JP2007086723A - 感光性樹脂組成物、感光性フィルム、これらを用いたマイクロ化学チップの製造方法、およびマイクロ化学チップ - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性フィルム、これらを用いたマイクロ化学チップの製造方法、およびマイクロ化学チップ Download PDF

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Abstract

【課題】微細なパターンを有するマイクロ化学チップを簡便に、かつ様々な流路デザインにも容易に対応して作製できる感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】マイクロ化学チップの流路を形成するための感光性樹脂組成物であって、前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含み、前記(B)光重合性化合物が、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性フィルム、及び、これらを用いたマイクロ化学チップ製造方法、並びにマイクロ化学チップに関する。
近年、化学実験や化学操作をダウンサイジングし、集積化するマイクロ化学チップの研究が急速に注目を集めている。マイクロ化学チップを用いた化学実験等では、試薬量・廃液量の削減、省スペース、携帯性などの様々なメリットをもたらす。また、この化学プロセスが半導体集積化回路と同様に、集積、微細化できることから、測定時間の大幅な短縮と高効率化が可能である。
マイクロ化学チップは、数cm角のチップ上で様々な化学プロセスを行うために、ガラス基板上に数十〜数百μmの微細な流路が形成されており、その流路内で移動、混合、反応、分離、検出などを行うことができる。このようなマイクロ化学チップを用いた化学システム・分析システムは、マイクロ化学分析システム(μ−TAS:micro total analysis system)と呼ばれている。
マイクロ化学チップ上で化学プロセスを行うチップとしては、マイクロリアクタチップやコンビナトリアル合成を目的としたチップを代表例として挙げることができる。また、分析デバイスとしては、遺伝子やタンパク質、細胞成分などの分離・分析を目的とした、電気泳動チップや液体クロマトグラフィチップなどを代表例として挙げることができる。これらマイクロ化学チップ上には試料を移動、混合、反応、分離、検出などさせるための流路が形成されている。
従来、マイクロ化学チップ用基板への流路の作製方法としては、プラスチック基板へ金型を転写する方法や射出成形などがあるが、これらの方法では金型を作製する必要がある。この金型を作製するには膨大なコストと時間がかかるため、デザイン変更に柔軟に対応できないという問題がある。
また、ガラス基板に流路を形成する方法には、一般的にフッ酸をエッチャントとしたウェットエッチングが用いられるが、マスクとしてガラス基板上にクロム及び金、さらにレジストを形成する必要があるため工程数が増え、材料も高価なことから高コストになるという問題がある。
また、一般的に、流路が形成されたガラス基板に蓋となるガラス基板やSi基板などを接合するために、摩擦接合や熱溶融接合、ハンダ接合、陽極接合などの方法が用いられる。これらの方法は、いずれも高温で大掛かりな工程になるという問題がある。
前記問題を解決するために、感光性樹脂組成物を用いた流路形成方法が検討されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、感光性樹脂組成物層上に例えばSiOといった絶縁層が設けられるため、蓋となる基板がガラス基板の場合は、上記記載の大掛かりな接合工程が必要になるという問題が生じる。
特開2004−170293号公報
本発明の目的は、上述のような問題の少なくとも1つを解決させるためになされたものであって、微細なパターンを有するマイクロ化学チップを簡便に、かつ様々な流路デザインにも容易に対応して作製でき、さらに、マイクロ化学チップの構成によっては、蓋となる基板を大掛かりな接合工程を必要とせずに設けることができる感光性樹脂組成物、及び感光性フィルムを提供することである。
また、本発明の他の目的は、上述のような問題の少なくとも1つを解決させるためになされたものであって、微細なパターンを有するマイクロ化学チップを簡便に、かつ様々な流路デザインにも容易に対応して作製でき、さらに、マイクロ化学チップの構成によっては、蓋となる基板を大掛かりな接合工程を必要とせずに設けることができるマイクロ化学チップの製造方法を提供することである。
また、本発明のさらに他の目的は、上述のような問題の少なくとも1つを解決させるためになされたものであって、微細なパターンを有し、かつ様々な流路デザインにも容易に対応でき、製造コストが低く、簡便な工程で作製できるマイクロ化学チップを提供することである。
本発明は以下の通りである。
本発明は、マイクロ化学チップの流路を形成するための感光性樹脂組成物であって、前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含み、前記(B)光重合性化合物が、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
前記分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物が、さらに、分子内に少なくとも1つの水酸基を有することが好ましい。
また、本発明は、支持体と、前記支持体上に形成された前記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備える感光性フィルムに関する。
また、本発明は、基板上に、前記感光性樹脂組成物、又は前記感光性フィルムを用いて感光性樹脂組成物層を積層する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程を含むことを特徴とするマイクロ化学チップの製造方法に関する。
前記製造方法においては、さらに、前記光硬化物パターン上に、貫通穴を有する絶縁基材を接着する工程を含むことが好ましい。
また、本発明は、基板上に、前記感光性樹脂組成物、又は前記感光性フィルムを用いて感光性樹脂組成物層を積層する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程、光硬化物パターンをマスクとして前記基板をエッチングすることにより前記基板に溝を設ける工程を含むことを特徴とするマイクロ化学チップの製造方法に関する。
前記製造方法においては、さらに、前記光硬化物パターンを剥離する工程、及び、前記基板の溝を設けた面に、貫通穴を有する絶縁基材を接着する工程を含むことが好ましい。
また、本発明は、基板、基板上に積層された流路パターン、及び流路パターン上に積層された絶縁基材を含むマイクロ化学チップであって、流路パターンが感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたパターンであり、基板と流路パターンが接着し、流路パターンと絶縁基材が接着していることを特徴とするマイクロ化学チップに関する。
また、本発明は、流路となる溝を有する基板、及び基板の溝を有する面に積層された絶縁基材を含むマイクロ化学チップであって、前記溝が、流路パターンをマスクとして基板をエッチングすることにより形成され、流路パターンが感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたパターンであり、感光性樹脂組成物が、支持体と、前記支持体上に形成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備える感光性フィルムを用いて基板上に設けられたことを特徴とするマイクロ化学チップに関する。
本発明のマイクロ化学チップを形成するために用いられる感光性樹脂組成物は、上記の感光性樹脂組成物であることが好ましい。
本発明によれば、マイクロ化学チップ基板上での密着性に優れる感光性樹脂組成物、感光性フィルム、及びこれらを用いたマイクロ化学チップの製造方法が提供できる。本発明の感光性樹脂組成物、感光性フィルム、及びこれらを用いたマイクロ化学チップの製造方法によれば、微細なパターンを有するマイクロ化学チップを簡便に、かつ様々な流路デザインにも容易に対応して作製でき、さらに、マイクロ化学チップの構成によっては、蓋となる基板を大掛かりな接合工程を必要とせずに設けることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、微細なパターンを有することができ、かつ様々な流路デザインにも容易に対応できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含有してなる。
本発明における(A)バインダーポリマーとしては、例えばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の観点からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で、または2種類以上のバインダーポリマーを組み合わせて用いることができる。2種類以上のバインダーポリマーの組み合わせ例としては、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。また、特開平11−327137号公報記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用することもできる。なお、必要に応じて、バインダーポリマーは感光性基を有していてもよい。
(A)成分のバインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン等の重合可能なスチレン誘導体、アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。これらを単独で用いてホモポリマーとしてもよいし、2種類以上を組み合わせてコポリマーとしてもよい。
ここで、本発明における(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味する。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、及びこれらの構造異性体が挙げられる。これらは、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有していることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、安定性の観点からメタクリル酸が好ましい。(A)バインダーポリマーの酸価は、現像時間の観点から30mgKOH/g以上であることが好ましく、光硬化したレジストの耐現像液性の観点から250mgKOH/g以下であることが好ましく、45〜200mgKOH/gであることがより好ましい。現像工程として溶剤による現像を行う場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体の使用量を抑えて調製することが好ましい。(A)バインダーポリマーの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算)は、耐現像液性の観点から20,000以上であることが好ましく、現像時間を短くできる観点から300,000以下であることが好ましく、25,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜100,000であることが特に好ましい。
本発明における(B)成分の光重合性化合物は、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物を含む。分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物は、さらに、分子内に少なくとも1つの水酸基を有していてもよい。また、(B)成分の光重合性化合物は、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物と、分子内に少なくとも1つの水酸基、少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物とを両方含むこともできる。
分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物としては、密着性の観点から好ましいものとして、例えば一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007086723
〔式中、Rは、各々独立に、
Figure 2007086723
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、mは1〜14の整数である)、
Figure 2007086723
(式中、mは1〜14の整数である)、又は、
Figure 2007086723
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは1〜9の整数であり、mは1〜14の整数である)を示す。但し、Rの少なくとも1つは、一般式(II)又は一般式(IV)である。〕で表される化合物を用いることが好ましい。
光重合性化合物が、分子内に少なくとも1つの水酸基、少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する場合、Rの少なくとも1つは一般式(III)であり、かつ、Rの少なくとも1つは一般式(II)又は一般式(IV)である。
一般式(II)又は一般式(III)中、mは、1〜14の整数であり、1〜6であることが好ましい。mが、14を超えると、耐薬品性が低下する場合がある。また、一般式(IV)中、mは、1〜14の整数であり、1〜6であることが好ましく、nは、1〜9の整数であり、3〜6であることが好ましい。mが、14を超えると、耐薬品性が低下する場合があり、nが、9を超えると、機械強度が低下する場合がある。
分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物として、特に好ましくは、一般式(V)で表される化合物である。
Figure 2007086723
分子内に少なくとも1つの水酸基、少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物として、特に好ましくは、一般式(VI)で表される化合物である。
Figure 2007086723
上記一般式(I)で表される化合物で、市販のものとしては、例えば、NKオリゴUA−21(新中村化学工業(株)商品名、一般式(I)中、Rが全て一般式(III)である)、M−315(東亜合成(株)商品名、一般式(I)中、Rが全て一般式(II)である)、M−215(東亜合成(株)商品名、一般式(I)中、2つのRが一般式(II)であり、1つのRが一般式(III)である)等が挙げられる。
分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、1〜40重量部とすることが好ましく、3〜30重量部とすることがより好ましく、6〜25重量部とすることが更に好ましい。この含有量が1重量部未満ではガラスとの密着性が劣る傾向があり、40重量部を超えると、流動性が高くなり感光性フィルムを巻き取ったときの端部から感光性樹脂組成物が染み出す(エッジフュージョン)といった不具合が生じる傾向がある。
また、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物以外の(B)成分としては、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物が好ましく用いられる。その例としては、例えば、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物に特に制限はないが、例えば、一般式(VII)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2007086723
前記一般式(VII)中、R及びRは、各々独立に水素原子又はメチル基を示す。前記一般式(VII)中、X及びYは各々独立に炭素数2〜6のアルキレン基を示し、エチレン基又はプロピレン基であることが好ましく、エチレン基であることがより好ましい。前記一般式(VII)中、p及びqはp+q=4〜40となるように選ばれる正の整数であり、6〜34であることが好ましく、8〜30であることがより好ましく、8〜28であることが特に好ましく、8〜20であることが非常に好ましく、8〜16であることが非常に特に好ましく、8〜12であることが極めて好ましい。p+qが4未満では、(A)成分との相溶性が低下する傾向があり、p+qが40を超えると親水性が増加し光硬化物パターンの吸水率が高くなる傾向がある。前記炭素数2〜6のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基等が挙げられる。
また、前記一般式(VII)中の芳香環は置換基を有していてもよく、それら置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、フェナシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモイル基又は複素環を含む基、これらの置換基で置換されたアリール基等が挙げられる。上記置換基は、縮合環を形成していてもよい。また、これらの置換基中の水素原子がハロゲン原子等の上記置換基などに置換されていてもよい。また、置換基の数がそれぞれ2以上の場合、2以上の置換基は各々同一でも相違していてもよい。
前記一般式(VII)で表される化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物に類似した化合物として、ビスフェノールA−ジエポキシにアクリル酸を付加させた化合物も挙げられる。ビスコート♯540(大阪有機化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物以外の(B)光重合性化合物としては、トリシクロデカンジメタノールやネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレートや、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、EO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明における(C)成分の光重合開始剤としては、置換基を有していてもよいヘキサアリールビイミダゾールが好ましく用いられ、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、密着性及び感度の見地からは、置換基を有していてもよい2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体がより好ましい。また、置換基を有していてもよいヘキサアリールビイミダゾール以外の(C)成分としては、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせでもよい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(A)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部の範囲とすることが好ましく、45〜70重量部とすることがより好ましい。この含有量が40重量部未満では光硬化物が脆くなり易く塗膜性に劣る傾向があり、80重量部を超えると、感度が不充分となる傾向がある。(B)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部の範囲とすることが好ましく、30〜50重量部とすることがより好ましい。この含有量が20重量部未満では解像度が低下する傾向があり、60重量部を超えるとエッジフュージョンが発生しやすくなる傾向がある。
また、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物以外の光重合性化合物を含有する場合、その含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、1〜40重量部の範囲とすることが好ましく、5〜35重量部とすることがより好ましく、10〜30重量部とすることが特に好ましい。この含有量が1重量部未満では解像性が低下する傾向があり、40重量部を超えるとフィルムの形成が困難になる傾向がある。
前記(C)光重合開始剤の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。この含有量が0.1重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、20重量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。(C)成分中のヘキサアリールビイミダゾールの含有量としては、10〜90重量%であることが好ましく、20〜80重量%であることがより好ましい。この含有量が10重量%未満では密着性が不充分となる傾向があり、90重量%を超えると現像処理時に現像スラッジの増加となる傾向がある。
以上のような成分を含む樹脂組成物は、さらに必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを、(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
以上のような成分を含む本発明の感光性樹脂組成物は、たとえば、含有成分をロールミル、ビーズミル等で均一に混練、混合することにより得ることができる。また、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤またはこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60重量%程度の溶液として用いることができる。
得られた感光性樹脂組成物を用いてマイクロ化学チップ用基板上に感光物組成物層を形成する方法としては、特に制限はないが、前記基板上に感光性樹脂組成物を液状レジストとして塗布して乾燥することことができる。また、必要に応じて感光性樹脂組成物層上に保護フィルムを被覆することができる。さらに、後に詳しく述べるが感光性樹脂組成物層を感光性フィルムの形態で用いることが好ましい。塗布される感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好ましい。液状レジストとして塗布後、保護フィルムを被覆して用いる場合の保護フィルムとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムが挙げられる。
次に、本発明に係る感光性フィルム、すなわち、上述した本発明の樹脂組成物からなる樹脂組成物層が支持体上に形成されてなる感光性フィルムについて説明する。
感光性フィルムは、支持体と、その上に形成された感光性樹脂組成物層とを含む。支持体としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の重合体フィルムを好ましく用いることができる。重合体フィルムの厚みは、1〜100μm程度とすることが好ましい。支持体上への感光性樹脂組成物層の形成方法は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の溶液を塗布、乾燥することにより好ましく実施できる。塗布される感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好ましい。塗布は、たとえば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。乾燥は、70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができる。また、感光性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以下とすることが好ましい。支持体として用いられる上記重合体フィルムを保護フィルムとして用いて、感光性樹脂組成物層表面を被覆してもよい。保護フィルムとしては、感光性樹脂組成物層と支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層と保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。さらに、感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層、支持体および任意の保護フィルムの他に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層や保護層を有していてもよい。
製造された感光性フィルムは、通常、円筒状の巻芯に巻きとって貯蔵される。なお、この際支持体が外側になるように巻き取られることが好ましい。上記ロール状の感光性フィルムロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。上記巻芯としては、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックが挙げられる。
次に、本発明のマイクロ化学チップの製造方法を説明する。マイクロ化学チップの製造方法は、基板上に、感光性樹脂組成物、又は感光性フィルムを用いて感光性樹脂組成物層を積層する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程を含む。さらに任意の工程を有していても良い。任意の工程として、前記光硬化物パターン上に、貫通穴を有する絶縁基材を接着する工程を含むことが好ましい。これにより、除去部を流路とするマイクロ化学チップが得られる。
まず、上述した本発明の感光性樹脂組成物層をマイクロ化学チップ用の基板上に積層する。前記基板としては、ガラス基板若しくはポリマー基板のような絶縁基板又はシリコン基板などの半導体基板若しくはITOのような電極が形成された半導体基板が挙げられる。積層方法としては、上述した塗布方法が用いられるほか、感光性フィルムを用いることもできる。感光性フィルムを用いる積層方法は、感光性樹脂組成物層上に保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去しながら基板上へ積層する。前記積層条件としては、例えば、感光性樹脂組成物層を70〜130℃程度に加熱しながら、基板上に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着することにより積層する方法などが挙げられ、減圧下で積層することも可能である。基板表面の形状は、通常は平坦であるが凹凸があったり、電極パターンが形成されていてもよい。
感光性樹脂組成物の積層後、画像状に活性光線を照射して、露光部の感光性樹脂層を光硬化させる。画像状に活性光線を照射させる方法としては、マスクパターンを通して感光性樹脂層上に、画像状に活性光線を照射し、露光部の感光性樹脂層を光硬化させる方法がある。マスクパターンは、ネガ型でもポジ型でもよく、一般に用いられているものを使用できる。活性光線の光源としては、公知の光源、たとえば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。また、マスクパターンを用いずに、レーザー直接描画露光を行うこともできる。
図1に示したように、露光後に未露光部の感光性樹脂組成物層を現像により選択的に除去することにより、マイクロ化学チップ用の基板3上に光硬化物パターン2(除去部5を流路とする光硬化物からなるパターン)が形成される。なお現像工程は、支持体が存在する場合は、現像に先立ち、支持体を除去する。現像は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去することにより行われる。本発明においては、アルカリ性水溶液を用いることが好ましい。アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。このアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。上記現像の方式としては、たとえば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱処理により、形成された光硬化物パターンをさらに硬化するようにしてもよい。
図3に示したように、光硬化物パターンを形成後に光硬化物パターン上に貫通穴4を設けた絶縁基材1等(図2)の蓋を設けることで、例えばマイクロ化学チップ6を簡便に作製できる。貫通穴4を設けた絶縁基材1等で蓋をする方法としては、光硬化物パターン上の微粘着を利用して、例えば、光硬化物パターンを70〜150℃程度に加熱しながら、貫通穴4を設けた絶縁基材1等を0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で光硬化物パターンに圧着することにより積層する方法などが挙げられる。また、減圧下で積層することも可能である。さらに、貫通穴4を設けた絶縁基材1を積層後、光硬化物パターンと貫通穴4を設けた絶縁基材1を完全に接着させるために、60〜250℃程度の加熱処理を行うことが好ましい。絶縁基板としては、例えば、ガラス基板又はポリマー基板を用いることができる。
図4に、上記方法により得られたマイクロ化学チップ6の断面図を示す。図中、5は感光性樹脂組成物除去部(未露光部)であり、マイクロ化学チップ6においては、除去部5が流路となる。
また、マイクロ化学チップの他の製造方法を説明する。この方法は、基板上に、感光性樹脂組成物、又は感光性フィルムを用いて感光性樹脂組成物層を積層する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程、光硬化物パターンをマスクとして前記基板をエッチングすることにより前記基板に溝を設ける工程を含む。さらに任意の工程を有していても良い。任意の工程として、前記光硬化物パターンを剥離する工程、及び、前記基板の溝を設けた面に、貫通穴を有する絶縁基材を接着する工程を含むことが好ましい。これにより、基板のエッチング部(溝)を流路とするマイクロ化学チップが得られる。
感光性樹脂組成物層を積層する工程、露光部を光硬化させる工程、及び光硬化物パターンを形成する工程は、上述の製造方法と同様に行うことができる。例えば、図6に示したように、マイクロ化学チップ基板がガラス基板13の場合は、加熱処理した光硬化物パターン(レジストパターン)12をマスクとして、ガラス基板13をウェットエッチングして流路となる溝17を形成する。その後、図7に示したように、レジストパターンを剥離し、流路形成部面に、貫通穴を設けたガラス基板等(図2)を摩擦接合や熱溶融接合により接合することが好ましい。ウェットエッチングに用いるエッチャントとしては、フッ酸や、フッ酸とその他酢酸や塩酸や硫酸、ギ酸などの混酸などの酸等が用いられるが、エッチング可能なものであれば特に制限はない。
図5に、上記方法により得られたマイクロ化学チップ16の断面図を示す。図中、17はガラス基板に設けられた溝であり、溝17は流路となる。
さらに、本発明のマクロ化学チップについて説明する。本発明のマイクロ化学チップは、基板、基板上に積層された流路パターン、及び流路パターン上に積層された絶縁基材を含むマイクロ化学チップであって、流路パターンが感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたパターンであり、基板と流路パターンが接着し、流路パターンと絶縁基材が接着していることを特徴とする。感光性樹脂組成物としては、ネガ型感光性樹脂組成物又はポジ型感光性組成物、いずれでも用いることができる。このようなマイクロ化学チップは、上述の感光性樹脂組成物又は感光性フィルムを使用し、上述のマイクロ化学チップの製造方法により作製することができる。
本発明のマイクロ化学チップにおいては、基板と絶縁基材とが、感光性樹脂組成物を用いて形成された流路パターンにより接着している。このようなマイクロ化学チップの例としては、上述の図3に示すマイクロ化学チップを挙げることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、流路となる溝を有する基板、及び基板の溝を有する面に積層された絶縁基材を含むマイクロ化学チップであって、前記溝が、流路パターンをマスクとして基板をエッチングすることにより形成され、流路パターンが感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたパターンであり、感光性樹脂組成物が、支持体と、前記支持体上に形成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備える感光性フィルムを用いて基板上に設けられたことを特徴とする。感光性樹脂組成物としては、ネガ型感光性樹脂組成物又はポジ型感光性組成物、いずれでも用いることができる。このようなマイクロ化学チップは、上述の感光性フィルムを使用し、上述のマイクロ化学チップの製造方法により作製することができる。
本発明のマイクロ化学チップにおいては、基板と絶縁基材とが、陽極接合や摩擦接合、熱溶融接合(600℃以上)などにより接着される。このようなマイクロ化学チップの例としては、上述の図7に示すマイクロ化学チップを挙げることができる。
従来のマイクロ化学チップ用の基板への流路の作製方法として、プラスチック基板を用いる場合には、金型転写する方法や射出成形などがあるが、これら工法は金型を作製する必要がある。この金型を作製するには膨大なコストと時間がかかるため、デザイン変更には柔軟に対応できないといった問題が存在する。またガラス基板を用いる場合、一般的にガラス基板のウェットエッチングにはフッ酸をエッチャントとして用いるが、マスクとしてガラス基板上にクロム及び金、さらにレジストを形成するため、工程数が増え、材料も高価なことから高コストになるといった問題がある。
本発明の感光性樹脂組成物をマイクロ化学チップ用基板上に積層し、露光及び現像によって所定のパターンを形成し、できたパターン自体を流路とすることができる。あるいは、できた所定のパターンをマスクとして、下地のマイクロ化学チップ用基板をウェットエッチングによってエッチングすることにより、基板に流路を形成することも可能である。本発明の感光性樹脂組成物を用いれば、金型の必要がないために、低コストで容易に微細な流路パターンを有する様々なデザインのマイクロ化学チップを提供することができる。また、クロム及び金の層を形成する必要がないため、工程数が減りコストダウンを図ることができる。
さらに、感光性樹脂組成物を用いて形成したパターンの微粘着を利用して、パターン上に蓋基材を貼りあわせることができる。通常、マイクロ化学チップにおいては、蓋ガラス等を用いてパッケージングする際に、陽極接合や摩擦接合、熱溶融接合といった高温で大掛かりな工程になるが、マイクロ化学チップの構成によっては、本発明の感光性樹脂組成物を用いて光硬化物パターンさえ作製すれば、光硬化物パターンの微粘着を利用して、常圧あるいは真空で圧着して加熱処理するだけで蓋ガラス等を接合することができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、基板と蓋となる基材との間に感光性樹脂組成物を硬化してなる流路パターンを有する。感光性樹脂組成物を硬化してなる流路パターンは密着性、解像度などに優れるために、低コストで容易に微細な流路パターンを有する様々なデザインのマイクロ化学チップを得ることができる。また、一般的に感光性樹脂組成物を硬化してなる樹脂は、架橋構造を有するために、耐薬品性に優れ、流路に試料を流した際にも、流路が膨潤、又は溶解することが少ない。特に、特定の感光性樹脂組成物を用いたマイクロ化学チップは、試料として酸性水溶液や有機溶剤を流す場合に好ましく使用することができる。
また、本発明の他のマイクロ化学チップは、感光性樹脂組成物を硬化してなる流路パターンをレジストパターンとして、基板をエッチングすることにより得られる。したがって、従来の金型を必要とせずに、低コストで容易に微細な流路パターンを有する様々なデザインのマイクロ化学チップを作製することができる。
マイクロ化学チップの使用される分野は多岐にわたるが、本発明の感光性樹脂組成物を利用したマイクロ化学チップは、主に生化学分野あるいは環境分野に好適に用いることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中「%」は重量%を意味する。
(実験例1〜6)
表1に示す材料を撹拌混合し、樹脂組成物層を形成する溶液(感光性樹脂組成物の溶液)を得た。
なお表1中の(A)成分であるバインダーポリマーは、下記の合成例に従って合成した。
(合成例)
[バインダーポリマーの合成]
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、重量比3:2であるメチルセロソルブ及びトルエンの配合物500gを加え、窒素ガスを吹き込みながら撹拌して、85℃まで加熱した。一方、重合性単量体としてメタクリル酸150g、メタクリル酸メチルエステル110g、アクリル酸エチルエステル65g、メタクリル酸ブチルエステル50g及びスチレン125gと、アゾビスイソブチロニトリル2.5gとを混合した溶液(以下、「溶液a」という)を用意し、85℃に加熱された重量比3:2であるメチルセロソルブ及びトルエンの上記配合物に溶液aを4時間かけて滴下した後、85℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに、重量比3:2であるメチルセロソルブ及びトルエンの配合物150gにアゾビスイソブチロニトリル0.5gを溶解した溶液を、10分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら85℃で5時間保温した後、冷却して不揮発分(固形分)は43重量%になるように、重量比3:2であるアセトン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルの混合溶媒で希釈してバインダーポリマーを得た。得られたバインダーポリマーの重量平均分子量は50000、分散度は2.0、酸価は195mgKOH/gであった。
尚、バインダーポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定条件は、以下に示す。
(GPC測定条件)
ポンプ:日立 L−6000型((株)日立製作所製)
カラム:Gelpack GL−R420 + Gelpack GL−R430 +
Gelpack GL−R440(計3本)(以上、日立化成工業(株)製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:室温
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI((株)日立製作所製)
Figure 2007086723
*1;2−(2−クロロフェニル)−1−[2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル−1,3−ジアゾール−2−イル]−4,5−ジフェニルイミダゾール、保土ヶ谷化学工業株式会社製 商品名:B−CIM
*2;N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、保土ヶ谷化学工業株式会社製 商品名:EAB
*3;ロイコクリスタルバイオレット、山田化学株式会社製 商品名:LCV
*4;ビス(アクリルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、東亜合成株式会社製 商品名:M−215
*5;ペンタエリスリトールトリアクリレート、日本化薬株式会社社製 商品名:PET−30
*6;トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、東亜合成株式会社製 商品名:M−315
*7;トリス(メタクリロイルオキシテトラエチレングリコールイソシアナートヘキサメチレン)イソシアヌレート、新中村化学工業株式会社製 商品名:UA−21
*8;γ−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−β′−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート、大阪有機化学工業株式会社製 商品名:FA−MECH
*9;ノニルフェニルEO変性モノアクリレート、東亜合成株式会社製 商品名:M−113
*10;EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、日立化成工業株式会社製 商品名:FA−321M
*11;トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、日立化成工業株式会社製 商品名:TMPT−21
次いで、表1で得られた感光性樹脂組成物の溶液を、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレン製保護フィルム(フィルム長手方向の引張強さ:16Mpa、フィルム幅方向の引張強さ:12Mpa、商品名:NF−15,タマポリ株式会社製)で保護して感光性フィルムを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、40μmであった。
一方、ガラス基板(パイレックスガラス(登録商標);長さ60mm、幅50mm、厚さ0.5mm)をイソプロピルアルコールで洗浄、空気流乾燥した。ガラス基板を80℃に加温し、そのガラス表面上に、上記感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層がガラス表面に接するように、ポリエチレン製保護フィルムを剥離しながら110℃に加熱したラミネートロールを通してラミネートした。できあがった積層物の構成は、下からガラス基板、感光性樹脂組成物層、ポリエチレンテレフタレートフィルムとなる。
得られた積層物について、密着性、解像度、耐薬品性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
<密着性の評価>
高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(オーク製作所株式会社製)EXM1201を用いて、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が30/400〜200/400(単位:μm、ライン幅5μmに増加、スペース幅一定)の配線パターンを有するフォトツールと、41段ステップタブレットを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が26.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で30秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去して密着性の評価をした。密着性は現像液により剥離されずに残ったラインの幅(μm)で表され、この密着性の数値が小さい程、細いラインでもガラス基板から剥離せずにガラス基板に密着していることから、密着性が高いことを示す。
<解像度の評価>
41段ステップタブレットを有するフォトツールと、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が30/30〜200/200(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(オーク製作所株式会社製)EXM1201を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が26.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で30秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去して解像度の評価をした。現像処理によって未露光部が良好に除去されたスペース幅のうち、最も小さい幅を解像度とした。得られた結果を表4に示す。解像度は数値が小さいほど良好である。
<耐薬品性の評価>
積層物に、ポリエチレンテレフタレート側から、高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(オーク製作所株式会社製)EXM1201を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が26.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し160℃に加熱した箱型乾燥機に1時間入れ、水、アセトン及び酸性溶媒(HSO水溶液、濃度1.0mol/L)に1時間浸漬した。この時、剥離がなかったものを○、若干剥離したものを△、完全に剥離したものを×とした。
Figure 2007086723
(実験例7)
[マイクロ化学チップの作製1]
実験例1の感光性フィルムを用いて、前記の条件でガラス基板(パイレックスガラス(登録商標);長さ60mm、幅50mm、厚さ0.5mm)上にラミネート、露光及び現像を行い、光硬化物パターン(厚さ40μm、流路の幅100μm)を形成後、光硬化物パターン上に予め試料導入の貫通穴の開いた蓋ガラス(パイレックスガラス(登録商標);長さ60mm、幅50mm、厚さ0.5mm)を乗せて、真空加圧式ラミネータ(名機製作所製 MVLP−500)でガラス基板及び蓋ガラスの温度を120℃に加熱し、真空引き時間20秒、加圧時間60秒、圧力0.5MPaで圧着した。そして160℃で1時間加熱して接合し、マイクロ化学チップを作製した。
(実験例8〜12)
[マイクロ化学チップの作製2〜6]
実験例2〜6の感光性フィルムを用いた以外は、実験例7と同様にしてマイクロ化学チップを作製した。
得られたマイクロ化学チップについて、蓋ガラスと光硬化物パターンとの接着強度を評価した。
<絶縁基材(蓋ガラス)と光硬化物パターンとの接着強度の評価>
実験例7〜12で作製したマイクロ化学チップについて、Bondtester series4000 (DAGE社製)を使用し、荷重20kg重の条件で、絶縁基材(蓋ガラス)と光硬化物パターンとの接着強度を評価した。評価結果を表3に示す。数値が大きいほど接着強度が強いことを示す。
Figure 2007086723
(実験例13)
[マイクロ化学チップの作製7]
実験例1の感光性フィルムを用いて、前記の条件でガラス基板(ソーダガラス;長さ60mm、幅50mm、厚さ1.5mm)上にラミネート、露光及び現像を行い、光硬化物(レジスト)パターンを形成した。その後、光硬化物パターンが形成されたガラス基板を160℃で1時間加熱し、25体積%のフッ酸水溶液が入った容器に前記光硬化物パターンが形成されたガラス基板を浸漬し、マグネチックスターラで撹拌しながら光硬化物パターンをマスクとして下地のガラス基板をエッチングしてガラス基板に溝を形成した。その後、光硬化物パターンを剥離し、ガラス基板の溝を有する面に、蓋ガラス(ソーダガラス)を公知の熱融着(600℃以上)により接合し、マイクロ化学チップを作製することができる。
硬化物(レジスト)パターンが形成されたマイクロ化学チップ用の基板の斜視図である。 貫通穴が設けられた絶縁基材の斜視図である。 本発明の感光性樹脂組成物を用いたマイクロ化学チップの一例を示す斜視図である。 本発明の感光性樹脂組成物を用いたマイクロ化学チップの一例を示す断面図である。 本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成したマイクロ化学チップの一例を示す断面図である。 硬化物(レジスト)パターンをマスクとしてエッチングすることにより溝を形成したマイクロ化学チップ用の基板の斜視図である。 本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成したマイクロ化学チップの一例を示す斜視図である。
符号の説明
1:絶縁基材
2:光硬化物パターン
3:マイクロ化学チップ用の基板
4:貫通穴
5:感光性樹脂組成物除去部(流路)
6:マイクロ化学チップ
12:レジストパターン
13:マイクロ化学チップ用の基板
15:感光性樹脂組成物除去部
16:マイクロ化学チップ
17:溝(流路)

Claims (11)

  1. マイクロ化学チップの流路を形成するための感光性樹脂組成物であって、前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含み、前記(B)光重合性化合物が、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物が、さらに、分子内に少なくとも1つの水酸基を有する請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 支持体と、前記支持体上に形成された請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備える感光性フィルム。
  4. 基板上に、請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物、又は請求項3記載の感光性フィルムを用いて感光性樹脂組成物層を積層する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程を含むことを特徴とするマイクロ化学チップの製造方法。
  5. さらに、前記光硬化物パターン上に、貫通穴を有する絶縁基材を接着する工程を含む請求項4記載のマイクロ化学チップの製造方法。
  6. 基板上に、請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物、又は請求項3記載の感光性フィルムを用いて感光性樹脂組成物層を積層する工程、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程、未露光部を除去して光硬化物パターンを形成する工程、光硬化物パターンをマスクとして前記基板をエッチングすることにより前記基板に溝を設ける工程を含むことを特徴とするマイクロ化学チップの製造方法。
  7. さらに、前記光硬化物パターンを剥離する工程、及び、前記基板の溝を設けた面に、貫通穴を有する絶縁基材を接着する工程を含む請求項6記載のマイクロ化学チップの製造方法。
  8. 基板、基板上に積層された流路パターン、及び流路パターン上に積層された絶縁基材を含むマイクロ化学チップであって、流路パターンが感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたパターンであり、基板と流路パターンが接着し、流路パターンと絶縁基材が接着していることを特徴とするマイクロ化学チップ。
  9. 流路となる溝を有する基板、及び基板の溝を有する面に積層された絶縁基材を含むマイクロ化学チップであって、前記溝が、流路パターンをマスクとして基板をエッチングすることにより形成され、流路パターンが感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたパターンであり、感光性樹脂組成物が、支持体と、前記支持体上に形成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備える感光性フィルムを用いて基板上に設けられたことを特徴とするマイクロ化学チップ。
  10. 感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含み、前記(B)光重合性化合物が、分子内に少なくとも1つの不飽和基及びイソシアヌル環構造を有する光重合性化合物を含む請求項8又は9記載のマイクロ化学チップ。
  11. 前記(B)光重合性化合物が、さらに、分子内に少なくとも1つの水酸基を有する請求項10記載のマイクロ化学チップ。

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