JP2007322987A - クリーニング装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】清掃部材の清掃能力を考慮して無駄の少ない清掃部材の巻取量の制御を行う。
【解決手段】クリーニング装置1は、一部が加熱ローラ2の表面に当接して不要物を除去、回収する帯状の清掃部材3と、清掃部材3を巻き取る巻取ローラ5と、主走査方向について最大の画像形成領域Mを主走査方向に沿って分割した複数の分割領域毎に、画像情報毎の印字率を計数し、印字率に対応した被清掃体の汚れ度合いを示す指標値を計数する指標値算出部210と、指標値を複数の分割領域m毎に積算する複数のカウンタ220と、積算指標値のうち最大の積算指標値と基準値とを比較し、最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際、最大の積算指標値と清掃能力との関係に基づいて清掃部材3の巻取量を制御する定着制御部200とを備えている。
【選択図】図5
【解決手段】クリーニング装置1は、一部が加熱ローラ2の表面に当接して不要物を除去、回収する帯状の清掃部材3と、清掃部材3を巻き取る巻取ローラ5と、主走査方向について最大の画像形成領域Mを主走査方向に沿って分割した複数の分割領域毎に、画像情報毎の印字率を計数し、印字率に対応した被清掃体の汚れ度合いを示す指標値を計数する指標値算出部210と、指標値を複数の分割領域m毎に積算する複数のカウンタ220と、積算指標値のうち最大の積算指標値と基準値とを比較し、最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際、最大の積算指標値と清掃能力との関係に基づいて清掃部材3の巻取量を制御する定着制御部200とを備えている。
【選択図】図5
Description
本発明は、現像剤像を加熱定着させる定着部材である定着ローラ、この定着ローラをクリーニングするクリーニング装置、このクリーニング装置を有する定着装置およびこの定着装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、一様な電位に帯電された感光体の表面に画像情報に応じた光で露光して静電潜像を形成し、形成された静電潜像を現像剤(以下、トナーと言う。)で現像する。その後、現像により形成されたトナー像を記録用紙等の記録媒体に転写し、記録媒体上の未定着トナーを定着装置で定着させて堅牢な画像を形成する。
定着装置は、一般的に、記録媒体を加熱する加熱ローラと記録媒体を加圧する加圧ローラとから構成されている。この加熱ローラに加圧ローラが圧接するとによって形成されている圧接領域(以下、ニップ部と言う。)に、記録媒体を搬送することで未定着トナーが加熱、加圧されて溶融、固着する。
また、記録媒体上の未定着トナーを定着させる定着動作時に、ニップ部を通過する記録媒体上の未定着トナーの一部が固着せずに加熱ローラの表面に付着する所謂ホットオフセットが発生することがある。加熱ローラの付着したトナー等の不要物は、次にニップ部を通過する記録媒体上に転写されて画像欠陥を発生させる虞がある。
そのため、定着装置には、従来より加熱ローラの表面をクリーニングするクリーニング装置が設けられている。
クリーニング装置1は、予め巻回された帯状の未使用の清掃部材3を繰り出す繰出ローラ4と、繰出ローラ4から繰り出される清掃部材3を巻き取る巻取ローラ5と、繰出ローラ4と巻取ローラ5との間のクリーニング位置Aで清掃部材3を加熱ローラ2の表面に押圧する圧接ローラ6(ウェブ圧接ローラとも言う。)とを含んでいる。
クリーニング装置1は、定着動作時に巻取ローラ5、繰出ローラ4および圧接ローラ6を回転させずに静止させた状態で、クリーニング位置Aで加熱ローラ2と清掃部材3とを摺擦させる。これによって、加熱ローラ2の表面に溶融状態で付着したトナー8Aが除去され、また除去したトナー8Bがほぼ溶融状態のままクリーニング位置Aで清掃部材3と加熱ローラ2との間で形成される間隙Bに貯留される。この時、この間隙に貯留されるトナー8Bの量が過剰となると清掃部材3の清掃能力が低下する。そのため、クリーニング機構1は、繰出ローラ4、巻取ローラ5および圧接ローラ6の全てを矢印7方向に回転させる。
これにより、清掃部材3が巻取ローラ5に巻き取られるので、間隙に貯留されたトナー8Aを清掃部材3に付着させた状態で加熱ローラ2表面から離脱させる(回収する)ことができる。
ここで、巻取ローラ5による清掃部材3の巻取量が少ないと、清掃部材3の未使用部分をクリーニング位置Aに移動させる(繰り出す)ことができず、清掃能力を十分に回復することができない。一方、清掃部材3の巻取量が多すぎると、未使用部分の清掃部材3がクリーニング位置を超えて繰り出され、クリーニングに使用されることなく巻き取られてしまう。そのため、清掃部材3を不要に消費することになり、ランニングコストが高騰してしまう。
そこで、従来のクリーニング装置には、形成された画像の印字率が高いほど加熱ローラに付着するトナーが多くなることに着目し、清掃部材の巻取量(移動量)を、記録媒体に形成された画像の印字率に応じて制御する構成を備えたものがある(例えば、特許文献1,2参照。)。
特許文献1の構成では、所定枚数の用紙に関する印字率の平均値に基づいてクリーニングウェブ(清掃部材)の移動量を変更している。例えば、所定枚数でのトナー印字率の平均値が20%以下の場合は1ステップ、20%を超えて50%未満の場合は2ステップ、50%以上の場合は3ステップだけクリーニングウェブを移動させる制御を行う。
特許文献2の構成では、画像形成時に画像形成領域における印字率に基づいて用紙の所定定着搬送距離におけるクリーニングテープ(清掃部材)の繰り出し量(移動量)を制御する。例えば、印字率がH%の時にA4サイズの短辺寸法分の定着搬送距離でのテープ繰り出し量をX(mm)=0.15mm×(H/100)+0.005mmとする制御を行う。
ところが、特許文献1,2の構成では、記録媒体に形成された画像全体あるいは記録媒体の全体での印字率に基づいて清掃部材の巻取量を制御しているため、画像の印字率が局所的に高いような場合には巻取量が適切に制御されない問題があった。
例えば、図14に示すように、搬送方向である矢印X方向の用紙Pの画像形成領域Mの長さ(画像形成領域Mの高さ)と等しく、かつ、矢印X方向に直交する方向である矢印Y方向(主走査方向)の画像形成領域Mの幅を100%としたときの10%となる幅の黒ベタ画像を2つ並べた画像が用紙Pに形成された場合、画像(画像形成領域M)全体での印字率は20%となる。
一方、黒ベタが存在する2つの領域だけでは局所的に印字率100%となる。このため、間隙Bのうち黒ベタが存在する2つの領域に対応する箇所に印字率100%に相当するトナー等の不要物が偏って蓄積されることになる。
ところが、特許文献1,2の構成では、印字率20%に対応する清掃部材の巻取量となってしまうため、黒ベタの存在する2つの領域では十分に清掃能力が回復せず、ホットオフセットが発生する可能性がある。
なお、図14の例では、画像形成領域Mは、用紙全体の面よりも小さく、画像形成領域Mの周囲に余白のある構成を示しているが、画像形成装置によってはこの余白がない、所謂「ふち無し印刷」も可能である。
また、上記の図14の例では説明のために単純化した例を用いたが、印字率が局所的に偏るような画像は、画像形成装置の一般的な利用においては珍しいことではない。
そこで、近年のクリーニング装置には、画像情報を主走査方向に複数の領域に分割し、各分割領域ごとに画像情報量となる非画像領域と画像領域との比率あるいは画像濃度を算出し、その中で最も大きい画像情報量を画像全体の画像情報量としてこれに基づいてクリーニングウェブ(清掃部材)の巻取量(移動量)を決定する構成のものがある(例えば、特許文献3参照。)。これにより、上記の図14に示すような印字率が局所的に偏るような画像に対しても、清掃部材の巻取量を適切に制御可能にしている。
特開2001−5327号公報
特開2003−255746号公報
特開平10−171289号公報
しかしながら、上述の特許文献3の構成では、画像情報量に基づいて巻取量を制御しているだけで、清掃部材の清掃能力を考慮して清掃部材の巻き取るか否かを判断していない。そのため、清掃部材を必要以上に巻き取ってしまっている場合がある。
清掃部材の巻き取りが必要になるのは、清掃部材と加熱ローラとの間隙に汚れが蓄積して清掃部材の清掃能力が低下するためである。逆に言えば、蓄積する汚れの量が、清掃部材の清掃能力の許容範囲内にある間は、すぐに清掃部材を巻き取らなくても問題はない。
例えば、図15(A)〜(C)に示すように、画像形成領域Mの高さと等しく、画像形成領域Mの矢印Y方向の幅を100%としたときの20%の幅となる黒ベタの画像が、画像形成領域Mの左端に配置された画像(図15(A))と、中央に配置された画像(図15(B))と、右端に配置された画像(図15(C))とを順に用紙に形成した場合、特許文献3の構成では、分割領域の一つが黒ベタ画像の領域に完全に含まれるときには非画像領域と画像領域との比率が最大(印字率100%)で画像全体の画像情報量が最大となるので、印字率100%相当の用紙3ページ分の汚れ量に対応する巻取量で清掃部材が巻き取られる。
なお、図15では、図の煩雑さを避けるために用紙全体ではなく画像形成領域Mのみを示している。
ここで、図15(A)〜(C)に示す3つの画像の形成に対して、清掃部材と加熱ローラの表面との間隙Bで汚れが蓄積される位置は異なる。そのため、3つの画像の形成で蓄積される汚れは、全て合わせても、印字率100%相当で1ページ分以内の汚れ量に収まることになる。このため、例えば清掃部材の清掃能力が、印字率100%相当で1ページ分の汚れ量までは許容範囲に収まる場合、3つの画像を形成した段階では全ての分割領域において清掃部材の清掃能力の許容範囲内であるので、まだ清掃部材を巻き取らなくても問題はない。
この発明の目的は、清掃部材の清掃能力を考慮して無駄の少ない清掃部材の巻取量の制御を行うクリーニング装置、定着装置および画像形成装置を提供することにある。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を備えている。
(1)本発明に係るクリーニング装置は、清掃部材と、巻取手段と、計数手段と、積算手段と、制御手段とを備えている。
清掃部材は、画像情報に基づいて画像形成部で記録媒体の面に形成されたトナー像を加熱、定着させる被清掃体の表面に一部が当接する清掃部材であって、被清掃体の表面上に付着している不要物を除去、回収する帯状を呈する。巻取手段は、清掃部材を巻き取る。計数手段は、画像形成部の主走査方向について最大の画像形成領域を主走査方向に沿って分割した複数の分割領域毎に、画像情報毎の印字率を計数し、予め規定された関係に基づいて印字率に対応した被清掃体の汚れ度合いを示す指標値を計数する。積算手段は、計数手段によって計数された指標値を複数の分割領域毎に積算する。
制御手段は、積算手段によって積算された積算指標値のうち最大の積算指標値と前記清掃部材の清掃能力に基づいて予め規定された基準値とを比較し、前記最大の積算指標値が前記基準値を超えたと判断した際、前記最大の積算指標値と前記清掃能力との関係に基づいて前記巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、複数の分割領域毎に印字率に対応する汚れ度合いを示す指標値が画像形成される画像情報毎に計数される。また、指標値を複数の分割領域毎に積算した積算指標値のうち最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際、最大の積算指標値と清掃能力との関係から清掃部材の巻取量が制御される。基準値は清掃部材の清掃能力に基づいて規定されているので、例えば最大の積算指標値が清掃能力(基準値)を超えなければ清掃部材が巻き取られず、清掃能力を超えると最大の積算指標値と清掃能力との関係に基づいた巻取量で清掃部材が巻き取られる。
したがって、複数の分割領域毎に汚れ度合いが考慮されるので、印字率が局所的には高いが全体の平均としては低い画像情報に基づいて画像形成を行う場合であっても、印字率が局所的に高い領域の汚れ度合いが清掃部材の清掃能力をを超えれば、清掃能力が維持される量で清掃部材が巻き取られる。また、複数の分割領域毎に汚れ度合いを示す指標値が積算されていくので、印字率が高い領域の主走査方向の位置が互いに異なる複数の画像情報のそれぞれに基づいて画像形成する場合であっても、各領域の汚れ度合いが清掃能力を超えなければ、清掃部材が巻き取られることがなく、清掃部材が無駄に巻き取られない。
(2)(1)の構成において、計数手段は、画像情報から分解された各色相の画像情報について、複数の分割領域のそれぞれの有効ドット数をカウントし、複数の分割領域のそれぞれの各色相の有効ドット数を合計した値を用いて印字率を計数する。
この構成においては、カラーの画像形成の場合、複数の分割領域のそれぞれの各色相の有効ドット数の合計の値から印字率が計数され、予め規定された関係から印字率に対応する指標値が計数される。したがって、カラーの画像形成であっても正確な指標値が計数される。
(3)(1)の構成において、計数手段は、印字率に加えて画像情報の主走査方向に直交する副走査方向のドット数を用いて指標値を計数することを特徴とする。
この構成においては、印字率に加えて画像情報の副走査方向のドット数を用いて指標値が計数される。これにより正確な指標値が計数される。印字率が同じであっても、画像情報の副走査方向のサイズ(ドット数)が大きいと、使用されるトナーの量も多くなって汚れ度合いが大きくなるからである。
例えば、基準とする用紙サイズをA4サイズ縦向き(用紙の長手方向が副走査方向となる向き)とし、この基準サイズでの分割領域の印字率と指標値(基準サイズの指標値)との関係を予め規定しておく。形成する画像情報の印字率に合致する基準サイズの指標値を上記規定された関係から取得する。A4サイズ縦向きの用紙の画像形成領域の副走査方向のドット数をH、形成する画像情報の副走査方向のドット数をhとし、取得した基準サイズの指標値をh/H倍する。これにより、分割領域のそれぞれの印字率に対する指標値が求められる。
(4)(1)の構成において、制御手段は一定量の清掃部材を巻き取るように巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、最大の積算指標値と清掃能力との関係から清掃部材の巻取量が一定量となっている。したがって、巻取手段の動作の制御が複雑にならない。
(5)(1)の構成において、制御手段は、最大の積算指標値と基準値との差に応じた量の清掃部材を巻き取るように巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、清掃部材の巻取量が最大の積算指標値と基準値との差に応じた量となっている。つまり、清掃部材の清掃能力の範囲内で不要物の残留を許容するように巻取量が制御される。
そのため、最大の積算指標値を有する分割領域以外の領域に対応する清掃部材の箇所が使用されずに巻き取られることが低減される。つまり、最大の積算指標値が基準値を超えてもそれ以外の分割領域には清掃能力に余裕があるので、この清掃能力についてもできるだけ使用される。
(6)(1)の構成において、制御手段は、最大の積算指標値と基準値よりも小さい第2基準値との差に応じた量の清掃部材を巻き取るように巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、清掃部材の巻取量が最大の積算指標値と第2基準値との差に応じた量となっている。そのため、最大の積算指標値と基準値との差に応じた巻取量よりも1回当たりの巻取量が多くなるので、最大の積算指標値が基準値を超える頻度が増加することが抑制される。また、1回あたりの巻取量の最小値が調整されるので、制御上の制約等による対応が容易になる。
(7)(1)の構成において、制御手段は、最大の積算指標値と基準値との差の値、および、複数の分割領域のそれぞれの積算指標値における最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量の清掃部材を巻き取るように巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、清掃部材の巻取量が最大の積算指標値と基準値との差の値、および、最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量となる。つまり、最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際には、少なくとも最小の積算指標値に応じた巻取量で清掃部材が巻き取られる。最小の積算指標値を有する分割領域には、少なくとも最小の積算指標値が示す量のトナー等の不要物が発生しているので、複数の分割領域全体において、少なくとも不要物を回収する必要がある巻取量だけ清掃部材が巻き取られる。
(8)(1)の構成において、制御手段は、最大の積算指標値と基準値よりも小さい第2基準値との差の値、及び、複数の分割領域のそれぞれの積算指標値における最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量の清掃部材を巻き取るように巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、清掃部材の巻取量が最大の積算指標値と第2基準値との差の値、および、最小の積算指標値のうち大きい方の値のうち大きい方の値に応じた量となる。つまり、最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際には、少なくとも最小の積算指標値に応じた巻取量で清掃部材が巻き取られる。最小の積算指標値を有する分割領域には、少なくとも最小の積算指標値が示す量のトナー等の不要物が発生しているので、複数の分割領域全体において、少なくとも不要物を回収する必要がある巻取量だけ清掃部材が巻き取られる。
(9)(1)の構成において、制御手段は、最大の積算指標値が基準値以下であると判断した際、複数の分割領域のそれぞれの積算指標値における最小の積算指標値に応じて巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、最大の積算指標値が基準値以下の場合には、最小の積算指標値に応じた巻取量で清掃部材が巻き取られる。したがって、清掃部材の清掃能力を超えていなくても、被清掃体に不要物が発生している場合は、不要物が発生している最小の量が回収されるように清掃部材が巻き取られる。これにより、残留する不要物の量が増大することが抑制される。
(10)(1)の構成においては、制御手段は、最大の積算指標値が基準値以下であると判断し、且つ、複数の分割領域のそれぞれの積算指標値における最小の積算指標値が基準値より小さい第3基準値よりも大きいと判断した際、最小の積算指標値に応じて巻取手段の動作を制御する。
この構成においては、最大の積算指標値が基準値以下の場合であって、最小の積算指標値が第3基準値よりも大きいときに、最小の積算指標値に応じた巻取量で清掃部材が巻き取られる。したがって、清掃部材の清掃能力を超えていなくても、不要物が第3基準値を超える所定量だけ発生していれば、不要物が発生している最小の量が回収されるように清掃部材が巻き取られる。これにより、僅かな不要物の発生に対して清掃部材の巻き取りが行われず、巻き取りの頻度が抑制される。また、また、1回あたりの巻取量の最小値が調整されるので、制御上の制約等による対応が容易になる。
(11)(1)の構成において、積算手段は、複数の分割領域毎に指標値を積算し、積算した積算指標値を記憶する複数のカウンタである。
この構成においては、複数の分割領域のそれぞれの指標値が複数のカウンタによって積算され、記憶される。
(12)(1)の構成において、制御手段は、清掃部材の巻き取りの際、清掃部材の巻取量に応じて複数の分割領域毎に積算指標値を減算し、減算した積算指標値が負となった際は積算指標値を0とする。
この構成においては、清掃部材が巻き取られる際、巻取量に応じて積算指標値が減算される。この時、減算後の積算指標値が負の値になるときは0が設定される。積算指標値は汚れ度合いを示すので負となることはないからである。
したがって、清掃部材が巻取量に応じて巻き取られても、汚れ度合いを示す積算指標値が適切な値に更新されるので、積算指標値の正確性が維持される。
(13)(1)の構成において、制御手段は、清掃部材の巻き取りの際、清掃部材の巻取量に関わらず複数の分割領域毎の積算指標値を0に設定する。
この構成においては、巻取量に関わらず積算指標値が0に設定(リセット)される。したがって、積算指標値の減算を行う必要がなく、制御が複雑にならない。
(14)本発明の定着装置は、被清掃体と、クリーニング装置とを備えている。被清掃体は、画像情報に基づいて記録媒体の面に形成されたトナー像を加熱、定着させる。クリーニング装置は、(1)〜(13)の何れかに記載のクリーニング装置である。
この構成にておいては、クリーニング装置の清掃部材によって被清掃体の表面に付着するトナー等の不要物が除去、回収される。また、複数の分割領域毎に印字率に対応する汚れ度合いを示す指標値が画像形成される画像情報毎に計数される。さらに、指標値を複数の分割領域毎に積算した積算指標値のうち最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際、最大の積算指標値と清掃能力との関係から清掃部材の巻取量が制御される。基準値は清掃部材の清掃能力に基づいて規定されているので、例えば最大の積算指標値が清掃能力(基準値)を超えなければ清掃部材が巻き取られず、清掃能力を超えると最大の積算指標値と清掃能力との関係に基づいた巻取量で清掃部材が巻き取られる。
したがって、複数の分割領域毎に汚れ度合いが考慮されるので、印字率が局所的には高いが全体の平均としては低い画像情報に基づいて画像形成を行う場合であっても、印字率が局所的に高い領域の汚れ度合いが清掃部材の清掃能力をを超えれば、清掃能力が維持される量で清掃部材が巻き取られる。また、複数の分割領域毎に汚れ度合いを示す指標値が積算されていくので、印字率が高い領域の主走査方向の位置が互いに異なる複数の画像情報のそれぞれに基づいて画像形成する場合であっても、各領域の汚れ度合いが清掃能力を超えなければ、清掃部材が巻き取られることがなく、清掃部材が無駄に巻き取られない。
(15)本発明の画像形成装置は、画像形成部及び定着装置を備えている。画像形成部は、画像情報に基づいて記録媒体の面にトナー像を形成する。定着装置は、(14)に記載の定着装置であって、トナー像が形成された記録媒体の面に当接してトナーを加熱、定着させる。
この構成においては、定着装置に備えられたクリーニング装置の清掃部材によって定着装置が有する被清掃体の表面に付着したトナー等の不要物が除去、回収される。また、複数の分割領域毎に印字率に対応する汚れ度合いを示す指標値が画像形成される画像情報毎に計数される。さらに、指標値を複数の分割領域毎に積算した積算指標値のうち最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際、最大の積算指標値と清掃能力との関係から清掃部材の巻取量が制御される。基準値は清掃部材の清掃能力に基づいて規定されているので、例えば最大の積算指標値が清掃能力(基準値)を超えなければ清掃部材が巻き取られず、清掃能力を超えると最大の積算指標値と清掃能力との関係に基づいた巻取量で清掃部材が巻き取られる。
したがって、複数の分割領域毎に汚れ度合いが考慮されるので、印字率が局所的には高いが全体の平均としては低い画像情報に基づいて画像形成を行う場合であっても、印字率が局所的に高い領域の汚れ度合いが清掃部材の清掃能力をを超えれば、清掃能力が維持される量で清掃部材が巻き取られる。また、複数の分割領域毎に汚れ度合いを示す指標値が積算されていくので、印字率が高い領域の主走査方向の位置が互いに異なる複数の画像情報のそれぞれに基づいて画像形成する場合であっても、各領域の汚れ度合いが清掃能力を超えなければ、清掃部材が巻き取られることがなく、清掃部材が無駄に巻き取られない。
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)最大の積算指標値が基準値を超えたと判断した際、最大の積算指標値と清掃部材の清掃能力との関係から巻取手段の動作を制御することによって、局所的に印字率が高い画像情報の画像形成を行う場合や印字率の高い領域の位置が互いに異なる複数の画像情報に基づいて画像形成を行う場合等であっても、清掃能力を維持しつつ適切に清掃部材を巻き取ることができ、効率的に清掃部材を使用することができる。
(2)複数の分割領域のそれぞれの各色相の有効ドット数の合計の値から印字率を計数することによって、正確な指標値を取得することができる。
(3)印字率に加えて画像情報の副走査方向のドット数を用いて指標値を計数することによって、副走査方向のサイズが異なる画像情報であっても正確に指標値を計数することができる。
(4)最大の積算指標値と清掃能力との関係から清掃部材の巻取量を一定量とすることによって、巻取手段の動作の制御を単純にすることができ、コストアップを抑制することができる。
(5)清掃部材の巻取量を最大の積算指標値と基準値との差に応じた量とすることによって、より効率的に清掃部材を巻き取ることができる。
(6)清掃部材の巻取量を最大の積算指標値と第2基準値との差に応じた量とすることによって、最大の積算指標値が基準値を超える頻度が増加することを抑制できる。また、制御上の制約等による対応を容易にできる。
(7)清掃部材の巻取量を最大の積算指標値と基準値との差の値、および、最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量とすることによって、少なくとも不要物を回収する必要がある巻取量だけ清掃部材を巻き取ることができる。
(8)清掃部材の巻取量を最大の積算指標値と第2基準値との差の値、および、最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量とすることによって、最大の積算指標値が基準値を超える頻度が増加することを抑制でき、かつ、少なくとも不要物を回収する必要がある巻取量だけ清掃部材を巻き取ることができる。
(9)最大の積算指標値が基準値以下の際、最小の積算指標値に応じた巻取量で清掃部材を巻き取ることによって、清掃部材の清掃能力を超えていなくても、不要物が発生している最小の量が回収されるように清掃部材を巻き取ることができるので、清掃能力を維持して適切に清掃部材を巻き取りつつ、残留する不要物の量が増大することを抑制できる。
(10)最大の積算指標値が基準値以下の場合であって、最小の積算指標値が第3基準値よりも大きいときに、最小の積算指標値に応じた巻取量で清掃部材を巻き取ることによって、清掃部材の巻き取りの頻度を抑制できる。また、制御上の制約等による対応を容易にできる。
(11)複数の分割領域のそれぞれの指標値を複数のカウンタを用いて積算することによって、制御を単純にすることができる。
(12)巻取量に応じて複数のカウンタのそれぞれに記憶されている積算指標値を減算することによって、汚れ度合いを示す積算指標値を適切な値に更新できる。
(13)巻取量に関わらず複数の分割領域毎の積算指標値を0に設定することによって、巻取量の制御を単純にできる。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置100の構成を示す説明図である。本画像形成装置100は、外部から伝達された画像情報に応じて、所定の記録用紙に対して多色および単色の画像を形成するものである。本実施形態では、B5サイズからA3サイズの記録用紙に対して画像形成可能である。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置100の構成を示す説明図である。本画像形成装置100は、外部から伝達された画像情報に応じて、所定の記録用紙に対して多色および単色の画像を形成するものである。本実施形態では、B5サイズからA3サイズの記録用紙に対して画像形成可能である。
画像形成装置100は、露光ユニット101A〜101D、現像器102A〜102D、感光体ドラム103A〜103D、帯電器105A〜105D、クリーナユニット104A〜104D、転写搬送ベルトユニット108、定着装置112、用紙搬送路S、給紙トレイ110、排紙トレイ115,133および制御ユニット190等から構成されている。
画像形成装置100は、ブラック(K)、並びに、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色の各色相に対応した画像データを用いて画像形成部PA〜PDにおいて画像形成を行う。画像形成部PA〜PDは、互いに同様に構成されている。例えば、ブラックの画像形成部PAは、
露光ユニット101A、現像器102A、感光体ドラム103A、クリーナユニット104A、帯電器105A等を備えている。画像形成部PA〜PDは、転写ベルト107の移動方向に一列に並設されている。
露光ユニット101A、現像器102A、感光体ドラム103A、クリーナユニット104A、帯電器105A等を備えている。画像形成部PA〜PDは、転写ベルト107の移動方向に一列に並設されている。
帯電器105Aは、感光体ドラム103Aの表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段である。帯電器105Aとしては、例えば接触型のローラ型やブラシ型の帯電器のほか、本実施形態で用いているチャージャ型のものがある。
露光ユニット101Aは、画像情報に応じた光を帯電した感光体ドラム103の表面に照射して静電潜像を形成する。露光ユニット101Aとしては、発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドや、レーザ照射部および反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)がある。なお、露光ユニット101B〜101D,感光体ドラム103B〜103Dおよび帯電器105B〜105Dについても同様である。
現像器102Aは、収納しているブラックのトナーを感光体ドラム103Aの表面上に供給して静電潜像をトナー像に顕像化する。現像器102B〜102Dのそれぞれは、シアン、マゼンタ及びイエローの各色相のトナーを収納しており、感光体ドラム101B〜101Dのそれぞれに形成された各色相の静電潜像をシアン、マゼンタ及びイエローの各色相のトナー像に顕像化する。
クリーナユニット104Aは、現像・画像転写後における感光体ドラム103Aの表面に残留したトナーを、除去・回収する。クリーナユニット104B〜104Dについても同様である。
感光体ドラム103の下方に配置されている転写搬送ベルトユニット108は、転写ベルト107、転写ベルト駆動ローラ171、転写ベルトテンションローラ173、転写ベルト従動ローラ172,174,転写ローラ106A〜106Dおよび転写ベルトクリーニングユニット109を備えている。
転写ベルト駆動ローラ171は、転写ベルト107を矢印B方向に回転駆動する。転写ベルトテンションローラ173、転写ベルト従動ローラ172,174等は、転写ベルト107を張架する。
転写ベルト107は、それぞれの感光体ドラム103に接触するように設けられ、記録用紙を吸着して搬送する。本実施形態の転写ベルト107は、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
転写ローラ106A〜106Dは、転写ベルトユニット108の図示しない転写ローラ取付部に回転可能に支持されている。また転写ローラ106A〜106Dは、感光体ドラム103A〜103Dの表面に担持されたトナー像を転写ベルト107上を搬送される記録用紙に転写するために、高電圧の転写バイアス、例えばトナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加される。これによって、感光体ドラム103A〜103Dに形成された各色相のトナー像は記録用紙に順次重ねて転写され、フルカラーのトナー像が形成される。
また、転写ローラ106A〜106Dは、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面は、導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、記録用紙に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施例では転写電極として転写ローラ106A〜106Dを使用しているが、ブラシ等を用いてもよい。
クリーニングユニット109は、感光体ドラム103A〜103Dとの接触により転写ベルト107に付着したトナーを除去、回収する。転写ベルトクリーニングユニット109には、転写ベルト107の外周面に当接する図示しないクリーニングブレードが備えられている。また、転写ベルト107とクリーニングブレードとの当接箇所で、転写ベルト従動ローラ174が転写ベルト107の内周面に当接している。
給紙トレイ110は、画像形成部PA〜PDの下方に設けられ、画像形成に使用する記録用紙を収納する。排紙トレイ115は、画像形成部PA〜PDの上方に設けられ。画像形成が完了した記録用紙をフェイスダウン(画像の形成面を下側に向けた状態)で載置する。排紙トレイ133は、画像形成装置100の定着装置112側の側面に設けられ、画像形成が完了した記録用紙をフェイスアップ(画像の形成面を上側に向けた状態)で載置する。
また、画像形成装置100には、給紙トレイ110の記録用紙を転写搬送ベルトユニット108、定着装置112を経由させて排紙トレイ115に排出する用紙搬送路Sが設けられている。用紙搬送路S上には、ピックアップローラ116,レジストローラ114,定着装置112,搬送方向切換えガイド134,記録用紙を搬送する各搬送ローラ125等が配されている。
搬送ローラ125は、記録用紙の搬送を促進・補助するための、小型のローラであり、複数設けられている。ピックアップローラ116は、給紙トレイ110の端部に備えられ、給紙トレイ110から記録用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに供給する呼び込みローラである。
搬送方向切換えガイド134は、側面カバー135に回転可能に設けられており、実線で示す状態から破線で示す状態に揺動し、記録用紙の搬送先を排紙トレイ115か排紙トレイ133のどちらか一方に択一的に切り換える。実線で示す状態の場合には、記録用紙は、定着装置112と側面カバー135,搬送切換えガイド134の間に形成される搬送部S´(用紙搬送路Sの一部)を通り上部の排紙トレイ115に排出される。一方、点線で示す状態の場合は、記録用紙は搬送方向切換えガイド134の下方を通過して排紙トレイ133に排出される。
レジストローラ114は、用紙搬送路Sを搬送されている記録用紙をいったん保持する。その後、感光体ドラム103A〜103Dの表面上のトナー像を記録用紙に良好に多重転写できるように、記録用紙を感光体ドラム103A〜103Dの回転に同期してタイミングよく搬送する。
すなわち、レジストローラ114は、図示しないレジスト前検知スイッチの出力した検知信号に基づいて、各感光体ドラム103A〜103Dの表面上のトナー像の先端を記録用紙の画像形成範囲の先端に合わせるように記録用紙を搬送する。
定着装置112は、加熱ローラ2、加圧ローラ132、クリーニング装置1(図2参照)、定着制御部200(図3参照)、温度センサ260(図3参照)、ヒータ制御部270(図3参照)、図示しない押圧手段および図示しない駆動手段等から構成されている。
この発明の被清掃体に相当する加熱ローラ2は、矢印7方向に回転し、内部に備えられた図示しない加熱ヒータによって加熱される。加圧ローラ132は、矢印7方向と反対方向に回転し、圧接部(ニップ部)において加熱ローラ2に圧接する。
定着制御部200は、定着装置の動作を制御する。温度センサ260は、加熱ローラ2の表面温度を検出する。ヒータ制御部270は、加熱ヒータへの電力供給をON/OFF制御する。押圧手段は、加圧ローラ132を押圧して加熱ローラ2に当接させる。駆動手段は、加熱ローラ2および加圧ローラ132を回転駆動する。
加熱ローラ2は、温度センサ260からの信号に基づいて定着制御部200によって所定の定着温度となるように設定され、加圧ローラ132とともに記録用紙を熱圧着させ、記録用紙に転写されたトナー像を溶融・混合・圧接し、記録用紙に対して熱定着させる。
なお、トナー像の定着後の記録用紙は、搬送ローラ125によって用紙搬送路Sの反転排紙経路上を搬送され、フェイスダウンで排紙トレイ115上に排出される。
制御ユニット190は、定着制御部200も含めて画像形成装置100の全体動作を制御する。
図2は、この発明の実施形態に係るクリーニング装置1の一部の構成例を示す拡大図である。クリーニング装置1は、予め巻回された帯状の清掃部材3を繰り出す繰出ローラ4と、繰出ローラ4から繰り出された清掃部材3を巻き取る巻取ローラ5と、繰出ローラ4および巻取ローラ5の間のクリーニング位置Aで清掃部材3を加熱ローラ2に対して押圧する圧接ローラ6(ウェブ圧接ローラとも言う。)とを備えている。なお、巻取ローラ5が、本発明の巻取手段に相当する。
清掃部材3は、クリーニング位置Aで加熱ローラ2の表面に圧接し、繰出ローラ4、巻取ローラ5および圧接ローラ6が静止した状態で、回転する加熱ローラ2を摺擦する。これによって、加熱ローラ2の表面に溶融状態で付着したトナー8Aを除去し、除去したほぼ溶融状態のトナー8Aを清掃部材3と加熱ローラ2の表面とで形成される間隙Bに貯留する。
間隙Bに貯留されるトナー8Aの量が許容範囲を超えると清掃部材の清掃能力が低下するので、貯留されるトナー8Aが清掃能力を超えない所定量に達したときに、清掃部材3を巻取ローラ5が巻き取る。
具体的には、繰出ローラ4、巻取ローラ5および圧接ローラ6を巻取量に応じた回転量だけ矢印7方向に回転させる。これにより、清掃部材3を必要量だけ巻き取りつつ、間隙Bに貯留されているトナー8Aを清掃部材3に付着させて回収できる。
清掃部材3を巻き取るタイミング、巻取量および各ローラ4,5,6の駆動制御は、定着制御部200が制御する。
なお、本実施形態では、本発明の被清掃体としてローラ形状を有する加熱ローラ2を用いているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば無端ベルトを用いてもよい。
図3は、この発明の実施形態に係る定着装置112の簡単な構成を示すブロック図である。定着装置112は、定着制御部200を有し、定着制御部200に接続された指標値算出部(本発明の計数手段に相当する。)210、カウンタ220、クリーニング駆動部250、温度センサ260およびヒータ制御部270等を備えている。
定着制御部200は、画像形成装置100の制御ユニット190に含まれる全体制御部198にも接続されている。指標値算出部210は、画像形成装置100の制御ユニット190に含まれる画像処理部199にも接続されている。なお、定着制御部200には、図3に示す各部以外に、定着装置112を動作させるための各種の入力系と出力系とが接続されるが、図の煩雑さを避けるために本発明に関与しない部分は省略している。
全体制御部198は、画像形成装置100の全体動作の制御の処理を行い、接続されている画像処理部199および定着制御部200を含む各部の動作を制御する。画像処理部199は、記録用紙に形成すべき画像情報を記憶し、全体制御部198からの指示を受けて各種の画像処理を行う。画像処理部199は、画像形成の際に指標値算出部210に画像形成すべき画像情報を出力する。指標値算出部210に出力される画像情報は、カラー画像形成の場合には各色相に分解された画像情報のそれぞれであり、モノクロ画像形成の場合にはモノクロの画像情報である。なお、カラー画像形成の場合に指標値算出部210に出力される画像情報は、全色相が合成されている画像情報であってもよい。画像情報には、画像の画素データの他に画像の幅や高さ、画像種類(カラー画像またはモノクロ画像)等の情報も含まれる。
本発明の制御手段である定着制御部200は、例えば中央処理装置(CPU)を備える処理回路である。本実施形態では、定着装置112の専用処理回路として画像形成装置100の制御ユニット190とは別に構成されているが、制御ユニット190の一部に含めてもよい。
また、定着制御部200には、メモリ201が備えられている。メモリ201は、定着装置112の全体動作を制御するためのプログラム、制御処理に必要な各種の情報等を記憶している。さらに、定着制御部200は、温度センサ260によって検出された加熱ローラ2の表面温度に基づいてヒータ制御部270の動作を制御して、加熱ローラ2の表面温度を所望の温度に維持する。
クリーニング駆動部250は、繰出ローラ4、巻取ローラ5および圧接ローラ6を駆動する。したがって、巻取ローラ5およびクリーニング駆動部250は、本発明の巻取手段に相当する。
指標値算出部210は、図4に示すように、主走査方向である矢印Y方向の幅が最大の画像形成領域Mを矢印Y方向に沿ってN(N≧2)個に均等に分割した複数の分割領域m毎に、画像処理部199から入力された画像情報の指標値を計数する。指標値は、画像形成によって加熱ローラ2の表面に付着するトナー等の不要物による汚れ度合いを示す。画像形成領域Mは、記録用紙の面のうちトナー像(画像)を形成可能な領域を示す。本実施形態の画像形成領域Mは、矢印Y方向の幅が最大のA3サイズの記録用紙に画像形成する領域である。
また、指標値算出部210は、計数した複数の分割領域m毎の指標値を定着制御部200に出力する。
なお、分割領域mの個数Nは任意に設定すればよい。より厳密には、本発明の目的である清掃部材3の無駄な使用を十分に抑制するためには、分割領域mの個数Nが多い方が望ましい。ただし、分割領域mの個数Nを増加させる場合、後述するカウンタ220の数を増やす必要があり、また定着制御部200の演算処理量が増える可能性もあるため、回路の処理性能やコスト等とのバランスを考慮して適切な個数Nを設定する必要がある。
また、例えば、画像処理において8ドットもしくはその倍数単位で処理するほうが高速に処理可能な回路構成を用いる場合には、分割領域mの矢印Y方向の幅を8ドットもしくはその倍数とした方が都合の良い場合もある。そのような場合には、分割領域mの矢印Y方向の幅から画像形成領域Mの分割の仕方を決定することになる。
各分割領域mの矢印Y方向の幅は均等であることが好ましいが、分割領域m毎に異なってもよい。この場合は、各分割領域mの矢印Y方向の幅の情報を予め記憶部等に格納し、指標値算出部210に各分割領域mの矢印Y方向の幅を考慮した処理を行わせればよい。
カウンタ220は、分割領域mの個数Nだけ配設され、指標値算出部210で計数された各分割領域mの指標値を逐次積算した積算指標値を記憶する。複数のカウンタ220のそれぞれは、1の画像情報が記録用紙に形成される毎に対応する分割領域mの指標値を積算していく。なお、カウンタ220は、専用の装置である必要はなく、例えばメモリ201の中にN個の数値を記憶する領域を用意してこれをカウンタとして使用してもよい。
ある分割領域mの指標値は、単一の画像を形成した際に加熱ローラ2の表面に付着した不要物等による汚れ度合いを示す。したがって、画像形成毎の指標値を積算する積算指標値は、この分割領域mの汚れ度合い累計を示す。
定着制御部200は、複数のカウンタ220のそれぞれの積算指標値を読み出し、最大の積算指標値を判定する。その後、最大の積算指標値が基準値を超えているか否かを判定する。基準値を超えたと判定した場合、定着制御部200は、最大の積算指標値と清掃部材の清掃能力との関係から清掃部材3の巻取量を決定し、所定のタイミングでクリーニング駆動部250を駆動して清掃部材3を巻き取る。
基準値は、清掃部材3が除去したトナー(トナー8A)等の不要物が間隙Bで清掃部材3をすり抜けずに蓄積される値を示し、清掃部材3による清掃能力等に基づいて設定されている。したがって、積算指標値が基準値を超えなければ、清掃部材3によって加熱ローラ2の表面上に付着する不要物を適切に除去できる。
この基準値は、清掃部材3の繰り出しを行うタイミングにおいて、少なくとも清掃部材3の清掃能力の限界値は超えないような値に設定するのが好ましい。ゆえに、清掃部材3の能力の限界値から、1回の画像形成において生じる可能性のある汚れ量の最大値の分だけ少ない値に設定するのが望ましい。
一方、定着制御部200にて、複数のカウンタ220のそれぞれの積算指標値のうちの最大の積算指標値が基準値を超えていない場合には、清掃部材3の巻き取りを行わない。そのため、例えば、図15(A)〜(C)に示すような黒ベタ画像の位置が互いに異なる複数の画像形成を行う場合であっても、最大の積算指標値が基準値を超えない場合には、清掃部材3の巻き取りが行われない。したがって、清掃部材3の清掃能力を維持しつつ無駄に清掃部材3を消費することを抑制できる。
ここで、指標値算出部210の処理構成について詳細に説明する。
指標値算出部210は、上述したように矢印Y方向の幅が最大の画像形成領域Mを矢印Y方向にN個に分割した複数の分割領域m毎に、1の画像情報が記録用紙に形成される毎に指標値を計数する。なお、形成すべき画像情報の画像形成領域の矢印Y方向の幅がこの画像形成領域Mの矢印Y方向の幅に満たない場合、範囲外の領域については有効ドット(トナーが置かれるドット)は無しとして指標値を計数する。また、形成される画像情報の画像領域に全く重複せずに完全に範囲外となる分割領域mについては、指標値の係数処理を省略して指標値を0とする対応を行うようにしてもよい。
複数の分割領域mのそれぞれの指標値の計数は、例えば、まず入力された画像情報から各分割領域mにおける有効ドット数を計数し、この有効ドット数と分割領域m全体のドット数(分割領域mの矢印Y方向の幅のドット数と、矢印X方向の画像形成領域Mの長さ(画像形成領域Mの高さ)のドット数hの積)との比から印字率を算出する。
つまり、分割領域mの印字率は、{印字される領域の面積(有効ドット数)/画像形成される全体面積(分割領域全体のドット数)}×100によって求められる。指標値算出部210は、受信した各色相の画像情報から、全色相の画像情報を重ね合わせた状態での分割領域mの有効ドット数を計数する。有効ドットはドット中に少なくとも1つの色相のトナーが印字されるドットであり、1ドット中に複数の色相が含まれる場合であっても有効ドット数は1としてカウントする。この有効ドット数と分割領域m全体のドット数とから上述の式を用いて印字率を求めることができる。
例えば、図13(A)に示すような分割領域mが2×2ドットのカラー画像形成を行う場合、有効ドット数は3であり、この分割領域mにおける印字率は3÷4×100=75%となる。
なお、モノクロ画像形成を行う場合は、受信したモノクロの画像情報の有効ドット数を計数して印字率を求めればよい。
次に、基準サイズにおける印字率と汚れ度合いとの関係及び画像形成領域Mの高さのドット数hから指標値を計数する。基準サイズにおける印字率と汚れ度合いとの関係は、基準となる用紙サイズ(例えばA4サイズ縦向き(用紙の長手方向が矢印X方向となる向き))を定めたとき、その基準サイズでの印字率に対してどれくらいの不要物による汚れが発生するかを示す。
この基準サイズにおける印字率と汚れ度合いとの関係は、予め実験やシミュレーション等から求められる。例えば、この関係に基づく基準サイズにおける印字率と指標値との関係テーブルあるいは近似関数等を用意しておき、算出された印字率から関係テーブルの参照や近似関数を用いた関数計算によって基準サイズにおける指標値を求める。なお、汚れ度合いは、単純に有効ドット数の増加により比例して増加するわけではなく、同じ有効ドット数であっても印字率によって異なってくる。
次に、基準サイズの画像形成領域Mの高さのドット数をHとし、算出された印字率から求めた基準サイズの指標値をh/H倍する。これにより、高さのドット数h場合の画像形成領域Mの指標値を求めることができる。ここで、画像形成領域Mの高さのドット数hを用いるのは、印字率が同じであっても、形成される画像情報の矢印X方向の画像形成領域のサイズ(ドット数)が大きいと、使用されるトナーの量も多くなって汚れ度合いが大きくなるからである。したがって、矢印X方向のサイズが異なる場合であっても、正確に指標値を求めることができる。
なお、画像形成領域Mの高さドット数hが一定の場合や処理を省略させたい場合等には基準サイズの指標値にh/H倍しない構成であってもよい。
これらの関係テーブルあるいは近似関数の情報は、指標値算出部210が有する記憶部210Aに格納される。このテーブルあるいは近似関数の情報は固定でもよいが、指標値算出部210に書き換え可能な記憶部を設けてテーブルあるいは近似関数の情報を格納し、情報を変更できるように構成することも可能である。このような構成にすると、機種構成や使用するトナーが変更された場合でも、テーブルあるいは近似関数を変更して対応可能となる。
なお、複数の分割領域mの矢印Y方向の幅が異なる構成の場合には、各分割領域mの矢印Y方向の幅(ドット数)の情報も指標値算出部210の記憶部210Aに格納される。
一方、複数の分割領域mの矢印Y方向の幅が全て同一である構成の場合は、印字率を計数する代わりに有効ドット数と画像形成領域Mの高さのドット数hとの比から基準サイズにおける指標値を計数するように処理の簡略化を図ることも可能である。
この場合、分割領域mの幅のドット数を定数T、基準サイズにおける印字率xに対する指標値yの関係をy=f(x)とすると、有効ドット数と画像形成領域Mの高さのドット数hとの比wに対する指標値の関係y=g(w)は、x=w/Tであるのでy=g(w)=f(w/T)となる。したがって、基準サイズにおける印字率に対する指標値が得られているならば、単純な変換で有効ドット数及び画像形成領域Mの高さのドット数hの比と基準サイズにおける指標値との関係が得られる。あるいは、予め実験やシミュレーション等で有効ドット数及び画像形成領域Mの高さのドット数hの比と基準サイズにおける指標値との関係を直接求めてもよい。
形成される画像がカラー画像の場合には、複数色のトナーを使用するため、一般にモノクロ画像よりも必要なトナー量が多くなり、モノクロ画像の場合よりも汚れ度合いが大きくなる傾向がある。したがって、モノクロ画像とカラー画像の場合のそれぞれについて、実験やシミュレーション等から基準サイズにおける印字率と汚れ度合いとの関係を求め、関係テーブルあるいは近似関数の情報をそれぞれ記憶部210Aに格納するのがよい。指標値算出部210は、画像情報に含まれる画像種類からモノクロ画像形成かカラー画像形成かを判定し、対応する関係テーブルあるいは近似関数を用いればよい。
なお、コスト面等での制約により指標値算出部210の処理を簡略化したい場合には、例えばカラー画像形成する際、モノクロ画像用の関係テーブルを使用して計数した指標値に所定の数値を乗算した値をカラー画像形成時の指標値として用いることもできる。なお、所定の数値は、予め実験やシミュレーション等の結果に基づいて設定可能である。
本実施形態では、カラー画像を形成する場合等の複数色のトナーを使用して画像形成を行う場合は、C,M,Y,Kの色相に分解された画像情報から、全色相の画像情報を重ね合わせた状態の画像情報の有効ドット数を計数しているが、各色相の画像情報の有効ドット数を計数して印字率を求めてもよい。
具体的には、指標値算出部210は、各分割領域mにおけるC,M,Y,Kの各色相の画像情報の有効ドット数を計数し、分割領域mのそれぞれの各色相の有効ドット数を合計した合計有効ドット数から印字率を求める。例えば、図13(A)に示すような2×2ドットの分割領域mのカラー画像形成を行う場合、受信した各色相の画像情報は図13(B)に示す状態となる。したがって、各色相の画像情報の有効ドット数は、C=2,M=1,Y=2,K=0となって合計有効ドット数は5となる。したがって、分割領域mの印字率は5÷16×100≒31%となる。
なお、画像形成領域Mの矢印Y方向の幅が一定の場合には、上述のように有効ドット数(合計有効ドット数)と画像形成領域Mの高さのドット数hとの比から基準サイズにおける指標値を計数するように処理の簡略化を図ることも可能である。この場合も、上述のように予め実験やシミュレーション等での合計した有効ドット数及び画像の高さのドット数hの比と基準サイズにおける指標値との関係を求めておき、関係テーブルあるいは近似関数の情報をそれぞれ記憶部210Aに格納すればよい。そして指標値算出部210は、対応する関係テーブルあるいは近似関数を用いて、合計有効ドット数から指標値を計数すればよい。
一方、複数の分割領域mの矢印Y方向の幅が異なる構成の場合には、予め基準となるY方向の幅のドット数(基準幅)Qを定め、基準幅Qの分割領域mにおける合計有効ドット数及び画像形成領域Mの高さのドット数hの比と基準サイズにおける指標値との関係を、予め実験やシミュレーション等から求めておく。そして、算出された分割領域mの矢印Y方向の幅のドット数がqで合計した有効ドット数をdとすると、基準幅Qに相当する合計有効ドット数に換算した値、すなわち、d×q÷Qの値に対する基準サイズにおける指標値を求めるようにすれば処理を簡略化することができる。
さらに、例えば各色相の画像情報の有効ドット数から印字率を計数して各色相の指標値(色相別指標値)を求め、分割領域mのそれぞれの色相別指標値を合計して指標値を計数するようにしてもよい。また、印字率と色相別指標値との関係は、予めシミュレーション等によって色相毎に定めてもよい。
したがって、本発明の印字率を求める方法は、上述したように、合成された状態での画像情報の有効ドット数から求める方法と、各色相に分解された状態での画像情報の有効ドット数から求める方法との2種類がある。また、これらの方法は指標値算出部210に入力される画像情報が、全色相が合成された状態の画像情報である場合、各色相に分解された状態での画像情報である場合のどちらの場合でも用いることができる。
図5は、清掃部材3の巻き取りの手順を示すフローチャートである。
画像形成時に、画像処理部199から指標値算出部210に画像情報が出力されると、指標値算出部210は、上述した処理を行って複数の分割領域mのそれぞれの指標値を計数し、定着制御部200に出力する。定着制御部200は、まず受信した各分割領域mの指標値を積算指標値に積算する(S1)。具体的には、対応するカウンタ220に出力し、格納されている積算指標値に積算させる。
次に、全てのカウンタ220の積算指標値を読み出し、その中で最大の積算指標値を求める(S2)。その後、最大の積算指標値が基準値を超えているか否かを判断し(S3)、基準値以下であると判断した場合は処理を終了する。一方、S3の処理において基準値を超えていると判断した場合は、全てのカウンタ220をリセット(積算指標値を0に設定)する(S4)。
次に、所定のタイミングで清掃部材3を予め決定されている巻取量だけ巻き取り(S5)、処理を終了する。所定のタイミングは、記録用紙に形成されたトナー像を定着装置112で定着させて定着装置112から排出するまでの定着動作の完了後から、次の新たな記録用紙が定着装置112に搬送されて定着動作が行われるまでの間であればよいが、加熱ローラ2が回転し、表面温度がトナーを溶融する温度となっている時が好ましい。
また、記録用紙と加熱ローラ2の接する位置と、加熱ローラ2と清掃部材3が接する位置は異なるため、定着動作が完了してから、この定着動作により加熱ローラ2に付着した全ての汚れが清掃部材3と加熱ローラ2との間隙Bに蓄積されるまでには若干のタイムラグが生じる。ゆえに、所定のタイミングは、定着動作の完了直後ではなく、そこから加熱ローラ2に付着した全ての不要物が間隙Bに貯留されるようになるまで待ってから行うのが好ましい。
ここで、清掃部材3の巻取量は、間隙Bに貯留する不要物を完全に除去し、クリーニング位置Aでの清掃部材3を未使用の部分に更新できる量である。つまり、清掃部材3の清掃能力に関係する。
清掃能力は、クリーニング装置1の構造、使用する清掃部材、トナーの材質等の種々の要因によって異なるが、これらの要因が同一の機種構成に対しては、予め実験やシミュレーション等からこの相関関係を求めることが可能である。
したがって、本実施形態では、最大の積算指標値と清掃部材3の清掃能力との関係から求めた巻取量の値を固定値として予めメモリ201に格納している。これにより、予め決められた一定量を巻き取るだけでよい上に、巻き取り精度が厳密でなくても誤差の分を考慮して巻取量を大きめに設定しておけばよいため、クリーニング装置1やクリーニング駆動部250の構成を簡素化でき、また安価な部品を使用することによるコストダウンを図りやすくなる。
一方、クリーニング駆動部250が高精度で巻取量に応じて清掃部材3を巻き取りできる構成であれば巻取量を固定せず、S4またはS5の処理において、定着制御部200が積算指標値と清掃部材3の清掃能力との関係から巻取量を決定すればよい。これにより、巻取量を固定値とするよりも清掃部材3の効率的に使用することが可能となる。
特許文献1〜3の従来技術においては、間隙Bに貯留する不要物による汚れ度合いに応じて清掃部材の巻取量を変えているが、これは清掃部材の巻取量が大きいほど、清掃部材に付随して解消される汚れ度合いも大きくなるからである(ただし、清掃部材をある程度送ると汚れが完全に除去され、それ以上は送っても無駄となる)。つまり、清掃部材3の巻取量と解消される汚れ度合いとの間には、ほぼ一定の相関関係がある。したがって、清掃部材の巻取量と汚れ度合いを示す指標値との間にもほぼ一定の相関関係がある。
この相関関係は、上述した清掃部材3の清掃能力に基づいている。したがって、積算指標値と清掃能力との関係から、ある量の積算指標値に対応する汚れの度合いを解消するのに必要な清掃部材3の巻取量を求めることが可能である。
したがって、例えば積算指標値と清掃能力との関係に基づいて積算指標値と清掃部材3の巻取量との関係テーブルまたは近似関数の情報を予め定着制御部200のメモリ201に格納し、S4またはS5の処理において最大の積算指標値に対する巻取量を関係テーブルから読み出す、または、関数計算によって求める。
例えば、分割領域mの個数N=3、基準値=10とし、積算指標値をZ減らすのに必要な清掃部材3の巻取量がZmmという単純化した仮想的なモデルを想定する。画像形成における3つの分割領域mの指標値をそれぞれa,b,cとして(a,b,c)と表記し、同様に3つの分割領域mの積算指標値を[a,b,c]と表記する。
指標値が(6,3,3)、(6,3,3)、(3,6,3)、(3,6,3)、(3,3,6)、(3,3,6)、となる6つの画像を順に形成する場合を考える。この画像の形成の際の積算指標値、巻取量等の推移を図6に示す。同図に示すように、2番目の画像形成において、各分割領域mの積算指標値は[12,6,6]となり、1つ目の分割領域mの指標値が基準値を超えるため、清掃部材3の巻き取りが必要となる。
したがって、巻取量を12、各分割領域mの積算指標値を[0,0,0]とし、清掃部材3を12mmを巻き取る。最終的に6番目の画像の形成を終了した段階で清掃部材3は合計36mm巻き取られることになる。なお、積算指標値が[0,0,0]で加熱ローラ2の表面上の全ての不要物が回収された状態となる。
以上のようにして、例えば印字率が局所的に偏るような画像の形成に対しても、清掃部材3の巻取量が不足して加熱ローラ2を十分にクリーニングできなくなることを防ぐだけでなく、複数の画像形成において印字率の分布が大きく異なる場合であっても、清掃部材3の清掃能力の許容範囲を考慮した清掃部材3の巻取量を適切に制御できる。これにより、清掃能力を維持しつつ、より効率的に清掃部材3を使用することができる。
なお、本実施形態では、定着制御部200に本発明の制御手段が含まれているが、定着制御部200とは別個にクリーニング装置1に巻取量を制御する制御手段を設けてもよい。
(第2実施の形態)
本実施形態では、清掃部材3の巻取量を最大の積算指標値と清掃部材3の清掃能力との関係から、清掃能力の許容範囲内で間隙Bの不要物の残留を許容するように清掃部材3の巻取量を制御する。その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態では、清掃部材3の巻取量を最大の積算指標値と清掃部材3の清掃能力との関係から、清掃能力の許容範囲内で間隙Bの不要物の残留を許容するように清掃部材3の巻取量を制御する。その他の構成は第1実施形態と同様である。
第1実施形態では、積算指標値が基準値を超えた際に清掃部材3と加熱ローラ2との間隙Bに貯留する不要物を完全に回収すべく清掃部材3の巻取量を制御している。ここで、分割領域mの一つが基準値を超えても他の分割領域mが超えていない場合には、他の分割領域mには清掃能力が残っていることになる。
また、既に述べたように、間隙Bに貯留する不要物の量が清掃部材3の清掃能力の許容範囲内にある間は、すぐに清掃部材3を巻き取らなくても問題ない。したがって、積算指標値が基準値を超えた場合に、貯留する不要物を完全に回収するのではなく、清掃部材3の清掃能力の許容範囲内で不要物の残留を許容するように清掃部材3の巻取量を抑えることで、清掃部材3の無駄をより少なくできる。
図6に示す例と同様に、分割領域mの個数N=3、基準値=10とし、積算指標値をZ減らすのに必要な清掃部材3の巻取量がZmmという単純化した仮想的なモデルを想定する。画像形成における3つの分割領域mの指標値をそれぞれa,b,cとして(a,b,c)と表記し、同様に3つの分割領域mの積算指標値を[a,b,c]と表記する。
指標値が(6,3,3)、(6,3,3)、(3,6,3)、(3,6,3)、(3,3,6)、(3,3,6)、となる6つの画像を順に形成する場合を考える。この画像の形成の際の積算指標値、巻取量等の推移を図7に示す。同図に示すように、2番目の画像形成において、各分割領域mの積算指標値は[12,6,6]となり、1つ目の分割領域mの指標値が基準値を超えるため、清掃部材3の巻き取りが必要となる。
ここで、第1実施形態では、清掃部材3を12mm巻き取り、積算指標値が[0,0,0]となる。2番目の画像形成において[12,6,6]の場合、1つ目の分割領域mは基準値を越えているが、2つ目と3つ目の分割領域mは、基準値(10)−6=4の指標値に相当する清掃能力の余裕が残っていることになる。そこで、本実施形態では、残っている余裕の清掃能力を十分に活用できるように、最大の積算指標値が基準値を超えた分だけ清掃部材3を巻き取る制御を行っている。これにより、分割領域m全体の積算指標値を常に基準値以内に維持しつつ、基準値を越えなかった分割領域mの清掃能力の余裕を生かすことができる。
具体的には、2番目の画像形成の際、最大の積算指標値(12)−基準値(10)=2に対応する2mmを巻取量と決定し、清掃部材3の巻き取りを行う。
この時、全ての分割領域mの積算指標値を2減少させ、[10,4,4]とする。以下、図7に示すように推移し、6番目の画像形成が終了した段階で清掃部材3は合計14mm巻き取られることになる。ただし、この状態では積算指標値が[10,10,10]となっているので、図6に示す最終状態[0,0,0]よりも汚れが残っている。したがって、正確に比較するため、この状態で仮に清掃部材3を10mm巻き取って積算指標値を[0,0,0]とし、図6に示す最終状態と対等に比較すると巻取量は合計24mmとなるが、図6に示す最終状態の巻取量の合計36mmよりも少なくなる。
このように、清掃部材3の清掃能力の範囲内で汚れの残留を許容するように清掃部材3の巻取量を制御することで、清掃部材3の清掃能力を維持しつつ、より効率的に清掃部材3を使用できる。
なお、図7の例にはないが、清掃部材3の巻取量による積算指標値の減少量が、いずれかの積算指標値を超える場合、超える積算指標値を有する分割領域mの減算後の積算指標値は0とする。これは、清掃部材3の巻き取りによって、その分割領域mの不要物が完全に回収されることになるからである。例えば、積算指標値[13,2,2]のような場合に巻取量3mmとした場合、各積算指標値は3減少することになるが、その結果は[10,−1,−1]ではなく[10,0,0]となる。
(第2実施形態の他の態様)
また、本実施形態では、基準値を超えた分だけ清掃部材3を送るようにしているが、この場合、最大の積算指標値が基準値に等しい状態が維持され続け、毎回の画像形成毎に清掃部材3を巻き取る制御が行われる。しかしながら、耐久性等の理由から貯留する不要物の量が最大の状態で長時間続くことは避けるべきであり、あるいは印字速度向上や消費電力等の理由から巻き取りの頻度は減らすべきでる。また、機械的な制約等の理由から一回あたりの巻取量が所定値以上の大きさが必要になり、巻取量の値によっては適切に清掃部材3を巻き取ることができない場合もある。
また、本実施形態では、基準値を超えた分だけ清掃部材3を送るようにしているが、この場合、最大の積算指標値が基準値に等しい状態が維持され続け、毎回の画像形成毎に清掃部材3を巻き取る制御が行われる。しかしながら、耐久性等の理由から貯留する不要物の量が最大の状態で長時間続くことは避けるべきであり、あるいは印字速度向上や消費電力等の理由から巻き取りの頻度は減らすべきでる。また、機械的な制約等の理由から一回あたりの巻取量が所定値以上の大きさが必要になり、巻取量の値によっては適切に清掃部材3を巻き取ることができない場合もある。
そこで、基準値より小さい第2基準値をメモリ201等に格納し、清掃部材3の巻取量を最大の積算指標値から第2基準値を引いた値と清掃部材3の清掃能力との関係から決定するようにしてもよい。
例えば、第2基準値=5として図6及び図7で説明した例を用いてこの制御を適用した場合の推移を図8に示す。同図に示すように、2番目の画像形成において積算指標値[12,6,6]となるため、最大の積算指標値(12)−第2基準値(5)=7に対応する7mmを巻取量とする。この時、全ての分割領域mの積算指標値を7減少させると、積算指標値[5,−1,−1]となるが、上述したように積算指標値の減少量が、積算指標値を超える場合は0に設定する。したがって、[5,0,0]となる。
これにより、6番目の画像形成を終了した段階で清掃部材3は合計21mm送られることになる。また、図6の最終状態の積算指標値[0,0,0]と対等に比較すべく、5mm清掃部材3を巻き取って[0,0,0]とした場合、巻取量は合計26mmとなり、図7に示す場合よりも若干、清掃部材3の消費量が多くなる。一方で、清掃部材3の巻き取り回数が減少し、また1回あたりの巻取量が大きくなって積算指標値(すなわち、貯留する不要物の量)が少なくなっている。
第2基準値が小さいほど巻取量が多くなるので、清掃部材3の巻き取り後の間隙Bに残留する不要物が少なくなり、清掃部材3の巻き取り制御が発生する確率も低下するが、基準値を越えなかった分割領域mについては清掃能力を完全に使い切らずに巻き取られることが多くなるので、清掃部材3の無駄をより少なくできる可能性も減少することになる。したがって、総合的なバランスを考慮して第2基準値の値を決める必要がある。
なお、ここで、第2基準値=基準値とすると、上述した基準値を超えた分だけ清掃部材3を巻き取る第2実施形態の態様そのものとなる。したがって、第2基準値は第2基準値=基準値の場合も許容することにより、上述の第2実施形態の2つの態様を、1つの実施態様にまとめられる。以後、第2基準値は、基準値以下の値であるとし、巻き取り制御実行後に残留する不要物の量、巻き取り制御の発生確率、清掃部材3の消費量等の総合的なバランスを考慮して第2基準値の値を決める必要がある。
図9は、この発明の実施形態に係る清掃部材3の巻き取りの手順を示すフローチャートである。同図に示すS11〜S13までの処理は、図5に示すS1〜S3の処理と同様であるので、S14,S15の処理について説明する。
S13の処理において、最大の積算指標値が基準値を超えていると判断した場合は、定着制御部200は、(最大の積算指標値−第2基準値)と清掃部材3の清掃能力との関係から巻取量を決定し、全ての分割領域mの積算指標値を(最大の積算指標値−第2基準値)だけ減算する(S14)。なお、減算後の値が負となる場合は0とする。巻取量は、(最大の積算指標値−第2基準値)に対して上述したように予めメモリ201等に記憶している関係テーブル等を用いて決定する。
その後、図5に示すS5の処理と同様に、所定のタイミングで清掃部材3を決定された巻取量だけ巻き取り(S15)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、積算指標値が基準値を超えた場合に清掃部材3の清掃能力の許容範囲内で不要物の残留を許容するように清掃部材3の巻取量を制御している。これにより、上述の第1実施形態に比べて、より効率的に清掃部材3を使用することができる。また、第2基準値の値を調整することで、残留する不要物の量の最大値や巻き取り制御の発生確率、1回あたりの巻取量の最小値等を調整することが可能になるため、これらの要素に対して何らかの制約等が生じる場合にも柔軟に対応することが可能となる。
(第3実施形態)
本実施形態では、全ての分割領域mの積算指標値のうち最小の積算指標値を求め、最大の積算指標値が基準値を超えた際、(最大の積算指標値−第2基準値)の値と最小の積算指標値とを比較して大きい方の値に対応する巻取量だけ清掃部材3を巻き取る。
本実施形態では、全ての分割領域mの積算指標値のうち最小の積算指標値を求め、最大の積算指標値が基準値を超えた際、(最大の積算指標値−第2基準値)の値と最小の積算指標値とを比較して大きい方の値に対応する巻取量だけ清掃部材3を巻き取る。
さらに、最大の積算指標値が基準値以下となる際、最小の積算指標値に応じた巻取量だけ清掃部材3を巻き取る。その他の構成は第1実施形態と同様である。
第2実施形態の図7に示す例では、6番目の画像形成により積算指標値は[13,13,13]となり、この場合に巻取量が3であるので最終的に積算指標値は[10,10,10]となる。この場合、どの分割領域mも積算指標値が13であるから巻取量を13とすることで、残留する不要物を完全に回収できる。同様に図7の2番目の画像形成において、積算指標値[12,6,6]の状態では巻取量を2ではなく6とすれば、全ての分割領域mで清掃部材3の清掃能力を無駄にすることなく積算指標値が[6,0,0]となり、図7に示す例の積算指標値[10,4,4]よりも残留する不要物の量が少なくなる。
したがって、本実施形態のように、最大の積算指標値が基準値を超えた際、(最大の積算指標値−第2基準値)の値と最小の積算指標値とを比較して大きい方の値に対応する巻取量だけ清掃部材3を巻き取ることで、清掃部材3の清掃能力を無駄にせずに残留する汚れを最小にできる。
さらに、最大の積算指標値が基準値以下となる際、最小の積算指標値に応じた巻取量だけ清掃部材3を巻き取っているので、同じく清掃部材3を無駄にせずに残留する不要物の量を最小にできる。なお、最小の積算指標値が0で巻取量が0となる場合、清掃部材3は巻き取らない。
例えば、上述の図6、図7に示す例に適用した場合の積算指標値、巻取量等の推移を図10に示す。6番目の画像形成後に[0,0,0]の状態となるのに必要な清掃部材3の合計の巻取量は24mmで、図6に示す例の36mmよりも少なく、図7に示す例と同じであるが、積算指標値(すなわち、残留する汚れ度合い)が図7の場合よりも全体的に少なくなっている。
なお、上記のように最大の積算指標値が基準値を超えていない場合でも無条件に最小の積算指標値に応じた巻取量だけ清掃部材3を巻き取ると、清掃部材3の巻き取り制御の発生確率が増えることになる。このため、画像形成速度の向上や消費電力の低減等の理由により巻き取り制御の発生頻度を低減させたい場合や、機械的な制約等の理由により一回あたりの巻取量が所定値以上の大きさが必要な場合には、最小の積算指標値に対する閾値として基準値より小さい第3基準値を定めて予めメモリ201等に格納し、最小の積算指標値が第3基準値を超えたときのみ最小の積算指標値に応じた巻取量だけ清掃部材3を巻き取るようにすればよい。
この第3基準値の値は、第2基準値の値とは無関係に定めることができる。また、第3基準値の値は清掃部材3の消費量には影響しない。また、第3基準値=0とすると、上述した、最大の積算指標値が基準値を超えていない場合でも無条件に最小の積算指標値に応じた巻取量だけ清掃部材3を巻き取る実施形態の態様と同じになる。
一方、第3基準値の値を大きくすると、清掃部材3の巻取り制御の発生確率が減るが、残留する不要物の量は増えることになるので、総合的なバランスを考慮して第3基準値の値を決めるのがよい。
例えば、分割領域mの個数N=3、基準値=10、第2基準値=6、第3基準値=5とし、積算指標値をZ減らすのに必要な清掃部材3の巻取量がZmmという単純化した仮想的なモデルを想定する。画像形成における3つの分割領域mの指標値をそれぞれa,b,cとして(a,b,c)と表記し、同様に3つの分割領域mの積算指標値を[a,b,c]と表記する。
上述の図6〜8に示す例と同様に、指標値が(6,3,3)、(6,3,3)、(3,6,3)、(3,6,3)、(3,3,6)、(3,3,6)、となる6つの画像を順に形成する場合を考える。この画像の形成の際の推移を図11に示す。図10に示す場合よりも清掃部材3の巻き取り制御の発生回数が減少し、1回あたりの巻取量が大きくなる一方、積算指標値(すなわち、残留する汚れ)は図7に示す例よりも少ないが図10に示す例よりは大きくなっている。
図12は、この発明の実施形態に係る清掃部材3の巻き取りの手順を示すフローチャートである。
画像形成時に、画像処理部199から指標値算出部210に画像情報が出力されると、指標値算出部210は、複数の分割領域mのそれぞれの指標値を計数し、定着制御部200に出力する。定着処理部200は、図5に示すS1の処理と同様に、受信した各分割領域mの指標値を積算指標値に積算する(S101)。
次に、読み出した全てのカウンタ220の積算指標値の中で最大の積算指標値と最小の積算指標値を求める(S102)。その後、最大の積算指標値が基準値を超えているか否かを判断し(S103)、S103の処理において、基準値を超えていると判断した場合は(最大の積算指標値−第2基準値)の値が最小の積算指標値より大きいか否かを判断する(S104)。(最大の積算指標値−第2基準値)の値が最小の積算指標値より小さいと判断した場合、S108の処理に移行する。
一方、S104の処理において、(最大の積算指標値−第2基準値)の値が最小の積算指標値より大きいと判断した場合、図9に示すS14の処理と同様に、(最大の積算指標値−第2基準値)と清掃部材3の清掃能力との関係から巻取量を決定し、全ての分割領域mの積算指標値を(最大の積算指標値−第2基準値)だけ減算する(S105)。
その後、図9に示すS15の処理と同様に、所定のタイミングで清掃部材3を決定された巻取量だけ巻き取り(S106)、処理を終了する。
一方、S103の処理において、基準値以下であると判断した場合は、最小の積算指標値が第3基準値よりも大きいか否かを判断し(S107)、大きくなければ処理を終了する。また、S107の処理において、最小の積算指標値が第3基準値よりも大きいと判断した場合は、S105の処理と同様に、最小の積算指標値と清掃部材3の清掃能力との関係から巻取量を決定し、全ての分割領域mの積算指標値を最小の積算指標値だけ減算する(S108)。
その後、S106の処理と同様に、所定のタイミングで清掃部材3を決定された巻取量だけ巻き取り(S109)、処理を終了する。
以上のようにして、本実施形態では、最大の積算指標値だけでなく、最小の積算指標値をも考慮して清掃部材3の巻き取り制御を実現している。これにより、清掃部材3の清掃能力を無駄にせずに、第1実施形態および第2実施形態よりも残留する不要物の量を少なくすることが可能になった。また、第3基準値の値を調整することで、最小の積算指標値に関する巻き取り制御の発生確率や1回のあたり巻取量の最小値等を調整することが可能になるため、これらの要素に対して何らかの制約等が生じる場合にも柔軟に対応することが可能となる。
1−クリーニング装置
2−加熱ローラ
3−清掃部材
6−圧接ローラ
7−繰出ローラ
100−画像形成装置
112−定着装置
200−定着制御部
210−指標値算出部
220−カウンタ
M−画像形成領域
m−分割領域
2−加熱ローラ
3−清掃部材
6−圧接ローラ
7−繰出ローラ
100−画像形成装置
112−定着装置
200−定着制御部
210−指標値算出部
220−カウンタ
M−画像形成領域
m−分割領域
Claims (15)
- 画像情報に基づいて画像形成部で記録媒体の面に形成された現像剤像を加熱、定着させる被清掃体の表面に一部が当接する清掃部材であって、前記被清掃体の表面上に付着している不要物を除去、回収する帯状の清掃部材と、
前記清掃部材を巻き取る巻取手段と、
前記画像形成部の主走査方向について最大の画像形成領域を前記主走査方向に沿って分割した複数の分割領域毎に、前記画像情報毎の印字率を計数し、予め規定された関係に基づいて前記印字率に対応した被清掃体の汚れ度合いを示す指標値を計数する計数手段と、
前記指標値を前記複数の分割領域毎に積算する積算手段と、
前記積算手段によって積算された積算指標値のうち最大の積算指標値と前記清掃部材の清掃能力に基づいて予め規定された基準値とを比較し、前記最大の積算指標値が前記基準値を超えたと判断した際、前記最大の積算指標値と前記清掃能力との関係に基づいて前記巻取手段の動作を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするクリーニング装置。 - 前記計数手段は、前記画像情報から分解された各色相の画像情報について、前記複数の分割領域のそれぞれの有効ドット数をカウントし、前記複数の分割領域のそれぞれの各色相の有効ドット数を合計した値を用いて前記印字率を計数することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記計数手段は、前記印字率に加えて前記画像情報の前記主走査方向に直交する副走査方向のドット数を用いて前記指標値を計数することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、一定量の前記清掃部材を巻き取るように前記巻取手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記最大の積算指標値と前記基準値との差に応じた量の前記清掃部材を巻き取るように前記巻取手段の動作を制御すること特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記最大の積算指標値と前記基準値よりも小さい第2基準値との差に応じた量の前記清掃部材を巻き取るように前記巻取手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記最大の積算指標値と前記基準値との差の値、および、前記複数の分割領域のそれぞれの前記積算指標値における最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量の前記清掃部材を巻き取るように前記巻取手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記最大の積算指標値と前記基準値よりも小さい第2基準値との差の値、及び、前記複数の分割領域のそれぞれの前記積算指標値における最小の積算指標値のうち大きい方の値に応じた量の前記清掃部材を巻き取るように前記巻取手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記最大の積算指標値が前記基準値以下であると判断した際、前記複数の分割領域のそれぞれの前記積算指標値における最小の積算指標値に応じて前記巻取手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記最大の積算指標値が前記基準値以下であると判断し、且つ、前記複数の分割領域のそれぞれの前記積算指標値における最小の積算指標値が前記基準値より小さい第3基準値よりも大きいと判断した際、前記最小の積算指標値に応じて前記巻取手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記積算手段は、前記複数の分割領域毎に前記指標値を積算し、積算した前記積算指標値を記憶する複数のカウンタであることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記清掃部材の巻き取りの際、前記清掃部材の巻取量に応じて前記複数の分割領域毎に前記積算指標値を減算し、前記減算した前記積算指標値が負となった際は前記積算指標値を0とすることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記制御手段は、前記清掃部材の巻き取りの際、前記清掃部材の巻取量に関わらず前記複数の分割領域毎の前記積算指標値を0に設定することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 画像情報に基づいて記録媒体の面に形成された現像剤像を加熱、定着させる被清掃体と、
請求項1〜13の何れかに記載のクリーニング装置と、を備えたことを特徴とする定着装置。 - 画像情報に基づいて記録媒体の面に現像剤像を形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、
現像剤像が形成された前記記録媒体の面に当接して現像剤を加熱、定着させる請求項14に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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