JP2006293337A - 感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤、および(d)熱架橋性化合物を含有することを特徴とする感光性シロキサン組成物。
【選択図】 なし
Description
オキセタン基を2個以上有する化合物の具体例としては、OXT−121、OXT−221、OXT−191、OX−SQ−H、PNOX−1009、RSOX(いずれも、東亜合成(株)製)エタナコールOXBP、エタナコールOXTP(商品名、いずれも、宇部興産(株)製)が挙げられる。
DAA:ジアセトンアルコール
GBL:γ−ブチロラクトン
EDM:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
DMF:ジメチルホルムアミド 。
メチルトリメトキシシラン88.53g(0.65mol)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35mol)、ジアセトンアルコール(DAA)138.87gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.158g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が33重量%、溶剤組成がDAA/γ−ブチロラクトン(GBL)(80/20重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(a)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は3700であった。
メチルトリメトキシシラン68.1g(0.5mol(シラン原子モル数0.5mol))、フェニルトリメトキシシラン59.49g(0.3mol(シラン原子モル数0.3mol))、直鎖状ポリシロキサンである“DMS−S12”(ゲレスト社製)14.83g(シラン原子モル数0.2mol)、DAA130.73gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水43.2gにリン酸0.142g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから3時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール77g、水20gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が33重量%、溶剤組成がDAA/GBL(85/15重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(b)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5300であった。
メチルトリメトキシシラン81.72g(0.6mol)、フェニルトリメトキシシラン79.32g(0.4mol)、DAA142.67gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.161g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が33重量%、溶剤組成がDAA/GBL(90/10重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(c)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は4000であった。
メチルトリメトキシシラン54.48g(0.4mol)、フェニルトリメトキシシラン99.15g(0.5mol)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン12.32g(0.05mol)、PL−2L−DAA(商品名、扶桑化学工業(株)製)12.02g(シラン原子モル数で0.05mol)、DAA107.4gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水52.2gにリン酸0.338g(仕込みシラン化合物に対して0.2重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール91g、水23gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/GBL(80/20重量比)となるようにDAAとGBLを加えてポリシロキサン溶液(d)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は6000であった。
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(EDM)200gを500mLの三口フラスコに仕込んだ。引き続きスチレン25g、メタクリル酸20g、メタクリル酸グリシジル45g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート10gを仕込み、室温でしばらく攪拌した後、フラスコ内を窒素置換した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて、5時間加熱攪拌した。得られたアクリルポリマーのEDM溶液に、ポリマー濃度が30重量%、溶剤組成がEDM(100)となるようにEDMを加えてアクリルポリマー溶液(e)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は15000であった。
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(a)を得た。
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)15.32g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド22.84g(0.085mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン9.46g(0.0935mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(b)を得た。
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.87g(0.1mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン11.13g(0.11mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(c)を得た。
合成例1で得られたポリシロキサン溶液(a)30g、合成例6で得られたキノンジアジド化合物(a)0.7g、熱架橋性化合物としてニカラックMX−270(商品名、三和ケミカル(株)製)0.2gを黄色灯下で混合、攪拌して均一溶液とした後、0.2μmのフィルターで濾過して組成物1を得た。
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を用いて、屈折率1.50で測定を行った。
現像後残膜率は以下の式に従って算出した。
(3)感度の算出
露光、現像後、10μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を感度とした。
最適露光量における現像後の最小パターン寸法を現像後解像度、キュア後の最小パターン寸法をキュア後解像度とした。
組成物をアルミセルに約100mg入れ、熱重量測定装置TGA−50(島津製作所(株)製)を用い、窒素雰囲気中、昇温速度10℃/分で300℃まで加熱し、そのまま1時間加熱硬化させ、その後昇温速度10℃/分で400℃までで昇温した時の、重量減少率を測定した。300℃に到達したときの重量を測定し、さらに400℃に到達した時の重量を測定し、300℃時の重量との差を求め、減少した重量分を重量減少率として求めた。
MultiSpec−1500((株)島津製作所)を用いて、まずテンパックスガラス板のみを測定し、その紫外可視吸収スペクトルをリファレンスとした。次に各キュア膜をテンパックスガラスに形成し、これをサンプルとし、サンプルを用いてシングルビームで測定し、3μmあたりの波長400nmでの光透過率を求め、リファレンスとの差異を硬化膜の透過率とした。
アルミ基板に、組成物を塗布、プリベーク、露光、キュア処理し、薄膜を形成した。その後この薄膜上部にアルミ電極を形成し、1kHzにおける静電容量をアジレント・テクノロジー社製のLCRメーター4284Aを用いて測定し、下記式により誘電率(ε)を求めた。なお現像処理はしていない。
但し、Cは静電容量、dは試料膜厚、ε0は真空中の誘電率、Sは上部電極面積である。
キュア膜をジメチルホルムアミド(DMF)中に室温で10分間浸漬した後、純水リンスを行い、水を窒素ブローで除去した。浸漬前後の透過率を(6)と同じ方法で測定して、浸漬前と浸漬後の各々の透過率差を求めた。硬化膜として用いる場合はが2%未満のものについては○、透過率差が2%以上のものについては×といえる。
表1に記載の組成のとおりに、組成物1と同様にして組成物2〜15を調合した。なお、熱架橋性化合物として用いたニカラックMX−270、TML−BPAF(商品名、本州化学工業(株)製)、エピコート828(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)、OXT−221、OXT−191(商品名、東亜合成(株)製)、熱架橋促進剤として用いたSI−110L(三新化学工業(株)製)、NAI−105、NDI−105、NDI−109(いずれも、みどり化学(株)製)、増感剤として用いたDBA、DPA(いずれも、川崎化成工業(株)製)は下記に示した構造の化合物である。
Claims (6)
- (a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤、(d)熱架橋性化合物を含有する感光性シロキサン組成物。
- (d)熱架橋性化合物が、一般式(1)で表される基を2個以上有する化合物、一般式(2)で表される化合物、オキセタン基を2個以上有する化合物の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
- さらに、(e)熱架橋促進剤を含有する請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
- さらに、(f)増感剤を含有する請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
- 請求項1〜4のいずれか記載の感光性シロキサン組成物から形成された硬化膜。
- 請求項5記載の硬化膜を具備する素子。
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