JP3614971B2 - オーバロックミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の針取付穴を設けた針ホルダを具え、該針ホルダに装着する針の針位置を選択して多様な縫い目構成を縫成可能としたオーバロックミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の針取付穴を設けた針ホルダを具え、該針ホルダに装着された針と協動して縁かがり縫いを行う下ルーパと上ルーパとを備えたオーバロックミシンにおいて、針ホルダに装着する針の針位置を選択し、かがり巾の異なった縁かがり縫いを縫成できるようにしたオーバロックミシン、あるいは、複数の針取付穴を具えた針ホルダと、装着された所定の針と協動して縁かがり縫い目を形成する上下二つのルーパと、所定の針と協動して二重環縫い目を形成するルーパとを具えたオーバロックミシンにおいて、針ホルダに装着する針の針位置を選択し、縁かがり縫い、二重環縫い、あるいはそれらの複合縫いでもって、かがり巾、縫い位置の異なる縫い目構成を縫成できるようにしたオーバロックミシンは、従来より知られている。
【0003】
さらにまた、上記の各オーバロックミシンにおいて、針板を交換することによって巻き縫いを縫成すること。
あるいは縁かがり用上ルーパを、端部に鈎部を設け取付位置を切り替え自在としたルーパとし、ルーパ位置を切り替えることによって、1本針2本糸、または1本針3本糸の縁かがり縫いを縫成し得るようにして、選択し得る縫い目構成をさらに多様化することも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のオーバロックミシンでは、所望する縫い目構成を縫成するため、針の装着をマニュアルに従って行っていたが、マニュアルを見ながらの設定作業は面倒であり、ときには針位置の設定を間違うことがあった。
装着された針の針位置、換言すると針位置の設定がマニュアル通りに行われたか否かを確認することには、注意力と経験が必要であり誰しもが簡単にできるものではなかった。
最終的には、試し縫いを行って始めて選択設定した針位置が目的とする縫い目構成に適合したものであるか否かが分かるという状況であった。
さらに、針位置の設定とともに針板の交換、あるいは、ルーパ位置の切り替を行うことになると、その設定の適否の確認は、一層困難になっている。
【0005】
本発明は、上記問題点を考慮し、第1に、所望する縫い目構成に必要な縫い模様、かがり巾、縫い位置等の選択設定をきわめて容易に行えるようにすること。
第2に、針ホルダーに装着されている針の針位置を容易に確認するとともに、その針位置が選択された縫い目構成に必要とする針位置の設定パターンに整合しているか否かを自動的に確認できるようにすること。
第3に、針位置の設定が設定パターンに整合しているか否かの判定結果を表示し、不整合の場合に警告を発するとともに再設定を促し、設定パターン通りの正確な設定を実行できるようにすること。
【0006】
第4には、巻き縫い、1本針2本糸の縁かがり縫いまで縫成可能としたオーバロックミシンにおいては、針位置の設定とともに針板、ルーパ位置の設定が容易に行え、必要とする設定パターンに整合しているか否かを自動的に確認できるようにすること等を技術的課題とする。
本発明は、上記の技術的課題を解決し、検出手段により装着されている針の針位置を検出し、その設定が所望する縫い目構成に必要とする設定パターンに適合しているか否かを判定して表示するようにしたオーバロックミシンを、提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題の解決は、記憶手段に当該ミシンで縫成可能なすべての縫い目構成の針位置その他の設定パターンデータを記憶させ、そのなかから所望する縫い目構成の設定パターンデータを選択して読み出すこと、実際に設定した針の針位置、針板、ルーパ位置等を検出し、その検出データと、前記記憶手段から読み出された設定パターンデータとを比較して、その整合性を判定すること、その判定結果と縫い目構成に必要な設定パターンを表示し、不整合の場合には針位置等の設定を表示された設定パターンにしたがって再設定し、判定を繰り返して行うことによって達成することができる。
【0008】
具体的な技術手段として、複数の針取付穴を設けた針ホルダを具え、針ホルダに装着される針の針位置を選択して、異なる縫い目構成を縫成可能としたオーバロックミシンにおいて、装着された針の針位置を検出し、針位置データを出力する針位置検出手段と、
当該ミシンで縫成可能な全ての縫い目構成の針位置設定パターンデータを記憶する記憶手段と、所望の縫い目構成を選択する選択手段と、該選択手段により選択された縫い目構成の針位置設定パターンデータを前記記憶手段から読出し、読み出された針位置設定パターンデータと前記針位置データとを比較して、その整合性を判定し、その判定結果と針位置設定パターンの表示情報を出力する制御手段と、前記制御手段の出力を受けて、不整合の場合にはミシンを駆動しないように警告を発するとともに、前記判定結果と針位置設定パターンとを表示する表示手段とを備えたことを特徴とする構成を採用し、オーバロックミシンとして、縁かがり縫い専用のオーバロックミシン、または、縁かがり縫いと二重環縫い、およびそれらの複合縫いを縫成可能としたオーバロックミシンを採用する。
【0009】
針板の交換とルーパ位置の切り替えにより、巻き縫いと1本針2本糸、または1本針3本糸の縁かがり縫いを縫成可能とし、縫い目構成をさらに多様化したオーバロックミシンにおいては、針ホルダに装着された針の針位置を検出し、針位置データを出力する針位置検出手段と、針板の種類を検出し針板データを出力する針板検出手段と、上ルーパの取付位置を検出し位置検出信号を出力するルーパ位置検出手段と、当該ミシンで縫成可能な全ての縫い目構成の針位置、針板、ルーパ位置の設定パターンデータを記憶する記憶手段と、所望する縫い目構成を選択する選択手段と、該選択手段によって選択された縫い目構成の設定パターンデータを前記記憶手段から読み出し、該設定パターンデータと各検出手段によって検出された針位置、針板、ルーパ位置の検出データとを比較して、その整合性を判定し、その判定結果と設定パターンの表示情報を出力する制御手段と、該制御手段の出力を受けて針位置、針板、ルーパ位置の設定パターンと判定結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする構成を採用する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のオーバロックミシンの概観を示すもので、1はミシンの機枠であり、2はミシンベッドである。
ミシン機枠1の頭部には、複数の針3を装着し得る針ホルダ4を取り付けた針棒5と、押え棒6が装着されており、針棒5に並列して針位置検出手段7が配設されている。
機枠1の前面には、選択表示パネル8と糸調子器9が配設されており、糸調子器9は、縫い目構成に必要な糸調子が自動的に設定されるようになっている。
機枠1内部には、ミシンの駆動モータ,針棒とルーパの駆動機構,ミシンの制御装置等が内蔵されている。
【0011】
ミシンベッド2には、針板10が取着されており、針板面から送り歯11が出没するようになっている。
ミシンベッド2の端面には、針板10の上面とほぼ一致するよう固定刃12が取着されており、該固定刃に協動して布端縁を切断する可動刃13が配設されている。
また、針板の端縁に接して布切りくず案内板14が配設されている。
ミシンベッド2内には、前記送り歯11に送り運動を付与する送り機構と、前記針3と協動するルーパ機構が内蔵されている。
【0012】
図2に示すように、前記針棒5の下端に取着された針ホルダ4には、三つの針取付穴15L ,15M ,15R が前後に僅かにずらして穿設されており、前記ミシンベッド2には、上記針取付穴15L ,15M ,15R に装着された針3と協動して縁かがり縫い目を形成することができる下ルーパと上ルーパを具えた縁かがり縫いルーパ機構が配設されている。
【0013】
図3に示すように、前記針棒5は、ミシン機枠1の支持枠20に上下動可能に装着されており、駆動モータの駆動によって、上軸、クランク機構を介して上下に往復動されるようになっている。
また、支持枠20には、前記押え棒6が上下動可能に装着されており、その下端には、布押え21が取着されている。
押え棒6は、ばねによって下方に付勢されており、押え上げ22によって上昇させることができる。
【0014】
次に、針位置の検出手段7について、図3〜5を参照して説明する。
前記支持枠20には検出手段を取着する支持板23が装着されており、検出手段7は、針位置検出片24と該検出片を作動させるソレノイド25、および検出スイッチ26(SW1.SW2.SW3 )とから構成されている。
前記針位置検出片24は、支持板23に取付軸27によって枢着されており、引っ張りばね28により、非作動位置に偏倚させるように付勢されている。
図4に示すように、検出片24は三つの検出片24L ,24M ,24R からなり、各検出片の下部は水平方向に屈曲され、その先端には係合片24aR ,24aM ,24aR が設けられており、針ホルダ4の針取付穴15L ,15M ,15R に対応して位置している。
各検出片の上部はL状に屈曲され、その上端には係合部24bL ,24bM ,24bR が設けられ、前記検出スイッチ26の三つのスイッチ(SW1.SW2.SW3) のスイッチ片26aに対応して位置している。
【0015】
図5に示すように、ソレノイド25には作動杆29が装着されており、該作動杆29の先端には、支持板23に沿って摺動する作動板30が取着され、ばね31により非作動位置に位置するように付勢されている。
作動板30には、二つの対向する板からなる支持枠32が取り付けられ、該支持枠32には、一端に作動片33(L ,M ,R )を設けた作動軸34L ,34M ,34R が軸支されている。
該作動軸34には、ばね受け板35が取着され、該受け板35と支持枠32の一方の板との間に圧縮ばね36が弾装されており、作動軸34を作動方向に付勢するようにしている。
【0016】
前記針位置検出片24の上端の係合部24b(L ,M ,R )は、それぞれ対応する作動片33(L ,M ,R )と係合可能となっており、下端の係合片24a(L ,M ,R )は、作動時に針ホルダ4の針取付穴15L ,15M ,15R に装着された針と係合可能となっている。
【0017】
次に検出手段7の作用について説明すると、ソレノイド25がオンされると、その作動杆29が牽引され、作動板30がばね31に抗してソレノイド25の方向に移動する。
それに応じて作動軸34(L ,M ,R )の各作動片33(L ,M ,R )が検出片24の上端の係合部24b(L ,M ,R )に係合して、検出片24をばね28に抗して取付軸27を中心に廻動させる。
【0018】
検出片24の下端の係合片24a(L ,M ,R )は、針が存在すれば針の幹部に係合して廻動が停止され、ばね受け板35と作動軸34の支持枠32との間に弾装された圧縮ばね36が圧縮されることによって、検出片24はそれより廻動しない。
針が存在しなければ検出片24はさらに廻動して針ホルダの取付穴15をふさぎ、上端の係合部24bがスイッチ26(SW1.SW2.SW3) のスイッチ片に係合して、スイッチをオンする。
したがって、検出スイッチ26(SW1.SW2.SW3) は、針の幹部に係合して停止されている検出片24とそうでない検出片24を識別することとなり、そのことによって、装着された針3の針位置を検出することができる。
【0019】
次に、針板10について、図6を参照して説明する。
針板10は、送り歯が出没する送り歯溝40と三つの針穴41L ,41M ,41R とを具えており、針穴41L と41M との間、針穴41M と針穴41R との間および針穴41R の外側には針板爪42L ,42M ,42R が形成されている。
針板の側端の溝43には前記固定刃12が位置しており、固定刃の切断面と針穴41との距離によってかがり巾が決められている。
本実施形態では、布切断面から針穴41L までの間の距離は2mmで狭巾、針穴41M までは4mmで標準とし、針穴41R までの距離は6mmで広巾として設定するようにしている。
【0020】
次に、本実施形態で縫成できる縫い目構成について説明する。
3つの針取付穴15L ,15M ,15R のいずれかに針3を装着して縫成すると、1本針3本糸で狭巾、標準、広巾のかがり巾の異なる縁かがり縫い目を縫成することができる。
針取付穴15L と15M 、または針取付穴15L と15R 、または針取付穴15M と15R に針3を装着して縫成すると、2本針4本糸の縁かがり縫い目が縫成され、かがり巾と針間隔の異なる縁かがり縫い目を縫成することができる。
【0021】
針取付穴15L ,15M ,15R に対応する針位置をL,M,Rとすると、6種類の縫い目構成を選択することができ、縫い目構成とそれに対応する針位置の設定パターンをまとめて表記すると、次の表1のようになる。
【0022】
表1
【0023】
次に、本発明の選択表示パネルについて、図7を参照して説明する。
選択表示パネル8は、前面に配置された透明タッチパネル8aと、その下側に配置され、タッチパネルの感圧素子に対応する選択指示部を表示する液晶表示板8bとからなっており、表示された画面の所望する指示部を指で触れることによって、所望する縫い目構成に必要な選択事項を入力することができるようになっている。
選択表示パネル8の制御は、後述する制御装置によって行われるが、ここでは表示画面と選択入力による画面の変化について説明する。
【0024】
表示画面は、設定画面50Aと標準画面50Bの2つの画面が用意されている。
図7(a)に示すように、設定画面50Aには、[縁かがり縫い]を表示する縫い模様表示部51と、[糸数][かがり巾][針間隔]等縫い目構成を選択設定するために必要な設定事項を表示する設定事項表示部52と、糸数について[3本糸][4本糸]、かがり巾について[狭巾2 ][標準4 ][広巾6 ]、針間隔について[大][小]等のそれぞれの設定事項に対応して選択設定すべき内容,数値等を表示した設定指示部53(a,b,c)が表示される。
針間隔の設定指示部53cは、糸数で3本糸を選択した場合には不要であるので、表示しないようにする。
【0025】
所望する縫い目構成に必要な設定事項のすべてについて、設定指示部53を押圧すると、縫い目構成の選択入力が終了する。
終了と同時に針位置検出手段の作動が開始され、実際に装着されている針位置、換言すると設定された針位置が、選択した縫い目構成に必要な設定パターンに整合しているか否かの判定が行われ、それとともに画面が標準画面50Bに変更される。
【0026】
図7(b)に示すように、標準画面50Bには、設定画面50Aで選択設定した縫い目構成を縫製するために必要な針位置の設定位置をイメージで表示する設定パターン表示部54と、先に実行された判定結果を表示する[針位置は正確です][針の取付を確認して下さい]等のメッセージ表示部55と、糸を通すべき針、ルーパとその糸調子を表示する糸通し表示部56と、[確認]と表示した検出判定動作の再実行を指示する操作指示部57が表示されている。
針位置が選択した縫い目構成の設定パターン通りに設定されていないと、メッセージ表示部55に警告のメッセージが表示されると同時に警告音が発せられるようになっている。
それを受けて、針位置の設定を表示された設定パターン通りに変更し、操作指示部57[確認]を押圧すると、再び検出動作と判定が繰り返され、その結果が表示される。
【0027】
次に、本実施形態のミシンの制御装置について、図8を参照して説明する。
図において、60は中央演算処理装置(CPU)であり、61はROM、62はRAMである。
CPU60とROM61,RAM62等によって本実施形態の制御手段が構成され、1/0インターフェースを介して周辺の入出力機器と接続している。
【0028】
前記ROM61は、CPUのシステムプログラムとともに縫成情報記憶手段61aと表示情報記憶手段61bと、表示と読み取り入力の切替えに関する切替え情報記憶手段61cとを具えている。
前記縫成情報記憶手段61aには、図9に示すように全ての選択可能な縫い目構成に対応する針位置の設定パターンデータと、針,ルーパ等の糸調子その他の縫い目形成に必要な縫成情報が記憶されており、前記表示情報記憶手段61bには、先に説明した画面の表示内容を表示するための表示情報が記憶されている。
【0029】
針位置検出手段7は、上記制御手段によって制御され、検出データを制御手段に入力する。
選択表示パネル8のタッチパネル8aと液晶表示板8bは、所望する縫い目構成を選択する選択手段と、表示手段を構成するもので、前記制御手段に接続されている。
63はミシンモータ、64は糸調子調節手段であり、それぞれ駆動回路65、66を介して制御手段に接続され、その出力に応じて作動される。
【0030】
次に、縫い目構成の選択、針位置の検出、判定、表示を中心に上記制御装置の動作について、図10を参照して説明する。
まず始めに、電源スイッチをオンすると、ステップs1ではミシンモータが駆動され、上軸位置の検出信号に応じて針棒は針上停止位置に停止される。
ステップs2では、針が上位置に停止されたことが確認されると、設定画面50Aの表示情報が読み出され、選択手段8aの入力読み取りを設定画面に対応するように設定される。
表示手段8bには、設定画面50Aが表示され、縫い目構成の選択入力待ちの状態になる。
ステップs3では、前記画面の表示内容で説明した所望する縫い目構成を選択するための設定事項が入力される。
必要な全ての設定事項が入力されると、縫い目構成の選択が終了し、次のステップs4に移る。
【0031】
ステップs4では、針位置検出手段7に信号が送られ、そのソレノイドがオンされて、検出動作を開始させる。
検出動作が終了すると、針位置検出データが制御手段に入力され、同時にソレノイドがオフされて検出片は元の状態に戻る。
ステップs5では、選択された縫い目構成の入力信号から対応する設定パターンデータのアドレスが求められ、縫成情報記憶手段61aから選択された縫い目構成に対応する設定パターンデータと、縫成情報が読み出される。
【0032】
ステップs6では、読み出されたパターンデータと先に検出した針位置データを比較し、その整合性が判定される。
ステップs7では、設定パターンデータの読み出しに応答して、画面の切替え情報が読み出されるとともに選択手段8aの入力読み取りを表示画面に対応するように切り替えられる。
表示画面は、標準画面50Bに変更され、針位置の設定パターンと整合性の判定結果が表示される。
【0033】
ステップs7で整合性が確認できた場合には、ステップs8に移り、縫成準備完了となり、ミシンモータは始動スイッチのオンに応じて駆動可能の状態とされる。
不整合の場合には、標準画面50Bに[針の取付を確認して下さい]のメッセージが表示され、ステップs9に移り、警告音が発せられるとともにミシンは駆動不可能の状態におかれる。
作業者が表示された設定パターンに従って再び設定作業を行い、操作指示部[確認]を押圧すると、針位置検出確認動作が実行され、判定が行われる。
【0034】
設定作業を始める前に、縫い目構成に必要な針の設定位置を知りたい場合には、針を装着していない状態で、設定画面に縫い目構成を選択入力すると、針位置の検出動作が開始されるが、針は装着されていないので、標準画面に[針の取付を確認して下さい]とのメッセージが表示されるとともに、選択した縫い目構成に必要な針位置等が表示される。
それにしたがって針の設定作業を行い、[確認]を入力すると再び針位置確認動作が実行され、整合性が判定されると、縫成準備完了となる。
【0035】
次に、第2の実施形態について図11〜15を参照して説明する。
本実施形態は、前記第1実施形態のミシンにおいて、巻き縫い用針板とその検出手段を付加するとともに、上ルーパを、端部に鈎部を設け取付位置を切替え自在としたルーパに変更し、ルーパ位置の検出手段を配設するようにしたもので、針板を交換することによって巻き縫いを縫成し、上ルーパ位置を切り替えることによって、1本針2本糸、または1本針3本糸の縁かがり縫いを縫成し得るようにしたものである。
以下第1実施形態と異なる点を中心にして説明する。
【0036】
まず始めに、巻き縫い用針板10aとその検出手段70について、図11を参照して説明する。
巻き縫い用針板10aは、図11(a)に示すように、布端側の針板爪が、細巾の巻爪71となっており、第1実施形態の普通の縁かがり用針板10の針板爪42R と異なっている
さらに、裏面には検出スイッチ72のスイッチ片に係合し、その接点を閉成するための突起73が設けられている。
検出スイッチ72は、図11(b)に示すように、針板の裏面に配設されており、針板検出手段70を構成している。
普通の縁かがり用の針板10が装着されているときには、突起が設けられていないので検出スイッチはオンされることはなく、巻き縫い用針板10aが装着されていると検出スイッチがオンされ、検出時に回路に通電されたときに、いずれの針板が設定されているか検知することができる。
【0037】
次に、上ルーパとその位置検出手段80について、図12を参照して説明する。 図において、81は上ルーパである。
上ルーパ81の先端部には、ルーパ糸を通す糸孔82と、下ルーパ糸に係合する鈎部83が設けられ、端部にはアルミ箔その他の反射板84が装着されている。
上ルーパ81は、取付台85に位置変更可能に取着されており、下ルーパ糸と関連して1本針3本糸の縁かがり縫い目を縫成する第1位置(図では鎖線で示されている)と、鈎部により下ルーパ糸を引っかけて布上に引き上げ、1本針2本糸の縁かがり縫い目を形成する第2位置(図では実線で示されている)に設定することができる。
【0038】
ミシン機枠には、針の上位置に対応する上ルーパ位置において、上ルーパ81の端部の位置を検出するルーパ位置検出手段80が配設されている。
検出手段80は、発光素子86と受光素子87を具えた光電検出器88によって構成され、検出時に発光素子により光を発し、ルーパが第2位置にあるとき、反射板84に反射された光が受光素子87によって受光され、光電検出器がオンされるようになっている。
ルーパが第1位置にあるときには、反射された光線は、受光素子87に入射されないので、光電検出器はオンされない。
したがって、光電検出器のオン,オフによって、上ルーパの位置が、第1位置と第2位置のいずれにあるかを検出することができる。
【0039】
次に、本実施形態で縫成できる縫い目構成について説明する。
その縫い目構成は、第1実施形態の縫い目構成に対して、針板の交換、ルーパ位置の切り替えによる縫い目構成が付加されて10種類となり、それに対応する設定パターンをまとめて表記すると次の表2のようになる。
【0040】
表2
【0041】
次に、本実施形態の選択表示パネルについて、図13を参照して説明する。
表示画面は、メニュー画面90Aと設定画面90Bと標準画面90Cの三つの画面が用意されている。
図13(a)に示すように、メニュー画面90Aには、[縁かがり縫い][巻き縫い]と表示した縫い模様選択指示部91と、[次ページ]と表示した画面の操作指示部92aが表示されている。
所望する縫い模様を選択して選択指示部91を押圧し、次いで操作指示部92[次ページ]を押圧すると、画面が設定画面90Bに変更される。
【0042】
図13(b)(C)に示すように、設定画面90Bとして、メニュー画面Aで選択できる縁かがり縫い、巻き縫いに対応する二つの画面が用意されている。
[縁かがり縫い]を選択した場合には、設定画面90B−1が表示される。
設定画面90B−1には、先に選択した縫い模様[縁かがり縫い]を表示する縫い模様表示部93と、[糸数][かがり巾][針間隔]等縫い目構成を選択設定するために必要な設定事項を表示する設定事項表示部94と、糸数について[2本糸][3本糸][4本糸]、かがり巾について[狭巾2 ][標準4 ][広巾6 ]、針間隔について[大][小]等のそれぞれの設定事項に対応して選択設定すべき内容,数値等を表示した設定指示部95(a,b,c)と、[メニュー画面]と表示した操作指示部92bが表示される。
[巻き縫い]を選択した場合には、設定画面90B−2が表示され、表示部93には[巻き縫い]、設定事項表示部94には[かがり巾]が表示され、設定指示部95dには[標準 4]のみが表示される。
【0043】
図13(d)に示すように、標準画面90Cには、画面90A,90Bで選択設定した縫い目構成を縫製するために必要な針位置、針板、上ルーパ位置等の設定パターンをイメージで表示する設定パターン表示部96と、先に実行された判定結果を表示する[○○の設定は正確です][○○の位置を確認して下さい][針板を交換して下さい]等のメッセージ表示部97と、糸を通すべき針、ルーパとその糸調子を表示する糸通し表示部98と、[確認]と表示した検出判定動作の再実行を指示する操作指示部92cと、[メニュー画面]と表示した操作指示部92bが表示されている。
針位置、針板、ルーパ位置が選択した縫い目構成の設定パターン通りに設定されていないと、メッセージ表示部97に警告のメッセージが表示されると同時に警告音が発せられるようになっている。
それを受けて、針位置、針板、ルーパ位置の設定を表示された設定パターン通りに変更し、操作指示部92c[確認]を押圧すると、再び検出動作と判定が繰り返され、その結果が表示される。
【0044】
次に、本実施形態の制御装置について説明する。
制御装置は、図8に示された第1実施形態の制御装置において、針位置検出手段7とともに針板検出手段70とルーパ位置検出手段80を制御手段60に接続したものである(図示省略)。
そして、縫成情報記憶手段62aには、図14に示すような全ての選択可能な縫い目構成に対応する針位置,針板,ルーパ位置の設定パターンデータが、縫い目形成に必要な縫成情報とともに記憶されており、表示情報記憶手段62bには、針位置と針板,ルーパ位置の設定パターンと先に説明した表示内容を表示するための表示情報が記憶されている。
また、表示と読み取り入力の切替えに関する切替え情報記憶手段61cの記憶内容も、表示画面の増加に対応して変更されている。
【0045】
次に、縫い目構成の選択、針位置等の検出、判定、表示を中心に上記制御装置の動作について、図15を参照して説明する。
まず始めに、電源スイッチをオンすると、ステップs1では、ミシンモータが駆動され、上軸位置の検出信号に応じて針棒は針上停止位置に停止される。
ステップs2では、針が上位置に停止されたことが確認されると、メニュー画面90Aの表示情報が読み出され、選択手段aの入力読み取りがメニュー画面に対応するように設定される。
表示手段8bには、メニュー画面90Aが表示され、縫い模様についての入力待ちの状態になる。
【0046】
ステップs3では、所望の縫い模様が選択され入力されると、画面の切り替え情報が読み出され、読み出された情報に基づいて設定画面90Bの表示情報が読み出し表示手段に出力されるとともに、選択手段8aの入力読み取りが設定画面に対応するように切り替えられる。
ステップs4では、表示画面は設定画面90Bに移り、縫い目構成の選択に必要な設定事項の入力待ちの状態になる。
ステップs5では、前記画面の表示内容で説明した縫い目構成選択のための設定事項が入力される。
【0047】
必要とするすべての設定事項が入力されると、縫い目構成の選択が終了され、次のステップs6に移る。
ステップs6では、各検出手段に信号が送られ、針位置検出手段7のソレノイドをオンして検出動作を開始させるとともに、針位置検出手段70およびルーパ位置検出手段80の回路を電源に接続される。
検出動作が終了し、針位置検出データ、ルーパ位置検出信号、針板検出信号が、制御手段に入力されると針位置検出手段7のソレノイドをオフするとともに各検出手段の回路が電源から遮断される。
ステップs7では、選択された縫い目構成の入力信号から対応する設定パターンデータがどのアドレスにあるか求められ、縫成情報記憶手段61aから選択された縫い目構成に対応する設定パターンデータと縫成情報が読み出される。
ステップs8では、選択された縫い目構成の設定パターンデータと、先に検出された針位置等の検出データとが比較され、その整合性が判定される。
【0048】
ステップs9では、設定パターンデータの読み出しに応答して、画面の切り替え情報が読み出されるとともに、選択手段8aの入力読み取りを表示画面に対応するように切り替えられる。
表示画面は標準画面90cに移り、針位置、針板、ルーパ位置等の設定パターンと判定結果が表示されるとともに、糸通しを必要とする針とルーパ、およびその糸調子が表示される。
【0049】
整合性が確認できた場合には、ステップs10に移り縫成準備完了となり、ミシンモータは始動スイッチのオンに応じて駆動可能の状態とされる。
不整合の場合は、標準画面90Cに、針位置等について[○○の取付を確認して下さい]とのメッセージが表示され、ステップs11に移り警告音を発せられるとともに、ミシンは駆動不可能の状態におかれる。
ステップs12で、作業者が、表示された設定パターンに従って再び設定作業を行い、標準画面90cの操作指示部92c[確認]を押圧すると、検出確認動作が実行され、判定が行われる。
また、[メニュー画面]を押圧するとメニュー画面90Aへ復帰し、再度縫い目構成の選択設定を行うことができる。
【0050】
上記実施形態では、針板の交換とルーパ位置の切り替えによって、巻き縫いと1本針2本糸、または1本針3本糸の縁かがり縫いを縫成可能としたオーバロックミシンについて説明したが、針板の交換、ルーパ位置の切り替えのいずれかを採用し、巻き縫いを縫成可能とするか、あるいは1本針2本糸または1本針3本糸の縁かがり縫いを縫成可能としてもよい。
【0051】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態は、針位置等の検出手段,判定・表示手段を、針位置を選択することによって縁かがり縫いと二重環縫いおよび複合縫いを選択して、多様な縫い目構成を縫成可能としたオーバロックミシンに適用したものである。
以下、第1実施形態と異なる点を中心に図16〜24を参照して説明する。
【0052】
図16は、本実施形態のオーバロックミシンの概観を示すもので、1Aはミシンの機枠であり、2Aはミシンベッドである。
ミシン機枠1Aの頭部には、複数の針3を装着し得る針ホルダ4Aを取り付けた針棒5Aが装着されており、針棒5Aに並列して針位置検出手段7Aが配設されている。
機枠1Aの前面には、表示パネル8Aと糸調子器9Aが配設されており、糸調子器9Aは、針と上下のルーパ、環縫い用ルーパの糸調子器を具え、縫い目構成に必要な糸調子が自動的に設定されるようになっている。
機枠1A内部には、ミシンの駆動モータ,針棒とルーパの駆動機構,ミシンの制御装置等が内蔵されている。
【0053】
ミシンベッド2Aには、針板10Aが取着されており、針板面から送り歯11Aが出没するようになっている。
ミシンベッド2A内には、前記送り歯に送り運動を付与する送り機構と、前記針3と協動するルーパ機構が内蔵されている。
【0054】
図17に示すように前記針棒5の下端に取着された針ホルダ4Aには、四つの針取付穴15a,15b,15c,15dが前後に並列して穿設されている。
前記ミシンベッド2には、上記針取付穴15a,15bに装着された針3と協動して二重環縫い目を形成させることができる環縫いルーパを具えた環縫い用ルーパ機構と、針取付穴15c,15dに装着された針3と協動して縁かがり縫い目を形成することができる下ルーパと上ルーパを具えた縁かがり縫い用ルーパ機構とが配設されている。
それらのルーパ機構は、オーバロックミシンに採用されている周知の機構であるから、図を示して詳しく説明しない。
【0055】
次に、針位置検出手段について、図18を参照して説明する。
検出手段7Aは、支持板23Aに装着されており、針位置検出片24Aと該検出片を作動させるソレノイド25A、および検出スイッチ26A(SW1.SW2.SW3.SW4)とから構成されている。
前記針位置検出片24Aは、支持板23Aに取付軸27Aによって枢着されており、引っ張りばねにより、非作動位置に偏倚させるように付勢されている。
図18(a)に示すように、検出片24Aは四つの検出片24Aa,24Ab,24Ac,24Adからなり、各検出片の下部は水平方向に屈曲され、その先端には係合片90a,90b,90c,90dが設けられており、針ホルダ4Aの針取付穴15a,15b,15c,15dに対応して位置している。
検出片の上部はL状に屈曲され、その上端には係合部91a,91b,91c,91dが設けられ、前記検出スイッチ26Aの四つのスイッチ(SW1.SW2.SW3.SW4 )のスイッチ片に対応して位置している。
【0056】
図18(b)に示すように、ソレノイド25Aには作動杆29Aが装着されている。
該作動杆29Aの先端には、支持板23Aに沿って摺動する作動板30Aが取着され、ばね31Aにより非作動位置に位置するように付勢されている。 作動板30Aには、二つの対向する板からなる支持枠32Aが取り付けられ、該支持枠32Aには、それぞれ一端に作動片33A(a,b,c,d)を設けた作動軸34Aa,34Ab,34Ac,34Adが軸支されている。
各作動軸34A(a,b,c,d)には、ばね受け板35Aが取着され、支持枠32Aの一方の板との間に圧縮ばね36Aが弾装されており、作動軸34Aを作動方向に付勢するようにしている。
【0057】
前記針位置検出片24Aの上端の係合部91(a,b,c,d)は、それぞれ対応する作動片33A(a,b,c,d)と係合可能となっており、下端の係合片90(a,b,c,d)は、作動時に針ホルダ4Aの針取付穴15a,15b,15c,15dに装着された針の幹部と係合するようになっている。
【0058】
次に、検出手段7Aの作用について簡単に述べると、ソレノイド25Aがオンされると、各作動軸34A(a,b,c,d)の作動片33Aが検出片24A上端の係合部91(a,b,c,d)に係合して、検出片24Aを、取付軸27Aを中心に廻動させる。
検出片24Aの下端の係合片90(a,b,c,d)は、針が存在すれば針の幹部に係合して廻動が停止され、針が存在しなければ検出片はさらに廻動して針の取付穴を塞ぎ、上端係合部91がスイッチ26A(SW1.SW2.SW3.SW4) のスイッチ片に係合して、スイッチをオンする。
検出スイッチ26A(SW1.SW2.SW3.SW4) のオン・オフによって、装着された針3の針位置を検出することができる。
【0059】
次に、針板10Aについて図19を参照して説明する。
針板10Aは、図19(a)に示すように、送り歯が出没する送り歯溝40Aと複数の針穴41a,41b,41c,41dとを具えており、針穴41cと41dとの間および針穴41dの外側には針板爪42a,42bが形成されている。
針板の側端の溝43Aには前記固定刃12Aが位置しており、固定刃の切断面と針穴41c,41dとの距離によってかがり巾が決められている。
本実施形態では、布切断面から針穴41dとの間の距離は3.7mmで標準とし、針穴41cまでの距離は5.7mmで広巾として設定するようにしている。
【0060】
巻き縫い用の針板10Bは、図19(b)に示すように、前記針板爪43dが細巾の巻爪44Aとなっており、針板10Aの針板爪と異なっている
さらに、裏面には針板の下側に配置された検出スイッチ(図示しない)に係合し、その接点を閉成するための突起45Aが設けられている。
したがって、巻き縫い用針板10Bが取着されていると、検出スイッチがオンされており、検出時に回路に通電されたときに、いずれの針板が設定されているか検知することができる。
縁かがり用ルーパとその検出手段については、前記第2実施形態におけるものが採用される。
【0061】
次に、本実施形態のオーバロックミシンで形成することができる縫い目構成について説明する。
針取付穴15aおよび/または15bに針3を装着して縫成すると、2本針4本糸の二重環縫い目、または布端からの縫い位置を異にする1本針2本糸の二重環縫い目を縫成することができる。
針取付穴15cおよび/または15dに針3を装着して縫成すると、2本針4本糸の縁かがり縫い目、または1本針3本糸でかがり巾の異なる縁かがり縫い目を縫成することができる。
さらに、針板の交換によって巻き縫いが縫成でき、ルーパ位置を切り替えることによって1本針2本糸のかがり縫いが縫成できる。
【0062】
針取付孔15a,15b,15c,15dに対応する針位置をA,B,C,Dとすると、本実施形態のオーバロックミシンでは13種類の縫い目構成を選択することができ、それに対応する設定パターンとをまとめて表記すると、次の表3のようになる。
【0063】
表3
【0064】
次に、本実施形態の選択表示パネルについて、図20〜22を参照して説明する。
表示画面は、メニュー画面100Aと設定画面100Bと標準画面100Cの三つの画面が選択表示されるようになっている。
図20に示すように、メニュー画面100Aには、[縁かがり縫い][二重環縫い][インターロック][巻き縫い]等を表示した縫い模様選択指示部101と、[次ページ]と表示した画面の操作指示部102aが表示されている。
所望する縫い模様を選択して選択指示部101を押圧し、次いで操作指示部102a[次ページ]を押圧すると、画面が設定画面100Bに変更される。
【0065】
図21に示すように、設定画面100Bとして、メニュー画面で選択できる普通かがり縫い、二重環縫い、インターロック、巻き縫いに対応する4つの設定画面100B−1,100B−2,100B−3,100B−4が用意される。
【0066】
メニュー画面で[縁かがり縫い]を選択すると、それに対応する設定画面100B−1が表示され、縫い模様表示部103aには[縁かがり縫い]、設定事項表示部104aには[糸数][かがり巾]、設定指示部105aには[2本糸][3本糸][4本糸]、[標準 3.7][広巾 5.7]が表示される。
[二重環縫い]を選択した場合には、設定画面100B−2が表示され、縫い模様表示部103bには[二重環縫い]、設定事項表示部104bには[糸数][縫い位置]が表示され、設定指示部105bには[2本糸][3本糸]、[外側][内側]が表示される。
[インターロック]を選択した場合には、設定画面100B−3が表示され、縫い模様表示部103cには[インターロック]、設定事項表示部104cには[かがり巾][縫い位置]が表示され、設定指示部105cには[標準 3.7][広巾 5.7]、[外側][内側]が表示される。
[巻き縫い]を選択した場合には、設定画面100B−4が表示され、縫い模様表示部103dには[巻き縫い]、設定事項表示部104dには[かがり巾]が表示され、設定指示部105dには[標準 3.7]が表示される。
【0067】
縫成すべき縫い目構成に必要な設定事項のすべてについて、所望する設定指示部77を押圧すると、縫い目構成の選択入力が終了する。
それと同時に制御装置により前記針位置その他の検出手段の作動が開始され、実際に装着されている針位置その他が、縫成すべき縫い目構成に必要な設定パターンに整合しているか否かの判定が行われる。
それとともに画面が標準画面100Cに変更される。
[メニュー画面]と表示された操作指示部102bを押圧すると、画面はメニュー画面100Aに戻される。
【0068】
図22に示すように、標準画面100Cには、画面100A,100Bで選択設定した縫い目構成を縫製するために必要な針位置、針板、上ルーパ位置等の設定位置をイメージで表示する設定パターン表示部106と、先に実行された判定結果を表示する[○○の設定は正確です][○○の位置を確認して下さい]等のメッセージ表示部107と、糸を通すべき針、ルーパとその糸調子を表示する糸通し表示部108と、[確認]と表示した検出判定動作の再実行を指示する操作指示部102cと、[メニュー画面]と表示した操作指示部102bが表示されている。
針位置、針板、ルーパ位置が縫成しようとする縫い目構成の設定パターン通りに設定されていないと、メッセージ表示部107に警告のメッセージが表示されると同時に警告音が発せられるようになっている。
それを受けて、針位置、針板、ルーパ位置の設定を表示された設定パターン通りに変更し、操作指示部102c[確認]を押圧すると、再び検出動作と判定が繰り返され、その結果が表示される。
【0069】
次に、本実施形態のミシンの制御装置について説明する。
制御装置は、図8に示された第1実施形態の制御装置において、針位置検出手段7とともに針板検出手段70とルーパ位置検出手段80を制御手段に接続したもので(図示省略)、第2実施形態と同様であり、異なる点についてのみ説明する。
前記縫成情報記憶手段61aには、図23に示すような針位置,針板,ルーパ位置の設定パターンデータが、縫い目構成に必要な縫成情報とともに記憶されており、表示情報記憶手段61bには、針位置とともに針板,ルーパ位置の設定パターンと、先に説明した表示内容を表示するための表示情報が記憶されている。また、表示と読み取り入力の切替えに関する切替え情報記憶手段61cの記憶内容も、表示画面の増加に対応して変更されている。
【0070】
次に、縫い目構成の選択、針位置等の検出確認、表示を中心に上記制御装置の動作について図24を参照して説明する。
その動作は、第2実施形態の制御装置の動作と同様であるので、簡単に説明する。
まず始めに、電源スイッチをオンすると、ステップs1ではミシンモータが駆動され、針上停止位置に停止される。
ステップs2では、メニュー画面100Aが表示され、縫い模様の選択に対する入力待ちの状態になる。
【0071】
ステップs3では、縫成しようとする縫い模様が選択され入力される。
ステップs4では、表示画面は設定画面100Bに移り、先に選択した縫い模様に対応した画面が表示され、縫い目構成の選択に必要な設定事項の入力待ちの状態になる。
ステップs5では、前記画面の表示内容で説明した縫い模様に対応する縫い目構成選択のための設定事項が入力される。
必要な全ての設定事項が入力されると、縫い目構成の選択が終了され、ステップs6に移り、検出確認動作が開始される。
【0072】
ステップs6では、各検出手段に信号が送られ、針位置検出手段7のソレノイドをオンして検出動作を開始させるとともに、針板検出手段70およびルーパ位置検出手段80の回路が電源に接続される。
検出動作が終了し、針位置検出データ、ルーパ位置検出信号、針板検出信号が制御手段に入力されると、針位置検出手段7のソレノイドをオフするとともに各検出手段の回路が電源から遮断される。
【0073】
ステップs7では、選択された縫い目構成の信号から対応する設定パターンデータのアドレスが求められ、縫成情報記憶手段61aから選択された縫い目構成に対応する設定パターンデータと縫成情報が読み出される。
ステップs8では、選択された縫い目構成の設定パターンデータと、先に検出された針位置等の検出データが比較されその整合性が判定される。
ステップs9では、表示画面は標準画面100Cに移り、針位置、針板、ルーパ位置等の設定パターンと判定結果が表示されるとともに、糸通しを必要とする針とルーパとそれらの糸調子が表示される。
【0074】
整合性が確認できた場合には、ステップs10に移って縫成準備完了となり、ミシンモータは始動スイッチのオンに応じて駆動可能の状態とされる。
不整合の場合は、標準画面100Cに、針位置等について[○○の取付を確認して下さい]とのメッセージが表示され、ステップs11に移って警告音を発せられるとともに、ミシンは駆動不可能の状態におかれる。
ステップs12で、作業者が、表示された設定パターンに従って再び設定作業を行い、標準画面の操作指示部「確認」を押圧すると、検出確認動作が実行され、判定が行われる。
【0075】
また、上記実施形態において、針板の交換とルーパ位置の切り替えによって、巻き縫いと1本針2本糸、または1本針3本糸の縁かがり縫いを縫成可能としたが、上ルーパは普通のかがり縫いルーパとして針板の交換のみ可能にすること、または、針位置の選択だけで、縁かがり、環縫い、複合縫いができるだけのオーバロックミシンであってもよい。
【0076】
前記各実施形態では、縫い目構成の選択入力完了とともに検出動作を開始させ、検出された針位置データと選択された縫い目構成に必要な設定パターンデータとを比較して、その判定結果を設定パターンとともに表示するようにしているが、検出動作をはぶき、設定パターンのみ表示するようにして、縫い目構成に必要な設定パターンを確認するようにしてもよい。
具体的な実施例について説明すると、メニュー画面または設定画面に「表示」という操作指示部を設け、制御手段に接続し、制御手段の構成を該操作指示部が押圧されたときに、検出動作の信号を無効とし、判定および判定結果の表示信号を無効にするよう動作させることによって実現できる。
制御手段の構成、動作は前記した各実施形態の説明から容易に実施できることであるから、図示して説明しない。
【0077】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
縫い目構成の選択設定を、選択表示パネルの画面に表示された設定指示部を押圧することによって入力するようにしているから、所望する縫い目構成をきわめて容易に選択できる。
【0078】
針位置検出手段により針ホルダに装着されている針の針位置を検出し、その検出データと所望する縫い目構成に必要とする設定パターンデータとを比較し、その整合性を判定して表示するようにしているから、針ホルダに装着されている針の針位置が、選択設定された縫い目構成に必要とする針位置に整合しているか否かを容易に確認することができる。
【0079】
不整合の場合に警告を発し、ミシンを駆動しないようにしているから、針位置の誤った設定をなくすことができ、さらに誤動作を防止することができるようになった。
表示された設定パターンデータに従って設定をやり直し、再度検出確認を繰り返すことができるので、縫成開始前に所望する縫い目構成に必要な針位置の設定を誤りなくできるようになった。
【0080】
針板の交換、ルーパ位置の切替えにより縫い目構成をさらに多様化した場合にも、針位置とともに、針板、ルーパ位置を検出し、その検出データと選択した縫い目構成の設定パターンデータとを比較し、その整合性を判定し表示するようにしているので、選択された縫い目構成に必要とする針位置等の整合性が簡単に確認できるようになった。
【0081】
縫い目構成の選択設定を、選択表示パネルの画面に表示された設定指示部を押圧することによって入力し、選択した縫い目構成に必要とする設定パターンを表示するようにしているので、所望する縫い目構成の設定パターンをマニュアルを見なくともわかるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のオーバロックミシンの斜視図である。
【図2】針ホルダーの説明図である。
【図3】針検出手段を示す側面図である。
【図4】針検出手段を示す正面図である。
【図5】検出片作動機構の説明図である。
【図6】針板の平面図である。
【図7】表示パネルの表示面の説明図で、(a)は設定画面、(b)は標準画面を示す。
【図8】制御装置のブロック図である。
【図9】記憶情報の内容を説明する図である。
【図10】制御動作の流れ図である。
【図11】巻き縫い用針板を示す図で、(a)は平面図、(b)は検出スイッチとの関係を示す側面図である。
【図12】ルーパとその検出手段の説明図である。
【図13】表示パネルの表示面の説明図で、(a)はメニュー画面、(b)(c)は設定画面、(d)は標準画面を示す。
【図14】記憶情報の内容を説明する図である。
【図15】制御動作の流れ図である。
【図16】第3実施形態のオーバロックミシンの斜視図である。
【図17】針ホルダの説明図である。
【図18】検出手段を示す図で、(a)は正面図、(b)は検出片作動機構の説明図である。
【図19】針板の平面図で、(a)は普通の針板、(b)は巻き縫い用針板を示す図である。
【図20】表示パネルの表示面でメニュー画面の説明図である。
【図21】設定画面の説明図である。
【図22】標準画面の説明図である。
【図23】記憶情報の内容を説明する図である。
【図24】制御動作の流れ図である。
【符号の説明】
1,1A ミシン機枠
2,2A ミシンベッド
3 針
4,4A 針ホルダ
7,7A 針位置検出手段
8,8A 選択表示パネル
8a 選択手段(タッチパネル)
8b 表示手段(液晶表示板)
10,10a,10A,10B 針板
15 針取付穴
24 検出片
25 ソレノイド
26,72 検出スイッチ
50A,90B,100B 設定画面
50B,90C,100C 標準画面
60 中央演算処理装置(CPU)
61a 縫成情報記憶手段
61b 表示情報記憶手段
70 針板検出手段
80 ルーパ位置検出手段
88 光電検出器
90A,100A メニュー画面
【表1】
Figure 0003614971
【表2】
Figure 0003614971
【表3】
Figure 0003614971

Claims (2)

  1. 複数の針取付穴を設けた針ホルダを具え、針ホルダに装着される針の針位置を選択して異なる縫い目構成を縫成可能としたオーバロックミシンにおいて、
    装着された針の針位置を検出し、針位置データを出力する針位置検出手段と、
    当該ミシンで縫成可能な全ての縫い目構成の針位置設定パターンデータを記憶する記憶手段と、
    所望の縫い目構成を選択する選択手段と、
    該選択手段により選択された縫い目構成の針位置設定パターンデータを前記記憶手段から読出し、読み出された針位置設定パターンデータと前記針位置データとを比較して、その整合性を判定し、その判定結果と針位置設定パターンの表示情報を出力する制御手段と、
    前記制御手段の出力を受けて、不整合の場合にはミシンを駆動しないように警告を発するとともに、前記判定結果と針位置設定パターンとを表示する表示手段と
    を備えたことを特徴とするオーバロックミシン。
  2. オーバロックミシンが、縁かがり縫い専用のオーバロックミシン、または、縁かがり縫いと二重環縫い、およびそれらの複合縫いを縫成可能としたオーバロツクミシンであることを特徴とする請求項1記載のオーバロックミシン。
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