JP2014518538A - 水和化および水酸基を含む化学種の希土類元素の除去 - Google Patents

水和化および水酸基を含む化学種の希土類元素の除去 Download PDF

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Abstract

本開示は、一般に水性の液体媒体から、水酸化物、炭酸塩、水和物、またはオキシヒドロキシル基の形態の標的物質を除去するための方法および希土類元素含有添加物に関する。

Description

本発明は、水和化およびヒドロキシル基を含む化学種の希土類元素除去一般に関し、より詳細には、金属および半金属を収容している水和化および/またはヒドロキシル基を含む化学種の希土類元素除去に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は2012年1月23日出願の、発明の名称が「水和および水酸基を含む化学種の希土類元素による除去」という名称の米国仮特許出願第13/356,581号の一部継続出願であり、かつ以下の米国仮特許出願の利益を主張する。「希土類金属を使用して水を処理する方法および水取扱システム」という名称の、出願日が2011年4月13日である第61/474,902号、「還元/酸化および可溶性および不溶性の希土類元素を使用してオキシアニオンを取り除く方法および装置」という名称の、出願日が2011年4月13日である第61/475,155号、「希土類元素および/または希土類元素を含有する添加物を使用して流体流から標的物質を除去する方法」という名称の、出願日が2011年9月27日である第61/539,780号、「希土類金属を使用して水を処理する方法および水取扱システム」という名称の、出願日が2011年10月31日である第61/553,809号、「酸素ハイドレート化された化学種を希土類元素を使用して水性ストリームから除去する方法」という名称の、出願日が2011年10月13日である第61/546,803号、「水和されたヒドロキシ基を含む化学種からの希土類元素の除去」という名称の、出願日が2012年3月22日である第61/614,427号、「希土類金属を使用して水を処理する方法および水取扱システム」という名称の、出願日が2011年4月18日である第61/476,667号、出願日が2011年10月31日である第61/553,809号、「希土類金属を使用して水を処理する方法および水取扱システム」という名称の、出願日が2011年11月11日である第61/558,887号、「希土類金属を使用して水を処理する方法および水取扱システム」という名称の、出願日が2011年11月28日である第61/564,132号、「リン含有材料の希土類元素による除去」という名称の、出願日が2012年3月22日である第61/614,418号、「リン含有材料の希土類元素による除去」という名称の、出願日が2012年3月21日である第61/613,883号、「非金属含有オキシアニオンの希土類元素を使用した水からの除去」という名称の、出願日が2012年3月21日である第61/613,857号、「プール、温水浴槽および温泉における希土類元素による汚染物質の除去」という名称の、出願日が2011年9月23日である第61/538,634号。なお、これらのそれぞれの全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
2011年9月23日出願の、発明の名称が「スケールを除去すると共にスケール付着の傾向を低下させる水処理方法および水取扱システム」であり、代理人整理番号が第6062−89−3号である、米国特許出願第13/244,092号について相互参照がなされる。なお、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
2011年9月23日出願の、発明の名称が「微粒子二酸化セリウムおよび原位置において、それを製造する方法および使用する方法」であり、代理人整理番号が第6062−89−4号である、米国特許出願第13/244,117号について相互参照がなされる。なお、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
2012年3月2日出願の、発明の名称が「希土類元素を使用した水から汚染物質の除去」という名称であり、代理人整理番号が第6062―89―1号である、米国特許出願
第13/410,081号について相互参照がなされる。なお、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
2012年1月23日出願の、発明の名称が「リン含有物質の希土類元素による除去」という名称であり、かつ代理人整理番号が第6062―89―5号である、米国特許出願番号13/356,574について相互参照がなされる。なお、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
2012年3月28日出願の、発明の名称が「希土類元素を使用する非含金属オキシアニオンの水からの除去」であり、代理人整理番号が第6062―89―2号である、米国特許出願について相互参照がなされる。なお、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
2012年3月28日出願の、発明の名称が「リン含有物質の希土類元素除去」であり、代理人整理番号が第6062−89−5−CIP号である、米国特許出願について相互参照がなされる。なお、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる。
真水資源が次第に不足するにつれて、水質は、急速に主要かつ世界的な懸念となりつつある。産業的および局所的な水資源からの汚染の高次化および真水帯水層への塩水の侵入に加えて、飲料水において、一般的には使用されている殺菌剤、特に(HOCl/OClの形の)遊離塩素およびモノクロラミン(NHCl)は、金属および半金属と反応して可溶性の生成物を生じさせる。例えばモノクロラミンは、鉛と反応し、飲料水におけるより高い鉛レベルに導く可溶性の鉛(II)生成物を生じさせると考えられている。
都市用、産業用およびレクリエーション用の水域から汚染物質を除去するために、様々な技術が使用されてきた。そのような技術の例には、アルミナおよび活性炭などの高表面積物質上への吸着、陰イオン交換樹脂によるイオン交換、同時沈殿および電気透析が含まれる。しかしながら、汚染物質を除去するための大部分の技術は、問題となる汚染物質を除去することの難しさ、より詳しくは金属および非金属の汚染物質化学種を除去することの難しさによって、妨げられる。
これらのおよび他のニーズは、この開示の様々な実施形態および構成により対処される。本開示は、希土類元素を含む組成物を使用して金属および半金属の標的物質を含む、様々な汚染物質を除去することに向けられている。
一実施形態において、組成物は以下の化学式を有し、
上記式中、0≦X≦8であり、MSは以下のうちの1つであり、
M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(OH)(n−1)M(HO)(OH) (n−2)、M(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−
3)、M(OH) (n−3)、M(HO)(OH) (n−4)、M(OH) (n−4)、M(HO)(OH) (n−5)、M(OH) (n−5)、M(OH) (n−6)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、M(HO)(O) (n−6)、M(HO)(O) (n−8)、M(HO)(O) (n−10)、M(HO)CO (n−2)、MCO (n−2)、M(HO)(CO (n−4)、M(CO (n−4)、M(HO)(CO (n−6)、M(CO (n−6)、M(HO)(CO (n−8)、M(CO (n−8)、M(HO)(CO (n−10)、M(CO (n−10)、M(CO (n−12)、M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(HO)(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、およびM(HO)(O) (n−6)。Mは、5、13、22〜33、40〜52、56、72〜84および88〜94からなる群より選択される原子番号の金属あるいは半金属である。記号nは、8以下の実数であってMの電荷あるいは酸化状態を表わす。
一用途において、組成物は液体の媒体中にあり、かつ媒体はMの主化学種としてMSに有利に作用するのに十分なpHおよびEhを有する。
一用途において、Mは、ホウ素、バナジウム、クロム、カドミウム、アンチモン、鉛およびビスマスのうちの1つまたは複数である。
一実施形態において、方法は、標的物質を除去するために、媒体中において、希土類元素を含有する添加物を金属あるいは半金属標的物質と接触させる。標的物質は、主化学種としての水酸化物、炭酸塩、水和物あるいはオキシ水酸化物の形態である。
一実施形態において、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩および/または水和物を除去するために、媒体中で、希土類元素を含有する添加物を金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させる方法が提供される。
希土類元素を含有する添加物は、水溶性あるいは水不溶性とすることができる。
一用途において、標的物質は、5、13、22〜33、40〜52、56、72〜84および88〜94からなる群より選択される原子番号を有する。
一用途において、接触させるステップが、
(a)標的物質を含んでいる化学種を、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび水和物の1つまたは複数の形態の主要化学種に酸化させる酸化剤を媒体に導入し、前記標的物質を含有する化学種が、前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物とは異なっているサブステップと、
(b)その後、希土類元素を含有する添加物を、媒体中において、前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物に接触させて、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物を除去するサブステップと、を有する。
一用途において、接触させるステップが、
(a)金属あるいは半金属を含む標的物質含有化学種を、前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物の形態の主要化学種へと還元するために媒体に還元剤を導入し、前記標的物質含有化学種が前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物とは異なるサブステップと、
(b)その後、媒体中において、希土類元素を含有する添加物を、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物に接触させて、金属ある
いは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物を除去するサブステップと、を有する。
一用途において、接触させるステップが、
(a)塩基および/または塩基均等物を媒体中に導入して、金属あるいは半金属を含む標的物質含有化学種を、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物の形態の主要化学種に転換し、前記標的物質含有化学種が前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物とは異なるサブステップと、および
(b)その後、媒体中において、希土類元素含有添加物を、前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩および/または水和物に接触させて、前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、および/または水和物を除去するサブステップと、を有する。
一用途において、接触させるステップが、
(a)媒体に、酸および/または酸均等物を導入して、金属あるいは半金属を含む標的物質含有化学種を、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物の形態の主要化学種に転換し、前記標的物質含有化学種が、前記金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物とは異なるサブステップと、
(b)その後、媒体中において、希土類元素含有添加物を、金属あるいは半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物に接触させて、前記金属あるいは水酸化半金属、炭酸塩、オキシヒドロキシルおよび/または水和物を除去するサブステップと、を有する。
本開示は、多くの利点を有することができる。例えば、希土類元素含有組成物は、溶解しあるいは溶解していない化学種の形態にかかわらず、多数の標的物質を効果的に除去できる。実例として、組成物は、コロイド、水和物、炭酸塩、水酸化物およびオキシヒドロキシルを含む、様々な形態の鉛および鉛化学種を除去できる。pHおよび/またはEhは選択された主要な標的物質の化学種を生じさせるべく調整することができ、それは他の標的物質化学種の希土類元素除去に比較すると希土類元素組成物によって、より効果的に除去される。したがって、選択した標的物質のハイレベルな除去を実現できる。
これらのおよび他の利点は、この開示から明らかである。
本明細書に用いる「a」あるいは「an」実体という用語は、その実体の1つ以上を指している。そのようなものとして、「a」(または「an」)、「1つまたは複数」および「少なくとも1つの」という用語は、本明細書において、取り換え可能に使用される。ここで留意されるべきことは、用語、「備える」、「含む」および「有する」という用語は取り換え可能に使用できることである。
「吸収」は1つの物質が他の物質の内部構造に浸透することを指し、吸着と区別される。
「吸着」は、吸着剤と呼ばれる他の物質の表面に原子、イオン、分子、多原子イオンあるいは他の物質が付着することを指す。典型例として、吸着のために引力は、共有結合、金属結合、配位結合、イオン結合、水素結合、静電気力(例えば、ファンデルワールス力および/またはロンドン力)、その他同種のものなどの結合および/または力の形態とすることができる。
「少なくとも1つの」、「1つまたは複数の」および「および/または」は、使用時に、接続および離接の両方の開放型の表現である。例えば、「少なくとも1つのA、BおよびC」、「少なくとも1つのA、BあるいはC」、「A、BおよびCの1つまたは複数」
、「A、BあるいはCの1つまたは複数」および「A、Bおよび/またはC」という各表現は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、AとBが一緒に、AとCが一緒に、BとCが一緒に、あるはA、BとCが一緒にということを意味する。「水」という用語は、任意の水性流を指す。水は、任意の水性流から生じることができ、水性流は任意の自然なおよび/または産業的な水源に由来できる。そのような水性流および/または水の非限定的な例は、飲料水、飲用水、レクリエーション用水、生産工程に由来する水、汚水、プール用水、温泉水、冷却水、ボイラー水、処理水、局所的な水、汚水、農業用水、地上水、発電所水、改善水、混合水、およびそれらの組み合わせである。
「凝集」(agglomerate)および「凝結」(aggregate)という用語は、1つまたは複数の物質が塊に集まることにより形成された組成物を指す。
「結合剤」は一般的には凝集する物質を一体に結合させる1つまたは複数の物質を指す。結合剤は、典型的に固体、半固体あるいは液体である。結合剤の非限定的な例は、ポリマー物質、タール、ピッチ、アスファルト、ワックス、セメント水、溶液、分散液、粉、ケイ酸塩、ゲル類、油、アルコール、粘土、澱粉、ケイ酸塩、酸、糖蜜、石灰、リグノスルホナート油、炭化水素、グリセリン、ステアリン酸塩、あるいはそれらの組み合わせである。結合剤は、凝集する物質と化学的に反応することができ、あるいは反応することができない。化学反応の非限定的な例には、水和作用/脱水作用、金属イオン反応、沈殿/ゲル化反応および表面電荷修正が含まれる。
「炭酸塩」は一般的には炭酸ラジカルあるいはイオン(CO −2)を含んでいる化学物質を指す。最も普通の炭酸塩は、無機塩基(例えば、金属水酸化物)を炭酸(HCO)と反応させることにより形成される塩類である。通常の炭酸塩は、等しい量の酸と塩基が反応したときに形成され、重炭酸塩は、酸性炭酸塩あるいは炭酸水素塩とも呼ばれ、酸が過剰に存在するときに形成される。炭酸塩の例には、炭酸ナトリウム(NaCO)、重炭酸ナトリウム(NaHCO)および炭酸カリウム(KCO)が含まれる。
「清澄化」あるいは「清澄」という用語は、懸濁したあるいはコロイド性固体を重力沈下技術によって、除去することを指す。
「凝固」という用語は、コロイド性物質を懸濁状態に保つ力を中和することによって、コロイドを不安定化させることを指す。陽イオンの凝固剤は、正の電荷を与えてコロイドの陰電荷(ゼータ電位)を低下させる。コロイドは、それによって、(凝集粒子として公知の)より大きい粒子を形成する。
「組成物」という用語は、分子、多原子イオン、化学物質、配位錯体、配位化合物、その他同種のものなどの、1つまたは複数の原子を含む1つまたは複数の化学ユニットを指す。明らかなように、組成物は、共有結合、金属結合、配位結合、イオン結合、水素結合、静電気力(例えば、ファンデルワールス力およびロンドン力)、その他同種のものなどの様々なタイプの結合および/または力によって、一体に保持できる。
「化学種」あるいは「種」は、原子、元素、分子、分子フラグメント、イオン、化合物および他の化学構造である。
「化学的な変換」は、ある物質の少なくとも一部がその化学的な組成を化学反応によって、変換させるプロセスを指す。「化学的な変換」は、「物理的な変換」とは異なる。物理的な変換は、化学的な組成は化学的に変換されないが、サイズあるいは形状などの物理的な特性が変換されるプロセスを指す。
「水の内部に含まれる」という用語は一般的には、水の内部に懸濁されおよび/または溶解される物質を指す。水は典型的に、溶解する材料および水溶性の材料のための溶媒である。さらに、水は典型的に、不溶性の物質および水不溶性物質のための溶媒ではない。
懸濁物質は実質的に水には不溶性であり、かつ溶解する物質は実質的に水に可溶性である。懸濁物質は、ある粒子サイズを有する。
「解毒する」あるいは「解毒」は、化学的および/または生物学的な標的物質などの標的物質を、人間あるいは他の動物などの生物に対し無毒のあるいは有害でないものにすることを含む。標的物質は、標的物質を毒性のないあるいは有害な形態あるいは化学種に転換することによって、毒性のないものにすることができる。
「消化する」あるいは「消化」という用語は、標的物質を消化するために微生物、特に細菌を使用することを指す。このことは一般的には、汚染された水を細菌および分子的な酸素と強制的に混合することにより確立される。
「消毒する」あるいは「消毒」という用語は、細菌、菌類、原生動物およびウイルスなどの微生物を殺しあるいはその成長を阻害するために、抗菌物質を使用することを指す。一般的な抗菌物質には、酸化剤、還元剤、アルコール、アルデヒド、ハロゲン、フェノール樹脂、第四級アンモニウム化合物、銀、銅、紫外線および他の物質が含まれる。
「凝集」という用語は、典型的にポリマーである凝集剤を使用して、凝集粒子の間に架橋を形成すると共に粒子を大きな集塊あるいは凝集塊に結合するプロセスを指す。架橋は、ポリマー鎖の部分が異なる粒子に吸着して粒子が凝集することを助けるときに生じる。
「流体」という用語は、液体、気体あるいはその両方を指す。
「ハロゲン」は、周期表のうちIUPAC形式の第17族(以前は第VII、VIIA族)の非金属元素であり、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)およびアスタチン(At)を含む。暫定的に系統名によって、ウンウンセプチウムと呼ばれる、人工的に創られた元素117は、ハロゲンとすることもできる。
「ハライド化合物」は、その化合物の一部分として少なくとも1つのハロゲン原子を有すると共に、他の部分がハロゲンよりも負に帯電していない(または、より陽電気を帯びた)元素あるいは遊離基である化合物である。ハライド化合物は、典型的にフッ化物、塩化物、臭化物、沃化物あるいはアスタタイド化合物である。多くの塩類は、ハライドアニオンを有するハライドである。ハライドアニオンは、陰電荷を支持しているハロゲン原子である。ハライドアニオンは、フッ化物(F)、塩化物(Cl)、臭化物(Br)、沃化物(I)およびアスタタイド(At)である。
水素原子に共有結合によって、被接続酸素原子を収容している化学官能基を、「ヒドロキシル」は、一般に参照する。それが化学種に現れるときに、ヒドロキシル基はいくらかの反応的なおよび相互作用的な特性を水に付与する(イオン化能(ionizability)、水素結合その他)。1つまたは複数のヒドロキシル基を含む化学種は典型的に「ヒドロキシル種」と呼ばれる。ヒドロキシル基のニュートラルな形態はヒドロキシルラジカルである。ヒドロキシル基(OH)のアニオンの形態は「水酸化物」あるいは「水酸化アニオン」と呼ばれている。
固体、あるいは、流体構成成分として生じるかどうか、そして、化合物あるいは荷電化学種として生じるかどうか、化合物の種類あるいは化学的に収容していることが水によって、結合した他の化学種のいずれかを、用語「水和種」は一般に参照する。炭酸ソーダ、NaCO・10HO、のようないくつかの水和物の場合、水はゆるく保持されていて加熱により容易に失われるが、硫酸、SO・HOあるいはHSOのような他の場合、水は化合水として強く保持される。
「無機物」という用語は一般的には、有機物ではない化学物質あるいは他の化学種を指す。
「不溶性である」という用語は、水中において、固体であることおよび/または固体として残ることが意図されている物質を指す。不溶性の物質は、カラムなどの装置内に保持することができ、あるいは濾過などの物理的な手段を用いてバッチ反応から容易に回収できる。不溶性の物質は、何週間あるいは何ヶ月にもわたって、長期の水中浸漬ができ、質量はほとんど失われない。典型的に、質量の少しの損失は、不溶性の物質の長期水中浸漬後において、約5%未満の質量の損失を指す。
「イオン」は一般的には、電荷を有する原子あるいは原子団を指す。イオン上の電荷は、負あるいは正であり得る。
「有機性炭素」あるいは「有機物」は一般的には、炭素酸化物、炭化物、二硫化炭素、その他などの二元素化合物、金属シアン化物、金属カルボニル、ホスゲン、硫化カルボニル、その他などの三元化合物、およびアルカリおよびアルカリ土類金属炭酸塩などの金属炭酸塩を除く任意の炭素化合物を指す。
「酸化剤」という用語は一般的には、物質からの1つまたは複数の電子の除去を伝達しおよび/または支援する化学物質および物理的なプロセスのうちの一方または両方を指す。1つまたは複数の電子が除去された物質は酸化される。物理的なプロセスについて言うと、物理的なプロセスは、酸化される物質からの1つまたは複数の電子の除去において、除去しおよび/または支援できる。例えば、酸化される物質は、酸化される物質との電磁気エネルギーの相互作用がその物質から1つまたは複数の電子を実質的に除去するのに十分であるときに電磁気エネルギーによって、酸化できる。他方では、酸化される物質との電磁気エネルギーの相互作用が、1つまたは複数の電子を除去するのには十分でないが、電子をより高いエネルギー状態に励起するのに十分であり得るときに、励起状態の電子は、化学物質、熱エネルギー、あるいはそのようなもののうちの1つまたは複数によって、より容易に除去できる。
「オキシアニオン」および/または「オキソアニオン」という用語は一般的にはAxO z−という一般的な化学式の陰電荷を有する陰イオン性の化学物質を指す。(ここで、Aは酸素以外の化学元素を表し、「O」は元素である酸素を表し、かつx、yおよびzは実数を指す)。汚染化学物質としてオキシアニオンを含む実施形態においては、「A」は、金属、半金属および/または非金属元素を指す。金属ベースのオキシアニオンの例は、クロム酸塩、ウォルフラム酸塩、モリブデン酸塩、アルミン酸塩、ジルコン酸、その他を含む。半金属ベースのオキシアニオンの例は、ヒ酸塩、亜ヒ酸塩、アンチモン酸塩、ゲルマニウム酸塩、ケイ酸塩、その他を含む。非金属ベースのオキシアニオンの例は、リン酸塩、セレン酸塩、硫酸塩、その他を含む。好ましくは、オキシアニオンは、7、13〜17、22〜26、31〜35、40〜42、44、45、49〜53、72〜75、77、78、82、83 85、88、および92の原子数の元素のオキシアニオンを含む。これらの元素には、窒素、アルミニウム、シリコン、燐、硫黄、塩素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、バリウム、ヒ素、セレニウム、臭素、ガリウム、ゲルマニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、インジウム、スズ、ヨウ素、アンチモン、テルル、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、イリジウム、プラチナ、鉛、ビスマスアスタチン、ラジウムおよびウランが含まれる。
「オキシ化学種」および/または「オキソ化学種」という用語は一般的には、陽イオン性、陰イオン性、あるいは中性の、一般的な化学式Aの化学物質を指す(ここで、Aは酸素以外の化学元素を表し、Oは元素である酸素を表し、かつxおよびyは実数を指す)。汚染化学物質がオキシアニオンである実施形態において、「A」は金属、半金属および/または非金属元素を指す。オキシアニオンあるいはオキソアニオンは、オキシ化学
種あるいはオキソ化学種の1つのタイプである。
「磨き」という用語は、小さい(通常は顕微鏡的な)粒子状の物質あるいは溶解した標的物質の極めて小さな集合を水から除去するための、濾過などの任意の処理を指す。
条件「細孔容積」および「細孔寸法」という用語は、それぞれ任意の組合せの測定方法によって、なされる細孔容積および細孔寸法の決定を指す。好ましくは、細孔寸法および細孔容積は、細孔寸法および容積を決定するための任意の適切なBJH法(Barret−Joyner−Halenda method)により決定される。さらに、ここで理解されることは、本明細書において、用いる細孔寸法と細孔直径は、取り換え可能に使用できることである。
「沈殿」は一般的には、不溶性の標的材料を積んだ希土類元素組成の形態の溶解した標的物質の除去を指す。標的物質を帯びた希土類元素の組成物は、標的を帯びたセリウム(IV)組成物、標的を帯びた希土類元素含有添加剤組成物、標的を帯びたセリウム(IV)以外の希土類元素を含む組成物、あるいはそれらの組み合わせを含むことができる。典型例として、標的物質を帯びた希土類元素組成物は、不溶性の標的物質を帯びた希土類元素組成物を含む。例えば「沈殿」は、セリウム(IV)組成物、希土類元素含有添加物、あるいはセリウム(IV)以外の希土類元素の1つまたは複数による、標的物質の吸着および吸収などのプロセスを含む。標的物質を帯びた組成物は、例えばセリウム(III)、ランタン(III)、あるいは+3の酸化数の酸化状態の他のランタノイドなどの、+3の酸化数の希土類元素を含むことができる。
「主要化学種」は一般的には、特定の組み合わせの状態下において、カチオンが存在する主要化学種を指す。通常はカチオンに適用されるけれども、「主化学種」という用語は、負に帯電しあるいは帯電していないものにも適用される。
「ラジカル」は一般的には、いくつかの特定の空間構造において、一体に接続されるとともに、一般的には単一のユニットとして化学反応に関与する原子あるいは原子団を指す。ラジカルは、より一般的には、1つまたは複数の不対電子を有した原子、分子あるいはイオンである(原子団も多分okである)。ラジカルは、正味の陽のあるいは陰の電荷を有することができ、あるいは中性であり得る。
「希土類元素」は、イットリウム、スカンジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウムエルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムのうちの1つまたは複数を指す。明らかなように、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウムエルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムは、ランタノイドとして公知である。
「希土類元素」、「希土類元素含有組成物」、「希土類元素含有添加物」および「希土類元素含有粒子」という用語は、その用語の単数形および複数形の両方を指す。一例として、「希土類元素」という用語は、単一の希土類元素および/または希土類元素の組合せおよび/または混合物を指し、かつ「希土類元素含有組成物」という用語は、単一の希土類元素を含む単一の組成物、および/または1つまたは複数の希土類元素を含有している異なる希土類元素含有組成物の混合物、および/または1つまたは複数の希土類元素を含有する単一の組成物を指す。「希土類元素含有添加物」および「希土類元素含有粒子」という用語は、単一の希土類元素を含む単一の組成物、および/または1つまたは複数の希土類元素を含有する異なる希土類元素含有組成物の混合物、および/または1つまたは複数の希土類元素を含有している単一の組成物を含む添加剤あるいは粒子である。「処理された希土類元素組成物」という用語は、組成的に変更されていない希土類元素含有ミネラ
ル以外の希土類元素を含む任意の組成物を指すだけではない。言い換えると、 本明細書
に用いる「処理された希土類元素含有組成物」は、粉砕された天然に存在する希土類元素含有ミネラルを除外する。しかしながら、本明細書に用いる「処理された希土類元素含有組成物」は、ミネラルの希土類元素を含む部分の化学組成および化学構造の一方または両方が組成的に変更された希土類元素含有ミネラルを含む。より詳しくは、粉砕された自然に生じたバストネサイトは、処理された希土類元素含有組成物および/または処理された希土類元素含有添加物とは考えられない。しかしながら、合成的に準備されたバストネサイトまたは自然に生じたバストネサイトの化学的な変換により準備された希土類元素含有組成物は、処理された希土類元素含有組成物および/または処理された希土類元素含有添加物と考えられる。処理された希土類元素および/または希土類元素含有組成物および/または添加物は、一用途においては、天然に存在するミネラルではないが合成的に製造されたものである。例示的な天然に存在する希土類元素含有ミネラルは、バストネサイト(炭酸フッ化物ミネラル)およびモナザイトを含む。他の天然に存在する希土類元素含有ミネラルには、エシナイト、カツレン石、アパタイト、ブリトライト、アナグマ石、セル石、フッ化セル石、蛍石、ガドリン石、パリサイト、スチルウェル石、シンチサイト、チタン石、ゼノタイム、ジルコンおよびジルコノライトが含まれる。例示的なウランミネラルには、閃ウラン鉱(UO)、ピッチブレンド(混合酸化物、通常はU)、ブラネライト(ウラン、希土類、鉄およびチタンの複合酸化物)、コフィン石(ウランケイ酸塩)、カルノー石、燐灰ウラン石、デービド鉱、ゴム石、銅ウラン鉱およびウラノフェーンが含まれる。1つの調合において、希土類元素含有組成物は、周期表のグループ1、2、4〜15あるいは17のうちの1つまたは複数の元素、ウラン、硫黄、セレニウム、テルルおよびポロニウムなどの放射性化学種を実質的に含まない。
「還元性の薬剤」、「還元剤」あるいは「レジューサ」という用語は一般的には、還元される他の化学種あるいは薬剤に1つまたは複数の電子を与える元素または化合物を指す。還元プロセスにおいて、還元性の薬剤は酸化され、かつ1つまたは複数の電子を受け入れる他の化学種は還元される。
用語「除去」、「除去する」あるいは「除去している」という用語は、水および/または水取扱システムに含まれる標的物質の収着、沈殿、転換、解毒、不活性化および/またはそれらの組み合わせを指す。
「可溶性の」という用語は、水あるいは他の溶媒などの流体中に容易に溶解する物質を指す。この開示の目的上、予想されることは、可溶性の物質の溶解が必然的に日にちではなく分の時間スケールで生じることである。可溶性であると考えられる物質については、その物質の少なくとも約5gが約1リットルの流体中に溶解すると共に流体中において、安定的であるなどの、流体中において、著しい溶解度をその物質/組成物が有することが必要である。
「収着」という用語は、吸着、吸収あるいは吸着および吸収の両方を指す。
「懸濁液」という用語は、典型的に微粒子の形で液体中に分散した固形物の不均質な混合物を指す。懸濁液において、固形物微粒子は連続液体相中に分散した分散相の形態となる。「コロイド」という用語は、典型的に引力に起因して連続液体相から沈降しない固形物の微粒子を含む懸濁液を指す。「コロイド」は典型的に、寸法が約10〜10,000オングストロームに及ぶ、連続媒体中に分散された微粒子を有する系を指す。本明細書で以下に使用するように、「懸濁液」、「コロイド」あるいは「スラリー」という用語は、連続液体相中に分散しおよび/または懸濁した、1つまたは複数の物質を指すために取り換え可能に使用される。
「表面積」という用語は、任意の適切な表面積測定法により決定される、材料および/
または物質の表面積を指す。好ましくは、表面積は、材料および/または物質の特定の面積を決定する、任意の適切なBET(Brunauer−Emmett−Teller)法の分析技術により決定される。
「水取扱システム」という用語は、収容し、運搬し、操作し、物理的に変換し、化学的に処理し、機械的に処理し、精製し、水溶性の組成物を生成しおよび/または形成し、その水溶性の組成物を処理し、1つまたは複数の他の水および任意のそれらの組み合わせと混合しおよび/または混ぜ合わせるシステムを指す。
「水取扱システムの構成部品」は、水を加工しおよび/または処理する装置の1つまたは複数の作動ユニットおよび/または部分(汚水槽、反応器、清浄器、処理容器あるいはユニット、撹拌槽あるいは要素、洗浄回路、沈殿容器、分離容器あるいはユニット、沈降タンクあるいは容器、リザーバー、ポンプ、エアレーター、冷却塔、熱交換器、弁、ボイラー、濾過装置、固液および/または気液分離器、ノズル、炭水車、その他)、作動ユニットおよび/または装置を相互に接続する導管(配管、ホース、チャネル、アクアダクト、溝、その他)、および導管により運搬される水を指す。水取扱システムの構成部品と導管は、流体的に連通している。
「水」および「水取扱システム」という用語は、取り換え可能に使用される。すなわち、「水」という用語は「水取扱システム」という用語を指すために使用することができ、かつ「水取扱システム」という用語は「水」という用語を指すために使用できる。
上記は、この開示のいくつかの態様の理解を与えるために、この開示の簡略化した要約である。この要約は、開示およびその様々な実施形態の広範囲にわたるものでもなければ網羅的でもない概要である。ここで意図されていることは、この開示のキーあるいは重要な要素を特定することでもなければこの開示の範囲を詳細に描写することでもなく、しかしながら以下に示されるより詳細な説明への導入として簡略化された形でこの開示の選択された概念を示すことである。明らかなように、上述したあるいは以下に詳述される特徴の1つまたは複数、5、13、22〜33、40〜52、72〜84および89〜94からなる群より選択される原子番号の金属あるいは半金属を、単独であるいは組み合わせて利用するこの開示の他の実施形態は可能である。
本明細書に組み込まれてその一部を構成する、添付の図面は、この開示の実施形態を図示すると共に、上記されたこの開示の全般的な説明および以下の詳細な説明と共に、この開示の原理を説明する役割をする。
一実施形態の水取扱システムおよび方法を示すフローチャート。 ホウ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ホウ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ホウ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ホウ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ホウ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 タリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 タリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 タリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 タリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バナジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バナジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バナジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バナジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バナジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉄の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉄の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉄の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉄の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉄の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉄の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニッケルの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニッケルの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニッケルの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニッケルの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニッケルの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ガリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ガリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ゲルマニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ヒ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図を示す。 ヒ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図を示す。 ヒ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図を示す。 ヒ素の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図を示す。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニオビウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニオビウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニオビウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ニオビウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 モリブデンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 モリブデンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 モリブデンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テクネチウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テクネチウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テクネチウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テクネチウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テクネチウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テクネチウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ルテニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ルテニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ルテニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ルテニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ロジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ロジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 パラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 パラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 パラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 カドミウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 カドミウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 カドミウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 インジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 インジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 スズの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 スズの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 スズの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 スズの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 スズの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アンチモンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アンチモンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アンチモンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アンチモンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 テルルの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ハフニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 タングステンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 タングステンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 レニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 レニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 オスミウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 白金の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 白金の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 金の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 金の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 金の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 水銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 水銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 水銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 水銀の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ポロニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ポロニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アクチニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アクチニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 トリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 トリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 トリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 トリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 トリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プロトアクチニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プロトアクチニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ウラニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ネプツニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ネプツニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ネプツニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ネプツニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ネプツニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プルトニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プルトニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プルトニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プルトニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プルトニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 プルトニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 積載量(mg/g)(縦軸)とヒ素濃度(グラム/リットル)(横軸)を示すグラフ。 最終的なヒ素濃度(mg/L)(縦軸)とセリウム:ヒ素のモル比(横軸)を示すグラフ。 最終的なヒ素濃度(mg/L)(縦軸)とセリウム対ヒ素のモル比(横軸)を示すグラフ。 セリウム(III)またはセリウム(IV)溶液を硫化亜ヒ酸塩溶液および硫酸塩ヒ酸塩溶液に添加して形成された沈殿物の一連のXRDパターン。 捕捉されたヒ素(マイクロモル)(縦軸)と添加されたセリウム(マイクロモル)(横軸)を示すグラフ。 ガスパーライト(CeAsO)と新規な三方晶相CeAsO・(HO)との間の構造的な相違を示す一連のXRDパターン。 三方晶CeAsO・(HO)(実験)、三方晶CeAsO・(HO)(シミュレーション)および三方晶BiPO・(HO)0.67(シミュレーション)の間の構造的な相違を示す一連のXRDパターン。 ヒ素容量(mgヒ素/g酸化セリウム)と様々な溶液組成を示すグラフ。 ヒ素(V)濃度(ppb)と処理された総容積を示すグラフ。 mgヒ素/g酸化セリウム(縦軸)と試験溶液の状態(横軸)を示すグラフ。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ビスマスの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 アルミニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 コバルトの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 クロムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 マンガンの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 銅の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ジルコニウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 亜鉛の主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 バリウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。 ラジウムの主要化学種の特定状態下における先行技術のプールベ図。
図1に示したように、本開示は、汚染あるいは汚染物質などの標的物質あるいは標的物質を含有する化学種の、希土類元素を含有する組成物、添加物あるいは粒子による水からの除去および/または水の無毒化、水取扱システム、または水溶性の媒体あるいは他の水溶性の媒体に向けられている。好ましくは、希土類元素を含有する組成物、添加物あるいは粒子は、処理された希土類元素含有組成物、添加物あるいは粒子である。一部の実施形態において、標的物質あるいは標的物質含有化学種は、標的物質、標的物質含有化学種あるいはその誘導体を含む標的物質を帯びた希土類元素を含有する組成物を形成することにより、除去されおよび/または無毒化される。標的物質は、無機オキシ化学種(オキシアニオン以外)、水酸化イオンあるいはヒドロキシラジカルを含むヒドロキシル種、水和種、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である。希土類元素含有組成物は、可溶性あるいは不溶性とすることができ、かつ一般的にはセリウム、セリウム含有化合物、ランタン、ランタン含有化合物、あるいはその混合物である。より一般的な希土類元素含有組成物は、酸化セリウム(IV)、酸化セリウム(III)、セリウム(IV)塩、セリウム(III)塩、酸化ランタン(III)、ランタン(III)塩、あるいはその混合物である。標的物質を帯びた希土類元素組成物は、標的物質および/またはその化学種、あるいは標的物質の一部および/またはその化学種のうちの1つまたは複数を含む。
希土類元素含有添加物
希土類元素含有組成物、添加物および/または粒子は水溶性、水不溶性、水溶性および/または水不溶性の希土類元素含有組成物、添加剤および/または粒子、部分的に水溶性の希土類元素含有組成物、添加物および/または粒子、および/または部分的に水不溶性の希土類元素含有組成物、添加物および/または粒子の組み合わせとすることができる。
一般的には、希土類元素含有組成物、添加物および/または粒子はセリウムを含む、セリウム含有化合物の形態および/またはセリウム、ランタンの分離されたイオンの形態、ランタン含有化合物の形態および/またはランタンの分離されたイオンの形態、あるいはその混合物である。より一般的な希土類元素含有組成物、添加剤および粒子は、酸化セリウム(IV)、セリウム(III)酸化物、セリウム(IV)塩類、セリウム(III)塩類、ランタン(III)酸化物、ランタン(III)塩類、または混合物および/またはそれらの組み合わせである。
希土類元素含有組成物、添加物および/または粒子は、1つまたは複数の希土類元素を含有できるとともに、易流動性の粉体、液体の調合物、または他の形などの任意の適切な形態とすることができる。例の希土類元素含有組成物の添加剤および粒子には、セリウム(III)酸化物、セリウム(IV)酸化物、セリウム(IV)塩類(セリウム塩化物、セリウム臭化物、セリウム沃化物、硫酸セリウム、セリウム硝酸塩、セリウム塩素酸塩およびセリウム蓚酸塩等)、セリウム(III)塩類(セリウム塩化物、セリウム臭化物、セリウム沃化物、硫酸セリウム、セリウム硝酸塩、セリウム塩素酸塩、塩化セリウムおよびセリウム蓚酸塩等)、ランタン(III)酸化物、ランタン(III)塩類(ランタン塩化物、ランタン臭化物、ランタン沃化物、ランタン塩素酸塩、ランタン硫酸塩、ランタン蓚酸塩およびランタン硝酸塩等)、およびそれらの混合物が含まれる。
希土類元素含有添加物中の希土類元素および/または希土類元素含有組成物は、希土類元素の元素、イオン、または複合的な形態とすることができる。希土類元素および/または希土類元素含有組成物は、水などの流体に含有され、またはナノ粒子の形態、ナノ粒子より大きな粒子、凝集体、または凝結体、あるいはそれらの組合せおよび/または混合物とすることができる。希土類元素および/または希土類元素含有組成物は、支持されあるいは支持されないものとすることができる。希土類元素および/または希土類元素含有組成物は、1つまたは複数の希土類元素を含むことができる。希土類元素は、同じあるいは異なる原子価および/または酸化状態および/または酸化数とすることができる。希土類元素は、二つ以上のイットリウム、スカンジウム、セリウム、ランタン、プラセオジムおよびネオジムのうちの二つ以上などの、異なる希土類元素の混合物とすることができる。
希土類元素および/または希土類元素含有組成物は、一用途においては、処理された希土類元素含有組成物であって、天然に存在するおよび/または派生したミネラルを含まないあるいは実質的に含まない。1つの調合において、希土類元素または希土類元素含有組成物は、周期表の第1、2、4〜15あるいは17族のうちの1つまたは複数の元素を実質的に含まず、かつウラン、硫黄、セレニウム、テルルおよびポロニウムなどの放射性化学種を実質的に含まない。
いくつかの調合において、希土類元素含有組成物は1つまたは複数の希土類元素を含む。例により限定されることは望まないが、希土類元素含有組成物は第1の希土類元素および第2の希土類元素を含むことができる。第1および第2の希土類元素は、同じあるいは異なる原子番号を有することができる。いくつかの調合において、第1の希土類元素はセリウム(III)から成り、かつ第2の希土類元素はセリウム(III)以外の希土類元素を含む。セリウム(III)以外の希土類元素は、三価の希土類元素、セリウム(IV)、または三価セリウム以外の他の希土類元素の1つまたは複数とすることができる。例えば、希土類元素含有組成物の混合物は、+3の酸化状態の第1の希土類元素および+4の酸化状態の第2の希土類元素から構成できる。一部の実施形態では、第1および第2の希土類元素は同じであってセリウムを含む。より詳しくは、第1の希土類元素はセリウム(III)から成り、かつ第2の希土類元素はセリウム(IV)を含む。好ましくは、セリウムは、主に水溶性のセリウム(III)塩類の形態であり、残りのセリウムは実質的に水に不溶性セリウム組成物である酸化セリウムとして存在する。
1つの調合において、セリウムは、主に酸化セリウム(IV)の形態であるが、残りのセリウムは分離されたセリウム(III)塩類として存在する。+3および+4の酸化状態の混合物の希土類元素を含有する組成物においては一般的には希土類元素の少なくとも一部が+4の酸化状態であり、より一般的には希土類元素の少なくともほとんどが+4の酸化状態であり、より一般的には希土類元素の少なくとも約75重量%が+4の酸化状態であり、さらにより一般的には希土類元素の少なくとも約90重量%が+4の酸化状態であり、かつさらにより一般的には希土類元素の少なくとも約98重量%が+4の酸化状態である。希土類元素含有組成物は、一般的には少なくとも約1ppm、より一般的には少なくとも約10ppm、さらにより一般的には少なくとも約100ppmのセリウム(III)塩類を含む。一部の実施形態において、希土類元素含有組成物は、酸化セリウムとして計算される少なくとも約0.0001重量%のセリウム(III)塩類、好ましくは少なくとも0.001重量%のセリウム(III)塩類、かつさらに好ましくは少なくとも0.01重量%のセリウム(III)塩類を含む。さらに、一部の実施形態において、希土類元素含有組成物は一般的には、少なくとも約20,000ppmのセリウム(IV)、より一般的には少なくとも約100,000ppmのセリウム(IV)、およびさらにより一般的には少なくとも約250,000ppmのセリウム(IV)を含む。
いくつかの調合において、セリウム(III)に対するセリウム(IV)のモル比は、
約1〜約1×10−6、より一般的には約1〜約1×10−5、さらにより一般的には約1〜約1×10−4、そのうえさらにより一般的には約1〜約1×10−3、なおより一般的には約1〜約1×10−2、なおもっとより一般的には約1〜約1×10−1、なおさらにより一般的には約1〜約1である。そのうえ、いくつかの調合においてセリウム(IV)に対するセリウム(III)のモル比は、約1〜約1×10−6、より一般的には約1〜約1×10−5、さらにより一般的には約1〜約1×10−4、その上さらにより一般的には約1〜約1×10−3、なおさらにより一般的には約1〜約1×10−2、なおその上さらにより一般的には約1〜約1×10−1、またはなおその上さらにより一般的には約1〜約1である。さらに、これらのモル比率は、可溶性および不溶性の形態のCe(III)と可溶性および不溶性の形態のCe(IV)との任意の組合せに当てはまる。
1つの調合において、セリウムは主に分離されたセリウム(III)塩類の形態であり、残りのセリウムはセリウム(IV)酸化物として存在する。+3および+4の酸化状態の混合物を含む希土類元素含有組成物においては、一般的には少なくともいくらかの希土類元素が+3の酸化状態であり、より一般的には少なくともほとんどの希土類元素が+3の酸化状態であり、より一般的には希土類元素の少なくとも約75重量%が+3の酸化状態であり、さらにより一般的には希土類元素の少なくとも約90重量%が+3の酸化状態であり、そして、その上さらにより一般的には希土類元素の少なくとも約98重量%が+3の酸化状態である。希土類元素含有組成物は一般的には、少なくとも約1ppm、より一般的には少なくとも約10ppm、そして、さらにより一般的には少なくとも約100ppmのセリウム(IV)酸化物を含む。一部の実施形態において、希土類元素含有組成物は、酸化セリウムとして計算される少なくとも約0.0001重量%のセリウム(IV)、好ましくは少なくとも0.001重量%のセリウム(IV)、そしてさらに好ましくは少なくとも0.01重量%のセリウム(IV)を含む。さらに、一部の実施形態においては、希土類元素含有組成物は一般的には、少なくとも約20,000ppmのセリウム(III)、より一般的には少なくとも約100,000ppmのセリウム(III)、そしてさらにより一般的には少なくとも約250,000ppmのセリウム(III)を有する。
いくつかの調合において、セリウム(IV)に対するセリウム(III)のモル比は、約1〜約1×10−6、より一般的には約1〜約1×10−5、さらにより一般的には約1約1×10−4、その上さらにより一般的には約1〜約1×10−3、まだその上より一般的には約1〜約1×10−2、なおより一般的には約1〜約1×10−1であり、なおより一般的には約1〜約1である。そのうえ、いくつかの調合において、セリウム(III)に対するセリウム(IV)のモル比は、約1〜約1×10−6、より一般的には約1〜約1×10−5、さらにより一般的には約1〜約1×10−4、その上より一般的には約1〜約1×10−3、その上より一般的には約1〜約1×10−2、その上より一般的には約1〜約1×10−1、または、それでもさらにより一般的には約1〜約1である。さらに、これらのモル比率は、可溶性および不溶性の形態のCe(III)と可溶性および不溶性の形態Ce(IV)の任意の組合せに当てはまる。
+3および+4のセリウムの混合物を有する、好ましくは分離されたセリウム(III)塩類とセリウム(IV)組成物の形態が有利であり得る。好適な、非限定的な例のセリウム(IV)組成物は、セリウム(IV)二酸化物、セリウム(IV)酸化物、セリウム(IV)オキシ水酸化物、セリウム(IV)水酸化物、および水を含むセリウム(IV)酸化物である。例えば、分離されたセリウム(III)は、不溶性のセリウムオキシアニオン組成物の形成などの、セリウム(III)溶液の収着および/または沈殿の化学作用を利用する機会を与える。さらにまた、セリウム(IV)組成物を存在させることは、セリウム(IV)の収着および酸化/還元の化学作用、例えばセリウム(IV)の、金属お
よび/または半金属の標的物質を含有している化学種などの組成物との強い相互作用を利用する機会を与える。一般的には、セリウム(IV)はまた、セリウム(+4)および/またはセリウムとして言及される。
1つの調合において、希土類元素組成物は、+3の酸化状態の水溶性希土類元素組成物を含む。適切な水溶性希土類元素組成物の非限定的な例は、希土類元素塩化物、希土類元素臭化物、希土類元素沃化物、希土類元素アスタタイド、希土類元素硝酸塩、希土類元素硫酸塩、希土類元素蓚酸塩、希土類元素過塩素酸塩、希土類元素炭酸塩およびそれらの混合物を含む。1つの調合において、希土類元素含有添加物は、水溶性セリウム(III)とランタン(III)組成物を含む。いくつかの用途では、水溶性セリウム組成物は、セリウム(III)塩化物(CeCl)を含む。一般的には、セリウム(III)は、セリウム(+3)および/またはセリウム(cerous)と呼ばれる。
好ましくは、希土類元素組成物は、水溶性セリウム+3組成物を含む。適切な水溶性セリウム+3組成物の非限定的な例は、セリウム(III)塩化物、セリウム(III)硝酸塩、セリウム(III)硫酸塩、セリウム(III)蓚酸塩およびその混合物である。
いくつかの調合において、水溶性のセリウム(III)組成物は、セリウムに加えて、1つまたは複数の他の水溶性希土類元素を含むことができる。セリウム以外の希土類元素には、イットリウム、スカンジウム、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムが含まれる。他の希土類元素は、水溶性または非水溶性とすることができる。
いくつかの調合において、水溶性セリウム含有添加物は(それには限定されないがランタン、ネオジム、プラセオジムおよびサマリウムのうちの1つまたは複数などの)水溶性セリウム(III)および1つまたは複数の他の水溶性で三価の希土類元素を含有する。他の三価の希土類元素に対するセリウム(III)のモル比は、一般的には少なくとも約1:1、より一般的には少なくとも約10:1、より一般的には少なくとも約15:1、より一般的には少なくとも約20:1、より一般的には少なくとも約25:1、より一般的には少なくとも約30:1、より一般的には少なくとも約35:1、より一般的には少なくとも約45:1、かつより一般的には少なくとも約50:1である。
いくつかの調合において、水溶性セリウム含有添加物は、セリウム(III)と水溶性のランタン、ネオジム、プラセオジムおよびサマリウムのうちの1つまたは複数を含む。この水溶性希土類元素含有添加物は一般的には、ランタン、ネオジム、プラセオジムおよびサマリウムのうちの1つまたは複数を少なくとも約0.01重量%含む。水溶性の希土類元素含有添加物は一般的には、ドライベースで約10重量%以下のランタン、より一般的には約9重量%以下のランタン、さらにより一般的には約8重量%以下のランタン、さらにより一般的には約7重量%以下のランタン、さらにより一般的には約6重量%以下のランタン、さらにより一般的には約5重量%以下のランタン、さらにより一般的には約4重量%以下のランタン、さらにより一般的には約3重量%以下のランタン、さらにより一般的には約2重量%以下のランタン、さらにより一般的には約1重量%以下のランタン、さらにより一般的には約0.5重量%以下のランタン、そしてさらにより一般的には約0.1重量%以下のランタンを含む。水溶性の希土類元素含有添加物は一般的には、ドライベースで約8重量%以下のネオジム、より一般的には約7重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約6重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約5重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約4重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約3重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約2重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約1重量%以下のネオジム、さらにより一般的には約0.5重量%以下のネオジム、
そして、さらにより一般的には約0.1重量%以下のネオジムを含む。水溶性希土類元素含有添加物は一般的には、ドライベースで約5重量%以下のプラセオジム、より一般的には約4重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約3重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約2.5重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約2.0重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約1.5重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約1.0重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約0.5重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約0.4重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約0.3重量%以下のプラセオジム、さらにより一般的には約0.2重量%以下のプラセオジム、かつさらにより一般的には約0.1重量%以下のプラセオジムを有する、水溶性希土類元素含有添加物は、一般的にはそうしたドライベースで約3重量%以下のサマリウム、より一般的には約2.5重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約2.0重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約1.5重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約1.0重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約0.5重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約0.4重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約0.3重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約0.2重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約0.1重量%以下のサマリウム、さらにより一般的には約0.05重量%以下のサマリウム、かつさらにより一般的には約0.01重量%以下のサマリウムを含む、
いくつかの調合において、水溶性のセリウム含有添加物は、水溶性セリウム(III)および(ランタン、ネオジム、プラセオジムおよびサマリウムの1つまたは複数などの)1つまたは複数の他の水溶性で三価の希土類元素を含有する。他の三価の希土類元素に対するセリウム(III)のモル比は、一般的には少なくとも約1:1、より一般的には少なくとも約10:1、より一般的には少なくとも約15:1、より一般的には少なくとも約20:1、より一般的には少なくとも約25:1、より一般的には少なくとも約30:1、より一般的には少なくとも約35:1、より一般的には少なくとも約40:1、より一般的には少なくとも約45:1、かつより一般的には少なくとも約50:1である。
1つの調合において、希土類元素含有添加物は、セリウム(III)塩化物、セリウム(III)臭化物、セリウム(III)沃化物、セリウム(III)アスタタイド、セリウム過ハロゲン化物、セリウム(III)炭酸塩、セリウム(III)硝酸塩、セリウム(III)硫酸塩、セリウム(III)蓚酸塩およびそれらの混合物などの水溶性のセリウム(III)塩類を本質的に含む。この調合の希土類元素は一般的には、主にセリウム(III)であり、より一般的には希土類元素含有添加物における希土類元素の含有量の少なくとも約75モル%がセリウム(III)であり、希土類元素含有添加物の希土類元素含有量の約25モル%以下がセリウム(III)以外の希土類元素を含む。さらにより一般的には、この調合の希土類元素は一般的には、主として少なくとも約80モル%のセリウム(III)、さらにより一般的には少なくとも約85モル%のセリウム(III)、なおさらにより一般的には少なくとも約90モル%のセリウム(III)、さらにより一般的には少なくとも約95モル%のセリウム(III)である。
希土類元素組成物は、水不溶性希土類元素の酸化物、オキシ水酸化物および/または水和酸化物などの、水不溶性の組成物を含むことができる。不溶性の希土類元素組成物は、希土類元素微粒子の分散、懸濁液あるいはスラリーの形態とすることができる。希土類元素の微粒子は、サブミクロンからミクロンに及ぶあるいはミクロンより大きい平均粒度を有することができる。不溶性の希土類元素組成物は、少なくとも約1m/gの表面積を有することができる。一般的には、不溶性の希土類元素は少なくとも約70m/gの表面積を有する。他の調合において、不溶性の希土類元素組成物は、約25m/gから約500m/gまでの表面積を有することができる。
いくつかの調合において、希土類元素組成物は凝集できる。一般的には、希土類元素組
成物は凝集体の形態とすることができ、この凝集体はポリマー結合剤および希土類元素含有組成物を含む。
1つの調合において、希土類元素含有添加物は、希土類元素および/または少なくともいくつかの水不溶性セリウム(IV)および水溶性セリウム(III)および/またはランタン(III)を含有する希土類元素含有組成物を含む。希土類元素および/または希土類元素含有組成物は、典型的に水溶性のセリウム(III)塩類の形態の、少なくともいくつかの水溶性セリウム(III)を含む。一般的には、希土類元素含有添加物は、約1重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物、より一般的には約5重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物、さらにより一般的には約10重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物、なおさらにより一般的には約20重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物、まださらにより一般的には約30重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物、またはさらにより一般的には約40重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含む。
いくつかの調合によると、希土類元素含有添加物は典型的に約50重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、より典型的には希土類元素含有添加物は約60重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約65重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、その上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約70の重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約75重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約80重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約85重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約90重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約95重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約98重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、なおその上さらにより典型的には希土類元素含有添加物は約99重量%を超える水溶性セリウム(III)組成物を含み、または、その上さらにより典型的には約100重量%の水溶性セリウム(III)組成物を含む。
いくつかの調合において、希土類元素含有添加物は、1つまたは複数の窒素含有物質を含む。1つまたは複数の窒素含有物質は、一般的には、アンモニア、アンモニウム含有組成物、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、アミド、環状アミン、環状アミド、多環式アミン、多環式アミド、およびそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数を含む。窒素含有物質は、典型的に、水溶性の希土類元素含有添加物の約1ppm未満、約5ppm未満、約10ppm未満、約25ppm未満、約50ppm未満、約100ppm未満、約200ppm未満、約500ppm未満、約750ppm未満または、約1000ppm未満である。一般的には、希土類元素含有添加物は、水溶性セリウム(III)および/またはランタン(III)組成物を含む。より一般的には、希土類元素含有添加物は、塩化セリウム(III)を含む。希土類元素含有添加物は典型的に液体に溶解する。希土類元素含有添加物が溶解する液体は、好ましくは水である。
いくつかの調合において、希土類元素含有添加物は、以下のうちの1つまたは複数の形態である:実質的に分離した、溶解した形態の希土類元素および/または希土類元素含有組成物を含有する水溶性の溶液、希土類元素および/または少なくともいくつかの水溶性セリウム(III)を含有している希土類元素含有組成物の自由に流れる顆粒、粉体、粒子および/または微粒子、希土類元素および/または結合剤を実質的に含まないで少なくともいくつかの水溶性セリウム(III)を含有する希土類元素含有組成物の自由に流れ
る凝集した顆粒、粉体、粒子、および/または微粒子、結合剤と希土類元素および/または凝集した形態および凝集しない形態のうちの一方または両方であって少なくともいくらかの水溶性セリウム(III)を含有する希土類元素含有組成物を含む自由に流れる凝集した顆粒、粉体、粒子、および/または微粒子、希土類元素および/またはいくらかの水溶性セリウム(III)を少なくとも含有しかつ基材の上に支持されている希土類元素含有組成物、およびそれらの組み合わせ。
希土類元素含有組成物の粒状形態については、粒子は、1つの調合において、約1ナノメートルから約1000ナノメートルに及ぶ粒子サイズを有することができる。他の実施形態において、粒子は、約1ナノメートル未満の粒子サイズを有することができる。さらに別の実施形態において、粒子は、約1マイクロメートルから約1,000マイクロメートルに及ぶ粒子サイズを有することができる。
基材上に支持された希土類元素および/または希土類元素含有組成物については、適当な基材は、所望の形状および物理的な寸法を有した多孔性および流体浸透性の固体を含むことができる。この基材は、例えば、焼結セラミック、焼結金属、微孔性炭素、ガラス繊維、セルロース系繊維、アルミナ、ガンマアルミナ、活性アルミナ、酸性化アルミナ、不安定なアニオンを含有する金属酸化物、ゼオライトなどの結晶性アルミノケイ酸塩、アモルファスシリカアルミナ、イオン交換樹脂、粘土、硫酸第二鉄、多孔質セラミック、その他同種のものとすることができる。そのような基材は、スクリーン、管、ハニカム構造、モノリス、円筒および環状体を含む様々な形状のブロックなどの網の目の形態とすることができる。基材の構造は、適用に応じて変化する。基材の適切な構造形態には織られた基材、不織基材、多孔性の薄膜、フィルタ、織物、布地あるいは他の流体透過性の構造が含まれる。希土類元素含有添加物は、フィルタブロックまたはクロスフロータイプのフィルタなどのフィルタとして使用するためのモノリスに取り込みあるいはその上にコーティングすることができる。希土類元素および/または希土類元素含有添加物は、基材の上にコーティングされあるいは取り込まれた粒子の形態とすることができる。いくつかの構成においては、希土類元素および/または希土類元素含有添加物は、基材のカチオンとイオン交換できる。典型例として、希土類元素がコートされた基材は、少なくとも約0.1重量%、より典型的には1重量%、より典型的には少なくとも約5重量%、より典型的には少なくとも約10重量%、より典型的には少なくとも約15重量%、より典型的には少なくとも約20重量%、より典型的には少なくとも約25重量%、より典型的には少なくとも約30重量%、より典型的には少なくとも約35重量%、より典型的には少なくとも約40重量%、より典型的には少なくとも約45重量%、かつより典型的には少なくとも約50重量%の希土類元素および/または希土類元素含有組成物を含む。典型例として、希土類元素がコートされた基材は、約95重量%以下、より典型的には約90重量%以下、より典型的には約85重量%以下、より典型的には約80重量%以下、より典型的には約75重量%以下、より典型的には約70重量%以下、さらにより典型的には約65重量%以下の希土類元素および/または希土類元素含有組成物を含む。
いくつかの調合において、希土類元素含有添加物は、基材の上に支持され、コーティングされ、あるいは基材に取り込まれた希土類元素含有組成物を含み、好ましくはこの希土類元素含有組成物は微粒子の形態である。希土類元素を含有する微粒子は、例えば、結合剤によりあるいは結合剤無しに基材上に支持しあるいはコーティングすることができる。結合剤は、本明細書において述べる結合剤などの任意の適切な結合剤とすることができる。
さらに希土類元素を含有する顆粒、粉体、粒子、および/または結合剤によりあるいは結合剤無しに一体に凝集しおよび/または凝結した微粒子を含む、希土類元素含有添加物を含む調合に関して、そのような調合は一般的には、少なくとも約1マイクロメートル、
より一般的には少なくとも約5マイクロメートル、より一般的には少なくとも約10マイクロメートル、更により一般的には少なくとも約25マイクロメートルの平均値、中央値あるいはP90粒子サイズを有する。いくつかの調合において、希土類元素を含有する凝集体あるいは凝結体は、約100〜約5,000ミクロンの平均値、中央値あるいはP90粒径分布、約200〜約2,500ミクロンの平均値、中央値あるいはP90粒径分布、約250〜約2,500ミクロンの平均値、中央値あるいはP90粒径分布、または約300〜約500ミクロンの平均値、中央値、あるいはP90粒径分布を有する。他の調合において、凝集体または凝結体は、少なくとも約100ナノメートル、具体的には少なくとも約250ナノメートル、より具体的には少なくとも約500ナノメートル、さらにより具体的には少なくとも約1マイクロメートル、その上さらにより具体的には少なくとも約0.5ナノメートルの平均値、中央値あるいはP90粒径分布を有することができ、凝集体および/または凝結体の平均値、中央値あるいはP90粒径分布は、最高で約1マイクロメートルあるいはより大きくすることができる。そのうえ、希土類元素を含有する微粒子は、個々におよび/または凝集体および/または凝結体の形態において、いくつかの場合には少なくとも約5m/gの表面積を有することができ、他の場合には少なくとも約10m/g、他の場合には少なくとも約70m/g、さらに他の場合には少なくとも約85m/g、まだその上の他の場合には少なくとも約100m/g、まだその上の他の場合には少なくとも約115m/g、まだその上の他の場合には少なくとも約125m/g、まだその上の他の場合には少なくとも約150m/g、まだその上の他の場合には少なくとも300m/g、そしてまだその上の他の場合には少なくとも約400m/gの表面積を有することができる。いくつかの構成において、希土類元素を含有する微粒子は、個々におよび/または凝集体あるいは凝結体の形態で、一般的には約50から〜約500m/g、より一般的には約110〜約250m/gの表面積を有することができる。一般的には、希土類元素を含有する凝集体は10.01重量%を超える、より一般的には約85重量%を超える、さらにより一般的には約90重量%を超える、その上さらにより一般的には約92重量%を超えるその上さらにより一般的には約95〜約96.5重量%の希土類元素含有微粒子を含み、かつ残部は主に結合剤である。換言すると、結合剤は、凝集体の約15重量%未満、いくつかの場合においては約10重量%未満、さらに他の場合においては約8重量%未満、さらに他の場合においては約5重量%未満、そしてさらに他の場合においては約3.5重量%未満とすることができる。いくつかの調合において、希土類元素を含有する微粒子は、粉体の形態であり、かつナノ結晶領域を凝集した。結合剤は、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、弾性重合体、セルロースポリマーおよびガラスからなる群より選択された1つまたは複数のポリマーを含むことができる。好ましくは、結合剤は、フルオロカーボン含有ポリマーおよび/またはアクリルポリマーを含む。
一実施形態において、希土類元素含有組成物は、微粒子のコロイド、懸濁液あるいはスラリーの形態である。微粒子は一般的には、約1ナノメートル未満の平均値、中央値および/またはP90粒子寸法、より一般的には、約1ナノメートルから約1,000ナノメータの平均値、中央値および/またはP90粒子寸法、さらにより一般的には約1ミクロンから約1,000ミクロンの平均値、中央値および/またはP90粒子寸法、または、その上さらにより一般的には、少なくとも約1,000ミクロンの平均値、中央値および/またはP90粒子寸法を有することができる。好ましくは、微粒子は、約0.1から〜約1,000ナノメートル、好ましくは約0.1から〜約500ナノメートルの平均値、中央値および/またはP90粒子寸法を有する。さらに好ましくは、セリウム(IV)微粒子は、約0.2から〜約100ナノメートルの平均値、中央値および/またはP90粒子寸法を有する。
一部の実施形態において、微粒子は、少なくとも約1m/gの平均値および/または中央値の表面積、好ましくは少なくとも約70m/gの平均値および/または中央値の
表面積の表面積を有することができる。他の実施形態において、微粒子は好ましくは、約25m/g〜約500m/gの平均値および/または中央値の表面積、そして好ましくは約100〜約250m/gの平均値および/または中央値の表面積を有することができる。一部の実施形態において、微粒子は、顆粒、結晶、微結晶および粒子のうちの1つまたは複数の形態とすることができる。
一用途において、微粒子はセリウム(IV)、典型的にセリウム(IV)酸化物を含む。セリウム(IV)微粒子の全体的な希土類元素含有量をベースとした重量パーセント(wt.%)のセリウム(IV)含有量は典型的に、少なくとも約50重量%のセリウム(IV)、より典型的には少なくとも約60重量%のセリウム(IV)、さらにより典型的には少なくとも約70重量%のセリウム(IV)、その上より典型的には少なくとも約75重量%のセリウム(IV)、なおその上さらにより典型的には少なくとも約80重量%のセリウム(IV)、なおその上さらにより典型的には少なくとも約85重量%のセリウム(IV)、なおその上さらにより典型的には少なくとも約90重量%のセリウム(IV)、なおその上さらにより典型的には少なくとも約95重量%のセリウム(IV)、そして、さらにより典型的には少なくとも約99重量%のセリウム(IV)である。好ましくは、セリウム(IV)微粒子は、セリウム(IV)以外の希土類元素が実質的に全くない。より好ましくは、セリウム(IV)微粒子の全体的な希土類元素含有量ベースの重量パーセント(重量%)セリウム(IV)含有量は、約100重量%のセリウム(IV)であり、かつセリウム(IV)酸化物、セリウム(IV)水酸化物、セリウム(IV)オキシヒドロキシル、セリウム(IV)水和酸化物、セリウム(IV)水和オキシヒドロキシル、酸化セリウム、および/またはCe(IV)(O)(OH)(OH)zHO、のうちの1つまたは複数から成り、上記式中、w、x、yはゼロあるいは正の実数とすることができる。
媒体(または媒質)104
媒体(または媒質)104は、任意の流体流とすることができる。流体流は、1つまたは複数の標的物質を含有する任意の源から導くことができる。一般的には、媒体(または、媒質)104は、1つまたは複数の標的物質を含有する任意の水性の源から導かれる。
適切な媒体(または、媒質)104の非限定的な例は、レクリエーション水、(汚水、廃水、農業の、あるいは地上の水などの)都市用水、(冷却、ボイラーあるいはプロセス水などの)産業的な水、汚水、井戸水、腐敗性の水、飲料水、(湖、池、溜め池、川あるいは小川などの)自然に生じる水、および/または他の水および/または水性のプロセス流れである。レクリエーション水の非限定的な例は、水泳プール水、塩水プール用水、治療プール用水、潜水プール用水、サウナ水、温泉水および温水浴槽水である。都市用水の非限定的な例は、飲料水、潅漑のための水、井戸水、農業使用のための水、建築上の使用のための水、反射型プール用水、噴水の水、水冷壁の水、使用、都市的使用のための飲料に適さない水、そして他の飲料に適さない都市用水である。限定されない汚水には、都市用および/または農業用の水はけ水、腐敗性の水、産業的なおよび/または生産工程の間に形成されおよび/または発生する水、医療用設備により形成されおよび/または発生する水、採掘、鉱物生産、回収または処理(石油を含む)に関連する水、蒸発池水、および飲料に適さない処理水が含まれる。井戸水には、人間が消費する目的で地表下の井戸から産み出される水、(動物による消費、作物の潅漑あるいは家畜化された家畜による消費を含む)農業的な使用、ミネラルを含む水、採掘および石油生産に関連する水が限定なしに含まれる。自然に生じる水の非限定的な例には、雨、嵐、小川、川、湖、帯水層、河口、小さな沼、その他に関連するものが含まれる。
媒体(または媒質)104は、上記した水源の1つまたは複数から典型的に得られ、かつ水取扱システムにより処理され、運搬されおよび/または操作される。媒体(または、
媒質)は、主として水取扱システムの水とすることができる。
水取扱システムの構成部品および構成は、処理プロセス、水および水源に応じて変化できる。例により限定されることは望まないが、局所的な水および/または汚水を取扱うシステムは典型的に以下のプロセスユニットのうちの1つまたは複数である:清浄化、消毒、凝固、通気、ろ過、固体および液体の分離、消化およびポリッシング。プロセスユニットの数および順序は変更できる。さらにまた、いくつかのプロセスユニットは、水取扱システムの内部で2回あるいはそれ以上の回数で生じることができる。ここで理解されることは、1つまたは複数のプロセスユニットが流体的に連通していることである。
水取扱システムは、清澄装置を有することができあるいは有することができない。いくつかの水取扱システムは、第一のおよび最終の清澄装置などの、2つ以上の清澄装置を有することができる。清澄装置は典型的に、(細菌および/または藻類などの)生物質、懸濁したおよび/または分散した化学物質、および/または微粒子を水から除去することによって、水の曇りを減少させる。一般的には、清澄化プロセスは、濾過の前におよび/またはその後に発生する。
水取扱システムは、ろ過プロセスを含むことができあるいは含むことができない。典型例として、水取扱システムは、少なくとも1つのろ過プロセスを含む。一般的なろ過プロセスの非限定的な例は、スクリーン濾過、散水濾過、粒子濾過、砂濾過、マクロ濾過、微量濾過、限外ろ過、ナノ濾過、逆浸透、炭素/活性炭濾過、二重媒質濾過、重力濾過およびそれらの組み合わせを限定無しに含む。一般的には、ろ過プロセスは、消毒プロセスの前におよび/またはその後に生じる。例えば、固体の有機物および砂などの固体の異物を水からら除去するろ過プロセスは、典型的に消毒プロセスに先行する。一部の実施形態では、活性炭ろ過または砂ろ過などのろ過プロセスは、消毒プロセスに続く。ポスト消毒ろ過法は、処理された水に残留している化学消毒剤の一部を少なくとも除去する。
水取扱システムは、消毒プロセスを含むことができあるいは含むことができない。消毒プロセスは、フッ素、フッ素化、塩素、塩素化、臭素、臭素化、ヨウ素、ヨウ素化、オゾン、オゾン酸化、電磁気照射、紫外線、ガンマ光線、電気分解、二酸化塩素、次亜塩素酸イオン、熱、超音波、トリクロロイソシアヌル酸、石鹸/洗剤、アルコール、塩化臭素(BrCl)、第2銅イオン(Cu2+)、銀、銀イオン(Ag)、過マンガン酸塩、フェノールおよびそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数によって、水性流れおよび/または水を処理することを、限定なしに含むことができる。好ましくは、水取扱システムは単一の消毒プロセスを含む。好ましくは、水取扱システムは二つあるいはそれ以上の消毒プロセスを含む。消毒プロセスは典型的に、水に含まれる病原性物質を少なくとも除去し、殺しおよび/または解毒するために設けられる。典型例として、病原性物質は生物学的汚染物質を含み、特に生物学的汚染物質は標的物質を含んでいる。一部の実施形態において、消毒プロセスは、標的物質の化学種を、希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子あるいは微粒子によって、除去しおよび/または解毒できる化学種に転換する。
水取扱システムは、凝固を含むことができあるいは含むことができない。水取扱システムは、1つまたは複数の凝集過程を含むことができる。典型例として、凝集過程は凝集剤を水取扱システムの水に加えることを含む。典型的な凝集剤には、硫酸アルミニウム、高分子電解質、ポリマー、石灰および塩化第二鉄が含まれる。凝集剤は水中に懸濁しおよび/または分散している粉粒体を凝集させ、凝集した粉粒体は凝集物を形成する。凝結過程は、凝結物を液相から分離することを含むことができあるいは含むことができない。一部の実施形態では、凝結は、全体的な清澄化プロセスの一部または全体を構成する。他の実施形態において、凝結プロセスは、清澄化プロセスとは別でありかつ異なる。典型例とし
て、凝集プロセスは消毒プロセスの前に生じる。
水取扱システムは、エアレーションを含むことができるか、あるいは含むことができない。水取扱システムの内部では、エアレーションは、空気および/または分子酸素の流れを水取扱システムに含まれている水に通すことを含む。通気プロセスは、水取扱システムにより処理される水に含まれている汚染物質の酸化を促進する、好ましくは、通気は、標的物質などの生物学的汚染物質の酸化を促進する。一部の実施形態において、通気プロセスは、標的物質化学種を、希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子あるいは微粒子によって、除去および/または解毒できる化学種に転換する。水取扱システムは1つまたは複数の通気プロセスを含むことができる。典型例として、消毒プロセスは通気プロセスの後に生じる。
水取扱システムは、水取扱システムにより処理される水を加熱しおよび/または冷却するための1つまたは複数のヒータ、冷却器および熱交換器を有することができあるいは有することができない。ヒータは、水の加熱に適した任意の方法とすることができる。適切な加熱プロセスの非限定的な例は、ソーラー加熱システム、(誘導加熱、マイクロ波加熱および赤外線などの)電磁加熱システム、浸漬ヒータ、そして(燃焼、流れ、熱油、その他などの)熱伝達加熱システムであり、熱的な加熱源は水より高い温度を有し、水に熱を伝達して水の温度を高める。熱交換器は、熱エネルギーを水にあるいは水から伝達する任意のプロセスとすることができる。熱交換器は、冷却しおよび/または水の温度を低下させるために、水から熱エネルギーを除去できる。あるいは熱交換器は、加熱しおよび/または水の温度を高めるために、熱エネルギーを伝達できる。冷却器は、水の冷却に適した任意の方法とすることができる。適切な冷却プロセスの非限定的な例は、冷凍プロセス、蒸発冷却器、および(熱(冷却)源が水より低い温度を有していて、水から熱を除去して水の温度を低下させる冷却装置などの)熱伝達冷却システムである。清澄化、消毒、凝集、通気、濾過、スラッジ処理、消化、栄養分制御、固体/液体分離および/またはポリッシャプロセスのいずれかが、その前、後および/または間に、加熱および冷却プロセスの一方または両方を含むことができる。ここで理解されることは、熱交換器が典型的に少なくとも1つの加熱および冷却プロセスを含むことである。
水取扱システムは、消化プロセスを含むことができあるいは含むことができない。典型例として、消化プロセスは、嫌気性あるいは好気性の消化プロセスのうちの1つである。いくつかの構成においては、消化プロセスは嫌気性あるいは好気性の消化プロセスの一方を含むことができ、嫌気性あるいは好気性の消化プロセスの他方がその後に続く。例えば、1つのそのような構成は好気性の消化プロセスであり、嫌気性の消化プロセスがその後に続く。一般的には、消化プロセスは、水に含まれている生分解性物質を破壊する微生物を含む。一部の実施形態では、生分解性の物質は標的物質を含む。さらにまた、消化プロセスは標的物質化学種を、希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子あるいは微粒子によって、除去することができ、および/または解毒できる化学種に変換する。生分解性物質の嫌気性の消化は酸素がない場合に進行し、その一方で生分解性物質の好気性の消化は酸素がある場合に進行する。いくつかの水取扱システムにおいてこの消化プロセスは典型的に、生物学的段階/消化槽あるいは生物学的な処理段階/消化槽と呼ばれる。そのうえ、いくつかのシステムでは、消毒プロセスが消化プロセスを含む。
水取扱システムは、栄養分制御プロセスを含むことができ、あるいは含むことができない。さらにまた、水取扱システムは1つまたは複数の栄養分制御プロセスを含むことができる。栄養分制御プロセスは典型的に窒素および/または燐の制御を含む。さらに、窒素の制御は一般的には、硝化バクテリアを含むことができる。典型例として、燐の制御は生物学的な燐の制御を指し、好ましくは藻のために栄養分として使用できる燐を制御する。栄養分制御は典型的に、栄養分に加えて病原体や無機および合成有機組成物を含む酸素需
要物質の制御に関連するプロセスを含む。栄養分制御プロセスは、消毒プロセスの前あるいは後に生じることができる。一部の実施形態において、栄養分制御プロセスは、標的物質化学種を、希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子あるいは微粒子によって、除去することができおよび/または解毒できる化学種に変換する。
水取扱システムは、固体/液体分離プロセスを含むことができあるいは含むことができない。好ましくは、水取扱システムは、1つまたは複数の固体/液体分離プロセスを含む。固体/液体分離プロセスは、水などの液相から固相を分離する任意のプロセスを含むことができる。適切な固液分離プロセスの非限定的な例には、清澄化(散水濾過を含む)、濾過(上述した通り)、真空または加圧濾過、サイクロン(液体サイクロンを含む)、浮上分離、沈降分離(重力沈降分離を含む)、凝集(上述した通り)、沈澱(沈砂池を含むがこれには限定されない)、およびそれらの組み合わせが含まれる。
水取扱システムは、ポリッシャを含むことができあるいは含むことができない。ポリッシングプロセスは、微細微粒子を水から除去すること、水を軟化させるイオン交換プロセス、水のpH値の調整、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数を含むことができる。典型例として、ポリッシングプロセスは消毒ステップの後である。
水取扱システムが典型的に、清澄、消毒、凝集、通気、ろ過、固体と液体の分離、消化、ポリッシングプロセスのうちの一または複数を含む一方で、水取扱システムは追加の処理装置を更に含むことができる。追加の処理装置には、汚水槽、反応器、清浄器、処理容器あるいはユニット、撹拌槽あるいは要素、洗浄回路、沈殿容器、分離容器あるいはユニット、沈降タンクあるいは容器、溜め池、ポンプ、冷却塔、熱交換器、弁、ボイラー、気液離器、ノズル、炭水車、その他が限定無しに含まれる。さらにまた、水取扱システムは、作動ユニットおよび/または追加の処理装置を相互に接続する導管を含む。導管には、配管、ホース、チャネル、アクアダクト、溝、その他が限定無しに含まれる。水は、導管によって、作動ユニットおよび/または追加の処理装置に/から運ばれる。さらに、各作動ユニットおよび/または追加の処理装置は、他の作動ユニットおよび/または追加の処理装置と、導管によって流体的に連通している。
標的物質
希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子により処理される水性媒体は、1つまたは複数の標的物質を含むことができる。1つまたは複数の標的物質を含有する化学種は、様々な形態の(スカンジウム、イットリウムおよびランタノイド以外の)金属、半金属、および/または放射性同位元素を含むことができる。いくつかの水性媒質において、標的物質を含有する化学種には水和化金属(これに限定されるものではないが、スカンジウム、イットリウムおよびランタノイド以外の、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アクチノイド、遷移金属およびポスト遷移金属)、半金属、および/または放射性同位元素、水和化された金属、半金属、またはアニオン、カチオンあるいは、実効電荷を有しない形態の放射性同位元素のオキシ化学種(例えば、M n+あるいはMaO 、ここで0<a≦4、0<x≦4、かつ0<n≦6)、陽電気を帯びた、陰電気を帯びた、または帯電してない金属、半金属、または放射性同位元素の炭酸塩(例えばM(CO、0<c≦4かつ0<y≦4)、あるいは陽電気を帯びた、陰電気を帯びた、または帯電してない金属、半金属、または放射性同位元素の水酸基化学種(特に金属あるいは半金属の水酸化物(例えば、M(OH)、0<z≦8)、陽電気を帯びた、陰電気を帯びた、または帯電していない金属、半金属、あるいは放射性同位元素のオキシヒドロキシル種、およびそれらの混合物が限定無しに含まれる。標的物質含有化学種は、固体、溶解した化学種あるいは懸濁液の形態とすることができる。
一部の実施形態において、希土類元素を含む組成物は、標的物質の陰イオン、陽イオン
、酸素、ヒドロキシ基、水和、またはそれらの組み合わせの化学種を除去し、上記式中、標的物質Mは5、13、22〜33、40〜52、72〜84および89〜94の原子数を有する。水和化水酸基および水和化酸素化合物(陰イオン性、中性、あるいは陽イオン性であって以下に記号MSで示される)の例には、M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(OH)(n−1)M(HO)(OH) (n−2)、M(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(OH) (n−3)、M(HO)(OH) (n−4)、M(OH) (n−4)、M(HO)(OH) (n−5)、M(OH) (n−5)、M(OH) (n−6)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、M(HO)(O) (n−6)、M(HO)(O) (n−8)、M(HO)(O) (n−10)、M(HO)CO (n−2)、MCO (n−2)、M(HO)(CO (n−4)、M(CO (n−4)、M(HO)(CO (n−6)、M(CO (n−6)、M(HO)(CO (n−8)、M(CO (n−8)、M(HO)(CO (n−10)、M(CO (n−10)、M(CO (n−12)、M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(HO)(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、M(HO)(O) (n−6)、およびM(O) (n−8)が含まれるが、これらには限定されない。前述した化学式において、nは8以下の実数であって金属あるいは半金属Mの電荷あるいは酸化状態を表わす(例えば、Mが鉛(II)であるときにnは2であり、Mが鉛(IV)であるときにnは4である)。一般に、Mは、約8より大きくない正電荷nを有する。
金属、半金属および放射性同位元素のそれぞれのためのプールベ図が図2〜図47に示される。図2〜図47は、水性溶液の異なる熱力学的状態下における標的物質の主化学種を示している。図39を参照すると、標的物質である鉛は、Pb(HO) 2+、Pb(HO)CO、Pb(HO)(CO 2+、Pb(HO)(OH)、Pb(HO)(OH) 2−、およびPb(HO)(O) 2−の化学種を有する。鉛化合物の状態(固体(s)であるか、あるいは水性(aq)であるか)は、鉛のプールベ図に示されている。典型例として、鉛は+2の酸化状態の鉛を含む。図27を参照すると、標的物質であるアンチモンは、Sb(HO)(OH) 1−、Sb(HO)(OH) 1+、Sb(HO)(OH)、Sb(HO)(OH)、およびSb(OH) 1−の化学種を有する。典型例として、アンチモンは、+5あるいは+3の酸化状態のうちの1つのアンチモンを含む。図40を参照すると、標的物質であるビスマスは、Bi(HO) 3+、Bi(HO)(OH)2+、Bi(HO)(OH) 1+、Bi(HO)(OH)、およびBi(HO)(OH) 1−の化学種を有する。典型例として、ビスマスは、+5あるいは+3の酸化状態のうちの1つのビスマスを含む。
標的物質を除去するための多くの可能なメカニズムがある。正確なメカニズムは、希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子あるいは微粒子の特定の形態および/または特性、標的物質の特定の形態および/または特性、媒体104のpH、媒体104のEh、媒体104の温度、媒体104の構成成分、および当業者に知られている他のパラメータを含む多くの変数によって決まり得る。
どのような理論によっても制約されることは望まないが、標的物質の陰イオンの形態は、希土類元素含有組成物との収着、沈殿、錯体、イオン結合、原子価殻間錯体(inter−valence shell complexed)(任意の1つまたは複数を交雑させたあるいは交雑していないs、p、dあるいはf軌道)、共有結合またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数とすることができる。陰イオンの形態は、正味の陰電荷を有する標的物質のオキシアニオン、ヒドロキシル、水和、またはそれらの組み合わせを
含む。どのような理論によっても制約されることは望まないが、標的物質は、希土類元素を含有する組成物の微粒子の表面あるいは縁部と選択的に相互作用できる。他の理論は、それにより制約されることを我々は望まないが、陰イオン性の標的物質が希土類元素によって、実質的に不溶性の生成物を形成する。希土類元素は、実質的に水溶性の希土類元素を含有する塩類の形態、または陰イオン性の標的物質と強く収着し、結合し、化学的に反応する実質的に水不溶性の物質の形態でありえる。
どのような理論によっても制約されることは望まないが、陽イオンの形態の標的物質を除去するための多くのメカニズムがある。陽イオン性の形態は、正味の陽電荷を有している標的物質の錯体、ヒドロキシル、水和、あるいはそれらの組み合わせを含む。どのような理論によっても制約されることは望まないが、標的物質の陽イオンの形態は、希土類元素含有組成物との収着、沈殿、錯体、イオン結合、原子価殻間錯体(inter−valence shell complexed)(任意の1つまたは複数を交雑させたあるいは交雑していないs、p、dあるいはf軌道)、共有結合またはそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数とすることができる。どのような理論によっても制約されることは望まないが、標的物質は、希土類元素を含有する組成物の微粒子の表面あるいは縁部と選択的に相互作用できる。他の理論は、それにより制約されることを我々は望まないが、陽イオン性の標的物質が希土類元素のカチオンと実質的に不溶性のおよび/または安定な生成物を形成する。
どのような理論によっても制約されることは望まないが、標的物質を含んでいる陰イオン性、陽イオン性、あるいは、帯電していない化学種を除去するための他の可能なメカニズムは、水和水、ヒドロキシ基を含むラジカル、水酸化イオンといった化学種、あるいは混ぜ合わされ、キレート化され、または他の方法で標的物質に付着した炭酸塩化学種が、希土類元素あるいは希土類元素含有組成物に付着し、収着しおよび/または化学的に結合する化学的な実体として作用するというものである。理論によって限定されることを望まずおよび/または例証として、考えられる陽イオン性の金属あるいは半金属の吸着プロセスは、化学式(2)に示されるようなものである:
希土類元素は、化学式(3)に示すように、強く収着し、結合し、化学的に反応し、または別の方法で陽イオン性の標的物質に付着する、実質的に水溶性の希土類元素含有塩の形態あるいは実質的に水不溶性物質の形態とすることができる。
ここでMは、一般的に5、13、22〜33、40〜52、72〜84および89〜94、より一般的には5、13、22〜33、40〜52、56、72、80〜84、88、および90〜94のうちの1つの原子数のものである。セリア酸化物の水和水の数は「
4」として示されているが、ここで理解されることは用途に応じてより多いあるいはより少ない水和水が存在することである。
理論によって限定されることは望まず、かつ更なる例証として、考えられる陽イオン性鉛の吸着プロセスは化学式(4)に示されるようなものとすることができる。
希土類元素の陽イオンは、化学式(5)に示すように陽イオン性の標的物質と強く収着し、結合し、化学的に反応する、実質的に水溶性の希土類元素含有塩の形態または実質的に水不溶性の物質の形態とすることができる。
如何なる理論によっても束縛されることは望まないが、他の可能なメカニズムは、酸化セリウム(IV)といった希土類元素含有添加物が、標的物質および/または標的物質含有化学種を酸化し得るというものである。希土類元素を含有する酸化剤と標的物質含有化学種との接触は、以下のいずれかまたは両方である。a)標的物質含有化学種との化学的な相互作用、およびb)還元された希土類元素および/または希土類元素含有酸化剤および酸化された標的物質および/または標的物質含有化学種の形成。例証として、セリウム(IV)酸化剤は、+3の酸化状態のセリウムを有する第1のセリウム含有組成物を(以下に列記する)酸化剤に接触させて、+4の酸化状態のセリウムを有する第2のセリウム含有組成物(またはセリウム(IV)酸化剤)を形成することによって形成することができる。一般的に、第2のセリウム含有組成物は酸化セリウムの粒子を含む。続いてセリウム(IV)酸化剤は、第1の(還元された)セリウム(III)含有組成を形成する標的物質あるいは標的物質含有化学種を酸化する。
正確なメカニズムにかかわらず、希土類元素含有添加物と標的物質含有化学種との接触は、希土類元素および標的物質を含有する生成物を形成する。希土類元素および標的物質を含有する生成物は、水に溶解した物質または水に含まれる固体物質あるいは水から分離した固体物質相の形態であることができる。固体の希土類元素および標的物質を含有する生成物は、沈殿物、水に懸濁した固体粒子、凝集した固体粒子、およびそれらの組み合わせであることができる。
図2〜図47の先行技術のプールベダイヤグラムから分かるように、溶液中の金属あるいは半金属の主要化学種はpHおよびEhによって決まる。これらの値は一般的に、水が電気化学的に安定であって標的物質が溶解した(固体でない)化学種であるように選択される。鉛の陽イオンの形態は、例えば、典型的に、ただし必然的ではないが、約pH7未満のpH値および約+1V未満の電位の水性媒質中で主要化学種として存在する。後述す
るように、溶液中に存在する金属あるいは半金属の形態、したがって、希土類元素を含有する組成物、添加物および/または粒子あるいは微粒子との処理によって、金属あるいは半金属を沈殿、収着、あるいは別の方法で水性媒体から取り除くこと、および/または無害化することの有効性は、媒体のpHおよびEhの一方または両方を調整することによって実質的に高めることができる。ここで理解できることは、標的物質の沈殿、収着あるいは除去の有効性を様々なpHおよびEh値について図示してきたが、pHおよびEhの一方または両方を調整する概念は、干渉物質を含む、標的物質を含有する金属および/または半金属以外の構成要素を効果的に取り除き、および/または水性溶液を解毒するために適用できることである。
一部の実施形態によると、標的物質は、選択されたpH値を有する水性媒質から除去される。一般的には、水性媒質の選択されたpH値は、約pH0〜約pH14とすることができ、より一般的には水性媒質のpHは約pH1〜約pH13とすることができ、さらにより一般的には水性媒質のpHは約pH2〜約pH12とすることができ、さらにより一般的には水性媒質のpHは約pH3〜約pH11とすることができ、その上さらにより一般的には水性媒質のpHは約pH4〜約pH10とすることができ、なおその上さらにより一般的には水性媒質のpHは、約pH5〜約pH9とすることができ、または、なおその上さらにより一般的には水性媒質のpHは約pH6〜約pH8とすることができる。
一実施形態において、水性媒質は、典型的に約pH6〜約pH9の選択されたpH値を有し、そしてより典型的には水性媒質は約pH6.5〜約pH8.5のpH値を有する。
一般的には他の実施形態において、水性媒質は約pH0という選択されたpHを有し、より一般的には約pH1という選択されたpHを有し、さらにより一般的には約pH2という選択されたpHを有し、それでもさらにより一般的には約pH3という選択されたpHを有し、なおそれでもさらにより一般的には約pH4という選択されたpHを有し、実質的に酸性であり得る。他の実施形態ではさらにより一般的には、水性媒質は、約pH5という選択されたpHを有し、より一般的には約pH6という選択されたpHを有し、さらにより一般的には約pH7という選択されたpHを有し、なおさらにより一般的には約pH8という選択されたpHを有し、または、それでもなおさらにより一般的には約pH9という選択されたpHを有し、実質的に中性であり得る。他の実施形態においては一般的には、水性媒質は、約pH10という選択されたpHを有し、より一般的には約pH11という選択されたpHを有し、さらにより一般的には約pH12という選択されたpHを有し、その上さらにより一般的には約pH13という選択されたpHを有し、またはなおその上さらにより一般的には約pH14という選択されたpHを有し、実質的にアルカリ性であり得る。
一部の実施形態によると、標準水素電極(SHE)などの標準化された基準電極に関して選択されたEh値を有する水性媒質から標的物質が除去される。一般的には、水性媒体の選択されたEhは、少なくとも約−0.5V、より一般的には少なくとも約−0.4V、より一般的には少なくとも約−0.3V、より一般的には少なくとも約−0.2V、より一般的には少なくとも約−0.1V、より一般的には少なくとも約0V、より一般的には少なくとも約0.1V、より一般的には少なくとも約0.2V、より一般的には少なくとも約0.3V、より一般的には少なくとも約0.4V、より一般的には少なくとも約0.5Vである。一般的には、水性媒体の選択されるEhは、水が電気化学的に安定でないレベル未満であり、より一般的には約1.7V以下、より一般的には約1.6V以下、より一般的には約1.5V以下、より一般的には約1.4V以下、より一般的には約1.3V以下、より一般的には約1.2V以下、より一般的には約1.1V以下、より一般的には約1.0V以下、より一般的には約0.9V以下、より一般的には約0.8V以下、およびより一般的には約0.7V以下である。
不溶性の希土類元素および標的物質を含有する生成物の標的物質に対する希土類元素の比率はまた、溶液のpHおよび/またはEh値に応じて変化する。言い換えると、標的物質に対する希土類元素の比率が1未満である希土類元素は、標的物質に対する希土類元素の比率が1または1より大きい希土類元素よりも、標的物質のより大きなモル除去容量を有している。一部の実施形態においては、pH値がより大きくなると標的物質に対する希土類元素の比率がより大きい。他の実施形態においては、pHがより大きくなると標的物質に対する希土類元素の比率はより小さくなる。さらに他の実施形態においては、pH値の範囲を上回ると、標的物質に対する希土類元素の比率は実質的に不変である。一部の実施形態においては、約pH−2以下のpH値において、約pH−1を超えるpH値において、約pH0を超えるpH値において、約pH1を超えるpH値において、約pH2を超えるpH値において、約pH3を超えるpH値において、約pH4を超えるpH値において、約pH5を超えるpH値において、約pH6を超えるpH値において、約pH7を超えるpH値において、約pH8を超えるpH値において、約pH9を超えるpH値において、約pH10を超えるpH値において、約pH11を超えるpH値において、約pH12を超えるpH値において、約pH13を超えるpH値において、または約pH14を超えるpH値において、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.1以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.2以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.3以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.4以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.5以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.6以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.7以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.8以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約0.9以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.0以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.1以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.2以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.3以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.4以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.5以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.6以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.7以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.8以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.9以下であり、標的物質に対する希土類元素の比率は約1.9以下であり、あるいは標的物質に対する希土類元素の比率は約2.0以下である。
一部の実施形態では、水のpH値が約−2以下の場合、水のpH値が約−1を超える場合、水のpH値が約0を超える場合、水のpH値が約1を超える場合、水のpH値が約2を超える場合、水のpH値が約3を超える場合、水のpH値が約4を超える場合、水のpH値が約5を超える場合、水のpH値が約6を超える場合、水のpH値が約7を超える場合、水のpH値が約8を超える場合、水のpH値が約9を超える場合、水のpH値が約10を超える場合、水のpH値が約11を超える場合、水のpH値が約12を超える場合、水のpH値が約13を超える場合、または水のpH値が約14を超える場合、希土類元素と標的物質の比率は約0.1以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.2以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.3以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.4以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.5以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.6以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.7以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.8以下、希土類元素と標的物質の比率は約0.9以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.0以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.1以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.2以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.3以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.4以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.5以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.6以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.7以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.8以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.9以下、希土類元素と標的物質の比率は約1.9以下、または希土類元素と標的物質の比率は約2.0以下である。
希土類元素を含有する組成物、添加物、および/または粒子もしくは粒子状物質としてのCeOでは、除去能力が約0.1mgの標的物質/gREO(例えば、CeO)以下となることもある。この場合、希土類元素と標的物質の比率は、2よりも著しく大きくなり得る。例えば、0.1mgは0.0001gであるので、1gのCeO/0.0001gの標的物質=10,000となる。このような実施形態では、水のpH値が約pH−2以下の場合、水のpH値が約pH−1を超える場合、水のpH値が約pH0を超える場合、水のpH値が約pH1を超える場合、水のpH値が約pH2を超える場合、水のpH値が約pH3を超える場合、水のpH値が約pH4を超える場合、水のpH値が約pH5を超える場合、水のpH値が約pH6を超える場合、水のpH値が約pH7を超える場合、水のpH値が約pH8を超える場合、水のpH値が約pH9を超える場合、水のpH値が約pH10を超える場合、水のpH値が約pH11を超える場合、水のpH値が約pH12を超える場合、水のpH値が約pH13を超える場合、または水のpH値が約pH14を超える場合、希土類元素と標的物質の比率は通常約50,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約47,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約45,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約42,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約40,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約37,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約35,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約35,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約32,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約30,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約37,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約35,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約32,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約30,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約27,500以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約25,000以下、希土類元素と標的物質の比率は通常約22,500以下、または希土類元素と標的物質の比率は通常約20,000以下である。
標的物質および標的物質含有種の濃度は、無数の要素に応じて変化し得る。例えば、これらの一方または両方の濃度は、通常少なくとも約5ppm、通常少なくとも約50ppm、通常少なくとも約100ppm、通常少なくとも約500ppm、通常少なくとも約1,000ppm、通常少なくとも約5,000ppm、通常少なくとも約10,000ppm、および通常少なくとも約100,000ppmであり得る。
媒体の前処理
ステップ108では、媒体104は任意に前処理されて、標的物質の選択された主化学種を生成する。一般に選択された主化学種は、媒体104内の主化学種ではなく、希土類元素を含有する組成物、添加物、および/または粒子状物質によって、より有効に除去される。例えば、標的物質のより効果的な除去および無害化の両方、またはいずれか一方により、EhまたはpHの値のうちの1つまたは複数が変わることもある。例えば、Ehが約−0.3よりも小さい(より負電位の)場合、鉛の主化学種は、元素(Pb)である。水溶液のEhを高め、pHを変えることにより、鉛の主化学種は、Pb(HO) 2+、Pb(HO)CO、Pb(HO)(CO 2+、Pb(HO)(OH)、またはPb(HO)(OH) 2−のうちの1つまたは複数となり得る。明らかなように、pHは、水素イオンの活量の尺度であり、他方Ehは、電気化学(酸化/還元)ポテンシャルの尺度である。
使用される前処理の種類は、適用に応じて変わり得る。
一用途においては、酸、酸等価体、塩基、または塩基等価体が添加されて、所望のpH値にpHを調整する。酸または酸等価体の例には、鉱酸、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸のビニローグ、核酸、およびこれらの混合物などの一塩基酸および多塩基酸が含まれ
る。塩基または塩基等価体の例には、強塩基(水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウムなど)、超強塩基、炭酸塩、アンモニア、水酸化物、金属酸化物(特に、アルコキシド)、および弱酸の対アニオンが含まれる。
一用途においては、酸化還元反応は、Eh値を調整するのに使用され得る。Ehは、媒体104の酸化電位または還元電位の尺度である。酸化電位または還元電位は、通常、起電力またはEMFと呼ばれる。EMFは一般に、標準参照電極に対して測定される。標準参照電極の非限定的な例をいくつか挙げるならば、水素電極(通常SHEと呼ばれる)、銅/硫酸銅電極、および銀/塩化銀電極がある。
一変形例においては、標的物質または標的物質含有種は、酸化剤と接触させることによって、標的物質または標的物質含有種を酸化する。酸化剤は、化学酸化剤、酸化プロセス、またはこれらの組み合わせを含んでいてもよい。
化学酸化剤は、元素形態または化合物形態の化学組成を備える。化学酸化剤は、標的物質または標的物質含有種から電子を受け取る。電子を受け取る際、酸化剤は還元されて、酸化剤の還元型を形成する。好ましい化学酸化剤の非限定的な例は、塩素、クロロアミン、二酸化塩素、次亜塩素酸塩、トリハロメタン、ハロ酢酸、オゾン、過酸化水素、過酸化化合物、次亜臭素酸、ブロモアミン、次亜臭素酸塩、次亜塩素酸、イソシアヌレート、トリクロロ−s−トリアジントリオン、ヒダントイン、ブロモクロロ−ジメチルヒダントイン、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、二酸化硫黄、重硫酸塩、およびこれらの組み合わせである。一部の構成では、1つまたは複数の次の化学組成、臭素、一塩化臭素、過マンガン酸塩フェノール、アルコール、オキシアニオン、亜ヒ酸塩、クロム酸塩、トリクロロイソシアヌル酸、および界面活性剤は、標的物質または標的物質含有種を酸化させるとさらに考えられている。化学酸化剤は、「オキシダント」または「酸化性物質」とさらに呼ばれることもある。
酸化プロセスは、単独または化学酸化剤と組み合わせた物理的プロセスを備える。酸化プロセスは、標的物質または標的物質含有種から電子を取り去る、または電子を取り去るのを助ける、またはこれらを組み合わせる。酸化プロセスの非限定的な例は、電磁エネルギー、紫外線、熱エネルギー、超音波エネルギー、およびガンマ線である。
別の変形では、標的物質または標的物質含有種は、還元剤と接触させることによって、標的物質または標的物質含有種を還元する。酸化剤は、化学酸化剤、酸化プロセス、またはこれらの組み合わせを含んでいてもよい。
化学還元剤は、元素形態または化合物形態の化学組成を備える。化学還元剤は、標的物質または標的物質含有種に電子を供与する。電子を供与する際、還元剤は酸化されて、酸化剤の酸化型を形成する。好ましい化学還元剤の非限定的な例は、水素化アルミニウムリチウム、発生期(原子状)水素、ナトリウムアマルガム、水素化ホウ素ナトリウム、2価の錫イオンを含む化合物、亜硫酸塩化合物、ヒドラジン、亜鉛−水銀アマルガム、水素化ジイソブチルアルミニウム、リンドラー触媒、シュウ酸、ギ酸、アスコルビン酸、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、亜リン酸、ジチオスレイトール、および2価の鉄イオンを含む化合物である。化学還元剤は、「還元体」または「還元剤」とさらに呼ばれることもある。
酸化還元プロセスは、単独または化学酸化剤と組み合わせた物理的プロセスであり、標的物質または標的物質含有種に対して電子を授受する。酸化プロセスの非限定的な例は、電磁エネルギー、紫外線、熱エネルギー、超音波エネルギー、ガンマ線、および生物学的
プロセスである。
一変形例においては、媒体は、塩素、臭素、ヨウ素、またはこれらの酸、塩基もしくは塩などのハロゲン化された化学種と接触される。明らかなように、ハロゲンは、媒体のEhに影響を与える。一部の構成では、ハロゲンは、水媒体のpH値に影響を与え得る。
標的物質もしくは標的物質含有種の除去、ならびに/あるいは、媒体のpHおよび/またはEhの調整を損ない得る化学種を媒体から除去するために、その他の種類の前処理を用いてもよい。
前処理プロセスは、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの1つまたは複数を備え得る。より具体的には、前処理プロセスは、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの1つを通常備え、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の2つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の3つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の4つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の5つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の6つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の7つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の8つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の9つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の10を順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの任意の11を順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちのそれぞれを順不同に通常備え得る。一部の構成では、前処理は、追加の水処理システムのプロセス用装置のうちの1つまたは複数によって処理するステップを備えてもよい、またはさらに備えてもよい。
媒体の希土類元素含有添加物との接触
ステップ112では、任意に前処理された媒体は、希土類元素を含有する組成物、添加物、または粒子もしくは粒子状物質に接触されて、希土類元素および標的物質を含有する生成物を形成する。上述のように、希土類元素を含有する組成物、添加物、または粒子もしくは粒子状物質、またはこれらの組み合わせは、標的物質もしくは標的物質含有種に対して、化学的および/または物理的に反応する、吸着する、沈殿する、化学的に変換する、もしくは他の方法で不活性化する、またはこれと結合する。1つの構成では、希土類元素を含有する添加物は、少なくとも約25%、通常、少なくとも約50%、通常、約50%よりも大きい、通常、少なくとも約75%、およびさらに通常、少なくとも約95%の標的物質もしくは標的物質含有種に対して、反応する、吸着する、沈殿する、化学的に変換する、もしくは他の方法で不活性化する、またはこれと結合する。希土類元素および標的物質を含有する生成物は、希土類元素、標的物質、および、含まれる物質に応じて、希土類元素含有組成物および/または標的物質含有種の1つまたは複数のその他の構成物質または化学成分を含む。任意の理論によって縛られることを望まないが、一部のプロセスでは、結合機構は、標的材料に化合、複合、またはその他の方法で付着される、水和水、ヒドロキシルラジカル、水酸化物イオン、または炭酸塩の化学種によると考えられている。これは、希土類元素または希土類元素含有組成物に付着、吸着、および/または化学結合を行う化学物質として作用する。
媒体104の温度は、接触ステップ中、変化し得る。一般に、水溶液の温度は、接触ステップ中に変化し得る。例えば、水溶液の温度は、水に依存して変化し得る。通常、水溶液の温度は、周囲の温度である。一般に、溶液温度は、摂氏約−5度から摂氏約50度まで、通常、摂氏約0度から摂氏約45度まで、さらに通常、摂氏約5度から摂氏約40度まで、およびさらに、通常、摂氏約10度から摂氏約35度までの範囲にある。清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスを備える水のそれぞれは、それぞれの水のうちの1つまたは複数の加熱および冷却の両方、またはいずれか一方を行う、任意のプロセス用ユニットおよび/または操作を含んでいてもよいことが分かる。一部の構成では、それぞれの水は加熱されて、温度を典型的には少なくとも摂氏約20度、より典型的には少なくとも摂氏約25度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約30度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約35度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約40度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約45度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約50度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約60度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約70度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約80度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約90度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約100度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約110度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約120度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約140度、さらに、より典型的には少なくとも摂氏約150度、またはさらに、より典型的には少なくとも摂氏約200度にしてもよい。一部の構成では、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちのそれぞれを備えるそれぞれの水は冷却されて、温度を典型的には摂氏約110度以下、より典型的には摂氏約100度以下、さらにより典型的には摂氏約90度以下、さらにより典型的には摂氏約80度以下、さらにより典型的には摂氏約70度以下、さらにより典型的には摂氏約60度以下、さらにより典型的には摂氏約50度以下、さらにより典型的には摂氏約45度以下、さらにより典型的には摂氏約40度以下、さらにより典型的には摂氏約35度以下、さらにより典型的には摂氏約30度以下、さらにより典型的には摂氏約25度以下、さらにより典型的には摂氏約20度以下、さらにより典型的には摂氏約15度以下、さらにより典型的には摂氏約10度以下、さらにより典型的には摂氏約5度以下、さらにより典型的には摂氏約0度以下にしてもよい。
媒体からの希土類元素および標的物質含有生成物の分離
任意のステップ116では、生成物は、媒体104から除去されて、処理媒体124を形成する。1つの構成では、少なくとも約25%、通常、少なくとも約50%、通常、約50%よりも大きい、通常、少なくとも約75%、およびさらに通常、少なくとも約95%の希土類元素および標的物質含有生成物は、媒体から除去される。このような場合、生成物は不溶性物質を含むことが分かる。
固体の希土類元素および標的物質含有生成物は、固液分離システムなどの適切な技術により除去されてもよい。固液分離システムの非限定的な例は、濾過、浮遊選別、沈降、サイクロン分級、および遠心分離である。あるいは、希土類元素含有添加物は、粒子層、またはフィルタなどの、媒体が通過する多孔性かつ透過性のある支持されるマトリクスの形態である。
あるいは、水に溶解した希土類元素および標的物質含有生成物は、水中に不活性化された形態で留まっていてもよい。溶解されたままにされてもよい、不活性化された希土類元素および標的物質含有生成物の非限定的な例は、標的物質含有種および希土類元素含有組成物の環境的に安定した配位化合物である。
一部の実施形態によれば、少なくとも1つの標的物質の処理媒体124内での含有量は
、標的物質含有媒体104に比べて少ない。通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.9であり、さらに通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.8であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.7であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.6であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.5であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.4であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.3であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.2であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.1であり、さらに、通常、処理水媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.05であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.01であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.005であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.001であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.5であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.0005であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約0.0001であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約5×10−5であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約1×10−5であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約5×10−6であり、およびさらに、通常、処理媒体124の含有量は、標的物質含有媒体104の少なくとも約1×10−6である。通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約100,000ppm以下であり、さらに通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約10,000ppm以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約1,000ppm以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約100ppm以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約10ppm以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約1ppm以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約100ppb以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約10ppb以下であり、さらに、通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約1ppb以下であり、およびさらに通常、処理媒体124の含有量中の標的物質の含有量は、約0.1ppb以下である。
ステップ116は、任意の処理ステップを含むことができる。
処理プロセスは、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのプロセスのうちの1つまたは複数を備え得る。より具体的には、処理プロセスは、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの1つを通常備え、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の2つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の3つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の4つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の5つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の6つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の7つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の8つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げ
のうちの任意の9つを順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の10を順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちの任意の11を順不同に通常備え、さらに、清澄化、消毒、凝固、曝気、濾過、固液分離、消化、および仕上げのうちのそれぞれを順不同に通常備え得る。
再利用のための希土類元素および標的物質含有生成物における希土類元素の再生
分離された希土類元素および標的物質含有生成物は、希土類元素からの標的物質の除去のための適切なプロセスを受けて、希土類元素がステップ112で再利用されるようにしてもよい。再生プロセスは、例えば、脱着、酸化、還元、熱プロセス、照射などを含む。
本明細書において用いられるように、セリウム(III)はセリウム(+3)を、セリウム(+3)はセリウム(III)を指す。本明細書において用いられるように、セリウム(IV)はセリウム(+4)を、セリウム(+4)はセリウム(IV)を指す。
以下の実施例は、特定の実施形態を説明するために提供されるのであって、添付の特許請求の範囲に記載の実施例を限定するものとして解釈されるべきではない。特に明記しなければ、全ての部およびパーセンテージは、重量による。
実施例1
ヒ素濃度を50ppm未満に減らすべく、ヒ素含有ストリーム中の可溶性塩化セリウム(III)CeClの最大ヒ素吸着能力を測定する一連の試験を行った。表1に示されるように、試験したヒ素含有ストリーム(以降アルカリ性浸出溶液)は、以下の組成を有していた。
7つのアルカリ性浸出溶液の初期pHは約pH11であり、溶液の温度は約70から80℃、反応時間は約30分間であった。
7つのアルカリ性浸出溶液は、上記の表1から分かるように、様々なヒ素(V)濃度で調製された。各溶液は、同量の炭酸ナトリウム(20g/L)と硫酸ナトリウム(17.75g/L)を含有していた。第1系列の試験において、3.44mLの塩化セリウム(CeCl)が、全ての等温線試験に対して添加され、これは、0.918gのCeO(約0.05モルのCe)に等しい。第2系列の試験において、6.88mLの塩化セリウムが、全ての試験に添加され、これは、1.836gのCeO(約0.1モルのCe
)に等しい。以下は、各々の等温線試験を実行した方法に関する指針である。
第1のステップにおいて、200mLの溶液を重量で量り分け、400mLのパイレックス(登録商標)ビーカに移した。次にビーカをホット/撹拌プレート上に置き、撹拌しながら70から80℃に加熱した。
第2のステップにおいて、3.44mLの塩化セリウムを重量で量り分け、熱アルカリ性浸出溶液の混合ビーカ内に注ぎ込んだ。塩化セリウムの添加によって、瞬時に白色沈殿が形成された。白色沈殿が炭酸セリウム[Ce(CO・xHO]でなかったことを確認するため、ステップ3を行った。
第3のステップにおいて、4.8mLの濃HClを徐々に滴下した。シューという音と共に発泡が観察された。溶液を30分間連続して混合した後、サンプリングの前に4時間冷却させた。
表2「ICP−AESを用いた分析」に結果を示す。
図48は、吸着能力が、ヒ酸セリウム(CeAsO)が形成される場合の理論容量である436mg/gで、横ばい状態になり始めることを示し、ヒ酸セリウムが形成されたことが考えられる。図49は、ヒ素濃度を50ppm未満に低下させるのに必要とされるセリウムとヒ素とのモル比が、1モル比から2モル比の間のどこかにあることを示す。しかしながら、2のモル比で217の吸着能力が得られた。図50は、非常に類似した結果(本質的には、2倍のCeCl添加)を示し、1から2の間でのモル比では、溶解ヒ素濃度は、50ppmより下であり得る。この容量は、より低いモル比とより厳しいpH制御によって改善され得る。
実施例2
本実施例において、セリウムとヒ素との生成物は、ガスパーライト、すなわち、セリウムとヒ素の予測生成物の化学量論に基づいて予測され得るよりも多くのヒ素を含有することが示された。さらにX線回折パターンは、生成物が、非晶質かナノ結晶質であり、セリアか、恐らくガスパーライトと一致していることを示唆している。非晶相またはナノ結晶相は、ヒ素捕捉後のプロセス水の再利用を可能にするだけではなく、他の型のセリウム添加から観測されるよりも遥かに大きいヒ素除去能力を可能にするので、処理コストを減らすと共に環境に対する危険を制限する。
8つの50mLの遠沈管にそれぞれ25mlのヒ酸塩/硫酸塩/NaOHの完全酸化溶液を満たし、別の8つの50mLの遠沈管には酸素分子を2時間スパージングさせたそれぞれ25mlの亜ヒ酸塩/硫化物/NaOHの完全還元溶液を満たした。両溶液は、24g/Lのヒ素、25g/LのNaOH、および80g/Lの硫化物相当量を含有していた。次いで、各試料を硝酸セリウム(IV)か塩化セリウム(III)のいずれかで処理した。セリウム塩溶液は1、2、3、または5mLの用量で添加した。pH調整は行われず、周囲温度22℃から温度を調整する試みも行われなかった。
16の試験試料のうちの15試料は、迅速な沈殿物形成を示し、全容積から25mlまでの容積を占めた。2種類の濃溶液間の反応は、ほとんど直ちに起こり、ゲル様沈殿物で溶液容積全体を満たした。5mLのセリウム(IV)を含有する16の試料は鮮黄色を保っていたが、さらに5mLの50%NaOHを添加すると、その時点で紫色の固体が形成された。
セリウムとヒ素との反応から形成された固体を1時間沈積させたが、清澄化はほとんど観察されなかった。次いで、試料を50%速度で5分間遠心分離した。この時点で溶液の総容積と沈殿固体の容積を記録し、5mLの試料を分析用に収集した。5mLをやや上回る上清溶液を入手できたため(ヒ素濃度は24g/Lで、セリウムの濃度もかなり上昇したことを意味する)、試料は、0.45ミクロンの濾紙を用いて濾過した。5mLのセリウム塩を添加した4試料は、濾過しなかった。上清溶液を収集し、容積を記録した。
反応由来の濾過ケーキを週末にかけて乾燥室の上のプラスチック計量ボート内に放置した。72時間後、各ボートの含有物を秤量し、ペレットが、依然として非常に湿っていること(溶解固体として試料に添加されたよりも多くの質量が存在する)が分かった。2mLのセリウム塩溶液を有する試料の半乾燥固体を130℃の乾燥室に移し、1時間後、XRDによって分析した。
XRD結果を図51に示す。XRD結果は、ガスパーライト(予測生成物)および実験中に存在した種々の系に対して示され、「セリア」は二酸化セリウムに対応する。図51から分かるように、XRD分析は、種々の系においてヒ素固体とセリウム固体の結晶ピークまたは相を何ら検出しなかった。存在する唯一の結晶物質は、NaCl、NaNO(希土類元素溶液で導入された)またはNaSOから調製された試料において存在したNaSOのいずれかとして同定された。しかしながら、29、49、および57度2−θ付近での広い回折ピークは、非常に小さい粒子のセリアか、場合によってはガスパーライトを示し得る。
上清溶液のヒ素含有量は、ICP−AESを用いて測定された。セリウム(IV)とセリウム(III)の両方が、ほぼ同じ程度に系からヒ素を効果的に除去したことが確認された。下記の表3と図52から分かるように、ヒ素除去の大きな差が、完全に酸化された系と、酸素分子のスパージング前に完全に還元された系との間で認められた。図52は、ヒ酸塩から始まる「酸化」系と、続いて酸素分子のスパージングによって後にヒ酸塩に酸化される亜ヒ酸塩から始まる「酸素分子スパージング」系において除去されたヒ素マイク
ロモルに対するプロットを示す。
図52は、添加セリウム量の関数としてプロットされた、沈殿固体の形成によって消費されたヒ素量を示す。この実験から得られる可溶性ヒ素濃度を2つの群、すなわち完全に酸化されたヒ酸塩および硫酸塩を含有する試料と、酸素分子がスパージングされた亜ヒ酸塩および亜硫酸塩を含有する試料に区分することが可能である。可溶性固定剤として用いられるセリウムの酸化状態は、プロセスの有効性に及ぼす影響がかなり少なかったので、Ce(III)およびCe(IV)のデータの両方は、各試験液の単回帰直線に適合した。完全酸化溶液の場合、固体によるヒ素捕捉によって、ヒ素対セリウムのモル比が1:3に増加するので、化学量論的にCeAsの生成物を構成する可能性がある。
実施例3
一連の実験を行った。実験は、Ce(III)状態の可溶性セリウム塩を添加し、続いて水酸化ナトリウム(NaOH)溶液でpH6からpH10の範囲に滴定することによって、pH2未満のpHの高度に濃縮された廃棄ストリームからAs(V)状態のヒ素の沈殿を具体化する。
第1の試験において、0.07125モル/LのNaHAsO溶液33.5mLを含有する溶液400mLをビーカ内において室温で撹拌した。4.0モル/LのHNOを添加することによって、pHをpH1.5におおまかに調整した。その後、1.05gのCe(NO・6HOを添加した。セリウム(III)塩の添加による色調変化や何らかの沈殿物は、観察されなかった。NaOH(1.0モル/L)を撹拌した溶液に滴下し、pHをpH10.1にした。pHは、磁気撹拌下で1.5時間、pH10.2±0.2に維持した。反応後、溶液を撹拌プレートから取り外し、12から18時間、静かに沈積させた。上清をデカンテーションして除き、CeとAsのICP−MS分析用に確保した。固体を0.4μmのセルロース膜で濾過し、500から800mLの脱イオン水で十分に洗浄した。固体を風乾し、X線回折によって分析した。
第2の試験において、シミュレート廃棄ストリーム溶液を以下の成分:As(1,200ppm)、F(650ppm)、Fe(120ppm)、S(80ppm)、Si(50ppm)、Ca(35ppm)、Mg(25ppm)、Zn(10ppm)、および10ppm未満のAl、K、およびCuで調製した。溶液のpHを濃HCl(12.1モル/L)で滴定してpH0.4に下げ、溶液を70℃に加熱した。CeCl(6.3mL
、1.194モル/L)の溶液を熱溶液に加え、NaOH(20wt.%、6.2モル/L)を滴下することによって、pHを徐々にpH7.5に増大させた。次いで、磁気撹拌下、70℃で1.5時間エージングさせ、溶液をpH7.5±0.2に維持した。次いで、溶液を熱源から取り外し、12から18時間、静かに沈積させた。上清をデカンテーションして除き、CeとAsのICP−MS分析用に確保した。沈殿固体を遠心分離し、2回洗浄後、0.4μmのセルロース膜で濾過し、500から800mLの脱イオン水で十分に洗浄した。固体を風乾し、X線回折によって分析した。
第3の試験において、新規なCe−As化合物の固体粉末を低pH浸出試験における安定性について試験した。0.5gの新規なCe−As化合物をpH2.9またはpH5.0のいずれかのpHの酢酸溶液10mLに加えた。容器を密閉し、22±5℃の範囲の周囲温度で、毎分30±2回転で18±2時間回転させた。必要な回転時間後、溶液を0.2ミクロンのフィルタで濾過し、固体から浸出されたかもしれないCeとAsについてICP−MSによって分析した。1ppm未満のAsが、ICP−MSによって検出された。
図53は、新規なCe−As化合物(三方晶CeAsO・(HO)(実験およびシミュレーションの両方)として示される)とガスパーライト(実験およびシミュレーションの両方)のX線回折(「XRD」)結果を比較している。図9は、三方晶CeAsO・(HO)(実験とシミュレーションの両方)と三方晶BiPO・(HO)0.67(シミュレーション)のXRD結果を比較している。XRD結果は、沈殿した結晶化合物が単斜晶系空間群においてモナザイト型構造で結晶化するガスパーライト(CeAsO)と構造的に異なり、かつ、三方晶BiPO・(HO)0.67と極めて類似していることを示す。
異なる酸化状態のCeとAsに関する実験は、新規なCe−As化合物が、Ce(III)状態のセリウムとAs(V)状態のヒ素を必要とすることを実証している。水酸化ナトリウムなどの強塩基によるpH滴定が必要であると思われる。炭酸ナトリウムによるpH滴定が、ガスパーライト、つまり公知の天然に生じる化合物またはガスパーライトと三方晶CeAsO・(HO)との組み合わせのいずれかを生成する。塩化セリウムと硝酸セリウムの使用は、共に新規な化合物の合成の成功を首尾よく実証した。マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、カルシウム、鉄、銅、および亜鉛などの他の金属種の存在によって、新規化合物の合成が阻害されることは、示されていなかった。存在するフッ化物は、ヒ素除去と競合し、不溶性CeF沈殿物を生成することになる。ヒ素とセリウムのみを含有する溶液は、1:1の原子比のCe:Asが、新規化合物の形成に好ましいこと、さらに過剰セリウムを含有する溶液は、新規化合物に加えて酸化セリウム(CeO)沈殿物を生成したことを示す。さらに、新規化合物は、pH2.9とpH5.0の溶液中のヒ素の溶解が1ppm未満であることを要求する浸出試験を検討したとき、極めて安定であるように思われる。
実施例4
本実施例では、試薬級二クロム酸カリウムを蒸留水に溶解することにより、Crとして計算して1.0ppmwのクロムを含む試験溶液を調製した。この溶液は、オキシアニオンの形のCr+6を含有し、他の金属オキシアニオンは含んでいなかった。0.5グラムの酸化ランタン(La)と、0.5グラムの二酸化セリウム(CeO)との混合物を、ガラス容器中で100mLの試験溶液でスラリーにした。得られたスラリーをテフロン(登録商標)被覆磁気撹拌棒で15分間撹拌した。撹拌後、ワットマン#41濾紙を通して濾過することにより水と固体とを分離し、誘導結合プラズマ原子放射分光光度計を用いてクロムについて分析した。この手順を二回繰り返したが、酸化ランタンと二酸化セリウムとの混合物を100mLの試験溶液でスラリーにする代わりに、それぞれの1.0
gを用いた。それら3つの試験1〜3の結果を、下の表4に記載する。
上記から分かるように、酸化ランタン、二酸化セリウム、およびそれらの等混合物は、試験溶液からクロムの98%超を除去するのに有効であった。
試験4〜6
試験1〜3の手順を繰り返した。ただし、クロム試験溶液の代わりに、Sbとして計算して1.0ppmwのアンチモンを含む試験溶液を用いた。アンチモン試験溶液は、100ppmwのアンチモンと共に、As、Be、Ca、Cd、Co、Cr、Fe、Li、Mg、Mn、Mo、Ni、Pb、Se、Sr、Ti、Tl、V、およびZnをそれぞれ100ppmw含有する公認標準溶液を蒸留水で希釈することにより調製した。これらの試験結果も表4に記載してあり、2種類の希土類化合物が、単独でも、あるいは混合物としてでも、試験溶液から90%以上のアンチモンを除去するのに有効であったことを示している。
試験7〜9
試験1〜3の手順を繰り返した。ただし、クロム試験溶液の代わりに、Moとして計算して1.0ppmwのモリブデンを含む試験溶液を用いた。モリブデン試験溶液は、100ppmwのモリブデンと共に、As、Be、Ca、Cd、Co、Cr、Fe、Li、Mg、Mn、Ni、Pb、Sb、Se、Sr、Ti、Tl、V、およびZnをそれぞれ100ppmw含有する公認標準溶液を蒸留水で希釈することにより調製した。これらの試験結果も表4に記載してあり、酸化ランタン、二酸化セリウム、およびそれらの等重量混合物が、試験溶液からモリブデンの99%超を除去するのに有効であったことを示している。
試験10〜12
試験1〜3の手順を繰り返した。ただし、クロム試験溶液の代わりに、Vとして計算して1.0ppmwのバナジウムを含む試験溶液を用いた。バナジウム試験溶液は、100ppmwのバナジウムと共に、As、Be、Ca、Cd、Co、Cr、Fe、Li、Mg、Mn、Mo、Ni、Pb、Sb、Se、Sr、Ti、Tl、およびZnをそれぞれ100ppmw含有する公認標準溶液を蒸留水で希釈することにより調製した。これらの試験結果も表4に記載してあり、酸化ランタン、および酸化ランタンと二酸化セリウムとの等重量混合物が、試験溶液からバナジウムの98%超を除去するのに有効であったが、二酸化セリウムはバナジウムの約88%を除去したことを示している。
試験13〜15
試験1〜3の手順を繰り返した。ただし、クロム試験溶液の代わりに、Uとして計算して2.0ppmwのウランを含む試験溶液を用いた。ウラン試験溶液は、1,000ppmwのウランを含有する公認標準溶液を蒸留水で希釈することにより調製した。この溶液は他の金属は含んでいなかった。それらの試験結果は表4に記載してあり、試験10から12の場合と同様に、酸化ランタン、および酸化ランタンと二酸化セリウムとの等重量混合物は、試験溶液からウランを大部分除去するのに有効であったことを示している。しかしながら、それらの実施例の場合と同様に、二酸化セリウムはウランの約75%を除去する程度にしか効果的でなかった。
試験16〜18
試験1〜3の手順を繰り返した。ただし、クロム試験溶液の代わりに、Wとして計算して1.0ppmwのタングステンを含む試験溶液を用いた。タングステン試験溶液は、1,000ppmwのタングステンを含有する公認標準溶液を蒸留水で希釈することにより調製した。その溶液は他の金属は含んでいなかった。それらの試験結果は表4に記載してあり、酸化ランタン、二酸化セリウム、および酸化ランタンと二酸化セリウムとの等重量混合物は、試験溶液からタングステンを95%以上除去するのに同等に有効であったことを示している。
実施例5
本実施例は、希土類金属に対するハロゲンの親和性を示す。特定のハロゲン、特にフッ化物(およびその他のハロゲン)が、ヒ素の塩化セリウムへの結合と競合するかどうかを判断すべく、一連の試験を行った。ヒ素は、水溶性の塩化セリウム(CeCl)を用いる場合、水媒体中で塩化セリウムに強力に結合することが知られている。このハロゲン結合親和性を、フッ化物を含有する貯蔵溶液とフッ化物を含有しない貯蔵溶液と間の比較試験を行うことによって、判断した。使用した物質は、CeCl(1.194MのCeすなわち205.43g/Lの希土類元素酸化物すなわちREO)と400mlの貯蔵溶液であった。NSF P231の「一般的試験水2」(「NSF」)に準拠する貯蔵溶液の構成成分を表5および表6に示す。
貯蔵溶液の初期pHは、pH約0から1であった。貯蔵溶液の温度を70℃に上昇させた。反応または滞留時間は、約90分間であった。
フッ化物の存在下と不在下でヒ酸セリウムを沈殿させる操作は、以下の通りである。
ステップ1:
2つの3.5Lの合成貯蔵溶液を調製した。ここで、一方はフッ素を含まず、他方はフッ素を含む。両溶液は、表5に列挙した成分を含有した。
ステップ2:
400mLの合成貯蔵溶液を重量測定法により測定し(402.41g)、600mLのパイレックス(登録商標)ビーカに移した。次いで、ビーカをホット/撹拌プレート上に置き、撹拌しながら70℃に加熱した。
ステップ3:
セリウムとヒ素との所定のモル比を満たすのに十分な塩化セリウムを貯蔵溶液に加えた。例えば、1セリアモルおよび1モルのヒ素のモル比を得るため、5.68mlの塩化セリウムを重量測定法により測定し(7.17g)、撹拌溶液に加えた。塩化セリウムの添加によって、黄色/白色沈殿が瞬時に形成され、塩化セリウム溶液の規定度が0.22であるため、pHが低下した。20%水酸化ナトリウムを用いることによって、pHを約7に調整した。
ステップ4:
塩化セリウムを70℃の溶液に添加し、サンプリングの前に90分間反応させた。
ステップ5:
フッ化物含有溶液とフッ化物非含有溶液の全ての所望のモル比に対してステップ2から4を繰り返す。
結果を表7ならびに図55および図56に示す。

表7.塩化セリウム溶液による沈殿後の上清溶液中の残存ヒ素濃度。
フッ化物含有溶液またはフッ化物非含有溶液の吸着能力を比較することによって、ハロゲンおよびハロゲン化合物の強い親和性が示されている。図55は、ヒ素存在下における
、セリウムIIIのフッ化物に対する親和性を示す。図56は、セリウム対ヒ素の低モル比におけるフッ化物非含有溶液の吸着能力(CeOのグラム当たりのAsのmgとして定義される)がかなり高いことを示す。希土類金属、特にセリウムを用いる、フッ素化有機化合物、特に、フッ素化医薬化合物の捕捉を明確に示した。
セリウム対ヒ素のモル比が約1.4対1以上の溶液では、Fを含有する溶液とFを含有しない溶液との間の吸着能力における差は、無視できる程度であった。これにより、Fを捕捉するために余分に40%のセリウムが必要とされ、次いで、残存セリウムがヒ素と反応し得ると考えられる。
これらの結果は、フッ化物の存在がヒ素およびその他の標的物質の捕捉と事実上競合していることを裏付ける。干渉は、CeFを形成する競合反応に由来する。この反応は、遥かに好ましいKspを有する。これらの結果を考慮すると、希土類元素添含有加物を加える前に、フッ化物およびその他のハロゲンを除去するべきである。
実施例6
本実施例は、二酸化セリウム粉末を使用する硫酸塩含有化合物、ハロゲン化合物、炭酸塩含有化合物、およびリン酸塩含有化合物の除去の成功を実証する。400ppbのヒ素除去能力を有するセリウム粉末を、亜ヒ酸塩としてヒ素(III)およびヒ酸塩としてヒ素(V)を含む様々な溶液に接触させ、ヒ素とセリウムとの間における既知の結合親和性と競合する化合物の濃度を上昇させた。競合する有機化合物には、硫酸イオン、フッ化物イオン、塩化物イオン、炭酸イオン、ケイ酸イオン、およびリン酸イオンを含み、各イオンの濃度は、各イオンに対応するNSF濃度の約500%の濃度とした。二酸化セリウム粉末は、ヒ素汚染蒸留水およびNSF P231の「一般的試験水2」(「NSF」)とさらに接触させた。
蒸留水を基準測定値とした。結果を図55に示す。図55から分かるように、NSF水中のイオンでは、蒸留水に対して亜ヒ酸塩およびヒ酸塩の両方に対する二酸化セリウムの除去能力が低下し、これらの化合物の希土類金属への結合が成功したことを示している。炭酸イオンの存在下では、亜ヒ酸塩よりもヒ酸塩に対する二酸化セリウムの除去能力が低下した。ケイ酸イオンの存在下では、亜ヒ酸塩およびヒ酸塩の両方に対する二酸化セリウムの除去能力が大幅に低下した。最後に、リン酸イオンにより、亜ヒ酸塩(NSF濃度の10倍)およびヒ酸塩(NSF濃度の50倍)に対する二酸化セリウムの除去性能が最も大幅に低下し、亜ヒ酸塩に対する除去能力の低下は最大であった。
実施例7
溶液相または可溶性セリウムイオン沈殿を評価すべく、いくつかの試験を行った。
試験1:
250ppmのCr(VI)を含有する溶液を塩化Ce(III)または硝酸Ce(IV)のいずれかとして供給されたモル当量のセリウムで補正した。クロム酸塩へのCe(III)の添加によって、直ちに目に見える影響を溶液に及ぼさなかったが、24時間後、暗色固体の微細沈殿物が出現した。対照的に、Ce(IV)の添加によって、直ちに大量の固体形成がもたらされた。
先の実施例と同様に、一定分量を濾過し、pHをCe(IV)についてはpH3に調整し、Ce(III)についてはpH5に調整した。Ce(III)の添加によるCr溶解度に及ぼす影響はごくわずかであったが、Ce(IV)は、pH3で溶液からCrのうちのほぼ90%を除去された。
試験2:
Spex社ICP標準の50ppmのモリブデン、恐らくモリブデン酸塩を含有する溶液をモル当量の塩化Ce(III)で補正した。先の試料と同様に、セリウムの添加後に固体が観察され、一定分量をICP分析用に0.45ミクロンのシリンジフィルタで濾過した。pH3では溶液中に30ppm近くのMoが残存したが、pHを5に上げると、Mo濃度は、20ppmに低下し、pH7付近でMo濃度は10ppmしか示されなかった。
実施例8
これらの実施例では、ヒ素試験用に確立された方法と類似した方法を用いることによって、一連の非ヒ素陰イオンの吸着および脱着を試験した。
過マンガン酸塩:
2つの実施例を実施した。第1の実施例において、40gのセリア粉末を250mLの550ppmのKMnO溶液に添加した。第2の実施例において、20gのセリア粉末を250mLの500ppmのKMnO溶液に添加し、1.5mL、4NのHClでpHを低下させた。スラリーpHを低下させることによって、セリアへのMn吸着が4倍に増加した。
両方の実施例において、セリアを過マンガン酸塩と18時間接触させ、次いで、濾過して、固体を保持した。濾液をICP−AESを用いてMnについて分析し、固体を250mLのDI水で洗浄した。pH未調整固体は、洗浄を二度繰り返した。
濾過し、洗浄したMn接触固体の重量を測定し、一連の3つの抽出試験と1つの対照群に分割した。これらの試験では、1NのNaOH、10%シュウ酸、または1Mリン酸塩と接触させた場合における、マンガンがセリア表面から回収され得る程度を、同じ条件下のDI水の結果と比較して調べた。
対照群として水と接触させた過マンガン酸塩吸着セリア粉末の試料では、Mnの放出は5%未満であった。ヒ酸塩と同様に、NaOHは、セリア表面からの過マンガン酸塩の脱着を効果的に促進した。このことは、塩基性のpHレベル、または塩基性化は、セリアによる過マンガン酸塩除去に対する干渉物として振る舞うということを示している。pHを低下させた第2の実施例の場合、NaOHの結果は、過マンガン酸塩がより高pHの条件下で吸着した第1の実施例よりも大きかった。
リン酸塩は、ヒ酸塩脱着誘発時よりも過マンガン酸塩脱着誘発時において遥かに効果的であった。リン酸塩は、本発明者らが過マンガン酸塩を用いて試験した中で最も効果的な脱着促進剤であった。換言すると、リン酸存在下における、過マンガン酸塩に対するセリア粉末の除去能力は、リン酸に対するセリア粉末の能力が過マンガン酸塩に対するよりも遥かに高いことから、比較的低いように思われる。
シュウ酸は、過マンガン酸塩溶液の色を著しく変化させた。これは、Mn(VII)が、恐らくMn(II)またはMn(IV)に、還元されたことを示している。MnOまたはMnOの沈殿物の形成は、セリアから除去され得るかどうかは分からないさらなるMnの検出を防止し得る。したがって、還元剤は、Mn(VII)除去のセリアの干渉物であるように思われる。pH未調整試料では、脱着されたMnは検出されなかった。しかし、スラリーをわずかに酸性化することによって調製された試料では、相当量のMnがセリア表面から回収された。
クロム酸塩
0.6gの二クロム酸ナトリウムを用いて250mLの溶液を調製し、溶液を20gのセリウム粉末とpH調整せずに18時間接触させた。スラリーを濾過し、固体をDI水で
洗浄した後、50mLの遠沈管に分割して、セリア表面からクロムを抽出する3つの溶液の能力を試験した。
クロム酸塩に対するセリアの能力は顕著であり、pH調整または系の最適化なしで、>20mgのCr/gセリアが吸着された(濾液のpHは、約8であった)。同様に、吸着クロム酸塩の抽出も、容易に成し遂げられた。1NのNaOHを用いてクロム酸塩含有セリアを含むスラリーのpHを上昇させることは、試験された中で最も効果的なクロム脱着方法であった。リン酸塩を使用すると、かなり少ないクロム酸塩しか脱着されず、シュウ酸を使用するとさらに微量しか脱着されなかった。このことは、リン酸塩およびシュウ酸が、過マンガン酸塩除去に比べて、クロム酸塩除去ではそれほど強い干渉物ではないことを示している。対照試験では、吸着された固体を蒸留水と接触させた場合、わずか5%のクロム酸塩しか回収されなかった。
アンチモン
アンチモンの溶解度はやや低いため、これらの反応は、溶解され得るアンチモン量によって制限された。この場合、100mgの酸化アンチモン(III)を10mLの濃HClと共に1Lの蒸留水中に入れ、数日間かけて平衡化させ、0.8ミクロンのポリカーボネート膜で濾過して、不溶性アンチモンを除去した。1リットルのアンチモン溶液を16gのセリア粉末と接触させ、アンチモンを溶液から効果的に除去したが、表面に大量に吸着させるには利用可能なSb(III)が少なすぎた。1つには、低い表面被覆率と強い表面陰イオン相互作用のため、抽出試験では、Sbはほとんど回収されないことが分かった。Sb(III)を、容易に吸着され難いSb(V)種に変換すると期待されていた過酸化水素を使用しても、有意量のSb回収には至らなかった。
ヒ素
表8〜11は、試験パラメータおよび結果を示す。
表8:ヒ素脱着技法を明示するためのヒ酸塩と亜ヒ酸塩による酸化セリウム表面の吸着量
実施例9
NHMgPO・6HOを含むスツルバイト粒子を、CeClとNHMgPO・6HOとのモル比が異なるように、CeCl溶液に混合した。ここで、CeClとNHMgPO・6HOとのモル比は、約0.8、1.0、1.2および1.5とした。それぞれ、スツルバイトの質量は約0.2gとし、CeClの濃度は約0.5モル/Lとした。さらに、0.1Lの脱イオン水中の約0.2gのスツルバイトを対照群
として調整した。各溶液のpH値を、約pH4.3±0.2のpHに調整した。磁気撹拌棒を使用して、各試料溶液を攪拌した。少なくとも約16時間撹拌後、固体を溶液から濾過した。濾過固体をX線回折によって分析し、溶液をICP−MSによって分析した。溶液の最終溶液pH値は、約pH4.6から約pH8.0の範囲であった。結果を表12にまとめる。
実施例10
スツルバイトNHMgPO・6HOの粒子を、異なる希土類塩化物を含む約0.1Lの溶液中で混合した。希土類塩化物溶液は、約0.15モル/LのLaCl、CeCl、PrClおよびNdClの溶液であった。各希土類塩化物溶液に加えたスツルバイトの質量は約0.2gであり、希土類塩化物とスツルバイトとのモル比は約1.0であった。各希土類塩化物溶液のpHを、約pH4.3±0.2のpHに調整した。磁気撹拌棒を使用して、各試料溶液を攪拌した。少なくとも約16時間撹拌後、固体を溶液から濾過した。濾過固体をX線回折によって分析し、溶液をICP−MSによって分析した。溶液の最終溶液pH値は、約pH4.6から約pH8.0の範囲であった。結果を表13にまとめる。
実施例11
実施例11は、約0.2gのスツルバイトNHMgPO・6HOの粒子を約0.1Lの0.15モル/L酸性の塩化第二鉄FeClの溶液に混合させた対照群である。塩化第二鉄とスツルバイトとのモル比は約1.0とし、溶液の初期pHを約pH2.5と
した。対照群溶液の初期pHは、塩化第二鉄の存在なしでスツルバイトを溶解させるのに十分に低くした。磁気撹拌棒を使用して、対照群溶液を攪拌した。少なくとも約16時間撹拌後、固体を対照群溶液から濾過した。濾過固体をX線回折によって分析し、対照群溶液をICP−MSによって分析した。溶液の最終溶液pH値は、約pH2.3であった。結果を表14にまとめる。
実施例9〜11は、塩化第二鉄などのその他の除去物質よりも、希土類含有組成物ではスツルバイトをより効果的に除去できること示している。
実施例12
脱イオン水およびNSF水からの二酸化セリウムの堆積物質除去能力を表15にまとめる。
実施例13
セリウム含有組成物によって、脱イオン水およびNSF標準化水(表16参照)から金属および半金属を除去する実験を行った。
表16から分かるように、セリウム含有組成物は、表16の標的物質含有種の除去に有効であった。
実施例14
脱イオン水およびNSF標準化水から金属および半金属を除去する、セリウム含有添加物の能力を定性的に判定する実験を行った(表17参照)。
表16から分かるように、セリウム含有組成物は、表17の標的物質含有種の除去に有効であった。
実施例15
脱イオン水およびNSF水からの有機物、金属、半金属および非金属汚染物質の除去を定性的に判定する実験を行った(表18および表19を参照)。
CeOは粉末の形態であり、凝集CeOは高分子結合剤で凝集される。
不溶型の鉛は、希土類元素含有組成物によって、可溶型の鉛および不溶型の鉛のうちの1つまたは両方を含む水溶液から除去されてもよい。不溶型の鉛は、限定するものではないが、例えば、酸化鉛、水酸化鉛、またはオキシ(ヒドロキシ鉛)などのコロイドの鉛および微粒子の鉛の両方、またはいずれか一方の形態であってもよい。不溶型の鉛組成物は、1つまたは複数の水和水を有する水和物の形であってもよい。
NSF試験水の組成は、次の文献のうちの1つまたは複数に定義されている。2007年10月22日にANSI規格に指定されたStandard Developer NSF International編「NSF/ANSI 42−2007a NSF International Standard/American National
Standard for Drinking Water Treatment Units Drinking Water Treatment Units Aesthetic Effects」米国規格委員会、2009年8月28日にANSI規格に指定されたStandard Developer NSF Internationa
l編「NSF/ANSI 53−2009e NSF International Standard/American National Standard Drinking Water Treatment Units Health Effects」、および2009年8月26日にANSI規格に指定されたStandard Developer NSF International編「NSF/ANSI 61−2009 NSF International Standard/American National Standard for Drinking Water Additives Drinking Water System Components Health Effects」。
実施例16
約20mgの吸着能力を有する高表面積(「HAS」)セリア(表面積:130±10m/g)を、約0.5mg/Lの問題とする試薬を有し、NSF53水とみなされる分析対象物に接触させた。NSF水の組成を下記の表20に示す。
分析対象物のpHは、pH12.25±0.25、温度は20から25℃または周囲温度であった。
分析対象物を約24時間HSFセリアに接触させた。
問題とする試薬は、ビスマス、クロム、コバルト、マンガン、亜鉛およびジルコニウム種とした。上記の条件下で、主化学種はコロイド形態であると考えられた。
20mgのHSAセリアをプラスチック計量ボート内で測定し、HASセリア媒体を脱イオン水で少なくとも30分間湿らせることによって、媒体を調整した。
分析対象物を、鉛添加なしでNSF53鉛除去水2.0Lのバッチで調整した。1,000mg/LのSPEX社窒素系標準を取得し、0.5mg/Lの問題とする試薬の流入液を調整するために使用した。この溶液を30秒間高せん断混合器(Ninja社型番:BL500 30)で混合した。pHをpH12.25±0.25に3MのNaOHで調整し、さらに60秒間混合した。より高濃度での先の試験では、12.25±0.25のpHで粒子が存在したことを示した。
500mLの流入液を4つの500mLびんに分けて注ぎ込むことにより、等温線試験を準備した。それぞれの500mL試料びんに先に湿らせた媒体を注ぎ込んだ。びんにキャップをし、絶縁テープで密閉した。次いで、10本までびんを保持できるローリング用容器に各びんを入れた。容器をダクトテープで密閉し、ローリング用装置に入れた。試料および対照群を24時間ローリングした。24時間後、装置からローリング用容器を取り出し、容器からびんを回収した。
各金属試料について5mLの試料を採取し、3mLの濃硝酸を加えて希釈し、0.2μmのフィルタで濾過した。全ての金属が可溶型であること確認するために、試料を酸性化
した。金属試料を誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)によって分析した。コロイド金属の存在を確認するため、試料をまず濾過して、あらゆる粒子を除去し、次いで、全ての金属が可溶型であること確認するために酸性化した。これらの試験の分析は、全て、分析した金属の検出限界未満であった。全ての等温線試験を同様の方法で調整し、試験した。このため、容易に比較可能であった。
表21に示されるように、コロイド状のビスマス、クロム、マンガン、および亜鉛は、HSAセリアを含むNSF53水から全て除去された。問題とする試薬の除去能力は、流入液からの問題とする試薬の少なくとも10%の除去に基づいていた。
この表22では、コバルトおよびジルコニウムの内訳を示している。
実施例17
本実施例は、様々な試験結果を比較して、温度、表面積、スペシエーション、および濃度の変化が、セリア上へのヒ素吸着能力に影響するかについて結論を出す。実験手順を以下に説明する。
物質:
CeO:LOI−4.6%、SA−140m/g;
CeO:LOI−6.3%、SA−210m/g
使用量:40g
試験溶液構成物質(20LのDI水に添加):
2244.45gのNiSO・6H
119.37gのCuSO・5H
57.81のHBO
406.11のNaCl
15.01のFeSO・7H2O
4.79gのCoSO・7H2O
70の濃HCl
試験溶液条件:
pH:1.63
密度:1.08mL/g
カラム流入液:
pH:全てのカラムでpH1.1から1.2の範囲であった
密度:全てのカラムで1.08g/mLであった
温度:全てのカラムを室温から21℃または70℃で試験した
流量:流量の範囲は、1から1.8mL/分、または総容積の2.2%から4.0%の範囲であった
使用した凝集剤の近似量:1%Nalco7871を22滴
カラム床の寸法:全てのカラムで8.5〜9cm×内径2.54cm
媒体:
150gのACS規格の塩化ナトリウムを1Lの体積計に加えた。次いで、DI水を用いて1L標線まで塩を希釈した。次いで、塩を2Lビーカに移し、加熱して沸騰させた。次に、磁気撹拌棒を用いて撹拌しながら、熱湯に15mLの濃HClを加えた。HCl添加後すぐに、40.00gの乾燥CeOを混合する酸性塩溶液に徐々に加えた。この溶液を5分間撹拌させた。次に、1%Nalco7871を22滴加えて、溶液を清澄化し、カラム内に加えられた際に、分離するのを防いだ。
カラムへの充填:
凝集CeO媒体は、2.54cm×30cmのガラス製カラム内に移される。DI水は、12mL/分で床を通って流され、床を沈積させて、8.5cmまで完全に沈積させる。床上のDI水は、デカンテーションされ、流入溶液で置き換えられた後、キャップしてしっかりと密封された。
表23および図57から分かるように、酸化セリウム(IV)含有のヒ素種吸着能力は、温度、表面積、スペシエーション、およびヒ素種濃度の変化によって、影響を受ける。
実施例18
本実施例では、NSF53水から高表面積(「HSA」)酸化セリウム(IV)によってどのコロイド金属が除去し得るか判定する。試験パラメータは以下の通りである。
パラメータ:
物質:HSAセリア酸化物(表面積:130±10m/g)
使用量:20mg
分析対象物濃度:0.5mg/Lの問題とする試薬のNSF53水
pH:可変
温度:20から25℃の室温
接触時間:24時間
試験金属:ビスマス、クロム、コバルト、マンガン、亜鉛、ジルコニウム、アルミニウム、および銅
媒体調製:
20mgのHSAセリア酸化物をプラスチック計量ボート内で測定した。媒体をDI水で少なくとも30分間湿らせた。
流入水の調製:
流入水を、鉛添加なしでNSF53鉛除去水2.0Lのバッチで調製した。1,000mg/LのSPEX社窒素系標準を取得し、0.5mg/Lの問題とする試薬の流入液を調整するために使用した。この溶液をまず30秒間高せん断混合器(Ninja社型番:BL500 30)で混合した後、pHを3MのNaOHまたは濃HClで調整し、次いで、さらに30秒間溶液を混合した。次いで、酸化還元電位(「ORP」)の値を、固体亜硫酸ナトリウムまたは12.5%NaClO溶液を用いて調整した(表25参照)。
試験手順:
等温線試験準備手順:
4本の500mLびんを500g流入液でそれぞれ満たした。それぞれの500mL試料びんに先に湿らせた媒体を注ぎ込んだ。びんにキャップをし、絶縁テープで密閉した。次いで、10本までびんを保持できるローリング用容器に各びんを入れた。次いで、容器をダクトテープで密閉し、ローリング用装置に入れた。試料を24時間ローリングした。24時間後、装置からローリング用容器を取り出し、容器からびんを回収した。
分析のための試料準備手順:
各金属試料について5mLの試料を採取し、5mLの10%硝酸を加えて希釈し、0.2μmのフィルタで濾過した。全ての金属が可溶型であること確認するために、試料を酸性化した。金属試料を誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)によって分析した。不溶性金属の存在を確認するため、試料をまず0.2μmのフィルタで濾過して、あらゆる不溶性金属を除去し、次いで、全ての試料が同様であること確認するために酸性化した。全ての等温線試験を同様の方法で準備し、試験した。このため、容易に比較可能であった。
結果:
表26および表27に示されるように、Cr(S)、Mn(S)、Al(HO)(S)、Cu(OH)(S)、およびCuO(S)は、HSAセリアを含むNSF53水から全て除去された。問題とする試薬の除去能力は、流入液からの問題とする試薬の少なくとも10%の除去に基づいていた。
結論:
コロイド状のクロム、アルミニウム、および銅は、HSAセリアを含むNSF53水から全て除去された。一部の実験では、コバルト、亜鉛、およびジルコニウムもまた除去された。マンガンに対するHASセリアの除去能力は、不確かであった。
実施例19
本実施例では、NSF53水から高表面積(「HSA」)酸化セリウム(IV)によってコロイド金属が除去し得るか否かを判定する。試験パラメータを以下の通りである。
パラメータ:
物質:HSAセリア酸化物(表面積:130±10m/g)
使用量:20mg
分析対象物濃度:0.5mg/Lの問題とする試薬のNSF53水、表34参照。
pH、ORP:可変。表28参照。
温度:20から25℃の室温。
接触時間:24時間。
試験金属:ビスマス、クロム、コバルト、マンガン、亜鉛、ジルコニウム、アルミニウム、および銅
媒体調製:
20mgのHSAセリアをプラスチック計量ボート内で測定した。媒体をDI水で少なくとも30分間湿らせた。
流入水の調製:
流入水を、鉛添加なしでNSF53鉛除去水2.0Lのバッチで調製した。1,000mg/LのSPEX社窒素系標準を取得し、0.5mg/Lの問題とする試薬の流入液を調製するために使用した。この溶液をまず30秒間高せん断混合器(Ninja社型番:BL500 30)で混合した後、pHを3MのNaOHまたは濃HClで調整し、次いで、さらに30秒間溶液を混合した。次いで、ORPの値を、固体亜硫酸ナトリウムまたは12.5%NaClO溶液を用いて調整した。
手順:
等温線試験準備手順:
4本の500mLびんを500g流入液でそれぞれ満たした。それぞれの500mL試料びんに先に湿らせた媒体を注ぎ込んだ。びんにキャップをし、絶縁テープで密閉した。次いで、10本までびんを保持できるローリング用容器に各びんを入れた。次いで、容器をダクトテープで密閉し、ローリング用装置に入れた。試料を24時間ローリングした。24時間後、装置からローリング用容器を取り出し、容器からびんを回収した。
分析のための試料準備手順:
各金属試料について5mLの試料を採取し、5mLの10%硝酸を加えて希釈し、0.2μmのフィルタで濾過した。全ての金属が可溶型であること確認するために、試料を酸性化した。金属試料を誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)によって分析した。不溶性金属の存在を確認するため、試料をまず0.2μmのフィルタで濾過して、あらゆる不溶性金属を除去し、次いで、全ての試料が同様であること確認するために酸性化した。全ての等温線試験を同様の方法で準備し、試験した。このため、容易に比較可能であった。
結果:
結果を以下の表29〜30に示す。
結論
全ての金属溶液を、ヒ素の添加なしにNSF53ヒ素試験水で調製した。これらの溶液は全て、HSA酸化セリウム(CeO)と共に検討した。Bi(標的物質BiOOH(S)、BiO)は明確に除去された。Cr(標的物質Cr3(S))、Mn(標的物質MnO2(S)、Mn3(S)、およびMn4(S))、Zn(標的物質Zn(OH)2(S))、Al(標的物質Al(HO)(S))、Cu(標的物質Cu(OH)2(S)およびCu(S))、およびZr(標的物質ZrO2(S)
は、明確に除去された。試験2AAにおいて、Co(標的物質CoO2(S))は明らかに除去された。これらの結果から、制御された条件下では、Al、Co、Cr、Cu、Mn、Zn、およびZrの不溶性の化合物は、HSA酸化セリウム(CeO)を用いて除去し得ることが分かった。
図58〜図65は、上記物質の従来技術のプールベ図を示す。
実施例20
本実施例では、NSF53水からHAS酸化セリウム(IV)によって選択された可溶性金属が除去し得るか否かを判定した。
パラメータ:
物質:HSAセリア酸化物(表面積:130±10m/g)使用量:20mg
分析対象物濃度:0.5mg/Lの問題とする試薬のNSF53水、表31参照。
pH、ORP:可変。表32参照。
温度:20から25℃の室温。
接触時間:24時間。
試験金属:アルミニウム(Al3+)、バリウム(Ba2+)、カドミウム(Cd2+)、クロム(Cr3+)、コバルト(Co2+)、銅(Cu2+)、鉄(Fe2+)、マンガン(Mn2+)、およびニッケル(Ni2+
媒体調製:
20mgのHSAセリアをプラスチック計量ボート内で測定した。媒体をDI水で少なくとも30分間湿らせた。
流入水の調製:
流入水を、ヒ素添加なしでNSF53鉛除去水2.0Lのバッチで調製した。1,000mg/LのSPEX社窒素系標準を取得し、0.5mg/Lの問題とする試薬の流入液を調製するために使用した。この溶液を撹拌プレートで混合した後、pHを3MのNaOHまたは濃HClで調整した。次いで、ORPの値を、固体亜硫酸ナトリウムまたは12.5%NaClO溶液を用いて調整した。
手順:
等温線試験準備手順:
4本の500mLびんを500g流入液でそれぞれ満たした。それぞれの500mL試料びんに先に湿らせた媒体を注ぎ込んだ。びんにキャップをし、絶縁テープで密閉した。次いで、10本までびんを保持できるローリング用容器に各びんを入れた。次いで、容器をダクトテープで密閉し、ローリング用装置に入れた。試料を24時間ローリングした。24時間後、装置からローリング用容器を取り出し、容器からびんを回収した。
分析のための試料準備手順:
各金属試料について6mLの試料を採取し、0.667mLの濃硝酸を加えて希釈し、0.2μmのフィルタで濾過した。全ての金属が可溶型であること確認するために、試料を酸性化した。金属試料をICP−MSで分析した。全ての等温線試験を同様の方法で調整し、試験した。このため、容易に比較可能であった。
結果:
結果を表32および表33に示す。
結論:
NSF53からHSAセリアによって溶解した、または可溶性のAl3+、Ba2+、Cd2+、Cr3+、Co2+、Cu2+、Fe2+、Mn2+、およびNi2+が明確に除去された。
図3Aから図3E(アルミニウム)、図6Aから図6E(クロム)、図7Aから図7F(マンガン)、図8Aから図8F(鉄)、図9Aから図9E(コバルト)、図10Aから図10E(ニッケル)、図11Aから図11E(銅)、図24Aから図24C(カドミウム)、図66Aから図66E(バリウム)、および図67Aから図67E(ラジウム)は、上記金属の従来技術のプールベ図である。
本開示のいくつかの変形および改変を用いることが可能である。本開示の1つまたは複数の実施形態は、別々に、また、組み合わせて使用できる。すなわち、あらゆる単独の実施形態が使用可能であり、その全ての組み合わせおよび置き換えが使用可能である。本開示のその他の特徴を提供することなく、いくつかの特徴を提供することが可能になり得る。
様々な実施形態、構成、または態様における本開示は、様々な実施形態、構成、態様、部分的組み合わせ、およびそれらの部分集合を含む、実質的に本明細書において図示され説明されるような成分、方法、プロセス、システムおよび/または装置のうちの少なくとも1つを含む。当業者であれば、本開示を理解した後、様々な実施形態、構成、または態様を構成および使用する方法を理解するはずである。様々な実施形態、構成、および態様における本開示は、本明細書またはその様々な実施形態、構成、または態様において図示および説明の両方、またはいずれか一方が行われない要素が存在しない場合、装置およびプロセスを提供することを含む。これには、例えば、性能の改良、実装の容易化および実装コストの削減の両方、またはいずれか一方のために先の装置またはプロセスで用いられ得るような要素がない場合を含む。
前述の説明は、例示および説明を目的として提示されている。前述の説明は、本明細書において開示される形態に本開示を限定するよう意図されていない。例えば、前述の詳細な説明において、本開示の様々な特徴は、本開示を簡素化する目的で1つまたは複数の実施形態、構成、または態様においてまとめられている。本開示の実施形態、構成、または態様の特徴は、上述したもの以外の別の実施形態、構成、または態様において組み合わされ得る。この開示の方法は、いかなる請求項および請求項の組み合わせの両方、またはいずれか一方も、各請求項において明確に列挙されるよりも多くの特徴を要求するという意図を表わすと解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明の態様は、前述の開示された単独の実施形態、構成、または態様の全ての特徴よりも少ない特徴にある。したがって、以下の請求項は、本明細書によって、この詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の好適な実施形態として自立する。
しかも、本開示の説明は、1つまたは複数の実施形態、構成、または態様および特定の変形および改変を包含していたが、例えば、本開示を理解した後には、当業者の技術および知識の範囲内であり得るようなその他の変形、組み合わせ、および改変は、本開示の範囲内にある。許される範囲で別の実施形態、構成、または態様を含む権利を得ることが意図されている。これは、請求されるものとは別の、交換可能な、および/または等価な構造、機能、範囲またはステップを含み、そのような別の、交換可能な、および/または等価な構造、機能、範囲またはステップが、本明細書において開示されているか否かにかかわらず、さらに任意の特許可能な主題を公の場で使用する意図なしであるか否かに関係しない。

Claims (39)

  1. 次の形態の組成物において、
    上記式中、0≦X≦8であり、
    MSが、以下の化学式
    M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(OH)(n−1)M(HO)(OH) (n−2)、M(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(OH) (n−3)、M(HO)(OH) (n−4)、M(OH) (n−4)、M(HO)(OH) (n−5)、M(OH) (n−5)、M(OH) (n−6)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、M(H2O)(O) (n−6)、M(HO)(O) (n−8)、M(HO)(O) (n−10)、M(HO)CO (n−2)、MCO (n−2)、M(HO)(CO (n−4)、M(CO (n−4)、M(HO)(CO (n−6)、M(CO (n−6)、M(HO)(CO (n−8)、M(CO (n−8)、M(HO)(CO (n−10)、M(CO (n−10)、M(CO (n−12)、M(HO)n、M(HO)OH(n−1)、M(HO)(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、およびM(HO)(O) (n−6)のうちの1つであり、
    上記式中、Mが、原子番号5、13、22〜33、40〜52、56、72〜84、および88〜94からなる群より選択される原子番号を有する金属または半金属であり、nが8以下の実数であり、nがMの電荷または酸化状態を表す組成物。
  2. 前記組成物が水媒体中に存在し、また前記水媒体が、Mの主化学種としてのMSに有利に作用するのに十分なpHおよびEhを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 酸化セリウムの酸化状態が(IV)であり、かつ粒子形態にあり、またMが鉛である、請求項1に記載の組成物。
  4. MSが水酸化物の形態である、請求項1に記載の組成物。
  5. MSがオキシヒドロキシル化合物の形態である、請求項1に記載の組成物。
  6. MSが炭酸塩の形態である、請求項1に記載の組成物。
  7. MSが金属または半金属の水和物の形態である、請求項1に記載の組成物。
  8. Mが、ホウ素、バナジウム、クロム、カドミウム、アンチモン、鉛、およびビスマスのうちの1つまたは複数であり、またMSが、水酸化物、炭酸塩、および金属または半金属の水和物の形態のうちの1つまたは複数である、請求項1に記載の組成物。
  9. 液体媒体中において、金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、希土類元素含有添加物を金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるステップを備える方法。
  10. 前記金属または半金属が、原子番号5、13、22〜33、40〜52、56、72〜84、および88〜94からなる群より選択される原子番号を有し、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数が以下の化学式
    M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(OH)(n−1)M(HO)(OH) (n−2)、M(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(OH) (n−3)、M(HO)(OH) (n−4)、M(OH) (n−4)、M(HO)(OH) (n−5)、M(OH) (n−5)、M(OH) (n−6)、M(HO)CO (n−2)、MCO (n−2)、M(HO)(CO (n−4)、M(CO (n−4)、M(HO)(CO (n−6)、M(CO (n−6)、M(HO)(CO (n−8)、M(CO (n−8)、M(HO)(CO (n−10)、M(CO (n−10)、M(CO (n−12)、M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(HO)(OH) (n−2)、およびM(HO)(OH) (n−3)のうちの1つまたは複数の化学式を有し、
    上記式中、Mが前記金属または半金属であり、
    nが8以下の実数であり、
    nがMの電荷または酸化状態を表す、請求項9に記載の方法。
  11. 前記液体媒体が水溶液であり、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を、Mの主化学種としての状態にするのに十分なEhおよびpHを有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記EhおよびpHが、図2〜図47および図57〜図65のうちの1つまたは複数のプールベ図を用いて決定される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記希土類元素含有添加物が、セリウム(IV)および/またはセリウム(III)の形態であり、またMが鉛である、請求項9に記載の方法。
  14. 金属または半金属が水酸化物の形態である、請求項9に記載の方法。
  15. 金属または半金属が炭酸塩の形態である、請求項9に記載の方法。
  16. 金属または半金属が金属または半金属の水和物の形態である、請求項9に記載の方法。
  17. 前記金属または半金属が、ホウ素、バナジウム、クロム、カドミウム、アンチモン、鉛、およびビスマスのうちの1つまたは複数である、請求項9に記載の方法。
  18. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に酸化させるために、前記媒体に酸化剤を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、酸化剤を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項9に記載の方法。
  19. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に還元させるために、前記媒体に還元剤を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、還元剤を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項9に記載の方法。
  20. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に変換させるために、前記媒体に塩基および/または塩基等価体を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、塩基および塩基等価体の両方、またはいずれか一方を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項9に記載の方法。
  21. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に変換させるために、前記媒体に酸および/または酸等価体を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、酸および酸等価体の両方、またはいずれか一方を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項9に記載の方法。
  22. 前記希土類元素含有添加物が、水溶性である、請求項9に記載の方法。
  23. 前記希土類元素含有添加物が、水不溶性である、請求項9に記載の方法。
  24. 液体媒体中において、標的物質を除去するために、希土類元素含有添加物を金属または半金属の標的物質と接触させるステップを備え、前記標的物質が主化学種として水酸化物、炭酸塩、水和物、またはオキシヒドロキシル基の形態である方法。
  25. 前記標的物質が、原子番号5、13、22〜33、40〜52、56、72〜84、および88〜94からなる群より選択される原子番号を有し、前記標的物質が以下の化学式
    M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(OH)(n−1)M(HO)(OH) (n−2)、M(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(OH) (n−3)、M(HO)(OH) (n−4)、M(OH) (n−4)、M(HO)(OH) (n−5)、M(OH) (n−5)、M(OH) (n−6)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、M(HO)(O) (n−6)、M(HO)(O) (n−8)、M(HO)(O) (n−10)、M(HO)CO (n−2)、MCO (n−2)、M(HO)(CO (n−4)、M(CO (n−4)、M(HO)(CO
    n−6)、M(CO (n−6)、M(HO)(CO (n−8)、M(CO (n−8)、M(HO)(CO (n−10)、M(CO (n−10)、M(CO (n−12)、M(HO) 、M(HO)OH(n−1)、M(HO)(OH) (n−2)、M(HO)(OH) (n−3)、M(HO)(n−2)、M(HO)(O) (n−4)、およびM(HO)(O) (n−6)のうちの1つまたは複数であり、
    上記式中、Mが前記金属または半金属の標的物質であり、
    nが8以下の実数であり、
    nがMの電荷または酸化状態を表す、請求項24に記載の方法。
  26. 前記液体媒体が水溶液であり、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、および水和物のうちの1つまたは複数を、Mの主化学種としての状態にするのに十分なpHおよびEhを有する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記EhおよびpHが、図2〜図47および図57〜図65のうちの1つまたは複数のプールベ図を用いて決定される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記希土類元素添加物が、セリウム(IV)および/またはセリウム(III)の形態であり、またMが鉛である、請求項24に記載の方法。
  29. 標的物質が水酸化物の形態である、請求項24に記載の方法。
  30. 標的物質が炭酸塩の形態である、請求項24に記載の方法。
  31. 標的物質が金属または半金属の水和物の形態である、請求項24に記載の方法。
  32. 前記標的物質がオキシヒドロキシル化合物の形態である、請求項24に記載の方法。
  33. 前記標的物質が、ホウ素、バナジウム、クロム、カドミウム、アンチモン、鉛、およびビスマスのうちの1つまたは複数である、請求項24に記載の方法。
  34. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で標的物質含有種を主化学種に酸化させるために、前記媒体に酸化剤を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、酸化剤を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項24に記載の方法。
  35. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に還元させるために、前記媒体に還元剤を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、還元剤を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキ
    シル基、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項24に記載の方法。
  36. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に変換させるために、前記媒体に塩基および/または塩基等価体を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、塩基および塩基等価体の両方、またはいずれか一方を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項24に記載の方法。
  37. 前記接触させるステップが、
    金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数の形態で前記金属または半金属を含む標的物質含有種を主化学種に変換させるために、前記媒体に酸および/または酸等価体を導入するサブステップであって、前記標的物質含有種が、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数とは異なる、酸および酸等価体の両方、またはいずれか一方を導入するサブステップと、
    その後、媒体中において、前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数を除去するために、前記希土類元素含有添加物を前記金属または半金属の水酸化物、炭酸塩、オキシヒドロキシル基、および水和物のうちの1つまたは複数と接触させるサブステップとを備える、請求項24に記載の方法。
  38. 前記希土類元素含有添加物が、水溶性である、請求項24に記載の方法。
  39. 前記希土類元素含有添加物が、水不溶性である、請求項24に記載の方法。
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