JP2006330618A - 剥離爪保有定着装置およびそれを備える画像形成装置 - Google Patents

剥離爪保有定着装置およびそれを備える画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 定着ローラから記録紙を剥離するために設けられる剥離爪に堆積するトナーに起因する定着ローラの汚れ、定着ローラ疵の発生を防止することができる剥離爪保有定着装置を提供する。
【解決手段】 電子写真方式の画像形成装置に搭載され、記録紙上に形成されるトナー画像を定着する剥離爪保有定着装置1は、定着ローラ4から記録紙を剥離するために設けられる複数の剥離爪5と、定着ローラ4を通過して定着処理される記録紙の処理枚数を検出する処理枚数検出手段7と、複数の剥離爪5を定着ローラ4の軸線方向に対して平行に移動させる剥離爪駆動手段8と、処理枚数検出手段7の検出出力に応じて、剥離爪5と定着ローラ4との相対位置が変化するように剥離爪駆動手段8の動作を制御する制御手段9とを含んで構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、剥離爪保有定着装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる画像形成においては、一様な電位に帯電された感光体を画像情報に応じた光で露光して静電潜像を形成し、形成された静電潜像を現像剤で現像して可視像化し、可視像化された画像を記録紙などに転写し、転写された記録紙上の現像剤を定着装置で定着させて堅牢な記録画像を形成する。
このような一連の画像形成における処理速度、すなわち1分間に画像形成した記録紙を作成することができる枚数の増加が、画像形成装置の重要な開発課題の1つである。従来、処理速度が30〜40枚/分の画像形成装置においてはプロセス速度が200〜400mm/秒であるけれども、近年、処理速度100枚/分(A4横搬送換算)以上の画像形成装置が開発され、処理速度向上の実現に伴い、前記プロセス速度も450mm/秒以上、さらには600mm/秒以上に及ぶものも登場するに至っている。
画像形成装置における画像形成の処理速度、すなわちプロセス速度の高速化に対しては、印字(画像形成)プロセスでは、帯電電位の高電位化、現像装置に対する高電圧印加、現像槽容器の大型化等で対応することができる。
しかしながら、定着装置では記録紙上の未定着トナーを溶融するために投与することができる熱量、換言すれば定着ローラが加熱昇温される定着温度は、プロセス速度の高速化に関らず従来と同じである。定着温度を高くし過ぎると、トナーが常に過溶融し、常態的にホットオフセットが発生するという弊害を生じるからである。
したがって、定着ローラの設定定着温度が従来と同じであるにも関らず、プロセス速度の高速化に伴って定着ローラを構成する加熱ローラと加圧ローラとが形成するニップ領域を通過する記録紙の速度が極端に早くなることによって、加熱ローラからの熱の受け渡しが不足する現象が発生し、また記録紙がニップ領域を通過する際には定着ローラから熱を奪うので、単位時間あたりに記録紙が抜熱する頻度も高くなる。
記録紙によって定着ローラから抜熱されると、制御部が加熱ローラに対する投入電力を増加させて定着ローラが設定定着温度に復帰するように制御する。抜熱による温度低下と投入電力増加による制御の頻度が高くなると、リップル(設定定着温度に対する実際の温度のばらつき)が大きくなり、設定定着温度に対してオーバーシュートする頻度も、またオーバーシュートする温度幅も大きくなる。
このようにプロセス速度が速くなることによって、定着温度が設定値に対してオーバーシュートし易くなり、オーバーシュート時にトナーが過溶融する。トナーの過溶融は、搬送される記録紙の加熱ローラからの離型性低下(加熱ローラへの巻付き現象)、および加熱ローラの汚れを招来する。
ところで、定着装置には、定着ローラから記録紙を剥離させる剥離爪が設けられているけれども、上記のようにトナーが過溶融すると、剥離爪が定着ローラから記録紙を剥離する際、記録紙上の過溶融トナーが剥離爪に付着して剥離爪を汚すことになる。また定着動作の継続を通じて剥離爪に堆積するトナーが、記録紙の搬送詰まりであるJAMの原因となったり、定着ローラの汚れおよび定着ローラ汚れに基づく画像汚れの原因となるばかりでなく、定着ローラの表面疵の原因となる。
このような問題に対処する従来技術として、定着動作をしていないとき、加熱ローラを加熱して剥離爪に付着したトナーを軟化または溶融し、加熱ローラを定着動作時とは反対方向に回転させることによって、軟化または溶融したトナーを剥離爪から加熱ローラに転移させるという剥離爪の清掃方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示される方法では、清掃動作を実行したとしても、軟化または溶融したトナーが剥離爪から加熱ローラに対して全量転移するとは限らず、剥離爪上にトナーが残留する場合、清掃動作の後、定着動作を再開すると比較的早期に剥離爪上に多量のトナーが堆積され、度々清掃動作を実行しなければならないので、画像形成の稼動効率を低下させるという問題がある。
特開平10−149049号公報
本発明の目的は、定着ローラから記録紙を剥離するために設けられる剥離爪に堆積するトナーに起因する定着ローラの汚れ、定着ローラ疵の発生を防止することができる剥離爪保有定着装置を提供することである。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に搭載され、加熱ローラおよび加圧ローラを有する定着ローラと、定着ローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪と、定着ローラに付着する現像剤をクリーニングする定着ローラクリーニング手段とを含む剥離爪保有定着装置であって、
定着ローラを通過して定着処理される記録媒体の処理枚数を検出する処理枚数検出手段と、
複数の剥離爪を定着ローラの軸線方向に対して平行に移動させる剥離爪駆動手段と、
処理枚数検出手段の検出出力に応じて、剥離爪と定着ローラとの相対位置が変化するように剥離爪駆動手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とする剥離爪保有定着装置である。
また本発明は、剥離爪駆動手段によって定着ローラの軸線方向に対して平行に移動する剥離爪の移動距離が、定着ローラの軸線方向に対して平行な方向の剥離爪の寸法である剥離爪幅以上であることを特徴とする。
また本発明は、加熱ローラまたは加圧ローラの一方のローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪は1本のシャフトに装着され、
1本のシャフトが剥離爪駆動手段で駆動されることによって、複数の剥離爪が定着ローラの軸線方向に対して平行に移動することを特徴とする。
また本発明は、1本のシャフトは、剥離爪駆動手段によって定着ローラの軸線方向に対して平行に往復移動されることを特徴とする。
また本発明は、複数の剥離爪を保持するシャフトと剥離爪駆動手段の駆動軸とは別体を成し、
複数の剥離爪を保持するシャフトを剥離爪駆動手段の駆動軸に対して付勢するように弾性部材が設けられ、
複数の剥離爪を保持するシャフトは、駆動軸の回転に伴い駆動軸との当接位置が変化することによって、定着ローラの軸線方向に対して平行に移動することを特徴とする。
また本発明は、定着ローラクリーニング手段は、
定着ローラの少なくともいずれか一方に当接するように設けられて定着ローラの表面を清掃する帯状の清掃部材と、清掃部材が当接される定着ローラに対して清掃部材を押圧するように設けられる圧接ローラと、予めコイル状に巻きまわされた帯状の清掃部材を送出す送出ローラと、送出ローラから送出されて定着ローラ表面を清掃した清掃部材を巻取る巻取ローラと、清掃部材を巻取るための駆動源とを含み、
定着ローラクリーニング手段に備わる駆動源が、
剥離爪駆動手段に備わる駆動源と共用されることを特徴とする。
また本発明は、電子写真方式で印字画像を形成する画像形成装置であって、前記いずれかの剥離爪保有定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、剥離爪保有定着装置は、定着ローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪と、定着ローラを通過して定着処理される記録媒体の処理枚数を検出する処理枚数検出手段と、複数の剥離爪を定着ローラの軸線方向に対して平行に移動させる剥離爪駆動手段と、制御手段とを含み、制御手段が、処理枚数検出手段の検出出力に応じて、剥離爪と定着ローラとの相対位置が変化するように剥離爪駆動手段の動作を制御する。このように、予め定める処理枚数、すなわち画像形成枚数ごとに、剥離爪と定着ローラとの相対位置が変化されるので、剥離爪にトナーが堆積されても、剥離爪が定着ローラの特定位置を限定的に汚染したり疵付けたりすることを防止できる。
また本発明によれば、剥離爪は、剥離爪幅以上の距離にわたって、定着ローラの軸線方向に対して平行な方向に移動されるので、剥離爪に付着するトナーによる汚染または疵付きの可能性を定着ローラの軸線方向へ充分に分散させることができる。
また本発明によれば、加熱ローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪は1本のシャフトに装着され、また加圧ローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪はもう1本のシャフトに装着される。定着ローラを構成する各ローラから記録紙を剥離する複数の剥離爪が装着される1本のシャフトが、剥離爪駆動手段で駆動されることによって複数の剥離爪が各ローラの軸線方向に対して平行に移動する。このことによって、簡単な構成で、複数の剥離爪を各ローラの軸線方向に容易に移動させることが可能になる。
また本発明によれば、定着ローラを構成する各ローラから記録紙を剥離する複数の剥離爪が装着される1本のシャフトは、剥離爪駆動手段によって定着ローラの軸線方向に対して平行に往復移動される。このようにシャフトを往復移動させることによって、剥離爪の定着ローラの軸線方向に対する移動距離を大きくすることなく、剥離爪に付着するトナーによる汚染または疵付きの可能性を定着ローラの軸線方向へ充分に分散させることができるので、装置のコンパクト化を実現できる。
また本発明によれば、複数の剥離爪を保持するシャフトと剥離爪駆動手段の駆動軸とは別体を成し、シャフトを剥離爪駆動手段の駆動軸に対して付勢するように弾性部材が設けられ、シャフトは、駆動軸の回転に伴い駆動軸との当接位置が変化することによって、定着ローラの軸線方向に対して平行に移動する。このことによって、簡単な構成で、複数の剥離爪が定着ローラの軸線方向に対して平行に往復移動することが実現可能になる。
また本発明によれば、剥離爪保有定着装置は定着ローラクリーニング手段を含み、定着ローラクリーニング手段に備わる駆動源が、剥離爪駆動手段に備わる駆動源と共用される。このことによって、装備すべき駆動源の数を減らすことができるので、装置コストを低減できるとともに、装置の組立作業を簡素化できる。
また本発明によれば、上記いずれか1つの剥離爪保有定着装置が備えられるので、画像形成動作を長期間継続した場合であっても、剥離爪に堆積するトナーによる記録紙の汚れまた定着ローラの表面疵を発生することなく、形成画像の品質に優れるとともに耐久寿命の長い画像形成装置が実現される。
図1は本発明の実施の一形態である剥離爪保有定着装置1の構成を簡略化して示す側面図であり、図2は図1の剥離爪保有定着装置1の加熱ローラ2側に設けられる剥離爪5付近の構成を示す系統図である。
剥離爪保有定着装置1は、加熱ローラ2および加圧ローラ3を有する定着ローラ4と、定着ローラ4から記録媒体であるたとえば記録紙を剥離するために設けられる複数の剥離爪5と、定着ローラ4に付着する現像剤をクリーニングする定着ローラクリーニング手段6と、定着ローラ4を通過して定着処理される記録紙の処理枚数を検出する処理枚数検出手段7と、複数の剥離爪5を定着ローラ4の軸線方向に対して平行に移動させる剥離爪駆動手段8と、処理枚数検出手段7の検出出力に応じて、剥離爪5と定着ローラ4との相対位置が変化するように剥離爪駆動手段8の動作を制御する制御手段9とを含む。
剥離爪保有定着装置1には、加熱ローラ2に備わる熱源である加熱ヒータ11に電力を供給するヒータ制御電源、加熱ローラ2の温度を検出する温度センサ12、加圧ローラ3を加熱ローラ2に対して押圧する不図示の押圧手段、加熱ローラ2および加圧ローラ3を回転駆動させる不図示の駆動手段など、公知の定着装置に備えられるのと同様の各部が備えられる。
剥離爪保有定着装置1は、たとえば電子写真方式の画像形成装置に搭載されて、未定着現像剤による画像が形成された記録紙を、加熱ローラ2と加圧ローラ3とで形成されるニップ部13に通過させることによって、未定着現像剤を記録紙上に溶融し固着する定着に用いられる。
定着ローラクリーニング手段6は、前述のように定着ローラ4に付着するトナーをクリーニングするために設けられ、本実施の形態では加熱ローラ2と加圧ローラ3とにそれぞれ設けられる。定着ローラクリーニング手段6は、加熱ローラ2および加圧ローラ3のそれぞれに当接するように設けられて定着ローラ4の表面を清掃する帯状の清掃部材14(ウェブシートと呼ぶこともある)と、清掃部材14が当接される定着ローラ4に対して清掃部材14を押圧するように設けられる圧接ローラ15と、予めコイル状に巻きまわされた帯状の清掃部材14を送出す送出ローラ16と、送出ローラ16から送出されて定着ローラ4表面を清掃した清掃部材14を巻取る巻取ローラ17と、圧接ローラ15と巻取ローラ17との間に清掃部材14に当接するように設けられる第1ガイドローラ18と、送出ローラ16と圧接ローラ15との間に清掃部材14に当接するように設けられる第2ガイドローラ19とを含む。
なお、巻取ローラ17には、清掃部材14を巻取るための回転駆動手段が設けられ、また清掃部材14を可逆的に使用可能とするとともに、巻取りおよび送出し時の送出し側におけるブレーキ作用を発揮させるために送出ローラ16にも回転駆動手段が設けられることが好ましい。巻取ローラ17および送出ローラ16は、巻取りおよび送出し時に清掃部材(ウェブシート)14を駆動させるので、この巻取ローラ17および送出ローラ16をウェブシート駆動部20と総称する。
定着ローラクリーニング手段6は、巻取ローラ17および送出ローラ16と圧接ローラ15とを回転させずに静止させた状態で清掃部材14を、矢符21に回転駆動する加熱ローラ2と、矢符22方向に回転駆動する加圧ローラ3とに対して押圧し、定着ローラ4と清掃部材14とを摺擦させることによって、定着ローラ4の外周面に溶融状態で付着したトナーを除去し、除去したトナーをほぼ溶融状態のまま圧接ローラ15と第1ガイドローラ18との間に位置する清掃部材14と定着ローラ4の表面とで形成される間隙に貯留する。
前記間隙に貯留されるトナーがある程度の量に達したとき、定着ローラクリーニング手段6は、巻取ローラ17を矢符23方向に巻取動作させて清掃部材14を予め定める長さだけ巻取り、トナーを清掃部材14に付着させた状態で定着ローラ4表面から離脱させる。
巻取ローラ17および送出ローラ16で構成されるウェブシート駆動部20の駆動は、間欠駆動であり、本実施の形態では処理枚数検出手段7によって検出される処理枚数すなわち定着処理枚数が予め定める処理枚数に達したときに実行され、この間欠駆動動作は、剥離爪駆動手段8の動作とともに実行されるので、動作の詳細については後述する。
次に剥離爪5および剥離爪駆動手段8について説明する。剥離爪駆動手段8は、駆動源31と、駆動源31の出力軸32に装着される第1歯車33と、第1歯車33に噛合する第2歯車34と、第2歯車34が装着され第2歯車34の回転軸部を構成する剥離爪駆動軸35とを含んで構成される。剥離爪駆動手段8の駆動源31の出力軸32は、定着ローラクリーニング手段6のウェブシート駆動部20に不図示の歯車列を介して連結される。したがって、定着ローラクリーニング手段6におけるウェブシート駆動部20の駆動源31と、剥離爪駆動手段8に備わる駆動源31とが共用される。
図3は、剥離爪駆動軸35の傾斜端面35a付近の拡大図である。剥離爪駆動軸35は、円柱棒状の部材であり、剥離爪5を臨む側の端面35aが駆動軸線36に対して傾斜角αを有するように切断されることを特徴とする。したがって、以後剥離爪駆動軸35の端面35aを傾斜端面35aと呼ぶ。複数の剥離爪5が装着される1本のシャフト37は、剥離爪駆動軸35とは別体を成し、剥離爪駆動軸35の傾斜端面35aに当接するように設けられるが、これについては詳細を後述する。
図2に戻って、複数の剥離爪5は、予め定める間隔L1をあけて1本のシャフト37に装着される。図2では、加熱ローラ2側に設けられるものについてのみ図示し、加圧ローラ3側に設けられるものについては加熱ローラ2側と同様に構成されるので、その図および説明を省略する。
1本のシャフト37(以後、単にシャフト37と呼ぶ)は、第1支持部材38と第2支持部材39とによって、剥離爪保有定着装置1の対向する第1および第2側面フレーム40,41にシャフト37の軸線42(以後、シャフト軸線42と呼ぶ)方向に摺動自在に支持される。なお、駆動源31寄りに位置する支持部材38と側面フレーム40とを第1と呼び、第1支持部材38および第1側面フレーム40と対向し、駆動源31から離れた側に設けられる支持部材39と側面フレーム41とを第2と呼ぶことにする。
シャフト37は、加熱ローラ2の回転軸線に対して平行になるように、かつシャフト37に装着される剥離爪5の一端部5aが加熱ローラ2の表面に軽く当接することができるように配置される。シャフト37の第2支持部材39に支持される側の端部37aは、第2支持部材39すなわち第2側面フレーム41を挿通し、第2側面フレーム41の外側に接して設けられる弾性部材であるコイルばね部材43をさらに挿通し、コイルばね部材43の巻径よりも大きい直径を有し円板状に形成される押え板部材44に固着される。
コイルばね部材43は、自然状態よりも若干伸長変形された状態で、押え板部材44と第2支持部材39との間に配置され、かつ押え板部材44と第2支持部材39とにコイルの巻きの両端部が装着される。したがって、コイルばね部材43は、収縮変形しようとする弾性力によって、摺動自在に設けられるシャフト37の駆動源31寄りの端部37bを、剥離爪駆動手段8の剥離爪駆動軸35の傾斜端面35aに対して付勢することができる。
以下図3を参照し、剥離爪駆動軸35とシャフト37との当接状態について説明する。コイルばね部材42で付勢されて剥離爪駆動軸35の傾斜端面35aに当接するシャフト37の駆動源31寄りの端部37b付近は、円錐形状に加工される。この円錐形のシャフト軸線42を含む断面におけるテーパ角βは、その半分のβ/2が、剥離爪駆動軸35の傾斜端面35aを形成する傾斜角αよりも小さくなるように形成される。これは、剥離爪駆動軸35がシャフト37の端部37bによって阻害されることなく回転できるようにするためである。
シャフト37は、そのシャフト軸線42が剥離爪駆動軸35の駆動軸線36に対して偏心する位置に当接するように配置される。したがって、駆動源31の回転駆動力が第1および第2歯車33,34を介して剥離爪駆動軸35に伝えられ、剥離爪駆動軸35が駆動軸線36まわりに矢符48方向に回転するとき、剥離爪駆動軸35の傾斜端面35aに駆動軸線36から偏心して当接するシャフト37の端部37bは、傾斜端面35aの向きに応じて、傾斜端面35aとの当接位置が変化する。すなわち、シャフト37の端部37bは、傾斜端面35aの上において、駆動軸線36に対するシャフト軸線42の偏心距離を半径として描かれる仮想円46に沿って相対移動するようにして、剥離爪駆動軸35に対する相対位置を変化させることになる。
シャフト37は、コイルばね部材43で剥離爪駆動軸35に対して付勢されるように設けられ、シャフト軸線42方向に進退自在であるので、剥離爪駆動軸35が矢符48方向に回転することによって、傾斜端面35a上の仮想円46に沿ってその端部37bが相対移動するのに伴い、シャフト軸線42方向であり、また加熱ローラ2の軸線方向に対して平行な方向でもある矢符47方向に往復移動することができる。
このことによって、シャフト37に装着される複数の剥離爪5が、加熱ローラ2の軸線に平行な方向に移動し、加熱ローラ2に対する相対位置を変化することができる。その往復移動距離、すなわち図3(a)に示すようなシャフト端部37bが傾斜端面35aに当接する最も剥離爪5寄りの位置と、図3(c)に示すようなシャフト端部37bが傾斜端面35aに当接する最も駆動源31寄りの位置との矢符47方向の離隔距離L2は、剥離爪5の加熱ローラ2に当接する側の端部5aの幅w以上になるように設定される。このような設定は、剥離爪駆動軸35の軸径、傾斜端面35a形成時の傾斜角度、シャフト37の端部37bが傾斜端面35aに当接する仮想円46の大きさ、剥離爪5の端部5aの幅寸法wを調整することによって実現できる。
便宜上、図3(a)に示すシャフト端部37bが傾斜端面35aに当接する最も剥離爪5寄りの位置を段階位置A、図3(c)に示すようなシャフト端部37bが傾斜端面35aに当接する最も駆動源31寄りの位置を段階位置C、および図3(b)に示す段階位置Aと段階位置Cとの中間位置を段階位置Bと呼ぶ。本実施の形態では、複数の剥離爪5が装着されるシャフト37は、処理枚数検出手段7の検出出力が予め定める枚数に達したとき、制御手段9が剥離爪駆動手段8を動作させることによって、加熱ローラ2との相対位置が、段階位置A−段階位置B−段階位置C−段階位置B−段階位置A…と順次段階的に変化するように矢符47方向に往復移動する。
制御手段9である制御部は、たとえば中央処理装置(CPU)を備える処理回路であり、マイクロコンピュータなどによって実現される。制御部9は、前述のように、処理枚数検出手段7の検出出力に応じて、剥離爪5と定着ローラ4との相対位置が変化するように剥離爪駆動手段8の動作を制御する。
図4は、剥離爪保有定着装置1における制御部9の制御に係る電気的構成を示すブロック図である。制御部9には、記憶部であるメモリ51が備えられ、その入力側に処理枚数検出手段7および加熱ローラ2の温度を検出する温度センサ12が接続され、出力側に駆動源31および加熱ローラ2の加熱ヒータ11に対する電力供給をon/offするヒータ制御電源52が接続される。出力側の駆動源31には、前述のようにウェブシート駆動部20である巻取および送出ローラ17,16と剥離爪駆動手段8とがさらに連結される。
なお、制御部9および処理枚数検出手段7は、剥離爪保有定着装置1の専用装置として設けられてもよいけれども、後述する本発明の他の実施形態である画像形成装置との共用装置として設けられることが好ましい。画像形成装置との共用装置として設けられるとき、制御部9には、図4に示す各部以外にも入力系と出力系とが多々接続されるけれども、煩雑さを避けるために図示を省略する。
本実施の形態では、処理枚数検出手段7は、記録紙上に印字される印字比率を検出する印字比率検出手段53と、印字される記録紙の大きさを検出するサイズ検出手段54と、演算機能を有する制御部9とを含んで構成され、処理枚数検出手段7および制御部9を含む制御系が画像形成装置と共用される場合について例示する。
制御系が画像形成装置と共用される場合、画像情報が、たとえばパーソナルコンピュータなどの外部機器からデジタルデータとして制御部9に与えられ、画像の印字比率は該画像情報に含まれるので、画像情報を受信した制御部9が、画像情報の印字比率検出手段53を兼ねることができる。
パーソナルコンピュータから、画像情報が印字指令を伴って制御部9に与えられるときには、印字指令に係る情報に画像を形成するべき記録紙の大きさが含まれるので、同じく制御部9で記録紙の大きさを検出するサイズ検出手段54を兼ねることができる。また、制御部9のメモリ51に一旦ストアした画像情報を画像形成装置側で読出して画像形成するとき、たとえば操作者が画像形成装置の操作部から印字要求を入力して画像形成するときには、入力される印字要求情報には記録紙の大きさが含まれるので、該印字要求情報を受信する制御部9が記録紙の大きさを検出するサイズ検出手段54を兼ねることができる。
定着ローラ4から記録紙を剥離する剥離爪5に堆積されるトナー量は、定着ローラ4で定着されて剥離爪5を通過する記録紙上のトナー量にほぼ比例すると考えられる。したがって、記録紙の大きさが同じ場合、印字比率の高い方がトナーは早く堆積されるし、印字比率が同じ場合、記録紙の大きい方が、複数の剥離爪5全体として見るとトナーは早く蓄積される。
したがって、記録紙の大きさと、該記録紙に対する印字比率とに対して、重み付けのための係数を乗算し、標準サイズの記録紙に対して標準の印字比率で印字した場合の標準枚数に換算することによって、剥離爪5に対するトナーの堆積量を推定する指標とすることができる。この指標値を記録紙に定着動作を行うごとに制御部9で積算し、該積算値が、予め定める換算枚数すなわち予め定める処理枚数になったとき、制御部9が、剥離爪駆動手段8を駆動させて複数の剥離爪5を定着ローラ4の軸線方向に段階的に移動させることによって、剥離爪5に堆積されるトナーによる定着ローラ4および定着ローラ4を通過する記録紙の汚れ発生の危険性を分散するとともに、定着ローラ4を疵付ける危険性を分散することができる。
図5および図6は記録紙のサイズと印字比率とを標準指標値に換算するテーブルデータを例示する図である。図5および図6を参照して、印字される記録紙および該記録紙上に印字される比率を標準指標値に換算する手法の1例について説明する。なおこの例示では、日本工業規格(JIS)P0138に規定されるA4サイズの紙を横搬送して定着する場合を標準としている。
図5では、種々のサイズの紙に対する印字を、標準指標とするA4サイズ横搬送に換算するための換算率を示し、図6では、A4サイズ横搬送に換算された値を、さらにA4サイズ横搬送内において、標準として選択する印字比率5%以下に換算するための換算率を示す。
以下制御部9における積算値の演算について例示する。たとえば、まさに定着ローラ4を通過させる記録紙が、サイズA3で印字比率が8〜12%であるとき、これを標準指標値に換算する。まずA3サイズの紙は、図5に示すテーブルデータに基づいて、換算率:2.00を乗算してA4横搬送における印字比率8〜12%の記録紙2枚に換算される。次に、図6に示すデーブルデータに基づいて、A4横搬送における印字比率8〜12%を、A4横搬送で印字比率5%以下に換算する換算比率:2.00を乗算して、記録紙4枚に換算される。このようにして、A3で印字比率が8〜12%の記録紙1枚が定着されるとき、標準指標値であるA4横搬送で印字比率が5%以下の記録紙4枚に換算される。図5および図6のようなテーブルデータは、標準とする記録紙のサイズおよび印字比率を定めることによって予め作成することが可能であり、作成されたテーブルデータはメモリ51に予めストアされる。
このようにして剥離爪保有定着装置1で記録紙が1枚定着されるごとに、制御部9では標準指標値に換算し、該換算値を積算する演算を行って積算値を求める。この積算値が、予め定められてメモリ51にストアされている基準値すなわち予め定める処理枚数以上になるとき、制御部9が、動作指令を出力して、駆動源31を動作させて複数の剥離爪5を定着ローラ4の軸線方向に移動させる。
なお、処理枚数検出手段7は、上記のような厳密なものに限定されることなく、記録紙のサイズおよび印字比率に関りなく、単に定着装置を通過する記録紙の枚数を計数する、たとえば光学的検知スイッチなどからなる処理枚数カウンタであってもよい。しかしながら、剥離爪5に堆積されるトナー量は、剥離爪5を通過する記録紙のサイズおよび印字比率に大きく関係するので、処理枚数検出手段7は、上記のように印字比率検出手段53、サイズ検出手段54および制御部9によって構成される方が好ましい。
なお、本実施の形態の剥離爪保有定着装置1では、駆動源31が剥離爪駆動手段8とウェブシート駆動部20との駆動源として共用されるので、定着ローラ4を通過する記録紙の枚数が、標準指標値換算で予め定める処理枚数に達するごとに、剥離爪5を移動させる動作と清掃部材(ウェブシート)14の巻取動作とが、同じタイミングで実行される。
清掃部材14の1回あたりの巻取長さは、加熱ローラ2と加圧ローラ3とで形成されるニップ部13の周方向長さ以上に設定されることが好ましい。このように巻取長さを設定することによって、清掃部材14の未使用の清浄な部分を確実にニップ部13に対して送出すことができるので、清掃部材14によるトナーの清掃能力を確実に回復することができる。
剥離爪5の移動距離は、剥離爪5を通過する記録紙からの付着によって堆積されるトナーに起因する汚れおよび疵の発生防止という本発明の主旨によれば、往復移動における最大移動距離が、剥離爪5の定着ローラ4に当接する側の端部5aの幅w以上でありさえすればよく、特に限定されるものではない。剥離爪5の1回あたりの移動距離としては、剥離爪駆動軸35の回転(厳密には角変位)量を調整することによって、たとえば前述のように、段階位置A−段階位置B−段階位置C−段階位置B−段階位置A…と順次移動するうちの1段階が選択して設定される。
図7は、本発明の他の実施形態である画像形成装置60の構成を簡略化して示す図である。画像形成装置60には、前述の剥離爪保有定着装置1が備えられる。画像形成装置60は、大略、画像形成装置60の各部に電力を供給する電源装置61と、画像が形成記録される記録媒体である記録紙を供給する用紙供給部62と、画像形成ユニット63と、剥離爪保有定着装置1と、外部機器からの画像情報を受入れるとともに画像形成装置60の全体動作を制御する制御部9と、排紙部65と、用紙供給部62から排紙部65へ至る記録紙の搬送をつかさどる用紙搬送系66とを含む構成である。
用紙供給部62は、記録紙を収容する供給トレイ67と、供給トレイ67に収容される記録紙を一枚ずつ用紙搬送系66に送出すためのピックアップローラ68とを備える。なお、用紙供給部62の下方であって画像形成装置本体の下方に、周辺装置として多段用紙トレイを含む用紙供給装置および大量の用紙を収容できる大容量用紙供給装置などが配設されてもよい。このような周辺装置が設けられる場合、周辺装置からの記録紙は、用紙受入部69および拡張用紙受入部70から画像形成装置本体へ供給される。
画像形成ユニット63は、用紙供給部62の上方に配置され、感光体71と、感光体71の外周面に沿って配設される帯電装置72と、光走査ユニット73と、現像ユニット74と、転写装置75と、クリーニングユニット76と、除電ランプ77とを含む。
帯電装置72は、光走査ユニット73によって露光される前の感光体71の表面を均一に帯電させる。光走査ユニット73は、均一に帯電された感光体71上に画像情報に応じた光を走査して静電潜像を形成する。現像ユニット74は、感光体71の表面に形成された静電潜像に対して現像剤供給容器78内の現像剤を供給して可視化された現像剤像を形成する。
転写装置75は、用紙搬送系66における感光体71の上流側に設けられるレジストローラ79によって、感光体71上の現像剤像形成位置に整合するようにタイミングを調整して供給される記録紙に、現像剤像を転写する。
クリーニングユニット76は、記録紙に転写されることなく感光体71に残留する残留現像剤を除去する。除電ランプ77は、感光体71表面の電荷を除去することによって、次に帯電装置72によって均一に帯電することに備える。
用紙搬送系66における転写装置75の下流側に剥離爪保有定着装置1が設けられ、記録紙上に転写された現像剤像が定着されて堅牢な記録画像が形成される。
用紙搬送系66における剥離爪保有定着装置1のさらに下流側には、搬送ローラ80と切換ゲート81とが配設される。搬送ローラ80は、剥離爪5によって定着ローラ4から剥離されて剥離爪保有定着装置1を通過した記録紙を用紙搬送系66のさらに下流側に搬送する。切換ゲート81は、搬送ローラ80によって搬送される記録紙が搬送されるべき搬送路を選択的に開放する。排紙部65は、用紙搬送系66における切換ゲート81のさらに下流側に設けられる排紙ローラ82と、排紙ローラ82によって画像形成装置本体の外方に排出される記録紙を載置する排紙トレイ83とを含む。
剥離爪保有定着装置1と共有される制御部9には、外部機器からの画像情報を受入れるインタフェイスなどが付帯される。制御部9は、画像形成装置60の全体動作を制御し、その制御対象には剥離爪保有定着装置1も含まれる。制御部9のメモリ51には、画像形成装置60の全体動作を制御するためのプログラムおよび動作制御条件が予めストアされる。
以下画像形成装置60における画像形成動作について簡単に説明する。たとえばパーソナルコンピュータなどの外部機器によって生成された画像情報が、インタフェイスを介して制御部9に与えられ、該画像情報は制御部9のメモリ51に格納される。制御部9は、メモリ51から画像情報を読出し、変換処理などの画像処理を行った後、光走査ユニット73に送る。光走査ユニット73は、帯電装置72によって一様な電位に帯電された感光体71の表面を、画像情報に応じた光で露光し、静電潜像を形成する。
感光体71表面に形成された静電潜像は、現像ユニット74で現像されて現像剤像となる。転写装置75は、用紙供給部62から供給されてレジストローラ79でタイミング調整して送込まれる記録紙上に、感光体71に形成された現像剤像を転写させる。現像剤像が転写された記録紙は、剥離爪保有定着装置1で定着され、その後排紙ローラ82によって排紙トレイ83へ排出される。
一方、転写装置75によって現像剤像が離脱された感光体71は、クリーニングユニット76で残留現像剤がクリーニングされ、除電ランプ77で除電される。画像形成装置60は、上記の画像形成動作を繰返すことができる。
画像形成装置60に搭載される剥離爪保有定着装置1は、記録紙上のトナーを溶融軟化させて定着させ、剥離爪5で記録紙を定着ローラ4から剥離させて用紙搬送系66へ送出すように動作するけれども、複数の記録紙に対する定着動作の繰返しによって、定着ローラ4にトナーが付着するとともに、剥離爪5にトナーが付着する。
定着ローラ4に付着するトナーは、定着ローラクリーニング手段6の清掃部材14で清掃されるけれども、清掃部材14に定着ローラ4から除去したトナーがある程度蓄積されると、ウェブシート駆動部20を駆動させて、一定長さの清掃部材14を巻取り、清掃部材14の清浄な部分を定着ローラ4に新たに摺接させることによって、清掃部材14の清掃能力を回復させて定着ローラ4の清掃を継続する。
一方、剥離爪5に付着するトナーは清掃されることはないけれども、剥離爪5を定着ローラ4の軸線方向に移動させて定着ローラ4と剥離爪5との相対位置を変化させることによって、剥離爪5に堆積されるトナーによる汚れおよび疵の発生を防止する。
ウェブシート駆動部20による清掃部材14の巻取りと、剥離爪駆動手段8による剥離爪5の移動とは、処理枚数検出手段7によって検出される前述の標準指標値に換算される処理枚数が、予め定める枚数(以後、基準値と呼ぶことがある)に達するごとに、制御部9からの動作指令に従って間欠的に実行される。
以下、画像形成装置60に搭載される剥離爪保有定着装置1における清掃部材14の巻取動作と剥離爪5の移動動作とを説明する。図8は、制御部9による剥離爪5の移動動作および清掃部材14の巻取動作を説明するフローチャートである。
ステップs0のスタートでは、たとえば先にパーソナルコンピュータなどで創生された画像情報が、画像形成装置60に与えられ、画像形成装置の制御部9のメモリ51にストアされ、画像形成装置60に印字要求が入力されることによって、メモリ51から読み出される画像を印字および定着することができる状態である。
ステップs1では、画像形成装置60の主電源が操作者によってONされる。ステップs2では、制御部9が、画像形成装置60の初期化を行う。ここで画像形成装置60の初期化とは、感光体71の残留電位の除去、定着ローラ4の所定温度への昇温など、画像形成装置60が画像形成を行うための一連の準備動作を言う。ステップs3では、操作者によって、画像形成装置60に備わる入力部から印字要求が入力される。この印字要求には、メモリ51内にストアされる画像情報のうち印字するべき画像情報の指定と、該画像情報を記録する記録紙のサイズの指定と、印字枚数とが含まれる。
ステップs4では、予め定める処理枚数として標準指標値に換算されてメモリ51に予めストアされている基準値(X)と、前回の印字動作時に標準指標値に換算して得られる処理枚数の値を積算して得られた積算値(Y1)とを、制御部9がメモリ51から読出す。この基準値(X)は、制御部9が剥離爪5を移動するとともに清掃部材14を巻取る動作を実行するタイミングを定めるものである。
ステップs5では、印字するべき画像情報の指定と、該画像情報を記録する記録紙のサイズの指定とに応じ、印字比率検出手段53とサイズ検出手段54と制御部9とで構成される処理枚数検出手段7が、指定された画像情報から印字比率を検出し、記録紙のサイズを検出し、さらに検出した印字比率と記録紙サイズとに基づいて、図5および図6に示すテーブルデータに基づいて、該印字するべき画像情報について、A4横搬送、印字比率5%以下に換算した標準指標値(Yr)を演算する。
ステップs6では、画像形成装置60の画像形成ユニット63において印字処理が行われ、剥離爪保有定着装置1において定着処理が行われる。ステップs7では、制御部9が、標準指標値(Yr)を、積算値(Y1)に加算((Y2)=(Y1)+(Yr))して、積算値(Y2)を得る。
ステップs8では、制御部9が、積算値(Y2)と、基準値(X)とを比較する。積算値(Y2)が基準値(X)以上であるとき、ステップs9へ進み、積算値(Y2)が基準値(X)未満であるとき、ステップs11へ進む。
ステップs9では、積算値(Y2)が、動作実行タイミングとして定める基準値(X)以上であるので、制御部9は、駆動源31に動作指令を出力して剥離爪駆動手段8とウェブシート駆動部20とを所定時間駆動させ、剥離爪5を移動し清掃部材14を巻取る。ここで所定時間とは、剥離爪駆動手段8が、剥離爪5を3つの段階位置A,B,Cに順次往復移動させる中で、段階位置を1段階移動させることができる時間であり、またウェブシート駆動部20が、清掃部材14を加熱ローラ2と加圧ローラ3とで形成されるニップ部13の周方向距離と少なくとも同等の距離だけ巻取ることができる時間に設定される。
ステップs10では、剥離爪5を1段階移動させて定着ローラ4に対する当接位置をずらせるとともに、清掃部材14を巻取って清浄部分で清掃できる状態にしたので、制御部9が、処理枚数の積算値(Y2)を初期化(本実施形態では0枚に)する。
ステップs11では、次の印字処理があるか否かが判断される。この判断は制御部9が行う。さきの印字要求には、印字枚数の情報も含まれるので、制御部9が印字処理回数を計数することによって次印字の有無を判断することができる。次の印字処理が無いとき、ステップs12へ進み、次の印字処理があるとき、ステップs6へ戻り以降のステップを繰返す。ステップs12では、積算値(Y2)を積算値(Y1)に置換えてメモリ51にストアし、ステップs13のエンドに進む。
ステップs13のエンドでは、画像形成装置60の主電源をOFFにして、画像形成動作を終了することができる。この場合、次の画像形成動作は、ステップs1から再開される。またステップs13のエンドでは、印字処理をしないけれども、主電源をOFFにもしない、待機状態にすることもできる。この場合、次の画像形成動作は、ステップs3の印字要求から再開される。
本発明の実施の一形態である剥離爪保有定着装置1の構成を簡略化して示す側面図である。 図1の剥離爪保有定着装置1の加熱ローラ2側に設けられる剥離爪5付近の構成を示す系統図である。 剥離爪駆動軸35の傾斜端面35a付近の拡大図である。 剥離爪保有定着装置1における制御部9の制御に係る電気的構成を示すブロック図である。 記録紙のサイズと印字比率とを標準指標値に換算するテーブルデータを例示する図である。 記録紙のサイズと印字比率とを標準指標値に換算するテーブルデータを例示する図である。 本発明の他の実施形態である画像形成装置60の構成を簡略化して示す図である。 制御部9による剥離爪5の移動動作および清掃部材14の巻取動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 剥離爪保有定着装置
2 加熱ローラ
3 加圧ローラ
4 定着ローラ
5 剥離爪
6 定着ローラクリーニング手段
7 処理枚数検出手段
8 剥離爪駆動手段
9 制御部
14 清掃部材
15 圧接ローラ
16 送出ローラ
17 巻取ローラ
20 ウェブシート駆動部
31 駆動源
43 コイルばね部材
53 印字比率検出手段
54 サイズ検出手段
60 画像形成装置

Claims (7)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に搭載され、加熱ローラおよび加圧ローラを有する定着ローラと、定着ローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪と、定着ローラに付着する現像剤をクリーニングする定着ローラクリーニング手段とを含む剥離爪保有定着装置であって、
    定着ローラを通過して定着処理される記録媒体の処理枚数を検出する処理枚数検出手段と、
    複数の剥離爪を定着ローラの軸線方向に対して平行に移動させる剥離爪駆動手段と、
    処理枚数検出手段の検出出力に応じて、剥離爪と定着ローラとの相対位置が変化するように剥離爪駆動手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とする剥離爪保有定着装置。
  2. 剥離爪駆動手段によって定着ローラの軸線方向に対して平行に移動する剥離爪の移動距離が、定着ローラの軸線方向に対して平行な方向の剥離爪の寸法である剥離爪幅以上であることを特徴とする請求項1記載の剥離爪保有定着装置。
  3. 加熱ローラまたは加圧ローラの一方のローラから記録媒体を剥離するために設けられる複数の剥離爪は1本のシャフトに装着され、
    1本のシャフトが剥離爪駆動手段で駆動されることによって、1本のシャフトに装着される複数の剥離爪が定着ローラの軸線方向に対して平行に移動することを特徴とする請求項1または2記載の剥離爪保有定着装置。
  4. 1本のシャフトは、剥離爪駆動手段によって定着ローラの軸線方向に対して平行に往復移動されることを特徴とする請求項3記載の剥離爪保有定着装置。
  5. 複数の剥離爪を保持するシャフトと剥離爪駆動手段の駆動軸とは別体を成し、
    複数の剥離爪を保持するシャフトを剥離爪駆動手段の駆動軸に対して付勢するように弾性部材が設けられ、
    複数の剥離爪を保持するシャフトは、駆動軸の回転に伴い駆動軸との当接位置が変化することによって、定着ローラの軸線方向に対して平行に移動することを特徴とする請求項3または4記載の剥離爪保有定着装置。
  6. 定着ローラクリーニング手段は、
    定着ローラの少なくともいずれか一方に当接するように設けられて定着ローラの表面を清掃する帯状の清掃部材と、清掃部材が当接される定着ローラに対して清掃部材を押圧するように設けられる圧接ローラと、予めコイル状に巻きまわされた帯状の清掃部材を送出す送出ローラと、送出ローラから送出されて定着ローラ表面を清掃した清掃部材を巻取る巻取ローラと、清掃部材を巻取るための駆動源とを含み、
    定着ローラクリーニング手段に備わる駆動源が、
    剥離爪駆動手段に備わる駆動源と共用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の剥離爪保有定着装置。
  7. 電子写真方式で印字画像を形成する画像形成装置であって、前記請求項1〜6のいずれか1つに記載の剥離爪保有定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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