JP2000271361A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP2000271361A
JP2000271361A JP11082554A JP8255499A JP2000271361A JP 2000271361 A JP2000271361 A JP 2000271361A JP 11082554 A JP11082554 A JP 11082554A JP 8255499 A JP8255499 A JP 8255499A JP 2000271361 A JP2000271361 A JP 2000271361A
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sewing
needle
sewing machine
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Masaki Shimizu
正樹 清水
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸切り動作の後に確実に糸抜きできるととも
に、縫製の作業効率を低下させる動作による無駄時間が
縫製作業中に発生するのを防止して、円滑な縫製作業を
行うミシンを提供すること。 【解決手段】 ミシンMは、上下動可能な縫針22に対
して加工布C3を支持する布支持枠16cを移動させ
て、加工布C3に模様を縫製できる。そのミシンMの制
御装置70は、縫製後の糸切り動作が行われた後に(S
4)、布支持枠16cの移動量を計算し(S5)、計算
値が判定値以下の場合(S6:NO)、糸抜き専用の動
作を行う糸抜きモード(S7)を行う。それに対し、計
算値が判定値以上の場合(S6:YES)、制御装置7
0は糸抜き専用の動作を行なわない非糸抜きモードを選
択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば刺繍ミシン
等の加工布を支持する支持枠を使用するミシンに関し、
特に糸換え時や縫製終了時等における糸切り後に、糸抜
きのための支持枠の相対的な移動量に応じて、糸抜き専
用の動作を行う糸抜きモードと、糸抜き専用の動作を行
わない非糸抜きモードとを選択できるミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、支持枠を利用して加工布を押さえ
て、支持枠内の縫製エリア内に模様等を縫うミシンとし
ては、例えば刺繍ミシン等がある。その刺繍ミシンに
は、アーム部を1頭だけ備えた1頭型刺繍ミシン、或い
は、複数備えた多頭型刺繍ミシンがあって、1頭型刺繍
ミシンの場合、刺繍を施す加工布を装着した刺繍枠がX
軸方向とY軸方向とに移動可能に構成されており、ま
た、多頭型刺繍ミシンの場合、複数の刺繍枠を取り付け
た可動枠を、X軸方向とY軸方向とに移動可能に構成さ
れる。このような刺繍ミシンには、多数の縫針を備える
多針型のものがある。この多針型刺繍ミシンは、縫針を
先端に有する針棒を切り換える機構を備え、刺繍データ
に基づいて、糸換え毎に糸切り機構で刺繍糸を切断しな
がら、針棒を切り換えることができるので、加工布を支
持する支持枠を移動しながら複数色の刺繍糸を使用し
て、美しい模様縫いを可能にする。
【0003】この多針型刺繍ミシンにおいては、糸切り
機構が刺繍糸を切断をした後に、糸換えを行ったり、刺
繍作業を終了する時には、糸抜き動作を行う必要があ
る。これは、糸切りを行った後、糸切り後の加工布に繋
がった上糸及び下糸が、針板の針穴を通った状態で針板
の下側に残るので、仮に、糸抜き動作をしないで次の縫
製が行われるとすると、針板の針穴に残った糸が絡むと
いった悪影響を、縫い作業に対して及ぼすからである。
そして、糸抜き動作としては、加工布を支持する支持枠
を所定距離だけ移動して、切断した糸の先端部分を針板
の針穴から糸抜きし、その後、その支持枠を逆方向に戻
すように移動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、縫製作業と
して、糸を切った後の糸換えが行われた後に、加工布を
支持する支持枠を所定距離以上移動させることがある。
この場合、前述した糸抜き動作後に、縫製データに基づ
いて再度支持枠を所定距離以上移動させることになる
が、結果的には、2度の糸抜き動作を繰り返したのと同
様の態様を行ったことになるため、縫製作業中に無駄時
間が発生して、縫製の作業効率を低下させる原因となっ
ていた。
【0005】本発明の目的は、上述した課題を解決する
ためになされたものであり、縫製作業の途中の糸替え時
や、縫製終了時の糸切り動作の後に、確実に糸抜きでき
るとともに、縫製の作業効率を低下させる動作による無
駄時間が縫製作業中に発生するのを防止して、円滑な縫
製作業を行うことができるミシンを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、上下動可能な縫針と加工布を支持する支持枠と
を、相対的に移動させることにより、加工布に模様を縫
製できるミシンにおいて、前記縫製後の糸切り動作が行
われた後に、前記支持枠の相対的な移動量に基づいて、
糸抜き専用の動作を行う糸抜きモードと、糸抜き専用の
動作を行わない非糸抜きモードとを選択することができ
る制御手段を備えたことを特徴とする。
【0007】縫製後の糸切り動作を行った後、制御手段
は、糸抜きモードと非糸抜きモードのいずれかを選択で
きるので、糸抜きモードを行う必要がない場合には、非
糸抜きモードを選択することによって縫製作業の円滑化
を図ることができる。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明において、前記制御手段は、糸切り動作後の支持
枠の次の移動位置までの移動量の計算値と、予め設定さ
れた判定値との大小に基づき、前記糸抜きモード及び前
記非糸抜きモードのいずれかを選択する。すなわち、加
工布を支持する支持枠の相対的な移動量の計算値が、判
定値より小さい場合、糸抜きモードが選択されて確実に
糸抜きするのに対して、支持枠の相対的な移動量の計算
値が、判定値より大きい場合、非糸抜きモードが選択さ
れるが、相対的な移動量の計算値が判定値より大きい場
合、支持枠を所定距離以上移動させるため、結果的には
糸抜きモードが選択されるのと同様に糸抜きされる。従
って、支持枠の移動量の計算値と判定値との大小を計算
していずれかのモードを選択できるので、縫製作業の途
中の糸替え時や縫製終了時等における糸切り動作の後に
確実に糸抜きできるとともに、縫製の作業効率を低下さ
せる動作による無駄時間が縫製作業中に発生するのを防
止して、円滑な縫製作業を行うことができる。尚、判定
値の大きさは、ミシンの機種等に応じて、適宜変更して
よいし、判定値の大きさを調整可能に設定しても良い。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または請求項2に記載のミシンにおいて、前記糸抜きモ
ードは、針板の針穴から糸を抜くモードであることを特
徴とする。かかる糸抜きモードによれば、糸切り後の加
工布に繋がった上糸及び下糸が、針板の針穴を通った状
態で針板の下側に残るのを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明のミシンを、多頭
型の刺繍ミシンMにおいて具体化した実施の形態につい
て説明する。図1は、本実施の形態の多頭型の刺繍ミシ
ンMの外観を示す斜視図である。同刺繍ミシンMは、図
1に示すように、左右方向(X方向)に長いベースフレ
ーム1の上面の後方側に、ミシン支持台2を設け、この
ミシン支持台2の上方部分に、左右方向に延びる支持フ
レーム3を立設する。
【0011】このミシン支持台2の前端部に位置するベ
ースフレーム1の上方には、ヘッド部4〜6が設けら
れ、ヘッド部4〜6に対応する下方位置には、シリンダ
状のベッド部7〜9が設けられている。そのため、ヘッ
ド部4とベッド部7とから刺繍ミシンM1が構成されて
おり、以下同様に、刺繍ミシンM2は、ヘッド部5とベ
ッド部8とからなり、また、刺繍ミシンM3は、ヘッド
部6とベッド部9とからなる。ヘッド部4〜6の各々の
前端側には、左右方向に移動可能な針棒ケース10がそ
れぞれ備えられている。この針棒ケース10は、1列状
に左右方向に12本の配列した針棒21を上下動可能に
支持するとともに、12個の天秤12を移動可能に支持
する。
【0012】各針棒ケース10は、針棒を変更する針棒
変更機構(図示せず)により、一斉に左右方向に移動さ
れて、色の異なる別の上糸に同時に変更可能になる。ま
た、ミシン支持台2の前側では、ベッド部7〜9の上面
と同一高さになるような作業用テーブル13が水平に配
設されている。この作業用テーブル13の左右両側に
は、1対の補助テーブル14、15が設けられており、
補助テーブル14、15及び作業用テーブル13上の全
体に、左右方向に延びる平面視矩形状の可動枠16が載
置されている。そして、この可動枠16の右端側の駆動
用の枠部16a及び左端側の駆動用の枠部16bが、X
軸駆動機構(図示せず)によりX軸方向(図1の左右方
向)に移動されるとともに、Y軸駆動機構(図示せず)
によりY軸方向(図1の前後方向)に移動される。
【0013】その可動枠16には、各刺繍ミシンMl〜
M3に対応する支持枠としての布支持枠16cがそれぞ
れ取付けられているので、可動枠16が前記X軸駆動機
構とY軸駆動機構とにより、XY平面上を移動するに伴
って、布支持枠16cもX軸及びY軸方向に移動可能に
なっている。また、ミシン支持台2の上部に取り付けら
れた糸巻き台C0には、複数の糸巻きC1が回動可能に
載置されており、各糸巻きC1から供給される上糸C2
が、対応する天秤12等を経て、針棒21側に供給され
る。更に、補助テーブル15の後側には、刺繍縫製に関
するメッセージを表示する液晶ディスプレイ17、複数
のスイッチ(図示せず)等を備えた操作パネル18が設
けられている。
【0014】次に、各刺繍ミシンMl〜M3毎に設けら
れる針棒上下動機構K1について、図2に基づいて簡単
に説明する。この針棒上下動機構K1は、ミシン主軸1
9に調時して針棒21を上下に移動させるものであっ
て、前記12本の針棒21の下端部に装着される縫針2
2を上下に移動させる。その針棒ケース20内の後方側
には、ミシン主軸19が各ヘッド部4〜6を挿通して左
右方向に配設されている。このミシン主軸19には、偏
心カム32が取り付けられ、更に、この偏心カム32に
外嵌された偏心レバー33の下端部が揺動レバー30に
連結されている。
【0015】また、各ヘッド部4〜6の先端部には、上
下方向に延びる基針棒26が配設され、この基針棒26
はその上端部及び下端部において針棒ケース10内のフ
レームに支持されている。この基針棒26には、後述の
連結ピン34と係合する係合溝27aを有する上下動部
材27が上下動可能に挿入され、この上下動部材27の
下端部に設けられた針捧抱き28は、枢支軸29に移動
可能に枢支された揺動レバー30の先端に連結されたリ
ンク31に連結されている。また、各針棒21の高さ方
向の略中段部には、連結ピン34が固着されるととも
に、この連結ピン34と針棒ケース10の支持フレーム
10aとの間に圧縮バネ35が外嵌されており、針棒2
1はこの圧縮バネ35により常に上方の針上位置に弾性
付勢されている。
【0016】更に、針棒ケース10が左右方向に移動し
たときに、上下動部材27に対向する針棒21の連結ピ
ン34が、上下動部材27の係合溝27aに選択的に係
合されるようになっている。これにより、図6に示すミ
シンモータ80の所定回転方向への回転駆動によりミシ
ン主軸19が回転されて、偏心レバー33、揺動レバー
30及びリンク31を介して、上下動部材27と針棒抱
き28とを一体的に上下動させるのに伴って、連結ピン
34を介して上下動部材27に連結されている針棒21
がミシン主軸19に調時して上下に往復動する。
【0017】ここで、各刺繍ミシンMl〜M3に設けら
れる針棒ジャンプ機構40について図2に基づいて説明
する。針棒ジャンプ機構40は、針棒21をその最上位
置(上死点位置)にジャンプさせ、上下動部材27に連
結される針棒21を変更する際に使用するのものであ
る。針棒ケース10内には、水平向きの針棒ジャンプ用
ソレノイド41が設けられるとともに、平面視略L字状
の回動レバー42が、鉛直軸回りに回動可能に針棒ケー
ス10に取り付けられている。
【0018】そして、その回動レバー42の駆動部42
aが、針棒ジャンプ用ソレノイド41のプランジャに当
接するとともに、その従動部42bに取り付けた上下方
向の操作軸43が、上下動部材27に一体形成された突
出状の係合部27bに係合可能になっている。更に、上
下動部材27は、実線で示す通常の連結位置と、この連
結位置から平面視にて反時計回りに所定角度だけ回動し
たジャンプ位置との間に回動可能であり、その上端部に
設けた巻きバネ44により、このジャンプ位置から通常
の連結位置に回動するように、常に付勢されている。
【0019】これにより、針棒21が連結ピン34を介
して上下動部材27に連結されているときに、針棒ジャ
ンプ用ソレノイド41が所定時間だけ駆動されて、その
プランジャーが右方に進出したときには、回動レバー4
2が平面視にて時計回転回りに回動して、操作軸43と
係合部27bとを介して、同時に上下動部材27がジャ
ンプ位置に回動して、連結ピン34と係合溝27aとの
係合が解除され、これと同時に、針棒21は圧縮バネ3
5により針上位置に一気に上昇(ジャンプ作動)するよ
うになっている。
【0020】一方、針棒21がその針上位置にジャンプ
した状態で且つ上下動部材27が連結位置に復帰してい
るときに、上下動部材27が下方からその略最上位置の
方向に上昇するときには、上下動部材27は連結ピン3
4に下側から当接して、一時的にジャンプ位置に回動す
るが、巻きバネ44により直ぐに連結位置に回動復帰
し、連結ピン84は係合溝27aに自動的に連結するよ
うになっている。ここで、各ベッド部7〜9に設けられ
た押え足45は、図示されない押え足駆動機構により、
ベッド部7〜9上の加工布C3を押圧する押え位置と、
所定距離上昇した退避位置との間に上下に切り換え可能
になっている。
【0021】そのベッド部7〜9について、図3乃至図
5を参照して説明する。断面略U字状のベッドケース5
0は、前後方向に延びており、その後端部が、ミシン支
持台2の前端側に位置するベースフレーム1に固着した
1対の支持ブラケット51に取り付けられている。ベー
スフレーム1の前端側には、糸輪補捉用の全回転釜55
が設けられ、この全回転釜55は、図示しない釜軸の回
転を受けることにより、ミシン主軸19と同期して回転
するようになっている。また、ベッドケース50の上側
は、その前端部分において針板52で覆われるととも
に、針板52に連結するカバー板53で覆われている。
尚、その針板52には、針穴52aが形成されている。
【0022】次に、各ベッド部7〜9に設けられる糸切
り機構60について、図3乃至図5に基づいて説明す
る。糸切り機構60は、図5に示す上糸C2と下糸C4
とを切断するものであって、上糸C2を交換するとき、
または、刺繍縫製終了時に、加工布C3に繋がった上糸
C2及び下糸C4を切断する際に作動する。前記針板5
2の下面には、可動刃61が、図4の実線で示す待機位
置と、2点鎖線で示す回動位置との間で矢印方向に揺動
可能に枢支されている。そして、この可動刃61と協動
して上糸C2と下糸C4とを切断するための固定刃62
は、可動刃61の上側に対向するように針板52の下側
に取り付けられている。
【0023】その可動刃61に連結された糸切り作動レ
バー63は、ベッドケース50内を挿通して後方に延び
ている。そして、図3に示すベースフレーム1の左端部
に設けられた糸切りモータ64が駆動されると、その駆
動ギヤ65に歯合する扇形の揺動部材66の揺動を介し
て糸切り作動軸67が左右方向に移動し、回動板68を
介して糸切り作動レバー63が前後方向に駆動される。
このように作動レバー63の駆動によって可動刃61が
回動することにより、固定刃62及び可動刃61は、上
糸C2と下糸C4を同時に切断する。
【0024】次に、多頭型の刺繍ミシンMの制御装置7
0について図6を参照して説明する。図6は、実施の形
態の制御装置70のブロック図である。多頭型の刺繍ミ
シンMは、図6に示すように、前記ディスプレイ17付
きの操作パネル18と、ミシンモータ80を駆動するた
めの駆動回路81、X軸駆動モータ86を駆動するため
の駆動回路87、Y軸駆動モータ88を駆動するための
駆動回路89、針棒ケース10を移動させて針棒21を
変更する針棒変更モータ84を駆動するための駆動回路
85と、糸切りモータ64を駆動するための駆動回路9
0とを備えており、これら駆動回路81、85、87、
89、90が、制御装置70にそれぞれ接続されてい
る。そして、制御装置70は、CPU71、ROM72
及びRAM73を備えており、これらCPU71、RO
M72及びRAM73は、データバスなどバスを介して
入出力インターフェース(図示せず)に接続される。
【0025】そのROM72は、多数の刺繍模様の各々
に関する刺繍データ、これら刺繍データに基いてY軸駆
動モータ88やX軸駆動モータ86を駆動して刺繍を施
すため刺繍用制御プログラム、後述の糸抜き用の制御プ
ログラム、糸抜き制御の際に必要な判定値のデータなど
を記憶している。また、RAM73には、刺繍模様の刺
繍縫いに必要な刺繍データを記憶するワークメモリを含
む各種のメモリ73aを設ける他に、CPU71で演算
した可動枠16の移動量の計算結果を一時的に記憶する
各種メモリ73bなどを設けているので、これらメモリ
73a、73bに記憶されたデータは、随時CPU71
によって取り出されて縫製及び糸抜き作業等に使用され
る。
【0026】また、ヘッド部4に関して、針棒ケース1
0に設けられた前記針捧ジャンプ機構40のための針棒
ジャンプ用ソレノイド41のための駆動回路76と、押
え足45を退避移動させる押え足駆動ソレノイド77の
ための駆動回路78と、糸切れセンサ79とが設けら
れ、駆動回路76、78及び糸切れセンサ79は、制御
装置70に接続されている。またヘッド部5、6につい
ても同様に、ソレノイド41、77や駆動回路78や糸
切れセンサ79が設けられている。
【0027】その糸切れセンサ79は、上糸C2が切れ
たことを検出するためのものであって、具体的には、上
糸C2の糸経路に設けられたエンコーダディスク(図示
せず)が回転可能にフレームに枢支され、上糸C2がこ
のエンコーダディスクの回転駆動部に巻き付けられ、更
に、糸切れセンサ79をそのエンコーダディスクに臨む
ように設けるため、糸切れセンサ79は、縫製サイクル
毎の上糸C2の繰り出しに伴って回転するエンコーダデ
ィスクを介してエンコーダ信号を出力し、糸切れが発生
しない限り、エンコーダ信号は制御装置70に入力され
ることになる。
【0028】更に、制御装置70には、ミシン主軸19
に設けられたディスクエンコーダの1回転で1000個
のパルス信号からなるエンコーダ信号を出力するパルス
発生器82と、このディスクエンコーダの1回転で1個
の主軸同期信号を出力する主軸原点センサ83とが接続
されている。
【0029】次に、この刺繍ミシンMの制御装置70に
よって行なわれる刺繍作業及び糸抜き制御について、図
8乃至図10に基いて説明する。図8は実施の形態の糸
抜き制御ルーチンを含むフローチャートであって、同図
中、符号Sは各ステップを示す。また、図9及び図10
は、加工布C3が縫針22によって縫製される状態を示
す説明図であって、図9は、縫い目A1、A2及びA3
が形成された後に、加工布C3から延びる上糸C2及び
下糸C4を切断した状態を示し、図10は、その切断後
に布支持枠16cを移動させて、加工布C3から延びる
上糸C2及び下糸C4を、針板52の針穴52aから抜
いた状態を示す。
【0030】CPU71は、RAM73とROM72と
協働して刺繍作業を行うが、最初に1針分のデータをR
AM73より読み出す(S1)。ここで、CPU71は
糸切りのためのデータを入力したか否かを判断する(S
2)。糸切り動作を実行させるためのデータが検出され
ない場合(S2:NO)、CPU71は1針分の縫製処
理を行う(S3)。
【0031】この場合、加工布C3を支持する布支持枠
16cが、Y軸駆動機構及びX軸駆動機構により、Y軸
及びX軸方向に移動され、これらの移動と相まって縫針
22が上下動することにより、1針分の縫製処理が行わ
れる。そして、CPU71が糸切り動作を実行させるた
めのデータを検出しない場合(S2:NO)、1針分の
縫製処理(S3)を継続して、図7及び図9に示すよう
な縫い目A1、A2、A3を形成する。尚、糸切り動作
を実行させるデータは、CPU71によって縫製作業の
途中の糸替え時を示すデータや縫製終了時を示すデータ
が検出された場合に発生する。
【0032】そして、CPU71が糸切り動作を実行さ
せるためのデータを検出した場合(S2:YES)、糸
切り動作を行う(S4)。糸切り動作としては、可動刃
61及び固定刃62が協働することにより、加工布C3
側の上糸C2と下糸C4とを切断する。この場合、加工
布C3から延びる上糸C2及び下糸C4は、図9に示す
ように、切断された状態で針板52の針穴52aから垂
れた状態になる。
【0033】ここでCPU71は、糸切り動作後の布支
持枠16cの次の移動位置までの移動量を計算し(S
5)、その計算値と予め設定された判定値との大小を比
較する(S6)。
【0034】尚、予め設定された判定値は、針板52の
針穴52aの下方側の上糸C2と下糸C4との切断位置
から、針板52の針穴52aの上方側までの距離に基づ
いて予め算出されている。この場合、布支持枠16cが
針板52の針穴52aから例えば1cm程度移動すれ
ば、加工布C3から延びる上糸C2及び下糸C4を針板
52の針穴52aから抜くことができるが、この場合1
cm以上移動させてもよい。そして、その判定値の大き
さは、ミシンの機種等に応じて、適宜変更してよいし、
調整可能に設定しても良い。
【0035】ここで、糸切り動作後の布支持枠16cの
次の移動位置までの移動量の計算方法について説明す
る。CPU71は、図7に示す糸切り前の第1の縫製終
了位置P2(X2、Y2)のデータと、糸切り後の次の
縫製を行うための第2の縫製開始位置P1(X1、Y
1)のデータとの双方を、前記メモリ73aから取り出
すことができる(ここでは、便宜的に第1及び第2の縫
製と表記する)。そして、CPU71は、次の数式1に
基づき、糸切り前の第1の縫製終了位置P2(X2、Y
2)と、糸切り後の第2の縫製開始位置P1(X1、Y
1)とを用いて、布支持枠16cの次の移動位置までの
移動量を算出するとともに、その移動量データをRAM
73に記憶する。
【0036】 数式1 ((X1−X2)2+(Y1−Y2)21/2 そして、その計算値が判定値(例えば1cm)より小さ
い場合(S6:NO)、CPU71は糸抜きモードを実
行する(S7)。すなわち、計算値が例えば1cmの判
定値より小さい場合、CPU71は布支持枠16cを針
板52の針穴52aから例えば1cm程度移動させ、糸
を抜くための専用動作を行う。それにより、加工布C3
から延びる上糸C2及び下糸C4は、図10に示すよう
に、針板52上に位置した状態となって針板52の針穴
52aに残ることがない。
【0037】一方、計算値が判定値(例えば1cm)よ
り大きい場合(S6:YES)、CPU71は非糸抜き
モードを実行する。具体的には、次の縫製作業をする際
に、加工布C3を支持する布支持枠16cの移動量の計
算値が、判定値(1cm)より大きい場合(S6:YE
S)、非糸抜きモードが選択され(S7)、糸を抜くた
めの専用動作が行われない。これは、次の縫製作業の際
に、布支持枠16cを所定距離(1cm)以上移動する
場合、結果的には図10に示す状態になって、加工布C
3から延びる上糸C2及び下糸C4が、針板52の針穴
52aから糸抜きされるので、糸抜きモード(S7)を
あえて選択する必要がないからである。
【0038】このように糸抜きモードを選択しなくて
も、次の縫製作業の際には、糸抜きモードを選択したの
と同様に、布支持枠16cが所定量だけ確実に移動する
ので、加工布C3から延びる上糸C2及び下糸C4の先
端部分は、加工布C3から確実に糸抜きされ、上糸C2
及び下糸C4の先端部分は、針板52の針穴52aに残
ることがない。
【0039】以上詳述した如く、この実施の形態の発明
によれば、上下動可能な縫針22と加工布C3を支持す
る布支持枠16cとを、相対的に移動させることによ
り、加工布C3に模様を縫製できる多頭型の刺繍ミシン
Mにおいて、その多頭型ミシンMの制御装置70は、縫
製後の糸切り動作が行われた後に、布支持枠16cの相
対的な移動量に基づいて、糸抜き専用の動作を行う糸抜
きモード(S7)と、糸抜き専用の動作を行わない非糸
抜きモードとを選択することができるので、縫製後に糸
切り動作を行った後には、布支持枠16cの相対的な移
動量の計算値と判定値との大小に基づき、糸抜きモード
(S7)及び非糸抜きモードのいずれかが選択されるこ
とになる。
【0040】このように次の縫製作業の際に、加工布C
3を支持する布支持枠16cを相対的に所定距離以下移
動させる場合、糸抜きモード(S7)が選択されて確実
に糸抜きするのに対して、加工布C3を支持する布支持
枠16cを相対的に所定距離以上移動させる場合、非糸
抜きモードが選択されるが、結果的には糸抜きモードが
選択されるのと同様に糸抜きされるので、いずれのモー
ドを選択しても縫製作業に支障が生じない。
【0041】また、図7に示す糸切り前の縫製終了位置
P2から、糸切り後の縫製開始位置P1へ移動する際
に、仮に、縫製終了位置P2(X2、Y2)と縫製開始
位置P1(X1、Y1)との距離が判定値(例えば1c
m)より小さい場合であっても、中途位置P3(X3、
Y3)を介して移動することにより(移動軌跡を鎖線で
示す)、位置P2及び位置P3間の距離と、位置P3及
び位置P1間の距離との総移動距離が1cm以上となる
場合、糸抜きモードをあえて選択する必要がないので、
これらを考慮してCPU71は、非糸抜きモードを選択
すればよい。
【0042】尚、布支持枠16cの移動位置を検出する
態様として、X軸駆動モータ86やY軸駆動モータ88
に連結されたエンコーダディスクの回転によるスリット
信号を、フォトインタラプタなどの光学センサが検出し
て、そのスリット信号をカウンタがカウントする方法で
あってもよいし、その他の方法を用いても良い。また、
前記布支持枠16cの形状は、上記以外のものであって
も良い。更に、布支持枠16cを1セットのみ移動する
ものであってもよい。また、例えばサイクルミシン等の
刺繍ミシン以外のミシンの制御装置に本発明を適用し得
ることは勿論可能である。尚、上記実施の形態の場合、
糸抜きモードとは、加工布C3に縫い込まれ、加工布C
3から先端部が延びる上糸C2及び下糸C4を、針板5
2の針穴52aから抜くモードを意味したが、実施の形
態の変更等に伴って、例えば上糸のみを針板の針穴から
抜くモード、その他のモードであってもよい。また、上
記実施の形態においては、糸切り後に移動する距離を演
算することによって、糸抜きモードと非糸抜きモードの
いずれかを選択するようにしているが、経験等によって
糸抜き動作をする必要がない模様であることが予めわか
っている場合等は、作業者によって非糸抜きモードを縫
製の前に予め選択できるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、上下動可能な縫針と加工布を支持する支
持枠とを、相対的に移動させることにより、加工布に模
様を縫製できるミシンにおいて、前記縫製後の糸切り動
作が行われた後に、前記支持枠の相対的な移動量に基づ
いて、糸抜き専用の動作を行う糸抜きモードと、糸抜き
専用の動作を行わない非糸抜きモードとを選択すること
ができる制御手段を備えたので、縫製後に糸切り動作を
行った後には、制御手段は支持枠の相対的な移動量に応
じて、糸抜きモード及び非糸抜きモードのいずれかを選
択できる。
【0044】すなわち、縫製後に糸切り動作を行った
後、糸抜きモードと非糸抜きモードのいずれかが選択す
ることができる。非糸抜きモードを選択することによっ
て縫製作業の円滑化を図ることができる。
【0045】請求項2に記載の発明によれば、前記制御
手段は、糸切り動作後の支持枠の次の移動位置までの移
動量の計算値と、予め設定された判定値との大小に基づ
き、前記糸抜きモード及び前記非糸抜きモードのいずれ
かを選択するので、支持枠の移動量の計算値が判定値よ
り小さい場合、糸抜きモードが選択されて確実に糸抜き
されるのに対して、支持枠の移動量の計算値が判定値よ
り大きい場合、非糸抜きモードが選択されるが、支持枠
を所定距離以上移動させるため、結果的には糸抜きモー
ドが選択されるのと同様に糸抜きされるので、糸抜きモ
ードをあえて選択する必要がない。従って、支持枠の移
動量の計算値と判定値との大小を計算していずれかのモ
ードを選択できるので、縫製作業の途中の糸替え時や縫
製終了時等における糸切り動作の後に、確実に糸抜きで
きるとともに、縫製の作業効率を低下させる動作による
無駄時間が縫製作業中に発生するのを防止できるため、
円滑な縫製作業を行うことができる。
【0046】請求項3に記載の発明によれば、前記糸抜
きモードは、針板の針穴から糸を抜くモードであるの
で、かかる糸抜きモードによれば、糸切り後の加工布に
繋がった上糸及び下糸が、針板の針穴を通った状態で針
板の下側に残るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施の形態の多頭型の刺繍ミシンの外観を
示す斜視図である。
【図2】実施の形態の刺繍ミシン内の針棒と針棒上下機
構を示す外観斜視図である。
【図3】実施の形態の刺繍ミシンの作業台を拡大して示
す平面図である。
【図4】実施の形態の刺繍ミシンのベッドの先端部を拡
大して示す平面図である。
【図5】実施の形態の刺繍ミシンのベッドに設けられた
全回転釜を拡大して示す正面図である。
【図6】実施の形態の刺繍ミシンの制御装置を示すブロ
ック図である。
【図7】実施の形態の布支持枠に支持される加工布と縫
針等との位置関係を説明する説明図である。
【図8】実施の形態の糸抜き制御ルーチンを含むフロー
チャートである。
【図9】実施の形態における糸切り動作の終了状態を示
す説明図である。
【図10】実施の形態における加工布から延びる上糸及
び下糸を、針板の針穴から抜いた状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
M 多頭型の刺繍ミシン 16c 布支持枠 18 操作パネル 22 縫針 52 針板 52a 針穴 70 制御装置 71 CPU 72 ROM 73 RAM 84 針棒変更モータ 86 X軸駆動モータ 88 Y軸駆動モータ C2 上糸 C3 加工布 C4 下糸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動可能な縫針と加工布を支持する支
    持枠とを、相対的に移動させることにより、加工布に模
    様を縫製できるミシンにおいて、 前記縫製後の糸切り動作が行われた後に、前記支持枠の
    相対的な移動量に基づいて、糸抜き専用の動作を行う糸
    抜きモードと、糸抜き専用の動作を行わない非糸抜きモ
    ードとを選択することができる制御手段を備えたことを
    特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のミシンにおいて、 前記制御手段は、糸切り動作後の支持枠の次の移動位置
    までの移動量の計算値と、予め設定された判定値との大
    小に基づき、前記糸抜きモード及び前記非糸抜きモード
    のいずれかを選択することを特徴とするミシン。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のミシン
    において、 前記糸抜きモードは、針板の針穴から糸を抜くモードで
    あることを特徴とするミシン。
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