JP2006500360A - モルヒネ−6−グルクロニドの塩 - Google Patents

モルヒネ−6−グルクロニドの塩 Download PDF

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Abstract

モルヒネ-6-β-D-グルクロニド(M6G.HBr)は他のM6G塩およびM6G塩基と比較して、驚くほど安定である。医薬として、特に鎮痛剤としてのM6G.HBrの使用、およびM6G.HBrの製造方法について記述する。

Description

本発明は向上した安定性を伴うモルヒネ-6-グルクロニド(M6G、図1)の塩および医薬として特に、鎮痛剤としてのその塩の使用に関する。
M6Gはモルヒネそれ自身よりも強力で、また今のところ、副作用が少ない鎮痛剤として知られるモルヒネの代謝産物である。M6Gの調製方法はWO93/03051、WO93/05057、WO99/58545およびWO99/38876に記載されている。
M6G塩基は−20度で保管すると安定であるが、室温で保管すると分解する。この分解は検知可能な分解生成物の増加によるだけでなく、その化合物の著しい色の変化によっても気づく。これは環境温度におけるM6G塩基の使用期限を制限するであろう。
現在、M6Gの臭化水素酸塩(M6G、HBr)がM6G塩基および他のM6G塩、特に塩酸塩(M6G.HCl)および硫酸塩(M6G2.H2SO4)に比べて驚くほど安定な化合物であることが発見されている。M6G.HBrは室温での6年間の保管後において、とても限定した分解量および不変色を示す(実施例1)。
本発明によると、M6Gの臭化水素酸塩(M6G.HBr)を供する。M6G.HBrの調製方法は実施例2および実施例3に示す。
M6G.HBrは医薬、特に鎮痛剤として使用することができる。実施例は中程度から重篤までの急性および慢性的な刺激による痛み(手術前の痛み、悪性の、および悪性でない病気に関連した痛みのような)並びに神経性の痛みの治療のためのものである。
M6G.HBrはいかなる適当な経路によっても投与することができる。実施例は固形製剤(例えば、経口、ドライパウダー吸入のため)、液剤(例えば、静脈(PCAのための注入を含む)、皮下、鼻腔、または舌下から)、または経皮性薬剤(例えば、単純な塗布によって、または増強電気導入法によって)としたものである。
M6G塩の医薬的受容受容可能な酸の付加塩の経皮性投与は米国特許5,705,186号に記述されている。
本発明によると、医薬的受容可能なキャリアー、添加剤または希釈剤を同時に伴うM6G.HBrの鎮痛的有効量を含んで成る医薬組成物も供する。
M6G.HBrの鎮痛的有効量は投与の経路、年齢、性別、体重および投与される患者の状態といった要素、並びに治療されている状態のタイプによって変化するであろう。一般に、急性的状態に対する適当な用量は慢性的状態に対するよりも少ないであろう。
適当な用量は1-1000 mg / 70 kgの範囲にあり、好ましくは1-200 mg / 70 kgさらに好ましくは5-75 mg / 70 kgの範囲にある。急性的使用に対する好ましい用量は5-75 mg / 70 kgの範囲にある。慢性的使用のための好ましい用量は30-500 mg / 70 kgの範囲にある。生物有効性が高い場合(例えば静脈、皮下、鼻腔内、舌下)の投薬経路における投薬量は低い生物有効性(例えば口腔内)における経路よりも少ないであろう。
M6G.HBrはまた進行した癌患者における息切れの症状の治療に使用することができる。いかなる適当な投薬経路でも使用することができるが、好ましい経路は霧状にしたM6G.HBrの吸入である。霧状M6Gの投薬効果はQuigley et al(in J.Pain Symptom Manage.,Letters,Vol 23,No.1(2002),ページ7-9)に記述されている。進行した癌患者における息切れの治療のための有効なM6G.HBrの投薬量は投薬経路によって、並びに年齢、性別、体重および投与される患者の状態といった要素によって変化するであろう。適当な用量は1-200 mg / 70 Kgの範囲にあり、好ましくは、5-75 mg / 70 Kgの範囲にある。
本発明によると、さらに以下を含んで成るM6G.HBrの製造方法を供する。:(i)メタノール中での臭化水素とM6G溶液との接触、(ii)M6G.HBrを沈殿させるため、工程(i)由来の結果溶液と有機溶媒との接触、および(iii )工程(ii)において沈殿したM6G.HBrの単離。
好ましくは、上記溶液および溶媒は−15℃またはそれ以下である。これは分解生成物の形成を最小にする。
好ましくは上記沈殿したM6G.HBrは存在する有機溶媒の量を最小にするために洗浄する。例えば、その沈殿したM6G.HBrをジエチルエーテルで洗浄できる。
好ましい有機溶媒は2-プロパノールである。
好ましい方法によると、冷却し、希釈したHBr溶液を、継続的に撹拌し、また冷却した(少なくとも−15℃に)メタノール中のM6G溶液に加える。それから2-プロパノール(または他の適した有機溶媒)を加え、そして、継続的に撹拌しながら、結果として生じる懸濁液を−15℃以下に保つ。その懸濁液の撹拌後の結果生じた結晶をろ過し、そして適当な溶媒(例えば2-プロパノールまたはジエチルエーテル)で洗浄し、そして適当な方法(例えば室温で真空条件化において)で乾燥させる。
以下の実施例1および2はそれぞれ、室温におけるM6G塩の安定性、およびM6G塩の調製方法に関する。表1は試験したM6G塩の安定性のデータを示し、そして図1はM6Gおよび確認された分解物の化学構造を示す。実施例3はM6G塩および塩基の25℃/60%RH、40℃/75%RHおよび60℃における安定性に関する。表2−4は実施例3に関するデータを示す。
6年間にわたる室温でのM6G塩の安定性
HPLCによる分析調査
M6Gの塩酸塩(M6G.HCl)(205-2056)、硫酸塩(M6G.H2SO4)(205-2060)、および臭化水素酸塩(M6G.HBr)(205-2059)のサンプルをおよそ6年間にわたって室温で保管し、それからHPLCによって分析した。その結果を表1に、数ヶ月早い同様の条件下で調製したサンプルのHPLC分析の結果と共に示す。
結果
M6G.HCl(205-2056):M6Gの容量は69%に減少していた(〜82%から開始)。HN-67002およびHN-67003(これらは典型的な酸化生成物)はそれぞれ1.3%および2.1%に増加した。HN-33177、すなわちM6Gの合成不純物の容量は変化がなかった。しかしながら、そのクロマトグラムにはリテンションタイムによって同定できない17ピークが存在する。これらの不純物の合計は9.2面積%である。
M6G. H2SO4 (205-2060):M6Gの容量は63%に減少していた(〜77%から開始)。HN-67002およびHN-67003はそれぞれ1.1%および1.8%に増加した。HN-33177の容量は変化しなかった。しかしながら、そのクロマトグラムにはリテンションタイムによって同定できない13ピークが存在する。これらの不純物の合計は23.5分に顕著なピークを伴う(6.55面積%)、10.7面積%であった。
M6G.HBr(205-2059):M6Gの容量は全く減少しておらず、またHN-67002(0.5%)およびHN-67003(0.2%)の容量は上記のサンプルにおける場合よりも極めて少なかった。そのクロマトグラムにはたった4つの余分なピークが存在するだけである。それらはいずれも0.4面積%より大きくない。その結果は試験した他の2つの塩よりも優れたものである。
結論
M6Gの臭化水素酸塩は、調査した遊離塩基および他の塩と比較すると、室温での6年間の保管後において、極めて分解物を限定し、また退色しなかったことを示す。このように、M6Gの臭化水素酸塩はM6Gの塩酸塩および硫酸塩と比べて、室温における安定性が増大している。
M6Gの臭化水素酸塩および硫酸塩の調整
Q3196の調製(M6G.HBr、304-4428):
4.99グラムのM6G.2H2Oを11mlのメタノールに溶かし、そして−15℃に冷やした。1.16mlのHBr(水中48%)を0.85mlのメタノールで希釈し、そして−15℃に冷やし、そしてゆっくりとM6G溶液に加えた。透明で高い粘性の淡黄色の溶液を得た。100mlの2−プロパノール(−15℃)を加える前に、その溶液を5分間撹拌した。その生成物はすぐに沈殿した。その懸濁液を−20℃で3.5時間撹拌し、その結晶をろ過し、37.5mlの冷2−プロパノール(−20℃)で洗浄し、そして高真空において室温で乾燥させた。その収量は5.61gであった。
Q3195の調製(M6G.H2SO4、304-4429)
5.02gのM6G.2H2Oを11mlのメタノールに溶かし、そして−15℃に冷やした。0.35mlのH2SO4(96%)を0.85mlのメタノールで希釈し、そして−15℃に冷やし、そしてゆっくりとM6G溶液に加えた。透明で高い粘性の淡黄色の溶液を得た。100mlの2−プロパノール(−15℃)を加える前に、その溶液を5分間撹拌した。その生成物はすぐに沈殿した。その懸濁液を−20℃で3.5時間撹拌し、その結晶をろ過し、37.5mlの冷2−プロパノール(−20℃)で洗浄し、そして高真空において室温で乾燥させた。その収量は5.36gであった。
60℃における1ヵ月後並びに相対湿度25℃/60%および相対湿度40℃/75%における3ヶ月後のM6G塩の安定性
以下の分析データは臭化水素酸塩の安定性が評価した他のすべての塩よりも優れていることの明らかな証拠を与える。付け加えると、モルヒネ-6-グルクロニド塩基よりもより安定に見えるであろう。そのデータは3ヶ月間25℃/60%RHおよび40℃/75%RH並びに1ヶ月間60℃の状態で保管した場合、臭化水素酸塩は安定であることを示す。その塩基は3ヵ月後の25℃/60%RHの保管状態に関しては比較的安定であるように見えるが、3ヵ月にわたる40℃/75%RHおよび1ヶ月にわたる60℃においては分解の兆候を示す。
すべての他の塩は25℃/60%RH、並びに高い温度および湿度でいくつかの分解の形態を示す。
モルヒネ-6-グルクロニド硫酸塩は25℃/60%RHにおいてはもっとも安定ではなく、一方40℃/75%RHにおいてはモルヒネ-6-グルクロニド塩酸塩がもっとも安定ではない。なぜなら、これはすべての塩のうち分解の最大量を示したからである。
導入
モルヒネ-6-グルクロニドの様々な塩および塩基を3ヵ月間25℃/60%RHおよび40℃/75%RH並びに1ヶ月間60℃の保管状態に置いた。
その分析試験は
・目に見える外観
・Karl Fisher分析による含水率(%w/w)
・アッセイ(%w/w)および関連物質の測定
・UV分光測定法による溶液の呈色
から成る。
各試験によって得られた上記結果は様々な塩および塩基の安定性を評価するために使用した。
実験の手順
試料
試験項目の説明、サンプルの説明
6つの異なるモルヒネ-6-グルクロニド塩をモルヒネ-6-グルクロニド塩基から調製した。;臭化水素酸(HBr)、硫酸塩(H2SO4)、リン酸塩(H3PO4)、塩酸塩(HCl)、フマル酸塩およびマレイン酸塩。上記HBr塩は実施例2において記述した方法によって調製した。唯一異なるところは2−プロパノール懸濁液をろ過した後、室温において真空下で乾燥させる前にその固形物をジエチルエーテルで3回洗浄したことである。この追加した工程は多量の2−プロパノールを可能な限りその塩から除去するために要した。
他の無機塩(硫酸塩、リン酸塩、塩酸塩)は同様の方法、すなわち、冷却し、撹拌しているメタノール中のモルヒネ-6-グルクロニド塩基の懸濁液に適当な酸を加えること、その結果生じた溶液を、懸濁液を形成するため、冷2−プロパノールで研和し、それから低温で継続的に撹拌することによって調製した。その固形物のろ過後、ジエチルエーテルで洗浄し、それから減圧下において室温で乾燥させた。
上記マレイン酸塩およびフマル酸塩は、所望の酸をすべての試料が溶解するまで室温で撹拌しながら、モルヒネ-6-グルクロニド塩基の水溶液に加えることにより調製した。それから、所望の固形物を生成するためにその溶液を凍結乾燥した。
各塩を調製するためにモルヒネ-6-グルクロニド塩基の同じバッチ(Batch MO1003)を使用した。このバッチは合成され、そして同一性、化学的および微生物学的に純粋であることを確認するために試験した。
すべての調製した塩を外観、HPLCアッセイ(%w/w)、適当なカウンターイオンの存在の確認、Karl Fisher分析による含水率(%w/w)、GCによる残留溶媒分析および420 nm における5%w/v溶液のUV吸収測定による溶液の呈色測定を試験した。
Figure 2006500360
Figure 2006500360
各試験試料は安定にする前に2−8℃の間で保管した。各試料は900mgに等分し、茶色の不透明なHDPEプラスチックボトルに移し、そして密封する前にアルゴンで照射した。各保管状態のための予備と同様に各時点のための十分な試料を準備した。その試料を、前もって25℃/60%RH、40℃/75%RHおよび60℃の保管状態にしてあった適当なインキュベーターに入れた。
上記試料は−20℃またはそれ以下の保証された状態において、試験が所望されるまで保管された。
方法
試料は分析のために、以下の表に従い保管した。
Figure 2006500360
X=外観、Karl Fischer分析による含水率、アッセイ並びにUV/Vis 分光測定法による関連物質および呈色。
試験手順
含有物および不純物の同定試験
試験は安定性検知HPLCアッセイ法に従い、2回(2×25ml)行った。そのアッセイ結果はM6Gそのまま、M6G無水物、無溶媒試料として報告し、そして無水無溶媒試料は関連した変換係数を使用した塩形態について補正した。
Karl Fischer分析による含水率
含水率はTritrino 720 KFS Titratorを使用して均等にした試料(約100mg)を2回測定した。
視覚的分光測定法による呈色
水において試験試料の5%w/v溶液を調製し、そしてUnicam UV4 Visible/UV分光光度計を使用し、1cmシリカセルにおいて420 nmで吸光度を測定した。
結果
表2−4に示す。
議論
25℃/60%RHでの3ヶ月間の保管において、臭化水素酸塩、塩酸塩、リン酸塩および塩基は白色の結晶固体として残留し、他の塩は様々な呈色を現した。しかしながら、同じ期間にわたる40℃/75%RHでの保管において、すべての塩(臭化水素酸塩を除く)および塩基はその外観において黄色くなる兆候を示した。外観におけるその変化は溶液の呈色の結果に反映し、その固形物の黄色がより濃くなると、その程度は増加する。
含水量における一般の傾向は、管理湿度が高くなれば、試料の含水量は多くなる。しかしながら、その例外は塩基であり、管理状態に関係なく含水量は適当で変化しない。含水における塩のもっとも大きな変化はリン酸塩を伴う場合である(40℃/75%RHにおいて最初と比較して約8%増加した)。
3ヶ月アッセイデータの調査はいくつかの興味深い傾向を示す。もっとも安定な試料(%w/wアッセイに基づく)は臭化水素酸塩、塩基およびリン酸塩である。本実験を通して、そのリン酸塩アッセイ値が高い(110%±5%)理由は、この塩の調製におけるいくつかの問題にあることに気づくべきである。これらの問題は約10.8:1の割合でのリン酸塩/塩基の混合体として存在させる試料をもたらす。マレイン酸塩およびフマル酸塩は40℃/75%RHにおける3ヶ月後のアッセイでは初期値に比べて、約10%下がっていることを示す。興味深いことに、塩酸塩は25℃/60%RHにおける3ヶ月後のアッセイにおいて小さな減少(最初と比較して約6%)を、しかしながら40℃/75%RHにおける3ヶ月の保管では劇的な減少(最初と比較して約34%減少)を示す。この減少は実際に1ヶ月データのみから硫酸塩について示されるよりも、最も不安定な塩であると考えさせる。3ヶ月間の40℃/75%RHにおいて示される低アッセイ値は高度の分解に帰着する高湿度における結晶フォームの崩壊に関連づけることができる。この分解はこの試料中に現れる、分解生成物の量において反映される(合計約54.5%)。
40℃/75%RHにおける3ヶ月の保管後でさえ、HPLCにより計測された臭化水素酸塩中の分解生成物の量は基本的に増加していない。同じ状態において、塩基中の分解生成物の量は約3%増加している。その分解レベルはフマル酸塩およびマレイン酸塩に類似しており、リン酸塩よりもわずかに少ない。最も安定でない塩は硫酸塩および塩酸塩であり、25℃/60%RHでは硫酸塩よりも塩酸塩の方が安定であるが、40℃/75%RHではその逆のケースになるという証拠を伴う。
結論
上記結果により臭化水素酸塩が他のすべての塩および塩基よりも安定であるという証拠を得た。すべてのデータの調査は以下の安定性の順を示唆する。
臭化水素酸塩>塩基>リン酸塩>マレイン酸塩>フマル酸塩>硫酸塩>塩酸塩
Figure 2006500360
Figure 2006500360
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(原文に記載なし)

Claims (14)

  1. モルヒネ-6-β-D-グルクロニドの臭化水素酸塩(M6G.HBr)。
  2. 医薬的に受容可能なキャリアー、添加剤または希釈剤を伴うM6G.HBrの鎮痛的有効量を含んで成る医薬組成物。
  3. 進行した癌患者における息切れの治療のための、医薬的に受容可能なキャリアー、添加剤または希釈剤を伴うM6G.HBrの鎮痛的有効量を含んで成る医薬組成物。
  4. 医薬として使用するためのM6G.HBr。
  5. 痛みの治療のための医薬の製造におけるM6G.HBrの使用。
  6. 急性または慢性の状態における、厳しい痛みを緩和する治療のための、請求項5に記載の使用。
  7. 進行した癌患者における息切れの治療のための医薬の製造におけるM6G.HBrの使用。
  8. 患者にM6G.HBrの鎮痛的有効量を投与することを含んで成る痛みを治療する方法。
  9. 患者に息切れの軽減のためのM6G.HBrの有効量を投与することを含んで成る、進行した癌患者における息切れを治療する方法。
  10. M6G.HBrの製造方法であって、
    (i)メタノール中における臭化水素溶液とM6G溶液の接触;
    (ii)M6G.HBrを沈殿させるため、工程(i)由来の上記溶液と有機溶媒との接触;および
    (iii )工程(ii)において沈殿したM6G.HBrの単離
    を含んで成る方法。
  11. 上記溶液が−15℃以下である、請求項10に記載の方法。
  12. 存在する有機溶媒量を最小にするために沈殿したM6G.HBrの洗浄をさらに含んで成る、請求項10または11に記載の方法。
  13. 上記沈殿したM6G.HBrをジエチルエーテルで洗浄する、請求項12に記載の方法。
  14. 工程(ii)の有機溶媒が2-プロパノールである、請求項10から13のいずれかに記載の方法。
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