JP2006293622A - 指令生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低剛性の機械であっても、振動を励起することなく、所望の位置決め時間に対して遅れなく位置決め動作を行うことができる指令を与える指令生成装置を提供する。
【解決手段】 機械4を位置決め時間2t0に目標位置Dに移動させる位置指令の1回微分指令である速度指令と、機械4に発生する振動周波数ωから決定される伝達関数のインパルス応答との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段5と、指令形状算出手段5により算出された位置指令のn回微分指令形状信号をn回積分し、位置決め時間2t0での位置指令を目標位置に対応させる定数をかけることにより、位置指令を算出する対応処理手段6とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、機械、特に低剛性の機械を駆動するためのアクチュエータを駆動制御する制御装置に指令を与える指令生成装置に関するものである。
従来の指令生成装置には、位置決め用の指令にノッチフィルタ等のフィルタを挿入して機械を駆動する際に発生する振動の共振周波数をカットした指令を与えることで、当該機械の駆動時における振動を抑制するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献2に示す装置では、振動周期に応じて加速度指令をステップ的に変化させたときの動的な挙動に基づく位相平面に基づいて指令を構成している。これにより、機械の変形を静的変形以下に抑えて高速の移動を可能としている。
また、特許文献3に示すように、機械の振動モデルを定め、このモデルを元に位置決め開始時間と位置決め時間において機械が停止するという条件の下で多項式形状指令に関する係数パラメータを、高次元一次方程式等の計算処理を行うことにより決定する指令生成方法がある。これにより、低剛性の柔軟構造物を指令に追従させることができる。
特許文献4に示す方法では、加速時間、減速時間を機械振動周期の整数倍にした指令を与えることで、移動の際に発生する機械振動を抑制している。
特開2003−65385号公報 特許第2551868号公報 特開2002−91570号公報 特開昭54−98477号公報
特許文献1に代表される従来の指令生成装置では、位置決め指令にフィルタを挿入することにより、指令払出時間がフィルタ挿入前の指令払出時間に比べ伸びてしまい、その結果として所望の位置決め時間に対して位置決め動作が遅れるという課題がある。また、フィルタとしてノッチフィルタを用いた場合、指令信号が急峻に変化する形状に整形されてしまう場合もあるため、高次モードの振動を励起しやすく、また駆動機器の追従特性が十分高くない急峻な変化を有する指令通りにアクチュエータが動作できないという課題がある。
特許文献2に開示される装置での指令では、加速度指令形状がステップ状になるため、指令信号に高周波成分を多く含み高次モードの振動を励起しやすく、また駆動機器の追従特性が十分高くないと指令通りにアクチュエータが動作できない。
特許文献3の方法では、計算された結果がどのような形状になるかは計算前に予測不可能であり、場合によっては目標位置を一旦通り過ぎてから後退して目標位置に到達するといった位置決め指令信号に適さない形状が計算結果として現れる可能性も否定できないという課題がある。
また、高次1次方程式を解く際、係数行列の条件数が大きい場合には計算誤差が発生する。誤差を含む係数で指令値を構成すると、終端条件を厳密に満たすことができず残留振動が発生したり、最悪の場合、目標位置と異なる位置に位置決めがされる可能性もある。
特許文献4に開示される方法では、任意に加減速時間を決めることができない。このことから、特に速度指令形状が三角となる指令に、この方法を適用すると所望の位置決め時間での位置決めが不可能になるという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、低剛性の機械であっても、振動を励起することなく、所望の位置決め時間に対して遅れなく位置決め動作を行うことができる指令を与える指令生成装置を得ることを目的とする。
この発明に係る指令生成装置は、駆動制御対象物を位置決め時間に目標位置に移動させる位置指令の1回微分指令である速度指令と、駆動制御対象物に発生する振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段と、指令形状算出手段により算出された位置指令のn回微分指令形状信号をn回積分し、位置決め時間での位置指令を目標位置に対応させる定数をかけることにより、位置指令を算出する対応処理手段とを備えるものである。
この発明によれば、駆動制御対象物を位置決め時間に目標位置に移動させる位置指令の1回微分指令である速度指令と、駆動制御対象物に発生する振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段と、指令形状算出手段により算出された位置指令のn回微分指令形状信号をn回積分し、位置決め時間での位置指令を目標位置に対応させる定数をかけることにより、位置指令を算出する対応処理手段とを備えるので、低剛性の機械であっても振動を励起することなく、所望の位置決め時間に対して遅れなく位置決め動作を行う指令を与えることができるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。図において、当該制御システムは、本実施の形態による指令生成装置1、アクチュエータ駆動制御装置2、アクチュエータ3及び駆動制御される機械(駆動制御対象物)4から構成される。
アクチュエータ駆動制御装置2は、アクチュエータ3に駆動エネルギーを供給してアクチュエータ3による機械4の駆動を制御する。例えば、アクチュエータ3がサーボモータである場合にはサーボアンプがこれに相当するものであり、サーボモータに対し電流を供給するものである。なお、アクチュエータ駆動制御装置2としては、目標指令と検出値を比較する制御ループを組むフィードバック制御が行われていても構わないし、制御ループを組まない開ループの制御が行われてもよい。また、二自由度制御などの制御が行われていてもよい。
アクチュエータ3は、機械4に直接駆動力を与えて駆動させる。アクチュエータ3としては、機械を駆動できるものであれば良く、例えば回転型サーボモータ、リニアモータ、ステッピングモータ、油圧モータ、ピエゾ素子など何であってもかまわない。機械4は、アクチュエータ3が発生する駆動力により所望の位置決め動作を行う。機械4としては、例えばロボットや半導体製造装置の駆動部等が考えられるが、位置決め制御が必要とされる機械であれば、何に適用してもよい。通常、機械4には剛性の弱い部分が存在することが多く、位置決め動作を行うと停止時に当該剛性の弱い部分に起因する振動が発生し、これが位置決め時の整定特性を悪化させる。
指令生成装置1は、現在位置から位置決め動作を行いたい位置までの距離D(以下、目標位置Dと略す)、位置決め時間(位置決め時間)2t0、機械の振動周波数ω、機械の振動減衰ζをもとに、各時間tごとにアクチュエータ駆動制御装置2に位置指令X*(t)を与える装置であり、指令形状算出手段5及び目標位置の対応処理手段6を有して構成される。なお、位置指令X*(t)はt=0に開始され、位置決め時間t=2t0において、X*(2t0)=Dとなるものである。
指令形状算出手段5は、指令生成装置1にて位置指令X*(t)を生成するにあたり、機械4の振動周波数ωや機械4の減衰ζから決まる伝達関数のインパルス応答と、位置指令X*(t)の1回微分である速度指令V*(t)との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0となるように、位置指令X*(t)のn回微分指令形状信号を算出する。目標位置の対応処理手段6では、位置指令X*(t)のn回微分指令形状信号をn回積分して定数をかけることによって目標位置Dとの対応付けを行う。
次に動作について説明する。
図2は、実施の形態1の指令生成装置による位置指令X*(t)の生成動作を示すフローチャートである。このフローに従って図1を用いて詳細を説明する。
先ず、指令生成装置1に対して、機械4の位置決め動作における所望の位置決め時間2t0及び目標位置Dを入力する(ステップST1)。次に、ステップST2において、指令生成装置1に対して、機械4について予め求めておいた機械4の振動周波数ωを入力する。例えば、当該位置決め動作を予め行ってその際に発生した機械4の振動をモニタし、その振動周波数を求める。
続いて、指令生成装置1内の指令形状算出手段5は、ステップST3からステップST4までで位置指令X*(t)の指令形状(n回微分指令形状信号)を算出する。先ず、ステップST3において、指令形状算出手段5は、2回微分である加速度指令形状A**(t)を決定する。ここで、加速度指令形状A**(t)とは、位置指令X*(t)を2回微分した加速度指令A*(t)と定数倍を除いては同じものである。すなわち、ある定数kが存在してA**(t)とA*(t)との間にはA**(t)=k×A*(t)が成立する。
図3は、実施の形態1による加速度指令形状A**(t)の例を示す図である。図において、加速度指令形状A**(t)は、下記式(1)、(2)で定義される。以降では、指令形状算出手段5が、機械4の位置決め動作における加速度指令形状A**(t)として予め登録されている形状のうち、図3に示す形状を選択した場合を例に挙げて説明する。なお、時間区間tA,tB,tC,tDはそれぞれ(r×t0)の時間長を有する。これら時間区間tA,tB,tC,tDは、加速度指令形状A**(t)の台形形状を特定する立ち上がり、立ち下がり部分の時間区間である。
Figure 2006293622
但し、cは定数であり(特に、c=1としても差し支えない)、rはパラメータであって、r=(加速度指令形状が0から最高加速度になる時間)/t0と定義する。
次に、指令形状算出手段5は、入力された機械4の振動周波数ωを用いて下記式(3)に従ってパラメータrを求める(ステップST4)。
r=1−[t0ω/(2π)]×(2π/ω/t0) ・・・(3)
この後、指令形状算出手段5は、加速度指令形状信号が0から最高加速度になる時間を下記式(4)と定義して加速度指令形状信号を決定する。
0−[t0ω/(2π)]×(2π/ω) ・・・(4)
なお、上記式中の記号[x]はxを越えない最大の整数値を表すガウス記号とする。
目標位置の対応処理手段6は、上述のようにして指令形状算出手段5が加速度指令形状信号を決定すると、当該加速度指令形状に基づき目標位置Dに対応させる処理を実行する(ステップST5)。具体的に説明すると、目標位置の対応処理手段6は、下記式(5)に従って、上記ステップで得られた加速度指令形状A**(t)を2回積分し、さらに位置決め時間2t0において目標位置Dに到達するための定数Cをかけることにより位置指令X*(t)を得る。
Figure 2006293622
上述のような手順で生成した位置指令X*(t)により、機械4の位置決め動作において停止時に振動を励起することなく動作させられることについて説明する。
先ず、機械の振動周波数ωから決まる位置指令X*(t)から機械端位置X(t)への表現式は、下記式(6)のようになる。ここで、sは、ラプラス演算子であり、X(s)ハット、X*(s)ハット(電子出願の関係上、読みで表記する)は、それぞれX(t)、X*(t)をラプラス変換したものである。
Figure 2006293622
また、X*(t)の1回微分信号である速度指令V*(t)、及び、機械端速度V(t)を用いると、同様に下記式(7)の関係が成立する。ここで、V*(s)ハットは、V*(t)をラプラス変換したものであり、V(s)ハット(電子出願の関係上、読みで表記する)は、機械端速度V(t)をラプラス変換したものである。
Figure 2006293622
上記式(7)を伝達関数ω2/(s2+ω2)のインパルス応答であるsinωtを用いて時間領域に書き直すと、下記式(8)の関係で表現できる。また、速度指令をV*(t)を位置決め時間2t0に対し、下記式(9)のように表して、時刻t0に対して対称な形状を考える。但し、v*(t)は、下記式(10)の関係にある。
Figure 2006293622
このとき、位置指令の2回、3回微分信号である加速度指令A*(t)、躍動(加々速度)指令J*(t)は、下記式のようになる。
*(t)=a*(t)−a*(2t0−t)、a*(t)=dv*(t)/dt
*(t)=j*(t)+j*(2t0−t)、j*(t)=da*(t)/dt
また、上記式(10)より、a*(t)、j*(t)は、t≦0、t>t0においてa*(t)=0、j*(t)=0である。
図4は、実施の形態1による指令形状を示す図であり、(a)が速度指令V*(t)、(b)が加速度指令A*(t)、(c)が躍動指令J*(t)を示を示している。図4(a),(b),(c)において、上記式(8)の位置決め時間2t0以降の時間、すなわちt≧2t0においてV(t)=0が成立していれば、機械が振動なく停止し続けていることを表している。ここで、上記式(9)を上記式(8)に代入し、かつ、t≧2t0でV*(t)=0となること、及び、t>t0、t≦0でv*(t)=0となることを利用すると、V(t)は、下記式(11)のように表される。なお、下記式(11)への変形には、積分の変数変換、及び、三角関数の公式である、sinω(t0−τ)+sinω(t−2t0+τ)=2sinω(t−t0)cos(t0−τ)を用いた。
Figure 2006293622
また、上記式(11)における積分式の部分は、部分積分の公式、及び、上記式(10)からのv*(0)=0を用いることにより、下記式(12)で表される関係にある。よって、上記式(8)において、t≧2t0以降でV(t)=0が達成されるためには、下記式(13)、(14)、(15)で表される3つの条件のうちいずれかが成立するv*(t)、あるいは、a*(t)、あるいはj*(t)を探せば、振動を抑制する指令を作成することができる。
Figure 2006293622
なお、上記式(13)、(14)、(15)は、位置決め時間2t0においてのみ機械が振動なく停止しているという条件だけではなく、位置決め時間以降t≧2t0においても機械が振動なく停止し続けているという、より強い条件を表現している。この条件式を満たす指令を構成することで、より振動抑制に効果のある指令が生成することができる。
また、上記式(13)、(14)、(15)から、V*(t)、A*(t)、J*(t)とそれぞれ定数倍だけ異なる速度指令形状V**(t)、加速度指令形状A**(t)、躍動指令形状J**(t)に対しても同様の関係が成立するのは明らかである。
つまり、ある定数kに対し、v**(t)=k×v*(t)、a**(t)=k×a*(t)、j**(t)=k×j*(t)と定義し、さらに、速度指令形状V**(t)=v**(t)+v**(2t0−t)、加速度指令形状A**(t)=a**(t)−a**(2t0−t)、躍動指令形状J**(t)=j**(t)+j**(2t0−t)としたときにも、下記式(16)、(17)、(18)が成立する。
Figure 2006293622
指令生成装置1は、上記式(16)、(17)、(18)のうちのいずれかを満たす指令形状を用いれば、位置決め動作の際振動を励起しない指令を構成することができる。そこで、指令形状算出手段5では、速度指令形状V**(t)、加速度指令形状A**(t)、躍動指令形状J**(t)の中で上記式(16)、(17)、(18)のうちのいずれかを満たす指令形状を探す。つまり、指令形状算出手段5は、上記式(8)で表されるような振動周波数ωから決まる伝達関数のインパルス応答と速度指令との畳み込み値が、位置決め時間以降0になるように位置指令X*(t)のn回微分形状信号(上述の説明では、n=1,2,3)を算出する。
その後、指令形状算出手段5は、位置指令X*(t)のn回微分形状信号をn回積分することにより位置指令形状X**(t)を計算する。このようにして得られたX**(t)は振動を抑制する指令となるが、位置決め時間2t0においてX**(2t0)≠Dである。よって、目標位置の対応処理手段6が、目標位置Dを対応させる定数をX**(t)にかけることにより、位置指令X*(t)を得ることができる。この処理が上記式(5)に相当するものである。実際、式(5)にt=2t0を代入すると、X(2t0)=Dとなる。
なお、上記式(18)を満たす一例として、j**(t)が下記式(19)の関係にある躍動指令形状J**(t)=j**(t)+j**(2t0−t)がある。
Figure 2006293622
ここで、上記式(19)において、cは任意の正の定数であり、特にc=1と考えても差し支えない。
図5は、実施の形態1による指令形状を示す図であり、(a)は時間区間[0,t0]における躍動指令形状j**(t)、(b)は時間区間[0,t0]における加速度指令形状a**(t)、(c)は時間区間[0,t0]における速度指令形状v**(t)を示している。図5(a)において、この躍動指令j**(t)の形状は、t0が振動cosωtの1周期を超えた時間分だけ、時間区間[0,t0]の始めと終り、即ち図中の(r×t0)に等しい時間区間tA,tBに一定の躍動指令を与える。ここで、図5(a)より、時間0≦t≦tAにおけるcosω(t0−t)の値は、時間t0−tB≦t≦t0におけるcosω(t0−t)の値とちょうど同一になるため、j**(t)とcosωtに関する、時刻0から時刻t0の畳込値が0、すなわち上記式(18)の第一式を満たすことがわかる。
このj**(t)を1回積分することにより、図5(b)に示すような時間区間[0,t0]における加速度指令形状a**(t)を得る。台形状の加速度指令形状は、a**(t0)=0、a**(0)=0となり、a**(t0)−cosωt0**(t)=0も満たす。よって、上記式(18)の第二式も満たすことがわかる。また、a**(t)を1回積分することにより、図5(c)に示すような時間区間[0,t0]における速度指令形状v**(t)が得られる。
一般的にt0(≧2π/ω)が与えられた場合、時間区間[0,t0]における躍動指令形状j**(t)を下記式(20)の関係で定義する。ここで、躍動指令形状J**(t)=j**(t)+j**(2t0−t)を1回積分することにより、上記式(1)、(2)、(3)で決まる加速度形状を得ることができる。この躍動指令形状は、t0が振動周期の[(t0ω)/(2π)]倍分を超えた時間分だけ時間区間[0,t0]の始めと終りに一定の躍動指令を与えるものであり、上記式(19)と同様に上記式(18)の第一式を満たす。
Figure 2006293622
なお、上述したような加速度の形状を台形にする指令パターンは、S字加減速指令と呼ばれている技術である。図6は、上述のようにして生成したS字加減速指令の形状を示す図であり、(a)は加速度指令A**(t)、(b)は速度指令V**(t)である。図6(a)に示すように、S字加減速指令では、加速度指令A**(t)の形状が連続であるため、機械の駆動時のショックを和らげる効果が知られている。
本実施の形態によれば、この効果に加え位置決め制御時の振動を抑制する効果がある。さらに、従来のS字加減速指令では、上記式(2)におけるパラメータrを試行錯誤により決定していたところ、本実施の形態によれば、機械4の振動周波数ω及び位置決め動作時間2t0を用いて自動的にS字加減速指令のパラメータrを決定することができる。
さらに、この実施の形態1による指令形状を用いた場合、上記式(8)において、t=2t0でV(t)=0が成立する。これにより、所望の位置決め時間2t0にて位置決め動作が完了し、所望の位置決め動作時間2t0に対して遅れなく位置決め動作を行うことができる。また、図2のフローチャートに示すように、位置指令を得るために、高次の方程式を解く等の複雑な演算処理は含まれていない。従って、本実施の形態1による指令生成装置1は、複雑な演算処理を行うことができる高価なプロセッサ等を用いなくても実現することができる。
図6に示すように、加速時間中(0≦t≦t0)あるいは減速時間中(t0≦t≦2t0)の加速度指令は連続であり、かつ、加速時間中(あるいは減速時間中)に一度上昇した後、短時間のうちに下降し、再度上昇するといったような急激な変化がない。このような加速度指令信号には、高周波成分は多く含まれない。逆に、加速度指令信号が不連続であったり、加速時間中(あるいは減速時間中)に一度上昇した後、短時間のうちに下降し、再度上昇するといったような急激な変化があると高周波成分が多く含まれることになる。高周波成分を多く含む指令を、追従性(応答性)の高くないアクチュエータ駆動装置に与えた場合、アクチュエータ駆動装置およびアクチュエータが指令の急峻な動き、つまり、高周波信号に追従できず、これが原因で振動を引き起こすことがあるが、本発明によれば、アクチュエータ駆動装置の追従性不足に起因する振動を防止することができる。
また、機械には複数の振動モードが存在し、支配的な振動モード(通常低い振動モード)が機械動作に影響を及ぼすことが多い。高域の周波数成分を多く含む指令にて機械を動作させると、支配的な振動モードだけではなく高次モードの振動を励起しやすくなる。本発明によれば、このような高次モードの振動を励起しにくくなる。以上より、高周波成分に起因する振動を励起しにくいという効果がある。
以上のように、この実施の形態1によれば、機械4を位置決め時間2t0までに目標位置Dに移動させる位置指令の1回微分である速度指令とこの移動で機械4に発生する振動周波数ωから決定される伝達関数のインパルス応答との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段5と、指令形状算出手段5により算出された位置指令のn回微分指令形状信号をn回積分し、位置決め時間2t0での位置指令値を目標位置Dに対応させる定数をかけることにより、位置指令を算出する目標位置の対応処理手段6とを備えるので、低剛性の機械4であっても振動を励起することなく、所望の位置決め時間2t0に対して遅れなく位置決め動作を行う指令を与えることができる。
上記式(5)で示しているように、位置指令X*(t)を得るために、位置指令のn回微分指令形状を算出し、これをn回積分した後に、目標位置Dに対応させるための定数Cをかけているため、位置指令として最低限満たすべき条件である、位置決め時間において位置指令が目標位置に到達している、すなわち、時刻t=2t0でX*(2t0)=Dとなる位置指令を確実に得ることができるという効果がある。
実施の形態2.
上記実施の形態1で説明した位置指令は、位置決め時間が2t0で、加速時間、減速時間がそれぞれt0であるような指令であったが、本実施の形態2は、実施の形態1で説明した指令値を応用して位置決め時間T0と、加速時間・減速時間t0を別々にする位置指令値も生成可能である。以下にその手順を示す。
図7は、この発明の実施の形態2による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。図1と異なるのは位置決め時間T0と加速時間(減速時間)t0をもとに位置指令値を生成する点である。
次に動作について説明する。
図8は、実施の形態2よる位置指令X*(t)の生成動作を示すフローチャートである。図2のフローチャートと異なるのは、ステップST101において位置決め時間T0と加速時間・減速時間t0を別々に入力する点と、ステップST103で加速度指令形状を加速度指令形状A**(t)=a**(t)+a**(T0/2−t)で決定することである。ただし、a**(t)は下記式(21)である。
Figure 2006293622
図9に加速度指令形状A**(t)及びこれを1回積分した速度指令形状V**(t)を示す。これは、上記実施の形態1で示した指令値生成の場合に比べ加速度指令形状が、加速と減速の間に時間(T0−2t0)だけ加速度が0の区間を設けるものである。以降は、図2と同様にして、振動周波数ω、および、加速(減速)時間t0をもとに上記式(3)からパラメータrを算出する。その後、加速度指令形状を2回積分し、さらに目標位置と対応付けるための定数をかけることにより位置指令X*(t)を得る。
上述のような手順で生成した位置指令X*(t)により、機械4の位置決め動作において停止時の振動を励起することなく、かつ所望位置決め時間に対し遅れなく動作させられることについて説明する。振動を励起することなく、かつ遅れなく位置決め動作が完了するためには、加速度指令形状、躍動指令形状に関し、上記式(18)が成立すればよい。位置決め時間はT0なので、上記式(18)は下記式(22)で表せる。
Figure 2006293622
以下、上記式(21)が上記式(22)を満たすことを説明する。
上記式(22)より、上記式(21)は、上記式(22)の第二式を満たすことがわかる。また、式(21)よりj**(t)は、下記式(23)となる。このことを利用すると式(22)の第一式の左辺は、下記式(24)で表せる。
Figure 2006293622
また、上記式(3)において、n=[t0ω/(2π)]とおくと(ただし、[x]はxを超えない最大の整数値を表すガウス記号)、nは整数で、(1−r)t0=n×2π/ωとかける。さらに、上記式(24)の右辺第二項は、変数変換t=τ−(1−r)t0を行うと、下記式(25)の関係となり、式(24)の右辺は0となる。つまり、式(22)の第一式が満たされることがわかる。よって、図8のフローチャートにより得られた位置指令X*(t)による位置決め制御は、振動を励起することなく、かつ遅れなく位置決め動作を完了させることが可能となる。
Figure 2006293622
以上のように、この実施の形態2によれば、上記実施の形態1の効果に加え、位置決め時間と、加速時間・減速時間を独立に設定できるという効果がある。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3による指令生成装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態3による指令生成装置1は、上記実施の形態1で示した指令形状算出手段5及び目標位置の対応処理手段6を備え、記憶手段7を有している。
本実施の形態3では、位置指令のn回微分指令形状を特定するパラメータを含む指令形状信号について、このパラメータの変化に応じた周波数成分を表す式を確立し、この式がパラメータの変化に応じて0となる周波数を予め計算する。記憶手段7には、このパラメータと指令形状信号の周波数が0となる周波数及び位置決め時間とを関連付けた表データを記憶する。
本実施の形態3では、指令形状算出手段5が、記憶手段7に記憶させた上記表データを参照して、上記式(1)、(2)の指令形状の他に、以下に示すような指令形状を選択するものである。
次に動作について説明する。
図11は、実施の形態3の指令生成装置による位置指令X*(t)の生成動作を示すフローチャートである。このフローに従って図10を用いて詳細を説明する。なお、上記実施の形態1で示した図2のフローチャートとは、図2のステップST3が、後述する加速度指令形状を選択するステップST3aに置き換わり、図2のステップST4が、記憶手段7に記憶される表1のデータを基にパラメータrを算出するステップST4aに置き換わっている。
先ず、指令生成装置1に対して、機械4の位置決め動作における所望の位置決め時間2t0及び目標位置Dを入力する(ステップST1)。次に、ステップST2において、指令生成装置1に対して、機械4について予め求めておいた機械4の振動周波数ωを入力する。
続いて、指令形状算出手段5は、ステップST3aからステップST4aまでで位置指令X*(t)の指令形状を決定する。先ず、ステップST3aにおいて、本実施の形態3による指令形状算出手段5では、加速度指令形状A**(t)として下記式(26)を用いる。ここで、rは比率パラメータをであり、0≦r≦0.5である。
Figure 2006293622
次に、指令形状算出手段5は、入力された機械4の振動周波数ω及びt0を用いて、記憶手段7に予め記憶しておいた表データに従って、位置指令の2回微分指令と定数倍を除いて同じである加速度指令形状を特定するパラメータである比率rを求める(ステップST4a)。
図12は、記憶手段7に記憶される表データ(以下、表1と称す)を示す図である。指令形状算出手段5は、ステップST4aにおいて、t0/振動周期=(t0×ω)/2πを計算し、図12に示す表1に従ってパラメータrを決定する。そして、決定した比率rをもとに上記式(26)から加速度指令形状A**(t)を決定する。
さらに、ステップST5において、目標位置の対応処理手段6は、指令形状算出手段5が決定した加速度指令形状を2階積分し、目標位置Dに対応付ける定数C(X*(2t0)=Dとなる定数)をかける上記式(5)に従う処理を行うことにより位置指令X*(t)を得る。
上述のような手順で生成した位置指令X*(t)により、機械4の位置決め動作において停止時に振動を励起することなく、かつ、所望の位置決め時間に対し遅れなく動作させられることについて説明する。
先ず、上記実施の形態1では、上記式(16)、(17)、(18)のうちのいずれかを満たす指令形状を見出せばよいことを説明したが、一般の指令形状であるときには、上記式(16)、(17)、(18)を満たす指令形状を上記実施の形態1のように解析的に見出すのは困難である。
図13は、上記実施の形態1のS字加減速指令の形状を示す図であり、(a)は位置決め時間が2t0であるときの、時間0から時間t0での躍動(加々速度)指令形状を示し、(b)はS字加減速指令においてt0と近い値をもつt0’に対し、位置決め時間2t0’であるときの、時間0から時間t0’での躍動(加々速度)指令形状を示している。図13及び上記式(3)から、時間t0がt0’に変わった場合、振動を励起しないパラメータrは、時間t0のときのパラメータrと比較して若干変化することがわかる。これは、位置決め時間2t0の変化に応じて、振動を抑制できるパラメータrも変わることを示している。
逆に言えば、与えられた位置決め時間2t0に対し、パラメータrを変えることにより、振動を抑制できる指令を構成できることを示す。この事実は上記実施の形態1で説明した指令だけでなく、一般の形状の指令についても成り立つものである。すなわち、あるパラメータにより指令形状が連続的に変化する指令は、そのパラメータを連続的に変化させることにより、ある位置決め時間に対し、ある周波数振動を励起しない指令となる。
そこで、上述のように、上記式(16)、(17)、(18)を満たす指令形状を解析的に見出すのは困難である場合には、比率rのようなパラメータで形状が連続的に変化する何らかの指令形状に対し、当該パラメータに依存した形でその指令形状の周波数成分を表す式を求める。そして、ある周波数に対し、その指令形状の周波数成分を表す式が0となるような上記パラメータを求めることにより、指令形状を決定することができる。
例えば、上記式(26)の周波数成分を表す式を求めるには、上記式(26)をラプラス変換することにより下記式(27)を得る。
Figure 2006293622
上記式(27)にs=jωを代入(jは虚数単位)したものが、上記式(26)の周波数成分を表す式となる。そして、A**(jω)ハット(電子出願の関係上、読みで表記する)が0となるパラメータrを、t0を振動周期2π/ωで基準化した値に対して数値的に求めたデータが、記憶手段7に予め記憶しておいた図12に示す表1である。
指令形状算出手段5は、この表1をもとにパラメータrを選択すれば、振動を抑制する加速度指令形状を得ることができる。なお、表1の計算結果は、計算結果の一部を表示しているのみであり、t0/振動周期が3以上の場合に対しても解があり、これらを詳細に記憶手段7に記憶しておいてもよい。また、図12に示す表1では、0.05刻みのt0/振動周期に対し、パラメータrを記憶する例を示したが、さらに細かい数値に対し、これに対するrをきめ細かく記憶しておいてもよい。
次に数値例を用いて効果を説明する。
機械4の振動周波数が10Hz(ω=2π×10=31.4[rad/s])であり、目標位置D=144、位置決め時間2t0=0.24(s)である場合の位置指令を作成する。はじめに、本発明の位置指令を適用せず、位置指令の1回微分である速度指令が三角形状となる位置指令及びこの指令を適用したときの数値例を示す。また、以下に登場する数値例は、位置、速度、加速度に関して無次元化した量を表している。
図14は、本発明の位置指令を適用せず、三角形状の速度指令を適用したときの数値例を示すグラフであり、(a)は速度指令値が三角形状となる位置指令を適用したときの機械位置を示し、(b)は三角形状の速度指令を適用したときの機械速度を示している。なお、(a)のグラフ中の破線で示した曲線が位置指令であり、実線が機械位置である。また、(b)のグラフ中の破線で示したものが速度指令であり、実線が機械速度である。
本発明を適用しない位置指令では、図14(b)中の機械速度の波形からわかるように位置決め時間0.24(s)以降で大きな残留振動が発生して整定特性が悪化する。また、図14(a)中の機械位置の波形からも、位置決め時間0.24(s)以降で振動が発生しているのがわかる。
続いて、上記式(26)の加速度指令形状を用いるが、比率rは、図12の表1に従わずに比率パラメータrを決定したとき(r=0.4)の結果を説明する。
図15は、上記式(26)に従って台形形状の加速度指令を適用し、比率パラメータr=0.4とした場合の数値例を示すグラフであり、(a)は位置指令と機械位置の関係を示し、(b)は速度指令と機械速度の関係を示している。なお、(a)のグラフ中の破線で示した曲線が位置指令であり、実線が機械位置である。また、(b)のグラフ中の破線で示したものが速度指令であり、実線が機械速度である。
図15(b)より、上記式(26)の加速度指令形状を採用することにより、図14(b)の速度指令より滑らかな速度指令となるが、この形状をもつ位置指令を用いて位置決め動作を行っても位置決め時間0.24(s)以降で残留振動が発生し、整定特性が悪化していることがわかる。よって、加速度指令形状を滑らかにしたのみでは、十分に振動抑制効果が得られないことがわかる。
次に、上述したような図11に示すフローチャートの手順に従って指令形状を求めた場合の結果について説明する。
図16は、実施の形態3による処理にて指令形状を求めた場合の数値例を示すグラフであり、(a)は位置指令と機械位置の関係を示し、(b)は速度指令と機械速度の関係を示している。なお、(a)のグラフ中の破線で示した曲線が位置指令であり、実線が機械位置である。また、(b)のグラフ中の破線で示したものが速度指令であり、実線が機械速度である。
図16の例は、図11に示す手順に従い、図12に示す表1から比率r=0.23と決定し、当該パラメータrを用いて上記式(26)により求めた加速度指令形状をもつ位置指令である。図16(a)、(b)に示す波形から位置決め時間0.24(s)で目標位置に到達し、かつ、0.24(s)以降で残留振動が全く発生していないことが確認される。このことから、本実施の形態による指令形状では、位置決め時間に対し遅れなく位置決め動作が行えることがわかる。
図17は、実施の形態3による処理にて求めた加速度指令形状A**(t)を示す図である。図17に示すような加速度指令形状が上記式(26)で表される曲線は、変形台形曲線と呼ばれるものである。この変形台形曲線では、加速度指令形状が連続であるため、機械駆動時のショックを和らげる効果がある。本実施の形態では、この効果に加え振動を抑制するという効果が得られる。
以上のように、この実施の形態3によれば、位置指令の形状を特定するパラメータを含む指令形状信号について、このパラメータの変化の応じた周波数成分を表す式を確立し、この式がパラメータの変化に応じて0となる周波数を予め計算して、このパラメータと指令形状信号の周波数が0となる周波数及び位置決め時間とを関連付けた表データを記憶する記憶手段7を備え、指令形状算出手段5が、記憶手段7に記憶される表データを用いて指令形状を決定するので、指令形状算出手段5が複雑な計算を行うことなく振動を抑制する位置指令を得ることができる。
また、上記実施の形態3では、指令形状信号として位置指令の2回微分である加速度指令と定数倍だけ異なる加速度指令形状信号を用いる例を示したが、位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分形状信号に対しても同様の手法を用いても、同様の効果が得られる。
さらに、加速度指令の形状が連続であり、かつ、加速度指令形状の上下変動が急激ではないため、高域の信号をあまり含まない。このため、応答性がそれほど高くないアクチュエータ、アクチュエータ駆動装置であっても実現が容易である。また、所望の位置決め時間2t0に対し遅れなく機械端位置の位置決め動作を完了できるという効果がある。
さらに、t0を振動の周期で基準化した値と振動を抑制するパラメータrとの関係を予め計算し、指令生成装置1にはこれを関連づけた図12のような表データを記憶する記憶手段7を設けるだけでよい。指令を生成する際には、入力されたt0、ωから、記憶手段7によりパラメータrを求めるだけでよく、複雑な計算をすることなく位置指令を生成することができる。これは、1つの位置決め制御が終わった直後に、別の位置決め時間、別の目標位置が与えられ位置決め制御が行われるといったように、指令生成処理にあまり時間を費やせない場合に特に効果がある。以上より、本実施の形態3による指令生成装置は高価なプロセッサ等を用いなくても実現することができる。
実施の形態4.
この実施の形態4による指令生成装置は、上記実施の形態3の構成と基本的に同一であるが、指令形状算出手段が機械の振動周期Tより短い時刻t0に対して当該振動の抑制が可能な加速度指令形状を求める点で異なる。
図18は、実施の形態4による時間0から時間t0にかけての加速度指令形状a**(t)を示す図であり、時間t0が機械の振動周期よりも短い場合に対し、当該振動の抑制が可能となる時間0から時間t0にかけての加速度指令形状a**(t)を示すものである。上記式(17)の左辺は、下記式(28)のようにもかけるので、式(17)を0にすることは、下記式(28)を0にすることと等価となる。図18に示すように、上式を満たすためには時間0から時間t0にかけてa**(t)が大域的に減少するような形状が適していると判断される。
Figure 2006293622
そこで、実施の形態4では、このような加速度指令形状A**(t)の候補として、下記式(29)を考える。ここで、rはパラメータとし、rを変更することにより形状が変更される。
Figure 2006293622
上記式(29)で表される、パラメータrを含む加速度指令形状A**(t)をラプラス変換すると、下記式(30)を得る。ここで、A**(jω)ハット(電子出願の関係上、読みで表記する)が0となるωは、下記式(31)と表される。よって、機械の振動周波数ω、所望の移動時間2t0が与えられた場合にはパラメータをrを下記式(32)で表すことによりパラメータrを決定することができる。
Figure 2006293622
また、上記式(32)において、m及び±の選択には自由度がある。
図19は、実施の形態4による指令生成装置の記憶手段に記憶される表データ(以下、表2と称す)を示す図である。表2には、上記式(32)において、rがなるべく小さくなるよう、m及び±を選択し、t0を振動周期で基準化した値(振動周期をt0で割った値)に対し、rを計算した値が格納される。
本実施の形態4による指令形状算出手段5は、機械4の振動周波数ω及び位置決め時間2t0が与えられたとき、t0/振動周期=(t0×ω)/2πを計算し、記憶手段7に格納された図19に示す表2のデータ、あるいは上記式(32)をもとにパラメータrを決定する。そして、このrをもとに上記式(29)から加速度指令形状を決定する。このような手順により、加速度指令形状A**(t)を計算すれば振動を励起しない指令を得ることができる。
なお、上記式(29)で表される加速度指令形状を用いる場合には、上記実施の形態3で示した図11のフローチャートにおけるステップST3aを「加速度指令形状A**(t)を上記式(29)とする」処理とし、ステップST4aを「ω、t0をもとに表2からrを算出する」処理に置き換えたフローチャートで動作させればよい。
図20は、実施の形態4による処理で生成された加速度指令形状の一例を示す図であり、上記式(29)で表される加速度指令形状である。図に示すように、上記式(29)で表される加速度指令形状A**(t)では、加速時間中(時間0からt0までの時間)の加速度指令は、滑らかで、かつ、加速度指令がそれほど大きく変動しない。
以上のように、この実施の形態4によれば、記憶手段7に、位置指令の2回微分指令と定数倍を除いて同じであり、パラメータrで特定される加速度指令値パターンが時間的に連続して変化する加速度指令形状信号A**(t)を、上記式(29)の関係である、時間tが0以上t0以下のとき、cos((π×r×t)/2t0)で表し、時間tがt0以上2t0以下のとき、−cos((π×r×(2t0−t))/2t0)で表し、その他の時間のとき0として、前記パラメータrに依存する加速度指令形状信号の周波数成分を表す上記式(31)を定義し、パラメータrの値に応じて加速度指令形状信号の周波数成分が0となる周波数を予め計算して、パラメータrの値、加速度指令形状信号の周波数成分が0となる周波数及び位置決め時間を関連付けて記憶しておき、指令形状算出手段5が、機械4に発生する振動周波数ωで加速度指令形状信号の周波数成分が0となる周波数に対応するパラメータrの値を記憶手段7から読み出し、このパラメータを用いて機械4の振動周期より短い時間t0に対する位置決め時間2t0での、振動抑制可能となる位置指令を算出することができる。また、加速時間中(0≦t≦t0)での加速度指令が滑らかで、かつ、それほど大きく変動しないことから、加速度指令に高周波成分が多く含まれない。よって、上記実施の形態1で説明したような高周波成分に起因する振動を励起しにくいという効果がある。
また、上記式(29)で表される加速度指令形状では、所望の位置決め時間2t0に対して遅れなく機械端位置の位置決め動作を完了できる。さらに、当該位置指令を得るために、繰り返し計算等の複雑な計算は含まれない。よって、本実施の形態4による指令生成装置は高価なプロセッサ等を用いなくても実現できる。
なお、上記実施の形態に示した指令形状以外にも、あるパラメータにより指令形状が連続的に変化する指令として様々なものが考えられるのは無論である。例えば、パラメータを有し、そのパラメータにより形状が連続的に変化するカム曲線、スプライン曲線を指令形状として適用してもよい。
また、上記実施の形態3、4では、位置指令の2回微分である加速度指令形状を用いて説明を行ったが、これ以外の位置指令のn回微分指令形状に対しても同様の考え方を適用し、形状を算出して位置指令を作成してもよい。
さらに、本発明で得られる位置指令として上記実施の形態1から3までに示したような形状は予め既知であるので、時間0から位置決め時間までの時間において、位置指令が一旦、目標位置を通り越して、その後、戻って目標位置に到達するといった位置決め動作に適さない位置指令を得ることがない。
実施の形態5.
駆動対象の機械によっては、複数の目標位置を、これに対応する位置決め時間で位置決め制御を行う必要がある。例えばある機械において、目標位置D1を位置決め時間t01にて位置決め動作を行った後、目標位置D2を位置決め時間t02にて位置決め動作を行う場合などがこれに相当する。このような機械に対しては、位置決め時間ごとに振動抑制に適したパラメータを用いて位置決めを行えばよい。さらに、移動時間ごとに指令形状そのものを変更して組み合わせて使用してもよい。
例えば、t0<(2π)/ωのときは、加速度指令形状が上記式(29)で表される指令形状を適用し、t0≧(2π)/ωのときには加速度指令形状が台形である、即ち、上記式(1)、(2)で表される指令形状を適用する。
つまり、本実施の形態5による指令形状算出手段5は、例えば上記実施の形態で示した指令形状に関する情報を記憶手段7に格納しておき、位置決め時間に応じて適切な指令形状を読み出して指令形状を求める、いわゆる位置決め時間ごとの指令形状の使い分けを実行する。これにより、任意に与えられた移動時間に対して振動を励起しない指令形状を得ることができる。なお、ここで説明した組み合わせ以外でも、様々な組み合わせにて適用できることはいうまでもない。
実施の形態6.
この実施の形態6は、上記実施の形態1若しくは上記実施の形態3と基本的な構成は同一であるが、機械の振動周波数や位置決め時間、目標位置の他に機械の振動における減衰も考慮して位置指令を求めるものである。
次に動作について説明する。
図21は、実施の形態6の指令生成装置による位置指令の算出処理を示すフローチャートであり、一般に振動の減衰が大きい場合、十分小さい場合について、振動を抑制する位置指令X*(t)を得る手順の一例を示している。
先ず、実施の形態6による指令生成装置1に対して、機械4の位置決め動作における所望の位置決め時間2t0及び目標位置Dを入力する(ステップST1b)。次に、指令生成装置1に対して、機械4について予め求めておいた機械4の振動周波数ω及びこの振動の減衰ζを入力する(ステップST2b)。減衰ζは、残留振動の振幅の2つ以上の極大値から算出が可能である。
続いて、実施の形態6による指令生成装置1の指令形状算出手段5は、指令形状としてどの形状を用いるかを選択する(ステップST3b)。例えば、上記実施の形態1から3までに示した指令形状の決定処理を用いて、上記式(1)、上記式(26)、上記式(29)のどれを用いるかを選択する。また、選択のルールの一例として、上記実施の形態5で示したように、機械の振動周期2π/ωに対し、t0<2π/ωのときには加速度指令形状が上記式(29)で表される指令形状を適用し、t0≧2π/ωのときには躍動指令形状が上記式(1)で表される指令形状を適用するという処理を行っても良い。
次に、ステップST4bにおいて、指令形状算出手段5は、ω及びt0から、t0×ω/2π計算し、この値をもとに上記式(3)や上記式(32)などの計算式、あるいは、記憶手段7に格納した表1や表2に示すようなテーブルからパラメータrを決定する。その後、パラメータrから位置指令のn回微分指令形状X**(n)(t)を算出する。
上記ステップまでの処理が完了すると、指令形状算出手段5は、機械の振動の減衰ζが十分小さいか否かを判定する(ステップST5b)。例えば、減衰ζの値がほぼ0であるか否かによって判定する。このとき、振動の減衰ζが十分小さければ、ステップST6bの処理に移行して、目標位置の対応処理手段6によって、例えば上記式(5)で示した位置指令のn回微分指令形状X**(n)(t)をn回積分し、目標位置に対応付ける定数をかけることにより位置指令X*(t)を得る。
一方、振動の減衰ζが十分小さくないと判定されたときには、ステップST7bの処理に移行して、指令形状算出手段5が、位置指令のn回微分指令形状X**(n)(t)を(n−1)回積分し、第一の速度指令形状のV**(t)バーを算出する。そして、指令形状算出手段5は、下記式(33)を第一の速度指令形状V**(t)バー(電子出願の関係上、読みで表記する)にかけることにより第二の速度指令形状V**(t)を算出する(ステップST8b)。このあと、ステップST9bにおいて、目標位置の対応処理手段6が、位置指令の1回微分である速度指令と定数倍を除いて同じである速度指令形状V**(t)を1回積分し、目標位置に対応付ける定数をかける、すなわち、下記式(34)により位置指令X*(t)を得る。
Figure 2006293622
上述のような手順で生成した位置指令X*(t)により、減衰のある振動を抑制できることについて説明する。
機械の振動周波数ω、減衰ζから決まる、位置指令X*(t)から機械端位置X(t)への表現式は、下記式(35)である。同様に、速度指令V*(t)から機械端速度V(t)に対しても同様に下記式(36)のような関係が成立する。この関係を伝達関数ω0 2/(s2+2ζω0s+ω0 2)のインパルス応答である、下記式(37)を用いて時間領域に書き直し、位置決め時間以降の応答、すなわち、t≧2t0の応答を記述すると、下記式(38)を得る。ここで、V*(t)バー(電子出願の関係上、読みで表記する)を下記式(39)のようにおくと、機械端速度V(t)は、下記式(40)で表される。
Figure 2006293622
また、上記実施の形態1で述べたように速度指令V*(t)だけでなく、速度指令と定数倍だけ異なる速度指令形状V**(t)についても同様の関係が成立する。上記式(40)において、位置決め時間2t0以降の時間t(≧2t0)の応答V(t)=0を成立させるためには、振動周波数ωのもとで減衰がないと仮定した場合に対し、周波数ωの振動を抑制する、速度指令形状や加速度指令形状、躍動指令形状などの位置指令のn回微分指令形状X**(n)(t)を先ず求め、その後(n−1)回積分することにより第一の速度指令形状V**(t)バーを算出する。
このようにして得られた速度指令形状からV**(t)バーから下記式(41)により、速度指令形状V**(t)を算出する。この後、目標位置Dに対応させるために、さらに速度指令形状V**(t)を積分し、目標位置Dに対応付ける定数をかけることにより、位置指令X*(t)を得る。すなわち、下記式(42)により位置指令X*(t)を得る。
Figure 2006293622
また、f(t)=exp(−ζω0t)としたとき、区間[0,2t0]において、f(t)を近似することができる関数を、第一の速度指令V**(t)バー(電子出願の関係上、読みで表記する)にかけて、速度指令形状V**(t)を算出しても良い。
さらに、正の定数gを、ζω0に近い値にし、f(t)=exp(−g×t)とし、第一の速度指令V**(t)バーにかけて、速度指令形状V**(t)を算出しても良い。
次に数値例を用いて効果を説明する。
機械4の振動周波数が10Hz(ω=2π×10=31.4[rad/s])、機械の減衰ζ=0.1であり、目標位置はD=15.0、位置決め時間2t0=0.18[s]である場合の位置指令を生成する。はじめに、本実施の形態を適用せず、速度指令が三角形状となる速度指令を適用したときの数値例を示す。図22は、本実施の形態の位置指令を適用せず、速度指令が三角形状となる位置指令を適用したときの数値例を示すグラフであり、(a)は位置を表すグラフである。(b)は(a)の拡大図である。(c)は速度を表すグラフである。また、グラフ(a),(b)中の実線は機械位置を表し、点線は位置指令を表している。グラフ(c)中の実線は機械速度を表し、点線は位置指令を1回微分した速度指令を表す。速度指令が三角形状となる位置指令では、図22の(b),(c)からわかるように位置決め時間0.18s以降で大きな残留振動が発生していることが確認される。
続いて、本実施の形態を適用したときの位置指令を適用したときの数値例を示す。
図23は、実施の形態6の位置指令を適用したときの数値例を示すグラフであり、(a)は位置を表すグラフである。(b)は(a)の拡大図である。(c)は速度を表すグラフである。また、グラフ(a),(b)中の実線は機械位置を表し、点線は位置指令を表している。グラフ(c)中の実線は機械速度を表し、点線は位置指令を1回微分した速度指令を表す。本実施の形態を適用したときの位置指令では、図23の(b),(c)からわかるように、位置決め時間0.18s以降で残留振動が発生していないことが確認される。
以上のように、この実施の形態6によれば、指令形状算出手段5が、機械4に発生する振動周波数ωから決定される伝達関数のインパルス応答と、位置指令の1回微分指令である速度指令との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、加速度指令と定数倍を除いて同じである加速度指令形状信号を算出し、加速度指令形状信号を1回積分することにより第一の速度指令形状信号を算出し、第一の速度指令形状信号に、振動の減衰ζ、及び、時間tを用いてexp(−(ζ×ω×t)/(1−ζ21/2)から決まる関数をかけることにより、位置指令の1回微分と定数倍を除いて同じである、速度指令形状信号を算出するので、機械4の振動減衰を考慮して位置指令を作成することができ、減衰の比較的大きな振動をもつ機械に対しても、振動を抑制する指令を得ることができる。
実施の形態7.
上記実施の形態1から6では、ある位置から別の目標位置へ移動させる位置指令を生成する例を示したが、本実施の形態7は、同様の考えを用いてある速度から別の速度へ遷移させる動作を目的とした速度指令あるいはある加速度から別の加速度へ遷移させる動作を目的とした加速度指令を生成するものである。
図24は、この発明の実施の形態7による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成例を示すブロック図である。指令生成装置1にて速度指令V*(t)を生成するにあたり、機械4の振動周波数ωや機械4の減衰ζから決まる伝達関数のインパルス応答と、速度指令V*(t)の1回微分である加速度指令A*(t)との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0となるように、速度指令V*(t)のn回微分信号と定数倍を除いて同じである、速度指令のn回微分指令形状信号を算出する。目標速度の対応処理手段6では、指令形状算出手段5にて計算された、速度指令V*(t)のn回微分指令形状を、n回積分して定数をかけることによって目標速度V2との対応付けを行う。
次に動作について説明する。
図25は、実施の形態7の指令生成装置による指令生成動作を示すフローチャートであり、この図に沿ってある速度から別の速度へ遷移させる動作を詳細に説明する。
先ず、指令生成装置1に対して、駆動対象の機械4所望の速度に達する時間(速度遷移完了時間)2t0、目標速度V2及び現在の機械4の速度V1を入力する(ステップST1c)。次に、ステップST2cにおいて、指令生成装置1に対して、機械4について予め求めておいた機械4の振動周波数ωを入力する。
続いて、実施の形態7による指令生成装置1の指令形状算出手段5は、連続的な形状の変化を特定するパラメータを含む速度指令形状V**(t)を選択する(ステップST3c)。具体的には、指令の形状を特定するパラメータrを含み、速度指令の3回微分信号(加々々速度指令)に対して定数倍だけを除くと同じになる加々々速度指令形状K**(t)=k**(t)+k**(2t0−t)として、下記式(43)を用いる。
Figure 2006293622
あるいは、上記指令の形状を特定するパラメータrを含み、速度指令の2回微分信号と定数倍だけを除くと同じになる加々々速度指令形状J**(t)として、下記式(44)を用いる。
Figure 2006293622
さらに、パラメータrを含む別の躍動指令J**(t)として下記式(45)を用いる。
Figure 2006293622
このあと、指令形状算出手段5は、入力された機械4の振動周波数ω及び時間t0に基づき、パラメータrを算出する(ステップST4c)。具体的には、指令形状として上記式(43)を用いる場合には上記式(3)をもとにパラメータrを決定し、また上記式(44)を用いる場合には記憶手段7に格納した図12に示す表1をもとにパラメータrを決定し、さらに、上記式(44)を用いる場合には記憶手段7に格納した図19に示す表2をもとにパラメータrを決定する。ここで、速度指令のn回微分指令形状信号を決定するにあたり、上記式(43)を用いた場合、n=3であり、上記式(44)を用いる場合はn=2、上記式(45)を用いた場合はn=2である。
ステップST5cにおいて、目標速度の対応処理手段6は、前記ステップにおいて得られた速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分し、さらに目標速度V2に対応させる定数(V*(2t0)=V2となる定数)をかけることにより速度指令V*(t)を得る。例えば、指令形状が躍動指令形状である場合には、下記式(46)を用い、加々々速度指令形状である場合には、下記式(47)を用いた処理を行う。上記式(46)、(47)は、それぞれ速度指令のn回微分形状信号として、速度指令の2回微分形状信号である躍動指令形状、速度指令の3回微分指令形状信号である加々々速度指令形状の場合についての説明だが、その他の速度指令のn回微分指令形状信号についてもほぼ同様の処理である。
Figure 2006293622
上述のような手順で生成した速度指令V*(t)により、機械4の位置決め動作において振動を励起することなく、ある速度V1から別の速度V2へ遷移することができる。以下に詳細に説明する。
先ず、時刻0から時刻2t0までの間で、機械4の振動を励起することなく、現在の速度V1から目標速度V2に遷移させる速度指令を考える。また、位置、速度と同様、加速度指令A*(t)をラプラス変換したA*(s)ハット(電子出願の関係上、読みで表記する)と、機械端加速度A(t)をラプラス変換したA(s)ハット(電子出願の関係上、読みで表記する)との間には、下記式(48)が成立する。これを時間領域に書き直すと下記式(49)のようになる。以下、速度指令の1回微分である加速度指令A*(t)を下記式(50)と表し、時刻t0に対して対称な形状を考える。但し、a*(t)は下記式(51)の関係にあるものとする。
Figure 2006293622
このとき、速度指令の2回微分信号である躍動(加々速度)指令J*(t)、及び、速度指令の3回微分信号である加々々速度K*(t)は、それぞれ下記式(52)及び下記式(53)の関係にある。
*(t)=j*(t)−j*(2t0−t) ・・・(52)
*(t)=k*(t)+k*(2t0−t) ・・・(53)
但し、j*(t)=da*(t)/dt、k*(t)=dj*(t)/dtである。
ここで、t≧2t0以降でA(t)=0が成立していれば、機械4が振動なく、ある速度を持続していることを表している。そこで、上記式(50)、上記式(52)、上記式(53)を上記式(49)に代入すると、下記式(54)を得る。
Figure 2006293622
時刻t≧2t0以降で、A(t)=0が成立するためには、上記式(54)より下記式(55)、(56)、(57)のうちの少なくとも1つが成立する加速度指令a*(t)、躍動指令j*(t)、加々々速度指令k*(t)を構成すればよい。この構成の仕方としては、ある位置から目標位置に対し位置決め動作を行ったときに対し、速度指令、加速度指令、躍動指令を構成したときと同様の手順で行えばよい。
Figure 2006293622
上記式(55)、(56)、(57)は、上記実施の形態1で示した上記式(13)、(14)、(15)に相当するものである。さらに、A*(t)、J*(t)、K*(t)とそれぞれ定数倍だけ異なる加速度指令形状A**(t)、躍動指令形状J**(t)、加々々速度指令形状K**(t)に対しても同様の関係が成立するのは明らかである。
すなわち、ある定数kに対し、a**(t)=k×a*(t)、j**(t)=k×j*(t)、k**(t)=k×k*(t)と定義し、加速度指令形状A**(t)=a**(t)+a**(2t0−t)、躍動指令形状J**(t)=j**(t)−j**(2t0−t)、加々々速度指令形状K**(t)=k**(t)+k**(2t0−t)としたときにも、下記式(58)、(59)、(60)の関係が成立する。
Figure 2006293622
よって、上記実施の形態1、2、3で振動を励起しないような位置指令のn回微分指令形状を得たように、速度指令のn回微分の指令形状を得ることができる。具体的な形状の例として、上記式(43)、(44)、(45)があげられる。さらに、この指令形状をn回積分し、目標速度と対応させる定数をかける処理、すなわち、上記式(46)、(47)のような処理を行うことにより速度指令V*(t)が得られる。
上記実施の形態で得られる速度0からある速度へ遷移させる速度指令の例を図26、図27に示す。図26は、速度指令の3回微分である加々々速度と定数倍を除いて同じである、加々々速度指令形状J**(t)=j**(t)+j**(2t0−t)のj**(t)が上記式(43)である場合の、(a)は速度指令、(b)は速度指令を1回微分した加速度指令を示すものである。図27は、速度指令の2回微分指令である躍動(加々速度)指令と定数倍を除いて同じである、躍動(加々速度)指令形状が上記式(45)である場合の(a)は速度指令、(b)は速度指令を1回微分した加速度指令を示すものである。図26(b)、図27(b)ともに、速度指令の1回微分である加速度指令は、加速時間中、連続であり、上昇してから0付近まで下降し、再度上昇といった急激な変化を伴う信号ではない。よって、このような加速度信号には高周波成分が多く含まれない。
また、位置指令を得たときと同様、これ以外の指令形状でも、振動を励起することなくある速度から別の速度へと遷移させる速度指令は、様々に存在するのは無論である。なお、上記実施の形態では、振動に減衰ζがない場合を例に説明したが、一般に減衰ζのある振動に対しても、上記実施の形態6で示したように拡張することが可能である。
以上のように、この実施の形態7によれば、指令形状算出手段5が、機械4を速度遷移完了時間で目標速度に遷移させる速度指令の1回微分指令である加速度指令と、機械4の振動周波数ωから決定される伝達関数のインパルス応答との速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである速度指令のn回微分指令形状信号を算出し、対応処理手段6が、指令形状算出手段5により算出された速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、速度遷移完了時間での速度指令を目標速度に対応させるための定数をかけることにより速度指令を算出するので、機械4の速度遷移動作において機械4の振動を励起することなく、目標速度に速度を遷移させることができる。
また、本実施の形態で速度指令は、実施の形態1、2、3で位置指令を得たときとほぼ同じ方法により得られる。このため、本実施の形態1、2、3で得た効果を、同様に有している。すなわち、本実施の形態で得られた速度指令は、高周波成分を多く含まないので、アクチュエータ3、アクチュエータ駆動装置2の追従性(応答性)不足による振動の励起を防止するという効果がある。また、高次の振動モードの励起を防止することができるという効果がある。また、上記式(54)において所望の速度遷移完了時間t=2t0において、A(2t0)=0が成立するので、所望の速度遷移完了時間に対し遅れなく速度遷移を完了することができる。
なお、上記実施の形態7では、ある速度からある目標速度を遷移させる方法について説明したが、同様の考え方にて、ある加速度からある目標加速度に遷移させることを目的とする加速度指令を作成することも可能である。
すなわち、図28に示すように、指令形状算出手段5が、機械4を加速度遷移完了時間で目標加速度に遷移させる加速度指令の1回微分指令である躍動指令と、機械4の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との加速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、加速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである加速度指令のn回微分指令形状信号を算出し、対応処理手段6が、指令形状算出手段5により算出された加速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して定数をかけることにより加速度遷移完了時間にて目標加速度の遷移が完了する加速度指令A*(t)を算出することになる。これにより、機械4の加速度遷移動作制御において機械4の振動を励起しない加速度指令を得ることできる。また、躍動指令が連続かつ滑らかな指令であるため、追従性の高くないアクチュエータ3やアクチュエータ駆動制御装置2であっても適用でき、かつ、高域の振動も励起しにくいという効果が得られる。
例えば、加速度遷移完了時間が2t0、機械の振動周波数ωであるとき、加速度指令の1回微分信号である加々速度指令をJ*(t)=j*(t)+j*(2t0−t)とし、加速度指令の3回微分である加々々々速度指令と定数倍を除いて同じである加々々々速度指令形状L**(t)=l**(t)−l**(2t0−t)に対し、l**(t)を下記式(61)とする。あるいは、加速度指令の2回微分である加々々速度指令と定数倍を除いて同じであるパラメータrを有する加々々速度指令形状K**(t)を下記式(62)とし、表1のような、パラメータrと機械4の振動周波数ωとを関連付けたものから、パラメータrを決定し、形状を決定する。あるいは、加々々速度指令形状K**(t)を下記式(63)とし、パラメータrと表2のような、パラメータrと機械4の振動周波数ωとを関連付けたものから、パラメータrを決定する形状を決定する。
Figure 2006293622
また、以上で説明したように、本実施の形態7で加速度指令は、実施の形態1、2、3で位置指令を得たときとほぼ同じ方法により得られる。このため、本実施の形態1、2、3で得た効果を、同様に有している。すなわち、本実施の形態で得られた加速度指令は、高周波成分を多く含まないので、アクチュエータ3、アクチュエータ駆動装置2の追従性(応答性)不足による振動の励起を防止するという効果がある。また、高次の振動モードの励起を防止することができるという効果がある。
実施の形態8.
アクチュエータには発生させることができる最大速度が存在したり、あるいは、機械には動かしてよい最大速度が存在することが多い。このような条件下で位置決め動作を行う際には、最大速度を加味し、且つ振動を励起させない位置指令X*(t)を構成する必要がある。
そこで、この実施の形態8では、上記実施の形態7で述べた機械4をある速度から別の速度へと遷移させる速度指令を応用して、最大速度を考慮した位置指令を構成するものである。図29は、この発明の実施の形態8による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。指令生成装置1は、速度遷移完了時間2t0、目標位置D、指令の制限速度Vmax、機械4の振動周波数ω、振動の減衰ζをもとに、速度遷移指令算出手段8と対応処理手段3から、位置指令X*(t)を算出する。
次に動作について説明する。
図30は、実施の形態8の指令生成装置による指令生成動作を示すフローチャートであり、この図に沿って位置指令の構成手順を詳細に説明する。
先ず、指令生成装置1に対して、目標位置D、駆動対象の機械4の移動における制限速度Vmax及び速度遷移完了時間(加速時間若しくは減速時間)2t0を入力する(ステップST1d)。次に、ステップST2dにおいて、指令生成装置1に対して、機械4について予め求めておいた機械4の振動周波数ωを入力する。
このあと、実施の形態8による指令生成装置1の速度遷移指令算出手段8は、入力された機械4の振動周波数ωをもとに、速度遷移完了時間2t0をかけて速度0から速度Vmaxへと遷移させる速度遷移指令V1 *(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)を算出する(ステップST3d)。例えば、上記実施の形態7で示したように、ある速度から別の速度へと遷移させる速度指令を発生させる方法を用いて第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダを算出する。
次に、速度遷移指令算出手段8は、ステップST3dの処理と同様にして、入力された機械4の振動周波数ωをもとに、減速時間2t0をかけて速度Vmaxから速度0へと遷移させる第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)を算出する(ステップST4d)。
続いて、対応処理手段6は、下記式(64)を計算し(ステップST5d)、Eが0以上か否かを判定する(ステップST6d)。これにより、第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダ及び第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダにおける各速度指令値で加速時間及び減速時間で機械4が移動する移動量Eと目標位置Dとが比較される。
Figure 2006293622
ステップST6dにおいてE≧0であると、対応処理手段6は、移動量Eが目標位置Dに達していないと判定し、ステップST7dの処理に移行してt1=E/Vmaxを計算する。そして、対応処理手段6は、位置指令X*(t)の1回微分である速度指令V*(t)を下記式(65)から求める(ステップST8d)。これにより、第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダと第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダとの間に最高速度Vmaxを挿入する。さらに、ステップST9dにおいて、目標位置の対応付け手段6は、ステップST8dで得られた速度指令V*(t)を1回積分することにより、位置指令X*(t)を得る。
Figure 2006293622
一方、ステップST6dにおいてE<0である場合には、対応処理手段6は、移動量Eが目標位置Dを超えるものとして判定し、ステップST10dの処理に移行する。ステップST10dにおいて、対応処理手段6は、速度指令形状V**(t)を下記式(66)から求める。
Figure 2006293622
このあと、ステップST11dにおいて、目標位置の対応処理手段6は、ステップST10dで得られた速度指令形状を1回積分し、さらに目標位置Dと対応付ける定数をかける、すなわち、下記式(67)に従い位置指令X*(t)を算出する。
Figure 2006293622
上述のような手順により、最大速度を考慮した位置指令X*(t)を得ることができる理由を説明する。
先ず、E≧0の場合、第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダで加速し、加速完了後に目標位置Dに到達させるために挿入した一定速の速度指令Vmaxを時間t1だけ与え、その後、第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダにて減速する速度指令を構成すれば、この速度指令を1回積分することにより移動量がDとなる位置指令が得られる。よって、ここで得られる上記式(65)の速度指令は、当然Vmaxを超えることはない。
一方、E<0の場合には、第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダで加速し、加速完了直後に、第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダで減速して位置決め動作を行っても、目標位置Dを超えて位置決めがされてしまう。そこで、速度指令形状を上記式(66)とし、上記式(67)のように速度指令形状を1回積分し、目標位置Dと対応付ける定数をかけることにより、位置指令を得ることができる。
なお、このときの位置指令X*(t)の1回微分である速度指令V*(t)は、下記式(68)のようになる。ステップST10dに移行する場合、E<0なので、D/(D−E)<1となり、速度指令形状V**(t)≦Vmaxであるので、速度指令V*(t)は、最大速度Vmaxを超えることはない。
Figure 2006293622
以上のように、この実施の形態8によれば、速度遷移指令算出手段8が、位置指令の1回微分である速度指令の最大値が制限値Vmax以上にとることができないという制約のもとで、機械4を目標位置に移動させる位置指令を生成するにあたり、振動を励起することなく、速度0からある制限速度Vmaxへ遷移させる第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダ、及び、ある制限速度から速度0へ遷移させる第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダを算出し、対応処理手段6が、位置指令の1回微分である速度指令を、第一の速度遷移指令V1 *(t)チルダ、第二の速度遷移指令V2 *(t)チルダに1以下の定数をかけたもの、及び、制限速度Vmax以下の一定の速度の組み合わせから構成し、位置指令の移動量を目標位置に対応させる処理を行うので、位置指令の1回微分である速度指令の最大値が制限値を越えることなく、かつ、振動を抑制する、位置指令を得ることができる。また、位置指令の1回微分である速度指令は、位置指令に対し遅れなく位置決め動作を行うことができる。さらに、アクチュエータや機械に超えてはならない速度指令があるときにでも位置指令を構成することができる。
実施の形態9.
機械、アクチュエータには、動かしてよい制限最大速度のほかに、制限最大加速度が存在する場合がある。このような場合、指令生成装置は、制限加速度、制限速度を加味し、なおかつ、振動を励起しない位置指令を生成する必要がある。本実施の形態9では、最大加速度と最大速度を加味し、かつ、振動を励起しない位置指令X*(t)を構成する方法について説明する。
図31は、この発明の実施の形態9による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。指令生成装置1は、加速度遷移完了時間T、目標位置D、指令の制限速度Vmax、指令の制限加速度Amax、機械の振動周波数ω、振動の減衰ζをもとに、加速度遷移指令算出手段9と対応処理手段6から、位置指令X*(t)を算出する。
図32から図37までは、実施の形態9の指令生成装置による位置指令X*(t)を得るフローチャートである。図32のステップST501において、加速度遷移完了時間T、目標位置、指令の制限速度Vmax、指令の制限加速度Amax、機械の振動周波数ω、振動の減衰ζを指令生成装置1に与える。
ステップST502において、加速度遷移指令算出手段9は、機械4の振動周波数ω、および、振動の減衰ζをもとに、時刻0から時刻Tにかけて、加速度Amaxに振動を励起することなく遷移する加速度遷移指令a*(t)を算出する。これは、例えば実施の形態7で説明した方法で実現できる。
また、対応処理手段6では、以下の処理を行う。ステップST503において、第一の加速度遷移指令a*(t)をもとに、次式(69)で定義される第一の加速度指令を算出する。
Figure 2006293622
ここで、Amax−a*(t−T)、−Amax+a*(t−T)はそれぞれ加速度Amaxから加速度0へ、加速度−Amaxから加速度0へと遷移させ、かつ、振動を励起しない第二の加速度遷移指令となる。また、ここでは、加速度Amaxから加速度0へ遷移させる第二の加速度遷移指令を算出するのに、第一の加速度指令a*(t)を用いて算出しているが、第一の加速度指令a*(t)を用いず、別の形状の加速度遷移指令を用いて、Amaxから加速度0へ遷移させる第二の加速度遷移指令を算出してもよい。
さらに、第一の加速度指令を一回積分することにより第一の速度指令V1(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)を算出し、第一の速度指令を一回積分することにより第一の位置指令X1(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)を算出する。第一の速度指令は0≦t≦4Tで0以外の値をもつ速度指令であり、第一の位置指令は時間0から4Tにかけて0からある位置に移動する位置指令となる。
ステップST504では、第一の位置指令の移動量すなわち、下記式(70)に従う移動量d1を計算する。ステップST505では、第一の位置指令の移動量d1と目標位置Dを比較し、第一の位置指令の移動量d1が目標位置Dよりも小さくなければ、ステップST506の指令生成処理Aへ移行する。
Figure 2006293622
図33は、指令生成処理Aを説明するフローチャートである。ステップST550では、第一の加速度指令にD/d1をかけることにより、すなわち下記式(71)により、第二の加速度指令A2 *(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)を算出する。
Figure 2006293622
さらに、第二の加速度指令をそれぞれ1、2回積分することにより、第二の速度指令、第二の位置指令を算出する。これは、1以下の定数D/d1をかけることにより加速度を下げて第二の位置指令値が目標位置に対応させる処理に相当する。ここで、第一の加速度指令に定数(D/d1)をかけた第二の加速度指令もまた、振動を励起しない加速度指令となり、また1より小さい加速度をかけているので制限加速度以下の加速度指令となる。ステップST551では、第二の速度指令の最高速度を下記式(72)により算出する。
Figure 2006293622
ステップST552では、第二の速度指令の最高速度V2と制限速度Vmaxを比較する。ステップST552において、第二の速度指令の最高速度が、制限速度Vmaxを超えない場合は、ステップST553において、求めるべき位置指令を第二の位置指令とする。第二の加速度指令は目標位置Dに対応付けるため、第一の加速度指令にD/d1をかけており、X*(4T)=Dとなる。
またステップST552において第二の速度指令の最高速度が、制限速度Vmaxを超える場合には、ステップST554において時間T1=D/Vmax−D/V2を計算する。次にステップST555において、下記式(73)で表せる加速度指令を算出する。
Figure 2006293622
ステップST554、ステップST555では、制限速度を満たし、かつ目標位置Dに対応させるための処理を行っている。すなわち、第二の加速度指令で位置決めを行うと速度が制限速度Vmaxを超えるため、Vmax/V2をかけることにより速度Vmaxまでしか加速しない加速度指令を作成する。
しかし、この加速度指令を2回積分しても移動量はD×Vmax/V2になるので、第二加速度指令の加速時間(0≦t≦2T)、減速時間(0≦t≦4T)の間に加速度0の区間を時間T1だけ挿入し、この区間における速度指令がVmaxになる操作を行っている。以上を考慮した加速度指令が、上記式(73)で表されるものである。ステップST556では、式(73)で表される加速度指令A*(t)を2回積分し、求めるべき位置指令X*(t)を算出する。ここで、ステップST556に移行する場合、ステップST552においてVmax≦V2であるため、(Vmax/V2)は1以下の定数である。
また、ステップST505において目標位置Dが、第一の位置指令の移動量d1よりも大きい場合、ステップST507では第一の速度指令の最高速度V1を下記式(74)から算出する。
Figure 2006293622
ステップST508では、第一の速度指令の最高速度V1と制限速度Vmaxを比較し、V1がVmaxより小さい場合はステップST509の指令生成処理Bへ移行し、逆にV1がVmaxより大きい場合はステップST510の指令生成処理Cへ移行する。
図34は、ステップST505において、V1がVmaxより小さい場合に実行される指令生成処理Bを説明するフローチャートである。ステップST560では、時間T2=(Vmax−V1)/Amaxを算出する。
ステップST561では、下記式(75)により、第二の加速度指令を算出する。ステップST562では、第二の加速度指令をそれぞれ1、2回積分することにより第二の速度指令V2 *(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)、および第二の位置指令X2 *(t)チルダ(電子出願の関係上、読みで表記する)を算出する。ステップST562では、時間T3=2T+T2を計算する。
Figure 2006293622
ステップST560からステップST563では、第一の速度指令の最高速度がVmaxを超えないため、最高速度がVmaxまでに達するような指令を作成している。すなわち、第一の加速度指令において、時刻tが0からTになる間に、加速度が0からAmax、時刻tがTから2Tになる間に、加速度がAmaxから0になる指令となっているが、この加速度指令で発生する速度をVmaxとするために、第一の加速度指令の0≦t≦TとT≦t≦2Tの間に時間T2だけ加速度指令がAmaxとなる等加速度区間を挿入している。これが、上記式(75)で表される第二の加速度指令である。
図35は、ステップST505において、V1がVmaxより大きい場合に実行される指令生成処理Cを説明するフローチャートである。ステップST570において、第二の加速度指令を、下記式(76)により計算する。ここで、V1がVmaxより大きいため、(Vmax/V1)は1以下の定数である。
Figure 2006293622
ステップST571において、第二の加速度指令をそれぞれ1、2回積分することにより第二の速度指令V2 *(t)チルダ、第二の位置指令X2 *(t)チルダを算出する。ステップST572において、時間T3=2Tを計算する。ステップST570からステップST572では、第一の速度指令の最高速度Vmaxを超えるため、第一の加速度指令にVmax/V1をかけることにより、第二の速度指令の最高速度をVmaxにする処理を行っている。ステップST511では、ステップST509の指令生成処理B、あるいは、ステップST510の指令生成処理Cで計算された第二の位置指令の移動量d2を下記式(77)に従い計算する。
Figure 2006293622
ステップST512では、目標位置Dと第二の位置指令の移動量d2を比較して、Dがd2より大きければステップST513の指令生成処理Dに移行し、Dがd2より小さければステップST514の指令生成処理Eに移行する。
図36は、ステップST512において、Dがd2より大きい場合に実行される指令生成処理Dを説明するフローチャートである。ステップST580において、時間T4=(D−d2)/Vmaxを計算する。ステップST581において、速度指令V*(t)を下記式(78)により計算する。ステップST582において、速度指令V*(t)を1回積分することにより、求めるべき位置指令X*(t)を算出する。
Figure 2006293622
ステップST580からステップST582では、第二の位置指令X2(t)チルダの移動量では、目標位置Dに達しないので、不足している距離を補う処理を行っている。すなわち、第二の速度指令の加速区間(0≦T≦T3)、減速区間(T3≦T≦2T3)の間に、時間T4だけ速度指令がVmaxである区間を挿入する。これらの処理が上記式(78)の計算に算出する。
図37は、ステップST513において、Dがd2より小さい場合に実行される指令生成処理Eを説明するフローチャートである。ステップST590において、第一の速度指令からV3を下記式(79)から計算する。ステップST591において、ζに関する2次方程式である下記式(80)を解き、大きいほうの解をT5とおく。
Figure 2006293622
ステップST592では、加速度指令A*(t)を下記式(81)に従って計算する。ステップST593では加速度指令A*(t)を2回積分することにより求めるべき位置指令X*(t)を得る。
Figure 2006293622
ステップST590からステップST593では、第二の位置指令X2(t)チルダの移動量では、目標位置Dを超えてしまうので、第二の加速度指令の等加速度区間を縮めることにより目標位置Dを対応させる処理を行っている(ステップST509で指令生成処理Cに移行した場合、第一の加速度指令に1より小さい定数をかけて第二の加速度指令を得ているため、第二の位置指令の移動量d2は、第一の位置指令の移動量d1よりも小さい。すなわち、上記式(80)により、距離Dに対応づけを行うための等加速度区間T5を再度計算して、上記式(81)により第一の加速度指令の0≦t≦TとT≦t≦2Tの間に時間T5だけ加速度指令がAmaxとなる等加速度区間を挿入している。このため、ステップST508の指令生成処理Cに移行した場合には、ステップST512でステップST513の指令生成処理Dに移行することはない)。これが式(81)で表される加速度指令A*(t)である。
位置指令X*(t)は、以上のフローにより得られ、指令生成処理A、D、Eのいずれかで位置指令が計算される。位置指令の2回微分である加速度指令は、指令生成処理AのステップST553に移行した場合、上記式(71)であり、指令生成処理AのステップST555に移行した場合は、上記式(73)であり、指令生成処理Dに移行した場合は上記式(75)又は上記式(76)であり、指令生成処理Eに移行した場合は式(81)となる。
第一の加速度指令A1 *(t)チルダが、上記式(69)のように、加速度0から加速度Amaxへ振動なく遷移させる第一の加速度遷移指令、および、加速度Amaxから加速度0へ振動なく遷移させる第二の加速度遷移指令から構成されていることに注意すると、上記式(71)、(73)、(75)、(76)、(81)で表される加速度指令は、加速度0から加速度Amaxへ振動なく遷移させる第一の加速度遷移指令、および、加速度Amaxから加速度0へ振動なく遷移させる第二の加速度遷移指令、および、その1以下の定数倍をかけたもの、0、最大加速度Amaxから構成されている。
よって、これらの加速度指令を2回積分した位置指令によって加速度が制限加速度を超えることはなく、位置決め制御が可能となる。また、目標位置がDとなるように、さらに、位置指令の1回微分である速度指令が制限速度以下になるように、対応付けが行われている。以上のフローにより得られる位置指令は、制限加速度、制限速度の条件を満たしつつ、振動なく目標位置Dに到達する位置指令となる。
次に数値例を用いて効果を説明する。
機械4の振動周波数が10Hz(ω=2π×10=31.4[rad/s])、機械の減衰ζ=0.03であり、目標位置はD=0.2、制限速度Vmaxが0.5、制限加速度が2.0である場合の位置指令を生成する。はじめに、本実施の形態を適用せず、制限速度と制限加速度を最大限利用し、位置指令の1回微分である速度指令が台形状となる指令を適用したときの数値例を示す。
図38は、実施の形態9の位置指令を適用せず、台形状の速度指令を適用したときの数値例を示すグラフであり、(a)は位置を表すグラフである。(b)は(a)の拡大図である。(c)は速度を表すグラフであり、(d)は加速度を表すグラフである。また、グラフ(a)、(b)中の実線は機械位置を表し、点線は位置指令を表している。グラフ(c)中の実線は機械速度を表し、点線は位置指令を1回微分した速度指令を表している。グラフ(d)中の実線は機械加速度を表し、点線は位置指令の2回微分である加速度指令を表す。
図38の(c)、(d)の速度指令、および、加速度指令から制限加速度、速度を最大限利用している指令であることがわかる。また、(b)、(c)、(d)の機械位置、機械速度、機械加速度のグラフから残留振動が発生しており、位置決め制御時の整定特性が悪化していることがわかる。さらに、(c)、(d)の機械速度、機械加速度のグラフより指令により励起された振動が原因となり機械速度が制限速度を超え、さらに、機械加速度が制限加速度を越えるという不都合が生じている。
次に、本実施の形態を適用したときの数値例を示す。
ここで、加速度遷移完了時間Tを0.09とした。図39は、この発明の位置指令を適用したときの数値例を示すグラフであり、(a)は位置を表すグラフである。(b)は(a)の拡大図である。(c)は速度を表すグラフであり、(d)は加速度を表すグラフである。また、グラフ(a)、(b)中の実線は機械位置を表し、点線は位置指令を表している。グラフ(c)中の実線は機械速度を表し、点線は位置指令を1回微分した速度指令を表す。グラフ(d)中の実線は機械加速度を表し、点線は位置指令の2回微分である加速度指令を表す。
図39の(c)、(d)の速度指令、および、加速度指令から制限加速度、速度を最大限利用している指令であることがわかる。また、図39の(b)、(c)、(d)の機械位置、機械速度、機械加速度のグラフから残留振動が発生せず、位置決め制御時の整定特性が良好であることがわかる。さらに、図39の(c)、(d)の機械速度、機械加速度のグラフより機械速度が制限速度を越えることはなく、また、機械加速度が制限加速度を超えないことがわかる。
本実施の形態を適用することにより、位置決め制御中に振動を励起することなく、アクチュエータや機械が発生可能な加速度、速度を加味した位置指令を得ることができるという効果がある。なおかつ、制限加速度、制限速度をなるべく最大限使用するため位置決め制御時間を短縮することができるという効果がある。
図39に示すような、加速時間中、あるいは、減速時間中の加速度指令は連続であり、かつ加速時間中(あるいは減速時間中)に一度上昇した後、短時間のうちに下降し、再度上昇するといったような急激な変化がない。このような指令信号には、高周波成分は多く含まれない。これにより、高周波成分に起因する振動を励起しにくいという効果がある。
この発明の実施の形態1による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1による位置指令X*(t)の生成動作を示すフローチャートである。 実施の形態1による加速度指令形状の例を示す図である。 実施の形態1による指令形状を示す図である。 実施の形態1による指令形状を示す図である。 S字加減速指令の形状を示す図である。 この発明の実施の形態2による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態2よる位置指令X*(t)の生成動作を示すフローチャートである。 加速度指令形状及びこれを1回積分した速度指令形状を示す図である。 この発明の実施の形態3による指令生成装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3による位置指令X*(t)の生成動作を示すフローチャートである。 指令形状を求める際に用いる表1を示す図である。 実施の形態1のS字加減速指令の形状を示す図である。 三角形状の速度指令を適用したときの数値例を示すグラフである。 式(26)で表される指令形状を適用し、実施の形態3に従わず、比率パラメータr=0.4とした場合の数値例を示すグラフである。 実施の形態3による指令形状の数値例を示すグラフである。 実施の形態3による加速度指令形状A**(t)を示す図である。 実施の形態4による加速度指令形状を示す図である。 指令形状を求める際に用いる表2を示す図である。 実施の形態4による加速度指令形状を示す図である。 実施の形態6の指令生成装置による位置指令の算出処理を示すフローチャートである。 本実施の形態の位置指令を適用せず、速度指令が三角形状となる位置指令を適用したときの数値例を示すグラフである。 実施の形態6の位置指令を適用したときの数値例を示すグラフである。 この発明の実施の形態7による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態7の指令生成装置による指令生成動作を示すフローチャートである。 実施の形態7による速度指令及び加速度指令を示すグラフである。 実施の形態7による速度指令及び移加速度指令を示すグラフである。 実施の形態7による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの他の構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態8による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態8の指令生成装置による指令生成動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態9による指令生成装置を適用した機械の駆動制御システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態9の指令生成装置による位置指令を得るフローチャートである。 指令生成処理Aを説明するフローチャートである。 指令生成処理Bを説明するフローチャートである。 指令生成処理Cを説明するフローチャートである。 指令生成処理Dを説明するフローチャートである。 指令生成処理Eを説明するフローチャートである。 実施の形態9の位置指令を適用せず、台形状の速度指令を適用したときの数値例を示すグラフである。 実施の形態9の位置指令を適用したときの数値例を示すグラフである。
符号の説明
1 指令生成装置、2 アクチュエータ駆動制御装置、3 アクチュエータ、4 機械(駆動制御対象物)、5 指令形状算出手段、6 対応処理手段、7 記憶手段、8 速度遷移指令算出手段、9 加速度遷移指令算出手段。

Claims (14)

  1. 駆動制御対象物を位置決め時間に目標位置に移動させる位置指令の1回微分指令である速度指令と、前記駆動制御対象物に発生する振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段と、
    前記指令形状算出手段により算出された前記位置指令のn回微分指令形状信号をn回積分し、前記位置決め時間での位置指令を前記目標位置に対応させる定数をかけることにより、位置指令を算出する対応処理手段とを備えた指令生成装置。
  2. 駆動制御対象物を位置決め時間に目標位置に移動させる位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じであり、所定のパラメータで特定され、かつ、時間的に連続して変化する、位置指令のn回微分形状信号について、前期パラメータに依存する前記n回微分指令形状信号の周波数成分を表す式を確立し、前記パラメータ値に応じて、前記周波数成分を表す式が0となる周波数を予め計算し、前記パラメータ値及び前記n回微分指令形状信号の周波数成分を表す式が0となる周波数を関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記駆動制御対象物に発生する振動周波数で前記n回微分指令形状信号の周波数成分が0となる周波数に対応する前期パラメータ値を前記記憶手段から読み出し、このパラメータを用いて前記n回微分指令形状信号を決定する指令形状算出手段と、
    前記指令形状算出手段により算出された前記位置指令のn回微分指令形状信号を、n回積分し、前記位置決め時間での位置指令を前記目標位置に対応させる定数をかけることにより、位置指令を算出する対応処理手段とを備えた指令生成装置。
  3. 指令形状算出手段は、位置指令の2回微分指令である加速度指令と定数倍を除いて同じである加速度指令形状が加速時及び減速時に等辺台形となるS字加減速指令であって、加速時及び減速時に前記加速度指令形状信号が0から最高加速度までに到達する時間を、駆動制御対象物に発生する振動周波数ω及び加速時間t0に対して、t0−[(t0×ω)/(2π)]×(2π/ω)(但し、[x]は、xを超えない最大の整数値を表すガウス記号)から決定して加速度指令形状を算出することを特徴とする請求項1記載の指令生成装置。
  4. 記憶手段は、位置指令の2回微分指令と定数倍を除いて同じであり、所定のパラメータrの値で特定される加速度指令値パターンが時間的に連続して変化する加速度指令形状信号を、位置決め時間2t0に対し、時間tが0以上rt0以下のときsin(πt/(2rt0))、時間tがrt0以上(1−r)t0以下のとき1、時間(1−r)t0以上t0以下のときcos[π{t−(1−r)t0}/(2rt0)]、時間t0以上(1+r)t0以下のとき−sin[π(t−t0)/(2rt0)]、時間(1+r)t0以上(2−r)t0以下のとき−1、時間(2−r)t0以上2t0以下のときcos[π{t−(2−r)t0}/(2rt0)]で表し、その他の時間0として、前記パラメータrに依存する前記加速度指令形状信号の周波数成分を表す式を確立し、前記パラメータrの値に応じて前記指令形状信号の周波数成分が0となる周波数及び前記位置決め時間を関連付けて記憶することを特徴とする請求項2記載の指令生成装置。
  5. 記憶手段は、位置指令の2回微分指令と定数倍を除いて同じであり、所定のパラメータrの値で特定される加速度指令値パターンが時間的に連続して変化する加速度指令形状信号A**(t)を、位置決め時間2t0に対し、時間tが0以上t0以下のとき、cos((πrt)/2t0)で定義し、時間tがt0以上2t0以下のとき、−cos((πr(2t0−t))/2t0)で定義し、その他の時間のとき0として、前記パラメータrに依存する前記加速度指令形状信号の周波数成分を表す式を確立し、前記パラメータrの値に応じて前記指令形状信号の周波数成分が0となる周波数を予め計算して、前記パラメータrの値、前記指令形状信号の周波数成分が0となる周波数及び前記位置決め時間を関連付けて記憶することを特徴とする請求項2記載の指令値生成装置。
  6. 指令形状算出手段は、駆動制御対象物に発生する振動周波数ωから決定される伝達関数のインパルス応答と、位置指令のn回微分指令との位置決め時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記位置指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、位置指令のn回微分指令形状信号を算出し、位置指令のn回微分指令形状信号を(n−1)回積分することにより、第一の速度指令形状信号を算出し、前記速度指令形状信号に、正の定数g、及び、時間tを用いてexp(−g×t)から決まる関数をかけることにより、位置指令の1回微分と定数倍を除いて同じである、速度指令形状信号を算出することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の指令生成装置。
  7. 指令形状算出手段は、定数gを駆動制御対象物に発生する振動周波数ω、及び、振動の
    減衰ζを用いてζ/(1−ζ21/2×ωから決定することを特徴とする請求項6記載の指令生成装置。
  8. 駆動制御対象物を速度遷移完了時間に目標速度に遷移させる速度指令の1回微分指令である加速度指令と、前記駆動制御対象物の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、速度指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段と、
    前記指令形状算出手段により算出された前記速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、前記速度遷移完了時間での速度指令を前記目標速度に対応させるための定数をかけることにより、速度指令を算出する対応処理手段とを備えた指令生成装置。
  9. 駆動制御対象物を加速度遷移完了時間までに目標加速度に遷移させる加速度指令の1回微分指令である躍動指令と、前記駆動制御対象物の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記加速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記加速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、加速度指令のn回微分指令形状信号を算出する指令形状算出手段と、
    前記指令形状算出手段により算出された前記加速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、前記加速度遷移完了時間での加速度指令を前記目標加速度に対応させるための定数をかけることにより、加速度指令を算出する対応処理手段とを備えた指令生成装置。
  10. 位置指令の1回微分である速度指令の最大値が制限値以上にとることができないという制約のもとで、駆動制御対象物を目標位置に移動させる位置指令を生成する指令生成装置において、
    振動を励起することなく、速度0からある制限速度へ遷移させる第一の速度遷移指令、及び、ある制限速度から速度0へ遷移させる第二の速度遷移指令を算出する速度遷移指令算出手段と、
    位置指令の1回微分である速度指令を、前記第一、前記第二の速度遷移指令に1以下の定数をかけたもの、及び、制限速度以下の一定の速度の組み合わせから構成し、位置指令の移動量を目標位置に対応させる処理を行う対応処理手段と
    を備えることを特徴とする指令生成装置。
  11. 速度遷移指令算出手段は、
    駆動制御対象物を速度遷移完了時間に速度0から制限速度に遷移させる速度指令の1回微分指令である加速度指令と、前記駆動制御対象物の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、速度指令のn回微分指令形状信号を算出し、前記速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、前記速度遷移完了時間での速度指令を前記制限速度に対応させるための定数をかけることにより、第一の速度遷移指令を算出し、
    前記駆動制御対象物を速度遷移完了時間に制限速度から速度0に遷移させる速度指令の1回微分指令である加速度指令と、前記駆動制御対象物の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、速度指令のn回微分指令形状信号を算出し、前記速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、前記速度遷移完了時間での速度指令を前記速度0に対応させるための定数をかけることにより、第二の速度遷移指令を算出することを特徴とする請求項10記載の指令生成装置。
  12. 位置指令の1回微分である速度指令の最大値である最大速度、及び、2回微分である加速度指令の最大値である最大加速度の絶対値がそれぞれの制限値以上にとることができないという制約のもとで、駆動制御対象物を目標位置に移動させる位置指令を生成する指令生成装置において、
    振動を励起することなく、加速度0からある制限加速度へ遷移させる第一の加速度遷移指令、及び、ある制限加速度から加速度0へ遷移させる第二の加速度遷移指令を算出する加速度遷移指令算出手段と、
    位置指令の2回微分である加速度指令を、前記第一及び前記第二の加速度遷移指令に1以下の定数をかけたもの、0、及び、制限加速度以下の一定の加速度の組み合わせから構成し、位置指令の移動量を目標位置に対応させると共に、位置指令の1回微分である速度指令の最大値を最大速度以下に対応させる処理を行う対応処理手段とを備えたことを特徴とする指令生成装置。
  13. 加速度遷移指令算出手段は、
    駆動制御対象物を加速度遷移完了時間までに加速度0から制限加速度に遷移させる加速度指令の1回微分指令である躍動指令と、前記駆動制御対象物の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記加速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記加速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、加速度指令のn回微分指令形状信号を算出し、前記加速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、前記加速度遷移完了時間での加速度指令を前記目標加速度に対応させるための定数をかけることにより、第一の加速度遷移指令を算出し、
    前記駆動制御対象物を加速度遷移完了時間までに制限加速度から加速度0に遷移させる加速度指令の1回微分指令である躍動指令と、前記駆動制御対象物の振動周波数から決定される伝達関数のインパルス応答との前記加速度遷移完了時間以降の畳み込み演算値が0になるように、前記加速度指令のn回微分指令と定数倍を除いて同じである、加速度指令のn回微分指令形状信号を算出し、前記加速度指令のn回微分指令形状信号をn回積分して、前記加速度遷移完了時間での加速度指令を前記目標加速度に対応させるための定数をかけることにより、第二の加速度遷移指令を算出することを特徴とする請求項12記載の指令生成装置。
  14. 複数の目標位置と対応する複数の位置決め時間にて駆動制御対象物を位置決め制御するにあたり、前記各目標位置に対応する位置決め時間で前記駆動制御対象物を移動させる位置指令を算出することを特徴とする請求項1から請求項7、請求項10から請求項13のうちのいずれか1項記載の指令生成装置。
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