JP3920980B2 - 目とび機構を備えたミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はミシンに関し、詳しくは縫製中において目とびを可能にする構成を備えた目とび機構を備えたミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のミシンは、主軸の回動により昇降体を上下動させ、その昇降体によって針棒を上下動させる。上記昇降体は昇降体に付されている駆動体をロータリーソレノイドによって回すことにより、駆動体を針棒と係合しない位置へ退避させ目とびを可能にする。このような構造が公知(例えば特開平4−292194号公報参照)である。
【0003】
このような目とび機構を備えたミシンは、駆動子の重量が小型軽量に形成できる特長のあることは勿論のこと、応答性の高いロータリーソレノイドで駆動子を駆動できるので針棒を高速上下動させる可能性を高める効果がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の目とび機構を備えたミシンでは、縫成中、運針を休める為に時々目とび機構を動作させるのは好都合であるが、多頭ミシンにおいて1台のみを長時間休止させる場合は、前記ロータリーソレノイドの電気的定格が短時間の為、トルクが減少したり、故障する等の不都合が生じる問題点があった。
【0005】
本件出願の目とび機構を備えたミシンは上記従来技術の問題点を解決する為に提供するものである。
本件出願の目的は、ロータリーソレノイドを備える目とび機構を用いてジャンプ縫いできる目とび機構を備えたミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、多頭ミシンにおいて他のミシンで縫成中、1台だけでも休止できるようにした目とび機構を備えたミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、休止中は布押えを高所に退避させるようにした目とび機構を備えたミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、ミシン休止中においてはロータリーソレノイドの負担を軽減できるようにした目とび機構を備えたミシンを提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明における目とび機構を備えたミシンは、主軸の回動によって同期的に往復動作させるようにしてある針棒駆動用の昇降体と、布押え駆動用のリンク機構と、ロータリーソレノイドにおける回動軸の回動により駆動されるようにしてある回動自在の駆動子を備える目とび機構とを備え、上記昇降体は、上下動自在にしてある針棒の上方の被動子に対して、被動子に係合離脱を自在にする駆動子を介して係脱自在に連繋してあり、一方上記リンク機構は、布押えを、針落ち位置に向けて針棒の動作と連動して所定範囲で上下動させると共に、必要に応じて、該上下動される範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させるようにしてあるミシンにおいて、
上記ロータリーソレノイドにおける上記駆動子を駆動する為の回動軸には、上記駆動子を離脱方向に駆動するときに一体的に回動するようにした復帰阻止用の係合子を備えさせ、その係合子において、ロータリーソレノイドによって駆動子を離脱方向に作動させたときの位置は、上記リンク機構が上記布押えを、上記退避位置に上動退避させるように作動した場合に、上記係合子が上記リンク機構の一部に係合されて、ロータリーソレノイドの復帰が阻止される位置に設定したのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図1〜図6の図面に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態におけるミシンの布押え装置10の構成を示す斜視図である。また、図2はその一部について拡大して示す断面図である。
【0008】
この布押え装置10は、基枠1(図4参照)に対して支持部材11を介して固定された布押えガイド棒13と、この布押えガイド棒13に対して摺動可能に装着された筒体15と、この筒体15に対してバネ17にて下方に付勢された状態で支持されている布押え19と、筒体15を布押えガイド棒13に沿って上下動させるためのリンク機構20と、このリンク機構20による布押え19の上昇高さを変更するための高さ制御機構40と、主軸50に取付部材51(図1参照)で固定され、主軸50の回転に伴ってリンク機構20を動作させる布押え駆動カム52とを備えている。
【0009】
リンク機構20は、上から、第1リンク21、第2リンク22、第3リンク23、第4リンク24、第5リンク25及び第6リンク26によって構成されている。第1リンク21は、一端21aを回動軸31に固定され、他端(自由端)21bの軸21dに取り付けたカムフォロワ21cを布押え駆動カム52のカム溝53に嵌合されている。そして、この第1リンク21の自由端21aに第2リンク22の上端22aが、この第2リンク22の下端22bの軸g2に第3リンク23の後方端23aが、この第3リンク23の前方端23bの軸g1に第4リンク24の上端24aが、いずれも回動自在に連結されている。なお、第3リンク23の後方端23aの関節に位置する軸g2には、後述する高さ制御機構40の案内カム42に嵌合されるカムフォロワ23cが設けられている。この関節g2は、進退方向を規制しない場合は、自由な方向に動作して力の伝達が困難になる場合がある。
【0010】
一方、第4リンク24の下端24bと第5リンク25の後方端25aとは、回動軸32を介して所定の角度に固定されている。この回動軸32及び上述の回動軸31は、いずれも基枠1によって、定位置での回動を自在に支持されている(図2参照)。また、第5リンク25の前方端25bの軸25cには第6リンク26の上端26aが回動自在に連結され、第6リンク26の下端26bが筒体15の上端15aに軸26cを介して回動自在に連結されている。
【0011】
以上の様に構成されている結果、リンク機構20の夫々の要素となるアーム状の各リンク21〜26は、主軸50が回転すると、それぞれの近くに矢印で示した様な動作を行い、布押え19を所定範囲内で上下動させる。
【0012】
次に、関節移動方向制御手段として例示する布押えの高さ制御手段40について説明する。
高さ制御手段としての機構40は、上端を基枠1における軸g3に対して回動自在に支持された制御板41と、上記軸g2に付設してあるカムフォロワ23cが嵌合してある案内カム42と、この制御板41に固定されている案内カム42を、制御板41の傾きを制御する事により、傾動させる為の案内カム移動手段41aとを備える。本実施の形態では、案内カム移動手段41aにはモータ43として無励磁作動型電磁ブレーキ付きのモータを用いる。このモータ43は、基枠1に連なる板43aに装着されており、図3に示す様に、ピニオンギヤ44及び円弧状ラック45を介して制御板41を所望の角度に揺動させ、その傾かせた状態を保持することができる。またモータ43に代えて、図13に示される回転ソレノイド43b等の任意の回動駆動装置を用いてもよい。なお、案内カム42には円弧状カム溝46が形成されている。
【0013】
次に、本実施の形態の布押え装置10の動作について説明する。図4,図5は、いずれも縫製動作中のリンク機構20及び布押え19の動きを示し、図中の符号61は針棒である。この針棒61は、基枠1に対して水平方向への移動を自在とする板に対して、複数本が夫々上下動自在に並列的(図12参照)に装着され、下端には縫製用の縫針62を備えている。また、針棒61の上端には、針棒駆動用昇降体71の駆動子71aと係合する被動子63が取り付けられている。
【0014】
針棒駆動用昇降体71は、周知のように、主軸50に取付けた偏心輪72によって上下動されるクランクロッド73(いずれも図1参照)に対して挺子クランク機構(図示略)を介して連結されており、主軸50の回転に同期して上下動する。一方、駆動子71aは、駆動子ガイド棒64に対して上下動可能に装着されている昇降体71に連結されている。その連結の構成は、昇降体71から突出するアーム71bに対して、駆動子71aから突設した回転軸71cを回動自在に備えさせる。被動子63の嵌合部63aに対しては、駆動子71aの自由端を横方向への嵌合離脱を自在に連結してある。この駆動子71aは周知のように、ロータリーソレノイド90によって回動制御する。
上記の駆動子71aを含む構成のジャンプ装置Jは主軸50の回動中において、針棒61の昇降を休止させたいとき、駆動子71aを横動させると被動子63との嵌合が外れ、目的を果す。
【0015】
従って、主軸50の回転に同期して針棒駆動用昇降体71が上下動すると、針棒61も上下動し、縫針62が針板65を突き抜ける位置と、針板65から抜け出した位置との間を上下動して縫製が実行される。このとき、布押え駆動用カム52も主軸50の回転に伴って回転し、各リンク21〜26及び布押え19が図1に矢印で示した様に動作する。図4は針棒61及び布押え19が縫製中に最も上昇した状態を示しており、図5は逆に最も下降した状態を示している。
【0016】
なお、図中の符号66は布である。また、図示の様に、駆動子ガイド棒64と布押えガイド棒13は平行に取り付けられており、縫針62の軸心、布押え19の透孔19aの中心、及び針板65の透孔(針落ち位置)65aの中心は一致している。従って動作時は、針棒の上下方向と布押え19の透孔19aの中心移動方向は一致するので、針棒と布押えとが衝突することはない。
【0017】
次に、本実施の形態の特徴である布押え19の上昇高さの変更について図6(A)〜図6(F)で説明する。図6(A),図6(D)は、図4,図5にて説明したものに対応し、普通の薄い布66を刺繍する場合の制御板41の傾き状態を示している。また、図6(B),図6(E)は、これより厚い布67(例えば、ウレタンシートを敷いたもの)に対して刺繍を施すときの制御板41の傾き状態を示している。これらの状態では、関節g2が矢印方向に往復動することにより、関節g1は図示の如く左右方向に往復動する(夫々実線と二点鎖線位置に往復動する)。さらに、図6(C),図6(F)は、ミシンを単独で休止させたり、刺繍枠68を移動させる様な時に、布押え19を高所に設定する退避位置へと逃がしておくときの制御板の状態を示している。なお、この退避位置へと布押え19を逃がした状態においては、円弧状カム溝46が、リンクの関節g1,g2間の長さを半径とし、かつ、図において左側の関節g1を中心とする円弧軌跡に中心が一致する位置に停止する様に構成されている。従って、この状態では、仮に主軸50が回転しても、関節g2は実線と二点鎖線の位置を矢印方向に往復動するだけで、第4リンク24から下へは運動が伝達されず、布押え19は退避位置に保持され続ける。なお、制御板41の傾きの変更は、モータ43を予め電気的に設定した量だけ、所定方向へ駆動することによってなされる。
【0018】
この様に、本実施の形態では、厚い布67に対して刺繍を実行するときは、モータ43を駆動して、制御板41の後縁41bを、図6Bに示すように鉛直軸に対して通常よりも小さい角度Y(<X)となる位置に連続的に移動し、任意の場所にセットする。これにより、案内カム42のカム溝46の位置と角度が変化し、図6(A)の状態よりも高い位置で布押え19が上下動する。また、刺繍枠68を移動させるときは、モータ43を駆動して、図6Cのように制御板41の後縁41bが鉛直になる様にセットする。これにより、布押え19が退避位置まで上昇する。
【0019】
こうして布押え19を退避させ、その下を刺繍枠68が移動した後は、モータ43を先ほどとは逆方向へ所定量駆動して、図6(C)の状態から図6(A)又は図6(B)の状態へと制御板41の傾き状態を変更して戻す。これにより、刺繍を再開できる状態になる。
【0020】
ところで、本実施の形態では、退避位置にあるときも、第3リンク23の後方端23aに設けたカムフォロワ23cを案内カム42のカム溝46に係合させたままにしている。また、布押え19は、縫製位置と退避位置との間を鉛直方向に移動するだけであるから、退避位置にあるときも、また、退避位置から縫製位置へ戻りつつあるときも、布押え19の透孔19aの中心が縫針62の軸心と一致している。この結果、本実施の形態では、退避位置から縫製位置へと布押え19が完全に戻ってしまう前に主軸50を回転させ始めることができ、退避状態から刺繍再開までの待ち時間を短縮することができる。1回の退避動作だけに注目するとわずかな時間短縮であっても、刺繍工場では、こうした退避動作は1日の作業の中で膨大な画数が実行されることになるので、その累積時間は大きなものとなり、ミシンの稼働率を大幅に向上することができる。なお、上述の通り、退避動作時には第4リンク24から下へは主軸50の回転運動は伝達されないので、針棒61をジャンプ状態にしておきさえすれば、主軸50が回転し続けていても構わない。
【0021】
また、本実施の形態では、案内カム42の円弧状カム溝46に対して、常時、カムフォロワ23cを係合させておく構成なので、例えば前記の特開平7−231991号や特開平6−238078号で提案されたもののように、カムに対して係合状態を維持させるための強い付勢力を与える構成と異なり、特に高速化した場合は、上記カムに対しての係合状態を強力に維持させるための強い付勢力を与えなければならない構成のものと異なり、上記カムに対しての係合状態を強力に維持させるための強い付勢力を与える必要がない。よって、布押え19を退避させる際の負荷は、もっぱらリンク機構20を動かすための負荷だけとなり、退避状態での主軸の負荷軽減も達成されるは勿論、高速運転時の主軸に加わる負荷も軽減される。これらのバネによる付勢力に起因する負荷をなくすということ自体は、1頭のミシンだけ見るとそれほど大きな負荷軽減となっていなくても、刺繍工場で多く使用されている多頭ミシンシステムとなると、こうした少しずっの負荷が主軸に累積するので、1頭宛のミシンの負荷の軽減は、累積して大きな負荷軽減となる。
【0022】
なお、本実施の形態では、第1揺動部材としては、回動軸31によって回動自在とされた第1リンク21を示し、第2揺動部材としては、回動軸32によって回動自在とされている第4リンク24及び第5リンク25を例示した。また例示では、第4リンク24が第1アームに第5リンク25が第2アームにそれぞれ相当する。
【0023】
次に図1〜6に示されるミシンの布押え装置における関節移動方向制御手段40と同機能を備える制御手段の異なる例を示す図7〜図11について説明する。なお、説明に当り、図7〜図13において機能上前図1〜図6のものと同一又は均等構成と考えられる部分には、前の図と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
関節移動方向制御手段80おける案内腕81は、元部81aを案内腕移動手段80aにおける制御板41に備えさせた軸g4に対して回動自在に枢着し、先部81bは軸g2に対して回動自在に連結し、案内腕81の元部81aの軸g4を支点とする半径でもって軸g2の進退動を案内するようにしてある(図11も参照)。また軸g4と、軸g2との相対向する相対関係位置は、案内腕移動手段80aにおける制御板41をモータ43を回して軸g3を中心に回動させることにより図11に示されるように矢印方向に揺動変化させることができる。
【0024】
このように構成すると図1のカム方式のものに比較して、カムフォロワ23cとカム溝46とのガタ付に相当するものを無くすることができて、精度の向上に役立つ効果がある。また溝46を備える案内カム42と、カムフォロワ23cを形成するカム方式の構成に比較してこの案内腕81を備える方式は、軸g4と、案内腕81とで足り、部材費が少なく、加工費も安くなる特長がある。
【0025】
図7に示される案内腕移動手段80aと、案内腕81とで構成される関節移動方向制御手段80の動作は、図11に示す。図11の動きは、図6に示される動作と略同旨の動きであるが、念の為、次に動作を説明する。図11(A),図11(D)は、図9,図10に示す構成に対応し、普通の薄い布66を刺繍する場合の制御板41の傾き状態を示している。また、図11(B),図11(E)は、これより厚い布67(例えば、ウレタンシートを敷いたもの)に対して刺繍を施すときの制御板41の傾き状態を示している。これらの状態では、関節g2が矢印方向に往復動することにより、関節g1は図示の如く左右方向に往復動する(夫々実線と二点鎖線位置に往復動する)。さらに、図11(C),図11(F)は、刺繍枠68を移動させる様な時に、布押え19を上方の退避位置へと大きく逃がしておくときの制御板41の状態を示している。なお、この退避位置へと布押え19を逃がした状態においては、軸g4と、軸g1が重なる。軸g2は、リンクの関節g1,g2間の長さを半径とし、かっ、図において左側の関節g1を中心とする円弧軌跡に一致する軌跡を上下動する様に構成されている。従って、この状態では、仮に主軸50が回転しても、関節g2は実線と二点鎖線の位置を矢印方向に往復動するだけで、関節g1は移動しない為、第4リンク24から下へは運動が伝達されず、布押え19は退避位置に保持され続ける。なお、制御板41の傾きの変更は、モータ43を所定方向へ予め設定された所定量だけ駆動することによってなされる。
【0026】
この様に、本実施の形態では、厚い布67に対して刺繍を実行するときは、モータ43を駆動して、制御板41の後縁41bを、鉛直軸に対して通常よりも小さい角度Y(<X)となる位置に連続的に移動し、任意の場所にセットする。これにより、案内腕81の軸g4の位置が変化し、関節g2の運動方向が変更され、図11(A)の状態よりも高い位置で布押え19が上下動する。また、刺繍枠68を移動させるときは、モータ43を駆動して、制御板41の後縁41bが鉛直になる様にセットする。これにより、布押え19が図11(F)のように退避位置まで上昇する。
こうして布押え19を退避させ、その下を刺繍枠68が移動した後は、モータ43を先ほどとは逆方向へ所定量駆動して、図11(C)の状態から図11(A)又は図11(B)の状態へと制御板41の傾き状態を変更して戻す。これにより、関節g2の動き方向を変えてその往復動軌跡を規制し、刺繍を再開できる状態にする。
【0027】
以上説明した実施の形態は、本発明を実施する場合の一例であり、さらに種々なる態様で実施しても構わない。例えば、モータ43は、モータを停止させている時にモータ軸が回転してしまわない様に構成されていれば、無励磁作動型電磁ブレーキ付きモータ以外のものであっても構わない。
【0028】
次に図4、5、6、7、11、12に示される目とび機構Jについて説明する。これらの機構は特開平4−292194号公報に示されているように、基枠によって支持されているロータリーソレノイド90によって駆動子71aを矢印方向に回動できるようにしてある。91はロータリーソレノイド90の回転軸を示し、これには左右にバランス良く延びるアーム92と、係合子保持用のアーム93が固着してある。94は駆動子71aを作動させる為の制御子で、昇降体71が上、下死点いずれにあっても、それと共に上下動する駆動子71aを制御回動させ得るような長さの棒体で形成してある。駆動子71aは、自然に戻り方向に回動するようバネ71f等で付勢されており、これには係合片71eが付設されている。制御子94が回動すると、係合片71eを図12のA図からB図に示す如く矢印方向に連行し、駆動子71aを図12Aの嵌合位置63aから図12Bの退避位置に回動させ、そこで保持する。こうなると昇降体71は上下動しても針棒61は休止を続ける。
【0029】
上記アーム92が回るときには係合子95を備えるアーム93も回る。この係合子の下端95aの位置は布押え19が、図6及び図11における各A、Bの通常の縫成状態においては、動作中のリンク機構20におけるいかなる部材にも接することないように短く、或いは平面的配置を選んで配置してある。しかし、図6、11における(C)図の状態、即ち、布押え19を上方の退避位置に退避させた場合は、リンク機構20における一部分、例えば、第5リンク25が大幅に上昇するので、これの側面25eによって、上記係合子下端95aの回動軌跡(戻り軌跡)96が遮られる位置、長さに設定してある。従って図6、11において(A)(B)図の状態で縫成中、目とび機構を作動させれば、図12の(A)から(B)図の状態となって周知の目とび(ジャンプ)縫いができる。多頭ミシン(複数頭)において、一つのミシンにおける針棒61を長時間休ます場合は、目とび機構Jを図12(B)の如く回動させ、布押え19を図6、11の(C)図の如く上昇させる。そうすると、係合子95はリンクの一部25eに当接して戻れなくなる。そうすると、ロータリーソレノイドの回動軸91は戻れないので、ロータリーソレノイド90のトルクが減少しても、また通電を切っても制御子94は、駆動子71aを外した図12Bの位置を維持する。なお係合子95は、制御子94の先端部から延設させる部材を用いる等、両者は一部材で構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本願発明は、前記従来の目とび機構を備えたミシンにおける長所を引続き維持すると共に、従来の問題点を解決し、ロータリーソレノイドを故障少なく利用でき、又は小さな、短時間定格の安いロータリーソレノイドの利用を可能にする等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のミシンの目とび機構を除いた布押え装置の要部を示す斜視図。
【図2】実施の形態のミシンの布押え装置の一部の拡大断面図。
【図3】実施の形態における高さ制御機構の構成を示す斜視図。
【図4】実施の形態における縫製動作を示す断面図。
【図5】実施の形態における縫製動作を示す断面図。
【図6】実施の形態における縫製動作及び退避動作に当たっての高さ制御機構の動作の様子を示す模式的な説明図。
【図7】図1とは異なる実施の形態のミシンの布押え装置の要部を示す斜視図。
【図8】図2とは異なる実施の形態のミシンの布押え装置の一部の拡大断面図。
【図9】図4とは異なる実施の形態における関節移動方向制御手段の縫製動作を示す断面図。
【図10】図5とは異なる実施の形態における関節移動方向制御手段の縫製動作を示す一部断面図。
【図11】図6とは異なる実施の形態における縫製動作及び退避動作に当たっての高さ制御機構の動作の様子を示す模式的な説明図。
【図12】5本の針棒を選択的に動作させる為の目とび機構の水平断面図。
【符号の説明】
1 基枠
10 ミシンの布押え装置
13 布押えガイド棒
19 布押え
19a 透孔
20 リンク機構
21〜26 第1〜第6リンク
21c,23c カムフォロワ
31,32 回動軸
40 高さ制御機構
41 制御板
42 案内カム
43 モータ
46 円弧状カム溝
50 主軸
52 布押え駆動カム
53 カム溝
61 針棒
62 縫針
64 駆動子ガイド棒
65 針板
65a 透孔
66 布
67 厚い布
68 刺繍枠
80 関節移動方向制御手段
80a 案内腕移動手段
81 案内腕
g4 軸
90 ロータリーソレノイド
94 制御子
95 係合子
25e 側面
J 目とび機構

Claims (1)

  1. 主軸の回動によって同期的に往復動作させるようにしてある針棒駆動用の昇降体と、布押え駆動用のリンク機構と、ロータリーソレノイドにおける回動軸の回動により駆動されるようにしてある回動自在の駆動子を備える目とび機構とを備え、上記昇降体は、上下動自在にしてある針棒の上方の被動子に対して、被動子に係合離脱を自在にする駆動子を介して係脱自在に連繋してあり、一方上記リンク機構は、布押えを、針落ち位置に向けて針棒の動作と連動して所定範囲で上下動させると共に、必要に応じて、該上下動される範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させるようにしてあるミシンにおいて、
    上記ロータリーソレノイドにおける上記駆動子を駆動する為の回動軸には、上記駆動子を離脱方向に駆動するときに一体的に回動するようにした復帰阻止用の係合子を備えさせ、その係合子において、ロータリーソレノイドによって駆動子を離脱方向に作動させたときの位置は、上記リンク機構が上記布押えを、上記退避位置に上動退避させるように作動した場合に、上記係合子が上記リンク機構の一部に係合されて、ロータリーソレノイドの復帰が阻止される位置に設定してあることを特徴とする目とび機構を備えたミシン。
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