JP4017737B2 - 糸端保持手段を備えた多針ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は多針ミシンに関し、詳しくは針落ち位置に向けて針棒の動作と連動して所定範囲で上下動させると共に、必要に応じて、該上下動される範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させるようにした布押えを備え、かつ針に付された上糸の下端を引上げできる糸保持手段と糸端引込手段を備える糸端保持手段を備えた多針ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のミシンにおいて、特開平5−15678号公報によって公知になっているミシンは、図11に示す構成を備える。即ち、主軸の回動により昇降体71を上下動させ、その昇降体によって針棒61を上下動させる。布押え19は通常の縫成における上下動範囲の他に枠68を通過させる為に退避位置19h(図5にも示す位置)にまで上昇できるようにしてある。また糸保持手段Mと糸端引込手段Nを備えており、縫針62が上昇したとき、それから吊下する上糸端を糸端引込手段Nにおける糸掛け47で引き上げ、糸端を糸保持手段Mで保持できるようにしてある。
【0003】
このような糸保持手段Mと糸端引込手段Nを備える多針ミシンは色換えする場合、各針の下に吊下する上糸が夫々糸保持手段Mで保持されるので、異色の上糸を針相互間で縫付けない特長がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、各縫い針62の上下動範囲が定まっていると、上記糸保持手段Mと糸端引込手段Nの糸引掛片46の位置は、縫針62の上昇位置に基づいてそれに対応して位置が定まる。
そうすると、図11(B)の実線で示す布押え19を、枠68通過の為に退避位置へ上げようとしても、上記糸保持手段Mが下方にあると邪魔になって上昇させることができなくなる。
その為従来公知のミシンでは、図11に示す如く上糸を引込む都度、針棒61を上昇させて退避させる機構、即ち、針棒押上げばね101、押え部材102、ソレノイド103、レバー104、案内筒105、等の退避の為の特別な機構を付設する必要が生じる。特に、ばね101等は高速上下動する針棒61の負荷となる問題点がある。
【0005】
本件出願の糸端保持手段を備えた多針ミシンは上記従来技術の問題点を解決する為に提供するものである。
本件出願の目的は、上記従来品と同様に糸保持手段Mと糸端引込手段Nを備えさせて、多針の夫々に吊下する上糸を引上げ保持できるようにした糸端保持手段を備えた多針ミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、布押え19を退避位置にまで上昇できるようにした糸端保持手段を備えた多針ミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、針棒は通常のミシンにおいて知られている範囲内を上下させることができ、枠68を通過させる為に布押え19を特別に上昇させる機構が付いていても、その為に針棒を特別に上昇させる機構の必要性がない糸端保持手段を備えた多針ミシンを提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の糸端保持手段を備えた多針ミシンは、夫々上下動自在にした複数の針棒を並設し、それらの複数の針棒は針落ち位置に対して選択的に移動させ、それらの複数の針棒内の選択された1本の針棒を上下駆動して縫成に用いると共に、
上記針落ち位置においては、上記針落ち位置にある布を上記選択された針棒に付された縫針が布中から上昇する時に押え付け、上記選択された縫針が布から離れて上昇するときには連動的に上昇するようにしてある1つの布押えを備え、
上記針落ち位置に備えさせた布押えは、上記選択された針棒が針落ち位置に向けての上下動と連動して下降位置と上昇位置との間の所定範囲を上下動させると共に、必要に応じて、該上下動させる所定範囲よりもさらに上方の退避位置まで上昇させて退避させるようにし、
さらに複数の縫針の後側位置において夫々の縫い針に付された上糸の下端を夫々保持するようにした糸端保持枠と、針落ち位置直上の縫針に付された上糸を引掛けて上記糸端保持枠に向けて引き込む為の糸端引込手段とを備えている糸端保持手段を備えた多針ミシンにおいて、
上記糸端保持枠の高さ位置は、上記布押さえの上下動させる所定範囲よりも上方で、上記退避位置よりも下方に位置を定め、
上記の糸保持手段における糸端保持枠を支持する上部部材の位置は、上記布押さえの後側で、かつ、糸端保持枠よりも上方の位置において、傾動を自在に備えさせ、
上記布押えを、上下動させる所定範囲を超えて退避位置へ上昇させるときには、上記糸端保持枠は、それに連動させて、上記の上部部材を支点にして縫針側に向かっての円弧状の軌跡に沿って上昇し、布押えが退避位置に上昇するのを妨げないようにしたのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図1〜図10の図面に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態におけるミシンの布押え装置10の構成を示す斜視図である。また、図2はその一部について拡大して示す断面図。図3〜図5は布押えの高さ位置が変更された状態を示す縦断面図である。
【0008】
この布押え装置10は、広く知られているように基枠1(図3参照)に対して支持部材11を介して固定された布押えガイド棒13と、この布押えガイド棒13に対して摺動可能に装着された筒体15と、この筒体15に対して圧縮バネ17にて下方に付勢された状態でもって、筒体の下部受材15aで支持されている布押え19の上部材19f(図6,図7参照)と、筒体15を布押えガイド棒13に沿って上下動させるためのリンク機構20と、このリンク機構20による布押え19の上昇高さを変更するための高さ制御機構80と、主軸50に取付部材51(図1参照)で固定され、主軸50の回転に伴ってリンク機構20を動作させる布押え駆動カム52とを備えている。
【0009】
リンク機構20は、上から、第1リンク21、第2リンク22、第3リンク23、第4リンク24、第5リンク25及び第6リンク26によって構成されている。第1リンク21は、一端21aを回動軸31に固定され、他端(自由端)21bの軸21dに取り付けたカムフォロワ21cを布押え駆動カム52のカム溝53に嵌合されている。そして、この第1リンク21の自由端21aに第2リンク22の上端22aが、この第2リンク22の下端22bの軸g2に第3リンク23の後方端23aが、この第3リンク23の前方端23bの軸g1に第4リンク24の上端24aが、いずれも回動自在に連結されている。なお、第3リンク23の後方端23aの関節に位置する軸g2には、後述する高さ制御機構80の案内腕81が連なる。この関節g2は、進退方向を規制しない場合は、自由な方向に動作する。
【0010】
一方、第4リンク24の下端24bと第5リンク25の後方端25aとは、回動軸32を介して所定の角度に固定されている。この回動軸32及び上述の回動軸31は、いずれも基枠1によって、定位置での回動を自在に支持されている(図2参照)。また、第5リンク25の前方端25bの軸25cには第6リンク26の上端26aが回動自在に連結され、第6リンク26の下端26bが筒体15の上端15aに軸26cを介して回動自在に連結されている。
【0011】
以上の様に構成されている結果、リンク機構20の夫々の要素となるアーム状の各リンク21〜26は、主軸50が回転すると、それぞれの近くに矢印で示した様な動作を行い、布押え19を
図3,図4に表れているように所定範囲、即ち、一般に行われているように「布を押さえる下降位置(図3の実線表示参照)」と、「布から離れた上昇位置(図4の実線表示参照)」の間であるところの所定範囲内で上下動させる。
【0012】
次に、関節移動方向制御手段として例示する布押えの高さ制御手段80について説明する。
関節移動方向制御手段80おける案内腕81は、元部81aを案内腕移動手段80aにおける制御板84に備えさせた軸g4に対して回動自在に枢着し、先部81bは軸g2に対して回動自在に連結し、案内腕81の元部81aの軸g4を支点とする半径でもって軸g2の進退動を案内するようにしてある(図2〜5も参照)。また軸g4と、軸g2との相対向する相対関係位置は、案内腕移動手段80aにおける制御板84をモータ86を回して軸g3を中心に回動させることにより図3〜5に示されるように矢印方向に揺動変化させることができる。
【0013】
案内腕移動手段80aと、案内腕81とで構成される関節移動方向制御手段80の動作は、図1〜5に示す。これらの図において図3、4は主軸50の回動に伴って布押え19が所定範囲で上下動する状態を示し、図5は下方に布枠68を通す為の大きな空間を形成する為に、上方の退避位置まで上昇させた状態を示す。これらの状態では、関節g2が矢印方向に往復動することにより、関節g1は図示の如く左右方向に往復動する。さらに、図5は、刺繍枠68を移動させる様な時に、布押え19を上方の退避位置へと大きく逃がしておくときの制御板84の状態を示している。なお、この退避位置へと布押え19を逃がした状態においては、軸g4と、軸g1が重なる。軸g2は、リンクの関節g1,g2間の長さを半径とし、かっ、図において左側の関節g1を中心とする円弧軌跡に一致する軌跡を上下動する様に構成されている。従って、この状態では、仮に主軸50が回転しても、関節g2は実線と二点鎖線の位置を矢印方向に往復動するだけで、関節g1は移動しない為、第4リンク24から下へは運動が伝達されず、布押え19は退避位置に保持され続ける。なお、制御板84の傾きの変更は、モータ86を所定方向へ予め設定された所定量だけ駆動することによってなされる。
こうして布押え19を退避させ、その下を刺繍枠68が移動した後は、モータ86を先ほどとは逆方向へ所定量駆動して、図5の状態から図3、4の状態へと制御板84の傾き状態を変更して戻す。これにより、関節g2の動き方向を変えてその往復動軌跡を規制し、刺繍を再開できる状態にする。
【0014】
以上説明した実施の形態は、本発明を実施する場合の一例であり、さらに種々なる態様で実施しても構わない。例えば、モータ86は、無励磁作動型電磁ブレーキ付きのモータを用いる。モータを停止させている時にモータ軸が回転してしまわない様に構成されていれば、無励磁作動型電磁ブレーキ付きモータ以外のものであっても構わないし、回転ソレノイドでも良い。
【0015】
次に、本実施の形態の布押え装置10と連動させる針棒の動作について説明する。図1〜図5は、いずれも縫製動作中のリンク機構20及び布押え19の動きを示す。図中の符号61は針棒である。この針棒61は、特開平4−292194号公報(日本)にも記載されており、また一般にも広く知られているように、ガイド棒64を軸心にして回動自在になっている回動板64aに対し、複数本の針棒61を夫々上下動自在にした状態で並設してある(図8参照)ものの内の1本を示す。夫々の針棒61の下端には縫製用の縫針62を備えている。また、針棒61の上端には、針棒駆動用昇降体71の駆動子71aと係合する被動子63が取り付けられている。複数の針棒61の夫々に付された縫針62には、相互に異なる性質の糸が付され、縫成に当っては、上記回動板64aを回し、針孔65aの上方で、かつ駆動子71aに自体の被動子63が係合する位置に選択した針棒61を位置させ、多針の内の1本の縫い針62を上下駆動して縫成に用いる。なお、63fは圧縮ばねである。
【0016】
針棒駆動用昇降体71は、周知のように、主軸50に取付けた偏心輪72によって上下動されるクランクロッド73(いずれも図1参照)に対して挺子クランク機構(図示略)を介して連結されており、主軸50の回転に同期して上下動する。一方、駆動子71aは、駆動子ガイド棒64に対して上下動可能に装着されている昇降体71に連結されている。その連結の構成は、昇降体71から突出するアーム71bに対して、駆動子71aから突設した回転軸71cを回動自在に備えさせる。被動子63の嵌合部63aに対しては、駆動子71aの自由端を横方向への嵌合離脱を自在に連結してある。この駆動子71aは周知のように、ロータリーソレノイド90によって回動制御する。
上記の駆動子71aを含む構成のジャンプ装置Jは主軸50の回動中において、針棒61の昇降を休止させたいとき、駆動子71aを横動させると被動子63との嵌合が外れ、目的を果す。
【0017】
従って、主軸50の回転に同期して針棒駆動用昇降体71が上下動すると、針棒61も上下動し、縫針62が針板66を突き抜ける針落ち位置(図3)と、針板66から抜け出した位置(図4)との間を上下動して縫製が実行される。このとき、布押え駆動用カム52も主軸50の回転に伴って回転し、各リンク21〜26及び布押え19が図1に矢印で示した様に動作する。図4は針棒61及び布押え19が縫製中に最も上昇した状態を示しており、図3は逆に最も下降した状態を示している。
【0018】
なお、図中の符号65は布である。また、図示の様に、駆動子ガイド棒64と布押えガイド棒13は平行に取り付けられており、縫針62の軸心、布押え19の透孔19aの中心、及び針板66の透孔(針落ち位置)66aの中心は一致している。従って動作時は、針棒の上下方向と布押え19の押え部材19bの欠除部、例えば透孔19aの中心移動方向は一致するので、針棒と布押えとが衝突することはない。
【0019】
次に図1、3、4、5、8に示される目とび機構Jについて説明する。これらの機構は特開平4−292194号公報に示されているように、基枠によって支持されているロータリーソレノイド90によって駆動子71aを矢印方向に回動できるようにしてある。91はロータリーソレノイド90の回転軸を示し、これには左右にバランス良く延びるアーム92と、係合子保持用のアーム93が固着してある。94は駆動子71aを作動させる為の制御子で、昇降体71が上、下死点いずれにあっても、それと共に上下動する駆動子71aを制御回動させ得るような長さの棒体で形成してある。駆動子71aは、自然に戻り方向に回動するようバネ71f等で付勢されており、これには係合片71eが付設されている。制御子94が回動すると、係合片71eを連行し、駆動子71aを図1の嵌合位置から外し、退避位置に回動させ、そこで保持する。こうなると昇降体71は上下動しても針棒61は休止を続ける。
【0020】
上記アーム92が回るときには係合子95を備えるアーム93も回る。この係合子の下端95aの位置は布押え19が、図3、4の通常の縫成状態においては、動作中のリンク機構20におけるいかなる部材にも接することないように短く、或いは平面的配置を選んで配置してある。しかし、図5の状態、即ち、布押え19を上方の退避位置に退避させた場合は、リンク機構20における一部分、例えば、第5リンク25が大幅に上昇するので、これの側面25eによって、上記係合子下端95aの回動軌跡(戻り軌跡)が遮られる位置、長さに設定してある。従って図3、4の状態で縫成中、目とび機構を作動させれば、周知の目とび(ジャンプ)縫いができる。多頭ミシン(複数頭)において、一つのミシンにおける針棒61を長時間休ます場合は、目とび機構Jを作動させ、布押え19を図5の如く上昇させる。そうすると、係合子95はリンクの一部25eに当接して戻れなくなる。そうすると、ロータリーソレノイドの回動軸91は戻れないので、ロータリーソレノイド90のトルクが減少しても、また通電を切っても制御子94は、駆動子71aを外した位置を維持する。なお係合子95は、制御子94の先端部から延設させる部材を用いる等、両者は一部材で構成してもよい。
【0021】
次に糸端保持手段Mについて図3〜10を用いて説明する。56は、回転軸64の下端に一体回動可能に装着(取外自在に)された支承軸で、下端には座56aを備える。57は支枠で、図9に示されているように、支枠57における上部部材の中央に支承軸56を遊嵌させる大きめの透孔58を備え、上記の上部部材の両側には垂片57a、57bを介して平面が円弧状(軸64を中心とする半径の円弧)に形成した糸保持枠57c、57dを連結している。糸保持枠57c、57dの位置は、図3,図5に示されているように布押え19の上下動させる所定範囲よりも上方で、上記退避位置よりも下方に位置が定められている。また、図5に示されているように糸保持枠57c、57dが縫針62の後側で、布押え19における上部材19fの前側(針62に近い側)に位置するようになっている。一方、支枠57における上部部材は、図示のように布押え19における上部材19fよりも後ろ側で(針62よりも遠い側)、しかも糸端保持枠よりも上方の位置に配置されている。上下の糸保持枠相互間には糸引掛片46の挿通を可能に空間を保ち、この空間には上下から刷毛(又は刷毛に代えてフェルト、サンドペーパー)59を対向状に延ばし、上糸端をこの糸端保持部で保持できるようにしてある。刷毛59の横方向の範囲は図8に示される多数の針の配置に対応させて沿わせ、平面的に略一致させ、いずれの針先に吊れ下がる糸であっても、その針が正面(針落位置)にきたときには、支枠57は一緒に回動しては糸引掛片の先の糸掛け凹部47で引き込み、刷毛59で保持できるようにしてある。55は圧縮巻ばねで、上端は支枠57に止着55aし、下端は座56aに止着してある。
従って常時は図3の如く支枠57における上部部材は軸64aの下端に押上げられているが、糸保持枠57dが図5のように布押え19の傾斜部(図6,図7に示される上部材19fの上側の押上面)で順に上方に押されると、支枠57における上部部材の透孔58が大きいので、支枠57は、上部部材が支点となって傾動し、支枠57の糸保持枠57c、57dは図5,図7に示されているように、縫針側に向かっての円弧状の軌跡を描きながら上昇する。その結果、布押え19の上昇を許容するようにしてある。これの例は、針の配置が、図8のように中央の針62が孔66aの直上に位置する場合を示したが、図8の針の内左端(又は右端)の針が孔66aの上に移動して縫成した場合においても、図10に示されるように糸保持枠57は布押え19によって押し上げられ、傾斜して布押え19の上昇を可能にする。なお糸保持手段Mの支枠57の押し除けを布押え19で行うようにしたが、リンク25等の部材の大きな動きを連繋部材で糸保持手段Mに伝え、糸保持手段Mを布押え19と連動的に上昇させるようにしてもよい。
次に糸端引込手段Nにおいて、42は回転ソレノイドで、42a、42bの支持部材を介して基枠1に固着されている。43と、44は駆動レバーで、ソレノイドの軸心42が正逆回転することにより、図3、4に示す如くレバー44を矢印方向に進退させ、糸引掛片46を図3、4に示す如く、進退させる。45は突内鞘である。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本願発明は、糸保持手段Mにおける糸端保持枠57dの高さ位置は、布押え19の上下動させる所定範囲よりも上方で、退避位置よりも下方に位置を定めるものであるから、縫針62から垂れ下がる糸端を引き込む場合、縫針62が通常の縫成範囲で上下する状態においての上死点の位置でもって、糸保持手段Mと糸端引込手段Nから成る糸端保持手段を用いて縫針62に夫々吊下する上糸端を引込操作できる効果がある。
しかも縫針62を特別に上昇させることなく糸端の引き込みを可能にするために、糸保持手段Mにおける糸端保持枠57dの位置を低くしても、布押え19を退避させるときには、糸端保持枠57dは、図5,図7からも理解できるように、糸端保持枠57dを支持する上部部材を支点にして縫針62の側に円弧状の軌跡を描いて上昇するものであるから、即ち、糸端保持枠57dは縫針62の側に近づきながら上昇するものであるから、縫針62から糸端保持枠57dに向けて引き込まれている短小な糸端が、糸端保持枠57dから外れる危険度は少なく、上記糸保持手段Mにおける糸端保持枠57dを上方に退避させ、布押さえ19の上昇を可能にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 糸保持手段とリンクの動きを示す斜視図。
【図2】 高さ制御機構を備える要部破断図。
【図3】 糸保持手段及び糸端引込手段と布押えとの関係を示す断面図。
【図4】 糸保持手段及び糸端引込手段と布押えとの関係を示す断面図。
【図5】 糸保持手段及び糸端引込手段と布押えとの関係を示す断面図。
【図6】 糸保持手段と布押えとの関係を示す断面図。
【図7】 糸保持手段と布押えとの関係を示す断面図。
【図8】 多針ミシンの正面図。
【図9】 糸保持手段と布押えと糸引掛片を示す分解斜視図。
【図10】 糸保持手段が略90度回動した状態と布押えとの関係を示す断面図。
【図11】 従来例を示す要部動作説明図。
【符号の説明】
1 基枠
10 ミシンの布押え装置
13 布押えガイド棒
19 布押え
19a 透孔
20 リンク機構
21〜26 第1〜第6リンク
21c,23c カムフォロワ
31,32 回動軸
80 高さ制御機構
83 制御板
86 モータ
50 主軸
52 布押え駆動カム
53 カム溝
61 針棒
62 縫針
64 駆動子ガイド棒
66 針板
66a 透孔
65 布
68 刺繍枠
80 関節移動方向制御手段
80a 案内腕移動手段
81 案内腕
g4 軸
94 制御子
95 係合子
25e 側面
J 目とび機構
M 糸保持手段
N 糸端引込手段

Claims (1)

  1. 夫々上下動自在にした複数の針棒を並設し、それらの複数の針棒は針落ち位置に対して選択的に移動させ、それらの複数の針棒内の選択された1本の針棒を上下駆動して縫成に用いると共に、
    上記針落ち位置においては、上記針落ち位置にある布を上記選択された針棒に付された縫針が布中から上昇する時に押え付け、上記選択された縫針が布から離れて上昇するときには連動的に上昇するようにしてある1つの布押えを備え、
    上記針落ち位置に備えさせた布押えは、上記選択された針棒が針落ち位置に向けての上下動と連動して下降位置と上昇位置との間の所定範囲を上下動させると共に、必要に応じて、該上下動させる所定範囲よりもさらに上方の退避位置まで上昇させて退避させるようにし、
    さらに複数の縫針の後側位置において夫々の縫い針に付された上糸の下端を夫々保持するようにした糸端保持枠と、針落ち位置直上の縫針に付された上糸を引掛けて上記糸端保持枠に向けて引き込む為の糸端引込手段とを備えている糸端保持手段を備えた多針ミシンにおいて、
    上記糸端保持枠の高さ位置は、上記布押さえの上下動させる所定範囲よりも上方で、上記退避位置よりも下方に位置を定め、
    上記の糸保持手段における糸端保持枠を支持する上部部材の位置は、上記布押さえの後側で、かつ、糸端保持枠よりも上方の位置において、傾動を自在に備えさせ、
    上記布押えを、上下動させる所定範囲を超えて退避位置へ上昇させるときには、上記糸端保持枠は、それに連動させて、上記の上部部材を支点にして縫針側に向かっての円弧状の軌跡に沿って上昇し、布押えが退避位置に上昇するのを妨げないようにしてあることを特徴とする糸端保持手段を備えた多針ミシン。
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