JP2006344570A - 絶縁化超微粉末および高誘電率樹脂複合材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、粒子直径が1nm以上500nm以下の球状、断面直径が1nm以上500nm以下の繊維状、または厚さが1nm以上500nm以下の板状の炭素材料からなる導電性超微粉末に、絶縁性金属酸化物又はその水和物からなる絶縁皮膜を設けてなる絶縁化超微粉末、及びこれを用いた高誘電率樹脂複合材料である。
樹脂材料本来の優れた成形性や加工性および軽量性を維持したまま高誘電率、さらには電波吸収能を発現する。
【選択図】 なし
Description
アンテナ配線基板のこのような高性能化の方法は、無線通信に用いる周波数帯に依存するが、コイルの役割をするループ状のパターンとコンデンサーの電極に相当する電極を配線基板上に設け、通信周波数に適合した同調回路を形成する方法がよく知られている。この時に用いられる容量の大きなコンデンサーは、配線基板に高誘電率層を形成することで実現される。また通信周波数帯が300MHz以上の場合には、アンテナのサイズが誘電率の平方根にほぼ反比例する効果(波長短縮効果)を利用する方法が知られている。
これまでフェライトや軟磁性合金の粉末を高充填した樹脂複合材料が用いられてきたが(例えば、特許文献1参照)、使用電波がマイクロ波領域に高周波化するにつれ、透磁率が低下し、吸収特性を発現するのに必要な厚さが増加してしまうという問題が生じている。また比重が大きい粉末を高充填することになるため、樹脂複合材料の比重が大きくなり、特に携帯通信機器の軽量化に適さないという課題もある。
一方、導電性粉末に、熱硬化樹脂で絶縁皮膜する高誘電率組成物が提案されているが(例えば、特許文献4参照)、安定な性能が得られないため、商業的に製造されず、実際には先に述べたフィラーを大量添加する方法が用いられているのが現状である。このため、高誘電率化と引き換えに樹脂材料本来の特長である加工性、成形性、軽量性が損なわれることになる。
例えば、13.56MHzを用いる非接触ICカードの場合、コイルの役割をするループ状の配線パターンを通常の比誘電率5以下の樹脂基板上に形成し、コンデンサーを内蔵しない方式が用いられる。この場合、ループ状配線パターンは非同調型磁気ピックアップコイルとしての役割を果たし、理想的な場合でも通信距離が10cm、実際の利用では1cm以下にまで低下してしまう。
特に、この絶縁化超微粉末の高誘電率効果は絶縁皮膜の誘電率ではなく分子分極に依存する。このことは、絶縁皮膜の誘電率を高くするための、すなわち非晶質構造の少ない高密度の結晶状態にするための焼成が不要になることを意味する。通常、焼成温度は500℃以上になることが多く、芯となる導電性超微粉末の変質を起こすことがある。このため、焼成が不要となることは製造に要するエネルギー以外にも、重要な意味を持つ。
また、この高誘電率樹脂複合材料を用いて、非接触ICカード/タグ等の無線データ通信用アンテナ基板を容易に作製でき、また、高誘電率樹脂複合材料からなる電波吸収材を用いて、電波吸収シートを作製できることを見出した。
(1)導電性超微粉末に絶縁皮膜を設けてなる絶縁化超微粉末であって、導電性超微粉末が、粒子直径1nm以上500nm以下の球状、断面直径1nm以上500nm以下の繊維状、または厚さ1nm以上500nm以下の板状の炭素材料からなり、絶縁皮膜が絶縁性金属酸化物又はその水和物からなり、絶縁皮膜の厚さが、0.3nm以上で、かつ導電性超微粉末が球状の場合にはその粒子直径以下、繊維状の場合にはその断面直径以下、板状の場合にはその厚さ以下であることを特徴とする絶縁化超微粉末、
(2)前記絶縁皮膜が、組成式MTi1−xZrxO3(Mは2価の金属元素、xは0以上1未満)で表される絶縁性複合金属酸化物からなる上記(1)記載の絶縁化超微粉末、
(3)絶縁性金属酸化物が、分子分極が5cm3以上である絶縁性金属酸化物又はその水和物である上記(1)記載の絶縁化超微粉末、
(4)絶縁性複合金属酸化物が、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはこれらのうち少なくとも一種を組成に含む絶縁性固溶体である上記(2)記載の絶縁化超微粉末、
(5)炭素材料の表面に酸化処理を施した上記(1)記載の絶縁化超微粉末、
(6)炭素材料が、カーボンナノファイバー、天然黒鉛、ファーネスカーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンナノチューブ、又は人造黒鉛である上記(1)記載の絶縁化超微粉末、
(7)絶縁性金属酸化物又はその水和物が、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、五酸化二タンタル、二酸化ジルコニウムと二酸化シリコンとの固溶体、二酸化シリコン、三酸化二アルミニウム、又はこれら金属酸化物の水和物である上記(3)記載の絶縁化超微粉末、
(8)上記(1)に記載の絶縁化超微粉末と樹脂とを、体積比(絶縁化超微粉末/樹脂)5/95〜50/50の範囲で配合して得られる高誘電率樹脂複合材料、
(9)比重が2以下である上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料、
(10)さらに充填剤を含有する上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料、
(11)比誘電率が20以上である上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料、
(12)上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料を用いたアンテナ基板、
(13)高誘電率樹脂複合材料からなり、かつ厚さが1μm以上3mm以下である層を少なくとも一層含む上記(12)記載のアンテナ基板、
(14)上記(12)記載のアンテナ基板を用いることを特徴とする非接触ICカード/タグ、
(15)上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料を用いた電波吸収材、
(16)吸収する電波の波長に対する厚さが1/20以下である上記(15)記載の電波吸収材を用いた電波吸収材シート、
(17)上記(15)記載の電波吸収材を筐体内部に用いた電子機器、
(18)上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料を用いて形成される高誘電率フィルム又はシート、
(19)上記(18)記載の高誘電率フィルム又はシートを用いることを特徴とする電子部品、
(20)上記(8)記載の高誘電率樹脂複合材料を用いて形成される電子部品、
(21)導電性超微粉末を分散し、かつ少なくとも一種類の金属アルコキシドの溶解した有機溶媒中において、該金属アルコキシドをゾルゲル反応により導電性超微粉末の表面に金属酸化物又はその水和物を析出させる工程を含む上記(1)記載の絶縁化超微粉末の製造方法、
(22)導電性超微粉末の表面に金属酸化物又はその水和物を析出させる工程に次いで、非酸化性雰囲気下で焼成する工程を含む上記(21)記載の絶縁化超微粉末の製造方法、
(23)導電性超微粉末の表面に金属酸化物又はその水和物を析出させる工程に次いで、皮膜反応液を加熱し液相中で金属酸化物又はその水和物を脱水する工程を含む上記(21)記載の絶縁化超微粉末の製造方法、
を提供するものである。
また、本発明のアンテナ基板は、上記樹脂複合材料を用いることで、非接触ICカード/タグなどの無線データ通信のアンテナの小型化、高性能化を実現できる。
導電性炭素材料に対し、代表的な導電体である金属は、一部の貴金属を除いて、超微粉末は酸化され易く、導電性が低下しやすいのみでなく、粉塵爆発の可能性もある。また、金属原子が超微粉末から絶縁体媒質中に拡散し、複合材料の絶縁性を低下させる。
導電性炭素材料はこうした問題点がなく、さらに、炭素材料が比重2.2と小さく、他の導電性物質や従来の高誘電率フィラーにはない特長を有し、高誘電率複合材料の軽量化という効果もある。
これらのうち、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、五酸化二タンタル、二酸化ジルコニウムと二酸化シリコンとの固溶体、二酸化シリコン、三酸化二アルミニウム、又はこれらの水和物が好ましい。
さらに望ましくは比誘電率100以上の金属酸化物が挙げられる。この例としては、ルチル型の二酸化チタン(TiO2)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸バリウム(BaTi0.5Zr0.5O3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PbTi0.5Zr0.5O3)などの組成式MTi1−xZrxO3(Mは2価の金属元素、xは0以上1未満)で表される絶縁性金属酸化物、またはこれらの水和物、さらにはこれらのうち少なくとも一種類を組成に含む絶縁性固溶体が挙げられる。これらの誘電率が大きい材料を用いると、厚く絶縁被膜しても複合材料の誘電率が低下しないため好ましい。
なお、本発明では、式量は1金属原子あたりに換算したものを意味する。例えば、三酸化二アルミニウムの場合、AlO1.5として、五酸化二タンタルの場合にはTaO2.5として計算した式量から分子分極を計算する。尚、二酸化シリコンや二酸化チタンなどでは、通常の式量となる。
特に分子分極が大きい材質を用いた場合、同じ皮膜の厚さにおいて、樹脂複合材料における誘電率が大きくなる。例としては分子分極が9cm3以上の二酸化シリコン、三酸化二アルミニウムなどの絶縁性金属酸化物が挙げられる。その水和物として四水酸化シリコン、三水酸化アルミニウムが挙げられる。水和物の場合、その一部が脱水縮合した構造のものも含まれる。望ましくは分子分極15cm3以上のいわゆるジルコンすなわち二酸化ジルコニウムと二酸化シリコンとの固溶体、またはその水和物として四水酸化ジルコニウムと四水酸化シリコンとの固溶体が挙げられる。水和物の場合、その一部が脱水縮合した構造のものも含まれる。さらに望ましくは分子分極が17cm3以上の二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、五酸化二タンタルまたはその水和物として四水酸化チタン、四水酸化ジルコニウム、五水酸化タンタルが挙げられる。水和物の場合、その一部が脱水縮合した構造のものも含まれる。
また、これらの反応後に焼成処理を行ってもよい。通常、焼成処理は200〜1500℃の温度範囲で、30分〜24時間保持することにより行う。但し、導電性超微粉末が炭素材料である場合、焼成雰囲気を非酸化性とする必要がある。すなわち窒素置換やアルゴン置換を施し、酸素を遮断する必要がある。
特に望ましくはエポキシ樹脂を含む樹脂組成物である。これは配線基板などに用いる場合、銅等の金属層と密着強度が大きいためである。
また、電波吸収材として用いる場合には、電波吸収特性の調整に従来技術で用いられているフェライト粉末や鉄を主成分とした磁性金属体粉末、あるいはカーボン系や酸化スズ系の導電性粉末や難燃剤としての効果も有する導電性粉末である膨張黒鉛粉末などを充填剤として、さらに添加して用いることができる。
なお、本発明の高誘電率樹脂複合材料は、絶縁化超微粉末の原料に炭素材料を用いるので、その比重を2以下に軽量化できる。
このような本発明の高誘電率樹脂複合材料を用いた電波吸収材は、高い誘電率を有するため、シート化した場合に、吸収する電波の波長に対する厚さを1/20以下とすることができる。
また、本発明の電波吸収材は、筐体内部に用いることができ、電子機器として優れた性能を示す。
なお、絶縁化超微粉末の原料に炭素材料を用いるため、電波吸収材の比重を2以下に下げることができ、一層の軽量化を図ることができる。
実施例1
イソプロパノール150g中にカーボンナノファイバー(昭和電工(株)製VGCF−H、断面直径150nm、長さ5〜6μmの繊維状)5gとテトラプロピルオキシチタネート11gを添加し、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液77gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、30〜70nm厚、平均50nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)8g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末(フィラー)を10vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
これを用いてAgilent社製4294A型インピーダンス・アナライザで10MHzの誘電率を測定したところ、比誘電率は92.1であった。また硬化物の比重は1.3であった。
絶縁化超微粉末を合成するに当たり、カーボンナノファイバー5gを60wt%硝酸水溶液中で100℃加熱し、酸化処理を施した以外は、実施例1と同様にした。実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は86.3であった。硬化物の比重は1.3であった。
イソプロパノール25g中に、天然黒鉛((株)エスイーシー製SNO−2:厚さ100〜200nm、平均厚さ150nm、1〜3μm角、平均2μm角の板状)5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液13gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、30〜70nm厚、平均50nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末3.5gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)6.5g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.13g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末(フィラー)を20vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は70.1であった。比重は1.5であった。
イソプロパノール25g中に、導電性カーボンブラック (東海カーボン(株)製、粒子直径10〜30nm、平均直径25nmの球状)5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液13gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、3〜7nm厚、平均5nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末2.5gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)7.5g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.15g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を13vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は71.6であり、比重は1.4であった。
実施例1において、絶縁化超微粉末の代わりにカーボンナノファイバーを1.5gとして他は同様にして硬化物の板を得た。これは体積組成では7vol%添加したことになる。誘電率測定を試みたが、この板は体積抵抗率17.2Ωmの導電体であり誘電率は測定できなかった。すなわち、この硬化物の板は誘電体ではなかった。
硬化物を得るに当たり、絶縁化超微粉末の代わりに、直径2μmのチタン酸バリウムを5g、ビスフェノールA型エポキシモノマーの量を5g、硬化剤を0.1gとした以外は実施例1と同様にして、硬化物の板を得た。これはチタン酸バリウム粉末(フィラー)を16vol%添加したことになる。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は6.8であった。比重は1.7であった。
硬化物を得るに当たり、絶縁化超微粉末の代わりに、直径2μmのチタン酸バリウムを8g、ビスフェノールA型エポキシモノマーの量を2g、硬化剤を20mgとした以外は実施例1と同様にして、硬化物の板を得た。これはチタン酸バリウム粉末(フィラー)を50vol%添加したことになる。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は21.8であった。比重は2.9であった。
イソプロパノール160g中に金属ストロンチウムを2.9gとテトラプロピルオキシチタネート9.3gを加え、1時間沸点還流し、無色透明ゾル液を得た。ここに、カーボンナノファイバー(昭和電工(株)製VGCF−H、断面直径150nm、長さ5〜6μm)10gを加え、14時間室温で撹拌した。これに、蒸留水15gとイソプロパノール120gの混合液を30分掛けて滴下し、2時間撹拌した後、吸引濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)8g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は122.2であった。また硬化物の比重は1.4であった。
絶縁化超微粉末を合成するに当たり、カーボンナノファイバー5gを60wt%硝酸水溶液中で100℃加熱し、酸化処理を施した以外は、実施例5と同様にした。実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は116.1であった。硬化物の比重は1.4であった。
イソプロパノール80g中に、金属ストロンチウムを0.5gとテトラプロピルオキシチタネート1.6gを加え、1時間沸点還流し、無色透明ゾル液を得た。ここに、天然黒鉛((株)エスイーシー製SNO−2:厚さ100〜200nm、平均厚さ150nm、1〜3μm角、平均2μm角の板状)を10g加え、14時間室温で撹拌した。これに、蒸留水2.5gとイソプロパノール20gの混合液を30分掛けて滴下し、2時間撹拌した後、吸引濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
得られた絶縁化超微粉末3.5gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)6.5g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.13g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末(フィラー)を20vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は110.1であった。比重は1.6であった。
イソプロパノール80g中に、金属ストロンチウムを1.5gとテトラプロピルオキシチタネート4.8gを加え、1時間沸点還流し、無色透明ゾル液をえた。ここに、導電性カーボンブラック(東海カーボン(株)製、粒子直径10〜30nm、平均直径25nmの球状)10gを加え、 14時間室温で撹拌した。これに、蒸留水7.5gとイソプロパノール60gの混合液を30分掛けて滴下し、2時間撹拌した後、吸引濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
得られた絶縁化超微粉末2.5gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)7.5g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.15g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末(フィラー)を13vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は102.6であり、比重は1.4であった。
イソプロパノール25g中に、導電性カーボンブラック(東海カーボン(株)製、粒子直径10〜30nm、平均直径25nm)5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液13gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過し12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
実施例8と同様に得られた絶縁化超微粉末とエポキシモノマーを混合・硬化し、実施例1と同様に誘電率を測定した。比誘電率71.2、比重1.4であった。
イソプロパノール150g中に気相成長法で合成したカーボンナノファイバー(断面直径150nm、長さ5〜6μmの繊維状)5gとテトラプロピルオキシチタネート11gを添加し、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液77gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、N,N−ジメチルアセトアミドを200g添加しつつ150℃に加熱し、溶媒置換した。得られた懸濁液を濾別、乾燥し、9gの絶縁化超微粉末を得た。
走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、40〜60nm厚、平均50nm厚の二酸化チタン水和物の皮膜が形成されていた。尚、二酸化チタンであり、アナターゼ型結晶の場合、比誘電率31、比重4.1であるため、分子分極は19cm3ある。ルチル型結晶やブルッカイト型結晶も分子分極は18〜19cm3である。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポキシモノマー8g、イミダゾール系硬化触媒0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで1分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる(絶縁化超微粉末とビスフェノールA型エポキシモノマーとの配合割合(体積比):10/90)。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し硬化物の板として高誘電率エポキシ複合材料を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は92.1であった。また硬化物の比重は1.3であった。
絶縁化超微粉末を合成するに当たり、テトラプロピルオキシチタネートに替えて、テトラブチルオキシジルコネートを用いた以外は実施例10と同様にした。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、30〜70nm厚、平均50nm厚の二酸化ジルコニウム水和物の皮膜が形成されていた。尚、二酸化ジルコニウムの結晶状態の比誘電率は18であり比重は5.5である。したがって分子分極は19cm3となる。実施例1と同様に高誘電率エポキシ複合材料の誘電率を測定したところ、比誘電率は90.7であった。また硬化物の比重は1.3であった。
絶縁化超微粉末を合成するに当たり、カーボンナノファイバー5gを60wt%硝酸水溶液中で100℃加熱し、酸化処理を施した以外は、実施例11と同様にした。実施例1と同様に、高誘電率エポキシ複合材料の誘電率を測定したところ、比誘電率は102であった。硬化物の比重は1.3であった。
イソプロパノール25g中に、天然黒鉛(厚さ100〜200nm、平均厚さ150nm、1〜3μm角、平均2μm角の板状)5gとテトラエトキシシリケート1.8gを加え、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液13gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に24時間攪拌を継続した後、N,N−ジメチルアセトアミドを30g添加しつつ150℃に加熱し、溶媒置換した。得られた懸濁液を濾別、乾燥し、5.6gの絶縁化超微粉末を得た。
走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、30〜50nm厚、平均40nm厚の二酸化シリコン水和物の皮膜が形成されていた。尚、二酸化シリコンは、結晶状態において、比誘電率3.8、比重2.1である。したがっては分子分極は13cm3である。
得られた絶縁化超微粉末3.5gとビスフェノールA型エポキシモノマー6.5g、イミダゾール系硬化触媒0.13g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで1分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を20vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は69.1であった。比重は1.2であった。
イソプロパノール25g中に、カーボンブラック (粒子直径10〜30nm、平均直径25nmの球状)5gとトリプロピルオキシアルミナート1.8gを加え、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液13gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に12時間攪拌を継続した後は、実施例1と同様にN,N−ジメチルアセトアミドに溶媒置換した後、濾別、乾燥し、5.5gの絶縁化超微粉末を得た。
走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、5〜10nm厚、平均7nm厚の三酸化二アルミニウム水和物の皮膜が形成されていた。尚、三酸化二アルミニウムは結晶状態において比誘電率9.6比重3.8である。したがって分子分極は10cm3である。
得られた絶縁化超微粉末2.5gとビスフェノールA型エポキシモノマー7.5g、イミダゾール系硬化触媒0.15g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を13vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し硬化物の板を得た。
実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は70.7であり、比重は1.3であった。
イソプロパノール中2.5g中に気相成長法にて合成したカーボンナノチューブ(断面直径:5〜11nm、平均断面直径:8nm、長さ:50〜200nm、繊維状)を5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液1.3gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過し12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥し、5.6gの粉末を得た。
走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、2〜4nm厚、平均3nm厚の二酸化チタン水和物の皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポキシモノマー8g、イミダゾール系硬化触媒0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し厚さ1mmの硬化物シートを得た。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる。これを、実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は189であった。また板の比重は1.3であった。
イソプロパノール中25g中に溶融紡糸法により合成したカーボンナノファイバー(断面直径:300〜500nm、平均断面直径:400nm、長さ:50μm、繊維状)を5gとテトラブチルオキシジルコネート18gを加え、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液1.3gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、実施例10と同様にN,N−ジメチルアセトアミドに溶媒置換した後、濾別、乾燥し、9gの粉末を得た。
走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、90〜130nm厚、平均110nm厚の二酸化ジルコニウム水和物の皮膜が形成されていた。実施例10と同様に高誘電率エポキシ複合材料の硬化物の板を作製し、実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は58.4であった。
実施例10で得られた絶縁化超微粉末1gとビスフェノールA型エポキシモノマー9g、イミダゾール系硬化触媒0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで1分間粉砕混合した以外は全て実施例10と同様にして硬化物のシートを得た。これは絶縁化超微粉末を5vol%添加したことになる。実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は57.8であった。またフィルムの比重は1.3であった。
実施例11におけるテトラプロピルオキシジルコネートの添加量を0.5gとした以外は、全て同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、2〜7nm厚、平均5nm厚の二酸化ジルコニウム水和物の皮膜が形成されていた。この絶縁化超微粉末を実施例10と同様にエポキシ樹脂と混合し得られた硬化物の誘電率は178、比重は1.3であった。
実施例10におけるテトラプロピルオキシチタネートの添加量を22gとした以外は、全て実施例10同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、70〜130nm厚、平均100nm厚の二酸化チタン水和物の皮膜が形成されていた。得られた硬化物の誘電率は74.3、比重は1.3であった。
実施例10における絶縁化超微粉末を7gとビスフェノールA型エポキシモノマーを3g混合した以外は、実施例10と同様にした。これは60vol%添加したことになる。この場合、非常に脆い硬化物しか得られなかった。誘電率の測定が出来なかった。
実施例10においてテトラプロピルオキシチタネートの添加量を66gとした以外は、実施例10と同様にした。尚、得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、200〜400nm厚、平均300nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。得られた硬化物の誘電率は16.3、比重は1.3であった。
実施例10においてカーボンナノファイバーではなく、ボールミルで粉砕した炭素繊維(断面直径:800nm〜1.2μm、平均断面直径:1μm、長さ:50μm、繊維状)を用いたほかは、実施例10と同様にした。尚、得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、200〜500nm厚、平均300nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。得られた硬化物の誘電率は9.2であった。
実施例1で得られた絶縁化超微粉末を0.2gとポリイミドワニス5.3g(固形分15wt%)ホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成しフィルムを得た。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は92.1であった。またフィルムの比重は1.3であった。
フィルム両面に12μm厚の銅箔をドライラミネートし、それぞれに図1および2の配線パターンを塩化第2鉄水溶液によるエッチングにて、形成し、アンテナフィルム基板を得た。非接触ICカード内臓の定期券と接触した状態で13.56MHzに同調するように、フィルム裏面の配線パターンに切込みを入れた。このアンテナフィルム基板と非接触IC内臓の定期券を接触させると、13.56MHzを利用する市販の非接触ICリーダ(ソニー(株)製RC−S310)から32cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
実施例3で得られた絶縁化超微粉末を0.35gとポリイミドワニス5.3g(固形分15wt%)ホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を20vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成した。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は70.1であった。またフィルムの比重は1.3であった。実施例20と同様にアンテナフィルム基板に、実施例20と同様に配線パターンを設け、市販の非接触ICリーダから27cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
実施例4で得られた絶縁化超微粉末0.25gとポリイミドワニス5g(固形分15wt%)を、ホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を13vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成した。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は72.1であった。またフィルムの比重は1.3であった。実施例20と同様にアンテナフィルム基板に、実施例20と同様に配線パターンを設け、市販の非接触ICリーダから20cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
イソプロパノール2.5g中に気相成長法にて合成したカーボンナノチューブ(断面直径:5〜11nm、平均断面直径:8nm、長さ:50〜200nm、繊維状)を0.5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液1.3gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過し12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、2〜4nm厚、平均3nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末0.25gとポリイミドワニス5g(固形分15wt%)ホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を13vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成した。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は189であった。またフィルムの比重は1.3であった。実施例20と同様にアンテナフィルム基板に、実施例20と同様に配線パターンを設け、市販の非接触ICリーダから36cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
イソプロパノール中25g中に溶融紡糸法により合成したカーボンナノナノファイバー(断面直径:300〜500nm、平均断面直径:400nm、長さ:50μm、繊維状)を5gとテトラプロピルオキシチタネート18gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液1.3gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過し12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、90〜130nm厚、平均110nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。得られた絶縁化超微粉末0.25gとポリイミドワニス5g(固形分15wt%)ホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を13vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成した。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は56.3であった。またフィルムの比重は1.3であった。実施例20と同様にアンテナフィルム基板に、実施例20と同様に配線パターンを設け、市販の非接触ICリーダから36cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
実施例1で得られた絶縁化超微粉末0.2gとポリイミドワニス16g(固形分15wt%)ホモジナイザーで30分間粉砕混合した以外は全て実施例1と同様にした。これは絶縁化超微粉末を5vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成した。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は256であった。またフィルムの比重は1.3であった。実施例20と同様にアンテナフィルム基板に、実施例20と同様に配線パターンを設けた。市販の非接触ICリーダから47cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
実施例1で得られた絶縁化超微粉末0.2gとポリイミドワニス1.1g(固形分15wt%)ホモジナイザーで30分間粉砕混合した以外は全て実施例20と同様にした。これは絶縁化超微粉末を40vol%添加したことになる。ワニスをガラス板に塗布し200℃1時間で焼成した。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は256であった。またフィルムの比重は1.6であった。実施例20と同様にアンテナフィルム基板に、実施例20と同様にして13.56MHzに配線パターンを設けた。市販の非接触ICリーダから28cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
テトラプロピルオキシチタネートの添加量を0.5gとした以外は、全て実施例20と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、2〜7nm厚、平均5nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られたフィルムの誘電率は178、比重は1.3であった。実施例20と同様にして13.56MHzに同調するパターンを設けた。市販の非接触ICリーダから46cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
テトラプロピルオキシチタネートの添加量を0.5gとした以外は、全て実施例20と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、70〜130nm厚、平均100nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。得られたフィルムの誘電率は47.3、比重は1.3であった。実施例20と同様にして13.56MHzに同調するパターンを設けた。市販の非接触ICリーダから18cm離れた状態で、定期券に内蔵されたICのデータ読み取りが可能であった。
非接触ICカード内臓の定期券単独では、市販の非接触ICリーダから1cm以上離すとデータの読み取り不良となった。
絶縁化超微粉末を添加しないこと以外は、実施例20と同様に焼成したポリイミドフィルムに配線パターンを設けたアンテナフィルム基板を用いたところ、市販の非接触ICカードリーダ/ライタから1cm以上離すとICのデータ読み取りができなくなった。すなわちこのポリイミドフィルム基板にはアンテナ基板としての効果がなかった。
絶縁化処理を施さないカーボンナノファイバーを添加した以外は実施例20と同様に焼成したポリイミドフィルムに配線パターンを設けたアンテナフィルム基板を用いたところ、市販の非接触ICカードリーダ/ライタから1cm以上離すとICのデータ読み取りができなくなった。すなわちこのポリイミドフィルム基板にはアンテナ基板としての効果がなかった。
実施例1における絶縁化超微粉末を0.2gとポリイミドワニスを0.44g混合した以外は、実施例20と同様にした。これは絶縁化超微粉末を60vol%添加したことになる。この場合、柔軟性のあるフィルムが得られず。誘電率等の測定や、アンテナ基板にすることが出来なかった。
実施例20においてテトラプロピルオキシチタネートの添加量を66gとした以外は、実施例20と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、200〜400nm厚、平均300nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られたフィルムの誘電率は16.3、比重は1.3であった。実施例20と同様にこのフィルムに配線パターンを設けたアンテナフィルム基板を用いたところ、市販の非接触ICカードリーダ/ライタから1cm以上離すとICのデータ読み取りができなくなった。すなわちこのポリイミドフィルム基板にはアンテナ基板としての効果がなかった。
実施例20においてカーボンナノファイバーではなく、ボールミルで粉砕した炭素繊維(断面直径:800nm〜1.2μm、平均断面直径1μm、長さ:50μm、繊維状)を用いたほかは、実施例20と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、200〜500nm厚、平均300nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られたフィルムの誘電率は、9.2であった。実施例20と同様にこのフィルムに配線パターンを設けたアンテナフィルム基板を用いたところ、市販の非接触ICカードリーダ/ライタから1cm以上離すとICのデータ読み取りができなくなった。すなわちこのポリイミドフィルム基板にはアンテナ基板としての効果がなかった。
イソプロパノール150g中にカーボンナノファイバー(断面直径:150nm、長さ:5〜6μm)5gとテトラプロピルオキシチタネート4.5gを添加し、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液77gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業製EP−4100G)8g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学製キュアゾール2E4MZ)0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し硬化物厚さ1mmのシートを得た。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は96.1であった。また硬化物の比重は1.3であった。
次に、図3に示した通り、50mm×40mm×20mmの真鍮製の空洞共振器を作製し対向する側面にそれぞれ入力端子1と出力端子2を設け、5GHz〜15GHzの入力−出力間のSパラメータを、Agilent社製8722ES型ネットワークアナライザーを用いて測定し空洞共振器の共鳴スペクトルピークを確認した。10.3GHz(波長30mm)のピークが−3dBの強度で発生していた。このピークが筐体内での不要電波に対応するものである。つぎに、1mm厚の硬化物のシートを敷き、同様に測定したところ、ピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
イソプロパノール25g中に、天然黒鉛(厚さ:100〜200nm、平均厚さ:150nm、1〜3μm角、平均2μm角の平板状)5gとテトラプロピルオキシチタネート0.6gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液4gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
得られた絶縁化超微粉末3.5gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)6.5g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.13g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を20vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し厚さ1mmの硬化物のシートを得た。実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は70.1であった。比重は1.3であった。
実施例29と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
イソプロパノール25g中に、導電性カーボンブラック (粒子直径:10〜30nm、平均粒子直径:25nm) 5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液13gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過し12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。
得られた絶縁化超微粉末2.5gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)7.5g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.15g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。これは絶縁化超微粉末を15vol%添加したことになる。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥したペーストを120℃で3時間加熱し厚さ1mm硬化物のシートを得た。実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は71.6であり、比重は1.3であった。
実施例29と同様に空洞共振器に入れて、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
イソプロパノール中2.5g中に気相成長法にて合成したカーボンナノチューブ(断面直径:5〜11nm、平均断面直径:8nm、長さ:50〜200nm、繊維状)を0.5gとテトラプロピルオキシチタネート1.8gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液1.3gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過した。12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、2〜4nm厚、平均3nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)8g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し厚さ1mmの硬化物シートを得た。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は189であった。またフィルムの比重は1.3であった。
実施例29と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
イソプロパノール中25g中に溶融紡糸法により合成したカーボンナノファイバー(断面直径:300〜500nm、平均断面直径:400nm、長さ:50μm、繊維状)を5gとテトラプロピルオキシチタネート18gを加え、1時間攪拌した後、室温にて1時間で攪拌混合した。この分散溶液に蒸留水:イソプロパノールで1:6混合液1.3gを5分かけて滴下した。滴下終了後更に1時間攪拌を継続した後、濾過し12時間自然乾燥した後、100℃にて真空乾燥した。走査型電子顕微鏡で得られた粉末の表面を確認したところ、90〜130nm厚、平均110nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた絶縁化超微粉末2gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業製EP−4100G)8g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学製キュアゾール2E4MZ)0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した。得られた溶液をテフロン(登録商標)シャーレに入れ12時間自然乾燥した後に120℃で3時間加熱し厚さ1mmの硬化物シートを得た。これは絶縁化超微粉末を10vol%添加したことになる。
実施例29と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
実施例29で得られた絶縁化超微粉末1gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)9g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.16g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した以外は全て実施例29と同様にして硬化物のシートを得た。これは絶縁化超微粉末を5vol%添加したことになる。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は256であった。またフィルムの比重は1.3であった。
実施例29と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
実施例29で得られた絶縁化超微粉末4gとビスフェノールA型エポシキモノマー(旭電化工業(株)製EP−4100G)4g、イミダゾール系硬化触媒(四国化学(株)製キュアゾール2E4MZ)0.08g、および溶媒としてメチルエチルケトン10gをホモジナイザーで30分間粉砕混合した以外は全て実施例1にして硬化物のシートを得た。これは絶縁化超微粉末を40vol%添加したことになる。これを用いて実施例1と同様に誘電率を測定したところ、比誘電率は256であった。またフィルムの比重は1.6であった。
実施例29と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
実施例29におけるテトラプロピルオキシチタネートの添加量を0.5gとした以外は、全て同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、2〜7nm厚、平均5nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。この絶縁化超微粉末を実施例29と同様にエポシキ樹脂と混合し得られた硬化物の誘電率は178、比重は1.3であった。実施例1と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
実施例29におけるテトラプロピルオキシチタネートの添加量を22gとした以外は、全て実施例29と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、70〜130nm厚、平均100nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた硬化物の誘電率は47.3、比重は1.3であった。実施例29と同様に空洞共振器に入れて測定したところ、10.3GHz(波長30mm)のピークが消滅していた。これは、硬化物1mm厚のシートが電波吸収の効果が大きいことを意味する。
絶縁化超微粉末を添加しないこと以外は、実施例29と同様にした。硬化物の誘電率は4.8であった。10.6GHzおよび10.8GHzの共鳴ピークの分裂が認められた。すなわち抑制の効果はほとんどなかった。
絶縁化処理を施さないカーボンナノファイバーをエポキシ樹脂に添加した以外は、実施例29と同様にした。10.6GHzのピークが発生していた。
すなわち、電波吸収の効果はなかった。
実施例29における絶縁化超微粉末を7gとビスフェノールA型エポシキモノマーを3g混合した以外は、実施例29と同様にした。これは絶縁化超微粉末を60vol%添加したことになる。この場合、非常に脆い硬化物しか得られなかった。誘電率等の測定や、電波吸収特性を評価することが出来なかった。
実施例29においてテトラプロピルオキシチタネートの添加量を66gとした以外は、実施例29と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、200〜400nm厚、平均300nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。
得られた硬化物の誘電率は16.3、比重は1.3であった。実施例29と同様に空洞共振器の内部においたところ、10.7GHzのピークが発生していた。すなわち、電波吸収の効果はなかった。
実施例29においてカーボンナノファイバーではなく、ボールミルで粉砕した炭素繊維(断面直径:800nm〜1.2μm、平均断面直径:1μm、長さ:50μm、繊維状)を用いたほかは、実施例29と同様にした。なお得られた絶縁化超微粉末の表面を走査型電子顕微鏡で確認したところ、200〜500nm厚、平均300nm厚の二酸化チタンの皮膜が形成されていた。得られた硬化物の誘電率は、9.2であった。実施例29と同様に空洞共振器の内部においたところ、10.7GHzのピークが発生していた。すなわち、電波吸収の効果はなかった。
2 出力端子
Claims (23)
- 導電性超微粉末に絶縁皮膜を設けてなる絶縁化超微粉末であって、導電性超微粉末が、粒子直径1nm以上500nm以下の球状、断面直径1nm以上500nm以下の繊維状、または厚さ1nm以上500nm以下の板状の炭素材料からなり、絶縁皮膜が絶縁性金属酸化物又はその水和物からなり、絶縁皮膜の厚さが、0.3nm以上で、かつ導電性超微粉末が球状の場合にはその粒子直径以下、繊維状の場合にはその断面直径以下、板状の場合にはその厚さ以下であることを特徴とする絶縁化超微粉末。
- 前記絶縁皮膜が、組成式MTi1−xZrxO3(Mは2価の金属元素、xは0以上1未満)で表される絶縁性複合金属酸化物からなる請求項1記載の絶縁化超微粉末。
- 絶縁性金属酸化物が、分子分極が5cm3以上である絶縁性金属酸化物又はその水和物である請求項1記載の絶縁化超微粉末。
- 絶縁性複合金属酸化物が、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはこれらのうち少なくとも一種を組成に含む絶縁性固溶体である請求項2記載の絶縁化超微粉末。
- 炭素材料の表面に酸化処理を施した請求項1記載の絶縁化超微粉末。
- 炭素材料が、カーボンナノファイバー、天然黒鉛、ファーネスカーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンナノチューブ、又は人造黒鉛である請求項1記載の絶縁化超微粉末。
- 絶縁性金属酸化物又はその水和物が、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、五酸化二タンタル、二酸化ジルコニウムと二酸化シリコンとの固溶体、二酸化シリコン、三酸化二アルミニウム、又はこれら金属酸化物の水和物である請求項3記載の絶縁化超微粉末。
- 請求項1記載の絶縁化超微粉末と樹脂とを、体積比(絶縁化超微粉末/樹脂)5/95〜50/50の範囲で配合して得られる高誘電率樹脂複合材料。
- 比重が2以下である請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料。
- さらに充填剤を含有する請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料。
- 比誘電率が20以上である請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料。
- 請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料を用いたアンテナ基板。
- 高誘電率樹脂複合材料からなり、かつ厚さが1μm以上3mm以下である層を少なくとも一層含む請求項12記載のアンテナ基板。
- 請求項12記載のアンテナ基板を用いることを特徴とする非接触ICカード/タグ。
- 請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料を用いた電波吸収材。
- 吸収する電波の波長に対する厚さが1/20以下である請求項15記載の電波吸収材を用いた電波吸収材シート。
- 請求項15記載の電波吸収材を筐体内部に用いた電子機器。
- 請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料を用いて形成される高誘電率フィルム又はシート。
- 請求項18記載の高誘電率フィルム又はシートを用いることを特徴とする電子部品。
- 請求項8記載の高誘電率樹脂複合材料を用いて形成される電子部品。
- 導電性超微粉末を分散し、かつ少なくとも一種類の金属アルコキシドの溶解した有機溶媒中において、該金属アルコキシドをゾルゲル反応により導電性超微粉末の表面に金属酸化物又はその水和物を析出させる工程を含む請求項1記載の絶縁化超微粉末の製造方法。
- 導電性超微粉末の表面に金属酸化物又はその水和物を析出させる工程に次いで、非酸化性雰囲気下で焼成する工程を含む請求項21記載の絶縁化超微粉末の製造方法。
- 導電性超微粉末の表面に金属酸化物又はその水和物を析出させる工程に次いで、皮膜反応液を加熱し液相中で金属酸化物又はその水和物を脱水する工程を含む請求項21記載の絶縁化超微粉末の製造方法。
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