JP4397063B2 - ボタン孔かがり縫いミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気的な制御により、左右の側縫い部および上下の止縫い部からなるボタン孔かがり縫目を形成すると共に、両側縫い部および両止縫い部の間に布切りナイフによりボタン孔を形成する制御手段を有するボタン孔かがり縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気的な制御により、ボタン孔かがり縫目を形成すると共にその中央にボタン孔を形成するボタン孔かがり縫いミシンは、従来公知の技術である。
このようなボタン孔かがり縫いミシンは、電気的な制御により布送り量や針落ち位置を変更することで、ボタン孔かがり縫目の形状や大きさが変更できるように構成されている。そして、縫目の変更を行うために、ボタン孔かがり縫目を決定する複数種類のデータが入力可能な操作パネルを備え、この操作パネルを操作して入力された複数種類のデータに基づきボタン孔かがり縫いが行われるようになっている。
【0003】
従来のボタン孔かがり縫いミシンの操作パネル200は、図22に示すように、データ値を入力するデータ値入力操作部(マイナスキー203、プラスキー204)、データ値を表示する7セグメント表示器などのデータ値表示部202、入力するデータ項目を変更するデータ項目選択操作部(ダウンキー205、アップキー206)、選択されたデータ項目を表示する7セグメント表示器などのデータ項目表示部201等を備えている。そして、データ項目選択操作部を操作することで、複数種類のデータ項目のうち1つのデータ項目を選択し、その後、データ値入力操作部を操作してデータ値を入力する。
【0004】
上記複数のデータ項目には通し番号(データナンバー)が割り当てられており、データ項目表示部はこのデータナンバーを表示することで選択されたデータ項目を示すようになっている。
そして、上記データ項目の選択操作は、アップキー206とダウンキー205を操作してデータ項目表示部201に表示されるデータナンバーを1つずつ変更することで行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のボタン孔かがり縫いミシンの操作パネル200では、所定のデータ項目にデータ入力を行いたい場合、先ず、アップキー206とダウンキー205を適宜操作して、所定のデータ項目に対応するデータナンバーをデータ項目表示部201に表示させる操作が必要であり、その後、所定のデータ項目にデータ入力が可能となる。一般に、複数種類あるデータ項目の中には変更頻度の高い項目と低い項目とがあり、変更頻度の高いデータ項目の選択に、いちいちアップキー206とダウンキー205を何度も操作しなければいけないと云う選択方法は、非常に操作性が悪いものであった。
【0006】
また、上記従来のボタン孔かがり縫いミシンの操作パネル200では、データ項目がデータナンバーにより表されるので、データ入力時、オペレータはどのデータナンバーがどのデータ項目を表しているのかをマニュアル等を参照して確かめる必要があり、データ入力の作業性が悪かった。
また、データ項目がデータナンバーにより表されるので、所望のデータを間違ったデータ項目に入力してしまうと云う操作ミスが生じ易かった。そのため、データ入力を行った後は、試し縫いを何度も行って、間違ったデータ入力が行われていないか確かめる必要があった。
【0007】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、操作性よくデータ入力が行えると共に、所定のデータ項目の選択を分りやすく間違いなく行うことの出来るボタン孔かがり縫いミシンを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、ボタン孔かがり縫目を決定する複数項目のデータ入力が可能な操作パネルと、前記操作パネルから入力された複数項目のデータに基づいて、電気的な制御により、ボタン孔かがり縫目を形成すると共に、布切りナイフによりボタン孔を形成する制御手段を有するボタン孔かがり縫いミシンにおいて、前記操作パネルには、データ値を入力するデータ値入力操作部と、入力されるデータ値が表示されるデータ値表示部と、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をデータナンバーにより表示するデータ項目表示部と、このデータ項目表示部に表示されるデータナンバーを1つずつアップ又はダウンさせる操作が可能なデータ項目操作部とが設けられ、さらに、前記操作パネルには、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を布切り長さの項目に1回の操作で切り換える布切り長さ操作部と、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をかがり幅の項目に1回の操作で切り換えるかがり幅操作部と、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をメス溝幅左の項目に1回の操作で切り換えるメス溝幅左操作部と、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をメス溝幅右の項目に1回の操作で切り換えるメス溝幅右操作部とが設けられ、前記データ項目操作部の操作によって選択されたデータ項目に対するデータ値の表示と、前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、および、前記メス溝幅右操作部の操作によって選択されたデータ項目に対するデータ値の表示とが、前記データ値表示部によって共通に行われる構成とした。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のボタン孔かがり縫いミシンにおいて、前記データ値入力操作部には、データ値を加算又は減算させる操作が可能な操作キーが設けられ、さらに、前記データ値を加算させる操作キーの操作入力時に当該データ値が入力中のデータ項目の上限値を超える操作がなされた場合に、前記データ値を当該データ項目で設定可能とされるデータ値範囲の最小値にし、前記データ値を減算させる操作キーの操作入力時に当該データ値が入力中のデータ項目の下限値より小さくする操作がなされた場合に、前記データ値を当該データ項目で設定可能とされるデータ値範囲の最大値にする入力制御手段を備えている構成とした。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のボタン孔かがり縫いミシンにおいて、 前記操作パネルには、ボタン孔かがり縫目全体の図形表示と、前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、および、前記メス溝幅右操作部と、前記ボタン孔かがり縫目全体の図形表示の該当部分とをそれぞれ対応づける複数の引出線と、が設けられている構成とした。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のボタン孔かがり縫いミシンにおいて、前記操作パネルには、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を、閂止め部の右端と右側縫い部の右端とのずれ長さを示す閂止め幅右補正長の項目に1回の操作で切り換える閂止め幅右操作部と、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を、閂止め部の左端と左側縫い部の左端とのずれ長さを示す閂止め幅左補正長の項目に1回の操作で切り換える閂止め幅左操作部と、前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を、閂止め部とボタン孔の端部との距離を示すすきま長の項目に1回の操作で切り換えるすきま操作部とが設けられ、前記閂止め幅右操作部、前記閂止め幅左操作部、および、前記すきま操作部とが、前記操作パネルの前面に予め設けられている構成とした。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のボタン孔かがり縫いミシンにおいて、前記操作パネルには、前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、前記メス溝幅右操作部、前記閂止め幅右操作部、前記閂止め幅左操作部、および、前記すきま操作部によりそれぞれ入力可能となる各データ項目が、ボタン孔かがり縫目のどの部位に相当するものかを各操作部と対応づけて表示するボタン孔かがり縫目全体の図形表示が設けられ、前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、前記メス溝幅右操作部、前記閂止め幅右操作部、前記閂止め幅左操作部、および、前記すきま操作部には、それぞれ入力可能となるデータ項目がボタン孔かがり縫目のどの部位に相当するのかが該当部位の図形により表示されている構成とした。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図21の図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の実施の形態のボタン孔かがり縫いミシン1の概観を示す斜視図、図2は、ボタン孔かがり縫いミシン1の布送りと針の昇降機構を主に示す透視図、図3は、ボタン孔かがり縫いミシン1の針の昇降機構と針振り機構を主に示す透視図である。
【0014】
この実施の形態のボタン孔かがり縫いミシン1は、昇降動作と左右への針振り動作を行うミシン針9、布(被縫製物)を押さえる布押さえ15、下側で布を保持すると共に布送り方向に前後動する布保持板14、布押さえ15の上側で上糸を切断する上糸切り鋏み80、布を切断してボタン孔を形成する布切りメス16、各設定データ等の入力を行う設定入力手段としての操作パネル140(図4)、並びに、該ボタン孔かがり縫いミシン1を制御する制御回路90(図5)等を備えてなる。
【0015】
上記布押さえ15および布保持板14は、縫製中を通して布を保持すると共に、布送り方向に前後動して布を前後に送るようになっている。図2に示すように、布押さえ15は連結アーム24を介して布送り部材23に連結される一方、布保持板14は直接に布送り部材23に連結されている。布送り部材23は、ラック22aを有する送り軸22に固定されており、パルスモータ等からなる送り駆動手段としてのY送りパルスモータ20の駆動により前後動して、布押さえ15と布保持板14とを前後動させる。
【0016】
ミシン針9を昇降させる昇降機構は、図2と図3に示すように、上軸6、パルスモータ等のミシンモータ5、クランクカム7等から構成され、ミシンモータ5の回転駆動をクランクカム7により昇降運動に変換して針棒8に伝達することで、ミシン針9を昇降運動させる。上軸6は、傘車10a,10bを上下端に配した連結軸10を介して下軸11とリンクしており、該下軸11に連結された釜12と連動するようになっている。
【0017】
ミシン針9を左右に振る針振り機構は、ある基線を原点としてミシン針9を振る主針振り機構と、この針振り幅を変更する振り幅変更機構、並びに、上記基線を左右方向に変更する基線変更機構等から構成される。
【0018】
図3に示すように、主針振り機構は、針棒揺動台18、針振り腕49、連結軸48、連結レバー47、針振りカムレバー46、三角カム54、ギヤ51,52等から構成され、ミシンの上軸6の回転運動を三角カム54に伝達することで、針振りカムレバー46を所定の振り幅で揺動させ、この揺動を伝達して針棒揺動台18を支点18aを中心に回動させることでミシン針9を左右方向に振るようになっている。主針振り機構の針振り動作は、上軸6を介してミシン針9の昇降運動とリンクしており、ミシン針9が一回目に降りるタイミングで針棒8を基線上にもって行き、2回目に降りるタイミングで針棒8を基線から所定の振り幅量の位置にもって行くようになっている。
【0019】
振り幅変更機構は、パルスモータ等の針振り送りパルスモータ41の回転により、リンク55,56を介して針振りカムレバー46の振り幅量を決定している支点位置を変更することでミシン針9の振り幅量を変更する。基線変更機構は、パルスモータ等の基線送りパルスモータ40の回転により、基線変更用レバー43を支点43aを中心に回動させて、針振りカムレバー46の揺動運動の原点を決定している支点44aを変更することで、ミシン針9の針振りの基線位置を変更する。
【0020】
図4は、本実施の形態のボタン孔かがり縫いミシンに備わる操作パネル140を示す図である。
操作パネル140は、各種の縫製パラメーターを設定入力したり、設定値の表示出力や縫製制御上のエラーの表示出力を行ったりするもので、例えば、ボタン孔かがり縫いミシン1が載置されるミシンテーブル上に設けられる。
操作パネル140は、大きく分けて上半分の第1操作部(第1操作手段)と、下半分の第2操作部(第2操作手段)150とに分けられる。
第1操作部には、スタート操作部141、データ項目操作部142、データ値入力操作部143、モード切替操作部144、および、糸調子操作部145等が設けられている。
【0021】
スタート操作部141には、縫製準備が整ったとき、又は、準備を解除するときに操作する準備キー141Aと、その状態を表示するLED(Light Emitting Diode)などの表示部141aとが設けられている。
データ項目操作部142には、データ項目表示部142A、ダウンキー142Bおよびアップキー142Cが設けられている。データ項目表示部142Aは、例えば2桁の7セグメント表示器からなり、データ入力するデータ項目をデータナンバーや図形表示で表示する。ダウンキー142Bは、データ入力するデータ項目を1つ繰り下げるキー、アップキー142Cは1つ繰り上げるキーである。データ項目の種類と内容については後に詳述する。
【0022】
データ値入力操作部143には、データ値表示部143A、マイナスキー143B、プラスキー143Cが設けられている。データ値表示部143Aは、例えば4桁の7セグメント表示器からなり、各データ項目のデータ値を表示する。マイナスキー143Bとプラスキー143Cとは、データ値を所定の単位値ずつ加減するキーである。各データ項目には各項目に応じて所定の単位値と設定可能範囲とが決められており、マイナスキー143Bを押すとデータ値が単位値ずつ小さくなっていき、プラスキー143Cを押すとデータ値が単位値ずつ大きくなっていく。また、データ値が設定可能範囲を超えないように、マイナスキー143B又はプラスキー143Cを押しても、設定可能範囲の下限または上限をでないようになっている。
【0023】
モード切替操作部144には、パターンナンバーの設定モードに切り替えるパターンナンバキー144Aと、データ入力モードに切り替えるデータキー144Bとが設けられている。なお、このボタン孔かがり縫いミシン1では、ボタン孔かがり縫目のパターンが複数設定登録可能になっており、これら複数の設定パターンを上記パターンナンバーにより区別している。パターンナンバキー144Aおよびデータキー144B上には、それぞれLEDなどの表示器144a,144bが設けられており、これらの点灯によりパターンナンバー設定モードかデータ入力モードかをオペレータに知らせることが出来るようになっている。
【0024】
糸調子操作部145には、側縫い部糸調子キー145Aと閂止め部糸調子キー145Bとが設けられると共に、その下側に糸調子の設定に関わることを示す「糸調子」の文字表示がなされている。データ入力モードにおいて、側縫い部糸調子キー145Aを押すとデータ入力可能なデータ項目が「側縫い部糸調子データ項目」に、閂止め部糸調子キー145Bを押すとデータ入力可能なデータ項目が「閂止め部糸調子データ項目」に1回の操作で切り替えられる。側縫い部糸調子キー145A上には、側縫い部を強調表示したボタン孔かがり縫目の模式図が、閂止め糸調子キー145B上には、閂止め部を強調表示したボタン孔かがり縫目の模式図が、それぞれ描画されている。
【0025】
また、これら側縫い部糸調子キー145Aおよび閂止め部糸調子キー145Bには、それぞれLED等の表示器145a,145bが設けられており、側縫い部糸調子キー145Aや閂止め部糸調子キー145Bが押されたとき、又は、データ入力モードで選択されたデータ項目がそれぞれ「側縫い部糸調子データ項目」「閂止め部糸調子データ項目」になった場合に、該当する側縫い部糸調子キー145Aおよび閂止め部糸調子キー145Bの表示器145a,145bが点灯し、どのデータ項目が選択されているか分るようになっている。
【0026】
第2操作部150は、データ入力モードの時に、データ入力可能なデータ項目を1回の操作で切り替えるキーを複数種類備えた操作部である。第2操作部150には、中央に第1表示部151が設けられており、この第1表示部151にボタン孔かがり縫目の全体模式図が表示(描画)されている。また、第1表示部151の周りには、閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、隙間長さ指定操作部としてのすきまキー156、ボタン孔長さ指定操作部としての布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、および、メス溝幅右キー159等が設けられている。
【0027】
これら閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、すきまキー156、布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、および、メス溝幅右キー159は、それぞれデータ入力可能なデータ項目を、「閂止め幅左データ項目」「閂止め幅右データ項目」「かがり幅データ項目」「平行部ピッチデータ項目」「すきまデータ項目」「布切り長さデータ項目」「メス溝幅左データ項目」「メス溝幅右データ項目」に1回の操作で切り替えるキーである。
【0028】
これら閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、すきまキー156、布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、および、メス溝幅右キー159には、それぞれどこの部分の長さかを示すボタン孔かがり縫目の該当箇所の部分図と、該当する箇所を示す矢印の図とが描画されている。つまり、布切り長さキー157上の部分図がボタン孔長さ表示部に、すきまキー156上の部分図が隙間長さ表示部になっている。
また、これら各キーの下側には、どの部分かを示す「閂止め幅左」「閂止め幅右」「かがり幅」「ピッチ」「すきま」「布切り長さ」「メス幅左」「メス幅右」の文字表示がなされている。また、これら各キーがボタン孔かがり縫目のどの部分なのかを示すべく、第1表示部151の全体模式図の該当部分と各キーとを結ぶ対応線L…が描かれている。
【0029】
また、これら閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、すきまキー156、布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、および、メス溝幅右キー159には、それぞれLED等の表示器152a〜159aが設けられており、データ入力モードで選択されたデータ項目がそれぞれ「閂止め幅左データ項目」「閂止め幅右データ項目」「かがり幅データ項目」「平行部ピッチデータ項目」「平行部すきまデータ項目」「布切り長さデータ項目」「メス溝幅左データ項目」「メス溝幅右データ項目」になった場合に、該当するキーの表示器152a〜159aが点灯し、どのデータ項目が選択されているのかが分るようになっている。
【0030】
図5には、ボタン孔かがり縫いミシン1の回路構成のブロック図を示す。
ボタン孔かがり縫いミシン1の制御装置は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit )100、ROM(Read Only Memory)101、RAM(Random Access Memory)102、各パルスモータの回転量をカウントするY送りカウンタ103、基線送りカウンタ104、および針振り送りカウンタ105、各パルスモータの駆動を行うY送りパルスモータドライバ111、基線送りパルスモータドライバ112、および針振り送りパルスモータドライバ113、各種センサーや各駆動部のドライバおよび操作パネル140等とCPU100とを接続するI/Oインターフェース109、ミシンモータ5の駆動制御を行うミシンモータドライバ115、ミシンモータ5の回転量を上軸6の回転角度としてコード化するミシンモータエンコーダ119、布押さえ15を上昇させる押さえ上昇ソレノイド122を駆動する押さえ上昇ソレノイド駆動回路121、布切りメス16を下降させる布切りメス下降シリンダ30を駆動する布切りメス下降シリンダ駆動回路123、並びに、所定の割り込み条件(各パルスモータの回転量を示すカウンタ値、布の送り位置、上軸6の回転角度など)によりCPU100に割り込み信号を出力する割り込みコントローラ108等から構成される。
【0031】
上記ミシンモータドライバ115には、ミシンモータ5の他、ミシン針9が上方位置にあることを検出する針上位置センサ116、布押さえ15や布保持板14の基準位置を検出する送り基準位置センサ117、上軸6の回転角度を検出するTG(タコジェネレーター)発生器118等が接続されている。
I/Oインターフェース109には、操作パネル140や各駆動部のドライバや駆動回路のほか、布押さえ15の上昇下降を指示する押えスイッチ124、並びに、ミシンモータ5の駆動スタートを指示するスタートスイッチ125などが接続されている。
【0032】
CPU100は、RAM102の所定領域を作業領域としてROM101に記憶されている制御プログラムに従い、操作パネル140からのデータや、接続された各種センサーから検出信号を入力したり、各ドライバを介して各種駆動部の制御を行ったりする。
ROM101には、操作パネル140からの入力処理や、操作パネル140を介して入力された縫製データに基づいてボタン孔かがりの縫製パターン(縫い始めから縫い終わりまでの全ての針落ち位置)を演算するパターン演算処理、演算された縫製パターンに従って縫製動作を行わせる縫製処理等が含まれる制御プログラムが記憶されている。
RAM102は、CPU100の作業領域のほか、操作パネル140か介して入力されたボタン孔かがり縫目の各種縫製データを記憶する記憶手段を構成している。
【0033】
ここで、操作パネル140から入力可能で、ボタン孔かがり縫目の縫製パターンを決定する縫製データの種類と内容について説明する。
図6には、操作パネルから入力可能なパラメータを示すデータテーブルのチャート図を、図7には縫製パターンの各部の長さを表すパラメータを説明する図を示す。なお、図7には、ボタン孔かがり縫目u0の各部に、データ項目名とデータナンバーを記載してある。
【0034】
操作パネル140から入力可能なデータ項目は、図6のデータテーブルに示すとおりである。
即ち、ボタン孔かがり縫目u0(図7)の各部の長さデータである、ボタン孔長さデータである布切り長さデータ(ボタン孔溝u1の長さ)、メス溝右幅データ(ボタン孔溝u1と右側縫い部u2の左端との距離)、メス溝左幅データ(ボタン孔溝u1と左側縫い部u2の右端との距離)、かがり幅データ(側縫い部u2の左右幅長)、閂止め長さデータ(閂止め部u3の縦長さ)、すきま長さデータであるすきまデータ(上閂止め部u3の下端とボタン孔溝u1の上端との距離)および第2すきまデータ(下閂止め部u3の上端とボタン孔溝u1の下端との距離)、平行部ピッチデータ(側縫い部u2の2針間の縦方向の距離)、閂止め部ピッチデータ(閂止め部u3の2針間の縦方向の距離)、閂止め幅右補正データ(閂止め部u3の右端と右側縫い部u2の右端とのずれ長さ)、閂止め幅左補正データ(閂止め部u3の左端と左側縫い部u2の左端とのずれ長さ)、更に、糸張力に関するデータである、左平行部張力データ(左側縫い部u2の縫製時の糸張力)、右平行部張力データ(右側縫い部u2の縫製時の糸張力)、第1閂止め部張力データ(上閂止め部u3の縫製時の糸張力)、第2閂止め部張力データ(下閂止め部u3の縫製時の糸張力)、並びに、1/2重データ(側縫い部u2の重ね縫いの回数)、最高速制限データ(ミシン回転数の最高制限数)等の各項目である。
【0035】
そして、図6のデータテーブルに示すように、上記データ項目のそれぞれに対応して、データ項目の通しナンバーであるデータナンバー(図6中の「No」の列に示す)、設定可能なデータ値の上限下限を示す設定範囲、マイナスキー143Bとプラスキー143Cの1操作で変化するデータの単位値等が、ROM101中に記憶されている。
また、縫製パターンを示す縫製データのセットは複数登録可能であり、これらはパターンナンバー(図6中の「パターンNo.」の項に示す)により識別される。
【0036】
次に、上記構成のボタン孔かがり縫いミシン1の操作パネル140を用いた縫製データの設定の仕方について説明する。
先ず、縫製データを入力する前に、縫製データを登録するパターンナンバーを選択する。パターンナンバーを選択するには、パターンナンバキー144Aをオン操作して、パターンナンバー設定モードに切り替える。この切り替えによりパターンナンバキー144Aの表示器144aが点灯し、該設定モードになったことが認識できる。次いで、ダウンキー142Bとアップキー142Cを操作してデータ項目表示部142Aに表示されるパターンナンバーを所望の値に変更する。
【0037】
パターンナンバーを設定したら、データキー144Bをオン操作してデータ入力モードに切り替える。この切り替えにより、パターンナンバキー144Aの表示器144aが消灯すると共にデータキー144Bの表示器144bが点灯し、該設定モードになったことが認識できる。
データ入力モードになったら、次にデータ入力するデータ項目の選択を行う。データ項目の選択はデータ項目操作部142のみの操作による方法と、本発明の特徴をなす第2操作部150や糸調子操作部145の操作による方法とがある。
【0038】
先ず、データ項目操作部142の操作による選択方法の説明をする。この方法では、アップキー142Cとダウンキー142Bとを操作することで、データ項目表示部142Aに表示されるデータナンバーを「1」ずつ変更していく。そして、データ入力したいデータ項目のデータナンバーが表示されれば選択完了である。このアップキー142Cとダウンキー142Bの操作により選択データ項目が変更されていく過程において、選択されたデータ項目が、糸調子操作部145の各キーや第2操作部150の各キーに対応するデータ項目になると、該当するキー上の表示器145a,145b,152a〜159aが点灯する一方、該当しない表示器145a,145b,152a〜159aが消灯する。オペレータは、データ項目表示部142Aに表示されるデータナンバーおよび表示器145a,145b,152a〜159aの点灯/消灯によっても、何のデータ項目が選択されているか認識できる。
【0039】
次に、糸調子操作部145や第2操作部150を用いた選択方法を説明する。この方法では、選択したいデータ項目に対応するキー(閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、すきまキー156、布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、メス溝幅右キー159、側縫い部糸調子キー145A、および、閂止め部糸調子キー145B)がある場合に、該当するキーをオン操作するだけで選択が完了する。即ち、選択したいデータ項目に対応する上記キーをオン操作することで、データ項目表示部に表示されるデータナンバーがキー操作に対応するデータ項目のナンバーに変更される。更に、当該キー上に設けられた表示器が点灯し、その他のキー(閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、すきまキー156、布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、メス溝幅右キー159、側縫い部糸調子キー145A、および、閂止め部糸調子キー145B)上の表示器が消灯する。
【0040】
データ入力を行うデータ項目が選択されると、該データ項目に予め入力されていたデータ値がデータ値表示部143Aに表示出力される。この状態で、マイナスキー143Bとプラスキー143Cとを操作することで、図6のデータテーブルに示した単位値ずつデータ値が更新されていき所望のデータ値まで変更すればデータ値入力の完了である。この変更はすぐに設定データ値として反映され、RAM102中の所定の記憶領域に記憶される。
【0041】
1項目のデータ値入力が済んだら、また、データ項目の選択からデータ値入力までの処理を繰り返す。また、複数パターンのデータ値を入力する場合には、パターンナンバーの選択からデータ項目の選択、データ値の入力を繰り返す。
【0042】
そして、データ値の入力設定が完了したら、準備キー141Aをオン操作することで、設定された縫製データから針落ち位置が演算され、スタートスイッチ125(図5)をオン操作することで、この針落ち位置に針が落ちるように布送り機構と針振り機構が制御されて所望の縫製パターンでボタン孔かがり縫目の縫製が行われていく。また、縫製の途中で布切りメス16が落とされて設定された布切り長さのボタン孔溝が形成される。
【0043】
このボタン孔溝の形成は、例えば、所望のメス長を有する布切りメス16をセットして1回のメス落ちにより形成される。この場合、布切りメス16のセットに伴い、布切り長さデータをセットした布切りメス16のメス長に設定しておく。
また、例えば、短いメス長の布切りメス16を所定のタイミングで複数回落とすことで、設定された布切り長さのボタン孔溝を形成する方法もある。この場合、入力された布切り長さデータに基づいてメス落ちのタイミングと回数を演算し、更に、このタイミングと回数でメス落ちの制御を行うことで、設定データに対応するボタン孔溝を形成することが出来る。
【0044】
以下に、ボタン孔かがり縫いミシン1の制御回路90により行われるボタン孔かがり処理(操作パネルを介したデータ入力処理や縫製処理)の処理手順について詳述する。
図8は、ボタン孔かがり縫いミシンの制御部により行われるボタン孔かがり処理のゼネラルフローの処理手順を示すフローチャートである。
このボタン孔かがり処理は、例えば、ボタン孔かがり縫いミシン1の電源の投入とともに開始される。ボタン孔かがり縫いミシン1の電源が投入されると、先ず、ステップS1において、操作パネル設定処理のサブルーチン処理を行ってステップS2に移行する。
【0045】
ステップS2では、操作パネル140の準備キー141Aがオン状態か否かを判定してオン状態であればステップS3に移行するが、オフ状態であればステップS1に戻って操作パネル設定処理を繰り返す。
準備キー141Aが押されてステップS3に移行すると、該ステップS3で設定された縫製データに基づき縫製パターンの針落ち位置の演算処理を行って、ステップS4に移行する。
ステップS4では、準備キー141Aのオン操作が行なわれたか判定して、オン状態であればステップS1に戻り、オフ状態であればステップS5に移行する。
【0046】
ステップS5において作業者による縫製物のミシンテーブル2上へのセットが行われ、ステップS6に移行してスタートスイッチ125(図5)がオンされたか否かを判定する。そして、スタートスイッチ125がオン状態でなければステップS4からの処理を繰り返し、オン状態であればステップS7に移行する。
ステップS7では,ステップS3で作成された縫製データに従い、ミシンモータ5、Y送りパルスモータ20、基線送りパルスモータ40および針振り送りパルスモータ41を駆動して1個のボタン孔かがり縫目の始めから終わりまでの縫製、および、布切りメス16の駆動を行う縫製処理を行い、縫製処理の終了後、ステップS4に戻る。
つまり、一旦、縫製データの設定が済んだら、スタートスイッチ125のオン操作を繰り返すことで縫製処理が繰り返される。また、縫製データの設定に戻りたい場合には、再び準備キー141Aをオン操作することで、ステップS1の操作パネル設定処理に戻ることが出来る。
【0047】
図9は、ゼネラルフローのステップS1で行われる操作パネル設定処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS10でキー操作が行われたか否かを判定し、キー操作がない場合このサブルーチンを終了して図8のゼネラルフローの次の処理に移行するが、キー操作があればステップS11に移行する。
ステップS11に移行すると、順次、パターンナンバキー144Aの操作に関するパターンキー処理(ステップS11)、データキー処理(ステップS12)、側縫い部糸調子キー処理(ステップS13)、閂止め部糸調子キー処理(ステップS14)、アップキー処理(ステップS15)、ダウンキー処理(ステップS16)、プラスキー処理(ステップS17)、マイナスキー処理(ステップS18)、すきまキー処理(ステップS19)、布切り長さキー処理(ステップS20)、閂止め巾左キー処理(ステップS21)、閂止め巾右キー処理(ステップS22)、その他のキー処理、表示処理(ステップS23)の各サブルーチン処理を行った後、この操作パネル設定処理のサブルーチンを終了して図8のゼネラルフローの次の処理に移行する。
【0048】
図10は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるデータキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS30において、押されたキーがデータキー144Bか否かを判定し、データキー144Bでなければこのサブルーチンを終了し、データキー144BであればステップS31に移行して、データ項目表示部142Aの表示内容を決定する2桁表示RAMにデータナンバーの値を、データ値表示部143Aの表示内容を決定する4桁表示RAMにデータ値を入力する。
その後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0049】
図11は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある側縫い部糸調子キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS33において、押されたキーが側縫い部糸調子キー145Aか否かを判定し、側縫い部糸調子キー145Aでなければこのサブルーチンを終了し、当該キー145Aが押されたのであれば、ステップS34に移行する。
ステップS34では、2桁表示RAMに格納されているデータナンバーをチェックして、この側縫い部糸調子キー処理前に、すでに、この処理に関して、左右の側縫い部が選択されていたか否か判定される。すでに、選択されていれば、ステップS35に移行し、2桁表示RAMに格納されているデータナンバーが左平行部張力に対応するデータナンバ(「12」)であるかをチェックして、その選択が左側縫い部であったか否かを判定する。
この処理開始前の選択が左側縫い部であると、ステップS36に進み、ステップS33における側縫い部糸調子キー145Aの操作と合わせて右側縫い部が選択され、前記2桁表示RAMに右であることを表すデータナンバー「13」を、前記4桁表示RAMにデータ値を入力する。
また、ステップS34において選択されていないと判定された場合や、ステップS35において処理開始前の選択が左側縫い部でないと判定されると、ステップS37に進み、ステップS33における側縫い部糸調子キー145Aの操作を受けて左側縫い部が選択され、前記2桁表示RAMに左であることを表すデータナンバー「12」を、前記4桁表示RAMにデータ値を入力する。
ステップS36、あるいはステップS37の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0050】
図12は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある閂止め部糸調子キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS40おいて、押されたキーが閂止め部糸調子キー145Bか否かを判定し、閂止め部糸調子キー145Bでなければこのサブルーチンを終了し、当該キー145Bが押されたのであれば、ステップS41に移行する。
ステップS41では、2桁表示RAMに格納されているデータナンバーをチェックして、この閂止め部糸調子キー処理前に、すでに、この処理に関して、第1あるいは第2閂止め部が選択されていたか否か判定される。すでに、選択されていれば、ステップS42に移行し、2桁表示RAMに格納されているデータナンバーが第1閂止め部張力に対応するデータナンバ(「14」)であるかをチェックして、その選択が第1閂止め部であったか否かを判定する。
この処理開始前の選択が第1閂止め部であると、ステップS43に進み、ステップS40における閂止め部糸調子キー145Bの操作と合わせて第2閂止め部が選択され、前記2桁表示RAMに第2閂止め部であることを表すデータナンバ「15」を、前記4桁表示RAMにデータ値を入力する。
また、ステップS41において選択されていないと判定された場合や、ステップS42において処理開始前の選択が第1閂止め部でないと判定されると、ステップS44に進み、ステップS40における閂止め部糸調子キー145Bの操作を受けて第1閂止め部が選択され、前記2桁表示RAMに第1閂止め部であることを表すデータナンバ「14」を、前記4桁表示RAMにデータ値を入力する。ステップS43、あるいはステップS44の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0051】
図13は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるアップキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS47おいて、押されたキーがアップキー142Cか否かを判定し、アップキー142Cでなければこのサブルーチンを終了し、当該キー142Cが押されたのであれば、ステップS48に移行する。
ステップS48では、パターン切替操作部144のデータキー144Bによりデータ入力のモードが選択されている状態であれば、現在設定されているデータナンバーに1を加え、新たなデータナンバーとしてセットする処理がなされる。新たに設定されるデータナンバーが設定し得るデータナンバーの数字を超えている場合、データナンバーの最小値、つまり、ここではデータナンバー「1」(布切り長さ)を新たなデータナンバーとする。
また、ステップS48では、パターン切替操作部144のパターンナンバーキー144Aによりパターンナンバー設定のモードが選択されていれば、現在のパターンナンバーに1を加え、新たなパターンナンバーとしてセットする処理がなされる。新たに設定されるパターンナンバーが設定し得るパターンナンバーの数字を超えている場合、データナンバー同様、パターンナンバーの最小値、つまり、パターンナンバー1を新たなデータナンバーとする。
その後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0052】
図14は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるダウンキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS50おいて、押されたキーがダウンキー142Bか否かを判定し、ダウンキー142Bでなければこのサブルーチンを終了し、当該キー142Bが押されたのであれば、ステップS51に移行する。
ステップS51では、パターン切替操作部144のデータキー144Bによりデータ入力のモードが選択されている状態であれば、現在設定されているデータナンバーに−1を加え、新たなデータナンバーとする処理がなされる。新たに設定されるデータナンバーが設定し得るデータナンバーの数字を超えている場合、データナンバーの最大値を新たなデータナンバーとする。
また、ステップS51で、パターン切替操作部144のパターンナンバーキー144Aによりパターンナンバー設定のモードが選択されていれば、現在のパターンナンバーに−1を加え、新たなパターンナンバーとする処理がなされる。新たにセットされるパターンナンバーが設定し得るパターンナンバーの数字を超えている場合、パターンナンバーの最大値を新たなデータナンバーとする。
その後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0053】
図15は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるプラスキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS54おいて、押されたキーがプラスキー143Cか否かを判定し、プラスキー143Cでなければこのサブルーチンを終了し、当該キー143Cが押されたのであれば、ステップS55に移行する。
ステップS55では、現在データ項目表示部142Aに表示されているデータ項目について、データ値表示部143Aに表示されているデータ値を、各データ項目ごとに定められている所定の単位値(図6参照)分プラスする処理を行う。また、新たなデータ値が、図6で示す設定範囲を超えてしまう場合には、設定範囲の最小値を新たなデータ値とする。
ステップS55の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0054】
図16は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるマイナスキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS57おいて、押されたキーがマイナスキー143Bか否かを判定し、マイナスキー143Bでなければこのサブルーチンを終了し、当該キー143Bが押されたのであれば、ステップS58に移行する。
ステップS58では、現在データ項目表示部142Aに表示されているデータ項目について、データ値表示部143Aに表示されているデータ値を、各データ項目ごとに定められている(図6)所定の単位値分マイナスする処理を行う。新たなデータ値が、図6の設定範囲を超えてしまう場合には、設定範囲の最大値を新たなデータ値とする。
ステップS58の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0055】
図17は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるすきまキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS60おいて、押されたキーがすきまキー156か否かを判定し、すきまキー156でなければこのサブルーチンを終了し、すきまキー156が押されたのであれば、ステップS61に移行する。
ステップS61では、データ値入力可能なデータ項目としてすきまデータ(データナンバー「6」)を選択し、前記2桁表示RAMにデータナンバーを、前記4桁表示RAMに、パターンナンバーごとに定められている標準のデータ値を入力する。
ステップS61の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0056】
図18は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある布切り長さキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS63おいて、押されたキーが布切り長さキー157か否かを判定し、布切り長さキー157でなければこのサブルーチンを終了し、布切り長さキー157が押されたのであれば、ステップS64に移行する。
ステップS64では、データ値入力可能なデータ項目として布切り長さデータ(データナンバー「1」)を選択し、前記2桁表示RAMにデータナンバーを、前記4桁表示RAMに、パターンナンバーごとに定められている標準のデータ値を入力する。
ステップS64の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0057】
図19は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある閂止め幅左キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS68おいて、押されたキーが閂止め幅左キー152か否かを判定し、閂止め幅左キー152でなければこのサブルーチンを終了し、キー152が押されたのであれば、ステップS69に移行する。
ステップS69では、データ値入力可能なデータ項目として閂止め幅左データ(データナンバー「11」)を選択し、前記2桁表示RAMにデータナンバーを、前記4桁表示RAMに、パターンナンバーごとに定められている標準のデータ値を入力する。
ステップS69の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0058】
図20は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある閂止め幅右キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
このサブルーチンが呼び出されると、先ず、ステップS72おいて、押されたキーが閂止め幅右キー153か否かを判定し、閂止め幅右キー153でなければこのサブルーチンを終了し、キー153が押されたのであれば、ステップS73に移行する。
ステップS73では、データ値入力可能なデータ項目として閂止め幅右データ(データナンバー「10」)を選択し、前記2桁表示RAMにデータナンバーを、前記4桁表示RAMに、パターンナンバーごとに定められている標準のデータ値を入力する。
ステップS73の後、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0059】
図21は、図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある表示処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
この処理が呼び出されると、先ず、ステップS80において、2桁表示RAMおよび4桁表示RAMに入力されている内容を、それぞれ、データ項目表示部142Aおよびデータ値表示部143Aに表示する処理を行ないステップS81に移行する。
ステップS81では、モード切替操作部144のデータキー144Bのオン操作によりデータ入力モードが選択されているか否かを判定し、選択されていればステップS82に移行するが、選択されていなければステップS84にジャンプする。
ステップS82では、2桁表示RAMに記憶されているデータをチェックして、選択されているデータ項目が、操作パネル140に設けられている側縫い部糸調子キー145A、閂止め部糸調子キー145B、閂止め幅左キー152、閂止め幅右キー153、かがり幅キー154、平行部ピッチキー155、隙間長さ指定操作部としてのすきまキー156、ボタン孔長さ指定操作部としての布切り長さキー157、メス溝幅左キー158、および、メス溝幅右キー159の何れかに対応するものか否かを判別し、対応するものであればステップS83に移行するが、対応しないものであればステップS84にジャンプする。
ステップS83では、対応するキーの表示器145a,145b,152a〜159aを点灯する処理を行いステップS84に移行する。
ステップS84では、操作パネル140上で選択されていないキーの表示器(表示器144a,144b,145a,145b,152a〜159a…)が点灯していれば、それを消灯させる処理を行い、このサブルーチンを終了して、図9の操作パネル設定処理の次の処理に移行する。
【0060】
以上のように、この実施の形態のボタン孔かがり縫いミシン1によれば、変更頻度の高い布切り長さデータとすきまデータのデータ入力を行う場合、布切り長さキー157、又は、すきまキー156を1回操作することで、布切り長さデータ項目又はすきまデータ項目がすぐに選択されるので、従来のアップキー142Cとダウンキー142Bとを何回も操作して選択する処理に較べて、操作性が顕著に向上し、簡単で間違いのないデータ入力を行うことが出来る。したがって、データ入力ミスがないか試し縫いする必要も省かれる。
【0061】
また、第2操作部150の中央(第1表示部151)にボタン孔かがり縫目の全体模式図が描かれる一方、布切り長さキー157上に布切り長さを示す部分図が、すきまキー156上にすきま長さを示す部分図が、それぞれ描かれているので、布切り長さキー157により指定されるデータ項目が布切り長さデータ項目であること、並びに、すきまキー156により指定されるデータ項目がすきまデータ項目であることを、直感的に分り易く示すことが出来る。それにより、データを間違えたデータ項目に入力してしまうといったミスを未然に防ぐことが出来る。
【0062】
また、布切り長さキー157とすきまキー156との図形表示とが、第1表示部151に表示されたボタン孔かがり縫目の全体形状に対応線L…で結ばれて表示されているので、布切り長さとすきま長さとが、ボタン孔かがり縫目の中のどの部分の長さかを間違いなく認識させることが出来る。延いては、データ入力の操作性の向上、データ入力ミスの軽減が図られ、それにより試し縫いの必要を省くことが出来る。
【0063】
なお、本発明は、この実施の形態のボタン孔かがり縫いミシンに限られず、例えば、データ値を入力するデータ値入力操作部は、プラスキーとマイナスキーによる単位値ごとの変更による入力のほか、テンキーにより直接数値を入力するタイプにしても良いし、その他、データ値が入力できればどのような形態にしても良い。また、ボタン孔長さ表示部や隙間長さ表示部として、この実施の形態では布切り長さキー157上の部分図やすきまキー156上の部分図を例示したが、キー上に設けるのでなく、キーの近傍に設けても良いし、キーから離れた箇所に表示部(例えば部分図)を設けてキーと対応線で結ぶようにしても良い。また、ボタン孔長さ表示部や隙間長さ表示部として、部分図を例示したが、その他、「布切り長さ」や「すきま」などの文字表示をこれら表示部としても良い。その他、操作パネル140のその他のキーや、これらキーの操作方法や処理内容など、この実施の形態に示した具体的な構成および処理方法などは、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、布切り長さ操作部、かがり幅操作部、メス溝幅左操作部、メス溝幅右操作部をワンタッチで操作することで、データ入力を行うデータ項目がすぐに選択される。
請求項記載の発明によれば、同様に、閂止め幅右操作部、閂止め幅左操作部、すきま操作部をワンタッチで操作することで、データ入力を行うデータ項目がすぐに選択される。
【0065】
請求項記載の発明によれば、上記ボタン孔かがり縫目全体の図形表示と上記各操作部の図形表示とにより、布切り長さ操作部、かがり幅操作部、メス溝幅左操作部、メス溝幅右操作部、閂止め幅右操作部、閂止め幅左操作部、すきま操作部の各操作部が何れのデータ項目を選択する操作部であることを、オペレータに分り易く示すことが出来る。それにより、データを間違えたデータ項目に入力してしまうといったミスを未然に防ぐことが出来る。
【0066】
また、各操作部により入力可能となるデータ項目が、図形表示により表されているので、従来のデータナンバーのみでデータ項目を表していたのに較べて、入力可能となるデータ項目を直感的に間違いなくオペレータに認識させることができ、さらに、該当のデータ項目が全体のボタン孔かがり縫目の中のどの部分かを間違いなく認識させることが出来る。つまり、データ入力の操作性の向上、データ入力ミスの軽減が図られ、それにより試し縫いの必要を省くことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のボタン孔かがり縫いミシンの概観を示す斜視図である。
【図2】同、ボタン孔かがり縫いミシンの布送りと針の昇降機構を主に示す透視図である。
【図3】同、ボタン孔かがり縫いミシンの針の昇降機構と針振り機構を主に示す透視図である。
【図4】本実施の形態のボタン孔かがり縫いミシンに備わる操作パネルを示す図である。
【図5】同、ボタン孔かがり縫いミシンの回路構成を示すブロック図である。
【図6】操作パネルから入力可能なパラメータを示すデータテーブルのチャート図である。
【図7】縫製パターンの各部の長さを表した変数を説明する図である。
【図8】ボタン孔かがり縫いミシンの制御部により行われるボタン孔かがり処理のゼネラルフローの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図8のゼネラルフロー中にある操作パネル設定処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるデータキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある側縫い部糸張力処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある閂止め部糸張力処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図13】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある「UP」キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある「DOWN」キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある「+」キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある「−」キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図17】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にあるすきまキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図18】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある布切り長さキー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図19】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある閂止め巾左キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある閂止め巾右キー処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図21】図9の操作パネル設定処理のサブルーチン中にある表示処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図22】従来のボタン孔かがり縫いミシンに備わる操作パネルを示す図である。
【符号の説明】
1 ボタン孔かがり縫いミシン
5 ミシンモータ
9 針
15 布押え
16 布切りメス
20 Y送りパルスモータ
40 基線送りパルスモータ
41 針振送りパルスモータ
80 糸切り鋏
140 操作パネル
141 スタート操作部
142 データ項目操作部
142A データ項目表示部
142B ダウンキー
142C アップキー
143 データ値入力操作部
143A データ値表示部
143B マイナスキー
143C プラスキー
144 モード切替操作部
144A パターンナンバキー
144B データキー
145 糸調子操作部
145A 閂止め部糸調子キー
145B 側縫い部糸調子キー
150 第2操作部
151 第1表示部
152 閂止め巾左キー
153 閂止め巾右キー
154 かがり幅キー
155 平行部ピッチキー
156 すきまキー(隙間長さ指定操作部)
157 布切り長さキー(ボタン孔長さ指定操作部)
158 メス溝幅左キー
159 メス溝幅右キー
144a,144b,145a,145b,152a〜159a 表示器
L,L… 対応線
u0 ボタン孔かがり縫目
u1 ボタン孔溝
u2,u2 側縫い部
u3,u3 閂止め部

Claims (5)

  1. ボタン孔かがり縫目を決定する複数項目のデータ入力が可能な操作パネルと、
    前記操作パネルから入力された複数項目のデータに基づいて、電気的な制御により、ボタン孔かがり縫目を形成すると共に、布切りナイフによりボタン孔を形成する制御手段を有するボタン孔かがり縫いミシンにおいて、
    前記操作パネルには、
    データ値を入力するデータ値入力操作部と、
    入力されるデータ値が表示されるデータ値表示部と、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をデータナンバーにより表示するデータ項目表示部と、
    このデータ項目表示部に表示されるデータナンバーを1つずつアップ又はダウンさせる操作が可能なデータ項目操作部と、
    が設けられ、
    さらに、前記操作パネルには、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を布切り長さの項目に1回の操作で切り換える布切り長さ操作部と、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をかがり幅の項目に1回の操作で切り換えるかがり幅操作部と、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をメス溝幅左の項目に1回の操作で切り換えるメス溝幅左操作部と、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目をメス溝幅右の項目に1回の操作で切り換えるメス溝幅右操作部と、
    が設けられ、
    前記データ項目操作部の操作によって選択されたデータ項目に対するデータ値の表示と、前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、および、前記メス溝幅右操作部の操作によって選択されたデータ項目に対するデータ値の表示とが、前記データ値表示部によって共通に行われることを特徴とするボタン孔かがり縫いミシン。
  2. 前記データ値入力操作部には、データ値を加算又は減算させる操作が可能な操作キーが設けられ、
    さらに、
    前記データ値を加算させる操作キーの操作入力時に当該データ値が入力中のデータ項目の上限値を超える操作がなされた場合に、前記データ値を当該データ項目で設定可能とされるデータ値範囲の最小値にし、
    前記データ値を減算させる操作キーの操作入力時に当該データ値が入力中のデータ項目の下限値より小さくする操作がなされた場合に、前記データ値を当該データ項目で設定可能とされるデータ値範囲の最大値にする入力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のボタン孔かがり縫いミシン。
  3. 前記操作パネルには、
    ボタン孔かがり縫目全体の図形表示と、
    前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、および、前記メス溝幅右操作部と、前記ボタン孔かがり縫目全体の図形表示の該当部分とをそれぞれ対応づける複数の引出線と、
    が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボタン孔かがり縫いミシン。
  4. 前記操作パネルには、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を、閂止め部の右端と右側縫い部の右端とのずれ長さを示す閂止め幅右補正長の項目に1回の操作で切り換える閂止め幅右操作部と、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を、閂止め部の左端と左側縫い部の左端とのずれ長さを示す閂止め幅左補正長の項目に1回の操作で切り換える閂止め幅左操作部と、
    前記データ値入力操作部により入力可能となるデータ項目を、閂止め部とボタン孔の端部との距離を示すすきま長の項目に1回の操作で切り換えるすきま操作部と、
    が設けられ、
    前記閂止め幅右操作部、前記閂止め幅左操作部、および、前記すきま操作部とが、前記操作パネルの前面に予め設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のボタン孔かがり縫いミシン。
  5. 前記操作パネルには、
    前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、前記メス溝幅右操作部、前記閂止め幅右操作部、前記閂止め幅左操作部、および、前記すきま操作部によりそれぞれ入力可能となる各データ項目が、ボタン孔かがり縫目のどの部位に相当するものかを各操作部と対応づけて表示するボタン孔かがり縫目全体の図形表示が設けられ、
    前記布切り長さ操作部、前記かがり幅操作部、前記メス溝幅左操作部、前記メス溝幅右操作部、前記閂止め幅右操作部、前記閂止め幅左操作部、および、前記すきま操作部には、それぞれ入力可能となるデータ項目がボタン孔かがり縫目のどの部位に相当するのかが該当部位の図形により表示されていることを特徴とする請求項記載のボタン孔かがり縫いミシン。
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