JP3511940B2 - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP3511940B2
JP3511940B2 JP08253299A JP8253299A JP3511940B2 JP 3511940 B2 JP3511940 B2 JP 3511940B2 JP 08253299 A JP08253299 A JP 08253299A JP 8253299 A JP8253299 A JP 8253299A JP 3511940 B2 JP3511940 B2 JP 3511940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布支持枠内に支持
される加工布を縫製できるミシンに関し、特に、縫製す
る前に、模様の縫製範囲が布支持枠の範囲内に入ってい
るかどうかをチェックするトレースモードを実行できる
ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば刺繍ミシンの様に、布支持
枠を利用して加工布を押さえ、その布支持枠内に縫製す
るミシンがある。このようなミシンの縫製可能範囲は、
使用する布支持枠によってそれぞれ異なり、また、刺繍
縫製範囲はデータによってそれぞれ異なるので、実際に
縫針によって縫製する前に、オペレータによって刺繍縫
製範囲が布支持枠内に収まっているかを確認するエリア
チェックが行われている。エリアチェックの方法とし
て、ミシン頭部は動かないため加工布をセットした布支
持枠をトレースデータに沿って移動し、布支持枠と刺繍
針の相対的な距離をチェックするトレースモードが広く
採用されている。そのトレースモードでは、縫針が布支
持枠に衝突することを防ぐため、通常、縫針を上げた状
態でトレースが行われる。
【0003】従来のトレースの場合、一定の速度でマス
クデータを一気にトレースするため、布支持枠とマスク
データとが接近している場合に見極めることが難しく、
同じデータを何度もトレースして確認する必要があっ
た。これに対し、特開平9−137165号公報に、マ
スクデータと布支持枠の距離等の位置関係によってトレ
ースの速度を変化させるプログラムによりトレース速度
を制御して、より正確且つ迅速にトレースできる方法が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トレー
スはオペレータが目視で実行するものであり、その熟達
度には個人差があるが、従来のトレース方法では、プロ
グラムによってトレースされるため、オペレータによっ
てその速度を変化させるようなことは難しかった。ま
た、トレースの際に通り過ぎた部分をもう一度確認した
い場合には、また初めからトレースし直す必要があっ
た。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであって、トレースモードの実行の際にトレース方
向を反転できるようにすることにより、操作性に優れた
ミシンを提供し、また、トレースモード実行中に一時的
にトレース速度を変化させたり、一時停止等を可能にす
ることにより、操作性の高いミシンを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載のミシンは、上下動可能な
縫針と加工布を支持する支持枠とを、相対的に移動させ
ることにより、加工布に模様を縫製できるミシンであっ
て、縫針を加工布から離した状態で、模様の縫製エリア
の所定経路に沿った所定の移動方向へ、縫針と支持枠と
を相対移動させるトレースモード実行の際に、移動方向
の反対方向に移動させるバックトレース実行手段と、前
記バックトレース実行手段が実行するバックトレースの
速度を制御する速度制御手段とを設けたことを特徴とす
る。
【0007】このようなバックトレース実行手段を設け
たことにより、縫針が支持枠に衝突することを防ぐた
め、縫針を加工布から離した状態で、縫針と支持枠とを
相対移動させるトレースモード実行の際に、オペレータ
が支持枠内における縫針のトレース位置を認識しにくい
場合に、所定の移動方向と反対方向にバックトレースす
ることによって、支持枠内のトレース位置を正確に認識
することができ、操作性の高いトレースができる。
【0008】また、請求項に記載のミシンは、バック
トレース実行手段は、実行用操作部材が操作されている
間だけ、バックトレースを実行することを特徴とする。
それにより、オペレータは、実行用操作部材を操作して
いる間、バックトレース実行手段がバックトレースを実
行するのに対し、実行用操作部材の操作を解除した場
合、バックトレースは実行されないので、バックトレー
スの実行・不実行が即座に切り替えられ、ミシンの操作
性が向上する。
【0009】また、請求項に記載のミシンは、トレー
スモードの実行を指定する第1の指定手段と、バックト
レースを実行するバックトレースモードを指定する第2
の指定手段とを備えることを特徴とする。それにより、
オペレータが第1の指定手段を用いてトレースモードの
実行を指定すると、所定経路に沿った所定の移動方向へ
縫針と支持枠とが相対移動する。また、オペレータが第
2の指定手段を用いてバックトレースモードの実行を指
定すると、所定の移動方向の反対方向へ縫針と支持枠と
が相対移動する。これにより、いずれの方向へトレース
するかを自在に選択することができ、ミシンの操作性が
向上する。
【0010】また、請求項に記載のミシンは、速度制
御手段として、バックトレース実行手段は、速度変更用
の操作部材が操作されている間だけ、バックトレースの
速度を変更することを特徴とする。それにより、オペレ
ータは、速度変更用の操作部材を操作している間、バッ
クトレース実行手段がバックトレースの速度を変更する
のに対し、速度変更用の操作部材の操作を解除した場
合、バックトレースの速度が変更されないので、バック
トレースの速度を変更するか否かが即座に切り替えら
れ、ミシンの操作性が向上する。
【0011】また、請求項に記載のミシンは、請求項
1に記載のミシンであって、速度制御手段として、バッ
クトレース実行手段は、速度指定用操作部材が操作され
ることによって、バックトレースの速度を指定すること
を特徴とする。それにより、オペレータが速度指定用操
作部材を操作することによって、バックトレース実行手
段がバックトレースの速度を指定するので、オペレータ
の希望の速度でバックトレースすることができ、ミシン
の操作性が向上する。
【0012】また、請求項に記載のミシンは、請求項
または請求項に記載のミシンであって、速度制御手
段として、バックトレース実行手段は、方向変更位置付
近の減速用操作部材が操作されることによって、相対移
動の方向変更位置付近でのバックトレースの速度を減速
することを特徴とする。それにより、オペレータが方向
変更位置付近の減速用操作部材を操作することによっ
て、バックトレース実行手段が相対移動の方向変更位置
付近でのバックトレースの速度を減速させるので、支持
枠内のトレース位置を容易に認識することができ、ミシ
ンの操作性が向上する。
【0013】また、請求項に記載のミシンは、請求項
1乃至請求項のいずれかに記載のミシンであって、バ
ックトレース実行手段は、次停止位置の停止用操作部材
が操作されることによって、相対移動を次停止位置で停
止させることを特徴とする。 それにより、オペレータ
が次停止位置の停止用操作部材を操作することによっ
て、バックトレース実行手段が相対移動を次停止位置で
停止させるので、停止状態で支持枠内のトレース位置を
容易に認識することができ、ミシンの操作性が向上す
る。
【0014】また、請求項に記載のミシンは、請求項
1乃至請求項のいずれかに記載のミシンであって、バ
ックトレース実行手段は、停止位置指定用の操作部材が
操作されることによって、相対移動の停止位置を指定す
ることを特徴とする。それにより、オペレータが停止位
置指定用の操作部材を操作することによってバックトレ
ース実行手段が相対移動を所定の位置で停止させるの
で、オペレータが希望する位置で停止させた状態で、ト
レース位置を容易に認識することができ、ミシンの操作
性が向上する。
【0015】また、請求項に記載のミシンは、上下動
可能な縫針と加工布を支持する支持枠とを、所定経路に
従って、相対的に移動させることにより、加工布を縫製
できるミシンであって、縫針を加工布から離した状態
で、所定経路に沿った所定の移動方向へ、縫針と支持枠
とを相対移動させるトレースモード実行の際に、速度変
更用の操作部材が操作されている間だけ、トレース速度
を変更する速度変更手段を設けたことを特徴とする。こ
のような速度変更用の操作部材が操作されている間だ
け、トレース速度を変更する速度変更手段を設けたこと
により、縫針が支持枠に衝突することを防ぐため、縫針
を加工布から離した状態で、縫針と支持枠とを相対移動
させるトレースモード実行の際に、オペレータが支持枠
内における縫針のトレース位置を認識しにくい場合に、
トレース速度を減速するように変更することによって、
支持枠内のトレース位置を容易に認識することができ
る。また、速度変更用の操作部材の操作を解除した場
合、トレース速度が変更されないので、トレース速度の
変更の実行・不実行が容易に切り替えられ、ミシンの操
作性が向上する。
【0016】また、請求項に記載のミシンは、上下動
可能な縫針と加工布を支持する支持枠とを、所定経路に
従って、相対的に移動させることにより、加工布を縫製
できるミシンであって、縫針を加工布から離した状態
で、所定経路に沿った所定の移動方向へ、縫針と支持枠
とを相対移動させるトレースモード実行の際に、停止位
置指定用の操作部材が操作された場合にのみ、相対移動
を停止させるトレース停止手段を設けたことを特徴とす
る。このような停止位置指定用の操作部材が操作された
場合にのみ、相対移動を停止させるトレース停止手段を
設けたことにより、縫針が支持枠に衝突することを防ぐ
ため、縫針を加工布から離した状態で、縫針と支持枠と
を相対移動させるトレースモード実行の際に、オペレー
タが支持枠内における縫針のトレース位置を認識しにく
い場合に、相対移動を停止させることによって、支持枠
内のトレース位置を容易に認識することができる。ま
た、停止位置指定用の操作部材が操作されない場合は、
トレースは停止しない。それにより、トレースの停止の
実行・不実行が容易に切り替えられ、ミシンの操作性が
向上する。
【0017】尚、請求項に記載のミシンにおいて、速
度変更手段は、速度指定用操作部材が操作されることに
よって、トレースの速度を変更するようにしてもよい。
それにより、オペレータが速度指定用操作部材を操作す
ることによって、トレース速度を指定するので、オペレ
ータの希望の速度でトレースすることができる。また、
請求項に記載のミシンにおいて、速度変更手段は、方
向変更位置付近の減速用操作部材が操作されることによ
って、相対移動の方向変更位置付近でのトレースの速度
を減速するようにしてもよい。それにより、オペレータ
が方向変更位置付近の減速用操作部材を操作することに
よって、相対移動の方向変更位置付近でのトレース速度
を減速させるので、支持枠内のトレース位置を容易に認
識することができる。
【0018】また、請求項に記載のミシンにおいて、
トレース停止手段は、次停止位置の停止用操作部材が操
作されることによって、相対移動を次停止位置で停止さ
せるようにしてもよい。それにより、オペレータが次停
止位置の停止用操作部材を操作することによって、相対
移動を次停止位置で停止させるので、停止状態で支持枠
内のトレース位置を容易に認識することができる。ま
た、請求項に記載のミシンにおいて、トレース停止手
段は、停止位置指定用の操作部材が操作されることによ
って、相対移動の停止位置を指定するようにしてもよ
い。それにより、オペレータが停止位置指定用の操作部
材を操作することによって、相対移動を所定の位置で停
止させるので、オペレータが希望する位置で停止した状
態で支持枠内のトレース位置を容易に認識することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明のミシンを、多頭
型の刺繍ミシンMにおいて具体化した実施の形態につい
て説明する。図1は、本実施の形態の多頭型の刺繍ミシ
ンMの外観を示す斜視図である。同刺繍ミシンMは、図
1に示すように、左右方向(X方向)に長いベースフレ
ーム1の上面の後方側に、ミシン支持台2を固設し、こ
のミシン支持台2の上方部分に、左右方向に延びる支持
フレーム3を立設する。
【0020】このミシン支持台2の前端部に位置するベ
ースフレーム1の上方には、ヘッド部4〜6が設けら
れ、ヘッド部4〜6に対応する下方位置には、シリンダ
状のベッド部7〜9が設けられている。そのため、ヘッ
ド部4とベッド部7とから刺繍ミシンM1が構成されて
おり、以下同様に、刺繍ミシンM2は、ヘッド部5とベ
ッド部8とからなり、また、刺繍ミシンM3は、ヘッド
部6とベッド部9とからなる。ヘッド部4〜6の各々の
前端側には、左右方向に移動可能な針棒ケース10がそ
れぞれ備えられている。この針棒ケース10は、1列状
に左右方向に12本の配列した針棒11を上下動可能に
支持するとともに、12個の天秤12を移動可能に支持
する。
【0021】各針棒ケース10は、針棒を変更する針棒
変更機構(図示せず)により、一斉に左右方向に移動さ
れて、色の異なる別の上糸に同時に変更可能になる。ま
た、ミシン支持台2の前側では、ベッド部7〜9の上面
と同一高さになるような作業用テーブル13が水平に配
設されている。この作業用テーブル13の左右両側に
は、1対の補助テーブル14、15が設けられており、
補助テーブル14、15及び作業用テーブル13上の全
体に、左右方向に延びる平面視矩形状の可動枠16が載
置されている。そして、この可動枠16の右端側の駆動
用の枠部16a及び左端側の駆動用の枠部16bが、X
軸駆動機構(図示せず)によりX軸方向(図1の左右方
向)に移動されるとともに、Y軸駆動機構(図示せず)
によりY軸方向(図1の前後方向)に移動される。
【0022】その可動枠16には、各刺繍ミシンMl〜
M3に対応する支持枠としての布保持枠16cがそれぞ
れ取り付けられているので、可動枠16が前記X軸駆動
機構とY軸駆動機構とにより、XY平面上を移動するに
伴って、布保持枠16cもX軸及びY軸方向に移動可能
になっている。また、ミシン支持台2の上部に取り付け
られた糸巻き台C0には、糸巻きC1が回動可能に載置
されており、その糸巻きC1から供給される上糸C2
が、対応する天秤12等を経て、次述する針棒21側に
供給される。更に、補助テーブル15の後側には、刺繍
縫製に関するメッセージを表示する液晶ディスプレイ1
7、複数のスイッチ(図示せず)等を備えた操作パネル
18が設けられている。
【0023】次に、各刺繍ミシンMl〜M3毎に設けら
れる針棒上下動機構K1について、図2に基づいて簡単
に説明する。図2は刺繍ミシンM内の針棒21と針棒上
下機構K1を拡大して示す斜視図である。この針棒上下
動機構K1は、ミシン主軸19に調時して針棒21を上
下に移動させるものであって、前記12本の針棒21の
下端部に装着される縫針22を上下に移動させる。その
針棒ケース20内の後方側には、ミシン主軸19が各ヘ
ッド部4〜6を挿通して左右方向に配設されている。こ
のミシン主軸19には、偏心カム32が取り付けられ、
更に、この偏心カム32に外嵌された偏心レバー33の
下端部が揺動レバー30に連結されている。
【0024】また、各ヘッド部4〜6の先端部には、上
下方向に延びる基針棒26が配設され、この基針棒26
はその上端部及び下端部において針棒ケース10内のフ
レームに支持されている。この基針棒26には、後述の
連結ピン34と係合する係合溝27aを有する上下動部
材27が上下動可能に挿入され、この上下動部材27の
下端部に設けられた針捧抱き28は、枢支軸29に移動
可能に枢支された揺動レバー30の先端に連結されたリ
ンク31に連結されている。また、各針棒21の高さ方
向の略中段部には、連結ピン34が固着されるととも
に、この連結ピン34と針棒ケース10の支持フレーム
10aとの間に圧縮バネ35が外嵌されており、針棒2
1はこの圧縮バネ35により常に上方の針上位置に弾性
付勢されている。
【0025】更に、針棒ケース10が左右方向に移動し
たときに、上下動部材27に対向する針棒21の連結ピ
ン34が、上下動部材27の係合溝27aに選択的に係
合されるようになっている。これにより、図6に示すミ
シンモータ80の所定回転方向への回転駆動によりミシ
ン主軸19が回転されて、偏心レバー33、揺動レバー
30及びリンク31を介して、上下動部材27と針棒抱
き28とを一体的に上下動させるのに伴って、連結ピン
34を介して上下動部材27に連結されている針棒21
がミシン主軸19に調時して上下に往復動する。
【0026】ここで、各刺繍ミシンMl〜M3に設けら
れる針棒ジャンプ機構40について図2に基づいて説明
する。針棒ジャンプ機構40は、針棒21をその最上位
置(上死点位置)にジャンプさせ、上下動部材27に連
結される針棒21を変更する際に使用するのものであ
る。針棒ケース10内には、水平向きの針棒ジャンプ用
ソレノイド41が設けられるとともに、平面視略L字状
の回動レバー42が、鉛直軸回りに回動可能に針棒ケー
ス10に取り付けられている。
【0027】そして、その回動レバー42の駆動部42
aが、針棒ジャンプ用ソレノイド41のプランジャに当
接するとともに、その従動部42bに取り付けた上下方
向の操作軸43が、上下動部材27に一体形成された突
出状の係合部27bに係合可能になっている。更に、上
下動部材27は、実線で示す通常の連結位置と、この連
結位置から平面視にて半時計回りに所定角度だけ回動し
たジャンプ位置との間に回動可能であり、その上端部に
設けた巻きバネ44により、このジャンプ位置から通常
の連結位置に回動するように、常に付勢されている。
【0028】これにより、針棒21が連結ピン34を介
して上下動部材27に連結されているときに、針棒ジャ
ンプ用ソレノイド41が所定時間だけ駆動されて、その
プランジャーが右方に進出したときには、回動レバー4
2が平面視にて時計回転回りに回動して、操作軸43と
係合部27bとを介して、同時に上下動部材27がジャ
ンプ位置に回動して、連結ピン34と係合溝27aとの
係合が解除され、これと同時に、針棒21は圧縮バネ8
5により針上位置に一気に上昇(ジャンプ作動)するよ
うになっている。
【0029】一方、針棒21がその針上位置にジャンプ
した状態で且つ上下動部材27が連結位置に復帰してい
るときに、上下動部材27が下方からその略最上位置の
方向に上昇するときには、上下動部材27は連結ピン3
4に下側から当接して、一時的にジャンプ位置に回動す
るが、巻きバネ44により直ぐに連結位置に回動復帰
し、連結ピン84は係合溝27aに自動的に連結するよ
うになっている。ここで、各ベッド部7〜9に設けられ
た押え足45は、図示されない押え足駆動機構により、
ベッド部7〜9上の加工布C3を押圧する押え位置と、
所定距離上昇した退避位置との間に上下に切り換え可能
になっている。
【0030】そのベッド部7〜9について、図3乃至図
5を参照して説明する。図3はこの刺繍ミシンMの作業
台を拡大して示す平面図である。図4はこの刺繍ミシン
Mのベッドフレーム1の先端部を拡大して示す平面図で
ある。図5はこの刺繍ミシンMのベッドフレーム1に設
けられた全回転釜55を拡大して示す正面図である。
断面略U字状のベッドケース50は、前後方向に延びて
おり、その後端部が、ミシン支持台2の前端側に位置す
るベースフレーム1に固着した1対の支持ブラケット5
1に取り付けられている。ベースフレーム1の前端側に
は、糸輪補捉用の全回転釜55が設けられ、この全回転
釜55は、釜軸56の回転を受けることにより、ミシン
主軸19と同期して回転するようになっている。また、
ベッドケース50の上側は、その前端部分において針板
52で覆われるとともに、針板52に連結するカバー板
53で覆われている。尚、その針板52には、針穴52
aが形成されている。
【0031】次に、各ベッド部7〜9に設けられる糸切
り機構60について、図3乃至図5に基づいて説明す
る。糸切り機構60は、図5に示す上糸C2と下糸C4
とを切断するものであって、上糸C2を交換するとき、
または、刺繍縫製終了時に加工布C3に繋がった上糸C
2と、下糸C4とを切断する際に作動する。前記針板5
2の下面には、可動刃61が、図4の実線で示す待機位
置と、2点鎖線で示す回動位置との間で揺動可能に枢支
されている。そして、この可動刃61と協動して上糸C
2と下糸C4とを切断するための固定刃62は、可動刃
61の上側に対向するように針板52の下側に取り付け
られている。
【0032】その可動刃61に連結された糸切り作動レ
バー63は、ベッドケース50内を挿通して後方に延び
ている。そして、図3に示すベースフレーム1の左端部
に設けられた糸切りモータ64が駆動されると、その駆
動ギヤ65に歯合する扇形の揺動部材66の揺動を介し
て糸切り作動軸67が左右方向に移動し、回動板68を
介して糸切り作動レバー63が前後方向に駆動される。
このように作動レバー63の駆動によって可動刃61が
回動することにより、固定刃62及び可動刃61は、上
糸C2と下糸C4を同時に切断する。
【0033】次に、多頭型の刺繍ミシンMの制御装置7
0について図6を参照して説明する。図6は、実施の形
態の制御装置70のブロック図である。多頭型の刺繍ミ
シンMは、図6に示すように、前記ディスプレイ17付
きの操作パネル18と、ミシンモータ80を駆動するた
めの駆動回路81、X軸駆動モータ86を駆動するため
の駆動回路87、Y軸駆動モータ88を駆動するための
駆動回路89、針棒ケース10を移動させて針棒を変更
する針棒変更モータ84を駆動するための駆動回路85
と、糸切りモータ64を駆動するための駆動回路90と
を備えており、これら駆動回路81、85、86、8
7、90が、制御装置70にそれぞれ接続されている。
そして、制御装置70は、CPU71、ROM72及び
RAM73を備えており、これらCPU71、ROM7
2及びRAM73は、データバスなどバスを介して入出
力インターフェース(図示せず)に接続される。
【0034】そのROM72は、多数の刺繍模様の各々
に関する刺繍データ、これら刺繍データに基づいてY軸
駆動モータ88やX軸駆動モータ86を駆動して刺繍を
施すため刺繍用制御プログラム、後述のトレースモード
制御の際に必要なデータなどを記憶している。また、R
AM73には、刺繍模様の刺繍縫いに必要な刺繍データ
を記憶するワークメモリを含む各種のメモリ73aを設
ける他に、CPU71で演算した可動枠16の移動量の
計算結果を一時的に記憶する各種メモリ73bなどを設
けているので、これらメモリ73a、73bに記憶され
たデータは、随時CPU71によって取り出されて縫製
作業、トレースモード実行等に使用される。
【0035】また、ヘッド部4に関して、針棒ケース1
0に設けられた針捧ジャンプ機構40のための針棒ジャ
ンプ用ソレノイド41のための駆動回路76と、押え足
45を退避移動させる押え足駆動ソレノイド77のため
の駆動回路78と、糸切れセンサ79とが設けられ、駆
動回路76、78及び糸切れセンサ79は、制御装置7
0に接続されている。またヘッド部5、6についても同
様に、ソレノイド41、77や駆動回路78や糸切れセ
ンサ79が設けられている。
【0036】その糸切れセンサ79は、上糸C2が切れ
たことを検出するためのものであって、このセンサ79
の出力に基づいて、CPU71は糸切り動作を実行させ
るデータを発生する。具体的には、上糸C2の糸経路に
設けられたエンコーダディスク(図示せず)が回転可能
にフレームに枢支され、上糸C2がこのエンコーダディ
スクの回転駆動部に巻き付けられ、更に、糸切れセンサ
79をそのエンコーダディスクに臨むように設けるた
め、糸切れセンサ79は、縫製サイクル毎の上糸C2の
繰り出しに伴って回転するエンコーダディスクを介して
エンコーダ信号を出力し、糸切れが発生しない限り、エ
ンコーダ信号はCPU71に入力されることになる。
【0037】更に、制御装置70には、ミシン主軸19
に設けられたディスクエンコーダの1回転で1000個
のパルス信号からなるエンコーダ信号を出力するパルス
発生器82と、このディスクエンコーダの1回転で1個
の主軸同期信号を出力する主軸原点センサ83と、ディ
スプレイ17を備えた操作パネル18とが接続されてい
る。
【0038】前記ROM72には、パルス発生器82か
らのエンコーダ信号や主軸原点センサ83からの主軸同
期信号などに基づいてモータ64、80、84、86、
88を駆動する駆動制御の制御プログラム、後述するト
レースモードの実行のプログラム、トレースモード中の
バックトレース、トレース速度の変更、一時停止等を可
能にするプログラムなどが格納されている。
【0039】次に、操作パネル18について説明する。
図7は操作パネル18を拡大して示す平面図である。操
作パネル18には、図7に示すように、種々の意志決定
を行うための確認キー18a、トレースを一時停止する
ためのSTOPキー18b、トレース速度を一時的に遅
延するための遅延キー18c、トレース速度やトレース
方向を選択するための上下左右のそれぞれの方向を指す
矢印キー18d、停止位置を選択するための数字キー1
8e、トレース実行キー18fが設けられている。もっ
とも、これらのキー以外のもの、例えばマウス操作その
他の操作によって、その機能を果たしても良い。
【0040】ここで、針棒変更モータ84が針棒ケース
10を左右に移動させることにより、使用する針棒21
を選択するので、刺繍ミシンM1〜M3に関し、選択さ
れた針棒21は常に同位置にある。つまり、可動枠16
のX−Y位置により、布支持枠16cと縫針22の相対
位置を決定する。また、X軸駆動モータ86及びY軸駆
動モータ88は、パルスモータであり、パルスモータに
印可される1パルス毎に約0.1mm送られる。すなわ
ち、布支持枠16cは縫針22に対して、1パルス毎に
X軸またはY軸方向に約0.1mm移動する。この実施
の形態の場合、縫針22は前後左右方向に移動すること
なく、可動枠16が縫針22に対して前後左右方向に移
動するのであるが、ここでは、便宜的に、布支持枠16
cが停止して、縫針22が布支持枠16cに対して前後
左右方向に移動するものとして説明する。
【0041】次に、布支持枠16cとマスクデータ96
等との関係について説明する。図8は刺繍ミシンMで刺
繍する模様の例を示す説明図である。図9は布支持枠1
6cを拡大して示す図である。図10はトレースの順番
を示す説明図である。図8に示す模様95を、図9に示
す布支持枠16cを使用して刺繍する場合、この刺繍ミ
シンMは、実際に縫針22を使用して縫製する前に、模
様95が完全に布支持枠16c内に収まっているかどう
かをチェックする。収まっていない状態で縫製を始める
と、縫針22が布支持枠16cに衝突し、場合によって
は縫針22が折れることがあるからである。ここでは図
9に示す布支持枠16cが略長方形であって、図8の模
様95をすっぽりと覆うような長方形のマスクデータ9
6を使用する。そして、縫針22を上げた状態で、この
マスクデータ96により図10に示すように相対的に移
動させるトレースモードを実行する際に、オペレータが
目視で縫針22と布支持枠16cとの相対位置を確認し
ながら、縫針22のトレース位置が布支持枠16cの内
部に収まっているかどうかをチェックする。
【0042】この模様95が縫製開始位置95sから縫
製する場合、図10のトレース開始位置96sは、図8
の縫製開始位置95sと対応する。ここでトレース順路
は、図10のトレース開始位置96sから点96c→9
6d→96b→96a→96cの順であるので、バック
トレースの順路は96c→96a→96b→96d→9
6cとなる。なお、図10の各点96a、96b、96
c、96dを角部といい、これら角部でトレースの方向
が変化するので、トレース速度を遅くしたり、一旦停止
させたりするのが望ましい。次に、上記の構成の刺繍ミ
シンMのトレース動作を、図11〜17のフローチャー
トを参照して説明する。各刺繍ミシンM1、M2、M3
の動作は同様であるので、ここでは1台について代表し
て説明する。また、トレース用マスクデータ96の読み
込みや、加工布C3の布支持枠16cへのセット、トレ
ース開始位置96sの指定等の前処理はすべて終了して
いるものとする。
【0043】ここで、オペレータが操作パネル18のト
レース実行キー18fを操作すると、液晶ディスプレイ
17に、全角部減速、次角部停止、番号指定角部停止が
表示され、更に、これら表示のいずれかを触れることに
より、全角部減速、次角部停止、番号指定角部停止を可
能とするトレースモードを選択する。図11は、刺繍ミ
シンMのモードを選択するモード選択ルーチンを示す。
図12は、角部停止等が指定されなかったときに実行さ
れるトレースルーチンを示す。また、図13、図14、
及び図15は、モード選択時に全角部減速、次角部停
止、番号指定角部停止等が指定された場合に実行される
ものであって、図13は、すべての角部近傍で減速する
全角部減速ルーチン(図11のS105、尚、Sはステ
ップを示す)、図14は指定した位置から最初に到達す
る角部で一時停止する次角部停止ルーチン(図11のS
106)、図15は番号で指定した角部で一時停止する
番号指定角部停止ルーチン(図11のS107)を示
す。図16は、トレース中に一時停止されたときに実行
されるトレース停止中ルーチンであるが、このトレース
停止中ルーチンにおいて、トレース進行方向と逆方向に
トレースするバックトレースを実行できる。図17は、
遅延キー18cを操作したときに遅延する時間を設定す
ることによって、トレース速度を変更するための停止時
間変更ルーチンを示す。尚、CPU71は、図16のト
レース停止中ルーチンにおいて、トレース進行方向と逆
方向にトレースさせることができるので、請求項1に記
載のバックトレース実行手段に相当する。
【0044】最初に、図17に示す停止時間変更ルーチ
ンについて説明する。この停止時間変更ルーチンは、遅
延キー18cが操作されたときに一時停止する時間t
(秒)を設定するルーチンである。尚、オペレータは、
トレースモード実行中またはトレースモード実行の前
に、停止時間変更ルーチンを実行してもよい。CPU7
1は、図17に示すように、まず、停止時間tの初期値
をディスプレイ17に表示する(S701)。表示され
た停止時間でよい場合は、オペレータが確認キー18a
を操作し(S702でYES)、CPU71は停止時間
変更ルーチンを終了する。確認キー18aが操作されな
い場合(S702でNO)、CPU71は、上側または
下側を指す矢印キー18dを操作したか否かチェックす
る(S703、S704)。
【0045】そして、オペレータが上側を指す矢印キー
を操作した場合(S703でYES)、CPU71は停
止時間tを50msec減少させ(S705)、その旨
を表示する(S701)。また、オペレータが下側を指
す矢印キーを操作した場合(S703でNO、S704
でYES)、CPU71は停止時間tを50msec増
加させ(S706)、その旨を表示する(S701)。
それにより、停止時間tを50msec毎に増加させた
り、減少させたりできるので、オペレータは、希望する
停止時間tを表示する(S701)まで、これらの態様
を繰り返し、希望する停止時間tが表示された場合、確
認キー18aを操作する(S702でYES)。このよ
うにオペレータが上側または下側を指す矢印キー18d
を操作することによって、トレースの停止時間tを調整
して、トレースまたはバックトレース際の停止時間tを
指定できるので、オペレータの希望の速度でトレースま
たはバックトレースすることができる。それにより、S
703及びS704で実行される上側または下側を指す
矢印キー18dが、請求項5に記載の速度指定用操作部
材に相当する。
【0046】オペレータがトレース実行キー18fを操
作して、既述した如く、トレースモードを選択すると、
CPU71は、図11に示すフローチャートを実行す
る。オペレータが全角部減速を選択した場合(S10
1:YES)、CPU71は、全角部減速ルーチンを実
行する(S105)。全角部減速とは、各角部の近傍、
例えば角部96a等の前後各10パルスにおいてトレー
ス速度を減速することを意味する。また、次角部停止が
選択された場合(S102:YES)、CPU71は、
次角部停止ルーチンを実行する(S105)。次角部停
止とは、指定された時点から最初に到達した角部96c
等において一時停止することを意味する。マスクデータ
96に沿ってトレース実行中に、例えば、図10の点9
6eをトレースしているときに次角部停止が指示された
ならば、次に到達する角部96bで一時停止する。
【0047】また、番号指定角部停止が選択された場合
(S103:YES)、CPU71は、番号指定角部停
止ルーチンを実行する(S107)。番号指定角部停止
とは、一時停止する角部96c等の位置をオペレータが
番号で指定することを意味する。例えば、マスクデータ
96に沿ってトレースを実行する際に、到達順に図10
の点96cを番号1、図10の点96dを番号2、図1
0の点96bを番号3等と設定しておき、仮にマスクデ
ータ96に沿ってトレース実行中に点96dで停止させ
たい場合は、オペレータは、番号2を操作パネル18の
数字キー18eから入力して指示する。そして、オペレ
ータが図11に示す全角部減速(S101)、次角部停
止(S102)、番号指定角部停止(S103)を指定
しなかった時(S101でNO、S102でNO、S1
03でNO)、CPU71はトレースルーチン(S10
4、図12)を実行する。
【0048】次に、図12に示すトレースルーチンにつ
いて説明する。このトレースルーチンでは、CPU71
は、まず、トレースが終了したかどうかを判断する(S
201)。トレース最終位置までトレースしたら(S2
01でYES)、トレースルーチンを終了し、図12に
示すプログラム全体を終了する。トレース最終位置でな
いときは(S201でNO)、CPU71は布支持枠1
6cを相対的に移動させて、最小区間分トレースする
(S202)。ここで、最小区間とは、可動枠16(布
支持枠16c)を移動させるパルスモータの1パルス分
であり、1パルス分だけX軸駆動モータ86あるいはY
軸駆動モータ88を駆動させて、X軸方向あるいはY軸
方向に約0.1mm移動させる区間を意味する。STO
Pキー18bが操作されないとき(S203でNO)、
あるいは遅延キー18cが操作されていないときは(S
204でNO)、トレース最終位置に達するまで(S2
01でYES)、CPU71は、上述した態様(S20
1〜S204)を繰り返す。
【0049】また、図12のトレースルーチンの実行中
にSTOPキー18bが操作されずに(S203でN
O)、遅延キー18cが操作されると、S204でYE
Sとなり、CPU71はt秒間トレースを停止する(S
206)。尚、t秒間は、図17のフローチャートにお
ける確認キー18aの操作によって(S702でYE
S)、設定された時間である。このトレースルーチン実
行中に、t秒間だけトレースを停止することによって、
結果としてトレース速度を低下させることとなるので、
図12のS204を実行する遅延キー18cの操作が、
請求項4及び請求項9に記載の速度変更用の操作に相当
する。それにより、オペレータは遅延キー18cを操作
している間、トレース速度を低下させるのに対し、遅延
キー18cの操作を解除した場合、トレースの速度が低
下しないので、トレースの速度を変更するか否かが即座
に切り替えられ、このミシンMの操作性が向上する。
【0050】また、図12のトレースルーチンの実行中
に、STOPキー18bが操作されると、S203でY
ESとなり、CPU71はトレース停止中ルーチンを実
行する(S205、図16)。ここで図16に示すトレ
ース停止中ルーチンについて説明する。このルーチン
は、一時的にトレースを停止し、図7の左側または右側
を指す矢印キー18dを操作してトレースを前後に移動
させるものである。CPU71は、図16に示すよう
に、トレース最終位置かどうかを判断し(S601)、
最終位置であれば(S601でYES)、トレースを終
了する。トレース最終位置でなければ(S601でN
O)、CPU71は左側または右側を指す矢印キー18
d(S602、S603)、確認キー18a(S60
4)の操作をチェックする。左側または右側を指す矢印
キー18dが操作されず(S602でNO、S603で
NO)、確認キー18aを操作したときは(S604で
YES)、CPU71はトレース停止中ルーチンを終了
する。
【0051】また、トレース停止中ルーチンにおいて、
オペレータが左側を指す矢印キー18dを操作し(S6
02でYES)、且つ、遅延キー18cを操作しなけれ
ば(S605でNO)、CPU71はマスクデータ96
に沿って最小区間だけバックトレースする(S60
7)。尚、オペレータが左側を指す矢印キー18dを操
作し(S602でYES)、且つ、遅延キー18cを操
作したときは(S605でYES)、CPU71はトレ
ースを図17のルーチンで設定された時間tだけ停止す
ることにより(S606)、トレース速度を低下させ
て、マスクデータ96に沿って最小区間だけバックトレ
ースする(S607)。また、トレース停止中ルーチン
において、オペレータが右側を指す矢印キー18dを操
作し(S603でYES)、且つ、遅延キー18cを操
作しなければ(S608でNO)、CPU71はマスク
データ96に沿って最小区間だけ前進する(S61
0)。尚、オペレータが右側を指す矢印キー18dを操
作し(S603でYES)、且つ、遅延キー18cを操
作したときは(S608でYES)、CPU71はトレ
ースをt秒間停止することにより(S609)、トレー
ス速度を低下して、マスクデータ96に沿って最小区間
だけ前進する(S610)。以下、CPU71は上述し
たS601〜S610を繰り返す。
【0052】このように図16に示すトレース停止中ル
ーチンにおいて、左側を指す矢印キー18dの操作によ
ってバックトレースできるので、左側を指す矢印キー1
8dが、請求項2の実行用操作部材、及び請求項3の第
2の指定手段に相当する。それにより、オペレータが左
側を指す矢印キー18dを操作している間、バックトレ
ースを実行するのに対し、左側を指す矢印キー18dの
操作を解除した場合、バックトレースは実行されないの
で、バックトレースの実行・不実行が即座に切り替えら
れ、刺繍ミシンMの使い勝手が向上する。また、右側を
指す矢印キー18dが、請求項3の第1の指定手段に相
当する。それにより、図16に示すトレース停止中ルー
チンにおいて、オペレータが右側を指す矢印キー18d
を操作している間、トレースを実行するのに対し、右側
を指す矢印キー18dの操作を解除した場合、トレース
は実行されないので、トレースの実行・不実行が即座に
切り替えられ、刺繍ミシンMの操作性が向上する。
【0053】次に、図11のモード選択ルーチンで全角
部減速が選択された場合(S101でYES)について
説明する。この時、CPU71は図11のS105を実
行し、図13の全角部減速ルーチンを実行する。図13
において、トレース最終位置であれば(S301でYE
S)、CPU71はトレースを終了する。トレース最終
位置でない時(S301でNO)、CPU71はSTO
Pキー18b(S302)、遅延キー18c(S30
3)の操作をチェックする。STOPキー18bが操作
されたときは(S302でYES)、CPU71はトレ
ース停止中ルーチン(S304)を実行する(図1
6)。STOPキー18bが操作されず(S302でN
O)、遅延キー18cが操作されたときは(S303で
YES)、CPU71はトレースを図17のルーチンで
設定された時間tだけ停止する(S305)。
【0054】さらに、S303でNOの場合、あるいは
S305実行後、現在のトレース位置が角部近傍かどう
かチェックする(S306)。ここでは、角部の前後1
0パルスを近傍とし、近傍であれば(S306でYE
S)、パルス毎に1秒間停止する(S307)。すなわ
ち、角部96c、96d、96b、96a、96cへ移
動する際において、これら全角部96c、96d、96
b、96a、96cの近傍でパルス毎に1秒間停止す
る。続いて、CPU71はマスクデータ96に従って最
小区間(1パルス分)だけ布支持枠16cを移動させる
ことにより(S308)、トレースを減速し、CPU7
1はS301に戻る。そして、角近傍でない場合は(S
306でNO)、減速することなく最小区間(1パルス
分)だけ布支持枠16cを移動させる(S308)。以
下、CPU71はトレース最終位置に到達するまで(S
301:YES)、以上の動作を繰り返す。このように
オペレータが液晶ディスプレイ17の全角部停止の表示
に触れることによって、全角部減速モードを選択でき、
更に確認キー18aを押下することにより、トレースの
相対移動の方向変更位置付近でのトレース速度を減速さ
せるので、布支持枠16c内のトレース位置を容易に認
識することができる。従って、図11のモード選択時に
操作される確認キー18a等が、請求項6に記載の方向
変更位置付近の減速用操作部材に相当する。
【0055】次に、図11のモード選択ルーチンで、次
角部停止が選択された場合(S102でYES)につい
て説明する。この時、CPU71は図11のS106を
実行し、図14の次角部停止ルーチンを実行する。CP
U71はまず前処理として角停止フラグを0にしておく
(S401)。トレース最終位置であれば(S402で
YES)、CPU71はトレースを終了する。トレース
最終位置でない時(S402でNO)、CPU71は確
認キー18a(S403)、STOPキー18b(S4
04)、遅延キー18c(S405)をチェックする。
確認キー18aが操作されたときは(S403でYE
S)、CPU71は角停止フラグを1にする(S40
6)。STOPキー18bが操作されたときは(S40
4でYES)、CPU71はトレース停止中ルーチン
(S407、図16)を実行する。図16のトレース停
止中ルーチンからリターンされた場合(S601及びS
604でYES)、CPU71はS402へ戻る。ST
OPキー18bが操作されなければ(S404でN
O)、トレース停止中ルーチン(図16)は実行されな
い。遅延キー18cが操作されたときは(S405でY
ES)、CPU71は前述したt秒間停止する(S40
8)ことによって減速する。遅延キー18cが操作され
なければ(S405でNO)、トレースは遅延しない。
【0056】次に、CPU71は角停止フラグをチェッ
クし(S409)、角停止フラグが1にされていない場
合(S409でNO)、マスクデータ96に沿って最小
区間だけトレースする(S413)。角停止フラグが1
であれば(S409でYES)、CPU71は現在位置
が角部であるかどうかをチェックする(S410)。現
在位置が角部であれば(S410でYES)、CPU7
1は2秒間停止し(S411)、角停止フラグを0にし
た後(S412)、マスクデータ96に沿って最小区間
だけトレースする(S413)。あるいは、現在位置が
角部でない場合は(S410でNO)、マスクデータ9
6に沿って最小区間だけトレースする(S413)。
【0057】トレース最終位置に到達するまで(S40
2でYES)、CPU71は上述したS403〜S41
3の動作を繰り返す。それにより、この場合、角部96
c、96d、96b、96a、96cへ移動する際にお
いて、位置96eを通過するときに次角部停止が指示さ
れたならば、次に到達する角部96bで一時停止する。
このようにオペレータが、液晶ディスプレイ17の次角
部停止の表示に触れ、図14のS403で確認キー18
aを操作することによって、トレースの相対移動を次停
止位置で停止させるので、停止状態で布支持枠16c内
のトレース位置を容易に認識することができる。従っ
て、S403における確認キー18a等の操作が、請求
項7に記載の次停止位置の停止用操作に相当する。
【0058】次に、図11のモード選択ルーチンで番号
指定角部停止が選択された場合(S103でYES)に
ついて説明する。この時、CPU71は図11のS10
7を実行し、図15の番号指定角部停止ルーチンを実行
する。CPU71は、図15に示すように、まず前処理
として角停止変数を0、現角角番号変数を0にする(S
501)。トレース最終位置であれば(S502でYE
S)、トレースを終了する。トレース最終位置でない時
(S502でNO)、CPU71は数字キー18e(S
503)、STOPキー18b(S504)、遅延キー
18c(S505)をチェックする。
【0059】数字キー18eが操作されたときは(S5
03でYES)、CPU71は角停止変数をその操作さ
れたキーの数字にする(S506)。ここで、数字キー
18eで入力操作された数字と、停止する角部の位置と
の関係は、到達順に数字1(図10の点96c)、数字
2(図10の点96d)、数字3(図10の点96
b)、数字4(図10の点96a)に対応するので、マ
スクデータ96に沿ってトレース実行中に点96dで停
止させたい場合は、オペレータは、番号2を操作パネル
18の数字キー18eから入力して指示する。数字キー
18eが操作されなければ(S503でNO)、角停止
変数は0のままで次へ進む。STOPキー18bが操作
されたときは(S504でYES)、CPU71はトレ
ース停止中ルーチン(S507、図16)を実行する。
図16のトレース停止中ルーチンからリターンされた場
合(S601及びS604でYES)、CPU71はS
502へ戻る。STOPキー18bが操作されなければ
(S504でNO)、トレース停止中ルーチン(図1
6)は実行されない。遅延キー18cが操作されたとき
は(S505でYES)、前記t秒間停止する(S50
8)ことによって減速する。遅延キー18cが操作され
なければ(S505でNO)、トレースは遅延しない。
【0060】次に、CPU71は現在位置が角部かどう
かチェックする(S509)。角部であれば(S509
でYES)、CPU71は現角角番号変数を1増して
(S510)、角停止変数をチェックする(S51
1)。現在位置が角部でない場合は(S509でN
O)、最小区間(1パルス分)だけトレースする(S5
15)。さらに、角停止変数が0でなければ(S511
でYES)、CPU71は現角角番号変数と角停止変数
を比較し(S512)、一致しているときは(S512
でYES)、CPU71は停止指定された角部であるの
で2秒間停止し(S513)、角停止変数を0にする
(S514)。すなわち、マスクデータ96に沿ってト
レース実行中に、キー入力された数字「2」に対応する
角部96dで2秒間停止する。角停止変数が0の場合は
(S511でNO)、最小区間(1パルス分)だけトレ
ースする(S515)。現角角番号変数と角停止変数が
一致しない場合(S512でNO)、トレースを続ける
ためにマスクデータ96に沿って最小区間(1パルス
分)だけトレースする(S515)。
【0061】さらに、トレース最終位置に到達するまで
(S502でYES)、CPU71は上述した動作を繰
り返す。このようにオペレータが数字キー18eを操作
することによって、トレース実行中の相対移動を所定の
角部96dで一時停止させるので、オペレータが希望す
る位置で停止した状態で布支持枠16c内のトレース位
置を容易に認識することができる。従って、図15にお
けるS503での数字キー18eの操作入力が、請求項
8に記載の停止位置指定用の操作に相当する。 また、
図12に示すトレースルーチン実行中に、オペレータが
STOPキー18bを操作すると(図12のS203で
YES)、CPU71は図16に示すトレース停止中ル
ーチン(S205)を実行し、オペレータが確認キー1
8aを操作するまで(図16のS601でYES)、C
PU71はトレースを停止するので、STOPキー18
b及び確認キー18aの操作が、請求項10に記載の停
止位置指定用操作に相当する。それにより、オペレータ
はSTOPキー18bを操作している間、トレースを停
止させるのに対し、確認キー18aを操作した場合、ト
レースが再開するので、トレースの停止の実行・不実行
が容易に切り替えられ、刺繍ミシンMの操作性が向上す
る。
【0062】従って、この刺繍ミシンMは、上下動可能
な縫針22と加工布C3を支持する布支持枠16cとを
相対的に移動させることにより、加工布C3に模様を縫
製できるものであって、縫針22を加工布C3から離し
た状態で、模様の縫製エリアの所定経路に沿った所定の
移動方向へ縫針22と布支持枠16cとを相対移動させ
るトレースモード実行の際に、CPU71はトレースモ
ード実行手段またはバックトレースモード実行手段とし
て機能し(図11及び図12)、全角部減速モード(図
13)、次角部停止モード(図14)、番号指定角部停
止モード(図15)、トレース停止モード(図16)等
を選択できる他に、停止時間の変更も可能である(図1
7)。そして、トレース停止モード(図16)の実行中
に、トレース方向を反転したり、一時的にトレース速度
を変化させたり、一時停止等ができ、操作性の高いトレ
ース動作が可能であり、迅速かつ正確なトレースができ
る。
【0063】以上において、本発明を実施形態に即して
説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適
用できることはいうまでもない。また、トレース進行方
向と逆方向にトレースするバックトレースを、図16に
示すトレース停止中ルーチンにおいて可能としたが、必
ずしもこの態様に限定される訳ではなく、例えばプログ
ラムによりバックトレースを可能にしても良い。また、
トレース停止の際の停止時間等の設定方法は例示であ
り、変更して実施することもできる。
【0064】また例えば、本実施の形態では、番号指定
角部停止モードにおいて指定できる角部は1点のみであ
るが、2点以上指定可能であるようにすることもでき
る。また本実施の形態では、操作パネル18は補助テー
ブル15に設けられているが、有線あるいは無線のリモ
コンスイッチとすることもできる。また、トレース方法
としては、刺繍縫製範囲を覆うような四角形のマスクデ
ータに沿ってトレースする手法、すなわち、前後左右の
最大位置のみを確認する手法を採用したが、それ以外
に、刺繍データのアウトラインに沿ってトレースする方
法等を採用してもよい。また、前記布支持枠16cの形
状は、上記以外のもの、例えば8角形その他の多角形で
あっても良い。更に、布支持枠16cを1セットのみ移
動するものであってもよい。また、例えばサイクルミシ
ン等の刺繍ミシン以外のミシンの制御装置に本発明を適
用し得ることは勿論可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の請求項1に記載のミシンによれば、縫針を加工
布から離した状態で、所定経路に沿った所定の移動方向
へ、縫針と支持枠とを相対移動させるトレースモード実
行の際に、移動方向の反対方向に移動させるバックトレ
ース実行手段を設けたので、オペレータが支持枠内にお
ける縫針のトレース位置を認識しにくい場合に、所定の
移動方向と反対方向にバックトレースすることによっ
て、支持枠内のトレース位置を正確に認識することがで
き、操作性の高いトレースができる。
【0066】また、請求項に記載のミシンによれば、
実行用操作部材が操作されている間、バックトレース実
行手段がバックトレースを実行するのに対し、実行用操
作部材の操作を解除した場合、バックトレースは実行さ
れないので、バックトレースの実行・不実行が即座に切
り替えられ、ミシンの操作性が向上する。
【0067】また、請求項に記載のミシンによれば、
トレースモードの実行を指定する第1の指定手段と、前
記バックトレースを実行するバックトレースモードを指
定する第2の指定手段とを備え、第1の指定手段を用い
てトレースモードの実行を指定すると、所定経路に沿っ
た所定の移動方向へ縫針と支持枠とが相対移動する。ま
た、オペレータが第2の指定手段を用いてバックトレー
スモードの実行を指定すると、所定の移動方向の反対方
向へ縫針と支持枠とが相対移動する。これにより、いず
れの方向へトレースするかを自在に選択することがで
き、ミシンの操作性が向上する。
【0068】また、請求項に記載のミシンによれば、
速度変更用の操作部材が操作される間、バックトレース
実行手段がバックトレースの速度を変更するのに対し、
速度変更用の操作部材の操作を解除した場合、バックト
レースの速度が変更されないので、バックトレースの速
度を変更するか否かが即座に切り替えられ、ミシンの操
作性が向上する。
【0069】また、請求項に記載のミシンによれば、
速度指定用操作部材が操作されることによって、バック
トレース実行手段がバックトレースの速度を指定するの
で、オペレータの希望の速度でバックトレースすること
ができ、ミシンの操作性が向上する。
【0070】また、請求項に記載のミシンによれば、
方向変更位置付近の減速用操作部材が操作されることに
よって、バックトレース実行手段が相対移動の方向変更
位置付近でのバックトレースの速度を減速させるので、
支持枠内のトレース位置を容易に認識することができ、
ミシンの操作性が向上する。
【0071】また、請求項に記載のミシンによれば、
次停止位置の停止用操作部材が操作されることによっ
て、バックトレース実行手段が相対移動を次停止位置で
停止させるので、停止状態で支持枠内のトレース位置を
容易に認識することができ、ミシンの操作性が向上す
る。
【0072】また、請求項に記載のミシンによれば、
停止位置指定用の操作部材が操作されることによって、
相対移動を所定の位置で停止させるので、オペレータが
希望する位置で停止した状態で、支持枠内のトレース位
置を容易に認識することができ、ミシンの操作性が向上
する。
【0073】また、請求項に記載のミシンによれば、
縫針を加工布から離した状態で、所定経路に沿った所定
の移動方向へ、縫針と支持枠とを相対移動させるトレー
スモード実行の際に、速度変更用の操作部材が操作され
ている間だけ、トレース速度を変更する速度変更手段を
設けたので、オペレータが支持枠内における縫針のトレ
ース位置を認識しにくい場合に、速度変更用の操作部材
を操作し、トレース速度を減速するように変更すること
によって、支持枠内のトレース位置を容易に認識するこ
とができる。また、速度変更用の操作部材を操作し、必
要に応じて、トレース速度を高速にするように変更して
もよく、更に、速度変更用の操作部材の操作を解除した
場合、トレース速度が変更されないので、トレース速度
の変更の実行・不実行が容易に切り替えられ、ミシンの
操作性が向上する。
【0074】また、請求項に記載のミシンによれば、
縫針を加工布から離した状態で、所定経路に沿った所定
の移動方向へ、縫針と支持枠とを相対移動させるトレー
スモード実行の際に、停止位置指定用の操作部材が操作
された場合にのみ、相対移動を停止させるトレース停止
手段を設けたので、オペレータが支持枠内における縫針
のトレース位置を認識しにくい場合に、停止位置指定用
の操作部材を操作し、相対移動を停止させることによっ
て、支持枠内のトレース位置を容易に認識することがで
きる。また、停止位置指定用の操作部材が操作されない
場合は、トレースは停止しないので、トレースの停止の
実行・不実行が容易に切り替えられ、ミシンの操作性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施の形態の多頭型の刺繍ミシンの外観を
示す斜視図である。
【図2】この刺繍ミシン内の針棒と針棒上下機構を拡大
して示す斜視図である。
【図3】この刺繍ミシンのベッドフレームを拡大して示
す平面図である。
【図4】この刺繍ミシンのベッドフレームの先端部を拡
大して示す平面図である。
【図5】この刺繍ミシンのベッドに設けられた全回転釜
を拡大して示す正面図である。
【図6】実施の形態の刺繍ミシンの制御装置を示すブロ
ック図である。
【図7】操作パネルを拡大して示す平面図である。
【図8】この刺繍ミシンで刺繍する模様の例を示す説明
図である。
【図9】布支持枠を拡大して示す図である。
【図10】トレースの順番を示す説明図である。
【図11】モード選択ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図12】トレースルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図13】全角部減速ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図14】次角部停止ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図15】番号指定角部停止ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図16】トレース停止中ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図17】停止時間変更ルーチンを示すフローチャート
である。
【符号の説明】
M 多頭型の刺繍ミシン 16c 布支持枠 18 操作パネル 18a 確認キー 18b STOPキー 18c 遅延キー 18d 矢印キー 18e 数字キー 18f トレース実行キー 22 縫針 70 制御装置 71 CPU 72 ROM 73 RAM 84 針棒変更モータ 86 X軸駆動モータ 88 Y軸駆動モータ C2 上糸 C3 加工布 C4 下糸

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動可能な縫針と加工布を支持する支
    持枠とを、相対的に移動させることにより、加工布に模
    様を縫製できるミシンにおいて、 前記縫針を前記加工布から離した状態で、前記模様の縫
    製エリアの所定経路に沿った所定の移動方向へ、前記縫
    針と支持枠とを相対移動させるトレースモード実行の際
    に、前記移動方向の反対方向に移動させるバックトレー
    ス実行手段と、 前記バックトレース実行手段が実行するバックトレース
    の速度を制御する速度制御手段とを設け 前記バックトレース実行手段は、実行用操作部材が操作
    されている間だけ、バックトレースを実行し、 前記トレースモードの実行を指定する第1の指定手段
    と、前記バックトレースを実行するバックトレースモー
    ドを指定する第2の指定手段とを備え、 前記速度制御手段として、前記バックトレース実行手段
    は、速度変更用の操作部材が操作されている間だけ、前
    記バックトレースの速度を変更することを特徴とするミ
    シン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のミシンにおいて、前記速度制御手段として、 前記バックトレース実行手段
    は、速度指定用操作部材が操作されることによって、前
    記バックトレースの速度を指定することを特徴とするミ
    シン。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のミシン
    において、前記速度制御手段として、前記バックトレース実行手段
    は、方向変更位置付近の減速用操作部材が操作されるこ
    とによって、前記相対移動の方向変更位置付近での前記
    バックトレースの速度を減速する ことを特徴とするミシ
    ン。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のミシンにおいて、 前記バックトレース実行手段は、次停止位置の停止用操
    作部材が操作されることによって、前記相対移動を次停
    止位置で停止させることを特徴とするミシン。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のミシンにおいて、 前記バックトレース実行手段は、停止位置指定用の操作
    部材が操作されることによって、前記相対移動の停止位
    を指定することを特徴とするミシン。
  6. 【請求項6】 上下動可能な縫針と加工布を支持する支
    持枠とを、所定経路に従って、相対的に移動させること
    により、加工布を縫製できるミシンにおいて、 前記縫針を前記加工布から離した状態で、前記所定経路
    に沿った所定の移動方向へ、前記縫針と支持枠とを相対
    移動させるトレースモード実行の際に、速度変更用の操
    作部材が操作されている間だけ、トレース速度を変更す
    る速度変更手段を設けた ことを特徴とするミシン。
  7. 【請求項7】 上下動可能な縫針と加工布を支持する支
    持枠とを、所定経路に従って、相対的に移動させること
    により、加工布を縫製できるミシンにおいて、 前記縫針を前記加工布から離した状態で、前記所定経路
    に沿った所定の移動方向へ、前記縫針と支持枠とを相対
    移動させるトレースモード実行の際に、停止位置指定用
    の操作部材が操作された場合にのみ、前記相対移動を停
    止させるトレース停止手段を設けた ことを特徴とするミ
    シン。
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