JP2006290697A - 窒化物半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体基板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 窒化物半導体基板に簡便かつ高精度にオリフラを加工する技術、及びインデックスフラットなしに表裏を判別する機能をオリフラに付与する技術を提供することにある。
【解決手段】 窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセット7を形成し、このファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラット18とする。又は、窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセット7が形成された自立基板16を作製し、さらにその上に気相成長を行うことにより側面にファセット面を持つインゴットを形成し、次に、そのファセット面を残したままインゴットを所定の外形に研削した後スライスして、ファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとしてもつ窒化物半導体基板とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紫外〜青色の半導体レーザや短波長発光ダイオードなどのエピタキシャル成長に用いる窒化物半導体基板およびその製造方法に関するものである。
半導体単結晶基板には片面が鏡面の基板、両面が鏡面の基板の2通りがある。半導体基板は通常円形をしており、結晶方位を判別するための目印として、図5に示すような弦状のオリエンテーションフラット(以下オリフラと略称する)2を半導体基板1は有している。一般に図5に示すような形状をしているのは片面が鏡面の基板である。両面が鏡面の場合は基板の表裏を判別するための目印として、オリフラ2のほかに図6に示すようなインデックスフラット3を有している。図6のようにオリフラ2を下側に向けた場合、インデックスフラット3が左側になる面が表面であると判別できるようになっている。
一般にオリフラやインデックスフラットを形成する手段は以下のいずれかがとられている。
一つは(a)結晶成長後、円筒研削を施したインゴットに対して図7のようにあらかじめフラット5を研削して形成しておいてから、ウェハ状にスライスする方法である。この場合、X線回折測定などにより目印を付ける所望の結晶方位を判別し、研削を行う。
もう一つは、(b)ウェハ状にスライスしてから、図8のように劈開(劈開ラインを破線で示す)によってフラット(劈開面6)を形成する方法である。また、(c)SiC基板のように、気相成長によってインゴット成長をする場合においては、特開2000−336000号公報(特許文献1)のように型を用いて成長中に意図的にフラットを形成するという技術も知られている。
窒化物半導体基板のオリフラは、レーザダイオードのストライプ作製や共振器形成のための劈開の方向の基準として利用され、所望の結晶方位に対して少なくとも±0.1%の精度と、5mm以上の長さが必要である。ところが、前記(a)のようなインゴットを形成してからスライスする方法ではオリフラを形成することはできない。なぜなら、窒化物半導体基板は、現在のところ大型バルク結晶の成長が困難なため、例えば特開2004−39810号公報(特許文献2)に開示されているような方法を用いて、異種基板上に成長した厚板を剥離し、新たなウェハとして用いるという、極めて特殊な方法によって作製されている。つまり窒化物半導体ウェハを1枚ずつ作製しているために、前記(a)のような方法でのオリフラ形成が不可能となっている。
前記(b)のような劈開による方法も問題がある。六方晶系の窒化物半導体は、SiやGaAs等の立方晶に比べて劈開性が弱く、通常ウェハとして用いられる200μm程度以上の厚さでは劈開面がずれやすいからである。
また、前記(c)のような方法では、充分なオリフラの方位精度を確保することは困難である。「型」の取り付け精度を確保することが困難だからである。現状のオリフラ形成方法は、X線によって結晶方位を割り出し、それにあわせて研削加工を行うことによって行われている。
なお、上記のいずれかの方法に属するものであるが、窒化物半導体ウェハにオリフラ(OF)を形成する従来技術として、次のようなものがある。
(1)GaN円形基板の縁を自然劈開した部位(OF)を方位の尺度とするのではなく、ファセットマスクの上に成長した欠陥集合領域(透明ウエハの中に目視によっても区別できる)の方向によってウエハの[11−20]方向を指示する(特許文献3)。ここに[11−20]は、[11バー20]方向を意味する(以下同様である)。
(2)六方晶系で(0001)面方位のGaN単結晶基板を劈開面で自然劈開する、すなわち円形ウェハの劈開面が露出するように弓形部を切り取ることで、オリフラを得る(特許文献4、5)。
特開2000−336000号公報 特開2004−39810号公報 特開2004−335645号公報 特開2002−356398号公報(段落番号0070) 特開2002−222746号公報 特許3580311号公報
ところが、上記(a)〜(c)に掲げた方法では、その作業に非常に手間がかかるという問題がある。全てのウェハ1枚1枚についていちいち作業を行うからである。研削後、形成したオリフラの精度を再びX線によって測定し、精度が不十分であった場合には、修正の研削作業を何度も行わなければならない。両鏡面基板において、裏表判別のためのインデックスフラットを形成する場合には、その手間は倍増する。さらに困ったことには、このような手間のかかる手段を用いても、オリフラの精度はせいぜい±0.3度と不十分である。
特許文献3の場合も、オリフラ(OF)を同じような機能を奏するもの(ストライプ部分)を、線状マスクを設けてGaNを成長することにより作成しているものであり、特別な加工工程が必要であるため比較的製造コストがかかる。
本発明はこれらの問題に臨みてなされたものであり、窒化物半導体基板に対して簡便に、かつ高精度に所望の結晶方位を指し示すオリフラを加工する技術を提供することを目的とする。また、インデックスフラットなしに表裏を判別するような機能を該オリフラに付与することも目的とする。
発明者らは、詳細な検討の結果、窒化物半導体をおよそ300μm以上の厚さに鏡面成長すると、その厚膜の外周部、六回対称の位置に傾斜した平坦部(以後ファセットと称す)が発生することを発見した。本発明は、窒化物半導体基板及び窒化物半導体基板の製造方法において、該自発発生ファセットを高精度に所望の結晶方位を指し示すオリフラとして適用せしめるものである。
具体的には、本発明は次のように構成したものである。
請求項1の発明に係る窒化物半導体基板は、結晶成長中に晶癖によって基板外周部に形成されたファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとしてもつことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の窒化物半導体基板において、前記主面が(0001)面と等価な面であり、m、hを整数としたとき、前記ファセットの面指数が(h、h、−2h、m)もしくは(h、0、−h、m)で表されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の窒化物半導体基板において、前記交線が[11−20]もしくは[10−10]方向と平行であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の窒化物半導体基板において、前記オリエンテーションフラットの方位精度が、所望の結晶方位に対して±0.05度以内であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の窒化物半導体基板において、前記オリエンテーションフラットの長さが7mm以上であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の窒化物半導体基板において、前記オリエンテーションフラットを基板外周部の六回対称の位置に有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の窒化物半導体基板において、基板の表裏を判別する目印を有することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7記載の窒化物半導体基板において、前記ファセット面の傾斜を表裏の目印として利用することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の窒化物半導体基板において、前記交線を方位の基準として形成したオリエンテーションフラットをもつことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9記載の窒化物半導体基板において、オリエンテーションフラットの形成方法が劈開もしくは研削であることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項6記載の窒化物半導体基板において、前記六回対称のオリエンテーションフラットのうち少なくとも1つを残すように外周研削を施すことを特徴とする。
請求項12の発明に係る窒化物半導体基板の製造方法は、窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットを形成し、このファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとすることを特徴とする。
これには、窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットを形成し、このファセット面の傾斜を表裏の目印として残す窒化物半導体基板の製造方法の形態が含まれる。
請求項13の発明に係る窒化物半導体基板の製造方法は、窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットを形成し、このファセット面と主面との交線を方位の基準として劈開もしくは研削することによりオリエンテーションフラットを形成することを特徴とする。
請求項14の発明に係る窒化物半導体基板の製造方法は、窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部の六回対称の位置にファセットを形成し、このファセット面と主面との交線のうち、少なくとも1つをオリエンテーションフラットとして残すように外周研削を施すことを特徴とする。
請求項15の発明に係る窒化物半導体基板の製造方法は、窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットが形成された窒化物半導体の自立基板を作製し、さらにこれを成長用基板として用い、その上に気相成長を行うことにより側面にファセット面を持つ窒化物半導体結晶のインゴットを形成し、次に、そのファセット面を残したままインゴットを所定の外形に研削した後スライスして、ファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとしてもつ窒化物半導体基板とすることを特徴とする。
<発明の要点>
一般に、結晶はバルク成長をした際には、その結晶および成長条件によって決まる特有の形態をとる。これを晶癖といい、水晶の六角柱状インゴットはその例である。窒化ガリウム(GaN)をはじめとする窒化物単結晶も、その例にもれず、特有の晶癖をもつと考えられる。成長方法や成長条件にもよるが、例えばナトリウムフラックス法(特開2002−201100号公報参照)によって成長された、数100μm程度のGaN微結晶のうちに、M面ファセットで囲まれた六角柱状の形態をもつものの存在が確認されている。しかし、GaNを実用的なサイズにまで大型化したときに、どのような晶癖が発現するのか、確認された例はない。これを確認するためには、少なくとも次の条件を満たすことが必要である。
(1)直径20mm以上の面積を有すること。
実用的なサイズでの晶癖を確認したいからである。
(2)300μm以上の厚さを有すること。
異種基板上に成長した結晶の場合、これ以下の厚さでは、異種基板の影響を受けてGaN本来の形態が現れないからである。
(3)基板全面がアズグロウンで鏡面であり、特に基板外周部にピットやクラックが無いこと。
これらが存在すると、その付近が不規則に盛り上がるなどして、晶癖が現れにくくなるからである。
(4)基板外周部に多結晶の付着が無いこと。
多結晶の付着は、晶癖によるファセット形成を阻害する要因となる。
以上のような条件を満たして大型GaN単結晶を成長する方法としては、例えばボイド形成剥離法(Yuichi OSHIMA et al.Japanese Journal of Applied Physics Vol.42(2003)pp.L1−L3)を好適に用いることができる。
発明者らは、ボイド形成剥離法によって上記条件を満たす直径2.5インチのGaN単結晶基板を作製し、その外周部を詳細に観察したところ、六回対称の位置に明瞭なファセットが形成されていることを見出した。これらのファセットと基板の主面(c面)との交線は、[11−20]方向と平行な直線であった。結晶成長によって自然に形成された直線であるから、これらはまさに原子レベルの方位精度を有するといえる。そこで発明者らは、これらの直線をオリエンテーションフラットとして用いるという着想を得た。
過去の報告例は無いものの、このようなファセットの形成が過去の結晶でも起こっていた可能性はある。しかし通常、GaN基板はアズグロウンのまま用いられるのではなく、一回り大きいサイズのアズグロウン基板の両面を研磨し、外形を研削加工して所望の形状に仕上げるため、先述したようなファセット群は削り落とされてしまう。本発明の要点は、アズグロウンで十分な大きさをもつファセットを成長し、このファセットを残したまま外形研削を行う点にある。
また、ファセットの傾斜により表裏の判別も可能であり、従ってインデックスフラットの加工を省略することが可能である。
本発明によれば、窒化物半導体基板の製造工程において、特別な加工工程を設けることなく、極めて高精度に所望の結晶方位を指し示すオリフラを提供することが可能となる。さらに該オリフラが基板の表裏を判別する目印として機能する。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
<実施形態1>
図1(a)において、サファイア基板11上にMOCVD法でGaN薄膜12を成長したGaN薄膜/サファイア基板の構造上に、金属膜としてTi膜を形成し、その後に熱処理を行なうことで、Ti/GaN界面に多数のボイド14を有し且つ網目状のTiNナノマスク13を有する形態にする。
次に、そのボイド14を有するGaN薄膜12上に、HVPE法(Hydride Vapor Phase Epitaxy:ハイドライド気相成長法)でGaN厚膜15を300μm以上の厚さに成長する(図1(b))。
成長後にTiNナノマスク(金属膜)13を境界として機械的にGaN厚膜15を剥離し、GaN自立基板16を作製する(図1(c))。このGaN自立基板16の基板外周部には、GaN厚膜15の結晶成長中に晶癖によってファセットが形成されている。
次に、図1(d)に示すように、このGaN自立基板16のファセット7の部分をオリフラ18(OF)として残すように両鏡面研磨および外形研削する。これにより、高精度のオリフラ18を有するGaN自立基板17を得る(図1(d))。もっともファセット7はそのうちの少なくとも1つをオリフラ18として残せば足りる。
<実施形態2>
この実施形態2の製造方法では、GaN厚膜15の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットが形成されたGaN自立基板16を作製した後、さらにこれを成長用基板として用い、その上に気相成長を行うことにより側面にファセット面を持つ窒化物半導体結晶のインゴットを形成する。次に、そのファセット面を残したままインゴットを所定の外形(図7参照)に研削した後、そこから複数枚の単結晶基板をスライスにより切り出す。これにより、ファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとしてもつGaN自立基板17を得る。
上記のインゴットを作製する気相成長法には、HVPE法(ハイドライド気相成長法)が適するが、MOHVPE法(有機金属塩化物気相成長法)や、MOCVD法(有機金属化学気相堆積法)も採用することができる。
HVPE法はGa原料として金属Gaを使う。ホットウオール型反応炉にGa溜を設けGa金属を入れておく。Gaは融点が低いので30℃以上でGa融液になる。そこへ水素ガス、HClガスを吹き付けると、塩化ガリウムGaClができる。GaClがキャリヤガスH2によって基板の付近へ運ばれ、アンモニアと反応してGaNが基板表面に堆積する。この方法は金属Gaを使い炭素を原料中に含まない。炭素が薄膜に混入しないから着色しない。
MOHVPE法は、トリメチルガリウムTMGなどGaの有機金属と、HClガスをホットウオール型の炉内で反応させ一旦GaClを合成し、これと基板付近に流したアンモニアNH3と反応させ、加熱した基板の上にGaN薄膜を成長させるものである。実際には水素をキャリヤガスとして、有機金属ガス、HClガスの輸送を行う。Ga原料として有機金属を用いるから炭素がGaNの中に不純物として混入する。無色透明のGaN結晶を得ることができるが、条件によっては炭素混入のため黄色を呈する場合もある。
MOCVD法はGaN薄膜成長法として最も頻用される。コールドウオール型の反応炉において、TMGなどGaの有機金属とアンモニアNH3を水素ガスとともに、加熱された基板上に吹き付ける。基板上でTMGとNH3が反応しGaN薄膜ができる。この方法は大量のガスを用いるので、原料ガス収率が低い。GaN薄膜成長法としてもっとも広く使われている手法であるが、MOHVPE法と同じように炭素混入の問題がある。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
図1(a)において、直径52mmのc面サファイア単結晶基板(サファイア基板11)上に有機金属化学気相堆積(MOCVD)装置を用いて厚さ300nmのGaN薄膜12を成長後、真空蒸着器を用いてTi薄膜を20nm堆積した。その後アンモニア及び水素の混合雰囲気中において1060℃での熱処理を30分施し、網目状のTiNナノマスク13と、Ti/GaN界面に多数のボイド14を発生させた。
この上にハイドライド気相エピタキシー(HVPE)装置を用いて、図1(b)に示すように、厚さ600μmのGaN厚膜15を1060℃で成長した。成長に用いた原料はNH3とGaClである。また、供給ガス中のGaCl分圧、NH3分圧は、それぞれ、8×10-3atm、8×10-2atmである。成長は常圧で行い、キャリアガスとしてN2を用いた。
所望の膜厚を成長後、GaN厚膜15を剥離した。GaN厚膜15はHVPE−GaN/Ti界面から容易に剥離し、図1(c)に示すように、c面を主面とするGaN自立基板16が得られた。
このGaN自立基板16の外周部には、図2に示すように、成長中に自発発生したファセット7が60°おきに確認できた。本実施例の条件で成長した場合、自発発生ファセット7は(1−102)面であり、それと基板主面であるc面との成す交線は[11−20]方向と±0.01度以内の精度で一致することをX線回折測定により確認した。
このアズグロウンGaN基板を、前記ファセット部を残すように両鏡面研磨および外形研削することにより、従来にない高精度のオリフラ(長さ約8mm)を有する直径50.8mm(2インチ)、厚さ430μmのGaN自立基板17が得られた(図1(d))。このオリフラの断面は、図3に示すように斜めになっているため、これを用いて基板の表裏を簡単に見分けることができた。
(実施例2)
実施例1と同様にして、直径52mmのアズグロウンGaN自立基板16を作製した。このアズグロウンGaN基板を、前記ファセット部を残すように両鏡面研磨および外形研削することにより、従来にない高精度のオリフラ(長さ約8mm)を有する直径50.8mm(2インチ)、厚さ430μmのGaN自立基板17が得られた。さらに、このオリフラを参照面としてさらに研削を行うことにより、長さ15mmのオリフラを形成した。X線測定によってこのオリフラの面精度を確認したところ、±0.02度と充分な精度を保持していた。
(実施例3)
実施例1と同様にして、直径52mmのアズグロウンGaN自立基板16を作製した。前記ファセット7のうち少なくとも一つを残すよう、図4の点線部分8(アズグロウンのGaN自立基板16の外周部分)を外形研削し、直径50.8mm(2インチ)、厚さ430μmのGaN自立基板9を得た。この場合、オリフラ(OF)の長さを約14mmとすることができた。
(実施例4)
実施例1と同様にして、直径52mmのアズグロウンGaN自立基板16を作製した。これを再びHVPE炉にセットし、成長速度1000μm/hで24時間の成長を行い、長さ約2.4cmのGaNインゴットを得た。このインゴットの側面には(10−10)面からなるファセットが六回対称の位置に形成されていた。
このファセットを残したままインゴットを直径2インチに外形研削した後にスライスし、厚さ500μmのウェハを30枚切り出した。これらのGa極性面を鏡面研磨することにより、高精度のオリフラ(長さ約10mm)を有する直径50.8mm(2インチ)、厚さ430μmのGaN自立基板が得られた。
<他の実施例、変形例>
上記実施例ではc面を主面とする基板に<11−20>等価方向を指し示すオリフラの形成方法について紹介したが、窒化物半導体基板の成長条件を変更する等の手段によって<1−100>等価方向を指し示すオリフラを形成することや、c面以外の主面を有する基板に適用することも考えられる。
また、厚膜成長方法としてはHVPE法の他、MOVPE法やMBE法、昇華法、ナトリウムフラックス法など種々の成長方法を用いることが考えられる。
また、本発明はGaNのほか、InGaNやAlGaN等の混晶にも適用可能と考えられる。
さらに、窒化物半導体結晶に限らず、様々な結晶に対して、簡便で高精度なオリフラ形成方法として広く適用するこが可能であると考えられる。
本発明の窒化物半導体基板の製造方法の一実施形態を示した図である。 本発明の一実施例に係る窒化物半導体基板を示した図である。 本発明の一実施例に係る窒化物半導体基板のオリエンテーションフラット部の断面顕微鏡写真である。 本発明の実施例3に係る窒化物半導体基板を示した図である。 従来の半導体基板(片面が鏡面の場合)の窒化物半導体基板を示した図である。 従来の半導体基板(両面が鏡面の場合)の窒化物半導体基板を示した図である。 従来のオリフラ加工手段の説明に供する図である。 従来のオリフラ加工手段の説明に供する図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 オリフラ(オリエンテーションフラット)
3 インデックスフラット
4 半導体単結晶インゴット
5 フラット
6 劈開面
7 ファセット
8 点線部分
9 GaN自立基板(外形研削後)
11 サファイア基板
12 GaN薄膜
14 ボイド
15 GaN厚膜
16、17 GaN自立基板
18 オリフラ(オリエンテーションフラット)

Claims (15)

  1. 結晶成長中に晶癖によって基板外周部に形成されたファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとしてもつことを特徴とする窒化物半導体基板。
  2. 前記主面が(0001)面と等価な面であり、m、hを整数としたとき、前記ファセットの面指数が(h、h、−2h、m)もしくは(h、0、−h、m)で表されることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体基板。
  3. 前記交線が[11−20]もしくは[10−10]方向と平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物半導体基板。
  4. 前記オリエンテーションフラットの方位精度が、所望の結晶方位に対して±0.05度以内であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の窒化物半導体基板。
  5. 前記オリエンテーションフラットの長さが7mm以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の窒化物半導体基板。
  6. 前記オリエンテーションフラットを基板外周部の六回対称の位置に有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の窒化物半導体基板。
  7. 基板の表裏を判別する目印を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の窒化物半導体基板。
  8. 前記ファセット面の傾斜を表裏の目印として利用することを特徴とする請求項7記載の窒化物半導体基板。
  9. 前記交線を方位の基準として形成したオリエンテーションフラットをもつことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の窒化物半導体基板。
  10. オリエンテーションフラットの形成方法が劈開もしくは研削であることを特徴とする請求項9記載の窒化物半導体基板。
  11. 前記六回対称のオリエンテーションフラットのうち少なくとも1つを残すように外周研削を施すことを特徴とする請求項6記載の窒化物半導体基板。
  12. 窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットを形成し、このファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとすることを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
  13. 窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットを形成し、このファセット面と主面との交線を方位の基準として劈開もしくは研削することによりオリエンテーションフラットを形成することを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
  14. 窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部の六回対称の位置にファセットを形成し、このファセット面と主面との交線のうち、少なくとも1つをオリエンテーションフラットとして残すように外周研削を施すことを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
  15. 窒化物半導体の結晶成長中に晶癖によって基板外周部にファセットが形成された窒化物半導体の自立基板を作製し、さらにこれを成長用基板として用い、その上に気相成長を行うことにより側面にファセット面を持つ窒化物半導体結晶のインゴットを形成し、次に、そのファセット面を残したままインゴットを所定の外形に研削した後スライスして、ファセット面と主面との交線をオリエンテーションフラットとしてもつ窒化物半導体基板とすることを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
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