JP2006518779A - 非オレフィン系連鎖移動剤で製造されたビニル付加多環式オレフィンポリマーおよびそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2003年2月21日付で出願の「非オレフィン系連鎖移動剤を用いるビニル付加多環式オレフィンポリマー」と題する米国仮出願第60/448,939号に基づく優先権を請求する。
1.発明の分野
本発明は、一般に、多環式オレフィンポリマー、特に非オレフィン系連鎖移動剤で製造された多環式オレフィンポリマーおよびそのようなポリマーの使用に関する。
2.関連技術の説明
より小さいサイズのデバイスをめざす半導体工業界がより速くかつより複雑なデバイスを製造する要件を満たすには、現在の写真平板法の分解能力を改善しなければならない。イメージング放射光の波長が減じるにつれて解像能が増加することは知られているので、そのような改善を探る1つの領域は、短波長露光源、例えば193ナノメーター(nm)および157nmの波長をもたらす露光源の使用である。しかしながら、248nm以上のより長い波長の放射光源に用いられる現在のフォトレジスト組成物は、193nm以下の短波長では吸収性すぎるので、そのような短い波長での露光には一般に用いることができない。さらに、そのような現在のレジスト組成物の光学密度(OD)は、193nm以下の波長では高すぎて、そのような波長での露光に用いることができない。従って、そのような短波長放射光がもたらす分解効果の利点を得るには、193nm以下で十分に低いODを有する新しいフォトレジスト組成物を利用できるようにしなければならない。
本発明の典型的な態様により、多環式オレフィンモノマーの重合方法であって、
(a)1種以上の多環式オレフィンモノマーを含むモノマー配合物、非オレフィン系連鎖移動剤および任意の活性剤化合物を反応容器中で合わせて混合物を形成すること;そして
(b)Niおよび/またはPdを含有する重合触媒を加え、触媒により混合物を重合させること
ことを含み、
ここで、非オレフィン系連鎖移動剤には、H2、アルキルシラン、アルキルアルコキシシラン、アルキルゲルマン、アルキルアルコキシゲルマン、アルキルスタナン、およびアルキルアルコキシスタナンからなる群より選択される1種以上の化合物が含まれる、
前記重合方法が提供される。
(a)H、C1−C25線状、分枝状および環状アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルおよびアルキニル;
(b)O、NおよびSiから選択される1つ以上の複素原子を含むC1−C25線状、分枝状および環状アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルおよびアルキニル;
(c)式(IVa):
−A−O−[−(CR35 2−)t−O−]s−(CR17 2−)t−OH(IVa)
(式中、Aは、C1−C6線状、分枝状もしくは環状アルキレンから選択される結合基であり、R35のそれぞれは、H、メチル、エチルおよびハライドから独立して選択され;R17のそれぞれは、H、メチルおよびエチルから独立して選択され;tは1〜5であり、そしてsは0〜3である)
で表されるヒドロキシアルキルエーテル
の1つから独立して選択され、そしてR13、R14、R15およびR16の少なくとも1つは以下に示す式(IVa)のヒドロキシアルキルエーテルを含む]
で表されるヒドロキシル官能性不飽和モノマーに関する。
A)溶媒;
B)感光性酸発生剤;
C)1つ以上の官能基を含む架橋剤;および
D)多環式オレフィンモノマーから誘導される1種以上のネガ型イメージングポリマー、ここで、ポリマーは、架橋剤の官能基と反応性の官能基を有する官能基含有部分を含む
を含むネガ型フォトレジストを提供する。
A)溶媒;
B)感光性酸発生剤;および
C)多環式オレフィンモノマーから誘導される1種以上のポジ型イメージングポリマー、ここで、ポリマーは、放射光に露光したとき開裂してポリマーを非露光ポリマーよりも現像液に可溶性にすることができる基を有する官能基含有部分を含む
を含むポジ型フォトレジスト組成物を提供する。
(a)サブストレートを上記のネガ型またはポジ型フォトレジスト組成物で被覆してフィルムを形成すること;
(b)フィルムを放射光に像様に露光させてイメージを形成すること;
(c)サブストレートの選択された部分が露光されたフィルムにイメージを現像すること;および
(d)現像されたイメージをサブストレートに移すこと
を含む方法を提供する。個々の態様は上記の方法によって提供される集積回路を含む、集積回路チップ、マルチチップモジュール、またはサーキットボードを提供する。
典型的な態様の説明
特に断りがなければ、明細書で用いられる成分の量に関する全ての数、値および/または表現、反応条件等は、いずれの場合においても、用語「約」によって修飾されることは理解されるべきである。
本発明の態様には、式(I)で表されるモノマーが含まれる。本発明の具体的な態様は、下記のような式(I)、(Ia)、(II)または(III)のモノマーから誘導されるモノマーおよびポリマーに関する。式(I)のモノマーは、
(a)H、ハロゲン、線状、分枝状もしくは環状C1−C30アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルまたはアルキニル;
(b)線状もしくは分枝状C1−C24ハロヒドロカルビル、−(CH2)nC(O)OR*、−(CH2)nC(O)OR´、−(CH2)nOR、−(CH2)nOC(O)R、−(CH2)nC(O)R、−(CH2)nOC(O)OR´、−(CH2)nC(R)2CH(R)(C(O)OR**)、−(CH2)n(CR2)nCH(R)(C(O)OR**)、−(CH2)nC(OR***)(CF3)2、−(CR´´2)nOR、−CH2−[O(CH2)n]m*−C(OR***)(CF3)2、−(CH2)nC(R)2CH(C(O)OR**)2、−(CH2)nC(O)OH、−(CH2)nC(R*)2CH(R*)(C(O)OH)、−(CH2)nC(O)−O−R18、−(CH2)n−C(CY3)2−OH、および−(CH2)nC(R*)2CH(C(O)OH)2(式中、存在するRのそれぞれは、Hおよび線状もしくは分枝状C1−C10アルキルから独立して選択され;R´は、線状もしくは分枝状C1−C10アルキルまたはアルキロールであり;R´´はHおよびハロゲンから選択され;nおよびm*はそれぞれ0〜10の整数であり;R*は光酸発生剤によって開裂しうる酸に不安定な基を示し;R**は、上記定義どおりのR1およびR*、t−C4−C20アルキルおよびシクロアルキル、C1−C6トリアルキルシリル基、C4−C20オキソアルキルから選択され;R***は、H、−CH2OR´´´、−C(O)OR´´´および−C(O)R´´´から選択され(R´´´は、メチル、エチル、t−ブチル、およびC1−C20線状もしくは分枝状脂環式基から選択される);R18は、H、および線状、分枝状もしくは環状C1−C24アルキル、アリール、アラルキル、およびアルカリールから選択され;YはFおよびClから選択され、そして存在するYの少なくとも1つはFである);
(c)O、NおよびSiから選択される一つ以上の複素原子を含むC1−C30線状、分枝状もしくは環状アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルまたはアルキニル;
(d)式(IV):
−A−O−[−(CR35 2−)q−O−]p−(CR35 2−)q−OH(IV)
(式中、Aは、C1−C6線状、分枝状もしくは環状アルキレンから選択される結合基であり、R35のそれぞれはH、メチル、エチルおよびハライドから独立して選択され、qは1〜5であり、いくつかの場合には2〜5であり、そしてpは0〜3である)
で表されるヒドロキシアルキルエーテル;
(e)式(V):
−R36−Z (V)
(式中、R36は、任意に部分的にまたは完全にハロゲン化された、線状、分枝状もしくは環状C1−C30アルキレン、アリーレン、アラルキレン、アルカリーレン、アルケニレンまたはアルキニレン結合基であり、Zは、ヒドロキシル、カルボン酸、アミン、チオールイソシアネートおよびエポキシから選択される官能基である)
で表される基;および
(f)CrX´´2r+1(式中、X´´は独立して、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から選択されるハロゲンであり、rは1〜20の整数である)
の1つから独立して選択される]
で表される。
本発明のいくつかの態様では、R1〜R4の少なくとも1つはハロヒドロカルビルまたはパーハロカルビル基のいずれかである。本明細書で用いられるように、ハロヒドロカルビルという用語は、ヒドロカルビル基、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびアラルキル基の少なくとも1つの水素原子が、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素およびそれらの組み合わせから選択されるハロゲン原子で入れ代わっていることを意味する(ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロアリールおよびハロアラルキル基)。ハロヒドロカルビル基は1〜24個の炭素原子を含みうる。フルオロヒドロカルビルという用語は、ヒドロカルビル基の少なくとも1つの水素原子がフッ素で入れ代わっていることを意味する。ハロゲン化の程度は、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で入れ代わっている(例えば、モノフルオロメチル基)ハロゲン化から、ヒドロカルビル基の全ての水素原子がハロゲン原子で入れ代わっている(例えば、トリフルオロメチル(ペルフルオロメチル)のようなパーハロカルビル)完全ハロゲン化(パーハロゲン化)までである。フッ素化ヒドロカルビルおよびペルフルオロカルビル基は、1つの態様では、1〜24個の炭素原子を含む。いくつかの態様では、フッ素化ヒドロカルビルおよびペルフルオロカルビル基は1〜12個の炭素原子を含む。いくつかの態様では、フッ素化ヒドロカルビルおよびペルフルオロカルビル基は6個の炭素原子を含み、線状、分枝状、環状または芳香族でありうる。そのようなフッ素化ヒドロカルビルおよびペルフルオロカルビル基には、限定されないが、フッ素化およびペルフッ素化線状および分枝状C1−C24アルキル、フッ素化およびペルフッ素化C3−C24シクロアルキル、フッ素化およびペルフッ素化C2−C24アルケニル、フッ素化およびペルフッ素化C3−C24シクロアルケニル、フッ素化およびペルフッ素化C6−C24アリール、並びにフッ素化およびペルフッ素化C7−C24アラルキルが含まれる。フッ素化およびペルフルオロカルビルエーテル置換基は、式−(CH2)qORAまたは−(CF2)qORAでそれぞれ表され、ここで、RAは上記定義どおりのフッ素化ヒドロカルビルまたはペルフルオロカルビル基であり、qは0〜5の整数である。
本発明の態様では、式(I)および式(II)の多環式オレフィンモノマーの基R1〜R4およびR5〜R8は、3種以上の多環式オレフィンモノマーがモノマー配合物中に含まれるように独立して選択される。さらに、式(I)および式(III)の多環式オレフィンモノマーの基R1〜R4およびR9〜R12は、3種以上の多環式オレフィンモノマーがモノマー配合物中に含まれるように独立して選択される。さらに、式(I)、式(II)および式(III)の多環式オレフィンモノマーの基R1〜R4、R5〜R8およびR9〜R12は、3種以上の多環式オレフィンモノマーがモノマー配合物中に含まれるように独立して選択される。モノマー配合物は、式(I)、式(II)および式(III)の多環式オレフィンモノマーの1種以上を含むことができる。
本発明のポリマーはレジスト組成物に特に有用であり、特に193nm以下の波長で、著しく低い光学密度(OD)を有する。
−A−O−[−(CR35 2)t−O−]s−(CR17 2)t−OH(IVa)
(式中、A、R17、R35、tおよびsは上記のとおりである)
のヒドロキシアルキルエーテルを含むという条件でR13、R14、R15およびR16が上記のとおりである、上記式(Ia)のモノマーが含まれる。式(Ia)のモノマーの例は、限定されないが、図5の構造Dである。
−(CH2)n−C(O)−O−R18 (VI)
の基から独立して選択され、式中、R18はH、および線状、分枝状もしくは環状C1−C24アルキル、アリール、アラルキルおよびアルカリールから選択され、そして式(IV)または(IVa)のヒドロキシアルキルエーテルは含まない。本発明の具体的な態様では、R18はt−ブチルであってもよく、m=0でありうる。
−CH2−C(CY3)2−OH (VIII)
から独立して選択され、式中、YはFおよびClから選択され、おのおの存在するYの少なくとも1つはFである)
の反復単位を含む図6の構造Bで示されるポリマーを提供する。この態様の具体的な側面は、存在するYのおのおのがFでありm=0であるとき提供される。
trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(NCC(CH3)3)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(OC(C6H5)2)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(HOCH(CH3)2)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロヘキシル)3)2]B(C6F5)4、
Pd(OAc)2(P(シクロヘキシル)3)2、
Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2、
Pd(OAc)2(P(i−プロピル)2(フェニル))2、
trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロヘキシル)2(t−ブチル)2]B(C6F5)4、
およびそれらの混合物
から選択される1種以上の触媒を用いる。
[(E(R)3)2Pd(Q)2] (IX)
で表される。
[(E(R)3)2Pd(Q)(LB)][WCA] (X)
で表される。
[LnNi(Rewg)2] (XI)
で表される。
[L´yNiXz]WCA (XII)
で表される。
A)溶媒;
B)感光性酸発生剤;
C)官能基を含む架橋剤;および
D)架橋剤の官能基と反応性の官能基を有する1種以上のネガ型イメージングポリマー(官能基は上記のものである)
を含むネガ型フォトレジスト組成物を提供する。
本発明の態様では、ネガ型フォトレジスト組成物の架橋剤(C)は、(D)のポリマーの官能基、限定するものではないが、例えばヒドロキシル基、と反応することができる化合物である。さらに、この態様では、架橋剤(C)は光酸発生剤(B)によって生じる酸により活性化されうる。(C)に用いることができる適した架橋剤の例は、限定されないが、メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換フェノール;メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換環状尿素;メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換メラミン;およびメチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換ベンゾグアニン化合物から選択される1つ以上の基を含む化合物が含まれる。
さらに別の態様では、ネガ型イメージは非水性溶媒で現像される。適した溶媒には、限定されないが、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、ブチロラクテート、およびエチルラクテートからなる群より選択される1種以上の溶媒が含まれる。
実施例
触媒合成例1〜5では、本発明の態様において有用ないくつかの触媒の形成を説明する。
触媒例1:trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(i−プロピル) 3 ) 2 ]B(C 6 F 5 ) 4
LiB(C6F5)4・(OEt2)2.5(0.960g、1.10mmol)およびアセトニトリル(10mL、191mmol)の溶液を、trans−Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2(0.600g、1.10mmol)およびアセトニトリル(20mL、383mmol)の攪拌溶液へ滴加した。混合物を4時間攪拌し、0.2μmPTFEフィルターで濾過してLiOAc副生成物を除去し、次に蒸発によって濃縮した。油状残留物をペンタン(2×10mL)で洗浄し、減圧乾燥して、trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4(1.224g、93%)を鮮明な黄色の固体として得た。
触媒例2:trans−[Pd(NCC(CH 3 ) 3 )(OAc)(P(i−プロピル) 3 ) 2 ]B(C 6 F 5 ) 4
LiB(C6F5)4・(OEt2)2.5(0.960g、1.10mmol)およびトリメチルアセトニトリル(10.0mL、90.5mmol)の溶液を、trans−Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2(0.600g、1.10mmol)、CH2Cl2(10mL)およびトリメチルアセトニトリル(5.0mL、45mmol)の攪拌溶液へ5分かけて徐々に加えた。混合物を4時間攪拌し、次に0.2μmPTFEフィルターで濾過してLiOAc副生成物を除去し、蒸発によって濃縮した。得られた残留物をCH2Cl2(10mL)に溶解し、ペンタン(2mL)で希釈し、再び濾過した。追加のペンタン(30mL)をオレンジ色の溶液に加えて、生成物を油状にし、分離し、ペンタン(2×20mL)で洗浄し、減圧乾燥して、trans−[Pd(NCC(CH3)3)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4(1.224g、91%)を黄色/オレンジ色の固体として得た。
LiB(C6F5)4・(OEt2)2.5(0.960g、1.10mmol)およびCD2Cl2(10.0mL)の混合物を、trans−Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2(0.600g、1.10mmol)、ベンゾフェノン(3.34g、3.60mmol)およびCD2Cl2(10mL)の急速攪拌溶液へ徐々に加えた。混合物を4時間攪拌し、0.2μmPTFEフィルターで濾過してLiOAc副生成物を除去した。次に、溶液をH2O(3×30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥した。ペンタン(30mL)を溶液に加え、生成物を分離した。得られた物質をCD2Cl2(20mL)に溶解し、水(2×20mL)で洗浄し、濾過し、減圧乾燥して、trans−[Pd(OC(C6H5)2)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4(0.95g、61%)をオレンジ色の固体として得た。
LiB(C6F5)4・(OEt2)2.5(0.960g、1.10mmol)および2−プロパノール(10.0mL、130mmol)の溶液を、trans−Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2(1.00g、1.83mmol)、2−プロパノール(20.0mL、260mmol)およびCD2Cl2(15mL)の攪拌溶液へ滴加した。混合物を4時間攪拌し、0.2μmPTFEフィルターで濾過してLiOAc副生成物を除去し、次に、蒸発によって濃縮した。油状残留物をペンタン(2×10mL)で洗浄し、減圧乾燥して、trans−[Pd(HOCH(CH3)2)(OAc)](P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4(1.59g、71%)を鮮明な黄色固体として得た。
LiB(C6F5)4・(OEt2)2.5(0.554g、637mmol)およびアセトニトリル(10mL、191mmol)の溶液を、trans−Pd(OAc)2(PCy3)2(0.500g、637mmol)およびアセトニトリル(25.0mL、383mmol)の攪拌溶液へ滴加した。黄色混合物を4時間攪拌し、0.2μmPTFEフィルターで濾過してLiOAc副生成物を除去し、次に蒸発によって濃縮した。油状残留物をペンタン(3×10mL)で洗浄し、減圧乾燥して、trans−[Pd(NCMe)(OAc)](PCy3)2]B(C6F5)4(0.85g、95%)を鮮明な黄色の固体として得た。
触媒例6:[Pd(NCMe)(OAc)](P(シクロヘキシル) 2 (t−ブチル) 2 ]B(C 6 F 5 ) 4
P(シクロヘキシル)2(t−ブチル)(35.4g、155mmol)のCH3CN(100mL)中の溶液を、−78℃に冷却したPd(OAc)(17.3g、77.3mmol)のCH3CN(400mL)中の懸濁液に滴加した。10分後、赤みを帯びた褐色混合物を攪拌しながら室温に温めた。溶液はオレンジ色に変わり、そして黄色沈殿が形成した。3時間攪拌した後、LiB(C6F5)4・(OEt2)2.5(67.3g、77.3mmol)のCH3CN(250mL)中の溶液を加えた。懸濁液を5時間攪拌し、トルエン(100mL)で希釈し、次いで、セライト(登録商標)濾材の1/4インチパッドに通して濾過して、酢酸リチウム副生成物を除去した。黄色/オレンジ色濾液を金色のシロップコンシステンシーに真空濃縮し、エーテルとペンタンの1:5v/v混合物(2×300mL)、ペンタン(2×300mL)で洗浄し、回転蒸発器を用いて濃縮した(35℃)。24時間真空にして、[Pd(NCMe)(OAc)](P(シクロヘキシル)2(t−ブチル)2]B(C6F5)4(71.7mmol、93%)を非晶質黄色固体として得た。
ポリマー合成実施例
次の実施例では、特に断りがなければ、記載の得られたポリマーの分子量は、ポリ(スチレン)標準を用いるTHF中でのGPC法を用いて測定した。さらに、実施例は得られたポリマーへの非オレフィン系連鎖移動剤および/または活性剤物質の効果を説明するために示すものである。従って、これらの効果の説明および理解を容易にするために、実施例1〜82はホモポリマーの形成に関する。そのようなホモポリマーは有用であるが、実施例85〜109は2つ以上の反復単位を含むポリマーに関する。そのようなポリマーは本発明のポジ型およびネガ型態様に有用である。
合成実施例1〜5
次の実施例は、トリエチルシラン連鎖移動剤の使用量の関数としての得られたα,α−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−エタノール(HFANB)ホモポリマーの分子量(Mw)変化を説明する。
合成実施例1
トルエン(171mL)、HFANB(100g、365mmol)、エタノール(2.30mL、40.5mmol)およびトリエチルシラン(5.80mL、36.5mmol、使用モノマーの9モル%)をテフロン(登録商標)被覆攪拌子を備え、仕切り(septum)キャップでシールされたバイアルに入れた。混合物を窒素で15分間スパージし、次いで80℃に加熱した。その温度に達したら、1.5mLのジクロロエタンに溶解した触媒例1(44.0mg、0.0365mmol)および1.5mLのジクロロエタンに溶解したN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート((DANFABA)88.0mg、0.110mmol)を共にモノマー反応混合物へ注入した。混合物を18時間攪拌した。次に、混合物を室温に冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させ、濾過し、そして100℃にて24時間真空オーブン中で乾燥した。収量76.5g(77%)。Mw=5350;Mn=3270。
合成実施例2〜5
トリエチルシランの量を表1に示すように変えた以外は、実施例1の方法を実施例2〜5のそれぞれで繰り返した。表1には収量、分子量および193nmでのポリマーの光学密度も示す。ポリマーの分子量は用いたトリエチルシランのモル%に反比例することが観察されるはずである。
表1
エタノールの存在下でのHFANBホモポリマー分子量へのトリエチルシラン濃度の影響
次の実施例は、モノマー対触媒の比率が増加するとき、分子量および収率は相応に一定していることを示す。
合成実施例6
ドライボックスの中で、HFANB(10.97g、0.04000mol)、エタノール(0.20g、0.0044mol)、トリエチルシラン(0.46g、0.004mol、使用モノマーの9モル%)、DANFABAの塩化メチレン中の0.0032M溶液1.5mLを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を27mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら触媒例1の塩化メチレン中の0.0016M溶液1.5mLを、モノマー反応混合物へ加えた。混合物を17時間攪拌した。次に、混合物を室温に冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させ、濾過し、そして80℃の真空オーブンで乾燥した。収量8.12g(74%)。パラジウム触媒の活性は、単離されたポリマーのグラム数を反応に用いたパラジウムのグラム数で割ることによって判定した。
合成実施例7〜14(重合活性の活性剤としてのエタノール)
触媒およびDANFABAを表2に示したモノマー対触媒対WACの比どおりに充填した以外は、実施例6の手順を繰り返した。これらの実験で得られた収率、分子量および触媒活性は表2に示す。
表2
重合活性、ポリマー収率および分子量への触媒添加量の減少効果
エタノールの代わりに水(0.080g、0.0044mol)を反応混合物に加えた以外は、合成実施例11を繰り返した。この実施例で得られた収率および分子量は表3に示す。これらは、実施例11と本質的に一致することを示している。
表3
HFANBホモポリマーの場合の活性剤としてのエタノールおよび水の比較
エタノールを反応混合物に加えない以外は、合成実施例11を繰り返した。表4の結果は、これらの条件下で活性剤としてのエタノールがないと、ポリマーの収率は本質的にゼロであることを示している。
表4
エタノールの存在下および不在下でのHFANBの重合の比較
様々なルイス塩基と共にパラジウム触媒、[Pd(L)(アセテート)(トリ−イソプロピル)2]テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(L=アセトニトリル、ベンゾフェノン、イソプロパノールおよびt−ブチルニトリル)を用いる以外は、合成実施例11を繰り返した。これらの実施例から得られた収率および分子量は表5に示す。
表5
トリエチルシランおよびエタノールと各種パラジウム触媒との存在下でのHFANBの重合
ドライボックスの中で、HFANB(8.23g、0.0300mol)、0.0048gのDANFABA(0.00600mmol)、および0.520gのトリ−i−プロピルシラン(3.33mmol)を、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を20mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、トルエン中のPd(アセテート)2(トリシクロヘキシルホスフィン)2の0.0024M溶液0.5mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却した。攪拌できないポリマーゲルが生じた。収率は高いと推測された。Mw=943000;Mn=322000。
合成実施例21
トリ−i−プロピルシランの量を増加させた(4.75g、30.1mmol)以外は実施例を繰り返した。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却した。攪拌できないポリマーゲルが生じた。収率は高いと推測された。Mw=166000;Mn=413000。この実施例は、トリ−i−プロピルシランが連鎖移動剤として働くことを証明している。
合成実施例22〜24
ドライボックスの中で、HFANB(8.23g、0.0300mol)、0.0481gのDANFABA(0.0600mmol)、および0.100gのトリプロピルシラン(0.631mmol、使用モノマーの2.1モル%)を、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を20mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、トルエン中のPd(アセテート)2(トリシクロヘキシルホスフィン)2の0.012M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却した。攪拌できないポリマーゲルが生じた。収率は高いと推測された。Mw=26300;Mn=11800。
表7
トリ−n−プロピルシランの量を増加させて存在させたHFANBの重合
合成実施例25
ドライボックスの中で、HFANB(8.23g、0.0300mol)、0.0481gのDANFABA(0.0600mmol)、および1.08gのペンタメチルジシロキサン(7.50mmol、使用モノマーの20モル%)を、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を20mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、トルエン中のPd(アセテート)2(トリシクロヘキシルホスフィン)2の0.012M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過し、80℃の真空オーブンで乾燥した。収量2.13g(26%)。Mw=110000;Mn=33200。
合成実施例26
HFANB(5.00g、0.0182mol)をガラスバイアルに計り入れ、DANFABA(0.0032g、トルエン2mL中の0.0040mmol)のストック溶液1.8mLと混ぜた。この溶液に7mLのトルエンを加えた。混合物を80℃に1時間加熱した。この混合物に、trans−ビス(ジ−イソプロピルフェニルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.0012g、トルエン2mL中の0.0020mmol)のストック溶液0.7mLを加えた。混合物を18時間攪拌した。その後、反応混合物をヘプタンに注ぐことによってポリマーを沈殿させた。沈殿ポリマーを濾過し、真空オーブンで100℃にて乾燥した。収量4.58g(92%)。Mw=1,500,000;Mn=660,000。この実施例の結果は表8にまとめる。
合成実施例27〜28
HFANB(5.00g、0.0182mol)をガラスバイアルに計り入れ、DANFABA(0.0032g、トルエン2mL中の0.0040mmol)のストック溶液1.8mLと混ぜた。この溶液に7mLのトルエンを加えた。混合物をガラス圧力容器に加え、水素ガスを満たして20psigにし、80℃に1時間加熱した。この混合物に、trans−ビス(ジ−イソプロピルフェニルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.0012g、トルエン2mL中の0.0020mmol)のストック溶液0.7mLを加えた。混合物を18時間攪拌した。その後、反応混合物をヘプタンに注ぐことによってポリマーを沈殿させた。沈殿ポリマーを濾過し、真空オーブンで100℃にて乾燥した。収量4.32g(86%)。Mw=22,900;Mn=9900。
合成実施例29
HFANB(80.0g、0.292mol)をガラスバイアルに計り入れ、DANFABA(0.0468g、0.0584mmol)と混ぜた。全体反応混合物を200mLにするのに十分なトルエンをこの溶液に加えた。混合物をガラス圧力容器に加え、水素ガスを満たして50psigにし、80℃に1時間加熱した。水素ガスを放ち、この混合物に、トルエン中のtrans−ビス(ジ−イソプロピルフェニルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.0116mmol)0.0071gを加えた。混合物を18時間攪拌した。その後、反応混合物をヘキサンに注ぐことによってポリマーを沈殿させた。沈殿ポリマーを濾過し、真空オーブンで100℃にて乾燥した。収量60.6g(76%)。Mw=13600;Mn=5700。結果は表8にまとめる。
合成実施例30
水素圧を増加させた(90psig)以外は、実施例29を繰り返した。得られた収率および分子量は表8に示す。
表8
水素圧の上昇下でのHFANBの重合
合成実施例31〜34
ドライボックスの中で、HFANB(10.97g、0.04000mol)、エタノール(0.10g、0.0021mol、使用モノマーの5モル%)、トリエチルシラン(0.46g、0.0040mol、使用モノマーの9モル%)、塩化メチレン中のDANFABA0.002M溶液1.0mLを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を27mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、塩化メチレン中の触媒例1の0.000663M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を室温に冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させ、これを濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量5.53g(50%)。エタノールの濃度を高めながら、この実験を繰り返した。表9の結果は、収率を最大限にするのに必要なエタノールの最適量が10〜15モル%であることを明示している。これらのデータはまた、エタノールの濃度がポリマーの分子量に本質的に影響を及ぼさないことも立証している。
表9
エタノール濃度の上昇下でのHFANBの単独重合
ドライボックスの中で、HFANB(10.97g、0.04000mol)、メタノール(0.14g、0.0043mol、使用モノマーの10モル%)、トリエチルシラン(0.46g、0.0040mol、使用モノマーの9モル%)、塩化メチレン中のDANFABA0.002M溶液1.0mLを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を27mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、塩化メチレン中の触媒例1の0.000663M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を17時間攪拌した。次に、反応混合物を室温に冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させ、これを濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量7.05g(64%)。各種アルコールを用いてこの実験を繰り返した:n−プロパノール、i−プロパノール、t−ブタノール、フェノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール。得られた収率およびMwは表10に示す。全てのヒドロキシル含有添加剤は、そのような添加剤を含まない場合(比較実施例16)よりも収率を高める。
表10
10モル%濃度の各種アルコールを用いたHFANBの単独重合
HFANB単独重合における各種Pd触媒の比較はトリエチルシランおよびエタノールを用いて行った。重合は合成実施例11におけるように行った。結果は表11に示す。実験はいずれも10モル%トリエチルシランおよびエタノールを用いてトルエン中で行った。
表11
様々なROH活性剤をHFANB重合で用いた以外は、重合は合成実施例11におけるように行った。実験はいずれも1.5Mモノマー濃度および9モル%トリエチルシランで、80℃にて18時間、トルエン中で、60K:1:3 HFANB:Pd−1206:DANFABAで行った。結果は表12に示す。
表12
合成実施例58〜61
重合は合成実施例11におけるように行って、活性剤としてのジオールであるエチレングリコール(EG)を評価した。EG活性剤の効果を証明する結果は表13に示し、アルコール活性剤を用いない実施例およびエタノールを活性剤として用いる実施例を比較した。
表13
合成実施例62〜66
モノマー、HFANB(100g、365mmol)、トリエチルシラン(5.80mL、36.1mmol)、エタノール(2.30mL、40.5mmol)、およびモノマーの1.5M溶液をつくるのに十分なトルエンを、攪拌子を備えたガラス反応器に加えた。溶液を15分間窒素でスパージした。反応器は油浴中で80℃に加熱した。約1.5mLのジクロロエタン中の触媒1(0.044g、36.5mmol)および約1.5mLのジクロロエタン中のDANFABA(0.0880g、110mmol)を反応器に加えた。反応は18時間続けた。混合物を室温に冷却した。混合物をヘプタン(10倍過剰)に加えた。沈殿ポリマーを濾過し、そして100℃で18時間真空オーブン中で乾燥した。収量84.5g(89%)。
表14
合成実施例67〜70
これらの実施例では、アルキルアルコキシシラン型化合物の連鎖移動剤としての使用について説明する。トリエチルシランの代わりに、しだいに増加させた量のテトラキス(ジメチルシロキシ)シラン(A)または1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(B)を用いた以外は、合成実施例11を繰り返した。結果は以下の表15に示す。
表15
この実施例では、本方法における酢酸の活性剤としての使用について説明する。エタノールの代わりに、等モル量の酢酸を用いた以外は、合成実施例11を繰り返した。重合収量は3.37g(31%)であった。
合成実施例72
20mLバイアルに、HFANB(2.6g、8.7mmol)、1,2−ジクロロエタン(9.0mL)、Et3SiH(0.50μL、3.2μmol)およびテフロン(登録商標)被覆磁気攪拌子を入れた。混合物を1分間攪拌し、次に、[(η3−クロチル)ニッケル(1,4−シクロオクタジエン)]PF6(0.064g、0.17mmol)を混合物へ直接加えた。バイアルに栓をし、オレンジ色の溶液を周囲温度で12時間攪拌した。混合物を空気にさらし、1,2−ジクロロエタン(10mL)で希釈した。急速攪拌ヘキサン(100mL)に滴加することによってポリマーを沈殿させ、濾過により単離した。得られたポリマーを3時間空気乾燥し、次いで真空中で65℃にて15時間乾燥して、1.3g(54%)を得た。分子量はGPC法による測定でMw=23400およびMn=12200であった。
合成実施例73
20mLバイアルに、HFANB(2.6g、8.7mmol)、1,2−ジクロロエタン(9.0mL)、Et3SiH(1.0μL、6.3μmol)およびテフロン(登録商標)被覆磁気攪拌子を入れた。混合物を1分間攪拌し、次に、[(η3−クロチル)ニッケル(1,4−シクロオクタジエン)]PF6(0.064g、0.17mmol)を混合物へ直接加えた。バイアルにふたをし、オレンジ色の溶液を室温で12時間攪拌した。混合物を空気にさらし、1,2−ジクロロエタン(10mL)で希釈した。急速攪拌ヘキサン(100mL)に滴加することによってポリマーを沈殿させ、濾過により単離した。得られたポリマーを3時間空気乾燥し、次いで真空中で65℃にて15時間乾燥して、1.1g(46%)を得た。分子量はGPC技術による測定でMw=9590およびMn=5180であった。
合成実施例74
HFANBの代わりに5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート(MeOAcNB)(6.65g、0.0400mol)を用いた以外は、合成実施例11を繰り返した。混合物を20時間攪拌した。次に、混合物を室温に冷却し、ヘプタンに注いでポリマーを沈殿させ、濾過し、80℃にて真空オーブン中で乾燥した。収量5.33g(85%)。Mw=3390;Mn=1580であった。
合成実施例75
エタノール−d1を用いるMeOAcNBの単独重合。エタノールの代わりにエタノール−d1を用いた以外は、上記の実験を繰り返した。収量5.25g(79%)。Mw=3640;Mn=1840。
合成実施例76
トリエチルシラン−d1を用いるMeOAcNBの単独重合。トリエチルシランの代わりにトリエチルシラン−d1を用い、そしてエタノール−d1の代わりにエタノールを用いた以外は、上記の実験を繰り返した。収量5.66g(85%)。Mw=4360;Mn=1710。
合成実施例77
トリエチルシラン−d1をおよびエタノール−d1を用いるMeOAcNBの単独重合。エタノールの代わりにエタノール−d1を用いた以外は、上記の実験を繰り返した。収量5.53g(83%)。Mw=4440;Mn=1820。
合成実施例78
これらの実施例では、合成実施例85〜88からのポリマーに重水素標識を組み込むことを示す。実施例85〜88からのポリマーに、陽イオンモードでBruker Reflex III装置を使用する、トリフルオロ酢酸ナトリウムでドープしたジトラノールのマトリックス中でのマトリックス補助レーザー付着イオン化飛行時間質量分析(MALDI−TOF MS)を行った。スペクトルの結果は次の構造と一致した:
実施例74: H−(5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート)n−H
実施例75: D−(5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート)n−H
実施例76: H−(5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート)n−D
実施例77: D−(5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート)n−D
エタノールを加えない以外は、合成実施例74を繰り返した。収量4.60g(69%)。Mw=6570;Mn=25800。
H−(5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート)n−SiEt3
残りのシグナルの約90%は、次の構造と一致するMALDI−TOF MSスペクトルの系を示した:
H−(5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート)n−H
これらのデータは、図3の触媒サイクルAに示すように、HSiEt3およびEtOHの水素がポリマーの水素末端基を招くという見解を裏づけている。さらに、これらのデータは、有効量の−OH基含有活性剤化合物の不在下では、少量ではあるが、いくらかのポリマーが図3の触媒サイクルBに示すように、パラジウムシラン陽イオン成分によって開始されるという考えを裏づけている。
合成実施例79〜82
1,2−ジクロロエタン中のノルボルネン(4.8g、0.051mol)の混合物をバイアルに加えた。混合物を窒素で10分間パージした。この混合物に、[(η3−クロチル)Ni(1,4−シクロオクタジエン)]PF6(19.0mg、0.051mmol)を加えた。混合物を室温で4時間攪拌した。混合物をメタノール(100mL)に加えてポリマーを沈殿させた。ポリマーは濾過によって単離し、次に、65℃で一晩真空オーブン中で乾燥した。収量4.31g(90%)。THF/シクロヘキサン中でのGPC技術による測定でMw=525,000;Mw/Mn=5.73。
表16
熱電対および機械攪拌機を備えた300mLオートクレーブ中で、4−ブテノール(89.1g、1.27mol)およびジシクロペンタジエン(40.8g、0.310mol)の混合物を攪拌し、そして190℃に加熱した。4.5時間後、反応を冷却した。真空下、70℃、500ミリトルにて、ショートパス蒸留塔を用いて、混合物を蒸留した。留出物は、酢酸エチル/シクロヘキサン(2/98v/v)を溶離液として用いるシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーでさらに精製した。溶媒を真空下で除去した後、純粋なモノマーが残った。収量20g(47%)。
熱電対および機械攪拌機を備えた300mLオートクレーブ中で、2−アリルオキシエタノール(109.5g、1.07mol)およびジシクロペンタジエン(35.4g、0.27mol)の混合物を攪拌し、そして190℃に加熱した。3時間後、反応を冷却した。そのような3つの反応を行い、反応混合物を一緒にした。真空下、70℃、500ミリトルにて、ショートパス蒸留塔を用いて、混合物を蒸留した。留出物(170g)を、CH3OH250mLおよびH2O150mLの混合物に溶解した。シクロペンタジエン不純物を留去するために、ヘキサン(3×125mL)を混合物に加えた。残りのメタノール/水溶液に、NaClを加えて生成物を溶液からオイルアウトさせた。酢酸エチル(200mL)を加えて、水から油状物を抽出した。溶媒を回転蒸発によって除いた後、生成物を真空乾燥した。収量157g(58%)。
ドライボックスの中で、HFANB(7.07g、0.0258mol)、ノルボルネン5−カルボン酸のt−ブチルエステル(0.82g、0.0042mol)および0.0523gのリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・2.5−ジエチルエーテル錯体(0.0600mmol)を、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を20mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、トルエン中のPd(アセテート)2(トリシクロヘキシルホスフィン)2の0.012M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過し、80℃の真空オーブンで乾燥した。収率は重量法により測定した。収率>64%(いくらかのポリマーは処理中に失われた)。Mw=392000;Mn=242000。
表17
しだいに増加させた量のトリエチルシランの存在下でのHFANBおよび5−ノルボルネンカルボン酸のt−ブチルエステルの重合
合成実施例89〜92
ドライボックスの中で、HFANB(7.07g、0.0258mol)、5−ノルボルネン−2−メタノールヒドロキシエチルエーテル(0.71g、0.0042mol)および0.0481gのDANFABA(0.0600mmol)を、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンおよびプロピレングリコールメチルエーテル(90:10容量比)を加えることによって全体体積を20mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、トルエン中のPd(アセテート)2(トリシクロヘキシルホスフィン)2の0.012M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却した。攪拌できないポリマーゲルが生じた。収率は高いと推測された。ポリマーの分子量は、ポリ(スチレン)を標準として用いるTHF中でのGPC法を用いて測定した。Mw=354000;Mn=122000。
表18
トリエチルシランの増量下でのHFANBおよび5−ノルボルネン−2−メタノールヒドロキシエチルエーテルの重合
合成実施例93
ドライボックスの中で、HFANB(7.40g、0.0270mol)、0.550gの5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステル(0.00300mol)、DANFABA(0.00765mmol)の0.0045M塩化メチレン溶液1.7mL、および0.29gのジメチルエチルシラン(3.30mmol、使用モノマーの10モル%)を、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。トルエンを加えることによって全体体積を20mLに増加させ、バイアルをセプタムキャップでシールした。混合物を80℃に加熱した。その温度に達したら、トルエン中のPd(アセテート)2(トリイソプロピルホスフィン)2(0.0026mmol)の0.012M溶液1.0mLをモノマー反応混合物に加えた。混合物を18時間攪拌した。重合後、反応混合物を冷却し、ヘキサンに注いでポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過し、80℃の真空オーブンで乾燥した。収量3.30g(42%)。Mw=3690;Mn=2380。
合成実施例94
より少ないジメチルエチルシラン(使用モノマーの7モル%)を用いる以外は、実施例34を繰り返した。収量4.20g(53%)。Mw=4400;Mn=2720。
合成実施例95
HFANB(16.5g、0.0602mol)、5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステル(2.05g、0.0113mol)、5−ノルボルネンカルボン酸のトリメチルシランエステル(0.80g、0.0038mol)、および0.120gのDANFABA(0.150mmol)をガラス圧力容器に計り入れ、全体反応混合物を50mLにするのに十分なトルエンを加えた。容器に水素ガスを満たして10psigにし、80℃に加熱した。水素ガスを放ち、この混合物に0.0235gのtrans−ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.0300mmol)を加えた。混合物を18時間攪拌した。いくらかのトルエンおよびアセトンを追加し、反応混合物をヘプタンに注ぐことによってポリマーを沈殿させ、濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量11.3g(58%)。Mw=237000;Mn=40000。
合成実施例96
HFANB(65.8g、0.240mol)、5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステル(8.20g、0.0450mol)、5−ノルボルネンカルボン酸のトリメチルシランエステル(3.19g、0.0150mol)、および0.481gのDANFABA(0.600mmol)をガラス圧力容器に計り入れ、全体反応混合物を200mLにするのに十分なトルエンを加えた。容器を水素ガスで15〜20分間パージし、次に、90psigの水素で満たした。混合物を80℃に加熱した。水素ガスを放ち、この混合物にトルエン中のtrans−ビス(ジ−i−プロピルフェニルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.120mmol)0.0735gを加えた。混合物を18時間攪拌した。反応混合物をヘプタンに注ぐことによってポリマーを沈殿させ、濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量31.9g(41%)。Mw=4550;Mn=3100。
合成実施例97
HFANB(74.9g、0.273mol)、5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステル(4.92g、0.0270mol)、および0.481gのDANFABA(0.600mmol)をガラス圧力容器に計り入れ、全体反応混合物を200mLにするのに十分なトルエンを加えた。容器を水素ガスで15〜20分間パージし、次に、90psigの水素で満たした。混合物を80℃に加熱した。水素ガスを放ち、この混合物にトルエン中のtrans−ビス(ジ−i−プロピルフェニルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.120mmol)0.0735gを加えた。混合物を18時間攪拌した。その後、反応混合物をヘプタンに注ぐことによってポリマーを沈殿させた。次に、沈殿ポリマーを濾過し、真空オーブンで90℃にて乾燥した。収量64.3g(81%)。Mw=7780;Mn=4170。ポリマーの組成は、13C NMR分光測定により、HFANBおよび5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステルが90:10であると判定された。このポリマーの193nmでの光学密度は0.15吸光度単位/ミクロンであると判定された。
合成実施例98
モノマー、5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート(5.32g、0.032mol)および5−ノルボルネン−2−カルボン酸のヒドロキシエチルエステル(1.46g、0.00800mol)、トリエチルシラン(0.19g、0.0017mol)、塩化メチレン中のDANFABAの0.003M溶液2.0mL、および27mLの溶液を得るのに十分なトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールし、80℃に加熱した。触媒例1の触媒2.0mL(塩化メチレン中の0.001M溶液)をモノマー混合物に注入した。17時間後、混合物を冷却し、300mLのヘキサンに注いでポリマーを沈殿させ、濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量2.85g(42%)。GPC法による測定でMw=13600およびMn=6700。
合成実施例99
パラジウム触媒5を用いた以外は、合成実施例98を繰り返した。収量2.38g(38%)。
合成実施例100
モノマー、5−ノルボルネン−2−エタノール(0.55g、0.004mol)およびHFANA(9.87g、0.036mol)、トリエチルシラン(0.52g、0.0044mol)、塩化メチレン中のDANFABAの0.003M溶液2.0mL、および27mLの溶液を得るのに十分なトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールし、80℃に加熱した。触媒例1の触媒2.0mL(塩化メチレン中の0.001M溶液)をモノマー混合物に注入した。17時間後、混合物を冷却し、ポリマーを300mLのヘキサン中に沈殿させ、濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量5.64g(54%)。
合成実施例101
モノマー、ノルボルネン(42.4g、0.45mol)および5−トリエトキシシリルノルボルネン(12.8g、0.0500mol)、トリエチルシラン(6.46g、0.0556mol)、DANFABA(0.020g、0.025mmol)および330mLの溶液を得るのに十分なトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールし、80℃に加熱した。触媒であるパラジウムビス(トリ−i−プロピルホスフィン)ジアセテート(トルエン中の0.005M溶液)2.0mLをモノマー混合物に注入した。18時間後、混合物を冷却し、ポリマーをメタノール中に沈殿させ、濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量40g(73%)。THF/シクロヘキサン中でのGPC法による測定でMw=109000およびMn=46500。ノルボルネン対5−トリエトキシシリルノルボルネンのモル比は13C NMR測定により87:13であった。
合成実施例102
モノマー、ノルボルネン(42.4g、0.45mol)および5−トリエトキシシリルノルボルネン(12.8g、0.0500mol)、トリエチルシラン(1.80g、0.0155mol)、DANFABA(0.020g、0.025mmol)および330mLの溶液を得るのに十分なトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールし、80℃に加熱した。触媒であるパラジウムビス(トリ−i−プロピルホスフィン)ジアセテート(トルエン中の0.005M溶液)2.0mLをモノマー混合物に注入した。18時間後、混合物を冷却し、ポリマーをメタノール中に沈殿させ、濾過し、真空オーブンで80℃にて乾燥した。収量52g(94%)。THF/シクロヘキサン中でのGPC法による測定でMw=201000およびMn=53300。ノルボルネン対5−トリエトキシシリルノルボルネンのモル比は13C NMR測定により89:11であった。
合成実施例103
この実施例では、[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロへキシル)2(t−ブチル)2]B(C6F5)4を用いる、5−ノルボルネンカルボン酸の1−メチルシクロペンチルエステル(MCPNB)、5−ノルボルネンカルボン酸のテトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステル(BuLacEsNB)およびHFANBのMCPNB:BuLacEsNB:HFANB 40:50:10の比率での共重合について説明する。コポリマーはポジ型組成物に用いることができる。モノマー、MCPNB(35.2g、0.160mol)、BuLacEsNB(44.5g、0.200mol)およびHFANB(11.0g、0.0401mol)、並びにトリエチルシラン(2.45g、0.211mol)およびリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・2.5−ジエチルエーテル錯体(4.2g、0.048mol)、および260mLの溶液を得るのに十分なトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールし、75℃に加熱した。塩化メチレン中の触媒例6(2.23g、0.00160mol)の8mL溶液をモノマー混合物に注入した。18時間後、混合物を冷却して赤−オレンジ色の溶液を得た。溶液を64mLのTHFおよび64mLのイソプロパノールで希釈し、ステンレス鋼圧力容器に加えた。容器を一酸化炭素ガス(140psig)で満たし、攪拌しながら80℃に加熱した。一酸化炭素圧を155psigに調整し、反応を4時間進めた。混合物を冷却し、反応器からドレインし、0.22ミクロンフィルターに通して濾過して黒色パラジウム金属を除去した。黄色を帯びた濾液をヘキサン(10倍容量過剰)に加えてポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過し、真空オーブンで85℃にて一晩乾燥した。ポリマーをTHFおよびメタノールの50:50(v/v)混合物100mLに再溶解した。溶液をメタノール(10倍容量過剰)に加えた。沈殿したポリマーを濾過し、真空オーブンで85℃にて一晩乾燥した。収量39.6g(44%)。分子量は、GPC法による測定でMw=6900およびMn=3800であった。MCPNB、BuLacEsNB、HFANBおよび5−ノルボルネンカルボン酸のモル比は13C NMR測定により29:49:9:13であった。193nmで測定したこのポリマーの光学密度は0.35吸光度単位/ミクロンであることが分かった。
合成実施例104
この実施例では、[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロへキシル)2(t−ブチル)2]B(C6F5)4を用いる、MCPNB、BuLacEsNBおよびHFANBのMCPNB:BuLacEsNB:HFANB 35:50:15の比率での共重合について説明する。コポリマーはポジ型組成物に用いることができる。モノマー、MCPNB(30.8g、0.140mol)、BuLacEsNB(44.5g、0.200mol)およびHFANB(16.5g、0.0602mol)、並びにトリエチルシラン(2.45g、0.211mol)およびリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・2.5−ジエチルエーテル錯体(4.2g、0.048mmol)、および260mLの溶液を得るのに十分なトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールし、75℃に加熱した。塩化メチレン中の触媒例6(2.23g、0.00160mol)の8mL溶液をモノマー混合物に注入した。18時間後、混合物を冷却して透明なオレンジ色の溶液を得た。溶液を64mLのTHFおよび64mLのイソプロパノールで希釈し、ステンレス鋼圧力容器に加えた。容器を一酸化炭素ガス(140psig)で満たし、攪拌しながら80℃に加熱した。一酸化炭素圧を155psigに調整し、反応を4時間進めた。混合物を冷却し、反応器からドレインし、0.22ミクロンフィルターに通して濾過して黒色パラジウム金属を除去した。黄色を帯びた濾液をヘキサン(10倍容量過剰)に加えてポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過し、真空オーブンで85℃にて一晩乾燥した。ポリマーをTHFおよびメタノールの50:50(v/v)混合物100mLに再溶解した。溶液をメタノール(10倍容量過剰)に加えた。沈殿したポリマーを濾過し、真空オーブンで85℃にて一晩乾燥した。収量37.3g(41%)。Mw=7220およびMn=4210。MCPNB、BuLacEsNB、HFANBおよび5−ノルボルネンカルボン酸のモル比は13C NMR測定により26:51:14:9であった。193nmで測定したこのポリマーの光学密度は0.33吸光度単位/ミクロンであることが分かった。
合成実施例105
この実施例では、[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロへキシル)2(t−ブチル)2]B(C6F5)4を用いる、50:50比率でのMCPNBおよびBuLacEsNBの共重合について説明する。モノマー、MCPNB(24.9g、0.113mol)およびBuLacEsNB(21.5g、0.113mol)、並びにトリエチルシラン(1.39g、0.0119mol)および100mLのトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールした。混合物を窒素で15分間スパージした。混合物を80℃に加熱した。次に、いずれも最少量の1,2−ジクロロエタンに溶解したリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・2.5−ジエチルエーテル錯体(2.37mg、2.72mmol)および触媒例6(1.26g、0.904mmol)を加熱混合物に加えた。混合物を18時間反応させ、その後、混合物を冷却した。固体は、10mLのTHFを加えたときに再溶解した混合物中に観察された。溶液をTHFおよびメタノール(それぞれ16容量%)でさらに希釈した。得られた溶液をステンレス鋼圧力容器に加え、一酸化炭素ガス(120psig)で7時間、50℃で処理した。混合物を冷却し、反応器からドレインし、1.0および0.22ミクロンフィルターに通して濾過して黒色パラジウム金属を除去した。濾液は回転蒸発器を用いて濃縮し、そして10倍容量過剰のメタノール/THF混合物(容量で90:10)に加えた。ポリマーを濾過し、メタノールで2回洗浄した。収量25.8g(52%)。Mw=7510およびMn=4180。5−ノルボルネンカルボン酸の1−メチルシクロペンチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のテトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステルおよび5−ノルボルネンカルボン酸のモル比は13C NMR測定により43:49:8であった。
合成実施例106
この実施例では、[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロへキシル)2(t−ブチル)2]B(C6F5)4を用いる、70:30比率でのMCPNBおよびBuLacEsNBの共重合について説明する。モノマー、MCPNB(34.9g、0.159mol)およびBuLacEsNB(15.1g、0.068mol)、並びにトリエチルシラン(1.39g、0.0119mol)および100mLのトルエンを、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を備えたバイアルに入れた。バイアルをシールした。混合物を窒素で15分間スパージした。混合物を80℃に加熱した。次に、いずれも最少量の1,2−ジクロロエタンに溶解したリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・2.5−ジエチルエーテル錯体(2.37mg、2.72mmol)および触媒例6(1.26g、0.904mmol)を加熱混合物に加えた。混合物を18時間反応させ、その後、混合物を冷却した。溶液をTHFおよびメタノール(それぞれ16容量%)でさらに希釈した。得られた溶液をステンレス鋼圧力容器に加え、一酸化炭素ガス(120psig)で7時間、50℃で処理した。混合物を冷却し、反応器からドレインし、1.0およPび0.22ミクロンフィルターに通して濾過して黒色パラジウム金属を除去した。濾液は回転蒸発器を用いて濃縮し、そして10倍容量過剰のメタノール/THF混合物(容量で90:10)に加えた。ポリマーを濾過し、メタノールで2回洗浄した。収量33.3g(67%)。Mw=7630およびMn=4260。MCPNB、BuLacEsNBおよび5−ノルボルネンカルボン酸のモル比は13C NMR測定により61:30:9であった。
合成実施例107
実施例107〜109では、トリエチルシランが中性ニッケル触媒(η6−トルエン)Ni(C6F5)2を用いて製造されるポリマー組成物の分子量を効果的に調節することを示す。
合成実施例108〜109
HFANB(2.88g、10.5mmol)およびトリメチルシリル保護5−ノルボルネン−2−酢酸(0.12g、0.55mmol)、およびトリエチルシラン(0.006g、0.052mmol)のトルエン中の混合物をバイアルに加えた。混合物を15分間窒素でスパージした。この混合物に、(η6−トルエン)Ni(C6F5)2(0.11g、0.22mmol)のトルエン(2mL)溶液を加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。この混合物に、氷酢酸1mLおよび過酸化水素(30%)2mLの入った同容量の脱イオン水を加えた。混合物を一晩攪拌した。2つの相が分離した。水相を廃棄し、有機相を水で洗浄した。有機相を水相から分離し、ヘキサンを加えてポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過によって単離し、一晩真空オーブンで乾燥した。収量2.31g(77%)。Mw=51800およびMn=24800。ポリマーの組成は、1H NMRにより90:10モル比のHFANBおよび5−ノルボルネン−2−酢酸であることが測定された。
表19
合成実施例110
この実施例では、本発明の方法において、Et3SiHを連鎖移動剤およびエタノールを活性剤として用いた結果としてのEt3SiOEtの形成について説明し、そして図1の触媒サイクルAの工程Dを裏づける。ポリマーを沈殿させる代わりに、反応混合物を電磁場イオン化質量分析法によって分析した以外は、合成実施例11を繰り返した。溶媒(トルエンおよび塩化メチレン)、モノマーおよびトリエチルシランの他に、分子イオンピークがトリエチルシランエトキシドの形成と一致する160m/zに現れた。
合成実施例111
この実施例では、Et3SiHのパラジウム触媒への添加がどのように水素化パラジウム成分を形成するかを説明する。NMR管にtrans−Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2(10.6mg、19.4μmol)および1.1mLのCD2Cl2を入れた。管を振とうしてPd錯体を溶解し、Et3SiH(6.22μL、mmol、38.9μmol、2.0当量)を気密注入器により加えた。管をシールし、振とうした。溶液が薄い黄色から黄−オレンジ色へ少し黒ずむことが観察された。約23℃で10時間放置した後、NMRスペクトルを得た。31P NMRスペクトルは、大部分の出発物質が消費され(31P NMR:δ33.2ppm)、スペクトルのアップフィールド領域における三重項の出現(1H NMR:δ−14.93ppm)によって明らかなように、新たな水素化パラジウム成分が現れたことを示している。同様の結果は、5当量のEt3SiHを用いたときに見られた。
合成実施例112
この実施例では、Et3SiHのパラジウム触媒への添加がどのように図1に示すような水素化パラジウム成分を形成するかを説明する。NMR管にtrans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、(29.9mg、24.0μmol)および1.1mLのCD2Cl2を入れた。管を振とうしてPd錯体を溶解し、Et3SiH(3.9μL、mmol、24.0μmol、1.0当量)を気密注入器により加えた。管をシールし、振とうした。約23℃で2時間放置した後、NMRスペクトルを得た。1H NMRスペクトルは、δ−15.2〜−15.8ppmの範囲におけるスペクトルのアップフィールド領域に現れている水素化パラジウム成分に相当する新しいシグナルの出現を示している。同様の結果は、5当量のEt3SiHを用いたときに見られた。
合成実施例113(比較実施例)
HFANB(12.0g、43.8mmol)および1−ヘキセン(0.92g、10.9mmol、モノマーのモルに基づいて20モル%)を計量し、ガラスバイアル中で混ぜた。この溶液に、8mLのアニソールを加えた。アニソール10mL中のtrans−ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムジアセテート(0.0088mmol、触媒B)0.0069gおよびDANFABA(0.044mmol)0.035gのストック溶液を作った。この溶液1mL部を上記モノマー/1−ヘキセン溶液へ加えた。次に、この混合物を120℃に91時間加熱した。その後、反応混合物をヘキサンに注ぐことによってポリマーを沈殿させた。この沈殿ポリマーを濾過し、真空オーブンで90℃にて乾燥した。変換率は重量法によって測定した。表15に結果を示す。
合成実施例114〜118(比較実施例)
合成実施例114〜118は、1−ヘキセンのモル%を表15に示すように変えた以外は、合成実施例113と全く同じである。実施例114〜118の結果も以下の表15に詳しく示す。
表15
光学密度測定
ポリマーの光学密度(OD)は次の方法で測定した。所望のポリマーの15重量%溶液を、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いてつくった。溶液を1インチ石英ウエハ上に分け、500rpmで15秒間、そして2000rpmで60秒間回転させた。次に、ウエハを60秒間110℃でベークした。
ネガ型イメージング例1:ネガ型ポリマー(合成実施例92)のイメージング
混合物は、実施例27から得たポリマー0.25g、架橋剤としてのヘキサメトキシメチルメラミン(10%w/w)0.025g、Rhordosil(ローディア社、3%w/w)光酸発生剤0.0075g、1−クロロ−4−プロポキシ−9H−チオキサンテン−9−オン(アルドリッチ・サイエンティフィック社、2%w/w)0.005gをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)0.75gに溶解して製造した。
Claims (75)
- 多環式オレフィンモノマーの重合方法であって、
(a)1種以上の多環式オレフィンモノマーを含むモノマー配合物、非オレフィン系連鎖移動剤および任意の活性剤化合物を反応容器中で合わせて混合物を形成すること;および
(b)Niおよび/またはPdを含有する重合触媒を加え、触媒により混合物を重合させること
を含み、ここで、非オレフィン系連鎖移動剤には、H2、アルキルシラン、アルキルアルコキシシラン、アルキルゲルマン、アルキルアルコキシゲルマン、アルキルスタナン、およびアルキルアルコキシスタナンからなる群より選択される1種以上の化合物が含まれる、前記重合方法。 - 非オレフィン系連鎖移動剤がアルキルシランおよび/またはアルキルアルコキシシランを含む、請求項1に記載の方法。
- 非オレフィン系連鎖移動剤がH2を含む、請求項1に記載の方法。
- 活性剤が存在し、活性剤が、少なくとも約5のpKaを有する活性水素を含む官能基をもつことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 官能基がヒドロキシルまたはカルボン酸である、請求項4に記載の方法。
- 官能基が−OHである、請求項4に記載の方法。
- 活性剤が、水、および少なくとも1つのヒドロキシル基を含むC1−C24線状、分枝状、および環状アルキル、アリール、およびアルカリール部分から選択される−OH官能基含有化合物である、請求項4に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーが、式(I):
(a)H、ハロゲン、線状、分枝状もしくは環状C1−C30アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルまたはアルキニル;
(b)線状もしくは分枝状C1−C24ハロヒドロカルビル、−(CH2)nC(O)OR*、−(CH2)nC(O)OR´、−(CH2)nOR、−(CH2)nOC(O)R、−(CH2)nC(O)R、−(CH2)n−OC(O)OR´、−(CH2)nC(R)2CH(R)(C(O)OR**)、−(CH2)n(CR2)nCH(R)(C(O)OR**)、−(CH2)nC(OR***)(CF3)2、−(CR´´2)nOR、−CH2−[O(CH2)n]m*−C(OR***)(CF3)2、−(CH2)nC(R)2CH(C(O)OR**)2、−(CH2)nC(O)OH、−(CH2)nC(R*)2CH(R*)(C(O)OH)、−(CH2)n−C(O)−O−R18、−(CH2)n−C(CY3)2−OH、および−(CH2)nC(R*)2CH(C(O)OH)2(式中、存在するRのそれぞれは、Hおよび線状もしくは分枝状C1−C10アルキルから独立して選択され;R´は、線状もしくは分枝状C1−C10アルキルまたはアルキロールであり;R´´はHおよびハロゲンから選択され;nおよびm*はそれぞれ0〜10の整数であり;R*は光酸発生剤によって開裂しうる酸に不安定な基を示し;R**は、上記定義どおりのR1およびR*、t−C4−C20アルキルおよびシクロアルキル、C1−C6トリアルキルシリル基、C4−C20オキソアルキルから選択され;R***は、H、−CH2OR´´´、−C(O)OR´´´および−C(O)R´´´から選択され(R´´´は、メチル、エチル、t−ブチル、およびC1−C20線状もしくは分枝状脂環式基から選択される);R18は、H、および線状、分枝状もしくは環状C1−C24アルキル、アリール、アラルキル、およびアルカリールから選択され;YはFおよびClから選択され、そして存在するYの少なくとも1つはFである);
(c)O、NおよびSiから選択される1つ以上の複素原子を含むC1−C30線状、分枝状もしくは環状アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルまたはアルキニル;
(d)式(IV):
−A−O−[−(CR35 2−)q−O−]p−(CR35 2−)q−OH(IV)
(式中、Aは、C1−C6線状、分枝状もしくは環状アルキレンから選択される結合基であり、存在するR35のそれぞれはH、メチル、エチルおよびハライドから独立して選択され、qは1〜5であり、そしてpは0〜3である)
で表されるヒドロキシアルキルエーテル;
(e)式(V):
−R36−Z (V)
(式中、R36は、部分的にまたは完全にハロゲン化されていてもよい、線状、分枝状もしくは環状C1−C30アルキレン、アリーレン、アラルキレン、アルカリーレン、アルケニレンまたはアルキニレン結合基であり、Zは、ヒドロキシル、カルボン酸、アミン、チオール、イソシアネートおよびエポキシから選択される官能基である)
で表される基;および
(f)CrX´´2r+1(式中、X´´は独立して、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から独立して選択されるハロゲンであり、rは1〜20の整数である)
の1つから独立して選択される]
で表される第1のモノマーを含む、請求項1に記載の方法。 - m=0である、請求項8に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーにおいて、m=0、R1が式(IV)で表されるヒドロキシアルキルエーテルであり、そしてR2、R3およびR4がそれぞれHである、請求項8に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーにおいて、Aがメチレンまたはエチレンであり、存在するR35のそれぞれがHであり、qが2〜5であり、そしてpが0である、請求項8に記載の方法。
- m=0であり、Xが−CH2−であり、R1、R2およびR3が水素であり、そしてR4が−(CH2)n−C(OR***)−(CF3)2であり、ここで、nおよびR***は上記の通りである、請求項8に記載の方法。
- m=0であり、Xが−CH2−であり、R1およびR2が水素であり、そしてR3およびR4がCrX´´2r+1であり、ここで、X´´は独立して、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から選択されるハロゲンであり、そしてrは1〜20の整数である、請求項8に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーが、α,α−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−エタノール、5−ノルボルネン−2−メタノールヒドロキシエチルエーテル、ノルボルネン5−カルボン酸のt−ブチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のトリメチルシランエステル、5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート、5−ノルボルネン−2−メタノール、5−ノルボルネン−2−エタノール、5−トリエトキシシリルノルボルネン、5−ノルボルネンカルボン酸の1−メチルシクロペンチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のテトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステル、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーにおいて、R*で示される酸に不安定な基が、−C(CH3)3、−Si(CH3)3、イソボルニル、2−メチル−2−アダマンチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラノイル、3−オキソシクロヘキサノニル、メバロン酸ラクトニル、ジシクロプロピルメチル、ジメチルシクロプロピルメチル、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーにおけるR**が、t−ブチル、t−アミル、1,1−ジエチルプロピル、1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロペンチル、1−ブチルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキシル、1−ブチルシクロヘキシル、1−エチル−2−シクロペンテニル、1−エチル−2−シクロヘキセニル、2−エチル−2−アダマンチル、トリメチルシリル、トリエチルシリルおよびジメチル−t−ブチルシリル、3−オキソシクロヘキシル、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル、および5−メチル−2−オキソオキソラン−5−イルからなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーがさらに、式(II):
で表される第2のモノマーを含む、請求項8に記載の方法。 - 第2のモノマーにおいてm=0である、請求項17に記載の方法。
- Rの脂環式基が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル、および1−ノルボルネンからなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
- 3種以上の多環式オレフィンモノマーがモノマー配合物に含まれるように、式(I)および式(II)の多環式オレフィンモノマーにおける基R1〜R4およびR5〜R8が独立して選択される、請求項17に記載の方法。
- 多環式オレフィンモノマーがさらに、式(III):
で表される第3のモノマーを含む、請求項8に記載の方法。 - 第3のモノマーにおいてm=0である、請求項21に記載の方法。
- 3種以上の多環式オレフィンモノマーがモノマー配合物に含まれるように、式(I)および式(III)の多環式オレフィンモノマーにおけるR1〜R4およびR9〜R12が独立して選択される、請求項21に記載の方法。
- 連鎖移動剤が、Si−H含有シクロテトラシロキサン、および式HSiR48 3、HSi(OR48)1R48 2、HSi(OR48)2R48 1、Si(OSiR49 3)4、およびそれらの混合物からなる群より選択される1種以上のアルキルシランまたはアルキルアルコキシシランであり、ここで、存在するR48のそれぞれは、線状、分枝状もしくは環状C1−C10アルキルから独立して選択され、そして存在するR49のそれぞれは、H、および線状、分枝状もしくは環状C1−C10アルキルから独立して選択され、存在するR49の少なくとも1つはHである、請求項1に記載の方法。
- アルキルシランが、トリエチルシラン、トリ−イソプロピルシラン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項24に記載の方法。
- モノマー配合物および触媒を組み合わせたものを、重合を行うのに十分な温度に加熱する、請求項1に記載の方法。
- 混合物が30〜150℃の温度に加熱される、請求項26に記載の方法。
- 重合触媒がPdを含む、請求項1に記載の方法。
- 重合触媒が、式(IX)および(X):
[(E(R)3)2Pd(Q)2] (IX)
[(E(R)3)2Pd(Q)(LB)][WCA] (X)
(式中、Eは元素周期律表第15族元素であり、Rは独立して水素またはアニオン性ヒドロカルビル含有部分を表し;Qは、カルボキシレート、チオカルボキシレート、およびジチオカルボキシレート基から選択されるアニオン性配位子を表し;LBはルイス塩基を表し;WCAは弱く配位しているアニオンを表す)
の一方または両方で表される触媒を含む、請求項1に記載の方法。 - 重合触媒が、
trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(NCC(CH3)3)(OAc)(P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(OC(C6H5)2)(OAc)](P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(HOCH(CH3)2)(OAc)](P(i−プロピル)3)2]B(C6F5)4、
trans−[Pd(NCMe)(OAc)](P(シクロヘキシル)3)2]B(C6F5)4、
Pd(OAc)2(P(シクロヘキシル)3)2、
Pd(OAc)2(P(i−プロピル)3)2、
Pd(OAc)2(P(i−プロピル)2(フェニル))2、
trans−[Pd(NCMe)(OAc)(P(シクロヘキシル)2(t−ブチル))2]B(C6F5)4、
およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。 - 重合触媒がNiを含む、請求項1に記載の方法。
- モノマー対触媒のモル比が200:1〜200,000:1である、請求項1に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法により製造された多環式オレフィンポリマー。
- 請求項8に記載の方法により製造された多環式オレフィンポリマー。
- 請求項17に記載の方法により製造された多環式オレフィンポリマー。
- 請求項21に記載の方法により製造された多環式オレフィンポリマー。
- 式(Ia):
(a)H、C1−C25線状、分枝状および環状アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルおよびアルキニル;
(b)O、NおよびSiから選択される1つ以上の複素原子を含むC1−C25線状、分枝状および環状アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニルおよびアルキニル;
(c)式(IVa):
−A−O−[−(CR35 2−)t−O−]s−(CR17 2−)t−OH(IVa)
(式中、Aは、C1−C6線状、分枝状および環状アルキレンから選択される結合基であり、存在するR17のそれぞれは、H、メチルおよびエチルから独立して選択され、R35は、H、メチル、エチルおよびハライドから独立して選択され、tは1〜5であり、そしてsは0〜3である)
で表されるヒドロキシアルキルエーテル
の1つから独立して選択され、ここで、R13、R14、R15およびR16の少なくとも1つは式(IV)のヒドロキシアルキルエーテルを含む]
を有する不飽和モノマー。 - m=0であり、R13が式(IVa)のヒドロキシアルキルエーテルであり、そしてR14、R15およびR16がそれぞれHである、請求項37に記載のモノマー。
- Aがメチレンまたはエチレンであり、存在するR17のそれぞれがHであり、そしてsが0である、請求項38に記載のエチレン性不飽和モノマー。
- 請求項37の式(Ia)で表されるモノマーから誘導される反復単位を含むポリマー。
- A)溶媒;
B)感光性酸発生剤;
C)1つ以上の官能基を含む架橋剤;および
D)請求項34に記載のポリマーを含む1種以上のネガ型イメージングポリマー、ここで、ポリマーは、架橋剤の官能基と反応性の官能基をもつ1つ以上の官能基含有部分を有する
を含むネガ型フォトレジスト組成物。 - ネガ型イメージングポリマーが請求項34に記載のポリマーであり、そしてネガ型イメージングポリマー中の官能基が、式(IV)のヒドロキシアルキルエーテル(式中、A、R35、qおよびpは既に定義されたとおりである);式(V)の基(式中、R36およびZは既に定義されたとおりである);−(CH2)n−C(CY3)2−OHの基(式中、nおよびYは既に定義されたとおりである);−(CH2)n−C(O)OR*の基(式中、nおよびR*は定義されたとおりである);および−(CH2)z−C(CF3)2−O−(CH2)z−CO−(OR#)基(式中、zが1〜6の整数であり、そしてR#がC1−C6線状もしくは分枝状アルキルである)からなる群より選択される、請求項41に記載のネガ型フォトレジスト組成物。
- ネガ型イメージングポリマーにおいてm=0であり、R1が式(IV)のヒドロキシアルキルエーテルであり、そしてR2、R3およびR4がそれぞれHである、請求項42に記載のネガ型フォトレジスト組成物。
- R1、R2、R3およびR4のそれぞれが、Hおよび式(VIII):
−CH2−C(CY3)2−OH (VIII)
の基から独立して選択され、式中、YはFおよびClから選択され、存在するYの少なくとも1つはFであり、そしてネガ型イメージングポリマーは式(IV)のヒドロキシアルキルエーテルを含まない、請求項42に記載のネガ型フォトレジスト組成物。 - (D)のネガ型イメージングポリマーがヒドロキシル基を含み、そして架橋剤(C)が(D)のポリマーのヒドロキシル基と反応することができる化合物である、請求項41に記載のネガ型フォトレジスト組成物。
- 架橋剤(C)が感光性酸発生剤(B)によって生じる酸により活性化される、請求項41に記載のネガ型フォトレジスト組成物。
- 架橋剤(C)に、メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換フェノール;メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換環状尿素;メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換メラミン;メチロール、アルコキシアルキルおよびカルボキシメチル基置換ベンゾグアニン化合物からなる群より選択される1つ以上の基を含む1種以上の化合物が含まれる、請求項41に記載のネガティブフォトレジスト。
- 感光性酸発生剤(B)が放射光に露光すると強酸を生じる化合物である、請求項38に記載のネガティブフォトレジスト。
- 感光性酸発生剤(B)に、トリフレート、ピロガロール、オニウム塩、ヘキサフルオロアルセネート、トリフルオロメタンスルホネート、ヒドロキシイミドのエステル、α,α´−ビス−スルホニル−ジアゾメタン、ニトロ置換ベンジルアルコールのスルホネートエステルおよびナフトキノン−4−ジアジドから選択される1種以上の化合物が含まれる、請求項41に記載のネガティブフォトレジスト。
- トリフレートはトリフェニルスルホニウムトリフレートを含み;ピロガロールはピロガロールのトリメシレートを含み;そしてオニウム塩はトリアリールスルホニウムおよびジアリールヨージウムヘキサフルオロアンチモネートの一方または両方を含む、請求項49に記載のネガティブフォトレジスト。
- 溶媒(A)が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、ブチロラクテート、およびエチルラクテートからなる群より選択される1種以上の溶媒を含む、請求項38に記載のネガティブフォトレジスト。
- ネガ型レジストイメージをサブストレートに形成する方法であって、(a)サブストレートを請求項41に記載のネガ型フォトレジスト組成物を含むフィルムで被覆すること;(b)フィルムを放射光に像様に露光させイメージを形成すること;および(c)サブストレートの選択された部分が露光されているフィルムにイメージを現像すること、の工程を含む方法。
- サブストレートが、珪素、セラミックおよびポリマーの1種以上を含む、請求項52に記載の方法。
- フィルムを(b)で放射光に露光させる前に、フィルムを90〜150℃に30秒〜5分間加熱する、請求項51に記載の方法。
- (b)において、水銀ランプ、水銀/キセノンランプ、キセノンランプ、フッ化アルゴンレーザー、フッ化クリプトンレーザー、X線および電子ビームから選択される放射光源にフィルムを像様に露光させる、請求項52に記載の方法。
- (b)において90〜514nmの波長でフィルムを像様に露光させる、請求項52に記載の方法。
- フィルムを放射光に露光させた後、フィルムを90〜150℃に30秒〜5分間加熱する、請求項52に記載の方法。
- ネガ型イメージが、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、ブチロラクテート、およびエチルラクテートからなる群より選択される1種以上の溶媒を用いて現像される、請求項51に記載の方法。
- 集積回路アセンブリー方法であって、
(a)サブストレートを請求項41に記載のネガ型フォトレジスト組成物で被覆すること;
(b)フィルムを放射光に像様に露光させてイメージを形成すること;
(c)サブストレートの選択された部分が露光されているフィルムにイメージを現像すること;および
(d)現像されたイメージをサブストレートに移すこと
の工程を含む方法。 - 請求項59に記載の方法によって提供される集積回路を含む、集積回路チップ、マルチチップモジュールまたはサーキットボード。
- ポリマーが193nmの露光波長で0.2abs/μm未満の光学密度を有する、請求項32に記載の多環式オレフィンポリマー。
- 請求項32に記載の多環式オレフィンポリマーを含むフォトレジスト組成物。
- ポリマーが193nmの露光波長で0.2abs/μm未満の光学密度を有する、請求項33に記載の多環式オレフィンポリマー。
- 請求項33に記載の多環式オレフィンポリマーを含むフォトレジスト組成物。
- ポリマーが193nmの露光波長で0.2abs/μm未満の光学密度を有する、請求項34に記載の多環式オレフィンポリマー。
- 請求項34に記載の多(環式オレフィン)ポリマーを含むフォトレジスト組成物。
- ポリマーが193nmの露光波長で0.2abs/μm未満の光学密度を有する、請求項35に記載の多環式オレフィンポリマー。
- 請求項35に記載の多環式オレフィンポリマーを含むフォトレジスト組成物。
- A)溶媒;
B)感光性酸発生剤;および
C)請求項33に記載のポリマーを含む1種以上のポジ型イメージングポリマー、ここでポリマーは、放射光への露光の際に開裂してポリマーを非露光ポリマーよりも現像液に可溶性にすることができる基を有する官能基含有部分を含む
を含むポジ型フォトレジスト組成物。 - ポジ型レジストイメージをサブストレート上に形成する方法であって、
(a)サブストレートを請求項69に記載のポジ型フォトレジスト組成物を含むフィルムで被覆すること;
(b)フィルムを放射光に像様に露光させてイメージを形成すること;および
(c)サブストレートの選択された部分が露光されているフィルムにイメージを現像すること
の工程を含む方法。 - サブストレートが、珪素、セラミックおよびポリマーの1種以上を含む、請求項70に記載の方法。
- スピンコーティング、スプレーコーティングおよびドクターブレーディングから選択される1つ以上の方法を用いて、フィルムがサブストレートに被覆される、請求項70に記載の方法。
- フィルムを、水銀ランプ、水銀/キセノンランプ、キセノンランプ、フッ化アルゴンレーザー、フッ化クリプトンレーザー、フッ化物レーザー、X線および電子ビームから選択される放射光源に90〜514nmの波長で像様に露光させる、請求項70に記載の方法。
- 溶媒がポジ型イメージの現像に用いられ、そして溶媒が水性塩基を含む、請求項70に記載の方法。
- 集積回路アセンブリー方法であって、
(a)サブストレートを請求項69に記載のポジ型フォトレジスト組成物で被覆すること;
(b)フィルムを放射光に像様に露光させてイメージを形成すること;
(c)サブストレートの選択された部分が露光されているフィルムにイメージを現像すること;および
(d)現像されたイメージをサブストレートに移すこと
の工程を含む方法。
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