JP2006344482A - 固体高分子型燃料電池用電極電解質 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用電極電解質 Download PDF

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Abstract

【課題】 プロトン伝導性や寸法安定性に優れた、固体高分子型燃料電池用電極電解質を提供する。
【解決手段】
スルホン酸基を有するポリアリーレンと含窒素複素環式芳香族化合物との組成物を含む固体高分子電解質用電極電解質。スルホン酸基を有するポリアリーレンが、下記一般式(
A)で表される繰り返し単位、および下記一般式(B)で表される繰り返し単位を含む電解
質。
【化1】
Figure 2006344482

(式中、Yは-CO-、-SO2-、-SO-、-CONH-、-COO-、-(CF2)l-(lは1〜10の整数である)、-C(CF3)2-からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、-(CH2)l-(lは1〜10の整数である)、-C(CH3)2-、-O-、-S-からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは-SO3Hまたは-O(CH2)pSO3Hまたは-O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有
する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の重合体組成物を含む固体高分子型燃料電池用電極電解質、電極ペースト、電極、および膜−電極接合体に関する。
固体高分子型燃料電池は、高出力密度が得られ、低温で作動可能であることから小型軽量化が可能であり、自動車用動力源、定置用発電電源、携帯機器用発電電源などとして実用化が期待されている。
固体高分子型燃料電池はプロトン伝導性の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、純水素あるいは改質水素を燃料ガスとして一方の電極(燃料極)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤としてもう一方の電極(空気極)へ供給し、発電を行うものである。
かかる燃料電池の電極は触媒成分が分散した電極電解質から構成され(このため電極は、電極触媒層ということもある)、燃料極側の電極触媒層は、燃料ガスから、プロトンと電子を発生させ、空気極側の電極触媒層で酸素とプロトンと電子とから水を生成し、固体高分子電解質膜はプロトンをイオン伝導させる。そして、かかる電極触媒層を通して電力が取り出される。
従来の固体高分子型燃料電池では、電極電解質として、Nafion(商標)に代表されるパーフルオロアルキルスルホン酸系高分子が使用されている。この材料は優れたプロトン伝導性を有しているが、非常に高価であり、また分子内にフッ素原子を大量に有していることから、燃焼性が小さく、電極触媒に用いられる白金などの高価な貴金属の回収再利用を非常に困難にしている問題がある。
一方これにかわる材料として、種々の非パーフルオロアルキルスルホン酸系高分子の検討も行われている。特に発電効率の高い、高温条件で用いることを狙い、耐熱性の高い芳香族スルホン酸系高分子を電極電解質として用いることが試みられている。
たとえば、特開2005−50726号公報(特許文献1)には、スルホン化ポリアリーレン重合体を電極電解質として用いることが開示されており、さらに、特開2004−253267号公報(特許文献2)には、特定のスルホン化ポリアリーレンを用いることが開示されている。
特開2005−50726号公報 特開2004−253267号公報
しかしながらこれらの従来より電解質として知られていた材料は、高温下ではスルホン酸基の可逆的な脱離反応やスルホン酸が関与する架橋反応が発生することがあった。これにより、プロトン伝導性が低下したり、膜の脆化等が生じたりして、燃料電池の発電出力の低下や、膜が破断することにより発電不能に至る問題があった。
また、このような問題をできるだけ回避するために、現状、燃料電池発電時の上限温度を限定し使用しており、発電出力に制限があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、特定の構造単位からなる重合体と含窒素複素環式芳香族化合物を含有させておくことで、高温条件下でのスルホン酸基の安定性を向上できるとともに、前記したようなスルホン酸基の脱離、スルホン酸が関与する架橋反応が抑制され、上記問題を解決することを見出した。
さらにこの組成物は、フッ素原子を含まないか、あるいは含んでもその含有量が大幅に低減されており、前述のような触媒金属の回収再利用に対する問題の解決が可能できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]スルホン酸基を有するポリアリーレンと含窒素複素環式芳香族化合物との組成物を含
む固体高分子電解質用電極電解質。
[2]スルホン酸基を有するポリアリーレンが、下記一般式(A)で表される構造単位、およ
び下記一般式(B)で表される構造単位を含む[1]の固体高分子型燃料電池用電極電解質。
Figure 2006344482
(式中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l
−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(
CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Ar
は−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を
有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
Figure 2006344482
(式中、A、Cは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH
−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基、環状炭化水素
基)、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Bは独立に
酸素原子または硫黄原子であり、R1〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水
素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。s、tは0〜4の整数を示し、rは0または1以上の整数を示す。)
[3]上記含窒素複素環式芳香族化合物が、上記ポリアリーレン100重量部に対して、0
.01〜20重量部の割合で含有される[1]または[2]の固体高分子型燃料電池用電極電解質。
[4]上記含窒素複素環式芳香族化合物が、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキ
サゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,3,5−トリ
アジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[3]の固体高分子型燃料電池用電極電解質。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の電解質と電極触媒および溶媒を含む電極ペースト。
[6][1]〜[4]の電解質と電極触媒とを含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池用電極

[7][6]に記載の電極を、高分子電解質膜の少なくとも片面に接合した構造からなる膜−電極接合体。
本発明によれば、価格的な問題や、触媒金属の回収に関する問題を解決するとともに、プロトン伝導性や寸法安定性に優れ、耐熱性に優れた固体高分子型燃料電池用電極電解質が提供される。特に、本発明では、特定の重合体を電極電解質として用いているので、スルホン酸基の可逆的な脱離反応やスルホン酸が関与する架橋反応も抑制されているので、プロトン伝導性が低下することもなく、また強度が高く、燃料電池用の電極電解質に使用した際、広範囲な温度、湿度、特に高温下でも発電可能になり、発電出力を向上することができる。
さらに本発明は該電解質を含む、電極ペースト、電極、触媒付電解質膜を提供し、固体高分子型燃料電池の発電性能向上に寄与するものである。
(電極電解質)
本発明の固体高分子型燃料電池用電極電解質は、スルホン酸基を有するポリアリーレンと、含窒素複素環式芳香族化合物との組成物を含む。
(スルホン化ポリアリーレン)
本発明に使用されるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、下記一般式(A)で表されるスルホン酸基を有する構造単位(スルホン酸ユニット)と、下記一般式(B)で表されるスルホン酸基を有さない構造単位(疎水性ユニット)とを含むことが特徴であり、下記一般式(C)で表される重合体である。
<スルホン酸ユニット>
Figure 2006344482
一般式(A)において、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO
−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。このうち、−CO−、−SO2−が好ましい。
Zは、直接結合、または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。このうち直接結合、−O−が好ましい。
Arは−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置
換基(pは1〜12の整数を示す)を有する芳香族基を示す。
芳香族基として具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。−SO3
Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基(pは1〜1
2の整数を示す)は、少なくとも1個置換されていることが必要であり、ナフチル基であ
る場合には2個以上置換していることが好ましい。
mは0〜10、好ましくは0〜2の整数であり、nは0〜10、好ましくは0〜2の整数であり、kは1〜4の整数を示す。
m、nの値とY、Z、Arの構造についての好ましい組み合わせとして、
(1)m=0、n=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として−SO3Hを有す
るフェニル基である構造、
(2)m=1、n=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(3)m=1、n=1、k=1であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(4)m=1、n=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として2個の−SO3
を有するナフチル基である構造、
(5)m=1、n=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−O(CH2)4SO3Hを有するフェニル基である構造
などを挙げることができる。
<疎水性ユニット>
Figure 2006344482
一般式(B)において、A、Cは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO
−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR'2)2−(R'は炭化水素基ま
たは環状炭化水素基)、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を
示す。ここで、−C(CR'2)2−で表される構造のうち、R'が環状炭化水素基であるものの具体的な例として、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基などが挙げられる。
これらのうち、直接結合または、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−C(CR'2)2−(R'は炭化水素基または環状炭化水素基)、−O−が好ましい。
Bは独立に酸素原子または硫黄原子であり、酸素原子が好ましい。
1〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。ハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基などが挙げられる。ア
リル基としては、プロペニル基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
s、tは0〜4の整数を示す。rは0または1以上の整数を示し、上限は通常100、好ましくは1〜80である。
s、tの値と、A、B、C、R1〜R16の構造についての好ましい組み合わせとしては
、(1)s=1、t=1であり、Aが−C(CF3)2−または、−C(CR'2)2−(R'は炭化
水素基または環状炭化水素基)であり、Bが酸素原子であり、Cが−CO−または、−S
2−であり、R1〜R16が水素原子またはフッ素原子である構造、(2)s=1、t=0であり、Bが酸素原子であり、Cが−CO−または、−SO2−であり、R1〜R16が水素原子またはフッ素原子である構造、(3)s=0、t=1であり、Aが−C(CF3)2−または、−C(CR'2)2−(R'は炭化水素基または環状炭化水素基)であり、Bが酸素原子であり、R1〜R16が水素原子またはフッ素原子またはニトリル基である構造が挙げられる。
<ポリマー構造>
Figure 2006344482
一般式(C)において、A、B、C、Y、Z、Ar、k、m、n、r、s、tおよびR1
〜R16は、それぞれ上記一般式(A)および(B)中のA、B、C、Y、Z、Ar、k、m、n、r、s、tおよびR1〜R16と同義である。x、yはx+y=100モル%とした場
合のモル比を示す。
本発明で用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、式(A)で表される繰り返し構成単位すなわちxのユニットを0.5〜100モル%、好ましくは10〜99.999モル%の割合で、式(B)で表される繰り返し構成単位すなわちyのユニットを99.5〜0モル%、好ましくは90〜0.001モル%の割合で含有している。
<ポリマーの製造方法>
スルホン酸基を有するポリアリーレンの製造には、例えば下記に示すA法、B法、C法の3通りの方法を用いることができる。
(A法)例えば、特開2004−137444号公報に記載の方法で、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸エステル基を有するモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを製造し、このスルホン酸エステル基を脱エステル化して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
(B法)例えば、特開2001−342241号公報に記載の方法で、上記一般式(A)で
表される骨格を有しスルホン酸基、スルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、この重合体を、スルホン化剤を用いて、スルホン化することにより合成することもできる。
(C法)一般式(A)において、Arが−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基である場合には、例えば、特開2005−60625号に記載の方法で、上記一般式(A)で表される構造単位となりうる前駆体のモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、次にアルキルスルホン酸またはフッ素置換されたアルキルスルホン酸を導入する方法で合成することもできる。
(A法)において用いることのできる、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸エステル基を有するモノマーの具体的な例として、特開2004−137444号公報、特開2004−345997号公報、特開2004−346163号公報に記載されているスルホン酸エステル類を挙げることができる。
(B法)において用いることのできる、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸基、またはスルホン酸エステル基を有しないモノマーの具体的な例として、特開2001−342241号公報、特開2002−293889号公報に記載されているジハロゲン化物を挙げることができる。
(C法)において用いることのできる、上記一般式(A)で表される構造単位となりうる前駆体のモノマーの具体的な例として、特開2005−36125号に記載されているジハロゲン化物を挙げることができる。具体的には、2,5−ジクロロ−4'−ヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,4−ジクロロ−4'−ヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジクロロ
−4'−ヒドロキシベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−2',4'−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2,4−ジクロロ−2',4'−ジヒドロキシベンゾフェノンをあげることができる。またこれらの化合物のヒドロキシル基をテトラヒドロピラニル基などで保護した化合物をあげることができる。またヒドロキシル基がチオール基にかわったもの、塩素原子が、臭素原子、ヨウ素原子におきかわったものもあげることができる。
また、いずれの方法においても用いられる、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーの具体的な例として、
r=0の場合、例えば4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンズアニリド、2,2−ビス(4−クロロフェニル)ジフルオロメタン、2,2−ビス(4−クロロフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4−クロロ安息香酸−4
−クロロフェニルエステル、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロ
フェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリルが挙げられる。これらの化合物に
おいて塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物などが挙げられる。
r=1の場合、例えば特開2003−113136号公報に記載の化合物を挙げることができる。
r≧2の場合、例えば特開2004−137444号公報、特開2004−244517、特開2004−346164号公報、特願2003−348523号、特願2003−348524号、特願2004−211739号、特願2004−211740号に記載の化合物を挙げることができる。
スルホン酸基を有するポリアリーレンを得るためは、まず、これらの、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、前駆体のポリアリーレンを得ることが必
要である。この共重合は、触媒の存在下に行われるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を
含む)、ならびに(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」
を添加してもよい。
これらの触媒成分の具体的な例、各成分の使用割合、反応溶媒、濃度、温度、時間等の重合条件としては、特開2001−342241号公報に記載の化合物を挙げることができる。
スルホン酸基を有するポリアリーレンは、この前駆体のポリアリーレンを、スルホン酸基を有するポリアリーレンに変換して得ることができる。この方法としては、下記の3通りの方法がある。
(A法)前駆体のスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを、特開2004−137444号公報に記載の方法で脱エステル化する方法。
(B法)前駆体のポリアリーレンを、特開2001−342241号公報に記載の方法でスルホン化する方法。
(C法)前駆体のポリアリーレンに、特開2005−60625号に記載の方法で、アルキルスルホン酸基を導入する方法。
一般式(C)のスルホン酸基を有するポリアリーレンのイオン交換容量は通常0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。この範囲内にあればプロトン伝導性が高く、耐水性に優れている。なお、イオン交換容量が少ないと、プロトン伝導度が低く発電性能が低くなることがあり、イオン交換容量が多いと、プロトン伝導性は高いものの、耐水性が大幅に低下してしまうことがある。
上記のイオン交換容量は、例えば一般式(A)で表される構造単位となりうる前駆体のモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーの種類、使用割合、組み合わせを変えることにより、調整することができる。
このようにして得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
<含窒素複素環芳式香族化合物>
本発明で用いられる含窒素複素環式芳香族化合物は、環式構造をもつ有機化合物であり、環を構成する元素中において、炭素原子に加え、必ず窒素原子を一つ以上含む芳香族性をもつ化合物である。また、炭素原子、窒素原子に加え、硫黄原子、酸素原子、燐原子、ヒ素原子など他の元素を環内に含んでも構わない。
本発明に用いられる含窒素複素環式芳香族化合物は、特に限定されるものではないが、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンおよびこれらの誘導体等からなる群から選ばれる1種以上の化合物が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、これらの化合物を2種以上併用しても構わない。
このような含窒素複素環式芳香族化合物はスルホン酸基を有するポリマーに配合すると、プロトン伝導性を損なうことなく、耐熱性に優れた電極電解質を得ることができる。含窒素複素環式芳香族化合物の窒素原子は、塩基性を有するため、スルホン酸基との間でイオン的な相互作用を形成する。これによって、スルホン酸基の安定性を高め、高温条件下でのスルホン酸基の脱離が抑制される。また、同様に高温条件下でスルホン酸基に由来するポリマー分子間の架橋反応をも抑制することができる。含窒素複素環式芳香族化合物は、プロトン伝導性を損なわず、これらの効果を発現できる適度な強さの塩基性を有する化合物である。
本発明に係る電極電解質は、スルホン化ポリアリーレン100重量部に対して、含窒素複素環芳香族化合物を0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の割合で含有する。含窒素複素環芳香族化合物の含有割合が0.1重量部未満では、耐熱性向上の効果がないことがあり、20重量部を超えると、可塑化効果による膜の機械的耐熱性を低下や、電極電解質中のスルホン酸濃度の低下によるプロトン伝導性の低下が発生することがある。
本発明に係る電極電解質中のスルホン化ポリアリーレン中のスルホン酸基と、含窒素複素環式芳香族化合物のモル比は特に限定されるものではないが、スルホン酸基/含窒素複素環式芳香族化合物のモル比の値が2000〜0.005、好ましくは1000〜0.05、より好ましくは100〜0.5である。スルホン酸基/含窒素複素環式芳香族化合物のモル数に対する、スルホン酸基のモル数の値が2000以上だと、高温発電下でのスルホン酸基の充分な熱安定性が得られない。一方、0.005未満であると、スルホン酸基の熱安定性は高まるが、電極電解質中のスルホン酸基の濃度が非常に小さく、充分なプロトン伝導性が得られない。
本発明の電極電解質は、上記した組成物を含むものであればよく、このため、上記組成物のみから構成されるものであっても、さらに他の電解質を含んでいてもよい。他の電解質としては、従来より用いられていたNafion、Flemion、Aciplexも代表されるパーフルオロカーボン重合体、ポリスチレンスルホン酸などのビニル系ポリマーのスルホン化物、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトンなどの耐熱性高分子に、スルホン酸基またはリン酸基を導入したポリマーなどの有機系ポリマーが挙げられる。他の電解質を含む場合、その使用割合は、全電極電解質中に50重量%以下、好適には30重量%であることが望ましい。
(電極ペースト)
本発明の電極ペーストは、上記の電極電解質、触媒金属粒子を導電性担体に担持してなる電極触媒、溶媒からなり、必要に応じて分散剤、炭素繊維などの他の成分を含んでいてもよい。
電極触媒
触媒金属粒子を担持させる導電性担体としては、導電性と適度な耐食性を備えていれば特に限定されないが、触媒金属粒子を高分散させるために十分な比表面積を有し、かつ、十分な電子伝導性を有することから、カーボン(炭素)を主成分とするものを使用することが望ましい。電極を構成する触媒担体は、触媒金属粒子を担持するだけではなく、電子を外部回路に取り出す、あるいは、外部回路から取り入れるための集電耐としての機能を果たさなければならない。触媒担体の電気抵抗が高いと電池の内部抵抗が高くなり、結果として電池の性能を低下させることになる。このため、電極に含まれる触媒担体の電子導電率は十分に低くなければならない。つまり電極触媒担体として十分な電子導電性を持っていれば利用可能であり、好適には細孔の発達したカーボン材料が用いられる。細孔の発達したカーボン材料としては、カーボンブラックや活性炭などが好ましく使用できる。カーボンブラックとしては、チャネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、
アセチレンブラックなどが挙げられる。これらの活性炭は、種々の炭素原子を含む材料を炭化、賦活処理して得られる。
また電子導電性を有する金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物や高分子化合物を含むことも可能である。
本発明では、以上のような導電性担体に白金または白金合金を担持させた触媒を用いるが、白金合金を使用すると、電極触媒としての安定性や活性をさらに付与させることもできる。白金合金としては、白金以外の白金族の金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イジリウム)、鉄、コバルト、チタン、金、銀、クロム、マンガン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ケイ素、レニウム、亜鉛、およびスズからなる群から選ばれる1種以上の金属と白金との合金が好ましく、該白金合金には、白金と合金化される金属との金属間化合物が含有されていてもよい。
触媒貴金属の粒径は0.1nm〜50nmの範囲にあることが好ましく、11nm〜10nmの範囲にあることがより好ましい。
導電性担体に担持される触媒の量としては、有効に触媒活性が発揮できる量であれば特に制限されるものではないが、担持量が担体重量に対して、0.1〜9.0g-metal/g-担体、好ましくは0.25〜2.4g-metal/g-担体の範囲である。
カーボンの大きさは特に制限されるものではなく、後述するペースト状を構成しうるものであればよい。
溶媒
本発明の電極ペーストの溶媒としては、前記電解質を溶解または分散しうる溶媒であればよく、特に限定されるものではない。また1種類のみでなく、2種以上の溶媒を用いることもできる。
具体的には、水、
メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、2−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−ブタノール、n−ブチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル1−プロパノール、シクロヘキサノール、1−ヘキサノー
ル、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、などのアルコール類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールなどの多価アルコール類、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ブチルエーテル、フェニルエーテル、イソペンチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、シネオール、ベンジルエチルエーテル、アニソール、フェネトール、アセタールなどのエーテル類、
アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2−オクタノンなどのケトン類、
γ-ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル
、酢酸sec-ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセタート、
酪酸メチル、酪酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのエステル類、
ジメチルスルホキシド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、テトラメチル尿素などの非プロトン性極性溶媒、
トルエン、キシレン、ヘプタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素系溶媒、を挙げることができ、これらは1種類以上を組み合わせて用いることもできる。
分散剤
必要に応じて含まれてよい分散剤としては、オレイン酸・N−メチルタウリン、オレイン酸カリウム・ジエタノールアミン塩、アルキルエーテルサルフェート・トリエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート・トリエタノールアミン塩、特殊変成ポリエーテルエステル酸のアミン塩、高級脂肪酸誘導体のアミン塩、特殊変成ポリエステル酸のアミン塩、高分子量ポリエーテルエステル酸のアミン塩、特殊変成燐酸エステルのアミン塩、高分子量ポリエステル酸アミドアミン塩、特殊脂肪酸誘導体のアミドアミン塩、高級脂肪酸のアルキルアミン塩、高分子量ポリカルボン酸のアミドアミン塩、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムラウリル硫酸エステルナトリウム塩、セチル硫酸エステルナトリウム塩、ステアリル硫酸エステルナトリウム塩、オレイル硫酸エステルナトリウム塩、ラウリルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、油溶性アルキルベンゼンスルホン酸塩、αーオレフィンスルホン酸塩、高級アルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩、高級アルコールリン酸ジエステルジナトリウム塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛等のアニオン界面活性剤、ベンジルジメチル{2−[2−(P−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェノオキ
シ)エトオキシ]エチル}アンモニウムクロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、テトラ
デシルアミン酢酸塩、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂トリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、1−ヒドロキシエチル-2-牛脂イミダゾリン4級塩、2−ヘプタデセニルーヒドロキシエチルイミダゾリン、
ステアラミドエチルジエチルアミン酢酸塩、ステアラミドエチルジエチルアミン塩酸塩、トリエタノールアミンモノステアレートギ酸塩、アルキルピリジウム塩、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリアクリルアミドアミン塩、変成ポリアクリルアミドアミン塩、パーフルオロアルキル第4級アンモニウムヨウ化物等のカチオン界面活性剤、および
ジメチルヤシベタイン、ジメチルラウリルベタイン、ラウリルアミノエチルグリシンナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン、アミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、3−[ω-フルオロアクカノイルーN−エチルアミノ]-1-プロパンスルホン酸ナトリウ
ム、N−[3-(パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]-N,N−ジメチル-N-カルボキシメチレンアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤、およびヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、牛脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、牛脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、オレイ
ン酸ジエタノールアミド(1:1型)、ヒドロキシエチルラウリルアミン、ポリエチレングリコールラウリルアミン、ポリエチレングリコールヤシアミン、ポリエチレングリコールステアリルアミン、ポリエチレングリコール牛脂アミン、ポリエチレングリコール牛脂プロピレンジアミン、ポリエチレングリコールジオレイルアミン、ジメチルラウリルアミンオキサイド、ジメチルステアリルアミンオキサイド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、ポリビニルピロリドン、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂
肪酸エチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル、砂糖の脂肪酸エステル、等の非イオン界面活性剤、およびラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等の両性界面活性剤などを挙げることができる。これらは1種単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。これらのなかでも、好ましくは、塩基性基を有する界面活性剤であり、より好ましくはアニオン性もしくは、カチオン性の界面活性剤であり、さらに好ましくは、分子量5千〜3万の界面活性剤である。
電極ペーストに上記の分散剤を添加すると、保存安定性および流動性に優れ、塗工時の生産性が向上する。
炭素繊維
本発明に係る電極ペーストでは、必要に応じてさらに触媒が担持されていない炭素繊維を添加することができる。
本発明で必要に応じて用いられる炭素繊維しては、レーヨン系炭素繊維、PAN系炭素繊
維、リグニンポバー系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維等を用いることができ、好ましくは、気相成長炭素繊維である。
電極ペーストに炭素繊維を添加すると、電極中の細孔容積が増加することにより、燃料ガスや酸素ガスの拡散性が向上し、また、生成する水によるフラッディング等を改善でき、発電性能が向上する。
その他の添加物
本発明に係る電極ペーストでは、必要に応じてさらに他の成分を添加することができる。例えば、フッ素系ポリマーやシリコン系ポリマーなどの撥水剤を添加してもよい。撥水剤は生成する水を効率よく排出する効果をもち、発電性能の向上に寄与する。
組成
本発明に係るペースト中の電極触媒の使用割合は、重量比で1重量%〜20重量%、好ましくは3重量%〜15重量%であることが望ましい。また、電極電解質の使用割合は、重量比で0.5重量%〜30重量%、好ましくは1重量%〜15重量%であることが望ましい。さらに、溶剤の使用割合は、重量比で5重量%〜95重量%、好ましくは15重量%〜90重量%であることが望ましい。
必要に応じて用いられる分散剤の使用割合は、重量比で0重量%〜10重量%(重量%以下)、好ましくは0重量%〜2重量%(2重量%以下)であり、必要に応じて用いられる炭素繊維の使用割合は、重量比で0重量%〜20重量%(20重量%以下)、好ましくは1重量%〜10重量%である。(なお、合計で100重量%を超えることはない)
触媒が担持されたカーボンの使用割合が、上記範囲未満であると、電極反応率が低下することがある。また、上記範囲より大きいと、電極ペーストの粘度が増加し、塗工時に塗りむらが発生することがある。
電解質の使用割合が、上記範囲未満であると、プロトン伝導度が低下する。さらに、バインダーとしての役割を果たせなくなり、電極を形成できない。また、上記範囲より大きいと、電極中の細孔容積が減少する。
溶剤の使用割合が、上記範囲内にあると、発電に必要な電極中の細孔容積が十分確保できる。また上記範囲にあれば、ペーストとしてのハンドリングに好適である。
分散剤の使用割合が、上記範囲内にあると保存安定性に優れた電極ペーストが得られる。炭素繊維の使用割合が、上記範囲未満であると、電極中の細孔容積の増加効果が低い。また、上記範囲より大きいと、電極反応率が低下することがある。
ペーストの調製
本発明に係る電極ペーストは、例えば上記各成分を所定の割合で混合し、従来公知の方法で混練することにより調製することができる。
各成分の混合順序は特に限定されないが、例えば全ての成分を混合して一定時間攪拌を行うか、分散剤以外の成分を混合して一定時間攪拌を行った後、必要に応じて分散剤を添加して一定時間攪拌を行うことが好ましい。また、必要に応じて、溶媒の量を調整して、ペーストの粘度を調整してもよい。
(電極および触媒付電解質膜)
以上のような本発明に係る電極ペーストを、転写基材上に塗布し、溶媒を除去すると本発明の電極が得られる。
転写基材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系ポリマーからなるシート、または表面を離型剤処理したガラス板や金属板、ポリエチレンテレフタレート(PET)のシートなども用いることができる。
塗布方法としては、刷毛塗り、筆塗り、バーコーター塗布、ナイフコーター塗布、ドクターブレード法、スクリーン印刷、スプレー塗布などがある。
転写基材上に塗布された電極を、乾燥して溶媒を除去したのち、固体高分子電解質膜の両面に転写させると、本発明の触媒付電解質膜が得られる。
本発明の触媒付電解質膜に用いられる、固体高分子電解質膜は、プロトン伝導性の固体高分子膜であれば、特に限定されない。
たとえば、Nafion(DuPont社製)、Flemion(旭硝子製)、Aciplex(旭化成製)などのパーフルオロアルキルスルホン酸ポリマーからなる電解質膜、
パーフルオロアルキルスルホン酸ポリマーに、ポリテトラフルオロエチレンの繊維や多孔質膜と複合化した補強型電解質膜、
ポリテトラフルオロエチレングラフトスルホン化ポリスチレンなどの部分フッ素化スルホン化ポリマーからなる電解質膜、
スルホン化ポリアリーレン、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルニトリル、スルホン化ポリフェニレンエーテル、スルホン化ポリフェニレンスルフィド、スルホン化ポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリベンズオキサゾール、スルホン化ポリベンズチアゾールなどの芳香族スルホン化ポリマーからなる電解質膜、
スルホン化ポリスチレン、スルホン酸含有アクリル系ポリマーなどの脂肪族スルホン化ポリマーからなる電解質膜、
これらを多孔質膜と複合化した細孔フィリング型電解質膜、
ポリベンズオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズチアゾールなどのポリマーにリン酸、硫酸などを含浸させた酸含浸型ポリマーからなる電解質膜、などがあげられる。これらのうち、芳香族スルホン化ポリマーからなる電解質膜が好ましい。
また、上記電極用電解質を構成する組成物を固体高分子電解質として使用することもできる。
電極を固体高分子電解質膜に転写するには、ホットプレス法を用いることができる。ホットプレス法では、カーボンペーパーまたは離型シートに前記電極ペーストを塗布したもものの、電極ペースト塗布面と電解質膜とを圧着する方法である。ホットプレスは、通常
、50〜250℃の温度範囲で、1分〜180分の時間、10〜500kg/cm2の圧
力をかけて行う。
本発明の触媒付電解質膜を得るための別の方法として、触媒層と電解質膜とを段階的に塗布、乾燥を繰り返す方法がある。塗布や乾燥の順序に特に制限はない。
例えば、PETフィルム等の基材上に、電解質膜の溶液を塗布し乾燥して、電解質膜を作
成した後、この上に本発明の電極ペーストを塗布する。次に基材をはがして、もう一方の面に電極ペーストを塗布する。最後に溶媒を除去すると触媒付電解質膜が得られる。塗布方法は上記と同様の方法をあげることができる。
溶媒の除去は、乾燥温度20℃〜180℃、好ましくは50℃〜160℃、乾燥時間5分〜600分、好ましくは30分〜400分で行う。
必要に応じて、電解質膜を水浸漬して、溶媒を除去してもよい。水温は5℃〜120℃、好ましくは15℃〜95℃、水浸漬時間は1分〜72時間、好ましくは5分〜48時間である。
また上記の方法とは逆に、先に電極ペーストを塗布し、電極層を形成したあとに、電解質膜の溶液を塗布して、電解質膜を作成し、次にもう一方の触媒層を塗布し、乾燥して触媒付電解質膜としてもよい。
電極層の厚さは、特に制限されるものではないものの、触媒として担持された金属が、単位面積あたり、0.05〜4.0mg/cm2、好ましくは0.1〜2.0mg/cm2の範囲にあることが望ましい。この範囲にあれば、十分に高い触媒活性が発揮され、また効率的にプロトンを伝導することができる。
電極層の細孔容積は、0.05〜3.0ml/g、好ましくは0.1〜2.0ml/gの範囲にあることが望ましい。なお電極層の細孔容積は、水銀圧入法、ガス吸着法などの方法により測定される。
電解質膜の厚さとしては、特に制限されるものではないが、厚くなると発電効率が低下したり軽量化が困難となったりするので、10〜200μm程度の厚さであればよいが、この限りではない。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお実施例における各種の測定項目は、下記のようにして求めた。
(分子量)
重合体の分子量は、GPCによって、ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。溶媒として臭化リチウムを添加した、N−メチル−2−ピロリドンを用いた。
(イオン交換容量)
得られたスルホン化ポリマーの水洗水がpH4〜6になるまで洗浄して、フリーの残存している酸を除去後、十分に洗浄し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解し、フェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液にて滴定し、中和点からイオン交換容量を求めた。
(プロトン伝導度の測定)
得られた重合体を、キャスティング法により製膜し、膜厚約50μmの膜を試料とした。
交流抵抗は、5mm幅の短冊状の試料膜の表面に、白金線(f=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。す
なわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数からプロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
(熱水耐性)
上記の膜を、120℃の熱水中に24時間浸漬し、取り出した直後の膜の重量と寸法を、浸漬前の膜と比較し、含水率と寸法変化率を求めた。
(発電評価)
触媒付電解質膜をカーボンペーパーに挟んで、圧力100kg/cm2下で、160℃
×15minの条件でホットプレス成形して、膜電極接合体(MEA)を作成した。このMEAを2枚のチタン製の集電体で挟み、さらにその外側にヒーターを配置し、有効面積25cm2の燃料電池を組み立てた。
燃料電池の温度を85℃に保ち、湿度35%RHおよび100%RHで、水素および酸素を2気圧で供給した。それぞれの条件で、電流密度0.5A/cm2と1.0A/cm2のときの端子間電圧を測定した。
また、燃料電池の温度を85℃に保ち、湿度35%RHで水素および酸素を2気圧で供給し、電流密度0.5A/cm2のときの端子間電圧を150時間測定した。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお実施例における各種の測定項目は、下記のようにして求めた。
(分子量)
重合体の分子量は、GPCによって、ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。溶媒として臭化リチウムを添加した、N−メチル−2−ピロリドンを用いた。
(イオン交換容量)
得られたスルホン化ポリマーの水洗水がpH4〜6になるまで洗浄して、フリーの残存している酸を除去後、十分に洗浄し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解し、フェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液にて滴定し、中和点からイオン交換容量を求めた。
(プロトン伝導度の測定)
得られた重合体を、キャスティング法により製膜し、膜厚約50μmの膜を試料とした。
交流抵抗は、5mm幅の短冊状の試料膜の表面に、白金線(f=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数からプロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
(熱水耐性)
上記の膜を、120℃の熱水中に24時間浸漬し、取り出した直後の膜の重量と寸法を、浸漬前の膜と比較し、含水率と寸法変化率を求めた。
(発電評価)
触媒付電解質膜をカーボンペーパーに挟んで、圧力100kg/cm2下で、160℃
×15minの条件でホットプレス成形して、膜電極接合体(MEA)を作成した。このMEAを2枚のチタン製の集電体で挟み、さらにその外側にヒーターを配置し、有効面積25cm2の燃料電池を組み立てた。
燃料電池の温度を85℃に保ち、湿度35%RHおよび100%RHで、水素および酸素を2気圧で供給した。それぞれの条件で、電流密度0.5A/cm2と1.0A/cm2のときの端子間電圧を測定した。
また、燃料電池の温度を85℃に保ち、湿度35%RHで水素および酸素を2気圧で供給し、電流密度0.5A/cm2のときの端子間電圧を150時間測定した。
スルホン酸基を有するポリアリーレン
<合成例1>
2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン185.3g(540mmol)、
4,4′−ジクロロベンゾフェノン15.1g(60mmol)、ヨウ化ナトリウム11.7g(78mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド11.8g(18mmol)、トリフェニルホスフィン63.0g(240mmol)、亜鉛94.1g(1.44
mol)を冷却管、三方コックを取り付けた三口フラスコに入れ、70℃のオイルバスに
つけ、窒素置換後、窒素雰囲気下にN−メチル−2−ピロリドン1000mlを加え、反応を開始した。
20時間反応後、N−メチル−2−ピロリドン500mlで希釈し、1:10塩酸/メタノール溶液に重合反応液を注ぎ、ポリマーを析出、洗浄後、ろ過、真空乾燥後、白色の粉末を得た。収量は、153gであった。また、重量平均分子量は、159000であった。このポリマー150gに対し、濃硫酸1500mlを加え室温で24時間、攪拌しスルホン化反応を行った。反応後、大量の純水中に注ぎ、スルホン化ポリマーを析出させた。pH7になるまでポリマーを純水によって洗浄し、ろ過後、スルホン化ポリマーを回収し、90℃ で真空乾燥した。スルホン化ポリマーの収量は179gであった。このポリ
マーのイオン交換容量は2.3meq/g、重量平均分子量は183000であった。
このようにして得られたポリマーは、下記構造式(A)で表され、かかるスルホン酸基を
有するポリアリーレンを、ポリマーAとする。
Figure 2006344482
<合成例2>
(1)疎水性ユニットBの合成
攪拌機、温度計、Dean-stark管、窒素導入管、冷却管をとりつけた1Lの三口フラスコに、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン29.8g(104mmol)、2,2-ビス(4
−ヒドロキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン37.4g(111mmo
l)、炭酸カリウム20.0g(145mmol)をはかりとった。窒素置換後、スルホラ
ン168mL、トルエン84mLを加えて攪拌した。オイルバスで反応液を150℃で加熱還流させた。反応によって生成する水はDean-stark管にトラップした。3時間後、水の生成がほとんど認められなくなったところで、トルエンをDean-stark管から系外に除去した。徐々に反応温度を200℃に上げ、5時間攪拌を続けた後、4,4’−ジクロロベンゾフェノン7.5g(30mmol)を加え、さらに8時間反応させた。
反応液を放冷後、トルエン100mLを加えて希釈した。反応液に不溶の無機塩を濾過し、濾液をメタノール2Lに注いで生成物を沈殿させた。沈殿した生成物を濾過、乾燥後、テトラヒドロフラン250mLに溶解し、これをメタノール2Lに注いで再沈殿させた。沈殿した白色粉末を濾過、乾燥し、下記構造式(B-1)で表される疎水性ユニットB 56gを得た。GPCで測定した数平均分子量(Mn)は10,500であった。
Figure 2006344482
(2)スルホン化ポリアリーレンBの合成
攪拌機、温度計、窒素導入管をとりつけた1Lの三口フラスコに、3−(2,5−ジク
ロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル141.5g(337mmol)、前記(1)で得られた疎水性ユニットB48.5g(4.6mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド6.71g(10.3mmol)、ヨウ化ナトリウム1.54g(10.3mmol)、トリフェニルホスフィン35.9g(137mmol)、亜鉛53.
7g(821mmol)をはかりとり、乾燥窒素置換した。ここにN,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)430mLを加え、反応温度を80℃に保持しながら3時間攪拌を続けた後、DMAc730mLを加えて希釈し、不溶物を濾過した。
得られた溶液を攪拌機、温度計、窒素導入管を取り付けた2Lの三口フラスコに入れ、115℃に加熱攪拌し、臭化リチウム44g(506mmol)を加えた。7時間攪拌後、アセトン5Lに注いで生成物を沈殿させた。ついで、1N塩酸、純水の順に洗浄後、乾燥して目的のスルホン化ポリマー124gを得た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は170,000であった。
得られた重合体は、下記構造式(B-2)で表されるスルホン化ポリマー(ポリマーB)と
推定される。このポリマーのイオン交換容量は2.3meq/gであった。
Figure 2006344482
<合成例3>
(1)疎水性ユニットCの合成
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロ
パン67.3g(0.20モル)、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)60.3g(0.24モル)、炭酸カリウム71.9g(0.52モル)、N,N−ジメチルア
セトアミド(DMAc)300mL、トルエン150mLをとり、オイルバス中、窒素雰囲気下で加熱し撹拌下130℃で反応させた。
反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。反応温度を130℃から徐々に150℃まで上げた。その後、反応温度を徐々に150℃まで上げながら大部分のトルエンを除去し、150℃で10時間反応を続けた後、4,4'−DCBP10.0g(
0.040モル)を加え、さらに5時間反応した。
得られた反応液を放冷後、副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を4Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収し乾燥後、テトラヒドロフラン300mLに溶解した。これをメタノール4Lに再沈殿し、目的の化合物95g(収率85%)を得た。
得られた重合体のGPC(THF溶媒)で求めたポリスチレン換算の数平均分子量は11,200であった。得られた化合物は下記構造式(C-1)で表されるオリゴマーであった。
Figure 2006344482
(2)スルホン化ポリアリーレンCの合成
乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)100mLを、下記構造式(C-2)で表される化合物モノマーC 27.18g(38.5ミリモル)と、前記(1)で合成した疎水
性ユニットC 16.58g(1.48ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケ
ルジクロリド0.79g(1.2ミリモル)、トリフェニルホスフィン4.20g(16.
0ミリモル)、ヨウ化ナトリウム0.18g(1.20ミリモル)、亜鉛6.28g(96.1ミリモル)の混合物中に窒素下で加えた。
反応系を撹拌下に加熱し(最終的には79℃まで加温)、3時間反応させた。反応途中で系中の粘度上昇が観察された。重合反応溶液をDMAc 425mLで希釈し、30分撹
拌し、セライトを濾過助剤に用い、濾過した。
濾液の一部をメタノールに注ぎ、凝固させた。ネオペンチル基で保護されたスルホン酸誘導体からなる共重合体のGPCによる分子量は、Mn=59,400、Mw=178,300であった。
前記濾液はエバポレーターで344gまで濃縮し、濾液に臭化リチウム10.0g(0
.116モル)を加え、内温110℃で7時間、窒素雰囲気下で反応させた。反応後、室
温まで冷却し、アセトン4Lに注ぎ、凝固した。凝固物を濾集、風乾後、ミキサーで粉砕し、1N塩酸1500mLで攪拌しながら洗浄を行った。濾過後、生成物は洗浄液のpHが5以上となるまで、イオン交換水で洗浄し80℃で一晩乾燥し、目的のスルホン化ポリマー23.0gを得た。このスルホン化ポリマーの分子量は、Mn=65500、Mw=197000であった。
このポリマーのイオン交換容量は2.0meq/gであった。得られたスルホン酸基を有するポリマーCは、下記構造式C−3で表される。
Figure 2006344482
[実施例1]
合成例1で得られたスルホン化ポリアリーレンA(ポリマーA)を、メタノール/NMP=50/50の混合溶媒に15重量%になるよう溶解した。この溶液中に、スルホン化ポリアリーレンA100重量部に対して、イミダゾールを3重量部添加し、電極電解質のワニスを調製した。このワニスからキャスト法により、膜厚40μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを用いて、プロトン伝導性評価、耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
合成例2で得られたスルホン化ポリアリーレンB(ポリマーB)を、メタノール/NMP=50/50の混合溶媒に15重量%になるよう溶解した。この溶液中に、スルホン化ポリアリーレンB100重量部に対して、チアゾールを3重量部添加し、電極電解質のワニスを調製した。このワニスからキャスト法により、膜厚40μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを用いて、プロトン伝導性評価、耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
合成例3で得られたスルホン化ポリアリーレンC(ポリマーC)を、メタノール/NMP=50/50の混合溶媒に15重量%になるよう溶解した。この溶液中に、スルホン化ポリアリーレンC100重量部に対して、ベンゾオキサゾール2重量部添加し、電極電解質のワニスを調製した。このワニスからキャスト法により、膜厚40μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを用いて、プロトン伝導性評価、耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
合成例1で得られたスルホン化ポリアリーレンAを、メタノール/NMP=50/50
の混合溶媒に15重量%になるよう溶解し、電極電解質のワニスを調製した。このワニスからキャスト法により、膜厚40μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを用いて、プロトン伝導性評価、耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
合成例2で得られたスルホン化ポリアリーレンBを、メタノール/NMP=50/50の混合溶媒に15重量%になるよう溶解し、電極電解質のワニスを調製した。このワニスからキャスト法により、膜厚40μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを用いて、プロトン伝導性評価、耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
合成例3で得られたスルホン化ポリアリーレンCを、メタノール/NMP=50/50の混合溶媒に15重量%になるよう溶解し、電極電解質のワニスを調製した。このワニスからキャスト法により、膜厚40μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを用いて、プロトン伝導性評価、耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。

Figure 2006344482
[実施例4]
[ペーストAの調製]
50mlのガラス瓶に直径10mmのジルコニアボール(商品名:YTZボール、株式会社ニッカトー製)25gを入れ、白金担持カーボン粒子(Pt:46重量%担持、(田中貴金属工業株式会社製:TEC10E50E)1.51g、蒸留水0.88g、実施例1と同様
にスルホン化ポリアリーレンA100重量部に対して、イミダゾールを3重量部の量で含む組成物の15%水−1,2ジメトキシエタン溶液(重量比10:90)3.23g、1,2−ジメトキシエタン13.97gを加え、ウエーブローターで60分間攪拌し、粘度50cp(25℃)のペーストAを得た。
〔ガス拡散層の作製〕
カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子とを、カーボンブラック:PTFE粒子=4:6の重量比で混合し、得られた混合物をエチレングリコールに均一に分散させたスラリーをカーボンペーパーの片面に塗布し、乾燥させて下地層とし、該下地層とカーボンペーパーとからなる拡散層3を二つ作製した。
[ガス拡散電極の作製]
上記で作製した拡散層上に、ペーストAを白金塗布量が0.5mg/cm2になるよう
にドクターブレードを用いて塗布した。これを95℃で10分間加熱乾燥し、ガス拡散電極層を形成させた。
[膜−電極接合体の作製]
実施例1で作製したスルホン化ポリアリーレンAとイミダゾールからなる電解質膜(膜厚40μm)の電解質膜を1枚用意し、上記で作製した一対のガス拡散電極層で挟み、圧力100kg/cm2下で、160℃×15minの条件でホットプレス成形して、膜−
電極接合体を作成した。
〔発電評価〕
上記で得た膜―電極接合体の両側にガス流路を兼ねるセパレータを積層することにより、固体高分子型燃料電池を構成させた。これを単セルとして、一方を酸素極として空気を供給し、一方は燃料極として純水素を供給して発電させた。発電条件は、セル温度95℃、空気極側相対湿度75%、燃料極側相対湿度40%で行い、初期と500時間後の電流密度1A/cm2でのセル電圧を測定した。結果を表2に示す。
[比較例4]
[ペーストAの調製]
50mlのガラス瓶に直径10mmのジルコニアボール(商品名:YTZボール、株式会社ニッカトー製)25gを入れ、白金担持カーボン粒子(Pt:46重量%担持、(田中貴金属工業株式会社製:TEC10E50E)1.51g、蒸留水0.88g、比較例1と同様
にスルホン化ポリアリーレンAの15%水−1,2ジメトキシエタン溶液(重量比10:90)3.23g、1,2−ジメトキシエタン13.97gを加え、ウエーブローターで60分間攪拌し、粘度50cp(25℃)のペーストAを得た。
〔ガス拡散層の作製〕実施例4と同じものを用いる。
[ガス拡散電極の作製]実施例4と同じものを用いる。
[膜−電極接合体の作製]
比較例1で作製したスルホン化ポリアリーレンAからなる電解質膜(膜厚40μm)の電解質膜を1枚用意し、上記で作製した一対のガス拡散電極層で挟み、圧力100kg/cm2下で、160℃×15minの条件でホットプレス成形して、膜−電極接合体を作
成した。
〔発電評価〕
実施例4と同様に発電評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2006344482
表2の結果より、含窒素複素環式芳香族化合物を含むスルホン化ポリアリーレン電解質組成物からなる固体高分子型燃料電池は、無添加のものに比べ高温長期発電下でも安定した出力を維持、発現できる。

Claims (7)

  1. スルホン酸基を有するポリアリーレンと含窒素複素環式芳香族化合物との組成物を含むことを特徴とする固体高分子電解質用電極電解質。
  2. スルホン酸基を有するポリアリーレンが、下記一般式(A)で表される構造単位、および下記一般式(B)で表される構造単位を含むことを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用電極電解質。
    Figure 2006344482
    (式中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l
    −(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(
    CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Ar
    は−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を
    有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
    Figure 2006344482
    (式中、A、Cは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH
    −、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基、環状炭化水素
    基)、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Bは独立に
    酸素原子または硫黄原子であり、R1〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水
    素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。s、tは0〜4の整数を示し、rは0または1以上の整数を示す。)
  3. 上記含窒素複素環式芳香族化合物が、上記ポリアリーレン100重量部に対して、0.01〜20重量部の割合で含有されることを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池用電極電解質。
  4. 上記含窒素複素環式芳香族化合物が、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極電解質。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電解質と電極触媒および溶媒を含むことを特徴とする
    電極ペースト。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の電解質と電極触媒とを含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池用電極。
  7. 請求項6に記載の電極を、高分子電解質膜の少なくとも片面に接合した構造からなる膜−電極接合体。
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