JP2003103081A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP2003103081A
JP2003103081A JP2001300721A JP2001300721A JP2003103081A JP 2003103081 A JP2003103081 A JP 2003103081A JP 2001300721 A JP2001300721 A JP 2001300721A JP 2001300721 A JP2001300721 A JP 2001300721A JP 2003103081 A JP2003103081 A JP 2003103081A
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needle
thread
upper thread
rotary solenoid
sewing machine
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JP2001300721A
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Masanori Shibata
正則 柴田
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Barudan Co Ltd
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Barudan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静かにミシンを作動させることができるとと
もに組立が容易で低コストなミシンを提供する。 【解決手段】 針21が刺繍縫いを休止したときに、針
21に通って垂れ下がっている上糸20を引掛けるフッ
ク部9を備え、針21の下方から後方へ変位することで
針21の後方に設けられた上糸保持部22に上糸20を
導き込む上糸はらい装置の駆動源に比例ロータリーソレ
ノイド10を用いた。また、昇降体41に変位可能に設
けられた係合子42の、針棒25の上端に対する係合と
退避を切り替える針棒駆動キャンセル装置の駆動源や、
上糸振分装置の駆動源に比例ロータリーソレノイド10
を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上糸はらい装置、
針棒駆動キャンセル装置、または上糸振分装置等を備え
たミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の上糸はらい装置としては、例え
ば特開平9−239178号公報や、特許第31078
66号公報に開示の技術が存在する。これらの公報によ
れば、ミシンヘッドの下部に糸保持部材が設けられ、こ
の糸保持部材の背部に上糸引掛部材が配置されている。
この上糸引掛部材は、ロータリーソレノイドにより駆動
されて上死点にある縫い針の真下に向けて突出し、次い
でその位置から元の待機位置に戻るといったスライド動
作を行う。このロータリーソレノイドの駆動によって、
上糸引掛部材は前記のようにスライド動作し、糸切りに
より縫い針から垂れ下がっている上糸を引掛けて、その
糸端を前記糸保持部材の開口部に導き込むものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術にか
かる上糸はらい装置には、駆動源としてロータリーソレ
ノイドが使用されていた。これは回転角度が制御できな
いため、上糸引掛部材の往動時及び復動時に上糸引掛部
材のスライド範囲を制限するために設けられたストッパ
部材に衝突し、これがミシンの騒音発生の一因となって
いた。そこで上糸はらい装置の駆動源としてパルスモー
タが提案されている。パルスモータを使用すると、上糸
引掛部材の往復動作を電気的に制御できるようになるの
で、ストッパ部材が不要となり騒音を無くし、また上糸
の引掛けミスを防ぐことが可能となる。しかし、パルス
モータを駆動するには、高価な駆動回路が必要でコスト
高となり、また、オープンループ制御とした場合には、
過負荷による脱調を起こすと制御不能になるという問題
があった。また、シンクロナスモータを使用した場合、
回転を停止させためのスイッチなどが別途必要となり部
品点数が増え、それに伴って組立工数も増大していた。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、静かにミシンを作動させることができるとともに組
立が容易で低コストなミシンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のミシンは、針が刺繍縫いを休止したとき
に、針に通って垂れ下がっている上糸を引掛けるフック
部を備え、針の下方から後方へ変位することで針の後方
に設けられた上糸保持部に上糸を導き込む上糸はらい装
置の駆動源に比例ロータリーソレノイドを用いたことを
特徴としている。
【0006】また、別の本発明のミシンは、昇降体に変
位可能に設けられた係合子の、針棒の上端に対する係合
と退避を切り替える針棒駆動キャンセル装置の駆動源に
比例ロータリーソレノイドを用いたことを特徴としてい
る。
【0007】また、別の本発明のミシンは、釜の中に対
する上糸掛片の侵入と退避とを繰り返させる上糸振分装
置の駆動源に比例ロータリーソレノイドを用いたことを
特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、上糸はらい装置
に具体化した第一実施形態について、図1〜図3を参照
して説明する。
【0009】本実施形態のミシン19は本体フレーム
(図示略)に設けられたアーム23を備え、アーム23
には可動ヘッド24が垂直軸線の周りで回動可能に支持
されている。可動ヘッド24には複数本の針棒25が上
下動可能に配列され、各針棒25には針21及び布押え
26が取付けられている。可動ヘッド24の下方にはベ
ッド27が設けられ、ベッド27には針孔28を備えた
針板29が設けられている。針板29の下側には釜30
が設置されるとともに、釜30の近傍には糸切断装置3
1と上糸振分装置32とが設置されている。また、ベッ
ド27の上方には加工布Wを張設した刺繍枠35が配置
され、駆動枠(図示略)によって刺繍データに基づいて
水平移動されるようになっている。
【0010】アーム23には針棒25と平行な状態で案
内棒40が取付けられ、案内棒40には昇降体41が上
下動自在に装着されている。昇降体41には係合子42
がボルト43により水平回動自在に軸着されており、係
合子42が針棒25の上部に形成された係合部44に係
合し、係合部44の内側面に形成された先端部25aを
押下すると、針棒25はコイルスプリングによる上方向
への付勢に抗して下方向に駆動され、係合子42が上昇
するときには、コイルスプリングの付勢力により針棒2
5が上昇させられるようになっている。
【0011】針21の上方には天秤50が昇降可能に配
設され、天秤50と針21との間にはエプロン51が設
けられている。エプロン51には針棒25と同数の上糸
挟持部材52が内装されており、上糸挟持部材52は後
述する上糸引掛部材8が上糸20を引き寄せた後に、天
秤50と針21との間で上糸20を挟持するようになっ
ている。上糸20はボビンから糸道装置(いずれも図示
略)を介し、糸ガイド53、天秤50、エプロン51、
針21、布押え26、針孔28を通して釜30に供給さ
れ、この上糸20と釜30から繰り出された下糸とを用
いて加工布Wに刺繍縫目が形成される。
【0012】また、アーム23には、針21が刺繍縫い
を休止したときに、針21に通って垂れ下がっている上
糸20を引掛けるフック部9を備え、針21の下方から
後方へ変位することで針21の後方に設けられた上糸保
持部22に上糸20を導き込む上糸はらい装置が備えら
れ、その駆動源として比例ロータリーソレノイド10が
備えられている。
【0013】上糸はらい装置は、上糸20を引掛ける上
糸引掛部材8と、アーム23に固定される取付板1と、
取付板1との間に上糸引掛部材8を摺動可能に挟持する
ガイド2と、上糸引掛部材8を摺動させる比例ロータリ
ーソレノイド10と、比例ロータリーソレノイド10と
上糸引掛部材8とに関わって上糸引掛部材8を摺動させ
る回動レバー4とで構成されている。、
【0014】取付板1は前下がりの斜状にアーム23に
固定され、その上端寄りには比例ロータリーソレノイド
10がシャフト11を略上方に向けて取り付けられてい
る。取付板1の上面には上糸引掛部材8を挟んでガイド
2がネジにより螺着されている。また、比例ロータリー
ソレノイド10のシャフト11には、ガイド2の方向へ
延びる回動レバー4の基端部が支持されている。
【0015】比例ロータリーソレノイド10は、図3
(a),(b)に市販品の1つを例示するように、例え
ば、永久磁石12と、回転可能に軸着されたシャフト1
1と、コイルワイヤ13が巻きつけられて永久磁石12
に向かって延びる複数(図示例では二つ)の突起を内部
に備えた略円筒上の固定子14と、固定子14を挟持す
る前蓋15及び後蓋16とから構成されている。
【0016】永久磁石12は、円筒状に形成され、その
中央に貫設された丸孔に同軸上にシャフト11が挿通さ
れている。また、永久磁石12は一直径方向に磁性分極
させられたもので、その内側面に形成された縦穴とシャ
フト11の外周面に形成された縦穴とにピンが挿通され
ている。これによりシャフト11と永久磁石12とは、
軸方向及び周方向ともに相対変位が規制され、前蓋1
5、固定子14、及び後蓋16の内部において共回転可
能に軸着されている。
【0017】前蓋15の前面にはシャフト11を中心と
して円状に起立するアンカープレート17が形成され、
シャフト11とアンカープレート17との間にはロール
状に形成された板バネ18が設けられている。板バネ1
8の外終端と内終端とはアンカープレート17とシャフ
ト11とにそれぞれ支持されている。
【0018】従って、比例ロータリーソレノイド10
は、コイルワイヤ13に直流電流を流すことにより、コ
イルワイヤ13が磁界を励起する。このとき永久磁石1
2はコイルワイヤ13が励起した磁界を受けて回転しよ
うとし、これに伴って、永久磁石12を備えたシャフト
11は板バネ18に抗して回動するようになっている。
このときシャフト11は、永久磁石12の回転しようと
する力と板バネ18の復元力とが釣り合った角度で静止
するので、コイルワイヤ13に流す電流によってシャフ
ト11の回転角度が制御できるようになっている。
【0019】上糸引掛部材8の先端にはフック部9が形
成され、基端部には、ガイド2の基端付近から略中央に
延びるように貫設された長孔7と回動レバー4の先端部
に貫設された長孔5とにその順に係合する係合ピン6が
形成されている。従って、比例ロータリーソレノイド1
0が往復回動することにより、回動レバー4がその先端
部の長孔5に係合する係合ピン6を介して上糸引掛部材
8を前後に摺動させ、針21と釜30との間の上糸20
を引掛けて針21の後方へ引き寄せるようになってい
る。そして、上糸20は可動ヘッド24に取り付けられ
た上糸把持部22により上糸引掛部材8から外されて保
持されるようになっている。
【0020】以上のように、上糸はらい装置の駆動源と
して比例ロータリーソレノイド10を使用することによ
り、上糸引掛部材8の往動時及び復動時に上糸引掛部材
8のスライド範囲を制限するために設けるストッパ部材
が不要になるので、部品点数が減り、組立が容易になる
とともにコストの削減につながる。また、ストッパ部材
が不要になることで、ストッパ部材に関わる衝突音が発
生しなくなることから騒音を低減できる。また、上糸引
掛部材8の往復動作を電気的に制御することが可能にな
るため、上糸20の引掛けミスを防ぐことが可能とな
る。
【0021】次に本発明を針棒駆動キャンセル装置に具
体化した第二実施形態について、図4と図5とを参照し
て説明する。
【0022】針棒駆動キャンセル装置は、図4に示すよ
うに、昇降体41と、係合子42と、ボルト43と、ア
ーム23の下面にシャフト11を下向きにした状態に取
り付けられた比例ロータリーソレノイド10と、シャフ
ト11に基端部を支持された回動レバー45と、回動レ
バー45の先端部に形成された押圧片46と、昇降体4
1と係合子42に橋渡されたバネ47とで構成されてい
る。
【0023】昇降体41には、係合子42がボルト43
により水平面内において回動可能に軸支され、針棒25
の上端に対する係合位置と該係合が外れた退避位置との
間を係合子42が回動することで、針棒25の上端に対
する係合と退避が切り替わるようになっている。図5
(a)に示すように、バネ47により係合子42は係合
位置側に付勢されている。
【0024】回動レバー45はシャフト11を中心に水
平面内において回動可能となっている。また、押圧片4
6は、回動レバー45の先端部から下方に延びる棒状に
形成されている。従って、比例ロータリーソレノイド1
0が励磁されていない時は、図5(a)に示すように、
係合子42はバネ47による付勢を受けて係合位置に向
けられるが、比例ロータリーソレノイド10が励磁され
ると、図5(b)に示すように、回動レバー45を右回
転方向に小角度回転させる。すると、押圧片46が係合
子42を押圧し、係合子42はバネ47による付勢に抗
して左方向に小角度回転し、係合子42は退避位置にな
るようになっている。
【0025】本実施形態によれば、回転角度の制御が可
能である比例ロータリーソレノイド10を針棒駆動キャ
ンセル装置の駆動部に使用したことにより、ストッパ部
材が不要になり騒音が削減される。また、係合子42の
退避位置保持用のソレノイドやそのためのコントローラ
が不要となるので、部品点数を低減できる。これにより
組立が容易になり、コストが削減できる。
【0026】次に本発明を上糸振分装置に具体化した第
三実施形態について、図6を参照して説明する。
【0027】上糸振分装置32は、上糸20を加工布W
に連なる側(以下、「加工布側」という。)の上糸20
と、針21に連なる側(以下、「針側」という。)の上
糸20とに振り分けるとともに、加工布側の上糸20を
下糸から遠ざけるものである。上糸振分装置32は、ベ
ッド27に取り付けられた取付枠33を備え、取付枠3
3には駆動装置としての比例ロータリーソレノイド10
が固定されている。比例ロータリーソレノイド10のシ
ャフト11には上糸掛片34が固定されており、上糸掛
片34の自由端側には一対の突部34aが設けられてい
る。そして、比例ロータリーソレノイド10のシャフト
11が往復回動されると、その回動方向に応じて釜30
の中に対する上糸掛片34の侵入と退避とが繰り返させ
られるようになっている。
【0028】本実施形態によれば、上糸振分装置の駆動
部に回転角度の制御が可能である比例ロータリーソレノ
イド10を使用したことにより、ストッパ部材が不要に
なり部品点数が低減されるので、組立が容易になり、コ
ストが削減できる。また、ストッパ部材が不要になるこ
とで、ストッパ部材に関わる衝突音が発生しなくなるこ
とから騒音を低減できる。
【0029】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で
変更して具体化することもできる。
【0030】
【発明の効果】本発明のミシンによれば、静かにミシン
を作動させることができるとともに組立が容易で低コス
ト、さらに上糸の引掛けミスを防ぐことが可能という優
れた効果を奏する。
【0031】また、請求項2記載のミシンによれば、静
かにミシンを作動させることができるとともに、ストッ
パ部材だけでなく係合子の退避位置保持用のソレノイド
や、そのためのコントローラが不要となるので、組立が
さらに容易になり、コスト削減効果も高い。
【0032】また、請求項3記載のミシンによれば、静
かにミシンを作動させることができるとともに組立が容
易で低コストという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係るミシンの要部を示
す縦断面図である。
【図2】同ミシンの上糸はらい装置の正面図である。
【図3】同ミシンの比例ロータリーソレノイドの(a)
は横断面図、(b)は図3(a)のII−II線におけ
る縦断面図である。
【図4】本発明の第二実施形態にかかるミシンの要部を
示す縦断面図である。
【図5】同ミシンの(a)は図4のV−V線横断面図、
(b)は図5(a)の係合子が退避位置に回動した状態
を示す横断面図である。
【図6】本発明の第三実施形態にかかるミシンの要部を
示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
9 フック部 10 比例ロータリーソレノイド 20 上糸 21 針 22 上糸保持部 25 針棒 41 昇降体 42 係合子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針が刺繍縫いを休止したときに、前記針
    に通って垂れ下がっている上糸を引掛けるフック部を備
    え、前記針の下方から後方へ変位することで前記針の後
    方に設けられた上糸保持部に前記上糸を導き込む上糸は
    らい装置の駆動源に比例ロータリーソレノイドを用いた
    ことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 昇降体に変位可能に設けられた係合子
    の、針棒の上端に対する係合と退避を切り替える針棒駆
    動キャンセル装置の駆動源に比例ロータリーソレノイド
    を用いたことを特徴とするミシン。
  3. 【請求項3】 釜の中に対する上糸掛片の侵入と退避と
    を繰り返させる上糸振分装置の駆動源に比例ロータリー
    ソレノイドを用いたことを特徴とするミシン。
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