処理を1連の縫製処理で可能な千鳥縫いミシン、およ
び、金具付き布片の縫着を確実に簡単にできる千鳥縫い
ミシンの縫製方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】なお、次に示す手段の説
明中、かぎ括弧により実施の形態に対応する構成を1例
として例示する。実施の形態と同一の単語を使用してい
る場合には、符号のみ記す。上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、針振り方向にミシン針を振ると
共に該針振り方向の交差方向に被縫製物を送ることで千
鳥縫いを行なう千鳥縫いミシンの縫製方法において、被
縫製物に重ねられた金具付き布片の所定の縫製箇所に千
鳥縫いをして被縫製物に金具付き布片を縫着すべく、前
記縫製箇所の一端側においてミシン針の振り幅を大きく
して縫目を形成する第1工程〔V1〕と、前記縫製箇所
の中央側においてミシン針の振り幅を小さくして縫目を
形成する第2工程〔V2〕と、前記縫製箇所の他端側に
おいてミシン針の振り幅を大きくして縫目を形成する第
3工程〔V3〕とを有し、前記第1〜第3工程を糸の切
断なく行なうことで一連の縫目を形成する千鳥縫いミシ
ンの縫製方法とした。
【0012】この請求項1記載の発明によれば、従来、
千鳥縫いミシンと閂止めミシンの両ミシンを使用して形
成していた金具付き布片の縫着処理を、1台の千鳥縫い
ミシンにおいて一連の縫製処理により形成することが出
来る。それゆえ、金具付き布片の縫着処理のサイクル時
間を低減させて処理効率の向上を図ることが出来ると共
に、第1および第3工程の縫目により金具付き布片の縫
着箇所の縫着を強固に行なうことが出来る。
【0013】なお、第1工程および第3工程の布送り方
向は、第2工程の布送り方向と同方向としても良いし逆
方向としても良い。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の千
鳥縫いミシンの縫製方法において、前記第1工程および
第3工程の被縫製物の送りピッチを、第2工程の送りピ
ッチより小さくした縫製方法とした。
【0015】この請求項2記載の発明によれば、第1お
よび第3工程の縫目が縫目が密な所謂コンデンス縫いと
なり、補強目的の縫目として更に適切な縫目となる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の千鳥縫いミシンの縫製方法において、ミシン針の振
り幅を小さくして縫製を開始する縫い始め工程〔針落ち
位置d1,d2の工程〕を付加した縫製方法とした。こ
の請求項3記載の発明によれば、縫い始めの縫目のほつ
れ防止を図ることが出来る。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何
れかに記載の千鳥縫いミシンの縫製方法において、ミシ
ン針の振り幅を小さくして縫製を終了する止め縫い工程
〔針落ち位置d26〜d28の工程〕を付加した縫製方
法とした。
【0018】この請求項4記載の発明によれば、縫い終
わりの縫目のほつれ防止を図ることが出来る。また、針
振り幅が小さいので縫い終わりの糸切り時における針落
ち位置が、小さい幅の間に限られる。従って、針板下の
糸切断装置により糸切りを行なわせる際、針先から糸切
断装置の糸切り位置までの距離を短く制御できる。従っ
て、糸切り後の被縫製物からの糸残り長さを短くするこ
とが出来、美しい仕上がりの縫製を実現できる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何
れかに記載の千鳥縫いミシンの縫製方法において、前記
ミシン針の振り幅の変更は、縫目の針振り方向の片側を
基線〔B〕として行なう縫製方法とした。
【0020】この請求項5記載の発明によれば、金具付
き布片の縫着に必要な縫目形状をそのまま実現できる。
すなわち、金具付き布片を縫着する縫目は、金具をコの
字の内側に囲んだコの字状の縫目であり、片側基線によ
りコの字状の縫目を実現できる。また、ミシン針の稼動
中に針振り幅を変更可能とすることが処理効率の面から
要望されるが、片側基線にすれば、片側にミシン針が落
ちている間に振り幅変更を行なえば針の位置は移動しな
い。従って、高速でミシンを駆動しながら針振り幅の変
更を行なう場合、片側基線にしておき針落ちが片側にあ
るタイミングで針振り変更を行なうことで、針が刺さっ
ているときに針位置が変更されてしまい針折れや被縫製
物の引きちぎれなどが生じるといった不具合なく、針振
り制御を行なうことが出来る。
【0021】請求項6記載の発明は、ミシン針〔16〕
を布送り方向の交差方向に振る針振り手段〔回転カム1
1、ロッド36、針振り揺動体28、針振り軸20〕
と、針振り方向に対し垂直に伸びる釜軸〔51〕を有す
ると共に正面側から見て時計方向に回転するDP釜〔5
2〕とを備え、前記ミシン針とDP釜との協働により千
鳥縫いを行なう千鳥縫いミシン〔1〕において、縫製中
にミシン針の振り幅を変更可能な振幅変更手段〔アクチ
ュエータ5、連結部材2、振り幅変更レバー24〕と、
縫製中の所定のタイミングで前記振幅変更手段を作用さ
せてミシン針の振り幅を変更させる振幅変更制御手段
〔制御回路80〕とを備えた構成とした。
【0022】この請求項6記載の発明によれば、縫製中
に針振り幅が変更可能なので、千鳥縫いの縫目のバリエ
ーションが広がり、例えば、金具付き布片を縫着する場
合などの閂止め部と千鳥縫い部を有する縫目も1連の縫
製処理で形成できる。なお、上記の振幅変更制御手段
は、制御回路等による電気的な制御手段とすることも出
来るし、カム等を用いて機械的にタイミングを計り振幅
変更手段を作用させる機械的な制御手段としても良い。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項6記載の千
鳥縫いミシンにおいて、前記針振り手段が、ミシンの針
棒を針振り方向に変位可能に支える針棒支持部〔針棒支
持部材18〕と、ミシンの主軸〔13〕に連動して回転
する針振りカム〔回転カム11〕と、該針振りカムのカ
ム面に当接し該カム面の変位運動を前記針棒支持部に伝
達するリンク機構〔ロッド36、針振り揺動体28、針
振り軸20〕とからなり、前記振幅変更手段が、前記リ
ンク機構に作用して該リンク機構の運動の伝達比を変更
するリンク変更機構〔振り幅変更レバー24〕と、該リ
ンク変更機構を駆動する駆動手段〔アクチュエータ5〕
とからなる構成とした。
【0024】この請求項7記載の発明によれば、メカ的
な構成で針振りを行なう低コストの千鳥縫いミシンにお
いて、縫製中に針振り幅を変更することが可能となる。
すなわち、縫製中に針振幅を変更可能な千鳥縫いミシン
を、その開発コストおよび製造コストともに低減を図る
ことが出来る。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項7記載の千
鳥縫いミシンにおいて、前記振幅変更手段の駆動手段
が、プランジャ〔7〕を2値的な駆動量で作動させるア
クチュエータ(ソレノイドやエアピストン等)であると
共に、プランジャに係止して該プランジャの駆動量を調
整可能な可変ストッパー〔8〕を備えている構成とし
た。
【0026】この請求項8記載の発明によれば、2値的
な駆動量が得られるアクチュエータを使用しているの
で、制御が容易でありコストも低く抑えられる。また、
可変ストッパーにより、変更可能な針振量の値も適宜調
整できるので、低コストで且つ様々な縫目の形成可能な
千鳥縫いミシンを実現できる。
【0027】請求項9記載の発明は、請求項7又は8記
載の千鳥縫いミシンにおいて、前記リンク変更機構が所
定の作用点〔支点22〕を移動させることで前記リンク
機構の伝達比を変更する構成であり、該リンク変更機構
の作用点と前記駆動手段とを連結する連結部材〔2〕を
備え、該連結部材に、前記駆動手段と前記リンク変更機
構の作用点とを連結する際に該作用点の位置を変更調整
できる調整機構〔連結部2c〕が備わる構成とした。
【0028】この請求項9記載の発明によれば、上記連
結部材の調整機構を調整することで、駆動手段の初期状
態における針振り幅や、最大駆動時における針振り幅を
適宜調整することが出来る。しかも、これら調整が機械
的な調整で行なうので低コストで生産できる。すなわ
ち、低コストで且つ様々な縫目の形成可能な千鳥縫いミ
シンを実現できる。
【0029】請求項10記載の発明は、請求項6〜9の
何れかに記載の千鳥縫いミシンにおいて、前記被縫製物
の終端部を検出する端部検出手段〔センサー42〕を備
え、前記振幅変更制御手段が、前記端部検出手段の検出
出力に基づくタイミングで針振り幅を変更する構成とし
た。
【0030】一般に、縫製中に針振り幅を変更する縫目
として、縫製開始時および終了時に針振り幅を変更する
パターンが多くありえる。そこで、上記請求項10記載
の発明によれば、被縫製物の端部検出に基づき自動的に
縫い終わり時の針振り幅の変更を行なうことが出来る。
従って、縫製作業の簡易化を図ることか出来る。ここ
で、上記端部検出手段は、光学的に布端を検出する光セ
ンサーや、被縫製物に当接して厚みを検出することで布
端を検出するタッチセンサー、並びに、被縫製物にロー
ラを接触させてローラの回転のある無しで布端を検出す
るセンサーなど、種々の検出手段がありえる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図12の図面を参照しながら説明する。図
1は、本発明の実施の形態の千鳥縫いミシン1の内部機
構を示す斜視図、図2は千鳥縫いミシン1のアクチュエ
ータ5の部分を示す拡大図である。図1中、2は連結部
材、5は針振り幅変更用のアクチュエータ、9は下軸、
11は回転カム、12は針棒を昇降させるクランク、1
3はミシンの主軸、15は案内部材、16はミシン針、
17は針棒、18は針棒支持部材、19は軸受け、20
は針振り軸、24は振り幅変更レバー、28は針振り揺
動体、31は連結部材、34は針振り揺動体28の横ぶ
れ防止用のガイド、36はロッド、37はコロである。
この実施の形態の千鳥縫いミシン1は、被縫製物をY方
向に送ると共にミシン針16をX方向に針振りしながら
縫製を行なうことで、千鳥縫いを行なうミシンである。
【0032】この実施の形態の千鳥縫いミシン1は、ミ
シン針16の針振りを行なわせる構成として、主軸13
に連動して回転する回転カム11、コロ37、ロッド3
6、針振り揺動体28、針振り軸20、および、振り幅
変更レバー24等を備えている。これらの構成は、従来
の技術で示したものと同様のものである。針振り幅の変
更は左右の針振りにおいて左側の位置を基線として、右
側への針振り量を定倍に拡大縮小するものとなってい
る。この基線の置きかたは、ロッド36と揺動体28と
の連結位置、振り幅変更レバー24の長さや揺動体28
との連結位置などを適宜設計することで変更可能であり
公知の技術である。
【0033】また、この千鳥縫いミシン1には、本発明
の特徴をなす、アクチュエータ5、連結部材2、布端検
出センサー42、アクチュエータ5の駆動制御を行なう
制御回路80(図7)等を備えている。アクチュエータ
5は、例えばエアーピストンやソレノイド等からなるも
ので、オフ作動時にプランジャ7を引き戻し、オン作動
時にプランジャ7を押し出す、駆動量が2値的に制御可
能なものである。アクチュエータ5は、ミシンの機枠等
に取付けベース6を介して取り付けられる。
【0034】また、図2に示すように、取付けベース6
には、プランジャ7の駆動範囲を片側から覆うようなフ
レーム部6Aが設けられ、該フレーム部6Aにストッパ
ー8がネジ8aにより止着されている。ストッパー8は
プランジャ7の先端に当接してオン作動時のプランジャ
7の駆動量を決定するものである。フレーム部6Aには
ストッパー8を止着可能な長孔がプランジャ7の駆動方
向に沿って設けられており、ストッパー8の止着位置が
調整可能になっている。
【0035】アクチュエータ5のプランジャ7は、連結
ピン7aと、連結部材2とを介して振り幅変更レバー2
4に連結されている。そして、アクチュエータ5がオン
作動又はオフ作動することで、プランジャ7の運動が振
り幅変更レバー24に伝達され、振り幅変更レバー24
がその支点22の位置を変更する。そして、この位置変
更により針振り幅が変更される。連結部材2は、第1連
結レバー2aと第2連結レバー2bとを連結部2cで角
度調整可能に連結した部材であり、連結部2cを中心に
回動可能に支持される。アクチュエータ5の駆動は第1
連結レバー2aを連結部2cを中心に回動させ、伴に回
動する第2連結レバー2bにより振り幅変更レバー24
の支点22の位置を変更させる。連結部材2は、通常時
(又はミシン稼動時)には第1連結レバー2aと第2連
結レバー2bとは設定した角度で固定的に連結し、ミシ
ン停止時の設定時においてこの角度が変更調整可能にな
っている。すなわち、この角度を変更することでアクチ
ュエータ5のオン作動時およびオフ作動時の振り幅変更
レバー24の支点22の位置が調整可能となる。
【0036】図3は、千鳥縫いミシンにより形成可能な
縫目を示すもので、(a)はアクチュエータの適切な駆
動タイミングによる縫目、(b)は適切でない駆動タイ
ミングによる縫目である。上記アクチュエータ5の駆動
タイミングは、ミシン針16が左端(即ち基線B側)に
振られているタイミングで行なわれる。ミシン針16が
基線B側に着ているタイミングで振り幅変更レバー24
を移動させると、その間、ミシン針16は左右に振れる
ことなく、次の針落ち位置から振り幅を変化させる。従
って、ミシンが高速で回転している際に、針振り幅を変
更するタイミングとして適しており、図3(a)のよう
に綺麗な縫目が形成できる。
【0037】振り幅変更レバー24の駆動タイミングを
基線B側でなく針振り側にとると、例えば、針落ち位置
t1上にミシン針16があるタイミングで振り幅変更レ
バー24を駆動させて針振り幅を小さくすると、次の針
落ち位置までの布送り側のピッチW1が大きく開いて見
栄えが悪くなったり、また、針落ち位置t2上にミシン
針16があるタイミングで振り幅変更レバー24を駆動
させて針振り幅を大きくすると、ミシン針16が被縫製
物にまだ差しかかっているときからミシン針16が移動
して被縫製物に切裂きW2を作ってしまうといった不具
合がありえる。
【0038】図4は、千鳥縫いミシンの釜部近傍をミシ
ン右側から眺めた状態を示す側面図である。この実施の
形態の千鳥縫いミシン1は、ミシン針16を振ることで
千鳥縫いを行なう千鳥縫い専門のミシンであり、その釜
52は針振り方向の直交方向に釜軸51を有し正面側か
ら見て時計回転方向に回転するDP釜が用いられてい
る。このDP釜を使用する千鳥縫いミシン1であること
で、布の送り方向を順方向としたり逆方向としても図5
(a)に示すパーフェクトステッチの縫製が出来る。そ
れに対し、針落ち位置が一定で、被縫製物をXY方向に
移動させて縫製する刺繍縫いミシンなどでは、布の送り
方向が逆になると、図5(b)に示すヒッチステッチが
生じてしまい美しい縫目が形成できない。つまり、本発
明の千鳥縫いミシン1が行なう縫製は、刺繍縫いミシン
などでも行なえそうに思えるが、刺繍縫いミシンでヒッ
チステッチになる縫目も本願の千鳥縫いミシン1ではパ
ーフェクトステッチで縫製可能であり、その点からも本
願の千鳥縫いミシン1は効果的なミシンなのである。
【0039】図6は、千鳥縫いミシン1の針落ち位置の
近傍を示す上面図で、(a)は被縫製物の送りの前段の
図、(b)は送りの後段の図である。センサー42は、
針孔41の近傍、詳細には針孔41より布送り方向のや
や手前で右側に外れた位置に設けられている。このセン
サー42は、例えば光学センサーなどからなり、センサ
ー42の上側に被縫製物が被さった状態と被さってない
状態とを判別する。即ち、送り歯53により布送り方向
に送られた被縫製物の端部がセンサー42を過ぎること
で被縫製物の布端を検出する。
【0040】図7は、千鳥縫いミシン1の回路構成を示
すブロック図である。千鳥縫いミシン1の制御回路80
は、CPU81、角度カウンタ83、針数カウンタ8
4、記憶装置85、ペダルセンサー86、電源87、比
較回路82、アクチュエータドライバ88、および、モ
ータドライバ89等を備えてなる。制御回路80にはマ
ニュアルスイッチ97などが接続されている。角度カウ
ンタ83と針数カウンタ84には、針棒17の昇降位置
を検出する針位置検知装置94が接続されており、それ
により主軸13の角度検知および針数のカウントをそれ
ぞれ行なう。
【0041】記憶装置85には、CPU81により実行
される千鳥縫い処理の制御プログラムや制御データが記
憶される。記憶装置85には操作パネル95が接続さ
れ、操作パネル95の操作により、針振り幅の変更を行
なう条件の設定(縫い始めからの針数による振り幅変更
や、センサー42の検出信号に基づく振り幅変更など)
や、針数による振り幅変更の際の針数の設定などが可能
になっている。
【0042】比較回路82は、針数カウンタ84から出
力される信号値と記憶装置85に記憶された設定針数と
の比較を行ない、設定針数になったときにCPU81に
所定の信号を出力する。ペダルセンサー86は、ミシン
ペダル96の操作を検出しCPU81に操作信号を出力
する。マニュアルスイッチ97は、縫製処理中にマニュ
アルで針振り幅を変更するためのスイッチである。該ス
イッチ97を操作することで作動信号がCPU81に出
力され、CPU81の制御によりアクチュエータ5が駆
動される。
【0043】アクチュエータドライバ88には、(針振
り)アクチュエータ5や送り量変更アクチュエータ91
が接続され、CPU81の制御によりこれらアクチュエ
ータ5,91を駆動する。送り量変更アクチュエータ9
1は、布送り機構に作用して送り歯の動きを変更するこ
とで、逆送りから順送りの小ピッチや大ピッチまで送り
量を変更する。この布送り量の変更は公知の技術である
ので説明は省略する。モータドライバ89は、ミシン駆
動モータ92を駆動させるドライバである。ミシン駆動
モータ92は、エンコーダ93により、その回転量が制
御可能なサーボモータである。
【0044】次に、上記構成の千鳥縫いミシン1により
行なわれる本発明の実施の形態の縫製方法について説明
する。図8は、千鳥縫いミシンにより行なわれる本発明
の縫製方法に係る縫目の図である。図9は、図8の縫目
を形成する針振り幅と送り量との設定内容を示す図表で
ある。本発明の実施の形態の千鳥縫いミシンの縫製方法
は、縫製箇所の一端部において針振り幅を大きくした第
1工程V1(針落ち位置u1〜u2)と、縫製箇所の一
端部から他端部まで針振り幅を小さくした第2工程V2
(針落ち位置u2〜u3)と、縫製箇所の他端部におい
て針振り幅を大きくした第3工程V3(針落ち位置u3
〜ue)とを連続的に行なう方法である。
【0045】この実施の形態の縫製方法では、第1工程
V1と第3工程V3の布送りを逆送りの小ピッチで行な
い、第2工程V2の布送りを順送りの大ピッチで行な
う。第1工程V1から第2工程V2への移行は、縫い始
めからの針数のカウントにより行ない、針落ち位置が基
線側に着ているタイミングでアクチュエータ5と送り量
変更アクチュエータ91を作動させることで行なう。第
2工程V2から第3工程V3への移行は、針数カウント
又はセンサー42の検出出力に基づき、針落ち位置が基
線側に着ているタイミングでアクチュエータ5と送り量
変更アクチュエータ91を作動させることで行なう。
【0046】図10は、縫い始め工程と止め縫い工程を
付加した本発明の縫製方法に係る縫目の図である。ま
た、上記の第1〜第3工程V1〜V3からなる縫製方法
に、針振り幅を小さくして縫い始める縫い始め工程(針
落ちd1,d2)と、針振り幅を小さくして縫い終わる
止め縫い工程(針落ちd26〜d28)とを付加するこ
とでほつれ防止や糸切り後の糸残り長を短くすることが
出来るといった効果も得られる。
【0047】縫い始め工程は、上記第1工程V1の前段
に行ない、針振り幅が小さい状態で数針縫い、縫い始め
からの針数のカウントにより針落ち位置が基線側に着て
いるタイミングでアクチュエータ5と送り量変更アクチ
ュエータ91を作動させることで第1工程V1に移行す
る。
【0048】止め縫い工程は、上記第3工程V3の後段
に行ない、第3工程開始からの針数カウントに基づき、
針落ち位置が基線側に着ているタイミングでアクチュエ
ータ5と送り量変更アクチュエータ91を作動させるこ
とで移行され、針振り幅が小さい状態で数針縫い、その
後、針板下の糸切断装置60により糸切り処理が行なわ
れる。
【0049】上述の縫い始め工程から第1工程V1〜第
3工程V3、そして止め縫い工程に至る縫製方法で形成
される縫目は、図10の針落ちd1〜d28の縫目であ
る。なお、この針落ちの符号の順番に針落ちが行なわれ
ている。
【0050】図11は、糸切断装置による糸切り工程を
示す図で、(a)は止め縫い工程を行なった場合のも
の、(b)は止め縫い工程を行なってない場合のもので
ある。糸切断装置60は、動メス62と固定メス61と
で針板したの上糸と下糸とを針孔41下方の所定位置で
切断するものである。図11(a)に示すように、糸切
断から1針前の針落ち位置が離れていると、最終針落ち
位置が糸切断位置に近くて上糸L1を短く切断できて
も、下糸L2から糸切断位置までが長くなり、下糸L2
の糸残り長さが長くなってしまう。それに対して、止め
縫い工程で針振り量を小さくすることで、最終針とその
1針前との間隔が短くなるため、最終針とその1針前と
の両方が糸切断位置に近くなり、上糸L1と下糸L2の
糸残りの長さが短くなる。
【0051】以上のように、この実施の形態の千鳥縫い
ミシン1の縫製方法によれば、従来、千鳥縫いミシンと
閂止めミシンの両ミシンを使用して形成していた金具付
き布片M2の縫着処理を、1台の千鳥縫いミシン1にお
いて一連の縫製処理により形成することが出来る。それ
ゆえ、金具付き布片M2の縫着処理のサイクル時間を低
減させて処理効率の向上を図ることが出来ると共に、第
1および第3工程V1,V3の縫目により金具付き布片
M2の縫着箇所の縫着を強固に行なうことが出来る。ま
た、第1工程V1および第3工程V3の送りピッチを小
さくすることで縫目が密な所謂コンデンス縫いとなり、
補強目的の縫目として更に適切な縫目となる。また、縫
い始め工程を付加することで縫い始めの縫目のほつれ防
止を図ることが出来る。同様に、止め縫い工程を付加す
ることで、縫い終わりの縫目のほつれ防止を図ることが
出来る。また、糸切断装置60の糸切りにより被縫製物
からの糸残り長さを短くすることが出来、美しい仕上が
りの縫製を実現できる。
【0052】また、上記の縫製方法により、金具付き布
片M2の縫着に必要な縫目形状(即ちコの字の縫目)を
そのまま実現できる。また、片側基線とすることで、高
速でミシンを駆動しながら針振り幅の変更を行なう場
合、片側基線にしておき針落ちが片側にあるタイミング
で針振り変更を行なうことで、針が刺さっているときに
針位置が変更されてしまい針折れや被縫製物の引きちぎ
れなどが生じるといった不具合なく、針振り制御を行な
うことが出来る。
【0053】また、この実施の形態の千鳥縫いミシン1
によれば、縫製中に針振り幅が変更可能なので、千鳥縫
いの縫目のバリエーションが広がり、例えば、金具付き
布片M2を縫着する場合などの閂止め部と千鳥縫い部を
有する縫目も1連の縫製処理で形成できる。また、メカ
的な構成で針振りを行なう低コストの千鳥縫いミシン1
において、縫製中に針振り幅を変更することが可能とな
り、開発コストおよび製造コストともに低減を図ること
が出来る。また、2値的な駆動量が得られるアクチュエ
ータ5を使用しているので、制御が容易でありコストも
低く抑えられる。また、位置可変なストッパー8によ
り、変更可能な針振り幅の値も適宜調整できるので、様
々な縫目の形成可能な千鳥縫いミシンを実現できる。
【0054】また、連結部材2の角度を適宜調整するこ
とで、アクチュエータ5のオフ作動時における針振り幅
や、オン作動時における針振り幅を、適宜調整すること
が出来る。従って、低コストで且つ様々な縫目の形成可
能な千鳥縫いミシン1を実現できる。また、センサー4
2による被縫製物の端部検出に基づき自動的に縫い終わ
り時の針振り幅の変更を行なうことが出来るので、縫製
作業の簡易化を図ることか出来る。
【0055】なお、本発明は、この実施の形態の千鳥縫
いミシン1に限られず、例えば、針振りを行なう手段と
して、回転カムを用いたメカ的な構成を例示したが、ス
テッピングモータなどを用いた電気的な制御による針振
りを行なう構成としても良い。その他、実施の形態で具
体的に示した細部構造および方法は、発明の主旨を逸脱
しない範囲で適宜変更可能である。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、従来、千
鳥縫いミシンと閂止めミシンの両ミシンを使用して形成
していた金具付き布片の縫着処理を、1台の千鳥縫いミ
シンにおいて一連の縫製処理により形成することが出来
る。それゆえ、金具付き布片の縫着処理のサイクル時間
を低減させて処理効率の向上を図ることが出来ると共
に、第1および第3工程の縫目により金具付き布片の縫
着箇所の縫着を強固に行なうことが出来る。
【0057】請求項2記載の発明によれば、第1および
第3工程の縫目が縫目が密な所謂コンデンス縫いとな
り、補強目的の縫目として更に適切な縫目となる。請求
項3記載の発明によれば、縫い始めの縫目のほつれ防止
を図ることが出来る。請求項4記載の発明によれば、縫
い終わりの縫目のほつれ防止を図ることが出来る。ま
た、針板下の糸切断装置により糸切りを行なわせる際、
糸切り後の被縫製物からの糸残り長さを短くすることが
出来、美しい仕上がりの縫製を実現できる。
【0058】請求項5記載の発明によれば、金具付き布
片の縫着に必要な縫目形状をそのまま実現できる。ま
た、片側基線とすることで、高速でミシンを駆動しなが
ら針振り幅の変更を行なう場合、片側基線にしておき針
落ちが片側にあるタイミングで針振り変更を行なうこと
で、針が刺さっているときに針位置が変更されてしまい
針折れや被縫製物の引きちぎれなどが生じるといった不
具合なく、針振り制御を行なうことが出来る。
【0059】請求項6記載の発明によれば、縫製中に針
振り幅が変更可能なので、千鳥縫いの縫目のバリエーシ
ョンが広がり、例えば、金具付き布片を縫着する場合な
どの閂止め部と千鳥縫い部を有する縫目も1連の縫製処
理で形成できる。
【0060】請求項7記載の発明によれば、メカ的な構
成で針振りを行なう低コストの千鳥縫いミシンにおい
て、縫製中に針振り幅を変更することが可能となり、開
発コストおよび製造コストともに低減を図ることが出来
る。
【0061】請求項8記載の発明によれば、2値的な駆
動量が得られるアクチュエータを使用しているので、制
御が容易でありコストも低く抑えられる。また、可変ス
トッパーにより、変更可能な針振量の値も適宜調整でき
るので、様々な縫目の形成可能な千鳥縫いミシンを実現
できる。
【0062】請求項9記載の発明によれば、駆動手段の
初期状態における針振り幅や、最大駆動時における針振
り幅を、連結部材の調整機構により調整することが出来
る。従って、低コストで且つ様々な縫目の形成可能な千
鳥縫いミシンを実現できる。
【0063】請求項10記載の発明によれば、被縫製物
の端部検出に基づき自動的に縫い終わり時の針振り幅の
変更を行なうことが出来るので、縫製作業の簡易化を図
ることか出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の千鳥縫いミシンの内部機
構を示す斜視図である。
【図2】図1の千鳥縫いミシンのアクチュエータの部分
を示す拡大図である。
【図3】図1の千鳥縫いミシンにより形成可能な縫目を
示すもので、(a)はアクチュエータの適切な駆動タイ
ミングによる縫目、(b)は適切でない駆動タイミング
による縫目である。
【図4】図1の千鳥縫いミシンの釜部近傍をミシン右側
から眺めた状態を示す側面図である。
【図5】縫目を側方から眺めた図で、(a)は図4の釜
を備えた千鳥縫いミシンによるもの、(b)はその他の
釜を備えた刺繍縫いミシンなどによるものである。
【図6】図1の千鳥縫いミシンの針落ち位置の近傍を示
す上面図で、(a)は被縫製物の送り前段の図、(b)
は送り後段の図である。
【図7】同、千鳥縫いミシンの回路構成を示すブロック
図である。
【図8】同、千鳥縫いミシンにより行なわれる本発明の
縫製方法に係る縫目の図である。
【図9】図8の縫目を形成する針振り幅と送り量との設
定内容を示す図表である。
【図10】縫い始め工程と止め縫い工程を付加した本発
明の縫製方法に係る縫目の図である。
【図11】糸切断装置による糸切り工程を示す図で、
(a)は止め縫い工程を行なった場合のもの、(b)は
止め縫い工程を行なってない場合のものである。
【図12】従来の千鳥縫いミシンの針振り機構を示す正
面図である。
【図13】従来の千鳥縫いミシンにより行なわれる縫目
のパターンを示すものである。
【図14】図13の縫目を実現する従来の千鳥縫いミシ
ンの設定内容を示す図表である。
【図15】金具付き布片と身生地との縫着態様を説明す
る図で、(a)はその第1段階、(b)はその第2段階
を示すものである。
【符号の説明】
1 千鳥縫いミシン 2 連結部材 2c 連結部(調整機構) 5 アクチュエータ(駆動手段:振幅変更手段を構
成) 7 プランジャ 8 可変ストッパー 11 回転カム(針振りカム:針振り手段を構成) 13 主軸 16 ミシン針 18 針棒支持部材 20 針振り軸(針振り手段を構成) 22 支点(リンク変更機構が所定の作用点) 24 振り幅変更レバー 28 針振り揺動体(針振り手段を構成) 36 ロッド(針振り手段を構成) 42 センサー(端部検出手段) 51 釜軸 52 DP釜 80 制御回路(振幅変更制御手段) V1 第1工程 V2 第2工程 V3 第3工程 d1,d2 縫い始め工程の針落ち位置 d26〜d28 止め縫い工程の針落ち位置 B 基線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 好克 東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジ ューキ株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA07 BA05 CB02 CB03 CB23 CB25 CE01 CE06 CE24 DB03 DB07 GD02 GD14 GD15 GD25 GF01 JA08 JA11 JA13 LA03 LA07 LA10 LA15 LA43 MA03 MA05 NA03 NA05 NA07 NA09 NA15 NA63 NB02 NB05 NC07 QA02 QA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針振り方向にミシン針を振ると共に該針
    振り方向の交差方向に被縫製物を送ることで千鳥縫いを
    行なう千鳥縫いミシンの縫製方法において、 被縫製物に重ねられた金具付き布片の所定の縫製箇所に
    千鳥縫いをして被縫製物に金具付き布片を縫着すべく、 前記縫製箇所の一端側においてミシン針の振り幅を大き
    くして縫目を形成する第1工程と、 前記縫製箇所の中央側においてミシン針の振り幅を小さ
    くして縫目を形成する第2工程と、 前記縫製箇所の他端側においてミシン針の振り幅を大き
    くして縫目を形成する第3工程とを有し、 前記第1〜第3工程を糸の切断なく行なうことで一連の
    縫目を形成することを特徴とする千鳥縫いミシンの縫製
    方法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程および第3工程の被縫製物
    の送りピッチを、第2工程の送りピッチより小さくした
    ことを特徴とする請求項1記載の千鳥縫いミシンの縫製
    方法。
  3. 【請求項3】 ミシン針の振り幅を小さくして縫製を開
    始する縫い始め工程を付加したことを特徴とする請求項
    1又は2記載の千鳥縫いミシンの縫製方法。
  4. 【請求項4】 ミシン針の振り幅を小さくして縫製を終
    了する止め縫い工程を付加したことを特徴とする請求項
    1〜3の何れかに記載の千鳥縫いミシンの縫製方法。
  5. 【請求項5】 前記ミシン針の振り幅の変更は、縫目の
    針振り方向の片側を基線として行なうことを特徴とする
    請求項1〜4の何れかに記載の千鳥縫いミシンの縫製方
    法。
  6. 【請求項6】 ミシン針を布送り方向の交差方向に振る
    針振り手段と、 針振り方向に対し垂直に伸びる釜軸を有すると共に正面
    側から見て時計方向に回転するDP釜とを備え、前記ミ
    シン針とDP釜との協働により千鳥縫いを行なう千鳥縫
    いミシンにおいて、 縫製中にミシン針の振り幅を変更可能な振幅変更手段
    と、 縫製中の所定のタイミングで前記振幅変更手段を作用さ
    せてミシン針の振り幅を変更させる振幅変更制御手段と
    を備えていることを特徴とする千鳥縫いミシン。
  7. 【請求項7】 前記針振り手段は、 ミシンの針棒を針振り方向に変位可能に支える針棒支持
    部と、 ミシンの主軸に連動して回転する針振りカムと、 該針振りカムのカム面に当接し該カム面の変位運動を前
    記針棒支持部に伝達するリンク機構とからなり、 前記振幅変更手段は、 前記リンク機構に作用して該リンク機構の運動の伝達比
    を変更するリンク変更機構と、 該リンク変更機構を駆動する駆動手段とからなることを
    特徴とする請求項6記載の千鳥縫いミシン。
  8. 【請求項8】 前記振幅変更手段の駆動手段は、プラン
    ジャを2値的な駆動量で作動させるアクチュエータであ
    ると共に、プランジャに係止して該プランジャの駆動量
    を調整可能な可変ストッパーを備えていることを特徴と
    する請求項7記載の千鳥縫いミシン。
  9. 【請求項9】 前記リンク変更機構は所定の作用点を移
    動させることで前記リンク機構の伝達比を変更する構成
    であり、 該リンク変更機構の作用点と前記駆動手段とを連結する
    連結部材を備え、 該連結部材には、前記駆動手段と前記リンク変更機構の
    作用点とを連結する際に該作用点の位置を変更調整でき
    る調整機構が備わることを特徴とする請求項7又は8記
    載の千鳥縫いミシン。
  10. 【請求項10】 被縫製物の終端部を検出する端部検出
    手段を備え、 前記振幅変更制御手段は、前記端部検出手段の検出出力
    に基づくタイミングで針振り幅を変更することを特徴と
    する請求項6〜9の何れかに記載の千鳥縫いミシン。
JP11074518A 1999-03-18 1999-03-18 千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン Pending JP2000262779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11074518A JP2000262779A (ja) 1999-03-18 1999-03-18 千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11074518A JP2000262779A (ja) 1999-03-18 1999-03-18 千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000262779A true JP2000262779A (ja) 2000-09-26

Family

ID=13549640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11074518A Pending JP2000262779A (ja) 1999-03-18 1999-03-18 千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000262779A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001162073A (ja) * 1999-12-14 2001-06-19 Brother Ind Ltd 千鳥縫ミシンの止縫装置
JP2001190874A (ja) * 2000-01-07 2001-07-17 Juki Corp 電子ミシン
JP2001300166A (ja) * 2000-04-27 2001-10-30 Juki Corp 電子ミシン
KR20120112229A (ko) * 2011-04-01 2012-10-11 쥬키 가부시키가이샤 재봉기
CN105908382A (zh) * 2016-05-10 2016-08-31 安徽省萧县徽星机械制造有限公司 一种棉被裁切封口机
CN112030374A (zh) * 2019-06-04 2020-12-04 Juki株式会社 缝制系统
CN113046931A (zh) * 2019-12-26 2021-06-29 Juki株式会社 曲折缝缝纫机

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001162073A (ja) * 1999-12-14 2001-06-19 Brother Ind Ltd 千鳥縫ミシンの止縫装置
JP2001190874A (ja) * 2000-01-07 2001-07-17 Juki Corp 電子ミシン
JP2001300166A (ja) * 2000-04-27 2001-10-30 Juki Corp 電子ミシン
KR20120112229A (ko) * 2011-04-01 2012-10-11 쥬키 가부시키가이샤 재봉기
JP2012213603A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Juki Corp ミシン
CN105908382A (zh) * 2016-05-10 2016-08-31 安徽省萧县徽星机械制造有限公司 一种棉被裁切封口机
CN112030374A (zh) * 2019-06-04 2020-12-04 Juki株式会社 缝制系统
CN112030374B (zh) * 2019-06-04 2023-08-29 Juki株式会社 缝制系统
CN113046931A (zh) * 2019-12-26 2021-06-29 Juki株式会社 曲折缝缝纫机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2734769B2 (ja) 穴かがりミシン
US7299757B2 (en) Zigzag sewing machine
JPS625388A (ja) ミシンにおける布端部の定寸縫い装置
JP2008011915A (ja) ミシン
JP4261698B2 (ja) ミシンの布送り機構
JP2000262779A (ja) 千鳥縫いミシンの縫製方法および千鳥縫いミシン
JPS6224117B2 (ja)
JP5468236B2 (ja) 玉縁縫いミシン
JPH11156073A (ja) 穴かがり縫いミシン
US4459925A (en) Cycle sewing machine
CN113604986B (zh) 一种缝纫机
JP3769304B2 (ja) 穴かがりミシン
JP2006263177A (ja) ミシン
JP2007089987A (ja) 玉縁縫いミシン
JP2007097857A (ja) ミシンの送り量調節装置
JPH1157267A (ja) オーバーロックミシン
JP2012165849A (ja) ミシン及びミシンの糸切り方法
JP2007195957A (ja) ミシン
JP3980175B2 (ja) ミシンの布切りメス制御装置
JP2009050638A (ja) ミシン
JP3497859B1 (ja) 畳用縫着装置
JP2734770B2 (ja) 穴かがりミシン
JP3940023B2 (ja) すくい縫いミシン
JP2002177681A (ja) 穴かがりミシン
JPH01320087A (ja) 自動糸切りミシンの糸切り方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080513

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080924