JP2007071367A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 緩衝器を車両に適用することにより、車両への乗り心地が軟らかくなるようにして、車両への乗り心地をより向上させるようにし、かつ、走行安定性をも向上させるようにする。
【解決手段】 緩衝器1に対し外部から第1、第2入力A,A′が与えられた場合において、シリンダチューブ8に対するピストンロッド23の移動速度Vが小さいときには、圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の減衰力が圧側、伸側第2減衰力発生装置35,47のそれよりも大きくなるようにする。一方、移動速度Vが大きいときには、圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の減衰力よりも圧側、伸側第2減衰力発生装置35,47のそれが大きくなるようにする。ガスが封入されたガス封入室56をフリーピストン53を介し第1室19に連結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧緩衝器がその外部から第1、第2入力を与えられて収縮動作と伸長動作とを繰り返す場合において、これら各動作の開始当初のように、シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が低速のときには、作動油の体積弾性をより効果的に利用した減衰力特性が得られるようにしたものに関する。
上記緩衝器には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、油圧緩衝器、シリンダチューブに軸方向摺動可能に嵌入され、このシリンダチューブの内部をその一端部側から他端部側に向けて順次、第1室、中間室、および第2室に区画する第1、第2ピストンと、一端部側がこれら第1、第2ピストンに結合され、他端部側が上記シリンダチューブの他端部側からこのシリンダチューブの外方に延出するピストンロッドと、上記シリンダチューブ内にピストンロッドがより侵入するよう外部から第1入力が与えられるとき、上記第1室から中間室に向け上記第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する第1減衰力発生装置と、上記第1入力が与えられるとき、上記中間室から第2室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する第2減衰力発生装置とを備えている。
上記緩衝器がその外部から第1入力を与えられて、上記シリンダチューブ内に第1、第2ピストンとピストンロッドとが侵入するよう動作するとき、つまり、緩衝器が収縮動作をするとき、上記第1、第2減衰力発生装置は共に同時に働いて、減衰力を生じるようになっている。
そして、上記の場合の緩衝器の減衰力特性は、上記緩衝器の収縮動作の開始当初であって、上記シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さい場合には、減衰力の増加勾配が大きくなることとされている。また、この後、上記移動速度が大きくなるに従って、減衰力は大きくなるが、その増加勾配は徐々に小さくなることとされている(上記特許文献1の[0040]−[0043])。
特開平10−331898号公報
ところで、車両の走行時に、この車両に適用された上記緩衝器が、走行路面から車輪側を介し第1入力を与えられて収縮動作を開始する当初には、上記したように第1、第2減衰力発生装置の一部である第1オリフィスとバイパス通路とは共に同時に働いて、それぞれ減衰力を発生する。この際、上記第2室は拡大して、その油圧は中間室のそれよりも小さくなるよう低下する。
一般に、緩衝器に用いられる作動油は、加圧、減圧に対して体積変化が起こる性質(以下、これを単に「体積弾性」という)を有する圧縮性流体である。そして、上記第2室のみの容積は小さいことから、同じ値の圧力でより大きい容積の室と比較した場合、上記第2室における油の「体積弾性」による体積変化量は小さい(硬い)。このため、緩衝器の収縮動作の開始当初でも、上記第2ピストンの侵入動作により、上記第2室における油圧は急速に低下する。すると、これにより、上記中間室から第2室に向けて上記第2減衰力発生装置を油が直ちに通過しようとする。つまり、上記緩衝器への第1入力である外力に対する減衰力発生の応答性(以下、これを単に「応答性」という)が高くなる。
よって、上記緩衝器の収縮動作の開始当初には、上記「応答性」が高いことに基づき、乗員は車両から硬い感覚を与えられがちとなる。しかし、これは、車両への乗り心地向上の阻害要因になるおそれがあって、好ましくない。
一方、上記緩衝器が外部から第2入力を与えられて、上記シリンダチューブから第1、第2ピストンとピストンロッドとが退出するよう動作するとき、つまり、緩衝器が伸長動作をするとき、その開始当初には、上記第2室は収縮して、その油圧は中間室のそれよりも大きくなる。
ここで、上記したように第2室のみの容積は小さいことから、この第2室における油の「体積弾性」による体積変化量は小さい(硬い)。このため、緩衝器の伸長動作の開始当初でも、上記第2ピストンの退出動作により、上記第2室における油圧は急速に上昇する。すると、これにより、上記第2室から中間室に向けて上記第2減衰力発生装置を油が直ちに通過しようとする。つまり、上記「応答性」が高くなる。
よって、上記緩衝器の伸長動作の開始当初でも、乗員は車両から硬い感覚を与えられがちとなり、上記と同様の問題点が生じるおそれがある。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、外部から第1、第2入力が与えられて油圧緩衝器が収縮、伸長動作する場合において、その動作開始当初のように、シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、上記「応答性」を低く抑制させるようにし、一方、上記第1、第2入力が大きくて、上記移動速度が大きいときには、上記「応答性」を高くさせるようにし、この緩衝器を車両に適用することにより、この車両への乗り心地が軟らかくなるようにすると同時に、上記した大きな第1、第2入力が与えられるときには、遅れなく衝撃を吸収することによって、車両への乗り心地をより向上させるようにし、かつ、走行安定性をも向上させるようにすることである。
請求項1の発明は、全図に例示するように、シリンダチューブ8に軸方向摺動可能に嵌入され、このシリンダチューブ8の内部をその一端部10側から他端部12側に向けて順次、第1室19、中間室20、および第2室21に区画する第1、第2ピストン17,18と、一端部側22がこれら第1、第2ピストン17,18に結合され、他端部側が上記シリンダチューブ8の他端部12側からこのシリンダチューブ8の外方に延出するピストンロッド23と、上記シリンダチューブ8内にピストンロッド23が侵入するよう外部から第1入力Aが与えられるとき、上記第1室19から中間室20に向け上記第1ピストン17を貫通するよう油31を流動させて上記第1入力Aを緩和する圧側第1減衰力発生装置34と、上記第1入力Aが与えられるとき、上記中間室20から第2室21に向けて上記第2ピストン18を貫通するよう油31を流動させて上記第1入力Aを緩和する圧側第2減衰力発生装置35と、上記シリンダチューブ8からピストンロッド23が退出するよう外部から第2入力A′が与えられるとき、上記中間室20から第1室19に向け第1ピストン17を貫通するよう油31を流動させて上記第2入力A′を緩和する伸側第1減衰力発生装置46と、上記第2入力A′が与えられるとき、上記第2室21から中間室20に向けて上記第2ピストン18を貫通するよう油31を流動させて上記第2入力A′を緩和する伸側第2減衰力発生装置47とを備えた油圧緩衝器において、
上記シリンダチューブ8に対するピストンロッド23の移動速度Vが小さいとき(図3中、VL)には、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の減衰力が上記圧側、伸側第2減衰力発生装置35,47のそれよりも大きくなるようにする一方、上記移動速度Vが大きいとき(図3中、VH)には、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の減衰力よりも上記圧側、伸側第2減衰力発生装置35,47のそれが大きくなるようにし、ガスが封入されたガス封入室56をフリーピストン53を介し上記第1室19に連結したものである。
請求項2の発明は、全図に例示するように、請求項1の発明に加えて、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46は、上記第1、第2入力A,A′が与えられるとき、上記第1室19と中間室20との間の第1油圧差(P1−PN)(PN−P1)により上記第1ピストン17を貫通するよう油31を流動させる圧側、伸側第1バルブ36,36′と、上記第1ピストン17を貫通する第1オリフィス39とを備え、上記圧側、伸側第2減衰力発生装置35,47は、上記第1、第2入力A,A′が与えられるとき、上記中間室20と第2室21との間の第2油圧差(PN−P2)(P2−PN)により上記第2ピストン18を貫通するよう油31を流動させる圧側、伸側第2バルブ41,41′と、上記第2ピストン18を貫通する第2オリフィス44とを備え、上記圧側、伸側第1バルブ36,36′の開弁圧特性を圧側、伸側第2バルブ41,41′のそれよりも弱くし、上記第1オリフィス39の断面積を第2オリフィス44のそれよりも小さくしたものである。
請求項3の発明は、全図に例示するように、請求項2の発明に加えて、上記第2オリフィス44の断面積を上記第1オリフィス39の断面積の1.5−10倍としたものである。
請求項4の発明は、全図に例示するように、請求項1から3のうちいずれか1つの発明に加えて、上記油31の動粘度を、40℃において4−10センチストークス(cSt)としたものである。
請求項5の発明は、図6に例示するように、請求項2から4のうちいずれか1つの発明に加えて、上記第2オリフィス44の断面積の値を可変とする調整装置62を設けたものである。
請求項6の発明は、図7に例示するように、請求項2から5のうちいずれか1つの発明に加えて、上記第1ピストン17を結合させた上記ピストンロッド23の部分の外径寸法D1を、上記第2ピストン18を結合させた上記ピストンロッド23の他部分の外径寸法D2よりも小さくしたものである。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、シリンダチューブに軸方向摺動可能に嵌入され、このシリンダチューブの内部をその一端部側から他端部側に向けて順次、第1室、中間室、および第2室に区画する第1、第2ピストンと、一端部側がこれら第1、第2ピストンに結合され、他端部側が上記シリンダチューブの他端部側からこのシリンダチューブの外方に延出するピストンロッドと、上記シリンダチューブ内にピストンロッドが侵入するよう外部から第1入力が与えられるとき、上記第1室から中間室に向け上記第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する圧側第1減衰力発生装置と、上記第1入力が与えられるとき、上記中間室から第2室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する圧側第2減衰力発生装置と、上記シリンダチューブからピストンロッドが退出するよう外部から第2入力が与えられるとき、上記中間室から第1室に向け第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第2入力を緩和する伸側第1減衰力発生装置と、上記第2入力が与えられるとき、上記第2室から中間室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第2入力を緩和する伸側第2減衰力発生装置とを備えた油圧緩衝器において、
上記シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力が上記圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれよりも大きくなるようにする一方、上記移動速度が大きいときには、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力よりも上記圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれが大きくなるようにし、ガスが封入されたガス封入室をフリーピストンを介し上記第1室に連結しており、次の「作用効果」が生じる。
即ち、上記油圧緩衝器が第1入力を与えられて収縮動作する際、一般的には、上記第1室内の油が、この第1室から中間室に向けて上記第1ピストンにおける圧側第1減衰力発生装置を通り流動させられる。また、上記中間室内の油が、この中間室から第2室に向けて上記第2ピストンにおける圧側第2減衰力発生装置を通り流動させられる。そして、このように、圧側第1、第2減衰力発生装置は、これらを上記油がそれぞれ流動することにより、共に減衰力を生じようとする。
上記の場合、緩衝器の収縮動作の開始当初には、まず、上記シリンダチューブ内への第1、第2ピストンとピストンロッドとの侵入動作により、上記第1室は収縮して、その油圧は上昇しようとする。
しかし、前記したように、ガスが封入されたガス封入室をフリーピストンを介し第1室に連結している。このため、上記第1室が収縮して、その油圧が上昇し始めるとき、上記フリーピストンの移動と、上記ガス封入室内のガスの収縮とにより、上記第1室の油圧の上昇が抑制される。よって、上記緩衝器の収縮動作の開始当初に、上記第1室の油圧によりこの第1室から中間室と第2室とに向けて上記圧側第1減衰力発生装置を油が直ちに流動する、ということは防止される。
ここで、上記したように、シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、圧側第1減衰力発生装置の減衰力は圧側第2減衰力発生装置のそれよりも大きい。このため、緩衝器の収縮動作の開始当初のように、上記移動速度が小さいときには、上記圧側第1、第2減衰力発生装置のうち、圧側第1減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じ、上記圧側第2減衰力発生装置では減衰力をほとんど生じることはない。よって、上記ピストンロッドに連動する第1、第2ピストンの進行方向の後方における上記中間室と第2室とは共に圧力低下する。そして、これらの低下圧力は互いにほぼ同程度であることから、これら中間室と第2室とは一体的な1つの室のようになる。
上記の場合、中間室と第2室との各容積を合計した容積はこれら単独のものよりも大きいため、これら中間室と第2室とにおける油の「体積弾性」による体積変化量は大きく(軟らかく)保たれる。このため、緩衝器の収縮動作の開始当初において、上記シリンダチューブ内に第1、第2ピストンが侵入動作しても、上記中間室と第2室とにおける油圧の低下速度は小さく抑制される。よって、上記第1室から中間室と第2室とに向けて上記圧側第1減衰力発生装置を油が直ちに流動する、ということは防止される。つまり、上記緩衝器の収縮動作の開始当初では、上記「応答性」が低く抑制され、シリンダチューブ内へのピストンロッドの侵入が急激に抑制されるということが防止される。
上記の結果、上記緩衝器を車両に適用すれば、この車両の走行中、路面から与えられる上記第1入力により緩衝器が収縮動作する際の開始当初には、乗員は車両から軟らかい感覚を与えられることとなり、これにより、車両への乗り心地の向上が達成される、という「作用効果」が生じる。
また、上記収縮動作時の移動速度が大きくなったときには、上記圧側第1減衰力発生装置よりも圧側第2減衰力発生装置の減衰力が大きくなって、この圧側第2減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じる。このため、上記第2ピストンの進行方向の後方における上記第2室は拡大して、その油圧が低下する。
ここで、上記第2室のみの容積は小さいことから、この第2室における油の「体積弾性」による体積変化量は小さい(硬い)。このため、上記第2ピストンの侵入動作で、上記第2室における油圧の低下速度は速くなり、上記圧側第2減衰力発生装置における上記「応答性」は高くなる。
上記の結果、上記緩衝器を車両に適用すれば、この車両の走行中、路面から与えられる上記第1入力により緩衝器が収縮動作する際の上記移動速度の高速時には、上記車両に与えられる衝撃力に基づく衝撃エネルギーが上記圧側第2減衰力発生装置により直ちに吸収されて、車両の走行安定性の向上が達成される、という他の「作用効果」も生じる。
一方、上記緩衝器1が第2入力を与えられて伸長動作する際、一般的には、上記第2室の油が、この第2室から中間室に向けて上記第2ピストンにおける伸側第2減衰力発生装置を通り流動させられる。また、上記中間室内の油が、この中間室から第1室に向けて上記第1ピストンにおける伸側第1減衰力発生装置を通り流動させられる。そして、このように、伸側第1、第2減衰力発生装置は、これらを上記油がそれぞれ流動することにより、共に減衰力を生じようとする。
上記の場合、緩衝器の伸長動作の開始当初には、まず、上記シリンダチューブからの第1、第2ピストンとピストンロッドとの退出動作により、上記第1室は拡大して、その油圧は低下しようとする。
しかし、前記したように、ガスが封入されたガス封入室をフリーピストンを介し第1室に連結している。このため、上記第1室が拡大して、その油圧が低下し始めるとき、上記フリーピストンの移動と、上記ガス封入室内のガスの膨張とにより、上記第1室の油圧の低下が抑制される。よって、上記緩衝器の伸長動作の開始当初に、上記第1室の油圧によりこの第1室に向けて上記中間室と第2室とから上記伸側第1減衰力発生装置を油が直ちに流動する、ということは防止される。
ここで、前記したように、シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、伸側第1減衰力発生装置の減衰力は伸側第2減衰力発生装置のそれよりも大きい。このため、緩衝器の伸長動作の開始当初のように、上記移動速度が小さいときには、上記伸側第1、第2減衰力発生装置のうち、伸側第1減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じ、上記伸側第2減衰力発生装置では減衰力をほとんど生じることはない。よって、上記ピストンロッドに連動する第1、第2ピストンの進行方向の後方における上記第1室と中間室とは共に圧力低下する。そして、これらの低下圧力はほぼ同程度であることから、これら第1室と中間室とは一体的な1つの室のようになる。
上記の場合、第1室と中間室との各容積を合計した容積はこれら単独のものよりも大きいため、これら第1室と中間室とにおける油の「体積弾性」による体積変化量は大きく(軟らかく)保たれる。このため、緩衝器1の伸長動作の開始当初において、上記シリンダチューブから第1、第2ピストンが退出動作しても、上記中間室と第2室とにおける油圧の上昇速度は小さく抑制される。よって、上記中間室と第2室とから第1室に向けて上記伸側第1減衰力発生装置を油が直ちに流動する、ということは防止される。つまり、上記緩衝器の伸長動作の開始当初では、上記「応答性」が低く抑制され、シリンダチューブからのピストンロッドの退出が急激に抑制されるということが防止される。
上記の結果、上記緩衝器を車両に適用すれば、この車両の走行中、上記第2入力により緩衝器が伸長動作する際の開始当初には、乗員は車両から軟らかい感覚を与えられることとなり、これにより、車両への乗り心地の向上が達成され、前記「作用効果」がより確実に生じる。
また、上記伸長動作時の移動速度が大きくなったときには、上記伸側第1減衰力発生装置よりも伸側第2減衰力発生装置の減衰力が大きくなって、この伸側第2減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じる。このため、上記第2ピストンの進行方向の前方における上記第2室は収縮して、その圧力が上昇する。
ここで、上記第2室のみの容積は小さいことから、この第2室における油の「体積弾性」による体積変化量は小さい(硬い)。このため、上記第2ピストンの退出動作で、上記第2室の油圧の上昇速度は速くなり、上記伸側第2減衰力発生装置における上記「応答性」は高くなる。
上記の結果、上記緩衝器を車両に適用すれば、この車両の走行中、上記第2入力により緩衝器が伸長動作する際の上記移動速度の高速時には、上記第2入力に基づく衝撃エネルギーが上記伸側第2減衰力発生装置により直ちに吸収されて、車両の走行安定性の向上が達成され、前記他の「作用効果」がより確実に生じる。
請求項2の発明は、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置は、上記第1、第2入力が与えられるとき、上記第1室と中間室との間の第1油圧差により上記第1ピストンを貫通するよう油を流動させる圧側、伸側第1バルブと、上記第1ピストンを貫通する第1オリフィスとを備え、上記圧側、伸側第2減衰力発生装置は、上記第1、第2入力が与えられるとき、上記中間室と第2室との間の第2油圧差により上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させる圧側、伸側第2バルブと、上記第2ピストンを貫通する第2オリフィスとを備え、上記圧側、伸側第1バルブの開弁圧特性を圧側、伸側第2バルブのそれよりも弱くし、上記第1オリフィスの断面積を第2オリフィスのそれよりも小さくしている。
このため、上記緩衝器の収縮動作の開始当初には、上記シリンダチューブ内への第1、第2ピストンの侵入動作により、上記第2室は拡大して、その油圧は低下する。すると、この第2室で不足する油を補うため、上記第1室と中間室とから上記第2室に向かうよう上記第1ピストンの第1オリフィスと第2ピストンの第2オリフィスとをそれぞれほぼ同量の油が流動する。これにより、上記中間室の油圧が第1室の油圧に対し低下し、かつ、第2室の油圧が中間室の油圧に対し低下する。
ここで、上記したように、第1ピストンの圧側第1減衰力発生装置の第1オリフィスの断面積は第2ピストンの圧側第2減衰力発生装置の第2オリフィスのそれよりも小さい。このため、上記第1オリフィスによって生じる第1油圧差は上記第2オリフィスによって生じる第2油圧差よりも大きくなる。
即ち、緩衝器の収縮動作の開始当初であって、上記移動速度が小さいときには、上記圧側第1、第2減衰力発生装置のうち、圧側第1減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じ、この圧側第1減衰力発生装置の減衰力は圧側第2減衰力発生装置のそれよりも大きくなる。
次に、上記収縮動作時の移動速度がより大きくなって、上記第1室の油圧と中間室の油圧との第1油圧差が上記圧側第1減衰力発生装置の第1バルブの開弁圧になれば、この第1バルブが開弁する。すると、上記第1室の油が上記中間室に向けて上記第1オリフィスに加え第1バルブを流動し、これにより、この圧側第1減衰力発生装置による減衰力の増加勾配が小さくされる。
また、上記したように移動速度が大きくなることにより、上記第1オリフィスと圧側第1減衰力発生装置の第1バルブとを流動する油の流量が多くなると、この油が上記圧側第2減衰力発生装置の第2オリフィスを流動することによる流動抵抗(圧力損失)が増加し、この圧側第2減衰力発生装置の減衰力が大きくなる。
上記収縮動作時の移動速度が更に大きくなって、上記圧側第2減衰力発生装置の第2オリフィスの流量が増加し、その流動抵抗が大きくなって、上記中間室の油圧と第2室の油圧との第2油圧差が、上記圧側第2減衰力発生装置の第2バルブの開弁圧に達すれば、この第2バルブが開弁する。すると、上記中間室の油が上記第2室に向けて上記第2オリフィスに加え第2バルブを流動し、これにより、この圧側第2減衰力発生装置による減衰力の増加勾配が小さくされる。
そして、上記収縮動作時の移動速度が大きくなったときには、上記圧側第1減衰力発生装置よりも圧側第2減衰力発生装置の減衰力が大きくなって、この圧側第2減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じる。
一方、上記緩衝器の伸長動作の開始当初には、上記シリンダチューブからの第1、第2ピストンの退出動作により、上記第2室は収縮して、その油圧は上昇する。すると、この第2室で余剰となる油を排出するため、上記第2室から上記第1室と中間室とに向かうよう上記第1ピストンの第1オリフィスと第2ピストンの第2オリフィスとをそれぞれほぼ同量の油が流動する。これにより、上記中間室の油圧が第1室の油圧に対し上昇し、かつ、第2室の油圧が中間室の油圧に対して上昇する。
ここで、上記したように、第1ピストンの伸側第1減衰力発生装置の第1オリフィスの断面積は第2ピストンの伸側第2減衰力発生装置の第2オリフィスのそれよりも小さい。このため、上記第1オリフィスによって生じる第1油圧差は上記第2オリフィスによって生じる第2油圧差よりも大きくなる。
即ち、上記緩衝器の伸長動作の開始当初であって、上記移動速度が小さいときには、上記伸側第1、第2減衰力発生装置のうち、伸側第1減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じ、この伸側第1減衰力発生装置の減衰力は伸側第2減衰力発生装置のそれよりも大きくなる。
次に、上記伸長動作時の移動速度が大きくなって、上記第1室の油圧と中間室の油圧との第1油圧差が上記伸側第1減衰力発生装置の第1バルブの開弁圧になれば、この第1バルブが開弁する。すると、上記中間室の油が上記第1室に向けて上記第1オリフィスに加え第1バルブを流動し、これにより、この伸側第1減衰力発生装置による減衰力の増加勾配が小さくされる。
また、上記したように、移動速度が大きくなることにより、上記第1オリフィスと伸側第1減衰力発生装置の第1バルブとを流動する油の流量が多くなると、この油が上記伸側第2減衰力発生装置の第2オリフィスを流動することによる流動抵抗が増加し、この圧側第2減衰力発生装置の減衰力が大きくなる。
上記伸長動作時の移動速度が更に大きくなって、上記伸側第2減衰力発生装置の第2オリフィスの流量が増加し、その流動抵抗が大きくなって、上記中間室の油圧と第2室の油圧との第2油圧差が、上記伸側第2減衰力発生装置の第2バルブの開弁圧に達すれば、この第2バルブが開弁する。すると、上記第2室の油が中間室に向けて上記第2オリフィスに加え第2バルブを流動し、これにより、この伸側第2減衰力発生装置による減衰力の増加勾配が小さくされる。
そして、上記伸長動作時の移動速度が大きくなったときには、上記伸側第1減衰力発生装置よりも伸側第2減衰力発生装置の減衰力が大きくなって、この伸側第2減衰力発生装置が支配的に減衰力を生じる。
即ち、上記圧側、伸側第1、第2減衰力発生装置は、上記第1、第2バルブや第1、第2オリフィスにより構成され、この具体的な構成により、前記各「作用効果」が達成される。そして、上記第1、第2バルブや、第1、第2オリフィスは構成簡単なものであるため、上記各「作用効果」は、簡単な構成によって達成される。
請求項3の発明は、上記第2オリフィスの断面積を上記第1オリフィスの断面積の1.5−10倍としている。
ここで、上記第2オリフィスの断面積が上記第1オリフィスの断面積の1.5倍未満であるとすると、これら第1、第2オリフィスの各断面積の値が互いに接近する。このため、緩衝器が第1、第2入力を与えられて収縮動作や伸長動作をするとき、これら各動作の開始当初から、上記圧側第1、第2減衰力発生装置、もしくは伸側第1、第2減衰力発生装置をそれぞれほぼ同時にほぼ同じ条件で油が流動し、ほぼ同じ減衰力を生じがちとなる。よって、上記各動作の開始当初に、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置が支配的に減衰力を発生する、ということは困難となり、上記「作用効果」は得難くなる。
一方、上記第2オリフィスの断面積が上記第1オリフィスの断面積の10倍を越えるとすると、上記第2オリフィスの断面積が過大となって、この第2オリフィスを油が流動しても、所望の減衰力が得難くなる。よって、特に、上記移動速度が大きいとき、上記緩衝器に所望の減衰力を得ることは困難となる。
そこで、上記したように、第1、第2オリフィスの断面積の倍率を1.5−10倍と定めている。
請求項4の発明は、上記油の動粘度を、40℃において4−10センチストークス(cSt)としている。
ここで、上記緩衝器を繰り返し使用すると、油の温度が上昇して、動粘度が低下しがちとなる。また、一般に、油の動粘度が高い程、温度による動粘度の低下幅が大きい。
一般には、上記油の動粘度は40℃においてほぼ15cStとされるが、この種の油を用いると、この油の温度上昇による動粘度の低下幅が大きくなり、上記緩衝器に所望の減衰力を精度よく得ることは困難となる。また、本発明のように、複数のピストンを用いる緩衝器においては油の粘度の影響(抵抗)を受ける部分が多くなる。そこで、その影響をできる限り少なくするため、上記10センチストークス以下のような低粘度の油と組み合わせて使用することが有益である。
一方、上記油の動粘度を4未満にすると、油が低粘度過ぎることによるこの油の潤滑性の低下に伴い、その消費量の増大を招き、また、耐久性が低下する。
そこで、上記したように、油の動粘度を、40℃において4−10cStと定めている。
請求項5の発明は、上記第2オリフィスの断面積の値を可変とする調整装置を設けている。
このため、上記調整装置を操作することにより、上記移動速度の中、高速域で、第2オリフィスによる減衰力特性を種々変化させて所望の特性を得ることができる。一方、上記調整装置を操作しても、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の第1オリフィスの断面積は一定値に固定されたままに保たれる。よって、上記緩衝器を車両に適用すれば、前記「作用効果」を確保しつつ、車両に好みの乗り心地を得ることができる。
請求項6の発明は、上記第1ピストンを結合させた上記ピストンロッドの部分の外径寸法を、上記第2ピストンを結合させた上記ピストンロッドの他部分の外径寸法よりも小さくしている。
このため、上記ピストンロッドの部分の外径寸法を、ピストンロッドの他部分の外径寸法よりも小さくした分、上記第1ピストンの軸方向端面において、ピストンロッドの貫通部を除く有効面積を、上記第2ピストンのそれに比べてより大きくできる。
よって、上記第1ピストンに取り付けられる上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の例えば第1バルブのリーフ弁体の有効面積を大きくできるなど、圧側、伸側第1減衰力発生装置の設計の自由度を向上させることができる。この結果、上記移動速度の極低速時に、圧側、伸側第1減衰力発生装置の第1バルブを油が流動することにより生じる減衰力の微小な値を精度よく得ることができ、前記「作用効果」が助長される。
本発明の油圧緩衝器に関し、外部から第1、第2入力が与えられて油圧緩衝器が収縮、伸長動作する場合において、その動作開始当初のように、シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、上記「応答性」を低く抑制させるようにし、一方、上記第1、第2入力が大きくて、上記移動速度が大きいときには、上記「応答性」を高くさせるようにし、この緩衝器を車両に適用することにより、この車両への乗り心地が軟らかくなるようにすると同時に、上記した大きな第1、第2入力が与えられるときには、遅れなく衝撃を吸収することによって、車両への乗り心地をより向上させるようにし、かつ、走行安定性をも向上させるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
即ち、緩衝器は、シリンダチューブに軸方向摺動可能に嵌入され、このシリンダチューブの内部をその一端部側から他端部側に向けて順次、第1室、中間室、および第2室に区画する第1、第2ピストンと、一端部側がこれら第1、第2ピストンに結合され、他端部側が上記シリンダチューブの他端部側からこのシリンダチューブの外方に延出するピストンロッドと、上記シリンダチューブ内にピストンロッドが侵入するよう外部から第1入力が与えられるとき、上記第1室から中間室に向け上記第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する圧側第1減衰力発生装置と、上記第1入力が与えられるとき、上記中間室から第2室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する圧側第2減衰力発生装置とを備えている。
また、上記緩衝器は、上記シリンダチューブからピストンロッドが退出するよう外部から第2入力が与えられるとき、上記中間室から第1室に向け第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第2入力を緩和する伸側第1減衰力発生装置と、上記第2入力が与えられるとき、上記第2室から中間室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第2入力を緩和する伸側第2減衰力発生装置とを備えている。
上記シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力が上記圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれよりも大きくなるようにする一方、上記移動速度が大きいときには、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力よりも上記圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれが大きくなるようにし、ガスが封入されたガス封入室がフリーピストンを介し上記第1室に連結されている。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例1を添付の図1−3に従って説明する。
図1,2において、符号1は油圧緩衝器である。この緩衝器1は、車両2である自動車や自動二輪車等の懸架装置に適用され、この車両2の車体側3と各車輪側4とに架設されている。
上記緩衝器1は、軸心7が縦向きで単筒式のシリンダチューブ8を備えている。このシリンダチューブ8は、上記軸心7上に位置するチューブ本体9と、上記シリンダチューブ8の一端部10であるチューブ本体9の下端部の開口を閉じるキャップ11と、上記シリンダチューブ8の他端部12であるチューブ本体9の上端部の開口を閉じるヘッドカバー13とを備え、上記シリンダチューブ8の一端部10は、上記各車輪側4に対し枢支軸14により枢支されている。
上記シリンダチューブ8には、その軸方向に摺動可能となるよう複数の第1、第2ピストン17,18が嵌入されている。上記第1ピストン17が上記シリンダチューブ8の一端部10側に配置され、上記第2ピストン18が上記シリンダチューブ8の他端部12側に配置されている。上記第1、第2ピストン17,18により上記シリンダチューブ8の内部が、その一端部10側から他端部12側に向けて順次第1室19、中間室20、および第2室21に区画されている。
上記軸心7上に位置して、一端部側22が上記第1、第2ピストン17,18に結合され、他端部側が上記シリンダチューブ8の他端部12側からこのシリンダチューブ8の外方に延出するピストンロッド23が設けられている。このピストンロッド23の上記一端部側22は、上記第1、第2ピストン17,18の中心を貫通し、これら第1、第2ピストン17,18は、結合具24により上記ピストンロッド23の上記一端部側22に結合されている。
上記結合具24は、上記ピストンロッド23に外嵌されて上記第1、第2ピストン17,18をそれぞれ挟む座金25と、上記ピストンロッド23に外嵌されて上記第1、第2ピストン17,18の間に介設されるスペーサ26と、上記ピストンロッド23における上記一端部側22と他端部側27との間に形成される段差面28に対し上記第1、第2ピストン17,18、座金25、およびスペーサ26を一体的に締結させる締結具29とを備えている。上記ピストンロッド23の他端部側27の端部は、上記車体側3に対し枢支軸30により枢支されている。上記シリンダチューブ8内には作動油である油31が充填されている。この油31の動粘度は40℃において4−10センチストークス(cSt)とされている。
上記シリンダチューブ8内にピストンロッド23が侵入するよう緩衝器1に外部から第1入力Aが与えられるとき、つまり、この緩衝器1が収縮動作Bするとき、上記第1室19から中間室20に向け上記第1ピストン17を貫通するよう油31を流動させて上記第1入力Aを緩和する圧側第1減衰力発生装置34が設けられている。また、上記第1入力Aが与えられて、上記緩衝器1が収縮動作Bするとき、上記中間室20から第2室21に向け上記第2ピストン18を貫通するよう油31を流動させて上記第1入力Aを緩和する圧側第2減衰力発生装置35が設けられている。
上記圧側第1減衰力発生装置34は圧側第1バルブ36を備えている。上記第1ピストン17には、この第1ピストン17を貫通する複数のバルブ孔37が周方向に間隔をおいて形成され、これらバルブ孔37は、上記第1室19と中間室20とを互いに連通させている。上記第1バルブ36は、上記バルブ孔37の出口側を開閉可能に弾性的に閉じる圧側リーフ弁体38を備え、上記バルブ孔37の入口側には切り欠き37aが形成されている。上記リーフ弁体38は、互いに径寸法の異なる複数枚(2枚)の円板状の板ばねを重ねたもので、リーフシート40を介して第1ピストン17と上記結合具24の座金25との間に挟まれてピストンロッド23に支持されている。
上記第1入力Aが与えられて、緩衝器1が収縮動作Bするとき、上記第1室19の油圧P1と中間室20の油圧PNとの第1油圧差(P1−PN)により、上記リーフ弁体38が開弁させられて、上記第1室19から中間室20に向けて油31が切り欠き37aとバルブ孔37とを通り流動させられる。また、上記圧側第1減衰力発生装置34は、上記第1ピストン17に形成される断面円形の第1オリフィス39を備え、この第1オリフィス39は上記第1室19と中間室20とを互いに連通させるよう上記第1ピストン17を上記バルブ孔37を介して貫通している。
上記圧側第2減衰力発生装置35は圧側第2バルブ41を備えている。上記第2ピストン18には、この第2ピストン18を貫通する複数のバルブ孔42が周方向に間隔をおいて形成され、これらバルブ孔42は上記中間室20と第2室21とを互いに連通させている。上記第2バルブ41は、上記バルブ孔42の出口側を開閉可能に弾性的に閉じる圧側リーフ弁体43を備え、上記バルブ孔42の入口側には切り欠き42aが形成されている。上記リーフ弁体43は、互いに径寸法の異なる複数枚(3枚)の円板状の板ばねを重ねたもので、リーフシート45を介して第2ピストン18と上記結合具24の座金25との間に挟まれてピストンロッド23に支持されている。
上記第1入力Aが与えられて、緩衝器1が収縮動作Bするとき、上記中間室20の油圧PNと第2室21の油圧P2との第2油圧差(PN−P2)により、上記リーフ弁体43が開弁させられて、上記中間室20から第2室21に向けて油31が切り欠き42aとバルブ孔42とを通り流動させられる。また、上記圧側第2減衰力発生装置35は、上記第2ピストン18に形成される断面円形の第2オリフィス44を備え、この第2オリフィス44は上記中間室20と第2室21とを互いに連通させるよう上記第2ピストン18を上記バルブ孔42を介して貫通している。
図3において、上記緩衝器1の収縮動作B時に、上記シリンダチューブ8内へのピストンロッド23の移動速度Vが小さいとき(図3中、VL)には、上記圧側第1減衰力発生装置34の減衰力が上記圧側第2減衰力発生装置35のそれよりも大きくなることとされている。一方、上記移動速度Vが大きいとき(図3中、VH)には、上記圧側第1減衰力発生装置34の減衰力よりも圧側第2減衰力発生装置35のそれが大きくなることとされている。
これを実現するための具体的構成として、上記第1バルブ36の開弁圧特性が第2バルブ41のそれよりも弱くされている。これを換言すれば、上記第1ピストン17の第1バルブ36の開弁を開始させる上記第1油圧差(P1−PN)の値が、上記第2ピストン18の第2バルブ41の開弁を開始させる第2油圧差(PN−P2)の値よりも小さくされている。また、上記第1オリフィス39の断面積が第2オリフィス44の断面積よりも小さくされている。この場合、第2オリフィス44の断面積は第1オリフィス39の断面積の1.5−10倍とされている。また、これら第1、第2オリフィス39,44の各断面積は調整不可で、一定値に固定されている。
一方、上記第1入力Aと反対方向に第2入力A′が与えられてシリンダチューブ8からピストンロッド23が退出するとき、つまり、上記緩衝器1が伸長動作Cするとき、上記中間室20から第1室19に向けて上記第1ピストン17を貫通するよう油31を流動させて上記第2入力A′を緩和する伸側第1減衰力発生装置46が設けられている。この伸側第1減衰力発生装置46は、上記圧側第1減衰力発生装置34と構成、形状、作用においてほぼ同等の伸側第1バルブ36′、バルブ孔37′、切り欠き37a′、リーフ弁体38′、およびリーフシート40′を備え、上記第1オリフィス39とこれに連なるバルブ孔37の一部とは、上記伸側第1減衰力発生装置46に共用されている。
また、上記第2入力A′が与えられて、上記緩衝器1が伸長動作Cするとき、上記第2室21から中間室20に向け上記第2ピストン18を貫通するよう油31を流動させて上記第2入力A′を緩和する伸側第2減衰力発生装置47が設けられている。この伸側第2減衰力発生装置47は、上記圧側第2減衰力発生装置35と構成、形状、作用においてほぼ同等の伸側第2バルブ41′、バルブ孔42′、切り欠き42a′、リーフ弁体43′、およびリーフシート45′を備え、上記第2オリフィス44とこれに連なるバルブ孔42の一部とは、上記伸側第2減衰力発生装置47に共用されている。
上記の場合、圧側第1減衰力発生装置34の切り欠き37aは伸側第1減衰力発生装置46のリーフ弁体38′を回避するよう形成され、上記切り欠き37aはバルブ孔37を第1室19に連通させている。また、上記伸側第1減衰力発生装置46の切り欠き37a′は圧側第1減衰力発生装置34のリーフ弁体38を回避するよう形成され、上記切り欠き37a′は上記バルブ孔37′を中間室20に連通させている。一方、上記圧側第2減衰力発生装置35の切り欠き42aは伸側第2減衰力発生装置47のリーフ弁体43′を回避するよう形成され、上記切り欠き42aはバルブ孔42を中間室20に連通させている。また、上記伸側第2減衰力発生装置47の切り欠き42a′は圧側第2減衰力発生装置35のリーフ弁体43を回避するよう形成され、上記切り欠き42a′は上記バルブ孔42′を第2室21に連通させている。なお、各図において、リーフ弁体は断面が図示されているが、便宜上、ハッチングは付していない。
上記車体側3とシリンダチューブ8との間に架設され、上記緩衝器1を伸長させるよう付勢するばね49が設けられ、このばね49の付勢力は、上記第2入力A′に相当している。
上記第1室19、中間室20、および第2室21内の油31を常時加圧する蓄圧器51が設けられている。この蓄圧器51は、車体側3に支持されるシリンダチューブ52と、このシリンダチューブ52に軸方向摺動可能となるよう嵌入されるフリーピストン53と、このフリーピストン53により区画されたシリンダチューブ52内の2室のうち、一方の室である貯油室54を上記第1室19に連通させるチューブ55とを備えている。上記貯油室54には油31が充填され、上記シリンダチューブ52内の他方の室であるガス封入室56には、圧縮性があって圧縮状態とされた高圧の窒素ガスが封入されている。つまり、ガス封入室56がフリーピストン53を介し上記第1室19に連結されている。
上記車両2の走行時、上記緩衝器1は走行路面から車輪側4を介し外部から第1入力Aを与えられて収縮動作Bする。この際、まず、上記第1室19内の油31が、この第1室19から中間室20に向けて上記第1ピストン17における圧側第1減衰力発生装置34を通り流動させられる。また、上記中間室20内の油31が、この中間室20から第2室21に向けて上記第2ピストン18における圧側第2減衰力発生装置35を通り流動させられる。そして、このように、圧側第1、第2減衰力発生装置34,35は、これらを上記油31がそれぞれ流動することにより、共に減衰力を生じようとする。
上記の場合、緩衝器1の収縮動作Bの開始当初には、まず、上記シリンダチューブ8内への第1、第2ピストン17,18とピストンロッド23との侵入動作により、上記第1室19は収縮して、その油圧P1は上昇しようとする。
しかし、前記したように、ガスが封入されたガス封入室56がフリーピストン53を介し上記第1室19に連結されている。このため、上記第1室19が収縮して、その油圧P1が上昇し始めるとき、上記フリーピストン53の移動と、上記ガス封入室56内のガスの収縮とにより、上記第1室19の油圧P1の上昇が抑制される。よって、上記緩衝器1の収縮動作Bの開始当初に、上記第1室19の油圧P1によりこの第1室19から中間室20と第2室21とに向けて上記圧側第1減衰力発生装置34を油31が直ちに流動する、ということは防止される。
また、上記緩衝器1の収縮動作Bの開始当初には、上記シリンダチューブ8内への第1、第2ピストン17,18の侵入動作により、上記第2室21は拡大して、その油圧P2は低下する。すると、この第2室21で不足する油31を補うため、上記第1室19と中間室20とから上記第2室21に向かうよう上記第1ピストン17の第1オリフィス39と第2ピストン18の第2オリフィス44とをそれぞれほぼ同量の油31が流動する。これにより、上記中間室20の油圧PNが第1室19の油圧P1に対し低下し、かつ、第2室21の油圧PNが中間室20の油圧PNに対し低下する。
しかも、上記したように、第1ピストン17の圧側第1減衰力発生装置34の第1オリフィス39の断面積は第2ピストン18の圧側第2減衰力発生装置35の第2オリフィス44のそれよりも小さい。このため、上記第1オリフィス39によって生じる第1油圧差(P1−PN)は上記第2オリフィス44によって生じる第2油圧差(PN−P2)よりも大きくなる。
即ち、緩衝器1の収縮動作Bの開始当初であって、上記移動速度Vが小さいとき(図3中、0−a)には、上記圧側第1、第2減衰力発生装置34,35のうち、圧側第1減衰力発生装置34が支配的に減衰力を生じ、この圧側第1減衰力発生装置34の減衰力は圧側第2減衰力発生装置35のそれよりも大きくなる。
上記緩衝器1の収縮動作B時には、シリンダチューブ8にピストンロッド23が侵入する分、上記シリンダチューブ8の容積が減少する。そこで、この減少容積に相当する量の油31が、上記蓄圧器51のフリーピストン53の移動と、上記ガス封入室56のガスの収縮とにより、上記第1室19から貯油室54にチューブ55を通し流入させられる。これにより、上記緩衝器1の収縮動作Bが円滑に行なわれる。
そして、上記収縮動作B時の移動速度Vがより大きくなって、上記第1室19の油圧P1と中間室20の油圧PNとの第1油圧差(P1−PN)が上記圧側第1減衰力発生装置34の第1バルブ36の開弁圧になれば、この第1バルブ36が開弁する(図3中、a)。すると、上記第1室19の油31が上記中間室20に向けて上記第1オリフィス39に加え第1バルブ36を流動し、これにより、この圧側第1減衰力発生装置34による減衰力の増加勾配が小さくされる(図3中、a−b)。なお、上記第1油圧差(P1−PN)が大きくなるほど、上記第1バルブ36の開度は大きくなる。
また、上記したように移動速度Vが大きくなることにより、上記第1オリフィス39と圧側第1減衰力発生装置34の第1バルブ36とを流動する油31の流量が多くなると、この油31が上記圧側第2減衰力発生装置35の第2オリフィス44を流動することによる流動抵抗が増加し、この圧側第2減衰力発生装置35の減衰力が大きくなる(図3中、a−c)。
上記収縮動作B時の移動速度Vが大きくなる途中(図3中、d)で、上記圧側第2減衰力発生装置35の減衰力が上記圧側第1減衰力発生装置34の減衰力に、一旦、一致する。この一致点までのように上記移動速度Vが小さいとき(図3中、0−d=VL)には、上記圧側第1減衰力発生装置34の減衰力は圧側第2減衰力発生装置35のそれよりも大きいが、上記一致点の後のように上記移動速度Vが大きいとき(図3中、d−b=VH)には、上記圧側第1減衰力発生装置34の減衰力よりも圧側第2減衰力発生装置35のそれが大きくなる。
上記収縮動作B時の移動速度Vが更に大きくなって、上記圧側第2減衰力発生装置35の第2オリフィス44の流量が増加し、その流動抵抗が大きくなって、上記中間室20の油圧PNと第2室21の油圧P2との第2油圧差(PN−P2)が、上記圧側第2減衰力発生装置35の第2バルブ41の開弁圧に達すれば、この第2バルブ41が開弁する(図3中、c)。すると、上記中間室20の油31が上記第2室21に向けて上記第2オリフィス44に加え第2バルブ41を流動し、これにより、この圧側第2減衰力発生装置35による減衰力の増加勾配が小さくされる(図3中、c−b)。なお、上記第2油圧差(PN−P2)が大きくなるほど、上記第2バルブ41の開度は大きくなる。
そして、上記収縮動作B時の移動速度Vの各部における上記圧側第1減衰力発生装置34と圧側第2減衰力発生装置35とのそれぞれ減衰力の合計が緩衝器1の圧側減衰力特性(図3中、一点鎖線)とされる。
ここで、上記したように、緩衝器1の収縮動作Bの開始当初のように、シリンダチューブ8に対するピストンロッド23の移動速度Vが小さいとき(図3中、VL)には、上記圧側第1、第2減衰力発生装置34,35のうち、圧側第1減衰力発生装置34が支配的に減衰力を生じ、上記圧側第2減衰力発生装置35では減衰力をほとんど生じることはない。よって、上記ピストンロッド23に連動する第1、第2ピストン17,18の進行方向の後方における上記中間室20と第2室21とは共にその油圧PN,P2が低下する。そして、これらの各低下圧力は互いにほぼ同程度であることから、これら中間室20と第2室21とは一体的な1つの室のようになる。
上記の場合、中間室20と第2室21との各容積を合計した容積はこれら単独のものよりも大きいため、これら中間室20と第2室21とにおける油31の「体積弾性」による体積変化量は大きく(軟らかく)保たれる。このため、緩衝器1の収縮動作Bの開始当初において、上記シリンダチューブ8内に第1、第2ピストン17,18が侵入動作しても、上記中間室20と第2室21とにおける油圧PN,P2の低下速度は小さく抑制される。よって、上記第1室19から中間室20と第2室21とに向けて上記圧側第1減衰力発生装置34を油31が直ちに流動する、ということは防止される。つまり、上記緩衝器1の収縮動作Bの開始当初では、上記「応答性」が低く抑制され、シリンダチューブ8内へのピストンロッド23の侵入が急激に抑制されるということが防止される。
上記の結果、上記緩衝器1を車両2に適用すれば、この車両2の走行中、路面から与えられる上記第1入力Aにより緩衝器1が収縮動作Bする際の開始当初には、乗員は車両2から軟らかい感覚を与えられることとなり、これにより、車両2への乗り心地の向上が達成される、という「作用効果」が生じる。
また、上記収縮動作B時の移動速度Vが大きくなったときには、上記圧側第1減衰力発生装置34よりも圧側第2減衰力発生装置35の減衰力が大きくなって、この圧側第2減衰力発生装置35が支配的に減衰力を生じる。このため、上記第2ピストン18の進行方向の後方における上記第2室21は拡大して、その油圧P2が低下する。
ここで、上記第2室21のみの容積は小さいことから、この第2室21における油31の「体積弾性」による体積変化量は小さい(硬い)。このため、上記第2ピストン18の侵入動作で、上記第2室21の油圧P2の低下速度は速くなり、上記圧側第2減衰力発生装置35における上記「応答性」は高くなる。
上記の結果、上記緩衝器1を車両2に適用すれば、この車両2の走行中、路面から与えられる上記第1入力Aにより緩衝器1が収縮動作Bする際の上記移動速度Vの高速時には、上記車両2に与えられる衝撃力に基づく衝撃エネルギーが上記圧側第2減衰力発生装置35により直ちに吸収されて、車両2の走行安定性の向上が達成される、という他の「作用効果」も生じる。
上記緩衝器1の収縮動作Bが進行すると、その分、前記ばね49の付勢力が増加する。上記第1入力Aとばね49の付勢力が一致すれば、上記緩衝器1の収縮動作Bが終了し、次に、上記ばね49の付勢力、つまり、第2入力A′により緩衝器1が伸長動作Cさせられて元の長さに戻されようとする。
上記したように、緩衝器1がばね49の付勢力である第2入力A′を与えられて伸長動作Cする際、上記第2室21の油31が、この第2室21から中間室20に向けて上記第2ピストン18における伸側第2減衰力発生装置47を通り流動させられる。また、上記中間室20内の油31が、この中間室20から第1室19に向けて上記第1ピストン17における伸側第1減衰力発生装置46を通り流動させられる。そして、このように、伸側第1、第2減衰力発生装置46,47は、これらを上記油31がそれぞれ流動することにより、共に減衰力を生じようとする。
上記の場合、緩衝器1の伸長動作Cの開始当初には、まず、上記シリンダチューブ8からの第1、第2ピストン17,18とピストンロッド23との退出動作により、上記第1室19は拡大して、その油圧P1は低下しようとする。
しかし、前記したように、ガスが封入されたガス封入室56をフリーピストン53を介し第1室19に連結している。このため、上記第1室19が拡大して、その油圧P1が低下し始めるとき、上記フリーピストン53の移動と、上記ガス封入室56内のガスの膨張とにより、上記第1室19の油圧P1の低下が抑制される。よって、上記緩衝器1の伸長動作Cの開始当初に、上記第1室19の油圧P1によりこの第1室19に向けて上記中間室20と第2室21とから上記伸側第1減衰力発生装置46を油31が直ちに流動する、ということは防止される。
また、上記緩衝器1の伸長動作Cの開始当初には、上記シリンダチューブ8からの第1、第2ピストン17,18の退出動作により、上記第2室21は収縮して、その油圧P2は上昇する。すると、この第2室21で余剰となる油31を排出するため、上記第2室21から上記第1室19と中間室20とに向かうよう上記第1ピストン17の第1オリフィス39と第2ピストン18の第2オリフィス44とをそれぞれほぼ同量の油31が流動する。これにより、上記中間室20の油圧PNが第1室19の油圧P1に対し上昇し、かつ、第2室21の油圧P2が中間室20の油圧PNに対して上昇する。
しかも、上記したように、第1ピストン17の伸側第1減衰力発生装置46の第1オリフィス39の断面積は第2ピストン18の伸側第2減衰力発生装置47の第2オリフィス44のそれよりも小さい。このため、上記第1オリフィス39によって生じる第1油圧差(PN−P1)は上記第2オリフィス44によって生じる第2油圧差(P2−PN)よりも大きくなる。
ここで、緩衝器1の伸長動作C時における作用は、図3において、減衰力が0である横線を基準として、この図3を180°下側に反転させたものに相当している。そこで、このような仮想の反転図3を参照して、上記緩衝器1の伸長動作C時の作用を説明する。なお、反転図3中、圧側とあるは、伸側と読み替えるものとする。
上記反転図3において、上記緩衝器1の伸長動作Cの開始当初であって、上記移動速度Vが小さいとき(反転図3中、0−a)には、上記伸側第1、第2減衰力発生装置46,47のうち、伸側第1減衰力発生装置46が支配的に減衰力を生じ、この伸側第1減衰力発生装置46の減衰力は伸側第2減衰力発生装置47のそれよりも大きくなる。
上記緩衝器1の伸長動作C時には、シリンダチューブ8からピストンロッド23が退出する分、上記シリンダチューブ8の容積が増加する。この場合、この増加容積に相当する量の油31が、上記蓄圧器51のフリーピストン53の移動と、上記ガス封入室56のガスの膨張とにより、上記貯油室54から上記第1室19内にチューブ55を通し流入させられる。これにより、上記緩衝器1の伸長動作Cが円滑に行われる。
そして、上記伸長動作C時の移動速度Vが大きくなって、上記第1室19の油圧P1と中間室20の油圧PNとの第1油圧差(PN−P1)が上記伸側第1減衰力発生装置46の第1バルブ36′の開弁圧になれば、この第1バルブ36′が開弁する(反転図3中、a)。すると、上記中間室20の油31が上記第1室19に向けて上記第1オリフィス39に加え第1バルブ36′を流動し、これにより、この伸側第1減衰力発生装置46による減衰力の増加勾配が小さくされる(反転図3中、a−b)。なお、上記第1油圧差(PN−P1)が大きくなるほど、上記第1バルブ36′の開度は大きくなる。
また、上記したように、移動速度Vが大きくなることにより、上記第1オリフィス39と伸側第1減衰力発生装置46の第1バルブ36′とを流動する油31の流量が多くなると、この油31が上記伸側第2減衰力発生装置47の第2オリフィス44を流動することによる流動抵抗が増加し、この圧側第2減衰力発生装置35の減衰力が大きくなる(反転図3中、a−c)。
上記伸長動作C時の移動速度Vが大きくなる途中(反転図3中、d)で、上記伸側第2減衰力発生装置47の減衰力が上記伸側第1減衰力発生装置46の減衰力に、一旦、一致する。この一致点までのように上記移動速度Vが小さいとき(反転図3中、0−d=VL)には、上記伸側第1減衰力発生装置46の減衰力は伸側第2減衰力発生装置47のそれよりも大きいが、上記一致点の後のように移動速度Vが大きいとき(反転図3中、d−b=VH)には、上記伸側第1減衰力発生装置46の減衰力よりも伸側第2減衰力発生装置47のそれが大きくなる。
上記伸長動作C時の移動速度Vが更に大きくなって、上記伸側第2減衰力発生装置47の第2オリフィス44の流量が増加し、その流動抵抗が大きくなって、上記中間室20の油圧PNと第2室21の油圧P2との第2油圧差(P2−PN)が、上記伸側第2減衰力発生装置47の第2バルブ41′の開弁圧に達すれば、この第2バルブ41′が開弁する(反転図3中、c)。すると、上記第2室21の油31が中間室20に向けて上記第2オリフィス44に加え第2バルブ41′を流動し、これにより、この伸側第2減衰力発生装置47による減衰力の増加勾配が小さくされる(反転図3中、c−b)。なお、上記第2油圧差(P2−PN)が大きくなるほど、上記第2バルブ41′の開度は大きくなる。
そして、上記伸長動作C時の移動速度Vの各部における上記伸側第1減衰力発生装置46と伸側第2減衰力発生装置47とのそれぞれ減衰力の合計が緩衝器1の伸側減衰力特性(反転図3中、一点鎖線)とされる。
ここで、前記したように、シリンダチューブ8に対するピストンロッド23の移動速度Vが小さいとき(反転図3中、VL)には、伸側第1減衰力発生装置46の減衰力は伸側第2減衰力発生装置47のそれよりも大きい。このため、緩衝器1の伸長動作Cの開始当初のように、上記移動速度Vが小さいときには、上記伸側第1、第2減衰力発生装置46,47のうち、伸側第1減衰力発生装置46が支配的に減衰力を生じ、上記伸側第2減衰力発生装置47では減衰力をほとんど生じることはない。よって、上記ピストンロッド23に連動する第1、第2ピストン17,18の進行方向の後方における上記第1室19と中間室20とは共にその油圧P1,PNが低下する。そして、これらの低下圧力はほぼ同程度であることから、これら第1室19と中間室20とは一体的な1つの室のようになる。
上記の場合、第1室19と中間室20との各容積を合計した容積はこれら単独のものよりも大きいため、これら第1室19と中間室20とにおける油31の「体積弾性」による体積変化量は大きく(軟らかく)保たれる。このため、緩衝器1の伸長動作Cの開始当初において、上記シリンダチューブ8から第1、第2ピストン17,18が退出動作しても、上記中間室20と第2室21とにおける油圧PN,P2の上昇速度は小さく抑制される。よって、上記中間室20と第2室21とから第1室19に向けて上記伸側第1減衰力発生装置46を油31が直ちに流動する、ということは防止される。つまり、上記緩衝器1の伸長動作Cの開始当初では、上記「応答性」が低く抑制され、シリンダチューブ8からのピストンロッド23の退出が急激に抑制されるということが防止される。
上記の結果、上記緩衝器1を車両2に適用すれば、この車両2の走行中、上記ばね49から与えられる第2入力A′により緩衝器1が伸長動作Cする際の開始当初には、乗員は車両2から軟らかい感覚を与えられることとなり、これにより、車両2への乗り心地の向上が達成され、前記「作用効果」がより確実に生じる。
また、上記伸長動作C時の移動速度Vが大きくなったときには、上記伸側第1減衰力発生装置46よりも伸側第2減衰力発生装置47の減衰力が大きくなって、この伸側第2減衰力発生装置47が支配的に減衰力を生じる。このため、上記第2ピストン18の進行方向の前方における上記第2室21は収縮して、その圧力P2が上昇する。
ここで、上記第2室21のみの容積は小さいことから、この第2室21における油31の「体積弾性」による体積変化量は小さい(硬い)。このため、上記第2ピストン18の退出動作で、上記第2室21の油圧P2の上昇速度は速くなり、上記伸側第2減衰力発生装置47における上記「応答性」は高くなる。
上記の結果、上記緩衝器1を車両2に適用すれば、この車両2の走行中、上記ばね49からの第2入力A′により緩衝器1が伸長動作Cする際の上記移動速度Vの高速時には、上記第2入力A′に基づく衝撃エネルギーが上記伸側第2減衰力発生装置47により直ちに吸収されて、車両2の走行安定性の向上が達成され、前記他の「作用効果」がより確実に生じる。
以下、上記緩衝器1の収縮動作Bと伸長動作Cとが交互に繰り返されて、それぞれの第1、第2入力A,A′が緩和され、上記車両2の円滑な進行が維持される。
また、前記したように、第2オリフィス44の断面積を上記第1オリフィス39の断面積の1.5−10倍としている。
ここで、上記第2オリフィス44の断面積が上記第1オリフィス39の断面積の1.5倍未満であるとすると、これら第1、第2オリフィス39,44の各断面積の値が互いに接近する。このため、緩衝器1が第1、第2入力A,A′を与えられて収縮動作Bや伸長動作Cをするとき、これら各動作B,Cの開始当初から、上記圧側第1、第2減衰力発生装置34,35、もしくは伸側第1、第2減衰力発生装置46,47をそれぞれほぼ同時にほぼ同じ条件で油31が流動し、ほぼ同じ減衰力を生じがちとなる。よって、上記各動作B,Cの開始当初に、上記圧側第1減衰力発生装置34が支配的に減衰力を発生する、ということは困難となり、前記「作用効果」は得難くなる。
一方、上記第2オリフィス44の断面積が上記第1オリフィス39の断面積の10倍を越えるとすると、上記第2オリフィス44の断面積が過大となって、この第2オリフィス44を油31が流動しても、所望の減衰力が得難くなる。よって、特に、上記移動速度Vが大きいとき(図3中、VH)、上記緩衝器1に所望の減衰力を得ることは困難となる。
そこで、上記したように、第1、第2オリフィス39,44の各断面積の倍率を1.5−10倍と定め、上記「作用効果」をより確実に達成するようにしている。なお、この倍率は、2−4倍であることが、より好ましい。
また、前記したように、油31の動粘度を、40℃において4−10センチストークス(cSt)としている。
ここで、上記緩衝器1を繰り返し使用すると、油31の温度が上昇して、動粘度が低下しがちとなる。また、一般に、油31の動粘度が高い程、温度による動粘度の低下幅が大きい。
一般には、上記油31の動粘度は40℃において15cStとされるが、この種の油31を用いると、この油31の温度上昇による動粘度の低下幅が大きくなり、上記緩衝器1に所望の減衰力を精度よく得ることは困難となる。また、上記構成のように、複数のピストンを用いる緩衝器1においては油31の粘度の影響(抵抗)を受ける部分が多くなる。そこで、その影響をできる限り少なくするため、上記10センチストークス以下のような低粘度の油31と組み合わせて使用することが有益である。
一方、上記油31の動粘度を4未満にすると、油31が低粘度過ぎることによるこの油31の潤滑性の低下に伴い、その消費量の増大を招き、また、耐久性が低下する。
そこで、上記したように、油31の動粘度を、40℃において4−10cStと定め、上記「作用効果」をより確実に達成するようにしている。なお、この動粘度は、5−8cStであることが、より好ましい。
なお、以上は図示の例によるが、上記緩衝器1は図例のものを倒立させて用いてもよく、水平や傾斜させて用いてもよい。また、上記第1、第2オリフィス39,44の断面積を互いに同じとし、第1オリフィス39の長さを第2オリフィス44のそれより長くするなどして上記第1オリフィス39における油31の流動抵抗(圧力損失)が第2オリフィス44のそれよりも大きくなるようにしてもよい。また、上記第1、第2オリフィス39,44をそれぞれ複数本の貫通孔により形成してもよい。また、このような貫通孔を互いに同径(同じ断面積)とし、第1オリフィス39の貫通孔の本数よりも第2オリフィス44のそれを多くしてもよい。
以下の各図は、実施例2−6を示している。これら各実施例は、前記実施例1と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら各実施例における各部分の構成を、本発明の目的、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例2を添付の図4に従って説明する。
図4において、上記シリンダチューブ8にはその軸方向に摺動可能となるよう中間ピストン60が嵌入されている。この中間ピストン60は、上記第1、第2ピストン17,18の間に配置されて、上記ピストンロッド23に結合されている。上記中間ピストン60により、上記中間室20が2つの室に区画されている。上記中間ピストン60には、図示しないが、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46や圧側、伸側第2減衰力発生装置35,47と同構成、同作用の圧側、伸側中間減衰力発生装置が設けられている。
上記の場合、中間減衰力発生装置は、そのバルブが、上記第1油圧差(P1−PN)と第2油圧差(PN−P2)との間の値により開弁して、上記中間ピストン60を貫通するよう油31を流動させる。また、上記中間減衰力発生装置のオリフィスの断面積は、上記第1、第2オリフィスの各断面積の間の値とされている。
なお、上記中間ピストン60は、2つ以上設けてもよく、これらを配置する位置は自由に選択できる。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例3を添付の図5に従って説明する。
図5において、上記シリンダチューブ8に蓄圧器51が一体的に形成されている。具体的には、上記第1室19にその軸方向に摺動可能となるよう上記フリーピストン53が嵌入されている。このフリーピストン53により、上記第1室19が2つの室に区画されており、このフリーピストン53を基準として、上記第1ピストン17とは反対側の室に高圧の窒素ガスが封入されている。
この実施例によれば、緩衝器1を全体的にコンパクトにできる。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例4を添付の図6に従って説明する。
図6において、緩衝器1は収縮動作Bした状態を示している。上記第1、第2ピストン17,18の間の各座金25とスペーサ26とは互いに一体的に形成されている。上記緩衝器1の外部からの操作により、中、高速側の上記第2オリフィス44の断面積の値を可変とする調整装置62が設けられている。この調整装置62につき説明する。
上記軸心7上で上記ピストンロッド23を貫通する貫通孔63が形成されている。この貫通孔63におけるチューブ本体9の一端部10側(下端部側)の開口は閉じられている。上記貫通孔63は、上記スペーサ26に形成された連通路65により上記中間室20に連通させられ、また、上記ピストンロッド23に形成された他の連通路66により上記第2室21に連通させられている。上記両連通路65,66の間の貫通孔63にプラグ67が圧入され、このプラグ67の上記軸心7上に上記第2オリフィス44が形成されている。
上記貫通孔63の他端部側(上端部側)から操作ボルト68が嵌入されて、上記ピストンロッド23に螺合されている。上記操作ボルト68の嵌入先端にニードル弁69が一体的に取り付けられ、このニードル弁69が上記第2オリフィス44に対向している。工具70により、上記操作ボルト68を捻回させれば、これにニードル弁69が連動して、上記第2オリフィス44の実質的な断面積の値が可変とされる。また、上記ニードル弁69は、上記操作ボルト68の所望捻回位置で、この操作ボルト68と共に上記ピストンロッド23に固定可能とされている。
上記構成によれば、調整装置62を操作することにより、上記移動速度Vの中、高速域で、第2オリフィス44による減衰力特性を種々変化させて所望の特性を得ることができる。一方、上記調整装置62を操作しても、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の第1オリフィス39の断面積は一定値に固定されたままに保たれる。よって、上記緩衝器1を車両2に適用すれば、前記「作用効果」を確保しつつ、車両2に好みの乗り心地を得ることができる。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例5を添付の図7に従って説明する。
図7において、緩衝器1は収縮動作Bした状態を示している。上記第1ピストン17を結合させた上記ピストンロッド23の部分の外径寸法D1が、上記第2ピストン18を結合させた上記ピストンロッド23の他部分の外径寸法D2よりも小さくされている。また、上記ピストンロッド23の他端部側27は上記外径寸法D2よりも大きくされている。これにより、上記ピストンロッド23には少なくとも2つの段差面28が形成される。そして、これら各段差面28に対し上記第1、第2ピストン17,18がそれぞれ締結具29により個別に締結される。このため、上記第1、第2ピストン17,18は、上記ピストンロッド23にそれぞれ強固に結合される。
上記構成によれば、ピストンロッド23の部分の外径寸法D1を、ピストンロッド23の他部分の外径寸法D2よりも小さくした分、上記第1ピストン17の軸方向端面において、ピストンロッド23の貫通部を除く有効面積を、上記第2ピストン18のそれに比べてより大きくできる。
よって、上記第1ピストン17に取り付けられる上記圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の第1バルブ36,36′のリーフ弁体38,38′の有効面積を大きくできて、このリーフ弁体38,38′の撓みを容易かつ精度よくできるなど、圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の設計の自由度を向上させることができる。この結果、上記移動速度Vの極低速時、圧側、伸側第1減衰力発生装置34,46の第1バルブ36,36′を油31が流動することにより生じる減衰力の微小な値を精度よく得ることができ、前記「作用効果」が助長される。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例6を添付の図8に従って説明する。
図8において、上記車両2の懸架装置は一対の上記緩衝器1と、これら緩衝器1の間に介設される中間ユニット50とを備えている。上記各緩衝器1は、車体側3と各車輪側4とに架設されている。この場合、各車輪側4とは、左右車輪側であってもよく、前、後車輪側であってもよい。また、上記中間ユニット50は蓄圧器51を備え、この蓄圧器51の貯油室54に軸方向に摺動自在となるよう嵌入される他のフリーピストン72が設けられ、この他のフリーピストン72は上記フリーピストン53と結合されて一体的に摺動することとされている。上記他のフリーピストン72は上記貯油室54を2室に区画している。
上記各緩衝器1の第1室19同士を、絞り部73を介し互いに連通させる連通路74が設けられている。上記絞り部73は、上記他のフリーピストン72に設けられ、上記第1バルブ36と同様の構成、作用の一対のバルブ75を備えている。これらバルブ75は互いに逆方向の油31の流動を許容する。
上記連通路74は、上記両第1室19のうちのいずれか一方の第1室19と、上記他のフリーピストン72で区画された上記貯油室54内の2室のうちのいずれか一方の室とを連通させる第1チューブ76と、他方の第1室19と上記貯油室54内の2室のうちの他方の室とを連通させる第2チューブ77と、上記貯油室54とで構成されている。
上記車両2の走行中に、上記両緩衝器1のうち、いずれか一方(図8中、左側)の緩衝器1が第1入力Aを与えられて収縮動作Bしたとする。この場合には、上記左側の緩衝器1の第1室19の油31が上記中間ユニット50における蓄圧器51の貯油室54のうち、他のフリーピストン72の下側の室に流入する。すると、上記フリーピストン53と共に他のフリーピストン72が上記シリンダチューブ52に対し下方移動し、上記他のフリーピストン72の上側の室の容積が増大する。すると、上記両緩衝器1のうちの他方(右側)の緩衝器1の第1室19の油31が上記他のフリーピストン72の上側の室に向けて吸引され、これにより、上記右側の緩衝器1も収縮動作Bする。
よって、上記両緩衝器1は共に同一の動作をすることから、車両2にローリングやピッチングが生じることが防止される。また、このような車両2の大きな動き、即ち、上記移動速度Vの高速時に際しては、本願の各請求項に対応する各実施例の構成によって、各緩衝器1の中間室20と第2室21との油31の体積弾性による影響が小さく抑制されることにより、上記中間ユニット50に対し流入、流出する油31の量の精度が向上し、前記「作用効果」の精度が向上する。
実施例1を示し、緩衝器の縦断面図である。 実施例1を示し、図1の部分拡大図である。 実施例1を示し、ピストンロッドの移動速度と減衰力との関係(減衰力特性)を示すグラフ図である。 実施例2を示し、図1に相当する図である。 実施例3を示し、図1に相当する図である。 実施例4を示し、図2に相当する図である。 実施例5を示し、図2に相当する図である。 実施例6を示し、図1に相当する図である。
符号の説明
1 緩衝器
2 車両
3 車体側
4 車輪側
7 軸心
8 シリンダチューブ
10 一端部
12 他端部
17 第1ピストン
18 第2ピストン
19 第1室
20 中間室
21 第2室
22 一端部側
23 ピストンロッド
31 油
34 圧側第1減衰力発生装置
35 圧側第2減衰力発生装置
36 第1バルブ
39 第1オリフィス
41 第2バルブ
44 第2オリフィス
46 伸側第1減衰力発生装置
47 伸側第2減衰力発生装置
50 中間ユニット
53 フリーピストン
54 貯油室
55 チューブ
56 ガス封入室
62 調整装置
73 絞り部
74 連通路
75 バルブ
A 第1入力
A′ 第2入力
B 収縮動作
C 伸長動作
D1,D2 外径寸法
P1,PN,P2 油圧
V 移動速度

Claims (6)

  1. シリンダチューブに軸方向摺動可能に嵌入され、このシリンダチューブの内部をその一端部側から他端部側に向けて順次、第1室、中間室、および第2室に区画する第1、第2ピストンと、一端部側がこれら第1、第2ピストンに結合され、他端部側が上記シリンダチューブの他端部側からこのシリンダチューブの外方に延出するピストンロッドと、上記シリンダチューブ内にピストンロッドが侵入するよう外部から第1入力が与えられるとき、上記第1室から中間室に向け上記第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する圧側第1減衰力発生装置と、上記第1入力が与えられるとき、上記中間室から第2室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第1入力を緩和する圧側第2減衰力発生装置と、上記シリンダチューブからピストンロッドが退出するよう外部から第2入力が与えられるとき、上記中間室から第1室に向け第1ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第2入力を緩和する伸側第1減衰力発生装置と、上記第2入力が与えられるとき、上記第2室から中間室に向けて上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させて上記第2入力を緩和する伸側第2減衰力発生装置とを備えた油圧緩衝器において、
    上記シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力が上記圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれよりも大きくなるようにする一方、上記移動速度が大きいときには、上記圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力よりも上記圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれが大きくなるようにし、ガスが封入されたガス封入室をフリーピストンを介し上記第1室に連結したことを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 上記圧側、伸側第1減衰力発生装置は、上記第1、第2入力が与えられるとき、上記第1室と中間室との間の第1油圧差により上記第1ピストンを貫通するよう油を流動させる圧側、伸側第1バルブと、上記第1ピストンを貫通する第1オリフィスとを備え、上記圧側、伸側第2減衰力発生装置は、上記第1、第2入力が与えられるとき、上記中間室と第2室との間の第2油圧差により上記第2ピストンを貫通するよう油を流動させる圧側、伸側第2バルブと、上記第2ピストンを貫通する第2オリフィスとを備え、上記圧側、伸側第1バルブの開弁圧特性を圧側、伸側第2バルブのそれよりも弱くし、上記第1オリフィスの断面積を第2オリフィスのそれよりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 上記第2オリフィスの断面積を上記第1オリフィスの断面積の1.5−10倍としたことを特徴とする請求項2に記載の油圧緩衝器。
  4. 上記油の動粘度を、40℃において4−10センチストークス(cSt)としたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1つに記載の油圧緩衝器。
  5. 上記第2オリフィスの断面積の値を可変とする調整装置を設けたことを特徴とする請求項2から4のうちいずれか1つに記載の油圧緩衝器。
  6. 上記第1ピストンを結合させた上記ピストンロッドの部分の外径寸法を、上記第2ピストンを結合させた上記ピストンロッドの他部分の外径寸法よりも小さくしたことを特徴とする請求項2から5のうちいずれか1つに記載の油圧緩衝器。
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