JP2009145837A - ディスプレイ用光学フィルタ、その製造方法、この光学フィルタを備えたディスプレイ及びプラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】防眩層性、透明性の双方に優れた光学フィルタの製造方法及び光学フィルタを提供すること。
【解決手段】基板の一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた構造を含むディスプレイ用光学フィルタであって、メッシュ状の金属導電層の表面に、樹脂中に微粒子が分散した防眩層が設けられ、且つその微粒子が金属導電層のメッシュ表面及び/又はその近傍に偏在していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。
【選択図】図1
【解決手段】基板の一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた構造を含むディスプレイ用光学フィルタであって、メッシュ状の金属導電層の表面に、樹脂中に微粒子が分散した防眩層が設けられ、且つその微粒子が金属導電層のメッシュ表面及び/又はその近傍に偏在していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(電界発光)ディスプレイ、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)等の各種ディスプレイに対して反射防止、近赤外線遮断、電磁波遮蔽等の各種機能を有する光学フィルタ、及びこの光学フィルタを備えたディスプレイ、特にPDPに関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ、及びCRTディスプレイにおいては、外部からの光が表面で反射し、内部の視覚情報が見えにくいとの問題は、従来から知られており、反射防止膜等を含む光学フィルムの設置等、種々対策がなされている。
近年、ディスプレイは大画面表示が主流となり、次世代の大画面表示デバイスとしてPDPが一般的になってきている。しかしながら、このPDPでは画像表示のため発光部に高周波パルス放電を行っているため、不要な電磁波の輻射や赤外線リモコン等の誤動作の原因ともなる赤外線の輻射のおそれがあり、このため、PDPに対しては、導電性を有するPDP用反射防止フィルム(電磁波シールド性光透過窓材)が種々提案されている。この電磁波シールド性光透過窓材の導電層としては、例えば、(1)金属銀を含む透明導電薄膜が設けられた透明フィルム、(2)金属線又は導電性繊維を網状にした導電メッシュを設けた透明フィルム、(3)透明フィルム上の銅箔等の層を網状にエッチング加工し、開口部を設けたもの、(4)透明フィルム上に導電性インクをメッシュ状に印刷したもの、等が知られている。
また、ディスプレイ表面に傷が付くとディスプレイに表示された画像の視認性が低下するため、ハードコート層を有するディスプレイ用フィルタなども知られている。さらに、従来のPDPを初めとする大型ディスプレイにおいては、蛍光灯などの外部光源から照射された光線の反射により表示された画像が見え難いという問題があった。そこで、反射防止層を有するディスプレイ用フィルタ等も広く用いられている。
電磁波シールド層、ハードコート層及び反射防止層は、ディスプレイ用フィルタの用途に応じて積層して用いられる。例えば、特許文献1には、透明基板上に電磁波シールド層、ハードコート層及び反射防止層が、この順で積層されたディスプレイ用フィルタが開示されている。
また、特許文献2には、透明基板の上に格子状の防眩層を設け、この上に格子状の導電層を設けたディスプレイ用フィルタが開示されている。防眩層としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂に、カーボンブラック等の無機顔料を分散させた黒色インキ層が例示されている。
従来のディスプレイ用フィルタにおいては、さらに防眩性を有することが望まれている。すなわち、ディスプレイを室内で使用する場合、蛍光灯等の照明が写り込んだりするために文字等の認識が難しくなる問題があるため、外部環境の映り込みを防ぐために高い防眩性をさらに有することが望まれている。
高い防眩性を得るために、例えば、特許文献2に記載されているように、メッシュ導電層の下に黒色の防眩層を設ける手段を用いると、反射防止層のヘイズが低下して、十分な透明性を確保できなくなる恐れがあった。
従って、本発明は、防眩性及び透明性の双方に優れた光学フィルタを提供することを目的とする。
また本発明は、防眩性及び透明性の双方に優れ、且つ容易に製造することができるディスプレイ用光学フィルタを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、防眩性及び透明性の双方に優れ、且つ容易に製造することができ、そして軽量で薄く、良好な電磁波シールド性を有するディスプレイ用光学フィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、防眩性及び透明性の双方に優れ、容易に製造することができ、そして良好な電磁波シールド性を有するPDP用に好適な光学フィルタを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上記優れた特性の光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされたディスプレイを提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、上記優れた特性の光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされたPDPを提供することを目的とする。
従って、本発明は、
基板の一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた構造を含むディスプレイ用光学フィルタであって、
メッシュ状の金属導電層の表面に、樹脂中に微粒子が分散した防眩層が設けられ、且つその微粒子が金属導電層のメッシュ表面及び/又はその近傍に偏在していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ;
にある。
基板の一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた構造を含むディスプレイ用光学フィルタであって、
メッシュ状の金属導電層の表面に、樹脂中に微粒子が分散した防眩層が設けられ、且つその微粒子が金属導電層のメッシュ表面及び/又はその近傍に偏在していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ;
にある。
本発明のディスプレイ用光学フィルタの好適態様は以下の通りである。
(1)微粒子が金属導電層のメッシュ側端部、及び/又はその近傍に偏在している。側端部にある微粒子が防眩層表面から突出しやすくなり、突出した微粒子により防眩効果を発揮する。
(2)金属導電層のメッシュに接触している微粒子が、微粒子全体の30質量%以上である。これによりメッシュ付近で防眩層表面から突出する微粒子が多くなり、突出した微粒子により防眩効果を発揮する。上記微粒子全体の微粒子は、防眩効果を発揮させるために導入した微粒子である。
(3)微粒子の平均粒径が1〜10μmである。その含有量は、防眩層形成組成物全量に対して1〜10質量%であることが好ましい。
(4)微粒子は、一般に有機樹脂微粒子又は無機微粒子であり、有機樹脂微粒子が好ましい。有機樹脂微粒子は、一般に、架橋アクリル樹脂微粒子、架橋スチレン樹脂微粒子及び架橋アクリル−スチレン共重合体微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子である。特に架橋アクリル樹脂微粒子である。これらの微粒子は一般に透明性が高く、良好な防眩性と透明性が得られやすい。
(5)金属導電層のメッシュの線幅が、40μm以下、特に10〜30μmである。良好な防眩性が得られやすい。
(6)金属導電層のメッシュの厚さが1〜15μmである。良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。
(7)金属導電層の開口率が50%以上(特に60〜80%)である。良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。
(8)メッシュ表面上の微粒子が防眩層表面から突出し、メッシュの線間の微粒子は防眩層表面から突出していない。優れた防眩性と透明性のバランスがとりやすい。
(9)防眩層の樹脂が、紫外線硬化性樹脂である。生産性が高く、良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。またハードコート機能を付与しやすい。
(10)防眩層がハードコート機能を有する。優れた耐久性を得ることができる。
(11)防眩層上にさらに防眩層より屈折率の低い低屈折率層が設けられている。優れた反射防止機能を付与することができる。
(12)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層から選択される少なくとも1層が設けられている。
(13)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収機能及びネオンカット機能を有する粘着剤層が設けられている。
(14)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、ネオンカット機能を有する近赤外線吸収層、及び粘着剤層が、この順で基板上に設けられている。
(15)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、及びネオンカット機能を有する粘着剤層が、この順で基板上に設けられている。
(16)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層が、この順で基板上に設けられている。
(17)フィルムがプラスチックフィルムである。一般に透明である。
(18)JIS−K−7105に規定される透過像鮮明度が150以上である(一般に測定は、基板、導電層及び防眩層からなる積層体について行われる)。
(19)JIS−K−7105に規定される反射像鮮明度(反射角:45度)が100以下である(一般に測定は、基板、導電層及び防眩層からなる積層体について行われる)。
(20)プラズマディスプレイパネル用フィルタである。
(21)ディスプレイ用光学フィルタがガラス基板に貼付されたディスプレイ用光学フィルタである。
(1)微粒子が金属導電層のメッシュ側端部、及び/又はその近傍に偏在している。側端部にある微粒子が防眩層表面から突出しやすくなり、突出した微粒子により防眩効果を発揮する。
(2)金属導電層のメッシュに接触している微粒子が、微粒子全体の30質量%以上である。これによりメッシュ付近で防眩層表面から突出する微粒子が多くなり、突出した微粒子により防眩効果を発揮する。上記微粒子全体の微粒子は、防眩効果を発揮させるために導入した微粒子である。
(3)微粒子の平均粒径が1〜10μmである。その含有量は、防眩層形成組成物全量に対して1〜10質量%であることが好ましい。
(4)微粒子は、一般に有機樹脂微粒子又は無機微粒子であり、有機樹脂微粒子が好ましい。有機樹脂微粒子は、一般に、架橋アクリル樹脂微粒子、架橋スチレン樹脂微粒子及び架橋アクリル−スチレン共重合体微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子である。特に架橋アクリル樹脂微粒子である。これらの微粒子は一般に透明性が高く、良好な防眩性と透明性が得られやすい。
(5)金属導電層のメッシュの線幅が、40μm以下、特に10〜30μmである。良好な防眩性が得られやすい。
(6)金属導電層のメッシュの厚さが1〜15μmである。良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。
(7)金属導電層の開口率が50%以上(特に60〜80%)である。良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。
(8)メッシュ表面上の微粒子が防眩層表面から突出し、メッシュの線間の微粒子は防眩層表面から突出していない。優れた防眩性と透明性のバランスがとりやすい。
(9)防眩層の樹脂が、紫外線硬化性樹脂である。生産性が高く、良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。またハードコート機能を付与しやすい。
(10)防眩層がハードコート機能を有する。優れた耐久性を得ることができる。
(11)防眩層上にさらに防眩層より屈折率の低い低屈折率層が設けられている。優れた反射防止機能を付与することができる。
(12)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層から選択される少なくとも1層が設けられている。
(13)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収機能及びネオンカット機能を有する粘着剤層が設けられている。
(14)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、ネオンカット機能を有する近赤外線吸収層、及び粘着剤層が、この順で基板上に設けられている。
(15)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、及びネオンカット機能を有する粘着剤層が、この順で基板上に設けられている。
(16)基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層が、この順で基板上に設けられている。
(17)フィルムがプラスチックフィルムである。一般に透明である。
(18)JIS−K−7105に規定される透過像鮮明度が150以上である(一般に測定は、基板、導電層及び防眩層からなる積層体について行われる)。
(19)JIS−K−7105に規定される反射像鮮明度(反射角:45度)が100以下である(一般に測定は、基板、導電層及び防眩層からなる積層体について行われる)。
(20)プラズマディスプレイパネル用フィルタである。
(21)ディスプレイ用光学フィルタがガラス基板に貼付されたディスプレイ用光学フィルタである。
上記本発明の光学フィルタは、
一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を、金属導電層上に塗布された塗布液が一定方向に流動するように塗布液に圧力を付与して塗布し、次いで乾燥させることを特徴とする上記ディスプレイ用光学フィルタの製造方法(1);又は
一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を塗布した後、その塗布面を傾斜させて一定方向に流動させ、次いで乾燥させることを特徴とする上記ディスプレイ用光学フィルタの製造方法(2);により有利に得ることができる。
一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を、金属導電層上に塗布された塗布液が一定方向に流動するように塗布液に圧力を付与して塗布し、次いで乾燥させることを特徴とする上記ディスプレイ用光学フィルタの製造方法(1);又は
一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を塗布した後、その塗布面を傾斜させて一定方向に流動させ、次いで乾燥させることを特徴とする上記ディスプレイ用光学フィルタの製造方法(2);により有利に得ることができる。
さらにまた、本発明は、
上記のディスプレイ用光学フィルタを備えた(一般に光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされている)ことを特徴とするディスプレイ;及び
上記のディスプレイ用光学フィルタを備えた(一般に光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされている)ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルにもある。
上記のディスプレイ用光学フィルタを備えた(一般に光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされている)ことを特徴とするディスプレイ;及び
上記のディスプレイ用光学フィルタを備えた(一般に光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされている)ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルにもある。
ディスプレイ用光学フィルタが、導電層が設けられていない側の表面と画像表示ガラス板の表面との接着により、画像表示ガラス板に貼り合わされていることが好ましい。
本発明によれば、メッシュ状の金属導電層上に、微粒子が表面から突出した防眩層を形成することにより、防眩性及び透明性の双方に優れたディスプレイに好適な光学フィルタを得ることができる。従って、本発明の光学フィルタは、ディスプレイに表示された画像の視認性に優れ、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ELディスプレイなどの光学物品の表面に貼付されるディスプレイ用フィルタとして有用である。
本発明の光学フィルタについて図を用いて説明する。
図1は、本発明の光学フィルタの概略断面図(中央部分図)である。
本発明の光学フィルタは、透明基板11、透明基板11上に形成されたメッシュ状の金属導電層(電磁波シールド層)13、さらに金属導電層13上に設けられた防眩層12から構成されている。防眩層12は、金属導電層13のメッシュ間の空隙を埋め、金属導電層13を覆うように形成されている。上記透明基板11は一般にプラスチックフィルムである。
防眩層12中には、微粒子12Aが含まれており、且つ微粒子12Aが金属導電層13のメッシュ表面及び/又はその近傍に偏在している。図1から分かるように、微粒子12Aが金属導電層13のメッシュ側端部、及び/又はその近傍に偏在していることが一般的である。即ち、側端部にある微粒子が防眩層表面から突出しやすくなり、特に、突出した微粒子により防眩効果が発揮される。
従って、本発明では、金属導電層のメッシュに接触している微粒子が、防眩性を示す微粒子全体の一般に10質量%以上であり、20質量%以上、特に30質量%以上であることが好ましい。これによりメッシュ付近で防眩層表面から突出する微粒子が多くなり、突出した微粒子により防眩効果を発揮する。
図2に、本発明の光学フィルタの概略部分平面図を示す。図1と同様に、透明基板21上に設けられたメッシュ状金属導電層23の上に防眩層22が形成されており、防眩層22中に含まれる微粒子22Aが金属導電層23のメッシュ表面(好ましくはメッシュ側端部)及び/又はその近傍に偏在している。偏在する微粒子22Aは、防眩層22の表面からその上部を突出させている。
上記のように、微粒子12A、22Aが防眩層12、22の表面から突き出ることにより、防眩層22に入射する光が乱反射し、防眩(アンチグレア)効果が得られる。そして、微粒子12A、22Aとしては、透明な微粒子、好ましくは有機樹脂微粒子、特に架橋アクリル樹脂微粒子を用いることにより透明性を損なわずに、防眩効果が得られやすい。さらに、図1、2に示すように、微粒子が、メッシュ(金属導電層)の表面において防眩層表面から突出し、メッシュの線間においては突出していないことが好ましい。前者の突出により優れた防眩性が得られ、メッシュの線間で突出していないことにより透明性が保持され得る。
本発明では、防眩層12、22の厚さ(D)が、下記の条件(I):
0.8(P+H)<D<(P+H) (I)
[但し、Pが微粒子の平均粒径を表し、Hが金属導電層のメッシュの高さを表し、そしてDが防眩層の厚さを表し、単位はμmである。]
を満足することが好ましい。これにより、前述したように、微粒子12Aが、メッシュ(導電層13)の線上において防眩層表面から突出し、メッシュの線間においては突出していない状態を容易に得ることができる。開口率80%以下で上記条件(I)を満足することが、良好な防眩性と透明性の両方を得るのに有利である。
0.8(P+H)<D<(P+H) (I)
[但し、Pが微粒子の平均粒径を表し、Hが金属導電層のメッシュの高さを表し、そしてDが防眩層の厚さを表し、単位はμmである。]
を満足することが好ましい。これにより、前述したように、微粒子12Aが、メッシュ(導電層13)の線上において防眩層表面から突出し、メッシュの線間においては突出していない状態を容易に得ることができる。開口率80%以下で上記条件(I)を満足することが、良好な防眩性と透明性の両方を得るのに有利である。
上記透明基板表面から防眩層表面までの高さ(防眩層の厚さD)は、表面粗さ計(商品名:サーフコム480A;東京精密(株)製)を用いてJIS B0601−2001 に従って、透明基板表面と、その表面にも設けられた防眩層表面を測定し、その差から厚さをもとめた。
また透明基板表面から微粒子頂上までの高さ(P+H)は、表面粗さ計(商品名:サーフコム480A;東京精密(株)製)を用いてJIS B0601−2001 に従って測定することによる得た断面曲線から求められる微粒子の突出高さの値を、上記Dに加えて得た。なお、測定長さは2mmで行った。
金属導電層13、23のメッシュの線幅が、40μm以下(下限は一般に10μm)、特に10〜30μmであることが好ましい。40μmを超えると透明性が極端に低下し、好ましくない。上記範囲で透明性を低下させることなく、良好な防眩性が得られやすい。金属導電層のメッシュの厚さは1〜15μmである。この範囲において、良好な防眩性と透明性のバランスをとりやすい。このように適当に調整することにより、金属導電層の開口率は60〜80%の範囲になることが一般的である。これにより良好な防眩性と透明性のバランスが得られやすい。
優れた防眩性及び透明性の双方を得るためには、微粒子12A、22Aの平均粒径が1〜10μmであり、また微粒子としては前記のように透明な有機樹脂微粒子を用いることが好ましい。また防眩性及び透明性の確保のために、JIS−K−7105に規定される透過像鮮明度が150以上であるように、JIS−K−7105に規定される反射像鮮明度(反射角:45度)が100以下であるように、防眩層を設定することも好ましい。この場合、これらの鮮明度の測定は、一般に、基板、金属導電層、及び防眩層からなる積層体について行われる。
図3は、本発明の光学フィルタの好ましい態様の1例の概略断面図(中央部分図)である。
図3において、透明基板31の一方の表面に、メッシュ状の金属導電層33、微粒子32Aを含む防眩層32及び低屈折率層34がこの順で設けられ、他方の表面には近赤外線吸収層35及びその上に粘着剤層36が設けられている。
図4に、図3の光学フィルタの好ましい態様の全体の概略断面図を示す。図4において、透明基板41の一方の表面に、メッシュ状の金属導電層43、微粒子42Aを含む防眩層42及び低屈折率層44がこの順で設けられ、他方の表面には近赤外線吸収層45及びその上に粘着剤層46が設けられている。
この態様においては、防眩層42は、縁部領域に、導電層露出領域43’(一般にレーザ等により各層を除去することにより得られる)を介してその外側に縁部防眩層42’を有し、低屈折率層42も、縁部領域に、導電層露出領域43’を介してその外側の縁部防眩層42’上に縁部低屈折率層44’を有する。この導電層露出領域43’を用いてPDPに貼付した時に導通が容易にとることができる。また、このような外側の縁部防眩層42’及び縁部低屈折率層44’全て除去して、導電層露出領域としても良い。
図4に示す、防眩層42及び低屈折率層44の全周囲に枠状の導電層露出領域43’及びその外側に枠状の縁部防眩層42’ 及び低屈折率層44’が形成された本発明の好ましい光学フィルタの1例の平面図が図5に示されている。
前記導電層露出領域43’がアースのための電極部として使用される。この両縁部の細い帯状の領域の幅(図4及び5のL)は、一般に1〜100mm、特に2〜50mmが好ましい。また縁部防眩層42’ (及び低屈折率層44’)の細い帯状の領域の幅は、一般に0.1〜20mmであり、特に0.5〜5mmが好ましい。
防眩層12、22、32、42は、いわゆるアンチグレア層であり、一般に優れた反射防止効果を有し、反射防止層を設けなくて良い場合が多い。これにより、他の層の屈折率の自由度が向上し、層の材料の選択肢が広がるため、コスト低減効果もある。防眩層と低屈折率層とからなる場合は、防眩層のみよりさらに優れた反射防止効果が得られる。図4では、近赤外線吸収層及び粘着剤層の例を示したが、近赤外線吸収層、ネオンカット層又は粘着剤層、或いはこれらの層の2層以上の組合せでも良い。あるいは、近赤外線吸収機能及びネオンカット機能を有する粘着剤層からなるか、或いはネオンカット機能を有する近赤外線吸収層、及び粘着剤層(この順で透明フィルム上に設けられている)からなるか、或いは近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層(この順で透明フィルム上に設けられている)からなることも好ましい。
上記金属導電層13、23、33、43は、メッシュ状の金属層又は金属含有層である。メッシュ状の金属層又は金属含有層は、一般に、エッチングにより、又は印刷法により形成されているか、金属繊維層である。これにより低抵抗を得られやすい。一般に、メッシュ状の金属層又は金属含有層のメッシュの空隙は、前記のように、防眩層で埋められている。これにより透明性、防眩性が向上する。
上記低屈折率層34、44は、反射防止層を構成している。即ち、防眩層とその上に設けられた低屈折率層との複合膜により反射防止効果を効率良くに示す。この低屈折率層と防眩層との間に高屈折率層を設けても良い。これにより反射防止機能は向上する。
また低屈折率層34、44等は設けなくても良く、透明フィルムと、防眩層のみであっても良い。防眩層、反射防止層等は、一般に塗布により形成される。生産性、経済性の観点から好ましい。
上記近赤外線吸収層45は、PDPのネオン発光等の不要な光を遮断する機能を有する。一般に800〜1200nmに吸収極大を有する色素を含む層である。透明粘着層36は一般にディスプレイへ容易に装着するために設けられている。粘着剤層36の上に剥離シートを設けても良い。
本発明のディスプレイ用光学フィルタの防眩層12、22、32、42は、例えば、一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を、金属導電層上に塗布された塗布液が一定方向に流動するように塗布液に圧力を付与して塗布し、次いで乾燥させることにより(製造方法(1));或いは
一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を塗布した後、その塗布面を傾斜させて塗布層を一定方向に流動させ、次いで乾燥させることにより(製造方法(2))有利に得ることができる。
一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を塗布した後、その塗布面を傾斜させて塗布層を一定方向に流動させ、次いで乾燥させることにより(製造方法(2))有利に得ることができる。
製造方法(1)では、例えば、防眩層形成用塗布液を、一定方向にスプレー塗布する、或いはスピンコータのように遠心力を利用して塗布することにより等によって防眩層の形成を行うことができる。また、製造方法(2)では、例えば、防眩層形成用塗布液を、グラビアコータ、ロールコータ等で塗布した後、透明基板を傾斜させることにより塗布層を一定方向に流動させることにより防眩層の形成を行うことができる。上記の一定方向としては、特に限定はないが、メッシュのいずれかの線(例えば、メッシュが四辺形であればその一辺)と平行な方向からの角度を大きくする方が好ましい。その際、1回塗布する毎に乾燥するのが、塗布した状態が固定されるので、好ましい。
上記のように塗布することにより、塗布液は一定方向に流れて、その塗布液、特に微粒子が金属導電層のメッシュで堰止めされる状態となり、メッシュ付近に偏在するようになる。この後、乾燥、硬化を行えば、その偏在した状態の防眩層が得られる。防眩層形成用塗布液は、上記のように流動しやすいように適当な粘度に設定することが好ましい。また、上記樹脂としては、紫外線硬化樹脂が好ましい。紫外線硬化樹脂の場合、反応性希釈剤成分が多く、有機溶剤を使用しなくても低粘度が得られれば有機溶剤を使用しなくても良い。
本発明のディスプレイ用光学フィルタは、例えば、矩形状の透明フィルムの表面の全域に、メッシュ状の金属導電層を形成し、次いで、メッシュ状の金属導電層の全域に防眩層を上記のように形成し、必要により防眩層上にさらに低屈折率層を形成することにより得られる。さらに、必要により、透明フィルムの裏面に近赤外線吸収層及びその上に粘着剤層が設けられる。その後、必要により、防眩層の全周囲の4辺縁部(端部)に、その縁に沿ってレーザを照射して、電極部を形成しても良い。
上記ディスプレイ用光学フィルタは基板として、一般に透明フィルムを1枚用いるが、透明フィルムは2枚用いても良い。例えば、メッシュ状導電層を有する透明フィルム(一般に裏面に近赤外線吸収層等有する)の金属導電層上に、防眩層及び低屈折率層等の反射防止層を有する透明フィルムの裏面を粘着剤層を介して積層し、必要により防眩層及び低屈折率層等の反射防止層上からレーザを照射することによっても得られる。或いは、透明フィルムの表面に、メッシュ状の金属導電層、防眩層及び低屈折率層等の反射防止層がこの順で設けられ、別の透明フィルムの表面には近赤外線吸収層及びその上に粘着剤層が設けられ、2枚の透明フィルムの層が設けられていない表面同士で接着された構成を有する。この場合、前者の積層体が、本発明の方法により製造される。
透明フィルム2枚は、製造上有利である場合に採用されるが、厚さが大きくなるので嵩高くなる点で不利である。
本発明のディスプレイ用光学フィルタに使用される材料について以下に説明する。
基板は、一般に透明基板であり、特に透明なプラスチックフィルムである。その材料としては、透明(「可視光に対して透明」を意味する。)であれば特に制限はない。プラスチックフィルムの例としては、ポリエステル{例、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート}、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテート樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等を挙げることができる。これらの中でも、加工時の負荷(熱、溶剤、折り曲げ等)に対する耐性が高く、透明性が特に高い等の点で、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が好ましい。特に、PETが、加工性に優れているので好ましい。また、近赤外線吸収層に含まれる有機色素類は紫外線を受けて耐久性が低下しやすいが、PET等のポリエステルはこのような紫外線を吸収する化合物を含有させやすいので好ましい。
透明フィルムの厚さとしては、光学フィルタの用途等によっても異なるが、一般に1μm〜10mm、1μm〜5mm、特に25〜250μmが好ましい。
本発明の導電層は、得られる光学フィルタの表面抵抗値が、一般に10Ω/□以下、好ましくは0.001〜5Ω/□の範囲、特に0.005〜5Ω/□のとなるように設定される。
メッシュ状の金属導電層としては、透明フィルム上の銅箔等の層を網状にエッチング加工し、開口部を設けたもの、透明フィルム上に導電性インクをメッシュ状に印刷したもの、等を挙げることができる。
金属箔等の導電性の箔をパターンエッチングしたもの場合、金属箔の金属としては、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル、鉄、真鍮、或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステンレス、アルミニウムが用いられる。
金属箔の厚さは、薄過ぎると取扱い性やパターンエッチングの作業性等の面で好ましくなく、厚過ぎると得られるフィルムの厚さに影響を及ぼし、エッチング工程の所要時間が長くなることから、1〜200μm程度とするのが好ましい。
エッチングパターンの形状には特に制限はなく、例えば四角形の孔が形成された格子状の金属箔や、円形、六角形、三角形又は楕円形の孔が形成されたパンチングメタル状の金属箔等が挙げられる。また、孔は規則的に並んだものに限らず、ランダムパターンとしても良い。この金属箔の投影面における開口部分の面積割合は、20〜95%、特に60〜80%であることが好ましい。
上記の他に、メッシュ状の金属導電層として、フィルム面に、溶剤に対して可溶な材料によってドットを形成し、フィルム面に溶剤に対して不溶な導電材料からなる導電材料層を形成し、フィルム面を溶剤と接触させてドット及びドット上の導電材料層を除去することによって得られるメッシュ状金属導電層を用いても良い。
金属導電層上に、さらに金属メッキ層を、導電性を向上させるためは設けても良い(特に、上記溶剤に対して可溶な材料によってドットを形成する方法の場合)。金属メッキ層は、公知の電解メッキ法、無電解メッキ法により形成することができる。メッキに使用される金属としては、一般に銅、銅合金、ニッケル、アルミ、銀、金、亜鉛又はスズ等を使用することが可能であり、好ましくは銅、銅合金、銀、又はニッケルであり、特に経済性、導電性の点から、銅又は銅合金を使用することが好ましい。
また、防眩性能を付与させても良い。この防眩化処理を行う場合、(メッシュ)導電層の表面に黒化処理を行っても良い。例えば、金属膜の酸化処理、クロム合金等の黒色メッキ、黒又は暗色系のインクの塗布等を行うことができる。
本発明の防眩層としては、アクリル樹脂層、エポキシ樹脂層、ウレタン樹脂層、シリコン樹脂層等の合成樹脂及び微粒子を主成分とする層である。この層の表面に微粒子の一部が突き出ている。通常、防眩層その厚さは0.01〜20μm、好ましくは1〜10μmである。
合成樹脂は、一般に熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂であり、紫外線硬化性樹脂が好ましい。紫外線硬化性樹脂は、短時間で硬化させることができ、生産性に優れ、また端部をレーザにより除去し易い点からも好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、シリコン樹脂などを挙げることができる。
防眩層としては、紫外線硬化性樹脂組成物(紫外線硬化性樹脂、光重合開始剤等からなる)を主成分とする層の硬化層が好ましい。
紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエトキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジプロポキシジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー類;ポリオール化合物(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類、前記ポリオール類とコハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、水添ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多塩基酸又はこれらの酸無水物類との反応物であるポリエステルポリオール類、前記ポリオール類とε−カプロラクトンとの反応物であるポリカプロラクトンポリオール類、前記ポリオール類と前記、多塩基酸又はこれらの酸無水物類のε−カプロラクトンとの反応物、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオール等)と有機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4′−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2′−4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)と水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等)の反応物であるポリウレタン(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物であるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類等を挙げることができる。これら化合物は1種又は2種以上、混合して使用することができる。これらの紫外線硬化性樹脂を、熱重合開始剤とともに用いて熱硬化性樹脂として使用してもよい。
ハードコート機能を付与するには、上記の紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)の内、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の硬質の多官能モノマーを主に使用することが好ましい。
紫外線硬化性樹脂の光重合開始剤として、紫外線硬化性樹脂の性質に適した任意の化合物を使用することができる。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のごとき安息香酸系叉は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤のみの1種または2種以上の混合で使用することができる。特に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)が好ましい。
光重合開始剤の量は、樹脂組成物に対して一般に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明の防眩層は、上記のように微粒子を含んでいる。微粒子の無機微粒子でも、有機樹脂微粒子でも良いが、有機樹脂微粒子が優れた透明性の観点から好ましい。有機樹脂微粒子の例としては、架橋アクリル樹脂微粒子、架橋スチレン樹脂微粒子及び架橋アクリル−スチレン共重合体微粒子を挙げることができる。また無機微粒子としては、ITO、TiO2、ZrO2、CeO2、SiO2、Al2O3、Y2O3、La2O3、LaO2及びHo2O3を挙げることができる。これらは単独で或いは2種以上組みあせて使用することができる。微粒子の平均粒径は1〜10μmであることが好ましい。1μm未満では、防眩層からの微粒子の突出が小さくなり満足な防眩効果が得られない。また10μmを超えた場合は、視認性の低下が大きくなり好ましくない。微粒子の量は、防眩層形成用樹脂組成物に対して一般に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
有機溶剤を使用する場合、その例としては、メタノール、イソプロパノール(IPA)、ブタノール(各異性体)等のアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、トルエン、キシレン等の芳香族等を挙げることができる。有機溶剤の量は、防眩層形成用樹脂組成物に対して一般に1〜100質量%、好ましくは5〜50質量%である。
さらに、防眩層は、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助剤、着色剤等を少量含んでいても良い。特に、紫外線吸収剤(例、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤又はベンゾフェノン系紫外線吸収剤)を含むことが好ましく、これによりフィルタの黄変等の防止が効率的に行うことができる。その量は、樹脂組成物に対して一般に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
防眩層は、透明フィルムより屈折率が低いことが好ましく、上記紫外線硬化性樹脂を用いることにより一般に透明フィルムより低い屈折率を得られやすい。従って、透明フィルムとしては、PET等の高い屈折率の材料を用いることが好ましい。このため、防眩層は、屈折率を、1.60以下にすることが好ましい。膜厚は前記の通りである。
高屈折率層は、ポリマー(好ましくは紫外線硬化性樹脂)中に、ITO,ATO,Sb2O3,SbO2,In2O3,SnO2,ZnO、AlをドープしたZnO、TiO2等の導電性金属酸化物微粒子(無機化合物)が分散した層(硬化層)とすることが好ましい。金属酸化物微粒子としては、平均粒径10〜10000nm、好ましくは10〜50nmのものが好ましい。特にITO(特に平均粒径10〜50nmのもの)が好ましい。屈折率を1.64以上としたものが好適である。膜厚は一般に10〜500nmの範囲、好ましくは20〜200nmである。
なお、高屈折率層が導電層である場合、この高屈折率層2の屈折率を1.64以上とすることにより反射防止フィルムの表面反射率の最小反射率を1.5%以内にすることができ、1.69以上、好ましくは1.69〜1.82とすることにより反射防止フィルムの表面反射率の最小反射率を1.0%以内にすることができる。
低屈折率層は、シリカ、フッ素樹脂等の微粒子、好ましくは中空シリカを10〜40重量%(好ましくは10〜30質量%)がポリマー(好ましくは紫外線硬化性樹脂)中に分散した層(硬化層)であることが好ましい。この低屈折率層の屈折率は、1.45〜1.51が好ましい。この屈折率が1.51超であると、反射防止フィルムの反射防止特性が低下する。膜厚は一般に10〜500nmの範囲、好ましくは20〜200nmである。
中空シリカとしては、平均粒径10〜100nm、好ましくは10〜50nm、比重0.5〜1.0、好ましくは0.8〜0.9のものが好ましい。
防眩層、反射防止層の、各層を形成するには、例えば、樹脂(好ましくは紫外線硬化性樹脂)に必要に応じ上記の微粒子を配合し、得られた塗布液を、前記の導電層が設けられた透明フィルムの該導電層表面に塗布し、次いで乾燥した後、紫外線照射して硬化すればよい。この場合、各層を1層ずつ塗布し硬化させてもよく、全層を塗布した後、まとめて硬化させてもよい。防眩層は前記のように塗布される。
塗布の具体的な方法としては、(微粒子を含む)アクリル系モノマー等を含む紫外線硬化性樹脂をトルエン等の溶媒で溶液にした塗布液をグラビアコータ等によりコーティングし、その後乾燥し、次いで紫外線により硬化する方法を挙げることができる。このウェットコーティング法であれば、高速で均一に且つ安価に成膜できるという利点がある。このコーティング後に例えば紫外線を照射して硬化することにより密着性の向上、膜の硬度の上昇という効果が得られる。
紫外線硬化の場合は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザ光等を挙げることができる。照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概には決められないが、数秒〜数分程度である。また、硬化促進のために、予め積層体を40〜120℃に加熱し、これに紫外線を照射してもよい。
近赤外線吸収層は、一般に、透明フィルムの表面に色素等を含む層が形成することにより得られる。近赤外線吸収層は、例えば上記色素及びバインダ樹脂等を含む紫外線硬化性又は電子線硬化性の樹脂、或いは熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含む塗布液を塗布、必要により乾燥、そして硬化させることにより得られる。或いは上記色素及びバインダ樹脂等を含む塗布液を塗布、そして単に乾燥させることによっても得られる。フィルムとして使用する場合は、一般に近赤外線カットフィルムであり、例えば色素等を含有するフィルムである。色素としては、一般に800〜1200nmの波長に吸収極大を有するもので、例としては、フタロシアニン系色素、金属錯体系色素、ニッケルジチオレン錯体系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ポリメチン系色素、アゾメチン系色素、アゾ系色素、ポリアゾ系色素、ジイモニウム系色素、アミニウム系色素、アントラキノン系色素、を挙げることができ、特にシアニン系色素又、フタロシアニン系色素、ジイモニウム系色素が好ましい。これらの色素は、単独又は組み合わせて使用することができる。バインダ樹脂の例としては、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
本発明では、近赤外線吸収層に、ネオン発光の吸収機能を付与することにより色調の調節機能を持たせても良い。このために、ネオン発光の吸収層を設けても良いが、近赤外線吸収層にネオン発光の選択吸収色素を含有させても良い。
ネオン発光の選択吸収色素としては、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ポリアゾ系色素、アズレニウム系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素を挙げることができる。このような選択吸収色素は、585nm付近のネオン発光の選択吸収性とそれ以外の可視光波長において吸収が小さいことが必要であるため、吸収極大波長が575〜595nmであり、吸収スペクトル半値幅が40nm以下であるものが好ましい。
また、近赤外線やネオン発光の吸収色素を複数種組み合わせる場合、色素の溶解性に問題がある場合、混合による色素間の反応ある場合、耐熱性、耐湿性等の低下が認められる場合には、すべての近赤外線吸収色素を同一の層に含有させる必要はなく、別の層に含有させても良い。
また、光学特性に大きな影響を与えない限り、さらに着色用の色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を加えても良い。
本発明の光学フィルタの近赤外線吸収特性としては、850〜1000nmの透過率を、20%以下、さらに15%するのが好ましい。また選択吸収性としては、585nmの透過率が50%以下であることが好ましい。特に前者の場合には、周辺機器のリモコン等の誤作動が指摘されている波長領域の透過度を減少させる効果があり、後者の場合は、575〜595nmにピークを持つオレンジ色が色再現性を悪化させる原因であることから、このオレンジ色の波長を吸収させる効果があり、これにより真赤性を高めて色の再現性を向上させたものである。
近赤外線吸収層の層厚は、0.5〜50μmが一般的である。
縁部に露出した導電層に導電性粘着テープ貼付する場合、その導電性粘着テープとしては、金属箔の一方の面に、導電性粒子を分散させた粘着層を設けたものであって、この粘着層には、アクリル系、ゴム系、シリコン系粘着剤や、エポキシ系、フェノール系樹脂に硬化剤を配合したものを用いることができる。
粘着層に分散させる導電性粒子としては、電気的に良好な導体であればよく、種々のものを使用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金属粉体、このような金属で被覆された樹脂又はセラミック粉体等を使用することができる。また、その形状についても特に制限はなく、リン片状、樹枝状、粒状、ペレット状等の任意の形状をとることができる。
この導電性粒子の配合量は、粘着層を構成するポリマーに対し0.1〜15容量%であることが好ましく、また、その平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましい。このように、配合量及び粒径を規定することにより、導電性粒子の凝縮を防止して、良好な導電性を得ることができるようになる。
導電性粘着テープの基材となる金属箔としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等の箔を用いることができ、その厚さは通常の場合、1〜100μmである。
粘着層は、この金属箔に、前記粘着剤と導電性粒子とを所定の割合で均一に混合したものをロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、マイカバーコーター、フローコーター、スプレーコーター等により塗布することにより容易に形成することができる。
この粘着層の厚さは通常の場合5〜100μmである。
導電性粘着テープの代わりに、上記粘着層を構成する材料からなる接着剤を導電層の露出部に塗布し、その上に上記導電性テープを貼付しても良い。
本発明の粘着剤層は、本発明の光学フィルムをディスプレイまたはガラス板に接着するための層であり、接着機能を有するものであればどのような樹脂でも使用することができる。例えば、ブチルアクリレート等から形成されたアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン)及びSBS(スチレン/ブタジエン/スチレン)等の熱可塑性エラストマー(TPE)を主成分とするTPE系粘着剤及び接着剤等も用いることができる。
その層厚は、一般に5〜500μm、特に10〜100μmの範囲が好ましい。光学フィルタは、一般に上記粘着剤層をディスプレイのガラス板に圧着することによる装備することができる。
本発明において透明フィルム2枚を使用する場合、これらの接着(粘着剤層)には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アクリル樹脂(例、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体)、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリレート共重合体等のエチレン系共重合体を挙げることができる(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタクリル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム系粘着剤、SEBS及びSBS等の熱可塑性エラストマー等も用いることができるが、良好な接着性が得られやすいのはアクリル樹脂系粘着剤、エポキシ樹脂である。
その層厚は、一般に10〜50μm、好ましくは、20〜30μmの範囲が好ましい。光学フィルタは、一般に上記粘着剤層をディスプレイのガラス板に加熱圧着することによる装備することができる。
前記粘着剤層の材料として、EVAも使用する場合、EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用される。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィルム相互のブロッキングが生じ易い。
架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブチルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサイド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロルベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオキサイド等を挙げることができる。これらの過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通常EVA100重量部に対して、5質量部以下、好ましくは0.5〜5.0質量部の割合で使用される。
有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法により添加しても良い。
なお、EVAの物性(機械的強度、光学的特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及びアリル基含有化合物を添加することができる。この目的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイアセトンアクリルアミドが代表的である。
その例としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種を単独で或いは2種以上を混合して、通常EVA100質量部に対して0.1〜2質量部、好ましくは0.5〜5質量部用いられる。
EVAを光により架橋する場合、上記過酸化物の代りに光増感剤が通常EVA100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.1〜3.0質量部使用される。
この場合、使用可能な光増感剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができる。
また、接着促進剤としてシランカップリング剤が併用される。このシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
シランカップリング剤は、一般にEVA100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.001〜5質量部の割合で1種又は2種以上が混合使用される。
なお、本発明に係るEVA接着層には、その他、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助剤、着色剤等を少量含んでいてもよく、また、場合によってはカーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウム等の充填剤を少量含んでも良い。
上記接着のための粘着剤層は、例えばEVAと上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状にシート成形することにより製造される。
反射防止層上には、保護層を設けても良い。保護層は、前記ハードコート層と同様にして形成することが好ましい。
粘着剤層上に設けられる剥離シートの材料としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明のポリマーが好ましく、このような材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンMXD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニルクロライド等のポリマーを主成分とする樹脂を用いることができる。これら中で、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが好適に用いることができる。厚さは10〜200μmが好ましく、特に30〜100μmが好ましい。
本発明の光学フィルタが、ディスプレイの1種であるプラズマディスプレイパネルの画像表示面に貼付された状態の1例を図6に示す。ディスプレイパネル60の表示面の表面に粘着剤層66を介して光学フィルタが接着されている。即ち、透明基板(一般に透明フィルム)61の一方の表面に、メッシュ状金属導電層63、防眩層62、低屈折率層等の反射防止層64がこの順で設けられ、透明基板61の他方の表面には近赤外線吸収層65及び粘着剤層66が設けられた光学フィルタが表示面に設けられている。そしてフィルタの縁部(側縁部)に、メッシュ状導電層63’が露出している。この露出したメッシュ状導電層63’にプラズマディスプレイパネル60の周囲に設けられた金属カバー69にシールドフィンガー(板バネ状金属部品)68を介して接触状態にされている。シールドフィンガー(板バネ状金属部品)の代わりに、導電性ガスケット等が用いても良い。これにより、光学フィルタと金属カバー69が導通し、アースが達成される。金属カバー69は金属枠、フレームでも良い。図6から明らかなように、メッシュ状導電層63は、視聴者側を向いている。金属カバー69は、導電層73の縁部の縁部から2〜20mm程度覆っている。また金属カバー69の形状を変更して、金属カバー69をメッシュ状導電層63’に直接接触するようにしても良い。
本発明のPDP表示装置は、一般に透明基板としてプラスチックフィルムを使用しているので、上記のように本発明の光学フィルタをその表面であるガラス板表面に直接貼り合わせることができるため、特に透明フィルムを1枚使用した場合は、PDP自体の軽量化、薄型化、低コスト化に寄与できる。また、PDPの前面側に透明成形体からなる前面板を設置する場合に比べると、PDPとPDP用フィルタとの間に屈折率の低い空気層をなくすことができるため、界面反射による可視光反射率の増加、二重反射などの問題を解決でき、PDPの視認性をより向上させることができる。
従って、本発明の光学フィルタを有するディスプレイは、防眩効果、反射防止効果、帯電防止性に優れ、危険な電磁波の放射もほとんどなく、見やすく、ホコリ等が付きにくく、安全なディスプレイということができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<ディスプレイ用光学フィルタの作製>
(1)メッシュ状金属導電層の形成
表面に易接着層(ポリエステルポリウレタン;厚さ20nm)を有する厚さ100μmの長尺状ポリエチレンテレフタレートフィルム(幅:600mm、長さ100m)の易接着層上に、ポリビニルアルコールの20%水溶液をドット状に印刷した。ドット1個の大きさは1辺が138μmの正方形状であり、ドット同士間の間隔は25μmであり、ドット配列は正方格子状である。印刷厚さは、乾燥後で約4μmである。
<ディスプレイ用光学フィルタの作製>
(1)メッシュ状金属導電層の形成
表面に易接着層(ポリエステルポリウレタン;厚さ20nm)を有する厚さ100μmの長尺状ポリエチレンテレフタレートフィルム(幅:600mm、長さ100m)の易接着層上に、ポリビニルアルコールの20%水溶液をドット状に印刷した。ドット1個の大きさは1辺が138μmの正方形状であり、ドット同士間の間隔は25μmであり、ドット配列は正方格子状である。印刷厚さは、乾燥後で約4μmである。
その上に、銅を平均膜厚3μmとなるように真空蒸着した。次いで、常温の水に浸漬し、スポンジで擦ることによりドット部分を溶解除去し、次いで水でリンスした後、乾燥してポリエチレンフィルムの全面にメッシュ状導電層を形成した。
このフィルム表面の導電層は、正確にドットのネガパターンに対応した正方格子状のものであり、線幅は30μm、ピッチは163μm、開口率は67%であった。また、導電層(銅層)の平均厚さは3μmであった。
(2)防眩層の形成
下記の配合:
ペンタエリスリトールトリアクリレート
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学(株)製) 200質量部
アクリルビーズ(平均粒径5μm、
商品名MX−500、綜研化学(株)製) 3質量部
IPA 100質量部
シクロヘキサノン 100質量部
イルガキュア184(チバスペシャリティケミカル社製) 6質量部
を混合して得た塗布液を、上記メッシュ状金属導電層の全面に、グラビアコータにより塗布し、塗布直後にPETフィルム(塗布面)を40°傾斜させ、120秒後、紫外線照射により硬化させた。これにより、メッシュ状金属導電層上に厚さ7μmの防眩層(屈折率1.48)を形成した。
下記の配合:
ペンタエリスリトールトリアクリレート
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学(株)製) 200質量部
アクリルビーズ(平均粒径5μm、
商品名MX−500、綜研化学(株)製) 3質量部
IPA 100質量部
シクロヘキサノン 100質量部
イルガキュア184(チバスペシャリティケミカル社製) 6質量部
を混合して得た塗布液を、上記メッシュ状金属導電層の全面に、グラビアコータにより塗布し、塗布直後にPETフィルム(塗布面)を40°傾斜させ、120秒後、紫外線照射により硬化させた。これにより、メッシュ状金属導電層上に厚さ7μmの防眩層(屈折率1.48)を形成した。
これによりディスプレイ用光学フィルタを得た。
[実施例2]
<ディスプレイ用光学フィルタの作製>
表面に接着層(ポリエステルポリウレタン;厚さ20nm)を有する厚さ100μmの長尺状ポリエチレンテレフタレートフィルム(幅:600mm、長さ100m)の接着層の全面に、厚さ10μmの銅箔を付着させた。この銅箔を、フォトリソグラフィー法によりエッチングし、格子パターンの銅箔(線径10μm、ピッチ250μm)を形成した。
<ディスプレイ用光学フィルタの作製>
表面に接着層(ポリエステルポリウレタン;厚さ20nm)を有する厚さ100μmの長尺状ポリエチレンテレフタレートフィルム(幅:600mm、長さ100m)の接着層の全面に、厚さ10μmの銅箔を付着させた。この銅箔を、フォトリソグラフィー法によりエッチングし、格子パターンの銅箔(線径10μm、ピッチ250μm)を形成した。
このフィルム表面の導電層の線幅は30μm、ピッチ127μm、開口率は58%であった。また、導電層(銅層)の平均厚さは10μmであった。
(2)防眩層の形成
下記の配合:
ペンタエリスリトールトリアクリレート
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学(株)製) 200質量部
アクリルビーズ(平均粒径5μm、
商品名MX−500、綜研化学(株)製) 3質量部
IPA 100質量部
シクロヘキサノン 100質量部
イルガキュア184(チバスペシャリティケミカル社製) 6質量部
を混合して得た塗布液を、上記メッシュ状金属導電層の全面に、グラビアコータにより塗布し、塗布直後にPETフィルム(塗布面)を90°傾斜させ、120秒後、紫外線照射により硬化させた。これにより、メッシュ状金属導電層上に厚さ12μmの防眩層(屈折率1.48)を形成した。
下記の配合:
ペンタエリスリトールトリアクリレート
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学(株)製) 200質量部
アクリルビーズ(平均粒径5μm、
商品名MX−500、綜研化学(株)製) 3質量部
IPA 100質量部
シクロヘキサノン 100質量部
イルガキュア184(チバスペシャリティケミカル社製) 6質量部
を混合して得た塗布液を、上記メッシュ状金属導電層の全面に、グラビアコータにより塗布し、塗布直後にPETフィルム(塗布面)を90°傾斜させ、120秒後、紫外線照射により硬化させた。これにより、メッシュ状金属導電層上に厚さ12μmの防眩層(屈折率1.48)を形成した。
これによりディスプレイ用光学フィルタを得た。
[実施例3]
<ディスプレイ用光学フィルタの作製>
実施例1で得た光学フィルタにさらに下記の各層を形成した:
(3)低屈折率層の形成
下記の配合:
オプスターJN―7212(日本合成ゴム(株)製) 100質量部
メチルエチルケトン 117質量部
メチルイソブチルケトン 117質量部
を混合して得た塗布液を、上記ハードコート層上にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させ、次いでその紫外線照射により硬化させた。これにより、ハードコート層上に厚さ90nmの低屈折率層(屈折率1.42)を形成した。
<ディスプレイ用光学フィルタの作製>
実施例1で得た光学フィルタにさらに下記の各層を形成した:
(3)低屈折率層の形成
下記の配合:
オプスターJN―7212(日本合成ゴム(株)製) 100質量部
メチルエチルケトン 117質量部
メチルイソブチルケトン 117質量部
を混合して得た塗布液を、上記ハードコート層上にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させ、次いでその紫外線照射により硬化させた。これにより、ハードコート層上に厚さ90nmの低屈折率層(屈折率1.42)を形成した。
(4)近赤外線吸収層(色調補正機能を有する)の形成
下記の配合:
ポリメチルメタクリレート 30質量部
TAP−2(山田化学工業(株)製) 0.4質量部
Plast Red 8380(有本化学工業(株)製 0.1質量部
CIR−1085(日本カーリット(株)製) 1.3質量部
IR−10A((株)日本触媒製) 0.6質量部
メチルエチルケトン 152質量部
メチルイソブチルケトン 18質量部
を混合して得た塗布液を、上記ポリエチレンフィルムの裏面全面にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させた。これにより、ポリエチレンフィルム上に厚さ5μmの近赤外線吸収層(色調補正機能を有する)を形成した。
下記の配合:
ポリメチルメタクリレート 30質量部
TAP−2(山田化学工業(株)製) 0.4質量部
Plast Red 8380(有本化学工業(株)製 0.1質量部
CIR−1085(日本カーリット(株)製) 1.3質量部
IR−10A((株)日本触媒製) 0.6質量部
メチルエチルケトン 152質量部
メチルイソブチルケトン 18質量部
を混合して得た塗布液を、上記ポリエチレンフィルムの裏面全面にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させた。これにより、ポリエチレンフィルム上に厚さ5μmの近赤外線吸収層(色調補正機能を有する)を形成した。
(5)粘着剤層の形成
下記の配合:
SKダイン1811L(綜研化学(株)製) 100質量部
硬化剤L−45(綜研化学(株)製) 0.45質量部
トルエン 15質量部
酢酸エチル 4質量部
を混合して得た塗布液を、上記近赤外線吸収層上にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させた。これにより、近赤外線吸収層上に厚さ25μmの粘着剤層を形成した。
下記の配合:
SKダイン1811L(綜研化学(株)製) 100質量部
硬化剤L−45(綜研化学(株)製) 0.45質量部
トルエン 15質量部
酢酸エチル 4質量部
を混合して得た塗布液を、上記近赤外線吸収層上にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させた。これにより、近赤外線吸収層上に厚さ25μmの粘着剤層を形成した。
これによりディスプレイ用光学フィルタを得た。
[光学フィルタの評価]
(1)フィルム表面から防眩層表面までの高さ(防眩層の厚さD)、及び防眩層表面から露出している微粒子頂上までの高さ
得られた光学フィルタの透明基板表面から防眩層表面までの高さ(防眩層の厚さD)は、表面粗さ計(商品名:サーフコム480A;東京精密(株)製)を用いてJIS B0601−2001 に従って、透明基板表面と、その表面に設けられた防眩層表面を測定し、その差から厚さをもとめた。
(1)フィルム表面から防眩層表面までの高さ(防眩層の厚さD)、及び防眩層表面から露出している微粒子頂上までの高さ
得られた光学フィルタの透明基板表面から防眩層表面までの高さ(防眩層の厚さD)は、表面粗さ計(商品名:サーフコム480A;東京精密(株)製)を用いてJIS B0601−2001 に従って、透明基板表面と、その表面に設けられた防眩層表面を測定し、その差から厚さをもとめた。
また得られた光学フィルタの透明基板表面から微粒子頂上までの高さ(P+H)は、表面粗さ計(商品名:サーフコム480A;東京精密(株)製)を用いてJIS B0601−2001 に従って測定することによる得た断面曲線から求めた。なお、測定長さは2mmで行った。
(2)微粒子の分布
実施例1で得られた光学フィルタの防眩層上から顕微鏡により観察し、面積0.25mm2当たりメッシュに接触している微粒子の数を数え、全体数に対する百分率を示す。これは質量比に相当する。
JIS−K−7105に従い測定した。
実施例1で得られた光学フィルタの防眩層上から顕微鏡により観察し、面積0.25mm2当たりメッシュに接触している微粒子の数を数え、全体数に対する百分率を示す。これは質量比に相当する。
JIS−K−7105に従い測定した。
(3)透過像鮮明度
JIS−K−7105に従い測定した。
JIS−K−7105に従い測定した。
(4)反射像鮮明度(反射角:45度)
JIS−K−7105に従い測定した。
JIS−K−7105に従い測定した。
上記結果を表1に示す。
また、実施例1及び2で得られたPDPフィルタは、上記結果から明らかなように微粒子が突出し且つメッシュ表面に偏在しており、これにより鮮明な像を得ることができる。実際にPDPに貼付しても透明性、電磁波遮蔽性等において、従来のものと遜色はなく、一方、PDP製造の生産性は優れている。
11、21、31、61 透明基板
12、22、32、42、62 防眩層
13、23、33、43、63 金属導電層
34、44、64 低屈折率層
35、45、65 近赤外線吸収層
36、46、66 粘着剤層
12、22、32、42、62 防眩層
13、23、33、43、63 金属導電層
34、44、64 低屈折率層
35、45、65 近赤外線吸収層
36、46、66 粘着剤層
Claims (28)
- 基板の一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた構造を含むディスプレイ用光学フィルタであって、
メッシュ状の金属導電層の表面に、樹脂中に微粒子が分散した防眩層が設けられ、且つその微粒子が金属導電層のメッシュ表面及び/又はその近傍に偏在していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。 - 微粒子が金属導電層のメッシュ側端部及び/又はその近傍に偏在している請求項1に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 金属導電層のメッシュに接触している微粒子が、微粒子全体の30質量%以上である請求項1又は2に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 微粒子の平均粒径が1〜10μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 微粒子が有機樹脂微粒子である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
- 有機樹脂微粒子が、架橋アクリル樹脂微粒子、架橋スチレン樹脂微粒子及び架橋アクリル−スチレン共重合体微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子である請求項5に記載の光学フィルタ。
- 有機樹脂微粒子が、架橋アクリル樹脂微粒子である請求項6に記載の光学フィルタ。
- 金属導電層のメッシュの厚さが1〜15μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 金属導電層のメッシュの線幅が、40μm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 金属導電層の開口率が50%以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- メッシュ表面上の微粒子が防眩層表面から突出し、メッシュの線間の微粒子は防眩層表面から突出していない請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
- 防眩層の樹脂が、紫外線硬化性樹脂である請求項1〜11のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
- 防眩層がハードコート機能を有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
- 防眩層上にさらに防眩層より屈折率の低い低屈折率層が設けられている請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
- 基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層から選択される少なくとも1層が設けられている請求項1〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収機能及びネオンカット機能を有する粘着剤層からなる請求項1〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 基板の防眩層が設けられていない側の表面に、ネオンカット機能を有する近赤外線吸収層、及び粘着剤層が、この順で基板上に設けられている請求項1〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、及びネオンカット機能を有する粘着剤層が、この順で基板上に設けられている請求項1〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 基板の防眩層が設けられていない側の表面に、近赤外線吸収層、ネオンカット層及び粘着剤層が、この順で基板上に設けられている請求項1〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 基板がプラスチックフィルムである請求項1〜19のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- JIS−K−7105に規定される透過像鮮明度が150以上である請求項1〜20のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- JIS−K−7105に規定される反射像鮮明度(反射角:45度)が100以下である請求項1〜21のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- プラズマディスプレイパネル用フィルタである請求項1〜22のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタがガラス基板に貼付されたディスプレイ用光学フィルタ。
- 一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を、金属導電層上に塗布された塗布液が一定方向に流動するように塗布液に圧力を付与して塗布し、次いで乾燥させることを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
- 一方の表面にメッシュ状の金属導電層が設けられた基板の当該金属導電層の上に、有機溶剤及び樹脂中に微粒子が分散した防眩層形成用塗布液を塗布した後、その塗布面を傾斜させて一定方向に流動させ、次いで乾燥させることを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタを備えたことを特徴とするディスプレイ。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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