JP2006293337A - 感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 - Google Patents

感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高耐熱性、高透明性、低誘電率性の特性を併せ持ち、かつ耐薬品性が高く、良好な解像度のパターンを有する、TFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材の形成に用いられる感光性シロキサン組成物を提供する
【解決手段】(a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤、および(d)熱架橋性化合物を含有することを特徴とする感光性シロキサン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示素子や有機EL表示素子などの薄膜トランジスタ(TFT)基板用平坦化膜、半導体素子の層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材を形成するための感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、およびその硬化膜を有する素子に関する。
近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにおいて、さらなる高精細、高解像度を実現する方法として、表示装置の開口率を上げる方法が知られている(特許文献1参照)。これは、透明な平坦化膜をTFT基板の上部に保護膜として設けることによって、データラインと画素電極をオーバーラップさせることを可能とし、従来技術に比べて開口率を上げる方法である。
このようなTFT基板用平坦化膜の材料としては、高耐熱性、高透明性、低誘電率性を併せ持つ材料が必要であり、従来はフェノール系樹脂とキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献2参照)、あるいはアクリル系樹脂とキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献3、4参照)がある。しかしながら、これらの材料は耐熱性が不十分であり、基板の高温処理により硬化膜は着色して透明性が低下するという問題がある。
一方、高耐熱性、高透明性、低誘電率性を併せ持つ材料としてポリシロキサンが知られている。ポリシロキサンにポジ型の感光性を付与するためにキノンジアジド化合物を組み合わせた系としては、フェノール性水酸基を末端に有するポリシロキサンとキノンジアジド化合物とを組み合わせた材料(特許文献5参照)、環化熱付加反応によりフェノール性水酸基やカルボキシル基などを付加させたポリシロキサンとキノンジアジド化合物とを組み合わせた材料(特許文献6参照)が知られている。しかし、これらの材料はキノンジアジド化合物の含有量が多く、ポリシロキサン中にフェノール性水酸基が存在するため、塗布膜の白化や熱硬化膜の着色が起こりやすく、高透明性の膜を得ることはできない。
他方、キノンジアジド化合物の含有量が少なく、ポリシロキサン中にフェノール性水酸基が存在しない材料を用いると、高透明性の膜を得ることができるが、硬化膜の耐薬品性やパターン解像度が悪いという問題があった。
また、他分野ではあるが、ポリアミド酸とキノンジアジド化合物とを組み合わせた材料において、特定の有機基を含有する熱架橋性化合物を含有することで、熱硬化時に架橋して膜収縮が低減できることが知られている(特許文献7参照)。
特開平9−152625号公報(請求項1) 特開平7−98502号公報(請求項1、2) 特開平10−153854号公報(請求項1) 特開2001−281853号公報(請求項1) 特開2003−255546号公報(請求項1) 特開平3−59667号公報(請求項1) 特開2002−328472号公報(請求項1)
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、高耐熱性、高透明性、低誘電率性を併せ持ち、かつ耐薬品性が高く、良好な解像度のパターンを有する硬化膜を得ることができる感光性シロキサン組成物を提供するものである。また、本発明の別の目的は、上記の感光性シロキサン組成物から形成されたTFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、コアやクラッド材などの硬化膜、およびその硬化膜を有する表示素子、半導体素子、光導波路などの素子を提供することにある。
すなわち本発明は、(a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤、(d)熱架橋性化合物を含有する感光性シロキサン組成物である。
本発明の感光性シロキサン組成物によれば、高耐熱性、高透明性、低誘電率性、高い耐薬品性のいずれも優れた特性を満足する硬化膜を得ることができる。また、得られた硬化膜は、高解像度で微細なパターン加工が可能であり、TFT基板用平坦化膜や層間絶縁膜として好適に用いることができる。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(a)ポリシロキサンを含有する。ポリシロキサンに特に制限は無いが、好ましくは一般式(3)で表されるオルガノシランの1種以上を混合、反応させることによって得られるポリシロキサン、あるいは一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンの1種以上を混合、反応させることによって得られるポリシロキサン、あるいは一般式(3)で表されるオルガノシランを1種以上と一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンの1種以上とを混合、反応させることによって得られるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2006293337
式中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。mは0から3の整数を表す。
Figure 2006293337
式中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。R10、R11は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表す。kは1から1000の範囲を表す。
一般式(3)で表されるオルガノシランにおいて、Rは、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(3)のRは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アシル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(3)のmは0から3の整数を表す。m=0の場合は4官能性シラン、m=1の場合は3官能性シラン、m=2の場合は2官能性シラン、m=3の場合は1官能性シランである。
一般式(3)で表されるオルガノシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシランなどの4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシランなどの2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルエトキシシランなどの1官能性シランが挙げられる。なお、これらのオルガノシランは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのオルガノシランの中でも、硬化膜の耐クラック性と硬度の点から3官能性シランが好ましく用いられる。
一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンにおいて、R、R、R、Rは、それぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(4)のR10、R11は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表す。これらのアルキル基、アシル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(4)のkは1から1000の範囲であり、好ましくは2〜100の範囲、さらに好ましくは3〜50の範囲である。kが1000より大きいと、塗布膜が白濁し、高透明性の膜を得ることが困難である。
一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンの具体例として、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラエチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラエチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、下記に示すゲレスト社製シラノール末端ポリジメチルシロキサン(以下商品名を示す)“DMS−S12”(分子量400〜700)、“DMS−S15”(分子量1500〜2000)、“DMS−S21”(分子量4200)、“DMS−S27”(分子量18000)、“DMS−S31”(分子量26000)、“DMS−S32”(分子量36000)、“DMS−S33”(分子量43500)、“DMS−S35”(分子量49000)、“DMS−S38”(分子量58000)、“DMS−S42”(分子量77000)、下記に示すゲレスト社製シラノール末端ジフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー“PSD−0332”(分子量35000、ジフェニルシロキサンを2.5〜3.5モル%共重合している)、“PDS−1615”(分子量900〜1000、ジフェニルシロキサンを14〜18モル%共重合している)、ゲレスト社製シラノール末端ポリジフェニルシロキサン“PDS−9931”(分子量1000〜1400)が挙げられる。なお、これらの直鎖状ポリシロキサンは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
直鎖状ポリシロキサンを用いると、組成物の貯蔵安定性が向上する。これは、直鎖部分が橋かけ的に存在することによって、未反応シラノール基同士が近づきにくく、組成物を貯蔵している間に副反応である縮合反応が起こりにくくなるためと考えられる。
一般式(3)で表されるオルガノシランと、一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンを混合して用いる場合の混合比率は特に制限は無いが、好ましくはSi原子モル数でオルガノシラン/直鎖状ポリシロキサン=100〜50/0〜50である。直鎖状ポリシロキサンが50モル%より多いと相分離を起こし、塗布膜が白濁して透明性が低下する。
また、本発明の(a)ポリシロキサンは、シリカ粒子が共重合されたポリシロキサンを用いても良い。シリカ粒子の共重合方法としては、前述のオルガノシランから合成されたポリシロキサンとシリカ粒子を反応させる方法、もしくは前述のオルガノシランとシリカ粒子を反応させてポリシロキサンを得る方法が挙げられる。ポリシロキサン中にシリカ粒子が組み込まれ、ポリシロキサンの少なくとも一部に化学的に結合(シリカ粒子と共有結合)していることにより、ポリシロキサンの流動性を低下させ、熱硬化時のパターンだれが抑えられ、熱硬化後のパターン解像度が向上する。
ポリシロキサンとシリカ粒子を反応させる方法においては、シリカ粒子は組成物中独立した成分として含まれているが、プリベークや硬化時加熱によって、ポリシロキサン中に組み込まれていく。
シリカ粒子の数平均粒子径は、好ましくは2nm〜200nmであり、さらに好ましくは5nm〜70nmである。2nmより小さいとパターン解像度の向上が十分ではなく、200nmより大きいと硬化膜が光散乱し透明性が低下する。ここで、シリカ粒子の数平均粒子径は、比表面積法換算値を用いる場合には、シリカ粒子を乾燥後、焼成し、得られた粒子の比表面積を測定した後に、粒子を球と仮定して比表面積から粒子径を求め、数平均として平均粒子径を求める。用いる機器は特に限定されないが、アサップ2020(Micromeritics社製)などを用いることができる。
シリカ粒子はアルコキシシランの1種または2種以上を水、有機溶媒および塩基(好ましくは、アンモニア)の存在下で加水分解、重縮合させる方法などにより得られる。有機溶媒に分散したシリカ粒子は水性シリカ粒子分散媒である水を有機溶媒で置換することで得られる。分散媒の置換は水性シリカ粒子に有機溶媒を添加し、蒸留などの手段で水を留去させる方法等が挙げられる。溶媒の種類によっては低級アルコールを添加し、シリカ粒子の表面が一部エステル化される場合もある。ポリシロキサンやキノンジアジド化合物との相溶性の点から、有機溶媒に分散したシリカ粒子が好ましい。
シリカ粒子の具体例としては、イソプロパノールを分散剤とした粒子径12nmのIPA−ST、メチルイソブチルケトンを分散剤とした粒子径12nmのMIBK−ST、イソプロパノールを分散剤とした粒子径45nmのIPA−ST−L、イソプロパノールを分散剤とした粒子径100nmのIPA−ST−ZL、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散剤とした粒子径15nmのPGM−ST(以上、商品名、日産化学工業(株)製)、γ−ブチロラクトンを分散剤としたオスカル101(粒子径12nm)、γ−ブチロラクトンを分散剤としたオスカル105(粒子径60nm)、ジアセトンアルコールを分散剤としたオスカル106(粒子径120nm)(以上、商品名、触媒化成工業(株)製)、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散剤としたクォートロンPL−2L−PGME(粒子径16nm)、γ−ブチロラクトンを分散剤としたクォートロンPL−2L−BL(粒子径17nm)、ジアセトンアルコールを分散剤としたクォートロンPL−2L−DAA(粒子径17nm)、分散溶液が水である粒子径18〜20nmのクォートロンPL−2L、GP−2L(以上、商品名、扶桑化学工業(株)製)、粒子径が100nmであるシリカ(SiO)SG−SO100(商品名、共立マテリアル(株)製)、粒子径が5〜50nmであるレオロシール(商品名、(株)トクヤマ製)などが挙げられる。なお、これらのシリカ粒子は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、用いるシリカ粒子の表面が反応性基を有していると、ポリシロキサンとシリカ粒子の結合を容易にし、膜の強度が高まる点から好ましい。反応性基として、シラノール、アルコール、フェノールなどの水酸基、ビニル基、アクリル基、エチニル基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられる。シリカ粒子と反応性基を有するアルコキシシランと反応させることで、表面に反応性基を有するシリカ粒子が得ることができる。もちろん本発明の効果を損なわない限り、メチル基、フェニル基などの反応性基を持たない置換基を有するシリカ粒子を用いてもよい。
シリカ粒子を用いる場合の混合比率は特に制限されないが、Si原子モル数でポリマー全体のSi原子モル数に対して30%以下が好ましい。シリカ粒子が30%より多いと、シロキサンポリマーとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなり、硬化膜の透明性が低下する。なお、ポリマー全体のSi原子モル数に対するシリカ粒子のSi原子モル比は、IRにおいてSi−C結合由来のピークとSi−O結合由来のピークの積分比から求めることができる。ピークの重なりが多く求められない場合は、H−NMR、13C−NMR、IR、TOF−MSなどにより粒子以外のモノマーの構造を決定し、さらに元素分析法において発生する気体と残存する灰(すべてSiOと仮定する)の割合から求めることができる。
また、硬化膜の耐クラック性と硬度を両立させる観点から、ポリシロキサン中にあるフェニル基の含有率はSi原子に対して5〜60モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜45モル%である。フェニル基の含有率が60モル%より多いと硬度が低下し、フェニル基含有率が5モル%より少ないと耐クラック性が低下する。フェニル基の含有率は、例えば、ポリシロキサンの29Si−核磁気共鳴スペクトル(NMR)を測定し、そのフェニル基が結合したSiのピーク面積とフェニル基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。
さらに、硬化膜の高透明性を維持させる観点から、ポリシロキサン中にあるフェノール性水酸基の含有率はSi原子に対して20モル%以下が好ましい。フェノール性水酸基の含有率が20モル%より多いと、熱硬化時に起こるフェノール性水酸基の分解による着色が顕著になり、硬化膜の無色透明性が低下する。
また、本発明で用いるポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)に特に制限は無いが、好ましくはGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィ)で測定されるポリスチレン換算で1000〜100000、さらに好ましくは2000〜50000である。Mwが1000より小さいと塗膜性が悪くなり、100000より大きいとパターン形成時の現像液に対する溶解性が悪くなる。
また、シリカ粒子を用いた場合、シリカ粒子がポリシロキサンと均質化していることが好ましい。シリカ粒子が均質化していると硬化膜の硬度が向上し、現像時にプリベーク膜からシリカ粒子の析出を防ぐ。ここでいう「均質化している」とはシリカ粒子のシリカ成分とマトリックスのポリシロキサンが反応し、ポリシロキサン中にシリカ粒子が密度一定で組み込まれていることを指す。その状態は、透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記述)でシリカ粒子とポリシロキサンの境界部分を観察することによって確認することができる。均質化している場合、TEM観察にてシリカ粒子とポリシロキサンとの境界線が観察されない。また、均質化した系は、同量のシリカ粒子をポリシロキサンに添加した系より高解像となる点からも均質化することが好ましい。
本発明におけるポリシロキサンは、上述のオルガノシラン、直鎖状ポリシロキサン、用いる場合はシリカ粒子の混合物を加水分解および部分縮合させることにより得られる。加水分解および部分縮合には一般的な方法を用いることができる。例えば、混合物に溶媒、水、必要に応じて触媒を添加し、50〜150℃で0.5〜100時間程度加熱攪拌する。なお、攪拌中、必要に応じ、蒸留によって加水分解副生物(メタノールなどのアルコール)や縮合副生物(水)の留去を行ってもよい。
上記の反応溶媒としては特に制限は無いが、通常は後述する(c)溶剤と同様のものが用いられる。溶媒の添加量はオルガノシランと直鎖状ポリシロキサンの混合物100重量部に対して10〜1000重量部が好ましい。また加水分解反応に用いる水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜2モルが好ましい。なお、前記オルガノシラン中にシリカ粒子が含まれる場合においても溶媒の好ましい添加量は同じ範囲である。
必要に応じて添加される触媒に特に制限はないが、酸触媒、塩基触媒が好ましく用いられる。酸触媒の具体例としては塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン、イオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量はオルガノシランと直鎖状ポリシロキサンの混合物100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
また、組成物の貯蔵安定性の観点から、加水分解、部分縮合後のポリシロキサン溶液には触媒が含まれないことが好ましく、必要に応じて触媒の除去を行うことができる。除去方法としては特に制限は無いが、好ましくは水洗浄、および/またはイオン交換樹脂の処理が挙げられる。水洗浄とは、ポリシロキサン溶液を適当な疎水性溶剤で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーターで濃縮する方法である。イオン交換樹脂での処理とは、ポリシロキサン溶液を適当なイオン交換樹脂に接触させる方法である。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(b)キノンジアジド化合物を含有する。キノンジアジド化合物を含有する感光性シロキサン組成物は、露光部が現像液で除去されるポジ型を形成する。用いるキノンジアジド化合物に特に制限は無いが、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドスルホン酸がエステル結合した化合物であり、当該化合物のフェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位がそれぞれ独立して水素、もしくは一般式(5)で表される置換基のいずれかである化合物が用いられる。
Figure 2006293337
式中、R12、R13、R14はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。また、R12、R13、R14で環を形成してもよい。
一般式(5)で表される置換基において、R12、R13、R14はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。アルキル基は無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、2−カルボキシエチル基が挙げられる。また、フェニル基に置換する置換基としては、水酸基が挙げられる。また、R12、R13、R14で環を形成してもよく、具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、アダマンタン環、フルオレン環が挙げられる。
フェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位が上記以外、例えばメチル基の場合、熱硬化によって酸化分解が起こり、キノイド構造に代表される共役系化合物が形成され、硬化膜が着色して無色透明性が低下する。なお、これらのキノンジアジド化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物と、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとの公知のエステル化反応により合成することができる。
フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる(いずれも本州化学工業(株)製)。
Figure 2006293337
Figure 2006293337
ナフトキノンジアジドスルホン酸としては、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸を用いることができる。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物はi線(波長365nm)領域に吸収を持つため、i線露光に適している。また、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は広範囲の波長領域に吸収が存在するため、広範囲の波長での露光に適している。露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を選択することが好ましい。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を混合して用いることもできる。
キノンジアジド化合物の添加量に特に制限は無いが、好ましくはポリシロキサン100重量部に対して0.1〜15重量部であり、さらに好ましくは1〜10重量部である。キノンジアジド化合物の添加量が0.1重量部より少ない場合、露光部と未露光部との溶解コントラストが低すぎて、現実的な感光性を有さない。また、さらに良好な溶解コントラストを得るためには1重量部以上が好ましい。一方、キノンジアジド化合物の添加量が15重量部より多い場合、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなることによる塗布膜の白化が起こったり、熱硬化時に起こるキノンジアジド化合物の分解による着色が顕著になるために、硬化膜の無色透明性が低下する。また、さらに高透明性の膜を得るためには10重量部以下が好ましい。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(c)溶剤を含有する。溶剤に特に制限は無いが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物、および/またはカルボニル基を有する環状化合物が用いられる。これらの溶剤を用いると、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物とが均一に溶解し、組成物を塗布成膜しても膜は白化することなく、高透明性が達成できる。
アルコール性水酸基を有する化合物に特に制限は無いが、好ましくは大気圧下の沸点が110〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなりキュア時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が110℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
アルコール性水酸基を有する化合物の具体例としては、アセトール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。これらの中でも、さらにカルボニル基を有する化合物が好ましく、特にジアセトンアルコールが好ましく用いられる。なお、これらのアルコール性水酸基を有する化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
カルボニル基を有する環状化合物に特に制限は無いが、好ましくは大気圧下の沸点が150〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなりキュア時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が150℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
カルボニル基を有する環状化合物の具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが挙げられる。これらの中でも、特にγ−ブチロラクトンが好ましく用いられる。なお、これらのカルボニル基を有する環状化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上述のアルコール性水酸基を有する化合物とカルボニル基を有する環状化合物は、単独でも、あるいは各々混合して用いても良い。混合して用いる場合、その重量比率に特に制限は無いが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物/カルボニル基を有する環状化合物=99〜50/1〜50、さらに好ましくは97〜60/3〜40である。アルコール性水酸基を有する化合物が99重量%より多い(カルボニル基を有する環状化合物が1重量%より少ない)と、シロキサンポリマーとキノンジアジド化合物との相溶性が悪く、硬化膜が白化して透明性が低下する。また、アルコール性水酸基を有する化合物が50重量%より少ない(カルボニル基を有する環状化合物が50重量%より多い)と、シロキサンポリマー中の未反応シラノール基の縮合反応が起こり易くなり、貯蔵安定性が悪くなる。
また、本発明の感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない限り、その他の溶剤を含有してもよい。その他の溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテートなどのエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。
溶剤の添加量に特に制限は無いが、好ましくはポリシロキサン100重量部に対して100〜1000重量部の範囲である。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(d)熱架橋性化合物を含有する。熱架橋性化合物は熱硬化時にポリシロキサンを架橋する化合物であり、含有することによって硬化膜の架橋度が高くなる。これによって硬化膜の耐薬品性が向上し、かつ熱硬化時の微細パターンの溶融によるパターン解像度の低下が抑制される。
熱架橋性化合物は熱硬化時にポリシロキサンを架橋する化合物であれば特に制限は無く、2個以上の反応性基、例えばエポキシ基、オキセタン基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、メチロール基、アルコキシメチル基、シラノール基を有する化合物が挙げられる。これらの化合物の中でも、好ましくは一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物、一般式(2)で表される化合物、オキセタン基を2個以上有する化合物の群から選択される化合物が用いられ、これらの熱架橋性化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
Figure 2006293337
式中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。なお、化合物中の複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Figure 2006293337
式中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。nは0から2の整数を表す。
一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物において、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。なお、化合物中の複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基が挙げられる。
一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物の具体例としては、以下のようなメラミン誘導体や尿素誘導体(三和ケミカル(株)製)、およびフェノール性化合物(本州化学工業(株)製)が挙げられる。
Figure 2006293337
一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物は、熱架橋性化合物として硬化膜の耐薬品性やパターン解像度を向上させるだけではなく、溶解促進にも寄与して感度向上や現像時のスカム低減にとっても有効である。これは、ポリシロキサンを主成分とする材料において、特に顕著に見られる現象であり、これはポリシロキサンの疎水性が高いためであると考えられる。また、特に一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物を用いれば、透明性を低下させてしまうフェノール性水酸基を含有する化合物などの溶解促進剤を新たに添加する必要が無い、あるいは添加しても少量で済むことから、ポリシロキサン特有の透明性を阻害することなく、得られる硬化膜の高透明性を維持することができる。これらの化合物の中でも、ニカラックMX−270は溶解促進の効果が大きく、特に好ましく用いられる。
一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
一般式(2)で表される化合物において、Rは、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(2)のRは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アシル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。一般式(2)のnは0から2の整数を表す。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシランなどが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
一般式(2)で表される化合物は、オルガノシラン化合物であり、ポリシロキサンを構成する一般式(3)のオルガノシラン化合物と類似の化合物である。故に、ポリシロキサンとの相溶性が良好であり、硬化膜の高透明性を維持することができる。
オキセタン基を2個以上有する化合物の具体例としては、OXT−121、OXT−221、OXT−191、OX−SQ−H、PNOX−1009、RSOX(いずれも、東亜合成(株)製)エタナコールOXBP、エタナコールOXTP(商品名、いずれも、宇部興産(株)製)が挙げられる。
オキセタン基を2個以上有する化合物は、熱硬化時に架橋剤として作用するが、室温では比較的安定な化合物である。よって、貯蔵安定性を損なうことなく、組成物から得られる膜の耐薬品性やパターン解像度を向上することができる。
熱架橋性化合物の添加量に特に制限は無いが、好ましくはポリシロキサン100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲である。熱架橋性化合物の添加量が0.1重量部より少ない場合、ポリシロキサンの架橋が不十分で効果が少ない。一方、熱架橋性化合物の添加量が10重量%より多い場合、硬化膜の無色透明性が低下したり、組成物の貯蔵安定性が低下するといった問題が起こる。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、(e)熱架橋促進剤を含有しても良い。熱架橋促進剤とは、熱硬化時の熱架橋性化合物とポリシロキサンとの架橋を促進する化合物であり、パターン形成で行う熱硬化時に酸を発生する熱酸発生剤や、熱硬化前のブリーチング露光時に酸を発生する光酸発生剤が用いられる。熱硬化時に膜中に酸が存在することによって、熱架橋性化合物とポリシロキサンとの架橋が促進されるとともに、ポリシロキサン中の未反応シラノール基の縮合が促進され、ポリマーの架橋度が高くなり、硬化膜の耐溶剤性やパターン解像度が向上する。
本発明で用いられる熱酸発生剤は、熱硬化時に酸を発生する化合物であり、組成物塗布後のプリベーク時には酸を発生しない、もしくは少量しか発生しないことが好ましい。故に、プリベーク温度以上、例えば100℃以上で酸を発生する化合物であることが好ましい。プリベーク温度以下で酸が発生すると、プリベーク時にポリシロキサンの架橋が起こりやすくなり感度が低下したり、現像時にスカムが発生したりする。
好ましく用いられる熱酸発生剤の具体例としては、SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−145L、SI−150L、SI−160L、SI−180L、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ベンジル−4−メトキシカルボニルオキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート(いずれも、三新化学工業(株)製)などが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いられる光酸発生剤は、ブリーチング露光時に酸を発生する化合物であり、露光波長365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)、もしくはこれらの混合線の照射によって酸を発生する化合物である。故に、同様の光源を用いるパターン露光においても酸が発生する可能性はあるが、パターン露光はブリーチング露光と比べて露光量が小さいために、少量の酸しか発生せずに問題とはならない。また、発生する酸としてはパーフルオロアルキルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの強酸であることが好ましく、カルボン酸が発生するキノンジアジド化合物はここでいう光酸発生剤の機能は有しておらず、本発明における熱架橋促進剤とは異なるものである。
好ましく用いられる光酸発生剤の具体例としては、SI−100、SI−101、SI−105、SI−106、SI−109、PI−105、PI−106、PI−109、NAI−100、NAI−1002、NAI−1003、NAI−1004、NAI−101、NAI−105、NAI−106、NAI−109、NDI−101、NDI−105、NDI−106、NDI−109、PAI−01、PAI−101、PAI−106、PAI−1001(いずれも、みどり化学(株)製)などが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱架橋促進剤として、上述した熱酸発生剤と光酸発生剤とを併用して用いることも可能である。
熱架橋促進剤の添加量は、特に制限は無いが、好ましくはポリシロキサン100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲である。添加量が0.01重量部より少ないと効果が十分ではなく、5重量部より多いとプリベーク時やパターン露光時にポリシロキサンの架橋が起こる。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、(f)増感剤を含有してもよい。増感剤を含有することによって、感光剤であるナフトキノンジアジド化合物の反応が促進されて感度が向上するとともに、光酸発生剤が含有されている場合は、ブリーチング露光時の反応が促進されて硬化膜の耐溶剤性とパターン解像度が向上する。
本発明で用いられる増感剤は特に制限されないが、好ましくは熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤が用いられる。この増感剤は、パターン露光やブリーチング露光における光源の波長である365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)に対して吸収をもつことが必要であるが、そのまま硬化膜に残存すると可視光領域に吸収が存在するために無色透明性が低下してしまう。そこで、増感剤による無色透明性の低下を防ぐために、用いられる増感剤は、熱硬化などの熱処理で気化する化合物(増感剤)、および/またはブリーチング露光などの光照射によって退色する化合物(増感剤)が好ましい。
上記の熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤の具体例としては、3,3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン)などのクマリン、9,10−アントラキノンなどのアントラキノン、ベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、ベンズアルデヒドなどの芳香族ケトン、ビフェニル、1,4−ジメチルナフタレン、9−フルオレノン、フルオレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、アントラセン、9−フェニルアントラセン、9−メトキシアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセン、9,10−ビス(トリフェニルシリル)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジペンタオキシアントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ビス(トリメチルシリルエチニル)アントラセンなどの縮合芳香族などが挙げられる。
これらの増感剤の中で、熱処理により気化する増感剤は、好ましくは熱処理により昇華、蒸発、熱分解による熱分解物が昇華または蒸発する増感剤である。また、増感剤の気化温度としては、好ましくは130℃〜400℃、さらに好ましくは150℃〜250℃である。増感剤の気化温度が130℃より低いと、増感剤がプリベーク中に気化して露光プロセス中に存在しなくなり感度が高くならない場合がある。また、プリベーク中の気化を極力抑えるためには、増感剤の気化温度は150℃以上が好ましい。一方、増感剤の気化温度が400℃より高いと、増感剤が熱硬化時に気化せず硬化膜中に残存して、無色透明性が低下する場合がある。また、熱硬化時に完全に気化させるためには、増感剤の気化温度は250℃以下が好ましい。
一方、光照射によって退色する増感剤は、透明性の観点から可視光領域における吸収が光照射によって退色する増感剤が好ましい。また、さらに好ましい光照射によって退色する化合物は、光照射によって二量化する化合物である。光照射によって二量化することによって、分子量が増大して不溶化するので、耐薬品性向上、耐熱性向上、透明硬化膜からの抽出物の低減という効果が得られる。
また、増感剤は高感度を達成できるという点、光照射によって二量化して退色するという点からアントラセン系化合物が好ましく、さらに、9,10位が水素であるアントラセン系化合物は熱に不安定であるので、9,10−二置換アントラセン系化合物であることが好ましい。さらに、増感剤の溶解性の向上と光二量化反応の反応性の観点から一般式(6)で表される9,10−ジアルコキシアントラセン系化合物であることが好ましい。
Figure 2006293337
式中、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22はそれぞれ独立して、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、エチニル基、アリール基、アシル基、およびそれらが置換された有機基を表す。R23、R24は炭素数1〜20のアルコキシ基およびそれらが置換された有機基を表す。
一般式(6)のR15〜R22は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アシル基、およびそれらが置換された有機基を表す。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。化合物の気化性、光二量化の反応性の点から、R15〜R22は水素、または炭素数は1〜6までの有機基であることが好ましい。さらに好ましくは、R15、R18、R19、R22は水素であることが好ましい。
一般式(6)のR23、R24は炭素数1〜20のアルコキシ基、およびそれらが置換された有機基を表す。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられるが、化合物の溶解性と光二量化による退色反応の点から、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
増感剤を用いる場合、ポリシロキサン100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲で添加するのが好ましい。この範囲を外れると、透明性が低下したり、感度が低下したりする。
本発明の感光性シロキサン組成物は必要に応じて、溶解促進剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、消泡剤などの添加剤を含有することもできる。
特に、溶解促進剤は感度を向上することができる。溶解促進剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物や、N−ヒドロキシジカルボキシイミド化合物が好ましく用いられる。具体例としては、キノンジアジド化合物に用いたフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。
本発明の感光性シロキサン組成物を用いた硬化膜の形成方法について説明する。本発明の感光性シロキサン組成物をスピンナー、ディッピング、スリットなどの公知の方法によって下地基板上に塗布し、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置でプリベークする。プリベークは、50〜150℃の範囲で30秒〜30分間行い、プリベーク後の膜厚は、0.1〜15μmとするのが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)などの紫外可視露光機を用い、10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)を所望のマスクを介して露光する。
露光後、現像により露光部が溶解し、ポジ型のパターンを得ることができる。現像方法としては、シャワー、ディッピング、パドルなどの方法で現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができる。具体的例としてはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩などの無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類、水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン等の4級アンモニウム塩を1種あるいは2種以上含む水溶液等が挙げられる。
現像後、水でリンスすることが好ましい。また、必要であればホットプレート、オーブンなどの加熱装置で50〜150℃の範囲で乾燥ベークを行うこともできる。
その後、ブリーチング露光を行うことが好ましい。ブリーチング露光を行うことによって、膜中に残存する未反応のキノンジアジド化合物が光分解して、膜の光透明性がさらに向上する。ブリーチング露光の方法としては、PLAなどの紫外可視露光機を用い、100〜20000J/m程度(波長365nm露光量換算)を全面に露光する。
ブリーチング露光した膜を、必要であればホットプレート、オーブンなどの加熱装置で50〜150℃の範囲でソフトベークを行った後、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置で150〜450℃の範囲で1時間程度キュアすることで、表示素子におけるTFT用平坦化膜、半導体素子における層間絶縁膜、あるいは光導波路におけるコアやクラッド材といった硬化膜が形成される。
本発明における素子は、上述のような高耐熱性、高透明性、低誘電率性でかつ、耐溶剤性が高く、パターン解像度の良い本発明の硬化膜を有する表示素子、半導体素子、あるいは光導波路材を指し、特に、TFT用平坦化膜として有する液晶、ならびに有機EL表示素子に有効に用いられる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いてポリスチレン換算で求めたものである。また実施例等で用いた化合物のうち、略語を使用しているものについて、以下に示す。
DAA:ジアセトンアルコール
GBL:γ−ブチロラクトン
EDM:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
DMF:ジメチルホルムアミド 。
合成例1 ポリシロキサン溶液(a)の合成
メチルトリメトキシシラン88.53g(0.65mol)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35mol)、ジアセトンアルコール(DAA)138.87gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.158g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が33重量%、溶剤組成がDAA/γ−ブチロラクトン(GBL)(80/20重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(a)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は3700であった。
合成例2 ポリシロキサン溶液(b)の合成
メチルトリメトキシシラン68.1g(0.5mol(シラン原子モル数0.5mol))、フェニルトリメトキシシラン59.49g(0.3mol(シラン原子モル数0.3mol))、直鎖状ポリシロキサンである“DMS−S12”(ゲレスト社製)14.83g(シラン原子モル数0.2mol)、DAA130.73gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水43.2gにリン酸0.142g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから3時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール77g、水20gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が33重量%、溶剤組成がDAA/GBL(85/15重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(b)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5300であった。
合成例3 ポリシロキサン溶液(c)の合成
メチルトリメトキシシラン81.72g(0.6mol)、フェニルトリメトキシシラン79.32g(0.4mol)、DAA142.67gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.161g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が33重量%、溶剤組成がDAA/GBL(90/10重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(c)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は4000であった。
合成例4 ポリシロキサン溶液(d)の合成
メチルトリメトキシシラン54.48g(0.4mol)、フェニルトリメトキシシラン99.15g(0.5mol)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン12.32g(0.05mol)、PL−2L−DAA(商品名、扶桑化学工業(株)製)12.02g(シラン原子モル数で0.05mol)、DAA107.4gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水52.2gにリン酸0.338g(仕込みシラン化合物に対して0.2重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール91g、水23gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/GBL(80/20重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(d)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は6000であった。
合成例5 アクリルポリマー溶液(e)の合成
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(EDM)200gを500mLの三口フラスコに仕込んだ。引き続きスチレン25g、メタクリル酸20g、メタクリル酸グリシジル45g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート10gを仕込み、室温でしばらく攪拌した後、フラスコ内を窒素置換した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて、5時間加熱攪拌した。得られたアクリルポリマーのEDM溶液に、ポリマー濃度が30重量%、溶剤組成がEDM(100)となるようにEDMを加えてアクリルポリマー溶液(e)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は15000であった。
合成例6 キノンジアジド化合物(a)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(a)を得た。
Figure 2006293337
合成例7 キノンジアジド化合物(b)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)15.32g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド22.84g(0.085mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン9.46g(0.0935mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(b)を得た。
Figure 2006293337
合成例8 キノンジアジド化合物(c)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.87g(0.1mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン11.13g(0.11mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(c)を得た。
Figure 2006293337
実施例1
合成例1で得られたポリシロキサン溶液(a)30g、合成例6で得られたキノンジアジド化合物(a)0.7g、熱架橋性化合物としてニカラックMX−270(商品名、三和ケミカル(株)製)0.2gを黄色灯下で混合、攪拌して均一溶液とした後、0.2μmのフィルターで濾過して組成物1を得た。
組成物1をテンパックスガラス板(旭テクノガラス板(株)製)、およびシリコンウェハにスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いて任意の回転数でスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚4μm(組成物11は3μm)の膜を作製した。作製した膜をパラレルライトマスクアライナー(以下PLAという)(キャノン(株)製PLA−501F)を用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて2.38wt%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液であるELM−D(三菱ガス化学(株)製)で80秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。その後、ブリーチング露光として、PLA(キャノン(株)製PLA−501F)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を6000J/m(波長365nm露光量換算)露光した。その後、ホットプレートを用いて90℃で2分間ソフトベークし、次いでオーブン(タバイエスペック社製IHPS−222)を用いて空気中220℃で1時間キュアして硬化膜を作製した。
感光特性、および硬化膜特性の評価結果を表2に示す。なお、表中の評価は以下の方法で行った。なお、下記の(1)、(2)、(3)、(4)の評価はシリコンウェハ基板を、(6)、(8)の評価はテンパックスガラス板を用いて行った。
(1)膜厚測定
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を用いて、屈折率1.50で測定を行った。
(2)現像後残膜率の算出
現像後残膜率は以下の式に従って算出した。
現像後残膜率(%)=現像後の未露光部膜厚÷プリベーク後の膜厚×100
(3)感度の算出
露光、現像後、10μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を感度とした。
(4)解像度の算出
最適露光量における現像後の最小パターン寸法を現像後解像度、キュア後の最小パターン寸法をキュア後解像度とした。
(5)重量減少率
組成物をアルミセルに約100mg入れ、熱重量測定装置TGA−50(島津製作所(株)製)を用い、窒素雰囲気中、昇温速度10℃/分で300℃まで加熱し、そのまま1時間加熱硬化させ、その後昇温速度10℃/分で400℃までで昇温した時の、重量減少率を測定した。300℃に到達したときの重量を測定し、さらに400℃に到達した時の重量を測定し、300℃時の重量との差を求め、減少した重量分を重量減少率として求めた。
(6)光透過率の測定
MultiSpec−1500((株)島津製作所)を用いて、まずテンパックスガラス板のみを測定し、その紫外可視吸収スペクトルをリファレンスとした。次に各キュア膜をテンパックスガラスに形成し、これをサンプルとし、サンプルを用いてシングルビームで測定し、3μmあたりの波長400nmでの光透過率を求め、リファレンスとの差異を硬化膜の透過率とした。
(7)誘電率の測定
アルミ基板に、組成物を塗布、プリベーク、露光、キュア処理し、薄膜を形成した。その後この薄膜上部にアルミ電極を形成し、1kHzにおける静電容量をアジレント・テクノロジー社製のLCRメーター4284Aを用いて測定し、下記式により誘電率(ε)を求めた。なお現像処理はしていない。
ε=C・d/ε・S
但し、Cは静電容量、dは試料膜厚、εは真空中の誘電率、Sは上部電極面積である。
(8)耐薬品性の評価
キュア膜をジメチルホルムアミド(DMF)中に室温で10分間浸漬した後、純水リンスを行い、水を窒素ブローで除去した。浸漬前後の透過率を(6)と同じ方法で測定して、浸漬前と浸漬後の各々の透過率差を求めた。硬化膜として用いる場合はが2%未満のものについては○、透過率差が2%以上のものについては×といえる。
実施例2〜12、比較例1〜3
表1に記載の組成のとおりに、組成物1と同様にして組成物2〜15を調合した。なお、熱架橋性化合物として用いたニカラックMX−270、TML−BPAF(商品名、本州化学工業(株)製)、エピコート828(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)、OXT−221、OXT−191(商品名、東亜合成(株)製)、熱架橋促進剤として用いたSI−110L(三新化学工業(株)製)、NAI−105、NDI−105、NDI−109(いずれも、みどり化学(株)製)、増感剤として用いたDBA、DPA(いずれも、川崎化成工業(株)製)は下記に示した構造の化合物である。
Figure 2006293337
Figure 2006293337
組成物2〜15を用い、それぞれ実施例1と同様にして硬化膜を作製した。ただし、組成物14および15を用いた比較例2、3の現像は、0.3wt%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(ELM−Dを水で希釈したもの)で80秒間シャワー現像し、それ以外は実施例1と同様に行った。
Figure 2006293337

Claims (6)

  1. (a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤、(d)熱架橋性化合物を含有する感光性シロキサン組成物。
  2. (d)熱架橋性化合物が、一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物、一般式(2)で表される化合物、オキセタン基を2個以上有する化合物の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
    Figure 2006293337
    (式中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。なお、化合物中の複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    Figure 2006293337
    (式中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。nは0から2の整数を表す。)
  3. さらに、(e)熱架橋促進剤を含有する請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
  4. さらに、(f)増感剤を含有する請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の感光性シロキサン組成物から形成された硬化膜。
  6. 請求項5記載の硬化膜を具備する素子。
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