JP2001190874A - 電子ミシン - Google Patents

電子ミシン

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JP2001190874A
JP2001190874A JP2000001310A JP2000001310A JP2001190874A JP 2001190874 A JP2001190874 A JP 2001190874A JP 2000001310 A JP2000001310 A JP 2000001310A JP 2000001310 A JP2000001310 A JP 2000001310A JP 2001190874 A JP2001190874 A JP 2001190874A
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pattern
sewing
stitch
stop
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JP2000001310A
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English (en)
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Yasuhisa Yokomizo
保久 横溝
Yoshikatsu Hattori
好克 服部
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始め止め縫いから通常縫いへ、あるいは通常
縫いから終わり止め縫いに移行するとき、その移行前後
の針振りパターンが異なる場合でも、高品質な縫い目を
形成することが可能な電子ミシンを提供する。 【解決手段】 針の上下動に関連して布を送り、針を布
送り方向に対して直交する方向に振って針振りパターン
の縫い目を形成する。始め止め縫いから通常縫いあるい
は通常縫いから終わり止め縫いに移行するとき、1針止
め縫い制御を追加し(A)、このときスピード制限を行
う。針振りパターン変更時の縫い目も止め縫いとなるの
で、より確実な止め縫い目を形成することができる。ま
た、移行後のパターンの縫い始め位置を最終針位置に近
い方の針位置とする(C)。これによりパターンの変更
時により小さい縫いピッチが形成されるため、確実な止
め縫いの縫い目が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ミシン、更に
詳細には、主軸を回転させる主モータにより上下動され
る針と、この針の上下動に関連して針板上に出没して布
を送る布送り歯を備えた布送り装置との協働により布に
千鳥縫目パターンを形成する電子ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の千鳥ミシンにおいて千鳥縫目を形
成する場合、止め縫いパターンを含めた針振りパターン
を外周上に刻んだ円形のカムを作成し、この力ムをミシ
ンにセットするようにしている。縫目形成にしたがって
主モータが回転すると、カムが回転し、力ムの凹凸をな
ぞることにより針振り機構の針振り量が変化され、カム
の凹凸に対応した千鳥縫目が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
千鳥ミシンにおいては、新たな縫目パターンとするには
新たなカムを作成することが必要であり、そのために時
間とコストがかかるとともに、力ム変更作業も必要にな
り、多品種少量生産には対応できない、という問題があ
った。この問題を解決するために、針振りを予め記憶さ
れた所定の針振りパターンに従って電子的に制御し、千
鳥パターンを形成する電子ミシンが提案されている。
【0004】このような電子ミシンでは、始め止め縫い
を所定の針振りパターンで行い、その後通常縫いの針振
りパターンに移行したり、あるいは通常縫いの針振りパ
ターンから終わり止め縫い針振りパターンに移行して糸
きりが行われる。しかしながら、このときに、各移行前
後の針振りパターンが異なる場合には、針振りパターン
によっては、縫い目が乱れたり、あるいは両パターンの
不連続が目立ち美しい縫い目が形成されないという問題
がある。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、始め止め縫いから通常縫いへ、あるいは通
常縫いから終わり止め縫いに移行するとき、その移行前
後の針振りパターンが異なる場合でも、高品質な縫い目
を形成することが可能な電子ミシンを提供することをそ
の課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、主軸を回転させる主モータにより上下動
する針と、この針の上下動に関連して針板上に出没して
布を送る布送り歯を備えた布送り装置との協働により布
に縫目を形成するとともに、この針を支持する針棒を針
振りモータにより布送り方向に対して直交する方向に振
って往復移動させる針振り機構とを備えた電子ミシンに
おいて、前記布送り装置による布送りを止め縫い時の微
少送り量または通常縫い時の送り量とに変更する送り変
更手段と、前記送り変更手段により布送り量を止め縫い
時の送り量とし、前記主モータによる針の上下動と前記
針振り機構による針振りにより縫い始め及び縫い終わり
の少なくとも一方に始め止め縫いパターン及び終わり止
め縫いパターンで止め縫いを形成する止め縫い手段と、
前記送り変更手段により布送り量を通常時の送り量と
し、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構に
よる針振りにより通常縫いパターンに基づいた縫い目を
形成する通常縫い手段と、前記始め止め縫いパターンか
ら通常縫いパターンヘあるいは通常縫いパターンから終
わり止め縫いパターンヘの移行時、移行前のパターンの
最終針位置と移行後のパターンの開始時の針位置が異な
る場合、前記最終針位置から前記開始時の針位置への針
の移動は、前記布送り変更手段により送り量を止め縫い
送り量として、前記主モータによる針の上下動と前記針
振り機構による針振りとにより行なう制御手段を備える
構成を採用している。
【0007】また、本発明では、上記発明において、移
行前のパターンの最終針位置と移行後のパターンの開始
時の針位置が異なる場合、前記開始時の針位置を、移行
後のパターンの左右の縫い始め位置のうち最終針位置に
近い方の針位置として、前記開始時の針位置への移動を
前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構による
針振りとにより制御を行なう制御手段を備える構成も採
用している。
【0008】更に、本発明では、上記電子ミシンにおい
て、縫い速度を調整可能な速度調整手段と、前記布送り
装置による布送りを止め縫い時の微少送り量または通常
縫い時の送り量とに変更する送り変更手段と、前記送り
変更手段により布送り量を止め縫い時の送り量とし、前
記主モータによる針の上下動と前記針振り機構による針
振りにより縫い始め及び縫い終わりの少なくとも一方に
始め止め縫いパターン及び終わり止め縫いパターンで止
め縫いを形成する止め縫い手段と、前記送り変更手段に
より布送り量を通常時の送り量とし、前記主モータによ
る針の上下動と前記針振り機構による針振りにより通常
縫いパターンに基づいた縫い目を形成する通常縫い手段
と、前記始め止め縫いパターンから通常縫いパターンヘ
あるいは通常縫いパターンから終わり止め縫いパターン
ヘの移行時、移行前のパターンの最終針位置と移行後の
パターンの開始時の針位置が異なる場合、前記最終針位
置から前記開始時の針位置への針の移動時は、前記速度
調整手段による前記主モ一夕の速度を所定の速度以下に
制限する制御手段を備える構成も採用している。
【0009】このような構成では、いずれも、始め止め
縫いから通常縫いへ、あるいは通常縫いから終わり止め
縫いに移行するとき、その移行前後の針振りパターンが
異なる場合でも、高品質な縫い目を形成することが可能
になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面に示す実施の形態に基づ
いて本発明を詳細に説明する。
【0011】[全体構成]図1には、本発明に係わる電子
ミシンの概観が図示されており、同図において、主軸を
回転させる主モータ1により針棒2に支持された針3が
上下動される。この針3の上下動に関連して針板4上に
布送り装置の送り歯(不図示)が出没し、それにより押
さえ板5に押さえられた布が送られ、布送り装置との協
働により布に縫目が形成される。布の縫い送り量は送り
目盛ダイヤル6で設定することができ、また縫い始めあ
るいは終わりのときに行われる止め縫いは、コンデンス
目盛ダイヤル7でコンデンス送り量を設定して、その設
定された送り量で送り装置を駆動することにより行われ
る。コンデンス送り量は、正送り量と同量の逆送り量か
らゼロに設定可能であり、通常の設定量としては、微少
送り又は千鳥縫目送り量とされる。その場合、返し縫い
レバー8を操作することにより、または止め縫い時に図
示しない返し縫いソレノイドを駆動して送り量を切り換
えて止め縫いを行うことができる。なお、9は電源スイ
ッチであり、10は後述するように各種の設定を行う操
作パネルである。
【0012】本発明の電子ミシンには、図2に図示され
たような針振り機構が設けられ、針3を支持する針棒2
は、針振りモータ(例えば、ステッピングモータ又はサ
ーボモータ)11を一方向あるいは逆方向に作動するこ
とにより駆動されるリンク機構12により、布送り装置
の布送り作用と同期させながら布送り方向に対して直交
する方向(図2の矢印の方向)に往復移動され、それに
より所定の針振りパターンの縫目を形成することができ
る。針振り機構には、針振りモータ11の回転とともに
回転する遮蔽板11aを検知する原点センサ13が設け
られ、針振り位置の原点が検出される。
【0013】図3には、電子ミシンの制御システムがブ
ロック図として示されており、ペダル指令20によりミ
シン回転制御回路21、ミシン主軸駆動回路22を介し
て主モータ1が駆動され、それよりミシンの主軸が駆動
されて送り歯が、いわゆる4送り運動して、送り目盛ダ
イヤル6で周知の機械的送り設定手段(図示せず)を操
作して設定した送り量で布送りをするとともに、針3が
上下動して縫目が形成される。シンクロナイザ23は、
主軸位置を検出し、1針縫目を検出するとともに、上位
置、下位置を検出し、その信号がミシン回転制御回路2
1並びに針振り制御回路24に入力される。針振り制御
回路24は、針振り駆動回路25を介して針振りモータ
11を駆動し、原点センサ13の信号を受けて針振り機
構を制御する。止め縫い時は返し縫いソレノイド27
(送り量変更手段)が作動してコンデンス目盛ダイヤル
7で周知の機械的送り設定手段(図示せず)を操作して
設定した送り量となる。操作パネル10により、以下に
説明するように、ミシンの制御に必要な種々のデータを
設定することができ、これらのデータは必要に応じて一
旦メモリ26に格納され、これらの設定されたデータに
基づき、また送り目盛ダイヤル6並びにコンデンス目盛
ダイヤル7などを操作して設定された送り量に従ってミ
シンの主軸の回転が制御され、布が送られ、また針振り
機構が制御される。
【0014】[操作パネル]次に、図4を参照して表示パ
ネル10に配置された各種スイッチ並びに表示器につい
て説明する。
【0015】41は設定スイッチ(SW)で、各種設定
を行うためのスイッチである。スイッチ42は、始め止
め縫いを「する/しない」の設定を行う始め止め縫いスイ
ッチで、このスイッチを操作すると、始め止め縫い表示
LED(発光ダイオード)42aが点灯/消灯する。
又、スイッチ43は、終わり止め縫いを「する/しない」
の設定を行う終わり止め縫いスイッチで、このスイッチ
を操作すると、終わり止め縫い表示LED43aが点灯
/消灯する。
【0016】44は、半針(又は1針)スイッチで、ミ
シンを半針(又は1針)動作させるスイッチであり、4
5は、糸切り禁止スイッチで、ペダル後ろ踏みで止め縫
いは行うが糸切りは行わないことを指示するスイッチで
ある。このスイッチを操作すると、糸切り禁止表示LE
D45aが点灯し、糸切り禁止が有効であることを示
す。
【0017】46は、セグメント表示器48a、48
b、48cを備えた針振り表示器48の「A」の桁を表
示する表示器48aの表示を+−させるスイッチで、そ
れを操作することにより、表示器48aの設定を変更す
ることができる。又、47は、針振り表示器48の
「B」の桁を表示する表示器48bの表示を+−させる
スイッチで、それを操作することにより、表示器48b
の設定を変更することができる。この針振り表示器48
により針振り巾、針数、基線位置等を表示することがで
きる。
【0018】49は、針振りパターン直線縫い選択スイ
ッチで、これを選択すると、直線縫い表示LED49a
が点灯し、針振りパターンとして直線縫いが選択された
ことが示される。2点千鳥スイッチ50は、針振りパタ
ーン2点千鳥縫いを選択するスイッチで、このスイッチ
を操作し、針振りパターンとして2点千鳥縫いを選択す
ると、2点千鳥表示LED50aが点灯する。又、3点
千鳥スイッチ51は、針振りパターン3点千鳥縫いを選
択するスイッチで、このスイッチを操作し、針振りパタ
ーンとして3点千鳥縫いを選択すると、3点千鳥表示L
ED51aが点灯する。又、4点千鳥スイッチ52は、
針振りパターン4点千鳥縫いを選択するスイッチで、こ
のスイッチを操作し、針振りパターンとして4点千鳥縫
いを選択すると、4点千鳥表示LED52aが点灯す
る。
【0019】左スカラップスイッチ53は、針振りパタ
ーン左スカラップ縫いを選択するスイッチで、針振りパ
ターンとして左スカラップ縫いを選択すると、左スカラ
ップ表示LED53aが点灯する。又、右スカラップス
イッチ54は、針振りパターン右スカラップ縫いを選択
するスイッチで、針振りパターンとして右スカラップ縫
いを選択すると、右スカラップ表示LED54aが点灯
する。一方、左ブラインドステッチスイッチ55は、針
振りパターン左ブラインドステッチ縫いを選択するスイ
ッチで、針振りパターンとして左ブラインドステッチ縫
いを選択すると、左ブラインドステッチ表示LED55
aが点灯する。又、右ブラインドステッチスイッチ56
は、針振りパターン右ブラインドステッチ縫いを選択す
るスイッチで、針振りパターンとして右ブラインドステ
ッチ縫いを選択すると、右ブラインドステッチ表示LE
D56aが点灯する。又、カスタムパターンスイッチ5
7は、針振りパターンカスタムパターン縫いを選択する
スイッチで、針振りパターンとしてカスタムパターン縫
いを選択すると、カスタムパターン表示LED57aが
点灯する。
【0020】停止位置指示スイッチ58は、ペダル中立
にて針停止位置指定を行うスイッチで、左停止の場合
は、左停止指示表示LED58aが点灯し、右停止の場
合は、右停止指示表示LED58bが点灯し、任意停止
の場合は両LED58a、58bが消灯する。
【0021】詳細設定スイッチ59は、設定スイッチ4
1と組み合わせて使用され、設定スイッチ41より詳細
な設定を行う。このスイッチを操作すると、詳細設定表
示LED59aが点灯する。針数設定スイッチ60は、
スカラップ・ブラインドステッチの針数を設定する時に
使用され、針数設定時には針数設定表示LED60aが
点灯する。又、基線スイッチ61は、基線位置を変更す
る時に使用され、基線位置設定時には基線位置表示LE
D61aが点灯する。
【0022】62は、下糸カウンタリセットスイッチ
で、ミシンの下糸(針数)カウンタをリセットするため
に使用される。下糸カウンタ「+」「−」スイッチ63
は、カウンタにカウント値をセットするスイッチであ
る。このカウンタの値は、4セグメント64a〜64d
を備えた下糸カウンタ表示器64に表示される。
【0023】[針振りパターン]本発明による電子ミシン
では、針振りパターンとして、直線縫い、2点千鳥、3
点千鳥、4点千鳥、スカラップ、ブラインドステッチ、
カスタムパターンが用意されている。直線縫いは、図5
(A)に示したように、針振りを行わず、基線位置で直
線縫いを行うパターンであり、針振り巾(NW)は0で
ある。2点千鳥は、図5(D)に示したように、基線に
準じて1針振り巾が針振り巾(NW)で左、右2点に針
落ちする縫い方であり、3点千鳥は、図5(E)に示し
たように、基線に準じて1針振り巾が針振り巾(NW)
の2分の1で左、中心、右の3点に針落ちする縫い方で
あり、4点千鳥は、図5(F)に示したように、基線に
準じて1針振り巾が針振り巾(NW)の3分の1で左、
中2点、右の4点に針落ちする縫い方である。
【0024】一方、スカラップは、図5(B)に示した
ように、2つの円弧の中を12針又は24針で縫う三日
月型の模様縫いで、運針の種類で、「標準・三日月・均
等」の3種類がある。又、円弧の向きで左右のスカラッ
プがあって、左右の規定は、ミシンの懐側を右とし円弧
の頂上側が懐側にある場合、右スカラップといい、その
逆の場合を左スカラップという。ブラインドステッチ
は、図5(C)に示したように、縫い始めは、直線縫い
を行い運針針数の最終針−2針で針振り巾(NW)で針
振りを行ない、最終針−1針で再び元の位置に戻るパタ
ーンの繰り返し動作を行う縫い方である。この場合も、
針振り方向により左、右ブラインドステッチがあり、右
(左)ブラインドステッチは、直線縫いから右側(左
側)に針振りするパターンである。又、カスタムパター
ンは任意に作成されるオリジナルパターンである。
【0025】[固有データ]上述した各針振りパターンに
は、針振り巾(NW)、基線位置(NP)、基線基準位
置(NPs)、縫い始め位置(NS)、縫い終わり位置
(NE)、針数(NC)の固有データがある。
【0026】針振り巾(NW)は、各針振りパターンに
おける針振り巾を示すもので、例えば、図6(A)に示
すような、4点千鳥の場合1針巾(NWs)は、針振り
巾(NW)を3分割値とする。すなわち、NWs=NW
/3である。このとき、分割値に余りが出た場合は、針
振り巾中心位置を基準とし左右に均等となるようにす
る。NWが5.0の場合、NWs=1.6余り0.2と
なる。従って、最初の1針は1.7、2針目は1.6、
3針目は1.7となり、折り返して1.7、1.6、
1.7となる。又、例えば、スカラップの場合の針振り
巾は、模様巾であり、針振りには、針振りデータを用
い、針振りデータは、中心振り分けで規定する。パター
ンにより、24針、12針のデータを持ち、運針位置計
算は、NDnを運針データ、NDpを運針位置、NPを
基線位置として、NDp=NP+(NW×NDn/8.
2)の式に従って行う。
【0027】基線位置(NP)は、図6(B)に示した
ように、ミシン針振り機構の中心を「0」とし、ミシン
懐側を「+」(右側)、その反対側を「−」(左側)と
した針振りの振り基点位置をいい、最大針振り巾(WP
x)を超えない範囲で−5.0〜0〜+5.0の範囲で
設定される。
【0028】基線基準位置(NPs)は、針振りを、図
6(C)に示したように、「中心基準振り分け・右端基
準振り・左端基準振り」に設定可能とした場合の基線基
準位置を示すもので、初期設定は中心基準振り分けに設
定されていて、基線位置(NP)に対し、中央・右・左
に振り基準を指定する。例えば、2点千鳥において、基
線位置(NP)=0.0、針振り巾(NW)=3.0、
基線基準位置(NPs)=左、とした場合、針は、0.
0と3.0の間で針振りを行う。
【0029】縫い始め位置(NS)は、図7(A)に示
したように、糸切り後の次の縫い始め位置を「右・左」
に設定するもので、初期設定は、左縫い始めである。な
お、スカラップ、ブラインドステッチにおいて、左右が
あるが、右スカラップ、右ブラインドステッチの場合、
左縫い始めが縫い始め位置となる。
【0030】針数(NC)は、スカラップ、ブラインド
ステッチの針数で、スカラップの場合、標準は24針、
三日月も24針、均等で12針と24針であり、ブライ
ンドステッチは、3〜250針の間で設定される。初期
設定は、スカラップの場合、標準・三日月・均等ともに
24針で、ブラインドステッチは4針である。
【0031】また、針振りパターンの始め、又は終わり
に止め縫いを行うことにより形成される止め縫いパター
ン(コンデンスパターンともいう)は、直線縫い、2点
千鳥、3点千鳥、4点千鳥、並びにカスタムパターンの
各パターンに対して有効とされる。コンデンスの回数
は、縫い始めから折り返しまでを1パターンとしてパタ
ーン単位で行われ、針数19針以内で設定可能である。
また、コンデンス時のコンデンス送り量はコンデンス送
り量設定ダイヤル7によって設定される。例えば、4点
千鳥の場合は、図7(B)に示したように、6パターン
可能であり、1パターンに3針あるので、針数は18と
なる。
【0032】また、止め縫い(コンデンス)のオプショ
ン設定として、針振りパターンとは別のパターンで止め
縫いを行う方法と、針振り巾(NW)以内で1針の針振
り巾を狭くし、針数を設定でき、針振り巾(NW)内の
運針中は同一方向に針振りをする方法とがある。
【0033】針振りパターンとは別の止め縫いパターン
で止め縫いを行う方法は、針振りパターンとは別に、始
め止め縫い、終わり止め縫いごとに、止め縫いパターン
(PC)、針振り巾(CW)、コンデンス回数(CC)
を設定するもので、基線位置(NP)、基線基準位置
(NPs)は針振りパターンと同一とするものである。
例えば、図7(C)に示したように、始め止め縫いパタ
ーンを4点千鳥、針振りパターンを2点千鳥、終わり止
め縫いパターンを3点千鳥とする例で説明すると、始め
止め縫いパターンは4点千鳥であり、針振り巾はCW1
であり、コンデンス回数は3回となっている。この止め
縫いに続く針振りパターンは2点千鳥であり、この場
合、始め止め縫い終了後の、針振りパターンで2−4点
千鳥縫いのように左右の開始位置の決まっていない場合
には、止め縫い終了位置の近い針振り開始点より針振り
を行う。また、始め止め縫いパターンの終了針位置と、
針振りパターンの開始針位置が一致しない場合、止め縫
い終了後、前記終了針位置と前記開始針位置への移行時
に、1針の間スピード制限を加える。また、終わり止め
縫いパターンは3点千鳥で、針振り巾はCW2、コンデ
ンス回数は4回となっている。この終わり止め縫いでは
針振りパターンから終わり止め縫いパターンに移行する
のに、1針必要であるため終わり止め縫いパターンのコ
ンデンス回数+1針をコンデンス針数として、前記返し
縫いソレノイドを駆動した状態で、コンデンス目盛ダイ
ヤル7で設定された送り量に従って布が送られる。
【0034】[針振りパターン変更時の制御]次に、止
め縫いと通常縫い間でパターンが変更するときの制御の
流れをフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0035】始め止め縫い針振りパターンから通常縫い
針振りパターンへ移行するとき、確実な止め縫いを行な
うとともに、中間縫いピッチが見えるのを防止するため
に、針振りパターン変更時に1針止め縫い制御(コンデ
ンス制御)を追加するようにする。この流れが図8に図
示されている。
【0036】同図において、始め止め縫いスイッチ42
がオンにされていない場合には(ステップS1の否
定)、通常制御に移行し(ステップS2)、その後、前
記返し縫いソレノイド27(送り量変更手段)を不作動
として前記送り目盛りダイヤル6で機械的送り設定手段
を操作して設定された通常の布送り量で布を送り、前記
主モータ1による針の上下動と前記針振り機構による針
振りにより通常の針振りパターンに従って縫い目を形成
する通常縫い手段による通常の制御が行われる。
【0037】一方、始め止め縫いスイッチ42がオンに
されている場合には、始め止め縫いパターンの最終針位
置と、通常縫いパターンの開始針位置が同じかどうかが
判断される(ステップS3)。同一である場合は、ミシ
ン回転指令オンをまって(ステップS4)、通常始め止
め縫い制御に入る(ステップS5)。この通常始め止め
縫い制御では、コンデンス目盛りダイヤル7で設定され
た始め止め縫い時の送り量で布を送り、主モータ1によ
る針の上下動と針振り機構による針振りにより始め止め
縫い針振りパターンに従って縫い目を形成する。そし
て、通常始め縫い止め縫い制御の終了後、前記通常制御
(ステップS2)に移行する。
【0038】これに対して、ステップS3の判断で異な
っていると判断された場合は、始め止め縫いパターンと
して設定されている縫い始め止め縫い針数N1に1針追
加したものを制御止め縫い針数Nとして設定し(ステッ
プS6)、ミシン回転指令オンをまって(ステップS
7)、ステップS5と同様の制御を行う通常始め止め縫
い制御に移行し(ステップS8)、通常始め止め縫い制
御が終了すると、1針止め縫い制御(ステップS9)に
移行する。この1針の止め縫い制御では、始め止め縫い
パターンの最終の針位置から通常縫いパターンの開始針
位置までの針の移動を、コンデンス目盛りダイヤル7で
設定された止め縫い送り時の送り量で布を送り、主モー
タ1による針の上下動と針振り機構による針振りとによ
り1針の縫い目を形成することにより行う。この1針止
め縫い制御が終了すると(ステップS10の肯定)、前
記通常制御(ステップS2)に移る。
【0039】この状態が図9(A)に図示されており、
設定された針数の始め止め縫い部分がXで(図示の例で
は4点千鳥)、また、止め縫い針数が1針追加される部
分がYで図示されている。そして、返し縫いソレノイド
27(送り量変更手段)を解除して、送り目盛ダイヤル
6で設定された通常の送り量で布を送り、通常縫い針振
りパターン(図示の例では2点千鳥)に従い、主モータ
1による針の上下動と針振り機構による針振りにより通
常の縫いパターンの縫い目が形成される。これがZの部
分で図示されている。
【0040】このように、1針コンデンス縫いを追加す
ると、確実な止め縫いを行なうことができるとともに、
両パターンの連続性が強まり中間縫いピッチが見えるの
を防止することができる。
【0041】なお、この始め止め縫い針振りパターンか
ら通常縫い針振りパターンへ移行するときに追加される
1針にミシンのスピード制限を行なうことにより、確実
に針振りパターンの変更を行なうことができる。この制
御の流れが図10に図示されている。
【0042】図10において、ステップS11〜S18
は、図8のステップS1〜S8と同じである。ステップ
S18で通常始め止め縫い制御が終了すると、1針が追
加される止め縫い時(図9(A)のYの部分)で所定の
速度でミシン速度の制限が開始される(ステップS1
9)。次に、この状態で図8のステップS9と同様に1
針の止め縫い制御が行われ(ステップS20)、さらに
この1針止め縫い制御が終了したかが判断され(ステッ
プS21)、1針止め縫い制御の終了を待って(ステッ
プS21の肯定)、1針の速度制限を終了し(ステップ
S22)、通常制御に移行する(ステップS12)。
【0043】このように、始め止め縫いパターンから通
常縫いパターンヘ移行する場合、始め止め縫いパターン
の最終針位置から通常縫いパターンの開始時の針位置へ
の針が移動するとき、主モ一夕の速度が所定の速度以下
に制限するので、確実に針振りパターンを変更すること
が可能になる。なお、この所定の速度は、針振りモータ
の所定の最大速度と、始め止め縫い終了時の針位置から
通常縫い開始時の針位置までの針振り方向の距離とに基
づき、針が所定の上下位置より上にある間に上記最終針
位置から開始時の針位置まで針振り方向に移動できる速
度に設定される。
【0044】上記例は、始め止め縫い針振りパターンか
ら通常縫い針振りパターンへ移行するときの場合であっ
たが、通常縫い針振りパターンから終わり止め縫い針振
りパターンへ移行するときにも同様に1針止め縫い追加
並びにスピード制限が行なわれる。この流れが図11と
図12に図示されている。
【0045】図11において、糸切り指令がオンになっ
て(ステップS31)、終わり止め縫いスイッチ43が
オンになっていない場合は(ステップS32)、通常の
糸切り制御に入り(ステップS33)、一方オンになっ
ている場合、通常縫いパターンの最終針位置と終わり止
め縫いパターンの開始針位置が異なると(ステップS3
4の否定)、終わり止め縫いパターンとして設定されて
いる針数N1に1針追加したものが制御止め縫い針数と
して設定されて(ステップS35)、1針止め縫い制御
に移行し(ステップS36)、1針止め縫い制御が終了
すると(ステップS38の肯定)、通常終わり止め縫い
制御(ステップS37)、並びに通常糸切り制御(ステ
ップS33)に移行する。
【0046】また、通常縫いパターンの最終針位置と終
わり止め縫いパターンの開始針位置が異なる場合に図1
2に図示したように、上記制御に加えて速度制限が行な
われる。図12において、ステップS41〜S45は、
図11のステップS31〜S35と同じである。ステッ
プS44で通常縫いパターンの最終針位置と終わり止め
縫いパターンの開始針位置が異なると判断された場合は
(ステップS44の否定)、設定止め縫い針数N1に1
針が加えられて制御止め縫い針数が設定された後(ステ
ップS45)、1針止め縫い制御が終了するまで所定の
速度で速度制限を行なう(ステップS46、S47、S
48)。この所定速度は、始め止め縫いパターンから通
常縫いパターンに移行するときの速度制限値と同じであ
る。そして、1針止め縫い制御が終了すると、1針速度
制限を終了し(ステップS49)、通常の終わり止め縫
い制御に移行し(ステップS50)、通常の終わり止め
縫い制御の終了後、通常糸切り制御へ移行する(ステッ
プS33)。
【0047】図11及び図12の制御により、始め止め
縫い針振りパターンから通常縫い針振りパターンへ移行
するときと同様に、確実な止め縫いを行なうことができ
るとともに、終わり止め縫い時に両パターンの連続性が
強まり中間縫いピッチが見えるのを防止することができ
るという効果が得られる。
【0048】また、始め止め縫いパターンから通常縫い
パターンヘあるいは通常縫いパターンから終わり止め縫
いパターンヘの移行時、移行前のパターンの最終針位置
と移行後のパターンの開始時の針位置が異なる場合に、
開始時の針位置を、移行後のパターンの左右の縫い始め
位置のうち最終針位置に近い方の針位置にして、異なる
パターン間を細かいピッチで縫製するようにする。この
時の制御の流れが図13と図14に図示されている。
【0049】図13は、始め止め縫いパターンから通常
縫いパターンヘ移行するときの場合であり、ステップS
51〜S55は、図8のステップS1〜S5と同様であ
る。
【0050】ステップS53で始め止め縫いパターンの
最終針位置と通常縫いパターンの開始位置が同一でない
と判断された場合には、始め止め縫いの最終針停止位置
をP、通常縫い針振りパターンの右開始位置をPr、左
開始位置をPlとして、Pとの距離S、Tをそれぞれ求
める(ステップS56)。そして、TがSより小さい場
合には(ステップS57の肯定)、通常縫い針振りパタ
ーンの左開始位置Plの方が近いので、Plを通常縫いパ
ターンの開始位置とし(ステップS59)、一方SがT
より小さい場合には(ステップS57の否定)、通常縫
い針振りパターンの右開始位置Prの方が近いので、Pr
を通常縫いパターンの開始位置にする(ステップS5
8)。
【0051】このように通常縫いの開始位置がセットさ
れたので、ミシン回転指令がオンになるのをまって(ス
テップS60)、通常止め縫い制御を開始し(ステップ
S61)、1針止め縫い制御を行なう。1針止め縫い制
御が終了すると(ステップS63の肯定)、上述のよう
にセットされた開始位置に針を移動させて(ステップS
62)、通常縫いパターンの縫製を行なう(ステップS
52)。なお、ステップS55で通常止め縫い制御の終
了後は、通常制御に移行する(ステップS52)。
【0052】なお、図13のステップS61からS63
のループにおいて、図10と同様に、1針の止め縫い制
御区間で速度制限を行っても良いことは勿論である。こ
うすれば、さらに良質な縫い目が形成される。
【0053】上述した例は、始め止め縫いパターンから
通常縫いパターンヘ移行した場合であるが、通常縫いパ
ターンから終わり止め縫いパターンヘの移行したときも
同様に、移行前のパターンの最終針位置と移行後のパタ
ーンの開始時の針位置が異なる場合には、開始時の針位
置が、移行後のパターンの左右の縫い始め位置のうち最
終針位置に近い方の針位置に制御される。この流れが図
14に図示されている。
【0054】同図において、まずミシン糸切り指令を待
って(ステップS71)、終わり止め縫いに入る。そし
て、終わり止め縫いスイッチ43がオンにされていない
場合には(ステップS73の否定)、通常の糸切り制御
に移行する(ステップS72)。また、前記終わり止め
縫いスイッチ43がオンにされている場合には、ステッ
プS74で終わり止め縫いの開始を許可する位置が設定
されているかを判断する。この設定は、例えば、図4の
操作パネルの設定スイッチ41と詳細設定スイッチ59
を同時に操作して、次に3点千鳥スイッチ51を操作し
て表示器48にON、OFFを表示しスイッチ46、4
7でON、OFFに切り替えることにより行われる。O
Nに切り替えられた場合は、終わり止め縫い開始許可位
置設定が有効に設定されたことになる。
【0055】通常、この終わり止め縫い開始許可位置設
定は、図9(B)に図示したように、通常針振りパター
ンの折り返し針位置Pに設定される。従って、ステップ
S74でこの止め縫い開始許可位置Pにくるのを待って
終わり止め縫いを開始する。例えば、図9(B)に示し
たように、通常針振りパターンの縫いがP’の位置でミ
シンペダル等により糸切り指令が入力されても、この位
置から終わり止め縫いを行うのではなく、針振りパター
ンの折り返し針位置Pに到達後に終わり止め縫いを開始
するように制御する。
【0056】このとき、図9(B)に示したように、通
常縫いパターンの最終針位置と終わり止め縫いパターン
の開始針位置が同一である場合には(ステップS76の
肯定)、返し縫いソレノイド27(送り量変更手段)を
作動させ、コンデンス目盛りダイヤル7で設定された止
め縫い時の送り量で布を送り、通常終わり止め縫い制御
が行われる(ステップS81)。そして、終わり止め縫
いパターンの縫い目を形成して止め縫いを終了し、糸切
りを行う(ステップS72)。
【0057】一方、ステップS76で、前記針振りパタ
ーンの最終の折り返し針位置が、針振り方向において前
記終わり止め縫いパターンの左右何れの針振り開始位置
とも異なると判断された場合は、ステップS77で止め
縫い開始位置を予め定められた左開始位置あるいは右開
始位置(デフォルト値)にするか、あるいは先行した通
常縫いの針振りパターンの折り返し針位置Pに従ってP
に近い方の開始位置にするかのいずれの設定になってい
るかが判断される。この設定は、例えば、設定スイッチ
41と詳細設定スイッチ59を同時に操作して、次に4
点千鳥スイッチ52を操作して表示器48に「n」又は
「h」を表示しスイッチ46、47で「n」、「h」に
切り替えることにより行われる。「n」に切り替えられ
た場合は、通常針振りパターンの折り返し針位置Pに従
ってPに近い方の開始位置にする指令となり、一方
「h」に切り替えられると、止め縫い開始位置がデフォ
ルト値になる。
【0058】ステップS77で、止め縫い開始位置が指
定されていない場合には、予め決められた止め縫い開始
針位置まで移行し、返し縫いソレノイド27を作動させ
て止め縫い制御を開始し(ステップS81)、終わり止
め縫いパターンの縫い目を形成して止め縫いを終了し
(ステップS82)、糸切りを行う(ステップS8
3)。
【0059】一方、針振りパターンの折り返し針位置P
に近い方の開始位置にする設定となっている場合には、
ステップS78に移行して、止め縫いを右位置あるいは
左位置から開始するかを決めるために、止め縫い許可開
始位置Pと終わり止め縫い右開始位置Qr並びに左開始
位置Ql間の距離S、Tを計算する。図9(C)でP1
のように止め縫い許可位置が針振りパターンの右折り返
し位置である場合は、S<Tとなり(ステップS80の
否定)、終わり止め縫い右開始位置Qrに移動し(ステ
ップS84)、また、止め縫い許可位置が図9(C)の
P2のように針振りパターンの左折り返し位置である場
合は、S>Tとなり(ステップS80の肯定)、図9
(C)で一点鎖線で示したように、終わり止め縫い左開
始位置Qlに移動する(ステップS79)。
【0060】このように、両パターンが相違する場合に
は、折り返し針位置(最終針位置)Pが右あるいは左に
あるかに従って、終わり止め縫いをPに近い開始位置か
ら通常の終わり止め縫い制御を開始する(ステップS8
1)。その後、止め縫いパターンの縫い目を形成して止
め縫いを終了し、糸切りを行う(ステップS72)。
【0061】このように、移行後のパターンの左右の縫
い始め位置のうち最終針位置に近い方の針位置にして、
移行後のパターンの縫製が開始されるので、異なるパタ
ーン間を細かいピッチで縫製することが可能になる。
【0062】なお、図14のステップS79あるいはス
テップS84において、通常針振りパターンの最終針位
置から終わり止め縫いパターンの左右何れかの開始位置
に針を移動する際に、図12のステップS46からステ
ップS49で行っている1針の止め縫い制御及び1針の
止め縫い制御区間での速度制限を行っても良いことは勿
論である。こうすれば、さらに良質な縫い目が形成され
る。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、始め
止め縫いパターンから通常縫いパターンヘあるいは通常
縫いパターンから終わり止め縫いパターンヘの移行時、
移行前のパターンの最終針位置と移行後のパターンの開
始時の針位置が異なる場合、パターンが変更されるとき
の縫い目も止め縫いとなるので、より確実な止め縫い目
を形成することができるとともに、両パターン変更時の
中間縫いピッチが見えなくなるため、良質な縫い目を形
成することができる。
【0064】また、本発明では、上記移行前のパターン
の最終針位置と移行後のパターンの開始時の針位置が異
なる場合、開始時の針位置を、移行後のパターンの左右
の縫い始め位置のうち最終針位置に近い方の針位置とし
て、パターンの縫目を形成しているので、パターンの変
更時により小さい縫いピッチが形成されるため、確実な
止め縫いの縫い目が形成される。
【0065】更に、本発明では、始め止め縫いパターン
から通常縫いパターンヘあるいは通常縫いパターンから
終わり止め縫いパターンヘの移行時、移行前のパターン
の最終針位置と移行後のパターンの開始時の針位置が異
なる場合、最終針位置から開始時の針位置への針の移動
時は、主モ一夕の速度を所定の速度以下に制限するよう
にしているので、確実に針振りパターンの変更が可能に
なり、針振りパターンが変更されても良質な縫い目が形
成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子ミシンの概観を示す斜視図であ
る。
【図2】針振り機構の概略構成を示す構成図である。
【図3】電子ミシンの制御構成を示すブロック図であ
る。
【図4】操作パネルの各種スイッチ並びに表示器の配置
を示した配置図である。
【図5】各種の針振りパターンによる縫目を示した説明
図である。
【図6】針振りパターンの各種固有データを示した説明
図である。
【図7】(A)は、針振りパターンの固有データを示し
た説明図で、(B)は止め縫いパターンと針振りパター
ンが同一である場合の縫目を示した説明図、(C)は止
め縫いパターンと針振りパターンが異なる場合の縫目を
示した説明図である。
【図8】始め止め縫いから通常縫いに移行するとき、止
め縫いを1針を追加する流れを示したフローチャート図
である。
【図9】止め縫いと通常縫いのパターンが異なるときの
縫目の形成を示した説明図である。
【図10】始め止め縫いから通常縫いに移行するとき、
1針追加される止め縫いに対してスピード制限を行う制
御の流れを示したフローチャート図である。
【図11】通常縫いから終わり止め縫いに移行すると
き、止め縫いを1針を追加する流れを示したフローチャ
ート図である。
【図12】通常縫いから終わり止め縫いに移行すると
き、1針追加される止め縫いに対してスピード制限を行
う制御の流れを示したフローチャート図である。
【図13】始め止め縫いから通常縫いに移行するとき、
移行後のパターンの縫い始め位置を最終針位置に近い位
置とするときの処理の流れを示したフローチャート図で
ある。
【図14】通常縫いから終わり止め縫いに移行すると
き、移行後のパターンの縫い始め位置を最終針位置に近
い位置とするときの処理の流れを示したフローチャート
図である。
【符号の説明】
2 針棒 3 針 6 送り目盛ダイヤル 7 コンデンス目盛ダイヤル 11 針振りモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA07 CB03 CB04 CB14 CE27 LA05 LA64 NA09 NA14 NA72 NB02 NB05 NC02 NC03 QA02 QA06 QA07 QA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸を回転させる主モータにより上下動
    する針と、この針の上下動に関連して針板上に出没して
    布を送る布送り歯を備えた布送り装置との協働により布
    に縫目を形成するとともに、この針を支持する針棒を針
    振りモータにより布送り方向に対して直交する方向に振
    って往復移動させる針振り機構とを備えた電子ミシンに
    おいて、 前記布送り装置による布送りを止め縫い時の微少送り量
    または通常縫い時の送り量とに変更する送り変更手段
    と、 前記送り変更手段により布送り量を止め縫い時の送り量
    とし、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構
    による針振りにより縫い始め及び縫い終わりの少なくと
    も一方に始め止め縫いパターン及び終わり止め縫いパタ
    ーンで止め縫いを形成する止め縫い手段と、 前記送り変更手段により布送り量を通常時の送り量と
    し、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構に
    よる針振りにより通常縫いパターンに基づいた縫い目を
    形成する通常縫い手段と、 前記始め止め縫いパターンから通常縫いパターンヘある
    いは通常縫いパターンから終わり止め縫いパターンヘの
    移行時、移行前のパターンの最終針位置と移行後のパタ
    ーンの開始時の針位置が異なる場合、前記最終針位置か
    ら前記開始時の針位置への針の移動は、前記布送り変更
    手段により送り量を止め縫い送り量として、前記主モー
    タによる針の上下動と前記針振り機構による針振りとに
    より行なう制御手段を備えることを特徴とする電子ミシ
    ン。
  2. 【請求項2】 主軸を回転させる主モータにより上下動
    する針と、この針の上下動に関連して針板上に出没して
    布を送る布送り歯を備えた布送り装置との協働により布
    に縫目を形成するとともに、この針を支持する針棒を針
    振りモータにより布送り方向に対して直交する方向に振
    って往復移動させる針振り機構とを備えた電子ミシンに
    おいて、 前記布送り装置による布送りを止め縫い時の微少送り量
    または通常縫い時の送り量とに変更する送り変更手段
    と、 前記送り変更手段により布送り量を止め縫い時の送り量
    とし、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構
    による針振りにより縫い始め及び縫い終わりの少なくと
    も一方に始め止め縫いパターン及び終わり止め縫いパタ
    ーンで止め縫いを形成する止め縫い手段と、 前記送り変更手段により布送り量を通常時の送り量と
    し、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構に
    よる針振りにより通常縫いパターンに基づいた縫い目を
    形成する通常縫い手段と、 前記始め止め縫いパターンから通常縫いパターンヘある
    いは通常縫いパターンから終わり止め縫いパターンヘの
    移行時、移行前のパターンの最終針位置と移行後のパタ
    ーンの開始時の針位置が異なる場合、前記開始時の針位
    置を、移行後のパターンの左右の縫い始め位置のうち最
    終針位置に近い方の針位置として、前記開始時の針位置
    への移動を前記主モータによる針の上下動と前記針振り
    機構による針振りとにより行なう制御手段を備えること
    を特徴とする電子ミシン。
  3. 【請求項3】 主軸を回転させる主モータにより上下動
    する針と、この針の上下動に関連して針板上に出没して
    布を送る布送り歯を備えた布送り装置との協働により布
    に縫目を形成するとともに、この針を支持する針棒を針
    振りモータにより布送り方向に対して直交する方向に振
    って往復移動させる針振り機構とを備えた電子ミシンに
    おいて、 縫い速度を調整可能な速度調整手段と、 前記布送り装置による布送りを止め縫い時の微少送り量
    または通常縫い時の送り量とに変更する送り変更手段
    と、 前記送り変更手段により布送り量を止め縫い時の送り量
    とし、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構
    による針振りにより縫い始め及び縫い終わりの少なくと
    も一方に始め止め縫いパターン及び終わり止め縫いパタ
    ーンで止め縫いを形成する止め縫い手段と、 前記送り変更手段により布送り量を通常時の送り量と
    し、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構に
    よる針振りにより通常縫いパターンに基づいた縫い目を
    形成する通常縫い手段と、 前記始め止め縫いパターンから通常縫いパターンヘある
    いは通常縫いパターンから終わり止め縫いパターンヘの
    移行時、移行前のパターンの最終針位置と移行後のパタ
    ーンの開始時の針位置が異なる場合、前記最終針位置か
    ら前記開始時の針位置への針の移動時は、前記速度調整
    手段による前記主モ一夕の速度を所定の速度以下に制限
    する制御手段を備えることを特徴とする電子ミシン。
  4. 【請求項4】 前記制限手段は、前記所定の速度を前記
    針振りモータの所定の最大速度と、前記終了時の針位置
    から前記開始時の針位置までの針振り方向の距離とに基
    づき、前記針が所定の上下位置より上にある間に前記最
    終針位置から前記開始時の針位置まで針振り方向に移動
    できる速度以下に制限することを特徴とする請求項3に
    記載の電子ミシン。
  5. 【請求項5】 主軸を回転させる主モータにより上下動
    する針と、この針の上下動に関連して針板上に出没して
    布を送る布送り歯を備えた布送り装置との協働により布
    に縫目を形成するとともに、この針を支持する針棒を針
    振りモータにより布送り方向に対して直交する方向に振
    って往復移動させる針振り機構とを備えた電子ミシンに
    おいて、 前記布送り装置による布送りを止め縫い時の微少送り量
    または通常縫い時の送り量とに変更する送り変更手段
    と、 前記送り変更手段により布送り量を止め縫い時の送り量
    とし、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構
    による針振りにより縫い始め及び縫い終わりの少なくと
    も一方に始め止め縫いパターン及び終わり止め縫いパタ
    ーンで止め縫いを形成する止め縫い手段と、 前記送り変更手段により布送り量を通常時の送り量と
    し、前記主モータによる針の上下動と前記針振り機構に
    よる針振りにより通常縫いパターンに基づいた縫い目を
    形成する通常縫い手段と、 前記始め止め縫いパターンから通常縫いパターンヘある
    いは通常縫いパターンから終わり止め縫いパターンヘの
    移行時、移行前のパターンの最終針位置と移行後のパタ
    ーンの開始時の針位置が異なる場合、前記最終針位置か
    ら前記開始時の針位置への針の移動は、前記布送り変更
    手段により送り量を止め縫い送り量として、前記主モー
    タによる針の上下動と前記針振り機構による針振りとに
    より制御を行なう制御手段と、前記始め止め縫いパター
    ンから通常縫いパターンヘあるいは通常縫いパターンか
    ら終わり止め縫いパターンヘの移行時、移行前のパター
    ンの最終針位置と移行後のパターンの開始時の針位置が
    異なる場合、前記開始時の針位置を、移行後のパターン
    の左右の縫い始め位置のうち最終針位置に近い方の針位
    置として、前記開始時の針位置への移動を前記主モータ
    による針の上下動と前記針振り機構による針振りとによ
    り行なう制御手段と、前記始め止め縫いパターンから通
    常縫いパターンヘあるいは通常縫いパターンから終わり
    止め縫いパターンヘの移行時、移行前のパターンの最終
    針位置と移行後のパターンの開始時の針位置が異なる場
    合、前記最終針位置から前記開始時の針位置への針の移
    動時は、前記速度調整手段による前記主モ一夕の速度を
    所定の速度以下に制限する制御手段のうち少なくとも2
    つの制御手段を備えることを特徴とする電子ミシン。
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