JP2006517511A - 連続流動反応器において処理されるマンガン酸化物 - Google Patents

連続流動反応器において処理されるマンガン酸化物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006517511A
JP2006517511A JP2006503125A JP2006503125A JP2006517511A JP 2006517511 A JP2006517511 A JP 2006517511A JP 2006503125 A JP2006503125 A JP 2006503125A JP 2006503125 A JP2006503125 A JP 2006503125A JP 2006517511 A JP2006517511 A JP 2006517511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
manganese
solution
manganese oxide
continuous flow
flow reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006503125A
Other languages
English (en)
Inventor
エム. ボレン,リチャード
エフ. ハメル,チャールズ
Original Assignee
エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション filed Critical エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション
Publication of JP2006517511A publication Critical patent/JP2006517511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B47/00Obtaining manganese
    • C22B47/0009Obtaining manganese from spent catalysts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G45/00Compounds of manganese
    • C01G45/02Oxides; Hydroxides
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/02Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material
    • B01J20/06Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material comprising oxides or hydroxides of metals not provided for in group B01J20/04
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J8/00Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B7/00Working up raw materials other than ores, e.g. scrap, to produce non-ferrous metals and compounds thereof; Methods of a general interest or applied to the winning of more than two metals
    • C22B7/006Wet processes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

マンガン酸化物の再生および前処理、およびマンガン塩溶液からのマンガン酸化物沈殿のための方法およびシステム。マンガン酸化物、マンガン酸化物を含有するスラリーまたはマンガン塩溶液は、加熱された水性酸化溶液と混合され、連続プロセス反応器で処理される。混合溶液の温度、圧力、Eh値、およびpH値は、処理の間、溶液条件をMnO2安定領域内に維持するために、監視され調整される。これは、高いまたは増大した汚染物質負荷能力および/または酸化状態を有する、再生され、前処理され、かつ沈殿したマンガン酸化物をもたらす。こうして生成されるマンガン酸化物は、とりわけ、工業用ガス流からのターゲット汚染物質を捕捉するか、または除去するための吸着剤としての使用に適する。傍観イオンとして存在する有用で回収可能な価値物を含有する濾液プロセス流は、有用で市販可能な副生成物を生成するためにさらに処理することが可能である。

Description

関連出願の説明
この出願は、番号をここで引用することによって本明細書に記載したものとする、2003年1月28日付けで提出された米国仮特許出願第60/443,302号の優先権を主張するものである。
発明の分野
本発明は、なかんずく、工業および他のガス流からのターゲット(目標)の汚染物質の捕捉および除去用の吸着剤として適する高酸化状態および/または高汚染物質負荷能力を有するマンガン酸化物の前処理、再生および形成のためのシステムおよび方法に関する。さらに、本発明は、そのようにして処理、再生または形成されたマンガン酸化物に関する。
マンガン酸化物は、2〜3例を挙げると、汚染防止システム、鋼製造、バッテリーおよび触媒コンバーターなどの多くの工業用途に利用されている。これに限定するものでないが、特別に本発明者らが興味をもったものは、汚染防止システムにおけるマンガン酸化物の使用である。本発明者らは、引用することによってそれらの開示内容が本明細書において記載されたものとする、発行済みの米国特許第6,579,507号および第6,610,263号の主題の共同発明者である。これらの特許は、ガス流から目標汚染物質の捕捉および除去用の吸着剤としてマンガン酸化物の使用を組み込み、乾式および湿式除去技術およびそれらの組合せを利用する、時に、パールマン(Pahlman)(登録商標)システムおよびプロセスと呼ばれる汚染物質除去システムおよび方法を開示する。
本明細書において用いられる用語「目標(ターゲット)汚染物質」は、ガス流から捕捉し除去しようとする1種もしくはそれ以上の汚染物質を指す。マンガン酸化物吸着剤により除去することが可能である目標汚染物質の例には、溶液および他の工業プロセスおよび排ガス流中に存在する窒素酸化物(NOX)、硫黄酸化物(SOX)、水銀(元素、酸化および粒子状形態)、水銀化合物、H2S、完全還元硫化物(TRS)、メルカプタン、塩酸(HCl)などの塩化物、炭素酸化物(COおよびCO2)および他の重金属が挙げられるがそれらに限定されない。
さらに説明する前に、以下の追加の定義は、この背景の説明および本明細書において開示される本発明の理解に関して有用であろう:
本明細書において交替に用いられる「反応した」または「負荷した(loaded)」は、「マンガン酸化物」および/または「吸着剤」と併せて、化学反応、吸着または吸収のいずれによるとしてもガス中の1以上の目標汚染物質と相互作用したマンガン酸化物または吸着剤を指す。用語は、吸着剤のすべての反応性または活性部位が、すべてのこうした部位を実際に利用することは可能でないので、利用されてしまうということを意味しない。
本明細書において交替に用いられる「未反応の」または「未使用の(green)」は、「マンガン酸化物」および/または「吸着剤」と併せて、ガスまたはガス流中の目標汚染物質と相互作用していないマンガン酸化物または吸着剤を指す。
本明細書において用いられる「マンガンの硝酸塩」は、NOXと吸着剤間の化学反応を通して形成することが可能である、化学式に関係ない、種々の形態の硝酸マンガンを指し、それらを含むと共に、水和物の形態をもまた含む。
本明細書において用いられる「マンガンの硫酸塩」は、SOXと吸着剤間の化学反応を通して形成することが可能である、化学式に関係ない、種々の形態の硫酸マンガンを指し、それらを含むと共に、水和物の形態をもまた含む。
吸着剤として利用される種々の形態におけるマンガン酸化物は、パールマン(登録商標)システムまたは他の汚染物質除去システムの反応領域中に導入され、触媒、反応物質、吸収剤または吸着剤として、システムを通して循環されるガス流中の目標汚染物質と相互作用する。汚染物質除去過程におけるこうした相互作用の間、マンガン酸化物吸着剤の酸化(または原子価)状態は、目標汚染物質との反応の間にその元の状態から還元される。例えば、目標汚染物質がNOXまたはSOXである場合、汚染物質の除去は、おそらく、以下のような全体反応を通して起こるであろう:
SO2+MnO2→MnSO4 反応(1)
2NO+O2+MnO2→Mn(NO32 反応(2)
上記した反応の両方において、マンガン(Mn)は、示される反応生成物の形成の間に+4価状態から+2価状態に還元される。実際の反応は、示されていない他の段階を含むことが可能であり、反応(1)および(2)を示したことは説明を目的するものであることが留意されるべきである。
元素のマンガン(Mn)、従ってマンガン酸化物は、6個の異なる原子価(酸化)状態において存在することが可能である。ガス状汚染物質除去に対する特別の興味および有用性のあるものは、酸化物MnO、Mn23、MnO2およびMn34に対応する原子価状態+2、+3、および+4を有するマンガン酸化物である。酸化物Mn34は、+2および+3状態両方の固溶体であると信じられる。
ほとんどのマンガン酸化物種の特徴は、非化学量論性にある。例えば、たいていのMnO2種は、一般的に、平均で2未満の酸素原子理論数、さらに一般的に1.5〜2.0の範囲にある数を含有する。マンガン酸化物の非化学量論特性は、2以上の酸化物種の固溶体混合物から(酸化物Mn34において起こることが可能であるように)、または分子構造の歪みから生じると考えられ、二酸化マンガンのベータ(β)、またはパイロルーサイト形態を除くすべての中に存在する。xが約1.5〜約2.0である式MnOXを有するマンガン酸化物は、ガス流からの目標汚染物質の乾式除去用の吸収剤としての使用に特に適すると共に、湿式除去においてもまた利用することが可能である。しかし、最も活性なタイプの目標汚染物質除去用の吸着剤としての使用のためのマンガン酸化物は、通常、理論値+4.0状態に相反する平均マンガン原子価状態+3.4〜+3.9へと変わる式MnO1.7~1.95を有する。約3.9を超える平均原子価状態がマンガン酸化物の大部分の形態中に存在することは、普通でない。
マンガン酸化物が、それらの基本的な分子構造単位の各種組立品組合せからもたらされるいくつかの識別可能な結晶構造を示すことは公知である。これらの基本構造の「成分」単位は、構造中心での一つのマンガン原子、および8面体構造形状の6頂点位置のそれぞれに一つの酸素原子からなるMnO68面体である。8面体は、それらの縁および/または角に沿って一緒に結合して、空間(「トンネル」)を有する「鎖」パターンを形成することが可能である。規則的な(時には不規則な)3次元パターンは、結合8面体のこうした「鎖」および「トンネル」の層からなる。これらの結晶構造は、固有X線回折(XRD)像により識別される。大部分のマンガン酸化物は、アルファ(α)、ベータ(β)、ガンマ(γ)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、およびラムスデライトと呼ばれる6基本結晶構造の1つ以上に分類可能である。一部のより古い文献には、また、一つにはXRD技術における改善に由来して今では陳腐化したと考えられる、ロー(ρ)およびラムダ(λ)構造が含まれる。MnO2の一部の(非晶質)形態は、結晶構造を全く示さない。
マンガン酸化物のある特性は、多分、これらの結晶パターン内の空隙のサイズおよび形状から、および空隙を占有することが可能であり、一部の構造の崩壊を防止することを支援するように見える一部の元素および化合物から生じる。本発明者らは、酸化状態に加えてのこれらの特性がマンガン酸化物吸着剤の負荷能力への影響を有することが可能であることを信じる。さらに、本出願の主題であるものを含む多くのマンガン酸化物は、1以上の水分子を含有するそれらの結晶構造に、またはそれらの結晶構造内で化学的に結合されるかまたは組み合わされる水を有する水和または含水形態で現れる;これは、時に、結合水、構造水、結晶化の水または水和の水と呼ばれる。これらの形態において、それがマンガン酸化物の化学構造を実質的に変えることなく十分な熱で除去することが可能であるようなやり方で、水は結合される。こうしたマンガン酸化物は、また、吸着剤として有用である。この結合水は、また、化学反応性および恐らく化学種の触媒挙動に寄与することが可能である。
ある種のマンガン酸化物は、ガスからの酸素を吸収する能力を有する。マンガン酸化物(MnO)およびMn(OH)2は、例えば、空気の存在下でMnO2に酸化される。加えて、マンガンの二酸化物はそれら自体が酸化剤である。それらは容易に化学反応において酸素を交換すると共に触媒性質を有することが知られている。この酸素交換能力は、大部分のMnO2結晶構造内で共通のプロトン移動度および格子欠陥に関連付けることが可能である。
MnO2の酸化ポテンシャルは、パールマン(登録商標)および他の汚染物質除去システムおよび方法における目標汚染物質除去において、有利に利用される。NOX、SO2、CO、およびCO2ガス、水銀(Hg)および他の汚染物質などの目標汚染物質は、それらがガス流から捕捉され除去されるために、マンガン硫酸塩、硝酸塩、および炭酸塩、水銀化合物、および他の対応反応生成物などの反応生成物を形成するために、MnO2吸着剤との反応の前に、化学種の酸化を必要とする。
マンガン化合物または塩は、汚染物質除去プロセスにおいて形成され、水中で溶解することが可能である。これは、例えば、SOXおよびNOXの除去により形成されるマンガン硫酸塩および硝酸塩に対しても当てはまる。この特性は、マンガン酸化物吸着剤粒子の表面上に形成される反応生成物が、硫酸塩または硝酸塩などの反応生成物陰イオン、およびMn+2陽イオンなどのマンガン陽イオンに分裂することにより、水溶液中に容易に溶解し吸着剤粒子から除去することを可能とする。
二酸化マンガンは、1)天然(鉱物の)二酸化マンガン(NMD)、2)化学二酸化マンガン(CMD)、および3)電解二酸化マンガン(EMD)である3元系範疇に分類される。示されるように、NMDは、機械的または化学的手段により精製することが可能である種々の鉱物として天然に生じる。NMDの最も普通の形態は、安価であるが、しかし、むしろ低い化学活性度および従って低汚染物質負荷能力を有するパイロルーサイト(β−MnO2)である。CMDおよびEMDの種類は合成のマンガン酸化物である。EMDは、主として、比較的高い嵩密度(これは、多くの場合、比較的大きいぎっしり詰まった粒子から生じる)、比較的高い純度、および良好な電気化学活性度を必要とするバッテリー産業用に製造される。吸着剤として有用であるが、低表面積および大きいぎっしり詰まった粒子サイズなどの特性は、その良好な電気化学活性度にも拘わらず、ガス除去用途に対してEMDを幾分CMDよりも劣ることとする。すべての種類の化学的に合成されるマンガン酸化物は、CMDの範疇に入ると共に、化学的に処理されるまたは前処理されるマンガン酸化物を含む。化学合成において、多大な制御が、電気化学または酸化ポテンシャルに加えて、粒径および形状、空隙率、組成、表面積、および嵩密度などの物理的特性に対して可能である。これらの特性が一部のマンガン酸化物の負荷能力に寄与することは信じられる。
マンガン酸化物は、ガス流から目標汚染物質を捕捉するための能力を有するが、しかし、種々の先行技術のマンガン酸化物によりもたらされる低汚染物質負荷率は、この能力の一部の工業用途を非経済的なものにしている。種々の先行技術のマンガン酸化物吸着剤の低目標汚染物質負荷率は、多くの工業用地で存在する大量の目標汚染物質、例えば、NOXおよび/またはSO2を有効に捕捉するためには膨大な量を必要とするであろう。NOXおよび/またはSO2を捕捉するために必要とされるであろう多量の吸着剤は、あまりにも高価な汚染物質除去システムおよび吸着剤再生システムをもたらすことができるであろう。従って、マンガン酸化物を利用する汚染物質除去システムを経済的に実施するために、マンガン酸化物吸着剤の負荷能力を増大させることは望ましいことであろう。
上記反応(1)および反応(2)のマンガン塩などの反応生成物が、マンガン酸化物の吸着剤粒子の表面上で形成することは信じられる。これらの反応は、吸着剤粒子内部の幾分の深さまで、および孔、割れ目または微細な裂け目の中までに及ぶ。本発明者らは、こうした反応生成物の形成が、主として、粒子表面の覆われた部分を有効に単離し、それによって追加の目標汚染物質との連続迅速反応を妨げる層または皮膜をもたらすマンガン酸化物粒子の表面上で起こることを信じる。さらに、酸化状態、従って、反応生成物皮膜の表面下のマンガン酸化物の負荷能力は、汚染物質除去の間に減じることが可能であり、その結果、反応生成物が除去されるかまたは水溶液中に解離された後でさえ、吸着剤の負荷能力を減少させる。従って、汚染物質ガス除去の次のサイクル用吸着剤の未反応部分を再使用または再生することは、経済的な理由により望ましいことであろう。
反応したマンガン酸化物を、高い除去効率および目標汚染物質負荷率を有するガス吸着剤として次の再使用のため有効に再生するために、(1)例えば塩であるMnSO4、Mn(NO32、MnCl2および他のハロゲン化マンガン、およびマンガン塩反応生成物、などの可溶性反応生成物または反応生成物塩を、吸着剤粒子表面から、それらの構成陽イオンおよび陰イオン、例えば、Mn+2、Cl-1、SO4 -2、およびNO3 -1イオン中への解離を通して水溶液により除去すること、(2)水溶液中に解離しない反応生成物皮膜の表面下の残留固形マンガン酸化物吸着剤の目標汚染物質負荷能力および/または酸化状態を元に戻すかまたは増大させること、(3)種々の目標汚染物質との反応を通して形成される反応生成物から溶液中に解離されたMn+2イオンを、沈殿を通して回収すること、および(4)他のイオンを回収し、市販可能なまたは別途有用な副生成物を形成することが有利である。なお、一部の可溶性および非可溶性反応生成物は、熱分解を通して除去することが可能である。
特定の温度、圧力、pH、Eh、および成分モル濃度下で運転することができる連続流動反応器中において、上述の工程2および3を行うこともまた望ましい。
本発明者らは、新規の沈殿マンガン酸化物を生成し、市販されている未使用のマンガン酸化物を処理し、汚染物質除去用の吸着剤としてとりわけ有用なマンガン酸化物の生成をもたらす連続流動反応器中で負荷マンガン酸化物を再生する方法を開発した。そのように生成されるマンガン酸化物は、反応した、および多様な市販マンガン酸化物を含む種々の形態の未使用マンガン酸化物に比べて、高いかまたは増大した負荷能力および/または原子価状態を示すことが可能である。本発明者らは、加えて、サイクル的に目標汚染物質を負荷するための、そして有用な副生成物の生成をもたらす連続流動反応器を利用するためのマンガン酸化物吸着剤を再生するシステムおよびプロセスを開発した。
本発明は、とりわけ、ガス流からの目標汚染物質除去用の吸着剤として利用されるマンガン酸化物の再生、沈殿および前処理のための方法およびシステムおよびプロセスに関する。本発明の方法およびシステムにおいて処理されるマンガン酸化物は、未使用マンガン酸化物と適切に比較して高い汚染物質負荷能力および/または酸化状態を示す。
本発明の1実施形態において、マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するための方法は、a)未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択されるマンガン含有溶液を提供し、b)酸化溶液が過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内でEhおよびpH値を有するか、または、マンガン含有溶液と接触する時に、初期に過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域中に溶液条件を動かすように調製される水性酸化溶液を提供し、c)溶液が、それらが混合して一体混合される処理溶液を形成する連続流動反応器中に個別に供給されるか、または、一体混合処理溶液として予備混合され供給されるかのいずれかである、マンガン含有溶液および水性酸化溶液を少なくとも一つの連続流動反応器中に供給し、d)一体混合処理溶液を処理温度に加熱し、e)一体混合処理溶液条件をMnO2安定領域内の処理溶液条件に迅速におよび順応して移しかつそれらを維持するために、連続流動反応器内の一体混合処理溶液温度、Eh値、pH値、モル濃度、および圧力を監視しかつ調整し、そしてf)再生マンガン酸化物、前処理マンガン酸化物、沈殿酸化物、および再生および沈殿マンガン酸化物を含む群から選択されるマンガン酸化物を生成するために、一体混合処理溶液が連続流動反応器を移動する場合に、一体混合処理溶液条件をMnO2安定領域内に維持すること、の各工程を含む。
本発明の別の実施形態において、マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するための方法は、a)未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択される加熱マンガン含有溶液を提供し、b)酸化溶液が過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内でEhおよびpH値を有するか、または、マンガン含有溶液と接触する時に、初期に過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域中に溶液条件を動かすように調製される加熱水性酸化溶液を提供し、c)溶液が、それらが混合して一体混合処理溶液を形成する連続流動反応器中に個別に供給されるか、または、一体混合処理溶液として予備混合され供給されるかのいずれかである、マンガン含有溶液および水性酸化溶液を少なくとも一つの連続流動反応器中に供給し、d)一体混合処理溶液条件をMnO2安定領域内の処理溶液条件に迅速におよび順応して移しかつそれらを維持するために、連続流動反応器内の一体混合処理溶液温度、Eh値、pH値、モル濃度、および圧力を監視しかつ調整し、そしてe)再生マンガン酸化物、前処理マンガン酸化物、沈殿酸化物、および再生および沈殿マンガン酸化物を含む群から選択されるマンガン酸化物を生成するために、一体混合処理溶液が連続流動反応器を移動する場合に、一体混合処理溶液条件をMnO2安定領域内に維持すること、の各工程を含む。
本発明の上述の実施形態は、連続流動反応器内の一体混合処理溶液を100℃以上の温度に加熱する工程をさら含むことが可能である。
本発明の上述の実施形態は、マンガン含有溶液および水性酸化溶液が連続流動反応器中に供給される前に約100℃の温度に加熱された後に、連続流動反応器内の一体混合処理溶液を、100℃を超える温度に加熱する工程をさらに含むことが可能である。
本発明の上述の実施形態は、マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液はさらなる処理および取扱いに廻される工程と、分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液はさらなる取扱いおよび処理に導かれる工程とをさらに含むことが可能である。
本発明の上述の実施形態は、マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液はさらなる処理および取扱いに廻される工程と、分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液はさらなる取扱いおよび処理に導かれる工程と、すすいだマンガン酸化物を乾燥しおよび/または粉砕する工程とをさらに含むことが可能である。
本発明の上述の実施形態は、マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液はさらなる処理および取扱いに廻される工程と、分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物の濾過ケーキまたは/およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液はさらなる取扱いおよび処理に導かれる工程と、濾過ケーキを汚染物質除去システムの反応チャンバ中に導入するための濾過ケーキ供給部に導く工程とをさらに含むことが可能である。
本発明の上述の実施形態は、マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液はさらなる処理および取扱いに廻される工程と、分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物の濾過ケーキまたは/およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液はさらなる取扱いおよび処理に導かれる工程と、すすいだマンガン酸化物に水を添加してマンガン酸化物スラリーを形成し、かつマンガン酸化物スラリーを、汚染物質除去システムの反応チャンバ中に導入するためのスラリー・フィーダー、スプレイ・フィーダー、スプレイ注入フィーダーからなる群から選択されるフィーダーに導く工程とをさらに含むことが可能である。
本発明の種々の実施形態において、水性酸化溶液は、過硫酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、過酸化物、次亜塩素酸塩、有機酸化剤、酸素、空気、およびオゾンからなる群から選択される酸化体または酸化剤を含有する。
本発明の別の実施形態において、マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するためのシステムが提供される。この実施形態のシステムは、連続流動反応器、マンガン容器、酸化剤容器、複数の加熱ユニット、連続流動反応器に塩基または酸を供給するための塩基および/または酸フィーダー、少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニットおよび制御器を含む。連続流動反応器は、オリフィス、背圧弁、連続流動反応器内の水溶液の温度、圧力、EhおよびpH値を測定するためのプローブを備える。連続流動反応器は、水性酸化溶液、および未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、および解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択されるマンガン含有溶液の導入のために設定される。マンガン含有溶液および水性酸化溶液は、一体混合処理溶液として、連続流動反応器において一緒に処理される。マンガン容器はフィーダーを備え、マンガン含有溶液を含む。酸化剤容器はフィーダーを備え、水性酸化溶液の供給分を含む。酸化溶液は、過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内のEhおよびpH値を有するか、またはマンガン含有溶液に接触する時に、初期に溶液条件を過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域に動かすために調製される。複数の加熱ユニットは、連続流動反応器、酸化剤容器、およびマンガン容器に熱を提供するために用いられる。制御器は、同時に、システム運転パラメータを監視及び調整し、かつシステム構成要素を制御するためであり、該制御器は、酸化剤容器、マンガン容器、連続流動反応器、フィーダー類、少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニット、背圧弁および加熱ユニットのプローブと電気的に接続している。制御器は、処理の間MnO2安定領域内の連続流動反応器における条件を調整し維持するために、温度、圧力、モル濃度、Eh、pHおよび供給量からなる群から選択されるシステム運転パラメータを監視し調整することができる。
この実施形態のシステムは、酸化剤および他の有用な副生成物生成のための電解槽をさらに含むことが可能である。電解槽は、少なくとも一つの濾過/すすぎユニットからの濾液およびすすぎ溶液を受け取り処理するために設定される。すすぎ溶液は、一体混合処理溶液中で処理されたマンガン酸化物の分離から生成される。制御器は、電解槽と電気的に接続することが可能であり、その運転を制御し管理する。
本発明の別の実施形態において、統合された汚染制御および吸着剤処理システムが提供される。この統合あるいは集中された汚染制御および吸着剤処理システムは、ガスから目標汚染物質を除去するための汚染物質除去サブシステム、およびマンガン酸化物の迅速かつ順応処理のための吸着剤処理サブシステムを含む。
本発明のこの実施形態において、汚染物質除去サブシステムは、吸着剤の供給分を含有するフィーダー、少なくとも一つの反応チャンバおよび汚染物質除去制御器を含む。フィーダーは、吸着剤を取り扱い供給するために設定される。吸着剤はマンガン酸化物を含む。少なくとも一つの反応チャンバは、吸着剤および少なくとも一つの目標汚染物質を含有するガスを受け入れるために設定される。ガスは、室温から、目標汚染物質と吸着剤間の反応により形成される反応生成物の熱分解温度未満までの範囲にある温度で反応チャンバ中に導入される。ガスは、目標捕捉率設定点で目標汚染物質の捕捉を達成するために十分な時間にわたり吸着剤と接触する。目標汚染物質は、吸着剤と反応し反応生成物を形成して、目標汚染物質をガスから実質的に脱離することにより捕捉される。反応チャンバは、さらに、ガスを反応チャンバから排出することが可能であるように、反応したまたは未反応の吸着剤を有しない実質的に目標汚染物質を脱離されたガスを与えるように設定される。システム内の差圧は、システムにわたってのいかなる差圧も所定のレベルを超えないように制御される。汚染物質除去制御器は、システム差圧、および目標汚染物質捕捉率、ガス入口温度、吸着剤供給量およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される他の運転パラメータの集中制御を提供する。システム内の差圧は、システムにわたってのいかなる差圧も所定のレベルを超えないように、且つ目標汚染物質がそれらの目標捕捉率設定点で除去されるように制御される。
本発明のこの実施形態の吸着剤処理サブシステムは、マンガン酸化物の迅速で適応できる処理のための本発明のシステムの上述の実施形態と同じである。少なくとも一つの反応チャンバは、流動床、擬似流動床、反応カラム、固定床、移動床、蛇行反応器、配管またはダクトの一部、およびサイクロンを含む反応領域の群から選択される。本発明のこの実施形態の統合された汚染制御および吸着剤処理システムは、反応チャンバから反応した吸着剤を吸着剤処理サブシステムにおいて処理するために導き、かつ吸着剤処理サブシステムからの処理吸着剤を汚染物質除去サブシステムに導入するために導くためのコンベヤをさらに含むことが可能である。
以下の定義は、本明細書に開示される本発明を理解するうえで有用である。
本明細書において用いられる「MnO2安定領域」は、水溶液用EhおよびpH値により線引きされる二酸化マンガンのための熱力学的安定領域、または、別の表現として、特定の温度、圧力およびモル濃度での水溶液に対するMnO2安定領域を指す。さらに詳細には、それは、プールベ図およびラティマー図またはフロスト図などのそれらの同等物により表されるような電気化学安定性線図において特定の温度、圧力およびモル濃度での水溶液に対するEhおよびpH値により線引きされる範囲または領域を指す。
本明細書において用いられる「過マンガン酸塩安定領域」は、特定の温度、圧力およびモル濃度での水溶液に対するEhおよびpH値により線引きされる過マンガン酸塩のための熱力学的安定領域を指す。さらに詳細には、それは、プールベ図により表されるような電気化学安定性線図において特定の温度、圧力およびモル濃度での水溶液に対するEhおよびpH値により線引きされる過マンガン酸塩に対する熱力学的安定領域を指す。
本明細書において用いられる「再生マンガン酸化物」は、加熱水性酸化溶液が負荷状態のマンガン酸化物の加熱スラリーと混合されて混合物を形成し、または、加熱水性酸化溶液に負荷状態のマンガン酸化物を添加してスラリー混合物を形成し、混合物がMnO2安定性領域内にあるように調整され維持される、本発明の方法により処理された負荷されたまたは反応したマンガン酸化物を指す。
本明細書において用いられる「前処理マンガン酸化物」は、加熱水性酸化溶液が未使用マンガン酸化物の加熱スラリーと混合されて混合物を形成し、または、加熱水性酸化溶液に未使用マンガン酸化物を添加してスラリー混合物を形成し、混合物がMnO2安定領域内にあるように調整され維持される、本発明の方法により処理される未使用または未反応のマンガン酸化物を指す。
本明細書において用いられる「沈殿マンガン酸化物」は、混合物がMnO2安定領域内にあるように調整され維持される、加熱マンガン塩溶液と加熱水性酸化溶液の混合物、または、加熱水性酸化溶液へのマンガン塩の添加により形成される混合物からの沈殿により形成されるかまたは新規に形成されるマンガン酸化物を指す。
本明細書において用いられる「マンガン含有溶液」は、未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、および解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択されるマンガン含有溶液を指す。
本明細書において用いられる「水性酸化溶液」は、酸化体または酸化剤を含有する水溶液を指す。水性酸化溶液は、酸化体および塩基両方を含有する予混合された溶液を含有することが可能である。
本明細書において用いられる「一体混合処理溶液」は、マンガン含有溶液と水性酸化溶液の混合物を指す。
本発明の方法およびシステムは、再生、前処理または沈殿用のいずれであっても、それぞれ、温度、圧力、pH、Eh、成分のモル濃度(モル濃度)、および滞留時間に限定されないがそれらの条件およびパラメータが初期に過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内にあるように調製され、その後、MnO2安定領域内に調整され維持される水性連続流動反応器システム中で処理されるマンガン酸化物が、高汚染物質負荷能力および/または高酸化状態を有するマンガン酸化物を生成するという本発明者らの認識を、含み、そして利用する。その種々の実施形態において、本発明およびその方法およびシステムは、現在当該技術分野において公知の方法およびシステムに比べて、マンガン酸化物の連続流動反応器における迅速でかつ順応できる安定な処理を提供する。このように処理されるマンガン酸化物は、乾式および湿式ガス状汚染物質除去システムにおける吸着剤としての使用に適し、特に、乾式汚染物質除去システムにおける使用に適する。それらは、また、マンガン酸化物を組み込むかまたは用いる、汚染物質除去には無関係な、多様な商業用、工業用および他の用途において用いることが可能である。
理論により縛られるものではないが、本発明者らは、MnO2安定領域内に維持される連続流動反応器システム内の加熱水性酸化溶液における、本発明による負荷状態および未使用のマンガン酸化物の処理、および新たに形成されるマンガン酸化物の沈殿が、マンガン酸化物の多くの特性に有利な影響を与えることが可能であると考える。こうした特性には、粒径および形状、結晶構造または形態、孔体積、空隙率、組成、表面積(BET)、嵩密度、電気化学または酸化ポテンシャルおよび/またはマンガン原子価状態が挙げられるがそれらに限定されない。これらの特性の一部またはすべては、それらの種々の用途、特に、ガス状汚染物質除去用の吸着剤としてのそれらの使用において、マンガン酸化物の性能に影響を及ぼす。MnO2安定領域内の連続流動反応器水系条件を維持することに着目して、本発明者らは、それらが望ましい高負荷能力および/または高原子価状態を有するマンガン酸化物を生成することができることを見出した。
本発明者らは、処理温度および圧力下でマンガン含有溶液に接触する時に、過マンガン酸塩安定領域中にあるか、または初期に溶液を過マンガン酸塩安定領域中に動かすかのいずれかであるEhおよびpHにある水性酸化溶液を最初に調製することにより、マンガン酸化物がまた、本発明の方法において処理することができることを見出した。二つの溶液の混合後、一体混合処理溶液のpHは、放置されてアルカリから酸性領域に移り、溶液をMnO2安定領域中に動かす。この技術は、用途の中でもとりわけ、ガス流から目標汚染物質を除去するための吸着剤として有用な処理マンガン酸化物を生成するために、本発明の種々の実施形態において用いることができる。プールベ図の過マンガン酸塩安定領域は、MnO2安定領域のそれの上にあり、より高いEhレベルを有する。処理溶液は、紫の過マンガン酸塩色を生みだし、処理の間、pHが落ち溶液をMnO2安定領域内に入るように動かす時に、MnO2吸着剤の沈殿が始まる。これがMnO2まで酸化されなければならないより低い原子価状態のマンガン酸化物の形成および酸化剤の消費に関する減耗を避け、従って、より少ない酸化剤を用いることができるので、沈殿法において、これは極めて有利である。この方法は、未使用吸着剤を前処理するため、および反応した吸着剤を再生するために用いることができると共に、増大した負荷能力および/または酸化力を有する処理マンガン酸化物を生成する。
水系に対するMnO2安定領域は、系の条件に基づき変動し、水系中の反応が進むにつれて移動し漂うことが可能である。例えば、溶解マンガンイオン濃度、酸化剤濃度、pH、Eh、溶液温度および圧力、および競合溶解イオンにおける変動は、MnO2に対する安定分野または領域の境界に影響を及ぼすことが可能である。本発明の連続流動反応器システム内の水性酸化溶液は、一般的に、100℃以上での温度および周囲条件以上での大気圧で存在する。プールベのEh−pH図上のMnO2安定領域の境界線上でのこうした変動または異なる条件の影響は、実験から誘導される実験データ、あるいは、手動で、またはフィンランドのOutokumpu・Oyにより分割されたHSC・Chemistryまたは米国ニュージャージー州のOLI・Systems,Inc.などの当業者には公知のコンピュータソフトウエアプログラムにより行うことができる理論計算から生成されるデータかのいずれかにより決定することができる。ソフトウエアは、また、ラティマー図またはフロスト図などの他の線図により定義されるようにMnO2安定領域を決定するように書くことも可能である。
図1および図2に関して、MnO2安定領域に及ぼす系条件の影響は、25℃および界面気圧での水系に対するプールベ線図に関して説明される。図1において、種々のマンガン化合物の熱力学的に安定な水溶液系に対するpHおよびEh値の範囲が、25℃およびマンガンイオン濃度1モル/リットルでの水溶液系に対してグラフ形態で説明される。図2は、同様に、25℃だがマンガンイオン濃度1.0x10-6モル/リットル、および界面気圧での水溶液系に対するpHおよびEh値の範囲を説明する。図1および図2に示されるプールベ図は、“Atlas of Electrochemical Equilibria in Aqueous Solutions,”Marcel Pourbaix,pages286〜293,National Association of Corrosion Engineers,Houston,Texas.に表される線図から引用した。図1および図2上の二つの影をつけた領域の境界の比較は、異なる系条件下で存在する異なる安定領域を例証する。図1および図2のプールベ図は、説明の目的で提供される。こうした線図は異なる温度、圧力およびモル濃度で異なるであろうし、本発明の方法で運転される連続流動反応器内のプロセス条件を反映させる線図を表すようには意図されていないことは理解されるべきである。事実、本発明の方法は、周囲温度および圧力、ならびに高い温度および大気圧を超える圧力で行うことができる。
本明細書において開示される方法およびシステムにおいて、連続流動反応器内の水溶液系の条件またはパラメータは、図1および図2に示されるものなどの、例えばプールベ図において線引きされるようなMnO2安定領域により定義される安定溶液平衡を達成するためのEh−pH組合せを提供するために、規定された系のモル濃度、温度および圧力での電気化学(酸化)ポテンシャル(Eh)範囲およびpH範囲に関連するMnO2安定領域内に維持される。
プールベ図において、MnO2安定領域は、所定のマンガンイオン濃度、酸化剤濃度、溶液温度および圧力でのpH−Eh組合せの熱力学的に安定な範囲または境界、および水溶液系において最も熱力学的に安定なマンガン形態としてMnO2(Mnは+4に近い平均原子価状態を有する)の存在と形成を増進する溶解イオンにより定義される。本発明の方法において、連続流動反応器内の水溶液の構成成分は、水性酸化溶液中の酸化剤または複数の酸化剤と併せて、負荷状態または未使用のマンガン酸化物または解離マンガン塩、およびそこに添加することが可能である塩基または酸である。処理の間、連続流動反応器システム内の水溶液は、EhおよびpH範囲の組合せにより線引きされる境界領域でまたはその内で移動し維持されなければならない。これを達成するために、温度、圧力、モル濃度、Eh、および/またはpH調整が、酸化剤、塩基、酸またはマンガンおよび他のイオンの添加を通してなされなければならない。
この目的のために、本発明者らは、一般的に、本明細書においてまた酸化体として互換性をもって呼ばれる酸化剤を含有する予熱された水性酸化溶液を用いる。酸化剤は、特定の温度、圧力およびモル濃度での必要電気化学(酸化)ポテンシャル(Eh)を提供すると共に、特定のpH範囲内で過マンガン酸塩またはMnO2安定領域内の安定な水溶液系平衡を達成するためのEh−pH組合せを提供することができなければならない。適する酸化剤には、2〜3例を挙げると、ペルオキソ2硫酸カリウム(K228)、ペルオキソ2硫酸ナトリウム(Na228)、およびペルオキソ2硫酸アンモニア((NH4228)などの過硫酸塩、塩素酸ナトリウム(NaClO3)などの塩素酸塩、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)などの過塩素酸塩、過マンガン酸カリウム(KMnO4)などの過マンガン酸塩、酸素(O2)または空気、オゾン(O3)、H22などの過酸化物、ペルオキシ酢酸(C243)などの有機酸化剤、および次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)などの次亜塩素酸塩が挙げられるがそれらに限定されない。本発明の方法における使用に適する他の酸化剤は当業者には自明である;予熱水性酸化溶液の電気化学ポテンシャル(Eh)、および従って本発明の方法の有効性は、一つには、酸化剤の強度および/または溶液中の酸化剤の濃度に応じて決まることは理解される。酸化剤は、また、電解槽において生成し、そこから供給することが可能である。
連続流動反応器システム内の水溶液の条件および構成成分に応じて、境界のpH範囲は、酸性、中性付近、または塩基性であることが可能である。要するに、処理は十分なpHスペクトルにわたり行うことが可能である。しかし、pHスペクトルの両極端で必要とされる酸化剤強度または濃度は、達成可能ではあるけれどもこうした処理を非経済的にしてしまうことが可能である。反応が進み、MnO2が生成され、酸化剤が消費されて行くにつれて、系は望ましいpH範囲から移動してしまう傾向にあることが可能であり、その場合に、適する塩基または酸の添加が、連続流動反応器システム内の水溶液を、MnO2安定領域の適切なEh−pH範囲内に維持するために必要な調整を達成することに役立つし、それを必要とすることが可能である。
連続流動反応器は、この技術分野において公知であり、種々の構造で提供することが可能であり、多くの部品を備えると共に、本発明の方法およびシステムにおいて用いることが可能である。図に示すように、連続流動反応器は、蛇行管の一部として示され、オリフィス92、静電混合器25および背圧弁96を提供される。連続流動反応器がまた、連続流動反応器を形成する管の長さに沿っての各場所での一体混合処理溶液条件の調整を行うための溶液導入または注入用の複数のポートを提供されることが可能であることは、理解されるべきである。例えば、ポート96は、図3〜図10において、酸化剤/塩基/酸添加として示される。複数のポート96は、これらまたは他の成分の添加用、または連続流動反応器からの処理溶液の排出用に提供することが可能である。連続流動反応器は、単一長さの管、「分岐」管を有する長さの管、または処理溶液の流れを方向付けるためのダイバータ弁を備える相互接続連結長さの管であることが可能である。分岐管または相互接続長さの管は、システムのパラメータがより長いかまたは短いかいずれかの処理滞留時間を必要とする時に、処理溶液を主管長からより長いかまたは短い管長に方向付けることを可能とする、異なる長さからなることが可能である。こうした構造は、滞留時間を本発明のシステムおよび方法において制御するかまたは管理することができるいくつかの方法の内の一つである。従って、図示される連続流動反応器が説明目的にだけに提供されていることは理解されるべきである。
本発明者らは、処理の間、pHを比較的一定に維持することが有利であることを見出した。あるいは、pHが水溶液中で漂うかまたは動くので系を適切なEh範囲内にもってくるための追加酸化剤の導入により、また、必要な調整を有利に達成することが可能である。連続流動反応器システム内の水溶液は、従って本発明の方法およびシステムは、酸または塩基の導入によるだけでなく、連続流動反応器内の温度、モル濃度および圧力の変化に併せての酸化剤の導入によりなされようとする必要な調整を伴って動的であり、適応できるものである。
有用な塩基の例には、アルカリまたはアンモニウム水酸化物、水酸化カリウム、および水酸化ナトリウムが挙げられるがそれらに限定されない。有用な酸の例には、2〜3例を挙げれば、硫酸、硝酸、塩素酸、および過塩素酸が挙げられるがそれらに限定されない。本発明者らは、酸化剤および塩基の陽イオンを適合させることが有用であることを見出した。例えば、酸化剤がペルオキソ2硫酸カリウム(K228)などの過硫酸塩である場合、pHは水酸化カリウム(KOH)などの適合するかまたは適する塩基により調整することができるであろう。ペルオキソ2硫酸ナトリウム(Na228)が用いられる場合、適合塩基は水酸化ナトリウム(NaOH)であろう;そしてペルオキソ2硫酸アンモニウム((NH4228)には、水酸化アンモニウム(NH4OH)が適合塩基であろう。酸または塩基および他のプロセス添加剤は、一般に、市販されており、当業者は本発明の範囲内で有用な適合プロセス添加剤を容易に決定することが可能であろう。
前述のように、酸化剤は、個別に提供しようとする塩基と共に一つだけの酸化剤を含有する水性酸化溶液中において提供することが可能である。しかし、本発明者らは、特定量での酸化剤と塩基溶液を予備混合し、それによって、「予備混合酸化剤/塩基溶液」と呼ばれる酸化剤と塩基酸化溶液の予備混合溶液を造りだすことにより作製される水性酸化溶液を利用することが有用であることを見出した。この予備混合酸化剤/塩基溶液は、望ましいpH−Eh組合せにより調製され、水性酸化溶液がマンガン含有溶液と接触する時に、条件がMnO2安定領域内に留まるように調整するために、酸化剤、酸、塩基の量またはモル濃度、成分濃度、温度、および/または圧力調整を適切に上げたり下げたりすることにより調製し、維持し、または調整することができる。
MnO2安定領域の系パラメータとそれらの連続流動反応器内の所定の水系状態への適用間の関係を理解することを通して、本発明者らは、未処理の市販されているEMDおよびCMDマンガン酸化物(NMD、EMD、およびCMD)に比べるか、または負荷状態のマンガン酸化物に比べる時に、等しいかまたは増大した負荷能力を有するマンガン酸化物を迅速に適応できて生成するように、安定で制御された再生、前処理、および沈殿を達成することができる。MnO2安定領域内の所定のpH、Ehおよび温度、圧力、およびモル範囲で、望ましいマンガン原子価状態(理論的には+4に近い)が存在する。従って、+4原子価状態でのまたはそれに近いMn化合物には+3または+2原子価状態に低下する性向は全くない。しかし、条件がMnO2安定領域内に維持されない場合、こうした低下は起こることが可能である。
本発明者らは、マンガン含有溶液と接触するかまたは混合され、次にマンガン酸化物MnO2安定領域内に維持される水性酸化溶液から連続流動反応器中で再生されるかまたは前処理されるかまたはその内で沈殿する(新しく形成される)マンガン酸化物が、+4に近いMn原子価状態を示すと共に、未使用または負荷状態のマンガン酸化物の(増大した)負荷能力に等しいかおよび/またはより大きな目標汚染物質負荷能力を示すことを見出した。
以下にさらに検討されるように、水性酸化溶液は、望ましいpH、Eh、温度、圧力、およびモル濃度組合せを有する酸化剤含有予熱溶液または予熱予備混合酸化剤/塩基溶液であることが可能であると共に、条件をMnO2安定領域内に留めるように調整するために、酸化剤、酸または塩基濃度、および/または温度および圧力調整ならびにモル濃度調整を適切に上げたり下げたりすることにより調製し、維持し、または調整することができる。予熱は、望ましい時には必要な工程であるが、本発明の方法による連続流動反応器において処理される水溶液システムにとっては必要とされないことが可能である。Eh、pH、温度、圧力、およびモル濃度を監視することにより、オペレータは、連続流動反応器中の処理溶液条件をMnO2安定領域内に維持するかまたは戻すために必要な調整をなすことができる。こうした監視および調整は、また、本明細書において以下に検討される電子プローブまたはセンサーおよび制御器を用いて自動化することができる。
本明細書において開示される本発明の種々の実施形態において、本発明の方法が行われるシステムは、すべて、実質的に同じである共通のまたは対応する構成要素を有する。適切な例において、少し異なる用語で説明されたり(簡明さの目的のために)、図面および本明細書における以下の開示において対応するがしかし異なる参照番号で同定されるが、それらの操作および機能は、また、実質的に同じで等価であると理解される。操作上または機能上の差が見られる程度までは、それらは適切であるとして同定され検討される。共通システム構成要素には、再生、前処理および沈殿が行われる連続流動反応器、静電混合器などの攪拌機器、および連続流動反応器および他のシステム構成要素がそれらを備えることが可能である温度、圧力、Eh、pHおよびTDS(全蒸発残留物)測定用のプローブが挙げられる。連続流動反応器は、また、容器中の溶液に熱を加えるかまたはそれらの温度を維持するために、加熱器または熱交換器(本明細書の図面には示されていない)などの加熱ユニットを備える。
吸着剤は、各種タイプの噴霧器、注入器、スラリーまたは濾過ケーキフィーダーを用いて、乾燥なしでウエット濾過ケーキ、またはスラリーとして、汚染物質除去システム中に導入することが可能である。乾燥は必ずしもすべての用途に対して必要とはされない。乾燥マンガン酸化物を必要とする用途に対して、乾燥器はもう一つの共通構成要素であろう。また、粉砕し分類しようとするマンガン酸化物を必要とする用途に対しては、粉砕機器はもう一つの共通構成要素であろう。これらの要素は、さらに、本明細書において以下に検討される。本発明の一つの実施形態に関する第1例における共通構成要素の検討が、本発明の他の実施形態中に組み込まれる構成要素に等しく適用可能であり関連することは、理解されるべきである。従って、効率の面から、および過度な反復を避けるために、構成要素の検討は続けて詳しく繰り返すことは可能としない。
前述したように、本発明者らは、マンガン塩などの反応生成物が、汚染防止システムにおける目標汚染物質を除去するプロセスにおいて、マンガン酸化物吸着剤の粒子表面上に形成するものと考える。こうした反応生成物には、例えば、MnSO4、Mn(NO32、MnCl2、および他のマンガン酸化物塩などが挙げられる。さらに、こうした塩または他の反応生成物の形成が、主に、しかし排他的ではなく、マンガン酸化物吸着剤粒子の表面上で起こるものと考えられる。これらの塩または反応生成物は、反応生成物の皮膜下で吸着剤粒子の未反応部分を有効に単離し、それによって、こうした部位での追加の目標汚染物質ガス分子との連続する迅速反応を防止する層または皮膜を形成する。この吸着剤粒子表面上での反応生成物の形成は、目標汚染物質除去処理の過程にわたって、結局は、望ましい除去効率のレベルで目標汚染物質ガス分子を捕捉するかまたは目標汚染物質を捕捉するためのマンガン酸化物の能力を減じる負荷状態または部分的な負荷状態をもたらす。
本発明による処理によって、反応または負荷したマンガン酸化物吸着剤は、再生し、次の汚染物質除去サイクル用に、または他の工業用または商業用用途における使用のために利用可能にすることができる。加えて、本明細書の以下において後に検討されるように、価値ある副生成物は、また、本発明のプロセスの流れから回収することが可能である。
本発明の方法によりマンガン酸化物を再生する時に、反応した吸着剤は、再生マンガン酸化物を生成するために、制御された条件下で、特にMnO2安定領域内にある連続流動反応器内の予熱された予備混合酸化剤/塩基水溶液の中で処理される。本発明の再生方法は、ブロック図中の本発明の再生システム10の各種可能実施形態を記す図3〜図5を参照して理解することができる。
図3に戻ると、負荷状態のマンガン酸化物または負荷状態の吸着剤は、再生システム10(図5に示される沈殿サブシステム30なしでの)の予備酸化吸着剤すすぎ工程12における水溶液によりすすぎに供されるか、または洗浄される。すすぎ工程は、不純物および極めて微細な粒子状物質と共に反応したマンガン酸化物吸着剤粒子の表面から反応生成物を洗い流すことに役立つ。再生は、しかし、本明細書において以下に図4を参照して検討されるすすぎ工程なしで行うことが可能である。すすぎ工程に続いて、すすがれた吸着剤は、すすぎ溶液から分離されて、すすがれた吸着剤またはすすがれたマンガン酸化物または吸着剤および予備酸化濾液を提供する。
濾過は、当業者に公知のあらゆる多様な適する濾過技術および装置を用いて行うことが可能である。分離濾過装置は、予備酸化すすぎ工程12に続いて用いることが可能であるか、または、濾過装置は予備酸化すすぎ工程12およびその一部に組み込むことが可能である。濾液は、解離反応生成物からの陽イオンおよび陰イオンなどの回収可能価値物を含有する。そこでの反応生成物は、例えば、硫酸マンガン(MnSO4)および硝酸マンガン(Mn(NO32)などのマンガン塩、Mn+2、SO4 -2、NO3 -1、傍観イオン、懸濁物質または他の粒子状物質である。本明細書において以下に図5、図8および図10を参照して後に検討されるように、これらの価値物は、Mn+2イオンの酸化と沈殿を通して予備酸化濾液から固形沈殿マンガン酸化物として回収することができると共に、さらなる処理により、硫酸塩または硝酸塩陰イオンは回収され、有用で市販可能な副生成物、例えば、肥料、化学物質または爆発物質に形成されるか、または要求に応じ処置に廻すことができる。
すすぎおよび分離後、適切な量の水をすすがれた吸着剤に添加して、図3中に静電混合器15として示される少なくとも攪拌および混合器15を備える連続流動反応器14にポンプ注入して導入するか、または搬送することができるすすぎ吸着剤スラリーを造りだす。連続流動反応器14を下方に流れる際に固形マンガン酸化物粒子を一般に溶液中に懸濁させて保持するために、溶液または固形物−液体スラリーを混合することに適する当業者に公知のあらゆる種類の静電混合または攪拌装置を用いることができる。
図3に示されるように、連続流動反応器14は、温度プローブ13A、pHプローブ13B、Ehプローブ13Cおよび圧力プローブ13Dを備える。これらのプローブは、連続流動反応器14中で処理される溶液またはスラリー中のそれらそれぞれのパラメータを測定するために用いられると共に、図8を参照して本明細書において後に検討される制御器と電子的に接続することが可能である。
連続流動反応器14は、単一の静電混合器15および単一オリフィス92と共に図3に示される。適正で連続な混合を確実にし、および/または必要とされる予備混合酸化剤/塩基溶液の追加量およびすすぎ洗いをした吸着剤スラリーの導入を可能とするために、複数(2以上)の攪拌および混合装置およびオリフィスを連続流動反応器に提供することが可能であることは、理解されるべきである。予備混合酸化剤/塩基溶液およびすすいだ吸着剤スラリーは、個別に導入されるか、または、連続流動反応器14に沿っての異なる箇所での二つの事前混合後に導入することが可能である。すすいだ吸着剤スラリーは、酸化剤/塩基予備混合容器11からの予熱予備混合酸化剤/塩基水溶液と混合されて、本明細書において再生スラリーと呼ばれるスラリーを形成する。二つのプロセスの流れ、すすいだ吸着剤スラリーと予備混合酸化剤/塩基溶液は、両方とも計量されて個別に連続流動反応器中に入るか、または、再生スラリーとして、且つ構造またはプロセス設計に応じて最初にオリフィス92を通して入ることが可能である。オリフィス92は、目標汚染物質の捕捉に有用なマンガン酸化物粒子特性の創造に役立つシステムにおける圧損を提供する。得られる混合物または再生スラリーは監視され、および/または適切な温度および/または圧力調整を伴う、酸化剤の添加、酸、または塩基濃度により、必要なように調整され、その結果、条件はMnO2安定領域内に留まるように調整される。
連続流動反応器中に導入される前に、予備混合酸化剤/塩基水溶液およびすすいだ吸着剤スラリーの両方は、予熱することが可能である。例えば、一部の用途に対して、溶液およびスラリーは室温を超える温度に予熱することが可能である。他の用途に対して、それらは、少なくとも100℃またはその近くであるか、または酸化剤が分解なしで許容することができるような適切なより高い温度までの温度に予熱することが可能である。酸化剤分解感度の限界内で、水性酸化溶液は、連続流動反応器内の所定の運転圧力での処理温度に接近し、MnO2安定領域内にあるように要求されるような温度まで予熱することができる。本発明者らの発明のこのおよびすべての他の実施形態において、二つの溶液は、接触させられる前に、交互に100℃を超える温度まで加熱することができる。しかし、本発明者らの発明において用いられる一部の酸化剤は、100℃を超える温度で分解する傾向があり、それによって、マンガンイオンとの求められている反応の前に望ましくない酸化剤分解の発生を引き起こす。しかし、一部の他の酸化剤は、100℃を超える温度で有用である。マンガン含有溶液、すすぎ洗いをした吸着剤スラリー、および水性酸化溶液、予備混合酸化剤/塩基溶液は、加熱なしで導入され、それらが連続流動反応器14に入る際に、連続流動反応器14中に組み込まれる加熱ユニットにより加熱することが可能である。さらに、高温に感受性の強い酸化体に対して、一旦水性酸化溶液がマンガン含有溶液と接触し混合して一体混合される処理溶液を形成すると、連続流動反応器中での反応が始まる。一旦反応が始まってしまうと、温度は、これがプロセス化学反応を容易にするかまたは加速することが可能であるので、酸化剤が分解するであろう温度を超えて上げることができる。
ちょうど温度を本発明の方法における連続流動反応器内で上げることが可能であるように、圧力もまた、大気状態を超えて上げることが可能である。背圧弁でも、同様に、圧力は環境空気を超えることが可能である。
すすいだ後のスラリーの再生は、他の系パラメータが処理の間移動するので、MnO2安定領域を有する水溶液系を維持するために必要とされる温度で行うことが可能である。本発明者らは、溶液およびスラリーがMnO2安定領域内に維持される限り、100℃を超える処理温度が連続流動反応器内でマンガン酸化物吸着剤を処理するのに用いることが可能であることを見出した。連続流動反応器の種々の長さに沿っての各点での、加熱溶液の当業者には公知の熱交換器または他の装置などの加熱単位があることは可能である。
どのパラメータ調整をなすべきかを決定することは、調整がシステム条件をMnO2安定領域中に動かすかまたはそれらをMnO2安定領域内に維持する限り、設計またはオペレータの選択の問題である。
予熱水性予備混合酸化剤/塩基溶液は、特定の温度、圧力、およびpH範囲内で必要とされる電気化学(酸化)ポテンシャル(Eh)を提供して、高負荷能力および/または高酸化状態を有する再生マンガン酸化物を生成する。静電混合器の使用を通して、連続流動反応器14において再生スラリーは連続的に混合され、スラリーのpHは、適切な手段、例えば、酸または塩基の添加により調整される。
マンガン酸化物の再生スラリーは、目標汚染物質を捕捉するために元々用いられる未使用のマンガン酸化物吸着剤のそれに等しいかまたはそれを超える増大した酸化状態および/または目標汚染物質負荷能力を達成するために十分な時間にわたって連続流動反応器内に留まることを可能とする。本発明者らは、MnO2の酸化強度および/または負荷能力が、MnO2生成がそうであるように、特定の温度、圧力、pH、Eh、およびモル濃度に対して決定される最適の滞留時間により増大する傾向があることを見出した。十分な滞留時間により、実質的にすべての再生スラリー中に含有されるマンガン酸化物は、水溶液が、実質的にMnO2、および、例えば、連続流動反応器を出る前に溶液中に残されるカリウムまたはナトリウムの硝酸塩または硫酸塩などの有用な副生成物のみを含有するまで再生される。
滞留時間は、連続流動反応器の追加の管長を通して一体混合処理溶液を添加するかまたはそれを廻すか、管径を変更するか、溶液の注入流量を落とすか、処理溶液構成成分の濃度を変更するか、または連続流動反応器設計および運転の当業者に公知の他の手段により、望ましい持続時間まで増大させることができる。監視により処理が完全であることが示される場合、一体混合処理溶液は連続流動反応器14から排出することができる。連続流動型の反応器には、この目的のため、または何らかの理由で、または一般的な日常保守および連続流動反応器を形成する管の断面の洗浄のために処理溶液を空にするための多フラッシングポート(示されていない)を提供することが可能である。
滞留時間は、また、化学成分の入力モル濃度または濃度を変更することにより、制御または管理することが可能である。スラリー中であろうがまたは溶液中で解離していようがマンガン量を、または酸化剤の量を調整することは、必要な処理時間、従って滞留時間を変えることができる。例えば、マンガン含有溶液が高マンガン濃度値を有する場合、酸化体の量は増大することが可能であり、それによって滞留時間を減少させる。同様に、より遅い処理時間が望ましい場合、酸化剤の量を低下させることが可能であるが、しかし、好ましくは、マンガン値のMnO2への完全処理を必要とするほどの低い濃度ではないことが可能である。
本発明者らは、最適再生スラリー滞留時間により、原子価状態の低下を通して減少したそれらの反応性または目標汚染物質負荷能力を有した固形のすすいだマンガン酸化物粒子の一部が、+4に近い原子価状態まで酸化されることを見出した。
連続流動反応器の末端に、背圧弁94または連続流動反応器内の圧力を制御するこの技術分野で公知の他の機器がある。ちょうど温度が連続流動反応器内で上昇可能であるように、圧力もまた、大気圧を超えて上げることが可能であり、監視され、望ましい処理圧力に制御されると共に管理され、プロセスの動的特性により調整される。加熱ユニットと併せて弁94は、温度および圧力を、管内でMnO2安定領域により定義される適切な処理温度および圧力に上げると共に維持することを可能とする。背圧弁94または類似の機器、またはフラッシングポイントから出る再生スラリーは、MnO2吸着剤が溶液から分離濾過され、濾液および再生マンガン酸化物濾過ケーキを残す、洗浄およびすすぎ工程に廻される。濾過は、ハイドロクロン、ドラムフィルタ、移動床、またはフィルタプレスに限定されないがそれらの、濾過技術分野の当業者には公知の技術により予備形成することができる。
再生マンガン酸化物と酸化濾液の分離は、好ましくは約100℃に近く、さらに好ましくは連続流動反応器14中の運転温度に近い最低の温度で行うことが可能である。この分離は最低温度未満の温度で行われるのは好ましくない場合がある。再生マンガン酸化物および水性酸化溶液を含有する溶液を、溶液中の残留または傍観イオン、例えば、K+1およびSO4 -2に限定されないがそれらに対する溶解温度未満の温度に冷却することを可能とすることは、K2SO4などの固形物塩の沈殿をもたらすことができる。そこで、実際問題として、残留イオンの溶解温度を超える温度は、最低の望ましい温度であることが可能である。実験を通して、塩が再生マンガン酸化物吸着剤と共に沈殿することを可能とすることは、目標除去効率および負荷率を低下させるので、従って、避けるべきであることは、記録されてきた。分離された再生吸着剤または再生マンガン酸化物は、次に、あらゆる残留傍観イオンを洗い流すために、さらに、水ですすぎ洗いをする。
図3において、これは、二つの個別の工程、1)濾過ユニット16中の再生スラリーから再生マンガン酸化物を濾過分離して酸化濾液を提供する工程、および2)分離、再生された吸着剤を水ですすいで再生すすぎ工程17中の残留傍観イオンを洗い流す工程として説明される。
当業者に公知のあらゆる多様な適する濾過技術および装置は、この目的のために用いることが可能である。濾過およびすすぎ工程が当業者には公知の濾過およびすすぎの組合せ装置において行うことができるであろうことは、留意されるべきである。さらに、予備酸化すすぎと同様に、濾過ユニット16は代替的に連続流動反応器14中に、およびその不可欠な部分として組み込むことが可能である。再生マンガン酸化物のすすぎは、水性酸化溶液中の酸化剤、塩基、および酸に関連する解離イオンを適するレベルに移動させるために十分な持続時間があり十分な水の量を有するものであることが好ましい。過剰量における再生吸着剤中のこれらイオンの存在は、再生マンガン酸化物の負荷能力または除去効率にマイナスの影響を与えることが可能である。これは、そのようにすすぎが行われない再生マンガン酸化物が目標汚染物質の除去に有効でないと言うほどではない、と言うのも、実際には、それらが、すすぎなしで、または完全なすすぎには満たないすすぎでそのように利用することが可能であり、良好な除去率を達成することができるからである。しかし、再生マンガン酸化物は、すすぎの後さらに有効に用いることが可能である。これは、本発明の方法により前処理されるかまたは沈殿するマンガン酸化物にも同じく適用可能である。
当業者に公知の種々の測定技術および装置は、すすぎ水中のこうしたイオンのレベルまたは濃度を測定し、それによってマンガン酸化物が適切にすすがれたかどうかを決定するために用いることができる。こうした技術には、伝導度、抵抗率、全蒸発残留物(TDS)の測定、または比重または密度などの、溶液中の解離イオンおよび/または溶解固形物および微細粒子レベルの指示、または化学分析が挙げられる。例としてであって限定ではないが、本発明者らによりとられた酸化濾液のTDS測定値は、再生に関連する酸化剤、塩基または酸および他の可能な溶解固形物または微細粒子状物質からの解離イオンを表す80,000〜200,000の範囲にあった。すすぎ工程は、一般に、再生マンガン酸化物からのこうしたイオン、固形物および粒子状物質を許容可能レベルまたは許容範囲にまで除去するように設計されることが好ましい。精度が要求される場合、すすぎおよび/または濾過が中で行われる容器または装置は、伝導度、抵抗率、TDSレベルを監視するかまたは測定するための適切なプローブ、または他の溶液中の溶解固形物および粒子状物質量の指示器を備えることが好ましく、これらは、一般に、TDSプローブと呼ばれ、TDS制御器またはTDS制御要素にまたはその一部に連結することが可能である。TDSプローブからの入力に応答してTDS制御器は、一旦所期のTDS設定点が達成されると、すすぎおよび/または濾過工程の終了の信号を送ることにより、すすぎおよび/または濾過工程のレベルまたは持続時間を制御するかまたは管理することができる。
連続流動反応器には、また、任意に制御器67またはTDS制御器と電子接続するTDSプローブを供給することが可能である。TDSレベルは、連続流動反応器における処理溶液中のマンガンおよび他のイオンの指示または濃度である。TDSレベルデータは、制御器67などの制御器がマンガンイオンモル濃度を計算し、マンガン酸化物を沈殿させるために必要とされる処理温度および圧力での必要EhおよびpHを決定することを可能とする。換言すれば、TDSレベルデータは、連続流動反応器中の処理溶液における所定の条件に対するMnO2安定性、またはマンガン含有溶液と混合しようとする水性酸化溶液の必要EhおよびpHレベルを決定するために役立つことができる。
こうした測定機器の監視により、すすぎ工程は、酸化濾液が用いられる測定技術に基づく所期のレベルに達するまで行うことができる。一連の再生サイクルおよび負荷サイクルを通して、運転手順を確定するか、または標準化するために、体積、流量およびすすぎ持続時間のみならず、再生酸化物に求められる所定の用途のための許容レベルまたは許容範囲も、測定することができる。濾液のTDSを低下させることは、一般に、目標汚染物質除去効率および負荷率に好ましい影響を与えるが、本発明者らは、本発明の方法により調製されるマンガン酸化物が、すすぎ工程ありかまたはなしで目標汚染物質除去用に用いることが可能であることを見出した。本発明者らは、吸着剤としての使用の前にすすぎを行っていない再生マンガン酸化物により適切な目標汚染物質除去を達成してきたが、しかし、100,000未満の濾液中の測定TDSレベルでより良好な除去を、10,000未満でなおより良好な性能を確認した。
図3に戻って、ウエット再生マンガン酸化物は、パールマン(登録商標)システムなどの乾式目標汚染物質除去システムで用いられる場合、最初に、乾燥のため図に吸着剤乾燥器18と示されている乾燥器18に供給される。マンガン酸化物は、乾燥粉末、ウエット濾過ケーキ、またはスラリーまたは噴霧フィーダーによるスラリーとして汚染物質除去システム中に導入することが可能である。乾式除去システムにおいて、ウエット濾過ケーキおよび噴霧スラリーは、汚染物質除去システム中に高温で導入することが可能である工業用ガス流と接触すると、「フラッシュ乾燥」することが可能である。こうした用途において、乾燥工程は必要でないことが可能であり、ウエットまたは湿った濾過ケーキを濾過ケーキフィーダーに搬送することが可能である。同様に、注入、スラリー、噴霧または噴霧注入フィーダーにより一旦適切にすすぎが行なわれると、再生マンガン酸化物をさらに濾過または分離する必要はない。こうした必要量の水添加により、吸着剤スラリーを形成することが可能である。次に、吸着剤をスラリー・フィーダーに搬送することができる。
しかし、マンガン酸化物吸着剤が乾燥粒子状物質または粉末として導入する予定の時に、マンガン酸化物粒子をサイジングするために乾燥及び粉砕の両方を行うことが一般的に行われる。乾燥器18は、こうした目的のために用いられ当業者に公知のキルンまたはその他の適当な乾燥器であることが可能である。乾燥器18は、工業または公益プラントでの燃焼またはプロセスガスから伝達されるかまたは交換される燃焼により生成する廃熱を利用することが可能である。乾燥が必要とされる時に、温度は、マンガン酸化物の熱分解温度未満であるべきであるが、いかなる水和水または結晶水をも除去することなしに表面の水または水分を取り除くために十分に高くあるべきである。100℃〜160℃周りの温度がこの目的のために適切であることが見出された。乾燥はより低い温度で行うことができるが、乾燥時間は、非経済的に延ばしてもよく、本発明者らの発明において用いることができるより高い温度では、マンガン酸化物の熱分解、構造水の除去、またはマンガン酸化物の結晶構造の望ましくない損傷を避けるために、短い乾燥時間が綿密に観察されなければならないであろう。
本発明の再生方法の別の実施形態において、負荷吸着剤は予備酸化すすぎなしで処理される。これは、図4に示される。図4において、負荷吸着剤は、最初に、適切な量の水と混合して負荷吸着剤スラリーを形成し、当業者に公知の適切な手段を用いて計量されてオリフィス92中に直接入り、予備酸化すすぎなしで、再生システム20の、本明細書において連続流動再生/沈殿反応器24と呼ばれる連続流動反応器24に導びかれる。システム20は、図示されるように、少なくとも一つの静電混合器25、プローブ23A〜23D、濾過ユニット26、すすぎ27、乾燥器28、および粉砕装置29を含む。過度な繰り返しを避けるために、本発明者らは、予備酸化すすぎ12なしのシステム20の構成要素が本質的にシステム10のそれと同じ構成要素であり、対応するシステム要素の機能および運転が、図3および図4に記される本発明のシステムおよび方法の両方の実施形態において同じであると付記できる。図3の再生システム10における対応する対応構成要素およびプロセス工程に関する上述の説明、および運転条件およびパラメータ(温度、圧力、Eh、およびpH)は、図4のシステム20の構成要素に等しく適用可能であり、従って、それらについてはここで繰り返さない。さらに、この実施形態において、本方法は、予備酸化すすぎ12の後は図3を参照して上述したのと実質的に同じ方法で行なわれ、すすいだ吸着剤スラリーが酸化剤/塩基溶液に導入されるかまたはそれと混合され連続流動反応器14中に導入される。しかし、この実施形態において、反応生成物の解離イオンは、反応生成物が形成される固形マンガン酸化物粒子として、同じ連続流動反応器24中で保持され、かつ処理される。従って、固形マンガン酸化物に加えて、反応器24中で処理されるべき再生スラリーは、解離反応生成物イオンもまた含有する。
反応生成物が、マンガン塩、例えば、硫酸マンガン(MnSO4)および硝酸マンガン(Mn(NO32):Mn+2、SO4 -2、NO3 -1である場合、傍観イオン、懸濁固体またはその他の粒子は、再生スラリー溶液中にあるであろう。固形マンガン酸化物が再生される間、Mn+2イオンは、同時に、新しく形成されたマンガン酸化物として溶液から沈殿分離せしめられる。図3に示されかつ上述した再生法におけるように、溶液温度および圧力は、指示された運転または処理温度および圧力でMnO2安定領域の境界内にあるように維持され制御される。同様に、再生スラリーはオリフィスを通して計量され、スラリーの条件は、必要ならば、処理が連続流動反応器24中で進むにつれて条件をMnO2安定領域内に動かし維持するため、温度、圧力、Eh、およびpHに関して監視されかつ調整される。最終生成物は、高酸化状態および/または高いかまたは増大した汚染物質負荷能力を有する再生および沈殿マンガン酸化物の組合せである。固形吸着剤粒子は、一つには、新しく形成されたMnO2がその上に沈殿する基体として役立つことが可能である。すべての他の点で、組み合わされた再生および沈殿吸着剤の処理および取扱いは、図3に関して上述したものに従う。
予備酸化すすぎが図3におけるように用いられる時に、予備酸化濾液は、溶液中の存在が考えられる固形マンガン酸化物粒子なしで、マンガン酸化物として溶液から沈殿分離することができる、Mn+2イオンを含む解離反応生成物を含有する。これは、図5に示されている。図5において、予備酸化濾液が沈殿サブシステム30の連続流動反応器34に流れることが示されている。沈殿サブシステム30は、図示されているように、少なくとも一つの静電混合器または混合装置35、およびプローブ33A〜33D;濾過ユニット36;すすぎ37;乾燥器38および粉砕装置39を備える連続流動反応器14に類似の連続流動反応器34を含む。システム10および20およびそこで実施される方法を参照して前述したように、連続流動反応器サブシステム30の構成要素およびそこで行われる本発明方法の工程は、異なる番号を付与したり一部の例では違った名前になっているが、実質的に同じである。それにも拘わらず、本発明のシステム10および20の前述の実施形態の対応システム構成要素および本明細書において上述したような本方法の工程は、実質的に同じである。再生システム10および20の対応する対応構成要素および運転条件およびパラメータ(温度、圧力、Eh、およびpH)に関しての上記説明は、図5の沈殿サブシステム30の構成要素およびそこで行われる工程に対して等しく適用可能である。従って、それらは過度の繰り返しを避けるために本明細書において繰り返さない。さらに、この実施形態において、本方法は、予備酸化すすぎ12の後、図3を対照するか、または図4を参照して上述したものと類似の方法で進行する。明らかな差は、固形マンガン酸化物が、初期において、連続流動反応器34で処理されるべき予備酸化濾液および酸化剤/塩基予備混合溶液に全く存在しないことである。
予備酸化濾液は、連続流動反応器34への導入の前に、約100℃以上の運転温度に加熱されるかもしくはその温度で維持され、連続流動反応器34で予熱水性予備混合酸化剤/塩基溶液と混合されて沈殿溶液を形成する。沈殿溶液の温度、圧力、pH、およびEhは、それぞれ、プローブ33A〜33Dを用いて監視され制御される。沈殿生成が進むにつれて、本明細書において前述したように、温度、圧力、pH、およびEh調整を必要に応じて実施することができ、MnO2沈殿が進むにつれて沈殿溶液条件をMnO2安定領域内に動かしおよび/または維持することができる。得られる沈殿マンガン酸化物は、乾燥され粉砕されようとまたは濾過ケーキまたはスラリーとして用いられようとも、元々用いられ、その上に反応生成物が形成されるマンガン酸化物に等しいかもしくはそれ以上の酸化状態および/または負荷能力を有するであろう。
本発明の別の実施形態は、負荷能力および/または原子価状態を上げるため、NMD、EMDまたはCMDタイプのいずれかの未使用のマンガン酸化物を前処理することに関する。このことは、さもなければ、不良負荷能力または低い原子価状態に原因して、例えば、パールマン(登録商標)または他の汚染物質除去システムにおける、または他の商業用用途に対する吸着剤としての使用に経済的でないことが可能であるマンガン酸化物が、こうした使用に実行可能となり得ることを意味する。この実施形態の方法は、図6を参照して理解することができる。この図において、前処理システム40は、示されるように、少なくとも一つの静電混合器または適切な攪拌器45、プローブ43A〜43D、濾過ユニット46、すすぎ47、乾燥器48、および粉砕装置49を、前述の連続流動反応器に類似して備える連続流動型反応器44を含む。過度の繰り返しを避けるために、本発明者らは、予備酸化すすぎ12なしのシステム40の構成要素が本質的にシステム10のそれと同じ構成要素であり、対応するシステム構成要素の機能および運転が、図3および図6に記される本発明のシステムおよび方法の両方の実施形態において同じであることを認める。さらに、図3の再生システム10における対応する対応構成要素およびプロセス工程に関する上述の説明、および運転条件およびパラメータ(温度、圧力、Eh、およびpH)は、図6のシステム40の構成要素に対して等しく適用可能であり、従って、それらについての説明はここで繰り返さない。さらに、この実施形態において、本方法は、予備酸化すすぎ12の後は、図3を参照して上述したのと実質的に同じ方法で進行し、すすぎ後の負荷マンガン酸化物が適切な量の水添加によりスラリー、特にすすぎ後の吸着剤スラリーに生成され、連続流動反応器14中に導入される。
本発明者らは、天然産出(NMD)および合成(EMDおよびCMD)両方の未使用マンガン酸化物の負荷能力および/または原子価状態を、この方法による前処理を通して増大させることができることを見出した。前述したように、予備酸化すすぎ後、図3に示される本発明方法の実施形態の処理工程に従うが、但し、すすぎ後の負荷マンガン酸化物の吸着剤スラリーを連続流動反応器14に導入する代わりに、未使用マンガン酸化物の吸着剤スラリーを連続流動反応器44に導入する。得られる前処理マンガン酸化物は、上述のように適切にすすぎ、乾燥し、粉砕することが可能である。
本発明方法のなお別の実施形態は、本発明による沈殿システム50を示す図7を参照して理解することができる。このシステムの運転は、実質的に、図5に示される沈殿サブシステム30と同じである。沈殿システム50は、図示されるように、少なくとも一つの静電混合器または攪拌器55、プローブ53A〜53D、濾過ユニット56、すすぎ57、乾燥器58、および粉砕装置59を備える連続流動反応器54を含む。再度、本発明の他の実施形態システムおよびその中での実施方法を参照して前述したように、沈殿システム50の構成要素およびそこで行われる本発明の方法の工程は、異なって番号付けられ一部の例では違って呼ばれるけれども、実質的に同じである。それにも拘わらず、本発明のシステムの前述の実施形態の対応システム構成要素および本明細書において上記した方法の工程は、実質的に同じである。沈殿サブシステム30に適用される再生システム10の対応する対応構成要素および運転条件およびパラメータ(温度、圧力、Eh、およびpH)に関する上述の説明は、図7の沈殿システム50の構成要素およびその中で行われる工程に対して等しく適用可能である。従って、それらは、過度な繰り返しを避けるためにここでは繰り返し説明しない。さらに、この実施形態において、本方法は、図5に示される沈殿サブシステム30を特に参照して予備酸化すすぎ12を行った後は、図3を参照して上述したものと類似の方法で実施する。再度、固形マンガン酸化物は、初期に、連続流動反応器54中の溶液中には全く存在しない。
図7において、予熱水性予備混合酸化剤/塩基溶液および加熱マンガン塩溶液は、連続流動反応器54中に導入され、沈殿溶液を形成する。予熱予備混合酸化剤/塩基溶液は、オリフィスプレートでまたはその前で添加される時に沈殿溶液をMnO2安定領域中に動かす条件を有するように調製される。混合前の成分溶液の予熱は、より低いマンガン酸化物の沈殿を避けるかまたは最小化させるために役立つ。プローブ53A〜53Dを用いて、温度、圧力、pH、およびEhはそれぞれ監視され、その後、すべて必要に応じて、追加の酸化溶液および塩基または酸の導入により、および温度および圧力調整によって、MnO2安定領域内に調整され、維持される。乾燥され粉砕されようが、または濾過ケーキまたはスラリーとして利用されようが、得られる沈殿マンガン酸化物は、高いかまたは増大した負荷能力、および/または市販されているNMD、EMDまたはCMDのそれに等しいかまたはそれを超える原子価状態を有する。
沈殿マンガン酸化物は、沈殿サブシステム30または沈殿システム50のどちらで形成されても、濾過し、デカンタに移すかまたは別途収集し、乾燥することが可能である。沈殿マンガン酸化物のさらなる酸化が必要とされる場合、乾燥工程は酸化雰囲気中で行うことが可能である。あるいは、本発明方法により、前述のように酸化剤は、容器30または50中に導入することが可能である一方で、マンガン酸化物が形成され、沈殿しようとする。例えば、空気または酸素を泡立てて通すことができるし、または、過硫酸塩または他の適する酸化剤を用いることが可能である。本明細書で前述したように、マンガンイオンの酸化および沈殿が起こるので、新しく沈殿したマンガン酸化物は、4+に近い原子価状態、1.5〜2.0、好ましくは1.7〜2.0の範囲にある酸化力を有すると共に、約1〜1000m2/grの範囲にあるBET値を有する。粉砕により、マンガン酸化物粒子を工業用および化学用途使用のため、特に0.5〜約500ミクロンの範囲にある粒径に分類し、目標汚染物質除去での再使用のため吸着剤フィーダーに送ることができる。
本明細書の以下において検討されるように、濾過装置36および56からの酸化濾液およびすすぎ37および57からのすすぎ濾液は、酸化剤、肥料、爆発物または現品市販品などの肥料製品または他の製品を作ることができる、カリウム、ナトリウム、アンモニウム、硫酸塩および硝酸塩などの解離陽イオンおよび陰イオンを含有する。
本発明の異なる実施形態において用いられる連続流動反応器条件の監視および調整は、電子制御を利用して行われる。図8〜図10は、本発明方法により製造されるマンガン酸化物の負荷能力を点検するための任意のフィードバック・ループを有する連続流動酸化反応器内の運転パラメータ、例えば、温度、圧力、モル濃度、Eh、およびpHの適応できる同時集中監視および調整を提供するための電子制御器67を組み込む本発明の実施形態を説明する。制御器67は、種々のプローブ、オリフィス72、弁74、計量装置、攪拌装置、音波処理装置および他のシステム構成部品と電子接続するか、またはそれらに動作可能なように接続することが可能である。
図8〜図10において、連続流動再生および/または沈殿反応器システムの実施形態は、目標汚染物質除去用吸着剤としてマンガン酸化物を利用する汚染物質除去システム60と統合されているものとして示される。
システム60は、一般に、汚染物質除去システムの代表であり、システム60が湿式洗浄除去システム、乾式除去システムまたはそれらの組合せであることができるであろうことは理解されるべきである。システム60は、図示されるように、反応チャンバ62および反応チャンバ62にマンガン酸化物を供給することを含むかおよび/またはそのように設定される吸着剤フィーダー64を含む。反応チャンバのタイプに応じて、マンガン酸化物は、乾燥粉末または乾燥粒子として、スラリーとして、またはウエット濾過ケーキとして供給することが可能である。パールマン(登録商標)除去システムを代表として見ると、目標汚染物質を含有する未処理ガス流は、反応チャンバ62に入るのが見られる。このシステム60において、ガスおよび吸着剤マンガン酸化物は反応チャンバ62中に導入され、1種以上の目標汚染物質の目標除去効率で目標汚染物質の除去を達成するための条件下で、十分な時間にわたって接触する。ガスおよびマンガン酸化物は、汚染物質除去システムのタイプおよび用いられる反応チャンバのタイプに応じて、一緒に、または個別に反応チャンバ62中に導入することが可能であることは理解されるべきである。目標汚染物質が除去された清浄ガスは、反応チャンバ62から排出されることが示されている。負荷状態のマンガン酸化物は、乾燥し反応した吸着剤、反応した吸着剤の濾過ケーキまたは反応した吸着剤のスラリーとして、反応チャンバから除去され、適切な取扱いにより、本発明による再生および/または沈殿処理のために搬送される。
より詳細に説明すると、パールマン(登録商標)システムの種々の実施形態の一つは、吸着剤またはマンガン酸化物の供給分を含むフィーダー、吸着剤および本明細書において上記したものなどの目標汚染物質を含有するガスを受け入れるように設定された少なくとも一つのバグ・ハウスからなるとして見ることが可能である。ガスは、周囲温度から、マンガン酸化物と目標汚染物質間で形成されるマンガン塩反応生成物の熱分解または液化温度未満までの範囲にある温度で導入される。ガスは、バグ・ハウス中に導入され、目標汚染物質捕捉率で目標汚染物質の捕捉を達成するために十分な時間にわたり吸着剤と接触する。1種以上の目標汚染物質は、目標汚染物質と吸着剤間の反応生成物の形成を通して捕捉される。システムは、また、システム運転パラメータを同時に監視し調整するための制御器を含む。制御器は、システム差圧および目標汚染物質捕捉率、ガス入口温度、吸着剤フィーダー速度およびそれらのあらゆる組合せに限定されないがそれらを含むものから選択される他の運転パラメータの集中制御を提供する。システム内の差圧は、システムにわたるあらゆる差圧が所定のレベル以下であり、目標汚染物質が目標汚染物質捕捉率設定点で除去されるように、制御器によって制御される。
システムは、1よりも多い反応領域を組み込むことが可能であり、また、これらの反応領域は両方ともバグ・ハウスであることが可能である。あるいは、システムは、ガスおよび吸着剤が中に導入され、次に、バグ・ハウスに導かれる、バグ・ハウスの上流に反応領域を組み込むことが可能である。こうした任意の反応領域は、流動床、擬似流動床、反応カラム、固定床、移動床、蛇行反応器、管またはダクトの部分、吸収塔、およびサイクロンまたはマルチ−クロンを含む反応領域の群から選択することが可能である。二つの反応領域がこのように連結され、ガス流が、例えば、SOxおよびNOxなどの少なくとも二つの目標汚染物質を含有する時に、第1目標汚染物質を第1反応領域で捕捉するかまたは除去し、または実質的に第1反応領域で除去することが可能であり、第2目標汚染物質は第2反応領域で除去される。この構成は、特に、二つの反応領域がSOxなどの第1目標汚染物質を第1反応領域で、およびNOxまたは水銀などの第2目標汚染物質を第2反応領域で捕捉するためのバグ・ハウスである場合、有利に用いることができる。この構成は、マンガン酸化物と単一目標汚染物質または第2バグ・ハウスで捕捉される少なくとも異なる目標汚染物質間の反応からの反応生成物をその上に有する負荷吸着剤の個別の再生を可能とするであろう。従って、目標汚染物質がSOxおよびNOxである場合、この構成はSOx負荷吸着剤およびNOx吸着剤の個別の再生および濾過を可能とし、それらそれぞれの反応生成物イオンは個別の予備酸化すすぎ洗い中に解離し、得られる予備酸化濾液は、また、個別に処理されてマンガン酸化物を沈殿分離するであろう。それぞれの沈殿濾液は、次に、硫酸塩副生成物および硝酸塩副生成物の個別の生産を可能とするであろう。
図8を参照すると、再生システム10および実質的に図5に記される沈殿システム30が、ブロック図に示され、除去システム60に接続している。連続流動反応器30は、温度プローブ33A、pHプローブ33B、およびEhプローブ33C、および圧力プローブ33Dを備え;連続流動反応器14は、温度プローブ13A、pHプローブ13B、Ehプローブ13C、および圧力プローブ33Dを備え、これらのすべては制御器67と電子接続している。予熱酸化剤/塩基溶液を含有する予備混合酸化剤/塩基容器(図示せず)は、該溶液を連続流動反応器30および連続流動反応器14に供給するように設定される。あるいは、予熱酸化剤/塩基溶液は、図11に示されるような電解槽72から直接廻すことが可能であるか、または、電解槽72の出力は酸化剤容器に廻すことが可能である。負荷吸着剤は、反応チャンバ62から直接再生予備酸化すすぎ12に搬送することが可能であるか、または、それは保持するための負荷吸着剤容器(図示せず)に導かれ、次に、すすぎ装置12に搬送することが可能である。すすぎ12からの予備酸化濾液は、連続流動反応器34に廻される。予備酸化すすぎ装置12からのすすぎ後の吸着剤は、適宜スラリー化され、連続流動反応器14に廻される。
予備混合酸化剤/塩基容器、酸化剤/塩基/酸容器、および負荷吸着剤スラリー容器(図示せず)のフィーダー(図示せず)は、制御器67と電子接続している。制御器67は、また、連続流動反応器34が備えるEhプローブ33C、pHプローブ33B、温度プローブ33A、および圧力プローブ33D、および連続流動反応器14が備えるEhプローブ13C、pHプローブ13B、温度プローブ13A、および圧力プローブ13Dと電子接続している。
図示されるように、連続流動反応器34からの新規沈殿または未使用吸着剤および連続フロー型反応器14からの再生吸着剤は、濾過用の濾過ユニット16に廻される。吸着剤は、さらに、すすぎ装置17に廻されて、さらにすすがれる。あるいは、濾過ユニット16およびすすぎ17は、濾液を除去し組合せ運転ですすぎを行うために一つの装置で合することが可能である。また、連続流動反応器30からの吸着剤および連続流動反応器14からの吸着剤は、それぞれ、それ自身の濾過装置および吸着剤すすぎ装置を有することも可能である。次に、吸着剤は吸着剤乾燥器18に廻される。図示されるように、吸着剤乾燥器18からの吸着剤は、粉砕装置19に廻され、次に、順に吸着剤を反応チャンバ62に供給する吸着剤フィーダー64に廻される。あるいは、乾燥器18からの吸着剤は、フィーダー64に導かれる前に、直接反応チャンバ62または吸着剤保存容器に廻すことが可能である。
反応チャンバ62は、制御器67と電子接続している、任意の目標汚染物質濃度リーダーまたはNOxおよびSO2用の連続分析計(CEMS)、リーダー68Aおよび68Bを備える。反応チャンバ62が各種目標汚染物質を捕捉しようとする他の等価リーダーを備えることが可能であることは、理解されるべきである。
制御器67は、連続流動反応器34、プローブ33A、33B、33C、および33D;NOxおよびSO2リーダー68Aおよび68B、および反応器14および34内の運転パラメータの測定および調整用の予備混合酸化剤/塩基容器、および酸化剤/塩基/酸容器フィーダーおよび容器(図示せず)に接続する。制御器67は、連続流動反応器30中への予備酸化濾液の添加の前に、所期のEh/pHの読みが得られるまで、プローブから受け取る入力に基づき、連続流動反応器34に対する予備混合酸化剤/塩基、酸化剤、酸、および/または塩基の添加を信号で送る。または、制御器67は、保持されてきた実績プロセスデータに基づき、処理溶液に添加しようとする化学成分の所定量に対応する初期の設定点によりプログラム化することができる。静電混合器または攪拌器35は、それが管または連続流動反応器を通して流れるので、一体混合溶液を、連続的に、攪拌し混合する。連続流動反応器34中の温度、圧力、pH、およびEh条件は、MnO2安定領域内に条件を維持するために、連続的に監視され調整される。
制御器67は、同様に、再生容器14、プローブ13A、13B、13C、および13D;NOxおよびSO2リーダー68Aおよび68Bおよび容器14内の運転パラメータの測定および調整用の予備混合酸化剤/塩基容器、および酸化剤/塩基/酸容器フィーダーおよび容器(図示せず)に接続する。従って、連続流動反応器14中の再生スラリーにおける温度、圧力、pH、およびEh条件は、MnO2安定領域内に条件を維持するために、連続的に監視され調整される。連続流動反応器34および連続流動反応器14は、制御器67の任意のフィードバック・ループおよびプローブ68Aおよびプローブ68Bを用いて、吸着剤負荷能力を実証することができるように、平行運転または交互運転を行うことが可能である。
制御器67は、プローブ33A、33B、33C、33D;プローブ13A、13B、13C、および13Dおよび/またはリーダー68Aおよび68B、および予備混合酸化剤/塩基容器、および酸化剤/塩基/酸容器フィーダーおよび容器(図示せず)、および負荷吸着剤フィーダー(図示せず)および他の構成要素と接続された、電源機構、入力および出力モジュールなどの制御器の運転に必要な、プログラム可能ロジック制御器(PLC)および他のハードウエア・コンポーネントを包含する。制御器67は、種々のプローブおよびリーダーからの入力を受け取り、それらを、システム運転パラメータを個々に且つ同時に監視し、入力を、温度、圧力、EhおよびpHレベル、吸着剤負荷および目標汚染物質除去または捕捉率などの運転パラメータ用の所定のまたはコンピュータ由来計算の設定点に一致させるために、比例積分微分(PID)制御ループまたはその派生などのインターナル・コントロールループにより用いられるであろうラダー論理言語に変換する。コンピュータ論理により決定されるように、制御器67は、必要な出力を予備混合酸化剤/塩基容器のあらゆるフィーダーに送り、酸化剤/塩基/酸容器(図示せず)は、連続流動反応器34または連続流動反応器容器14のいずれかに対してシステム運転パラメータをMnO2安定領域内に維持するか、または調整するために、反復するかまたはフィーダー率を変更するかの信号をフィーダーに送る。制御器67は、また、現場のまたは周辺の離れたディスプレイおよび必要とされるオペレータのインターフェースおよび制御を可能とするイーサネット(登録商標)・カードまたは他のコンポーネントを包含することが可能である。
制御器67は始動コマンドを与えられ、負荷吸着剤フィーダー(図示せず)に所定量の負荷吸着剤を予備酸化すすぎ装置12中に注入するように指示するであろう。制御器67は、また、予備酸化すすぎ装置12から所定量の予備酸化濾液を連続流動反応器34に、および予備酸化すすぎ装置12から所定量のすすぎ後の吸着剤スラリーを連続流動反応器14に同時に供給する前に、溶液のEhおよび/またはpHを点検しおよびまたは調整しながら、連続流動反応器34および連続流動反応器14に対して所定量の予備混合酸化剤/塩基溶液注入の信号を送るであろう。連続流動反応器34中の沈殿溶液、および連続流動反応器14中の再生スラリーのEhは、さらに、酸化剤または水性酸化溶液の供給分を含有する、酸化剤容器(図示せず)からEhを所期レベルまで上げるのに十分な量での酸化剤の添加により、調整することが可能である。
プログラム化制御器論理により決定されるように、制御器67は、また、沈殿反応器34プローブ33A、33B、33C、および33D;および連続流動再生容器14プローブ13A、13B、13C、および13Dから受け入れる入力に基づき点検するであろう。制御器67は、また、必要とされる処理溶液成分のモル濃度の検証および調整のために、提供される場合には、任意のTDSプローブから受け入れる入力に基づきTDSレベルを点検することが可能である。沈殿溶液および再生スラリーにおける条件は、さらに、溶液温度を上げるかまたは下げるために加熱器または熱交換器(図示せず)を利用することにより;pHは、必要とされる場合、塩基または酸供給量を上げるかまたは下げることにより;Ehは、必要とされる場合、水性酸化溶液または酸化剤/塩基予備混合溶液の酸化剤濃度を上げるかまたは下げることにより;および圧力は、必要とされる場合、背圧弁94を制御することにより調整することが可能である。
任意の最終品質制御ループは、図示されるように、例えば、SOxおよびNOxの読みを制御器67に返送することにより処理マンガン酸化物吸着剤の負荷性能を点検するために、リーダー68Aおよび68Bを用いて提供することが可能である。制御器論理により決定されるように、制御器67は、次に、必要な場合に、それぞれ目標汚染物質を目標の除去率で除去することができる沈殿マンガン酸化物および再生マンガン酸化物を提供するために、連続流動反応器34および/または連続流動反応器14パラメータを調整するであろう。
同じ制御器は、また、除去システム60、再生システム10および沈殿システム30、および予備酸化すすぎ12、濾過ユニット16、すすぎ装置17、乾燥器18、粉砕装置19、吸着剤フィーダー装置64および副生成物処理容器66を含む上述のそれらの構成要素の全運転を制御するために用いることが可能であり、電解槽装置(図示せず、但し図11に図示)または個別の制御器は、各種構成要素または構成要素または機能のグループに提供することが可能である。
図9に関して、再生および沈殿システム20は除去システム60と併せて示される。過度の繰り返しを避ける目的で、本発明者らは、制御器67を有する統合システム20および60の運転および制御が、統合システム10、30および60に関して上述した対応する構成要素に関するもの(図示あり、図示なし)と実質的に同じものであると理解することができることに留意する。制御器67は、単一の連続流動再生/沈殿反応器24のプローブと電子接続しており;その他の点では、電子制御および接続の操作および機能は、実質的に、記載されたものと同じである。図10に関して、これは、システム30および60の統合および電子接続の操作および機能および対応するシステム構成要素の制御に等しく適用できる。再生および沈殿法の変形が説明されることに留意されたい。図10において、反応した吸着剤はすすぎに供され、濾過され、乾燥器17に廻される。それは連続流動反応器には導かれないが、しかし、予備酸化濾液は、沈殿が前述のように行われる連続流動反応器34に廻される。本発明の本方法のこの変形は、吸着剤粒子上の反応生成物表面皮膜下のマンガン酸化物負荷能力が、必要とされる化学再生に関する汚染物質除去の間、それほど有意には減じなかった場合に、用いることができる。こうしたケースにおいて、それらをすすぎ溶液または予備酸化濾液中に溶解し解離して、反応生成物を洗い流すことは十分であり、すすぎを実施したマンガン酸化物は、次に、必要ならば、目標汚染物質を捕捉するために再使用される前に、乾燥し、粉砕することができる。本発明者らは、ガス流が主としてSOxの集合物を含有する場合、再生すすぎは、多くの場合、沈殿および他の処理を通して反応生成物イオンの回収により、すすぎを実施した吸着剤の再使用の前に必要とされるものでしかないことを見出した。
本発明による処理の間、硫酸塩、硝酸塩、および塩化物などの価値のある回収可能な陰イオンは、濾液中、例えば、図3に示される予備酸化、酸化濾液および再生濾液、図4に示される酸化および再生濾液、図5に示される酸化および沈殿濾液、および図6に示される酸化および前処理濾液中に存在する。すすぎ水に用いられる水からの濾液は、傍観イオン濃度がそれらの回収に値するレベルに達する前に、多数のサイクルにわたって利用することが可能である。
SOxおよび/またはNOx、硫酸塩、および硝酸塩を捕捉するためにマンガン酸化物を用いる時に、反応生成物およびそれらの対応陰イオンは、濾液中に存在する。それらには、また、用いられる酸化剤、酸および塩基からの他の陰イオンおよび陽イオンも存在することが可能である。硫酸塩、および硝酸塩副生成物ならびに他の傍観イオンから形成することが可能である他の生成物は、種々の濾液から形成されるか、分離されるか、または処理される。
イオン交換は、有用な硫酸塩および硝酸塩の分離および回収のための機構として利用することができる。予備酸化濾液中の溶解マンガン硫酸塩および硝酸塩は陰イオン交換器中で処理され、マンガン陽イオンの回収および硫酸塩および硝酸塩陰イオンの分離を可能とする。この分離を達成するために、溶解硫酸塩および硝酸塩を含有する予備酸化濾液を、それらの陰イオンを除去するために二つの陰イオンの少なくとも一つに対して親和性を有する陰イオン交換樹脂の床またはカラムを横断させるかまたは通過させる。樹脂は、陰イオン、例えば、硝酸塩が床またはカラムを通過することを可能としながら硫酸塩を吸収する。加えて、硫酸塩を除去された溶液は、次に、硝酸塩に対して親和性を有し、それによって硝酸塩を捕捉するさらに第2の陰イオン交換樹脂の第2床またはカラムを横断させるかまたは通過させることができる。樹脂が詰められた後、樹脂含有容器または複数の容器はラインから取り外し、その中の樹脂は捕捉陰イオンを除去し、再使用のために回収することができる。
適当な陰イオン交換樹脂および容器は、当業者に公知であり、当業者によって容易に認識される。説明の目的のために示すと、陰イオン交換樹脂は、樹脂上の交換位置にハロゲン、例えば、塩化物を有することが可能である。樹脂上にマンガン陽イオンおよび硫酸塩および/または硝酸塩陰イオンを含有する溶液を通すことにより、塩化物陰イオンは溶出し硫酸塩および硝酸塩陰イオンと交換する。溶液は、陰イオン交換器または一連の交換器を通過した後、炭酸マンガンまたは水酸化マンガンが可溶性炭酸塩または水酸化化合物の添加によりこれから沈殿してくる塩化マンガン;および予備酸化濾液からのマンガン酸化物生成の検討で前述したマンガン酸化物を含有する。樹脂上に吸着された硫酸塩および/または硝酸塩は、次に、市販するかまたはさらなる処理のための有用な硫酸塩および硝酸塩副生成物を生成するために、カリウム、ナトリウムまたはアンモニウムの塩化物を含有する溶液により溶出させることができる。沈殿物形成後残された濾液およびすすぎ溶液は、この目的のために利用することができる。
硝酸マンガンの溶解度は、硫酸マンガンの溶解度の1.5倍を超える。硝酸塩の溶解度は250℃で溶質の61.7質量%であり、一方、硫酸塩の溶解度は250℃で溶質の38.9質量%である(Handbook of Chemistry and Physics.)。分別結晶、当業者に公知の分離技術は、予備酸化濾液からマンガン硝酸塩およびマンガン硫酸塩を単離するために溶解度差を良好に利用することができる。濾液は、冷却および/または蒸発させて、次に固体結晶として捕集することができる溶解性の少ない硫酸マンガンの結晶化を引き起こすことが可能である。残留溶液は再使用のため予備酸化すすぎ12に再循環することができる。一旦硝酸マンガンの濃度が十分に高くなると、硫酸塩結晶後の溶液は、さらに冷却および/または蒸発させて、次に固体結晶として捕集することができる硝酸塩を結晶化する。あるいは、溶液は、本明細書において前述したように、水酸化物または炭酸塩により処理されて、マンガン酸化物および市販可能な硝酸塩副生成物を生成することができる。
本発明方法を用いる別の変形は、マンガン硝酸塩および硫酸塩の熱分解温度の差を利用するであろう。マンガン硝酸塩は、140℃〜450℃間の温度で分解してNOおよびマンガン酸化物を形成すると報告されている。しかし、マンガン硫酸塩は、高温で液化すると理解されるが、しかし、微量の還元剤、例えば、一酸化炭素または水素の存在下で、それらは、さらに酸化雰囲気中で加熱される時にマンガン酸化物を形成するSO2およびMnOに分解する。マンガン硝酸塩および硫酸塩両方を吸着し反応した吸着剤は、マンガン酸化物が形成され、二酸化窒素および/または二酸化硫黄が脱着され捕捉されるとすぐに、酸化雰囲気にある連続流動反応器14または予備酸化すすぎ12のいずれかへの導入の前に、加熱することが可能である。両方の反応生成物が熱的に脱着されようとする場合、反応した吸着剤は、マンガン硝酸塩が、主として、排他的でない場合、脱着される第1温度に加熱されると共にその温度で維持することが可能である。次に、温度は上げられて、吸着剤上に吸着されたマンガン硫酸塩を脱着することができるであろう。一方であろうと両方であろうと、反応生成物が脱着すれば、マンガン酸化物は、次に、本明細書において上述したように、連続流動反応器14中で処理され、脱着ガスまたは複数のガスは捕捉され、さらに処理することが可能である。硝酸塩が最初に熱的に脱着される場合、吸着剤は、予備酸化すすぎを通してか、または直接かのいずれかで酸化容器14に廻すことが可能である。有用な硫酸塩副生成物の回収は、前述のように、予備酸化濾液または酸化濾液のいずれかからであろう。
前述のように、上記酸化剤または酸化溶液は、本発明方法において生成されるプロセス流れを用いる電解槽の現場で形成することができる。図11は、パールマン(登録商標)または他の汚染物質除去システムにおいて用いることが可能である他の有利な統合機能と共に、酸化剤生成および副生成物生成のために用いられる電解槽72を示す。酸化剤のコストおよび本発明のプロセス流れ中に残されるイオン物価値を考えると、電解槽72中の現場で酸化体または酸化剤を生成し、コストが法外に高価であろうから1度の使用のためにそれらを購入しないことは、有用であり、極めて有利なことであろう。
図11の電解槽および副生成物の図に示すように、酸化剤生成システム70は電解槽72を含む。電解槽72は、ベントを有する陽極液区画74、正電気を帯びた陽極75、ベントを有する陰極液区画76、負電気を帯びた陰極77、陽極液区画74および陰極液区画76を分割する隔膜(図示せず)を有する。酸化剤生成システム70は、さらに、混合タンク78、冷却器(図示せず)、濾過器/乾燥器ユニット79、蒸発器80、陽極液保存タンク82および酸化剤溶解タンク84を含む。
図4〜図10におけるすすぎおよび濾過ユニットから導かれるとして示され、および副生成物処理容器66に向けられるとして示されるものなどの有用な価値物を含有する濾過溶液は、酸化剤、塩基および酸からの硫酸塩、硝酸塩、および塩化物などの反応生成物、および重金属などの他の構成成分からのイオンを含有することが可能である。例えば、硫酸塩陰イオンを含有する濾液溶液は、それが直流(DC)電圧により負電気を帯びた陰極77と接触する陰極液区画76に廻される。同時に、陽極液保存タンク82内に含有される硫酸アンモニウム溶液は、それが直流(DC)電圧により正電気を帯びた陽極75と接触する陽極液区画74に廻される。
硫酸アンモニウムは、購入され持ち込まれて陽極液区画室に投入されるが、時々補給を必要とする閉ループにある。電解酸化において、陽極液区画74内の硫酸アンモニウム(NH42SO4の硫酸塩(SO4 -2)陰イオン成分は、過硫酸アンモニウム(NH4228に変換される。今遊離アンモニウムイオンの一部は、隔膜を横切り、陰極液区画76に移動する。正電気を帯びた陽極液区画74と負電気を帯びた陰極液区画76間にある隔膜を横切る陽イオンおよび陰イオンの移動または漏れがある。システム中の水酸化カリウム(KOH)の前添加からのカリウム陽イオンと陰極液区画76内の硫酸マンガン(MnSO4)から取り除かれた硫酸塩陰イオン間の相互作用から形成される殆どすべての硫酸カリウム(K2SO4)は、混合タンク78まで通過する。また、pHに応じて陰極液区画76を離れる硫酸カリウムと混合される硫酸アンモニウムまたは水酸化アンモニウムがある。酸およびまたは塩基は、pHを調整するために陰極液区画76に導入することが可能であり、また、陽イオンおよび陰イオンの質量バランスを調整するために用いられる。濾液中に存在する多くの他種類金属の中でも、例えば、水銀およびヒ素などの重金属は、陰極上にプレートアウトするか、または、溶液のpHに応じて酸化物として沈殿析出することができよう。
陽極液区画74および陰極液区画76両方は、連続的に充填され、連続的に排出される。陽極液区画74は混合タンク78中に排出されると共に、陰極液区画76は混合タンク78中に排出される。陽極液区画74からの過硫酸アンモニウム(NH4228は、混合タンク78内の陰極液区画76からの硫酸カリウム(K2SO4)と混合する。電解槽72および混合タンク78は、冷却器(図示せず)により15℃周りに冷却される。電解槽72に入り出る溶液は、15℃の2〜3度内である。電解槽72をより高い温度で運転することを選ぶことは可能であるが、効率は下がる。過硫酸アンモニウムおよび過硫酸カリウムの溶解度差のせいで、それが過硫酸アンモニウムよりも一段と低い溶解度を有するので、過硫酸カリウムを沈殿析出させることは可能である。溶液中の過硫酸カリウムおよび過硫酸アンモニウムの結晶含有液は、濾過/乾燥器79に廻されると共に、過硫酸カリウム結晶は液中から分離される。
次に、過硫酸カリウム結晶は、販売用に乾燥することが可能であり、過硫酸カリウム結晶の一部は酸化剤溶解タンク84に廻すことが可能である。蒸発器80からの蒸留物は、酸化剤溶解タンク84に廻されて、過硫酸カリウム結晶を溶解すると共に、次に、本発明による吸着剤再生、前処理、およびまたは沈殿における使用のために廻すことが可能である溶液を生成する。濾過/乾燥器79中の過硫酸カリウムから分離された硫酸アンモニウム溶液は、蒸発器80に廻される。蒸発を通して、硫酸アンモニウムの濃度は、陽極液区画74中の過硫酸アンモニウム中への高度な変換効率を提供する許容可能な点まで上げられる。蒸発器80中の高濃度硫酸アンモニウム溶液は、陽極液保存タンク82に廻されて、さらに、持続するサイクルにおいて、電解槽72の陽極液区画74に廻される。NH4SCNに限定されないがそれなどの分極物は、陽極効率を上げるために陽極液区画74中で用いることが可能である。
電解処理の間、水の陰極での水素および陽極での酸素への電解がある。これらの化合物は、電解槽72のそれらそれぞれの区画のベントから排出される。電解槽72のパラメータを調整することにより、硝酸イオンNO3 -1を分解し、それらを電解槽から排出することは可能である。吸着剤捕捉および再生システム中に除去される工業用プロセスガス流中に見出される塩化物およびフッ化物に限定されないがそれらを含む他の化合物は、電解槽の運転の間、ガスとして、陰極液区画76または陽極液区画74から排出することが可能である。これは、造りだされようとする副生成物からそれらを分離する、唯一ではないが、一つの方法である。これは、副生成物の運転および販売に適合しない陰イオンを分離しなければならないことを避けるであろう。適合するイオンおよび陽イオンを有する酸および塩基を用いることは望ましい。例えば、水酸化カリウムは、過硫酸カリウムまたは硫酸カリウムと共に用いられるであろう。同様に、これらと調和適合した酸は、硫酸(H2SO4)であろう。これは、豊化された液からの副生成物の分離を大いに補助できる。
本発明者らは、電解槽における運転および製造方法の例証的説明の目的のために硫酸塩含有濾液溶液および硫酸アンモニウムを用いる。濾液が、本明細書において前に認識されたものなどの各種酸化剤がそれらから生成することが可能である各種イオン成分を含有することが可能であることは、理解されるべきである。再度、適合性への注意は、ある種の副生成物が形成されようとする時に処理を容易にすることが可能である。
上述の酸化剤生成法は、他の処理工程と組み合わせて、副生成物容器66に廻される濾液およびすすぎ溶液中の価値物からの有用で市販可能な副生成物を生成することが可能である。例えば、マンガン酸化物または有用な塩を生成することが可能である。プロセス流から酸化物を生成する能力は、本発明方法における使用のための市販可能な酸化剤を購入するコストを排除するかまたは減じることが可能である。
電解槽の派生物である、内部電解槽は、背圧制御器または類似の装置の前および静電混合器の下流で連続流動反応器部分の管または配管内に、任意に、設置することが可能である。電解槽技術のこの任意の使用は、マンガン酸化物の沈殿再生および前処理用の連続流動反応器を利用する本発明のすべての実施形態に適用することができるであろう。内部電解槽の運転は、電解プロセスの当業者が持っている知識に従って行われるであろう。連続流動反応器の管または配管内に陰極および陽極があるであろうし、第1実施形態と一致して、連続流動反応器は、連続流動反応器内の条件をMnO2安定領域内に保持するために役立つ、特定温度、圧力、pH、およびEh設定点に維持し制御することができる。陰極および陽極を横切って方向付けられる高電流は、有利な特性を吸着剤粒子に提供することに役立ち、MnO2収率を上げ、吸着剤の負荷能力および/または酸化力を増大させる。内部電解槽を連続流動反応器に組み込む利点は、より少ない酸化剤が必要な溶液Ehを提供するために必要とされ得ること、および酸化剤もまた現場で再生され得ることである。陰極および陽極の極性は、必要ならば、あらゆる吸着剤蓄積を防止しおよび/または開放するために、特定の周波数で反転することができる;または、電解槽中でのEMD生成におけるように、自動電極洗浄装置は設置することが可能である。
音波プローブまたは音波処理は、任意に、静電混合器の後および/またはその内部で、および/または静電混合器の前オリフィス92の直後に設置し運転して、超音波または超低周波形態の音響エネルギーを、溶液混合物またはスラリー中に、および沈殿し、再生し、および/または前処理しようとするマンガン酸化物に与えることができる。超音波または音響エネルギーの使用は、吸着剤負荷能力に有利な影響を与えることができるある種の吸着剤特性に有利な影響を及ぼすことを示した。粒子特性の調整は、また、圧力変動、高速混合;タイミング、配置、および溶液注入の順番、およびまたはこれらまたはこれら以上のあらゆる組合せなどの他の手段により達成することが可能である。こうした特性には、粒径および形状、結晶構造または形態、空隙率、組成、表面積、孔体積、嵩密度、電気化学または酸化ポテンシャルまたはマンガン原子価状態を挙げることが可能である。
音響エネルギーは、工業的に適用されるように、短波、高周波(20,000Hzを超える)エネルギーである超音波から、長波、低周波(20Hz未満の)エネルギーである超低周波までの範囲を含む。音響エネルギーのすべての形態は、圧力波として伝達され、通常、電気または加圧空気を所定の周波数範囲内の音響エネルギーに変換する特定デバイスまたは変換器により発生する。
コール−パーマー・インスツルメント(Cole−Parmer Instrument Company)から市販されているもののような小さなまたはラボスケールの超音波装置、およびミゾニックス(Misonix)から市販されている高圧および/または高温装置などの大規模装置などの超音波装置または音波処理デバイスの多くの商業用製造業者がある。こうした音波処理デバイスは、また、酸化剤、酸または塩基容器および水およびマンガン塩またはマンガン酸化物が中で混合されて溶液またはスラリーを形成する容器などの他のシステム構成要素中に用い、組み込むことが可能である。
マンガン酸化物処理の間の音響エネルギーの適用は、以下の行為のすべてまたは一部を行うことであることが可能である:(1)吸着剤処理の間攪拌を強化して反応速度を改善し混合を増強する;(2)再生の間負荷吸着剤表面からの反応生成物の迅速な溶解を推進する;(3)マンガン酸化物の処理において用いられる化学物質の溶解速度を増大させる;(4)溶液からの沈殿の間およびその後に結晶構造の構造進展を変更させる;および(5)大きなマンガン酸化物結晶形成を壊すこと。本発明方法およびシステムにおいて、音響エネルギーは、任意に連続流動反応器14、24、34、44および55中に組み込むことが可能である専門化したデバイスまたは変換器により発生し、方向付けられるであろう。こうした音波処理デバイスは、酸化剤、酸または塩基容器、予備混合酸化剤/塩基またはマンガン塩が中で沈殿処理の前に水と混合する容器などの他のシステム構成要素中に用い、組み込むことが可能である。
本明細書において開示される方法およびプロセスにより、本発明者らは、吸着剤処理システムを汚染物質除去システムと組み合わせて、集中汚染制御および吸着剤処理システムを形成することができる。こうしたシステムは以下のように設定することが可能である。集中汚染制御および吸着剤処理システムは、ガスからの目標汚染物質除去用の汚染物質除去サブシステム、およびマンガン酸化物の迅速かつ順応処理用の吸着剤処理サブシステムを含む。
汚染物質除去サブシステムは、吸着剤供給分を含有するフィーダー、少なくとも一つの反応チャンバおよび汚染物質除去制御器を含む。フィーダーは吸着剤を取り扱い供給するように設定される。吸着剤はマンガン酸化物を含む。少なくとも一つの反応チャンバは、吸着剤および少なくとも一つの目標汚染物質を含有するガスを受け入れるように設定される。少なくとも一つの反応チャンバは、流動床、擬似流動床、反応カラム、固定床、移動床、蛇行反応器、管またはダクトの部分、およびサイクロンを含む反応領域の群から選択される。ガスは、室温から目標汚染物質と吸着剤間の反応により形成される反応生成物の熱分解温度未満までの範囲にある温度で、反応チャンバ中に導入される。ガスは、目標捕捉率設定点で目標汚染物質の捕捉を達成するために十分な時間にわたり吸着剤と接触する。目標汚染物質は、吸着剤と反応して反応生成物を形成することにより捕捉されて、実質的にガスから目標汚染物質を剥ぎ取る。反応チャンバは、さらに、ガスを反応チャンバから排出することが可能であるように、実質的に目標汚染物質を脱離されたガスを反応したおよび未反応の吸着剤なしとするように設定される。システム内の差圧は、システムにわたるいかなる差圧も所定のレベルを超えないように制御される。汚染物質除去制御器は、システム差圧および目標汚染物質捕捉率、ガス入口温度、吸着剤供給流量およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される他の運転パラメータの集中制御を提供する。システム内の差圧は、システムにわたるいかなる差圧も所定のレベルを超えないように、且つ目標汚染物質がそれらの目標捕捉率設定点で除去されるように制御される。
吸着剤処理サブシステムは、連続流動反応器、マンガン容器、酸化剤容器、複数の加熱ユニット、連続流動反応器に塩基または酸を供給するための塩基および/または酸フィーダー、少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニットおよび制御器を含む。連続流動反応器は、オリフィス、背圧弁、連続流動反応器内の水溶液の温度、圧力、EhおよびpH値を測定するためのプローブを備える。連続流動反応器は、水性酸化溶液、および未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、および解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択されるマンガン含有溶液の導入のために設定される。マンガン含有溶液および水性酸化溶液は、合した混合処理溶液として連続流動反応器で一緒に処理される。マンガン容器はフィーダーを備え、マンガン含有溶液を含有する。酸化剤容器はフィーダーを備え、水性酸化溶液の供給分を含有する。酸化溶液は、過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内のEhおよびpH値を有するか、またはマンガン含有溶液と接触する時に、溶液を、初期に、過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域中に移すように調製される。複数の加熱ユニットは、連続流動反応器、酸化剤容器、およびマンガン容器に熱を提供するために用いられる。制御器は、システム運転パラメータおよび制御系構成要素を監視し、調整するためのものであり、酸化剤容器、マンガン容器、連続流動反応器、フィーダー、少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニット、背圧弁および加熱単位のプローブと電子接続している。制御器は、連続流動反応器の状態を処理中MnO2安定領域内に調整し維持するために、温度、圧力、モル濃度、Eh、pHおよびフィーダー速度からなる群から選択されるシステム運転パラメータを監視し、調整することができる。
本発明のこの実施形態の集中汚染制御および吸着剤処理システムは、さらに、反応チャンバからの反応した吸着剤を吸着剤処理サブシステムにおける処理のために導き、吸着剤処理サブシステムからの処理吸着剤を汚染物質除去サブシステムに導入するために導くコンベアを含むことが可能である。さらに、汚染物質除去制御器および吸着剤処理制御器は、集中システム制御器のサブコントロール要素であることが可能である。
本発明の代表的な実施形態およびそれらを実施する方法が説明され、記載されてきたが、一方で、種々の変更、改良、および修正が、本発明の精神および特許請求の範囲から逸脱することなしに、そのなかでなされることが可能であろうことは、理解されるべきである。
マンガンイオン濃度1モル/リットルの水溶液についてのプールベ図である。 マンガンイオン濃度10-6モル/リットルの水溶液についてのプールベ図である。 本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 電子制御を有する本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 電子制御を有する本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 電子制御を有する本発明によるシステムおよびプロセスのブロック工程図である。 本発明による電解セル副生物製造システムおよびプロセスのブロック工程図である。

Claims (17)

  1. マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するための方法であって、下記の工程:
    a)未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択されるマンガン含有溶液を用意すること、
    b)過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内でEhおよびpH値を有するか、さもなければ、マンガン含有溶液と接触する時に、初期に過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域に溶液状態が変化するように水性酸化溶液を調製し、用意すること、
    c)マンガン含有溶液および水性酸化溶液を少なくとも一つの連続流動反応器に供給し、その際、それらの溶液が混合して一体混合処理溶液を形成する連続流動反応器中に個別に供給されるか、さもなければ、一体混合処理溶液として予備混合され供給されるようにそれらの溶液を供給すること、
    d)一体混合処理溶液を処理温度に加熱すること、
    e)一体混合処理溶液の条件をMnO2安定領域内の処理溶液条件に迅速におよび順応して動かしかつそれらを維持するために、連続流動反応器内の一体混合処理溶液の温度、Eh値、pH値、モル濃度、および圧力を監視しかつ調整すること、および
    f)再生マンガン酸化物、前処理マンガン酸化物、沈殿酸化物、および再生および沈殿マンガン酸化物を含む群から選択されるマンガン酸化物を生成するために、一体混合処理溶液が連続流動反応器を移動するときに、一体混合処理溶液の条件をMnO2安定領域内に維持すること、
    を含む、マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するための方法。
  2. マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するための方法であって、下記の工程:
    a)未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択される加熱マンガン含有溶液を用意すること、
    b)過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内のEhおよびpH値を有するか、さもなければ、マンガン含有溶液と接触する時に、初期に過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域に溶液状態が変化するように加熱水性酸化溶液を調製し、用意すること、
    c)マンガン含有溶液および水性酸化溶液を少なくとも一つの連続流動反応器に供給し、その際、それらの溶液が混合して一体混合処理溶液を形成する連続流動反応器中に個別に供給されるか、さもなければ、一体混合処理溶液として予備混合され供給されるようにそれらの溶液を調製し、供給すること、
    d)一体混合処理溶液の条件をMnO2安定領域内の処理溶液条件に迅速におよび順応して動かしかつそれらを維持するために、連続流動反応器内の一体混合処理溶液の温度、Eh値、pH値、モル濃度、および圧力を監視しかつ調整すること、および
    e)再生マンガン酸化物、前処理マンガン酸化物、沈殿酸化物、および再生および沈殿マンガン酸化物を含む群から選択されるマンガン酸化物を生成するために、一体混合処理溶液が連続流動反応器を移動するときに、一体混合処理溶液の条件をMnO2安定領域内に維持すること、
    を含む、マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するための方法。
  3. 連続流動反応器内の一体混合処理溶液を100℃以上の温度に加熱する工程をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. マンガン含有溶液および水性酸化溶液が連続流動反応器中に供給される前に約100℃の温度に加熱された後に、連続流動反応器内の一体混合処理溶液を、100℃を超える温度に加熱する工程をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液をさらなる処理および取扱いのために循環させる工程と、
    分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液をさらなる取扱いおよび処理に供する工程とをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  6. マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液をさらなる処理および取扱いのために循環させる工程と、
    分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液をさらなる取扱いおよび処理に供する工程と、
    すすいだマンガン酸化物を乾燥しおよび/または粉砕する工程とをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  7. マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液をさらなる処理および取扱いのために循環させる工程と、
    分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物の濾過ケーキまたは/およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液をさらなる取扱いおよび処理に供する工程と、
    濾過ケーキを、汚染物質除去システムの反応チャンバ中に導入するための濾過ケーキ供給部に導く工程とをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  8. マンガン酸化物を処理溶液から分離して、分離されたマンガン酸化物と酸化濾液を提供し、酸化濾液をさらなる処理および取扱いのために循環させる工程と、
    分離されたマンガン酸化物をすすぎおよび濾過して、すすいだマンガン酸化物の濾過ケーキまたは/およびすすいだ濾液を提供し、すすいだ濾液をさらなる取扱いおよび処理に供する工程と、
    すすいだマンガン酸化物に水を添加してマンガン酸化物のスラリーを形成する工程と、
    マンガン酸化物スラリーを、汚染物質除去システムの反応チャンバ中に導入するためのスラリー・フィーダー、スプレイ・フィーダー、スプレイ注入フィーダーからなる群から選択されるフィーダーに導く工程とをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  9. 水性酸化溶液が、過硫酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、過酸化物、次亜塩素酸塩、有機酸化剤、酸素、空気、およびオゾンからなる群から選択される酸化体または酸化剤を含有する、請求項1または2に記載の方法。
  10. マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するためのシステムであって、
    オリフィス、背圧弁、連続流動反応器内の水溶液の温度、圧力、EhおよびpH値を測定するためのプローブを備える連続流動反応器であって、加熱された水性酸化溶液および、未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、および解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択される加熱されたマンガン含有溶液を導入するように構成されており、マンガン含有溶液および水性酸化溶液は、合して一体化した混合処理溶液として、該連続流動反応器において一緒に処理される、連続流動反応器、
    マンガン含有溶液を含有する、フィーダーを備えたマンガン容器、
    水性酸化溶液の供給分を含有する、フィーダーを備えた酸化体容器であって、酸化溶液は、過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内のEhおよびpH値を有するか、さもなければ、マンガン含有溶液に接触する時に、初期に溶液状態を過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域に変化するように調製された、酸化体容器、
    連続流動反応器、酸化体容器、およびマンガン容器に熱を提供するための複数の加熱ユニット、
    連続流動反応器に塩基または酸を供給するための塩基および/または酸フィーダー、
    少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニット、および
    システム運転パラメータの監視及び調整とシステム構成要素の制御を同時に行うための制御器であって、酸化体容器、マンガン容器、連続流動反応器、フィーダー類、少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニット、背圧弁および加熱ユニットのプローブと電気的接続しており、処理の間にMnO2安定領域内の連続流動反応器における条件を調整し維持するために、温度、圧力、モル濃度、Eh、pHおよびフィーダー速度からなる群から選択されるシステム運転パラメータを監視し調整することができる、制御器、
    を含む、マンガン酸化物を迅速かつ順応処理するためのシステム。
  11. 酸化体および他の有用な副生成物を製造するための電解槽をさらに含み、該電解槽は、制御器が電解槽と電気的に接続し、電解槽の運転を制御し管理し、そして、少なくとも一つの濾過/すすぎユニットからの濾液およびすすぎ溶液であって、一体混合処理溶液中で処理されるマンガン酸化物の分離から生成される溶液を受け取り処理するように構成される、請求項10に記載のシステム。
  12. 水性酸化溶液が、過硫酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、過酸化物、次亜塩素酸塩、有機酸化剤、酸素、空気、およびオゾンからなる群から選択される酸化体または酸化剤を含有する、請求項10に記載のシステム。
  13. 統合された汚染制御及び吸着剤処理システムであって、
    ガスからターゲットの汚染物質を除去するための汚染物質除去サブシステム、およびマンガン酸化物の迅速かつ順応処理のための吸着剤処理サブシステムを含み、
    前記汚染物質除去サブシステムは、
    マンガン酸化物を含む吸着剤を取り扱い供給するように構成された、吸着剤の供給分を含有するフィーダー、
    吸着剤および少なくとも一つのターゲットの汚染物質を含有するガスを受け入れるように構成された少なくとも一つの反応チャンバであって、ガスが、室温から、ターゲットの汚染物質と吸着剤間の反応により形成される反応生成物の熱分解温度未満までの範囲にある温度で導入され、ターゲット捕捉率設定点でターゲット汚染物質の捕捉を達成するために十分な時間にわたり吸着剤と接触し、ターゲット汚染物質が、吸着剤と反応し反応生成物を形成して、ターゲット汚染物質を実質的にガスから脱離することにより捕捉され、また該反応チャンバは、ガスが反応チャンバから排出することが可能であるように、反応したおよび未反応の吸着剤を有しない実質的にターゲット汚染物質を脱離されたガスを与えるように構成され、かつシステム内の差圧が、システムにわたってのいかなる差圧も所定のレベルを超えないように制御される、少なくとも一つの反応チャンバ、
    システム運転パラメータを同時に監視し調整するための汚染物質除去制御器であって、システム差圧、およびターゲット汚染物質捕捉率、ガス入口温度、吸着剤供給量およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される他の運転パラメータの統合された制御を提供し、かつ該システム内の差圧が、システムにわたってのいかなる差圧も所定のレベルを超えないように、且つターゲット汚染物質がそれらのターゲット捕捉率設定点で除去されるように制御される、汚染物質除去制御器を含み;
    前記吸着剤処理サブシステムは、
    オリフィス、背圧弁、連続流動反応器内の水溶液の温度、圧力、EhおよびpH値を測定するためのプローブを備える連続流動反応器であって、加熱された水性酸化溶液、および、未使用マンガン酸化物のスラリー、すすいだ反応マンガン酸化物を含有する再生スラリー、解離マンガン陽イオンを含有する負荷マンガン酸化物のスラリー、および解離マンガン陽イオンを含有するマンガン塩溶液からなる群から選択される加熱されたマンガン含有溶液を導入するように構成されており、マンガン含有溶液および水性酸化溶液は、合して一体化した混合処理溶液として、該連続流動反応器において一緒に処理される、連続流動反応器、
    マンガン含有溶液を含有する、フィーダーを備えたマンガン容器、
    水性酸化溶液の供給分を含有する、フィーダーを備えた酸化体容器であって、酸化溶液は、過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域内のEhおよびpH値を有するか、さもなければ、マンガン含有溶液に接触する時に、初期に溶液状態を過マンガン酸塩安定領域またはMnO2安定領域に変化するように調製された、酸化体容器、
    複数の加熱ユニット、
    連続流動反応器に塩基または酸を供給するための塩基および/または酸フィーダー、
    少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニット、および
    システム運転パラメータの監視及び調整とシステム構成要素の制御を同時に行うための吸着剤処理制御器であって、酸化体容器、マンガン容器、連続流動反応器、フィーダー類、少なくとも一つの濾過および/またはすすぎユニット、背圧弁および加熱ユニットのプローブと電気的に接続しており、処理の間にMnO2安定領域内の連続流動反応器における条件を調整し維持するために、温度、圧力、モル濃度、Eh、pHおよびフィーダー速度からなる群から選択されるシステム運転パラメータを監視し調整することができる、吸着剤処理制御器、
    を含む、統合された汚染制御及び吸着剤処理システム。
  14. 少なくとも一つの反応チャンバが、流動床、擬似流動床、反応カラム、固定床、移動床、蛇行反応器、配管またはダクトの一部、およびサイクロンを含む反応領域の群から選択される、請求項13に記載のシステム。
  15. 少なくとも一つの反応チャンバがバグ・ハウスである、請求項13に記載のシステム。
  16. 汚染物質除去制御器および吸着剤処理制御器が、統合されたシステム制御器のサブ制御構成要素である、請求項13に記載のシステム。
  17. 反応チャンバからの反応した吸着剤を吸着剤処理サブシステムにおいて処理するために導き、かつ、吸着剤処理サブシステムからの処理吸着剤を汚染物質除去サブシステムに導入するために導くためのコンベヤをさらに含む、請求項13に記載のシステム。
JP2006503125A 2003-01-28 2004-01-28 連続流動反応器において処理されるマンガン酸化物 Pending JP2006517511A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US44330203P 2003-01-28 2003-01-28
PCT/US2004/002456 WO2004067161A2 (en) 2003-01-28 2004-01-28 Oxides of manganese processed in continuous flow reactors

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006517511A true JP2006517511A (ja) 2006-07-27

Family

ID=32825320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006503125A Pending JP2006517511A (ja) 2003-01-28 2004-01-28 連続流動反応器において処理されるマンガン酸化物

Country Status (14)

Country Link
US (2) US7419637B2 (ja)
EP (1) EP1590082B1 (ja)
JP (1) JP2006517511A (ja)
KR (1) KR20050103481A (ja)
CN (1) CN1761520A (ja)
AT (1) ATE419059T1 (ja)
AU (1) AU2004207590A1 (ja)
BR (1) BRPI0407007A (ja)
CA (1) CA2516505A1 (ja)
DE (1) DE602004018748D1 (ja)
EA (1) EA200501176A1 (ja)
MX (1) MXPA05008061A (ja)
WO (1) WO2004067161A2 (ja)
ZA (1) ZA200506822B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014518538A (ja) * 2011-04-13 2014-07-31 モリーコープ ミネラルズ エルエルシー 水和化および水酸基を含む化学種の希土類元素の除去
JP2015123383A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 月島機械株式会社 連続反応装置及び無機粒子の連続反応晶析方法
JP2015160801A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 ラミナ カンパニー リミテッド 連続式反応器を用いた酸化金属の製造方法
JP2016501705A (ja) * 2012-11-27 2016-01-21 ラミナー カンパニー,リミテッド 混合用反応装置およびこの反応装置を用いた製造方法
JP2016538989A (ja) * 2013-10-15 2016-12-15 中国科学院過程工程研究所 循環流動床による半乾式同時脱硫・脱硝・脱水銀装置及び方法

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EA200600334A1 (ru) * 2003-07-31 2006-10-27 Инвайроскраб Технолоджиз Корпорейшн Способы и системы обработки оксидов металлов
US7128142B2 (en) * 2004-08-24 2006-10-31 Halliburton Energy Services, Inc. Apparatus and methods for improved fluid displacement in subterranean formations
US7128149B2 (en) * 2004-08-24 2006-10-31 Halliburton Energy Services, Inc. Apparatus and methods for improved fluid displacement in subterranean formations
JP4713969B2 (ja) * 2005-07-22 2011-06-29 株式会社東芝 ヨウ化水素製造方法およびヨウ化水素製造装置
US20090188312A1 (en) * 2005-08-24 2009-07-30 Sears Dealy T Apparatus and Methods for Improved Fluid Compatibility in Subterranean Environments
US20070201305A1 (en) * 2006-02-27 2007-08-30 Halliburton Energy Services, Inc. Method and apparatus for centralized proppant storage and metering
KR100777441B1 (ko) * 2006-12-27 2007-11-28 이강복 과망간산 재생기
US8328908B2 (en) * 2007-01-29 2012-12-11 University Of Nottingham Sorbent composition
US20100051555A1 (en) * 2008-08-27 2010-03-04 Craft Sr Frank S Process of removal of arsenic from water
US7608190B1 (en) * 2008-11-14 2009-10-27 N.A. Water Systems, LLC Process for removing barium from water
US20120103907A1 (en) * 2010-11-03 2012-05-03 Mackinnon John Manganese based sorbent for removal of mercury species from fluids
US8728419B1 (en) * 2011-11-21 2014-05-20 Retriev Technologies Incorporated Process for recycling alkaline batteries
RU2484161C1 (ru) * 2011-12-22 2013-06-10 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Уральский государственный горный университет" Способ извлечения марганца из марганецсодержащего сырья
US9150436B2 (en) 2013-06-24 2015-10-06 Uop Llc Manganese oxide-based and metallomanganese oxide-based ion-exchangers for removing mercury (+2) ions from liquid streams
US9422177B2 (en) 2013-10-10 2016-08-23 Tronox Llc Removal of organic impurities from water
US8911696B1 (en) 2014-04-09 2014-12-16 Retriev Technologies Incorporated Recycle process for alkaline and carbon zinc batteries
KR101733020B1 (ko) 2015-03-13 2017-05-08 한국과학기술연구원 이산화망간 촉매의 산화-환원을 이용한 수처리장치 및 방법
US10811695B2 (en) * 2015-04-08 2020-10-20 Energizer Brands, Llc Process and system for recycling alkaline and carbon zinc batteries
EP3331632B1 (en) 2015-08-06 2020-11-25 3M Innovative Properties Company Filter media for respiratory protection comprising iron-doped manganese oxide
RU2618591C2 (ru) * 2015-09-30 2017-05-04 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт металлургии Уральского отделения Российской академии наук (ИМЕТ УрО РАН) Способ переработки комплексного ванадий-, магний-, марганецсодержащего сырья
CN111333557B (zh) * 2020-04-20 2022-05-24 西安近代化学研究所 一种连续流合成代森锰锌制备方法
IT202100002831A1 (it) * 2021-02-09 2022-08-09 Mercurio Srl Apparecchiatura di recupero di metalli preziosi, quali platino, rodio, oro, argento, ecc., da cemento contaminato
CN112897599A (zh) * 2021-05-08 2021-06-04 蜂巢能源科技有限公司 一种硫酸镍、钴、锰的结晶方法
CN115207506A (zh) * 2022-08-12 2022-10-18 广州天赐高新材料股份有限公司 一种废旧锂离子电池电解液回收方法
CN115779878A (zh) * 2022-12-09 2023-03-14 吉林大学 一种压力恢复非多孔自适应晶体材料吸附活性的方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4552734A (en) * 1983-09-08 1985-11-12 Aquafine Corporation Fluidization process for removing total reduced sulfur compounds from industrial gases
JP2005501973A (ja) * 2001-09-13 2005-01-20 インテック リミティッド 亜鉛回収方法
JP2005518274A (ja) * 2001-12-21 2005-06-23 エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション マンガン酸化物の前処理および再生
JP2005518938A (ja) * 2002-03-06 2005-06-30 エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション マンガン酸化物の再生、前処理および沈殿
JP2005279321A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Nagao Kk 過マンガン酸含有廃液の処理方法

Family Cites Families (135)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1178927A (en) * 1913-08-14 1916-04-11 Beacon Miniature Electric Co Inc Galvanic cell.
US1275666A (en) 1916-12-06 1918-08-13 Nat Carbon Co Inc Preparation of higher oxid-of-manganese depolarizing material.
US1293461A (en) * 1917-05-11 1919-02-04 Morduch L Kaplan Process of preparing manganese peroxid.
US1851312A (en) * 1929-05-24 1932-03-29 Wilbert J Huff Process of purifying gas
US2123250A (en) * 1934-12-24 1938-07-12 Ig Farbenindustrie Ag Process for the production of depolarizing compositions from native manganese dioxide, e.g., pyrolusite
US2486530A (en) 1942-07-03 1949-11-01 Linde Air Prod Co Manganate type contact mass and production thereof
US2608466A (en) 1948-12-15 1952-08-26 Reginald S Dean Process for preparing active from of manganese dioxide
US3011867A (en) 1956-07-09 1961-12-05 Manganese Chemicals Corp Precipitation of manganese carbonate
US2956860A (en) 1957-04-11 1960-10-18 Manganese Chemicals Corp Process for producing manganese dioxide
US2984545A (en) * 1958-02-27 1961-05-16 Tennessee Valley Authority Manganese oxide process for the recovery of sulfur dioxide from waste gases
US3150923A (en) 1962-01-18 1964-09-29 Bienstock Daniel Process for removing sulfur dioxide from gases
US3251649A (en) * 1962-02-28 1966-05-17 Mitsubishi Shipbuilding & Eng Process of producing sulfuric acid
US3226192A (en) 1962-02-28 1965-12-28 Mitsubishi Shipbuilding & Eng Process of treating waste gas containing sulfur oxide
DE1189960B (de) * 1962-10-27 1965-04-01 Varta Pertrix Union Ges Mit Be Verfahren zur Herstellung von Ramsdellit
US3330096A (en) * 1965-02-19 1967-07-11 Kennecott Copper Corp Use of deep-sea nodules for removing sulfur compounds from gases
US3898320A (en) 1965-03-24 1975-08-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Dry absorbent composition and process for making the same
GB1078596A (en) * 1965-03-24 1967-08-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Process for the treatment of sulfur oxide-containing gases
US3723598A (en) * 1970-11-05 1973-03-27 Kennecott Copper Corp Dry cyclic process utilizing a manganous oxide absorbent for removal of dilute sulfur values from gas streams
ZA718300B (en) 1970-12-30 1972-09-27 Broken Hill Pty Co Ltd Processing of manganese ores
US3956189A (en) * 1972-02-14 1976-05-11 Chemical Construction Corporation Catalyst for treating combustion exhaust gas
US4369167A (en) * 1972-03-24 1983-01-18 Weir Jr Alexander Process for treating stack gases
US3948608A (en) * 1972-03-24 1976-04-06 Weir Jr Alexander Apparatus for treating stack gases
US3780158A (en) 1972-06-23 1973-12-18 Diamond Shamrock Corp Process for recovering high purity free flowing crystalline manganese dioxide from impure manganese nitrate solutions
US4012487A (en) * 1973-04-02 1977-03-15 Merkl George Process for the removal of SO2 from a stack gas
JPS49126566A (ja) * 1973-04-10 1974-12-04
US4029752A (en) * 1973-05-29 1977-06-14 Exxon Research And Engineering Company Method of producing sulfur from sulfur dioxide
JPS5062856A (ja) 1973-09-13 1975-05-29
US4008169A (en) * 1973-10-05 1977-02-15 Mcgauley Patrick John Preparation of iron oxide sorbent for sulfur oxides
GB1482643A (en) * 1973-10-31 1977-08-10 Kureha Chemical Ind Co Ltd Method for removing oxides of nitrogen from a gas
JPS5643771B2 (ja) * 1973-12-18 1981-10-15
US3951765A (en) * 1973-12-20 1976-04-20 Peter Kenneth Everett Production of electrolytic battery active manganese dioxide
DE2419490C3 (de) * 1974-04-23 1978-03-09 Rheinisch-Westfaelisches Elektrizitaetswerk Ag, 4300 Essen Verfahren zur Herstellung von Mangandioxid
US4033113A (en) * 1974-10-07 1977-07-05 Clean Energy Corporation Steam generation with coal
US3933128A (en) * 1974-10-07 1976-01-20 Clean Energy Corporation Steam generation with coal
US4002717A (en) * 1975-01-09 1977-01-11 Deepsea Ventures, Inc. Refining of manganese oxide ores
US4070441A (en) * 1975-01-31 1978-01-24 American Electronic Laboratories, Inc. Method of removing sulfur dioxide from flue gases
JPS51112786A (en) * 1975-03-31 1976-10-05 Hitachi Ltd Process for the removal of nitrogen oxide by absorption from exhaust g as
US4153429A (en) 1975-05-21 1979-05-08 Union Carbide Corporation Selective adsorption of NOx from gas streams
US4014982A (en) * 1975-06-30 1977-03-29 Texaco Development Corporation Combined process for upgrading spent alkylation acid and reducing noxious gas content of waste gaseous streams
NO762420L (ja) 1975-07-22 1977-01-25 Merkl George
US4017586A (en) * 1975-08-06 1977-04-12 Reeves Adam A Stack gas treatment
US4123507A (en) 1976-11-02 1978-10-31 Union Oil Company Of California Process for removing sulfur and NOx components from a gas stream
US4144144A (en) * 1976-12-23 1979-03-13 Fmc Corporation Electrolytic production of sodium persulfate
US4112053A (en) 1977-01-04 1978-09-05 Kureha Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Dry method for the denitrification of exhaust gas containing nitrogen oxides
US4133309A (en) * 1977-05-13 1979-01-09 Minnesota Mining And Manufacturing Company Sorbent material and a respirator containing the sorbent material
US4123499A (en) 1977-05-20 1978-10-31 Chemetals Corporation Recovering metal values from marine manganese nodules
US4153129A (en) * 1977-11-11 1979-05-08 Deflecta-Shield Corp. Air current deflector shield for vehicles
US4162207A (en) * 1978-09-05 1979-07-24 Boyer Stephen K Process for the conversion of sulfur dioxide
US4164545A (en) 1978-10-03 1979-08-14 Phillips Petroleum Company Use of manganese dioxide absorbent in treating waste gases
US4277255A (en) * 1979-03-01 1981-07-07 Aktiebolaget Svenska Flaktfabriken Cleaning process control method for textile barrier filter material
US4277360A (en) * 1979-03-28 1981-07-07 Union Carbide Corporation Manganese dioxide
US4381991A (en) * 1979-04-11 1983-05-03 Standard Oil Company (Indiana) Process for removing sulfur oxides from a gas
US4369108A (en) * 1979-04-11 1983-01-18 Standard Oil Company (Indiana) Process for removing sulfur oxides from a gas
US4423019A (en) 1979-04-11 1983-12-27 Standard Oil Company (Indiana) Process for removing sulfur oxides from a gas
US4369130A (en) * 1979-04-11 1983-01-18 Standard Oil Company Composition for removing sulfur oxides from a gas
US4497902A (en) 1979-04-11 1985-02-05 Standard Oil Company (Indiana) Composition for removing sulfur oxides from a gas
US4309386A (en) * 1979-04-30 1982-01-05 The Babcock & Wilcox Company Filter house having catalytic filter bags for simultaneously removing NOx and particulate matter from a gas stream
US4310494A (en) * 1979-05-15 1982-01-12 Chemetals Corporation Manganese nitrate spray decomposition
US4250149A (en) * 1979-05-15 1981-02-10 Chemetals Corporation Manganese nitrate decomposition
US4233188A (en) 1979-08-06 1980-11-11 Ford Motor Company Catalyst for treating exhaust gas from an internal combustion engine
JPS581050B2 (ja) 1979-10-04 1983-01-10 田辺 伊佐雄 二酸化マンガンの製造法
US4276268A (en) * 1979-10-09 1981-06-30 Chemetals Corporation Process for preparing manganese nitrate solution
US4309392A (en) * 1980-08-05 1982-01-05 Standard Oil Company Process for removing nitrogen oxides from a gas stream
US4597902A (en) * 1981-05-20 1986-07-01 A. H. Robins Company, Incorporated N-(arylthioalkyl)-N'-(aminoalkyl)ureas
US4376103A (en) * 1981-10-26 1983-03-08 Standard Oil Company (Indiana) Removing sulfur oxides from a gas
US4400362A (en) 1981-11-04 1983-08-23 Lerner Bernard J Removal of nitrogen oxides from gas
US4542116A (en) 1982-03-29 1985-09-17 The Standard Oil Company Catalyst for removing sulfur oxides from a gas
NL8201849A (nl) * 1982-05-06 1983-12-01 Philips Nv Voorwerp met een laag van een nikkel-fosfor-legering en met een conversielaag bedekt.
US4500281A (en) * 1982-08-02 1985-02-19 Phillips Petroleum Company Burning of fuels
US4448760A (en) * 1982-09-30 1984-05-15 Chemetals Incorporated Continuous process for the preparation of manganite, MnOOH
US4450148A (en) * 1982-09-30 1984-05-22 Chemetals Incorporated Preparation of manganite, MnOOH
US4411878A (en) 1982-09-30 1983-10-25 Chemetals Incorporated Preparation of Mn3 O4
US4550098A (en) 1982-11-12 1985-10-29 The Boc Group, Inc. Methods for the removal of gaseous impurities from mixed gas streams
US4476104A (en) 1982-12-21 1984-10-09 Union Carbide Corporation Manganese dioxide and process for the production thereof
DE3312890A1 (de) * 1983-04-11 1984-10-11 Zbigniew Dr. 6078 Neu-Isenburg Boguslawski Verfahren und vorrichtung zur reinigung von verbrennungsgasen aus beispielsweise haushaltsheizungen, verbrennungsmotoren oder dergl. feuerungen
US4552735A (en) 1983-04-20 1985-11-12 Aquafine Corporation Process for removing total reduced sulfur compounds from industrial gases using manganese dioxide
JPS605215A (ja) * 1983-06-22 1985-01-11 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 浄水用濾材
US4479877A (en) 1983-07-28 1984-10-30 The United States Of America As Represented By The Administrator Environmental Protection Agency Removal of nitrate from water supplies using a tributyl amine strong base anion exchange resin
US4836993A (en) * 1983-09-27 1989-06-06 Amoco Corporation Process for removing sulfur oxides from a gas
US4500098A (en) * 1983-12-22 1985-02-19 United Technologies Corporation Gas seal for rotating components
US5112796A (en) * 1984-02-26 1992-05-12 Aquafine Corporation Manganese dioxide impregnated filter
US4713225A (en) 1984-02-26 1987-12-15 Aquafine Corporation Method for removing organic reduced sulfur compounds
US4798711A (en) * 1984-10-12 1989-01-17 Noxso Corporation Processes for removing nitrogen oxides, sulfur oxides and hydrogen sulfide from gas streams
US4755499A (en) * 1984-10-12 1988-07-05 Noxso Corporation Sorbent for removing nitrogen oxides, sulfur oxides and hydrogen sulfide from gas streams
US4940569A (en) * 1984-10-12 1990-07-10 Noxso Corporation Sorbent and processes for removing nitrogen oxides, sulfur oxides and hydrogen sulfide from gas streams
US4581210A (en) * 1984-11-09 1986-04-08 Teller Environmental Systems, Inc. Method for the removal of sulphur oxides from a flue gas with a baghouse used as a secondary reactor
US4923688A (en) * 1985-11-19 1990-05-08 Joseph Iannicelli Wet scrubber process for removing total reduced sulfur compounds from industrial gases
CA1279861C (en) * 1986-05-12 1991-02-05 Karl T. Chuang Catalyst assembly
DE3634553A1 (de) 1986-10-10 1988-04-21 Didier Werke Ag Verwendung von manganknollen oder manganhaltigen tiefsee-erzen in katalysatoren zur verminderung von stickstoffoxiden in abgasen
US4719791A (en) * 1986-12-05 1988-01-19 Ets, Inc. Individual filter bag monitoring system for baghouses
US4872989A (en) 1987-03-16 1989-10-10 Rohm And Haas Company Selective removal of nitrate ions from salt solutions
DE3716334A1 (de) * 1987-05-15 1988-12-01 Kernforschungsanlage Juelich Verfahren zur no(pfeil abwaerts)x(pfeil abwaerts)-abscheidung aus abgasstroemen in kontakt mit einer regenerierbaren feststoffschicht
US4908194A (en) * 1988-03-29 1990-03-13 Natec Mines Ltd. Method for baghouse brown plume pollution control
US4954324A (en) 1988-03-29 1990-09-04 Natec Resources, Inc. Method of baghouse brown plume pollution control
US4843980A (en) * 1988-04-26 1989-07-04 Lucille Markham Composition for use in reducing air contaminants from combustion effluents
US4921689A (en) * 1988-06-24 1990-05-01 Duracell Inc. Process for producing beta manganese dioxide
US4925633A (en) * 1988-07-25 1990-05-15 The Babcock & Wilcox Company Combined catalytic baghouse and heat pipe air heater
US4871522A (en) 1988-07-25 1989-10-03 The Babcock & Wilcox Company Combined catalytic baghouse and heat pipe air heater
US4944878A (en) 1989-11-16 1990-07-31 Iowa State University Research Foundation, Inc. Decontamination of water using nitrate selective ion exchange resin
US5176888A (en) * 1990-03-26 1993-01-05 University Of Delaware Acid rain abatement
US5023063A (en) * 1990-03-26 1991-06-11 The University Of Delaware Acid rain abatement
US5059406A (en) 1990-04-17 1991-10-22 University Of Tennessee Research Corporation Desulfurization process
US5192515A (en) * 1990-09-20 1993-03-09 Molecular Technology Corporation Reduction of nitrogen oxide and carbon monoxide in effluent gases
US5199263A (en) * 1991-08-12 1993-04-06 Texas Utilities Electric Co. Combustion system with reduced sulfur oxide emissions
US5200160A (en) * 1991-08-29 1993-04-06 Dravo Lime Company Process for removing sulfur dioxide and nitrogen oxides from flue gases
US5384301A (en) * 1991-11-12 1995-01-24 Massachusetts Institute Of Technology Catalyst for elemental sulfur recovery process
WO1994006717A1 (en) * 1992-09-18 1994-03-31 I. Krüger Systems As Method for the purification of metal-containing aqueous media and method of preparing an adsorbent
US5277890A (en) * 1992-09-28 1994-01-11 Duracell Inc. Process for producing manganese dioxide
US5391218A (en) * 1993-09-08 1995-02-21 Donaldson Company, Inc. Diagnostic and control system for dust collector
US5712219A (en) * 1994-04-08 1998-01-27 Kansas State University Research Foundation Iron oxide magnesium oxide composites and method for destruction of cholrinated hydrocarbon using such composites
US5607496A (en) * 1994-06-01 1997-03-04 Brooks Rand, Ltd. Removal of mercury from a combustion gas stream and apparatus
US5505766A (en) * 1994-07-12 1996-04-09 Electric Power Research, Inc. Method for removing pollutants from a combustor flue gas and system for same
US5948726A (en) * 1994-12-07 1999-09-07 Project Earth Industries, Inc. Adsorbent and/or catalyst and binder system and method of making therefor
US5866014A (en) * 1994-12-08 1999-02-02 Santina; Peter F. Method for removing toxic substances in water
US6214303B1 (en) * 1995-01-20 2001-04-10 Engelhard Corporation Method and apparatus for treating the atmosphere
EP0761239A4 (en) * 1995-03-23 1998-07-08 Toto Ltd DEODORATIVE METHOD, DEODORANT, METHOD FOR THE PRODUCTION OF DEODOR, AND DEODORATING EQUIPMENT
US5888926A (en) * 1995-08-28 1999-03-30 University Of Cincinnati Process for forming a sorbent-metal complex by employing a sorbent precursor
ATE235962T1 (de) * 1995-09-26 2003-04-15 Kobe Steel Ltd Mittel zur entfernung von giftgas
CA2237588A1 (en) * 1995-11-13 1997-05-22 The University Of Connecticut Nanostructured feeds for thermal spray
GB9526131D0 (en) * 1995-12-21 1996-02-21 Celltech Therapeutics Ltd Recombinant chimeric receptors
US5792436A (en) * 1996-05-13 1998-08-11 Engelhard Corporation Method for using a regenerable catalyzed trap
US5871703A (en) * 1996-10-09 1999-02-16 Zero Emissions Technology Inc. Barrier discharge conversion of SO2 and NOx to acids
US6162530A (en) * 1996-11-18 2000-12-19 University Of Connecticut Nanostructured oxides and hydroxides and methods of synthesis therefor
US6214304B1 (en) * 1996-12-02 2001-04-10 L & C STEINMüLLER GMBH Method of removing mercury from a mercury-containing flue gas
US6039783A (en) * 1996-12-03 2000-03-21 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Process and equipment for nitrogen oxide waste conversion to fertilizer
US6248217B1 (en) * 1997-04-10 2001-06-19 The University Of Cincinnati Process for the enhanced capture of heavy metal emissions
AUPP500898A0 (en) * 1998-07-31 1998-08-27 Australian Nuclear Science & Technology Organisation Iron-catalysed oxidation of manganese and other inorganic species in aqueous solutions
US6368510B2 (en) * 1998-09-25 2002-04-09 Friot Corporation Method and apparatus for the removal of arsenic from water
TW510820B (en) * 1999-11-30 2002-11-21 Japan Pionics Method of cleaning of harmful gas and cleaning apparatus
US6398968B1 (en) * 2000-02-25 2002-06-04 Watermark Technologies, Llc Methods for pressure stabilized removal of contaminants from solution
US7247279B2 (en) * 2000-08-01 2007-07-24 Enviroscrub Technologies Corporation System for removal of pollutants from a gas stream
US6610263B2 (en) * 2000-08-01 2003-08-26 Enviroscrub Technologies Corporation System and process for removal of pollutants from a gas stream
US20020074292A1 (en) * 2000-09-26 2002-06-20 Andreas Schlegel Adsorption vessels
ATE503726T1 (de) * 2000-09-26 2011-04-15 Lanxess Deutschland Gmbh Kontakt- und adsorber-granulate
CA2442541A1 (en) * 2001-04-02 2002-10-17 Japan Science And Technology Corporation Manganese/oxygen compound with arsenic adsorption, arsenic adsorbent, and method of adsorptively removing arsenic from aqueous solution

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4552734A (en) * 1983-09-08 1985-11-12 Aquafine Corporation Fluidization process for removing total reduced sulfur compounds from industrial gases
JP2005501973A (ja) * 2001-09-13 2005-01-20 インテック リミティッド 亜鉛回収方法
JP2005518274A (ja) * 2001-12-21 2005-06-23 エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション マンガン酸化物の前処理および再生
JP2005518938A (ja) * 2002-03-06 2005-06-30 エンバイロスクラブ テクノロジーズ コーポレイション マンガン酸化物の再生、前処理および沈殿
JP2005279321A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Nagao Kk 過マンガン酸含有廃液の処理方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014518538A (ja) * 2011-04-13 2014-07-31 モリーコープ ミネラルズ エルエルシー 水和化および水酸基を含む化学種の希土類元素の除去
JP2016501705A (ja) * 2012-11-27 2016-01-21 ラミナー カンパニー,リミテッド 混合用反応装置およびこの反応装置を用いた製造方法
JP2016538989A (ja) * 2013-10-15 2016-12-15 中国科学院過程工程研究所 循環流動床による半乾式同時脱硫・脱硝・脱水銀装置及び方法
JP2015123383A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 月島機械株式会社 連続反応装置及び無機粒子の連続反応晶析方法
JP2015160801A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 ラミナ カンパニー リミテッド 連続式反応器を用いた酸化金属の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20040258609A1 (en) 2004-12-23
WO2004067161A3 (en) 2004-11-11
EP1590082B1 (en) 2008-12-31
ZA200506822B (en) 2006-12-27
ATE419059T1 (de) 2009-01-15
AU2004207590A1 (en) 2004-08-12
MXPA05008061A (es) 2005-10-19
US20080317650A1 (en) 2008-12-25
KR20050103481A (ko) 2005-10-31
CA2516505A1 (en) 2004-08-12
WO2004067161A2 (en) 2004-08-12
BRPI0407007A (pt) 2006-01-10
DE602004018748D1 (de) 2009-02-12
US7419637B2 (en) 2008-09-02
EA200501176A1 (ru) 2006-02-24
CN1761520A (zh) 2006-04-19
EP1590082A2 (en) 2005-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006517511A (ja) 連続流動反応器において処理されるマンガン酸化物
US7041270B2 (en) Pretreatment and regeneration of oxides of manganese
US7488464B2 (en) Metal oxide processing methods and systems
US20040101457A1 (en) Disassociation processing of metal oxides
US11479472B2 (en) Systems and methods to recover value-added materials from gypsum
AU2020210980A1 (en) Systems and methods to treat flue gas desulfurization and metal-bearing waste streams to recover value-added materials
US7232782B2 (en) Regeneration, pretreatment and precipitation of oxides of manganese
JP2005518938A (ja) マンガン酸化物の再生、前処理および沈殿
Harrison Technologies for extracting valuable metals and compounds from geothermal fluids
US20210347648A1 (en) Systems and methods to treat flue gas desulfurization and metal-bearing waste streams to recover value-added materials
KR20080082639A (ko) 이산화염소 및 과산화수소를 이용한 배기 제어 시스템
CA2537274A1 (en) Metal oxide processing methods and systems
JP7280573B2 (ja) リチウム吸着剤の前駆体の製造方法
TWI809255B (zh) 酸性排氣處理劑、酸性排氣處理方法及酸性排氣處理設備
KR20210153622A (ko) 산성 배기가스 처리제, 산성 배기가스 처리방법 및 산성 배기가스 처리설비
US20130243684A1 (en) Systems, methods, and apparatus for iodine removal from high volume dilute brine
JP2003135927A (ja) 排ガス処理方法及び排ガス処理装置
EP4337359A1 (en) Systems and methods to recover value-added materials from gypsum
WO2023136778A1 (en) Method and apparatus for removing a target substance from a gas

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101130