JP2002531590A - コートされた、電気的に分極可能な、非磁性粒子、それらの製造方法およびそれらの使用 - Google Patents

コートされた、電気的に分極可能な、非磁性粒子、それらの製造方法およびそれらの使用

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JP2002531590A JP2000585182A JP2000585182A JP2002531590A JP 2002531590 A JP2002531590 A JP 2002531590A JP 2000585182 A JP2000585182 A JP 2000585182A JP 2000585182 A JP2000585182 A JP 2000585182A JP 2002531590 A JP2002531590 A JP 2002531590A
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マルティン メニッヒ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、コートされた、電気的に分極可能な非磁性粒子に関し、それは噴霧乾燥法に従って塗布された電気的絶縁コーティングを有する、電気伝導性コア粒子を含む。前記コーティングは、無機のガラス又はセラミック形成成分、又は有機修飾された無機成分から、ゾル-ゲル法によって製造された組成物からなる。噴霧乾燥プロセス後に得られる、コア粒子なしの粒子の割合は、5体積%未満である。コートされた粒子は、異方性特性を有するコーティングおよび複合材料および電気流動学的液体を製造するのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、コートされた、電気的に分極可能な非磁性粒子、ゾルゲル法による
それらの製造方法および、異方性特性を有する層および複合材料および電気流動
学的液体を製造するためのそれらの使用に関する。
【0002】 電気的に非導電性の液状媒体に分散した、電気的に分極可能な粒子は、電場を
加えることにより、磁力線に沿って配向することが知られている。この効果は、
例えば、細胞融合および電気流動学的液体中で活用される。粒子がより強力に分
極可能であればある程、その効果はより大きい(即ち、粒子を配列するのに必要
な電場強度は、より小さい)。そのような導電性の粒子は、放電(短絡)がそのと
き起こるであろうから、使用されることができない。高い誘電率を有する粒子は
、高い誘電損失をもたらす。分極可能な粒子が更なる表面電荷を有する(例えば
、OHイオン)系は、同様に、高い損流をもたらす。
【0003】 電気流動学的液体は、慣用的には、液状媒体(オイル)に分散した細かい(d≦50
μm)電気的に分極可能な粒子を含む。外部電場を加えると、粒子間の相互作用が
変化し、その結果、系の粘度が変わる。一般に電場中の粒子の鎖状配列は、粘度
増加をもたらす。電場のスイッチが切られると、初期状態に戻り、その結果、電
気流動学的液体は、電気的に切り替えられるレオロジーを有する。
【0004】 電気流動学的系の機能は、主として使用される粒子により達成され、それは、
多くのときどき矛盾する要件を満たさなければならない。それらの密度は、それ
らが沈降しないように、オイルのそれ(≦1 g/cm3)に可能な限り近くなければな
らない。それらは、容易に電気的に分極可能でなければならないが、電気的に導
電性(短絡)であってはならず、高い誘電率を有する材料の粒子は、高い誘電損失
をもたらす。無機粒子(ガラス、セラミック、塩)および有機ポリマー粒子の両方
とも、調査されている。
【0005】 従来技術から公知のこれら全ての材料の場合、均一に構造化された単一タイプ
の粒子中で機能的特性を発揮するための試みが為されてきて、それは、必ず妥協
を必要とした。さらに、十分な電気流動学的効果(分極化)を達成するために、一
般に、少量の水またはOHイオンを系に加える必要があった。結果として、電気的
損失は増大し、その結果、電気流動学的系は、高粘度中の粘性が低下した状態に
切り替わるほど熱くなった。
【0006】 これらの理由により、送電用途のための(例えば、緩衝装置、継手などのため
の)満足な工業的解決策は存在しない。他の用途(例えば、超音波技術における)
は、同様に、既存の系中の切り換え時間が余りにも長く、実現されることができ
ない。これもまた、不十分な電気的分極可能性に起因する。
【0007】 US-A-5607617は、金属性であるか、又は0.1〜1μmの範囲である絶縁層厚さを
有する、電気流動学的液体のための金属層を備えているかのいずれかである球状
粒子について記載している。コーティング方法として、通常の湿式化学蒸着法が
使用され、その後、高温で後処理が行なわれる。これらの通常のコーティング方
法は複雑で、技術的にコントロールしたり、比較的低い層厚のみを達成するのも
困難であり、その結果、蒸着加工は、しばしば、多数回繰返されなければならな
い。
【0008】 ゾルゲル法により支持体を平坦にするために、単一成分(例えば、SiO2)または
多成分ガラス層を適用することも、公知である;例えば、DE 3719339、DE 41170
41、およびDE 4217432を参照。さらに、ゾルゲル法により無機粒子にセラミック
コーティングを提供することも、公知である。例えば、SiO2粒子は、ZrO2層に提
供されることができる、又は銅-クロムスピネル粒子は、ムライト層に提供され
ることができる。
【0009】 WO 96/41840は、エナメルおよび成形体(Formkorpern)の製造に好適である、
コートされた無機顔料について記載している。これらの顔料は、ゾル-顔料分散
液を噴霧乾燥して得られる。
【0010】 本発明は、噴霧乾燥により適用され、ゾル-ゲル法によって、無機、ガラス、
もしくはセラミック形成成分または有機修飾された無機成分から製造された組成
物を含み、噴霧乾燥後に得られるコア粒子の無い粒子の割合は、体積で5%未満
である電気的絶縁層を有する、導電性の非磁性コア粒子を含む、コートされた電
気的に分極可能な非磁性粒子を提供する。
【0011】 本発明は、さらに、これらのコートされた粒子を製造する方法を提供し、該方
法は、 a)1種以上のガラスもしくはセラミック形成成分または有機修飾された無機成
分を、ゾル-ゲル法によりゾルに変換する、 b)導電性の非磁性コア粒子を、得られたゾル中に分散する、 c)ゾル/コア粒子分散液は、噴霧乾燥することによって、キセロゲルコーティ
ングまたは有機修飾された無機コーティングを有する、コートされた粒子に変換
される、および d)所望ならば、キセロゲルコーティングを、加熱処理により高密度化し、ガラ
ス様もしくはセラミック様層を形成する、または e)所望ならば、有機修飾された無機層を、熱的および/または光化学的に架橋
もしくは硬化する、 ことを特徴とする。
【0012】 最後に、本発明はまた、異方特性を有する層および複合体材料および電気流動
学的液体を製造するための、コートされた粒子の使用、並びにバリヤー層におけ
るそれらの使用も提供する。
【0013】 使用されるコア粒子は、非磁性である。導電性コア粒子は、例えば、本質的に
導電性である粒子であるか又は、表面上に導電性層を提供された非導電性粒子で
ある。導電性層でのコーティングは、従来技術から公知の全ての方法を用いて、
行うことができる。
【0014】 これらは、例えば、湿式化学法または気相からの堆積法(蒸着)である。湿式化
学法は、湿式の化学的金属化、好ましくは、市販の蒸着浴を用いる外部電流なし
の、Cu、AgまたはAuの蒸着であり得る。従来技術に従って行なわれる蒸着法では
、使用される金属化材料は、Agまたは好ましくはAlである。粒子は、CVDまたは
スパッタリング法を用いて、下記の酸化物材料、特にドープされた酸化物材料で
、導電的にコートされることもできる。
【0015】 このように、コア粒子は、好ましくは導電性材料からなるか又は、少なくとも
及び好ましくは外層の材料のみが導電性である、少なくとも2種の材料からなる
かのいずれかである。
【0016】 少なくとも2種の材料からなるコア粒子の場合、(1または複数の)内層の材料
は、好ましくは導電性でない。この目的のために、例えば、ポリマー粒子、ガラ
ス粒子、セラミック粉末および鉱物粉末を粒子として使用することが可能である
。例えば、下記にリストにされている同じ材料を、電気的絶縁層の組成物のため
に使用することが可能である。この材料は、固体粒子の形態で、或いは、例えば
適合する密度を可能にするために、中空粒子、即ち、空間を含む粒子の形態で、
存在することができる。材料は、例えば、ガラスまたは中空ガラスであり得る。
粒子は、球状または非球状形態である。
【0017】 本発明に従い、それ自体導電性コア粒子に、または多層導電性コア粒子の表面
上の導電性層に好適な材料は、例えば、Al、Cu、Zn、Sn、Ti、V、Pb、Fe、Niお
よびCrのような金属、特定の場合には、Au、Ag、PdおよびPtのような貴金属も;
合金、特に、上記金属を含むもの、並びに、銅スルフィドおよびIn2O3のような
導電性金属化合物、スズドープされた酸化インジウム、フッ素またはアンチモン
ドープされた酸化スズまたはAlドープされた酸化亜鉛のようなドープされた酸化
化合物、ホウ化チタンおよびホウ化亜鉛のような導電性金属ホウ化物、炭化チタ
ンおよび炭化亜鉛のような導電性金属炭化物、および窒化チタン(TiN)のような
導電性金属窒化物である。更に好適な材料は、グラファイトまたはカーボンブラ
ックのような導電性の炭素含有化合物、およびドープされたSiCまたはSi3N4、お
よび導電性ポリマーである。
【0018】 導電性材料は、好ましくは、コア粒子が、磁性分極を示さないように選択され
る。
【0019】 コア粒子のサイズは、好ましくは0.01μm〜100μmの範囲、より好ましくは0.1
μm〜40μmの範囲、特に好ましくは1μm〜20μmの範囲である。
【0020】 コア粒子の幾何学的形は、球状または非球状であり得る。本発明の目的のため
に、球状形とは、特に球状コア粒子だけでなく、長円形コア粒子も指す。非球状
形を有するコア粒子は、例えば、薄片、光沢のある(flitter-)、針状または棒
状形のコア粒子、またはフレークの形態のコア粒子である。金属は、例えば、市
販されている金属粉末の形態で、使用されることができる。
【0021】 層は、公知のゾル-ゲル法と、噴霧乾燥法とを組合せて製造される。この目的
のために、コートされるコア粒子は、適切な組成のゾル中に分散される。本発明
のコートされた粒子の電気的絶縁層は、無機の、ガラスもしくはセラミック形成
成分、または有機的に修飾された無機成分、好ましくは酸化物(oxidische)も
しくは有機修飾された酸化物(oxidische)成分を含む組成を有する。ゾル-ゲル
法で使用されることができるそのような成分の例は、WO 95/13249、WO 95/28663
およびDE 19714949に記載されており、それらは完全に、本明細書中に参考とし
て援用される。使用されることのできる有機修飾された無機成分の特定の実施態
様は、DE 19746885およびDE 19840009に記載されているゾルであり、そこでは、
ゾル粒子は、重合性または重縮合性の表面基(例えば、エポキシまたはアクリル
(メタクリル) 基)を有する。
【0022】 有機的に修飾された無機成分は、例えば、一般式 RnSiX4-n [式中、基Rは、同一または異なり、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アリ
ール、アルキルアリール、アリールアルキルまたは有機の、重合性もしくは重縮
合性基である、但し、全ての基Rは水素でない;基Xは、同一または異なり、それ
ぞれヒドロキシルもしくは加水分解性基であり、nは、0、1、2または3である]の
1種以上のシラン、或いは、それに由来するオリゴマー(ポリオルガノシロキサ
ン)である。
【0023】 加水分解性基Xは、好ましくは、ハロゲン原子(特に、塩素および臭素)、アル
コキシ基、アルキルカルボニル基およびアシルオキシ基から選択され、好ましい
のは、アルコキシ基、特に、メトキシおよびエトキシのようなC1-4アルコキシ基
である。nは、1、2または3、好ましくは1または2、特に好ましくは1であり得る
【0024】 使用される加水分解性シランはまた、nが0である上記一般式の、完全に加水分
解性シランを、好ましくは、使用される全てのモノマー加水分解性シランに基づ
き、50モル%未満の割合で含むことができる。
【0025】 重合性または重縮合性基Rの例は、基R'Yであり、ここで、R'は、酸素または硫
黄原子またはNH基で中断され得る直鎖または分枝鎖アルキレン、フェニレン、ア
ルキルフェニレンまたはアルキレンフェニレンであり、Yは、それを介して架橋
が可能である官能基である。Yの例は、置換又は非置換アミノ、アミド、アルキ
ルカルボニル、置換又は非置換アニリノ、アルデヒド、ケトン、カルボキシル、
ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、メルカプト、シアノ、ヒド
ロキシフェニル、アルキルカルボキシレート、スルホン酸、リン酸、アクリルオ
キシ、メタクリルオキシ、グリシジルオキシ、エポキシ、アリルまたはビニル基
である。Yは、好ましくはアクリルオキシ、メタクリルオキシ、グリシジルオキ
シ、エポキシ、ヒドロキシルまたはアミノ基である。
【0026】 そのような基R'Yの具体的で好ましい例は、アルキル基は、好ましくは1〜6個
の炭素原子を有する、グリシドキシアルキルおよびアクリルオキシアルキル(メ
タクリルオキシアルキル)基であり、特にグリシドキシプロピルおよびアクリル
オキシプロピル(メタクリルオキシプロピル)基である。非加水分解性置換基上に
官能基を有する加水分解性シランの好ましい例は、グリシドキシアルキルトリエ
トキシシラン(グリシドキシアルキルトリメトキシシラン)、特に、グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、(グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
、およびアクリルオキシアルキルトリエトキシシラン(メタクリルオキシアルキ
ルトリエトキシシラン)、アクリルオキシアルキルトリメトキシシラン(メタクリ
ルオキシアルキルトリメトキシシラン)、特にアクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン(メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン)、アクリロキシプロピル
トリメトキシシラン(メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)である。
【0027】 アルキル基は、例えば、1〜20、好ましくは1〜10の炭素原子を有する直鎖、分
枝状または環状基であり、特に、1〜6、好ましくは1〜4の炭素原子を有する低級
アルキル基である。具体例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、n-ヘキシルおよびシクロヘキシ
ルである。アリール基は、例えば、6〜25、好ましくは6〜14、および特に6〜10
の炭素原子を含む。具体例は、フェニルおよびナフチルである。
【0028】 アルケニル基は、例えば、2〜20、好ましくは2〜10の炭素原子を有する直鎖、
分枝状または環状基、特に、ビニルおよびアリルまたは1-プロペニルのような低
級アルケニル基である。
【0029】 アルコキシ、アルキルカルボニル、アシルオキシ、アルキルアミノ、アリール
アルキル、アルキルアリール、アルキレン、アルキルフェニレン、アルキレンフ
ェニレン、ケト、アルキルカルボキシレート、置換アミノおよび置換アニリノ基
は、例えば、上記のアルキルおよびアリール基から誘導される。具体例は、メト
キシ、エトキシ、n-およびi-プロポキシ、n-、sec-およびtert-ブトキシ、アセ
チルオキシ、プロピオニルオキシ、ベンジル、トリル、メチレン、エチレン、1,
3-プロピレン、トリメチレンおよびトリレンである。
【0030】 言及された基は、所望ならば、慣用置換基、例えば、ハロゲン原子、低級アル
キル基、ヒドロキシル、ニトロおよびアミノ基を有し得る。
【0031】 ハロゲンの中では、フッ素、塩素および臭素が好ましく、フッ素が特に好まし
い。問題のシランは、特に好ましくは、(非加水分解性)フッ素含有基、特に炭化
水素基を含む。特に好ましいのは、フッ素化アルキル基を含むシラン、例えば、
一般式(ZR')nSiX4-nのシラン(ここで、R'、Xおよびnは上記で定義されたような
もの、好ましくは、R'はエチレンであり、Zは、2〜30、好ましくは2〜12、特に
好ましくは4〜8の炭素原子を有するパーフルオロアルキル基である)である。そ
のようなフッ素含有シランは、例えば、EP 587667に記載されている。
【0032】 シランの代わりに又はシランに加えて使用されることのできる、更なる有機修
飾された無機成分は、主族金属および遷移金属から選択される1種以上の元素の
化合物である。主族金属および遷移金属は、好ましくは、第3および第4主族 (
特に、B、Al、Ga、GeおよびSn)および周期表の第3〜第5遷移族 (特に、Ti、Zr
、Hf、V、NbおよびTa) からの金属である。しかしながら、他の金属化合物、例
えば、Zn、MoおよびWも、有利な結果をもたらすことができる。
【0033】 使用されることのできる金属化合物の例は、アルミニウム、チタン、ジルコニ
ウム、タンタル、ニオブ、スズ、亜鉛、タングステン、ゲルマニウムおよびホウ
素の、(好ましくは、C1-4アルコキシ基を有する)アルコキシドである。そのよう
な化合物の具体例は、アルミニウムsec-ブトキシド、チタンイソプロポキシド、
チタンプロポキシド、チタンブトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジル
コニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムエトキシド、タ
ンタルエトキシド、タンタルブトキシド、ニオブエトキシド、ニオブブトキシド
、スズt-ブトキシド、タングステン(VI)エトキシド、ゲルマニウムエトキシド、
ゲルマニウムイソプロポキシドおよびジ-t-ブトキシアルミノトリエトキシシラ
ンである。
【0034】 比較的反応性のアルコキシドの(例えば、Al、Ti、Zrの)場合は特に、それらを
錯化形態で使用することが推奨され得る;好適な錯化剤の例は、不飽和カルボン
酸およびβ-ジカルボニル化合物、例えば、メタクリル酸、アセチルアセトンお
よびエチルアセトアセテートである。
【0035】 さらに、有機モノマー(例えば、エポキシド、アミン、メタクリレート、ジア
クリレートまたはスチレン)またはオリゴマーは、さらにゾル中に存在し得る。
【0036】 有機のガラスまたはセラミック形成成分は、例えば、慣用されている単一成分
または多成分のガラス組成物および/またはセラミック組成物である。好適な単
一成分系は、例えば、ガラスまたはセラミック形成元素の酸化物成分、例えば、
SiO2、TiO2、ZrO2、PbO、B2O3、Al2O3、P2O5、アルカリ金属酸化物およびアルカ
リ土類金属酸化物、さらにセリウム、モリブデン、タングステンおよびバナジウ
ム酸化物である。多成分系は、これらの成分の混合物から得られる。使用される
ことのできる多成分系は、例えば、70-90重量%のSiO2/10-30重量%のB2O3のよ
うな2成分系;PbO/B2O3/SiO2およびP2O5/B2O3/SiO2のような3成分系;65-92重
量%のPbO/5-20重量%のB2O3/2-10重量%のSiO2/1-5重量%のZnOのような4
成分系である。好適なガラス組成物の更なる例は、C.J. Brinker、G.W. Scherer
"ゾル-ゲル科学−ゾル-ゲル加工の物理学及び化学(Sol-Gel Science-The Phys
ics and Chemistry of Sol-Gel Processing)", Academic Press, ボストン、サ
ンディエゴ、ニューヨーク、シドニー (1990)およびDE 1941191、DE 3719339、D
E 4117041およびDE 4217432に示されている。
【0037】 ゾルを製造するために、特定の元素がまず、ゾル-ゲル法で反応し、ゾルを形
成する。ゾルゲル反応は、これらの系の場合には、水、アルコール、カルボン酸
またはそれらの混合物のような溶媒中で、もし好適ならば、縮合触媒(例えば、
酸または塩基)を加えて、行われる。これは、例えば、上述の公開文献中に記載
されている方法によって行われることができる。例えば、通常はアルコキシド、
錯体または可溶性塩、或いは、対応するプレ縮合物の形態の無機化合物の場合に
は、もし好適ならば、反応媒体中に可溶性である、アルカリ金属(例えば、Na、K
、Li)、アルカリ土類金属(例えば、Ca、Mg、Ba)およびホウ素からなる群から選
択される少なくとも1種の元素の化合物と組合せて、もし好適ならば、酸性また
は塩基性の縮合触媒の存在下で、液体化合物または溶媒に溶解した化合物の加水
分解および縮合により行われる。ゾル製造のさらなる詳細のため、C.J. Brinker
らによる上述の参照文献および上述の特許公開文献が参照され得る。
【0038】 上述の無機または有機修飾された無機成分に加えて、ゾルは、更なる成分を含
み得る。有機修飾された成分が重合性または重縮合性基を含むならば、熱的およ
び/または光化学的硬化に好適な触媒/開始剤も添加されることができる。
【0039】 さらに、ゾルは、コーティングに特定の機能、例えば、疎水性、親水性、IR吸
収または腐蝕防止特性を付与する成分を含み得る。コートされた粒子が電気流動
学的液体中で使用されるとき、特に、疎水性または親水性特性を有する更なる成
分は、液体媒体と相溶性であるべきである。
【0040】 コーティングを耐摩擦性にするために使用されることのできる更なる成分は、
例えば、ナノメーター範囲(<100nm)またはサブミクロン範囲(0.01-1μm)のサイ
ズを有するベーマイトまたはSiO2、ZrO2、TiO2、CeO2の、無機粒子である。
【0041】 電気的に分極可能なコア粒子は、続いて、得られたゾル中に分散される。分散
は、例えば、単純な撹拌により又は超音波分散により行われる。もし小さいコア
粒子が使用されるならば、分散液は、所望ならば、好適な錯化剤を添加すること
で安定化され得る。公知の分散剤が、液体媒体に粒子を分散するために使用され
ることができる。電気的絶縁コーティングの表面は、例えば、改善された分散を
達成するために、官能基を有する化学的修飾剤により修飾され得る;例えば、DE
4411862を参照。
【0042】 得られたゾル/コア粒子分散液は、続いて、水性系の場合は、好ましくは100
〜150℃の温度で噴霧乾燥される。これは、キセロゲルコーティングまたは有機
的に修飾された無機層を備えた粒子を与える。得られた電気的絶縁層の厚さは、
好ましくは100nm〜5μmである。
【0043】 非常に小さいコア粒子の場合、複数のコア粒子が、コーティングによって囲ま
れることができる。しかしながら、コア粒子は、好ましくは個々にコートされる
。コートされた粒子が噴霧乾燥によって製造されるとき、微粉分画(Feinanteil
)がしばしば生じる。本発明の目的のために、用語微粉は、噴霧乾燥された粒子
、即ち、噴霧乾燥プロセスから得られた粒子を指し、それは、コア粒子を有さな
いが、コーティングのために使用される材料から完全になる。この微粉分画は、
本発明の粒子の所望の特性を有しないので、噴霧乾燥は、微粉の割合、即ち、コ
ア粒子を含まない粒子の割合が、コア粒子を有するコートされた粒子および噴霧
乾燥後に得られた微粉を含む最終生成物に基づき、5体積%未満、好ましくは1
体積%未満になるように行われる。
【0044】 コアを含まない粒子の割合を最小化するために、下記のパラメーター設定が、
噴霧乾燥プロセスにおいて、互いに独立して好ましい: ゾルの粘度は、0.1 mPa・s〜150 mPa・sの範囲内、好ましくは1 mPa・s〜80 m
Pa・sの範囲内、特に好ましくは10 mPa・s〜50 mPa・sの範囲内の数値に調節さ
れるべきである。これは、溶媒の割合を変えることまたはヒドロキシプロピルセ
ルロースのような増粘剤を添加することのような、公知の方法によって達成され
ることができる。
【0045】 第2に、ゾル中に存在する、コートされるコア粒子の割合は、5重量%〜60重
量%の範囲、好ましくは10重量%〜40重量%の範囲、特に好ましくは20重量%〜
30重量%の範囲であるべきである。
【0046】 さらに、コア粒子の直径は、0.01μm〜100μmの範囲、好ましくは0.1μm〜40
μmの範囲、特に好ましくは1μm〜20μmの範囲であるべきである。コア粒子の粒
度分布は、10%未満の粒子が1μm未満の粒度を有し、10%未満の粒子が40μmよ
り大きい粒度を有するようなものであることが有用である、ということが見い出
されている。
【0047】 2流体ノズルを、特に1.1〜2.5バールの噴霧圧力で使用することも好ましい。
【0048】 コア粒子のない粒子は、コア粒子を有するコートされた粒子よりも一般に非常
にかなり小さいので、微粉の少ない割合も、より均一な粒度分布と関係している
。この理由により、圧縮(Verdichtung)により得られ得る、最終生成物の5体
積%未満、特に好ましくは2体積%未満が、1μm未満の粒度を有することが好
ましい。
【0049】 無機の、ガラスまたはセラミック形成成分を使用するとき、噴霧乾燥後、キセ
ロゲル層がコア粒子上に得られる。このようにキセロゲルでコートされている粒
子は、この形態で使用されることができる。しかしながら、キセロゲルコーティ
ングは、所望ならば、続いて、ガラスまたはセラミック層を与えるために使用さ
れる、ガラスまたはセラミック組成物の、変態(Transformations-)または焼結
範囲の温度で、熱的後処理(焼結法)により高密度化もされ得る。高密度化は、空
気中、または、例えばN2のような不活性ガス雰囲気中で、行われることができる
。ガラスまたはセラミック層のための好ましい高密度化温度は、400℃〜1200℃
、特に好ましくは600℃〜800℃の範囲内である。
【0050】 合成の結果として存在する基(例えば、有機基またはナイトレート基のような
無機基)が、コーティングから放出される温度までの加熱速度は、好ましくは、
ほぼ数K/分程度である。この温度より高温では、最終温度までの更なる高密度
化は、100K/分までの有意により高い加熱速度で行われることができる。高密度
化温度での保持時間は、高密度化温度に依存し、数分から約1時間の範囲内で変
化する。もしガラス組成物の変態温度より有意に高い温度が、ガラス層の高密度
化のために使用されるなら、粒子の融合は、好適な手段(例えば、流動床、立下
り管タイプ炉(Fallofen))によって妨げられなければならない 有機的に修飾された無機成分を用いるとき、噴霧乾燥により、コア粒子上に1
層を有し、この形態で使用されることができる粒子が生じる。もし重合性または
重縮合性表面基(例えば、エポキシまたはアクリル(メタクリル)基)を有する有機
的に修飾された無機成分が使用されているならば、噴霧乾燥に使用される温度は
、好ましくは、熱的に活性化された架橋が起こるように、十分に高く設定される
。そうでなければ、架橋(硬化)は、続いて、熱的後処理により行われることがで
きる。ここで使用される温度は、使用される重合性または重縮合性表面基に依存
し、当業者に公知である。光硬化性基の場合、架橋は、化学線、例えば、可視、
UVまたはレーザー光、或いは電子ビームでの照射により、達成される。勿論、乾
燥又は高密度化のための熱的後処理は、所望ならば、有機修飾された無機成分を
含むコーティングの場合にも行われ得る。
【0051】 無機、及び有機修飾された無機成分の場合の熱的後処理は、バッチ炉の中で又
は立下り管タイプ炉の中で、コーティングの高密度化の所望の程度およびコア粒
子の熱的安定性に依存する温度-時間プログラムで、有利に行われることができ
る。コア粒子を保護するために、熱処理は、酸素の不存在下に(例えば、N2雰囲
気で)行われることができる。
【0052】 本発明に従いコートされている粒子は、異方性特性を有する電気流動学的液体
または複合材料(例えば、層または成形体)を製造するために、およびバリヤー層
中でも使用されることができる。
【0053】 本発明に従いコートされている粒子から得られるバリヤー層は、例えば、水の
ような液体または気体に対する不浸透性を生じる。
【0054】 電気流動学的液体を製造するために、本発明に従いコートされている粒子を、
電気学的に非導電性の媒体中に分散する。使用されることができる電気学的に非
導電性の媒体の例は、ヒマシ油、綿実油のような天然油、シリコーンオイル、ポ
リブテンのようなパラフィン、ブロモジフェニルメタンおよびトリクロロ(ジフ
ェニルエーテル)のようなハロゲン化芳香族、ジブチルフタレート及びジオクチ
ルフタレートのような芳香族エステル、イソドデシルアジパートのような脂肪族
エステル、鉱油、イソプロピリデンシクロヘキサンおよび4-メチル-4-エチル-1-
シクロヘキサンのような環状炭化水素、並びにイソドデカンおよびn-デカンのよ
うな炭化水素などの合成油である。所望ならば、分散剤も分散液に添加される。
【0055】 本発明の電気流動学的液体は、例えば、低い電気的損流を有する送電システム
(緩衝装置、継手、ギヤボックス)のために、または即座に変換可能な剛性を有す
るコンポーネントの中で、使用されることができる。
【0056】 異方性特性を有する複合材料は、例えば、本発明に従ってコートされている粒
子を硬化性の液体マトリックスに分散し、分散液に電場を加え、電場の存在下で
液体マトリックスを硬化することによって、製造されることができる。或いは、
もし液体マトリックスが、十分に高い粘性を有するならば、コートされた粒子は
、成形コンパウンドを製造するために加えられることができ、それは続いて、ス
リットダイを通して押出しされて、例えば、シートを形成する。この場合、マト
リックス中のコートされた粒子の配向は、電場を加えなくても起こる。
【0057】 原則として、その中にコートされた粒子が分散される液体マトリックス相は、
初期状態では電場中の粒子の配向に好適な粘性を有し、その後、粒子の整列した
状態を維持する一方で、固体状態に変態されることができる、すべての液体であ
ることができる。
【0058】 マトリックス相の硬化は、好ましくは、熱的および/または光化学的に行われ
る。液体マトリックスの硬化は、重合、重縮合、重付加および/または架橋によ
り起こることができる。
【0059】 従って、マトリックス相は、好ましくは、重合性有機モノマー、オリゴマーお
よび/またはプレポリマーおよび/または無機化合物、あるいは加水分解性重縮
合が可能な有機修飾された無機化合物を含む。
【0060】 硬化されたマトリックス相中のポリマーは、すべての公知のポリマー、例えば
、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド
、ポリカルバミド、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアセテートのようなポリビニル化合物、および対応するコポ
リマー、例えば、ポリ(エチレン-ビニルアセテート)、ポリエステル、例えば、
ポリエチレンテレフタレートまたはポリジアリルフタレート、ポリアリーレート
、ポリカーボネート、ポリエーテル、例えば、ポリオキシメチレン、ポリエチレ
ンオキシドおよびポリフェニレンオキシド、ポリエーテルケトン、ポリスルホン
、ポリエポキシド、フルオロポリマー、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、
およびオルガノポリシロキサンであることができる。上記の有機モノマー、オリ
ゴマーまたはプレポリマーは、従って、好ましくは、不飽和基を有し、熱的また
は光化学的に引き起こされた重合または(おそらく、酸または塩基触媒された)重
縮合または重付加によって上述のポリマーの1つに変換されることができる、重
合性モノマー、オリゴマーまたはプレポリマーである。
【0061】 純粋に有機(ポリマー)マトリックスを与える重合性モノマーの具体例は、アク
リル(メタクリル)酸、アクリルエステル(メタクリルエステル)、アクリロニトリ
ル(メタクリロニトリル)、スチレンおよびスチレン誘導体、アルケン(例えば、
エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン)、ハロゲン化アルケン(例えば、テ
トラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、塩化ビニル、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン、塩化ビニリデン)、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビ
ニルカルバゾール、およびそのようなモノマーの混合物である。多重の不飽和モ
ノマー、例えば、ブタジエンおよびポリオール(例えば、ジオール)のアクリルエ
ステル(メタクリルエステル)も、存在し得る。
【0062】 上記の(純粋に)有機のマトリックス材料に加えて、又はその代わりに、マトリ
ックス相は、無機または有機修飾された無機種も含むことができる。Si、Al、B
、Pb、Sn、Ti、Zr、VおよびZnの加水分解性重縮合性化合物、特にSi、Al、Tiお
よびZrのもの、またはそれらの混合物も、特に言及され得る。(ことによると有
機修飾された)無機の(少なくとも)加水分解性重縮合性の出発化合物は、特に好
ましくは、Siの化合物である。
【0063】 本発明に従い、マトリックスとして好適であるそのような硬化性液体の更なる
具体例は、DE-A-196 13 645またはDE-A-195 40 623に記載されており、それらは
本明細書中に参考として明白に援用される。
【0064】 硬化性液体マトリックス中、本発明の粒子の分散液に電場を加えた結果として
、粒子は、磁力線に沿って配向される。電場強度は、例えば、0.03〜5kV/mmであ
る。
【0065】 このようにして、マトリックスの硬化は、高い異方性の熱的伝導性を有する電
気絶縁材料、つまり異方性Eモジュラスまたは異方性光学的性質を有する材料を
与える。
【0066】 本発明に従いコートされている粒子は、優れた特性を有する電気流動学的液体
および異方性複合材料および層を生じる。微粉の低い割合は、より高い均一性を
もたらし、驚くほど強い配向効果が示される。
【0067】 下記の実施例は、本発明を、その範囲を制限することなく説明する。
【0068】 1)コーティングゾルの調製 a)ホウケイ酸ガラス ホウケイ酸ゾルを調製するために、210.2gのテトラエトキシシラン(TEOS)およ
び36.5 mlの塩酸(0.15mol/l)から、前加水分解物を製造した。それに125.8gのト
リエチルボレートを加え、該混合物を2時間還流した。さらに36.5 mlの塩酸(0.
15mol/l)を加えた後、ゾルを噴霧乾燥に使用できた。TEOS対水の総合モル比は1:
4であり、ケイ素のホウ素に対する比は7:6であった。
【0069】 b)二酸化チタン 25mlエタノール中37%濃度の塩酸21.5gの混合物を、150mlのエタノール中127.7
gのチタンブトキシドの混合物に、氷冷しながら、ゆっくりと滴下してTiO2ゾル
を調製した(チタンブトキシドの水に対するモル比は1:2である)。続いて、反応
混合物を、30分間攪拌すると、噴霧乾燥プロセスでコーティングを製造するのに
使用できた。
【0070】 2)噴霧乾燥 90gのアルミニウムフレークを、上記組成物のホウケイ酸ゾル中に分散し、続
いて、この混合物を、噴霧乾燥器中、175℃の温度で噴霧乾燥した。それから、
ホウケイ酸ゲルでコートされたアルミニウムフレークを、120℃で12時間乾燥し
た。続いて、この乾燥した粉末を、700℃の温度で熱的に高密度化して、キセロ
ゲルからホウケイ酸ガラスを形成した。
【0071】 TiO2でコーティングするために、上記の組成物を有するゾルを調製し、その中
に80gのアルミニウムフレークを分散した。この混合物を、噴霧乾燥器中、175℃
で噴霧乾燥し、それから、120℃で12時間乾燥した。続いて、TiO2ゲルでコート
されたこれらのアルミニウムフレークを、550℃で高密度化した。
【0072】 このようにして製造された粒子は、シリコーンオイル中に分散され、わずか0.
03kV/mmの電界強度で、有意な配向効果を示した。測定可能な電流は、検出限界(
μA)より小さかった。対照的に、匹敵する効果を生みだす従来技術で使用される
電界強度は、3kV/mmより大きい。
【0073】 空洞ガラス微粒子は、市販の銅メッキ浴中で外部電流の使用なしにメッキされ
る銅であり、続いて、上記のように噴霧乾燥によりコートされる。粒子をシリコ
ーンオイルに分散し、それから同様に、図1および2に示されるように、電場で
の強い配向効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電場を加えず、TiO2コートされた、銅メッキされた空洞ガラス微粒子を示す。
【図2】 わずか80V/mmの電場を加えた際の、図1中に示される粒子の配向を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メニッヒ マルティン ドイツ国 デー−66287 クビールシート ミタルシュトラーセ 5 (72)発明者 リートリング ミヒャエル ドイツ国 82377 ペンツベルク アーホ ルンシュトラーセ 8 (72)発明者 ピーチ マーリオン ドイツ国 デー−55487 ラウファルシュ バイラー プロブィンツィアールシュトラ ーセ 2 Fターム(参考) 4J037 AA04 AA06 AA08 CA07 CA23 CA27 DD05 DD12 EE03 EE35 EE43 FF11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴霧乾燥後に得られるコア粒子なしの粒子の割合が5体積%
    未満であり、無機のガラス又はセラミック形成成分、又は有機修飾された無機成
    分から、ゾル-ゲル法によって製造された組成物を包含する、噴霧乾燥法に従っ
    て塗布された電気的絶縁層を有する、導電性コア粒子を含む、コートされた、電
    気的に分極可能な非磁性粒子。
  2. 【請求項2】 導電性コア粒子は非球状形を有することを特徴とする、請求
    項1に記載のコートされた粒子。
  3. 【請求項3】 電気絶縁層は100 nm〜5μmの厚さを有することを特徴とする
    、請求項1又は2に記載のコートされた粒子。
  4. 【請求項4】 コア粒子が平均直径0.01〜100μmを有することを特徴とする
    、請求項1〜3のいずれかに記載のコートされた粒子。
  5. 【請求項5】 a) 1種以上の無機の、ガラスもしくはセラミック形成成分
    、または有機修飾された無機成分を、ゾル-ゲル法によりゾルに変換する、 b) 導電性の非磁性コア粒子を、得られたゾル中に分散する、 c) ゾル/コア粒子分散液は、噴霧乾燥することによって、キセロゲルコーティ
    ングまたは有機修飾された無機コーティングを有する、コートされた粒子に変換
    される、および d) 所望ならば、キセロゲルコーティングを、加熱処理により高密度化し、ガラ
    ス様もしくはセラミック様層を形成する、または e) 有機修飾された無機層を、熱的および/または光化学的に架橋もしくは硬化
    する、 ことを特徴とする、請求項1に記載のコートされた粒子を製造する方法。
  6. 【請求項6】 ゾルは0.1〜150 mPa・sの粘度を有することを特徴とする、
    請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ゾル/コア粒子分散液中のコア粒子の割合は5〜60重量%で
    あることを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 使用されるコア粒子は平均直径1〜20μmを有することを特徴
    とする、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 異方性特性を有する、層及び複合材料又は電気流動学的液体
    を製造するための、請求項1〜4のいずれかに記載のコートされた粒子の使用。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4のいずれかに記載のコートされた粒子は、硬
    化性液体マトリックス中に分散され、電場が該分散液に加えられ、該液体マトリ
    ックスが硬化されることを特徴とする、異方性特性を有する複合材料を製造する
    方法。
  11. 【請求項11】 硬化されたマトリックス中、分散され、異方的に配向して
    いる、請求項1〜4のいずれかに記載のコートされた粒子を含み、異方性特性を
    有する複合材料及び層。
  12. 【請求項12】 その中に分散された、請求項1〜4のいずれかに記載の電
    気的非導電媒体及びコートされた粒子、及び所望なら分散剤を含む電気流動学的
    液体。
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