JP2007086764A - 光学フィルム、偏光板、および画像表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光板、および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】反射防止性が高く、大量生産性に適し、耐擦傷性に優れた光学フィルムを提供すること。該光学フィルムを具備した偏光板および画像表示装置を提供すること。
【解決手段】透明プラスチックフィルム基材上に、屈折率が1.50以下の低屈折率微粒子とバインダーを含有する硬化性組成物が塗設されて乾燥厚みが100nm以上の硬化層が形成されてなる光学フィルムであって、硬化層の基材と反対側の表面部分に低屈折率微粒子が偏在していることを特徴とする光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、低屈折率微粒子の偏在により形成された光学フィルム、並びにそのような光学フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置に関する。とりわけ、表面修飾した低屈折率微粒子と硬化性樹脂を含んでなる硬化性組成物より形成された反射防止性ハードコートフィルムと、それを用いた偏光板及び画像表示装置に関する。
反射防止フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような様々な画像表示装置において、外光の反射や像の映り込みによるコントラスト低下を防止するために、ディスプレイの表面に配置される。そのため、反射防止フィルムには高い反射防止性能の他に、高い透過率、高い物理強度(耐擦傷性など)が要求される。
反射防止フィルムに用いる反射防止層は、従来から単層又は多層の薄膜を形成することが行われてきた。単層の場合は、基材よりも低屈折率を有する層(低屈折率層)を光学膜厚で設計波長の1/4の膜厚で形成すればよく、さらに低反射化が必要な場合には、基材と低屈折率を有する層との間に、基材よりも屈折率の高い層(高屈折率層)を形成すればよいことが知られている。
このような反射防止フィルムは、金属酸化物の透明薄膜を積層させた多層膜が従来から広く用いられている。金属酸化物の透明薄膜は、化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法の一種である真空蒸着法により形成することが通常に行われてきた。
このような反射防止フィルムは、湿式塗工法によっても形成することができる。真空蒸着法に比べ、大量生産、低コスト化に適しているため、湿式塗工法によるRoll To Rollでの反射防止膜の形成が近年ではより広く用いられている。この湿式塗工法による反射防止フィルムの需要拡大に伴い、更に低コストでの反射防止フィルムの生産方法の開発が強く望まれている。
透明プラスチックフィルムを基材として反射防止フィルムを作成する場合、プラスチックフィルムの物理強度を補うために、膜厚が1〜10μm程度のハードコート層を基材上に形成した後に、反射防止層を形成する構成が用いられる。
そのため、湿式塗工法を用いて反射防止フィルムを作成する場合、硬化性組成物を塗布、乾燥、硬化を少なくとも2回以上繰り返すことが必要であり、生産性を著しく低下させ、湿式塗工法においても更なる低コスト化の妨げとなっている。
加えて、この塗布方式は下層を硬化した後に未硬化の層を積み上げる方法であり、下層は既に硬化により固定化し、かつ、下層の反応性基は既に硬化時に消費してしまっているため、上層と化学結合を作り難い。そのため、層間密着性を確保することが難しい。耐擦傷性は反射防止層の層間密着性と深く関連しており、高い耐擦傷性を得るためには充分な層間密着性を得ることが不可欠である。先にも触れたように耐擦傷性の要求は近年、急速に高まっており、層間密着性を確保し、高い耐擦傷性を得ることは極めて重要な課題である。
このような問題を解決するために生産性の観点では特許文献1に多層塗膜の製造装置が開示されている。このような製造装置を用いることで生産性向上に関しては一定の成果が上げられる。しかしながら、光ラジカル硬化系樹脂で塗膜を形成する場合、2度窒素パージを行わなければならず、この点が改良されないこと、更に、性能の観点では、このような塗布方式でも層を一層ずつ積み上げる塗布方式であるため、層間密着性の問題が残る。
特許文献2〜3には、表面自由エネルギーが低いフッ素化合物と高屈折率化合物を含有する硬化組成物を塗布技術が開示されている。この方法を用いると一回の塗布で2層が形成できるため、生産性向上に関しては効果が上げられる。しかしながら、フッ素化合物より形成される表面の低屈折率層は凝集力が弱く、スチールウール擦り試験などで評価することのできる、表面の削れ耐性に対応する耐擦傷性を確保することができない上、得られる硬化膜は膜厚が1μm以下と薄膜であり、鉛筆硬度試験などで評価することのできる、押し込みに対する表面硬度を確保することができず、充分な耐擦傷性を得ることができない。
特許文献4には1つの塗布液から無機微粒子を表面に偏在させた低屈折層を形成する方法が開示されている。しかしながら、この方法では無機微粒子の表面偏在により、表面の削れ耐性に対する耐擦傷性改良効果は期待できるが、1回の塗布で形成しているのは低屈折率層のみであり、複数種の機能層を塗設する場合には、生産性向上に対する改良効果はない。
特許文献5には1つの塗布液から相分離により2層を同時に形成する方法が開示されているが、この方法は微粒子をバインダー樹脂との比重差を利用して微粒子を沈降させる方法であり、表面硬度が高い反射防止フィルムを得るためにはむしろ塗布液より比重の高い無機微粒子を浮上させる必要があり、この方法の応用は不可能である。
特許文献6〜8には塗布液にシリカ微粒子を表面修飾により疎水化することで粒子を浮上させ、表面硬度の高い硬化膜を形成する方法が開示されている。しかしながら、これらの文献には、反射防止フィルムへの応用、及びフィルムの連続生産に関しては全く触れられていない。
特許文献9には50〜450nmのフッ素含有シリカ粒子を含有する組成物を塗布し、前記粒子を硬化層の最上層に自動配列させ、反射防止性を付与し、硬化層の内部に位置する前記粒子が防眩性を付与することで、一回の塗布で防眩反射防止膜を形成する方法が開示されている。しかしながら、この方法は粒子を浮上させるためには粒径が50〜450nmでは大き過ぎる。また、粒径50〜450nmの粒子で硬化層の内部に存在させても粒径が小さく充分な防眩性は得られないなどの問題点を内在する。
特許文献10には表面修飾した高屈折率無機微粒子を含有した硬化性組成物から、高屈折率微粒子を表面に偏在させる方法が開示されている。しかしながら、この方法から反射防止フィルムを得るためにはさらに低屈折率層の積層が必要である。
特開2003−205264号公報 特開2000−53921号公報 特開2004−359930号公報 特開2003−322703号公報 特開2004−34399号公報 特許第3218132号公報 特許第3048325号公報 US6,790,904 B2パンフレット 特開2004−333901号公報 特開2005−148376号公報
本発明の目的は、反射防止性が高く、大量生産性に適し、耐擦傷性に優れた光学フィルムを提供することである。更には、該光学フィルムを具備した偏光板および画像表示装置を提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、化学表面修飾により表面自由エネルギーを低下した低屈折率微粒子を含有した硬化性組成物を透明プラスチックフィルム基材上に塗布後、硬化するまでの間に低屈折率微粒子を塗布層の表面に浮上させることにより、反射防止層とハードコート層を同時に形成することができ、反射防止性に優れ、大量生産性に適し、耐擦傷性に優れた反射防止性ハードコートフィルムを作成できることを見出した。
すなわち、本発明者は、以下の各構成により、上記目的を達成したものである。
1.透明プラスチックフィルム基材上に、屈折率が1.50以下の低屈折率微粒子とバインダー樹脂を含有する硬化性組成物が塗設されて乾燥厚みが100nm以上の硬化層が形成されてなる光学フィルムであって、硬化層の基材とは反対側の表面部分に低屈折率微粒子が偏在していることを特徴とする光学フィルム。
2.前記光学フィルムにおいて、硬化層全層中の低屈折率微粒子の平均充填率(A)に対する、硬化層の基材とは反対側の上層側100nm膜厚中の低屈折率微粒子の平均充填率(B)の比率である[(B/A)×100]が、150%以上であることを特徴とする上記1に記載の光学フィルム。
3.前記[(B/A)×100]が200%以上であることを特徴とする上記2に記載の光学フィルム。
4.前記[(B/A)×100]が300%以上であることを特徴とする上記2または3に記載の光学フィルム。
5.前記硬化層が、透明プラスチックフィルム基材上に硬化性組成物を塗布後、硬化するまでの間に低屈折率微粒子を浮上させた後、硬化することで形成されたことを特徴とする上記1〜4の何れかに記載の光学フィルム。
6.前記低屈折率微粒子が、該粒子表面を化学修飾することにより表面自由エネルギーを低下させていることを特徴とする上記1〜5に記載の光学フィルム。
7.前記低屈折率微粒子の表面が、バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面よりも表面自由エネルギーが低くなるように化学表面修飾されていることを特徴とする上記6に記載の光学フィルム。
8.前記低屈折率微粒子の表面自由エネルギーが、バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面よりも2Dynes/cm以上低いことを特徴とする上記7に記載の光学フィルム。
9.前記低屈折率微粒子の表面自由エネルギーが、バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面よりも5Dynes/cm以上低いことを特徴とする上記7に記載の光学フィルム。
10.フルオロアルキル基および/またはシリコーン基を含む有機化合物が低屈折率微粒子の表面に固定されてなることを特徴とする上記1〜9の何れかに記載の光学フィルム。
11.低屈折率微粒子の表面が下記一般式(III)で表されるオルガノシラン化合物で表面修飾されていることを特徴とする上記10に記載の光学フィルム。
一般式(III) (Rf―L1―Si(R11n-4
上記式中、Rfは炭素数1〜20の、直鎖、分岐または環状の含フッ素アルキル基、または炭素数6〜14の含フッ素芳香族基を表す。L1は炭素数10以下の2価の連結基を表す。nは1〜3の整数を表す。R11は水酸基または加水分解可能な基を表す。
12.低屈折率微粒子の表面が下記一般式(IV)で表されるオルガノシラン化合物で表面修飾されていることを特徴とする上記10または11に記載の光学フィルム。
一般式(IV) Cn2n+1―(CH2m―Si(R)3
上記式中、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数を表す。Rは炭素数1〜5のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。
13.低屈折率微粒子の表面が下記一般式(V)で表されるオルガノシラン化合物で表面修飾されていることを特徴とする上記10〜12のいずれかに記載の光学フィルム。
一般式(V)
(CHSi―(O―Si(CHn1―(CH2n2―Si(R123
上記式中nは1〜50の整数を表す。nは0〜17の整数を表す。R12は炭素数1〜5のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。
14.前記硬化性組成物が更に溶解性パラメーター(SP値)が9.5以上の有機溶媒を5質量%以上含有していることを特徴とする上記1〜13の何れかに記載の光学フィルム。
15.前記硬化性組成物が更に溶解性パラメーター(SP値)が9.5以上の有機溶媒を15質量%以上含有していることを特徴とする上記14に記載の光学フィルム。
16.前記硬化性組成物が更に溶解性パラメーター(SP値)が10.0以上の有機溶媒を5質量%以上含有していることを特徴とする上記14または15の何れかに記載の光学フィルム。
17.前記硬化性組成物が更に溶解性パラメーター(SP値)が10.0以上の有機溶媒を15質量%以上含有していることを特徴とする上記16に記載の光学フィルム。
18.前記低屈折率微粒子の屈折率が1.46以下であることを特徴とする上記1〜17のいずれかに記載の光学フィルム。
19.前記低屈折率微粒子の屈折率が1.43以下であることを特徴とする上記1〜17のいずれかに記載の光学フィルム。
20.前記低屈折率微粒子が二酸化珪素(シリカ)、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウムの何れかであることを特徴とする上記1〜19の何れかに記載の光学フィルム。
21.前記低屈折率微粒子がシリカ微粒子であることを特徴とする上記1〜20の何れかに記載の光学フィルム。
22.前記低屈折率微粒子が中空シリカ微粒子であることを特徴とする上記1〜21の何れかに記載の光学フィルム。
23.前記低屈折率微粒子の平均粒径が120nm以下であることを特徴とする上記1〜22の何れかに記載の光学フィルム。
24.前記低屈折率微粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする上記1〜22の何れかに記載の光学フィルム。
25.前記低屈折率微粒子の平均粒径が80nm以下であることを特徴とする上記1〜22の何れかに記載の光学フィルム。
26.前記硬化層表面を#0000のスチールウールを用い、1.96N/cmの荷重を掛けながら10往復擦った時に、擦り跡が目視で見えないことを特徴とする上記1〜25の何れかに記載の光学フィルム。
27.前記硬化層の平均膜厚が1.0〜40μmであることを特徴とする上記1〜26の何れかに記載の光学フィルム。
28.前記硬化層の平均膜厚が2.0〜30μmであることを特徴とする上記1〜26の何れかに記載の光学フィルム。
29.前記硬化層の平均膜厚が3.0〜25μmであることを特徴とする上記1〜26の何れかに記載の光学フィルム。
30.偏光膜と該偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムとを有する偏光板であって、偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に上記1〜29の何れかに記載の光学フィルムを用いたことを特徴とする偏光板。
31.偏光膜と該偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムとを有する偏光板であって、上記1〜29の何れかに記載の光学フィルムを偏光膜の保護フィルムの一方に、光学異方性のある光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムのもう一方に用いたことを特徴とする偏光板。
32.上記1〜29の何れかに記載の光学フィルム、または上記30〜31の何れかに記載の偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする、画像表示装置。
33.画像表示装置が、TN、STN、IPS、VA及びOCBの何れかのモードの透過型、反射型又は半透過型の液晶表示装置であることを特徴とする上記32に記載の画像表示装置。
本発明の光学フィルム、特に反射防止性ハードコートフィルムは、反射防止性に優れ、大量生産性に適し、耐擦傷性にも優れる。
また、本発明の光学フィルムを表面保護フィルムとして用いた偏光板は、光学性能、及び物理強度に優れ、安価で大量に提供することができる。
更に、上記光学フィルム又は偏光板を備えた本発明の画像表示装置は、反射防止性に優れ、耐擦傷性と視認性にも優れる。
以下、本発明の光学フィルムの作成方法等について説明する。
なお、本明細書において、数値が物性値、特性値等を表す場合に、「(数値1)〜(数値2)」という記載は、「数値1以上〜数値2以下」の意味を表す。
本発明は、透明プラスチックフィルム基材上に、透明樹脂により形成された硬化層を有する光学フィルムにおいて、硬化層中に低屈折率微粒子が厚み方向に濃度勾配を有し、かつ透明プラスチックフィルム基材とは反対の表面の濃度が高く、特に表面部に偏在していることを特徴とする光学フィルムに関する。
上記本発明では、硬化層の表面に低屈折率微粒子を偏在させることで、硬化層における表面側は、見掛け上の低屈折率層(以下、「みかけ低屈折率層」という)を形成している。その結果、本発明の光学フィルムは、みかけ低屈折率層の反射防止効果により低反射率が確保できる。また、みかけの低屈折率層は単一の硬化層から一度に形成できるため、生産効率が高く、層間密着不良の問題もない。特にバインダーにラジカル重合系樹脂を用いている場合、酸素による硬化阻害の問題があるため、その効果が大きい。更に低屈折率微粒子としてシリカ微粒子等の高硬度無機微粒子を用いることで表面の耐擦傷性も同時に付与することができる。
<層構成>
本発明の光学フィルムについては以下のような公知の層構成を使用することができる。
たとえば、代表的な例としては
イ:透明プラスチックフィルム基材/(反射防止性ハードコート層)
ロ:透明プラスチックフィルム基材/ハードコート層/(高屈折率層/低屈折率層)
ハ:透明プラスチックフィルム基材/ハードコート層/中屈折率層/(高屈折率層/低屈折率層)
がある。
ここで、()で示したものが、本発明の硬化層である。
また、透明プラスチックフィルム基材とそれよりも表面側の層の間に設けても良い層として、帯電防止層(ディスプレイ側から表面抵抗値を下げる等の要求がある場合、表面等へのゴミつきが問題となる場合)、ハードコート層(上記構成だけでは硬度が不足する場合)、防湿層、密着改良層、干渉縞防止層(基材と光拡散層の間に0.03以上の屈折率差がある場合)等が挙げられる。
<硬化層>
[反射率を低下させる方法]
本発明では低屈折率微粒子の表面自由エネルギーを低下させ、低屈折率微粒子を硬化層上部に偏在させることで、硬化層に反射防止性を付与することができる。低屈折率微粒子を表面偏在させることで厚み方向の分布を制御し、反射防止性を付与する方法として、本発明では以下の2つの方法が挙げられる。
(1)硬化層に屈折率傾斜構造を導入する方法
(2)硬化層表面に見掛け上の低屈折率層を導入する方法
(1)硬化層に屈折率傾斜構造を導入する方法
透明な基材上に、基材と接触する部位の屈折率が基材の屈折率と略等しく、最表面に向かって屈折率を連続的に低下させることで、表面の反射率を低下できることが知られている。このような反射防止方法では可視光領域の広範囲に渡って反射率を低下させることができる。
本発明では低屈折微粒子の表面自由エネルギーと、硬化層形成用硬化性組成物中の溶媒の極性をコントロールし、低屈折率微粒子を緩やかに硬化層上に浮上させることで、このような屈折率傾斜構造を硬化層に導入することができる。
このような屈折率傾斜構造を導入するためには、硬化層の膜厚は100nm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは2μm以上であり、このような構造の応用例として硬化層の硬度が高くなるようにバインダーを選定することでハードコート性を付与した反射防止性ハードコート層の例が挙げられる。
(2)硬化層表面に見掛け上の低屈折率層を導入する方法
ハードコート層などの硬化層上に光学膜厚がλ/4の低屈折率層を設けることで反射防止フィルムを形成できることが広く知られている。本発明では低屈折率微粒子を硬化層の上部に集中化させることで見掛け上の低屈折率層を形成することができる。低屈折率微粒子の添加量をコントロールすることで光学膜厚がλ/4にすることができる。
本発明では低屈折微粒子の表面自由エネルギーと、硬化層形成用硬化性組成物中の溶媒の極性をコントロールし、低屈折率微粒子を極端に硬化層上に浮上させ低屈折率微粒子の浮上部分とバルク領域の境界を明確にすること、更には低屈折率微粒子の添加量で膜厚を調製することで、見掛け上の低屈折率層を導入することができる。
このような見掛け上の低屈折率層導入の応用例として、硬化層の膜厚を100nm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは2μm以上として、硬化層の硬度が高くなるようにバインダーを選定することで、ハードコート層/低屈折率層の2層構成の反射防止性ハードコートフィルムにおいてハードコート層と低屈折率層を同時に形成する方法が挙げられる。
また、硬化層の膜厚を1μm以下とし、かつ硬化層を高屈折率バインダーで形成することで、前記<層構成>の部で説明した2〜3層構成の反射防止層において、高屈折率層/低屈折率層を同時に形成する方法が挙げられる。尚、ここでは高屈折率バインダーの代わりにバインダー中に酸化チタンなどの高屈折率微粒子を均一分散させたものを用いることもできる。この場合、高屈折率微粒子は硬化膜内に均一に分散していても構わないが、基材に向かって濃度が上昇していることがより好ましい。
[層内の低屈折率微粒子の分布]
本発明の光学フィルムは、基材上に低屈折率微粒子とバインダー樹脂を含有する組成物が塗設されて硬化層が形成されており、該硬化層全層中の低屈折率微粒子の平均粒子充填率(A)に対して、硬化層の基材とは反対側の上層側100nm膜厚中の低屈折率微粒子の平均粒子充填率(B)の比率で表される[(B/A)×100]が150%以上であることが好ましい。本発明における平均粒子充填率(A)は、以下の方法で決定した。
光学フィルムの任意の5箇所について、フィルム断面を50nmの厚さの薄片に切り出し、透過型電子顕微鏡を用いて観察し、5万倍に拡大した写真を撮影した。硬化層表面に沿って10μmの長さにわたり硬化層内の粒子数をカウントし、平均粒子充填率(A)は断面写真上で硬化層中の単位面積当たりの粒子数を算出した。また、硬化層の基材とは反対側の上層側100nm膜厚中の平均粒子充填率(B)も平均粒子充填率(A)と同様にして算出した(図1参照)。また、例えば、硬化層中の上層側100nm膜中に部分的に粒子が含有される場合には、断面写真上で該領域に含まれる粒子の面積の割合を乗じて粒子数を算出した。すなわち、ある粒子がその面積の70%が上層側の100nm膜厚中に含有される場合には0.7個にカウントするものとした。また、厚さ50nmの切片の断面写真において粒子が重なって観察される場合には、重なった分もカウントするものとした。この場合、粒子の層内分布は層面方向で方向性を有しておらず、切片として選択された特定の断面の粒子数に基づいて平均粒子充填率を求めることができる。
本発明の[(B/A)×100]の範囲は反射防止性の観点で、より好ましくは150%以上であり、更に好ましくは200%以上であり、最も好ましくは300%以上である。
以下、本発明の構成物について詳細に説明する。
<低屈折率微粒子>
本発明に好ましく用いることのできる低屈折率微粒子として、低屈折率無機微粒子が好ましく、二酸化珪素(シリカ)、含フッ素粒子(フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化バリウム)などが好ましい。より好ましくは二酸化珪素(シリカ)、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウムであり、特に好ましいのは二酸化珪素(シリカ)である。
低屈折率微粒子の屈折率は1.50以下であり、1.46以下であることが好ましく、1.43以下であることが特に好ましい。屈折率が低いほど、得られる反射防止効果が大きい。
低屈折率微粒子の一次粒子の質量平均粒径は、1〜120nmであることが好ましく、1〜100nmであることがさらに好ましく、1〜80nmであることが特に好ましい。
一次粒子の質量平均粒径は電子顕微鏡写真から求めることができる。
低屈折率微粒子は硬化層形成用硬化性組成物に、より微細に分散されていることが好ましい。
低屈折率微粒子の形状は米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、短繊維状、リング状、中空状、あるいは不定形状であることが好ましい。球形状、不定形状、中空状であることがより好ましく、中空状であることが特に好ましい。
低屈折率微粒子は、結晶質、非晶質のいずれでも良い。
ケイ素酸化物粒子分散液(例えば、シリカ粒子)として市販されている商品としては、例えば、コロイダルシリカとして、日産化学工業(株)製メタノ−ルシリカゾル、MA−ST−MS、IPA−ST、IPA−ST−MS、IPA−ST−L、IPA−ST−ZL、IPA−ST−UP、EG−ST、NPC−ST−30、MEK−ST、MEK−ST−L、MIBK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等、触媒化成工業(株)製中空シリカCS60-IPA等を挙げることができる。また粉体シリカとしては、日本アエロジル(株)製アエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルOX50、旭硝子(株)製シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製E220A、E220、富士シリシア(株)製SYLYSIA470、日本板硝子(株)製SGフレ−ク等を挙げることができる。
低屈折率微粒子が二酸化珪素(シリカ)微粒子の場合、中空の二酸化珪素微粒子を用いることが特に好ましい。
中空のシリカ微粒子は屈折率が1.17〜1.40が好ましく、更に好ましくは1.17〜1.35、最も好ましくは1.17〜1.30である。ここでの屈折率は粒子全体として屈折率を表し、中空シリカ粒子を形成している外殻のシリカのみの屈折率を表すものではない。この時、粒子内の空腔の半径をa、粒子外殻の半径をbとすると、下記数式(VIII)で表される空隙率xは、好ましくは10〜60%、更に好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜60%である。
(数式VIII)
x=(4πa3/3)/(4πb3/3)×100
中空のシリカ粒子をより低屈折率に、より空隙率を大きくしようとすると、外殻の厚みが薄くなり、粒子の強度としては弱くなるため、耐擦傷性の観点から1.17未満の低屈折率の粒子は成り立たない。
なお、これら中空シリカ粒子の屈折率はアッベ屈折率計(アタゴ(株)製)にて測定をおこなった。
中空シリカの製造方法は、例えば特開2001−233611号や特開2002−79616号に記載されている。
中空シリカの塗布量は、1mg/m2〜100mg/m2が好ましく、より好ましくは5mg/m2〜80mg/m2、更に好ましくは10mg/m2〜60mg/m2である。少なすぎると、低屈折率化の効果や耐擦傷性の改良効果が減り、多すぎると、硬化層表面に微細な凹凸ができ、黒の締まりなどの外観や積分反射率が悪化する。
中空シリカの平均粒径は、30nm以上120nm以下が好ましく、より好ましくは35nm以上80nm以下、更に好ましくは、40nm以上60nm以下である。
シリカ微粒子の粒径が小さすぎると、空腔部の割合が減り屈折率の低下が見込めず、大きすぎると硬化層表面に微細な凹凸ができ、黒の締まりといった外観、積分反射率が悪化する。シリカ微粒子は、結晶質でも、アモルファスのいずれでも良く、また単分散粒子が好ましい。形状は、球径が最も好ましいが、不定形であっても問題無い。
ここで、中空シリカの平均粒径は電子顕微鏡写真から求めることができる。
本発明においては、中空シリカと併用して空腔のないシリカ粒子を用いることができる。この場合、空腔のないシリカも中空シリカと同様の表面修飾が施されていることが好ましい。空腔のないシリカの好ましい粒子サイズは、30nm以上120nm以下、更に好ましくは35nm以上80nm以下、最も好ましくは40nm以上60nm以下である。
また、平均粒径がみかけ低屈折率層の厚みの25%未満であるシリカ微粒子(「小サイズ粒径のシリカ微粒子」と称す)の少なくとも1種を上記の粒径のシリカ微粒子(「大サイズ粒径のシリカ微粒子」と称す)と併用することが好ましい。
小サイズ粒径のシリカ微粒子は、大サイズ粒径のシリカ微粒子同士の隙間に存在することができるため、大サイズ粒径のシリカ微粒子の保持剤として寄与することができる。
小サイズ粒径のシリカ微粒子の平均粒径は、1nm以上20nm以下が好ましく、5nm以上15nm以下が更に好ましく、10nm以上15nm以下が特に好ましい。このようなシリカ微粒子を用いると、原料コストおよび保持剤効果の点で好ましい。
[低屈折微粒子の表面の化学修飾]
次に、硬化層内の低屈折率微粒子の表面化学修飾について述べる。
本発明では低屈折率微粒子の表面が化学修飾により表面自由エネルギーが低下されていることが好ましく、バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜表面の表面自由エネルギーよりも低下されていることが好ましい。
表面が化学修飾された低屈折率微粒子の屈折率および平均粒子径は、前述の屈折率および平均粒径の数値範囲内であることが好ましい。
ここで、バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面自由エネルギーは公知の方法を用いて、硬化膜表面の水とヨウ化メチレンの接触角から見積もることができる。バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜とは、少なくとも硬化層形成用組成物から表面に偏在する化合物を除去して形成した硬化膜を意味する。表面に偏在する可能性のある化合物とは、界面活性剤、シリコーンオイル、化学修飾により表面自由エネルギーを低下した微粒子が挙げられる。このような硬化膜は硬化層形成用組成物から微粒子などの分散物を全て除去して形成されることが好ましい。
このように測定される低屈折率微粒子表面の自由エネルギーとバインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面自由エネルギーの差は2Dynes/cm以上であることが好ましく、5Dynes/cm以上であることがより好ましい。
また、低屈折率微粒子の表面自由エネルギーは、微粒子分散液から塗布後、溶媒を除去して形成した塗布膜表面または、溶剤に分散する前の微粒子紛体(分散液から溶媒を除去したものでも良い)を錠剤整形器で形成した錠剤表面の水とヨウ化メチレンの接触角から見積もることができる。
接触角から表面自由エネルギーを見積もる方法としては、特に制限はないが、一例として特開2002−148792[0044]〜[0047]に記載の方法が挙げられる。
低屈折率微粒子表面の表面自由エネルギーを低下させるために疎水性基を含む有機化合物が低屈折率無機微粒子表面に固定されていることが好ましい。低屈折率無機微粒子がシリカ粒子である場合、表面のシラノール基と反応可能な置換基を有する下記一般式(I)で表されるオルガノシランを用いることもできる。
この目的のため、下記一般式(I)で表されるオルガノシランの加水分解物および/またはその部分縮合物により表面の化学修飾がなされており、無機酸化物微粒子表面の化学修飾の際に、酸触媒および下記の金属キレート化合物のいずれか、あるいは両者が使用されることが好ましい。
[オルガノシラン化合物]
本発明に用いるオルガノシラン化合物について詳細に説明する。
一般式(I)
(R10m−Si(X)4-m
一般式(I)においてR10は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ヘキシル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ヘキサデシル基等が挙げられる。
アルキル基として好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは1〜6のものである。
アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
Xは、水酸基または加水分解可能な基を表す。加水分解可能な基としては、例えばアルコキシ基(炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましい。例えばメトキシ基、エトキシ基等が挙げられる)、ハロゲン原子(例えばCl、Br、I等)、およびR2COO基(R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。例えばCH3COO基、C25COO基等が挙げられる)が挙げられ、好ましくはアルコキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。
mは1〜3の整数を表す。R10もしくはXが複数存在するとき、複数のR10もしくはXはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。mとして好ましくは1または2であり、特に好ましくは1である。
10に含まれる置換基としては特に制限はないが、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基(メチル基、エチル基、i−プロピル基、プロピル基、t−ブチル基等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、芳香族ヘテロ環基(フリル基、ピラゾリル基、ピリジル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ基、ヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(フェニルチオ基等)、アルケニル基(ビニル基、1−プロペニル基)、アシルオキシ基(アセトキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル基等)、カルバモイル基(カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N−メチル−N−オクチルカルバモイル基等)、アシルアミノ基(アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アクリルアミノ基、メタクリルアミノ基等)等が挙げられ、これら置換基は更に置換されていても良い。なお、本明細書においては、水素原子を置換するものが単一の原子であっても、便宜上置換基として取り扱う。
10が複数ある場合は、少なくとも一つが、置換アルキル基もしくは置換アリール基であることが好ましい。中でも硬化層のバインダーがビニル重合性基を有する化合物によって形成される場合、該置換アルキル基もしくは置換アリール基がさらにビニル重合性基を有することが好ましく、この場合、一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(II)で表されるビニル重合性の置換基を有するオルガノシラン化合物として表すことができる。
一般式(II)
Figure 2007086764
一般式(II)においてR1は、水素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子または塩素原子を表す。上記アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。R1としては、水素原子、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子および塩素原子が好ましく、水素原子、メチル基、メトキシカルボニル基、フッ素原子および塩素原子が更に好ましく、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
Yは、単結合、エステル基、アミド基、エーテル基またはウレア基を表す。単結合、エステル基およびアミド基が好ましく、単結合およびエステル基が更に好ましく、エステル基が特に好ましい。
Lは、2価の連結鎖であり、具体的には、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、内部に連結基(例えば、エーテル基、エステル基、アミド基)を有する置換もしくは無置換のアルキレン基、または内部に連結基を有する置換もしくは無置換のアリーレン基であり、なかでも、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基、内部に連結基を有する炭素数3〜10のアルキレン基が好ましく、無置換のアルキレン基、無置換のアリーレン基、内部にエーテル連結基又はエステル連結基を有するアルキレン基が更に好ましく、無置換のアルキレン基、内部にエーテル連結基又はエステル連結基を有するアルキレン基が特に好ましい。置換基は、ハロゲン、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アリール基等が挙げられ、これら置換基は更に置換されていても良い。
nは0または1を表す。Xが複数存在するとき、複数のXはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。nとして好ましくは0である。
10は、一般式(I)のR10と同義であり、置換もしくは無置換のアルキル基、無置換のアリール基が好ましく、無置換のアルキル基、無置換のアリール基が更に好ましい。
Xは、一般式(I)のXと同義であり、ハロゲン、水酸基、無置換のアルコキシ基が好ましく、塩素、水酸基、無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基が更に好ましく、水酸基、炭素数1〜3のアルコキシ基が更に好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
低屈折率微粒子表面の表面自由エネルギーを低下させるためにフルオロアルキル基および/またはシリコーン基を含むオルガノシラン化合物が好ましく用いられる。
また、予め官能基を有するシランカップリング剤でシリカ粒子表面を処理し、次いでフルオロアルキル基および/またはシリコーン基を有する化合物を固定化することもできる。この場合、アミノ基、エポキシ基、ビニル基の何れかを有するシランカップリング剤を用いるのが反応性の点でより好ましい。
このような化合物の具体例を後述の[化2]〜[化8]のM−1〜M−38及びM−47に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
フルオロアルキル基としてはパーフルオロアルキル基が好ましく、パーフルオロアルキル基の具体例としては、特に限定はされないが、パーフルオロメチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロテトラデシル基等が挙げられる。パーフルオロアルキル基は、1種のみでもよく、2種以上が適宜組み合わされたものでもよい。なお、パーフルオロアルキル基中のフッ素原子の一部が、本願の発明の効果をそこなわない範囲で塩素原子等の他の原子で置換されたものであってもよい。
シリコーン基の具体例としては、特に限定はされないが、ジメチルシリコーン基、ジフェニルシリコーン基、メチルフェニルシリコーン基、ジエチルシリコーン基、メチルエチルシリコーン基等が挙げられる。シリコーン基は1種のみでもよく、2種以上が適宜組み合わされたものでもよい。中でも、シリコーン基が、ジメチルシリコーン基およびジフェニルシリコーン基のうち少なくとも1種であると、低屈折率微粒子表面に固定化するための有機化合物への導入が容易であるため好ましい。
本発明に用いるオルガノシラン化合物として、下記一般式(III)で表されるものは無機微粒子の表面エネルギーを低下させることができ、好ましい。
一般式(III) (Rf―L1n―Si(R11n-4
上記式中、Rfは炭素数1〜20の、直鎖、分岐または環状の含フッ素アルキル基、または炭素数6〜14の含フッ素芳香族基を表す。Rfは、炭素数3〜10の、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基が好ましく、炭素数4〜8の直鎖のフルオロアルキル基が更に好ましい。L1は炭素数10以下の2価の連結基を表し、好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基、更に好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基を表す。アルキレン基は、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは無置換の、内部に連結基(例えば、エーテル、エステル、アミド)を有していてもよいアルキレン基である。アルキレン基は置換基を有していてもよく、その場合の好ましい置換基は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。R11は水酸基または加水分解可能な基を表し、炭素数1〜5のアルコキシ基またはハロゲン原子が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、及び塩素原子が更に好ましい。nは1〜3の整数を表す。
次に一般式(III)で表される含フッ素シランカップリング剤の中でも、下記一般式(IV)で表される含フッ素シランカップリング剤が好ましい。
一般式(IV) Cn2n+1―(CH2m―Si(R)3
上記式中、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数を表す。Rは炭素数1〜5のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。nは4〜10が好ましく、mは1〜3が好ましく、Rはメトキシ基、エトキシ基、及び塩素原子が好ましい。
このような含フッ素シランカップリング剤の具体例を後述の[化9]〜[化10]のM−56〜M−87に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においてシリカ微粒子の表面エネルギーを低下させることができるシリコーン基を有するオルガノシラン化合物として下記一般式(V)で表されるものも好ましい。
一般式(V)
(CH33Si―(O―Si(CH32n1―(CH2n2―Si(R123
上記式中n1は1〜50の整数を表す。n2は0〜17の整数を表す。R12は炭素数1〜5のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。R12はメトキシ基、エトキシ基、及び塩素原子が好ましい。
これまで説明した低屈折率微粒子の表面自由エネルギーを低下させるためのシランカップリング剤に加えて硬化層を形成するバインダーと同種の官能基を有するシランカップリング剤を併用することで膜強度を上げることができ好ましい。
この場合、アミノ基、エポキシ基、ビニル基の何れかを有するシランカップリング剤を用いるのが反応性の点でより好ましい。
このような化合物の具体例を後述の[化2]〜[化8]のM−1〜M−38及びM−47に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(I)の化合物は2種類以上を併用しても良い。
以下に一般式(I)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
Figure 2007086764
これらの具体例の中で、(M-1)、(M-2)、(M-56)、(M-57)等が特に好ましい。本発明においては、一般式(I)で表されるオルガノシラン化合物の使用量は、特に制限はないが、シリカ微粒子当たり1質量%〜300質量%が好ましく、更に好ましくは3質量%〜100質量%、最も好ましくは5質量%〜50質量%である。シリカ微粒子の表面の水酸基基準の規定度濃度(Formol)当たりでは1〜300モル%が好ましく、更に好ましくは5〜300モル%、最も好ましくは10〜200モル%である。
オルガノシラン化合物の使用量が上記範囲であると、分散液の安定化効果が充分得られ、塗膜形成時に膜強度も上昇する。複数種のオルガノシラン化合物を併用することも好ましく、複数種の化合物を同時に添加することも、添加時間をずらして反応させることもできる。また、複数種の化合物を予め部分縮合物にしてから添加すると反応制御が容易であり好ましい。
本発明においては、上記オルガノシランの加水分解物および/またはその部分縮合物をシリカ微粒子表面と作用させてシリカ微粒子の表面自由エネルギーを低下する。
加水分解縮合反応は、加水分解性基(X)1モルに対して0.3〜2.0モル、好ましくは0.5〜1.0モルの水を添加し、本発明に用いられる酸触媒または、金属キレート化合物の存在下、15〜100℃で、撹拌することにより行われることが好ましい。
[表面化学修飾の溶媒]
オルガノシランの加水分解物および/または縮合反応物によるシリカの表面化学修飾は、無溶媒でも、溶媒中でも行うことができる。溶媒を用いる場合はオルガノシランの加水分解物および/またはその部分縮合物の濃度を適宜に定めることができる。溶媒としては成分を均一に混合するために有機溶媒を用いることが好ましく、例えばアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適である。
溶媒は、オルガノシランの加水分解物および/または縮合反応物と触媒を溶解させるものが好ましい。また、有機溶媒が塗布液あるいは塗布液の一部として用いられることが工程上好ましく、含フッ素ポリマーなどのその他の素材と混合した場合に、溶解性あるいは分散性を損なわないものが好ましい。
このうち、アルコール類としては、例えば1価アルコールまたは2価アルコールを挙げることができ、このうち1価アルコールとしては炭素数1〜8の飽和脂肪族アルコールが好ましい。これらのアルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec −ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルなどを挙げることができる。
また、芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどを、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどを、エステル類の具体例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。
これらの有機溶媒は、1種単独であるいは2種以上を併用して使用することもできる。該処理における溶媒に対するオルガノシラン化合物の濃度は特に限定されるものではないが通常0.1質量%〜70質量%の範囲であり、好ましくは1質量%〜50質量%の範囲である。
本発明においては、アルコール系溶媒で無機酸化物微粒子を分散した後に、分散性改良処理を行い、それに引き続いて分散溶媒を芳香族炭化水素溶媒やケトン系溶媒に置換することが好ましい。塗設時に併用するバインダーとの親和性や分散物自身の安定性の向上の点から、ケトン系溶媒への置換が好ましい。
[表面化学修飾の触媒]
オルガノシランの加水分解物および/または縮合反応物による分散性の改良処理は、触媒の存在下で行われることが好ましい。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類等が挙げられるが、無機酸化物微粒子液の製造安定性や保存安定性の点から、本発明においては、酸触媒(無機酸類、有機酸類)及び/又は金属キレート化合物が用いられる。無機酸では塩酸、硫酸など、有機酸では水中での酸解離定数(pKa値(25℃))が4.5以下のものが好ましく、塩酸、硫酸及び水中での酸解離定数が3.0以下の有機酸がより好ましく、塩酸、硫酸及び水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、メタンスルホン酸、シュウ酸、フタル酸、マロン酸が更に好ましく、シュウ酸が特に好ましい。
オルガノシランの加水分解性基がアルコキシ基で酸触媒が有機酸の場合には、有機酸のカルボキシル基やスルホ基がプロトンを供給するために、水の添加量を減らすことができる。オルガノシランのアルコキシド基1モルに対する水の添加量は、0〜2モル、好ましくは0〜1.5モル、より好ましくは、0〜1モル、特に好ましくは、0〜0.5モルである。また、アルコールを溶媒に用いた場合には、実質的に水を添加しない場合も好適である。
酸触媒の使用量は、酸触媒が無機酸の場合には加水分解性基に対して0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%であり、酸触媒が有機酸の場合には、水の添加量によって最適な使用量が異なるが、水を添加する場合には加水分解性基に対して0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%であり、実質的に水を添加しない場合には、加水分解性基に対して1〜500モル%、好ましくは10〜200モル%であり、より好ましくは20〜200モル%であり、更に好ましくは50〜150モル%であり、特に好ましくは50〜120モル%である。
処理は15〜100℃で撹拌することにより行われるがオルガノシランの反応性により調節されることが好ましい。
[金属キレート化合物]
金属キレート化合物は、下記一般式(2−1)で表されるアルコール及び/又は下記一般式(2−2)で表される化合物を配位子とした、Zr、Ti又はAlから選ばれる金属を中心金属とするものであれば特に制限なく好適に用いることができる。この範疇であれば、2種以上の金属キレート化合物を併用してもよい。
一般式(2−1):R21OH
一般式(2−2):R22COCH2COR23
(式中、R21及びR22は、同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基を示し、R23は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。)
本発明に好適に用いられる金属キレート化合物は、下記一般式:
Zr(OR21c1(R22COCHCOR23c2
Ti(OR21d1(R22COCHCOR23d2、及び
Al(OR21e1(R22COCHCOR23e2
で表される化合物群から選ばれるものが好ましく、前記オルガノシラン化合物の縮合反応を促進する作用をなす。
金属キレート化合物中のR21及びR22は、上記のとおり同一又は異なってもよく炭素数1〜10のアルキル基、具体的にはエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、フェニル基などである。またR23は、上記のとおり炭素数1〜10のアルキル基のほか、炭素数1〜10のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などである。また、金属キレート化合物中のc1、c2、d1、d2、e1及びe2は、4又は6座配位となるように決定される整数を表す。
これらの金属キレート化合物の具体例としては、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシトリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジルコニウムキレート化合物;ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウムなどのチタニウムキレート化合物;ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、ジイソプロポキシアセチルアセトナートアルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアルミニウムキレート化合物などが挙げられる。
これらの金属キレート化合物のうち好ましいものは、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムである。これらの金属キレート化合物は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。また、これらの金属キレート化合物の部分加水分解物を使用することもできる。
金属キレート化合物は、縮合反応の速度及び塗膜にした場合の膜強度の観点から、オルガノシラン化合物に対し、好ましくは、0.01〜50質量%、より好ましくは、0.1〜50質量%、さらに好ましくは、0.5〜10質量%の割合で用いられる。
[分散液の安定化添加剤]
本発明に用いられる層形成用硬化性組成物には、前記オルガノシラン化合物及び酸触媒又はキレート化合物に加えて、下記一般式(3)で表されるβ−ジケトン化合物及び/又はβ−ケトエステル化合物を含有することが好ましく、これらは本発明に用いられる層形成用硬化性組成物の安定性向上剤として作用するものである。
一般式(3):R31COCH2COR32
すなわち、上記一般式(3)で表される化合物は、前記金属キレート化合物(ジルコニウム、チタニウム及び/又はアルミニウム化合物)中の金属原子に配位することにより、これらの金属キレート化合物によるオルガノシランと金属キレート成分の縮合反応を促進する作用を抑制し、得られる組成物の保存安定性を向上させる作用をなすものと考えられる。該一般式(3)で表される化合物におけるR31及びR32は、前記金属キレート化合物を構成するR22及びR23と同様である。
上記一般式(3)で表されるβ−ジケトン化合物及びβ−ケトエステル化合物の具体例としては、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸−i−プロピル、アセト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸−s−ブチル、アセト酢酸−t−ブチル、2,4−ヘキサジオン、2,4−ヘプタジオン、3,5−ヘプタジオン、2,4−オクタジオン、2,4−ノナジオン、5−メチルヘキサジオンなどを挙げることができる。これらのうち、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトンが好ましく、特にアセチルアセトンが好ましい。
これらのβ−ジケトン化合物及びβ−ケトエステル化合物は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することもできる。
本発明において、β−ジケトン化合物及びβ−ケトエステル化合物は、金属キレート化合物1モルに対し好ましくは2モル以上、より好ましくは3〜20モル用いられる。2モル以上であれば、得られる組成物の保存安定性に劣るおそれが無く好ましい。
〔ハードコート層〕
本発明の硬化層の機能としては、反射防止性および耐擦傷性を有するハードコート層が挙げられる。この場合、そのハードコート層とは、硬化層の表面を#0000のスチールウールを用い1.96N/cmの荷重を掛けながら10往復擦った時に、擦り跡が目視で見えない耐擦傷性を有する硬化層であることが好ましい。
また、本発明の硬化層をハードコート層として機能させる場合、膜厚は1.0〜40μmであることが好ましく、2.0〜30μmであることがより好ましく、3.0〜25μmであることが特に好ましい。ハードコート層の膜厚を厚くすることで、鉛筆硬度試験などで評価することのできる、押し込みに対する表面硬度を確保することができる。一方、膜厚の上限を上記範囲に抑えることで、カールや脆性の悪化を抑制することができる。
本発明のハードコート層に含有させることのできる低屈折率微粒子以外の成分について、以下に説明する。
本発明のハードコート層は、硬化性組成物より形成され、硬化性組成物には前記の低屈折率微粒子、バインダーとしてハードコート性を付与するためのバインダー、その他必要に応じて防眩性又は内部散乱性を付与するためのマット粒子、及び高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のための無機微粒子から形成される。
<硬化樹脂>
硬化樹脂は、飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するバインダーポリマーであることが好ましく、飽和炭化水素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーであることがさらに好ましい。また、バインダーポリマーは架橋構造を有することが好ましい。
飽和炭化水素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーとしては、エチレン性不飽和モノマーの重合体が好ましい。飽和炭化水素鎖を主鎖として有し、かつ架橋構造を有するバインダーポリマーとしては、二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。
バインダーポリマーをより高屈折率にするには、このモノマーの構造中に芳香族環や、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒素原子から選ばれた少なくとも1種の原子を含む高屈折率モノマーや、フルオレン骨格を分子内に有するモノマー等を選択することもできる。
二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル〔例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート〕、前記のエステルのエチレンオキサイド変性体やカプロラクトン変性体、ビニルベンゼンおよびその誘導体〔例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン〕、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが挙げられる。前記モノマーは2種以上併用してもよい。
高屈折率モノマーの具体例としては、フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレート類、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタクリロキシフェニル−4'−メトキシフェニルチオエーテル等が挙げられる。これらのモノマーも2種以上併用してもよい。
これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーの重合は、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開始剤の存在下、電離放射線の照射または加熱により行うことができる。
従って、前記ハードコート層は、上述のエチレン性不飽和モノマー等の硬化樹脂形成用のモノマー、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開始剤、低屈折率微粒子および必要に応じて後述するような低屈折率微粒子以外の無機フィラー、マット粒子、レべリング剤、を含有する塗液を調製し、該塗液を透明基材上に塗布後電離放射線または熱による重合反応により硬化させることにより形成することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類などが挙げられる。
アセトフェノン類の例には、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシ−ジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシ−ジメチル−p−イソプロピルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、が含まれる。
ベンゾイン類の例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。
ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノン、4,4'-ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、3,3'、4、4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどが含まれる。
ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。
活性エステル類の例には1、2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、スルホン酸エステル類、環状活性エステル化合物などが含まれる。
オニウム塩類の例には、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩が挙げられる。
ボレート塩の例にはカチオン性色素とのイオンコンプレックス類が挙げられる。
活性ハロゲン類の例にはS−トリアジンやオキサチアゾール化合物が知られており、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−(p−スチリルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−(3−Br−4−ジ(エチル酢酸エステル)アミノ)フェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−トリハロメチル−5−(p−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールが含まれる。
無機錯体の例にはビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムが挙げられる。
クマリン類の例には3−ケトクマリンが挙げられる。
これらの開始剤は単独でも混合して用いても良い。
「最新UV硬化技術」,(株)技術情報協会,1991年,p.159にも種々の例が記載されており本発明に有用である。
市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュア(651,184,819、907、1870(CGI-403/Irg184=7/3混合開始剤、500,369,1173,2959,4265,4263など)、OXE01)等、日本化薬(株)製のKAYACURE(DETX-S,BP-100,BDMK,CTX,BMS,2-EAQ,ABQ,CPTX,EPD,ITX,QTX,BTC,MCAなど)、サートマー社製のEsacure(KIP100F,KB1,EB3,BP,X33,KT046,KT37,KIP150,TZT)等が好ましい例として挙げられる。
光重合開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーケトンおよびチオキサントン、などを挙げることができる。
更にアジド化合物、チオ尿素化合物、メルカプト化合物などの助剤を1種以上組み合わせて用いてもよい。
市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DMBI,EPA)などが挙げられる。
熱ラジカル開始剤としては、有機あるいは無機過酸化物、有機アゾ及びジアゾ化合物等を用いることができる。
具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ化合物として2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(プロピオニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)等、ジ
アゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。
ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官能エポキシ化合物の開環重合体が好ましい。多官能エポキシ化合物の開環重合は、光酸発生剤あるいは熱酸発生剤の存在下、電離放射線の照射または加熱により行うことができる。
従って、多官能エポキシ化合物、光酸発生剤あるいは熱酸発生剤、低屈折率微粒子、および必要に応じて後述するマット粒子、レべリング剤、低屈折率微粒子以外の無機フィラーを含有する塗液を調製し、該塗液を透明基材上に塗布後電離放射線または熱による重合反応により硬化してハードコート層を形成することができる。
二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わりにまたはそれに加えて、架橋性官能基を有するモノマーを用いてポリマー中に架橋性官能基を導入し、この架橋性官能基の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。
架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。すなわち、本発明において架橋性官能基は、すぐには反応を示すものではなくとも、分解した結果反応性を示すものであってもよい。
これら架橋性官能基を有するバインダーポリマーは塗布後、加熱することによって架橋構造を形成することができる。
[マット粒子]
ハードコート層には、防眩性又は内部散乱性を付与するために、必要に応じてマット粒子が含有される。上記マット剤の平均粒径は1.0〜15μmであることが好ましく、2.0〜10μmがより好ましく、3.0〜8.0μmが特に好ましい。平均粒径を1.0μm以上にすることで、光の散乱角度分布を適切な範囲に抑えることにより、ディスプレイの文字ボケを防止することができる。一方、平均粒径を15μm以下にすることで、ハードコート層の膜厚を適切な範囲に抑えることができ、カールを防止することができる。
上記マット粒子の具体例としては、例えばシリカ粒子、TiO粒子等の無機化合物の粒子及び架橋アクリル粒子、架橋アクリル−スチレン粒子、架橋スチレン粒子、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子等の樹脂粒子が好ましく挙げられる。なかでも架橋アクリル粒子、架橋アクリル−スチレン粒子、架橋スチレン粒子が好ましい。マット粒子の形状は、真球及び不定形のいずれも使用できる。また、異なる2種以上のマット粒子を併用して用いてもよい。上記マット粒子は、形成される防眩性ハードコート層中のマット粒子量が、好ましくは10〜1000mg/m、より好ましくは30〜100mg/mとなるように防眩性ハードコート層に含有されるのがよい。また、特に好ましい態様は、マット粒子として架橋スチレン粒子を用い、ハードコート層の膜厚の2分の1よりも大きい粒径の架橋スチレン粒子が、該架橋スチレン粒子全体の40〜100%を占める態様である。ここで、マット粒子の粒度分布はコールターカウンター法により測定し、測定された分布を粒子数分布に換算する。
[無機酸化物微粒子]
続いて本発明に用いることのできる低屈折率微粒子以外の無機酸化物微粒子について説明する。
無機酸化物粒子は、得られる硬化性組成物の硬化被膜の無色性の観点から、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子であることが好ましい。
これらの無機微粒子はハードコート層の高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化等を目的に導入され、硬化膜中の厚み方向に均一に分散されていることが好ましい。また、前述のように高屈折率微粒子が低屈折率微粒子とは逆に硬化膜の厚み方向に、基材に向かって高濃度になるように分布しているのも好ましい態様である。
これらの無機酸化物粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化アンチモン、酸化セリウム等の粒子を挙げることができる。中でも、高硬度の観点から、シリカ、アルミナ、ジルコニアおよび酸化アンチモンの粒子が好ましい。これらは、単独でまたは2種以上を組合わせて用いることができる。さらには、無機酸化物粒子は、有機溶媒分散物として用いるのが好ましい。有機溶媒分散物として用いる場合、他の成分との相溶性、分散性の観点から、分散媒は、有機溶剤が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類を挙げることができる。中でも、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレンが好ましい。
酸化物粒子の数平均粒子径は、1nm〜2000nmが好ましく、3nm〜200nmがさらに好ましく、5nm〜100nmが特に好ましい。数平均粒子径が2000nmを超えると、硬化物としたときの透明性が低下したり、被膜としたときの表面状態が悪化する傾向がある。また、粒子の分散性を改良するために各種の界面活性剤やアミン類を添加してもよい。
ケイ素酸化物粒子分散液(例えば、シリカ粒子)として市販されている商品としては、例えば、コロイダルシリカとして、日産化学工業(株)製メタノ−ルシリカゾル、MA−ST−MS、IPA−ST、IPA−ST−MS、IPA−ST−L、IPA−ST−ZL、IPA−ST−UP、EG−ST、NPC−ST−30、MEK−ST、MEK−ST−L、MIBK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等、触媒化成工業(株)製中空シリカCS60-IPA等を挙げることができる。また粉体シリカとしては、日本アエロジル(株)製アエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルOX50、旭硝子(株)製シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製E220A、E220、富士シリシア(株)製SYLYSIA470、日本板硝子(株)製SGフレ−ク等を挙げることができる。
また、アルミナの水分散品としては、日産化学工業(株)製アルミナゾル−100、−200、−520;アルミナのイソプロパノール分散品としては、住友大阪セメント(株)製AS−150I;アルミナのトルエン分散品としては、住友大阪セメント(株)製AS−150T;ジルコニアのトルエン分散品としては、住友大阪セメント(株)製HXU−110JC;アンチモン酸亜鉛粉末の水分散品としては、日産化学工業(株)製セルナックス;アルミナ、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛等の粉末および溶剤分散品としては、シーアイ化成(株)製ナノテック;アンチモンドープ酸化スズの水分散ゾルとしては、石原産業(株)製SN−100D;ITO粉末としては、三菱マテリアル(株)製の製品;酸化セリウム水分散液としては、多木化学(株)製ニードラール等を挙げることができる。
酸化物粒子の形状は、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、または不定形状であり、好ましくは、球状である。酸化物粒子の比表面積(窒素を用いたBET比表面積測定法による)は、好ましくは、10〜1000m2/gであり、さらに好ましくは、20〜500m2/gであり、最も好ましくは50〜300m2/gである。これら無機酸化物粒子は、乾燥状態の粉末を有機溶媒に分散することもできるが、例えば上記の酸化物の溶剤分散ゾルとして当業界に知られている微粒子状の酸化物粒子の分散液を直接用いることができる。
[分散方法]
本発明において無機酸化物微粒子を粉体から溶媒中に分散して調製するには、分散剤を用いることもできる。本発明においては、アニオン性基を有する分散剤を用いることが好ましい。
アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基(スルホ)、リン酸基(ホスホノ)、スルホンアミド基等の酸性プロトンを有する基、またはその塩が有効であり、特にカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基またはその塩が好ましく、カルボキシル基、リン酸基が特に好ましい。分散性をさらに改良する目的でアニオン性基は複数個が含有されていてもよい。平均で2個以上であることが好ましく、より好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上である。また、分散剤に含有されるアニオン性基は、1分子中に複数種類が含有されていてもよい。
分散剤は、さらに架橋又は重合性官能基を含有することもできる。架橋又は重合性官能基としては、ラジカル種による付加反応・重合反応が可能なエチレン性不飽和基(例えば(メタ)アクリロイル基、アリル基、スチリル基、ビニルオキシ基等)、カチオン重合性基(エポキシ基、オキサタニル基、ビニルオキシ基等)、重縮合反応性基(加水分解性シリル基等、N−メチロール基)等が挙げられ、好ましくはエチレン性不飽和基を有する官能基である。
本発明においては、無機酸化物粒子を粉砕するのに分散機を用いることができる。分散機の例には、サンドグラインダーミル(例、ピン付きビーズミル)、高速インペラーミル、ペッブルミル、ローラーミル、アトライターおよびコロイドミルが含まれる。サンドグラインダーミルおよび高速インペラーミルが特に好ましい。また、予備分散処理を実施してもよい。予備分散処理に用いる分散機の例には、ボールミル、三本ロールミル、ニーダーおよびエクストルーダーが含まれる。
[高屈折率無機微粒子]
ハードコート層には、層の屈折率を高めるために、上記のマット粒子に加えて、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモンのうちより選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物からなり、平均粒径が0.001〜0.2μm以下、好ましくは0.001〜0.1μm、より好ましくは0.001〜0.06μm以下である無機微粒子が含有されることが好ましい。ハードコート層に用いられる無機微粒子の具体例としては、TiO2、ZrO2、Al23、In23、ZnO、SnO2、Sb23、スズをドープした酸化インジウム(ITO)等が挙げられる。TiO2及びZrO2が高屈折率化の点で特に好ましい。該無機微粒子は表面をシランカップリング処理又はチタンカップリング処理されることも好ましく、フィラー表面にバインダー種と反応できる官能基を有する表面処理剤が好ましく用いられる。
これらの無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全質量の10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜80質量%であり、特に好ましくは30〜75質量%である。
なお、このような無機微粒子は、粒径が光の波長よりも十分小さいために散乱が生じず、バインダーポリマーに該フィラーが分散した分散体は光学的に均一な物質として振舞う。
ハードコート層のバインダー及び無機微粒子の混合物の屈折率は、1.57〜2.00であることが好ましく、より好ましくは1.60〜1.80である。屈折率を上記範囲とするには、バインダー及び無機微粒子の種類及び量割合を適宜選択すればよい。どのように選択するかは、予め実験的に容易に知ることができる。
[塗布液の溶媒]
以上説明した本発明に係る無機酸化物微粒子の有機溶媒分散液を用いて微粒子成分とし、バインダーと組み合わせてコーティング組成物となし、この組成物からハードコート層を形成することができる。コーティング組成物の溶媒に制限は無いが、少なくとも2種類の揮発性溶媒を含有することが好ましい。例えば、アルコールとその誘導体類、エーテル類、ケトン類、炭化水素類、エステル類、の中から選ばれる少なくとも2種を組み合わせて用いることが好ましい。バインダー成分の溶解度、無機微粒子の安定性、コーティング液の粘度調節などの観点から溶媒を選択することができる。溶媒を2種以上組み合わせて用いることで、本発明の規定になるよう制御して微粒子を膜内に配置することができる。本発明に用いられる溶媒の好ましい沸点は、50℃以上250℃以下が好ましく、更に好ましくは65℃以上200℃以下である。また、好ましい誘電率は20℃において、1以上50以下が好ましく、5以上30以下が更に好ましい。誘電率が10以上の溶媒を無機微粒子に対して10質量%以上含むと分散安定性上好ましい。
以下に本発明に用いることのできる溶媒を挙げるが、これらに限定されるものではない。
・アルコールとその誘導体類(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、第二アミルアルコール、3−ペンタノール、第三アミルアルコール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、ノナノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールイソアミルエーテル、メトキシメトキシエタノール、メトキシプロパノール、ブトキシエタノール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル)
・エーテル類(イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル)
・ケトン類(アセトン、メチルアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチル、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン)
・炭化水素類(n−へキサン、イソへキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−デカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、アミルベンゼン)
・エステル類(ギ酸プロピル、ギ酸−n−ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸−n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸メトキシブチル、酢酸第二へキシル、酢酸−2−エチルブチル、酢酸−2−エチルヘキシル、酢酸シクロへキシル、酢酸メチルシクロへキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸−n−ブチル、プロピオン酸イソアミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸−n−ブチル、酪酸イソアミル、オキシイソ酪酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、イソ吉草酸イソアミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸−n−ブチル、乳酸イソブチル、乳酸−n−アミル、乳酸イソアミル、安息香酸メチル、シュウ酸ジエチル)
特に好ましい組み合わせはアルコールとその誘導体類、ケトン類、エステル類の中から少なくとも2種類、更に好ましくは3種類用いることである。好ましい例としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−メトキシプロパノール、2−ブトキシエタノール、イソプロピルアルコール、トルエンの中から2種又は3種を併用して用いることができる。
一般に表面自由エネルギーを低下させるための化学修飾を行った無機微粒子は極性の高い有機溶媒との親和性が低い。この性質を利用して、塗布組成物中に極性の高い溶剤を含有させることで、低屈折率微粒子の表面偏在を促進させることができる。
有機溶剤の極性は溶解性パラメーター(SP値)で表すことができる。上記の観点から、本発明の硬化性組成物はSP値が9.5以上、より好ましくは10.0以上の溶剤を含有する硬化性組成物から形成されることが好ましい。
尚、本発明においてハードコート層形成用硬化性組成物にSP値が9.5以上の有機溶剤を含む場合には、硬化性組成物に対して5質量%以上含有することが好ましく、より好ましくは10重量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。
更に、本発明においてハードコート層形成用硬化性組成物にSP値が10.0以上の有機溶剤を含む場合には、硬化性組成物に対して5質量%以上含有することが好ましく、より好ましくは10重量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。
<溶解性パラメーター(SP値)>
本発明における溶解性パラメーター(SP値)とは、σ=[(△H−RT)/VL]1/2(ここで、σ:溶解性パラメーター、 △H:蒸発熱、VL:モル体積、R:気体定数を表す)の式により求めた値であり、△Hは、Hidebrand ruleに従って、沸点より計算される、△H298=23.7Tb+0.020Tb2−2950の値とする(ここで、Tb:沸点)。 従って、溶解性パラメーターも298°Kの値とする。なお、Hidebrand ruleにより求められた溶解性パラメーターの具体例は、例えばJ.BRANDRUP, E.H.IMMERGUT, and,E.A.GRULKE“POLYMER HANDBOOK FORTH EDITION” VII/688−694(1998),JOHN WILEY & SONS,INC.に一部具体的に記載されている。またHidebrand ruleによる溶解度パラメーターの計算方法に関しては、J.H.Hildebrand,"Solubility of Nonelectrolytes"424−427(1950),Reinhold Publishing Co.に記載されている。
代表的な化合物のSP値を表1に示す。
Figure 2007086764
本発明において、無機微粒子を層内に制御して配置するには、バインダーが重量平均分子量5000以上の少なくとも1種の重合性組成物と重量平均分子量5000未満の少なくとも1種の重合性化合物から構成されることが好ましい。重量平均分子量5000以上の組成物の具体例としては、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する共重合体や、フルオロカーボン又はジメチルシロキサンを含有する高分子量化合物が好ましい。また、重量平均分子量が5000未満の化合物としては、多官能のアクリレートモノマーや(メタ)アクリロイル基を有する一般式(II)の化合物の部分縮合物などが好ましい。
(その他の添加剤)
更に本発明のハードコート層には防汚性、耐薬品性、滑り性等の特性を付与する目的で、公知のポリシロキサン化合物又はフッ素系化合物などの防汚剤、滑り剤等を適宜添加することもできる。
(ポリシロキサン化合物)
ポリシロキサン化合物の好ましい例としてはジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む化合物鎖の末端および/または側鎖に置換基を有するものが挙げられる。ジメチルシリルオキシ基を繰り返し単位として含む化合物鎖中にはジメチルシリルオキシ以外の構造単位を含んでも良い。
置換基は同一であっても異なっていても良く、複数個あることが好ましい。好ましい置換基の例としてはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、シンナモイル基、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基、フルオロアルキル基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基、アミノ基などを含む基が挙げられる。分子量に特に制限はないが、10万以下であることが好ましく、5万以下であることが特に好ましく、3000〜30000であることが最も好ましい。
本発明のハードコート層を形成する硬化性組成物に含まれる重合性ポリシロキサン化合物は、ハードコート層がラジカル重合性バインダーにより形成される場合には、ラジカル重合性ポリシロキサン化合物であるのが防汚耐久性の観点で好ましい。
このような化合物の具体例として、末端(メタ)アクリレートのシロキサン化合物として、X−22−164A、X−22−164B、X−22−164C、X−22−2404、X−22−174D、X−22−8201、X−22−2426(信越化学工業(株))などが挙げられる。
また、ハードコート層がカチオン重合性バインダーにより形成される場合には、カチオン重合性ポリシロキサン化合物であるのが同様に、防汚耐久性の観点で好ましい。
このような化合物の具体例として、KF−105、X−22−163A、X−22−163B、X−22−163C、X−22−173DX、KF−1001、KF−101、X−22−169AS、X−22−169B、KF−102、X−22−3667、X−22−4741(信越化学工業(株))などが挙げられる。
これらの添加剤を添加する場合の塗布量は0.4〜45mg/m2であり、1〜30mg/m2が好ましく、2〜20mg/m2がより好ましく、3〜8mg/m2がより好ましい。
また、本発明の硬化性組成物における活性エネルギー線硬化性シリコーン樹脂の含有量は、該硬化性組成物に用いる全活性エネルギー線硬化性樹脂に対して、好ましくは0.001〜0.2質量%であり、より好ましくは0.005〜0.1質量%であり、最も好ましくは0.01〜0.05質量%である。
[透明プラスチック基材]
本発明の光学フィルムは、透明プラスチック基材(以下透明支持体とも称する)上に硬化層を形成して作製される。透明プラスチックフィルム基材の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明プラスチック基材の屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。
透明プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4、4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリスチレン(例えばシンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン等)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート及びポリエーテルケトンが含まれる。セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートが好ましい。
[セルロースアシレートフィルム]
特に、本発明の光学フィルムを液晶表示装置に用いる場合、セルロースアシレートフィルムが好ましい。セルロースアシレートはセルロースをエステル化することにより作製される。エステル化前のセルロースとしては、リンター、ケナフ、パルプを精製して用いられる。
(セルロースアシレート)
本発明において、セルロースアシレートとはセルロースの脂肪酸エステルのことであるが、特に、低級脂肪酸エステルが好ましい。更には、セルロースの脂肪酸エステルフィルムが好ましい。
低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味する。炭素原子数が2〜4のセルロースアシレートが好ましい。セルロースアセテートが特に好ましい。セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートのような混合脂肪酸エステルを用いることも好ましい。
セルロースアシレートの粘度平均重合度(Dp)は、250以上であることが好ましく、290以上であることがさらに好ましい。またセルロースアシレートは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるMw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)を指標とする分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜5.0であることが好ましい。より好ましくは、1.0〜3.0であり、特に好ましくは1.0〜2.0である。
透明支持体としては、酢化度が55.0〜62.5%であるセルロースアシレートを使用することが好ましい。酢化度は、57.0〜62.0%であることがさらに好ましく、59.0〜61.5%が特に好ましい。酢化度とは、セルロース単位質量当たりの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアシレート等の試験法)におけるアシル化度の測定及び計算によって求められる。
セルロースアシレートでは、セルロースの2位、3位、6位のヒドロキシルが均等に置換されるのではなく、6位の置換度が小さくなる傾向がある。本発明に用いるセルロースアシレートでは、セルロースの6位置換度が、2位、3位に比べて同程度又は多い方が好ましい。2位、3位、6位の置換度の合計に対する、6位の置換度の割合は、30〜40%であることが好ましく、31〜40%であることがさらに好ましく、32〜40%であることが最も好ましい。
透明支持体には、フィルムの機械的特性(膜の強度、カール、寸度安定性、滑り性等)、耐久性(耐湿熱性、耐候性等)等の特性を調整するために各種の添加剤を用いることができる。例えば、可塑剤(リン酸エステル類、フタル酸エステル類、ポリオールと脂肪酸とのエステル類等)、紫外線防止剤(例えば、ヒドロキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、シアノアクリレート系化合物等)、劣化防止剤(例えば、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン等)、微粒子(例えばSiO2、Al23、TiO2、BaSO4、CaCO3、MgCO3、タルク、カオリン等)、剥離剤、帯電防止剤、赤外吸収剤等が挙げられる。
これらの詳細は、発明協会公開技法公技番号2001−1745号(2001年3月15日発行、発明協会),p.17−22に詳細に記載されている素材が好ましく用いられる。
これら添加剤の使用量は、透明支持体の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがさらに好ましい。
[表面処埋]
透明支持体に、表面処埋を実施してもよい。
表面処理の例には、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理及びオゾン酸化処理が含まれる。具体的には、例えば、発明協会公開技法公技番号2001−1745号(発行2001年3月15日)p.30−31に記載の内容、特開2001−9973号公報に記載の内容等が挙げられる。好ましくは、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理及び火焔処理、更に好ましくはグロー放電処理と紫外線処理が挙げられる。
[鹸化処理]
本発明の光学フィルムを液晶表示装置に用いる場合、片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面に配置する。該透明支持体がトリアセチルセルロースの場合は偏光板の偏光層を保護する保護フィルムとしてトリアセチルセルロースが用いられるため、本発明の光学フィルムをそのまま保護フィルムに用いることがコストの上では好ましい。
本発明の光学フィルムは、片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面に配置したり、そのまま偏光板用保護フィルムとして使用される場合には、十分に接着させるためには透明支持体上に含フッ素ポリマーを主体とする最外層を形成した後、鹸化処理を実施することが好ましい。鹸化処理は、公知の手法、例えば、アルカリ液の中に該フィルムを適切な時間浸漬して実施される。アルカリ液に浸漬した後は、該フィルムの中にアルカリ成分が残留しないように、水で十分に水洗したり、希薄な酸に浸漬してアルカリ成分を中和することが好ましい。
鹸化処理することにより、最外層を有する側とは反対側の透明支持体の表面が親水化される。
親水化された表面は、ポリビニルアルコールを主成分とする偏向膜との接着性を改良するのに特に有効である。また、親水化された表面は、空気中の塵埃が付着しにくくなるため、偏向膜と接着させる際に偏向膜と光学フィルムの間に塵埃が入りにくく、塵埃による点欠陥を防止するのに有効である。
鹸化処理は、最外層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が40゜以下になるように実施することが好ましい。更に好ましくは30゜以下、特に好ましくは20゜以下である。
アルカリ鹸化処理の具体的手段としては、以下の(1)及び(2)の2つの手段から選択することができる。汎用のトリアセチルセルロースフィルムと同一の工程で処理できる点で(1)が優れているが、反射防止膜面まで鹸化処理されるため、表面がアルカリ加水分解されて膜が劣化する点、鹸化処理液が残ると汚れになる点が問題になり得る。その場合には、特別な工程となるが、(2)が優れる。
(1)透明支持体上に反射防止層を形成後に、アルカリ液中に少なくとも1回浸漬することで、該フィルムの裏面を鹸化処理する。
(2)透明支持体上に反射防止層を形成する前または後に、アルカリ液を該光学フィルムの光学フィルムを形成する面とは反対側の面に塗布し、加熱、水洗および/または中和することで、該フィルムの裏面だけを鹸化処理する。
[塗膜形成方法]
本発明の光学フィルムは以下の方法で形成することができるが、この方法に制限されない。
まず、各層を形成するための成分を含有した塗布液が調製される。塗布液を、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書参照)により透明支持体上に塗布し、加熱・乾燥する。これらの塗布方式のうち、グラビアコート法で塗布すると反射防止膜の各層のような塗布量の少ない塗布液を膜厚均一性高く塗布することができ、好ましい。グラビアコート法の中でもマイクログラビア法は膜厚均一性が高く、より好ましい。
また、ダイコート法を用いても塗布量の少ない塗布液を膜厚均一性高く塗布することができ、さらにダイコート法は前計量方式のため膜厚制御が比較的容易であり、さらに塗布部における溶剤の蒸散が少ないため、好ましい。二層以上を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書および原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
[偏光板]
偏光板は、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムで主に構成される。本発明の光学フィルムは、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムのうち少なくとも1枚に用いることが好ましい。本発明の光学フィルムが保護フィルムを兼ねることで、偏光板の製造コストを低減できる。また、本発明の光学フィルムを最表層に使用することにより、外光の映り込み等が防止され、耐傷性、防汚性等も優れた偏光板とすることができる。
偏光膜としては公知の偏光膜や、偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜から切り出された偏光膜を用いてもよい。偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜は以下の方法により作成される。
即ち、連続的に供給されるポリマーフィルムの両端を保持手段により保持しつつ張力を付与して延伸した偏光膜で、少なくともフィルム幅方向に1.1〜20.0倍に延伸し、フィルム両端の保持装置の長手方向進行速度差が3%以内であり、フィルム両端を保持する工程の出口におけるフィルムの進行方向と、フィルムの実質延伸方向のなす角が、20〜70度傾斜するようにフィルム進行方向を、フィルム両端を保持させた状態で屈曲させてなる延伸方法によって製造することができる。特に45度傾斜させたものが生産性の観点から好ましく用いられる。
ポリマーフィルムの延伸方法については、特開2002−86554号公報の段落0020〜0030に詳しい記載がある。
本発明の光学フィルムは、偏光膜の表面保護フィルムの片側として用いた場合、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。
VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
VAモードの液晶セル用には、2軸延伸したトリアセチルセルロースフィルムを本発明の光学フィルムと組み合わせて作成した偏光板が好ましく用いられる。2軸延伸したトリアセチルセルロースフィルムの作製方法については、例えば特開2001−249223号公報、特開2003−170492号公報などに記載の方法を用いることが好ましい。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置であり、米国特許4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
ECBモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向しており、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ」東レリサーチセンター発行(2001)などに記載されている。
特にTNモードやIPSモードの液晶表示装置に対しては、特開2001−100043号公報等に記載されているように、視野角拡大効果を有する光学補償フィルムを偏光膜の裏表2枚の保護フィルムの内の本発明の光学フィルムとは反対側の面に用いることにより、1枚の偏光板の厚みで反射防止効果と視野角拡大効果を有する偏光板を得ることができ、特に好ましい。
本発明を詳細に説明するために、以下の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特別に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(シリカ分散液Aの調製)
中空シリカ微粒子ゾル(イソプロピルアルコールシリカゾル、平均粒子径40nm、シェル厚み6nm、シリカ濃度20質量%、シリカ粒子の屈折率1.30、特開2002−79616の調製例4に準じサイズを変更して作成)500部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)8部、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン(株)製)2部、およびジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5部加え混合した後に、イオン交換水を9部を加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8部を添加した。
この分散液500gにほぼシリカの含量一定となるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力20kPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。分散液に異物の発生はなかった。ついで固形分濃度をシクロヘキサノンを除去することで調整し、22質量%にしたときの粘度は25℃で9mPa・sであった。得られた分散液Aのイソプロピルアルコールの残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1.0%であった。
(シリカ分散液Bの調製)
中空シリカ微粒子ゾル(イソプロピルアルコールシリカゾル、平均粒子径40nm、シェル厚み6nm、シリカ濃度20質量%、シリカ粒子の屈折率1.30、特開2002−79616の調製例4に準じサイズを変更して作成)500部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)10部、およびジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5部加え混合した後に、イオン交換水を9部を加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8部を添加した。
この分散液500gにほぼシリカの含量一定となるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力20kPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。分散液に異物の発生はなく、固形分濃度をシクロヘキサノンで調整し、22質量%にしたときの粘度は25℃で9mPa・sであった。得られた分散液Bのイソプロピルアルコールの残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1.0%であった。
[ハードコート層用塗布液の調製]
{ハードコート層用塗布液(HCL−1)の組成}
UV硬化性樹脂 450.0部
“DPHA”{日本化薬(株)製}
イソプロピルアルコール 60.0部
メチルエチルケトン 280.0部
光ラジカル重合開始剤 12.0部
“イルガキュア907”[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]
シリカ分散液A 50.0部
“IPA−ST”(15nmのシリカ粒子のIPA分散液で固形分濃度が30%)[日産化学(株)製] 600.0部
{ハードコート層用塗布液(HCL−2)の組成}
UV硬化樹脂「DPHA」 450.0部
イソプロピルアルコール 60.0部
メチルエチルケトン 280.0部
光重合開始剤「イルガキュア907」 12.0部
シリカ分散液B 50.0部
“IPA−ST”(15nmのシリカ粒子のIPA分散液で固形分濃度が30%)[日産化学(株)製] 600.0部
{ハードコート層用塗布液(HCL−3)の組成}
UV硬化性樹脂 450.0部
“DPHA”{日本化薬(株)製}
イソプロピルアルコール 60.0部
メチルエチルケトン 280.0部
光ラジカル重合開始剤 12.0部
“イルガキュア907”[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]
シリカ分散液A 50.0部
“IPA−ST”(15nmのシリカ粒子のIPA分散液で固形分濃度が30%){日産化学(株)製} 600.0部
シリコーンオイル 0.1部
“X−22−164C”[信越化学工業(株)製]
{ハードコート層用塗布液(HCL−4)の組成}
UV硬化性樹脂「DPHA」 450.0部
メチルエチルケトン 300.0部
「イルガキュア907」 12.0部
シリカ分散液A 100.0部
“MEK−ST”(15nmのシリカ粒子のIPA分散液で固形分濃度が30%){日産化学(株)製} 600.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
{防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−5)の組成}
UV硬化性樹脂 600.0部
“PETA”{日本化薬(株)製}
「イルガキュア184」 20.0部
シリカ分散液A 50.0部
架橋ポリスチレン粒子トルエン分散液(30%) 17.0部
「SX−350H:平均粒径3.5μm:綜研化学(株)製の30wt%トルエン分散液」
架橋アクリル−スチレン粒子トルエン分散液(30%) 133.0部
「SX−350HL:平均粒径3.5μm:綜研化学(株)製の30wt%トルエン分散液」
トルエン 287.0部
シクロヘキサノン 98.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
{防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−6)の組成}
UV硬化性樹脂 600.0部
“PETA”{日本化薬(株)製}
「イルガキュア184」 20.0部
シリカ分散液B 50.0部
架橋ポリスチレン粒子トルエン分散液(30%) 17.0部
「SX−350H:平均粒径3.5μm:綜研化学(株)製の30wt%トルエン分散液」
架橋アクリル−スチレン粒子トルエン分散液(30%) 133.0部
「SX−350HL:平均粒径3.5μm:綜研化学(株)製の30wt%トルエン分散液」
トルエン 287.0部
シクロヘキサノン 98.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
{防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−7)の組成}
UV硬化性樹脂 600.0部
“PETA”{日本化薬(株)製}
「イルガキュア184」 20.0部
シリカ分散液A 50.0部
架橋ポリスチレン粒子トルエン分散液(30%) 17.0部
「SX−350Hと同一組成で平均粒径8.0μmの粒子の30wt%トルエン分散液」
架橋アクリル−スチレン粒子トルエン分散液(30%) 133.0部
「SX−350HLと同一組成で平均粒径8.0μmの粒子の30wt%トルエン分散液」
トルエン 287.0部
シクロヘキサノン 98.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
{防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−8)の組成}
UV硬化性樹脂 600.0部
“PETA”{日本化薬(株)製}
「イルガキュア184」 20.0部
シリカ分散液B 50.0部
架橋ポリスチレン粒子トルエン分散液(30%) 17.0部
「SX−350Hと同一組成で平均粒径8.0μmの粒子の30wt%トルエン分散液」
架橋アクリル−スチレン粒子トルエン分散液(30%) 133.0部
「SX−350HLと同一組成で平均粒径8.0μmの粒子の30wt%トルエン分散液」
トルエン 287.0部
シクロヘキサノン 98.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
{防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−9)の組成}
ジルコニア微粒子含有ハードコート組成液 612.0部
“デソライトZ7404”{粒径20nm:JSR(株)製}
UV硬化性樹脂 234.0部
“DPHA”{日本化薬(株)製}
シリカ分散液A 50.0部
シリカ粒子 53.4部
“KE−P150”{1.5μm:(株)日本触媒製}
架橋PMMA粒子 20.4部
“MXS−300”{3μm:綜研化学(株)製}
メチルエチルケトン(MEK) 174.0部
シクロヘキサノン 78.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
{防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−10)の組成}
ジルコニア微粒子含有ハードコート組成液 612.0部
“デソライトZ7404”{粒径20nm:JSR(株)製}
UV硬化性樹脂 234.0部
“DPHA”{日本化薬(株)製}
シリカ分散液B 50.0部
シリカ粒子 53.4部
“KE−P150”{1.5μm:(株)日本触媒製}
架橋PMMA粒子 20.4部
“MXS−300”{3μm:綜研化学(株)製}
メチルエチルケトン(MEK) 174.0部
シクロヘキサノン 78.0部
シリコーンオイル「X−22−164C」 0.1部
<反射防止性ハードコートフィルムの作成>
実施例1−1
支持体(基材)として1340mm幅の長さ2600mのトリアセチルセルロースフィルム“TD80U”{富士写真フイルム(株)製}をロール形態で巻き出し、直接、前記の表面修飾低屈折率微粒子を添加したハードコート層用塗布液(HCL−1)を、線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度15m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下になるように、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層(HC−1)を形成し、巻き取った。硬化後、ハードコート層の平均厚さが6.0μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
比較例1−1と実施例1−2
表2に示したように、実施例1−1で示したハードコート層用塗布液(HCL−1)に代えてハードコート層用塗布液(HCL−2)と(HCL−3)を用いて、ハードコート層(HC−2)、(HC−3)を形成し巻き取り、比較例1−1及び、実施例1−2の試料を作成した。
実施例1−3
支持体(基材)として1340mm幅の長さ2600mのトリアセチルセルロースフィルム“TD80U”{富士写真フイルム(株)製}をロール形態で巻き出し、直接、前記の表面修飾低屈折微粒子を添加したハードコート層用塗布液(HCL−4)を、線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度15m/分の条件で塗布し、70℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下になるように、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層(HC−4)を形成し、巻き取った。硬化後、ハードコート層の平均厚さが6.0μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
実施例2−1
支持体(基材)として1340mm幅の長さ2600mのトリアセチルセルロースフィルム“TD80U”{富士写真フイルム(株)製}をロール形態で巻き出し、直接、前記の表面修飾低屈折率微粒子を添加した防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−5)を、線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度15m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下になるように、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、防眩性ハードコート層(HC−5)を形成し、巻き取った。硬化後、防眩性ハードコート層の平均厚さが6.0μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
比較例2−1
実施例2−1で示した防眩性ハードコートフィルムに対して、防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−5)に代えて、防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−6)を用い、防眩性ハードコート層(HC−6)を形成し巻き取った。
実施例3−1
支持体(基材)として1340mm幅の長さ2600mのトリアセチルセルロースフィルム“TD80U”{富士写真フイルム(株)製}をロール形態で巻き出し、直接、前記の表面修飾低屈折率微粒子を添加した防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−7)を、線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度15m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下になるように、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、防眩性ハードコート層(HC−7)を形成し、巻き取った。硬化後、防眩性ハードコート層の平均厚さが20μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
比較例3−1
実施例3−1で示した防眩性ハードコートフィルムに対して、防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−7)に代えて、防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−8)を用い、防眩性ハードコート層(HC−8)を形成し巻き取った。
実施例4−1
支持体として1340mm幅の長さ2600mのトリアセチルセルロースフィルム“TD80U”{富士写真フイルム(株)製}をロール形態で巻き出し、直接、前記の表面修飾低屈折率微粒子を添加した防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−9)を、線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度15m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下になるように、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、防眩性ハードコート層(HC−9)を形成し、巻き取った。硬化後、防眩性ハードコート層の平均厚さが8.0μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
比較例4−1
実施例4−1で示した防眩性ハードコートフィルムに対して、防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−9)に代えて、防眩性ハードコート層用塗布液(HCL−10)を用い、防眩性ハードコート層(HC−10)を形成し巻き取った。
Figure 2007086764
[表面自由エネルギーの測定]
(1)低屈折率微粒子の表面エネルギー
シリカ分散液AまたはBの溶媒をエバポレーターにて減圧除去し、シリカ微粒子の紛体を得た。得られたシリカ微粒子紛体を錠剤整形器・錠剤整形器プレス(日本分光(株)製)を用いてシリカ微粒子の錠剤とした。得られた錠剤の接触角をContact-Angle meter(協和界面化学(株)10927)を用いて水とヨウ化メチレンの接触角を測定した。結果を表3に示す。
(2)バインダーの表面エネルギー
前記ハードコート層用塗布液(HCL−1)〜(HCL−4)のバインダー層形成用塗布液として下記ハードコート層用塗布液(HCL−11)を調製した。
前記ハードコート層用塗布液(HCL−5)〜(HCL−8)のバインダー層形成用塗布液として下記ハードコート層用塗布液(HCL−12)を調製した。
前記ハードコート層用塗布液(HCL−9)〜(HCL−10)バインダー層形成用塗布液として下記ハードコート層用塗布液(HCL−13)を調製した。
[ハードコート層用塗布液の調製]
{ハードコート層用塗布液(HCL−11)の組成}
UV硬化性樹脂 450.0部
“DPHA”{日本化薬(株)製}
イソプロピルアルコール 480.0部
メチルエチルケトン 280.0部
シクロヘキサノン 39.0部
光ラジカル重合開始剤 12.0部
“イルガキュア907”{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}
{ハードコート層用塗布液(HCL−12)の組成}
UV硬化性樹脂 600.0部
“PETA”{日本化薬(株)製}
「イルガキュア184」 20.0部
トルエン 392.0部
シクロヘキサノン 137.0部
{ハードコート層用塗布液(HCL−13)の組成}
ジルコニア微粒子含有ハードコート組成液 612.0部
“デソライトZ7404”{粒径20nm:JSR(株)製}
UV硬化性樹脂 234.0部
“DPHA”{日本化薬(株)製}
メチルエチルケトン(MEK) 174.0部
シクロヘキサノン 117.0部
ハードコート層用塗布液(HCL−11)〜(HCL−13)をトリアセチリルセルロースフィルム“TD80U”{富士写真フイルム(株)製}上にバーコーターで乾燥膜厚が2μmになるように塗布60℃で150秒乾燥後、酸素濃度が1.0体積%以下になるように、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルはライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させハードコート層(HC−11)〜(HC−13)を形成した。得られたハードコート層の接触角をContact-Angle meter(協和界面化学(株)10927)を用いて水とヨウ化メチレンの接触角を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2007086764
上記の結果からシリカ分散液Aに含まれるシリカ微粒子の表面自由エネルギーは含フッ素シランカップリング剤で表面修飾することで、ハードコート層のバインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面よりも表面自由エネルギーが低下している。シリカ微粒子の表面自由エネルギーの低下によりシリカ微粒子の表面偏在が起きていると考えられる。
[反射防止性ハードコートフィルムの鹸化処理]
反射防止性ハードコートフィルム試料の作製後、これら反射防止性ハードコートフィルム試料について次のような処理を行った。
1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を調製し、55℃に保温した。0.01mol/Lの希硫酸水溶液を調製し、35℃に保温した。作製した反射防止性ハードコートフィルムをこの水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬した後、水に浸漬し水酸化ナトリウム水溶液を十分に洗い流した。次いで、上記の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
[反射防止性ハードコートフィルムの評価]
(1)平均反射率
分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における各反射防止性ハードコートフィルム試料の分光反射率を測定した。結果には450〜650nmの平均反射率を用いた。
(2)スチールウール(SW)耐傷性評価
反射防止性ハードコートフィルム試料について、ラビングテスターを用い、以下の条件でこすりテストを行った。
評価環境条件:25℃、60%RH。
こすり材:試料と接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)にスチールウール{日本スチールウール(株)製、「グレードNo.0000」}を巻いて、動かないようバンド固定した。
移動距離(片道):13cm、こすり速度:13cm/秒、荷重:1.96N/cm
先端部接触面積:1cm×1cm、こすり回数:10往復。
こすり終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、反射光で目視観察して、こすり部分の傷を、以下の基準で評価した。
◎:非常に注意深く見ても、全く傷が見えない。
○:非常に注意深く見ると僅かに弱い傷が見える。
○△:弱い傷が見える。
△:中程度の傷が見える。
△×〜×:一目見ただけで分かる傷がある。
(3)消しゴム擦り耐性
反射防止性ハードコートフィルム試料をガラス面上に粘着剤で固定し、直径8mm、厚さ4mmにくりぬいた消しゴム、“MONO”(商品名){(株)トンボ鉛筆製}を擦り試験機のヘッドとして、反射防止性ハードコートフィルム試料の表面に500g/cmの荷重で垂直に上方から押し付けた後、25℃、60RH%の条件下においてストローク長3.5cm、擦り速度1.8cm/秒にて200往復擦った後、付着した消しゴムを除去後、試料の擦り部を目視で確認し、このテストを3回繰り返し、表面の傷つき度合の平均を次の4段階で評価した。
○:ほとんどキズが認められない。
△:僅かにキズが認められる。
×:はっきりとキズが認められる。
××:キズが擦りあと全面に認められる。
(4)鉛筆硬度評価
耐傷性の指標としてJIS K 5400に記載の鉛筆硬度評価を行った。反射防止性ハードコートフィルムを温度25℃、湿度60%RHで2時間調湿した後、JIS S 6006に規定する2H〜5Hの試験用鉛筆を用いて、4.9Nの荷重にて、以下のとおりの判定で評価し、OKとなる最も高い硬度を評価値とした。
n=5の評価において傷なし〜傷1つ :OK
n=5の評価において傷が3つ以上 :NG
(5)[B/A]×100の測定
明細書記載の方法により、測定した。
Figure 2007086764
表4に示される結果より、以下のことが明らかである。
表面修飾低屈折率微粒子を用いた本発明の反射防止性ハードコートフィルムは1回の硬化性組成物の塗布で、反射率が低く、耐擦傷性に優れることが分かる。
特に、実施例2−1、3−1、4−1で示した防眩性ハードコートフィルムに関しても本発明の硬化性組成物を用いることで、表面の反射率低減と耐擦傷性を付与することができる。
また、実施例3−1で示した防眩性ハードコードフィルムでは上記の特性に加えて鉛筆硬度の高いサンプルが得られた。
ハードコート層形成用硬化性組成物にSP値が10.0以上の有機溶媒を含有させることで、より低屈折率微粒子を表面に集中化させることができ、反射防止性と耐擦傷性をより向上させることができる。
試料101〜110の断面を、透過型電子顕微鏡を用いて15万倍の写真を撮影したところ、実施例試料では低屈折微粒子である、内部に空洞が見られる中空粒子がハードコート層の表面に偏在している様子が観察できた。表面偏在の程度は表4の[B/A]×100の値で示した通りである。
また、ハードコート層の高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化を目的に含有させた、ジルコニア粒子、内部に空洞が見られないシリカ粒子はハードコート層内に均一に分散していた。
<偏光板の作製>
実施例11−1〜11−3
次に、実施例1−2〜1−3、2−1の本発明の反射防止性ハードコートフィルム試料103〜105をそれぞれ、1.5mol/L、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬したあと中和、水洗した、80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U、富士写真フイルム(株)製)をポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して作製した偏光子の両面に接着、保護して作製した偏光板と貼り合わせて反射防止付き偏光板をそれぞれ作製した。この偏光板を用いて反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置を作製したところ、反射率が低く、外光の映り込みが少なく、反射像が目立たず、優れた視認性を有していた。
実施例21−1
濃度1.5mol/Lで、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬した後、中和、水洗した80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム“TAC−TD80U”{富士写真フイルム(株)製}と、実施例1−2の反射防止性ハードコートフィルム試料103とを、ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して作製した偏光膜の両面に接着、保護して偏光板を作製した。このようにして作製した偏光板を、反射防止膜側が最表面となるように透過型TN液晶表示装置搭載のノートパソコンの液晶表示装置{偏光選択層を有する偏光分離フィルムである住友3M(株)製“D−BEF”をバックライトと液晶セルとの間に有する}の視認側の偏光板と貼り代えたところ、いずれも反射率が低く、背景の映りこみが極めて少なく、表示品位の非常に高く、防汚性にすぐれた表示装置が得られた。
<液晶表示装置>
実施例31−1〜31−3
本発明の反射防止性ハードコートフィルム試料103〜105を夫々貼りつけた透過型TN液晶セルの、視認側の偏光板の液晶セル側の保護フィルム、及びバックライト側の偏光板の液晶セル側の保護フィルムとして、視野角拡大フィルム「ワイドビューフィルムSA 12B」{富士写真フイルム(株)製}を用いたところ、上下左右の視野角が非常に広く、極めて視認性に優れ、表示品位の高い液晶表示装置が得られた。
硬化層内に分布した低屈折率微粒子の平均粒子充填率の測定方法を説明する模式図である。

Claims (15)

  1. 透明プラスチックフィルム基材上に、屈折率が1.50以下の低屈折率微粒子とバインダー樹脂を含有する硬化性組成物が塗設されて乾燥厚みが100nm以上の硬化層が形成されてなる光学フィルムであって、硬化層の基材とは反対側の表面部分に低屈折率微粒子が偏在していることを特徴とする光学フィルム。
  2. 前記光学フィルムにおいて、硬化層全層中の低屈折率微粒子の平均充填率(A)に対する、硬化層の基材とは反対側の上層側100nm膜厚中の低屈折率微粒子の平均充填率(B)の比率である[(B/A)×100]が、150%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記硬化層が、透明プラスチックフィルム基材上に硬化性組成物を塗布後、硬化するまでの間に低屈折率微粒子を浮上させた後、硬化することで形成されたことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の光学フィルム。
  4. 前記低屈折率微粒子が、該粒子表面を化学修飾することにより表面自由エネルギーを低下させていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
  5. 前記低屈折率微粒子の表面が、バインダー樹脂のみを硬化させて形成した硬化膜の表面よりも表面自由エネルギーが低くなるように化学表面修飾されていることを特徴とする請求項4に記載の光学フィルム。
  6. 前記硬化性組成物が更に溶解性パラメーター(SP値)が9.5以上の有機溶媒を5質量%以上含有していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の光学フィルム。
  7. 前記低屈折率微粒子がシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光学フィルム。
  8. 前記低屈折率微粒子が中空シリカ微粒子であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光学フィルム。
  9. 前記低屈折率微粒子の平均粒径が120nm以下であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の光学フィルム。
  10. 前記硬化層表面を#0000のスチールウールを用い、1.96N/cmの荷重を掛けながら10往復擦った時に、擦り跡が目視で見えないことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の光学フィルム。
  11. 前記硬化層の平均膜厚が1.0〜40μmであることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の光学フィルム。
  12. 偏光膜と該偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムとを有する偏光板であって、偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に請求項1〜11の何れかに記載の光学フィルムを用いたことを特徴とする偏光板。
  13. 偏光膜と該偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムとを有する偏光板であって、請求項1〜11の何れかに記載の光学フィルムを偏光膜の保護フィルムの一方に、光学異方性のある光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムのもう一方に用いたことを特徴とする偏光板。
  14. 請求項1〜11の何れかに記載の光学フィルム、または請求項12〜13の何れかに記載の偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  15. 画像表示装置が、TN、STN、IPS、VA及びOCBの何れかのモードの透過型、反射型又は半透過型の液晶表示装置であることを特徴とする請求項14に記載の画像表示装置。
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