JPH01155893A

JPH01155893A - ミシンの自動押え上げ装置

Info

Publication number: JPH01155893A
Application number: JP31579987A
Authority: JP
Inventors: Ken Kurihara; 栗原　憲
Original assignee: FUTABA DENJIKI KK
Current assignee: FUTABA DENJIKI KK
Priority date: 1987-12-14
Filing date: 1987-12-14
Publication date: 1989-06-19
Anticipated expiration: 2012-10-29
Also published as: JP2669505B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、ミシン押えを押え方向に押圧する押えバネの
バネ力に抗して電磁手段により上昇させ得るようにした
ミシンの自動押え上げ装置に関する。

〔従来の技術〕

ミシンにおける押えは、縫製時には、処理すべき布を押
え、上ないし下の送り歯などにより正しい縫い目が形成
されるように布を一定圧で挟む機能と、布挿入時には、
挿入性を良くするため、押え下面と針板上面との間の隙
間は通常かなり大きくなるように設計されており、この
押えの上昇動作を自動化したものが自動押え上げ装置と
呼ばれるものであり。

従来の６動押え上げ装置は、電気式のものでは、可動鉄
心と固定鉄心を有する一般的なソレノイドや、ロータリ
ーソレノイドと呼ばれる固定回転角度を有する回転型プ
ランジャーソレノイドにより駆動されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ミシンの押え圧は、縫製品により可変とする必要がある
。すなわち例えばデニム地のような厚地の布の場合は押
え圧も強くし、送り力も強く働く必要があるのに対し、
例えばジョーゼットのような薄地の布の場合は布地を傷
付けないように押え圧を弱くする必要がある。この押え
圧は押えバネのバネ力の調整により行われる。そのため
押え圧が強い場合は押えを上昇させるための押え上げ力
も大きなものが必要になり、逆に、押え圧が弱い場合は
押えを上昇させるための押え上げ力も小さくなる。

押え上げ力を得るために一般的に用いられている従来の
ソレノイドの場合、良く知られて−いるように、吸引動
作初期（ギヤツブ大−ストローク大）の吸引力は小さい
が、吸引の終わり（ギヤツブ崎０：ストロークエンド）
に近付くほど吸引力が強くなる、いわゆる減少関数の形
の吸引特性を持っている。しかるに、強い押え上げ力を
得るためには大きな初期吸引力を有する大きなソレノイ
ドが必要であり、結果的に押え上昇が終了した時点では
吸引力が過大となり、それを機械的なストッパにより強
制的に停止させることになる。このため、ストッパへの
衝突時に大きな衝撃荷重が加わり、切損事故の発生や衝
撃音の発生といった問題が生じていた。

また、押えは縫製を行っていない待機時には通常上昇し
ている方が作業性の点から望ましいが、上昇状態に保持
させる場合においても、その状態から押えを下降させよ
うとする場合、その力がバネ圧調整などにより変動する
ため、従来のソレノイド式の場合の保持方法の多くは、
電流をスイッチング方式によりオン／オフ制御している
が、ミシンの押え力とのバランスをとるのが難しく調整
しにくいという問題もあった。

さらに縫い始めにおいては、押えはできるだけ早く降下
する必要があるが、−縫製品や縫製布によっては、やや
緩慢に下降させたい場合もある。しかるに従来は、押え
バネ圧とソレノイドマグネットに生じる残留磁気とのバ
ランスにより下降スピードが決定されるため、そのよう
な制御はできない現状にある。電力消費という面から見
ても、従来のソレノイドは全吸引で使用されること、動
作特性面の制約から必要とする力量上の吸引力のものを
使用する必要があること、などの問題もあった。

本発明は以上の問題点を除去すべくなされたもので、押
え駆動の全ストロークにわたって適切な押え上げ力を得
ることができるとともに、押え力調整の容易なミシンの
自動押え上げ装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明のミシンの自動押え上げ装置は、電磁手段として
、ストロークに関係なく電流値に応じた電磁力を発生す
るリニアアクチュエータを設けるとともに、電流値を調
整する電流調整手段を設けたことを特徴とする。

〔作　用〕

本発明にいうリニアアクチュエータとは、第１図に示す
ような構造のものであり、電磁コイルに流す電流に応じ
た電磁力を出力軸に生じるようにした電磁機器である。

第１図のリニアアクチュエータは、ハウンング兼用の筒
状の外ヨーク部２ａおよびその一方の端面中央部から内
方に向かって突出する棒状の内ヨーク部２ｂとからなる
ヨーク２を持っている。外ヨーク部２ａの内周面には、
放射方向に着磁された円筒状の永久磁石３が設けられて
いる。内ヨーク部２ｂの外表面は滑らかに形成され、そ
の外周面上を、軸受４を介して円筒状のボビン５が軸方
向にスライドできるように設けられている。ボビン５の
外周面上には電磁コイノ５６が巻装されている。ボビン
５．は出力軸７に結合され、軸受８を介してヨーク２の
外部に導出されている。

電磁コイル６に直流電流を流すと、第２図に示すように
、永久磁石３による放射方向のギャップ磁束Ｂと、電磁
コイル６に流れる周方向の電流ｉとの相互作用により軸
方向の電磁力Ｆが生じる。

この電磁力Ｆは、電磁コイル６の軸方向有効長さを！と
すれば、Ｆ−ｉ　＊ＢａｆＩ　　　　　　　　−（１）と表すこ
とができる。

（１）式から分るように、電流ｉと電磁力Ｆは比例関係
にあり、これを図示すれば第３図に示すように両者の関
数関係は直線で表される。また電磁力Ｆは電磁コイル６
のストロークすなわち出力軸７のストロークＳには無関
係であり、第４図に示すようにストロークＳに係わりな
く電流値ｉに応じて定まる一定の値を持つことになる。

この特性を利用し、押えを下に押え付けるバネのバネ力
Ｂとリニアアクチュエータが発生する電磁力Ｆを、押え
の上昇ストロークＳとの関係で見ると第５図に示すよう
になる。この図からして、押えを任意の位置で停止させ
る場合、例えばストロークＳａにおけるバネ力（この場
合、押え荷重などの機械的な負荷や摩擦力などをも含ん
だ力と考える）をＢａとすると、このバネ力Ｂａを発生
させれば、ＦａｍＢａとなるところでバランスし、押え
はその位置で停止することになる。同様に押えストロー
クとそれぞれの点における負荷荷重とバランスする力が
あれば良いことになる。

このようにして本発明によれば、押え駆動の全ストロー
クにわたって適切な押え上げ力を得ることができるとと
もに、押え力調整の容易なミシンの自動押え上げ装置を
提供することができる。

〔実施例〕

第６図は本発明のリニアアクチュエータを利用したミシ
ン装置１０を示すものである。このミシン装置１０にお
いては、押え１１は押え棒１２の下端に図示していない
ネジなどにより固定されている。押え棒１２の外周には
押え１１を針板１３との間に縫製布や縫製品を挟んで下
方に押え付けるための押えバネとしてコイルバネ１４が
巻装されている。コイルバネ１４のバネ力は、ミシン装
置１０に取付けられた調整ネジ１５により調整すること
ができる。この場合、調整ネジ１５を締付けることによ
りバネ力を強くシ、緩めることによりバネ力を弱くする
方向に調整することができる。

押え１１の上昇は、押え棒１２を固定している押え棒抱
き１６を上昇する方向に駆動することにより行われる。

この押え棒抱き１６の上昇は、ミシン前面に設けられて
いる押え上げレバー１７の回転運動を直線運動に変換す
るカム（図示せず）やリンク機構１８を介して行われる
。また作業者が膝の動作で押え１１を上昇させることが
できるように、リンク機構１８にはオイルパンなどに付
加されている押え上げ棒１９が連結棒２０を含む幾節か
のカムやリンク機構２１を介して連結されている。

さらに、押え上げ棒１９には、本発明によるリニアアク
チュエータ３０の出力軸７がリンク機構３１を介して連
結されている。リニアアクチュエータ３０の電磁コイル
６には、膝スイッチや手元スイッチなどからなる押え上
げスイッチ３２を操作して押え上げ信号を発することに
より、予め設定された電流が電流制御部３３を介して供
給される。

図示の実施例の場合、押え上げスイッチ３２を操作する
こと番とよりリニアアクチュエータ３０の電磁コイル６
に電流を供給すると、前述の原理により出力軸７に矢印
Ｐ方向の電磁力Ｆが作用する。

この電磁力Ｆは連結棒２０の上昇方向の力として働き、
最終的に押え棒１２および押え１１を上昇させる方向に
作用して前述のごとくミシン側の負荷荷重とバランスし
た点で押え１１を停止させる。

電流調節が適切に行われると、押え１１を任意のストロ
ーク点で機械的ストッパ無しに停止させることができる
。

このように本発明によれば、リニアアクチュエータ３０
の電流対電磁力特性から各電流値ごとの電磁力が既知と
なり、ミシンの押え圧も、使用条件、使用頭部の特性を
事前に測定しておくことにより、従来のソレノイド方式
のものとは異なり、最適条件に合ったリニアアクチュエ
ータの選定が可能になる。従来は最大負荷を想定し、そ
れに合せて選定した大容量のソレノイドを用いていたの
で、電力の無駄や過大衝撃による耐久性の低下を防止す
ることができなかった。しかるに本発明によれば、単に
リニアアクチュエータ３０の電流調節を行うことにより
対応することができ、電力の無駄や過大衝撃による耐久
性の劣化を防止することができることになる。

このことは使用条件に適合した駆動源が容易に実現でき
ることを意味し、また押えの停止にも機械的な衝撃を伴
わないため耐久性の向上や騒音防止、消費電力の節約と
いった点で大きな効果を上げることができる。

縫製条件によっては、例えば穴騰り工程や薄い布を縫製
する場合、いわゆるソフトランデングをさせたいときが
ある。そのような場合も、本発明の装置を用い、予め保
持している電流値から、条件に合うように徐々に電流を
減少させていくことにより、スムーズなランチングすな
わちソフトランデングを実現することができる。

なお、押え１１にリニアアクチュエータ３０を直接に結
合して布を押えるようにすることもできる。その場合は
、電磁コイル６に前述とは逆極性の電流を流すことによ
りリニアアクチュエータ３０にバネ力と同方向に作用す
る電磁力を発生させ、それとコイルバネ１４のバネ力と
を加えた押え力で布を押えるようにすることができる。

このようにすることにより、リニアアクチュエータ３０
の発生電磁力を調整して、押え付けられる布に対して最
適の圧力を与えることができる。押え１１を緩めるとき
は、押えるときとは逆の極性の電流を電磁コイル６に流
すことにより、第５図に示すようにコイルバネ１４のバ
ネ力とリニアアクチュエータ３０の発生電磁力とがバラ
ンスした点Ｓａ、Ｓｂ、Ｓｃ・・・で押え１１を停止さ
せることができる。このように本発明の装置によれば、
ストロークの全域にわたって押え力を適切な値に調節す
ることができる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明によれば、駆動源として、スト
ロークには無関係に、電流値に依存する電磁力を発生す
るリニアアクチュエータを用いることにより、押え駆動
の全ストロークにわたって適切な押え上げ力を得ること
ができるとともに、押え力調整の容易な、停止時に衝撃
を伴うことのないミシンの自動押え上げ装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のミシンの自動押え上げ装置に用いるリ
ニアアクチュエータの縦断面図、第２図は第１図のリニ
アアクチュエータの電磁力発生原理を説明するための斜
視図、第３図、第４図、第５図はそれぞれ第１図のリニ
アアクチュエータの動作特性を説明するための特性線図
、第６図は第１図のリニアアクチュエータを用いた本発
明のミシンの自動押え上げ装置の一実施例を後面側から
見た斜視図である。２・・・ヨーク、３・・・永久磁石、６・・・電磁コイ
ル、７・・・出力軸、１０・・・ミシン装置、１１・・
・押え、１２・・・押え棒、１３・・・針板、１４・・
・コイルバネ、１５・・・調整ネジ、１６・・・押え捧
抱き、１７・・・押えレバー、１８・・・リンク機構、
１９・・・押え上げ棒、２０・・・連結棒、３０・・・
リニアアクチュエータ、３１・・・リンク機構、３２・
・・押え上げスイッチ、３３・・・電流調節部。出願人代理人　　佐　　藤　　−雄第１図第４図　　　　　　　第５図第６図

Claims

【特許請求の範囲】１、ミシン押えを押え方向に押圧する押えバネのバネ力
に抗して電磁手段により上昇させ得るようにしたミシン
の自動押え上げ装置において、前記電磁手段として、ス
トロークに関係なく電流値に応じた電磁力を発生するリ
ニアアクチュエータを設けるとともに、前記電流値を調
整する電流調整手段を設けたことを特徴とするミシンの
自動押え上げ装置。２、リニアアクチュエータは、可動部が軸方向に動く可
動線輪型電磁機から成っていることを特徴とする特許請
求の範囲第１項記載のミシンの自動押え上げ装置。３、電流調整手段は、押え上げ信号が入力されることに
より、予め設定された所定値の電流をリニアアクチュエ
ータに供給することを特徴とする特許請求の範囲第１項
記載のミシンの自動押え上げ装置。