JP2007003938A - 発光装置の輝度制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発光装置自体の構造上の制約やコスト上昇を招くことなく、蛍光体の発光輝度の低下を防止して目標とする輝度を維持する。
【解決手段】点灯スイッチがONされているとき、輝度補正量CORCDを算出し(S2)、目標輝度CDTGTに輝度補正量CORCDを加算して修正目標輝度CDCLCを算出する(S4)。そして、予め設定した発光装置の輝度と駆動パルスとの関係に基づいて、コントローラから駆動回路に出力するパルス信号の駆動周期T1(或いはOFF時間T2)を算出し(S5)、この駆動パルス信号を駆動回路に出力する(S6)。これにより、発光後のチャージアップ等の外乱による蛍光体の輝度低下を、簡単なフィードフォワードで修正することができ、発光装置自体の構造上の制約やコスト上昇を招くことなく、目標とする輝度を維持することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、冷陰極電子放出源から電界放出された電子によって蛍光体を励起発光させる発光装置の輝度を制御する発光装置の輝度制御システムに関する。
近年、白熱電球や蛍光灯といった従来の発光装置に対し、真空中で冷陰極電子放出源から電界放出させた電子を高速で蛍光体に衝突させることにより、蛍光体を励起発光させる冷陰極電界放出型の発光装置が開発されている。この種の発光装置は、カソード電極に対して正の電位を与えたゲート電極によって電子を引き出し、更に正の高電圧を与えたアノード電極上の蛍光体に電子を衝突させて蛍光発光させるものであり、電界放出型照明ランプ(Field Emission Lamp:FEL)や電界放出型表示装置(Field Emission Display:FED)としての用途が見込まれている。
例えば、特許文献1には、FELに関連する技術として、カソード電極表面と略平行な略平板に孔を設け、この孔端をカソード電極側に突き出した構造のグリッド電極(ゲート電極)とする技術が開示されている。特許文献1の技術によれば、略平板領域における電界よりも孔端における電界を高くすることができ、カソード電極からグリッド電極に飛び込む無効電子を抑制することができる。
また、特許文献2には、同様にFELに関連して、部分的に開口を備えた半円筒状のグリッド電極が直方体形状カソード電極に対して間隙を持って囲む技術が開示されている。特許文献2の技術では、電子が蛍光板電極に突入したことによって叩き出された正イオンがカソード電極に突入することを抑制し、放電破壊を防止することができる。
更に、特許文献3には、FEDに関連して、陰極基板にカーボンナノチューブ製の平面状の冷陰極を形成し、透明な陽極基板に、ストライプ状の透明な陽極ストリップと、これに交差するストライプ状の選択グリッドストリップと、格子状の電子引き出しグリッドとを形成している。
特許文献3の技術によれば、冷陰極から放出された電子は、冷陰極と電子引き出しグリッドとの間の電子滞留領域に滞留して電子雲を形成する。そして、何れかの選択グリッドストリップと何れかの陽極ストリップとに電圧が印加されると、電子雲からの電子流が電子引き出しグリッドの開口と選択グリッドストリップの開口とを通過して陽極ストリップ上の蛍光体に衝突する。これにより、冷陰極電界放出に起因する電子の偏在を平均化し、蛍光体の発光ムラをなくすことができる。
特開2004−207066号公報 特開2004−220896号公報 特開2004−335385号公報
上述の特許文献1〜3は、電界放出型の発光装置に特有の問題に対処するものであるが、電子線によって励起されて発光する蛍光体を用いる発光装置では、発光開始からの時間経過と共に蛍光体の表面に電荷が蓄積(チャージアップ)して帯電し、この帯電した電場の影響により、発光輝度が低下したり、像が不鮮明になるといった問題がある。
従来、この蛍光面でのチャージアップに対処するには、導電性材料を蒸着する等して帯電した電荷を除去する等の方法が取られているが、製品構造上の制約が多いばかりでなく、製造コストの上昇を招く虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、発光装置自体の構造上の制約やコスト上昇を招くことなく、蛍光体の発光輝度の低下を防止して目標とする輝度を維持することのできる発光装置の輝度制御システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による発光装置の輝度制御システムは、冷陰極電子放出源を有するカソード電極と、該カソード電極に真空空間を介して対向配置され、上記冷陰極電子放出源から電界放出された電子により励起されて発光する蛍光体を有するアノード電極とを少なくとも備えた発光装置の発光輝度を制御する輝度制御システムであって、上記蛍光体の発光開始後の輝度変化量に基づいて、上記蛍光体の発光輝度を補正するための輝度補正量を算出する輝度補正量算出手段と、上記蛍光体の発光輝度の目標値を上記輝度補正量によって修正し、修正目標輝度を算出する修正目標輝度算出手段と、上記発光装置をパルス駆動するためのパルス信号を上記修正目標輝度に対応して変調するパルス変調手段と、上記修正目標輝度に対応して変調されたパルス信号で上記発光装置を駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする。
輝度補正量は、発光開始からの時間履歴として予め設定しておくことができ、また、発光開始後の輝度変化量を一次遅れとしてモデル化し、該モデルの出力に基づいて算出することもできる。更には、発光開始後の輝度変化量を積分回路からなる等価回路で置き換え、該等価回路の出力に基づいて輝度補正量を算出しても良い。
発光装置は、カソード電極をパルス駆動し、蛍光体を周期的に飽和状態で高輝度発光させることが望ましく、冷陰極電子放出源の電界放出特性のバラツキによる輝度ムラを防止することができる。カソード電極をパルス駆動する際には、カソード電極側のインピーダンスを、冷陰極電子放出源の電流密度が蛍光体を飽和状態で高輝度発光させる値となる低インピーダンス状態と、冷陰極電子放出源からの電子放出を停止状態とする高インピーダンス状態とに周期的に変換することが望ましい。
本発明による発光装置の輝度制御システムは、発光装置自体の構造上の制約やコスト上昇を招くことなく、蛍光体の発光輝度の低下を防止して目標とする輝度を維持することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図6は本発明の実施の一形態に係り、図1は輝度制御システムの構成図、図2は輝度制御の機能ブロック図、図3は発光後経過時間と輝度低下量及び輝度補正量との関係を示す説明図、図4は等価回路の説明図、図5は輝度と駆動パルスとの関係を示す説明図、図6は輝度制御ルーチンのフローチャートである。
図1において、符号1は、例えば平面状の電界放出型照明ランプ等に用いられる電界放出型発光装置(以下、単に「発光装置」と記載する)である。この発光装置1は、所定間隔で対向配置されたガラス基板2,3の内部を真空状態に維持し、この真空状態下で、電子放出源を有するカソード電極5、グリッド状のゲート電極10、電子線によって励起発光する蛍光体16を有するアノード電極15を基底面側から投光面側に向かって順に配置した基本構成を有している。
尚、図1においては、カソード電極5とゲート電極10とアノード電極15との3極構造を例示しているが、ゲート電極10を用いない2極構造であっても良い。
カソード電極5は、ベースとなるガラス基板2上に形成された導電材からなり、例えば、アルミニウムやニッケル等の金属を蒸着やスパッタ法等によって堆積したり、銀ペースト材を塗布して乾燥・焼成する等して形成されている。このカソード電極5の表面には、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、スピント型マイクロコーン、金属酸化物ウィスカー等のエミッタ材料が膜状に塗布され、冷陰極電子放出源6が形成される。
ゲート電極10は、カソード電極5に対向して配置されるグリッド状の電極であり、カソード電極5との電位差(ゲート電圧)に応じてカソード電極5上に形成された冷陰極電子放出源6に電界を印加し、電子を放出させる。このゲート電極10には、冷陰極電子放出源6から放出された電子を通過させる微細な開口が多数形成されており、ステンレス材、ニッケル材、アンバー材等の導電性の薄板に、エッチング或はパンチング法等を用いて円形や矩形等の多数の開口が形成される。
アノード電極15は、投光面となるガラス基板3の裏面側に配置された透明導電膜(例えば、ITO膜)からなり、ゲート電極10(カソード電極5)に対向する面に、冷陰極電子放出源6から放出された電子によって励起発光される蛍光体16が塗布されている。蛍光体16は、例えば、インクジェット法、フォトグラフィ法、沈殿法、電着法等によってアノード電極15上に成膜される。
一方、符号50は、発光装置1の発光輝度を制御するコントローラであり、アノード電極15やゲート電極10に印加する高電圧を発生する高電圧電源装置20及び発光装置1を駆動する駆動回路30を介して発光装置1の発光輝度を制御する。コントローラ50は、マイクロコンピュータを中心として構成され、操作パネル等に備えられた点灯スイッチ60のONを検出すると、高電圧電源装置20からアノード電極15に正の高電圧を印加すると共にゲート電極10に一定の電圧を印加し、駆動回路30を介して発光装置1の発光輝度を所望の目標輝度に一致するように制御する。
周知のように、電界放出型の発光装置は、カソード電極に対してアノード電極を所定の正の高電位に維持し、ゲート電極からカソード電極へ所定のゲート電圧を印加すると、電子放出源から真空中に電子が電界放出されてアノード電極に向って加速され、蛍光体に衝突して光を放つが、時間経過と共に電子線で励起される蛍光体の表面に電荷が蓄積し(チャージアップ)、輝度が低下するという問題がある。
従って、コントローラ50は、蛍光体上でのチャージアップ等の外乱に応じた補正を目標輝度に加えることにより、輝度の変化をフィードフォワードで修正し、発光装置1の輝度を目標輝度に保つ。このコントローラ50による輝度制御は、図2の機能ブロック図に示され、輝度補正量算出部51、修正目標輝度算出部52、パルス変調部53、駆動パルス算出部54によって代表することができ、駆動パルス算出部54からの駆動パルスによって駆動回路30が制御される。駆動回路30について、後述する。
輝度補正量算出部51は、点灯スイッチ60がONされて発光装置1の発光が開始された後の時間履歴として発光後経過時間TCNTをカウントアップし、発光後経過時間TCNTに対して目標輝度を修正するための輝度補正量CORCDを算出する。具体的には、図3(a)に示すように、発光装置1における発光後の経過時間に対する輝度低下量を予め実験或いはシミュレーションによって把握しておき、図3(b)に示すように、輝度低下量を補償する輝度補正量CORCDを、発光後経過時間TCNTをパラメータとするマップを作成しておく。そして、このマップを参照することにより、発光後経過時間TCNTに対する輝度補正量CORCDを求める。
この場合、輝度低下に対する補正を一次遅れとしてモデル化しておき、以下の(1)式に示すように、1制御周期前の輝度補正量CORCD(k-1)、輝度補正定数KCC、モデル定数KA(0<KA<1)により、現制御周期での新たな輝度補正量CORCD(k)を算出するようにしても良い。
CORCD(k)=KA×KCC+(1−KA)×CORCD(k-1) …(1)
更に、輝度補正量の算出モデルを、図4に示すように、抵抗RとコンデンサCとによる積分回路の等価回路51Aに置き換え、この等価回路51Aの出力に応じて輝度補正量CORCDを算出するようにしても良い。等価回路51Aは、点灯スイッチ60のON,OFF(発光の有無)に応じて入力電源UがON,OFFされ、出力電圧Vが読み取られる。そして、輝度補正量CORCDを、等価回路51Aの出力電圧Vとに比例関係にある量として予め設定しておき、読み取った出力電圧Vに基づいて輝度補正量CORCDを求める。
この等価回路51Aを用いることにより、発光終了後において、チャージアップされた電圧が完全に開放される前に、再度、発光を開始した場合においても、非発光状態での経過時間のカウントを要することなく、的確な輝度補正量CORCDを算出することが可能となる。
修正目標輝度算出部52は、以下の(2)式に示すように、目標輝度CDTGTに輝度補正量CORCDを加算し、修正目標輝度CDCLCを算出する。この修正目標輝度CDCLCは、パルス変調部53及び駆動パルス算出部54を介して駆動回路30に出力されるパルス信号に変換される。
CDCLC=CDTGT+CORCD …(2)
コントローラ50による発光装置1の輝度制御は、パルス変調方式によって行われ、ゲート電極10からカソード電極5へパルス状にゲート電圧を印加する際のパルス信号の周期T1を可変する、或いは一定の周期でゲート電圧を印加する時間を規定するパルス幅T2を可変することにより、発光輝度を制御する。発光装置1の輝度と駆動パルスとの関係は、予め設定されてコントローラ50内に記憶されており、パルス変調部53で輝度と駆動パルスとの関係から駆動パルスの周期T1或いはパルス幅T2を算出し、駆動パルス算出部54で駆動回路30に出力するパルス信号を生成する。
駆動パルスの周期T1を可変して発光輝度を制御する場合には、図5(a)に示すように、駆動周期が長くなるにつれて発光輝度が減少関数的に低くなり、一定の周期でパルス幅T2を可変して発光輝度を制御する場合には、図5(b)に示すように、パルス幅T2が長くなるにつれて発光輝度が略直線的に高くなる。これらの関係は、予め実験或いはシミュレーション等によって求められてマップ化され、このマップの輝度軸に、修正目標輝度算出部52で算出した修正目標輝度CDCLCを適用して駆動パルスの周期T1或いはパルス幅T2を求める。
パルス変調方式による発光装置1の輝度制御では、高電圧電源装置20からゲート電極10へ出力するパルス電圧を、周期T1(或いはパルス幅T2)で可変することにより発光輝度を制御しても良いが、本形態においては、高電圧電源装置20からゲート電極10に出力する電圧を一定として、駆動回路30でカソード電極5側のインピーダンスを低インピーダンス状態と高インピーダンス状態とに切り換えるようにしている。これにより、高電圧電源装置20の簡素化を図りつつ、実質的にゲート電極10からカソード電極5に印加される電圧をパルス状に変化させることができ、発光装置1の発光輝度を制御することができる。
更に、本形態においては、蛍光体16に生じる輝度ムラを低減するため、高電圧電源装置20からゲート電極10に印加する電圧を通常のゲート電圧よりも高い一定の電圧としている。すなわち、冷陰極電子放出源6の電界放出特性は必ずしも一定ではないことから、通常のゲート電圧で発生する電界強度では、冷陰極電子放出源6の領域によって電子放出の電流密度が異なり、蛍光面全体として見ると発光輝度のムラが生じることがある。
従って、本形態においては、高電圧電源装置20からゲート電極10に通常のゲート電圧よりも高い電圧を出力し、蛍光体16を高輝度で発光させる電流密度となるような電界強度をカソード電極5に与えることにより、冷陰極電子放出源6の電界放出特性のバラツキによる領域毎の発光輝度の差を、実用上問題のないレベルとする。
一般に、電界放出の電流密度は、印加する電界強度が比較的小さい場合には、電界強度の増加に応じて電流密度も緩やかに増加するが、或る電界強度を越えると、電流密度が急激に増加する。一方、蛍光体は、電流密度の増加に応じて発光輝度が高くなるが、所定の電流密度以上では発光が飽和状態となり、それ以上電流密度を増加させても、発光輝度は高くならない。
従って、カソード電極5に与える電界強度を通常よりも大幅に大きくして蛍光体16を飽和状態或は飽和状態に近い高輝度で発光させることにより、冷陰極電子放出源6の電界放出特性のバラツキによる領域毎の発光輝度の差を小さくすることができ、発光ムラを低減することができる。
カソードインピーダンスを変換する駆動回路30は、図1に示すように、主として、コントローラ50からのパルス信号によって駆動されるスイッチング素子としてのトランジスタTR1,TR2と、これらのトランジスタTR1,TR2でカソード電極5に接続された直列抵抗R1,R2とにより構成され、カソード電極5に接続された直列抵抗R1,R2を切換えることにより、カソードインピーダンスを低インピーダンス状態と高インピーダンス状態とに周期的に変換する。
コントローラ50からのパルス信号は、前述のパルス変調部53で輝度との関係において算出される周期T1(パルス幅T2)の駆動パルスを反転した信号として出力され、ON(ハイレベル),OFF(ローレベル)の周期がT1で、OFF時間がT2の信号である。このパルス信号は、修正目標輝度CDCLCに対応するパルス信号として1段目のトランジスタTR1のベースにバイアス抵抗RBを介して入力される。
1段目のトランジスタTR1は、エミッタが接地され、コレクタがコレクタ抵抗RCを介して電源Vccに接続されると共に、2段目のトランジスタTR2のベースに接続されている。2段目のトランジスタTR2は、同様にエミッタが接地され、コレクタがカソード電極5に直列接続される抵抗R1と抵抗R2との中間に接続されている。カソード電極5は抵抗R1から抵抗R2を経て接地されている。
一方の抵抗R1は、低インピーダンス用の抵抗であり、蛍光体16の飽和状態での発光を可能とする電流密度を発生させる電圧をカソード電極5に印加するため、例えば数十kΩ程度の抵抗値に設定されている。他方の抵抗R2は、高インピーダンス用の抵抗であり、カソード電流を略零とするため、例えば数MΩ程度の抵抗値に設定されている。
従って、コントローラ50からのパルス信号がOFFの時間T2では、1段目のトランジスタTR1がOFFのとき、2段目のトランジスタTR2がONとなり、抵抗R2が短絡されてカソードインピーダンスが抵抗R1による低インピーダンス状態となる。その結果、高電圧電源装置20からの一定の高電圧がゲート電極10を介してカソード電極5に印加され、蛍光体16全体が高輝度で均一に発光する。
一方、コントローラ50からのパルス信号がONの時間(T1−T2)では、1段目のトランジスタTR1がONされて2段目のトランジスタTR2がOFFされ、カソードインピーダンスが抵抗R1,R2の合成抵抗による高インピーダンス状態となる。その結果、ゲート電極10とカソード電極5とが同電位となって冷陰極電子放出源6からの電子の放出が停止し、蛍光体16が非発光状態となる。
以上の過程が繰り返されて蛍光体16が間欠的に発光することになるが、パルス信号の周波数を50Hz以上の周波数とすることにより、人間の視覚にはトランジスタTR2がONの期間での高輝度発光が残像として残り、連続発光として認識される。
尚、ゲート電極10に印加するゲート電圧が数百V以下の場合には、抵抗R2は無限大(即ち抵抗R2を使用しない状態)であっても良い。但し、ゲート電圧が500V或は1kV以上の高圧を必要とする場合には、トランジスタTR1のON期間にゲート電圧と同じ高電圧がトランジスタTR2のコレクタに印加されることになり、高耐圧トランジスタを必要とするか、或は既存のトランジスタでは設計できなくなるので、抵抗R2を使用してトランジスタTR2のコレクタに印加される電圧を下げることが好ましい。
実際の装置設計では、目標とする発光輝度と発光の均一性を得るように、アノード電極15に塗布する蛍光体16の種類や厚み、アノード電極15及びゲート電極10に印加する電圧、抵抗R1,R2の抵抗値等を最適に調節する。
以上のコントローラ50の輝度制御は、具体的には、図6のフローチャートに示す輝度制御ルーチンによって実行される。次に、図6の輝度制御ルーチンについて説明する。
この輝度制御ルーチンがスタートすると、先ず、ステップS1において、点灯スイッチ60の状態を読み込み、点灯スイッチ60がONされているとき、ステップS2へ進んで輝度補正量CORCDを算出する。この輝度補正量CORCDは、上述したように、予め作成した発光後経過時間TCNTとの関係に基づくマップ、(1)式に示す一次遅れモデル、或いは、図4に示す等価回路51Aを用いて算出される。
次に、ステップS3へ進み、目標輝度CDTGTを読み込む。この目標輝度CDTGTは、例えば、コントローラ50に設けられた操作パネルのダイアル或いはスイッチを操作して所望の明るさを設定すると、この設定値が目標輝度CDTGTとして入力される。
ステップS3に続くステップS4では、目標輝度CDTGTに、ステップS3で算出した輝度補正量CORCDを加算し、修正目標輝度CDCLCを算出する((2)式参照)。そして、ステップS5へ進み、予め設定した発光装置1の輝度と駆動パルスとの関係に基づいて、コントローラ50から駆動回路30に出力するパルス信号の駆動周期T1(或いはOFF時間T2)を算出し、ステップS6で、この駆動パルス信号を駆動回路30に出力する。
これにより、発光後のチャージアップ等の外乱による蛍光体の輝度低下を、簡単なフィードフォワードで修正することができ、発光装置自体の構造上の制約やコスト上昇を招くことなく、目標とする輝度を維持することができる。しかも、発光装置を駆動する際に、蛍光体を周期的に飽和状態で高輝度発光させるので、冷陰極電子放出源の電界放出特性のバラツキによる輝度ムラを防止して均一に発光させることができ、蛍光面のチャージアップ等の外乱による輝度低下をより正確に補償することができる。
輝度制御システムの構成図 輝度制御の機能ブロック図 発光後経過時間と輝度低下量及び輝度補正量との関係を示す説明図 等価回路の説明図 輝度と駆動パルスとの関係を示す説明図 輝度制御ルーチンのフローチャート
符号の説明
1 発光装置
5 カソード電極
6 冷陰極電子放出源
10 ゲート電極
15 アノード電極
16 蛍光体
30 駆動回路
50 コントローラ
51 輝度補正量算出部
51A 等価回路
52 修正目標輝度算出部
53 パルス変調部
54 駆動パルス算出部
CDCLC 修正目標輝度
CDTGT 目標輝度
CORCD 輝度補正量
TCNT 発光後経過時間

Claims (6)

  1. 冷陰極電子放出源を有するカソード電極と、該カソード電極に真空空間を介して対向配置され、上記冷陰極電子放出源から電界放出された電子により励起されて発光する蛍光体を有するアノード電極とを少なくとも備えた発光装置の発光輝度を制御する輝度制御システムであって、
    上記蛍光体の発光開始後の輝度変化量に基づいて、上記蛍光体の発光輝度を補正するための輝度補正量を算出する輝度補正量算出手段と、
    上記蛍光体の発光輝度の目標値を上記輝度補正量によって修正し、修正目標輝度を算出する修正目標輝度算出手段と、
    上記発光装置をパルス駆動するためのパルス信号を上記修正目標輝度に対応して変調するパルス変調手段と、
    上記修正目標輝度に対応して変調されたパルス信号で上記発光装置を駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする発光装置の輝度制御システム。
  2. 上記輝度補正量算出手段は、
    上記輝度補正量を、発光開始からの時間履歴として予め設定しておくことを特徴とする請求項1記載の発光装置の輝度制御システム。
  3. 上記輝度補正量算出手段は、
    上記発光開始後の輝度変化量を一次遅れとしてモデル化し、該モデルの出力に基づいて上記輝度補正量を算出することを特徴とする請求項1記載の発光装置の輝度制御システム。
  4. 上記輝度補正量算出手段は、
    上記発光開始後の輝度変化量を積分回路からなる等価回路で置き換え、該等価回路の出力に基づいて上記輝度補正量を算出することを特徴とする請求項1記載の発光装置の輝度制御システム。
  5. 上記駆動手段は、
    上記カソード電極をパルス駆動し、上記蛍光体を周期的に飽和状態で高輝度発光させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一に記載の発光装置の輝度制御システム。
  6. 上記駆動手段は、
    上記カソード電極側のインピーダンスを、上記冷陰極電子放出源の電流密度が上記蛍光体を飽和状態で高輝度発光させる値となる低インピーダンス状態と、上記冷陰極電子放出源からの電子放出を停止状態とする高インピーダンス状態とに周期的に変換することを特徴とする請求項5記載の発光装置の輝度制御システム。
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