JP2007092235A - 短繊維、その製造方法及びその発生前駆体 - Google Patents

短繊維、その製造方法及びその発生前駆体 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維直径と繊維長の分布が少ない均一な繊維直径1μm以下の超極細短繊維を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなり、繊維直径が10〜1000nm、以下に定義する繊維直径変動係数(CVd)が0〜15、繊維長が50〜1000μm、以下に定義する繊維長変動係数(CVl)が0〜20であって、かつアスペクト比(=繊維長/繊維直径)が100〜2000であることを特徴とする短繊維によって解決することができる。 繊維直径変動係数(CVd)=σd/Xd×100(%)[但し、繊維直径は繊維断面における長径と短径の平均値とし、σdは繊維直径分布の標準偏差、Xdは平均繊維直径を示す。] 繊維長変動係数(CVl)=σl/Xl×100(%)[但し、σlは繊維長分布の標準偏差、Xlは平均繊維長を示す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維直径が1μm以下である短繊維とその製造方法に関し、更に詳しくは、繊維直径が1μm以下でありながら、繊維直径及び繊維長が殆ど均一であって任意に決めることができ、かつ抄紙法等による繊維構造体を製造する際に高度に均一分散された状態を達成可能な短繊維とその製造方法及びその中間原料繊維に関するものである。
近年、繊維直径が1〜100nmの範囲で定義されるナノファイバーに代表されるように、繊維直径1000nm(=1μm)以下の超極細繊維が研究対象として着目されており、吸湿性や低分子物質吸着性等の特異性から、超高性能フィルター、電池やキャパシタ等のセパレータ、或いはハードディスクやシリコンウェハース等の研磨材等、高機能材料の原料として検討されている。今後、従来にない新しい機能を発現させるためには、繊維直径や繊維の分散状態及び繊維密度を、繊維の含まれる材料や繊維構造体中でナノオーダーのレベルで随意にコントロールすることが必要とされる。例えば、繊維直径がナノレベルで異なる2種類以上の繊維を不織布の厚み方向に密度勾配をもつ構造としたり、目的に応じて任意の繊維直径、繊維長の短繊維を混合して密度をコントロールできれば、高性能フィルターやセパレータでより精密で高性能な機能を出すことが可能となると考えられる。
混合紡糸の繊維の海成分を抽出する方式により、島成分ドメインの60%以上が1〜150nmの範囲にある超極細繊維の製造を可能としたことが記載されている(例えば特許文献1参照。)。しかしながら、繊維直径が30nmの範囲にあるものは全繊維数の70%であり、残り30%もの繊維はこれから外れるほど繊維直径分布の広いものであった。また、混合紡糸繊維は、繊維直径のコントロールに海成分を構成するポリマーと島成分を構成するポリマーの混合比率や溶融粘度差、溶解度パラメータ等が影響するため、適切な樹脂の種類と分子量等を選ぶ必要があり、曳糸性等を考慮しても、任意に目標繊維直径の超極細繊維を得ることは非常に困難である。
また、ポリビニルアルコールとポリアクリロニトリルの混合紡糸繊維を機械的に叩解してフィブリル化させることにより得られる繊維直径が50〜500nmの繊維を用いて、不織布を得る方法が記されている(例えば特許文献2参照。)。ただし、当然のことながら、未叩解の非フィブリル繊維が多く存在し、繊維直径を任意にコントロールすることが不可能に近い。
一方で、繊維直径が均一にされたとしても、繊維長にバラツキがあると、やはり均一な密度の繊維構造体が得られず、偶然性に等しい粗密を生じてしまう。特許文献1に記載の混合紡糸繊維の海成分を除去する方法や特許文献2のような叩解型フィブリル繊維では当然、均一な繊維長を得ることはできない。海島型繊維を所定の長さにカットした後で海成分を除去し、極細繊維を得る手段が開示されている(例えば特許文献3及び4参照。)。カット端からも海成分溶解成分を浸透させ、効率よく海成分を除去することを狙ったものであるが、本発明者らの検討によれば、単に先にカットした上でも、島成分の繊維直径が1μm以下の海島型繊維では、中央部の海成分除去が難しく、超極細繊維の収率を上げることが困難である。また、島成分の繊維の間隔をコントロールすることが困難で、そのまま応用できるものではない。一方、海島型繊維をトウの状態で海成分を除去した後、カットする方法も記載されているが、島成分の繊維直径が1μm以下の海島型繊維では、中央部の海成分を構成するポリマーの除去が困難で超極細繊維の収率を上げることは困難である(例えば特許文献5参照。)。
前述の如く、1μm以下の超極細繊維で、繊維直径及び繊維長がともにほぼ均一である超極細短繊維は存在していなかった。
特開2004−169261号公報 特開2003−129393号公報 特開2003−105660号公報 特開平7−331581号公報 特開2003−253555号公報
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、繊維直径と繊維長の分布が少ない均一な繊維直径1μm以下の短繊維を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、島成分間隔を精密に制御でき、かつ海成分抽出除去性の良好となるように適切な海成分を構成するポリマーと島成分を構成するポリマーを選択して精密多島海島複合紡糸を行い、この未延伸糸又は延伸糸を50〜1000μmにカット後、海成分を除去する方法で、繊維直径及び繊維長が比較的均一であり、分散性が良好で繊維構造体の構造を目的に応じて任意に制御可能な超極細短繊維の発明に到達した。
すなわち本発明の課題は熱可塑性樹脂からなり、繊維直径が10〜1000nm、以下に定義する繊維直径変動係数(CVd)が0〜15、繊維長が50〜1000μm、以下に定義する繊維長変動係数(CVl)が0〜20であって、かつアスペクト比(=繊維長/繊維直径)が100〜2000であることを特徴とする短繊維によって解決することができる。
繊維直径変動係数(CVd)=σd/Xd×100(%)
[但し、繊維直径は繊維断面における長径と短径の平均値とし、σdは繊維直径分布の標準偏差、Xdは平均繊維直径を示す。]
繊維長変動係数(CVl)=σl/Xl×100(%)
[但し、σlは繊維長分布の標準偏差、Xlは平均繊維長を示す。]
本発明によれば、繊維直径が1μm以下の超極細繊維でありながら、繊維直径及び繊維長が均一で、かつ分散性が良好な短繊維が得られる。これは、従来の混合紡糸繊維の海成分の抽出による超極細繊維や、叩解フィブリル化により得られる超極細繊維では達成できなかったことである。
以下本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の繊維は熱可塑性樹脂からなり、10〜1000nmの繊維直径をもち、以下の式で定義される繊維直径変動係数が0〜15であることを特徴とする。
繊維直径変動係数(CVd)=σd/Xd×100(%)
但し、ここでいう繊維直径は、繊維断面の最大径と最小径の平均値をいい、σdは繊維直径分布の標準偏差、Xdは平均繊維直径を示す。
繊維直径が10nm未満であると、分子間力の影響が強くなるためか繊維構造自身が不安定で個々の超極細繊維の分繊性が悪く、現在のところ、超極細繊維が均一に分散された繊維構造体を得ることが困難である。また、1000nmを超えると、本発明が目指すような特異な物性が得られる繊維直径の領域からは外れる。特に好ましい範囲は50〜900nmである。
また、繊維直径変動係数(CVd)は0〜15の範囲、好ましくは0〜10の範囲にあることがナノレベルの構造制御が可能な繊維の変動係数として必要であるCVdが15を超えると、ナノレベルの精密な繊維構成勾配のある繊維構造体を設計することが困難である。
さらに本発明の繊維は50〜1000μmの繊維長をもち、以下の式で定義される繊維長変動係数が0〜20であることを特徴とする。
繊維長変動係数(CVl)=σl/Xl×100(%)
但し、ここでσlは繊維長分布の標準偏差、Xlは平均繊維長を示す。
繊維長は50〜1000μm、好ましくは100〜500μmの範囲である。50μmを下回ると、不織布表面からの繊維脱落やシート強力が低下する可能性がある。また、1000μmを超えると、超極細短繊維としたときに絡みが生じやすく、結束や毛玉状の欠点となって、構造体の均質性を阻害する。
また、繊維長径変動係数(CVl)は0〜20の範囲、好ましくは0〜10の範囲にあることがナノレベルの構造制御が可能な繊維の変動係数として必要であるCVlが20を超えると、ナノレベルの精密な繊維構成勾配のある繊維構造体を設計することが困難である。これらの平均繊維長及び繊維長変動係数を所定の範囲にするためには、ギロチンカッター等、繊維をカットする装置の精度を上げることが好ましい。
繊維長/平均繊維直径で定義されるアスペクト比は100〜2000の範囲内にある必要があり、好ましくは200〜1500、更に好ましくは300〜1000の範囲内である。アスペクト比が100を下回ると、不織布表面からの繊維脱落やシート強力が低下する可能性が大となり、2000を超えると短繊維としたときに絡みが生じやすく、結束や毛玉状の欠点となって、構造体の均質性を阻害する。繊維直径に応じて適切なアスペクト比の繊維長を選択することで、不織布の均一性と強力が共に強いものが得られる。
上述する短繊維の製造方法として、島繊維直径が1μm以下であり、かつ島数が100以上の精密な多島海島型複合繊維を製造した後、これを所定の繊維長にカットした短繊維の発生前駆体を経て、海成分を溶出又は分解することによって島成分からなる短繊維を取り出す方法が好ましい。海成分の溶出又は分解を予め行っておき、短繊維として抄紙工程に供給する方式もあるが、海島型複合短繊維の状態で繊維発生前駆体として不織布メーカーへ出荷する形態をとり、抄紙工程のパルパー又はパルパーの前工程に海成分の溶剤や分解促進薬液によって海成分を除去する方法、あるいは前駆体の状態で抄紙を行った後、海成分を除去する方式をとることもできる。
なお、繊維ウエブを形成する方法は湿式不織布法(抄紙法)に限定されることはないが、1μm以下の短繊維をより均一に分散するには、抄紙法が最も好ましい手段である。抄紙法としては、従来公知の方法、例えば、水平長網方式、傾斜ワイヤー型短網方式、円網方式、又は長網・円網コンビネーション方式により形成することができる。なお、短繊維を結合させるために、用途や目的に応じて、抄紙後の湿式不織布ウェブをカレンダーローラーやエンボスローラーを用いて圧接してもよいし、ウォーターニードルで繊維を厚み方向に絡合させたり、バインダー繊維の混繊やケミカルバインダーにより熱接着してもよい。
該海島型複合繊維からなる短繊維の発生前駆体とする前段階の海島型複合繊維の製造方法を述べる。その海島重量比率は特に限定されないが、海成分:島成分=10:90〜60:40の範囲にすることが好ましく、特に海成分:島成分=20:80〜40:60の範囲が好ましい。海成分の割合が60重量%を越えると、海成分溶解に必要な溶剤の量が多くなったり分解に必要な剤の量や時間が増えたり、安全性や環境負荷、そしてコストの面で問題がある。また、10重量%未満の場合には島成分同士が膠着する可能性がある。
また、島数は100以上であることが重要である。島数が多いほど海成分を溶解除去して繊維を製造する場合の生産性が高くなり、親糸繊維直径を極度に小さくすることなしに島繊維直径が1μm以下の繊維を比較的容易に得ることができる。ここで、島数100未満の場合には、海成分を溶解除去しても繊維直径の小さい極細繊維が得られない。特に、島数500以上にすることが好ましい。島数の上限は特に限定されることはないが、紡糸口金の製造コストが高くなるだけではなく、加工精度自体も低下しやすくなるので1000以下とするのが好ましい。
更に、海島型複合繊維は、その島成分間の海成分の厚み(S)が0.001≦S/Xd≦0.5(Xdは平均繊維直径)とすることが必要である。S/Xd値が0.001未満であると島成分同士が膠着する可能性があり、島成分が分離しにくくなる。また、S/Xd値が0.5を越えると、島成分の分離性はよくなるものの、高速紡糸性や延伸倍率を上げることができないため、目標の繊維直径の繊維を得ることが難しくなり、また、海成分溶解後の繊維の強度が小さくなることや、厚い海成分を溶解除去する間に島成分の溶解が進み、島成分間の均質性が低下することがある。
前述のS/Xd値を達成する海成分を構成するポリマーと島成分を構成するポリマーの必要条件は、海成分の抽出性をも考慮すると、海成分を溶融粘度が高くかつ易溶解性であるポリマーとし、島成分を溶融粘度が低くかつ難溶解性のポリマーとすることである。特に、海成分を構成するポリマーと島成分を構成するポリマーの溶融粘度の関係が重要であり、海成分を構成するポリマーの溶融粘度が小さい場合には島成分同士が膠着する可能性がある。海成分を構成するポリマーの溶融粘度が島成分に比べて大きい関係を満たしていれば、海成分の複合重量比率が50%以下になっても、島成分同士が大部分膠着して海島繊維と異なる繊維となることはない。島成分同士が膠着すると、海成分を溶解除去した際に極細繊維だけではなく異型繊維まで作成されることとなり、本発明の目的とする均一な繊維直径の短繊維が得ることができない。特に好ましい溶融粘度比(海成分/島成分)は1.1〜2.0、特に1.3〜1.5の範囲である。この比が1.1未満の場合には溶融紡糸時に島成分が膠着しやすくなり、一方2.0を超える場合には粘度差が大きすぎるために紡糸調子が低下しやすい。
また、ここで、易溶解性成分と難溶解性成分としているのは、ある溶剤又は薬剤に対して、一方のポリマーは溶出又は分解し、他方のポリマーは溶出又は分解されにくいポリマーの組合せを選択し、その易溶解性成分を海成分として選択することを意味する。ここで、海成分の抽出性(ある溶剤又は薬剤に対して溶出性又は分解性)に関しては、島成分に対する海成分を構成するポリマーの溶解速度が200倍以上であることにより、島成分分離性が良好となる。溶解速度が200倍未満の場合には、繊維断面中央部の海成分を溶解する間に、分離した繊維断面表層部の島成分が、繊維直径が小さいために溶解されるため、海成分の相当量が減量されているにもかかわらず、繊維断面中央部の海成分を完全に溶解除去できず、島成分の太さ斑や島成分自体の溶剤侵食につながり、本発明の目的とする均一な繊維直径の短繊維が得ることができない。
以上は主に海成分の除去する点から、本発明の目的とする均一な繊維直径の短繊維を製造する方法を述べたものである。他の観点として紡糸・延伸工程に着目した場合には、紡糸の際に用いる口金の構成や、海島成分を構成するポリマーの種類、溶融粘度等も重要になる。溶融粘度については上述のとおりであり、ポリマー種類については以下に述べる。
海成分を構成するポリマーは、熱可塑性樹脂であって、溶融紡糸時における溶融粘度が島成分を構成するポリマーよりも高いことが必須であり、かつ溶剤あるいは分解性薬剤に対する島成分を構成するポリマーとの溶解速度比が200以上であればいかなるポリマーであってもよいが、特に繊維形成性の良いポリエステル類、ポリアミド類、ポリエチレンやポリスチレン等のポリオレフィン類を好ましい例としてあげることができる。ポリアミド類は脂肪族ポリアミド類が好ましい。更に具体例を挙げれば、アルカリ水溶液易溶解性ポリマーとして、ポリ乳酸、超高分子量ポリアルキレンオキサイド縮合系ポリマー、ポリオキシアルキレングリコール系化合物と5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合ポリエステルが最適である。しかし、共重合成分はこれらのみに限定されるわけではなく、これらを共重合した上で更に別の共重合成分が存在していても構わない。ここでアルカリ水溶液とは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム水溶液などを言う。これ以外にも、海成分を構成するポリマーとそれを溶解する溶剤あるいは分解性薬剤の組み合わせとして、ナイロン6やナイロン66等の脂肪族ポリアミドに対するギ酸、ポリスチレンに対するトリクロロエチレン等やポリエチレン(特に高圧法低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン)に対する熱トルエンやキシレン等の炭化水素系溶剤、ポリビニルアルコールやエチレン変性ビニルアルコール系ポリマーに対する熱水を例として挙げることができる。
共重合ポリエステル系ポリマーの中でも、5−ナトリウムスルホイソフタル酸6〜12モル%と分子量4000〜12000のポリエチレングリコールを3〜10重量%共重合させた固有粘度が0.4〜0.6dL/gのポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが好ましい。ここで、5−ナトリウムスルホイソフタル酸は親水性と溶融粘度向上に寄与し、ポリエチレングリコール(PEG)は親水性を向上させる。また、PEGは分子量が大きいほど、その高次構造に起因すると考えられる親水性増加作用があるが、反応性が悪くなってブレンド系になるため、耐熱性や紡糸安定性の面で問題が生じる可能性がある。また、共重合量が10重量%以上になると、溶融粘度低下作用があるので、好ましくない。以上のことから上記の範囲が適切であると考えられる。
島成分を構成するポリマーは熱可塑性樹脂であり、溶融紡糸時の海成分粘度より小さくなり、かつ前述のような海成分との溶解速度比があれば、いかなる繊維形成性ポリマーであってもよい。中でも、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリオレフィン類などが好適な例として挙げられる。具体的には、機械的強度や耐熱性を要求される用途では、ポリエステル類では、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート又はこれらを主たる繰返し単位とし、イソフタル酸若しくは5−スルホイソフタル酸金属塩等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸若しくはセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸縮合物、若しくはジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール若しくはヘキサメチレングリコール等のグリコール成分等との共重合体が好ましい。また、ポリアミド類では、ナイロン6、ナイロン66等の脂肪族ポリアミド類が好ましい。一方、ポリオレフィン類は酸やアルカリ等に侵され難いことや、比較的低い融点のために繊維として取り出した後のバインダー成分として使える等の特徴があり、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、無水マレイン酸などのビニルモノマーのエチレン共重合体等を好ましい例としてあげることができる。さらに島成分は丸断面に限らず、異型断面であってもよい。
特にポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、イソフタル酸共重合率が20モル%以下のポリエチレンテレフタレートイソフタレート、若しくはポリエチレンナフタレート等の脂芳族ポリエステル類、あるいは、ナイロン6、ナイロン66等の脂肪族ポリアミド類が、高い融点による耐熱性や力学的特性を備えているので、特許文献2に記載されているようなポリビニルアルコール/ポリアクリロニトリル混合紡糸繊維からなる超極細フィブリル化繊維に比べ、耐熱性や強度を要求される用途へ適用できるため、好ましいと考える。
なお、海成分を構成するポリマー及び島成分を構成するポリマーについて、製糸性及び抽出後の短繊維の物性に影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂等の離型改良剤、等の各種添加剤を含んでいても差し支えない。
溶融紡糸に用いられる口金としては、島成分を形成するための中空ピン群や微細孔群を有するものなど任意のものを用いることができる。例えば中空ピンや微細孔より押し出された島成分流とその間を埋める形で流路を設計されている海成分流とを合流し、これを圧縮することにより海島断面が形成されるといった紡糸口金でもよい。好ましく用いられる紡糸口金例を図1及び2に示すが、必ずしもこれらに限定されるものではない。本発明の海島型複合繊維断面において平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)の関係が0.001≦S/Xd≦0.5を満たすことが重要であり、これらの式を満たすような断面を作成できる口金であれば、どのような口金でもよい。なお図1は中空ピンを海成分樹脂貯め部分に吐出してそれを合流圧縮する方式であり、図2は微細孔方式で島成分を形成する方法である。
吐出された海島型複合繊維は冷却風により固化され、所定の引き取り速度に設定した回転ローラーあるいはエジェクターにより引き取られ、未延伸糸を得る。この引き取り速度は特に限定されないが、200m/分〜5000m/分であることが望ましい。200m/分以下では生産性が悪い。また、5000m/分以上では紡糸安定性が悪い。
得られた未延伸糸は、海成分を抽出後に得られる繊維の用途・目的に応じて、そのままカット工程あるいはその後の抽出工程に供してもよいし、目的とする強度・伸度・熱収縮特性に合わせるために、延伸工程や熱処理工程を経由して、カット工程あるいはその後の抽出工程に供することができる。延伸工程は紡糸と延伸を別ステップで行う別延方式でもよいし、一工程内で紡糸後直ちに延伸を行う直延方式を用いてもかまわない。以上の製造方法で得られたフィラメントをそのまま、或いは数十本〜数百万本単位に束ねたトウにしてギロチンカッターやロータリーカッターなどでカットすることで、繊維長50〜1000μmの海島複合短繊維なる、短繊維前駆体を得ることができる。この海成分を適切な条件下で溶解除去することで、目的の短繊維を得ることができる。
海成分の除去に続いて、中和後、抄紙工程前に、繊維の分散剤として、ポリエ−テルエステル、C8スルホサクシネ−ト、ポリオキシエチレン(POE)・ノニルフェノ−ルエ−テル・サルフェ−ト・アミン、POE・ノニルフェノ−ルエ−テル・サルフェ−ト・ナトリウム、POE・ノニルフェノ−ル、POE・オレイルエ−テル、フッソ系の活性剤、変性シリコ−ン等を使用することができる。分散剤はこれらに限定されるものではなく、複数種類用いてもよい。また、パルプ状物の分散性を高めるために、ドライ、ウエットあるいは分散剤を添加したウエットの状態で、パルパ−、リファイナ−、ビ−タ−等にかけてパルプ状物間の絡まりを低下させることも可能である。
海島型複合繊維をアルカリ減量処理して得られる短繊維のみを用いて常法により抄紙することも可能であるが、繊維構造体の目的に応じて、それ以外の組成、又は同組成のポリマ−からなるショ−トカット等を混抄することも可能である。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。
なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)溶融粘度測定
常温(約25℃)で24時間真空乾燥した後のポリマーを紡糸時の溶融温度に設定したオリフィスにセットして5分間溶融保持したのち、数水準の荷重をかけて押し出し、そのときのせん断速度と溶融粘度をプロットする。そのプロットをなだらかにつないで、せん断速度−溶融粘度曲線を作成した。以下に記載の溶融粘度とは、せん断速度が1000秒−1での値を示している。
(2)溶解速度測定
海成分及び島成分のポリマーを、各々、径0.3mm、長さ0.6mmのキャピラリーを24孔もつ口金から吐出し、1000〜2000m/分の紡糸速度で引き取って得た未延伸糸を残留伸度が30〜60%の範囲になるように延伸して、83dtex/24フィラメントのマルチフィラメントを作成した。これを所定の溶剤及び溶解温度で浴比100として、溶解時間と溶解量から減量速度を算出した。表中では海島溶解速度差が200倍以上の場合を○、200倍以下の場合を×とした。
(3)平均繊維直径と島成分間の海成分の厚み(S)の測定
透過型電子顕微鏡TEMで、倍率30000倍で繊維断面写真を撮影し、測定した。TEMの機械によっては測長機能を活用して測定し、また無いTEMについては、撮った写真を拡大コピーして、縮尺を考慮した上で定規にて測定すればよい。ただし、繊維直径は、繊維断面における長径と短径の平均値と定義した。島成分間の海成分の厚み(S)は、島成分間の距離をランダムに50点測定し、その平均値と定義した。
(4)平均繊維直径の均一性
海成分溶解除去後の極細繊維の30000倍TEM観察により、ランダムに選択した50本の繊維の繊維直径データにおいて、平均繊維直径(Xd)と標準偏差(σd)を算出し、以下で定義する繊維直径変動係数(CVd)を算出した。
繊維直径変動係数(CVd)=σd/Xd×100(%)
(5)繊維長
走査型電子顕微鏡(SEM)により、海成分溶解除去後の短繊維を基盤上に寝かせた状態とし、20〜500倍で測定した。SEMの機械によっては測長機能を活用して測定し、また無いSEMについては、撮った写真を拡大コピーして、縮尺を考慮した上で定規にて測定すればよい。
(6)繊維長均一性
測定した繊維長のデータから、ランダムに50点を選択し、その平均値(Xl)と各測定データより算出した標準偏差(σl)を算出した後、以下の式で定義される繊維長変動係数(CVl)を算出した。
繊維長変動係数(CVl)=σl/Xl×100(%)
(7)未分散欠点又は絡み
目付50g/m2となるように、JIS P8222に記載の手抄き装置で短繊維の100%繊維ウェブを作成し、130℃の無風状態で30分間乾燥後、5mm角の正方形に切って静かに走査型電子顕微鏡(SEM)の試料台に乗せ、この表面を20〜500倍で観察し、目視で未開繊束状、毛玉状(糸の絡まり)等の分散不良を確認し、明らかにできるものの数を測定した。分散不良が5mm角中、21箇所以上確認された場合は×(不良)、20箇所以下の場合は○(良)と判定した。
(8)海成分抽出性
上記ウェブ上で、海成分の抽出除去が不十分で束状となっている繊維が11箇所以上確認された場合は×(不良)、10箇所以下の場合は○(良)とした。
(9)共重合ポリエステルの共重合成分の定性、定量解析
繊維サンプルを重水素化トリフルオロ酢酸/重水素化クロロホルム=1/1混合溶媒に溶解後、日本電子株式会社製、JEOL A−600 超伝導FT−NMRを用いて核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)を測定した。そのスペクトルパターンから常法に従って、定性・定量評価を行った。
またポリエチレングリコール共重合量などは必要に応じて以下の手法も用いた。つまり
繊維サンプルを過剰量のメタノールとともに封管し、オートクレーブ中、260℃、4時間メタノール分解した。分解物をガスクロマトグラフィー(HEWLETT PACKARD社製、HP6890 Series GC System)を用いて共重合成分の量を定量し、測定したポリマーの重量を基準としたときの重量百分率を求めた。また標準サンプルとの保持時間の比較により定性評価も行った。
[実施例1]
島成分に285℃での溶融粘度が120Pa・secのポリエチレンテレフタレート、海成分に平均分子量4000のポリエチレングリコールを4重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を9mol%共重合した285℃での溶融粘度が135Pa・secである改質ポリエチレンテレフタレートを使用し、海成分:島成分=10:90の重量比率で図1に示す形状をもつ島数400の口金を用いて紡糸し、紡糸速度1500m/minで引き取り、未延伸糸を得た。海成分と島成分のアルカリ減量速度差は1000倍で海成分はかなりアルカリ水溶液易分解性であった。これを3.9倍に延伸した後、ギロチンカッターで1000μmにカットして、短繊維前駆体を得た。これを4%NaOH水溶液で95℃にて10%減量したところ、繊維直径と繊維長が比較的均一である短繊維が生成していることを確認した。短繊維前駆体(海島複合短繊維)の断面をTEM観察して平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)を調べたところ、S/Xd=0.03であり、請求項3及び請求項7に記載した範囲内であった。また、繊維直径及びその変動係数、繊維長及びその変動係数、アスペクト比、未分散欠点又は絡み、及び海成分抽出性について表1に記す通り、繊維直径及び繊維長ともに均一で、分散性、抽出性の良好であることが確認できた。
[実施例2〜3、比較例1]
実施例1におけるカット長のみを変更した結果を表1に示す。
[比較例2]
島成分に285℃での溶融粘度が120Pa・secのポリエチレンテレフタレート、海成分に285℃での溶融粘度が140Pa・secである平均分子量4000のポリエチレングリコールを4重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を8mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを使用し、図1に示す形状をもつ島数400の口金を用いて海成分:島成分=70:30の海島比率で紡糸し、紡糸速度1500m/minで引き取り、未延伸糸を得た。これを1.7倍で延伸した後、ギロチンカッターで500μmにカットして、短繊維前駆体を得た。これを4%NaOH水溶液で95℃にて70%減量したところ、海成分を減量するのに時間がかかるため、表面付近にある島成分が余分に減量され、平均繊維直径は不均一となった。短繊維前駆体の断面をTEM観察したところ、平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)を調べたところ、S/Xd=0.8であり、請求項3及び請求項7記載の範囲から外れており、海島の均質性が崩れていた。また、繊維直径及びその変動係数、繊維長及びその変動係数、アスペクト比、未分散欠点又は絡み、及び海成分抽出性について表1に記す通りである。
[実施例4]
島成分に285℃での溶融粘度が115Pa・secのポリエチレンテレフタレートを使用し、海成分に285℃での溶融粘度が130Pa・secである平均分子量4000のポリエチレングリコールを3重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を10mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを海成分:島成分=30:70の重量比率で、島数900の口金(図1と同型)を用いて紡糸し、3500m/minで引き取り、未延伸糸を得た。アルカリ減量速度差は2000倍であった。これを2.3倍に延伸した後、ギロチンカッターで500μmにカットして、短繊維前駆体を得た。これを4%NaOH水溶液で95℃にて30%減量したところ、繊維直径と繊維長が比較的均一である短繊維が生成していることを確認した。短繊維前駆体(海島複合短繊維)の断面をTEM観察して平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)を調べたところ、S/Xd=0.22であり、請求項3及び請求項7に記載した範囲内であった。また、繊維直径及びその変動係数、繊維長及びその変動係数、アスペクト比、未分散欠点又は絡み、及び海成分抽出性について表1に記す通り、繊維直径及び繊維長ともに均一で、分散性、抽出性の良好であることが確認できた。
[比較例3]
実施例4におけるカット長を変更した結果を表1に示す。
[実施例5]
島成分に285℃での溶融粘度が120Pa・secのポリエチレンテレフタレートを使用し、海成分に285℃での溶融粘度が135Pa・secである平均分子量4000のポリエチレングリコールを3重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を9mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを用いて、海成分:島成分=30:70の重量比率で、島数1000の口金(図1と同型)を用いて紡糸し、1000m/minで引き取り、未延伸糸を得た。アルカリ減量速度差は1200倍であった。これを80℃の温水バス中で22倍に延伸した後、更に90℃の加熱ローラー通過後乾熱状態で2.3倍延伸して、ギロチンカッターで100μmにカットして、短繊維前駆体を得た。これを海成分のみを溶解除去するため、4%NaOH水溶液で95℃にて30%減量したところ、繊維直径と繊維長が比較的均一である短繊維が生成していることを確認した。短繊維前駆体(海島複合短繊維)の断面をTEM観察して、平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)を調べたところ、S/Xd=0.24であり、請求項3及び請求項7に記載した範囲内であった。また、繊維直径及びその変動係数、繊維長及びその変動係数、アスペクト比、未分散欠点又は絡み、及び海成分抽出性について表1に記す通り、繊維直径及び繊維長ともに均一で、分散性、抽出性の良好であることが確認できた。
[比較例4]
実施例5におけるカット長を変更した結果を表1に示す。
[実施例6]
島成分に270℃での溶融粘度が60Pa・secのポリエチレンテレフタレートを使用し、海成分に270℃での溶融粘度が175Pa・secであるD体純度が99%のポリ乳酸を用いて、海成分:島成分=20:80の重量比率で、島数500の口金(図1と同型)を用いて紡糸し、1000m/minで引き取り、未延伸糸を得た。アルカリ減量速度差は1000倍であった。これを2.0倍に延伸した後、ギロチンカッターで1000μmにカットして、短繊維前駆体を得た。これを海成分のみを溶解除去するため、4%NaOH水溶液で95℃にて20%減量したところ、繊維直径と繊維長が比較的均一である短繊維が生成していることを確認した。短繊維前駆体(海島複合短繊維)の断面をTEM観察して、平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)を調べたところ、S/Xd=0.29であり、請求項3及び請求項7に記載した範囲内であった。また、繊維直径及びその変動係数、繊維長及びその変動係数、アスペクト比、未分散欠点又は絡み、及び海成分抽出性について表1に記す通り、繊維直径及び繊維長ともに均一で、分散性、抽出性の良好であることが確認できた。
[実施例7]
島成分に285℃での溶融粘度が115Pa・secのナイロン6を使用し、海成分に285℃での溶融粘度が140Pa・secである平均分子量4000のポリエチレングリコールを4重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を8mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを用いて、海成分:島成分=20:80の重量比率で、島数1000の口金(図1と同型)を用いて紡糸し、1000m/minで引き取り、未延伸糸を得た。ここで、島成分であるナイロン6はアルカリ溶液には実質的に溶解しないので、十分海島溶解速度差がある。これを3.1倍で延伸した後、ギロチンカッターで500μmにカットして、短繊維前駆体を得た。これを海成分のみを溶解除去するため、4%NaOH水溶液で95℃にて30%減量したところ、繊維直径と繊維長が比較的均一である短繊維が生成していることを確認した。短繊維前駆体(海島複合短繊維)の断面をTEM観察して、平均繊維直径(Xd)と島成分間の海成分の厚み(S)を調べたところ、S/Xd=0.27であり、請求項3及び請求項7に記載した範囲内であった。また、繊維直径及びその変動係数、繊維長及びその変動係数、アスペクト比、未分散欠点又は絡み、及び海成分抽出性について表1に記す通り、繊維直径及び繊維長ともに均一で、分散性、抽出性の良好であることが確認できた。
Figure 2007092235
なお、特許文献1の実施例に示されるナノファイバーの繊維直径分布は、繊維直径が平均繊維直径±15nmに存在する繊維数が約70%であることから、ほぼ標準偏差が15nm近傍にあると云え、これからすると、CVdが18〜31にあることから、本発明の短繊維が従来技術より如何に均一であるかが理解できよう。
本発明によれば、繊維直径が1μm以下の繊維でありながら、繊維直径及び繊維長が均一で、かつ分散性が良好な短繊維が得られる。これは、従来の混合紡糸繊維の島繊維抽出による超極細繊維や、叩解フィブリル化により得られる超極細繊維では達成できなかったことである。本発明の超極細短繊維は、繊維直径や繊維長を任意に制御することができるため、湿式不織布等の繊維構造体において、繊維直径がナノメートルレベルでの密度勾配層構造等の構造制御が可能となり、またこれまでにない目付や厚みの超薄葉紙が得られる可能性を秘めており、セパレータ用途で燃料電池やリチウム電池等の小型化かつ大容量化の技術革新に貢献することが期待され、今後のナノファイバー構造体の開発に大きく寄与すると確信する。
本発明の短繊維の発生前駆体である海島型複合繊維を紡糸するために用いられる紡糸口金の一概略図である。 本発明の短繊維の発生前駆体である海島型複合繊維を紡糸するために用いられる紡糸口金の他の概略図である。
符号の説明
1:分配前島成分ポリマー溜め部分
2:島成分分配用導入孔
3:海成分導入孔
4:分配前海成分ポリマー溜め部分
5:個別海成分/島成分=鞘/芯構造形成部
6:海島全体合流絞り部

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂からなり、繊維直径が10〜1000nm、以下に定義する繊維直径変動係数(CVd)が0〜15、繊維長が50〜1000μm、以下に定義する繊維長変動係数(CVl)が0〜20であって、かつアスペクト比(=繊維長/繊維直径)が100〜2000であることを特徴とする短繊維。
    繊維直径変動係数(CVd)=σd/Xd×100(%)
    [但し、繊維直径は繊維断面における長径と短径の平均値とし、σdは繊維直径分布の標準偏差、Xdは平均繊維直径を示す。]
    繊維長変動係数(CVl)=σl/Xl×100(%)
    [但し、σlは繊維長分布の標準偏差、Xlは平均繊維長を示す。]
  2. 熱可塑性樹脂がポリエステル類、ポリアミド類、及びポリオレフィン類から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である請求項1に記載の短繊維。
  3. 短繊維が、易溶解成分を海成分、難溶解成分を島成分とする海島型複合繊維から得られる短繊維であって、該海島型複合繊維の横断面における該島成分の繊維直径(Xd)が10〜1000nm、島数が100以上、島成分間の海成分の厚み(S)が0.001≦S/Xd≦0.5である海島型複合繊維を50〜1000μmの繊維長にカットした後、海成分を抽出除去して島成分を短繊維として得ることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の短繊維の製造方法。
  4. 海島型複合繊維が溶融紡糸により得られ、溶融紡糸温度における海成分と島成分との溶融粘度比(海成分/島成分)が1.1〜2.0である請求項3に記載の短繊維の製造方法。
  5. 海成分がポリ乳酸、超高分子量ポリアルキレンオキサイド縮合系ポリマー、ポリアルキレングリコール共重合ポリエステル及びポリオキシアルキレングリコール系化合物と5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合ポリエステルから選択される少なくとも1種のアルカリ水溶液易溶解性ポリマーである請求項3又は請求項4に記載の短繊維の製造方法。
  6. 海成分が5−ナトリウムスルホイソフタル酸を6〜12モル%及び分子量4000〜12000のポリエチレングリコールを3〜10重量%共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルである請求項3〜5のいずれかに記載の短繊維の製造方法。
  7. 短繊維が、易溶解成分を海成分、難溶解成分を島成分とする海島型複合繊維であって、該海島型複合繊維の横断面における該島成分の繊維直径(Xd)が10〜1000nm、島数が100以上、島成分間の海成分の厚み(S)が0.001≦S/Xd≦0.5、繊維長50〜1000μmの海島型複合繊維であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の短繊維の発生前駆体。
  8. 海成分がポリ乳酸、超高分子量ポリアルキレンオキサイド縮合系ポリマー、ポリアルキレングリコール共重合ポリエステル及びポリオキシアルキレングリコール系化合物と5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合ポリエステルから選択される少なくとも1種のアルカリ水溶液易溶解性ポリマーである請求項7に記載の短繊維の発生前駆体。
  9. 海成分が5−ナトリウムスルホイソフタル酸を6〜12モル%及び分子量4000〜12000のポリエチレングリコールを3〜10重量%共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルである請求項7又は請求項8に記載の短繊維の発生前駆体。
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