JP2006314464A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 このミシンには、縫製物を針板に向けて押さえつける中押さえと、縫針を上下動させて針棒を上下動させるとともに、中押さえを縫針の上下動方向に沿って上下動させる主軸と、主軸を駆動させる主軸駆動モータと、中押さえが下死点に到達したときの針板からの高さを調節する調節軸とが設けられている。そして、ミシンには、調節軸を駆動させる調節軸駆動モータと、中押さえの下死点高さを縫い目データとともに記憶する記憶部と、記憶部に記憶された前記下死点高さ及び縫い目データを基に、主軸駆動モータ及び調節軸駆動モータを制御する制御手段とが備えられている。制御手段は、下死点高さの調節が、主軸の主軸スピードを一定でかつ複数の針数に分割して行われるように、主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御する。
【選択図】 図17
Description
ところで、ミシンのパターン形成縫いにおいて、縫製物の布厚は必ずしも均一ではない上に、複数枚の縫製物を重ねた際には縫製物表面に段差が生じるため、中押さえの縫製動作中における最下端位置(下死点高さ)を調整する必要がある。
しかし、このミシンに搭載された中押さえ装置は、中押さえの高さ調整ダイヤルが手動操作であるため、縫製中の縫製物の布厚変化に対してリアルタイムに対応できない。このため、上記ダイヤル操作をパルスモータ駆動とし、さらに中押さえの上昇/下降動作をソレノイド、或は、エアーシリンダにより駆動可能とすることで、縫製動作中であっても縫製パターンに応じて中押さえの下死点高さを調整可能としたミシンが開発されている(例えば、特許文献2参照)。
針棒に支持された縫針を縫製物から抜く際に縫製物を針板に向けて押さえつける中押さえと、
軸回りに回転することにより、前記縫針を上下動させて前記針棒を上下動させるとともに、前記中押さえを前記縫針の上下動方向に沿って上下動させる主軸と、
前記主軸を駆動させる主軸駆動モータと、
軸回りに回転することにより、前記中押さえが下死点に到達したときの針板からの高さを調節する調節軸と、
前記調節軸を駆動させる調節軸駆動モータと、
前記中押さえの下死点高さを縫い目データとともに記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記下死点高さ及び縫い目データを基に、前記主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記下死点高さの調節のための前記調節軸駆動モータの駆動が、前記主軸の主軸スピードを一定でかつ複数の針数に分割して行われるように、前記主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御することを特徴としている。
前記下死点高さの調節が複数の針数で分割して行われるか否かを前記制御手段に入力する選択手段が設けられており、
前記制御手段は、前記選択手段の入力結果に基づいて前記下死点高さの調節が行われるように、前記主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御することを特徴としている。
本発明の実施形態を図1〜図16に基づいて説明する。
本実施形態において、ミシンとして電子サイクルミシンを例に説明する。電子サイクルミシンは、縫製を行う縫製物である布を保持する布保持部としての保持枠を有し、その保持枠が縫針に対し相対的に移動することにより、保持枠に保持される布に所定の縫製データ(縫い目パターン)に基づく縫い目を形成するミシンである。
ここで、後述する縫針108が上下動を行う方向をZ軸方向(上下方向)とし、これと直交する一の方向をX軸方向(左右方向)とし、Z軸方向とX軸方向の両方に直交する方向をY軸方向(前後方向)と定義する。
図1に示すように、ミシン本体101は、外形が側面視にて略コ字状を呈するミシンフレーム102を備えている。このミシンフレーム102は、ミシン本体101の上部をなし前後方向に延びるミシンアーム部102aと、ミシン本体101の下部をなし前後方向に延びるミシンベッド部102bと、ミシンアーム部102aとミシンベッド部102bとを連結する縦胴部102cとを有している。
このミシン本体101は、ミシンフレーム102内に動力伝達機構が配され、回動自在で前後方向に延びる主軸2(図4参照)及び図示しない下軸を有している。主軸2はミシンアーム部102aの内部に配され、下軸(図示省略)はミシンベッド部102bの内部に配されている。
主軸2の前端には、主軸2の回動によりZ軸方向に上下動する針棒108aが接続されており、その針棒108aの下端には、図2に示されるように縫針108が備えられている。
なお、主軸モータ2a、主軸2、針棒108a、縫針108、下軸(図示省略)、釜(図示省略)等の接続構成は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
図3に示すように、ミシンアーム部102aの内部には、縫製物としての布のばたつきを押さえる中押さえ装置1が配設されているとともに、図1及び図2に示すようにミシンベッド部102b上には、針板110が配設されている。ここで、中押さえ装置1には、縫針108の上下動による布の浮き上がりを防止するために、針棒108aの上下動と連動して上下動し、縫針108の周囲の布を針板に向けて押さえつける中押さえ29が設けられている。
また、針板110の上方には、後述する保持枠111と、縫針108とが配置されている。この縫針108は、中押さえ29の先端に形成された貫通孔を貫通するように配置されている。
また、保持枠111は、布押さえ(図示省略)と下板(図示省略)とからなっており、
取付部材113はミシンアーム部102a内に配置された布押さえモータ79bの駆動により上下駆動が可能であり、布押さえ下降時に下板との間で布を挟持し保持するようになっている。
位置決めリンク13は、その中央部近傍で段ねじ14によりミシン筐体としてのミシンフレーム102に回動自在に取り付けられ、段ねじ14の位置は、中押さえ29が下死点にあるときの段ねじ12の位置と一致する。
第4リンク22の他端部には、リンク中継板25が段ねじ26により連結されている。リンク中継板25には中押さえ棒抱き27が固定されており、中押さえ棒抱き27には上下方向に延びる中押さえ棒28が保持されている。中押さえ棒28の下端部には、縫製時に布地を針板に押さえ付ける中押さえ29が取り付けられている。中押さえ棒28の上端部にはコイルばね30が設けられており、ボルト31及びナット32により中押さえ棒抱き27に取り付けられている。
角駒33は、段ねじ23と、第3リンク20と第4リンク22の連結部P3との隙間をうめるスペーサの役割を果たしており、各リンクのがたつきを防ぎ、各部材を円滑に駆動させる。
中押さえ昇降カム45は、図6〜図8に示すように、回動中心を通る中心線を境に一方は、回動中心から外周面までの距離がほぼ同一の円弧状に形成され(以下、維持部45aという。)、他方は、回動中心から外周面までの距離が、維持部45aにおける回動中心から外周面までの距離よりも大きく、かつ、滑らかに変化する形状(以下、変化部45bという。)とされている。
5bがコロ47に当接している際には、中押さえ上げ部材46が上昇するようになっている(図7及び図8参照)。すなわち、中押さえ昇降カム45、中押さえ上げ部材46、コロ47により、中押さえ退避機構M2が構成されている。
主軸モータ2aを駆動させて、主軸2や偏心カム3を回動させると、接続リンク4の先端は主軸2の軸線に略直交する方向(第3リンク20と第4リンク22の直列方向D2に対して横切る方向D3)に揺動し、接続リンク4に連結された揺動軸抱き5も同方向に揺動する。揺動軸抱き5が揺動することにより、揺動軸6も揺動するため、第1リンク8の一端部が揺動支点となって第1リンク8の他端部が揺動軸6の軸線に略直交する方向(第3リンク20と第4リンク22の直列方向D2に対して横切る方向D3)に揺動する。第1リンク8の他端部の揺動に伴い、第2リンク11の他端部は第3リンク20と第4リンク22の直列方向D2に揺動し、第2リンク11の他端部に連結された第3リンク20及び第4リンク22は、その直列方向(上下方向)D2に揺動する。第3リンク20及び第4リンク22の揺動に伴い、第4リンク22に連結された中押さえ棒28は上下方向D1に沿って下方に移動するため、中押さえ29も上下方向に移動する。つまり、主軸2が軸方向に回動することによって、中押さえ29が縫針108の上下動方向に沿って上下動するようになっている。
後述する制御装置1000のCPU73が制御プログラムを実行することにより、中押さえモータ42は、後述するEEPROM72に記憶された縫製パターンデータや中押さえ高さデータに基づいて駆動を始める。
中押さえモータ42の駆動は、かさ歯車41、ベアリング40を介して調節軸39に伝達され、調節軸39は回動を始める。調節軸39の回動により、偏心カム38も回動し、移動リンク36は、調節軸39の軸線に略直交する方向(第3リンク20と第4リンク22の直列方向D2に対して横切る方向D3)に揺動する。移動リンク36の揺動により、案内部材34は第3リンク20と第4リンク22の直列方向D2に対して横切る方向D3に揺動する。
4リンク22の他端部との間の距離Lが短くなり、中押さえ29は上下方向D1に沿って上方に移動する。これにより、中押さえ29の針板からの中押さえ高さ位置P4を調節することができる。
また、ミシン100(ミシン本体101)は、図1、図10に示すように、作業者がミシンに対する各種設定操作や、各種データ等の入力操作を行うための操作パネル(選択手段)74aを有している。この操作パネル74aとミシン本体101とは、図示しない有線又は無線の回線により接続されている。
操作パネル74aは、ミシンの各種設定、各種データの入力の操作が可能な複数の操作キー群と、各種設定状態等を表示するデータ表示部74d等を備えている。
図10に示すように、操作パネル74aには、データ表示部74d、準備キー74e、リセットキー74f、+/前進キー74g、−/後退キー74h、パターンナンバーキー74i、X拡大縮小率キー74j、Y拡大縮小率キー74k、スピードキー74l、中押さえ高さキー74m、変速切替キー74n、プログラムキー(「Pr1」,「Pr2」,「Pr3」,「Pr4」)74o、及びミシンや各キーの動作状態等を示すLED90、91等が設けられている。
準備キー74eは、+/前進キー74gや−/後退キー74hなどにより変更されたデータや数値を確定する操作などを行うためのキーである。
リセットキー74fは、+/前進キー74gや−/後退キー74hなどにより変更されたデータや数値をリセットする操作などを行うためのキーである。
+/前進キー74g、−/後退キー74hは、各種データ番号やデータ数値の変更(順送り;+、逆送り;−)を行う操作のためのキーである。
パターンナンバーキー74iは、例えば、予め設定されて記憶されている縫製パターンデータによる縫製を行う際に、所望する縫製パターンデータを選択するため、その縫製パターンデータに対応する縫製パターンデータを呼び出したり、その縫製パターンNo.を表示したりするためのキーである。なお、縫製パターンデータについては後述する。
スピードキー74lは、縫製時の主軸スピードの設定入力及び表示を行うためのキーである。
変速切替キー74nは、縫製中における主軸スピードを変速するか否かを決定するための切替キーである。
プログラムキー(「Pr1」,「Pr2」,「Pr3」,「Pr4」)74oは、縫製パターンデータ、拡大縮小率、主軸スピード、中押さえ高さ等が組み合わされた、カスタマイズな縫製を行うためのデータ(プログラムパターンデータ)を選択するためのキーである。
なお、操作パネル74aにおいて各種キーを介して設定入力された縫製データ、プログラムパターンデータなどの各種データは、後述する制御装置1000に出力され、後述するEEPROM72に記憶される。
ここで、縫製パターンについて説明する。
縫製パターンは、縫製を行う際の運針パターンであって、その運針パターンを実行するために、保持枠111を移動させる際のX方向移動量、Y方向移動量のデータ(針落ち位置を示す縫い目データ)が複数組み合わされてなる縫製パターンデータで表されるものである。実際の縫製パターンデータと、運針パターンの一例を、図11、図12に示す。原点位置(0,0)から図11に示すパターンNo.1の縫製パターンデータに従い運針が行われると、図12に示す運針が行われ、縫い目が形成される。
そして、「空送り」においては針棒108a(縫針108)は動作せず、保持枠111のみが移動し、「縫い」においては保持枠111とともに針棒108a(縫針108)が動作し、縫い目を形成するようになっている。
また、「糸切り」は糸切り装置(図示省略)、「終了」はミシン100の動作に対するコマンドであるとともに、その動作に対する数値設定は不要となるので、数値データは設定されない(図11では(0)と表記)。
また、「中押さえ高さ」は、中押さえ装置1の動作に対するコマンドであるとともに、その動作に対する数値データを含むものである。
即ち、「中押さえ高さ」の設定値によって、主軸モータ2aの回転角度で規定される縫針108の下死点の位相(180°)における中押さえ29の高さ、即ち、中押さえモータ42の回転角度位置が決定される。
なお、図11,12のX移動量、Y移動量、中押さえ移動量の数値データにおける表記は10倍表記であり、例えば、「15」は、「1.5mm」を示している。
次いで、プログラムパターンについて説明する。
プログラムパターンデータは、図13に示すように、縫製を行う任意の縫製パターンデータが選択され、当該縫製パターン中の各「空送り」、「縫い」コマンドのX移動量、Y移動量を増減させるX拡大縮小率とY拡大縮小率が数値設定され、縫製時の主軸モータ2aの回転速度である主軸スピード、縫製中の基準となる中押さえ29の下死点高さ(ただし、縫製パターンに中押さえ高さが設定されている場合には縫製パターンを優先する)が数値設定され、縫製中の基準となる中押さえ29の上下動振幅の補正量(ただし、縫製パターンに中押さえ振幅の補正量が設定されている場合には縫製パターンを優先する)が数値設定されている。
ミシン100は、図14に示すように、上述した各部、各部材の動作を制御するための制御装置1000を備えている。
制御装置1000は、図14に示すように、ROM70、RAM71、EEPROM7
2及びCPU73を備えている。
RAM71には、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、縫製動作中やデータ処理中のワークエリアとして使用され、ROM70やEEPROM72から読み出したプログラムやデータ等を一時的に記憶するものである。
特に、EEPROM72は、本発明に係る記憶部であり、操作パネル74aを介して入力された、複数の縫い目データが組み合わされてなる縫製パターンデータ(例えば、図11のパターンNo.1の縫製パターンデータ等)やプログラムパターンが記憶されるようになっている。
また、EEPROM72は、X拡大縮小率やY拡大縮小率のデータ、主軸スピードデータ、中押さえ高さデータ等を記憶している。
また、EEPROM72は、それら縫製パターンデータ、X拡大縮小率やY拡大縮小率のデータ、主軸スピードデータ、中押さえ高さデータ等が組み合わされた縫製データとしてのプログラムパターンデータ(例えば、図13のプログラムパターンデータ「Pr1」,「Pr2」,「Pr3」,「Pr4」)等を記憶している。
また、CPU73は、インターフェース74を介して布押さえスイッチ74b及びスタートスイッチ74cと接続されており、布押さえスイッチ74b及びスタートスイッチ74cから指示信号が入力された場合に、前述の縫製パターンデータ等に基づき、ミシン100の各部に縫製を行わせる処理を行う。
なお、主軸モータ2aには、例えば、サーボモータを適用することができる。
それぞれ駆動するX軸モータ駆動回路76b及びY軸モータ駆動回路77bが接続され、保持枠111のX軸方向及びY軸方向の動作を制御する。
また、CPU73は、インターフェース78を介して、主軸モータ2aによる上下動とは別に中押さえ29の高さ位置を調節する中押さえモータ42を駆動する中押さえモータ駆動回路78bが接続され、中押さえ装置1の動作を制御する。
また、CPU73は、インターフェース79を介して、布押さえ(図示省略)を上下に移動する布押さえモータ79aを駆動する布押さえモータ駆動回路79bが接続され、布押さえの動作を制御する。
なお、X軸モータ76a及びY軸モータ77a、中押さえモータ42、布押さえモータ79aには、例えば、パルスモータを適用することができる。
また、CPU73は、インターフェース80を介して、中押さえ装置1の中押さえ29の原点位置を検出するための中押さえ原点センサ80cに接続され、中押さえ装置1の中押さえ29が正規の配置に位置しているか否かを示す信号が入力されて、該信号に基づく制御を行う。
また、CPU73は、インターフェース80を介して、布押さえ(図示省略)の原点位置を検出するための布押さえ原点センサ80dに接続され、布押さえが原点位置に戻っているか否かを示す信号が入力されて、該信号に基づく制御を行う。
次に、本発明に係るミシン100の動作について、図15に示すフローチャートに基づき説明する。
そして、制御装置1000が、プログラムキー74oが押下された信号を検出しない場合(ステップS101;No)、或いはステップS102におけるプログラムパターンの設定後に、ステップS103に移行する。
そして、制御装置1000が、パターンNo.キー74i、X拡大縮小率キー74j、Y拡大縮小率キー74k、スピードキー74l、中押さえ高さキー74m、変速切替キー74nが押下された信号を検出しない場合(ステップS103;No)、或いはステップS104における動作後に、ステップS105に移行する。
そして、制御装置1000が、+/前進キー74g、−/後退キー74hが押下された
信号を検出しない場合(ステップS105;No)、或いはステップS106における設定の更新後に、ステップS107に移行する。
そして、制御装置1000は、変速切替のデータが変更されているか否かを判断する(ステップS110)
制御装置1000が、変速切替のデータが変更されていると判断すると(ステップS110;Yes)、制御装置1000は、変更された新たな変速切替のデータをEEPROM72に書き込む(ステップS111)。一方、制御装置1000が、変速切替のデータが変更されていないと判断した場合(ステップS110;No)、或いはステップS111におけるデータの書き込み後に、ステップS112に移行する。
更に、制御装置1000は、中押さえモータ42を駆動し、中押さえを中押さえ原点センサ80cの検出位置まで移動させる原点検索を行う(ステップS113)。なお、中押さえの原点位置は、中押さえ上昇位置である。
更に、制御装置1000は、X軸モータ76a、Y軸モータ77aを駆動し、保持枠111をX軸原点センサ80a、Y軸原点センサ80bの検出位置まで移動させる原点検索を行った後、選択された縫製パターンデータの縫い始め位置まで保持枠111を移動させる(ステップS114)。
そして、制御装置1000は、布押さえモータ79aを駆動し、布押さえ(図示省略)を上昇させる(ステップS115)。
制御装置1000が、布押さえSW74bが押下された信号を検出しない場合(ステップS116;No)、ステップS116へ戻る。一方、制御装置1000が、布押さえSW74bが押下された信号を検出した場合(ステップS116;Yes)、布押さえモータ79aを駆動し、布押さえ(図示省略)を下降させる(ステップS117)。
また、制御装置1000は、布押さえSW74bが押下されたか否かを判断する(ステップS118)。
制御装置1000が、布押さえSW74bが押下された信号を検出した場合(ステップS118;Yes)、布押さえモータ79aを駆動し、布押さえ(図示省略)を上昇させて(ステップS119)、ステップS116へ戻る。一方、制御装置1000が、布押さえSW74bが押下された信号を検出しない場合(ステップS118;No)、ステップS120へ進む。
制御装置1000が、スタートSW74cが押下された信号を検出しない場合(ステップS120;No)、ステップS118へ戻る。一方、制御装置1000が、スタートSW74cが押下された信号を検出した場合(ステップS120;Yes)、縫製動作処理を行い(ステップS121)、その処理終了後にステップS122に移行する。
更に、制御装置1000は、布押さえモータ79aを駆動し、布押さえ(図示省略)を上昇させ(ステップS123)、ステップS116へ戻り、縫製動作が繰り返される。
まず、制御装置1000は、選択されている縫製パターンデータにおける次データが終了データであるか否かを判断する(ステップS201)。
次データが終了データであると判断すると(ステップS201;Yes)、制御装置1000は、縫製動作処理(サブルーチン)を終了し、メインルーチンへ戻る。一方、次データが終了データでないと判断すると(ステップS201;No)、制御装置1000は次データが空送りデータであるか否かを判断する(ステップS202)。
ン停止指令を出力し(ステップS211)、縫針108が針上位置で停止するまでウエイトする(ステップS212)。
主軸2が停止し、ミシン100が停止したと判断すると(ステップS212;Yes)、制御装置1000は中押さえモータ42を動作させて、中押さえ29を所定の高さに上昇させて待機位置に配置し(ステップS213)、ステップS201へ戻る。
まず、制御装置1000は設定値Aと現在値Bとが同じ値であるかを判断する(ステップS300)。同じであると判断すると(ステップS300;Yes)、制御装置1000は中押さえ高さ可変処理(サブルーチン)を終了し、メインルーチンへ戻る。一方、異なる値と判断すると(ステップS300;No)、制御装置1000は主軸スピード変速が禁止されているか否かを判断する(ステップS301)。このとき、判断基準として用いられるのが、変速切替キー74nで設定されて、EEPROM72に記憶された変速切替のデータである。変速切替のデータ変速を禁止しない場合であると、制御装置1000は、設定値Aを現在値BとしてRAM71に記憶させて(ステップS307)、ステップS304に移行する。
04に移行する。
まず、制御装置1000は主軸スピード変速が禁止されているか否かを判断する(ステップS400)。このとき、判断基準として用いられるのが、変速切替キー74nで設定されて、EEPROM72に記憶された変速切替のデータである。変速切替のデータが変速を禁止とする場合であると、制御装置1000は主軸スピード可変処理(サブルーチン)を終了し、メインルーチンへ戻る。一方、変速切替のデータが変速を禁止としない場合であると、制御装置1000は、1針先のデータ(次データの次データ)が中押さえ高さデータであるか否かを判断する。
そして、制御装置1000は、可変量Cが20よりも大きいか否かを判断する(ステップS403)。可変量Cが20以下であると判断した場合(ステップS403;No)、制御装置1000は主軸スピード可変処理(サブルーチン)を終了し、メインルーチンへ戻る。一方、可変量Cが20よりも大きいと判断した場合(ステップS403;Yes)、制御装置1000は可変量Cが30よりも大きいか否かを判断する(ステップS404)。
一方、次データが中押さえ高さデータでないと判断した場合(ステップS408;No)、制御装置1000はRAM72に記憶されている主軸スピードDが2500rpmであるか否かを判断する(ステップS409)。
一方、主軸スピードDが2500rpmでないと判断した場合(ステップS409;No)、制御装置1000は2500rpmを主軸スピードDとしてRAM72に記憶させてから(ステップS410)、記憶された主軸スピードDによる主軸スピード速度指令を主軸モータ2aに出力する(ステップS407)。これによって、中押さえ29を駆動させるために減速した主軸スピードが2500rpmに戻されることになる。
また、本実施形態では、操作パネル74aの変速切替キー74nから、主軸スピードを変速する旨が入力された場合には、中押さえ29の下死点高さの調節が複数の針数で分割して行われないことが決定されて、一方主軸スピードの変速を禁止する旨が入力された場合には、前記下死点高さの調節が複数の針数で分割して行われることが決定されている。つまり、操作パネル74aが本発明にかかる選択手段である。このように、下死点高さの調節が複数の針数で分割して行われるか否かを操作パネル74aから入力できるので、下死点高さの調節が複数の針数で分割して行われるか否かを容易に切り替えることが可能である。例えば分割して下死点高さを調節すると縫製物の段部に中押さえが引っかかってしまうことが想定される場合には、予め操作パネル74aに分割せずに下死点高さの調節を行うようにすることを入力しておけば、中押さえ29と縫製物との引っかかりを防止することができる。また、操作パネル74aから主軸スピードの変速するか否かが入力されるので、入力結果をEEPROM72へ記憶したり、パターンデータにデータとして記憶することも可能となっている。
また、パターンデータ内に選択用のデータを記憶させてもよい。
また、本実施形態では次の1針が進行する前に、中押さえ29の下死点高さの調節を複数に分割する場合を例示して説明しているが、例えば前後1針を含む計3針などのようにより多くの針数で平均化して中押さえ29の下死点高さの調節を複数に分割してもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
2 主軸
2a 主軸モータ(主軸駆動モータ)
29 中押さえ
34 案内部材
39 調節軸
42 中押さえモータ(調節軸駆動モータ)
70 ROM
71 RAM
72 EEPROM(記憶部)
73 CPU
74a 操作パネル(選択手段)
76a X軸モータ
77a Y軸モータ
100 電子サイクルミシン(ミシン)
108 縫針
111 保持枠
113 取付部材
1000 制御装置(制御手段)
Claims (2)
- 針棒に支持された縫針を縫製物から抜く際に縫製物を針板に向けて押さえつける中押さえと、
軸回りに回転することにより、前記縫針を上下動させて前記針棒を上下動させるとともに、前記中押さえを前記縫針の上下動方向に沿って上下動させる主軸と、
前記主軸を駆動させる主軸駆動モータと、
軸回りに回転することにより、前記中押さえが下死点に到達したときの針板からの高さを調節する調節軸と、
前記調節軸を駆動させる調節軸駆動モータと、
前記中押さえの下死点高さを縫い目データとともに記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記下死点高さ及び縫い目データを基に、前記主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、縫製中に前記下死点高さの調節のための前記調節軸駆動モータの駆動が、前記主軸の主軸スピードを一定でかつ複数の針数に分割して行われるように、前記主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御することを特徴とするミシン。 - 請求項1記載のミシンにおいて、
前記下死点高さの調節が複数の針数で分割して行われるか否かを前記制御手段に入力する選択手段が設けられており、
前記制御手段は、前記選択手段の入力結果に基づいて前記下死点高さの調節が行われるように、前記主軸駆動モータ及び前記調節軸駆動モータを制御することを特徴とするミシン。
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