JP2009017142A - 誘電特性を用いたノイズ抑制材料およびノイズ抑制フィルム - Google Patents

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隆宏 松本
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Abstract

【課題】軽量、且つ、ノイズ抑制効果の厚み依存性が少ないノイズ抑制樹脂複合材料を提供する。
【解決手段】誘電特性を用いたノイズ抑制樹脂複合材料であって、厚みt(mm)、複素比誘電率の実部εr’、複素比誘電率の虚部εr”が以下の式を満たす、ノイズ抑制材料。
εr’・t≦300(mm)
εr’’・t≧3(mm)
【選択図】なし

Description

本発明は、電子機器において発生する不要電磁波の外部への漏洩や内部回路間での干渉、また外部電磁波による誤動作等の影響を防止するために装着もしくは塗布するノイズ抑制用樹脂複合材料若しくは電磁干渉抑制樹脂複合材料に関する。
通信機器や各種電子機器から意図せずに電磁波が外部に放射、伝送されたり、外部及び内部干渉による機器自身の誤動作などを起こしたりする、EMI やイミュニティに関する問題は、最近の最新技術、ディジタル技術の進化に伴い、ますます高周波帯域へ移行している。
これまでフェライトや軟磁性合金の粉末を高充填した樹脂複合材料が用いられてきたが(例えば、特許文献1参照)、使用電波が300MHz以上のUHF領域に高周波化するにつれ、透磁率が低下し、吸収特性を発現するのに必要な厚みが増加してしまうという問題が生じている。また比重10程度の非常に重い軟磁性合金の粉末を高充填することになるため、樹脂複合材料の比重3以上と大きくなり、特に携帯通信機器の軽量化に適さないという課題もある。また、ノイズ抑制効果の厚み依存性が強く、特に樹脂複合材料の厚みが300μm以下になるとノイズ抑制効果が低下するという問題が発生する。
また、導電性充填材や誘電体充填材を加えた樹脂シートの表面に磁性金属を蒸着した複合体としてのノイズ抑制シートも提案されているが(例えば、特許文献2参照)、この場合ノイズ抑制体の形状がシート状に制約されるばかりではなく、製造工程が煩雑化する上構造が複雑になりノイズ抑制効果が不安定になってしまう。
このため、商業的に製造されず、実際には先に述べたフェライトや軟磁性合金の粉末を高充填する方法が用いられているのが現状である。
特開2005−281783号公報 特開2005−251918号公報
本発明は、上記課題を解決し、軽量かつ、ノイズ抑制効果の厚み依存性が少ないノイズ抑制樹脂複合材料を提供するものである。本発明によれば、樹脂シートを磁性金属などで蒸着する必要もなくなるので、ノイズ抑制樹脂複合材料をノイズ発生源に塗布することも可能になる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、誘電特性を用いることで、従来の磁性体を利用したノイズ抑制材料よりも、軽く、薄く、高いノイズ抑制効果が発現することを見出した。すなわち本発明はつぎの通りである。
(1)誘電特性を用いたノイズ抑制樹脂複合材料であって、厚みt(mm)、複素比誘電率の実部εr’、複素比誘電率の虚部εr”が以下の式を満たす、ノイズ抑制材料。
εr’・t≦300(mm)
εr’’・t≧3(mm)
(2)比誘電率が10以上である樹脂複合材料からなる(1)記載のノイズ抑制材料。
(3)比重が3未満である樹脂複合材料からなる(1)記載のノイズ抑制材料。
(4)樹脂中において比誘電率100以上の誘電体充填材を含む(1)〜(3)記載のノイズ抑制材料
(5)前記誘電体充填材が組成式MTi1−xZrxO3(Mは2価の金属元素、xは0以上1未満)であらわされる金属酸化物粉末からなることを特徴とする(4)記載のノイズ抑制材料。
(6)誘電体充填材と樹脂とを、体積比(絶縁化超微粉末/樹脂)5/95〜50/50の範囲で配合して得られる(4)、(5)にいずれかに記載のノイズ抑制材料。
(7)粒子直径が1nm以上500nm以下の球状、断面直径が1nm以上500nm以下の繊維状、または、厚さが1nm以上500nm以下の板状の導電性超微粉末に、絶縁性金属酸化物またはその水和物で構成される絶縁皮膜を設けてなる絶縁化超微粉末と樹脂からなる(1)記載のノイズ抑制材料。
(8)導電性超微粉末が導電性炭素材料である(7)記載のノイズ抑制材料。
(9)絶縁皮膜の厚さが0.3nm以上でかつ芯となる導電性超微粉末が球状の場合にはその粒子直径以下、繊維状である場合にはその断面直径以下、板状である場合にはその厚さ以下である絶縁化超微粉末を用いた(7)または(8)記載のノイズ抑制材料。
(10)絶縁化超微粉末と樹脂とを、体積比(絶縁化超微粉末/樹脂)5/95〜50/50の範囲で配合して得られる(7)〜(9)のいずれかに記載のノイズ抑制材料。
(11)充填剤を含有する(1)〜(10)のいずれかに記載のノイズ抑制材料。
(12)充填剤が導電性充填剤である(11)記載のノイズ抑制材料。
(13)前記誘電体充填材と導電性充填材の合計と樹脂とを、体積比(誘電体充填材+導電性充填材/樹脂)90/10〜40/60の範囲で配合して得られる用いる樹脂複合材料からなる(12)記載のノイズ抑制材料。
(14)前記誘電体充填材と導電性充填材との体積比(誘電体充填材/導電性充填材)90/10〜10/90の範囲で配合して得られる樹脂複合材料を用いる(12)記載のノイズ抑制材料。
(15)前記導電性充填材が、炭素材料からなる導電性粉末からなることを特徴とする(12)記載のノイズ抑制材料。
(16)(1)〜(15)記載のノイズ抑制材料を筐体内部において用いた電子機器。
本発明によれば、厚みt(mm)、複素比誘電率の実部εr’、複素比誘電率の虚部εr”が以下の条件を満たす、ノイズ抑制材料を貼付けもしくは塗布することによって、電子機器から外部への不要輻射や内部での回路間の干渉を効果的に抑制することができる。
εr’・t≦300(mm)
εr’’・t≧3(mm)
比誘電率とは、ある物質が真空(εr'=1、εr’’=0)に対して、如何に充電しやすいかを示す量である。複素比誘電率とは、充電によって実際に蓄えられる電荷量を実部、電流として損失する電荷量を虚部に対応させた、複素数で表わされる比誘電率である。
ノイズ抑制材料の厚みをt(mm)とし、複素比誘電率の実部εr’とした場合、εr’・tを300mm以下にする必要がある。望ましくは100mm以下、さらに望ましくは30mm以下である。
これより大きいと、不要輻射の発信源となっている回路自体の動作に悪影響を与える。
また、ノイズ抑制材料の厚みt(mm)と複素比誘電率の虚部εr’’の積が3mmよりも大きいことが必要となる。望ましくは6mm以上、さらに望ましくは10mm以上である。
これより小さいと、不要輻射や内部での回路間の干渉を効果的に抑制することができない。
本発明のノイズ抑制材料は、従来技術と異なり、比重が一般には大きい磁性金属を用いないため、その比重を3以下に軽量化できる。
本発明で用いる誘電体充填材とは単独で樹脂に添加した場合には誘電率を増加させる効果を有する充填材であり金属酸化物により構成される。本発明で用いる誘電体充填材として望ましい金属酸化物としては、単独での誘電率が100以上の金属酸化物が挙げられる。具体的にはルチル型二酸化チタン(TiO)やチタン酸バリウム(BaTiO)が挙げられる。特に望ましいのは組成式MTi1−xZr(Mは2価の金属元素、xは0以上1未満)であらわされる金属酸化物であり、具体的にはチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸バリウム(BaTi0.5Zr0.5)、チタン酸ジルコン酸鉛(PbTi0.5Zr0.5)が挙げられる。
本発明で用いる導電性充填材とは樹脂に添加した場合には導電性を付与する効果を有する充填材である。このような充填材として、金属、導電性金属酸化物、炭素材料のいずれかからなる粉末が挙げられる。金属粉末としては銅、アルミニウムなどの磁性を示さない金属および鉄などの磁性を示す金属のいずれも本発明に利用できる。
導電性金属酸化物としては、いわゆるATOすなわちアンチモン(Sb)をドープした二酸化錫(SnO)、いわゆるITOすなわち錫(Sn)をドープした三酸化二インジュウム(In)、アルミニウム(Al)をドープした酸化亜鉛(ZnO)が挙げられる。
導電性充填材の中でも、特に望ましいのは炭素材料からなる導電性粉末すなわち導電性炭素材料微粉末である。具体的には天然黒鉛、人造黒鉛、ファーネスカーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどの導電性炭素材料が用いられる。炭素材料が比重2.2と小さく、他の導電性物質にはない特長を有し、ノイズ抑制用樹脂複合材料の軽量化という効果もある。
本発明において、誘電体充填材と導電性充填材の合計と樹脂との体積比(誘電体充填材+導電性充填材/樹脂)としては、90/10〜40/60である。この範囲より樹脂分が多いと、充分なノイズ抑制効果が得られない。一方、これより少ないと、樹脂組成物本来の加工性などが損なわれてしまう。
本発明において、誘電体充填材と導電性充填材との体積比(誘電体充填材/導電性充填材)90/10〜10/90である。望ましい範囲は誘電体充填材と導電性充填材の合計と樹脂との体積比にもよるが、80/20〜20/80である。この範囲より導電性充填材が多くても少なくても、100MHz以上の高周波数域でノイズ抑制効果が得られない。
本発明において用いる絶縁化超微粉末は導電性超微粉末に絶縁皮膜を設けてなるものである。導電性超微粉末は、単独で樹脂材料に添加した場合、樹脂複合材料の体積抵抗を低下させる、すなわち、導電性を付与する効果を有するものである。本発明においてはこのような導電性超微粉末を構成する材質としては、天然黒鉛、人造黒鉛、ファーネスカーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどの導電性炭素材料が用いられる。これらの炭素材料は、本発明の絶縁化超微粉末の芯として使用される他、ノイズ抑制樹脂複合材料に用いられる導電性充填材としても使用される。
炭素材料からなる上記導電性超微粉末は、必要に応じて、つぎに述べる熱硬化性又は熱硬化性樹脂の皮膜を施すために、予め表面に酸化処理を施しておくことが望ましい。酸化処理としては、酸素含有雰囲気下での酸化処理、硝酸、過マンガン酸カリウム、過酸化水素などの水溶液による酸化処理、三塩化ルテニウムと次亜塩素酸ナトリウムからなる酸化触媒等を用いた酸化処理が挙げられる。
本発明で用いる導電性超微粉末としては、粒子直径が1nm以上500nm以下、望ましくは5nm以上300nm以下、より望ましくは10nm以上100nm以下の球状の炭素材料が挙げられる。このような球状の炭素材料、例えば、カーボンブラックは、炭化水素原料を気相で熱分解することによって得られる。また、黒鉛化カーボンブラックは、He、CO、またはこれら混合ガスの雰囲気系により内圧2〜19Torrに保持された減圧容器内において、炭素材料をアーク放電によって気化させ、気化した炭素蒸気を冷却凝固することによって得られる。具体的には、東海カーボン(株)製のシーストSやトーカブラック(#7100F)、導電性カーボンブラック#5500、#4500、#4400、#4300や黒鉛化カーボンブラック#3855、#3845、#3800、あるいは、三菱化学(株)製の#3050B、#3030B、#3230B、#3350B、MA7、MA8、MA11、あるいは、ライオン(株)製のケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC600JDなどが例示できる。なお、ここで球状とは必ずしも厳密な球状である必要はなく、等方的な形状であればよい。例えば角が発生した多面体状であってもよい。
また、本発明で用いる導電性超微粉末としては、断面直径が1nm以上500nm以下、望ましくは5nm以上300nm以下、より望ましくは10nm以上200nm以下の繊維状の炭素材料が挙げられる。その長さは断面直径の3倍以上300倍以下であることが好ましい。このような繊維状の炭素材料、例えばカーボンナノファイバーや、カーボンナノチューブは触媒となるコバルトや鉄の有機金属化合物と炭化水素原料を気相で混合し、加熱することによって得られる。また、カーボンナノファイバーはフェノール系樹脂を溶融紡糸し、非活性雰囲気下で加熱することによって得られるものもある。具体的には、昭和電工(株)製のVGCFおよびVGNFや、(株)GSIクレオス製のカルベール、群栄化学工業(株)製のカーボンナノファイバーなどが例示できる。なお、ここで繊維状とは一方向に伸びた形状を意味し、例えば角材状、丸棒状や長球状であってもよい。
さらに、本発明で用いる導電性超微粉末としては、厚さが1nm以上500nm以下、望ましくは5nm以上300nm以下、より望ましくは10nm以上200nm以下の板状の炭素材料が挙げられる。その長さおよび幅は、厚さの3倍以上300倍以下であることが好ましい。このような板状の炭素材料は、例えば天然黒鉛や人造黒鉛を精製・粉砕・分級することによって得られる。例えば、(株)エスイーシー製のSNEシリーズ、SNOシリーズ等や日本黒鉛製、鱗状黒鉛粉末、薄片化黒鉛粉末等が挙げられる。また、これらをさらに粉砕し、精密分級してもよい。なお、ここで板状とは、一方向が縮んだ形状を意味し、例えば扁平球状や鱗片状であってもよい。
つぎに、本発明に用いる絶縁皮膜は、樹脂複合材料の全体的な絶縁性の確保を目的の一つとしている。絶縁皮膜の厚さは、被覆する導電性超微粉末が球状の場合にはその粒子直径以下、繊維状の場合にはその断面直径以下、板状の場合にはその厚さ以下である。更に望ましくは、絶縁皮膜の厚さは0.3nm以上で、かつ被覆する導電性超微粉末の粒子直径、断面直径、または厚さとの比率が、0.01以上0.9以下である。最も望ましくは、絶縁皮膜の厚さは0.3nm以上で、かつ被覆する導電性超微粉末の粒子直径、断面直径、または厚さとの比率が、0.01以上0.5以下である。上記範囲よりも薄いと絶縁効果が低減し、導通を防げず誘電体として機能しない場合がある。
本発明における絶縁皮膜の材質は、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂などの汎用プラスチック、ポリアセタール、ポリイミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリブチレンテレフタレートなどのエンジニアリング・プラスチック、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどのスーパー・エンジニアリング・プラスチックが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂(ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂)、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂(アリル樹脂)、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂(ポリウレタン)、ケイ素樹脂(シリコーン)などが挙げられる。
絶縁皮膜の形成は、公知の方法を利用することができる。例えば導電性超微粉末が分散し、熱可塑性樹脂が溶解した混合溶液を、貧溶媒に滴下することにより、導電性超微粉末を核として樹脂を析出させ、濾別・乾燥することにより、導電性超微粉末表面に熱可塑性樹脂が付着した状態を形成できる。又は導電性超微粉末と熱硬化性樹脂モノマーの混合物を熱硬化後に粉砕することにより、導電性超微粉末表面に熱硬化性樹脂が付着した状態を形成できる。また、導電性超微粉末と熱硬化性樹脂モノマーを溶媒に分散させ、加熱した不活性気体中に噴霧することによっても導電性超微粉末表面に熱硬化性樹脂が付着した状態を形成できる。
本発明で用いる導電性炭素材料微粉末としては、粒子直径が1nm以上12μm以下、望ましくは5nm以上3μm以下、より望ましくは10nm以上1μm以下の球状の炭素材料が挙げられる。このような球状の炭素材料、例えば、カーボンブラックは、炭化水素原料を気相で熱分解することによって得られる。また、黒鉛化カーボンブラックは、He、CO、またはこれら混合ガスの雰囲気系により内圧2〜19Torrに保持された減圧容器内において、炭素材料をアーク放電によって気化させ、気化した炭素蒸気を冷却凝固することによって得られる。具体的には、東海カーボン(株)製のシーストSや導電性カーボンブラック#5500、#4500、#4400、#4300や黒鉛化カーボンブラック#3855、#3845、#3800、あるいは、三菱化学(株)製の#3050B、#3030B、#3230B、#3350B、MA7、MA8、MA11、あるいは、ライオン(株)製のケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC600JDなどが例示できる。なお、ここで球状とは必ずしも厳密な球状である必要はなく、等方的な形状であればよい。例えば角が発生した多面体状であってもよい。
また、本発明で用いる導電性炭素材料微粉末としては、断面直径が1nm以上12μm以下、望ましくは5nm以上3μm以下、より望ましくは10nm以上1μm以下の繊維状の炭素材料が挙げられる。その長さは断面直径の3倍以上300倍以下であることが好ましい。このような繊維状の炭素材料、例えばカーボンナノファイバーや、カーボンナノチューブは触媒となるコバルトや鉄の有機金属化合物と炭化水素原料を気相で混合し、加熱することによって得られる。また、カーボンナノファイバーはフェノール系樹脂を溶融紡糸し、非活性雰囲気下で加熱することによって得られるものもある。具体的には、昭和電工(株)製のVGCFおよびVGNFや、(株)GSIクレオス製のカルベール、群栄化学工業(株)製のカーボンナノファイバーなどが例示できる。なお、ここで繊維状とは一方向に伸びた形状を意味し、例えば角材状、丸棒状や長球状であってもよい。
さらに、本発明で用いる導電性炭素材料微粉末としては、厚さが1nm以上12μm以下、望ましくは5nm以上3μm以下、より望ましくは10nm以上1μm以下の板状の炭素材料が挙げられる。その長さおよび幅は、厚さの3倍以上300倍以下であることが好ましい。このような板状の炭素材料は、例えば天然黒鉛や人造黒鉛を精製・粉砕・分級することによって得られる。例えば、(株)エスイーシー製のSNEシリーズ、SNOシリーズ等や日本黒鉛製、鱗状黒鉛粉末、薄片化黒鉛粉末等が挙げられる。また、これらをさらに粉砕し、精密分級してもよい。なお、ここで板状とは、一方向が縮んだ形状を意味し、例えば扁平球状や鱗片状であってもよい。
本発明において用いる樹脂成分としては、PVC樹脂、フェノキシ樹脂、フッ化炭素系樹脂、PPS樹脂、PPE樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいはこれらの混合系樹脂を挙げることができる。
また、絶縁化超微粉末と配合する際の樹脂成分は、重合体の形態としてのみならず重合性化合物の形態として、すなわち、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂のモノマーやオリゴマーなどの重合性化合物として配合しておいて、後で重合させてもよい。
本発明のノイズ抑制樹脂複合材料は、ノイズ抑制以外の目的で必要に応じて、第2の充填材をさらに添加して用いることができる。第2の充填材としては、弾性率改善のためのガラス繊維、成形収縮率を低下させるための炭酸カルシウム、表面平滑性や耐摩耗性の改善に用いられるタルク、寸法安定性を改善するために用いられるマイカが挙げられる。また、難燃性を付与する充填材、すなわち難燃剤としてハロゲン系またはリン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが挙げられる。また、ノイズ抑制特性の調整に従来技術で用いられているフェライト粉末や鉄を主成分とした磁性金属体粉末や難燃剤としての効果も有する導電性粉末である膨張黒鉛粉末などを充填材として、さらに添加することができる。
本発明のノイズ抑制材料は、携帯電話やスマートフォン、デジタルテレビ送受信機などの通信機器やデジタルカメラやPDAなどの、各種電子機器から意図せずに電磁波が外部に放射、伝送されたり、外部及び内部干渉による機器自身の誤動作などを起こしたりする、EMI やイミュニティに関する問題の解決に有用である。
本発明のノイズ抑制材料は、シート状、特に厚み300μm以下のフィルム状に成形、もしくはポリエチレンテレフタレートやポリイミドなどのフィルム状基材に塗布したフィルムを、通信機器や各種電子機器電子機器の筐体内部の部品、たとえばデータ信号を処理するLSIや液晶ディスプレイなどの表示機器と表示信号の処理回路を接続するフレキブルプリント基板ケーブルなどに、貼り付けるまたは塗布することで、不要電磁波を抑制することができる。
また、筐体自体をノイズ抑制材料で形成、もしくは筐体内面にノイズ抑制樹脂複合材料を貼り付けまたは塗布することでも不要電磁波を抑制できる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、ノイズ抑制効果については、IEC規格(No.:IEC62333−1,IEC62333−2)に従い、図1にしめしたマイクロストリップラインに、ノイズ抑制樹脂複合材料からなるシートを載せて、ネットワークアナライザ(アジレントテクノロジー社製8722ES)ノイズ抑制効果を測定した。
ノイズ抑制材料によるノイズ発生源の動作に与える影響は、反射係数S11(dB)または、電力反射率に換算した、10(S11/10−2)(%)で表わされる。
またノイズ抑制効果NSEは反射係数S11と透過係数S21から、以下の式で表わされる。
Figure 2009017142
また、比重の測定については、樹脂複合材料を30mmφ、厚さ3mmのディスクに成形し、この重量を測定し、さらに水をはったメスシリンダーに入れ体積を測定することにより求めた。
実施例1
四チタン酸カリウム繊維(平均繊維長16μm)を、ポリエチレングリコール中、ボールミル型連続粉砕機で10分間粉砕したところ、これを1N/リットル濃度の硝酸水溶液中にて2時間攪拌後、充分に水洗し、乾燥後、分級し、チタニア繊維状物を得た。この繊維状物10gを10%酢酸バリウム水溶液260ml中に分散させ、攪拌しながら、更に20%炭酸アンモニウム水溶液70gを約1時間要して滴下し、反応させた。脱水濾過した後、水洗して、乾燥した。更にこのもの10gをアルミナ製るつぼに入れ、電気炉中にて酸化雰囲気下970℃で2時間加熱した。空冷後、このものをX線回折した結果、チタン酸バリウムのピークのみが検出された。電子顕微鏡観察の結果、平均繊維長1.5μm、平均繊維径0.4μm、平均アスペクト比3.7の繊維状物であった。
このようにして作製した繊維状チタン酸バリウム粉末とカーボンブラック (粒子直径60〜80nm、平均直径66nmの球状)を、体積比(繊維状チタン酸バリウム/カーボンブラック)が80/20となるように混合した。この混合粉末とポリフェンサルファイドを、体積比(混合粉末/ポリフェンサルファイド)が55/45で溶融混練した。熱プレスにより158μm厚のシートを作成した。
このシートをIEC規格(No.:IEC62333−1,IEC62333−2)に従い、図1にしめしたマイクロストリップラインに乗せて、ノイズ抑制効果を測定した。1GHzにおいて、37%であった、また電力反射率は7%であった。尚、複素比誘電率の実部は76、虚部は89であった、したがってεr’・t=12、
εr’’・t=14となる。比重は2.9であった。
実施例2
酢酸バリウムの替わりに酢酸カルシウムを、ポリフェニレンサルファイドの替わりに液晶ポリマーをそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にした。ノイズ抑制効果は1GHzにおいて34%であった、また電力反射率は6%であった。 尚、複素比誘電率の実部は69、虚部は82であった、したがってεr’・t=11、εr’’・t=13となる。比重は2.6であった。
実施例3
チタン酸ストロンチウム粉末(10μmφ)と天然黒鉛(厚さ100〜200nm、平均厚さ150nm、1〜3μm角、平均2μm角の板状)を体積比(チタン酸ストロンチウム粉末/天然黒鉛)が50/50となるように混合した。この混合粉末とシンジオタクチックポリスチレンが体積比(混合粉末/シンジオタクチックポリスチレン)が75/25にて、溶融混練した。熱プレスにより120μm厚のシートを作成した。実施例1と同様にノイズ抑制効果と電力反射率を測定した。1GHzにおいて、それぞれ31%、3.9%であった。 尚、複素比誘電率の実部は42、虚部は51であった、したがってεr’・t=5.2、εr’’・t=6.1となる。比重は2.8であった。
実施例4
実施例3で用いた混合粉末とイミダゾール系硬化触媒を添加したビスフェノールA型エポキシモノマーとを、体積比(混合粉末/エポキシモノマー)を65/35で、メチルエチルケトンに分散・溶解し、ワニスを調合した。このワニスを図1にしめしたマイクロストリップラインに、ドクターブレードを用いて塗布し、120℃・1時間で硬化し87μm厚の塗膜層を形成した。1GHzにおいて、ノイズ抑制効果27%、電力反射率2%であった。ワニスを乾燥し得られたペーストを30mmφ、3mm厚のタブレットを作成し、比重を測定したところ、2.5であった。尚、複素誘電率の実部は36、虚部は48であった。したがってεr’・t=3.1、εr’’・t=4.2となる。
比較例1
水アトマイズ法により作製した平均粒径4 5 μ m の鉄アルミニウム珪素(10 wt%Si−5.5wt% A l − 残部F e 及び不可避不純物)合金粉末を用意し、この粉末をn − ヘキサンと共にサンドグラインドミルに投入して1 2 時間摩砕した後、酸化処理を施し、A r ガス雰囲気下にて850℃ で3時間焼鈍処理し、扁平状粉末を得た。この扁平粉末と塩化ポリエチレンを体積比50/50で、トルエンに分散および溶解し、ペーストを調製した。
このペーストを用いて、ドクターブレード法により製膜し、熱処理を施した後に85℃ にて24時間キュアリングし、300μm厚のシートを作成した。
このシートのノイズ抑制効果は27%であった。また比重は3.5であった。
比較例2
カーボンブラックを用いない以外は、実施例1と同様にした。ノイズ抑制効果は0.5%、電力反射率が0.7%であった。複素比誘電率の実部21、虚部0.04であった。したがって、εr’・t=3、εr’’・t=6×10−3となった。
比較例3
繊維状チタン酸バリウムを用いない以外は実施例1と同様にした。ノイズ抑制効果は87%であったが、電力反射率は56%となった。複素比誘電率の実部2835、虚部3802であった。したがって、εr’・t=448、εr’’・t=601となる。
絶縁化超微粉末の調製例1
カーボンブラック(粒子直径30〜50nm、平均直径40nmの球状)1kgをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)10L中に投入、攪拌混合し分散液とした。さらにポリアミドイミド(PAI)1kgを溶解させカーボンブラック/PAI=50/50wt%を含む混合液とした。得られた混合液を、攪拌したメタノール20L中に滴下した。次に、固体を吸引ろ過により分離した。メタノールでDMAcを充分洗浄したケーキを乾燥することにより、PAIで被覆されたカーボンブラック粒子を得た。透過型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、カーボンブラック粒子表面に被覆されたPAI層は厚さ約30nmであった。
絶縁化超微粉末の調製例2
絶縁化超微粉末合成方法1においてカーボンブラックの替わりに天然黒鉛(厚さ100〜200nm、平均厚さ150nm、1〜3μm角、平均2μm角の板状)を用いた他は同様にしてPAIで被覆された黒鉛粒子を得た。透過型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、黒鉛粒子表面に被覆されたPAI層は厚さ約45nmであった。
絶縁化超微粉末の調製例3
カーボンブラック(粒子直径30〜50nm、平均直径40nmの球状)1kgをメチルエチルケトン(MEK)10L中に投入、攪拌混合し分散液とした。さらにビスフェノールA型エポキシモノマー1kgおよびイミダゾール系効果触媒を溶解させカーボンブラック/エポキシモノマー=50/50wt%を含む混合液とした。MEKを減圧蒸留し、得られたペーストを120℃で1時間加熱することによりエポキシ樹脂で被覆されたカーボンブラック粒子を得た。透過型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、カーボンブラック粒子表面に被覆されたエポキシ樹脂層は厚さ約35nmであった。
絶縁化超微粉末の調製例4
絶縁化超微粉末合成方法3においてカーボンブラックの替わりにカーボンナノファイバー(断面直径150nm、長さ5〜6μmの繊維状)を用いた他は同様にしてエポキシ樹脂で被覆されたカーボンナノファイバー粒子を得た。透過型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、カーボンナノファイバー粒子表面に被覆されたエポキシ樹脂層は厚さ約40nmであった。
実施例5
上記調製例1で得られた絶縁化超微粉末と、カーボンブラック (粒子直径60〜80nm、平均直径66nmの球状)を、体積比(絶縁化超微粉末/カーボンブラック)が80/20となるように混合した。この混合粉末とポリプロピレンエラストマーを、体積比(混合粉末/ポリプロピレン)50/50で溶融混練した。溶融熱プレスにより100μm厚のシートを作製した。
1GHzにおいて、ノイズ抑制効果78%、電力反射率22%であった。比重は1.3であった。尚、複素比誘電率の実部は540、虚部は990であった。したがってεr’・t=54、εr’’・t=99となる。
実施例6
実施例5において、混合粉末/ポリプロピレン体積比70/30とした以外は同様の方法で100μm厚のシートを作製した。1GHzにおいて、ノイズ抑制効果26%、電力反射率4%であった。比重は1.2であった。尚、複素比誘電率の実部は21、虚部は41であった。したがってεr’・t=2、εr’’・t=4となる。
実施例7
実施例5において、調製例1で得られた絶縁化超微粉末の代わりに、調製例2で得られた絶縁化超微粉末を用いた以外は同様の方法で100μm厚のシートを作製した。1GHzにおいて、ノイズ抑制効果67%、電力反射率19%であった。比重は1.3であった。尚、複素比誘電率の実部は490、虚部は1010であった。したがってεr’・t=49、εr’’・t=101となる。
実施例8
調製例3で作製した絶縁化超微粉末と、カーボンブラック (粒子直径60〜80nm、平均直径66nmの球状)を、体積比(絶縁化超微粉末/カーボンブラック)が80/20となるように混合した。この混合粉末と可撓性エポキシモノマーを体積比(混合粉末/エポキシ)が50/50となるように調製し、イミダゾール系硬化触媒を添加し、ペーストを作製した。得られたペーストをドクターブレードを用いPETフィルムに塗布後120℃で1時間加熱し、100μm厚のシートを作製した。1GHzにおいて、ノイズ抑制効果58%、電力反射率13%であった。比重は1.5であった。尚、複素比誘電率の実部は490、虚部は1010であった。したがってεr’・t=49、εr’’・t=101となる。
実施例9
実施例8において、調製例3で得られた絶縁化超微粉末の代わりに、調製例4で得られた絶縁化超微粉末を用いた以外、同様の方法で100μm厚のシートを作製した。1GHzにおいて、ノイズ抑制効果71%、電力反射率13%であった。比重は1.5であった。尚、複素比誘電率の実部は190、虚部は410であった。したがってεr’・t=19、εr’’・t=41となる。
比較例4
カーボンブラック (粒子直径60〜80nm、平均直径66nmの球状)とポリプロピレンエラストマーを、体積比(混合粉末/ポリプロピレン)50/50で溶融混練した。溶融熱プレスにより100μm厚のシートを作製した。
1GHzにおいて、ノイズ抑制効果は97%であったが、電力反射率が45%となった。また比重は1.2であった。尚、複素比誘電率の実部は3120、虚部は4100であった。したがってεr’・t=310、εr’’・t=410となる。
比較例5
調製例1で得られた絶縁化超微粉末と、ポリプロピレンエラストマーを、体積比(混合粉末/ポリプロピレン)50/50で溶融混練した。溶融熱プレスにより100μm厚のシートを作製した。
このシートのノイズ抑制効果3%、電力反射率が53%であった。また比重は1.3であった。尚、複素比誘電率の実部35、虚部0.7であった。したがって、εr’・t=310、εr’’・t=0.07となる。
一連の実施例と、比較例3と5から、ノイズ抑制材料の回路への影響度にあたる電力反射率を50%以下にするためには、εr’・t≦300とする必要があることがわかる。また、一連の実施例と比較例2,4からノイズ抑制効果を高くする、20%以上にするには、εr’’・t≧3とする必要があることがわかる。
ノイズ抑制効果の測定に用いた装置の概略図
符号の説明
1 マイクロストリップラインの信号ライン
2 マイクロストリップラインのポリテトラフルオロエチレン製絶縁層
3 マクロストリップラインのグランド面
4 50Ωの同軸ケーブル
5 ネットワークアナライザ

Claims (18)

  1. 誘電特性を用いたノイズ抑制樹脂複合材料であって、厚みt(mm)、複素比誘電率の実部εr’、複素比誘電率の虚部εr”が以下の式を満たす、ノイズ抑制材料。
    εr’・t≦300(mm)
    εr’’・t≧3(mm)
  2. 複素比誘電率の実部εr’が10以上である樹脂複合材料からなる請求項1記載のノイズ抑制材料。
  3. 比重が3未満である樹脂複合材料からなる請求項1記載のノイズ抑制材料。
  4. 樹脂中において比誘電率実部εr’が100以上の誘電体充填材を含む請求項1〜3記載のノイズ抑制材料。
  5. 前記誘電体充填材が組成式MTi1−xZr(Mは2価の金属元素、xは0以上1未満)であらわされる金属酸化物粉末からなることを特徴とする請求項4記載のノイズ抑制材料。
  6. 誘電体充填材と樹脂とを、体積比(絶縁化超微粉末/樹脂)5/95〜50/50の範囲で配合して得られる請求項4又は5に記載のノイズ抑制材料。
  7. 粒子直径が1nm以上500nm以下の球状、断面直径が1nm以上500nm以下の繊維状、または、厚さが1nm以上500nm以下の板状の導電性超微粉末に、絶縁性金属酸化物またはその水和物で構成される絶縁皮膜を設けてなる絶縁化超微粉末と樹脂からなる請求項1記載のノイズ抑制材料。
  8. 導電性超微粉末が導電性炭素材料である請求項7記載のノイズ抑制材料。
  9. 絶縁皮膜の厚さが0.3nm以上でかつ芯となる導電性超微粉末が球状の場合にはその粒子直径以下、繊維状である場合にはその断面直径以下、板状である場合にはその厚さ以下である絶縁化超微粉末を用いた請求項7または8記載のノイズ抑制材料。
  10. 絶縁化超微粉末と樹脂とを、体積比(絶縁化超微粉末/樹脂)5/95〜50/50の範囲で配合して得られる請求項7〜9のいずれかに記載のノイズ抑制材料。
  11. 充填剤を含有する請求項7〜10のいずれかに記載のノイズ抑制材料。
  12. 充填剤が導電性充填剤である請求項11記載のノイズ抑制材料。
  13. 前記絶縁化超微粉末と導電性充填材の合計と樹脂とを、体積比(誘電体充填材+導電性充填材/樹脂)90/10〜40/60の範囲で配合して得られる用いる樹脂複合材料からなる請求項12記載のノイズ抑制材料。
  14. 前記絶縁化超微粉末と導電性充填材との体積比(絶縁化超微粉末/導電性充填材)90/10〜10/90の範囲で配合して得られる樹脂複合材料を用いる請求項12記載のノイズ抑制材料。
  15. 前記導電性充填材が、炭素材料からなる導電性粉末からなることを特徴とする請求項12記載のノイズ抑制材料。
  16. 請求項1〜15記載のノイズ抑制材料からなる筐体を用いた電子機器
  17. 請求項1〜15記載のノイズ抑制材料からなるノイズ抑制フィルム
  18. 請求項1〜15記載のノイズ抑制材料又は請求項17記載ノイズ抑制フィルムを筐体内部において用いた電子機器。
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CN108227083A (zh) * 2016-12-14 2018-06-29 福州高意通讯有限公司 一种波长选择开关

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