JPH09253365A - 自動縫いミシンの中押え装置 - Google Patents

自動縫いミシンの中押え装置

Info

Publication number
JPH09253365A
JPH09253365A JP6646596A JP6646596A JPH09253365A JP H09253365 A JPH09253365 A JP H09253365A JP 6646596 A JP6646596 A JP 6646596A JP 6646596 A JP6646596 A JP 6646596A JP H09253365 A JPH09253365 A JP H09253365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate presser
link
presser
end side
sewing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6646596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3734301B2 (ja
Inventor
Takashi Nitsutou
隆 日塔
Tsutomu Imai
力 今井
Katsuaki Sakai
克秋 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP06646596A priority Critical patent/JP3734301B2/ja
Publication of JPH09253365A publication Critical patent/JPH09253365A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3734301B2 publication Critical patent/JP3734301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中押えの上下往復移動を行う場合と上下往復
移動をゼロとする場合とを切り換える機構を、中押えの
上下往復移動量調節機構とは別異の機構として設ける必
要はなくし、部品点数を削減し製造コストを低減する。
中押えの上下揺動量を調節しても、中押えの下死点位置
を不変とする。 【解決手段】 所定の揺動機構で揺動する中押え調節腕
3には溝カム31が形成されている。この溝カム31は
弧状の長孔になっており、この溝カム31の所望の位置
と、中押さえリンク34の一端側とは、回動自在に固定
される。この固定位置は揺動軸2の軸芯線と交叉する位
置からこの交叉位置より中押え調節腕3の尾端側の所定
位置の範囲までの間に形成され、この範囲内で所望に調
節することができる。調節ナット32が係合する溝カム
31の下側の縁31aは、中押え5が上下往復運動の下
死点にあるときに、段ねじ36の軸芯を中心とした半径
aの円弧の一部となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動縫いミシン
に設けられる中押え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動縫いミシンは、所定の記憶装
置に縫い位置のX−Y座標のデータを記憶させ、このデ
ータに従って挟持した被縫物をX−Y方向に移動させな
がら被縫物に針落ちして、形状縫いを施すものである。
【0003】この自動縫いミシンは中押え装置を備えて
いる。この中押え装置は針落ちと連動して往復動して被
縫物を押さえるものである。
【0004】従来の中押え装置については特公昭63−
1875号公報に開示されている。
【0005】同公報に開示の中押さえ装置では、被縫物
の厚みに対応して中押えの上下往復移動量を所望に調節
する機構を備えている。図12を参照して、この機構で
は所定の揺動軸201に揺動アーム202を設け、所定
の揺動運動を伝えるロッド203の尾端側を揺動アーム
202のアーム部分に係合させ、この係合位置を調節す
ることにより揺動アーム202から係合位置までの回転
半径の長さを調節することで、揺動軸201と中押え2
04とを連結する所定の連結機構を介して、中押さえ2
04の上下往復移動量を所望に調節する。符号207は
ロッド203に所定の揺動運動をさせる偏心カムであ
る。
【0006】また、X−Y送り装置で被縫物を挟持して
X−Y方向に送りながら、往復動することなく中押えで
被縫物を押さえたままで被縫物を中押えで引きずるよう
な縫製を行う場合がある。そのため、前記従来の技術で
は、中押えの上下往復移動量を所望に調節する機構とは
別に、中押えの上下往復移動を行う場合と上下往復移動
をゼロとする場合とを切り換える機構を備えている。こ
の機構では、図13、図14に示すように、所定のリン
ク206の一端側の取付位置を変えることに切換を行
う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では以下のような問題があった。
【0008】すなわち、中押え204の上下往復移動を
行う場合と上下往復移動をゼロとする場合とを切り換え
るために、中押え204の上下往復移動量を所望に調節
する機構と別の専用の機構を必要とし、機構が複雑で部
品点数が多く、製造コストの低減を図ることができない
という問題である。また、中押え204の上下往復移動
量を調節する機構と上下往復移動をゼロとする機構とが
別機構であるため、上記従来の技術では、前者をミシン
アームの側面部から調節し、後者をミシン面部から調節
せねばならず、操作に慣れていない者には調節が面倒で
あるという問題もあった。
【0009】そこで、この発明は、中押えの上下往復移
動量を所望に調節でき、また、上下往復移動をゼロとす
ることのできる自動縫いミシンの中押さえ装置につい
て、部品点数を削減して製造コストを低減し、操作に慣
れていないものにも取扱いを容易とすることを目的とす
る。
【0010】また、別の課題として、上記従来技術で、
ロッド203の尾端側を揺動アーム202のアーム部分
に係合させる位置を調節して中押えの上下揺動量を調節
すると、偏心カム207に対するロッド203の角度が
変わり、中押え204の上下動のタイミングも変わって
しまうという問題がある。そして、これにより、針落ち
のストロークと中押え204の上下往復動のタイミング
がずれてしまい、針が被縫物から引き抜かれる前に中押
え204が被縫物から離れると縫目に目飛びが生じやす
い。
【0011】そこで、この発明の別の目的は、中押えの
上下揺動量を調節しても、中押えの上下動位相を不変と
できる自動縫いミシンの中押さえ装置を提供することに
ある。
【0012】別の課題として、被縫物に対応して中押え
の下死点の高さを調節するために、前記従来の技術で
は、中押え204部分を固定している留めねじ208を
工具で緩め、取付け位置を変えて留めねじを締めなおさ
なければならず、繁雑であった。
【0013】そこで、この発明の別の目的は、中押えの
下死点の高さ調節を簡易に行える自動縫いミシンの中押
さえ装置を提供することにある。
【0014】さらに、この発明の別の目的は、この場合
に中押えの上下往復動を調節しても、中押えの下死点位
置が変わらないようにすることにある。
【0015】この発明の別の目的は、ソレノイドを駆動
源として中押えを退避させる機構を備えた自動縫いミシ
ンの中押え装置につき、中押えを退避した後はソレノイ
ドへの電流を落としても、中押えの退避を維持でき、も
ってソレノイドの発熱による出力の低下を防止できるよ
うにすることにある。
【0016】この発明の別の目的は、ソレノイドを駆動
源として中押えを退避させる機構を備えた自動縫いミシ
ンの中押え装置につき、ソレノイドのプランジャに横荷
重がかかることによる出力の損失を防止することにあ
る。
【0017】この発明の別の目的は、ソレノイドを駆動
源として中押えを退避させる機構を備えた自動縫いミシ
ンの中押え装置につき、退避位置の高さ調節を行えるよ
うにすることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段を、後述する発明の実施の形態における対応す
る部材や符号も付記して説明する。
【0019】請求項1に記載の発明は、中押え(5)
と、所定の揺動軸(2)と、この揺動軸をその軸芯線を
中心に揺動する揺動機構(偏心カム22、ロッド23、
ロッド腕20など)と、前記揺動軸に基端側が固定され
ている腕部(中押え調節腕3)と、一端側がこの腕部に
連結され他端側が前記中押えに連結され前記揺動運動を
前記中押えの往復動とする連結機構(中押えリンク3
4、35、37など)と、この連結機構の前記腕部への
連結位置を所望に調節する連結位置調節部(溝カム3
1、調整ナット32、段ねじ33)とを備え、この連結
位置での回動中心は前記軸芯線と交叉する位置からこの
交叉位置より前記腕部の尾端側の所定位置の範囲までの
間で所望に調節することができる、自動縫いミシンの中
押え装置(1)である。
【0020】請求項1に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、連結機構の腕部への連結位置を所望に調
節でき、この連結位置での回動中心は腕部が固定されて
いる揺動軸の軸芯線と交叉する位置からこの交叉位置よ
り腕部の尾端側の所定位置の範囲までの間で調節するこ
とができるから、連結位置は腕部が固定されている揺動
軸の軸芯線と交叉する位置としたときは、腕部が揺動し
ても連結機構は駆動されないから中押えは上下往復動し
ない。そして、連結位置を交叉位置から腕部の尾端側に
移動していくにつれて上下往復動を漸次大きくしていく
ことができる。
【0021】揺動軸に腕部が取り付けられ、中押えを駆
動する連結機構の一端側を腕部に連結し、腕部への連結
位置を調節せんとするのは、前記従来の中押えの上下往
復移動量を所望に調節する機構と共通している。すなわ
ち、従来の中押えの上下往復移動量調節機構に、中押え
の上下往復移動を行う場合と上下往復移動をゼロとする
場合とを切り換える機構も兼ねさせたものである。
【0022】従って、請求項1に記載の自動縫いミシン
の中押え装置によれば、従来のように、中押えの上下往
復移動を行う場合と上下往復移動をゼロとする場合とを
切り換える機構を、中押えの上下往復移動量調節機構と
は別異の機構として設ける必要はなく、部品点数を削減
し、製造コストを低減することができる。
【0023】請求項2に記載の発明は、前記連結機構
は、一端が前記腕部と回動自在に連結される第1のリン
ク部材(中押えリンク34)と、この第1のリンク部材
の他端に長さ部分が回動自在に連結されている第2のリ
ンク部材(中押えリンク35)とを備え、この第2のリ
ンク部材の一端側は所定の回動中心で回動自在であり他
端側は前記中押え側に連結され、前記連結位置の調節可
能位置範囲は、前記中押えが前記往復運動の下死点にあ
るときに、前記第1のリンク部材の回動中心を中心とし
た円弧の一部となるように前記腕部に配置されている、
請求項1に記載の自動縫いミシンの中押え装置である。
【0024】請求項2に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、中押えが往復運動の下死点にあるとき
に、第1のリンク部材の回動中心を中心とした円弧の一
部となる位置に第1のリンク部材を連結できるから、腕
部に対する第1のリンク部材の連結位置の如何にかかわ
らず、第2のリンク部材の傾き、ひいては前記連結機構
全体の配置位置が変わることがない。そのため、腕部に
対する第1のリンク部材の連結位置の如何にかかわら
ず、中押えの上下動位相は不変である。
【0025】従って、請求項2に記載の自動縫いミシン
の中押え装置によれば、請求項1に記載の自動縫いミシ
ンの中押え装置と同様の効果を奏するほか、中押えの上
下揺動量を調節しても、中押えの上下動位相を不変とで
きる自動縫いミシンの中押さえ装置を提供することがで
きる。
【0026】請求項3に記載の発明は、前記第2のリン
ク部材の前記一端側に当接する当接部(中押え調節軸4
の先端部あるいは外周カム48の周面)と、一端側が所
定の固定位置に回動自在に連結され他端側が前記第2の
リンクの前記一端側に回動自在に連結されている第3の
リンク部材(中押え位置決めリンク40)と、前記当接
部の高さを所望に調節して固定する高さ調節部(中押え
調節軸4あるいは外周カム48と軸49)とを備え、こ
の高さ調節により前記第2のリンク部材の前記一端側の
回動中心の高さ調節を行う、請求項2に記載の自動縫い
ミシンの中押え装置である。
【0027】請求項3に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、第2のリンク部材の前記一端側は第3の
リンク部材により規制された経路で移動可能である。そ
して、第2のリンク部材の前記一端側に当接する当接部
の高さを高さ調節部で所望に調節して固定することで、
第2のリンク部材の前記一端側は所定位置で固定され、
もって、第2のリンク部材の一端側の回動中心の高さ調
節を行えるから、第2のリンク部材の傾きを変え、ひい
ては中押えの下死点の高さ調節が行える。
【0028】従って、請求項3に記載の自動縫いミシン
の中押え装置によれば、請求項2に記載の自動縫いミシ
ンの中押え装置と同様の効果を奏するほか、従来のよう
に中押え部分の取付け位置を付け換えることは不要で、
中押えの下死点の高さを調節を簡易に行える自動縫いミ
シンの中押さえ装置を提供することができる。
【0029】このときに、前記中押えが前記往復動の下
死点にあるときの前記第1のリンク部材と前記第2のリ
ンク部材との前記連結部分の回動中心の位置は一定とす
れば(請求項4)、当接部の高さを所望に調節すること
で第2のリンク部材の一端側の位置が変動しても、腕部
と第1のリンク部材との連結位置の調節可能位置範囲の
前記円弧の中心に第1のリンク部材の回動中心が位置す
る。
【0030】中押えが下死点にあるときの第1のリンク
部材と第2のリンク部材との連結部分の回動中心の位置
を一定とするためには、例えば、第2のリンク部材にお
ける第1のリンク部材との連結部分の回動中心(段ねじ
36による連結部分)から第3のリンク部材との連結部
分の回動中心(中押えストッパ45による連結部分)ま
での長さを、第3のリンク部材の固定位置側の回動中心
(段ねじ41による連結部分)から第2のリンクへの取
付け側の回動中心までの長さと同一にし、中押えが下死
点にあるときには、第1のリンク部材と第2のリンク部
材との連結位置の回動中心軸と第3のリンクの固定位置
側の回動中心軸とを同一線上とすればよい(図3参
照)。
【0031】従って、請求項4に記載の自動縫いミシン
の中押え装置によれば、請求項3に記載の自動縫いミシ
ンの中押え装置と同様の作用、効果を奏するほか、中押
えの高さを調節した場合においても、中押えの下死点の
位置を変えることなく中押えの上下運動量のみを調節す
ることができる。
【0032】請求項5に記載の発明は、中押え(5)
と、この中押えを往復駆動する中押え駆動機構(中押え
調節腕3、中押えリンク34、35、37など)と、尾
端側が前記中押え側と係合し長さ部分が所定の固定位置
で回動自在である腕部(中押え上げリンク6)と、ソレ
ノイド(9)と、このソレノイドのプランジャ(90)
側に連結されこのプランジャの動きにより長さ部分の所
定位置を回動中心として回動する第1のリンク部材(中
押えリンク7)とを備え、この第1のリンク部材の回動
により前記中押えを引き上げてミシン上部側に退避せし
めるものであり、この退避による上死点位置に前記中押
えがあるときは前記第1のリンク部材の回動を係止する
係止部(溝カム62など)を備えている、自動縫いミシ
ンの中押え装置(1)である。
【0033】請求項5に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、退避による上死点位置に中押えがあると
きは係止部が第1のリンク部材の回動を係止するから、
ソレノイドへの電流を落としても、中押えの退避を維持
できる。
【0034】従って、請求項5に記載の自動縫いミシン
の中押え装置によれば、中押えを退避した後はソレノイ
ドへの電流を落としても、中押えの退避を維持でき、も
ってソレノイドの発熱による出力の低下を防止できる。
【0035】請求項6に記載の発明は、中押え(5)
と、この中押えを往復駆動する中押え駆動機構(中押え
調節腕3、中押えリンク34、35、37など)と、尾
端側が前記中押え側と係合し長さ部分が所定位置で回動
自在である腕部(中押え上げリンク6)と、ソレノイド
(9)と、このソレノイドのプランジャ(90)側に一
端が回動自在に連結され他端が固定位置に回動自在に連
結されている第1のリンク部(中押えリンク8)と、長
さ部分の所定位置を回動中心として回動自在であり一端
側が前記腕部側に連結されている第2のリンク部(中押
えリンク7)と、この第2のリンク部の他端側に設けら
れ前記第1のリンク部の側部に当接している第1の摺動
部(摺動リング75)とを備え、前記第2のリンク部の
回動により前記腕部を回動し前記中押えを引き上げてミ
シン上部側に退避せしめる、自動縫いミシンの中押え装
置(1)である。
【0036】請求項6に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、ソレノイドのプランジャの移動により固
定位置を中心に第1のリンク部が回動し、第2のリンク
部の前記他端側に設けられ、第1のリンク部の側部に当
接している第1の摺動部が押圧されて移動し、第2のリ
ンク部が回動する。これにより腕部が回動し、中押えを
引き上げてミシン上部側に退避させる。
【0037】請求項6に記載の自動縫いミシンの中押え
装置と異なり、前記第2のリンク部の一端をソレノイド
のプランジャに連結し、他端を腕部側に連結した、リン
ク1枚構成でも中押えを引き上げることはできるが、第
2のリンク部の回動中心からプランジャまでの間隔が比
較的短いと、第2のリンク部の回動によりプランジャに
こじれが生じて横荷重が過大となる。
【0038】しかし、請求項6に記載の自動縫いミシン
の中押え装置によれば、第1のリンクの回転半径を大き
くとって、第1のリンクで第2のリンクを回動して腕部
を駆動できるので、プランジャのこじれを低減させて横
荷重を減少させ、出力の損失を防止することが可能とな
る。
【0039】請求項7に記載の発明は、前記中押えの退
避高さを調節する高さ調節部(偏芯軸61あるいは中押
え上げリンク6´あるいは長孔93a、93b、ねじ9
4a、94b)を備えている、請求項6に記載の自動縫
いミシンの中押え装置である。
【0040】請求項7に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、請求項6に記載の自動縫いミシンの中押
え装置と同様の効果を奏するほか、中押えの退避高さを
調節することができる。
【0041】請求項8に記載の発明は、前記腕部の基端
側に形成されている所定形状のカム部(溝カム62)
と、前記第2のリンク部材の前記一端部側に設けられ前
記カム部と係合して摺動する第2の摺動部(摺動リング
74)とを備え、前記腕部は前記第2のリンク部材の回
動による前記第2の摺動部の前記カム部内の摺動により
前記中押えを引き上げるものである、請求項6に記載の
自動縫いミシンの中押え装置である。
【0042】請求項8に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、請求項6に記載の自動縫いミシンの中押
え装置と同様の効果を奏するほか、腕部の回動の中心か
らのカム部の位置を調節することで腕部が傾き、中押え
の退避高さを調節することができる。
【0043】請求項9に記載の発明は、前記腕部の前記
回動の中心からの前記カム部の位置を調節するカム位置
調節部(偏芯軸61あるいは中押え上げリンク6´)を
備え、前記カム部の位置調節により前記中押えの退避高
さを調節する、請求項8に記載の自動縫いミシンの中押
え装置である。
【0044】請求項9に記載の自動縫いミシンの中押え
装置によれば、カム部と第2の摺動部との位置関係に変
動を及ぼすことなく、中押えの退避高さを調節すること
ができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
〔発明の実施の形態1〕まず、構成について説明する。
【0046】図1、図2は、この発明の実施の形態1で
ある中押え装置1の分解斜視図である(便宜上、2図に
分けている)。
【0047】図1に示すように、符号2は揺動軸であ
り、この揺動軸の一端側にはロッド腕20がねじ21で
抱き締め固定されて回動自在に軸支されている。符号2
2は図示しない上軸に取り付けられた偏心カムであり、
ロッド23の基端側に摺動自在に挿通されている。ロッ
ド腕20の尾端側とロッド23の尾端側とは段ねじ24
とナット25により回動自在に連結されている。図示し
ない上軸の回動により、揺動軸2は軸芯線を中心に揺動
する。
【0048】揺動軸2の他端側には中押え調節腕3の基
端側がねじ30で固定されている。中押え調節腕3には
溝カム31が形成されている。この溝カム31は弧状の
長孔になっており、この溝カム31の所望の位置と、中
押さえリンク34の一端側とは、中押さえ調節ナット3
2と段ねじ33により回動自在に固定される。この固定
位置は揺動軸2の軸芯線と交叉する位置からこの交叉位
置より中押え調節腕3の尾端側の所定位置の範囲までの
間に形成され、この範囲内で所望に調節することができ
る。
【0049】中押さえリンク34の他端側は、中押さえ
リンク35の長さ部分と段ねじ36で回動自在に連結さ
れている。図3に示すように、調節ナット32が係合す
る溝カム31の下側の縁31aは、中押え5が上下往復
運動の下死点にあるときに、段ねじ36の軸芯を中心と
した半径aの円弧の一部となる。
【0050】中押え位置決めリンク40は、その長さ部
分で段ねじ41によりミシン機枠(図示せず)に回動自
在に固定され、段ねじ41の位置は、中押え5が下死点
にあるときの前記段ねじ36の位置と一致する(図3の
状態)。
【0051】すなわち、中押えリンク35における中押
えリンク34との段ねじ36による連結部分の回動中心
から中押え位置決めリンク40との中押えストッパ45
による連結部分の回動中心までの長さを、中押え位置決
めリンク40の段ねじ41による連結部分の回動中心か
ら中押えリンク35への取付け側の中押えストッパ45
による回動中心までの長さと同一としている。
【0052】中押え位置決めリンク40の一端側には、
ばね掛42が取り付けられ、また、ミシン機枠(図示せ
ず)にもばね掛43が固定され、この両ばね掛間にはコ
イルばね44が掛渡されて、ばね掛42が取り付けられ
た中押え位置決めリンク40の一端側を引き下げるよう
に付勢する。中押え位置決めリンク40の他端側には中
押さえストッパ45が固定され、押さえリンク35の一
端側35aに形成された丸孔35bに回動自在に挿通さ
れている。
【0053】中押さえ調節軸4の一端側には、中押さえ
高さ調節つまみ46が、ねじ作用により固定され、中押
さえ調節軸4の他端側はミシン機枠(図示せず)に、ね
じ作用により取り付けられ、その先端は中押さえストッ
パ45に当接している。中押さえ高さ調節つまみ46を
回すことにより、ねじ作用で中押さえ調節軸4が軸方向
に移動し、中押さえストッパ45に当接している先端の
高さを所望に調節して固定することができる。これによ
り、押さえリンク35の回動中心となる中押さえストッ
パ45の高さ調節を行うことができる。
【0054】中押さえリンク35の一端側35aの他端
側と、中押さえリンク37の一端側とは、段ねじ38で
回動自在に連結されている。また、中押さえリンク37
の他端側と、中押さえリンク中継板50は、段ねじ39
で回動自在に連結されている。中押さえ棒抱き51に中
押さえ棒52の基端部側がねじ53で固定され、中押さ
えリンク中継板50と中押さえ棒抱き51は、ねじ54
a及び54bで固定されている。中押さえ棒52の尾端
側には中押さえ5がねじ55で固定されている。符号5
6は中押さえ案内棒、符号58は中押さえばね、符号5
9は中押さえ調節ねじである。
【0055】図2に示すように、中押さえ上げリンク6
の長さ部分には丸孔60が形成されている。この丸孔6
0には、偏心ピンである中押さえ上げリンク調節ピン6
1が挿通されて、この中押さえ上げリンク調節ピンはミ
シン機枠(図示せず)に回動角度を所望に調節して固定
可能に設けられている。中押さえ上げリンク6の基端側
には所定形状の溝カム62が形成されている。
【0056】符号7は中押さえ上げリンクであり、その
長さ部分は段ねじ70でミシン機枠(図示せず)に回動
自在に固定されている。符号71はミシン機枠(図示せ
ず)に固定されたばね掛であり、このばね掛と中押さえ
上げリンク7の一端との間には、ばね72が掛渡され
て、中押さえ上げリンク7の一端側を付勢する。この同
一端側には段ねじ73で摺動リング74が回動自在に取
り付けられている。この摺動リンク74は溝カム62と
係合している。また、他端側にも段ねじ76で摺動リン
グ75が回動自在に取り付けられている。溝カム62の
形状は、摺動リンク74が摺動して中押さえ上げリンク
6の回動中心に近づくにつれ、中押さえ上げリンク6の
尾端側を押し上げていく形状であり、また、溝カム62
の下側の溝62aのうち、中押さえ5が上死点に達した
ときの摺動リング74が当接している部分はほぼ水平と
なり、中押さえ上げリンク7は係止される。
【0057】符号9はソレノイドであり、このソレノイ
ドのプランジャ90には接続ピン91により中押さえ上
げリンク8の一端側が回動自在に連結されている。中押
さえ上げリンク8の他端側はミシン機枠(図示せず)に
固定されている中押さえ上げリンクスタッド80と、段
ねじ81で回動自在に固定されている。摺動リング75
は、中押さえ上げリンク8の側部に当接している。
【0058】図4は、中押さえ装置1を自動縫いミシン
のミシンアーム101内に配置した正面図である。
【0059】次に、作用について説明する。
【0060】図5は、中押さえ5が上下往復動の上死点
に達したときの状態を示している。
【0061】中押え装置1によれば、溝カム31に対す
る取付け位置を調節することにより、中押さえ調節腕3
への中押さえリンク34の連結位置を所望に調節でき、
また、この調節により溝カム31に対する中押さえリン
ク34の連結位置での回動中心は中押さえ調節腕3が固
定されている揺動軸2の軸芯線と交叉する位置からこの
交叉位置より中押さえ調節腕3の尾端側の所定位置の範
囲までの間で調節することができるから、中押さえ調節
腕3と中押さえリンク34との連結位置は揺動軸2の軸
芯線と交叉する位置としたときは、中押さえ調節腕3が
揺動しても、中押さえ調節腕3が回動するだけで、中押
さえ調節腕3から中押さえ5までの連結機構は駆動され
ないから、中押え5は上下往復動しない。そして、中押
さえ調節腕3と中押さえリンク34との連結位置を交叉
位置から中押さえ調節腕3の尾端側に移動していくにつ
れて、中押え5上下往復動を漸次大きくしていくことが
できる。
【0062】揺動軸2に中押さえ調節腕3が取り付けら
れ、中押え5を駆動する連結機構の一端側のリンクであ
る中押さえリンク34を腕部に連結し、中押さえ調節腕
3への連結位置を調節せんとするのは、前記従来の中押
えの上下往復移動量を所望に調節する機構と共通してい
る。すなわち、中押え装置1は、従来の中押えの上下往
復移動量調節機構に、中押えの上下往復移動を行う場合
と上下往復移動をゼロとする場合とを切り換える機構も
兼ねさせたものである。
【0063】従って、中押え装置1によれば、従来のよ
うに、中押えの上下往復移動を行う場合と上下往復移動
をゼロとする場合とを切り換える機構を、中押えの上下
往復移動量調節機構とは別異の機構として設ける必要は
なく、部品点数を削減して製造コストを低減することが
できる。
【0064】また、中押えの上下往復移動量調節機構
に、中押えの上下往復移動を行う場合と上下往復移動を
ゼロとする場合とを切り換える機構も兼ねさせたことに
より、工具を差入れるなどして、中押え5の往復移動量
の調節も、中押えの上下往復移動を行う場合とゼロとす
る場合との切り換えも、ミシンアーム101の側部から
行えるから、前記従来の中押さえ装置に比べて、これら
の操作に慣れていない者にも取扱いを容易とすることが
できる。
【0065】中押え5が上下往復運動の下死点にあると
きに、溝カム31の下側の溝31aが、中押さえリンク
34と35との回動中心を中心とした円弧の一部となる
から、中押さえ調節腕3のどの位置で中押さえリンク3
4が連結されているかに拘らず、中押さえリンク35の
傾き、ひいては中押さえ調節腕3から中押さえ5までの
連結機構全体の配置位置が変わることがない。そのた
め、中押さえ調節腕3に対する中押さえリンク34の連
結位置の如何にかかわらず、中押え5の上下動位相は不
変である(図3参照)。
【0066】中押え装置1によれば、中押え位置決めリ
ンク40の長さ部分が回動自在に固定され、その一端側
はばね44で付勢され、他端側に設けられている中押さ
えストッパ45には中押さえ調節軸4の先端が当接して
いるから、中押さえ高さ調節つまみ46を回動して中押
さえ調節軸4の先端の高さを調節することで中押さえス
トッパ45の高さが調節され、中押さえリンク35の回
転中心の高さが調節されるので、中押さえリンク35の
傾きを変え、ひいては中押え5の下死点の高さ調節が行
える。
【0067】中押え装置1によれば、中押えリンク35
における中押えリンク34との段ねじ36による連結部
分の回動中心から中押え位置決めリンク40との中押え
ストッパ45による連結部分の回動中心までの長さを、
中押え位置決めリンク40の段ねじ41による連結部分
の回動中心から中押えリンク35への取付け側の中押え
ストッパ45による回動中心までの長さと同一にしてい
るので、中押え5が下死点にあるときには、中押えスト
ッパ45の位置にかかわらず、中押えリンク34と中押
えリンク35との連結位置の回動中心軸と中押え位置決
めリンク40の段ねじ41による回動中心軸とを同一線
上となるから、中押え5の高さを調節した場合において
も、中押え5の下死点の位置を変えることなく中押え5
の上下運動量のみを調節することができる。
【0068】中押え装置1によれば、ソレノイド9のプ
ランジャ90の牽引により、中押さえ上げリンクスタッ
ド80の固定位置を中心に中押さえリンク8が回動し、
中押さえリンク7の一端側に設けられ、中押さえリンク
8の側部に当接している摺動リング75が押圧されて中
押さえリンク8の側部を摺動して上昇し、中押さえリン
ク7が回動する。これにより中押さえ上げリンク6が回
動し、中押え5を引き上げてミシン上部側に退避させ
る。
【0069】図6に示すように、中押さえリンク8を設
けずに、中押さえリンク7の一端をソレノイド9のプラ
ンジャ90に連結し、他端を中押さえ上げリンク6に連
結した、リンク1枚構成でも中押え5を引き上げること
はできるが、中押さえリンク7の回動中心からプランジ
ャ90までの間隔が比較的短いので、中押さえリンク7
の回転半径が短く、中押さえリンク7の回動によりプラ
ンジャ90にこじれが生じて横荷重が過大となる。
【0070】しかし、中押え装置1によれば、中押さえ
リンク8の回転半径を大きくとって、中押さえリンク8
で中押さえリンク7を回動して中押さえ上げリンク6を
駆動できるので、プランジャのこじれを低減させて横荷
重を減少させ、出力の損失を防止することが可能とな
る。
【0071】中押え装置1によれば、中押さえ上げリン
ク6の長さ部分に形成されている丸孔60には、偏心ピ
ンである中押さえ上げリンク調節ピン61が挿通され
て、この中押さえ上げリンク調節ピンはミシン機枠(図
示せず)に回動角度を所望に調節して固定可能に設けら
れているから、調節ピン61を所望に回動して固定すれ
ば、中押さえ上げリンク6の回動中心の高さを調節する
ことができるから、従来のように中押え部分の取付け位
置を付け換えることは不要で、中押さえ上げリンク6の
尾端側による中押え5の退避位置の高さを調節を簡易に
行える。
【0072】しかも、中押さえ上げリンク6の回動の中
心からの溝カム62の位置が調節されて中押さえ上げリ
ンク6が傾き、溝カム62と摺動リング74との位置関
係に変動を及ぼすことがない。
【0073】中押え装置1によれば、退避による上死点
位置に中押え5があるときは、溝カム62の下側の溝6
2aのうち、中押さえ5が上死点に達したときの摺動リ
ング74が当接している部分は水平となり、中押さえ上
げリンク7は係止されるから、ソレノイド9への電流を
落としても、中押え5の退避を維持できる。
【0074】従って、中押え装置1によれば、中押え5
を退避した後はソレノイド9への電流を落としても、中
押え5の退避を維持でき、もってソレノイド9の発熱に
よる出力の低下を防止できる。
【0075】なお、溝カム62に代えてばね72により
当接する形状をもった外形カムを用いてもよい。後述す
る発明の実施の形態3についても同様である。
【0076】〔発明の実施の形態2〕図8は、発明の実
施の形態2である中押え装置1の要部を示す図である。
【0077】構成について説明する。
【0078】図1〜図7と同一符号の部材は、発明の実
施の形態1の場合と同様の部材であり、詳細な説明は省
略する。
【0079】この発明の実施の形態2が発明の実施の形
態1と異なる点は、中押さえ調節軸4、中押さえ高さ調
節つまみ46に代えて、外周カム48とこの外周カムを
回動自在に軸支する軸49とを設けたことである。その
他の構成は発明の実施の形態1と同様であり、詳細な説
明は省略する。
【0080】作用について説明すると、この外周カム4
8は中押さえストッパ45に当接しており、外周カム4
8を所定角度回動して固定することで、中押さえ高さ調
節つまみ46、中押さえ調節軸4と同様に、中押さえリ
ンク35の回転中心の高さが調節されるので、中押さえ
リンク35の傾きを変え、ひいては中押え5の下死点の
高さ調節が行える。
【0081】〔発明の実施の形態3〕図9は、発明の実
施の形態3である中押え装置1の要部を示す図である。
【0082】構成について説明する。
【0083】図1〜図7と同一符号の部材は、発明の実
施の形態1の場合と同様の部材であり、詳細な説明は省
略する。
【0084】この発明の実施の形態3が発明の実施の形
態1と異なる点は、偏心ピンである中押さえ上げリンク
調節ピン61、中押さえ上げリンク6に代えて、中押さ
え上げリンク6´を用いた点にある。中押さえ上げリン
ク6´は、その基端側の基端部6´aと尾端側の尾端部
6´bとの別体となっていて、基端部6´aには長孔7
´が形成され、基端部6´aと尾端側の尾端部6´bと
は長孔7´に挿通したねじ8´でねじ留め固定すること
ができ、その固定位置をずらすことで、溝カム62の高
さを調節し、中押さえ5の退避位置の高さ調節をするこ
とができる。
【0085】なお、この発明の実施の形態3の変形例と
して、図10に示すように、長孔7´、7´に代えて、
丸孔7´aと長孔7´bとを用いてもよい。すなわち、
長孔7´bの長さ方向は丸孔7´aに係合しているねじ
8´を回転中心とする円弧上に形成し、丸孔7´aに係
合しているねじ8´を回転中心として基端部6´aと尾
端側の尾端部6´bとの相対位置を調節し、ねじ8´の
長孔7´bに対するねじ止め位置を調節するようにして
もよい。
【0086】この変形例によれば、丸孔7´a及びねじ
8´を回転中心として基端部6´aと尾端側の尾端部6
´bとの相対位置の調節が行え、調節が容易である。
【0087】〔発明の実施の形態4〕図11は、発明の
実施の形態4である中押え装置1の要部を示す図であ
る。
【0088】構成について説明する。
【0089】図1〜図7と同一符号の部材は、発明の実
施の形態1の場合と同様の部材であり、詳細な説明は省
略する。
【0090】この発明の実施の形態4が発明の実施の形
態1と異なる点は、ソレノイド9にミシン機枠への取付
け用のヒンジ92を設け、このヒンジ92には長孔93
a、93bを形成し、ねじ94a、94bでミシン機枠
にねじ留め固定する点である。
【0091】溝カム62の形状により、溝カム62と摺
動リング74との位置関係に変動がないのであれば、ね
じ留め固定位置をずらすことで、中押さえ5の退避位置
の高さ調節をすることができる。
【0092】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、中押え
の上下往復移動量を所望に調節でき、また、上下往復移
動をゼロとすることのできる自動縫いミシンの中押さえ
装置について、部品点数を削減して製造コストを低減
し、操作に慣れていないものにも取扱いを容易とするこ
とができる。
【0093】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明と同様の効果を奏するほか、中押えの上下
揺動量を調節しても、中押えの上下動位相を不変とでき
る自動縫いミシンの中押さえ装置を提供することができ
る。
【0094】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明と同様の効果を奏するほか、中押えの下死
点の高さを調節を簡易に行える自動縫いミシンの中押さ
え装置を提供することができる。
【0095】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明と同様の作用、効果を奏するほか、中押え
の高さを調節した場合においても、中押えの下死点の位
置を変えることなく中押えの上下運動量のみを調節する
ことができる。
【0096】請求項5に記載の発明によれば、ソレノイ
ドを駆動源として中押えを退避させる機構を備えた自動
縫いミシンの中押え装置につき、中押えを退避した後は
ソレノイドへの電流を落としても、中押えの退避を維持
でき、もってソレノイドの発熱による出力の低下を防止
できる。
【0097】請求項6に記載の発明によれば、ソレノイ
ドを駆動源として中押えを退避させる機構を備えた自動
縫いミシンの中押え装置につき、中押えを退避した後は
ソレノイドへの電流を落としても、中押えの退避を維持
でき、もってソレノイドの発熱による出力の低下を防止
できる。
【0098】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明と同様の効果を奏するほか、ソレノイドを
駆動源として中押えを退避させる機構を備えた自動縫い
ミシンの中押え装置につき、ソレノイドのプランジャに
横荷重がかかることによる出力の損失を防止することが
できる。
【0099】請求項8に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明と同様の効果を奏するほか、ソレノイドを
駆動源として中押えを退避させる機構を備えた自動縫い
ミシンの中押え装置につき、退避位置の高さ調節を行え
る。
【0100】請求項9に記載の発明によれば、請求項8
に記載の発明につき、カム部と第2の摺動部との位置関
係に変動を及ぼすことなく、中押えの退避高さを調節す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である中押さえ装置の
分解斜視図。
【図2】この発明の実施の形態1である中押さえ装置の
分解斜視図。
【図3】この発明の実施の形態1である中押さえ装置を
備えた自動縫いミシンのミシンアームの左側面図(中押
えが下死点位置)。
【図4】この発明の実施の形態1である中押さえ装置を
備えた自動縫いミシンのミシンアームの正面図。
【図5】この発明の実施の形態1である中押さえ装置を
備えた自動縫いミシンのミシンアームの左側面図(中押
えが上死点位置)。
【図6】この発明の実施の形態1である中押さえ装置に
対する比較例としての中押え装置の部分正面図。
【図7】この発明の実施の形態1である中押さえ装置の
作用を説明する図。
【図8】この発明の実施の形態2である中押さえ装置の
要部を示す図。
【図9】この発明の実施の形態3である中押さえ装置の
要部を示す図。
【図10】この発明の実施の形態3である中押さえ装置
の変形例の要部を示す図。
【図11】この発明の実施の形態4である中押さえ装置
の要部を示す図。
【図12】従来の自動縫いミシンの要部の分解斜視図。
【図13】従来の自動縫いミシンでの中押えの上下運動
させる場合と、させない場合との切換を説明する図。
【図14】従来の自動縫いミシンでの中押えの上下運動
させる場合と、させない場合との切換を説明する図。
【符号の説明】
1 中押え装置 2 揺動軸 3 中押え調節腕 31 溝カム 32 中押え調節ナット 33 段ねじ 34 中押えリンク 35 中押えリンク 4 中押え調節軸 45 中押えストッパ 46 中押え高さ調節つまみ 48 外周カム 49 軸 5 中押え 6 中押え上げリンク 61 偏心軸 62 溝カム 6´ 中押え上げリンク 6´a 基端側部 6´b 尾端側部 7 中押えリンク 7´ 長孔 7´a 丸孔 7´b 長孔 74 摺動リング 75 摺動リング 8 中押えリンク 8´ ねじ 80 中押え上げリンクスタッド 92 ヒンジ 93a 長孔 93b 長孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中押えと、 所定の揺動軸と、 この揺動軸をその軸芯線を中心に揺動する揺動機構と、 前記揺動軸に基端側が固定されている腕部と、 一端側がこの腕部に連結され他端側が前記中押えに連結
    され前記揺動運動を前記中押えの往復動とする連結機構
    と、 この連結機構の前記腕部への連結位置を所望に調節する
    連結位置調節部とを備え、 この連結位置での回動中心は前記軸芯線と交叉する位置
    からこの交叉位置より前記腕部の尾端側の所定位置の範
    囲までの間で所望に調節することができる、自動縫いミ
    シンの中押え装置。
  2. 【請求項2】前記連結機構は、 一端が前記腕部と回動自在に連結される第1のリンク部
    材と、 この第1のリンク部材の他端に長さ部分が回動自在に連
    結されている第2のリンク部材とを備え、 この第2のリンク部材の一端側は所定の回動中心で回動
    自在であり他端側は前記中押え側に連結され、 前記連結位置の調節可能位置範囲は、前記中押えが前記
    往復運動の下死点にあるときに、前記第1のリンク部材
    の回動中心を中心とした円弧の一部となるように前記腕
    部に配置されている、請求項1に記載の自動縫いミシン
    の中押え装置。
  3. 【請求項3】前記第2のリンク部材の前記一端側に当接
    する当接部と、 一端側が所定の固定位置に回動自在に連結され他端側が
    前記第2のリンクの前記一端側に回動自在に連結されて
    いる第3のリンク部材と、 前記当接部の高さを所望に調節して固定する高さ調節部
    とを備え、 この高さ調節により前記第2のリンク部材の前記一端側
    の回動中心の高さ調節を行う、請求項2に記載の自動縫
    いミシンの中押え装置。
  4. 【請求項4】前記中押えが前記往復動の下死点にあると
    きの前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との
    前記連結部分の回動中心の位置は一定である、請求項3
    に記載の自動縫いミシンの中押え装置。
  5. 【請求項5】中押えと、 この中押えを往復駆動する中押え駆動機構と、 尾端側が前記中押え側と係合し長さ部分が所定の固定位
    置で回動自在である腕部と、 ソレノイドと、 このソレノイドのプランジャ側に連結されこのプランジ
    ャの動きにより長さ部分の所定位置を回動中心として回
    動する第1のリンク部材とを備え、 この第1のリンク部材の回動により前記中押えを引き上
    げてミシン上部側に退避せしめるものであり、 この退避による上死点位置に前記中押えがあるときは前
    記第1のリンク部材の回動を係止する係止部を備えてい
    る、自動縫いミシンの中押え装置。
  6. 【請求項6】中押えと、 この中押えを往復駆動する中押え駆動機構と、 尾端側が前記中押え側と係合し長さ部分が所定位置で回
    動自在である腕部と、 ソレノイドと、 このソレノイドのプランジャ側に一端が回動自在に連結
    され他端が固定位置に回動自在に連結されている第1の
    リンク部と、 長さ部分の所定位置を回動中心として回動自在であり一
    端側が前記腕部側に連結されている第2のリンク部と、 この第2のリンク部の他端側に設けられ前記第1のリン
    ク部の側部に当接している第1の摺動部とを備え、 前記第2のリンク部の回動により前記腕部を回動し前記
    中押えを引き上げてミシン上部側に退避せしめる、自動
    縫いミシンの中押え装置。
  7. 【請求項7】前記中押えの退避高さを調節する高さ調節
    部を備えている、請求項6に記載の自動縫いミシンの中
    押え装置。
  8. 【請求項8】前記腕部の基端側に形成されているカム部
    と、 前記第2のリンク部材の前記一端部側に設けられ前記カ
    ム部と係合して摺動する第2の摺動部とを備え、 前記腕部は前記第2のリンク部材の回動による前記第3
    の摺動部の前記カム部内の摺動により前記中押えを引き
    上げるものである、請求項6に記載の自動縫いミシンの
    中押え装置。
  9. 【請求項9】前記腕部の前記回動の中心からの前記カム
    部の位置を調節するカム位置調節部を備え、 前記カム部の位置調節により前記中押えの退避高さを調
    節する、請求項8に記載の自動縫いミシンの中押え装
    置。
JP06646596A 1996-03-22 1996-03-22 自動縫いミシンの中押え装置 Expired - Fee Related JP3734301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06646596A JP3734301B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 自動縫いミシンの中押え装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06646596A JP3734301B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 自動縫いミシンの中押え装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09253365A true JPH09253365A (ja) 1997-09-30
JP3734301B2 JP3734301B2 (ja) 2006-01-11

Family

ID=13316568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06646596A Expired - Fee Related JP3734301B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 自動縫いミシンの中押え装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3734301B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006109922A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Juki Corp ミシンの中押え装置
JP2006166977A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Juki Corp ミシン
JP2006314461A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Juki Corp ミシン
JP2006314464A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Juki Corp ミシン
JP2007097651A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Juki Corp ミシンの糸調子装置
JP2007117604A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Juki Corp ミシン
JP2007159710A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Juki Corp ミシンの中押さえ装置
KR101364551B1 (ko) * 2007-01-18 2014-02-18 주식회사 썬스타 자수 미싱의 옷감 누름부재 구동 구조
CN106319774A (zh) * 2015-06-17 2017-01-11 启翔股份有限公司 缝纫机的内压脚装置
JP2017056079A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 Juki株式会社 ミシン
CN108118457A (zh) * 2016-11-29 2018-06-05 拓卡奔马机电科技有限公司 一种抬压脚高度调节机构及锁眼机
CN108130656A (zh) * 2018-01-23 2018-06-08 诸暨锦和缝制机械有限公司 一种缝纫机的自动抬压脚装置
CN108411504A (zh) * 2017-02-10 2018-08-17 Juki株式会社 缝纫机
CN108532136A (zh) * 2018-06-25 2018-09-14 大连思美娅服饰有限公司 圆盘压脚

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101240382B1 (ko) * 2004-10-12 2013-03-08 쥬키 가부시키가이샤 재봉기의 중심 노루발 장치
JP2006109922A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Juki Corp ミシンの中押え装置
JP4526917B2 (ja) * 2004-10-12 2010-08-18 Juki株式会社 ミシンの中押え装置
JP2006166977A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Juki Corp ミシン
KR101240386B1 (ko) * 2004-12-13 2013-03-08 쥬키 가부시키가이샤 재봉기
JP4614755B2 (ja) * 2004-12-13 2011-01-19 Juki株式会社 ミシン
JP2006314461A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Juki Corp ミシン
JP2006314464A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Juki Corp ミシン
JP4516886B2 (ja) * 2005-05-11 2010-08-04 Juki株式会社 ミシン
JP2007097651A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Juki Corp ミシンの糸調子装置
JP2007117604A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Juki Corp ミシン
JP2007159710A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Juki Corp ミシンの中押さえ装置
KR101364551B1 (ko) * 2007-01-18 2014-02-18 주식회사 썬스타 자수 미싱의 옷감 누름부재 구동 구조
CN106319774A (zh) * 2015-06-17 2017-01-11 启翔股份有限公司 缝纫机的内压脚装置
CN106319774B (zh) * 2015-06-17 2018-11-16 启翔股份有限公司 缝纫机的内压脚装置
JP2017056079A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 Juki株式会社 ミシン
CN108118457A (zh) * 2016-11-29 2018-06-05 拓卡奔马机电科技有限公司 一种抬压脚高度调节机构及锁眼机
CN108118457B (zh) * 2016-11-29 2023-07-07 拓卡奔马机电科技有限公司 一种抬压脚高度调节机构及锁眼机
CN108411504A (zh) * 2017-02-10 2018-08-17 Juki株式会社 缝纫机
CN108130656A (zh) * 2018-01-23 2018-06-08 诸暨锦和缝制机械有限公司 一种缝纫机的自动抬压脚装置
CN108130656B (zh) * 2018-01-23 2020-09-18 浙江锦上智控科技有限公司 一种缝纫机的自动抬压脚装置
CN108532136A (zh) * 2018-06-25 2018-09-14 大连思美娅服饰有限公司 圆盘压脚

Also Published As

Publication number Publication date
JP3734301B2 (ja) 2006-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09253365A (ja) 自動縫いミシンの中押え装置
KR101240382B1 (ko) 재봉기의 중심 노루발 장치
US6520101B2 (en) Sewing machine with a device for adjusting a pressure applied to a pressure bar and a device for lifting the presser bar
WO2014069028A1 (ja) ミシンの布押え昇降装置
KR101240386B1 (ko) 재봉기
JP4261698B2 (ja) ミシンの布送り機構
JPH03149082A (ja) 縫製ミシン用の駆動装置
KR20070049057A (ko) 미싱
JP2007006912A (ja) ミシンの針棒駆動装置
JPH04332593A (ja) ミシン
KR100665395B1 (ko) 재봉틀의 이송량 조절장치
JP2906748B2 (ja) ミシンの糸通し装置
US5427041A (en) Upper knife releasing device in an overlock sewing machine
JP2008284158A (ja) 多頭ミシン
JP4799842B2 (ja) ミシンの中押え装置
JPS581953B2 (ja) ジドウジグザグミシン ノ モヨウヌイソウチ
JP3107846B2 (ja) ミシン
JP3367997B2 (ja) オーバーロックミシンの上メスリリース装置
US8161897B2 (en) Knee lever for sewing machine
JP4017737B2 (ja) 糸端保持手段を備えた多針ミシン
JP3104076B2 (ja) ミシン
JP3983367B2 (ja) ミシンの布押え装置
JPH09299643A (ja) ミシン
TWI231329B (en) Sewing machine
JP3763606B2 (ja) 送り歯の駆動切換え装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041224

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20050307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20051018

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101028

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111028

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111028

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121028

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees