JP2005085111A - 機械システムの制御方法及び装置 - Google Patents

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Fumio Miyazaki
文夫 宮崎
Naoaki Hashimoto
尚明 橋本
Mario Yamaguchi
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Abstract

【課題】 数学モデルの構築に必要な煩雑なプロセスが不要であると共に、目標動作の実現精度及び応答性を向上した機械システムの制御方法の提供を課題とする。
【解決手段】 入力によりアクチュエータ11を駆動して、所定時間後の動作対象20の動作の目標を実現する機械システム1の制御方法であって、時間及びパラメータで表す動作の値の一般式を定義し、予め学習により入力と該入力により得られる値との組合せを所定個数算出すると共に、動作対象20が動作するときは、目標の値を設定し、この値を係数を乗算した学習済みの値の重ね合わせとして表す目標設定ステップと、係数の値を算出し、目標の値を得るための入力を、算出した係数を乗算した学習済みの入力の重ね合わせとして表す入力算出ステップと、該入力を上記アクチュエータ11に出力する入力駆動ステップとを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロボットなどの機械システムの制御方法及び装置、より詳しくは、動作対象の所定時間後における目標位置、目標速度、目標加速度を迅速かつ精度良く実現させる制御方法及び装置に関する技術分野に属する。
ロボットなどの機械システムにおいて、所定時間後の目標動作を実現させる際、システムの各自由度に対して入力によりアクチュエータ(モータ、シリンダ等)をそれぞれ作動させることにより、各自由度に対応する動作対象をそれぞれ動作させ、その結果、システム全体としての目標動作が実現するように構成されることがある。ここで、ある1つの自由度に着目し、この自由度において動作対象に目標動作を実現させる入力を求める方法が大きく分けて2つある。
1つは、対象とするシステムの過去の作用が未来の挙動に影響を与える事物の属性であるダイナミクスを理解し、目標動作を表現する数学モデルを事前に構築し、その結果を用いて動作対象に目標動作を行わせるための入力を求める方法である。この方法において、対象の物理・化学的な属性を考慮して、対象が従う自然法則に基づいて数学モデルを構築することもあるが、例えば特許文献1に開示されるような入力と出力の信号解析を行い、数ある同定理論を用いて数学モデルを構築することもある(システム同定)。
他の1つは、システムの実際の動きを見ながら入力と出力の関係を取り持つ値を調整する所謂学習制御方法である。例えば特許文献2においては、まず、動作対象の位置誤差及び速度誤差のフィードバックループを構成し、ある自由度における動作対象を動作させ、そのときの目標動作と実際の動作との速度誤差を測定して、この速度誤差に定数を乗算し、次に、この乗算結果を前回の動作時の入力値に加算し、この加算結果を新たな入力値として目標動作を得る。そして、この動作を何回か繰り返すうちにロボットの実際の動作は逐次修正され、最終的に上記目標動作の近傍に収束する。
特開平7−168605号公報 特開平6−289918号公報
ところで、上記の数学モデルを事前に構築する方法においては、目標動作を実現する入力を求めるために、対象システムのダイナミクスが完全に理解されていなければならない。しかしながら、数学モデルを構築するために多くのパラメータが必要であり、例えば六軸の産業用ロボットに構築される数学モデルには、アームの質量中心、アーム長、摩擦係数などの形状・物性を表すパラメータが約150個必要となる。さらに、これらのパラメータの値を全て正確に知ることは難しく、不完全な数学モデルにより目標動作の実現精度が低下する可能性もある。また、システム同定においては、入力信号はどのようものにすればよいか、データの前処理としてどのようなことを行えばよいか、数ある同定理論のなかでどの同定方法を用いればよいかなどの試行錯誤的な要因を多く含んでいるという問題があり、このように、数学モデルの構築には極めて煩雑なプロセスが必要となる。
一方、上記学習制御方法においては、対象システムが目標動作を実現するために制御動作を何回も繰り返さなくてはならず、所定時間後の目標動作を迅速に実現することができないという問題もある。
そこで、本発明は、数学モデルの構築に必要な煩雑なプロセスが不要であると共に、目標動作の実現精度及び応答性を向上した機械システムの制御方法及び装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、入力によりアクチュエータを駆動して、所定時間後の動作対象の目標位置、目標速度、目標加速度を実現する機械システムの制御方法であって、
時刻Tにおける位置、速度、加速度及び時刻Tk+1における位置、速度、加速度の合計6つの境界条件を満たすときの位置、速度、加速度のいずれかの値X(t)の一般式を時間t及びパラメータc〜cn+1を用いて、次式
Figure 2005085111
として与え、上記パラメータc〜cn+1のうち0でないパラメータの数をmとし、予め学習により入力uと該入力uにより得られる値X(t)との組合せを少なくともm個
Figure 2005085111
算出すると共に、
動作対象が動作するときは、所定時間後の目標位置、目標速度、目標加速度のいずれかを満たす値X(t)を設定する目標設定ステップと、
該値X(t)を得るための入力uを算出する入力算出ステップと、
該入力uを上記アクチュエータに出力する入力駆動ステップとを有し、
上記目標設定ステップでは、値X(t)を
Figure 2005085111
及び、
Figure 2005085111
として与えると共に、
上記入力算出ステップでは、値X(t)〜X(t)を
Figure 2005085111
として与え、式
Figure 2005085111
により、上記目標設定ステップで与えたk〜kを算出する一方、入力u
Figure 2005085111
として与え、この式に算出したk〜kを代入することにより入力uを算出することを特徴とする。
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の機械システムの制御方法において、動作対象が多自由度系上にあるとき、請求項1に記載の制御方法を各自由度に適用し、得られた入力を重畳することによって、所定時間後の動作対象の目標位置、目標速度、目標化速度を実現することを特徴とする。
そして、請求項3に記載の発明は、入力によりアクチュエータを駆動して、所定時間後の動作対象の目標位置、目標速度、目標加速度を実現する機械システムの制御装置であって、
時刻Tにおける位置、速度、加速度及び時刻Tk+1における位置、速度、加速度の合計6つの境界条件を満たすときの位置、速度、加速度のいずれかの値X(t)の一般式を時間t及びパラメータc〜cn+1を用いて、次式
Figure 2005085111
として与え、上記パラメータc〜cn+1のうち0でないパラメータの数をmとし、予め学習により入力uと該入力uにより得られる値X(t)との組合せを少なくともm個
Figure 2005085111
算出する学習手段が備えられていると共に、
動作対象が動作するときは、所定時間後の目標位置、目標速度、目標加速度のいずれかを満たす値X(t)を設定する目標設定手段と、
該値X(t)を得るための入力uを算出する入力算出手段と、
該入力uを上記アクチュエータに出力する入力駆動手段とを有し、
上記目標設定手段は、値X(t)を
Figure 2005085111
及び、
Figure 2005085111
として与えると共に、
上記入力算出手段は、値X(t)〜X(t)を
Figure 2005085111
として与え、式
Figure 2005085111
により、上記目標設定手段で与えられたk〜kを算出する一方、入力u
Figure 2005085111
として与え、この式に算出したk〜kを代入することにより入力uを算出することを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、目標動作を実現する入力のデータにダイナミクスに関する情報が含まれていること、すなわち、入力の式
Figure 2005085111
に、目標の式
Figure 2005085111
において表される係数k〜kが含まれることに着目し、
Figure 2005085111
により得られる簡単な連立1次方程式を解いて係数k〜kを求めることにより、上記入力の式に係数k〜kを代入して所望の入力を得ることができる。これにより、簡単に理想的な入力を求めることができ、さらに、従来必要であった数学モデルの構築に必要な煩雑なプロセスが不要となると共に、動作対象の動作目標に対する実現精度を向上することができる。
また、従来の学習制御のように制御動作を何回も繰り返す必要がなく、さらに動作時に簡単な計算を行うだけでよいので、システムの応答性を向上することができる。
次に、請求項2に記載の発明は、動作対象の動作の多次元化・複雑化に伴って動作対象の動作が多自由度系上で実現されることがあるが、各自由度において、上記請求項1と同様の方法により入力を生成し、得られた入力を重畳することにより、多自由度系における動作対象の目標に対する動作を迅速かつ精度良く実現することができる。
次に、請求項3に記載の発明は、上記請求項1に記載の方法の実施に用い得る装置であり、このように構成することによって請求項1と同様の作用効果が得られる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。なお、簡単のために1自由度の機械システム1を想定して説明するが、本発明は多自由度系のシステムにおいても適用することができる。
まず、図1を用いて機械システム1の概略構成図を説明すると、機械システム1は、アーム10と該アーム10を駆動するモータ11と該モータ11を制御するコンピュータ12とを有する。また、コンピュータ12は、データを記録するメモリ12aを有する。さらに、該コンピュータ12には、上記アーム10の目標動作を設定するための入力装置13が接続されている。そして、該入力装置13に設定された目標に基づいて、上記コンピュータ12はモータ11を駆動させ、アーム10の先端部(以下、アーム先端部という)20の位置、速度、加速度を連続的に制御する。
ここで、ある時刻におけるアーム先端部20の状態を始点とし、所定時間後の上記先端部の状態を終点とする。アーム先端部20の始点及び終点における位置、速度、加速度の値を満たすと共に、時間tで表されるアーム先端部20の位置に関する一般式を求めると、該一般式は境界条件の数は6であるため最低5次式の時間の多項式で表される。ここで、問題を簡単にすることと立ち上がり時の加速度特性を考慮して、アーム先端部20の始点おける位置、速度、加速度の値をそれぞれ0、終点における位置、速度、加速度の値をそれぞれV,X,A、動作時間をTとした場合を考える。このとき、これらの境界条件を満たす速度の値y(t)は、次式で表される時間tの4次式で表すことができる。
Figure 2005085111
このとき、係数c,c,cは、式
Figure 2005085111
により求めることができる。
次に、上記速度の値y(t)で表される速度に実際のアーム先端部20の速度を追従させるために、学習制御を用いてコンピュータ12からモータ11に出力する入力uの生成方法について説明する。
まず、k回学習後のn番目の入力をu[n]、速度軌道をy[n]とすると、k+1回目のn番目入力uk+1は以下の式に従い更新される。但し、サンプリング間隔T=1/N、0<n<T/T、Nはサンプリングレートである。
Figure 2005085111
このとき、e[n]は位置誤差、f[n]は速度誤差を表す一方、Φ、Γは学習ゲイン(オペレータ)であり、一般には平滑化処理や位相補償を含むオペレータである。なお、初回の入力はu=yとする。
そして、この更新を評価関数Eがある閾値よりも小さくなるかEk+1>Eとなるまで繰り返し学習による入力の更新を行う。但し、
Figure 2005085111
である。
ここで、学習制御による入力生成の実行例として、図1に示す機械システム1において、T=0.4(sec)、X=20(mm)、V=800(mm/sec)を実現する入力を学習制御により生成した結果を図2に示す。図2において、実線は目標速度軌道y、×点でプロットされた軌道は学習後の速度入力軌道u[n]、+点でプロットされた軌道は実際の速度軌道y[n]を表す。n>T/Tにおいては、y[n]=y[T/T]としている。また、学習ゲインΦ、Γは、全ての試行において、それぞれ0.4,0.1としている。このとき、サンプリングレートは90(Hz)であり、速度及び加速度は前後2点(計5点)の位置データを用いた最小2乗法による直線近似を行って求めている。また、e[n]及びf[n]は、実測ではないので測定誤差が存在し、そのまま用いると更新後の学習入力にも悪影響を及ぼすため平滑化している。
図3は、学習試行回数による誤差評価関数Eの推移を表しており、横軸が学習試行回数、縦軸はEである。これによると、試行毎に誤差が減少していることがわかる。
次に、未学習の目標速度軌道ydd(t)を実現する入力uの生成方法について説明する。上述の学習制御を用いてアーム先端部20に目標速度軌道yを追従させる方法では、一つの動作を学習するまでに数回の繰り返し動作を行わなければならないが、ここでは、予め最低3パターンの動作を実現する入力を学習しておき、その学習済み入力を用いて未学習の任意の速度軌道を実現する入力を生成する方法である。
まず、上記境界条件をT=T,X=X,V=Vと設定したときの速度軌道
Figure 2005085111
を実現する入力uを学習制御により求め、uとC[ca1,ca2,ca3]を一組のデータとして保存する。そして、同様に[u,C],[u,C],[u,C]の合計3組の関係を学習・保存しておく。
続いて、未学習の目標速度軌道ydd(t)、C[cd1,cd2,cd3]を、式のように3組の学習済み軌道yda,ydb,ydcの重ね合わせとして表す。
Figure 2005085111
このとき、k,k,kは、
Figure 2005085111
から求まり、目標軌道yddを実現する入力uを学習済みの3パターンの入力u,u,uの重ね合わせ
Figure 2005085111
として与え、求めたk〜kを代入することによって、所望の入力uを得ることができる。
ところで、動作時間が一定の場合、つまりT=T=Tの場合は、目標速度軌道yと入力uとの組合せが少なくとも2パターンの重ね合わせでよいので、式
Figure 2005085111
によりk,kが求まり、次式により入力uが決定される。
Figure 2005085111
逆に、Tを自由に選ぶ場合には、T=T=Tとなるような組合せを3パターン選択してやればよい。
また、T<min(T,T,T)である必要があるが、用途に応じて3つ以上の動作パターンを学習しておき、その学習済みパターンを使い分けることで任意の目標速度軌道yを実現可能である。
以下、上記の入力生成方法を用いて入力uを求めた例について説明する。
まず、表1に3つの目標速度軌道yda,ydb,ydcの境界条件である動作時間、位置、速度の値T,X,Vをそれぞれ示す。そして、表2にそれぞれの目標速度軌道yda,ydb,ydcにおける係数c,c,cを算出した結果、及びそのときの学習残差Eを示す。図4は、目標速度軌道yda,ydb,ydcと学習制御後の入力u,u,uとをそれぞれプロットしたものである。なお、学習ゲインのΦ,Γは、全ての試行において、それぞれ0.4,0.1とした。
Figure 2005085111
Figure 2005085111
次に、T=0.4(sec)、X=200(mm)、V=200(mm/sec)を実現する未学習軌道の入力を前述の方法により生成し、動作させた結果を図5に示す。図5において、yddは目標速度軌道、uは新たに重ね合せにより生成された入力、yは実際の速度軌道である。なお、この場合の係数ベクトルk,k,kは、それぞれ−0.824,0.957,1.526であり、評価関数の値E=0.028であった。
図6は、前述の方法により得られた入力(図中のu)と別途学習により得られた入力(図中u)とを比較したものである。これによると、異なる方法で生成した入力であるが、両者はほぼ一致していることがわかる。
同様に、T=0.35(sec)、X=200(mm)、V=900(mm/sec)で動作させた結果とT=0.4(sec)、X=200(mm)、V=−300(mm/sec)で動作させた結果をそれぞれ図7、図8に示す。このとき、それぞれk,k,k=[−0.298,1.045,2.307],E=0.013、k,k,k=[−1.518,1.018,1.624],E=0.041であった。
次に、上記の入力生成方法の応用例として、停止状態から所定時間後に所定位置を所定速度で通過した後、初期位置に帰還し、再び停止状態となるまでの目標速度軌道を実現する入力の生成方法と実験結果を示す。初期時刻を0、位置、速度、加速度の値をそれぞれ0、所定時刻TL1における位置、速度、加速度の値をそれぞれXL1,VL1,0、初期位置帰還時刻Tにおける位置、速度、加速度の値をそれぞれ0とし、TL2=T−TL1とすると、
前半区間(0<t≦TL1,0<n≦TL1/T)における目標速度軌道y(t)を
Figure 2005085111
で与え、このときの係数cd1,cd2,cd3は、
Figure 2005085111
より決定される。そして、この目標速度軌道を実現するn番目の入力は、学習済みの3パターンから、
Figure 2005085111
として与える。なお、kda,kdb,kdcは、
Figure 2005085111
から求めることができる。
一方、後半区間(TL1<t<T,TL1/T<n<T/T)において、目標速度軌道y(t)を、
Figure 2005085111
として与え、このときの係数ce1,ce2,ce3は、
Figure 2005085111
により決定される。そして、この目標速度軌道を実現するn番目の入力は学習済みの3パターンから、
Figure 2005085111
として与える。なお、kea,keb,kecは、
Figure 2005085111
から求めることができる。
この方法によりアーム10を動作させた結果の2つの例を図9及び図10に示す。なお、ydd及びydeは、アーム先端部20の実際の速度軌道を示す。
図9は、TL1=0.4(sec)、XL1=100(mm)、VL1=1000(mm/sec)、TL2=0.4(sec)で動作させた結果であり、図10はTL1=0.4(sec)、XL1=500(mm)、VL1=200(mm/sec)、TL2=0.4(sec)で動作させた結果である。
以上のように、本発明によれば、目標動作を実現する入力のデータにダイナミクスに関する情報が含まれていること、すなわち、入力の式
Figure 2005085111
に、目標速度軌道の式
Figure 2005085111
において表される係数k〜kが含まれることに着目し、
Figure 2005085111
により得られる簡単な連立1次方程式を解いて係数k〜kを求めることにより、上記入力の式に係数k〜kを代入して所望の入力を得ることができる。これにより、簡単に理想的な入力を求めることができ、さらに、従来必要であった数学モデルの構築に必要な煩雑なプロセスが不要となると共に、動作対象(アーム先端部20)の動作目標に対する実現精度を向上することができる。
また、従来の学習制御に比べて制御動作を何回も繰り返す必要がなく、さらに動作時に簡単な計算を行うだけでよいので、システムの応答性を向上することができる。
次に、本発明を多自由度系に適用した機械システム1として、例えば、図11に示すようなものがある。これは、図1に示す機械システム1のアーム10にシリンダ30が設けられたもので、モータ10及びシリンダ30の2自由度系でシリンダ先端部40が動作することになる。
ここで、始点におけるシリンダ先端部40の位置、速度、加速度の値をそれぞれX,V,A、そして、動作時間TL3、終点におけるシリンダ先端部40の位置、速度、加速度の値をそれぞれXL3,VL3,AL3としたとき、これらを満たす目標速度軌道ydfを実現する入力を生成する場合を考える。目標速度軌道ydfを、モータ10単体を動作させたときのシリンダ先端部40の目標速度軌道ydg(動作時間TL4、終点におけるシリンダ先端部40の位置、速度、加速度の値をそれぞれXL4,VL4,AL4を実現する)、及びシリンダ30単体を動作させたときのシリンダ先端部40の目標速度軌道ydh(動作時間TL5、終点におけるシリンダ先端部40の位置、速度、加速度の値をそれぞれXL5,VL5,AL5を実現する)の重ね合わせとして表し、目標速度軌道ydg及びydhを実現する入力udg及びudhをそれぞれ前述の入力生成方法により求め、該入力udg及びudhを重畳することによりシリンダ先端部40の目標速度軌道ydfを実現することができる。
このように、本発明による入力生成方法を各自由度において独立に適用することにより、2自由度に限らず、多自由度系の目標動作を実現する入力の生成が可能である。
これによって、動作対象(シリンダ先端部40)の動作の多次元化・複雑化に伴って動作対象の動作が多自由度系上で実現されるときに、各自由度において、本発明の方法により入力を生成し、得られた入力を重畳することにより、多自由度系における動作対象の目標に対する動作を迅速かつ精度良く実現することができる。
本発明は、数学モデルの構築に必要な煩雑なプロセスが不要であると共に、目標動作の実現精度及び応答性を向上した機械システムの制御方法及び装置を提供するもので、機械システムの理想的な動作が要求される製品、たとえば、CDなどの情報記録機器におけるサーボシステムの高精度化技術、NC工作機械などにおける高速高精度化技術、自動搬送機などの高精度誘導技術、振動を抑制する必要がある医療福祉機器(特に低剛性のもの)の運動制御技術、及び産業用ロボットの高性能化技術等の技術分野に広く好適である。
本発明の実施の形態に係る機械システムの概略構成図である。 学習制御で得られた入力の例を示すグラフである。 試行回数による評価関数の推移の例を示すグラフである。 3パターンの目標速度軌道と入力との組合せの例を示すグラフである。 未学習の目標速度軌道を実現する入力の例を示すグラフである。 図5において生成した入力と学習により生成した入力とを比較したグラフである。 本発明による入力生成の例を示すグラフである。 本発明による入力生成の例を示すグラフである。 本発明の応用例における入力生成の例を示すグラフである。 本発明の応用例における入力生成の例を示すグラフである。 2自由度系の機械システムの概略構成図である。
符号の説明
1 機械システム
11 モータ(アクチュエータ)
12 コンピュータ (目標設定手段、入力算出手段、入力駆動手段)
20 アーム先端部(動作対象)
30 シリンダ(アクチュエータ)
40 シリンダ先端部(動作対象)

Claims (3)

  1. 入力によりアクチュエータを駆動して、所定時間後の動作対象の目標位置、目標速度、目標加速度を実現する機械システムの制御方法であって、
    時刻Tにおける位置、速度、加速度及び時刻Tk+1における位置、速度、加速度の合計6つの境界条件を満たすときの位置、速度、加速度のいずれかの値X(t)の一般式を時間t及びパラメータc〜cn+1を用いて、次式
    Figure 2005085111
    として与え、上記パラメータc〜cn+1のうち0でないパラメータの数をmとし、予め学習により入力uと該入力uにより得られる値X(t)との組合せを少なくともm個
    Figure 2005085111
    算出すると共に、
    動作対象が動作するときは、所定時間後の目標位置、目標速度、目標加速度のいずれかを満たす値X(t)を設定する目標設定ステップと、
    該値X(t)を得るための入力uを算出する入力算出ステップと、
    該入力uを上記アクチュエータに出力する入力駆動ステップとを有し、
    上記目標設定ステップでは、値X(t)を
    Figure 2005085111
    及び、
    Figure 2005085111
    として与えると共に、
    上記入力算出ステップでは、値X(t)〜X(t)を
    Figure 2005085111
    として与え、式
    Figure 2005085111
    により、上記目標設定ステップで与えたk〜kを算出する一方、入力u
    Figure 2005085111
    として与え、この式に算出したk〜kを代入することにより入力uを算出することを特徴とする機械システムの制御方法。
  2. 動作対象が多自由度系上にあるとき、請求項1に記載の制御方法を各自由度に適用し、得られた入力を重畳することによって、所定時間後の動作対象の目標位置、目標速度、目標化速度を実現することを特徴とする請求項1に記載の機械システムの制御方法。
  3. 入力によりアクチュエータを駆動して、所定時間後の動作対象の目標位置、目標速度、目標加速度を実現する機械システムの制御装置であって、
    時刻Tにおける位置、速度、加速度及び時刻Tk+1における位置、速度、加速度の合計6つの境界条件を満たすときの位置、速度、加速度のいずれかの値X(t)の一般式を時間t及びパラメータc〜cn+1を用いて、次式
    Figure 2005085111
    として与え、上記パラメータc〜cn+1のうち0でないパラメータの数をmとし、予め学習により入力uと該入力uにより得られる値X(t)との組合せを少なくともm個
    Figure 2005085111
    算出する学習手段が備えられていると共に、
    動作対象が動作するときは、所定時間後の目標位置、目標速度、目標加速度のいずれかを満たす値X(t)を設定する目標設定手段と、
    該値X(t)を得るための入力uを算出する入力算出手段と、
    該入力uを上記アクチュエータに出力する入力駆動手段とを有し、
    上記目標設定手段は、値X(t)を
    Figure 2005085111
    及び、
    Figure 2005085111
    として与えると共に、
    上記入力算出手段は、値X(t)〜X(t)を
    Figure 2005085111
    として与え、式
    Figure 2005085111
    により、上記目標設定手段で与えられたk〜kを算出する一方、入力u
    Figure 2005085111
    として与え、この式に算出したk〜kを代入することにより入力uを算出することを特徴とする機械システムの制御装置。
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