JP2007193318A - 感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜および硬化膜を有する素子 - Google Patents

感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜および硬化膜を有する素子 Download PDF

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Abstract

【課題】熱硬化中に発生するパターンだれを抑制し、熱硬化工程後において高解像度、高耐熱性、高透明性の特性を有する、TFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材の形成に用いられる高感度の感光性シロキサン組成物を提供する。
【解決手段】(a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物であって、(a)ポリシロキサンは、少なくとも(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液に不溶であるポリシロキサンを含有している感光性シロキサン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示素子や有機EL表示素子などの薄膜トランジスタ(TFT)基板用平坦化膜、半導体素子の層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材を形成するための感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、およびその硬化膜を有する素子に関する。
近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにおいて、さらなる高精細、高解像度を実現する方法として、表示装置の開口率を上げる方法が知られている(特許文献1参照)。これは、透明な平坦化膜をTFT基板の上部に保護膜として設けることによって、データラインと画素電極をオーバーラップさせ、開口率を上げる方法である。
このようなTFT基板用平坦化膜の材料としては、熱硬化後に高解像度、高耐熱性、高透明性の材料が必要である。フェノール系樹脂とキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献2参照)、フェノール樹脂とキノンジアジド化合物と架橋剤と熱酸発生剤を組み合わせた材料(特許文献3参照)、あるいはアクリル系樹脂とキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献4、5参照)が知られている。しかしながら、これらの材料は耐熱性が不十分であり、基板の高温処理により硬化膜は着色して透明性が低下するという問題がある。
また高耐熱性、高透明性材料としてポリシロキサンが知られている。ポリシロキサンにポジ型の感光性を付与するためのキノンジアジド化合物を組み合わせた系としては、フェノール性水酸基を末端に有するポリシロキサンとキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献6参照)、環化熱付加反応によりフェノール性水酸基やカルボキシル基などを付加させたポリシロキサンとキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献7参照)が知られている。しかし、これらの材料は、多量のキノンジアジド化合物を含有していたり、ポリシロキサン中にフェノール性水酸基が存在するため、塗布膜の白化や熱硬化時の着色が起こりやすく、高透明性の材料として用いることはできない。また、ポリシロキサン材料を感光化した場合において、膜厚が1μm以上と厚いと現像後には高解像度のパターンを得られるが、熱硬化工程を経ることによってパターンが溶融し、現像によってパターンを抜いたスペースやホールの部分が埋まってしまい、結果として解像度が低下してしまうという「パターンだれ」が発生する問題がある。
一方、レジスト用感光性材料において、光照射での酸発生によりアルカリ可溶化するフェノール基やカルボキシル基を導入したポリマーを用い、アルカリ現像液に対する溶解速度が速いポリマーと遅いポリマーを混合することにより、高解像度なパターンを得る方法が知られている(特許文献8参照)。しかしながら、この材料でも高温加熱によりフェノール基やカルボキシル基が反応し硬化膜が着色、透過率低下してしまうという問題点がある。
特許第2933879号明細書(請求項1) 特開平7−98502号公報(請求項1、2) 特開2004―240144号公報(請求項1、2) 特開平10−153854号公報(請求項1 特開2001−281853号公報(請求項1) 特開2003−255546号公報(請求項1) 特許第2648969号明細書(請求項1) 特開平7−199468号公報(請求項1、2)
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、熱硬化中に発生しやすいパターンだれを抑制し、熱硬化工程後において高解像度、高耐熱性、高透明性の特性を有する感光性シロキサン組成物を提供するものである。また、本発明の別の目的は、上記の感光性シロキサン組成物から形成されたTFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、コアやクラッド材などの硬化膜、およびその硬化膜を有する表示素子、半導体素子、光導波路などの素子を提供することにある。
すなわち本発明は(a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物であって、(a)ポリシロキサンは、少なくとも(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液に不溶であるポリシロキサンを含有している感光性シロキサン組成物である。
本発明の感光性シロキサン組成物によれば、高耐熱性、高透明性のいずれも優れた特性を満足する硬化膜を得ることができ、特に熱硬化工程後のパターンだれが少なく、さらに高解像度である。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(a)ポリシロキサンを含有し、(a)ポリシロキサンは、少なくとも(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド(以下、TMAHと略する)水溶液に不溶であるポリシロキサンを含有する。本発明におけるプリベーク後のポリマーが2.38%TMAH水溶液に不溶なポリシロキサンとは、以下に示した測定方法で得られたプリベーク後の2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度が1nm/s以下であるポリシロキサンのことをいう。なお、溶解速度が0nm/sのときを完全不溶とする。
ポリシロキサンの2.38wt%TMAH水溶液に対する溶解速度は、以下の方法(ア)〜(ウ)に示した測定方法によって得られる。
(ア)ポリシロキサンをジアセトンアルコールで希釈し、固形分濃度40重量%のポリシロキサン溶液を調整する。
(イ)固形分濃度40重量%のポリシロキサン溶液を4インチシリコンウェハ上に塗膜し、100℃で120秒間プリベークして、膜厚10μm±1μmのプリベーク膜を形成する。プリベーク膜の膜厚(nm)を(i)とする。
(ウ)プリベーク膜を2.38wt%TMAH水溶液に60秒含浸し、含浸後の膜厚(nm)を(ii)とする。以下の式から溶解速度を求める。
{(i)−(ii)}/60 [nm/s]。
ポリシロキサンがジアセトンアルコールに溶解しにくい場合はジアセトンアルコールの他にγ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて固形分濃度40重量%としてもよい。また、プリベークに使用する機器は特に制限されないが、ホットプレートなどが挙げられる。
感光性シロキサン組成物に含まれる(a)ポリシロキサンの溶解速度は、求められる組成物の感度、現像後、現像後のパターン形状によって望ましい範囲に調節して用いることができる。本発明ではポリシロキサンの溶解速度は2.38wt%TMAH水溶液に対するものであり、特に制限されないが、好ましくは5〜300nm/sである。本発明においては、(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%TMAH水溶液に不溶であるポリシロキサンと、2.38wt%TMAH水溶液に可溶であるポリシロキサンを混合して、所望の溶解速度の(a)ポリシロキサンを得ることが好ましい。(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%TMAH水溶液に不溶であるポリシロキサンの量は、(a)ポリシロキサン全体量に対し5〜60重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜55重量%である。(a’)不溶なポリシロキサンが60重量%より多いと感光性シロキサン組成物の感度が低下してしまう。一方、5重量%より少ないと高温加熱後のパターンだれが発生しやすい。さらに現像性の向上すなわち感度を向上させるために(a’’)2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液への溶解速度が800nm/sec以上のポリシロキサンを混合することが好ましく、ポリシロキサン全体量に対し0.1〜20重量%が好ましい。0.1重量%よりも少ないと感度が向上せず、20重量%よりも多いとパターンだれが発生してしまう。ここで用いる不溶なポリシロキサンと可溶なポリシロキサン、溶解速度800nm/sec以上のポリシロキサンは、同一なモノマー組成のポリシロキサンであっても、異なるモノマー組成のポリシロキサンであってもよい。また、(a)ポリシロキサンの溶解速度は前述の(ア)〜(ウ)に示した測定方法で得られる。
(a)ポリシロキサンが(a’)プリベーク後において2.38wt%TMAH水溶液に不溶であるポリシロキサンを含有することで、熱硬化処理時にパターンだれの発生を減少させ、熱硬化後においても高解像度のパターンを得ることができる。2.38wt%TMAH水溶液に不溶であるポリシロキサンは、当該水溶液に可溶であるポリシロキサンに比べて分子量が大きく、または架橋がより促進されていることによりパターンだれの発生開始温度が高くなると考えられる。このようにパターンだれの発生開始温度の高いポリシロキサンを含有することにより、組成物の高温キュア時のパターンだれを抑制する事ができる。また不溶なポリシロキサンを使用することで現像液への溶解性すなわち露光時の感度が下がることがあるが、溶解速度が800nm/sec以上のポリシロキサンを混合することが好ましく、ポリシロキサン全体量に対し0.1〜20重量%用いることで感度を向上させることができる。(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%TMAH水溶液に不溶であるポリシロキサン、(a’’)2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液への溶解速度が800nm/sec以上のポリシロキサンを含む(a)ポリシロキサンの構造は特に制限されないが、好ましい態様としては、一般式(1)で表されるオルガノシランの1種以上を混合、反応させることによって得られるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2007193318
は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。nは0から3の整数を表す。
一般式(1)のオルガノシランにおいて、Rは、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(1)のRは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アシル基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(1)のnは0から3の整数を表す。n=0の場合は4官能性シラン、n=1の場合は3官能性シラン、n=2の場合は2官能性シラン、n=3の場合は1官能性シランである。
一般式(1)で表されるオルガノシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシランなどの4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどの2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシランなどの1官能性シランが挙げられる。
これらのオルガノシランのうち、硬化膜の耐クラック性と硬度の点から3官能性シランが好ましく用いられる。また、これらのオルガノシランは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリシロキサンの溶解速度を調整する方法としては、ポリシロキサンの合成時間や反応温度を制御することが挙げられる。例えばポリシロキサンの合成時間を長くすることにより、TMAH水溶液に可溶であるシラノール基の縮合反応が進むため、合成時間を長くすると溶解速度の速いポリシロキサン、合成時間を短くするとより溶解速度の遅いポリシロキサンを得ることができる。さらに長く反応させることによって不溶、完全不溶のポリシロキサンを得ることができる。合成時の反応温度を上げると、溶解速度の遅い、あるいは不溶、完全不溶のポリシロキサンを得ることができる。合成時間、反応温度は用いるオルガノシランの種類や目的とする溶解速度によって適宜選択される。可溶のポリマーを合成する際、好ましくは反応時間0分〜180分、反応温度は90℃〜130℃である。不溶のポリマーを合成する際、好ましくは合成時間90分以上、反応温度は105℃以上である。
本発明の(a)ポリシロキサンのさらに好ましい形態としては、シリカ粒子が共重合されたポリシロキサンが挙げられる。シリカ粒子の共重合方法としては、前述のオルガノシランとシリカ粒子を反応させてポリシロキサンを得る方法、もしくは前述のオルガノシランから合成されたポリシロキサンとシリカ粒子を反応させる方法が挙げられる。シリカ粒子を共重合することによって、熱硬化後のパターン解像度が向上する。これは、ポリシロキサン中にシリカ粒子が組み込まれることで、膜のガラス転移温度が高くなり熱硬化時のパターンだれが抑えられるためである。より好ましくは(a)ポリシロキサン、(a’)不溶、(a’’)2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液への溶解速度が800nm/sec以上のポリシロキサンのすべてにシリカ粒子が共重合されていると良い。
用いられるシリカ粒子の数平均粒子径は、好ましくは2nm〜200nmであり、さらに好ましくは5nm〜70nmである。2nmより小さいとパターン解像度の向上が十分ではなく、200nmより大きいと硬化膜が光散乱し透明性が低下する。ここで、シリカ粒子の数平均粒子径は、比表面積換算法により測定することができる。シリカ粒子を乾燥後、焼成した粉末をBET法で比表面積を測定して、粒子径に換算することができる。用いる機器は特に限定されないが、アサップ2020(Micromeritics社製)などを用いることができる。
シリカ粒子はアルコキシシランの1種または2種以上を水、有機溶媒および塩基(好ましくは、アンモニア)の存在下で加水分解、重縮合させる方法などにより得られる。有機溶媒に分散したシリカ粒子は水性シリカ粒子分散媒である水を有機溶媒で置換することで得られる。分散媒の置換は水性シリカ粒子に有機溶媒を添加し、蒸留などの手段で水を留去させる方法で行うことができる。溶媒の種類によっては低級アルコールを添加し、シリカ粒子の表面を一部エステル化される場合もある。ポリシロキサンやキノンジアジド化合物との相溶性の点から、有機溶媒に分散したシリカ粒子が好ましい。
シリカ粒子の具体例としては、イソプロパノールを分散剤とした粒子径12nmのIPA−ST、メチルイソブチルケトンを分散剤とした粒子径12nmのMIBK−ST、イソプロパノールを分散剤とした粒子径45nmのIPA−ST−L、イソプロパノールを分散剤とした粒子径100nmのIPA−ST−ZL、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散剤とした粒子径15nmのPGM−ST(以上、商品名、日産化学工業(株)製)、γ−ブチロラクトンを分散剤とした粒子径12nmのオスカル101、γ−ブチロラクトンを分散剤とした粒子径60nmのオスカル105、ジアセトンアルコールを分散剤とした粒子径120nmのオスカル106、分散溶液が水である粒子径5〜80nmのカタロイド−S(以上、商品名、触媒化成工業(株)製)、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散剤とした粒子径16nmのクォートロンPL−2L−PGME、γ−ブチロラクトンを分散剤とした粒子径17nmのクォートロンPL−2L−BL、ジアセトンアルコールを分散剤とした粒子径17nmのクォートロンPL−2L−DAA、分散溶液が水である粒子径18〜20nmのクォートロンPL−2L、GP−2L(以上、商品名、扶桑化学工業(株)製)、粒子径が100nmであるシリカ(SiO)SG−SO100(商品名、共立マテリアル(株)製)、粒子径が5〜50nmであるレオロシール(商品名、(株)トクヤマ製)などが挙げられる。また、これらのシリカ粒子は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、用いるシリカ粒子の表面が反応性基を有していると、ポリシロキサンとシリカ粒子の結合を容易にし、膜の強度が高まる点から好ましい。反応性基として、シラノール、アルコール、フェノールなどの水酸基、ビニル基、アクリル基、エチニル基、エポキシ基、アミノ基、等が挙げられる。シリカ粒子と反応性基を有するアルコキシシランと反応させることで、表面に反応性基を有するシリカ粒子が得ることができる。もちろん本発明の効果を損なわない限り、メチル基、フェニル基などの反応性基を持たない置換基を有するシリカ粒子を用いてもよい。
シリカ粒子を用いる場合の混合比率は特に制限されないが、Si原子モル数でポリマー全体のSi原子モル数に対して50%以下が好ましい。シリカ粒子が50%より多いと、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなり、硬化膜の透明性が低下する。なお、ポリマー全体のSi原子モル数に対するシリカ粒子のSi原子モル比はIRにおいてSi−C結合由来のピークとSi−O結合由来のピークの積分比から求めることができる。ピークの重なりが多く求められない場合は、H−NMR、13C−NMR、IR、TOF−MSなどにより粒子以外のモノマーの構造を決定し、さらに元素分析法において発生する気体と残存する灰(すべてSiOと仮定する)の割合から求めることができる。
また、ポリシロキサン中において、膜の耐クラック性と硬度を両立させる点から、ポリシロキサン中にあるフェニル基の含有率はSi原子に対して20〜70モル%が好ましく、さらに好ましくは35〜55モル%である。フェニル基の含有率が70モル%より多いと硬度が低下し、フェニル基含有率が20モル%より少ないと耐クラック性が低下する。フェニル基の含有率は、例えば、ポリシロキサンの29Si−核磁気共鳴スペクトルを測定し、そのフェニル基が結合したSiのピーク面積とフェニル基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。
また、本発明で用いるポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、好ましくはGPCで測定されるポリスチレン換算で1000〜100000、さらに好ましくは2000〜50000である。Mwが1000より小さいと塗膜性が悪くなり、100000より大きいとパターン形成時の現像液への溶解性が悪くなる。アルカリ水溶液に可溶のポリシロキサンは好ましくは2000〜50000、同様に(a’)不溶のポリシロキサンの重量平均分子量は好ましくは5000〜100000が好ましい。Mwが5000よりも小さいと熱によるパターンだれが発生する温度が低くなってしまう場合がある。
また、シリカ粒子を用いた場合、シリカ粒子がポリシロキサンと均質化していることが好ましい。シリカ粒子が均質化していると硬化膜の硬度が向上し、現像時にプリベーク膜からシリカ粒子の析出を防ぐ。ここでいう「均質化している」とはシリカ粒子のシリカ成分とマトリックスのポリシロキサンが反応し、ポリシロキサン中にシリカ粒子が密度一定で組み込まれていることを指す。その状態は、透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記述)でシリカ粒子とポリシロキサンの境界部分を観察することによって知ることができる。均質化している場合、TEM観察にてシリカ粒子とポリシロキサンとの境界線が観察されない。また、均質化した系は、同量のシリカ粒子をポリシロキサンに添加した系より高解像となる点からも均質化することが好ましい。
本発明におけるポリシロキサンは、上述のオルガノシランを加水分解および部分縮合させることにより得られる。加水分解および部分縮合には一般的な方法を用いることができる。例えば、混合物に溶媒、水、必要に応じて触媒を添加し、加熱攪拌する。攪拌中、必要に応じて蒸留によって加水分解副生物(メタノールなどのアルコール)や縮合副生物(水)を留去してもよい。
シリカ粒子を共重合させる場合のポリシロキサンの製造方法としては、オルガノシランに溶媒、水必要に応じて触媒を添加してオルガノシランの加水分解し、シリカ粒子と加水分解されたオルガノシランを部分縮合させることにより得られる。シリカ粒子はオルガノシランとはじめから共存させておいてもよいし、オルガノシランを加水分解、重合させてポリシロキサンとしてからシリカ粒子を加えてさらに加熱してもよいが、好ましくは相溶性の点からオルガノシランの加水分解直後に滴下する方法が挙げられる。
上記の反応溶媒としては特に制限は無いが、通常は後述する(c)溶剤と同様のものが用いられる。溶媒の添加量はオルガノシランもしくはオルガノシランとシリカ粒子の合計量100重量%に対して10〜1000重量%が好ましい。また加水分解反応に用いる水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜2モルが好ましい。
必要に応じて添加される触媒に特に制限はないが、酸触媒、塩基触媒が好ましく用いられる。酸触媒の具体例としては塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン、イオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量はオルガノシランまたは/かつ直鎖状ポリシロキサンの混合物100重量%に対して0.01〜10重量%が好ましい。
また、塗膜性、貯蔵安定性の点から、加水分解、部分縮合後のポリシロキサン溶液には副生成物のアルコールや水、触媒が含まれないことが好ましい。必要に応じてこれらの除去を行ってもよい。除去方法は特に制限されない。好ましくはアルコールや水の除去方法としては、ポリシロキサン溶液を適当な疎水性溶剤で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーターで濃縮する方法を用いることができる。また、触媒の除去方法としては、上記の水洗浄に加えて、あるいは単独でイオン交換樹脂で処理する方法を用いることができる。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(b)キノンジアジド化合物を含有する。キノンジアジド化合物を含有する感光性シロキサン組成物は、露光部が現像液で除去されるポジ型を形成する。用いるキノンジアジド化合物の添加量は特に制限されないが、好ましくは(a)ポリシロキサンに対して0.1〜10重量%である。さらに好ましくは1〜9重量%である。キノンジアジド化合物の添加量が0.1重量%より少ない場合、露光部と未露光部との溶解コントラストが低すぎて、現実的な感光性を有さない。また、さらに良好な溶解コントラストを得るためには1重量%以上が好ましい。一方、キノンジアジド化合物の添加量が10重量%より多い場合、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなることによる塗布膜の白化が起こったり、熱硬化時に起こるキノンジアジド化合物の分解による着色が顕著になるために、硬化膜の無色透明性が低下する。
用いるキノンジアジド化合物は特に制限されないが、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドスルホン酸がエステル結合した化合物であり、当該化合物のフェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位がそれぞれ独立して水素、もしくは一般式(2)で表される置換基のいずれかである化合物が用いられる。
Figure 2007193318
式中、R、R10、R11はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。また、R、R10、R11で環を形成してもよい。
一般式(2)で表される置換基において、R、R10、R11はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。アルキル基は置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、2−カルボキシエチル基が挙げられる。また、フェニル基に置換する置換基としては、水酸基が挙げられる。また、R、R10、R11で環を形成してもよく、具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、アダマンタン環、フルオレン環が挙げられる。
フェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位が上記以外、例えばメチル基の場合、熱硬化によって酸化分解が起こり、キノイド構造に代表される共役系化合物が形成され、硬化膜が着色して無色透明性が低下する。これらのキノンジアジド化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物と、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとの公知のエステル化反応により合成することができる。
フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる(商品名、本州化学工業(株)製)。
Figure 2007193318
Figure 2007193318
ナフトキノンジアジドスルホン酸としては、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸を用いることができる。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物はi線(波長365nm)領域に吸収を持つため、i線露光に適している。また、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は広範囲の波長領域に吸収が存在するため、広範囲の波長での露光に適している。露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を選択することが好ましい。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を混合して用いることもできる。
ナフトキノンジアジド化合物の分子量は、好ましくは300〜1500、さらに好ましくは350〜1200である。ナフトキノンジアジド化合物の分子量が1500より多いと、0.1〜10重量%の添加量ではパターン形成ができなくなる可能性がある。一方、ナフトキノンジアジド化合物の分子量が300より小さいと、無色透明性が低下する可能性がある。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(c)溶剤を含有する。溶剤は特に制限されないが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物および/またはカルボニル基を有する環状化合物が用いられる。これらの溶剤を用いると、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物とが均一に溶解し、組成物を塗布製膜しても膜は白化することなく、高透明性が達成できる。
アルコール性水酸基を有する化合物は特に制限されないが、好ましくは大気圧下の沸点が110〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなり熱硬化時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が110℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
アルコール性水酸基を有する化合物の具体例としては、アセトール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。これらの中でも、さらにカルボニル基を有する化合物が好ましく、特にジアセトンアルコールが好ましく用いられる。これらのアルコール性水酸基を有する化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
カルボニル基を有する環状化合物は特に制限されないが、好ましくは大気圧下の沸点が150〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなり熱硬化時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が150℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
カルボニル基を有する環状化合物の具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが挙げられる。これらの中でも、特にγ−ブチロラクトンが好ましく用いられる。これらのカルボニル基を有する環状化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上述のアルコール性水酸基を有する化合物とカルボニル基を有する環状化合物は、単独でも、あるいは各々混合して用いても良い。混合して用いる場合、その重量比率は特に制限されないが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物/カルボニル基を有する環状化合物=(99〜50)/(1〜50)、さらに好ましくは(97〜60)/(3〜40)である。アルコール性水酸基を有する化合物が99重量%より多い(カルボニル基を有する環状化合物が1重量%より少ない)と、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪く、硬化膜が白化して透明性が低下する。また、アルコール性水酸基を有する化合物が50重量%より少ない(カルボニル基を有する環状化合物が50重量%より多い)と、ポリシロキサン中の未反応シラノール基の縮合反応が起こり易くなり、貯蔵安定性が悪くなる。
また、本発明の感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない限り、その他の溶剤を含有してもよい。その他の溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテートなどのエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。
溶剤の添加量は、ポリシロキサンに対して、好ましくは100〜1000重量%の範囲である。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物はシリカ粒子を含有してもよい。前述のシリカ粒子がポリマー合成時にポリマーの構造中に組み込まれるものであることに対し、ここで説明するシリカ粒子は組成物に添加剤として含まれるものである。このシリカ粒子はプリベークや硬化前の組成物に添加することにより独立した成分として含まれているが、プリベークや硬化時加熱によって、ポリシロキサン中に組み込まれていくものを用いる。そうすると硬化膜のガラス転移温度が高くなり熱硬化時のパターンだれが抑えられる。なお、ここで用いるシリカ粒子は、前述のポリシロキサン共重合体で用いるシリカ粒子と同様のシリカ粒子を用いることができる。
ポリシロキサン総量と添加するシリカ粒子の重量比は特に制限は無いが、好ましくはポリシロキサン総量に対して、シリカ粒子が0.1〜300重量%、さらに好ましくは1〜200重量%である。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、増感剤を含有してもよい。このときの増感剤は熱処理により気化する、および/または膜に残存した場合においても、光照射によって退色する増感剤が好ましい。
上記の熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤の具体例としては、3,3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン)などのクマリン、9,10−アントラキノンなどのアントラキノン、ベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、ベンズアルデヒドなどの芳香族ケトン、ビフェニル、1,4−ジメチルナフタレン、9−フルオレノン、フルオレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、アントラセン、9−フェニルアントラセン、9−メトキシアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセン、9,10−ビス(トリフェニルシリル)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン(DPA、川崎化成(株)製)、9,10−ジブトキシアントラセン(DBA、川崎化成(株)製)、9,10−ジペンタオキシアントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ビス(トリメチルシリルエチニル)アントラセンなどの縮合芳香族などが挙げられる。
これらの増感剤の中で、熱処理により気化する増感剤は、好ましくは熱処理により昇華、蒸発、熱分解による熱分解物が昇華または蒸発する増感剤である。また、増感剤の気化温度としては、好ましくは130℃〜400℃、さらに好ましくは150℃〜250℃である。増感剤の気化温度が130℃より低いと、増感剤がプリベーク中に気化して露光プロセス中に存在しなくなり高感度化が達成されない。また、プリベーク中の気化を極力抑えるためには、増感剤の気化温度は150℃以上が好ましい。一方、増感剤の気化温度が400℃より高いと、増感剤が熱硬化時に気化せず硬化膜中に残存して、無色透明性が低下する。また、熱硬化時に完全に気化させるためには、増感剤の気化温度は250℃以下が好ましい。
一方、光照射によって退色する増感剤は、透明性の点から可視光領域における吸収が光照射によって退色する増感剤が好ましい。また、さらに好ましい光照射によって退色する化合物は、光照射によって二量化する化合物である。光照射によって二量化することによって、分子量が増大して不溶化するので、耐薬品性向上、耐熱性向上、透明硬化膜からの抽出物の低減という効果が得られる。
また、増感剤は高感度を達成できるという点、光照射によって二量化して退色するという点からアントラセン系化合物が好ましく、さらに、9,10位が水素であるアントラセン系化合物は熱に不安定であるので、9,10−二置換アントラセン系化合物であることが好ましい。さらに、増感剤の溶解性の向上と光二量化反応の反応性の点から一般式(3)で表される9,10−ジアルコキシアントラセン系化合物であることが好ましい。
Figure 2007193318
12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19はそれぞれ独立して、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、エチニル基、アリール基、アシル基、およびこれら列挙した有機基がその他の有機基で置換された基を表す。R20、R21は炭素数1〜20のアルコキシ基およびその他の有機基で置換されたアルコキシ基を表す。
一般式(3)のR12〜R19は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アシル基、およびこれら列挙した有機基がその他の有機基で置換された有機基を表す。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。化合物の気化性、光二量化の反応性の点から、R12〜R19は水素、または炭素数は1〜6までの有機基であることが好ましい。さらに好ましくは、R12、R15、R16、R19は水素であることが好ましい。
一般式(3)のR20、R21は炭素数1〜20のアルコキシ基、およびその他の有機基で置換されたアルコキシ基を表す。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられるが、化合物の溶解性と光二量化による退色反応の点から、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
増感剤を用いる場合、ポリシロキサンに対して0.001〜5重量%、さらに好ましくは0.005〜1重量%の範囲で添加するのが好ましい。この範囲を外れると透明性が低下したり、感度が低下したりするので注意を要する。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、熱架橋性化合物を含有してもよい。熱架橋性化合物は熱硬化時にポリシロキサンを架橋する化合物であり、架橋によりポリシロキサン骨格中に取り込まれる化合物である。熱架橋性化合物を含有することによって硬化膜の架橋度が高くなる。これによって硬化膜の耐薬品性が向上し、かつ熱硬化時の微細パターンだれによるパターン解像度の低下が抑制される。
熱架橋性化合物は熱硬化時にポリシロキサンを架橋し、ポリシロキサン骨格中に取り込まれる化合物であれば特に制限されないが、好ましくは一般式(4)で表される基、エポキシ構造、オキセタン構造の群から選択される構造を2個以上有する化合物が挙げられる。上記構造の組み合わせは特に限定されないが、選択される構造は同じものであることが好ましい。
Figure 2007193318
22は水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。化合物中の複数のR22はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
一般式(4)で表される基を2個以上有する化合物において、R22は水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。化合物中の複数のR22はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基が挙げられる。
一般式(4)で表される基を2個以上有する化合物の具体例としては、以下のようなメラミン誘導体や尿素誘導体(商品名、三和ケミカル(株)製)、およびフェノール性化合物(商品名、本州化学工業(株)製)が挙げられる。
Figure 2007193318
エポキシ構造を2個以上有する化合物の具体例としては、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト80MF、エポライト4000、エポライト3002(以上、商品名、共栄社化学工業(株)製)、デナコールEX−212L、デナコールEX−214L、デナコールEX−216L、デナコールEX−850L、デナコールEX−321L(以上、商品名、ナガセケムテックス(株)製)、GAN、GOT、EPPN502H、NC3000、NC6000(以上、商品名、日本化薬(株)製)、エピコート828、エピコート1002、エピコート1750、エピコート1007、YX8100−BH30、E1256、E4250、E4275(以上、商品名、ジャパンエポキシ(株)製)、エピクロンEXA−9583、HP4032、エピクロンN695、HP7200(以上、商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、テピックS、テピックG、テピックP(以上、商品名、日産化学工業(株)製)、エポトートYH−434L(商品名、東都化成(株)製)などが挙げられる。
オキセタン構造を2個以上有する化合物の具体例としては、OXT−121、OXT−221、OX−SQ−H、OXT−191、PNOX−1009、RSOX(以上、商品名、東亜合成(株)製)、エタナコールOXBP、エタナコールOXTP(以上、商品名、宇部興産(株)製)などが挙げられる。また、これらの熱架橋性化合物は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
熱架橋性化合物の添加量は特に制限されないが、好ましくはポリシロキサン100重量%に対して0.1〜10重量%の範囲である。熱架橋性化合物の添加量が0.1重量%より少ない場合、ポリシロキサンの架橋が不十分で効果が少ない。一方、熱架橋性化合物の添加量が10重量%より多い場合、硬化膜の無色透明性が低下したり、組成物の貯蔵安定性が低下する。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、熱架橋促進剤を含有しても良い。熱架橋促進剤とは、熱硬化時の熱架橋性化合物とポリシロキサンとの架橋を促進する化合物であり、パターン形成で行う熱硬化時に酸を発生する熱酸発生剤や、熱硬化前のブリーチング露光時に酸を発生する光酸発生剤が用いられる。熱硬化時に膜中に酸が存在することによって、熱架橋性化合物とポリシロキサンとの架橋が促進されるとともに、ポリシロキサン中の未反応シラノール基の縮合が促進され、ポリマーの架橋度が高くなり、硬化膜の耐溶剤性やパターン解像度が向上する。
本発明で用いられる熱酸発生剤は、熱硬化時に酸を発生する化合物であり、組成物塗布後のプリベーク時には酸を発生しない、もしくは少量しか発生しないことが好ましい。故に、プリベーク温度以上、例えば100℃以上で酸を発生する化合物であることが好ましい。プリベーク温度以下で酸が発生すると、プリベーク時にポリシロキサンの架橋が起こりやすくなり感度が低下したり、現像時にスカムが発生したりする。
好ましく用いられる熱酸発生剤の具体例としては、SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−145L、SI−150L、SI−160L、SI−180L(いずれも、三新化学工業(株)製)、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ベンゾイルオキシフェニルメチルスルホニウム、これらのメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。また、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いられる光酸発生剤は、ブリーチング露光時に酸を発生する化合物であり、露光波長365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)、もしくはこれらの混合線の照射によって酸を発生する化合物である。故に、同様の光源を用いるパターン露光においても酸が発生する可能性はあるが、パターン露光はブリーチング露光と比べて露光量が小さいために、少量の酸しか発生せずに問題とはならない。また、発生する酸としてはパーフルオロアルキルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの強酸であることが好ましく、カルボン酸が発生するキノンジアジド化合物はここでいう光酸発生剤の機能を有しておらず、本発明における熱架橋促進剤とは異なる。
好ましく用いられる光酸発生剤の具体例としては、SI−100、SI−101、SI−105、SI−106、SI−109、PI−105、PI−106、PI−109、NAI−100、NAI−1002、NAI−1003、NAI−1004、NAI−101、NAI−105、NAI−106、NAI−109、NDI−101、NDI−105、NDI−106、NDI−109、PAI−01、PAI−101、PAI−106、PAI−1001(いずれも、みどり化学(株)製)などが挙げられる。また、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱架橋促進剤として、上述した熱酸発生剤と光酸発生剤を併用して用いることも可能である。
熱架橋促進剤の添加量は特に制限されないが、好ましくはポリシロキサン100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲である。添加量が0.01重量部より少ないと効果が十分ではなく、5重量部より多いとプリベーク時やパターン露光時にポリシロキサンの架橋が起こる。
本発明の感光性シロキサン組成物は必要に応じて、溶解促進剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、消泡剤などの添加剤を含有することもできる。
溶解促進剤は感度を向上する目的でよく用いられる。溶解促進剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物や、N−ヒドロキシジカルボキシイミド化合物が好ましく用いられる。具体例としては、キノンジアジド化合物の合成に用いた上記フェノール性水酸基を有する化合物やN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド誘導体が挙げられる。
本発明の感光性シロキサン組成物を用いた硬化膜の形成方法について説明する。本発明の感光性シロキサン組成物をスピンナー、ディッピング、スリットなどの公知の方法によって下地基板上に塗布し、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置でプリベークする。プリベークは、50〜150℃の範囲で30秒〜30分間行い、プリベーク後の膜厚は、0.1〜15μmとするのが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)などの紫外可視露光機を用い、10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)を所望のマスクを介してパターニング露光する。また、本発明の感光性シロキサン組成物は、PLAによる露光での感度が100〜4000J/mであることが好ましい。感度が4000J/mより低いと、パターン形成時の放射線露光時間が長くなるために生産性が低下したり、放射線露光量が多くなるために下地基板からの反射量が多くなりパターン形状が悪化する。
前記のPLAによるパターニング露光での感度は、例えば以下の方法により求められる。組成物をシリコンウェハにスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて90℃で2分間プリベークし、膜厚4μmの膜を作製する。作製した膜をPLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で任意の時間パドル現像し、次いで水で30秒間リンスする。形成されたパターンにおいて、10μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1の幅で解像する露光量を感度として求める。
パターニング露光後、現像により露光部が溶解し、ポジ型のパターンを得ることができる。現像方法としては、シャワー、ディッピング、パドルなどの方法で現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができる。具体的例としてはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩などの無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、コリン等の4級アンモニウム塩を1種あるいは2種以上含む水溶液等が挙げられる。
現像後、水でリンスすることが好ましく、つづいて50〜150℃の範囲で乾燥ベークを行うこともできる。
その後、ブリーチング露光を行うことが好ましい。ブリーチング露光を行うことによって、膜中に残存する未反応のキノンジアジド化合物が光分解して、膜の光透明性がさらに向上する。ブリーチング露光の方法としては、PLAなどの紫外可視露光機を用い、100〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)を全面に露光する。
その後、この膜をホットプレート、オーブンなどの加熱装置で150〜450℃の範囲で1時間程度熱硬化することで、パターンだれが少なく、発泡、皺の発生がなく、高解像度のスルーホールなどのパターンが形成された硬化膜を得ることができる。解像度は、好ましくは10μm以下である。
本発明の感光性シロキサン組成物は、波長400nmでの膜厚3μmあたりの透過率が95%以上である硬化膜が形成可能であり、さらに好ましくは98%以上を有する。光透過率が95%より低いと、液晶表示素子のTFT基板用平坦化膜として用いた場合、バックライトが通過する際に色変化が起こり、白色表示が黄色味を帯びる。
前記の波長400nmでの膜厚3μmあたりの透過率は、例えば以下の方法により求められる。組成物をテンパックスガラス板にスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で2分間プリベークする。その後、ブリーチング露光として、パラレルライトマスクアライナー(PLA)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を6000J/m(波長365nm露光量換算)露光し、オーブンを用いて空気中250℃で1時間熱硬化して膜厚3μmの硬化膜を作製する。得られた硬化膜の紫外可視吸収スペクトルを(株)島津製作所製MultiSpec−1500を用いて測定し、波長400nmでの透過率を求める。
この硬化膜は表示素子におけるTFT用平坦化膜、半導体素子における層間絶縁膜、あるいは光導波路におけるコアやクラッド材等に好適に使用される。
本発明の素子は、表示素子、半導体素子、あるいは光導波路材が挙げられる。また、本発明の素子は、上述の本発明の高解像度、高硬度、高透明性、高耐熱性、低誘電率性の硬化膜を有するので、特に、TFT用平坦化膜として用いた液晶ディスプレイや有機EL表示素子としたとき、当該表示素子は画面の明るさと信頼性に優れている。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)(展開溶剤:テトラヒドロフラン、展開速度:0.4ml/分)を用いてポリスチレン換算で求めた。
また溶解速度は以下の方法で測定した。
(ア)ポリシロキサンをジアセトンアルコールで希釈し、固形分濃度40重量%のポリシロキサン溶液を調整する。
(イ)ポリシロキサン溶液を4インチシリコンウェハ上に塗膜し、100℃で120秒間プリベークして、膜厚10μm±1μmのプリベーク膜を形成する。
(ウ)プリベーク膜を2.38wt%TMAH水溶液に60秒含浸し、含浸前(プリベーク膜)の膜厚(i)nm、含浸後の膜厚(ii)nmを用い、以下の式から溶解速度を求めた。
{(i)−(ii)}/60 [nm/s]。
合成例1 ポリシロキサン溶液(a)〜(d)の合成
メチルトリメトキシシラン88.53g(0.65モル)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35モル)、ジアセトンアルコール(DAA)138.87gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.158g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから90分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24g、DAAが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が40重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(a)を得た。Si原子に対するフェニル基含有率は35モル%であった。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は4500であった。ポリマーの溶解速度は120nm/sであった。
攪拌時間を60,120分、150分、200分にし、その他は同様に行いポリシロキサン溶液(m)、(b)、(c)、(d)を得た。表1に攪拌時間と得られた各々のポリマーの重量平均分子量(Mw)、溶解速度を示した。
合成例2 ポリシロキサン溶液(e)〜(h)の合成
メチルトリメトキシシラン74.23g(0.55モル)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35モル)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン24.64g(0.1モル)、DAA132.4gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水52.02gにリン酸0.319gを溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから120分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール71g、水18g、DAAが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が40重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(e)を得た。Si原子に対するフェニル基含有率は50モル%であった。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5200であった。ポリシロキサンの溶解速度は190nm/sであった。
攪拌時間を60,145分、180分、210分にし、その他は同様に行いポリシロキサン溶液(n)、(f)、(g)、(h)を得た。表1に攪拌時間と得られた各々のポリマーの重量平均分子量(Mw)、溶解速度を示した。
合成例3 ポリシロキサン溶液(i)〜(l)の合成
メチルトリメトキシシラン23.84g(0.175モル)、フェニルトリメトキシシラン99.15g(0.50モル)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン12.32g(0.05モル)、シリカ粒子分散液クォートロンPL−2L−DAA(扶桑化学工業(株)製)を62.58g(シラン原子数で27.5モル%)、DAA209.47gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水40.05gにリン酸0.181gを溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから15分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール71g、水18g、DAAが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液が、ポリマー濃度が40重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(i)を得た。Si原子に対するフェニル基含有率は50モル%であった。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5500であった。ポリシロキサンの溶解速度は100nm/sであった。
攪拌時間を20,45分、65分、75分にし、その他は同様に行いポリシロキサン溶液(o)、(j)、(k)、(l)を得た。表1に攪拌時間と得られた各々のポリマーの重量平均分子量(Mw)、溶解速度を示した。
Figure 2007193318
合成例4 アクリルポリマー溶液(m)の合成
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(EDM)200gを500mLの三口フラスコに仕込んだ。引き続きスチレン25g、メタクリル酸20g、メタクリル酸グリシジル45g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート10gを仕込み、室温でしばらく攪拌した後、フラスコ内を窒素置換した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて、5時間加熱攪拌した。得られたアクリルポリマーのEDM溶液に、ポリマー濃度が30重量%、溶剤組成がEDM(100)となるようにEDMを加えてアクリルポリマー溶液(m)を得た。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は15000であった。
合成例5 キノンジアジド化合物(a)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154モル)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(a)を得た。
Figure 2007193318
実施例1
ポリシロキサン溶液(a)3.71g、ポリシロキサン溶液(d)3.03g、キノンジアジド化合物(a)0.19g、増感剤としてDBA(川崎化成(株)製)を0.081g、熱架橋性化合物としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)0.0539g、架橋促進剤SP−077(旭電化(株)製)0.0539g、DAA/γ−ブチロラクトン(GBL)/3−メトキシブタノール(MB)の比が70/20/10となるようにDAA0.51g、GBL1.36g、MB0.35を添加し、黄色灯下で混合、攪拌して均一溶液とした後、1μmのフィルターで濾過して組成物1を得た。
組成物1をそれぞれテンパックスガラス板(旭テクノガラス板(株)製)、およびシリコンウェハにスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いて任意の回転数でスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて90℃で2分間プリベークし、膜厚4μmの膜を作製した。作製した膜をPLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製、AD−2000)を用いて2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液であるELM−D(三菱ガス化学(株)製)でパドル現像を90秒間し、次いで水で30秒間リンスした。その後、ブリーチング露光として、PLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯で6000J/m(波長365nm露光量換算)露光し、次いでホットプレートで110℃2分間ベークし、オーブン(タバイエスペック社製IHPS−222)を用いて空気中220℃で1時間熱硬化して硬化膜を作製した。
評価結果を表3に示す。表中の評価は以下の方法で行った。なお、下記の(1)、(2)、(3)、(4)の評価はシリコンウェハ基板を、(5)の評価はテンパックスガラス板を用いて行った。
(1)膜厚測定
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を用いて、屈折率1.50で測定を行った。
(2)残膜率
残膜率は以下の式に従って算出した。
残膜率(%)=現像後の未露光部膜厚÷プリベーク後の膜厚×100
(3)感度
露光、現像後、10μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を感度とした。
(4)現像後の解像度、キュア後の解像度
露光、現像後、最適露光量における最小のパターン寸法を現像後の解像度とし、同様にキュア後に最適露光量における最小のパターン寸法をキュア後の解像度とした。高解像度とはキュア後の解像度が10μm以下であることを指す。
(5)光透過率の測定
MultiSpec−1500((株)島津製作所)を用いて、まずテンパックスガラス板のみを測定し、その紫外可視吸収スペクトルをリファレンスとした。次に各熱硬化膜をテンパックスガラスに形成し、これをサンプルとし、サンプルを用いてシングルビームで測定し、3μmあたりの波長400nmにおける光透過率を求め、リファレンスとの差異を硬化膜の透過率とした。
実施例2〜11、比較例1〜7
表2に記載の組成の通りに、組成物1と同様にして組成物2〜18を調合した。増感剤として用いたDBA(川崎化成工業(株)製)、熱架橋性化合物として用いたニカラックMX−270((株)三和ケミカル製)、OXT−191(東亜合成(株)製)、エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株)製)、架橋促進剤として用いたSP−077(旭電化(株)製)ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート(三新化学(株)製)の構造を下記に示す。シリカ粒子としてクォートロンPL−2L−BL(扶桑化学工業(株)製)を用いた。
Figure 2007193318
Figure 2007193318
組成物2〜18を用い、それぞれ実施例1と同様にして硬化膜を作製し、(1)〜(5)の評価を行い表3に示した。なお、比較例7においては、プリベーク後の膜厚は3μmとし、現像条件は0.3wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液(ELM−Dを水で希釈したもの)でシャワー現像として行った。
Figure 2007193318

Claims (6)

  1. (a)ポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物であって、(a)ポリシロキサンは、少なくとも(a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液に不溶であるポリシロキサンを含有している感光性シロキサン組成物。
  2. (a’)プリベーク後のポリマーが2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液に不溶であるポリシロキサンが、(a)ポリシロキサンの5〜60重量%含まれる請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
  3. (a)ポリシロキサンが共重合体であり、共重合体の少なくとも一部にシリカ粒子を含んでいる請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
  4. プリベーク後のポリマーの溶解速度が2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液に対して800nm/sec以上のポリシロキサン(a’’)をポリシロキサン全量に対して0.1%〜20重量%含有する請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
  5. 請求項1記載の感光性シロキサン組成物から形成された硬化膜であって、波長400nmにおける膜厚3μmあたりの光透過率が95%以上である硬化膜。
  6. 請求項5記載の硬化膜を具備する素子。
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